JP3232466B2 - 超純水製造方法 - Google Patents

超純水製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維状イオン交換体を
用いて電気脱イオン化により連続的に超純水を得る超純
水製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、水中のイオン又は分
子の濃度を減少させる方法としては、蒸留、電気透析、
逆浸透、液体クロマトグラフィ、膜ろ過、イオン交換等
がある。中でも、イオン交換法が手軽に脱イオンできる
ことから最も一般的に採用されている。近年、使用済み
イオン交換樹脂を電気的に再生する方法(特開昭61−
247998)、電気的作用を利用することによってイ
オン交換樹脂を再生しながら連続的に超純水を得る方法
(特開平3−207487)、イオン交換繊維を用いた
電気脱イオン化方法(特開平3−186400)等が提
案されている。これらはいずれも、使用済みイオン交換
体を再生剤を用いることなしに再生・再利用できる技術
である。
【0003】しかしながら、イオン交換体としてイオン
交換樹脂を使用する場合は、繊維状のものを使用する場
合に比べて表面積が小さい。このため、イオン交換樹脂
の洗浄が不十分となり、該樹脂からの溶出物が多くなっ
て、得られる水の純度は低くならざるをえない。この欠
点を解消するために、洗浄の強化、あるいは均一寸法の
樹脂の使用が提案されているが、本質的な改善にはなっ
ていない。また、樹脂の場合は、脱塩室内で樹脂が流動
するため、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の混合
体が分離し、純度の低い水しか得られない。
【0004】さらに、イオン交換樹脂はイオンを減少さ
せる速度が遅い。この性質は、電気脱イオン化方法によ
り液体を精製する場合のように、素早く再生とイオン交
換を行うことが必要となる場合では極めて不利となり、
イオン交換−再生が効率的に行えないという欠点とな
る。また、イオン交換樹脂は、決められた充填幅に収め
なくてはならないため自由度が小さく、操作性が悪い。
【0005】一方、繊維状のイオン交換体であっても、
従来用いられているような単一繊維からなるものでは機
械的強度が低く、イオン交換−再生(負荷型−再生型)
を繰り返すうちに破砕してしまうという欠点がある。ま
た、比較的高い機械的強度を有するものもあるが、その
場合にはイオン交換容量が小さく、しかも耐薬品性に劣
る欠点を持ち、いずれもカチオン交換体とアニオン交換
体とで良好な混合体を形成することができない。さら
に、繊維の柔軟性の無さから充填密度が上げられないと
いう欠点も存在する。しかも、繊維内部にまで交換基が
あるため、繊維状であるにもかかわらずイオンの吸着・
除去がスムースに行われない。
【0006】本発明の目的は、繊維状イオン交換体を用
いて電気脱イオン化により連続的に超純水を得る際に、
長期間安定して極めて高純度の水を得ることができるよ
うにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の見地に係
る超純水製造方法は、繊維状イオン交換体を用いて電気
脱イオン化により連続的に超純水を得る超純水製造方法
であり、前記イオン交換体がイオン交換ポリマと補強材
ポリマとからなる複合繊維形態であることを特徴として
いる。なお、前記イオン交換ポリマがポリスチレンで、
前記補強材ポリマがポリエチレンであることが好まし
い。また、前記繊維状イオン交換体が、シート状である
ことが好ましい。
【0008】本発明の第2の見地に係る超純水製造方法
は、次の工程を含んでいる。 ・水をプレフィルターで処理するプレフィルター工程 ・前記プレフィルター工程で処理された水を逆浸透膜で
処理する逆浸透膜工程 ・前記逆浸透膜工程で処理された水を紫外線で処理する
紫外線工程 ・前記紫外線工程で処理された水を、イオン交換ポリマ
と補強材ポリマとからなる複合繊維形態であるイオン交
換体を有するイオン交換・電気脱イオン化装置で処理す
るイオン交換・電気脱イオン化工程 ・前記イオン交換・電気脱イオン化工程で処理された水
を超精密ろ過膜で処理する超精密ろ過膜工程 以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明でいう電気脱イオン化とは、電気的
