JP4065664B2 - 電気式脱塩装置 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、脱塩装置に係り、特に、イオン濃度が高い水からイオン濃度が低い水まで、広範囲に安定して高効率に脱塩処理できる電気式脱塩装置に関する。
背景技術
水溶液を溶媒と溶質とに分離する技術において、水溶液の大部分を占める溶媒を分離するよりも、ごく一部分である溶質を分離する方が、本来的に省エネがしやすいことは、当業者には自明の理である。
液体中に少量含まれているイオンを除去する方法に関しても、大別して、溶媒である水を分離させる方法である蒸留法及び逆浸透法、溶質であるイオンを除去する方法であるイオン交換法及び電気透析法などを挙げることができる。
蒸留法は、加熱及び冷却により水の相変化を行わせる方法であり、逆浸透法は、高圧ポンプを用いて加圧により水を浸透膜に透過させる方法であり、いずれの方法も多エネルギー消費型の方法である。
イオン交換法は、イオン交換樹脂を用いて液体中のイオンを選択的にイオン交換吸着させる方法であるが、イオン交換樹脂の再生のための再生剤として酸やアルカリを取り扱う必要があり、このため再生剤の取り扱いに注意を要したり、再生剤に起因する装置の腐食、漏れ等を考慮しなければならず、また再生廃液の処理が必要であった。
電気透析法は、電極間に陽イオン交換膜、陰イオン交換膜を交互に配置して濃縮室及び脱塩室を交互に形成した電気透析装置を用い、電位勾配を駆動源として、液体中のイオンを選択的に脱塩室からイオン交換膜を介して濃縮室へと移動・分離させる方法であり、薬品を使用せずに連続運転可能な方法であるが、移動させるイオン量に対応した電流が必要なこと、脱塩率を高めようとすると、イオン交換膜の境界面で硬度成分の析出が生じ易いため、比抵抗の高い(即ち精製度の高い)脱塩水が得られないこと、及び被処理液のイオン濃度が小さい場合にはイオンの移動に必要な電圧が高くなること、といった問題点のために、適用範囲に制約があった。
したがって、一般的に、高塩類液の脱塩には逆浸透、それよりも塩濃度の小さい液の脱塩には電気透析、更に塩濃度が小さい液の脱塩にはイオン交換が有利だと考えられていた。
また、電気透析槽において、脱塩室のイオン交換膜間にイオン交換体を充填して、通常の電気透析法よりも高効率かつ高純度の脱塩を可能にする電気再生式脱塩装置・方法が、ポール・コールスマンによって提案された(特公昭33−1859、特公昭34−4681)が、その後25年以上も、この形式の実用的な規模での信頼性のある装置は提供されなかった。
しかしながら、イオン交換膜の性能向上、前処理法の進歩、複雑な再生設備を必要としない脱塩装置に対する産業界からの要求、更には省資源・省エネルギーを求める社会的風潮などを背景として、上記のイオン交換体をイオン交換膜間に充填する電気式脱塩方法に関する技術開発が続けられ、近年、幾つかの改良型が提案されるようになった。
このうち、実用規模での装置としては、脱塩室の幅、厚さ等の構造を限定し、陽、陰イオン交換樹脂を混合して充填する方法(特公平4−72567);脱塩室内を分割し、陰イオン交換樹脂と陽イオン交換樹脂とを交互に充填する方法(特開平4−71624);脱塩室に、陽イオン交換繊維、陰イオン交換繊維及び不活性の合成繊維の混合体を充填する方法(特開平7−236889);脱塩室内に、陽、陰イオン交換樹脂と、陽、陰イオン交換繊維とを混合充填する方法(特開平5−277344);多芯海島型の複合繊維に陽イオン交換基を導入したものと陰イオン交換基を導入したものとを混合成形し、充填する方法(特開平8−192163);などが挙げられる。これらは、いずれも、温床式イオン交換樹脂法(MB法)と電気透析の技術を組み合わせたものである。
しかしながら、これらの提案された方法はいずれも、脱塩室内を被処理水が短絡して流通しないように充填物を緊密充填するという煩雑な作業が必要であること、緊密充填しているために脱塩室への流入圧力を高く保持する必要があること、脱塩室に通水する際の流量変動によって混合状態が不均一になる恐れがあること、固い架橋構造のイオン交換樹脂を用いると使用中に破砕する恐れがあること、イオンの移動方向に反対の種類のイオン交換体があってイオンの円滑な移動を妨げるために運転と共にイオン交換体が徐々に負荷型となって脱塩が不十分になる恐れがあること、イオン交換体を均一に混合するという煩雑な作業が必要であること、成形したイオン交換体の強度を確保するのが困難であること、成形したイオン交換体の空隙率を制御するのが煩雑であること、イオン交換体から有機体炭素(TOC)が溶出しないように十分な洗浄をするのが困難であること、などのさまざまな課題があり、長期に安定して高純度の脱塩水を得ることが困難であった。
一方、スペーサーで流路が確保されており、低い流入圧で運転が可能で、イオンの移動方向にその移動を妨げるようなイオン交換体を配置しないという従来の電気透析槽の構造をそのまま生かして、消費電力を低減させるために、脱塩室にイオン伝導性を持たせたスペーサーを充填することによって改良型の電気透析槽を形成する試みも続けられてきており、これにより消費電力を数十%低減できることが確認されているが、スペーサー材料にイオン交換基を導入するための化学反応の制御が難しくて大量生産が困難であること、スペーサーの強度を確保するのが難しいこと、スペーサーからのTOCの溶出を抑制するのが困難であることなどの課題があるために実用化には至っていなかった。特に、イオン交換樹脂に代えてイオン伝導スペーサーだけを充填する場合、スペーサーの表面積はイオン交換樹脂の表面積に比べて小さいので、脱塩室内でのイオンとイオン交換体であるスペーサーとの接触が不十分となり、脱塩室内を被処理水が短絡して流通するのと同様となり、高い脱塩率が得られないという欠点があった。改良型の電気透析槽のグループでは、従来多く使用されているポリプロピレン又はポリエチレン製の斜交網スペーサーと同等の機能、強度を有し、且つイオン伝導性を有する、工業規模の装置において用いることのできるスペーサーが待望されていた。また、電気式脱塩装置において、イオン交換機能を持たせた不織布と、イオン伝導性を持たせたスペーサーとを組み合わせた例は、本発明者の知る限りにおいてこれまで存在しない。
