JP2008087087A - カーボンナノ構造体の成長方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好なオーミック接触を阻害するグラファイト層の成長を抑制しつつ、電子の放出点を多数有し、均一で高密度なカーボンナノ構造体の成長方法を提供する。
【解決手段】SiCウエハ104においてカーボンナノ構造体を成長させる箇所を露出させ、それ以外は露出させないようにSiCウエハ104を耐熱材162,163で囲い込み、耐熱材162,163で囲い込まれたSiCウエハ104を所定の加熱条件でアニールすることによって、カーボンナノ構造体を成長させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、良好なオーミック接触を阻害するグラファイト層の成長を抑制しつつ、電子の放出点を多数有し、均一で高密度なカーボンナノ構造体の成長方法に関する。
近年、テラヘルツの周波数帯域の電磁波(以下、テラヘルツ波と呼称する。)が非常に注目されている。0.1〜10THz域の電磁波は、光のように真っ直ぐ進む集光性と、セラミック、プラスチック、紙などの様々な物に対する透過性を有する。これらの特性を利用して、分光、バイオ医学、セキュリティ、イメージングなど、様々な分野に、テラヘルツ波が応用されている。そして、新しいテラヘルツ波の応用を見出すとともに、セキュリティの要望や薬物問題の増加などに伴い、コンパクトであり、ポータブル可能であり、高出力のテラヘルツ波発生装置の開発が盛んに行われている。そして、その1つとして、カーボンナノチューブにフェムト秒程度のレーザを照射することでテラヘルツ波を発生させる装置が提案されている。
ここで、カーボンナノチューブとは、1つ以上のグラフェンシートを円筒状に丸めた物質である。また、1つのグラフェンシートからなるカーボンナノチューブをシングルウォールカーボンナノチューブとする。複数のグラフェンシートからなるカーボンナノチューブをマルチウォールカーボンナノチューブとする。そして、これらの物理的特性は、キメラや直径などに依存している。グラフェンシートとは、sp2混成軌道をとる共有結合を有する六員環で炭素原子が結合されている平面状の物質である。
この装置では、アノードとカソードとに挟まれたSiCウエハにカーボンナノチューブの層が形成されている。ここで、SiCウエハにカーボンナノチューブの層を形成する方法として、色々と提案されている(例えば、非特許文献1,非特許文献2)。
例えば、真空度1E−4Torr、1200−2200℃の温度範囲の加熱条件でアニールすることで、SiCウエハのC面だけにカーボンナノチューブの層を形成することができる。このとき、SiCウエハは、高温化において、SiCが昇華して、炭素原子(C)と珪素原子(Si)とに分解する。分解して得られる炭素原子(C)は、カーボンナノ構造体の層を形成する源になる。分解して得られる珪素原子(Si)は、酸素分子、あるいは、水素分子と相互作用することで、SiOや他のガスになる。
M. Kusunoki, C. Honjo, T. Suzuki, and T. Hirayama, "Growth process of close- packed aligned carbon nano tubes on SiC", Appl. Phys. Lett. Vol. 87, 103105, 2005. K. Hayashi, S. Mizuno, S. Tanaka, H. Toyoda, H. Tochihara, I. Suemune, "Nucleation stages of Carbon Nanotubes on SiC (0001) by Surface decomposition", Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 44, No. 35, 2005.
