JP3570350B2 - 電気脱イオン装置及び純水製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体、液晶、製薬、食品、電力等の分野の各種産業、民生用又は研究設備で利用される脱イオン水を製造する電気脱イオン装置と、この電気脱イオン装置を用いた純水製造装置に係り、特に、シリカ、ホウ素などの弱電解質の除去率を飛躍的に向上させることができ、超純水製造装置の一次純水システムや回収系に好適な電気脱イオン装置と、この電気脱イオン装置を採用して、比抵抗値18.0MΩ・cm以上の高水質処理水を低電力で安定して得ることを可能とした純水製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造工場、液晶工場、食品工業、電力工業等の各種産業、民生用ないし研究施設等において使用される脱イオン水の製造には、図4に示す如く電極(陽極11、陰極12)の間に複数のアニオン交換膜13及びカチオン交換膜14を交互に配列して濃縮室15と脱塩室16とを交互に形成し、脱塩室16にイオン交換体10を充填した電気脱イオン装置が多用されている。図4において17は陽極室、18は陰極室である。
【0003】
また、図5の通り、最も陽極11側の脱塩室16と陽極11との間にカチオン交換膜14を配置して陽極室17と濃縮室15とを区画形成すると共に、最も陰極12側の脱塩室16と陰極12との間にアニオン交換膜13を配置して陰極室18と濃縮室15とを形成したものも公知である(特公平4−72567号公報、特許第2751090号公報、特許第2699256号公報)。
【0004】
なお、濃縮室15から流出した濃縮水の一部を陽極室17及び陰極室18に流す。
【0005】
電気脱イオン装置は、水解離によってHイオンとOHイオンとを生成させ、脱塩室内に充填されているイオン交換体を連続して再生することによって、効率的な脱塩処理が可能であり、従来から脱塩処理に広く用いられてきたイオン交換樹脂装置のような薬品を用いた再生処理を必要とせず、完全な連続採水が可能で、高純度の水が得られるという優れた効果を奏し、純水製造装置などに組み込まれて広く使用されている。
【0006】
ところで、一般に電気脱イオン装置では限界電流密度以上の電流を流して脱塩を行うが、この時、前述のように水解離が生じてOH、Hが発生し、電荷を運ぶようになる。このHイオンのイオン移動度は349.7cmΩ−1eq−1で、他のイオンのイオン移動度(30〜70cmΩ−1eq−1)に比べ、圧倒的に速い(イオン移動度は無限希釈溶液におけるデータ、日本化学会編「化学便覧」参照)。このため、特に脱塩室の厚みWが大きくなると、水解離が生じたときにイオン移動度の違いによる移動速度の差が広がり、Hは速やかにに濃縮室側に排出され、OHイオンが脱塩室に取り残され易い。また、Ca2+、Mg2+などの多価のカチオンやアニオンは比較的容易に濃縮室側に排出されるが、Na、Kは1価であると共に、Hイオンが電荷を運ぶ役割をしているため、脱塩室に残り易い。この結果として、処理水中にNaOH、KOH等の1価のアルカリ金属水酸化物が含有されるようになり、処理水(脱イオン水)のpHはアルカリ性となる。
【0007】
なお、同様の理由で濃縮水は、pHが逆に酸性となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示す電気脱イオン装置にあっては、陽極室17内にアニオンが移動してくると共に陰極室18内にカチオンが移動してくるので、陽極室17及び陰極室18の電気抵抗は小さいが、陰極室18において炭酸カルシウム等のスケールが発生しやすい。
【0009】
図5に示す電気脱イオン装置にあっては、陰極室18へのカルシウムイオン等のカチオンの流入が最も陰極12側のアニオン交換膜13によって阻止されるので、陰極室18でのスケールの発生は防止される。しかしながら、この場合、電極水の塩類が脱塩されてしまうため、必要電流値を確保するためのイオンが不足してしまい、脱塩室内のイオン交換樹脂が再生されてくると、電気抵抗が著しく増大してしまう問題があった。
【0010】