従来のイオン交換樹脂充填電気式脱塩装置の例を図4に示す。
図4に示す電気式脱塩装置は、陰極側から、陰極1、陰イオン交換膜2、濃縮室3、陽イオン交換膜4、脱塩室5、陰イオン交換膜2’、濃縮室3’、陽イオン交換膜4’、陽極10が、この順で配置されている。必要に応じて、脱塩室と濃縮室とが交互に複数個、両電極間に並列に配置される。脱塩室5には、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とが混合して充填されている。運転においては、陽極10及び陰極1に電圧を印加すると共に、脱塩室5に被処理水11が供給され、濃縮室3、3’にそれぞれ濃縮水14,14’が供給される。このように被処理水及び濃縮水をそれぞれ導入すると、水中の陽イオン及び陰イオンはそれぞれ陰極側及び陽極側に引かれるが、イオン交換膜が同種のイオンのみを選択的に透過するため、被処理水中の陽イオン(Ca2+、Naなど)は、脱塩室5内に充填されている陽イオン交換樹脂でイオン交換され、陽イオン交換膜4を通して濃縮室3へ、また陰イオン(Cl、SO 2−、HSiO 、CO 2−など)は、脱塩室5内に充填されている陰イオン交換樹脂でイオン交換され、陰イオン交換膜2’を通して濃縮室3’へ移動する。一方、濃縮室3から脱塩室5への陰イオンの移動及び濃縮室3’から脱塩室5への陽イオンの移動は、イオン交換膜の異種イオン遮断性のために阻止される。この結果、脱塩室5においては、イオン濃度の低められた処理水12が得られ、濃縮室3及び3’においては、イオン濃度の高められた濃縮水13及び13’が得られる。この場合、脱塩室の中では、下部にいくほど液中のイオン濃度が低下する。その際、異種のイオン交換樹脂の接触面の近傍では、水の解離(HO→H+OH)が生じ、イオン交換樹脂を連続再生させるので、脱塩室ではイオンの捕捉が連続的に行える。
しかしながら、この場合、脱塩室5内におけるイオンの移動は、被処理水の中も移動するが、主に同種のイオン交換樹脂を通して行われるので、同種のイオン交換樹脂が直列に連絡していなければイオンの円滑な移動が起こらない。このため、イオンの除去性能が安定せず、例えば硬度成分を除去したRO(逆浸透)処理水相当の純度の水を、更に高純度の純水に継続して脱塩する性能が得られなかった。また、よりイオン濃度の高い濾過水を処理したり、イオン濃度の低い高純度純水を更に超純水へ脱塩することへ適用することは、困難であった。
このような問題点を解決する手段として、イオン交換体を脱塩室に充填する電気式脱塩装置において、イオン交換体として繊維の重合体である不織布を用い、陽イオン交換不織布と陰イオン交換不織布とを向かい合わせて配置し、その間に、従来電気透析装置で使用されていた合成樹脂ネットを介在させた電気透析装置が提案された(特開平9−99221号公報)。ここではイオン交換不織布として繊維の表面にイオン交換基を密に集中させたものを用いたので、イオンの捕捉に有利であった。更に、イオン交換膜よりも表面積の大きいイオン交換不織布を配置することにより、脱塩室内を被処理水が通過する際のイオンの捕捉性を大きく高めることができた。更に、ここでは、イオン交換不織布は、イオン交換膜と密着して接触しているので、イオン交換不織布に捕捉されたイオンは、円滑にイオン交換膜に移動して、濃縮室に透過することができる。
この装置によれば、被処理水は、必ずしも緊密に充填したイオン交換体層の中を通過させる必要がなくなり、圧力損失の低下、イオン交換体充填作業の簡略化、装置の簡素化などが可能となり、従来生じていた種々の問題点が解消し、安定して高純度の水質を長期間にわたり維持できる電気式脱塩装置が可能となった。
しかしながら、ここで提案されたイオン交換不織布と合成樹脂製ネットを脱塩室に充填した電気式脱塩装置を用いて、更に高度に脱塩された処理水を得ようとすると、電極間の電圧が高くなり、エネルギーの消費が大であった。
特に、超純水に近い処理水質を得ようとすると、処理水中にはイオンがほとんど残っていない状態になるので、合成樹脂製のネットの近傍では処理水が絶縁体に近い状態となり、運転に高い電圧を必要とするので、設備上、経済的に不利となる面があった。
また、脱塩室内でのイオン濃度が減少するに伴って、濃縮水のイオン濃度が増加し、濃縮水と脱塩水とのイオン濃度差に起因するイオンの拡散量(即も、濃縮水側から脱塩水側へのイオンの移動量)が増大して、電位差によるイオンの移動量(即ち、脱塩水側から濃縮水側へのイオンの移動量)に均衡してくるため、高純度の水質を得るためには濃縮水中のイオン濃度を低くする必要があった。
効率的なイオンの移動のためには、濃縮水中のイオン濃度は、処理水中のイオン濃度の200倍以下、望ましくは100倍以下が適切であることが知られている。したがって、比抵抗が18MΩ・cmのレベルの超純水を得ようとすると、濃縮水の入口は比抵抗が5MΩ・cm以上にされた脱塩水が好ましい。
一方、濃縮水のイオン濃度を低くすると、濃縮室の電気抵抗が増大し、消費電力量が多くなるという問題があり、従来は消費電力の低減のために、逆に濃縮水のイオン濃度を高める方法が提案されていた(特開平9−24374号、特開平9−290271号公報)。
発明の開示
