JP2013258570A - 印刷制御装置、および、コンピュータプログラム - Google Patents

印刷制御装置、および、コンピュータプログラム Download PDF

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Abstract


【課題】 複数種類のドットを用いて生成される印刷画像の画質を向上する。
【解決手段】 印刷制御装置が備える誤差拡散部は、階調値を分配誤差に応じて補正して補正済階調値を生成する補正部と、補正済階調値と複数の閾値とを比較する比較部と、階調値に応じて設定された第1の確率に従って、注目画素が第1のドット許容条件を満たすか否かを判定する判定部と、を備える。ドット値は、第1種のドットを表す第1の値と、第2種のドットを表す第2の値と、を含む複数種類のドット値のいずれかに決定される。誤差拡散部は、第1の条件が満たされた場合に、ドット値を第1の値に決定し、第2の条件が満たされた場合に、ドット値を第2の値に決定する。第1の条件は、補正済階調値が第1の閾値より大きく、かつ、第1のドット許容条件が満たされることを含む。
【選択図】 図5

Description

本発明は、印刷のための画像処理に関し、特に、誤差マトリクスを用いたハーフトーン処理に関する。
印刷ヘッドから用紙上にインクを吐出することによってドット(印刷画素)を形成して画像を印刷するインクジェット式の印刷装置において、複数種類のドット(例えば、濃ドットと淡ドット、大ドットと小ドット)を用いて印刷することが行われている。この印刷において、複数種類のドットの比率を最適化して画質の向上を図る技術が求められている。例えば、特許文献1には、入力階調値に応じて、ドットの種類ごとに定められたドット記録率と、閾値との比較結果を用いて、ドットの形成状態を表すドットデータを生成する技術が開示されている。
国際公開第98/03341号
本発明の主な利点は、上記技術とは異なる手法を用いて、複数種類のドットを用いて生成される印刷画像の画質を向上する技術を提供することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]印刷材を用いて印刷媒体上にドットを形成する印刷実行部のための印刷制御装置であって、画像データを取得する画像データ取得部と、複数の階調値で構成された画像データを、前記ドットの形成状態を表す複数のドット値で構成されたドットデータに変換する誤差拡散処理を実行する誤差拡散部であって、前記誤差拡散処理は、注目画素の前記階調値と分配誤差とに応じて、前記注目画素の前記ドット値を決定し、前記分配誤差は、前記ドット値が決定済みである決定済画素の前記ドット値に対応する濃度値と、前記決定済画素の前記階調値と、の間に生じた誤差のうち、前記注目画素に分配される誤差である、前記誤差拡散部と、前記ドットデータを含む印刷データを前記印刷実行部に供給する供給部と、を備え、前記誤差拡散部は、前記注目画素の前記階調値を前記分配誤差に応じて補正することによって、補正済階調値を生成する補正部と、前記注目画素の前記補正済階調値と、複数の閾値のうちの少なくとも1つの閾値と、を比較する比較部であって、前記複数の閾値は、第1の閾値と、前記第1の閾値とは異なる第2の閾値と、を含む、比較部と、前記階調値に応じて設定された第1の確率に従って、前記注目画素が第1のドット許容条件を満たすか否かを判定する判定部と、を備え、前記ドット値は、第1種のドットを形成することを表す第1の値と、前記第1種のドットとはドット径が異なる第2種のドットを形成することを表す第2の値と、を含む複数種類の前記ドット値のいずれかに決定され、前記誤差拡散部は、第1のドット形成条件が満たされた場合に、前記注目画素の前記ドット値を前記第1の値に決定する第1の決定処理と、第2のドット形成条件が満たされた場合に、前記注目画素の前記ドット値を前記第2の値に決定する第2の決定処理とを実行し、前記第1のドット形成条件は、前記補正済階調値が前記第1の閾値より大きく、かつ、前記第1のドット許容条件が満たされることを含み、前記第2のドット形成条件は、前記補正済階調値が前記第2の閾値より大きいことを含み、前記誤差拡散部は、前記第1の決定処理と前記第2の決定処理のうちの一方の処理を実行した後、前記第1のドット形成条件と前記第2のドット形成条件のうち、前記一方の処理に対応する条件が満たされなかった場合に、前記第1の決定処理と前記第2の決定処理のうちの他方の処理を実行する、印刷制御装置。
上記構成によれば、注目画素のドット値が、第1種のドットを形成することを表す第1の値に決定されるための第1のドット形成条件は、注目画素の補正済階調値が第1の閾値より大きいことに加えて、階調値に応じて設定された第1の確率に従う第1のドット許容条件が満たされることを含む。この結果、第1のドット形成条件が満たされることを抑制することができる。したがって、第1のドット形成条件が判断される第1の決定処理が、第2の決定処理よりも先に実行される場合には、第2のドット形成条件が判断される第2の決定処理が行われやすくなるので、第2のドット形成条件が満たされて、第2種のドットが形成されることを促進することができる。また、第1の決定処理が、第2の決定処理より後に実行される場合には、階調値が誤差として蓄積されやすくなる。この結果、次の注目画素の第2の決定処理において、第2のドット形成条件が満たされて第2種のドットが形成されることを促進することができる。このように、階調値に応じて第1種のドットの形成が抑制されて、階調値に応じて第2種のドットの形成を促進することができる。この結果、階調値に応じて、第1種のドットと、第2種のドットと、の形成比率を適正に制御して、印刷画質を向上することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、上記印刷データ生成装置と上記印刷実行部とを備える印刷装置、印刷データの生成方法、これら装置の機能または上記方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
本発明の一実施例としての印刷装置600のブロック図である。 印刷装置600によって実行される印刷処理のフローチャートである。 誤差拡散処理の概略図である。 誤差拡散処理のフローチャートである。 階調値と許容確率との関係を示すグラフである。 実施例および比較例のドット形成率を示す図である。 第1変形例の説明図である。 第2変形例の説明図である。 第3変形例の説明図である。
A.第1実施例:
A−1:印刷装置600の構成
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、本発明の一実施例としての印刷装置600のブロック図である。この印刷装置600は、制御装置200と、印刷実行部300と、を含む。
制御装置200は、印刷装置600の動作を制御するコンピュータである。制御装置200は、CPU210と、EEPROM等の不揮発性メモリ230と、CPU210が処理データを格納するバッファ領域(後述する誤差バッファEB(図3)など)を提供するDRAM等の揮発性メモリ240と、液晶ディスプレイ等の表示部250と、タッチパネル等の操作部260と、外部装置との通信のためのインタフェースである通信部270と、を備える。