本発明は、上記の問題点を解決し、陰極室におけるスケール発生が防止されると共に、電極間の電気抵抗も小さい電気脱イオン装置と、この電気脱イオン装置を用いた純水製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)の電気脱イオン装置は、陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交互に形成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン装置において、最も陰極側の脱塩室のカチオン交換膜と陰極との間の全体を陰極室とし、最も陽極側の脱塩室のアニオン交換膜と陽極との間にカチオン交換膜を配置し、このカチオン交換膜と該最も陽極側の脱塩室との間を濃縮室とし、このカチオン交換膜と陽極との間を陽極室としたことを特徴とするものである。
【0012】
かかる電気脱イオン装置にあっては、陰極室のカチオン濃度が高く、電極間の電気抵抗が小さい。この陰極室でのスケール発生を防止するには、陰極室に流入する電極水のpHを低く(酸性)とする。このためには、この電極水として用いられる濃縮室流出水のpHを低くすれば良く、このためには脱塩室の厚さを大きくすれば良い。
【0013】
本発明の純水製造装置は、被処理水を複数段の電気脱イオン装置に通水するように接続した純水製造装置であって、最前段の電気脱イオン装置がこのような本発明の電気脱イオン装置であることを特徴とする。
【0014】
この前段側の電気脱イオン装置の陰極室におけるスケール発生を防止するために、該前段側の電気脱イオン装置の陰極室に導入する電極水のpHを低くするのが好ましく、このためには、上記の通り、該前段側の電気脱イオン装置として脱塩室の厚さを7mm以上とし、濃縮室からpHの低い濃縮水を流出させ、この濃縮水の一部を陰極室に流入させるのが好ましい。とくに、この前段側の電気脱イオン装置の操作電圧を1〜50V/cellとし、通水SVを30〜150/hrとすることが好ましい。
【0015】
また、本発明(請求項6)の電気脱イオン装置は、陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交互に形成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン装置において、最も陽極側の脱塩室のアニオン交換膜と陽極との間にアニオン交換膜を配置し、このアニオン交換膜と該最も陽極側の脱塩室との間を濃縮室とし、このアニオン交換膜と陽極との間を陽極室とし、最も陰極側の脱塩室のカチオン交換膜と陰極との間にカチオン交換膜を配置し、このカチオン交換膜と該最も陰極側の脱塩室との間を濃縮室とし、このカチオン交換膜と陰極との間を陰極室としたことを特徴とするものである。
【0016】
後段側の電気脱イオン装置は、万が一、前段側の電気脱イオン装置から硬度成分がリークしてきた場合を考慮して請求項6の電気脱イオン装置を採用し、濃縮室での塩類濃度上昇を防止するのが好ましい。
【0017】
この後段側の電気脱イオン装置として、この請求項6の電気脱イオン装置において脱塩室及び濃縮室にそれぞれイオン交換体が充填されたものを用いることにより、処理水質が向上することが認められた。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜3を参照して実施の形態について説明する。図1〜3はそれぞれ実施の形態に係る電気脱イオン装置の模式的な断面図である。
【0019】
この実施の形態においても、陽極11、陰極12の間に複数のアニオン交換膜13及びカチオン交換膜14を交互に配列して濃縮室15と脱塩室16とを交互に形成し、脱塩室16にイオン交換体10を充填している。
【0020】
図1の電気脱イオン装置にあっては、最も陰極12側の脱塩室16のカチオン交換膜14と陰極12との間の全体を陰極室18とし、最も陽極11側の脱塩室16のアニオン交換膜13と陽極11との間にカチオン交換膜14を配置し、このカチオン交換膜14と該最も陽極11側の脱塩室16との間を濃縮室15とし、このカチオン交換膜14と陽極11との間を陽極室17としている。
【0021】
図2の電気脱イオン装置にあっては、最も陽極11側の脱塩室16のアニオン交換膜13と陽極11との間にアニオン交換膜13を配置し、このアニオン交換膜13と該最も陽極11側の脱塩室16との間を濃縮室15とし、このアニオン交換膜13と陽極11との間を陽極室17とし、最も陰極12側の脱塩室16のカチオン交換膜14と陰極12との間にカチオン交換膜14を配置し、このカチオン交換膜14と該最も陰極12側の脱塩室16との間を濃縮室15とし、このカチオン交換膜14と陰極12との間を陰極室18としている。