しかしながら、従来のカーボンナノチューブの層では、電子の放出点が少なく、十分な光電子を取ることが困難であるという問題がある。これは、炭素原子のダングリングボンドから光電子が放出されるが、カーボンナノチューブでは、グラフェンシートが閉じているため、ダングリングボンドが少ないためである。
また、SiCウエハにカーボンナノチューブの層を形成する従来の方法では、カーボンナノチューブの層を形成するとともに、不必要までに分厚いグラファイト層までも形成される。このため、良好なデバイス特性を得るために重要となるオーミック接触に大きな影響を及ぼすという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、良好なオーミック接触を阻害するグラファイト層の成長を抑制しつつ、電子の放出点を多数有し、均一で高密度なカーボンナノ構造体の成長方法、そのカーボンナノ構造体の成長方法で形成されたカーボンナノ構造体を有するSiCウエハ、そのSiCウエハが取り付けられたテラヘルツ波発生装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係わるカーボンナノ構造体の成長方法は、SiCウエハにおいてカーボンナノ構造体を成長させる箇所を露出させ、それ以外は露出させないように前記SiCウエハを耐熱材で囲い込む囲い込みステップと、前記耐熱材で囲い込まれたSiCウエハを所定の加熱条件でアニールすることによって、前記カーボンナノ構造体を前記箇所に成長させる成長ステップとを含む。
これによって、SiCウエハを耐熱材で囲い込んでアニールすることによって、露出されていない箇所に、酸素分子、あるいは、水素分子などが流入することを抑制することができる。露出されていない箇所から発生する珪素原子(Si)との相互作用を抑制することができる。また、露出されていない箇所からSiやSiOなどのガスが流出することを抑制することができる。結果、良好なオーミック接触を阻害するグラファイト層の成長を抑制しつつ、電子の放出点を多数有し、均一で高密度なカーボンナノ構造体をSiCウエハに形成することができる。
なお、本発明は、カーボンナノ構造体の成長方法として実現されるだけではなく、カーボンナノ構造体の成長方法が適用されたSiCウエハを備えるテラヘルツ波発生装置、そのテラヘルツ波発生装置の製造方法、テラヘルツ波発生装置が組み込まれたテラヘルツ波発生システムなどとして実現されるとしてもよい。
本発明によれば、SiCウエハを耐熱材で囲い込んでアニールすることによって、良好なオーミック接触を阻害するグラファイト層の成長を抑制しつつ、電子の放出点を多数有し、均一で高密度なカーボンナノ構造体をSiCウエハに形成することができる。また、カーボンナノ構造体として、ダングリングボンドの多いカーボンナノウォールを形成することができる。そして、カーボンナノウォールが形成されたSiCウエハを、テラヘルツ波発生装置に使用することで、多数の電子を放出することができる光電子放出源として使用することができる。これによって、コンパクトでポータブルな高出力のテラヘルツ波発生装置を製造することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明に係わる実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態におけるテラヘルツ波発生装置の構成を示す図である。図1に示されるように、テラヘルツ波発生装置100は、テラヘルツ帯域の電磁波を発生させる装置である。ここでは、一例として、カソードウエハ101、アノードウエハ102、電気絶縁層103、SiCウエハ104などを備える。
カソードウエハ101には、カソード電極層111が形成され、カソード電極層111が形成されている面の反対側の面に溝が形成されている。
アノードウエハ102には、アノード電極層121が形成されている。
電気絶縁層103には、溝に合わせて開口部が形成されている。また、電気絶縁層103は、溝が形成されている面とアノード電極層121が形成されている面とが対向するようにしてカソードウエハ101とアノードウエハ102とに挟み込まれている。
SiCウエハ104には、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノ構造体の層141が形成されている。そして、SiCウエハ104は、溝に取り付けられ、真空下で超短パルス光がカーボンナノウォールの層に照射されることで開口部側に光電子を放出する。なお、SiCウエハ104は、ダングリングボンドを有するカーボンナノ構造体の層141をアノード電極層121側に、オーミック接触に影響を及ぼさない厚みのグラファイトの層142をカソード電極層111側にして溝に取り付けられている。
なお、テラヘルツ波発生装置100は、次の工程(S1)〜(S8)を経て製造される。
(S1)SiCウエハ104においてカーボンナノ構造体を成長させる箇所を露出させ、それ以外は露出させないようにSiCウエハを耐熱材で囲い込む。
(S2)耐熱材で囲い込まれたSiCウエハ104を所定の加熱条件でアニールすることによって、カーボンナノ構造体を成長させる。
(S3)カソードウエハ101にカソード電極層111を形成する。
(S4)カソードウエハ101においてカソード電極層111が形成されている面の反対側の面に電気絶縁層103を形成する。
(S5)電気絶縁層103が形成されているカソードウエハ101において電気絶縁層103が形成されている面に電気絶縁層103が貫通するようにしてカソードウエハ101に溝を形成する。