にイオン除去と再生を同時に行いながら、連続的に超純
水を得ることをいう。ここでは、例えば、少なくとも1
対の電極(陰極及び陽極)と、陰イオン交換膜と陽イオ
ン交換膜とその間に充填されたイオン交換繊維とからな
るイオン減少区画室とを備えた電気脱イオン化装置を用
いて、溶液中のイオンを効率良く除去して純水を得ると
ともに、イオン交換繊維を再生する。
【0010】本発明で重要なことは、複合形態を有する
繊維からなるイオン交換体を使用するということであ
る。該イオン交換繊維は繊維の柔軟性により充填密度の
自由度が大きく、電気脱イオンに最適な通液性を得るこ
とが可能である。この結果、イオン交換・再生がスムー
ズに行われ効率良く純水が安定して得られるようにな
る。さらに、複合繊維形態をとる本発明のイオン交換繊
維は、樹脂や単独繊維からなるものに比べてイオン交換
基が表面に極在しているためイオンの拡散が速く、交換
−再生が素早く行われる 本発明の複合形態を形成しているイオン交換繊維とは、
イオン交換ポリマと補強材ポリマからなる複合繊維(好
ましくはイオン交換ポリマを海成分に、補強材ポリマを
島成分にした多芯海島型の複合繊維)を基材としたイオ
ン交換繊維であり、操作上十分な機械的強度ならびに形
態保持性を有している。
【0011】該イオン交換繊維は、通常直径が0.01
〜100μm(好ましくは1〜100μm)の公知のイ
オン交換繊維である。その具体例としては、ポリスチレ
ン系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリル系、ポリ
アミド系、ポリフェノール系、ポリエチレン系、セルロ
ース系等のベースポリマに、カチオン交換基(例えばス
ルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基)と、アニオ
ン交換基(例えば1〜3級アミノ基もしくは4級アンモ
ニウム基)とを導入したイオン交換繊維がある。
【0012】前記ベースポリマの中でも、ポリ(モノビ
ニル芳香族化合物)、特にポリスチレン系ポリマが化学
安定性に優れており好ましい。具体的には、ポリスチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシ
レン又はクロロメチルスチレンからなるポリマが挙げら
れる。補強材ポリマとしては、ポリ−α−オレフィンが
耐薬品性に優れているので好ましく、特にポリプロピレ
ン及びポリエチレンが好ましい。
【0013】補強材ポリマの割合は10〜90%の範
囲、好ましくは20〜80%の範囲である。補強材ポリ
マが少なすぎると機械的強度が弱くなり、逆に多すぎる
とイオン交換基量や吸着性能が低下する。本発明のイオ
ン交換繊維の中でも特に、ポリスチレン系のベースポリ
マにスルホン酸基を導入した強酸性カチオン交換繊維と
4級アンモニウム基を導入した強塩基性アニオン交換繊
維とを混合したものが、被処理水中のイオンを効率良く
減少させることができ、高純度の超純水が得られるので
好ましい。なお、強酸性カチオン交換繊維と強塩基性ア
ニオン交換繊維との混合比率は、80:20〜20:8
0が好ましく、60:40〜30:70がより好まし
い。
【0014】かかるポリマにイオン交換基を導入してイ
オン交換繊維を製造する方法としては、たとえば、パラ
ホルムアルデヒドと硫酸との共存下で加熱処理するか、
あるいは無水硫酸により気相で処理することにより、ス
ルホン酸基が導入されたカチオン交換繊維を得る方法が
ある。また、クロルメチル化後に、ホスホン化,アミノ
化もしくは四級アンモニウム化することによって、それ
ぞれ中酸性カチオン交換基,弱塩基性アニオン交換基も
しくは強塩基性アニオン交換基が導入された各種イオン
交換繊維を得ることができる。
【0015】ポリマに導入するイオン交換基の量は、繊
維の乾燥重量に対して少なくとも0.1meq/g以
上、好ましくは0.5〜10meq/gの範囲である。
本発明におけるイオン交換繊維の含水度は、0.1〜1
0の範囲が好ましく、さらに1〜5の範囲が好ましい。
含水度が小さすぎると性能が低下し、逆に大きすぎる
と、反応工程あるいは使用時の圧損が上昇するなど取扱
い性が悪くなる。
【0016】ここで含水度とは、Na型(Cl型)のカ