【0022】
図1,2にあっては、脱塩室16にのみイオン交換体を充填している。
【0023】
図3の脱塩室は、図2の電気脱イオン装置において、脱塩室16だけでなく濃縮室15にもイオン交換体を充填している。
【0024】
本発明においては、脱塩室の厚さは7mm以上とするのが好ましい。特に、電気効率の点から、処理水のpHを効率良く上げるためには、脱塩室の厚さは8〜30mmとするのが好ましい。なお、本発明において、脱塩室の厚みとは図のWで示す如く、陽極11、陰極12間の脱塩室16の厚みを指す。
【0025】
脱塩室のイオン交換体10は、アニオン交換体とカチオン交換体との混合層が最も良く、印加電圧を上昇させた場合には、アニオン交換体の単独層でも同様の効果が得られる。もちろん、混合層とアニオン交換体層の組み合わせでも構わない。
【0026】
なお、カチオン交換層とアニオン交換層を少なくとも一組交互に充填した複層イオン交換体の場合又はWO97/34696中のFIG5に示されたシーアイランド方式の充填方法では、上述の如く脱塩室の厚さを7mm以上としても、処理水比抵抗値が上昇してしまい、pHは中性を示した。これは、ナトリウムイオンなどの1価のカチオンがカチオン交換層で除去されてしまうためである。
【0027】
イオン交換体の種類は、被処理水よりもpHが1.0以上高い処理水が得られるものが好ましく、ビーズ状、繊維状のイオン交換樹脂、繊維や不織布等にグラフト重合を利用して交換基を導入したグラフト重合交換体のいずれであっても良く、何ら制限されるものではない。
【0028】
良好な水質を得るためには、イオン交換体としては均一寸法のビーズ状のイオン交換樹脂が好ましい。この「均一寸法のイオン交換樹脂」とはビーズの90%が平均ビーズ寸法の10%以内にあり、ビーズ混合物内におけるアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の相対平均寸法が少なくとも0.8のものを指す。
【0029】
本発明においては、好ましくは上述のような構成を採用した電気脱イオン装置を次のような運転方法で運転する。
【0030】
脱塩室セルに印加する電圧は1〜50V/cell、好ましくは10〜30V/cellとする。また、被処理水通水SVは30〜150/hr、好ましくは50〜100/hrとする。印加電圧が低すぎる場合又は被処理水通水SVが高すぎる場合は処理水に塩化物イオン等の1価のアニオンやシリカ、ホウ素が漏出する。逆に印加電圧が高すぎる場合又は被処理水通水SVが低すぎる場合は1価のカチオンが除去される傾向を示し、上記印加電圧及び通水SVの範囲外では、本発明で期待される効果が得られない。
【0031】
なお、本発明に用いられるイオン交換膜は均質膜及び不均質膜のいずれでも良く、好ましくは、例えば(株)トクヤマからネオセンプタAHA、CMBの名称で販売されているポリオレフィン系の強塩基性、弱酸性の官能基を有した均質型のイオン交換膜が好ましい。
【0032】
特に、本発明の電気脱イオン装置は、被処理水中の硬度成分を50%以上、ホウ素、シリカ等の弱電解物質を90%以上除去できるものが好ましく、このような処理効率を得るためには、特に上記構成において、脱塩室厚みを10〜20mmとし、脱塩室のイオン交換体は混合層とし、通水SVを50〜100/hr、印加電圧を15〜30V/cellとするのが好ましい。
【0033】
このような本発明の電気脱イオン装置は、特に、被処理水として水道水、河川水、地下水等の原水を逆浸透膜装置によって処理したシリカ及び/又はホウ素を含有する水を処理する電気脱イオン装置として好適である。
【0034】
次に、本発明の純水製造装置について説明する。
【0035】
本発明の純水製造装置は、被処理水を複数段の電気脱イオン装置に通水するように電気脱イオン装置を接続し、最前段の電気脱イオン装置として上述の本発明の電気脱イオン装置を用いるものである。
【0036】
好適な純水製造装置としては、RO膜装置、前段電気脱イオン装置及び後段電気脱イオン装置の順で直列に接続した純水製造装置、或いは、活性炭装置、RO膜装置、前段電気脱イオン装置及び後段電気脱イオン装置の順で直列に接続した純水製造装置が挙げられる。