不揮発性メモリ230は、プログラム232と、許容確率データ234と、を格納している。CPU210は、プログラム232を実行することによって、印刷制御部100の機能を含む種々の機能を実現する。印刷制御部100は、印刷対象画像を表す画像データを利用して、印刷実行部300に印刷を実行させる。対象画像データは、例えば、外部装置(例えば、パーソナルコンピュータなどの計算機、あるいは、USBメモリなどの記憶装置)から印刷装置600に供給された画像データである。許容確率データ234は、誤差拡散処理において参照されるデータである(後述)。許容確率データ234は、プログラム232に組み込まれていても良い。
本実施例では、印刷制御部100は、印刷対象画像を表す画像データ(対象画像データ)を取得する画像データ取得部110と、ハーフトーン処理として誤差拡散処理を実行する誤差拡散部120と、誤差拡散処理によって生成されたドットデータを含む印刷データを印刷実行部300に供給する印刷データ供給部130と、を備える。誤差拡散部120は、注目画素の階調値を分配誤差に応じて補正する補正部122と、補正された階調値を、所定の閾値と比較する比較部124と、階調値に応じた確率に従ってドット許容条件を満たすか否かを判定する判定部126と、ドット形成条件に従って、注目画素のドット値を決定する決定部128と、を備える。これらの各機能部が実行する処理については、さらに、後述する。
印刷実行部300は、制御回路310と、印刷ヘッド350と、主走査部340と、副走査部360と、を備える。
副走査部360は、搬送モータ、および、各種の搬送ローラ(図示省略)を備え、制御回路310の制御に従って、印刷媒体(例えば、A3、A4サイズの用紙)を、副走査方向に搬送する副走査を実行する。
主走査部340は、主走査モータ、および、印刷ヘッド350を主走査方向にスライド可能に支持する支持軸(図示省略)を備え、制御回路310の制御に従って印刷ヘッド350を、副走査方向と直交する主走査方向に往復移動させる主走査を実行する。
印刷ヘッド350は、印刷に用いられる複数のインク(例えば、4色(CMYK)のインク)にそれぞれ対応する複数のノズル列(例えば、4列)を備えている(図示省略)。各ノズル列は、対応するインクを吐出して印刷媒体上にドットを形成する複数(例えば、200個)のノズルをそれぞれ有している。各ノズルには、それぞれ駆動素子としてのピエゾ素子(図示せず)が設けられており、ピエゾ素子を駆動する電圧を変化させることによって、ドット径の異なる複数種類のドットを形成することができる。本実施例の印刷ヘッド350の各ノズルは、小ドットと、小ドットよりドット径が大きい中ドットと、中ドットよりドット径が大きい大ドットと、を形成することができる。
制御回路310は、制御装置200からの供給される印刷データに従って主走査部340と、印刷ヘッド350と、副走査部360と、を制御して印刷を実行する。
A−2:印刷処理の概要:
図2は、印刷装置600(図1)によって実行される印刷処理のフローチャートである。印刷制御部100は、ユーザの指示(例えば、ユーザによる操作部260の操作や、通信部270に接続されたユーザのコンピュータ(図示せず)からの印刷ジョブ)に応じて、印刷処理を開始する。
ステップS10では、画像データ取得部110は、印刷対象の対象画像データを、取得する。対象画像データは、例えば、受信された印刷ジョブから取得されても良く、不揮発性メモリ230に格納された画像データの中から取得されても良い。対象画像データは、例えば、ページ記述言語で記述された画像データや、JPEG形式で圧縮された画像データである。
ステップS20では、画像データ取得部110は、対象データに対してラスタライズ処理を実行して、RGB画像データに変換する。RGB画像データを構成する画素データは、例えば、赤(R)と緑(G)と青(B)の3つの色成分の階調値(例えば、0〜255の256階調)で画素の色を表すデータ(RGB値)である。
ステップS30では、画像データ取得部110は、RGB画像データに対して色変換処理を実行して、CMYK画像データに変換する。CMYK画像データを構成する画素データは、インクの色に対応する4つの色成分(C、M、Y、K)の階調値で構成画素の色を表すデータ(CMYK値)である。色変換処理は、RGB値とCMYK値とを対応付けるルックアップテーブルを用いて行われる。CMYK値の各階調値の階調数は、本実施例では、0〜1023の1024階調であり、ドットの形成状態の種類数(本実施例では、大ドット、中ドット、小ドット、ドット無しの4種類)よりも多い。なお、CMYK値の階調数は、他の階調数、例えば、0〜255の256階調であっても良い。なお、色変換処理の後に、キャリブレーション処理やインク量調整処理などの色補正処理が実行されても良い。キャリブレーション処理は、CMYK値の変化に対して、実際に印刷媒体に印刷される色の濃度がリニアに変化するように、CMYK値を補正する処理である。インク量調整処理は、印刷に要するインク量が基準量以下になるように、各CMYK値を補正する処理である。
ステップS40では、誤差拡散部120は、CMYK画像データに対してハーフトーン処理を実行して、ドットデータに変換する。ハーフトーン処理は、CMYK画像データを構成するCMYK値に含まれる各階調値を、画素ごとのドットの形成状態を表すドット値に変換する処理である。ハーフトーン処理は、誤差マトリクスを利用した誤差拡散処理を用いて実行される。この誤差拡散処理については、後述する。
ステップS50では、印刷制御部100は、ドットデータから印刷データを生成する。印刷データは、印刷実行部300によって解釈可能なデータ形式で表されたデータである。印刷制御部100は、例えば、印刷に用いられる順にドットデータを並べ代えるとともに、各種のプリンタ制御コードや、データ識別コードを付加して印刷データを生成する。
ステップS60では、印刷データ供給部130は、印刷実行部300に対して印刷データを供給する。印刷実行部300は、受信した印刷データに従って、画像を印刷する。
A−3:誤差拡散処理
A−3−1:処理フロー
本実施例におけるハーフトーン処理である誤差拡散処理について説明する。図3は、誤差拡散処理の概略図である。図4は、誤差拡散処理のフローチャートである。誤差拡散処理(図3、4)は、CMYK画像データを構成するCMYK値の成分ごとに実行される。そして、1つの成分(例えば、C成分)の誤差拡散処理は、画素ごとに実行される。例えば、CMYK画像データは、複数の画素が、縦方向と横方向にマトリクス状に並んで配置された画像を表している。誤差拡散部120は、横方向に沿って1画素ずつ誤差拡散処理を実行することによって、横方向に延びる1つの画素ラインの誤差拡散処理を実行する。1つの画素ラインの誤差拡散処理が完了すると、誤差拡散部120は、縦方向に隣接する別の画素ラインの誤差拡散処理を実行する。このように、誤差拡散処理は、CMYK画像データに含まれる複数の画素ラインを、縦方向に並んだ順に1ラインずつ処理対象にして、実行される。また、画素の処理順は、他の順であって良い。