(S6)アノードウエハ102にアノード電極層121を形成する。
(S7)SiCウエハ104においてカーボンナノ構造体が形成されている面の反対側の面に電気メッキ105を施して溝にSiCウエハ104を取り付ける。
(S8)カソード電極層111が形成されている面の反対側の面とアノード電極層121が形成されている面とが対向するようにしてカソードウエハ101とアノードウエハ102とを電気絶縁層103でボンディングする。
具体的には、テラヘルツ波発生装置100は、真空度4E−6Torr以下に設定された容器に組み込まれている。高いピークパワーを有するフェムト秒のパルスレーザがレンズ(不図示)で強くフォーカスされ、アノード電極層121を透過し、SiCウエハ104に形成されたカーボンナノ構造体の層141に照射されると、カーボンナノ構造体の層141から効率的な光電子が放出される。このとき、バイアス電源106からカソード電極層111およびアノード電極層121に高い直流電圧を供給することによって、放出された光電子が加速されて、テラヘルツ波を発生させる。
なお、カソード電極層111は、ニッケルをカソードウエハ101に蒸着し、良好なオーミック接触になるように形成された電極の層である。アノード電極層121は、フェムト秒レーザに対して透過性を有するシクロオレフィンまたはITO(Indium Tin Oxide)などの材料を使用してアノードウエハ102に蒸着して形成された電極の層である。そして、カソード電極層111とアノード電極層121とは、バイアス電源106に接続されている。
ここでは、一例として、カーボンナノ構造体として、カーボンナノウォールとする。なお、カーボンナノ構造体が、カーボンナノチューブであるか、カーボンナノウォールであるかは、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)などにより、容易に判断することができる。
SiCウエハ104は、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法(例えば、図3参照。)で、表面にカーボンナノウォール層141が形成され、裏面にグラファイト層142が形成される。
図2は、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法で、(a)SiCウエハ104の表面に形成されたカーボンナノウォール層と、(b)SiCウエハ104の裏面に形成されたグラファイト層との概要を示す図である。図2(a)に示されるように、カーボンナノウォール層141は、SiCウエハ104の表面に対して平行に配置されず、傾斜角0度から90度の間で傾斜されて配置されている複数のグラフェンシートから形成されている。図2(b)に示されるように、グラファイト層142は、SiCウエハ104の裏面に対して平行に配置されている複数のグラフェンシートから形成されている。
そして、図1に示されるように、SiCウエハ104は、裏面に電気メッキ105を施して、電気絶縁層103に形成されている開口部に合わせてカソードウエハ101に形成されたU字溝の表面に取り付けられている。
なお、電気絶縁層103は、二酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Si3N4)などの材料を使用してカソードウエハ101に形成されている。
さらに、良好なデバイス特性を得るためには、良好なオーミック接触を取ることが重要である。しかしながら、従来のカーボンナノ構造体の成長方法(例えば、図4参照。)で形成されるグラファイト層144は、厚いので、オーミック接触に及ぼす影響が大きい。これに対して、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法(例えば、図3参照。)で形成されるグラファイト層142は、厚みが薄いので、オーミック接触に及ぼす影響が小さい。
次に、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法について説明する。
図3は、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法の概要を示す図である。ここでは、断面図で示されている。図3に示されるように、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法では、SiCウエハ104においてカーボンナノ構造体を成長させる箇所を露出させ、それ以外は露出させないようにSiCウエハ104を耐熱材162,163で囲い込み、耐熱材162,163で囲い込まれたSiCウエハ104を所定の加熱条件でアニールすることによって、カーボンナノ構造体を成長させる。ここでは、一例として、所定の加熱条件として、真空度1E−4Torr以下、1700−2000℃の温度範囲、30分以上とし、カーボンナノ構造体としてカーボンナノウォールを成長させる。また、耐熱材162,163としては、グラファイトおよび熱分解グラファイトのいずれかを使用する。
これによって、珪素原子(Si)と炭素原子(C)との結合が破壊され、珪素原子(Si)が離脱し、残った炭素原子(C)が源となって、カーボンナノウォールが形成される。
具体的には、カーボンナノ構造体を成長させる箇所は露出させ、それ以外は露出させないようにSiCウエハ104をグラファイトまたは熱分解グラファイトでできた耐熱材162,163で囲い込む。囲い込んだSiCウエハ104をグラファイトまたは熱分解グラファイトでできた耐熱容器161に入れる。