本発明は、上記の従来技術の種々の問題点に鑑み、低い極間電圧での運転を可能にすることにより、イオン濃度の高い濾過水の脱塩処理から超純水の製造まで、幅広い用途に適用することができ、且つ、大容量化に対応可能な電気式脱塩装置を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々の研究を行った結果、脱塩室内に装填するイオン交換体としてイオン交換織布/不織布を用い、陽イオン交換織布/不織布と陰イオン交換織布/不織布とを向かい合わせて配置し、その間に合成樹脂製ネットをスペーサーとして配置する形式の電気式脱塩装置において、当該スペーサーにイオン交換機能を付与してイオン伝導スペーサーとすることによって、脱塩装置の能力が驚異的に向上することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、電極間に、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを少なくとも一部交互に配列して脱塩室と濃縮室とを交互に形成させると共に、前記脱塩室には、陽イオン交換膜側に陽イオン交換繊維より成る織布又は不織布、陰イオン交換膜側に陰イオン交換繊維より成る織布又は不織布を対向して配置し、その間の被処理水流路にイオン交換機能が付与されているイオン伝導スペーサーを介在させたことを特徴とする電気式脱塩装置に関するものである。
本発明に係る電気式脱塩装置において、用いられるイオン交換繊維としては、高分子繊維にイオン交換基をグラフト重合法によって導入したものが好ましく用いられる。高分子繊維よりなるグラフト化基材は、一種の単繊維であってもよく、また、軸芯と鞘部とが異なる高分子によって構成される複合繊維であってもよい。用いることのできる複合繊維の例としては、ポリオレフィン系高分子、例えばポリエチレンを鞘成分とし、鞘成分として用いたもの以外の高分子、例えばポリプロピレンを芯成分とした芯鞘構造の複合繊維が挙げられる。かかる複合繊維材料に、イオン交換基を、放射線グラフト重合法を利用して導入したものが、イオン交換能力に優れ、厚みが均一に製造できるので、本発明において用いられるイオン交換繊維材料として好ましい。
また、本発明において用いられるイオン伝導スペーサーとしては、ポリオレフィン系高分子製樹脂、例えば、従来電気透析槽において使用されていたポリエチレン製の斜交網(ネット)を基材として、これに、放射線グラフト法を用いてイオン交換機能を付与したものが、イオン伝導性に優れ、被処理水の分散性に優れているので、好ましい。
本発明に係る脱塩装置において、脱塩室は厚みが2.5〜5mmであり、極室を含む濃縮室は厚みが0.5〜2.0mmであるのが好ましく、脱塩室及び濃縮室は、枠体で構成され、該枠体に、被処理水、処理水、濃縮水の連通孔が形成されていて、これらの脱塩室及び濃縮室が重層されて、電気式脱塩装置が構成されていることが好ましい。
超純水級の処理水質(比抵抗が18MΩ・cm以上)を得たい場合には、比抵抗が5MΩ・cm以上の純水を濃縮室及び必要に応じて極室に供給する。この純水は、処理水の出口から一部を分岐して得るのが簡便である。また、本発明に係る電気式脱塩装置を複数個多段に連結して配列し、前段の電気式脱塩装置の濃縮室及び極室への供給水として、一つ後段の濃縮室及び極室の通過水を用い、最後段の濃縮室及び極室へは、比抵抗が5MΩ・cm以上の脱塩水を供給することができる。
本発明の好ましい形態を、添付の図面を参照しながら以下に説明する。
発明を実施するための最良の形態
図1は、本発明に係る電気式脱塩装置の一態様の模式図である。かかる態様の電気式脱塩装置においては、両端に配置された陰極1と陽極10との間に、陰イオン交換膜2、濃縮室3、陽イオン交換膜4、陽イオン交換繊維より成る不織布6、脱塩室5、陰イオン交換繊維より成る不織布7、陰イオン交換膜2’、濃縮室3’及び陽イオン交換膜4’が、この順番で配列されている。必要に応じて、この陽イオン交換膜/陰イオン交換膜の配列を少なくとも一部交互に連続して配置することにより、脱塩室のセル(濃縮室/脱塩室/濃縮室の組)が電極間に複数個並列に配置される。脱塩室5の内部には、イオン伝導スペーサー8が配置されていて、被処理水の流路を構成している。図1においては、特に極室は図示していないが、電極に最も近い側の濃縮室を極室とすることもできるし、あるいはこれとは別に、電極に最も近い濃縮室の更に電極側に、電極に接して極室を独立して設けることもできる。なお、電極に最も近い側の濃縮室を極室とする場合には、当該室の電極側のイオン交換膜は不要である。また、イオン交換膜の配列は、一部において、同種のイオン交換膜を連続して配列する部分が存在していてもよい。
図1に模式的に示す本発明の電気式脱塩装置を構成する各部材の構造を図2に示す。但し、図2においては、脱塩室のセルが一つのみ配置されている装置を示す。なお、上記において説明したように、最も電極側の濃縮室を極室として用いる場合には、当該室の電極側のイオン交換膜は配置する必要がないので、図2に示す装置においては、両側の濃縮室においては電極側のイオン交換膜は配置されていない。脱塩室5の構造は、図3に示されるように、イオン交換機能が付与された例えば2枚の斜交網状のスペーサー8を陽イオン交換不織布6及び陰イオン交換不織布7で挟み込んで、これを脱塩室内に配置している。
次に、図1〜3で示される本発明の一態様に係る電気式脱塩装置の操作を説明する。陰極1と陽極10の間に直流電圧を印加し、被処理水11を通水すると、被処理水中のCa2+、Mg2+、Naなどの陽イオンは、脱塩室5の陽イオン交換不織布6にイオン交換されて、電場下で陽イオン交換不織布6から陽イオン交換膜4を通り、濃縮室3に透過されて、濃縮水13として排出される。一方、被処理水中のCl、SO 2−等の陰イオンは、脱塩室5の陰イオン交換不織布7にイオン交換されて、電場下で陰イオン交換不織布7から陰イオン交換膜2’を通り、濃縮室3’に透過されて、濃縮水13’として排出される。また、濃縮室3及び3’においては、供給される濃縮水9及び9’中の陽イオンは陰極側へ、陰イオンは陽極側へとそれぞれ引かれるが、透過し難いイオン交換膜が配置されているので、膜を通過することができず、そのまま濃縮水中に残留して、濃縮水13及び13’として排出される。
本発明に係る電気式脱塩装置においては、脱塩室5内において、被処理水11が、斜交網状のスペーサー8によって乱流を形成しながら分散されて通る際に、陽イオンは陽イオン交換不織布6に、陰イオンは陰イオン交換不織布7にそれぞれ捕捉されるので、被処理水11中のイオン性物質が高効率で除去されて、高度に脱塩された処理水12が得られる。
