JP2002011475A - 電気脱イオン装置及び純水製造装置 - Google Patents

電気脱イオン装置及び純水製造装置

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JP2002011475A JP2000199285A JP2000199285A JP2002011475A JP 2002011475 A JP2002011475 A JP 2002011475A JP 2000199285 A JP2000199285 A JP 2000199285A JP 2000199285 A JP2000199285 A JP 2000199285A JP 2002011475 A JP2002011475 A JP 2002011475A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極室内の電気抵抗増加を防ぎ、省電力で高
純度の処理水を得ることができる電気脱イオン装置と、
この電気脱イオン装置を用いた純水製造装置を提供す
る。 【解決手段】 陽極11、陰極12の間に複数のアニオ
ン交換膜13及びカチオン交換膜14を交互に配列して
濃縮室15と脱塩室16とを交互に形成し、脱塩室16
にイオン交換体10を充填している。最も陰極12側の
脱塩室16のカチオン交換膜14と陰極12との間の全
体を陰極室18とし、最も陽極11側の脱塩室16のア
ニオン交換膜13と陽極11との間にカチオン交換膜1
4を配置し、このカチオン交換膜14と該最も陽極11
側の脱塩室16との間を濃縮室15とし、このカチオン
交換膜14と陽極11との間を陽極室17としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体、液晶、製
薬、食品、電力等の分野の各種産業、民生用又は研究設
備で利用される脱イオン水を製造する電気脱イオン装置
と、この電気脱イオン装置を用いた純水製造装置に係
り、特に、シリカ、ホウ素などの弱電解質の除去率を飛
躍的に向上させることができ、超純水製造装置の一次純
水システムや回収系に好適な電気脱イオン装置と、この
電気脱イオン装置を採用して、比抵抗値18.0MΩ・
cm以上の高水質処理水を低電力で安定して得ることを
可能とした純水製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製造工場、液晶工場、食品
工業、電力工業等の各種産業、民生用ないし研究施設等
において使用される脱イオン水の製造には、図4に示す
如く電極(陽極11、陰極12)の間に複数のアニオン
交換膜13及びカチオン交換膜14を交互に配列して濃
縮室15と脱塩室16とを交互に形成し、脱塩室16に
イオン交換体10を充填した電気脱イオン装置が多用さ
れている。図4において17は陽極室、18は陰極室で
ある。
【0003】また、図5の通り、最も陽極11側の脱塩
室16と陽極11との間にカチオン交換膜14を配置し
て陽極室17と濃縮室15とを区画形成すると共に、最
も陰極12側の脱塩室16と陰極12との間にアニオン
交換膜13を配置して陰極室18と濃縮室15とを形成
したものも公知である(特公平4−72567号公報、
特許第2751090号公報、特許第2699256号
公報)。
【0004】なお、濃縮室15から流出した濃縮水の一
部を陽極室17及び陰極室18に流す。
【0005】電気脱イオン装置は、水解離によってH
イオンとOHイオンとを生成させ、脱塩室内に充填さ
れているイオン交換体を連続して再生することによっ
て、効率的な脱塩処理が可能であり、従来から脱塩処理
に広く用いられてきたイオン交換樹脂装置のような薬品
を用いた再生処理を必要とせず、完全な連続採水が可能
で、高純度の水が得られるという優れた効果を奏し、純
水製造装置などに組み込まれて広く使用されている。
【0006】ところで、一般に電気脱イオン装置では限
界電流密度以上の電流を流して脱塩を行うが、この時、
前述のように水解離が生じてOH、Hが発生し、電
荷を運ぶようになる。このHイオンのイオン移動度は