この誤差拡散処理によって、処理対象の画素(注目画素)のドット値が、ドットを形成しないこと(ドット無し)を表すドット無値「0」と、小ドットを形成することを表す小ドット値「1」と、中ドットを形成することを表す中ドット値「2」と、大ドットを形成することを表す大ドット値「3」と、のいずれかに、決定される。
注目画素に対する誤差拡散処理が開始されると、誤差拡散部120の補正部122は、誤差マトリクスMTを用いて、誤差バッファEBに格納された誤差を収集して、注目画素に対する分配誤差値Etを取得する(ステップS402)。誤差バッファEBには、後述するように、誤差拡散処理が終了した画素、すなわち、ドット値が決定済みの決定済画素ごとに、決定済画素に対する誤差拡散処理で生じた誤差値Eaが格納されている。誤差マトリクスMTは、注目画素の周辺の所定の相対位置に配置された画素に、割り当てられた分配比を規定している。図3の誤差マトリクスMTでは、記号「+」が注目画素を表し、周辺の画素に分配比a〜mが割り当てられている。分配比a〜mの合計は1である。補正部122は、誤差マトリクスMTに従って、周辺の各画素の誤差値Eaに、対応する分配比を乗じた値の合計値を、注目画素の分配誤差値Etとして算出する。
ステップS404では、補正部122は、注目画素の階調値(入力値)Vinに分配誤差値Etを加算することによって、補正済階調値Vaを取得する。
ステップS406では、判定部126は、許容確率データ234(図1)に規定された許容確率に従って、各ドットの許容フラグをセットする。図5は、階調値と許容確率との関係を示すグラフである。図5に示すように、許容確率は、大ドットについて設定された大ドット許容確率LR1と、中ドットについて設定された中ドット許容確率MR1と、小ドットについて設定された小ドット許容確率SR1と、を含んでいる。各許容確率LR1、MR1、SR1は、それぞれ、階調値に応じて定められている。例えば、図5に示すように、注目画素の階調値が「256」である場合には、大ドット許容確率LR1は、「86%」に設定され、中ドット許容確率MR1は、「72%」に設定され、小ドット許容確率SR1は、「50%」に設定されている。したがって、判定部126は、大ドット許容フラグを、86%の確率で「ON」にセットし、14%の確率で「OFF」にセットする。より具体的には、判定部126は、大ドット許容フラグの判定用の乱数を、例えば、0〜99までの取得範囲から乱数を取得する。判定部126は、乱数が0〜85までの範囲である場合には、大ドット許容フラグを「ON」にセットし、86〜99までの範囲である場合には、大ドット許容フラグを「OFF」にセットする。同様にして、判定部126は、中ドット許容フラグを、72%の確率で「ON」にセットし、28%の確率で「OFF」にセットする。判定部126は、小ドット許容フラグを、50%の確率で「ON」にセットし、50%の確率で「OFF」にセットする。
ステップS408では、決定部128は、大ドット許容フラグが「ON」にセットされているか否かを判断する。大ドット許容フラグが「ON」にセットされている場合には(ステップS408:YES)、比較部124は、補正済階調値Vaが、大ドット閾値TH3より大きいか否かを判定する(ステップS410)。補正済階調値Vaが大ドット閾値TH3より大きい場合には(ステップS410:YES)、決定部128は、大ドット値を出力する、すなわち、注目画素のドット値を、大ドット値に決定する(ステップS412)。以上から解るように、注目画素のドット値が大ドット値に決定される条件、すなわち、大ドットが形成されるための大ドット形成条件は、大ドット許容フラグが「ON」であり、かつ、補正済階調値Vaが大ドット閾値TH3より大きいことである。
一方、大ドット許容フラグが「OFF」にセットされている場合(ステップS408:NO)、および、補正済階調値Vaが大ドット閾値TH3以下である場合(ステップS410:NO)には、注目画素のドット値は、大ドット値に決定されずに、処理は、ステップS414に進む。すなわち、補正済階調値Vaが大ドット閾値TH3より大きい場合であっても、大ドット許容フラグが「OFF」にセットされている場合には、注目画素のドット値は、大ドット値には決定されない。
ステップS414では、決定部128は、中ドット許容フラグが「ON」にセットされているか否かを判断する。中ドット許容フラグが「ON」にセットされている場合には(ステップS414:YES)、比較部124は、補正済階調値Vaが、中ドット閾値TH2より大きいか否かを判定する(ステップS416)。補正済階調値Vaが中ドット閾値TH2より大きい場合には(ステップS414:YES)、決定部128は、中ドット値を出力する、すなわち、注目画素のドット値を、中ドット値に決定する(ステップS418)。以上から解るように、注目画素のドット値が中ドット値に決定される条件、すなわち、中ドットが形成されるための中ドット形成条件は、大ドット形成条件が満たされず、かつ、中ドット許容フラグが「ON」であり、かつ、補正済階調値Vaが中ドット閾値TH2より大きいことである。
一方、中ドット許容フラグが「OFF」にセットされている場合(ステップS414:NO)、および、補正済階調値Vaが中ドット閾値TH2以下である場合(ステップS416:NO)には、注目画素のドット値は、中ドット値に決定されずに、処理は、ステップS420に進む。すなわち、補正済階調値Vaが中ドット閾値TH2より大きく、大ドット閾値TH3より小さい場合であっても、中ドット許容フラグが「OFF」にセットされている場合には、注目画素のドット値は、中ドット値には決定されない。
ステップS420では、決定部128は、小ドット許容フラグが「ON」にセットされているか否かを判断する。小ドット許容フラグが「ON」にセットされている場合には(ステップS420:YES)、比較部124は、補正済階調値Vaが、小ドット閾値TH1より大きいか否かを判定する(ステップS422)。補正済階調値Vaが小ドット閾値TH1より大きい場合には(ステップS422:YES)、決定部128は、小ドット値を出力する、すなわち、注目画素のドット値を、小ドット値に決定する(ステップS424)。以上から解るように、注目画素のドット値が小ドット値に決定される条件、すなわち、小ドットが形成されるための小ドット形成条件は、大ドット形成条件が満たされず、かつ、大ドット形成条件が満たされず、かつ、小ドット許容フラグが「ON」であり、かつ、補正済階調値Vaが小ドット閾値TH1より大きいことである。
一方、小ドット許容フラグが「OFF」にセットされている場合(ステップS420:NO)、および、補正済階調値Vaが小ドット閾値TH1以下である場合(ステップS422:NO)には、決定部128は、注目画素のドット値を、ドットが形成されないこと(ドット無し)を表す値に決定する(ステップS426)。
なお、小ドット閾値TH1、中ドット閾値TH2、大ドット閾値TH3は、それぞれ、0、200、600である。
ステップS428では、誤差拡散部120は、決定されたドット値Dout(図3)を、対応するドット濃度値Drに変換する。ドット濃度値Drは、決定されたドット値Doutが取り得る4値に、それぞれ対応付けられている。このドット濃度値Drは、4種類のドットの形成状態によって表現される濃度を、CMYK値に相当する階調値で表した値である。本実施例では、以下のようにドット濃度値Drが設定されている。