処理水は、脱塩が進むに連れて被処理水中の残存イオンが少なくなるので電流が流れにくくなるが、脱塩室内の処理水の流路にイオン伝導スペーサーが配置されているので、運転電圧の上昇を著しく軽減させることができる。また、イオン伝導スペーサーのイオン捕捉機能により、脱塩率も著しく向上する。また、従来の電気式脱塩装置では除去し難かった弱解離性の炭酸成分、シリカ成分などが良好に除去できることが分かった。更に、従来の電気式脱塩装置のみならずイオン交換樹脂法によっても除去し難かったTOC成分も良好に除去できるという驚くべき効果が分かった。
脱塩室中に配置するイオン伝導スペーサー8は、1枚でもよいし、複数枚装填してもよいが、イオン交換機能の異なる陽イオン伝導スペーサーと陰イオン伝導スペーサーとを任意に組み合わせて配置することができる。被処理水の水質に応じて組合せを選択することにより、種々の性能の脱塩装置を形成することができる。例えば、脱塩室内に、陰イオン交換繊維に隣接して陰イオン伝導スペーサー陽イオン交換繊維に隣接して陽イオン伝導スペーサーを配置することができる。なお、本発明者らの実験により、陽イオン伝導スペーサーのみを1枚又は複数枚脱塩室内に組み込む場合が最も低電圧化が図れ、また、陰イオン伝導スペーサーのみを1枚又は複数枚脱塩室内に組み込むと、シリカ、炭酸、TOCを含む陰イオンの除去性能が向上することが分かった。しかしながら、なぜこのような組合せを採用した場合に低電圧化や陰イオン除去性能の向上が得られるかは、理論的に解明されていない。なお、脱塩室内には陽イオン交換体と陰イオン交換体とが配置されるので、必ず異種のイオン交換体が接触する部所が生じ、この接触部所を中心に水の解離が起こり、生じた水の解離により、脱塩室の中のイオン交換体が再生されると考えられる。
濃縮室3の電気抵抗を低減させ、更にイオン交換膜面のイオン濃度の上昇を抑制するためには、濃縮室3内にもイオン伝導スペーサーを装填することが望ましい。この場合、陽イオン伝導スペーサー、陰イオン伝導スペーサーのいずれも適用可能であるが、陽イオン交換膜面の陽イオン濃度の上昇の抑制を目的とする場合には陽イオン伝導スペーサーを配置することが好ましいし、陰イオン交換膜面の陰イオン濃度の上昇の抑制を目的とする場合には陰イオン伝導スペーサーを配置することが好ましい。
極室にも、濃縮室と同様に電気抵抗を低減させるためにイオン伝導スペーサーを装填することが望ましい。陽イオン交換膜と陰極とで構成される陰極室には、陽イオン伝導スペーサーを装填するのが一般に好ましいが、特に陰極面上での陽イオンの濃縮を抑制したい場合には、陽イオン交換膜側に陽イオン伝導スペーサー、陰極面側に陰イオン伝導スペーサー又はイオン交換基を導入していないポリオレフィン製のスペーサーを装填することによって、陽イオン交換膜面及び陰極面でのイオン濃度の上昇を抑制することができる。逆に、陰イオン交換膜と陽極とで構成される陽極室には陰イオン伝導スペーサーを装填するのが一般に好ましいが、特に陽極面上での陰イオンの濃縮を抑制したい場合には、陰イオン交換膜側に陰イオン伝導スペーサー、陽極面側に陽イオン伝導スペーサー又はイオン交換基を導入していないポリオレフィン製のスペーサーを装填することによって、陰イオン交換膜面及び陽極面のイオン濃度の上昇を抑制することができる。
このように濃縮室や極室にもイオン伝導スペーサーを配置すると、イオン濃度が極めて薄い濃縮水を用いても、イオン伝導スペーサーが存在している部分だけがあたかもイオン濃度が高くなった状態と同等の電気抵抗となり、電流が流れ易くなる。また、濃縮液のイオン濃度を薄くすることにより、濃縮室側から脱塩室へのイオンの拡散も少なくなり、低い電圧で脱塩が進み、容易に超純水に近いイオン濃度まで、被処理水を脱塩することが可能になる。また、イオン濃度が低い処理水や濃縮水を処理する場合、これらはイオン伝導スペーサーが介在している部分だけが電流が流れ易く、その前後の連通孔及び連絡配管の部分はイオン濃度が低くて電気抵抗が大きいので、連通孔から連絡配管を通しての電流の漏洩がなくなり、結果として電流効率が向上し、かつ安全な装置になる。
本発明の電気式脱塩装置は、脱塩室の水が解離してHイオンとOHイオンが生成し、これが脱塩室内のイオン交換体を再生させることによって、連続してイオン交換が行われるという原理に基づいている。この際、濃縮室内にイオン伝導スペーサーを用いないと、生成したOHが陰イオン交換膜を透過する際に、膜内の移動速度が水中の移動速度よりも大きいので、陰イオン交換膜の濃縮室側の境界層にOHイオンが濃縮され、これが濃縮水中のCaやMg等の硬度成分と反応してCaCOやMg(OH)のような析出物を形成して、安定した運転の継続を困難にさせるという問題が発生することがある。しかしながら、本発明に係る電気式脱塩装置において、上記のように濃縮室内に陰イオン伝導スペーサーを配備すると、濃縮室内での陰イオンの移動速度が上昇するので、陰イオン交換膜の境界層でのOHイオンの濃度の上昇が抑制され、安定した運転が容易に行えるようになる。
また、濃縮水として、比抵抗が5MΩ・cm以上のイオン濃度の低い液を供給する場合には、濃縮水中にCaやMg等の硬度成分が元々少ないので、析出がより起こりにくくなる。
本発明に係る電気式脱塩装置を用いると、市水程度のイオン濃度(比抵抗がおよそ0.005MΩ・cm以下)を有する濾過水からはRO(逆浸透)処理水相当以上の品質(比抵抗がおよそ0.1MΩ・cm以上)の脱塩水が、RO処理水相当の品質の水からは高純度純水(比抵抗がおよそ15MΩ・cm以上)が、高純度純水からは超純水(比抵抗がおよそ18MΩ・cm以上)が、容易に安定して得られる。しかも、電力消費量が少ないので、大型化に好適である。
本発明の電気式脱塩装置において、不織布及びスペーサーへのイオン交換機能の付与は、グラフト化処理、特に放射線グラフト重合法を利用して行うのが好適である。ここで、放射線グラフト重合法とは、高分子基材に放射線を照射してラジカルを形成させ、これにモノマーを反応させることによってモノマーを基材中に導入するという技法である。
