JP2013537164A - グラフェンの成長のための方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は、炭化ケイ素表面上において、1400℃超の温度で、表面からのケイ素の昇華によりグラフェンを成長させる方法に関する。このプロセスは、1以上の単層における均質なグラフェンを可能とする適切な変態を表面が受けることを確実にする成長温度まで特別な条件下で加熱することを含む。

Description

本発明は、一般には、炭化ケイ素基材上におけるグラフェンの成長のための方法に関する。より具体的には、炭化ケイ素表面からのケイ素の昇華によるグラフェンの成長のための方法に関する。
背景
グラフェンは、六角形のベンゼン環構造内に配置されたsp2結合した炭素原子の単層であり、よって、本質的には2次元のものである。それは、2003年になってようやく、通常のグラファイト中に存在することが見出された。グラフェンは、グラファイト中で、弱いファンデルワールス力を介して、その構造のc軸に沿って積み重なっている。面内の強い共有結合力と面間の弱い結合力とが、グラファイトの異方性の性質を決定する。グラファイト中のグラフェンの存在は、単純なスコッチテープ技術によるグラファイトからのグラフェンシートの剥離によって証明された。
グラフェンは、非常に高い電子移動度や効率の良い放熱性などのように、とりわけマイクロエレクトロニクス産業に対して興味をそそらせる独特な性質故に、近年相当な注目を集めている。それは、より効率の良い電子部品を小型化及び製造するという願望が継続している中で、ケイ素に取って代わる見込みがあると考えられている。
グラフェンは、分解による固体状態の黒鉛化、又は炭化ケイ素表面からのケイ素原子の昇華により製造され得る。このプロセスの間、ケイ素は蒸気として表面を離れ、炭素原子は炭化ケイ素表面上に残留物としてとどまる。勝手に定めたプロセス条件下では、表面上の炭素の質は、典型的にはアモルファスグラファイトと等価であり、それ故、そのような表面はしばしば黒鉛化されたと呼ばれる。しかしながら、プロセス条件が適切に選択された場合、所望の整然とした炭素原子のハニカム構造が、表面上に形成され得る。黒鉛化は、超高真空において約1150℃で開始すると信じられている。しかしながら、グラフェンを実現するためには、温度は相当により高くなければならない。
そのようなプロセスの一例が、CN101602503Aに開示されており、そこでは、4H−SiCの(0001)面は、水素による清浄化及びプロパンによる平滑化をされ、その後にシランが続いて、表面酸化物を除去する。その後、1590乃至1610℃及び890乃至910mbarのアルゴン圧力での30乃至60分間に亘るケイ素の蒸発により、表面上にグラフェンが成長させられる。CN101602503Aにより提案されたプロセスは、洗浄及び平滑化の初期工程を必要とし、これを比較的複雑で高価なものにし、それ故、営利的に実行可能なプロセスではないようである。
Tzalenchuk et al., ”Towards a quantum resistance standard based on epitaxial graphene”, Nature Nanotechnology, 5 (2010) 186は、グラフェンが、炭化ケイ素上でエピタキシャル成長し得ることを開示している。グラフェンは、2000℃、1atmのアルゴンガス圧力で成長させられ、その結果、50μm2超にわたって原子的に一様な、グラフェンからなる複数の単層をもたらした。 Tzalenchuk et al.は、さらに、C面上よりもSi面上の高い表面エネルギーのせいで、Si面上では反応速度がより遅いことに起因して、グラフェンは炭化ケイ素のSi面上で成長することと、この事実が均質なグラフェンの形成の制御を手助けすることとを開示している。
グラフェンの製造のための他のプロセスは、例えば、US7,071,258B1に開示されている前駆体ポリマーの炭化や、WO2009/119641に開示されている化学的な蒸着を含む。
しかしながら、グラフェンに基づく材料がその完全な潜在能力に到達し、商業的に成功することが可能となる前に、克服すべき根本的な障害がなおいくつかある。例えば、上述したそれぞれのプロセスは、大規模な製造においては、均質でなく、粒又は欠陥を含み、及び/又は層の成長中にキャリア密度の激しい変動をこうむるグラフェン層が得られる傾向があるために、実行不可能である。
概要
本発明の目的は、炭化ケイ素基材上におけるグラフェンの成長に関するプロセスであって、大規模製造に適しており、グラフェンの成長の厚さの制御が可能なプロセスである。