【0037】
本発明においては、後段電気脱イオン装置としては、図1〜3の電気脱イオン装置のいずれでも良いが、好ましくは図2,3とくに図3の電気脱イオン装置を用いるのが望ましい。
【0038】
前段電気脱イオン装置として、脱塩室の厚みが7mm以上、特に8〜30mmの電気脱イオン装置を用い、後段電気脱イオン装置として脱塩室の厚みが2.0〜6.0mmの電気脱イオン装置を用いて通水することにより、前段電気脱イオン装置でシリカ、ホウ素等の弱電解物質や硬度成分を除去して得られた処理水を、後段電気脱イオン装置で更に処理して残留シリカやホウ素を除去すると共に、前段電気脱イオン装置からリークしたアルカリ成分を除去して高水質の処理水を得ることができる。
【0039】
この場合、前段電気脱イオン装置の水回収率は処理水水質の維持の面で60〜90%とするのが好ましいが、後段電気脱イオン装置の水回収率は95%以上、例えば、95〜99%の水回収率であっても、前述の如く、スケール障害等を引き起こすことなく良好な水質の処理水を得ることができる。
【0040】
なお、前段電気脱イオン装置において印加電圧又は電流を上昇させると、前段電気脱イオン装置の処理水pHが高くなるので、後段電気脱イオン装置で更に残留するシリカやホウ素を除去することを目的とする場合には、前段電気脱イオン装置の処理水の排出配管にpH計を取り付けてpHを監視し、このpH値が最適pH、好ましくは8.5以上、より好ましくは9.0〜10.5程度となるように、前段電気脱イオン装置の印加電圧や電流を制御するのが好ましい。
【0041】
また、同様に後段電気脱イオン装置の処理水の排出配管に比抵抗計及びシリカ計を取り付け、後段電気脱イオン装置の処理水の比抵抗値、シリカ濃度を監視し、これらの値が目標値に到達するよう前段及び/又は後段電気脱イオン装置の印加電圧や電流を制御するのが好ましい。
【0042】
この純水製造装置において、前段電気脱イオン装置の処理水(脱塩室の流出水)は後段電気脱イオン装置の電極室、脱塩室及び濃縮室にそれぞれ分配されて給水され、後段電気脱イオン装置の脱塩室の流出水が処理水として取り出される。通常、前段電気脱イオン装置及び後段純水製造装置の電極室の流出水は排水として系外へ排出される。
【0043】
本発明の純水製造装置では、電気脱イオン装置を3機以上設けてもよい。
【0044】
【実施例】
以下に比較例及び実施例を挙げて本発明の効果をより具体的に説明する。なお、以下の実施例及び比較例では、電気脱イオン装置を2機直列に接続した。電気脱イオン装置としては、栗田工業(株)製「ピュアエースPA−200」処理量;100L/hrを用いた。
【0045】
比較例1
イオン交換膜として下記のものを用い、また、脱塩室に充填するイオン交換樹脂として下記のアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とをアニオン交換樹脂:カチオン交換樹脂=6:4(体積比)で混合したものを用い、図5に示すような電気脱イオン装置を組み立てた。なお、アニオン交換樹脂及びカチオン交換樹脂は超純水で十分に洗浄したものを用いた。各電気脱イオン装置のセル枚数及び脱塩室の厚みは表1のとおりである。この電気脱イオン装置に表1に示す条件で通水を行い、処理水の導電率及びシリカ濃度の測定結果を表1に示した。
【0046】
アニオン交換膜 :(株)トクヤマ製「ネオセプタAHA」
カチオン交換膜 :(株)トクヤマ製「ネオセプタCMB」
アニオン交換樹脂:三菱化学(株)製「SA10A」
カチオン交換樹脂:三菱化学(株)製「SK1B」
【0047】
【表1】
Figure 0003570350
【0048】
実施例1
前段電気脱イオン装置として図1のものを用い、後段電気脱イオン装置として図3のものを用い、表2で示す条件で通水を行ったこと以外は同様にして処理し、処理水の導電率及びシリカ濃度の測定結果を表2に示した。
【0049】
【表2】
Figure 0003570350
【0050】
表1に示すように、比較例1では通水初期は電流が流れたが、3ヵ月後には電流値が低下してきた(定電圧運転)。これは、Na,Cl型のイオン交換樹脂が再生され、電極室内の導電率が低下したためである。そのため、シリカ除去率が悪化してしまった。