不織布の基材としては、ポリオレフィン系高分子、特にポリエチレンが一般的であり、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合体が特に好ましいが、特に限定されるものではない。
スペーサーの基材としては、ポリオレフィン系高分子、例えばポリエチレンやポリプロピレンが挙げられるが、本発明においては、放射線グラフト重合が容易なポリエチレンを用いるのが好ましい。
これら不織布及びスペーサー基材に導入するイオン交換基としては、特に限定されることなく種々の陽イオン交換基又は陰イオン交換基を用いることができる。例えば、陽イオン交換体としては、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、フェノール性水酸基などの陽イオン交換基含有体、陰イオン交換体としては、第1級〜第3級アミノ基、第4アンモニウム基などの陰イオン交換基含有体を用いることができ、或いは、上記陽イオン交換基及び陰イオン交換基の両方を併有するイオン交換体を用いることもできる。
本発明に係る電気式脱塩装置において用いる不織布及びスペーサー基材にグラフト重合する重合性単量体(モノマー)としては、イオン交換基を有するか、又はイオン交換基に転換可能な基を有するものを用いることができる。例えば、イオン交換基を有するモノマーとして、アクリル酸(AAc)、メタクリル酸、スチレンスルホン酸ナトリウム(SSS)、メタリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VBTAC)などを用いて放射線グラフト重合を行うことにより、基材に直接イオン交換基を導入することができる。また、イオン交換基に転換可能な基を有するモノマーとしては、アクリロニトリル、アクロレイン、ビニルピリジン、スチレン、クロロメチルスチレン、メタクリル酸グリシジル(GMA)などが挙げられる。例えば、メタクリル酸グリシジルを放射線グラフト重合によって基材に導入し、次に亜硫酸ナトリウムなどのスルホン化剤を反応させることによってスルホン酸基を導入したり、又はジエタノールアミンなどを用いてアミノ化することなどによって、イオン交換不織布又はイオン伝導スペーサーを得ることができる。
なお、陽イオン交換基を導入する場合には少なくともスルホン酸基、陰イオン交換基を導入する場合には少なくとも第4アンモニウム基を導入することが好ましい。これは、純水製造の用途の場合には、処理水のpHが中性領域であり、したがって存在するイオン交換基がこの領域でも解離しているスルホン酸基や第4アンモニウム基でなければ電圧が高くなってしまい、所定の性能を発揮することができなくなる可能性があるからである。もちろん、弱酸性の陽イオン交換基であるカルボキシル基、弱塩基性の陰イオン交換基である第3級アミノ基や、より低級のアミノ基が不織布やスペーサーに同時に存在していてもよいが、不織布の場合には、スルホン酸基及び第4アンモニウム基が、それぞれ中性塩分解容量として0.5〜3.0meq/gの範囲、スペーサーの場合には、スルホン酸基及び第4アンモニウム基が、それぞれ中性塩分解容量として0.5〜2.0meq/gの量で存在することが好ましい。なお、イオン交換容量はグラフト率を変化させることによって増減させることができ、グラフト率が大きい程、イオン交換容量が大きくなる。
本発明に係る電気式脱塩装置の脱塩室の厚さは、2.5〜5mmが好ましく、特開平9−99221号で提案されたように、低電圧や高流量などを考慮すると、3〜4mmが特に好ましい。この脱塩室の中に、種々のイオン交換不織布やイオン伝導スペーサーを充填して数多くの実験を行った結果、良好で安定な処理水質を得るためには、基材不織布の物性値としては、厚さが0.1〜1.0mm、目付が10〜100g/m、空隙率が50〜98%、繊維径が10〜70μmの範囲が好ましく、またスペーサー基材としては厚さが0.3〜1.5mmの範囲が好ましいことが分かった。
本発明の電気式脱塩装置において、脱塩室及び好ましくは濃縮室中に装填するスペーサーの形状としては、斜交網が適している。スペーサーの具備すべき条件として、被処理水が乱流を起こしながら分散して流れ易いこと、スペーサーとイオン交換繊維とが十分に密着することができること、溶出物や粒子の発生が少ないこと、圧力損失が小さいこと、不織布の変形や圧密化が起こらないよう不織布に密着すること、などが挙げられる。このような条件を具備する基材としては、例えば図3に示されるような斜交網が好適であるが、このような形状に限定される訳ではない。網の厚さとしては、0.3〜1.5mmの範囲であれば、処理流量を大きくとることができ圧力損失が小さいので好適である。全体としてこの範囲内であれば複数枚のスペーサーを装填することができる。
本発明の電気式脱塩装置においては、好ましくは2.5〜5mmの厚さの脱塩室の中に、陽イオン交換不織布、陰イオン交換不織布、及びイオン伝導スペーサーを挟み込むのであるが、各々の材料の厚さを合計した値は、脱塩室の厚さを超える場合が普通である。それぞれの材料の厚さは、流量、圧力損失、処理水質、電圧などを考慮して、適宜決定することができる。
本発明の好ましい態様において、濃縮室及び極室中に装填するスペーサーの形状、各材料の厚さについても、上記と同様であり、流量、圧力損失、濃縮水の分散性などを考慮して適宜決定することができる。
本発明の電気式脱塩装置において、脱塩室、及び極室を含む濃縮室を構成するのに用いることができる枠体の材料は、例えば、硬質塩化ビニール、ポリエチレン、及びEPDM等が、容易に入手可能で、加工が容易で、かつ形状安定性に優れているので好適であるが、これらに特に限定されるものではなく、当該技術において公知の電気透析槽の枠体として使用されている任意の材料を用いることができる。