349.7cmΩ−1eq −1で、他のイオンのイオ
ン移動度(30〜70cmΩ−1eq−1)に比べ、
圧倒的に速い(イオン移動度は無限希釈溶液におけるデ
ータ、日本化学会編「化学便覧」参照)。このため、特
に脱塩室の厚みWが大きくなると、水解離が生じたとき
にイオン移動度の違いによる移動速度の差が広がり、H
は速やかにに濃縮室側に排出され、OHイオンが脱
塩室に取り残され易い。また、Ca2+、Mg2+など
の多価のカチオンやアニオンは比較的容易に濃縮室側に
排出されるが、Na、Kは1価であると共に、H
イオンが電荷を運ぶ役割をしているため、脱塩室に残り
易い。この結果として、処理水中にNaOH、KOH等
の1価のアルカリ金属水酸化物が含有されるようにな
り、処理水(脱イオン水)のpHはアルカリ性となる。
【0007】なお、同様の理由で濃縮水は、pHが逆に
酸性となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す電気脱イオ
ン装置にあっては、陽極室17内にアニオンが移動して
くると共に陰極室18内にカチオンが移動してくるの
で、陽極室17及び陰極室18の電気抵抗は小さいが、
陰極室18において炭酸カルシウム等のスケールが発生
しやすい。
【0009】図5に示す電気脱イオン装置にあっては、
陰極室18へのカルシウムイオン等のカチオンの流入が
最も陰極12側のアニオン交換膜13によって阻止され
るので、陰極室18でのスケールの発生は防止される。
しかしながら、この場合、電極水の塩類が脱塩されてし
まうため、必要電流値を確保するためのイオンが不足し
てしまい、脱塩室内のイオン交換樹脂が再生されてくる
と、電気抵抗が著しく増大してしまう問題があった。
【0010】本発明は、上記の問題点を解決し、陰極室
におけるスケール発生が防止されると共に、電極間の電
気抵抗も小さい電気脱イオン装置と、この電気脱イオン
装置を用いた純水製造装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)の電
気脱イオン装置は、陰極と陽極の間に複数のカチオン交
換膜とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室と
を交互に形成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してな
る電気脱イオン装置において、最も陰極側の脱塩室のカ
チオン交換膜と陰極との間の全体を陰極室とし、最も陽
極側の脱塩室のアニオン交換膜と陽極との間にカチオン
交換膜を配置し、このカチオン交換膜と該最も陽極側の
脱塩室との間を濃縮室とし、このカチオン交換膜と陽極
との間を陽極室としたことを特徴とするものである。
【0012】かかる電気脱イオン装置にあっては、陰極
室のカチオン濃度が高く、電極間の電気抵抗が小さい。
この陰極室でのスケール発生を防止するには、陰極室に
流入する電極水のpHを低く(酸性)とする。このため
には、この電極水として用いられる濃縮室流出水のpH
を低くすれば良く、このためには脱塩室の厚さを大きく
すれば良い。
【0013】本発明の純水製造装置は、被処理水を複数
段の電気脱イオン装置に通水するように接続した純水製
造装置であって、最前段の電気脱イオン装置がこのよう
な本発明の電気脱イオン装置であることを特徴とする。
【0014】この前段側の電気脱イオン装置の陰極室に
おけるスケール発生を防止するために、該前段側の電気
脱イオン装置の陰極室に導入する電極水のpHを低くす
るのが好ましく、このためには、上記の通り、該前段側
の電気脱イオン装置として脱塩室の厚さを7mm以上と
し、濃縮室からpHの低い濃縮水を流出させ、この濃縮
水の一部を陰極室に流入させるのが好ましい。とくに、
この前段側の電気脱イオン装置の操作電圧を1〜50V
/cellとし、通水SVを30〜150/hrとする
ことが好ましい。
【0015】また、本発明(請求項6)の電気脱イオン
装置は、陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜とアニ
オン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交互に形
成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イ
オン装置において、最も陽極側の脱塩室のアニオン交換
膜と陽極との間にアニオン交換膜を配置し、このアニオ
ン交換膜と該最も陽極側の脱塩室との間を濃縮室とし、
このアニオン交換膜と陽極との間を陽極室とし、最も陰
極側の脱塩室のカチオン交換膜と陰極との間にカチオン
交換膜を配置し、このカチオン交換膜と該最も陰極側の
脱塩室との間を濃縮室とし、このカチオン交換膜と陰極
との間を陰極室としたことを特徴とするものである。
【0016】後段側の電気脱イオン装置は、万が一、前
段側の電気脱イオン装置から硬度成分がリークしてきた
場合を考慮して請求項6の電気脱イオン装置を採用し、
濃縮室での塩類濃度上昇を防止するのが好ましい。
【0017】この後段側の電気脱イオン装置として、こ
の請求項6の電気脱イオン装置において脱塩室及び濃縮
室にそれぞれイオン交換体が充填されたものを用いるこ
とにより、処理水質が向上することが認められた。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1〜3を参照して実施の
形態について説明する。図1〜3はそれぞれ実施の形態
に係る電気脱イオン装置の模式的な断面図である。
【0019】この実施の形態においても、陽極11、陰
極12の間に複数のアニオン交換膜13及びカチオン交
換膜14を交互に配列して濃縮室15と脱塩室16とを
交互に形成し、脱塩室16にイオン交換体10を充填し
ている。
【0020】図1の電気脱イオン装置にあっては、最も
陰極12側の脱塩室16のカチオン交換膜14と陰極1
2との間の全体を陰極室18とし、最も陽極11側の脱
塩室16のアニオン交換膜13と陽極11との間にカチ
オン交換膜14を配置し、このカチオン交換膜14と該
最も陽極11側の脱塩室16との間を濃縮室15とし、
このカチオン交換膜14と陽極11との間を陽極室17
としている。
【0021】図2の電気脱イオン装置にあっては、最も
陽極11側の脱塩室16のアニオン交換膜13と陽極1
1との間にアニオン交換膜13を配置し、このアニオン
交換膜13と該最も陽極11側の脱塩室16との間を濃
縮室15とし、このアニオン交換膜13と陽極11との
間を陽極室17とし、最も陰極12側の脱塩室16のカ
チオン交換膜14と陰極12との間にカチオン交換膜1
4を配置し、このカチオン交換膜14と該最も陰極12
側の脱塩室16との間を濃縮室15とし、このカチオン
交換膜14と陰極12との間を陰極室18としている。
【0022】図1,2にあっては、脱塩室16にのみイ
オン交換体を充填している。
【0023】図3の脱塩室は、図2の電気脱イオン装置
において、脱塩室16だけでなく濃縮室15にもイオン
交換体を充填している。
【0024】本発明においては、脱塩室の厚さは7mm
以上とするのが好ましい。特に、電気効率の点から、処
理水のpHを効率良く上げるためには、脱塩室の厚さは
8〜30mmとするのが好ましい。なお、本発明におい
て、脱塩室の厚みとは図のWで示す如く、陽極11、陰
極12間の脱塩室16の厚みを指す。
【0025】脱塩室のイオン交換体10は、アニオン交
換体とカチオン交換体との混合層が最も良く、印加電圧
を上昇させた場合には、アニオン交換体の単独層でも同
様の効果が得られる。もちろん、混合層とアニオン交換
体層の組み合わせでも構わない。
【0026】なお、カチオン交換層とアニオン交換層を
少なくとも一組交互に充填した複層イオン交換体の場合
又はWO97/34696中のFIG5に示されたシー
アイランド方式の充填方法では、上述の如く脱塩室の厚
さを7mm以上としても、処理水比抵抗値が上昇してし
まい、pHは中性を示した。これは、ナトリウムイオン
などの1価のカチオンがカチオン交換層で除去されてし
まうためである。
【0027】イオン交換体の種類は、被処理水よりもp
Hが1.0以上高い処理水が得られるものが好ましく、