A)大ドット:ドット濃度値Dr=1536
B)中ドット:ドット濃度値Dr=600
C)小ドット:ドット濃度値Dr=200
D)ドット無し:ドット濃度値Dr=0
ドット濃度値Drは、例えば、相対値テーブルDTに記述され、プログラム232に組み込まれている。
ステップS430では、誤差拡散部120は、誤差値Eaを、以下の式を用いて算出する。
誤差値Ea=補正済階調値Va−ドット濃度値Dr
誤差値Eaは、注目画素について決定されたドット値に対応するドット濃度値Drと、注目画素における階調値(補正済階調値Va)との間に生じた誤差ということができる。誤差拡散部120は、誤差値Eaを、誤差バッファEBに格納する。誤差バッファEBには、誤差拡散処理によってドット値が決定された決定済画素ごとに、このステップS430で算出された誤差値Eaが記録される。上述したステップS402において取得される分配誤差値Etは、誤差バッファEBに記録された誤差値Ea、すなわち、決定済画素において生じた誤差値Eaのうち、誤差マトリクスMTを用いて注目画素に分配された誤差である。
以上説明した誤差拡散処理によって、画素ごとのドット値で構成されたドットデータが、インク色ごとに、生成される。
A−3−2:ドットの許容確率:
ドットの許容確率について、さらに、説明する。上述したフローチャート(図4)から解るように、ドットの許容フラグが「OFF」である場合には、他の条件が満たされるか否かに拘わらずに、許容フラグに対応するドットが形成されることはない。すなわち、対応する許容フラグが「ON」であることが、特定種類のドットが形成されるための必要条件である。特定の階調値に対して特定種類のドットの許容フラグが「ON」になる確率、すなわち、特定種類のドットの許容確率が40%である場合には、例えば、特定の階調値の画素で構成された均一画像を構成する全画素数のうち、40%の画素において、特定種類のドットの形成が許容され、残りの60%の画素において、特定種類のドットの形成が禁止され得る。
図5のグラフに示すように、小ドット許容確率SR1は、階調値0に対して100%に設定され(図5:点P1)、階調値Vmに対して約50%に設定されている(図5:点P2)。なお、本実施例の階調値Vmは、約100であり、小ドット閾値TH1(階調値0)から中ドット閾値TH2(階調値200)までの間の約50%の位置に対応する階調値と言うことができる。小ドット許容確率SR1は、点P1と点P2とを結ぶ直線上の値に設定されている。すなわち、小ドット許容確率SR1は、0≦V≦Vmの範囲内の階調値Vに対して、100%から約50%まで連続的に単調減少するように、設定されている。
また、小ドット許容確率SR1は、Vm≦V≦Voの範囲内の階調値Vに対して、一定値(約50%)に設定されている(図5:点P2、P4)。階調値Voは、約680であり、(最大階調値/大ドット濃度)×最大階調値=(1023/1536)×1023に相当する階調値である。階調値Voは、全階調数に対する飽和率分の階調数に相当する値である。飽和率は、大ドットだけを用いて最大階調値を表した場合に、全画素数に対して大ドットが占める割合(最大階調値/大ドット濃度)である。
さらに、小ドット許容確率SR1は、最大階調値(1023)に対して約75%に設定されている(図5:点P6)。小ドット許容確率SR1は、点P4と点P6とを結ぶ直線上の値に設定されている。すなわち、小ドット許容確率SR1は、Vo≦V≦1023の範囲内の階調値Vに対して、約50%から約75%まで連続的に単調増加するように、設定されている。
中ドット許容確率MR1は、階調値0に対して100%に設定され(図5:点P1)、階調値Vnに対して約55%に設定されている(図5:点P3)。階調値Vnは、約420であり、中ドット閾値TH2(階調値200)から大ドット閾値TH3(階調値600)までの間の約55%の位置に対応する階調値と言うことができる。中ドット許容確率MR1は、点P1と点P3とを結ぶ直線上の値に設定されている。すなわち、中ドット許容確率MR1は、0≦V≦Vnの範囲内の階調値Vに対して、100%から約55%まで連続的に単調減少するように、設定されている。また、中ドット許容確率MR1は、Vn≦V≦1023の範囲内の階調値Vに対して、一定値(約55%)に設定されている(図5:点P3、P7)。
大ドット許容確率LR1は、階調値0に対して100%に設定され(図5:点P1)、階調値Voに対して約65%に設定されている(図5:点P5)。大ドット許容確率LR1は、点P1と点P5とを結ぶ直線上の値に設定されている。すなわち、大ドット許容確率LR1は、0≦V≦Voの範囲内の階調値Vに対して、100%から約65%まで連続的に単調減少するように、設定されている。また、大ドット許容確率LR1は、Vo≦V≦1023の範囲内の階調値Vに対して、一定値(約65%)に設定されている(図5:点P5、P8)。
以上説明した本実施例によれば、注目画素のドット値が、小ドットを形成することを表す小ドット値に決定されるための小ドット形成条件は、注目画素の補正済階調値Vaが小ドット閾値TH1より大きいことに加えて、階調値に応じて設定された小ドット許容確率SR1に従うドット許容条件が満たされること(具体的には、小ドット許容フラグがONであること)を含む。この結果、小ドット形成条件が満たされることを抑制することができる。例えば、補正済階調値Vaが小ドット閾値TH1より大きく中ドット閾値TH2より小さいにも拘わらず、小ドット許容フラグがOFFである場合には、注目画素のドット値が小ドット値に決定されない。この結果、例えば、小ドット形成条件が満たされなかった結果、ドット値が、「ドット無し」を表す値に決定され、注目画素の補正済階調値Vaがそのまま誤差として蓄積される可能性が高められる。したがって、注目画素について決定されたドット値に基づいて生じる誤差値Eaを増加させることができる。この結果、その後の別の画素に対する誤差拡散処理において、補正済階調値Vaの値が増加するので、大ドット形成条件や、中ドット形成条件が満たされる可能性が高められる。この結果、階調値に応じた小ドット許容確率SR1を設定することによって、中ドットや、大ドットの形成を促進することができる。すなわち、階調値に応じて(特に比較的階調値が低い範囲で)小ドットの形成が抑制されて、階調値に応じて大ドットや中ドットの形成を促進することができる。この結果、階調値に応じて、各ドットの形成率を適正に制御して、印刷画質を向上することができる。同じ効果は、小ドットと、中および大ドットと、の間だけでなく、中ドットと大ドットとの間についても奏する。すなわち、階調値に応じた中ドット許容確率MR1を設定することによって、大ドットが形成されることを促進することができる。