ここでは、一例として、カーボンナノ構造体を成長させるSiCウエハ104として、広く入手可能な2インチのSiC単結晶のウエハを使用する。
また、耐熱材162,163は、厚み0.05mmより大きく、SiCウエハ104においてカーボンナノ構造体を成長させる面(以下、露出面と呼称する。)に数μmから数mm程度の貫通孔を有する。この貫通孔のパターンによってカーボンナノ構造体の成長パターンが構成される。さらに、耐熱材162,163の内側の寸法とSiCウエハ104の直径との差が0,1mm以下とする。
なお、SiCウエハ104を耐熱材162,163で囲い込まずに、ただ単に耐熱容器161に置くだけの従来のカーボンナノ構造体の成長方法(例えば、図4参照。)では、この差が3mm以上であった。
なお、SiCウエハ104のSi面(0001)および/またはC面(000−1)にカーボンナノウォールを成長させることができる。
次に、図3に示されるように、SiCウエハ104の露出面が上向きになるように、SiCウエハ104が入れられた耐熱容器161を、真空高温炉150の炉内151の台座155に置く。真空度1E−4Torr以下、1700−2000℃の温度範囲、30分以上の加熱条件で、耐熱材162,163で囲い込まれたSiCウエハ104をアニールすることによって、SiCウエハ104の露出面にカーボンナノウォールを成長させる。
このとき、ターボポンプ(不図示)によって排出口154から炉内151の雰囲気を排出して炉内151を真空にする。グラファイトヒータ152によって炉内151の温度を上げる。昇温速度10−25℃/分でアニーリング温度まで加熱し、所定のアニール時間、温度を一定に保つ。昇温にあたり、カーボンナノウォールの成長が最適になるようにプログラムされたレシピに基づいて、真空高温炉150が自動的に制御されている。アニール温度は連続的に上昇する。また、1200−1400℃の間で、5−20分、温度をクリーニングする。
アニーリング後、ガス導入弁153を介して炉内151にArやN2などを導入して炉内151の温度を下げる。ターボポンプによって排出口154から炉内151の雰囲気を連続的に排出しながら、SiCウエハ104を室温まで自然冷却する。
なお、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法では、カーボンナノ構造体の成長速度は、アニールする温度が高いほど速くなる。しかも、アニールする温度が高くなっても、SiCウエハ104において露出面とは反対側の面(以下、非露出面と呼称する。)に、非常に薄いグラファイト層142が形成される程度である。これは、耐熱材162,163を使用してSiCウエハ104を囲い込んでいるので、SiCウエハ104の非露出面から流出するSiOなどのガスの量が軽減されるためである。その結果、図5に示されるように、SiCウエハ104を耐熱材162,163で囲い込まずに、ただ単に耐熱容器161に置くだけの従来のカーボンナノ構造体の成長方法(例えば、図4参照。)で形成されるグラファイト層144と比べれば、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法でSiCウエハ104の非露出面に形成されるグラファイト層142の厚みが劇的に薄くなる。
このように、カーボンナノ構造体を成長させる箇所を除いて、グラファイトまたは熱分解グラファイトでできた耐熱材162,163でSiCウエハ104を囲い込むことによって、非露出面に形成されるグラファイト層142を、電極とのオーミック接触に影響を及ぼさないレベルまで薄くすることができる。
なお、2nm以上のグラファイト層は、オーミック接触に及ぼす影響が小さく、電極に対して良好なオーミック接触が得られる。
次に、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノウォールについて説明する。
なお、テラヘルツ波発生装置100に使用されるカーボンナノ構造体としては、ボトムからトップまで真っ直ぐである必要がなく、むしろ、多数の電子を放出することができる源として、多数の枝を有したジグザグ構造である方が好ましい。
図6〜図9は、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノウォールの断面を示す図である。ここでは、一例として、1700−2000℃の温度範囲、約3時間の加熱条件で、SiCウエハ104をアニールしてカーボンナノウォールを成長させた。この場合において、図6〜図9に示されるように、カーボンナノウォール層141a〜141dから、SiCウエハ104に均一なカーボンナノウォールが成長した。また、層の厚みに係わらず、均一性の高いカーボンナノウォールが成長することが示される(SEM写真170a〜170d)。
なお、SEM写真170aに示されるカーボンナノウォール層141aは、1700℃、約3時間の加熱条件で、SiCウエハ104をアニールした場合において成長したカーボンナノウォールの層である(例えば、図6参照。)。SEM写真170bに示されるカーボンナノウォール層141bは、1800℃、約3時間の加熱条件で、SiCウエハ104をアニールした場合において成長したカーボンナノウォールの層である(例えば、図7参照。)。