本発明に係る脱塩装置の構成としては、図1に示すように、両端の電極の間に、イオン交換膜、イオン交換不織布、イオン伝導スペーサーにより構成される濃縮室/脱塩室/濃縮室のセルを1個又は複数個配置する構成を採用することができる。または他の態様として、図10に示すように、イオン交換膜、イオン交換不織布、イオン伝導スペーサーのそれぞれのシートを積層して濃縮室/脱塩室/濃縮室のセルを構成する複合シート部材を形成し、これを電極の回りに巻き付け、外周にもう一方の電極を配置することによって、脱塩装置を構成することもできる。もちろん、この場合にも、イオン交換膜を複数枚交互に配置して、複数個の脱塩室のセルを並列して有するシート部材を形成することができる。即ち、本発明の他の態様は、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを交互に配列して脱塩室と濃縮室とを交互に形成させると共に、前記脱塩室には、陽イオン交換膜側に陽イオン交換繊維より成る織布又は不織布、陰イオン交換膜側に陰イオン交換繊維より成る織布又は不織布を対向して配置し、その間の被処理水流路にイオン交換機能が付与されているイオン伝導スペーサーを装填して構成されたシート状部材を、電極の回りに巻き付けて、その外周に他方の極の電極を配置することによって形成した電気式脱塩装置に関する。なお、図10においてそれぞれの参照番号は、図1に示す脱塩装置における各部材と同じ構成部材を示し、図10に示す態様においては、中心部に陽極10を、外周部に陰極1を配置している。
実施例
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
イオン交換不織布の製造
表1に、本実施例においてイオン交換不織布の製造に使用した基材不織布の仕様を示す。この不織布は、芯がポリプロピレン、鞘がポリエチレンから構成される複合繊維を熱融着によって不織布にしたものである。
Figure 0004065664
イオン伝導スペーサーの製造
表2に、本実施例においてイオン伝導スペーサーの製造に使用した基材斜交網の仕様を示す。
Figure 0004065664
表1に示した不織布に、ガンマ線を、窒素雰囲気下で照射した後、メタクリル酸グリシジル(GMA)溶液に浸漬して反応させ、グラフト率163%を得た。次に、このグラフト処理済不織布を、亜硫酸ナトリウム/イソプロピルアルコール/水の混合液中に浸漬して反応させ、スルホン化を行った。得られたイオン交換不織布のイオン交換容量を測定したところ、中性塩分解容量が2.82meq/gの強酸性陽イオン交換不織布が得られたことが分かった。
一方、上記のようにガンマ線を照射した不織布を、クロロメチルスチレン(CMS)溶液に浸漬して反応させたところ、148%のグラフト率が得られた。このグラフト処理済不織布を、トリメチルアミン10%水溶液中に浸漬して反応させ、4級アンモニウム化を行った。得られたイオン交換不織布は、中性塩分解容量が2.49meq/gの強塩基性陰イオン交換不織布であった。
表2に示した斜交網基材に、N雰囲気下でガンマ線を照射した後、メタクリル酸グリシジル(GMA)/ジメチルホルムアミド(DMF)の混合液中に浸漬して反応させ、グラフト率53%を得た。このグラフト処理済ネットを、亜硫酸ナトリウム/イソプロピルアルコール/水の混合液に浸漬して反応させてスルホン化を行ったところ、中性塩分解容量が0.62meq/gの強酸性陽イオン伝導スペーサーが得られた。
表2に示す斜交網基材に上記と同様の照射を行い、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VBTAC)/ジメチルアクリルアミド(DMAA)/水の混合液中に浸漬して反応させてグラフト率36%を得た。このスペーサーは、中性塩分解容量が0.44meq/gの強塩基性陰イオン伝導スペーサーであった。
通水試験
上記で得られたイオン交換不織布及びイオン伝導スペーサー並びに市販のイオン交換膜を用いて、図1に示す構成の電気式脱塩装置を形成した。陽イオン交換膜としては、株式会社トクヤマ製の陽イオン交換膜(商品名:C66−10F)を、陰イオン交換膜としては株式会社トクヤマ製の陰イオン交換膜(商品名:AMH)をそれぞれ用いた。形成した脱塩装置は、図1に示す脱塩室のセルを11個並列に有するものであった。脱塩室の寸法は400×600mm×厚さ3mmであり、濃縮室の厚さは0.8mmであった。脱塩室内に、上記で得られた陽イオン伝導スペーサーを陽イオン交換不織布側に、陰イオン伝導スペーサーを陰イオン交換不織布側に、それぞれ1枚ずつ装填した。濃縮室内には、イオン伝導スペーサーは用いず、代わりにグラフト処理を行っていないポリエチレン製の斜交網を1枚装填した。
この装置を用いて、表3に示す条件で被処理水を通水したところ、処理水(脱塩室出口水)の比抵抗は17.0MΩ・cmで安定していた。また、電圧は360V、圧力損失は0.2kg/cm以下であった。
Figure 0004065664
比較例1
実施例1と同様の装置で、但し、脱塩室内に充填するスペーサーとして表2に示す厚さ0.8mmのイオン伝導性を有しない非グラフト処理ポリエチレン製斜交網を2枚用いて、実施例1と同様の通水試験を行ったとこと、処理水質が15MΩ・cmまでしか上昇しないのに、セル間電圧は720Vと高かった。
実施例2
実施例1で用いたものと同様のイオン交換膜、イオン交換不織布及びイオン伝導スペーサーを実施例1と同様の配列で用いて、図1に示す脱塩装置を形成した。脱塩室セルの数は11個であった。この脱塩装置を用いて、表4に示す条件で通水試験を行った。被処理水として、水道水から、活性炭濾過、精密濾過(MF)、ナノフィルタ(NF)処理を組み合わせて、有機物及び鉄分を除去して調整した濾過水を使用した。3〜3.5MΩ・cmの処理水が得られた。
Figure 0004065664
実施例3
実施例1で用いたものと同様のイオン交換不織布、イオン伝導スペーサー及びイオン交換膜を用いて、図1に示す構成の電気式脱塩装置を形成した。脱塩室の寸法は400×600mm×厚さ3mmであり、濃縮室の厚さは1.5mmであった。形成した脱塩装置は、図1に示す脱塩室のセルを11個並列に有するものであった。脱塩室内に、陽イオン伝導スペーサーを陽イオン交換不織布側に、陰イオン伝導スペーサーを陰イオン交換不織布側に、それぞれ1枚ずつ装填した。また、濃縮室内には、陰イオン交換膜側に厚さ0.8mmの陰イオン伝導スペーサーを、陽イオン交換膜側に厚さ0.8mmの陽イオン伝導スペーサーを、それぞれ1枚ずつ装填した。