また、注目画素のドット値が、大ドットを形成することを表す大ドット値に決定されるための大ドット形成条件は、注目画素の補正済階調値Vaが大ドット閾値TH3より大きいことに加えて、階調値に応じて設定された大ドット許容確率LR1に従うドット許容条件が満たされること(具体的には、大ドット許容フラグがONであること)を含む。この結果、大ドット形成条件が満たされることを抑制することができる。例えば、補正済階調値Vaが大ドット閾値TH3より大きいにも拘わらず、大ドット許容フラグがOFFである場合には、注目画素のドット値が大ドット値に決定されない。大ドット形成条件が満たされなかった結果、続いて判断される中ドット形成条件や小ドット形成条件が満たされる可能性が高められるので、中ドットや小ドットの形成を促進することができる。すなわち、階調値に応じて(特に比較的階調値が高い範囲で)大ドットの形成が抑制されて、階調値に応じて小ドットや中ドットの形成を促進することができる。この結果、階調値に応じて、各ドットの形成率を適正に制御して、印刷画質を向上することができる。同じ効果は、大ドットと、小および中ドットと、の間だけでなく、中ドットと小ドットとの間についても奏する。すなわち、階調値に応じた中ドット許容確率MR1を設定することによって、小ドットが形成されることを促進することができる。以下では、図6を参照しながら、より具体的に説明する。
図6は、実施例および比較例のドット形成率を示す図である。図6には、0≦V≦1023の範囲内の階調値Vに対するドット形成率が図示されている。各階調値Vのドット形成率は、当該階調値Vの画素で構成された均一画像に対して、誤差拡散処理を実行して得られるドットデータに占める大ドット値、中ドット値、小ドット値のそれぞれの比率である。図6(A)は、実施例のドット形成率を示し、図6(B)は、比較例のドット形成率を示す。比較例の誤差拡散処理は、許容確率を用いたドット形成の制限を行っていない。言い換えれば、比較例の誤差拡散処理は、全ての階調値に亘って、大、中、小の各ドットの許容確率を全て100%に設定していることに等しい。
先ず、図6(B)を参照して、比較例の誤差拡散処理、すなわち、許容確率を用いたドット形成の制限を行わない場合のドット形成率について説明する。小ドット閾値TH1≦V≦TH2(200)の範囲内の階調値Vでは、中ドットおよび大ドットは形成されず、小ドットだけが形成される。そして、この範囲内では、階調値の増加に対して、小ドット形成率SDb(図6(B))は、直線的に増加し、中ドット閾値TH2に相当する階調値で、100%になる。すなわち、小ドットが全ての画素に形成される状態になる。そして、中ドット閾値TH2≦V≦TH3(600)の範囲内の階調値Vでは、小ドットと中ドットの2種類のドットが形成され、大ドットは形成されない。そして、この範囲内では、階調値の増加に対して、小ドット形成率SDbが100%から0%まで直線的に減少し、中ドット形成率MDbが0%から100%まで直線的に増加する。そして、大ドット閾値TH3に相当する階調値で、中ドット形成率MDbは、100%になり、小ドット形成率SDbは、0%になる。すなわち、中ドットが全ての画素に形成される状態になる。大ドット閾値TH3≦V≦最大階調値(1023)の範囲内の階調値Vでは、中ドットと大ドットの2種類のドットが形成され、小ドットは形成されない。そして、この範囲では、階調値Vの増加に対して、中ドット形成率MDbが100%から約55%%まで直線的に減少し、大ドット形成率LDbが0%から約45%まで直線的に増加する。ここで、最大階調値(1023)で、大ドット形成率LDbが100%にならないのは、大ドットのドット濃度値Drが、上述のように1023より大きい値である1536に設定されているからである。本実施例では、比較的高解像度(例えば、縦1200dpi×横1200dpi)での印刷が想定されているために、大ドット形成率LDbが100%になると、単位面積辺りのインク量が基準を超えてしまう(インクがあふれる)おそれがある。
比較例の場合には、印刷画像が規則的になりやすい場合がある。例えば、階調値Vが中ドット閾値TH2に等しい場合には、全ての画素に小ドットが形成され、階調値Vが大ドット閾値TH3に等しい場合には、全ての画素に中ドットが形成されることになり、印刷画像の規則性が高くなる。また、その他の階調値であっても、形成されるドットの種類数が比較的少ない(最大2種類)ため、印刷画像の規則性が十分に低いとは言えない。このように、印刷画像の規則性が比較的高い場合には、クロストークや制御誤差などの要因でドットの大きさや形成位置にばらつきが生じた場合に、ばらつきに起因する画質の変化(ムラ、バンディングなど)が目立ちやすい傾向にある。クロストークとは、1つのノズルにおけるインクの吐出に伴う動作・変化(インク流路内の圧力変動、ピエゾ素子の駆動による衝撃波など)が、他のノズルにおけるインクの吐出に影響を与えることである。
次に、図6(A)を参照して、本実施例の誤差拡散処理のドット形成率について説明する。小ドット形成率SD1は、階調値0から階調値約150まで直線的に増加する。小ドット形成率SD1は、階調値約150で最大となり、階調値約150から最大階調値1023まで、緩やかに減少する。小ドット形成率SD1は、最大階調値1023においても、約20%に維持される。
中ドット形成率MD1は、階調値0から階調値約150までは0であるが、小ドット形成率SD1が最大となる階調値約150から増加し始める(点SP1)。中ドット形成率MD1は、階調値約150から階調値Vn(約420)まで直線的に増加する。中ドット形成率MD1は、階調値約420で最大となり、階調値約420から最大階調値1023まで、緩やかに減少する。中ドット形成率MD1は、最大階調値1023においても、約25%に維持される。
大ドット形成率LD1は、階調値0から階調値約300までは0であるが、階調値約300から増加し始める(点SP2)。大ドット形成率LD1は、階調値約300から最大階調値1023まで直線的に増加する。
以上の説明から解るように、本実施例では、比較例と異なり、小ドットのみが形成される階調値Vの範囲は、0<V≦約150の範囲だけである。本実施例では、比較例と異なり、1種類のドットが全ての画素に形成されることはない。また、本実施例では、比較例と異なり、階調値約300≦V≦1023までの比較的広い範囲で、大、中、小の3種類のドットが形成される。したがって、本実施例では、比較例と比較して、印刷画像の規則性が低くなる。この結果、本実施例の印刷画像は、ドットの大きさや形成位置にばらつきが生じた場合に、ばらつきに起因する画質の変化が、比較例の印刷画像と比較して目立ちにくい。したがって、印刷画像の画質が向上する。
さらに、詳しく説明する。本実施例では、中ドット閾値TH2(200)より低い階調値の範囲、具体的には、図6(A)の点SP1付近の範囲であっても、中ドットが形成される。これは、Vm≦V≦TH2の範囲の階調値Vで小ドット許容確率SR1が50%に設定されているからである(図5)。図6(B)から解るように、許容確率を設定しない場合には、階調値Vm付近で小ドットの形成率が50%になる。したがって、階調値Vmで小ドット許容確率SR1を50%に設定すれば、小ドットの形成率は50%で頭打ちとなるので、階調値Vmに比較的近い階調値で、中ドットの形成が始まることになる。言い換えれば、中ドット閾値TH2以下の任意の階調値Vs付近で中ドットが形成されるようにしたい場合には、Vs>TH2×Rsを満たすように、調整値Rsを算出し、小ドット許容確率SR1が階調値Vs付近で調整値Rsとなるように、小ドット許容確率SR1を設定すれば良い。こうすれば、厳密に階調値Vsから中ドットの形成を開始させることができる訳ではないが、階調値Vsに比較的近い階調値から中ドットの形成を開始させることができる。この結果、中ドット閾値TH2以下の範囲の階調値の印刷画像を、小ドットと中ドットとを用いて形成することができる。したがって、中ドット閾値TH2以下の範囲の階調値の印刷画像におけるドットの規則性を低下させて、ばらつきに起因する画質変化を抑制することができる。また、印刷画像において、平均ドット径が大きいほど、粒状感(画像のざらつき)は目立ち得るが、バンディングの発生は抑制できる。本実施例によれば、中ドット閾値TH2以下の階調値の印刷画像において、平均ドット径を大きくして、バンディングの発生を抑制できる。この結果、印刷画像の画質を向上することができる。