また、SEM写真170cに示されるカーボンナノウォール層141cは、1900℃、約3時間の加熱条件で、SiCウエハ104をアニールした場合において成長したカーボンナノウォールの層である(例えば、図8参照。)。SEM写真170dに示されるカーボンナノウォール層141dは、2000℃、約3時間の加熱条件で、SiCウエハ104をアニールした場合において成長したカーボンナノウォールの層である(例えば、図9参照。)。
図10は、アニール温度とカーボンナノウォール層の厚みとの関係を示す図である。SiCウエハ104をアニールしたときの温度を横軸にとり、SiCウエハ104に成長したカーボンナノウォール層の厚みを縦軸にとる。ここでは、一例として、真空度1E−4Torr以下、3時間の加熱条件で、SiCウエハ104をアニールしてカーボンナノウォールを成長させた。この場合において、図10に示されるように、例えば、アニール温度が2000℃に対して、カーボンナノウォール層の厚みは、24μm以上である。なお、この場合においても、SiCウエハ104の非露出面に成長するグラファイト層142の厚みを非常に薄くすることができる。
これは、SiCウエハ104は耐熱材162,163の内側の底面にSiCウエハ104の非露出面を接触させて囲い込まれている。耐熱材162,163の内側の底面は、SiCウエハ104の非露出面と比べて粗いので、SiCウエハ104の非露出面からもSiやSiOなどのガスが発生する。しかしながら、耐熱材162,163を使用してSiCウエハ104を囲い込んでいるので、SiCウエハ104の非露出面から流出するSiOなどのガスの量が軽減されるためである。その結果、SiCウエハ104の非露出面に形成されるグラファイト層142の厚みが劇的に薄くなる。
以上、本実施の形態では、カーボンナノ構造体を成長させる箇所は露出させ、それ以外は露出させないようにSiCウエハ104を、グラファイトまたは熱分解グラファイトなどでできた耐熱材162,163で囲い込む。そして、カーボンチューブの代わりに、ダングリングボンドの多いカーボンナノウォールを形成する。これによって、電子の放出点を増やすことができ、オーミック接触に影響が及ばない程、グラファイト層を薄くすることができる。
なお、テラヘルツ波発生装置100は、使用時には、図11に示されるテラヘルツ波発生システム190のように、排出口192から容器内の雰囲気が排出され真空度4E−6Torr以下に設定された容器191に組み込まれている。そして、窓ガラス合成石英193を介して、超短パルス光が照射される。テラヘルツ波発生装置100で発生させたテラヘルツ波は、窓ガラス合成石英194を介して放射されるとしてもよい。
(実施の形態2)
以下、本発明に係わる実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法は、実施の形態1におけるカーボンナノ構造体の成長方法と比べて、台座に置かれた耐熱容器にグラファイトチャンバーを被せる点が異なる。
図12は、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法の概要を示す図である。ここでは、断面図で示されている。図12に示されるように、グラファイトチャンバー251は、グラファイトでできた直径130mmの円筒状のものである。さらに、グラファイトチャンバーの直径の1/130〜1倍の間で直径を調整することができる排気孔252を有する。SiCウエハ104から流出するSiOなどのガスが排気孔252を通して排出される。また、排気孔252の直径のサイズで、排出量を調整することができる。
具体的には、カーボンナノ構造体を成長させる箇所は露出させ、それ以外は露出させないようにSiCウエハ104をグラファイトまたは熱分解グラファイトでできた耐熱材162,163で囲い込む。囲い込んだSiCウエハ104をグラファイトまたは熱分解グラファイトでできた耐熱容器161に入れる。
次に、露出面が上向きになるように、SiCウエハ104が入れられた耐熱容器161を、真空高温炉250の炉内151の台座155に置く。台座155に置かれた耐熱容器161にグラファイトチャンバー251を被せる。ここでは、グラファイトチャンバー251の排気孔252の直径を1mmに設定する。真空度1E−4Torr以下、1700−2000℃の温度範囲、30分以上の加熱条件で、耐熱材162,163で囲い込まれたSiCウエハ104をアニールすることによって、SiCウエハ104の露出面にカーボンナノウォールを成長させる。
なお、この場合においても、カーボンナノ構造体の成長速度は、アニールする温度が高いほど速くなる。しかも、アニールする温度が高くなっても、SiCウエハ104の非露出面に、非常に薄いグラファイト層が形成される程度である。これは、耐熱材162,163を使用してSiCウエハ104を囲い込んでいるので、SiCウエハ104の非露出面から流出するSiOなどのガスの量が軽減されるためである。その結果、SiCウエハ104を耐熱材162,163で囲い込まずに、ただ単に耐熱容器161に置くだけの従来のカーボンナノ構造体の成長方法(例えば、図13参照。)で形成されるグラファイト層144と比べれば、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法でSiCウエハ104の非露出面に形成されるグラファイト層142の厚みが劇的に薄くなる。
図14は、排気孔252の直径を変えて成長させたカーボンナノウォール層141に対するラマン散乱スペクトルの測定結果を示す図である。図14に示されるように、ここでは、一例として、排気孔252の直径を1mm(グラフ271)、10mm(グラフ272)、130mm(グラフ273)にした場合のラマン散乱スペクトルの測定を行った。例えば、排気孔の直径を1mmにした場合は、1604cm-1にピークが表れている(グラフ271)。排気孔の直径を10mmにした場合は、1608cm-1と1362cm-1とにピークが表れている(グラフ272)。