この目的は、独立請求項1に従うプロセスにより達成される。実施形態は、従属請求項により定義される。
本発明によるプロセスは、大規模な基材表面上において、1以上の単層のグラフェンの、信頼性の高い成長を可能にする。デバイス処理にとって現存のマイクロエレクトロニクスの専門知識や設備を用いることが重大であるため、このプロセスが、少なくとも直径50mmに及ぶ範囲の均質なグラフェンの成長を可能とするという事実は重要である。さらに、このプロセスは、例えば、水素エッチング又はシリコンフラックスによる酸素除去といった、複雑又は高価なエクスシチュ基材処理を必要とする訳ではない。これは、基材表面が、グラフェンの信頼性の高い成長のために適切な変態を受けるプロセスの独特の加熱方法と、グラフェンの成長の間の条件との結果である。結果として、このプロセスは、従来公知のプロセスと比較して費用効率がよく、商業的な付加価値を高める。
本発明によるプロセスは、るつぼ中に炭化ケイ素基材を配置し、反応チャンバー中に前記るつぼを配置することと、圧力を制御し、成長温度に加熱することと、1400℃超の温度で、600乃至1100barの不活性ガス圧力でグラフェンを成長させることとを含む。前記加熱は少なくとも2段階で行われる。第1加熱段階は、少なくとも1200℃の温度まで第1加熱速度で行われる。第1加熱段階が成功した後の第2加熱段階は、第2加熱速度で行われる。第2加熱速度は、第1加熱速度より速い。この加熱は、第3加熱速度に供する第3加熱段階を含んでいてもよく、第3加熱速度は、好ましくは第2加熱速度より速い。
第1加熱速度は、好ましくは20乃至30℃/分であり、より好ましくは20乃至25℃/分であり、且つ、第1加熱段階は、基材表面での望まない反応を避けるために、真空状態で好適に行われる。
第2加熱速度は、好ましくは25乃至35℃/分であり、より好ましくは28乃至32℃/分であり、且つ、第1加熱速度より速いことが好ましい。第2加熱段階の間に、炭化ケイ素表面は黒鉛化を開始する。第2加熱段階は、不活性雰囲気下で好適に行われる。このように、実施形態によると、前記第1加熱速度での加熱の後に、且つ前記第2加熱速度での加熱の前に、反応チャンバーへ不活性ガスが導入される。当業者にとって、不活性ガスが第2加熱段階の間も導入され得ることは容易に明らかであろう。さらに、不活性ガスの圧力は、好ましくは、それがグラフェンの成長の間に用いられることを意図された圧力、例えば、600乃至1100barに対応するように調節される。
第3加熱速度は、好ましくは30乃至40℃/分であり、より好ましくは32乃至37℃/分であり、且つ望ましい成長温度まで行われる。
このプロセスの好ましい一実施形態によると、グラフェンの成長は、本質的に等温条件下で行われる。このことは、グラフェンの成長の間、炭化ケイ素の反応るつぼの表面上での析出(これは、温度の相違が存在する場合に生じやすい)が起こらないことを保証する。
他の好ましい実施形態によると、炭化ケイ素基材の表面は、ケイ素終端表面であり、そのような表面とする理由は、炭素終端表面と比較してより遅い反応速度を可能とするためである。
グラフェンの成長温度は、少なくとも1400℃である。しかしながら、この温度は、好ましくは少なくとも1650℃であり、より好ましくは少なくとも1900℃である。成長のための時間は、成長温度、使用される基材、及び望む数のグラフェンの単層に合わせられる。このプロセスのグラフェンの成長についての温度及び/又は時間を変化させることにより、十分に信頼できる意味で、ケイ素又は炭素が境界をなした炭化ケイ素基材上に、1、2、3又はそれ以上のグラフェンの単層を実現可能であることが見出されている。
好ましくは、るつぼは、閉じたるつぼであり、成長は、成長の間にるつぼを通るガスの流動なしで行われる。このことは、ケイ素の蒸気がゆっくりとだけるつぼから漏れることを可能にし、その結果として高品質なグラフェン層を達成することを補助することを保証する。
さらに他の実施形態によると、前記基材はグラファイトるつぼ中に配置され、これにより閉じたるつぼの中で炭素に富んだ環境が達成される。基材の作用表面、例えば、グラフェンの成長する表面は、好ましくは、グラフェンの成長の間、るつぼの底面から離れており、且つ底面と向かい合って配置される。
詳細な説明
以下、本発明は、種々の実施形態を参照しながらより詳細に説明する。当業者にとって、本発明は、記載された実施形態に限らず、特許請求の範囲内で異なり得ることは容易に明らかであろう。