また、図6(A)に示すように、大ドット閾値TH3(600)より低い階調値の範囲、具体的には、図6(A)の点SP2付近の範囲であっても、大ドットが形成されることが解る。これは、Vn≦V≦TH3の範囲の階調値Vで中ドット許容確率MR1が55%に設定されているからである(図5)。つまり、図6(B)から解るように、許容確率を設定しない場合には、階調値Vn付近で中ドットの形成率が55%になる。したがって、階調値Vnで中ドット許容確率MR1を55%に設定すれば、中ドットの形成率が55%で頭打ちとなるので、階調値Vnに比較的近い階調値で、大ドットの形成が始まることになる。言い換えれば、大ドット閾値TH3以下の任意の階調値Vt付近で大ドットが形成されるようにしたい場合には、Vt>(TH3−TH2)×Rtを満たすように、調整値Rtを算出し、中ドット許容確率MR1が階調値Vt付近で調整値Rtとなるように、中ドット許容確率MR1を設定すれば良い。こうすれば、厳密に階調値Vtから中ドットの形成を開始させることができる訳ではないが、階調値Vtに比較的近い階調値から中ドットの形成を開始させることができる。この結果、大ドット閾値TH3以下の範囲の階調値の印刷画像を、小ドットと中ドットに加えて大ドットを用いて形成することができる。したがって、大ドット閾値TH3以下の範囲の階調値の印刷画像におけるドットの規則性を低下させて、ばらつきに起因する画質変化を抑制することができる。また、大ドット閾値TH3以下の階調値の印刷画像において、平均ドット径を大きくして、バンディングの発生を抑制できる。この結果、印刷画像の画質を向上することができる。
さらに、小ドット許容確率SR1は、0<V<TH2の範囲で、中ドット許容確率MR1より小さい値に設定されている。この結果、当該範囲で、小ドットの形成を抑制して、中ドットの形成を促進することができる。
さらに、小ドット許容確率SR1は、中ドット閾値TH2より小さい階調値の範囲、具体的には、0≦V≦Vmの範囲で、連続的に減少するように設定されている。したがって、当該範囲内の階調値の変化に対して、小ドットの形成率が急激に変化することを抑制することができる。この結果、印刷画像の階調性を担保することができる。
さらに、上記実施例では、小ドット許容確率SR1とは独立して設定された中ドット許容確率MR1に従って、中ドット許容条件を満たすか否か(具体的には、中ドット許容フラグをONにするか否か)を決定している。そして、中ドット形成条件は、中ドット許容フラグがONであること含む。したがって、小ドットの形成とは独立して、階調値に応じて中ドットの形成を抑制できる。この結果、階調値に応じて、小ドットと、中ドットと、の形成比率をさらに適正に制御することができる。
さらに、中ドット許容確率MR1は、大ドット閾値TH3より小さい階調値の範囲、具体的には、0≦V≦Vnの範囲で、連続的に減少するように設定されている。したがって、階調値の変化に対して、中ドットの形成率が急激に変化することを抑制することができる。この結果、印刷画像の階調性を担保することができる。
さらに、上述したように、比較例では、大ドット閾値TH3以上の階調値の範囲では、大ドットと中ドットだけが形成されるが、本実施例では、大ドットと中ドットに加えて、小ドットも形成される。これは、2つの理由による。1つは、大ドットと中ドットの形成が許容確率によって制限されていることである。すなわち、Vo≦V≦最大階調値(1023)の範囲で大ドット許容確率LR1が約65%に設定されている。そして、TH3≦V≦最大階調値(1023)の範囲で、中ドット許容確率MR1が約55%に設定されている。このように、大ドット閾値TH3以上の階調値の範囲で、大ドットおよび中ドットの形成が制限されることによって、当該範囲で、小ドットの形成が促進される。もう1つは、階調値Voより大きい階調値の範囲において、小ドット許容確率SR1が、連続的に増加するように設定されていることである。この結果、大ドット閾値TH3より大きい階調値の範囲で、小ドットに対する制限が緩和されるので、当該範囲で小ドットの形成が促進される。
なお、上記実施例では、最低階調値0において、各ドットの許容確率SR1、MR1、LR1を100%に設定している。すなわち、最低階調値0では、許容確率SR1、MR1、LR1によるドットの形成の制限を行っていない。このように、最低階調値0に近い範囲(例えば、0以上、基準値以下の範囲(基準値は、例えば、20))では、各ドットの許容確率SR1、MR1、LR1を100%または100%に近い値に設定することが好ましい。こうすれば、比較的濃度が小さい範囲(階調値が比較的0に近い範囲)において、ドットが形成されにくくなることを防ぎ、当該範囲での画像の再現性を担保することができる。
なお、上記実施例では、3種類のドットの許容確率SR1、MR1、LR1を適切に設定することによって、3種類のドットの形成比率を制御しているので、比較的誤差拡散処理の処理負荷を抑制することができる。例えば、3種類のドットの形成比率を制御するために、対象画像データの各画素の階調値を、3つに分割して、3種類のドットにそれぞれ割り当てる技術が考えられる。このような技術では、例えば、画素ごとに分割された3つの階調値を用いて、3種類のドットに対してそれぞれ独立した誤差拡散処理を行うことが考えられる。このような複雑な技術と比較して、本実施例では、処理負荷を低減できるので、計算時間の低減、必要なリソース(必要なCPUの能力、必要なメモリ量など)を低減することができる。
以上の説明から解るように、階調値Vmを含む範囲(例えば、0<V≦TH2)が、第1の範囲の例であり、0<V≦Vmの範囲が、第2の範囲の例であり、0<V≦Vnの範囲が、第3の範囲の例であり、Vo<V≦1023の範囲が、第4の範囲の例である。
B.変形例:
(1)図7は、第1変形例の説明図である。図7(A)は、第1変形例における許容確率を示し、図7(B)は、第1変形例におけるドット形成率SD2、MD2、LD2を示している。第1変形例では、第1実施例における小ドット許容確率SR1に代えて、図9(A)に示す小ドット許容確率SR2を採用している。0≦V≦Voの範囲内の小ドット許容確率SR2は、第1実施例の小ドット許容確率SR1と同一である。Vo<V≦1023の範囲内の小ドット許容確率SR2は、第1実施例と異なり、一定値(約50%)に設定されている。中ドット許容確率MR1および大ドット許容確率LR1は、第1実施例と同じである。