ここで、非常に規則的でかつ単一結晶のsp2混成軌道のグラファイトは、Gバンド(1580cm-1)にピークが表れる。アモルファスカーボンは、アモルファスカーボンの結晶構造中の歪みがsp3混成軌道のカーボンの増加に起因することから、Dバンド(1360cm-1)にピークが表れる。
すなわち、グラフ271〜グラフ273において、Gバンド(1580cm-1)付近にピークが表れることから、排気孔252の直径を変化させて成長させても、カーボンナノウォール層141が形成されることが示される。
図15は、本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノウォールが形成されているSiCウエハ104の断面を示す図である。ここでは、一例として、直径130mmのグラファイトチャンバー251を被せ、排気孔252の直径を1mmに設定し、真空度1E−4Torr以下、1700℃、1時間の加熱条件で、SiCウエハ104をアニールしてカーボンナノウォールを成長させた。図15に示されるように、SiCウエハ104のC面側に、17nm厚のグラフィト層282が形成されていることが示される(TEM写真281)。一方、Si面側に、2.3nm厚のグラファイト層286が形成されていることが示される(TEM写真285)。
このように、露出していないSi面(非露出面)に2.3nm以上厚のグラファイト層286が成長する間に、露出しているC面(露出面)に、カーボンナノ構造体が成長すると共に、17nm厚のグラファイト層282も成長する。これは、SiCウエハ104のSi面に成長するグラファイト層286の厚みは、C面に成長するカーボンナノ構造体の厚みの10%以上になる。しかしながら、Si面(非露出面)には、オーミック接触に及ぼす影響が小さい程、非常に薄いグラファイト層が形成される程度である。
(実施の形態3)
以下、本発明に係わる実施の形態3について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法は、実施の形態1におけるカーボンナノ構造体の成長方法と比べて、SiCウエハ104(例えば、図16(a)参照。)の代わりに、SiCウエハサンドイッチ(例えば、図16(b)参照。)を使用する点が異なる。
ここで、図16(a)は、実施の形態1において耐熱材162,163で囲い込まれたSiCウエハを示す図である。図16(b)は、本実施の形態において耐熱材162,163で囲い込まれたSiCウエハサンドイッチを示す図である。
図16(b)に示されるように、SiCウエハサンドイッチは、カーボンナノ構造体が形成されるSiCウエハ(以下、メインSiCウエハと呼称する。)104を2枚のダミー用のSiCウエハ(以下、サブSiCウエハと呼称する。)304a,304bで挟み込まれ、サンドイッチ構造を有する。
また、サブSiCウエハ304a,304bは、平滑に表面が研磨されている。これによって、メインSiCウエハ104とサブSiCウエハ304a,304bとの間の間隙365から流出するSiOなどのガスの量を軽減することができる。また、実施の形態1のように、2枚のサブSiCウエハ304a,304bで挟み込まずに、メインSiCウエハ104を耐熱材162,163で直に囲い込んだ場合と比べて、メインSiCウエハ104の非露出面から流出するSiOなどのガスの量を軽減することができる。
具体的には、カーボンナノ構造体を成長させる箇所は露出させ、それ以外は露出させないようにSiCウエハサンドイッチをグラファイトまたは熱分解グラファイトでできた耐熱材162,163で囲い込む。囲い込んだSiCウエハサンドイッチをグラファイトまたは熱分解グラファイトでできた耐熱容器161に入れる。
次に、露出面が上向きになるように、SiCウエハサンドイッチが入れられた耐熱容器161を、真空高温炉150の炉内151の台座155に置く(例えば、図3参照。)。ここでは、台座155に置かれた耐熱容器161にグラファイトチャンバー251(例えば、図12参照。)を被せずに、真空度1E−4Torr以下、1700−2000℃の温度範囲の加熱条件で、耐熱材162,163で囲い込まれたSiCウエハサンドイッチをアニールすることによって、メインSiCウエハ104の露出面にカーボンナノウォールを成長させる。これによって、アニールしている間、メインSiCウエハ104の非露出面に成長するグラファイト層142の厚みを非常に薄くすることができる。
なお、この場合においても、カーボンナノ構造体の成長速度は、アニールする温度が高いほど速くなる。しかも、アニールする温度が高くなっても、メインSiCウエハ104の非露出面に、非常に薄いグラファイト層が形成される程度である。これは、2枚のサブSiCウエハ304a,304bでメインSiCウエハ104を挟み込んでいるので、メインSiCウエハ104の非露出面から流出するガス(SiOなど)の量が軽減されるためである。その結果、メインSiCウエハ104の非露出面と比べて耐熱材162,163の内側の底面が粗くても、間隙165から流出するガスの量に比べれば、間隙365から流出するガスの量が少なくなり、メインSiCウエハ104の非露出面に形成されるグラファイト層の厚みがさらに薄くなる。
(実施の形態4)