ビーズ状、繊維状のイオン交換樹脂、繊維や不織布等に
グラフト重合を利用して交換基を導入したグラフト重合
交換体のいずれであっても良く、何ら制限されるもので
はない。
【0028】良好な水質を得るためには、イオン交換体
としては均一寸法のビーズ状のイオン交換樹脂が好まし
い。この「均一寸法のイオン交換樹脂」とはビーズの9
0%が平均ビーズ寸法の10%以内にあり、ビーズ混合
物内におけるアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の相
対平均寸法が少なくとも0.8のものを指す。
【0029】本発明においては、好ましくは上述のよう
な構成を採用した電気脱イオン装置を次のような運転方
法で運転する。
【0030】脱塩室セルに印加する電圧は1〜50V/
cell、好ましくは10〜30V/cellとする。
また、被処理水通水SVは30〜150/hr、好まし
くは50〜100/hrとする。印加電圧が低すぎる場
合又は被処理水通水SVが高すぎる場合は処理水に塩化
物イオン等の1価のアニオンやシリカ、ホウ素が漏出す
る。逆に印加電圧が高すぎる場合又は被処理水通水SV
が低すぎる場合は1価のカチオンが除去される傾向を示
し、上記印加電圧及び通水SVの範囲外では、本発明で
期待される効果が得られない。
【0031】なお、本発明に用いられるイオン交換膜は
均質膜及び不均質膜のいずれでも良く、好ましくは、例
えば(株)トクヤマからネオセンプタAHA、CMBの名
称で販売されているポリオレフィン系の強塩基性、弱酸
性の官能基を有した均質型のイオン交換膜が好ましい。
【0032】特に、本発明の電気脱イオン装置は、被処
理水中の硬度成分を50%以上、ホウ素、シリカ等の弱
電解物質を90%以上除去できるものが好ましく、この
ような処理効率を得るためには、特に上記構成におい
て、脱塩室厚みを10〜20mmとし、脱塩室のイオン
交換体は混合層とし、通水SVを50〜100/hr、
印加電圧を15〜30V/cellとするのが好まし
い。
【0033】このような本発明の電気脱イオン装置は、
特に、被処理水として水道水、河川水、地下水等の原水
を逆浸透膜装置によって処理したシリカ及び/又はホウ
素を含有する水を処理する電気脱イオン装置として好適
である。
【0034】次に、本発明の純水製造装置について説明
する。
【0035】本発明の純水製造装置は、被処理水を複数
段の電気脱イオン装置に通水するように電気脱イオン装
置を接続し、最前段の電気脱イオン装置として上述の本
発明の電気脱イオン装置を用いるものである。
【0036】好適な純水製造装置としては、RO膜装
置、前段電気脱イオン装置及び後段電気脱イオン装置の
順で直列に接続した純水製造装置、或いは、活性炭装
置、RO膜装置、前段電気脱イオン装置及び後段電気脱
イオン装置の順で直列に接続した純水製造装置が挙げら
れる。
【0037】本発明においては、後段電気脱イオン装置
としては、図1〜3の電気脱イオン装置のいずれでも良
いが、好ましくは図2,3とくに図3の電気脱イオン装
置を用いるのが望ましい。
【0038】前段電気脱イオン装置として、脱塩室の厚
みが7mm以上、特に8〜30mmの電気脱イオン装置
を用い、後段電気脱イオン装置として脱塩室の厚みが
2.0〜6.0mmの電気脱イオン装置を用いて通水す
ることにより、前段電気脱イオン装置でシリカ、ホウ素
等の弱電解物質や硬度成分を除去して得られた処理水
を、後段電気脱イオン装置で更に処理して残留シリカや
ホウ素を除去すると共に、前段電気脱イオン装置からリ
ークしたアルカリ成分を除去して高水質の処理水を得る
ことができる。
【0039】この場合、前段電気脱イオン装置の水回収
率は処理水水質の維持の面で60〜90%とするのが好
ましいが、後段電気脱イオン装置の水回収率は95%以
上、例えば、95〜99%の水回収率であっても、前述
の如く、スケール障害等を引き起こすことなく良好な水
質の処理水を得ることができる。
【0040】なお、前段電気脱イオン装置において印加
電圧又は電流を上昇させると、前段電気脱イオン装置の