第1変形例であっても、中ドット閾値TH2より小さい階調値の範囲で、中ドットの形成を促進することができる。また、大ドット閾値TH3より小さい階調値の範囲で、大ドットの形成を促進することができる。また、大ドット閾値TH3より大きい階調値の範囲で、小ドットの形成を促進することができる。ただし、Vo<V≦1023の範囲内で、小ドットの形成に対する制限が緩和されていない、すなわち、当該範囲で、小ドット許容確率SR1が約50%のまま維持されている。この結果、図7(B)に示すように、実施例(図6(A)参照)と比較すると、大ドット閾値TH3より大きい階調値の範囲で、小ドットの形成率が低いことが解る。
(2)図8は、第2変形例の説明図である。図8(A)は、第2変形例における許容確率を示し、図8(B)は、第2変形例におけるドット形成率SD3、MD3、LD3を示している。第2変形例では、大ドット許容確率が設定されていない。すなわち、大ドット許容フラグを用いて、大ドットを形成するか否かを判定しておらず、大ドット許容確率は、階調値に拘わらず、100%であることに等しい。小ドット許容確率SR2および小ドット許容確率SR1の設定は、第1変形例と同じである。
第2変形例であっても、中ドット閾値TH2より小さい階調値の範囲で、中ドットの形成を促進することができる。また、大ドット閾値TH3より小さい階調値の範囲で、大ドットの形成を促進することができる。また、大ドット閾値TH3より大きい階調値の範囲で、小ドットの形成を促進することができる。ただし、大ドット閾値TH3より大きい階調値の範囲で、大ドットの形成に対する制限が行われていない。この結果、実施例(図6(A)を参照)および第1変形例(図7(A)を参照)と比較すると、大ドット閾値TH3より大きい階調値の範囲で、大ドットの形成率が高く、中ドットの形成率が低いことが解る。また、大ドット閾値TH3より大きい階調値の範囲で、実施例と比較すると、小ドットの形成率が低いことが解る。
このように、3種類のドットの全てに許容確率が設定される必要はなく、例えば、小ドット許容確率SR1だけが設定されていても良い。この場合であっても、例えば、Vm≦V≦TH2の階調値の範囲において、小ドットの形成を抑制して、中ドットの形成を促進することができる。また、中ドット許容確率MR1だけが設定されていても良い。この場合であっても、例えば、Vn≦V≦TH3の階調値の範囲において、中ドットの形成を抑制して、大ドットの形成を促進することができる。
(3)図9は、第3変形例の説明図である。上記実施例では、3種類のドットの許容確率SR1、MR1、LR1は、それぞれ、階調値が0から所定の階調値Vm、Vn、Voまでの範囲において、階調値が増加するに連れて、連続的に単調減少するように、設定されている。これに代えて、例えば、第3変形例の中ドット許容確率MR2のように、0≦V≦120の範囲で、100%に設定され、120<V≦Vnの範囲で、階調値が増加するに連れて連続的に単調減少するように、設定されていても良い(点P10、P3)。同様に、例えば、第3変形例の大ドット許容確率LR2のように、0≦V≦380の範囲で、100%に設定され、380<V≦Voの範囲で、階調値が増加するに連れて連続的に単調減少するように、設定されていても良い。ただし、ドットの許容確率は、階調値の変化に対して急激に変化すること(例えば、階調値100に対して100%に設定され、階調値101に対して50%に設定されること)がないように、設定されることが好ましい。こうすれば、階調値の変化に対して、印刷画像に急激な変化が生じることを抑制することができる。
(4)上記実施例では、3種類のドットが用いられているが、2種類のドット径のドット(例えば、小ドットと大ドット)が用いられても良い。この場合には、小ドットと中ドットの少なくも一方に対して、許容確率が設定されることが好ましい。こうすれば、例えば、小ドットの形成を、許容確率を用いて制限すれば、小ドットの形成を抑制して大ドットの形成を促進することができる。逆に、大ドットの形成を、許容確率を用いて制限すれば、大ドットの形成を抑制して小ドットの形成を促進することができる。一般的には、ドット径が異なる複数種類のドットのうちの少なくとも1種類のドットが、許容確率を用いて制限されていれば良い。
(5)上記実施例では、判定部126によって3つの許容フラグがセットされてから、比較部124によって補正済階調値Vaと閾値との比較がなされ、比較結果を受けて、決定部128が、ドット値を決定している。これに代えて、先ず、比較部124によって、補正済階調値Vaと閾値との比較が行われて、比較の結果、例えば、大ドットが形成されるべきと判断された場合に、判定部126によって大ドット許容フラグがセットされ、大ドット許容フラグがONである場合には、ドット値が大ドット値に決定されても良い。また、3つの許容フラグを必ず全てセットする必要はなく、必要に応じてセットされても良い。例えば、先ず、大ドット許容フラグがセットされ、大ドット許容フラグがONである場合に、補正済階調値Vaが大ドット閾値TH3より大きいか否かが判定される。そして、大ドット許容フラグがOFFである場合、あるいは、補正済階調値Vaが大ドット閾値TH3より小さい場合に、中ドット許容フラグがセットされても良い。そして、中ドット許容フラグがONである場合に、補正済階調値Vaが中ドット閾値TH2より大きいか否かが判定される。そして、中ドット許容フラグがOFFである場合、あるいは、補正済階調値Vaが中ドット閾値TH2より小さい場合に、小ドット許容フラグがセットされても良い。
さらに、判定部126によって、許容フラグがOFFにセットされた場合には、比較部124による補正済階調値Vaと閾値TH1〜TH3との比較を行うことなく、ドットを形成しない、と決定されても良い。換言すれば、この場合には、判定部126が、ドットを形成すべきか否かを決定しても良い。逆に、先ず、比較部124が、補正済階調値Vaと閾値TH1〜TH3との比較を行い、例えば、補正済階調値Vaが閾値TH1より小さい場合には、各許容フラグをセットすることなく、ドットを形成しない、と決定されても良い。換言すれば、この場合には、比較部124が、ドットを形成すべきか否かを決定しても良い。
(6)上記実施例では、判定部126は、各画素についてドット値を決定する際に、各画素について、それぞれ3つの許容フラグをセットしているが、3つの許容フラグは、注目画素についてドット値を決定するまでにセットされていれば良い。例えば、判定部126は、対象画像データを構成する複数の画素について、まとめてセットしても良い。例えば、対象画像データを構成する全ての画素について、各画素の階調値に応じて、3つずつ許容フラグをセットして、許容フラグのセット後に、上述した誤差拡散処理を実行しても良い。
(7)上記実施例において、印刷制御部100の機能は、印刷装置600内の制御装置200によって実現されているが、印刷装置600に接続されたパーソナルコンピュータなどの計算機によって実現されても良い。この場合には、例えば、印刷制御部100の機能は、パーソナルコンピュータにおいて動作するプリンタドライバの機能として実現されても良い。印刷制御部100の機能は、ネットワークを介して互いに通信可能な複数のコンピュータ(例えば、クラウドサーバ)によって実現されても良い。この場合には、複数のコンピュータの全体が、印刷制御装置に相当する。