この装置を用いて、実施例1と同様に表3に示す条件で被処理水を通水したところ、処理水の比抵抗は17.2MΩ・cm、TOCの濃度は28〜35ppbで安定していた。また、電圧は240V、圧力損失は0.3kg/cm以下であった。また、シリカの除去率も96%と良好であった。印加する電圧・電流を制御することにより、処理水の比抵抗を制御することができた。
実施例4
実施例3と同様に、11セルの脱塩装置を形成した。但し、陽極室及び陰極室を構成する最も外側(電極側)の濃縮室内には、陰極室に陽イオン伝導スペーサーを、陽極室に陰イオン伝導スペーサーを、それぞれ装填し、これを2段直列につないで脱塩装置を形成した。厚さ1.5mmの陰極室には、厚さ0.8mmの陽イオン伝導スペーサーを2枚、厚さ1.5mmの陽極室には、厚さ0.8mmの陰イオン伝導スペーサーを2枚充填した。
図7(b)に示すように、1段目の脱塩装置の脱塩室5からの出口処理水(流量1.33m/h)から0.33m/hを分岐して、2段目の脱塩装置の濃縮室3に供給し、2段目の脱塩装置の濃縮室3からの出口処理水を、1段目の脱塩装置の濃縮室3に供給し、1段目の脱塩装置の濃縮室3からの出口処理水13を、RO装置への供給タンクに回収した。
実施例1と同様に表3に示す条件で通水試験を行ったところ、2段合計の電力消費量に対する2段目の脱塩室出口処理水12の水質として、図5の性能曲線が得られた。脱塩室出口処理水12のTOC濃度は10ppb以下で安定していた。また、圧力損失は、2段で0.6kg/cm以下であった。シリカの除去率は、2段合計の消費電力0.6kWh/mで99%以上が得られた。
図6〜図9に、脱塩装置を2段構成とした場合の、脱塩処理水及び濃縮水のそれぞれの段への供給フローの例を示す。各図において、(a)は向流、(b)は並流のシステムを示す。図6〜図9において、下部のブロックは1段目脱塩装置を、上部のブロックは2段目脱塩装置をそれぞれ示し、5は脱塩室、3は濃縮室であり、11は1段目脱塩室への供給水(被処理水)、12は2段目脱塩室の出口水(脱塩処理水)、13は被処理水供給タンクへの再循環濃縮水である。このように、種々の態様で、本発明に係る脱塩装置を2段直列につなげて本発明を実施することができる。
実施例5
イオン伝導スペーサーの製造
実施例1で用いたものと同様の表2に示した斜交網基材に、ガンマ線を、窒素雰囲気下で照射した後、スチレンスルホン酸ナトリウム(SSS)/アクリル酸(AAc)/水混合溶液中に浸漬して反応させ、グラフト率160%を得た。イオン交換容量を測定したところ、中性塩分解容量が1.05meq/gの強酸性陽イオン伝導スペーサーが得られたことがわかった。
また、同様に、表2に示す斜交網基材に上記と同様の照射を行い、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VBTAC)/DMAA/水の混合溶液に浸漬して反応させたところ、130%のグラフト率が得られた。得られたイオン伝導スペーサーは、中性塩分解容量が0.82meq/gの強塩基性陰イオン伝導スペーサーであった。
通水試験
上記で得られたイオン交換不織布及びイオン伝導スペーサーを用いて、実施例4と同様に図1に示す構成の電気式脱塩装置を形成した。イオン交換膜は、実施例1で用いたものと同じものを用いた。形成した脱塩装置は、図1に示す脱塩室のセルを11個並列に有するものを2段直列に接続した。脱塩室の寸法は400×600mm×厚さ3mmであり、濃縮室の厚さは1.5mmであった。脱塩室内に、上記で得られた陽イオン伝導スペーサーを2枚装填した。また、濃縮室内には、陰イオン交換膜側に厚さ0.8mmの陰イオン伝導スペーサーを、陽イオン交換膜側に厚さ0.8mmの陽イオン伝導スペーサーを、それぞれ1枚ずつ装填した。
この装置を用いて、実施例4と同様に表3に示す条件で被処理水を通水したところ、2段合計の消費電力が0.15kWh/mで、処理水の比抵抗は17MΩ・cm、TOCの濃度は30ppb以下で安定していた。また、圧力損失は0.6kg/cm以下と低かった。また、シリカの除去率も90%と良好であった。印加する電圧・電流を制御することにより、処理水の比抵抗を制御することができた。
実施例6
実施例5で得られたイオン交換不織布及びイオン伝導スペーサーを用いて、図1に示す構成の電気式脱塩装置を形成した。イオン交換膜は、実施例1で用いたものと同じものを用いた。形成した脱塩装置は、図1に示す脱塩室のセルを11個並列に有するものを2段直列に接続した。脱塩室の寸法は400×600mm×厚さ3mmであり、濃縮室の厚さは1.5mmであった。脱塩室内に、上記で得られた陰イオン伝導スペーサーを2枚装填した。また、濃縮室内には、陰イオン交換膜側に厚さ0.8mmの陰イオン伝導スペーサーを、陽イオン交換膜側に厚さ0.8mmの陽イオン伝導スペーサーを、それぞれ1枚ずつ装填した。
この装置を用いて、実施例4と同様に表3に示す条件で被処理水を通水したところ、2段合計の消費電力が0.3kWh/mで、処理水の比抵抗は18.1MΩ・cm、TOCの濃度は5ppb以下で安定していた。また、圧力損失は0.6kg/cm以下と低かった。また、シリカの除去率も99.5%と良好であった。印加する電圧・電流を制御することにより、処理水の比抵抗を制御することができた。
産業上の利用可能性