本開示によるプロセスは、閉鎖されたるつぼ中に炭化ケイ素基材を配置することと、炉の反応チャンバー中に前記るつぼを配置することと、圧力を制御し、成長温度に加熱することと、1400℃超の温度で、600乃至1100barの不活性ガス圧力で、基材の表面にグラフェンを成長させることとを含む。前記加熱は少なくとも2段階で行われる。第1加熱段階は、少なくとも1200℃の温度に至るまで第1加熱速度で行われる。第1加熱段階が成功した後の第2加熱段階は、第2加熱速度で行われる。第2加熱速度は、第1加熱速度より速い。この加熱は、第3加熱速度に供する第3加熱段階を含んでいてもよく、第3加熱速度は、好ましくは第2加熱速度より速い。
第1加熱段階は、好ましくは、20乃至30℃/分の第1加熱速度を用いて行われ、より好ましくは、20乃至25℃/分であり、且つ、基材表面での望まない反応を避けるために、真空状態で好適に行われる。
第2加熱段階は、好ましくは、25乃至35℃/分の第2加熱速度を用いて行われ、より好ましくは28乃至32℃/分であり、且つ、不活性ガス下で好適に行われる。第2加熱速度の間、炭化ケイ素表面は黒鉛化を開始する。
第2加熱段階の間の不活性ガス雰囲気は、第1加熱段階後のるつぼ及び反応チャンバー中へ、アルゴンなどの不活性ガスを導入することにより好適に達成される。不活性ガスは、第2加熱段階の間も導入され得る。好ましくは、不活性ガスの圧力は、グラフェンの成長の間に意図した不活性ガス圧力、例えば、600乃至1100barに本質的に対応するように制御される。
第3加熱速度は、好ましくは30乃至40℃/分であり、より好ましくは32乃至37℃/分であり、且つ、望ましい成長温度に至るまで、例えば、望む結果により約2000℃に至るまで行われる。通常、第3加熱段階は、不活性ガス雰囲気下、且つ、好ましくは、グラフェンの成長の間に意図した不活性ガス圧力と本質的に同じ圧力、例えば、600乃至1100barで行われる。
このプロセスの好ましい一実施形態によると、グラフェンの成長は、本質的に等温状態で行われる。本質的に等温状態であることは、反応るつぼの表面上の、炭化ケイ素の望まない析出が最小化されることを保証する。
他の好ましい実施形態によると、炭化ケイ素基材の表面は、ケイ素終端表面であり、そのような表面とする理由は、炭素終端表面と比較してより遅い反応速度を可能とするためである。
グラフェンの成長は、600乃至1100barの不活性ガス圧力で行われる。好ましくは、グラフェンの成長の間の不活性ガス圧力は、少なくとも800barであり、より好ましくは、約950乃至約1050barである。グラフェンの成長の間の相対的に高い不活性ガス圧力は、るつぼから離れようとするケイ素原子が周囲の気体原子と衝突し、基材表面近傍において、ケイ素蒸気の長期の滞留時間を生じさせる効果があり、それは、ケイ素蒸気が基材表面の平坦化を助け、グラフェン層の質を向上させるという効果がある。
グラフェンの成長温度は、少なくとも1400℃である。しかしながら、この温度は、好ましくは少なくとも1650℃であり、より好ましくは少なくとも1900℃である。この高温は、表面の炭素原子が、高い表面移動度を有し、それ故、表面上で容易に転移され得るため、グラフェン層の形成を促進することを保証する。成長のための時間は、成長温度、使用される基材、及び望む数のグラフェンの単層に調節される。グラフェンの成長についての温度及び/又は時間を変化させることにより、本発明によるプロセスを使用して、十分に信頼できる意味で、ケイ素又は炭素が境界をなした炭化ケイ素基材上に、1、2、3又はそれ以上のグラフェンの単層を実現可能であることが見出されている。
グラフェンの成長の間、ケイ素は炭化ケイ素基材から昇華させられ、るつぼの内部にケイ素蒸気を生じる。しかしながら、ケイ素蒸気はゆっくりとだけるつぼから漏れることを許容される。これは、不活性ガス雰囲気並びにこのプロセスがるつぼを通るガスの流動を伴って行われないという事実の結果である。即ち、このプロセスは、閉鎖されたるつぼ中で、定常の不活性ガス雰囲気を用いて行われている。るつぼは、好ましくは、るつぼからのケイ素蒸気が漏れる速度を限りなく最小化する、低い多孔度を有したグラファイト材料から成ってもよい。例えば、るつぼは、高純度且つ高密度のグラファイト、例を挙げると、全体の不純物準位が0.2ppm未満及び約1.85Mg/cm3のグラファイトから成ってもよい。
ケイ素蒸気がゆっくりとだけるつぼから漏れ得るという事実は、ケイ素蒸気が基材表面の平坦化を助けることにより、グラフェン形成のための良好な表面を確保することを援助する。好ましくは、グラフェンの成長の間のるつぼ内部のケイ素蒸気の分圧は、10-5bar乃至10-3barのオーダーであり、より好ましくは、約10-4barのオーダーである。