処理水pHが高くなるので、後段電気脱イオン装置で更
に残留するシリカやホウ素を除去することを目的とする
場合には、前段電気脱イオン装置の処理水の排出配管に
pH計を取り付けてpHを監視し、このpH値が最適p
H、好ましくは8.5以上、より好ましくは9.0〜1
0.5程度となるように、前段電気脱イオン装置の印加
電圧や電流を制御するのが好ましい。
【0041】また、同様に後段電気脱イオン装置の処理
水の排出配管に比抵抗計及びシリカ計を取り付け、後段
電気脱イオン装置の処理水の比抵抗値、シリカ濃度を監
視し、これらの値が目標値に到達するよう前段及び/又
は後段電気脱イオン装置の印加電圧や電流を制御するの
が好ましい。
【0042】この純水製造装置において、前段電気脱イ
オン装置の処理水(脱塩室の流出水)は後段電気脱イオ
ン装置の電極室、脱塩室及び濃縮室にそれぞれ分配され
て給水され、後段電気脱イオン装置の脱塩室の流出水が
処理水として取り出される。通常、前段電気脱イオン装
置及び後段純水製造装置の電極室の流出水は排水として
系外へ排出される。
【0043】本発明の純水製造装置では、電気脱イオン
装置を3機以上設けてもよい。
【0044】
【実施例】以下に比較例及び実施例を挙げて本発明の効
果をより具体的に説明する。なお、以下の実施例及び比
較例では、電気脱イオン装置を2機直列に接続した。電
気脱イオン装置としては、栗田工業(株)製「ピュアエ
ースPA−200」処理量;100L/hrを用いた。
【0045】比較例1 イオン交換膜として下記のものを用い、また、脱塩室に
充填するイオン交換樹脂として下記のアニオン交換樹脂
とカチオン交換樹脂とをアニオン交換樹脂:カチオン交
換樹脂=6:4(体積比)で混合したものを用い、図5
に示すような電気脱イオン装置を組み立てた。なお、ア
ニオン交換樹脂及びカチオン交換樹脂は超純水で十分に
洗浄したものを用いた。各電気脱イオン装置のセル枚数
及び脱塩室の厚みは表1のとおりである。この電気脱イ
オン装置に表1に示す条件で通水を行い、処理水の導電
率及びシリカ濃度の測定結果を表1に示した。
【0046】アニオン交換膜 :(株)トクヤマ製「ネ
オセプタAHA」 カチオン交換膜 :(株)トクヤマ製「ネオセプタCM
B」 アニオン交換樹脂:三菱化学(株)製「SA10A」 カチオン交換樹脂:三菱化学(株)製「SK1B」
【0047】
【表1】
【0048】実施例1 前段電気脱イオン装置として図1のものを用い、後段電
気脱イオン装置として図3のものを用い、表2で示す条
件で通水を行ったこと以外は同様にして処理し、処理水
の導電率及びシリカ濃度の測定結果を表2に示した。
【0049】
【表2】
【0050】表1に示すように、比較例1では通水初期
は電流が流れたが、3ヵ月後には電流値が低下してきた
(定電圧運転)。これは、Na,Cl型のイオン交換樹
脂が再生され、電極室内の導電率が低下したためであ
る。そのため、シリカ除去率が悪化してしまった。
【0051】これに対し、実施例1では、表2の通り、
3ヵ月後でも電流値を確保できた。
【0052】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると、電気脱イ
オン装置の電極室内の電気抵抗増加を防ぎ、省電力で高
純度の処理水を得ることができる。
【0053】また、本発明の純水製造装置によれば、こ
のような本発明の電気脱イオン装置を、複数段に接続し
て用いることにより、高純度の純水を容易かつ効率的に
製造することができ、かつ安価な純水製造装置が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気脱イオン装置の実施の形態を示す
模式的な断面図である。
【図2】本発明の電気脱イオン装置の他の実施の形態を
示す模式的な断面図である。
【図3】本発明の電気脱イオン装置の別の実施の形態を
示す模式的な断面図である。
【図4】従来の電気脱イオン装置の構成を示す模式的な
断面図である。
【図5】従来の電気脱イオン装置の構成を示す模式的な
断面図である。
【符号の説明】