本発明によれば、電気式脱塩装置の脱塩室内に、イオン交換不織布に加えて、イオン伝導機能を付与したスペーサーを配置したことにより、従来の脱塩装置に比べて処理水質及び電力消費量が著しく向上し、高効率、低溶出で低ランニングコスト、省スペースの電気式脱塩装置が得られた。本発明の電気室脱塩装置によれば、薬品を用いずに電気的エネルギーだけで、超純水まで製造することが可能になった。また、本発明の好ましい態様においては、濃縮室内にもイオン伝導スペーサーを配置することにより、性能の更に著しい向上が達成された。また、本発明の電気式脱塩装置によれば、処理条件(電気的条件)を変更するだけで、所望の処理水質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係る電気式脱塩装置の一態様の模式図である。
図2は、脱塩室が一つの場合(1セル)の本発明に係る電気式脱塩装置の一態様の内部構造を示す部材別の分解図である。
図3は、脱塩室内部の分解構成図である。
図4は、従来の電気式脱塩装置の模式図である。
図5は、実施例4における本発明の電気式脱塩装置を2段直列に連結した脱塩装置を用いて通水テストを行った際の性能曲線を示す。
図6〜9は、本発明の脱塩装置を2段構成をした場合の、濃縮水のそれぞれの段への種々の供給フローのフロー構成図を示す。
図10は、本発明の他の態様に係る電気的脱塩装置の構成を示す概念図である。
図1及び2において、1は陰極、2、2’は陰イオン交換膜、3、3’は濃縮室、4、4’は陽イオン交換膜、5は脱塩室、6は陽イオン交換繊維よりなる不織布、7は陰イオン交換繊維よりなる不織布、8は脱塩室内に配置され、被処理水の流路を構成する脱塩室用スペーサーであり、9、9’は濃縮室内に配置され、濃縮水の流路を構成する濃縮室用スペーサーであり、10は陽極である。また、11は被処理水、12は処理水(脱塩水)、13、13’は濃縮室出口水、14、14’は濃縮室へ導入される濃縮水である。

Claims (17)

  1. 電極間に、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを少なくとも一部交互に配列して脱塩室と濃縮室とを交互に形成させると共に、前記脱塩室には、陽イオン交換膜側に陽イオン交換繊維より成る織布又は不織布、陰イオン交換膜側に陰イオン交換繊維より成る織布又は不織布を対向して配置し、その間の被処理水流路にイオン交換機能が付与されているイオン伝導スペーサーを装填したことを特徴とする電気式脱塩装置。
  2. 脱塩室及び濃縮室が枠体で構成され、該枠体が、被処理水、処理水、濃縮水の連通孔を有し、これらの脱塩室及び濃縮室が重層されて脱塩装置を形成する請求項1に記載の電気式脱塩装置。
  3. 陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを少なくとも一部交互に配列して脱塩室と濃縮室とを交互に形成させると共に、前記脱塩室には、陽イオン交換膜側に陽イオン交換繊維より成る織布又は不織布、陰イオン交換膜側に陰イオン交換繊維より成る織布又は不織布を対向して配置し、その間の被処理水流路にイオン交換機能が付与されているイオン伝導スペーサーを装填して構成されたシート状部材を、電極の回りに巻き付けて、その外周に他方の極の電極を配置することによって形成した電気式脱塩装置。
  4. 脱塩室内の被処理水流路において、陽イオン交換不織布側に陽イオン伝導スペーサーが、陰イオン交換不織布側に陰イオン伝導スペーサーが、それぞれ配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の電気式脱塩装置。
  5. 脱塩室内の被処理水流路には、陽イオン伝導スペーサーが、1枚又は複数枚配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の電気式脱塩装置。
  6. 脱塩室内の被処理水流路には、陰イオン伝導スペーサーが、1枚又は複数枚配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の電気式脱塩装置。
  7. 濃縮室内の濃縮水の流路に、イオン交換機能が付与されているイオン伝導スペーサーが装填されている請求項1〜のいずれかに記載の電気式脱塩装置。
  8. 濃縮室内の濃縮水の流路には、陽イオン交換膜側に陽イオン伝導スペーサーが、陰イオン交換膜側に陰イオン伝導スペーサーが、それぞれ配置されている請求項に記載の電気式脱塩装置。
  9. 電極に隣接するイオン交換膜と該電極との間に極室が形成されている請求項1〜のいずれかに記載の電気式脱塩装置。
  10. 電極に隣接する濃縮室が極室を構成する請求項1〜のいずれかに記載の電気式脱塩装置。
  11. 極室内の極水の流路に少なくとも一部イオン交換機能が付与されているイオン伝導スペーサーが装填されている請求項9又は10に記載の電気式脱塩装置。
  12. 陽極室内の極水の流路には少なくとも一部陰イオン伝導スペーサーが、陰極室内の極水の流路には少なくとも一部陽イオン伝導スペーサーが、それぞれ配置されている請求項11に記載の電気式脱塩装置。
  13. イオン交換繊維よりなる織布又は不織布が、ポリオレフィン系高分子繊維を基材とし、該基材に、放射線グラフト重合法を利用してイオン交換基を導入したものである請求項1〜12のいずれかに記載の電気式脱塩装置。
  14. イオン伝導スペーサーが、ポリオレフィン系高分子樹脂の斜交網材料を基材とし、該基材に、放射線グラフト重合法を利用してイオン交換基を導入したものである請求項1〜13のいずれかに記載の電気式脱塩装置。
  15. イオン交換繊維よりなる織布又は不織布が、ポリプロピレンを芯成分、ポリエチレンを鞘成分とする複合繊維を基材とし、該基材に、放射線グラフト重合法を利用して、スルホン酸基又は第4アンモニウム基を導入したものである請求項13に記載の電気式脱塩装置。
  16. イオン伝導スペーサーが、ポリエチレン斜交網材料を基材とし、該基材に、放射線グラフト重合法を利用して、スルホン酸基又は第4アンモニウム基を導入したものである請求項14に記載の電気式脱塩装置。
  17. 濃縮室への供給水は、比抵抗が5MΩ・cm以上の脱塩水である請求項1〜16のいずれかに記載の電気式脱塩装置。
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