チオン(アニオン)交換繊維を蒸溜水に浸した後、家庭
用遠心脱水機で5分間遠心脱水して表面の水分を除去
し、ただちに重量(W)を測定し、さらに絶乾して重量
(Wo)測定し、次式より求めた値である。 含水度=(W−Wo)/Wo かかる交換基量あるいは含水度は処理条件や導入プロセ
ス等により制御できる。
【0017】該イオン交換繊維の形態としては、短繊
維、フィラメント,フェルト,織物,不織布,編物,繊
維束,ひも状物,電気植毛品等、公知の任意の形態、集
合体もしくはそれらの栽断物を挙げることができるが、
これらを適宜組合わせて混合物あるいは積層物として用
いても良い。さらに、バインダーや不織布・網物・織物
等を積層、混合しても良い。
【0018】イオン交換繊維は、フェルト等のシート状
であることが、最適な充填幅に収める必要性等から特に
好ましい。フェルト状のイオン交換体を製造する方法と
しては、例えば、前記繊維を適度な長さにカットし、フ
ェルト状に加工した後、イオン交換基を導入する方法が
ある。
【0019】カット長は任意であるが、数mm〜数百m
mの範囲が好ましく、10〜100mmがより好まし
く、30〜70mmの範囲がさらに好ましい。この長さ
を有した繊維が絡まっているため、フェルトは脱落や強
度低下をおこしにくく良好な性能を発揮できる。なお、
カット長が短かすぎるとフェルト化しても繊維の脱落が
起こ易く、また長すぎるとフェルト化しにくくなる。
【0020】フェルトに加工する方法は任意であり、一
般に広く用いられている方法を使用できる。例えば、一
定長にカットした前記複合繊維をカード機にかけてウェ
ブとし、ニードルパンチをかけて交絡してフェルト化す
る方法が挙げられる。フェルトの目付量は数十〜数千g
/m2 の範囲であるが、溶液の透過性の点から好ましく
は100〜1500g/m2 、特に好ましくは200〜
1000g/m2 の範囲である。
【0021】フェルトにイオン交換基を導入する方法も
任意である。例えば、強酸性カチオン交換繊維は、前述
したように酸触媒下でホルムアルデヒド源でポリスチレ
ン部を架橋不溶化し、次に公知の方法でイオン交換基を
導入して製造する液相での方法、又は無水硫酸を通気し
てスルホン化を行う気相での方法が挙げられる。ただ
し、フェルトの反応状態の均一性の観点から気相反応の
方がより好ましい。
【0022】本発明では、電気脱イオン化をより効率良
く行うために、供給水として、逆浸透膜透過処理及び/
又は紫外線処理された水を使用することが好ましい。ま
た、市水や井戸水等の原水を活性炭フィルター等のプレ
フィルターで濾過し、次いで逆浸透膜・紫外線で処理
し、イオン交換・電気脱イオン化を行い、精密濾過膜等
のファイナルフィルターで濾過することにより純水を得
る方法が特に好ましい。
【0023】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。実施例1 カチオン交換繊維及びアニオン交換繊維を、次の方法で
製造した。多芯海島型複合繊維(未延伸糸)[海成分
(ポリスチレン)/島成分(ポリエチレン)=50/5
0(島数16、繊維直径34μm)]を長さ0.5mm
に切断してカットファイバ−を得た。該カットファイバ
−1重量部を市販の1級硫酸7.5重量部とパラホルム
アルデヒド0.15重量部とからなる架橋・スルホン化
液に加え、80℃で4時間反応処理した後、水洗した。
【0024】次に、アルカリで処理してから水洗するこ
とによって、スルホン酸基を有するカチオン交換繊維を
得た。このカチオン交換繊維の交換容量は3.0meq
/g−Naであり、含水度は1.2であった。一方、前
記カットファイバー1重量部を、市販の1級硫酸5重量
部と水0.5重量部とパラホルムアルデヒド0.2重量
部とからなる架橋液に加え、85℃で4時間架橋反応を
行い、架橋糸を得た。
【0025】次に、クロルメチルエーテル8.5容量部
と塩化第二スズ1.5容量部とからなる溶液に架橋糸を
加え、さらにそれを30%トリメチルアミン水溶液10
容量部に加え、30℃で1時間アミノ化し、水洗した。
さらに、塩酸で処理してから水洗することによって、ト
リメチルアンモニウムメチル基を有するアニオン交換繊
維を得た。このアニオン交換繊維の交換容量は2.8m
eq/g−Clであり、含水度は1.8であった。