以下、本発明に係わる実施の形態4について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法は、実施の形態3におけるカーボンナノ構造体の成長方法と比べて、SiCウエハ104の代わりに、SiCウエハ104の代替物を使用する点が異なる。
ここで、SiCウエハ104の代替物として、カーボンプレートにコートされた厚み0.001mm以上の多結晶SiCフィルム、または自立構造で厚み0.05mm以上のSiC固体フィルムなどとする。そして、実施の形態3における加熱条件の下で、SiCウエハ104の代替物をアニールする。
図17は、本実施の形態におけるSiCウエハの代替物の断面を示す図である。ここでは、一例として、SiCウエハの代替物として、カーボンプレートにコートされた多結晶SiCとする。真空度1E−4Torr、1800℃、2時間の加熱条件で、SiCウエハの代替物404をアニールした。この場合においても、図17に示されるように、SiCウエハの代替物404の露出面にカーボンナノウォールが成長していることが確認された(SEM写真470a,470b)。
図18は、本実施の形態におけるSiCウエハの代替物に対するラマン散乱スペクトルの測定結果を示す図である。ここでは、一例として、SiCウエハの代替物として、カーボンプレートにコートされた多結晶SiCとする。真空度1E−4Torr、1700℃、2時間の加熱条件で、SiCウエハの代替物404をアニールしてカーボンナノウォールを成長させた。この場合においても、図18に示されるように、Dバンド、Gバンドにピークが表れている。これから、SiCウエハの代替物にカーボンナノ構造体が形成されていることが示される。
このように、SiCウエハ104の代替物にも同様にカーボンナノウォールを露出面に成長させることができる。すなわち、SiCウエハよりも安い代替物を使用してカーボンナノ構造体を成長させることができる。これによって、安価な材料を使用してテラヘルツ波発生装置などの光電子放出源を製造することができる。
なお、この場合においても、カーボンナノ構造体の成長速度は、アニールする温度が高いほど速くなる。しかも、アニールする温度が高くなっても、SiCウエハ104の代替物の非露出面に、非常に薄いグラファイト層が形成される程度である。これは、サブSiCウエハ304a,304bを使用してSiCウエハ104の代替物の非露出面近くを流れるガスが抑制されているためである。
本発明は、良好なオーミック接触を阻害するグラファイト層の成長を抑制しつつ、電子の放出点を多数有し、均一で高密度なカーボンナノ構造体の成長方法などとして、特に、テラヘルツ波発生装置などの光電子放出源となるカーボンナノ構造体の成長方法などとして、利用することができる。
本発明に係わる実施の形態1におけるテラヘルツ波発生装置の構成を示す図 本発明に係わる実施の形態1におけるカーボンナノ構造体の成長方法で、(a)SiCウエハの表面に形成されたカーボンナノウォール層と、(b)SiCウエハの裏面に形成されたグラファイト層との概要を示す図 本発明に係わる実施の形態1におけるカーボンナノ構造体の成長方法の概要を示す図 従来の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法の概要を示す図 従来の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法が適用されたSiCウエハと実施の形態1におけるカーボンナノ構造体の成長方法が適用されたSiCウエハとの比較を示す図 本発明に係わる実施の形態1におけるカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノウォールの断面を示す図 本発明に係わる実施の形態1におけるカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノウォールの断面を示す図 本発明に係わる実施の形態1におけるカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノウォールの断面を示す図 本発明に係わる実施の形態1におけるカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノウォールの断面を示す図 アニール温度とカーボンナノウォール層の厚みとの関係を示す図 本発明に係わる実施の形態1におけるテラヘルツ波発生装置が組み込まれたテラヘルツ波発生システムの構成を示す図 本発明に係わる実施の形態2におけるカーボンナノ構造体の成長方法の概要を示す図 従来の形態におけるカーボンナノ構造体の成長方法の概要を示す図 排気孔の直径を変えて成長させたカーボンナノウォール層に対するラマン散乱スペクトルの測定結果を示す図 本発明に係わる実施の形態2におけるカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノウォールが形成されているSiCウエハの断面を示す図 (a)は、本発明に係わる実施の形態1において耐熱材で囲い込まれたSiCウエハを示す図であり、(b)は、本発明に係わる実施の形態3において耐熱材で囲い込まれたSiCウエハサンドイッチを示す図 本発明に係わる実施の形態4におけるSiCウエハの代替物の断面を示す図 本発明に係わる実施の形態4におけるSiCウエハの代替物に対するラマン散乱スペクトルの測定結果を示す図
符号の説明
100 テラヘルツ波発生装置
101 カソードウエハ
102 アノードウエハ
103 電気絶縁層
104 SiCウエハ
105 電気メッキ
106 バイアス電源