10 イオン交換体 11 陽極 12 陰極 13 アニオン交換膜 14 カチオン交換膜 15 濃縮室 16 脱塩室 17 陽極室 18 陰極室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA17 JA30A JA43A JA44A JA44B KA31 KB11 KD17 KE02Q KE15P KE17Q KE18Q MA03 MA13 MA14 PA01 PB02 PB23 PB70 PC04 PC11 PC31 PC42 4D061 DA01 DB13 EA09 EB01 EB04 EB13 EB19 EB37 EB39 FA08 GA22 GC02 GC14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜
    とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交
    互に形成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してなる電
    気脱イオン装置において、 最も陰極側の脱塩室のカチオン交換膜と陰極との間の全
    体を陰極室とし、 最も陽極側の脱塩室のアニオン交換膜と陽極との間にカ
    チオン交換膜を配置し、このカチオン交換膜と該最も陽
    極側の脱塩室との間を濃縮室とし、このカチオン交換膜
    と陽極との間を陽極室としたことを特徴とする電気脱イ
    オン装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該脱塩室の厚さが7
    mm以上であり、セルあたりの操作電圧が1〜50V/
    cellであり、通水SVが30〜150/hrである
    ことを特徴とする電気脱イオン装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、被処理水がシリカ及
    び/又はホウ素を含有することを特徴とする電気脱イオ
    ン装置。
  4. 【請求項4】 被処理水を複数段の電気脱イオン装置に
    通水するように接続した純水製造装置であって、最前段
    の電気脱イオン装置が請求項1ないし3のいずれか1項
    の電気脱イオン装置である純水製造装置。
  5. 【請求項5】 被処理水を複数段の電気脱イオン装置に
    通水するように接続した純水製造装置であって、最前段
    の電気脱イオン装置が請求項2又は3の電気脱イオン装
    置であり、 2段目以降の電気脱イオン装置の脱塩室の厚みが最前段
    の電気脱イオン装置の脱塩室の厚みよりも薄いことを特
    徴とする純水製造装置。
  6. 【請求項6】 陰極と陽極の間に複数のカチオン交換膜
    とアニオン交換膜とを配列して、濃縮室と脱塩室とを交
    互に形成し、該脱塩室にイオン交換体を充填してなる電
    気脱イオン装置において、 最も陽極側の脱塩室のアニオン交換膜と陽極との間にア
    ニオン交換膜を配置し、このアニオン交換膜と該最も陽
    極側の脱塩室との間を濃縮室とし、このアニオン交換膜
    と陽極との間を陽極室とし、 最も陰極側の脱塩室のカチオン交換膜と陰極との間にカ
    チオン交換膜を配置し、このカチオン交換膜と該最も陰
    極側の脱塩室との間を濃縮室とし、このカチオン交換膜
    と陰極との間を陰極室としたことを特徴とする電気脱イ
    オン装置。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5において、2段目以降の
    電気脱イオン装置が請求項6の電気脱イオン装置である
    ことを特徴とする純水製造装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、2段目以降の電気脱
    イオン装置の脱塩室及び濃縮室にそれぞれイオン交換体
    が充填されていることを特徴とする純水製造装置。
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