【0026】得られたカチオン交換繊維及びアニオン交
換繊維を、それぞれ酸、アルカリで活性化した後、両者
を45/55の割合で攪拌混合して、混合状態のイオン
交換繊維を得た。そのイオン交換繊維を、イオン減少区
画室を3室、イオン濃縮区画室を2室設けた電気脱イオ
ン化装置に充填して超純水を製造した。電気脱イオン化
装置の概略を図1に示す。図1において、1は陽極板、
2は陰極板、3は陽極室、4は陰極室、5はアニオン交
換膜、6はカチオン交換膜、7はイオン減少区画室、8
はイオン濃縮区画室である。使用した電気脱イオン化装
置において、イオン減少区画室は、縦110mm、横1
10mm、幅4mmであり、各イオン減少区画室にイオ
ン交換繊維混合体をそれぞれ10gずつ充填した。一
方、イオン濃縮区画室は、縦110mm、横110m
m、幅2mmでなにも充填しなかった。
【0027】純水の製造は、図2に示すような純水製造
装置を用いて、次の方法で行った。なお、図2におい
て、11はプレフィルタ−、12は逆浸透膜、13は紫
外線照射器、14は電気脱イオン化装置、15は精密ろ
過膜である。ここでは、まず市水を、プレフィルター1
1、逆浸透膜12、紫外線照射器13の順に通過させて
処理した。そして、処理後の水を原水として、本発明の
イオン交換繊維を充填した電気脱イオン化装置14に通
水し、最後に精密ろ過膜15で濾過して純水を得た。
【0028】通水量は70l/hとし、純水製造量が1
5l/hであった。得られた水の電気比抵抗は5MΩ・
cmであった。実施例2 製糸した多芯海島型複合繊維[海成分ポリスチレン/島
成分ポリエチレン=50/50(島数16,繊維直径4
0μm)]を1.7倍に延伸した後、クリンパーにかけ
てけん縮を付与した。この繊維を長さ2インチに切断し
てカットファイバーを得た。
【0029】該カットファイバ−1重量部を市販の1級
硫酸22.5重量部とパラホルムアルデヒド0.15重
量部とからなる架橋・スルホン化液に加え、85℃で5
時間反応処理した後、水洗した。次に、アルカリで処理
してから水洗することによってスルホン酸基を有するカ
チオン交換繊維を得た。カチオン交換繊維の交換容量は
2.9meq/g−Na、含水度は1.2であった。
【0030】一方、前記カットファイバー1重量部を市
販の1級硫酸5重量部と水0.5重量部とパラホルムア
ルデヒド0.2重量部とからなる架橋液に加え、85℃
で4時間架橋反応を行い、架橋糸を得た。次に、クロル
メチルエーテル8.5容量部と塩化第二スズ1.5容量
部とからなる溶液に架橋糸を加え、それを30%トリメ
チルアミン水溶液10容量部に加え、30℃で1時間ア
ミノ化し、水洗した。さらに、塩酸で処理してから水洗
することによって、トリメチルアンモニウムメチル基を
有するアニオン交換繊維を得た。アニオン交換繊維の交
換容量は2.7meq/g−Cl、含水度は1.8であ
った。
【0031】こうして製造したカチオン交換繊維及びア
ニオン交換繊維を、それぞれ酸、アルカリで活性化した
後、両者を45/55の割合で攪拌混合し、60℃で7
時間乾燥した。得られた混合繊維を目付量430g/m
2 (厚さ4mm)となるようにオープナーで開繊した
後、ローラーカードを通してウェブとし、ニードルパン
チングマシン(300本/cm2 )で交絡し、カチオン
交換繊維及びアニオン交換繊維からなる混合フェルトを
作った。
【0032】これを縦110mm、横110mmに切断
して、実施例1と同様の電気脱イオン化装置のイオン減
少区画室に充填し、実施例1と同様に通水した。ここで
は、充填時の作業が極めて容易であった。また、得られ
た水の電気比抵抗は6MΩ・cmと高かった。比較例1 ポリスチレン繊維を長さ0.5mmに切断してカットフ
ァイバ−を得た。
【0033】該カットファイバ−1重量部を、市販の1
級硫酸7.5重量部とパラホルムアルデヒド0.15重
量部とからなる架橋・スルホン化液に加え、80℃で4
時間反応処理した後、水洗した。次に、アルカリで処理
してから水洗することによって、スルホン酸基を有する
カチオン交換繊維を得た。カチオン交換繊維の交換容量
は2.8ミリ当量/g−Na、含水度は1.2であっ
た。
【0034】一方、前記カットファイバー1重量部を、
市販の1級硫酸5重量部と水0.5重量部とパラホルム
アルデヒド0.2重量部とからなる架橋液に加え、85