111 カソード電極層
121 アノード電極層
141,143 カーボンナノウォール層
141a〜141d カーボンナノウォール層
142,144 グラファイト層
150,250 真空高温炉
151 炉内
152 グラファイトヒータ
153 ガス導入弁
154 排出口
155 台座
161 耐熱容器
162,163 耐熱材
165 間隙
190 テラヘルツ波発生システム
191 容器
192 排出口
193,194 窓ガラス合成石英
251 グラファイトチャンバー
252 排気孔
282,286 グラファイト層
304a,304b サブSiCウエハ
365 間隙

Claims (8)

  1. SiCウエハにおいてカーボンナノ構造体を成長させる箇所を露出させ、それ以外は露出させないように前記SiCウエハを耐熱材で囲い込む囲い込みステップと、
    前記耐熱材で囲い込まれたSiCウエハを所定の加熱条件でアニールすることによって、前記カーボンナノ構造体を前記箇所に成長させる成長ステップと
    を含むことを特徴とするカーボンナノ構造体の成長方法。
  2. 前記所定の加熱条件は、真空度1E−4Torr以下、1700−2000℃の温度範囲であり、
    前記成長ステップは、前記カーボンナノ構造体としてカーボンナノウォールを成長させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノ構造体の成長方法。
  3. 前記耐熱材は、グラファイトおよび熱分解グラファイトのいずれかである
    ことを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノ構造体の成長方法。
  4. 前記囲い込みステップは、前記箇所を露出させ、それ以外は露出させないように前記SiCウエハを2枚のダミー用SiCウエハで挟み込んで前記耐熱材で囲い込む
    ことを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノ構造体の成長方法。
  5. 前記SiCウエハは、SiC単結晶のウエハ、カーボンプレートにコートされた多結晶SiC、および0.05mm厚以上の多結晶SiC固体フィルムのいずれかである
    ことを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノ構造体の成長方法。
  6. テラヘルツ帯域の電磁波を発生させるテラヘルツ波発生装置であって、
    カソード電極層が形成され、前記カソード電極層が形成されている面の反対側の面に溝が形成されているカソードウエハと、
    アノード電極層が形成されているアノードウエハと、
    前記溝に合わせて開口部が形成され、前記溝が形成されている面と前記アノード電極層が形成されている面とが対向するようにして前記カソードウエハと前記アノードウエハとに挟み込まれている電気絶縁層と、
    請求項1に記載のカーボンナノ構造体の成長方法で成長させたカーボンナノウォールの層が形成され、前記溝に取り付けられ、真空下で超短パルス光が前記カーボンナノウォールの層に照射されることで前記開口部側に光電子を放出するSiCウエハと
    を備えることを特徴とするテラヘルツ波発生装置。
  7. 前記SiCウエハは、ダングリングボンドを有するカーボンナノウォールの層をアノード電極層側に、オーミック接触に影響を及ぼさない厚みのグラファイトの層をカソード電極層側にして前記溝に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項6に記載のテラヘルツ波発生装置。
  8. テラヘルツ帯域の電磁波を発生させるテラヘルツ波発生装置の製造方法であって、
    SiCウエハにおいてカーボンナノ構造体を成長させる箇所を露出させ、それ以外は露出させないように前記SiCウエハを耐熱材で囲い込む囲い込みステップと、
    前記耐熱材で囲い込まれたSiCウエハを所定の加熱条件でアニールすることによって、前記カーボンナノ構造体を前記箇所に成長させる成長ステップと、
    カソードウエハにカソード電極層を形成するカソード電極層形成ステップと、
    前記カソードウエハにおいて前記カソード電極層が形成されている面の反対側の面に電気絶縁層を形成する電気絶縁層形成ステップと、
    前記電気絶縁層が形成されている前記カソードウエハにおいて前記電気絶縁層が形成されている面に前記電気絶縁層が貫通するようにして前記カソードウエハに溝を形成する溝形成ステップと、
    アノードウエハにアノード電極層を形成するアノード電極層形成ステップと、
    前記SiCウエハにおいてカーボンナノ構造体が形成されている面の反対側の面に電気メッキを施して前記溝に前記SiCウエハを取り付ける取り付けステップと、
    前記カソード電極層が形成されている面の反対側の面と前記アノード電極層が形成されている面とが対向するようにして前記カソードウエハと前記アノードウエハとを電気絶縁層でボンディングするボンディングステップと
    を含むことを特徴とするテラヘルツ波発生装置の製造方法。
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JP2013537164A (ja) * 2010-09-16 2013-09-30 グラフェンシック・エービー グラフェンの成長のための方法

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