さらに他の実施形態によると、基材はグラファイトるつぼ中に配置されており、これにより閉鎖されたるつぼの中で炭素リッチな環境が達成される。基材の作用表面、例えば、グラフェンの成長する表面は、好ましくは、グラフェンの成長の間、るつぼの底面から離れており、且つ底面と向かい合って配置される。
炭化ケイ素基材は、六方晶、立方晶又は菱面体晶といった、存在する結晶構造のうちの何れかを有していてよい。さらに、それは、どんな形にせよドープされていてもよく、例えば、n型、p型又は半絶縁性である。グラフェンは、炭化ケイ素上のどの結晶面においても成長し得る。しかしながら、最良の結果を保証することから、正確な方位で使用される(0001)であることが好ましい。その上、炭化ケイ素基材表面は、極性を有していてもよく、又は極性を有していなくてもよい(ケイ素、炭素混合)。しかしながら、ケイ素終端面の方が、炭素終端面と比較して、より遅い反応速度故に、均質なグラフェンの形成を制御することが容易であることから、表面はケイ素終端表面であることが好ましい。
炭化ケイ素基材がるつぼ及び反応チャンバーに挿入される前に、基材表面は、通常行われる湿式洗浄プロセスを使用して洗浄される。言うまでもなく、表面は、たとえ本発明によるプロセスに必ずしも必要でなくても、例えば水素又は昇華により、エクスシチュでエッチングされてもよい。
このプロセスとしては、基材の大きさは限られず、基材が直径50mmを超えるような大規模な表面上にも、信頼性の高い結果で行うことができる。実際には、正確な結晶学的な方位を有している基材は、現在のところ、最大でも約100mmの直径の大きさでしか市販されていないため、基材製造プロセスが制限要因のようである。そのような大きな基材は、本発明に従ったプロセスによるグラフェンの単層の成長を妨げず、又は欠陥を含まずに使用され得ることが見出されている。しかしながら、グラフェンの厚さの均一さを確保するためには、基材表面の結晶学的な方位が正確であることが重要であるということは特に強調すべきである。
本発明によるプロセスは、約2500℃まで加熱可能である、誘導加熱高温炉であって、RFジェネレーターに接続された水冷誘導コイルを含む炉で好適に行われ得る。反応チャンバーは炉の中に配置され、1以上のファンにより冷却される石英管が、好適には垂直に配置されていてもよい。さらに、この反応チャンバーが、所望の温度の維持を確実にするために、断熱材、好ましくは、厳格に多孔性のグラファイト断熱材を含むことが好都合である。
炉は、当然ながら、不活性ガス及び必要であれば窒素及び/又は水素等の考えられる他の気体を供給するためのガスラインも含む。さらにその上、炉は、プロセスの開始前に低いベース圧力を与えるために、オイルフリーポンプなどのポンプが備えられる。好ましくは、ベース圧力として、10-6mbarのオーダーのベース圧力が使用される。ベース圧力は、炉の中の反応チャンバー内のるつぼへの挿入の後、且つ望む成長温度への加熱の前に制御される。
基材を炉へ投入する段階の間、不活性雰囲気を提供するロードロックを備えたグローブボックスを、炉は含んでいてもよい。
さらに、炉は、反応チャンバー内の温度を測るための手段もまた含むべきである。これは、例えば反応チャンバーの上部及び/又は下部に配置された、例えば光高温計により達成され得る。そのような光高温計は、典型的には10℃未満の温度読取精度を与え得る。
炭化ケイ素基材は、プロセスの間、反応チャンバー内部に配置されたるつぼに置かれている。このるつぼは、好ましくは、温度の勾配を本質的に回避するような反応チャンバーの断熱材に、はめ込まれている。これは、プロセスの間、本質的に等温状態が達成されるという効果がある。
本発明の一実施形態によると、前記るつぼは、グラファイトからなる。これは、基材が、基材の加熱、及び基材の表面上のグラフェンの成長の間、炭素に富んだ環境にさらされることを保証する。その上、基材は、グラフェンが成長するべき基材の表面が、るつぼの底面と向かい合って配置されるように配置されることが好ましい。
本発明によるプロセスの一つの具体例は、次の工程を含む:
I. HF溶液に浸すことにより完了される湿式洗浄を使用して、炭化ケイ素表面を洗浄すること。
II. 好ましくは、るつぼの表面に触れることなしに、作用表面がるつぼの底面に向かい合った状態で、グラファイトるつぼ中に基材を置くこと、及びるつぼを閉鎖すること。
III. るつぼ中の等温状態を確保するために、るつぼの周りに断熱材を配置すること。
IV. (先に開示したような)炉の反応チャンバーに投入すること。