℃で4時間架橋反応を行い架橋糸を得た。次に、クロル
メチルエーテル8.5容量部と塩化第二スズ1.5容量
部とからなる溶液に架橋糸を加え、それを30%トリメ
チルアミン水溶液10容量部に加え、30℃で1時間ア
ミノ化して水洗した。さらに塩酸で処理してから水洗す
ることによって、トリメチルアンモニウムメチル基を有
するアニオン交換繊維を得た。アニオン交換繊維の交換
容量は2.5ミリ当量/g−Cl、含水度は1.8であ
った。
【0035】カチオン交換繊維及びアニオン交換繊維を
それぞれ酸、アルカリで活性化した後、両者を45/5
5の割合で攪拌混合して、イオン交換繊維混合体を得
た。これを、実施例1と同様の電気脱イオン化装置のイ
オン減少区画室に充填し、実施例1と同様に通水した。
充填する時には、繊維が脆くしかも硬いため、均一に充
填できず、充填密度を高くすることができなかった。ま
た、繊維内部までイオン交換基があり洗浄が十分行われ
ず、またイオン交換−再生がスムーズに行われないた
め、得られた水の電気比抵抗は0.5MΩ・cmと低か
った。また、破砕された繊維が精密ろ過膜で確認され
た。
【0036】
【発明の効果】本発明の目的は、繊維状イオン交換体を
用いて電気脱イオン化により連続的に超純水を得る際
に、長期間安定して極めて高純度の水を得ることができ
るようにすることにある。本発明は、複合繊維形態のイ
オン交換繊維を採用することによって、電気脱イオン化
による連続的な超純水の製造において極めて高純度の水
が得られる。さらに、イオン交換繊維の機械的強度が大
きいために繊維が破砕しにくく、長期間安定して使用可
能となり、加えて作業性も改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で用いた電気脱イオン化装置
の断面略図。
【図2】実施例及び比較例で用いた純水製造装置の概略
ブロック図。
【符号の説明】
1 陽極板 2 陰極板 3 陽極室 4 陰極室 5 アニオン交換膜 6 カチオン交換膜 7 イオン減少区画室 8 イオン濃縮区画室 11 プレフィルタ− 12 逆浸透膜 13 紫外線照射器 14 電気脱イオン化装置 15 精密ろ過膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01J 47/12 C02F 1/42 B C02F 1/42 1/46 103 (56)参考文献 特開 平3−224688(JP,A) 特開 昭62−79851(JP,A) 特公 昭56−18139(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46 - 1/48 C02F 1/42 B01J 47/06 - 47/08 B01J 47/12 B01J 49/00 B01D 61/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維状イオン交換体を用いて電気脱イオン
    化により連続的に超純水を得る超純水製造方法におい
    て、前記イオン交換体がイオン交換ポリマと補強材ポリ
    マとからなる複合繊維形態であることを特徴とする超純
    水製造方法。
  2. 【請求項2】前記イオン交換ポリマがポリスチレンで、
    前記補強材ポリマがポリエチレンである、請求項1に記
    載の超純水製造方法。
  3. 【請求項3】前記繊維状イオン交換体が、シート状であ
    る、請求項1に記載の超純水製造方法。
  4. 【請求項4】水をプレフィルターで処理するプレフィル
    ター工程と、 前記プレフィルター工程で処理された水を逆浸透膜で処
    理する逆浸透膜工程と、 前記逆浸透膜工程で処理された水を紫外線で処理する紫
    外線工程と、 前記紫外線工程で処理された水を、イオン交換ポリマと
    補強材ポリマとからなる複合繊維形態であるイオン交換
    体を有するイオン交換・電気脱イオン化装置で処理する
    イオン交換・電気脱イオン化工程と、 前記イオン交換・電気脱イオン化工程で処理された水を
    超精密ろ過膜で処理する超精密ろ過膜工程と、を含む超
    純水製造方法。
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