【0051】
これに対し、実施例1では、表2の通り、3ヵ月後でも電流値を確保できた。
【0052】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、電気脱イオン装置の電極室内の電気抵抗増加を防ぎ、省電力で高純度の処理水を得ることができる。
【0053】
また、本発明の純水製造装置によれば、このような本発明の電気脱イオン装置を、複数段に接続して用いることにより、高純度の純水を容易かつ効率的に製造することができ、かつ安価な純水製造装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気脱イオン装置の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明の電気脱イオン装置の他の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図3】本発明の電気脱イオン装置の別の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図4】従来の電気脱イオン装置の構成を示す模式的な断面図である。
【図5】従来の電気脱イオン装置の構成を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
10 イオン交換体
11 陽極
12 陰極
13 アニオン交換膜
14 カチオン交換膜
15 濃縮室
16 脱塩室
17 陽極室
18 陰極室

Claims (8)

  1. 陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交互に形成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン装置において、
    最も陰極側の脱塩室のカチオン交換膜と陰極との間の全体を陰極室とし、
    最も陽極側の脱塩室のアニオン交換膜と陽極との間にカチオン交換膜を配置し、このカチオン交換膜と該最も陽極側の脱塩室との間を濃縮室とし、このカチオン交換膜と陽極との間を陽極室としたことを特徴とする電気脱イオン装置。
  2. 請求項1において、該脱塩室の厚さが7mm以上であり、セルあたりの操作電圧が1〜50V/cellであり、通水SVが30〜150/hrであることを特徴とする電気脱イオン装置。
  3. 請求項2において、被処理水がシリカ及び/又はホウ素を含有することを特徴とする電気脱イオン装置。
  4. 被処理水を複数段の電気脱イオン装置に通水するように接続した純水製造装置であって、最前段の電気脱イオン装置が請求項1ないし3のいずれか1項の電気脱イオン装置である純水製造装置。
  5. 被処理水を複数段の電気脱イオン装置に通水するように接続した純水製造装置であって、最前段の電気脱イオン装置が請求項2又は3の電気脱イオン装置であり、
    2段目以降の電気脱イオン装置の脱塩室の厚みが最前段の電気脱イオン装置の脱塩室の厚みよりも薄いことを特徴とする純水製造装置。
  6. 陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交互に形成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン装置において、
    最も陽極側の脱塩室のアニオン交換膜と陽極との間にアニオン交換膜を配置し、このアニオン交換膜と該最も陽極側の脱塩室との間を濃縮室とし、このアニオン交換膜と陽極との間を陽極室とし、
    最も陰極側の脱塩室のカチオン交換膜と陰極との間にカチオン交換膜を配置し、このカチオン交換膜と該最も陰極側の脱塩室との間を濃縮室とし、このカチオン交換膜と陰極との間を陰極室としたことを特徴とする電気脱イオン装置。
  7. 請求項4又は5において、2段目以降の電気脱イオン装置が請求項6の電気脱イオン装置であることを特徴とする純水製造装置。
  8. 請求項7において、2段目以降の電気脱イオン装置の脱塩室及び濃縮室にそれぞれイオン交換体が充填されていることを特徴とする純水製造装置。
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