V. 吸引を開始し、安定したベース圧力、例えば約10-6mbarが達成されるまで圧力を維持すること。
VI. 以下のような特定の温度傾斜で、RFジェネレーターにより加熱すること。
a.真空中、約23℃/分の加熱速度で約1時間加熱し、その後不活性ガス、好ましくはアルゴンを、例えば400乃至600ml/分の流量で導入すること。
b.約30℃/分の加熱速度で約13分間加熱すること。
c.望む成長温度及び必要なガス圧力まで、約35℃/分の加熱速度で約5分間加熱すること。
VII. 基材の温度及び結晶学的な方位、並びに望む数のグラフェンの複数の単層に依り、最大約60分間、600乃至1000mbarの不活性ガス圧力下でのグラフェンの成長。
VIII. RFジェネレーターを切ることと、基材を室温まで冷却させることとによる成長の終結。

Claims (15)

  1. 炭化ケイ素基材表面からのケイ素の昇華により、炭化ケイ素基材上においてグラフェンを成長させる方法であって、
    るつぼ内に炭化ケイ素基材を配置し、前記るつぼを反応チャンバー内に配置することと、圧力を制御し、成長温度に加熱することと、1400℃超の温度で、及び600乃至1100barの不活性ガス圧力で、前記基材の表面上にグラフェンを成長させることとを含み、前記加熱は、少なくとも第1加熱段階及び第2加熱段階で行われ、前記第1加熱段階は少なくとも1200℃の温度まで第1加熱速度で行われ、前記第2加熱段階は前記第1加熱段階の後に、且つ前記第1加熱速度よりも速い第2加熱速度で行われる方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記第1加熱速度は、20乃至30℃/分であり、好ましくは、20乃至25℃/分である方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法であって、前記第2加熱速度は25乃至35℃/分であり、好ましくは28乃至32℃/分である方法。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法であって、前記加熱は、前記第2加熱段階の後に第3加熱段階を更に含み、前記第3加熱段階は、前記第2加熱速度よりも速い第3加熱速度で行われる方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、前記第3加熱速度は、30乃至40℃/分であり、好ましくは、32乃至37℃/分である方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法であって、前記第1加熱速度での加熱の後、且つ前記第2加熱速度での加熱の前に、前記反応チャンバーに不活性ガスが導入される方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法であって、前記グラフェンの成長は、本質的に等温条件下で行われる方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法であって、前記第1加熱段階は、真空中で行われる方法。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法であって、前記第2加熱段階は、不活性ガス雰囲気で行われる方法。
  10. 請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法であって、前記炭化ケイ素基材の表面は、ケイ素終端表面である方法。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の方法であって、前記グラフェンの成長は、少なくとも1650℃の温度で行われる方法。
  12. 請求項1乃至11の何れか1項に記載の方法であって、前記グラフェンの成長は、少なくとも1900℃の温度で行われる方法。
  13. 請求項1乃至12の何れか1項に記載のプロセスであって、前記基材は、グラファイトるつぼ内に配置される方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、前記基材の作用表面は、グラフェンの成長の間、前記るつぼの底面から離れて、且つ該底面と向かい合って配置される方法。
  15. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の方法であって、前記るつぼは、前記グラフェンの成長の間、閉じられている方法。
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