(8)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしても良く、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしても良い。
また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、メモリーカードやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスクドライブ等のコンピュータに接続されている外部記憶装置も含んでいる。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
100...印刷制御部、110...画像データ取得部、120...誤差拡散部、122...補正部、124...比較部、126...判定部、128...決定部、130...印刷データ供給部、200...制御装置、210...CPU、230...不揮発性メモリ、232...プログラム、234...許容確率データ、240...揮発性メモリ、250...表示部、260...操作部、270...通信部、300...印刷実行部、310...制御回路、340...主走査部、350...印刷ヘッド、360...副走査部、600...印刷装置

Claims (10)

  1. 印刷材を用いて印刷媒体上にドットを形成する印刷実行部のための印刷制御装置であって、
    画像データを取得する画像データ取得部と、
    複数の階調値で構成された画像データを、前記ドットの形成状態を表す複数のドット値で構成されたドットデータに変換する誤差拡散処理を実行する誤差拡散部であって、前記誤差拡散処理は、注目画素の前記階調値と分配誤差とに応じて、前記注目画素の前記ドット値を決定し、前記分配誤差は、前記ドット値が決定済みである決定済画素の前記ドット値に対応する濃度値と、前記決定済画素の前記階調値と、の間に生じた誤差のうち、前記注目画素に分配される誤差である、前記誤差拡散部と、
    前記ドットデータを含む印刷データを前記印刷実行部に供給する供給部と、
    を備え、
    前記誤差拡散部は、
    前記注目画素の前記階調値を前記分配誤差に応じて補正することによって、補正済階調値を生成する補正部と、
    前記注目画素の前記補正済階調値と、複数の閾値のうちの少なくとも1つの閾値と、を比較する比較部であって、前記複数の閾値は、第1の閾値と、前記第1の閾値とは異なる第2の閾値と、を含む、比較部と、
    前記階調値に応じて設定された第1の確率に従って、前記注目画素が第1のドット許容条件を満たすか否かを判定する判定部と、
    を備え、
    前記ドット値は、第1種のドットを形成することを表す第1の値と、前記第1種のドットとはドット径が異なる第2種のドットを形成することを表す第2の値と、を含む複数種類の前記ドット値のいずれかに決定され、
    前記誤差拡散部は、第1の条件が満たされた場合に、前記注目画素の前記ドット値を前記第1の値に決定する第1の決定処理と、第2の条件が満たされた場合に、前記注目画素の前記ドット値を前記第2の値に決定する第2の決定処理とを実行し、
    前記第1の条件は、前記補正済階調値が前記第1の閾値より大きく、かつ、前記第1のドット許容条件が満たされることを含み、
    前記第2の条件は、前記補正済階調値が前記第2の閾値より大きいことを含み、
    前記誤差拡散部は、前記第1の決定処理と前記第2の決定処理のうちの一方の処理を実行した後、前記第1の条件と前記第2の条件のうち、前記一方の処理に対応する条件が満たされなかった場合に、前記第1の決定処理と前記第2の決定処理のうちの他方の処理を実行する、印刷制御装置。
  2. 請求項1に記載の印刷制御装置であって、
    前記第2種のドットのドット径は、前記第1種のドットのドット径より大きく、
    前記第2の閾値は、前記第1の閾値より大きく、
    前記誤差拡散部は、前記第2の決定処理を実行した後、前記第2の決定処理において前記第2の条件が満たされなかった場合に、前記第1の決定処理を実行し、
    前記注目画素の前記ドット値は、前記補正済階調値が第1の閾値より大きく第2の閾値より小さいにも拘わらず、前記第1のドット許容条件が満たされない場合には、前記第1の値に決定されず、
    前記誤差拡散部は、前記注目画素について決定された前記ドット値に基づいて生じる前記誤差を生成することを特徴とする、印刷制御装置。
  3. 請求項2に記載の印刷制御装置であって、
    前記判定部は、さらに、前記階調値に応じて設定された第2の確率に従って、第2のドット許容条件が満たされたか否かを判定し、
    前記第2の条件は、さらに、前記第2のドット許容条件が満たされることを含むことを特徴とする印刷制御装置。
  4. 請求項3に記載の印刷制御装置であって、
    前記第1の確率は、前記階調値の第1の範囲において、前記第2の確率よりも小さい値に設定され、
    前記第1の範囲は、前記第2の閾値より小さい値を含むことを特徴とする印刷制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記第1の確率は、前記階調値の第2の範囲において、連続的に減少するように設定され、
    前記第2の範囲は、前記第2の閾値より小さい値を含むことを特徴とする印刷制御装置。
  6. 請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記複数種類の前記ドット値は、第3種のドットを形成することを表す第3の値を含み、
    前記第3種のドットのドット径は、前記第2種のドットのドット径より大きく、
    前記誤差拡散部は、前記補正済階調値が第3の閾値より大きいことを含む第3の条件が満たされた場合に、前記注目画素の前記ドット値を前記第3の値に決定し、
    前記第3の閾値は、前記第2の閾値より大きく、
    前記第2の確率は、前記階調値の第3の範囲において、連続的に減少するように設定され、
    前記第3の範囲は、前記第3の閾値より小さい値を含むことを特徴とする印刷制御装置。
  7. 請求項6に記載の印刷制御装置であって、
    前記第1の確率は、前記階調値の第4の範囲において、連続的に増加するように設定され、
    前記第4の範囲は、前記第3の閾値より大きい値を含むことを特徴とする印刷制御装置。
  8. 請求項1に記載の印刷制御装置であって、
    前記第2種のドットのドット径は、前記第1種のドットのドット径より小さく、
    前記第2の閾値は、前記第1の閾値より小さく、
    前記誤差拡散部は、前記第1の決定処理を実行した後、前記第1の決定処理において前記第1の条件が満たされなかった場合に、前記第2の決定処理を実行することを特徴とする印刷制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記誤差拡散部は、さらに、前記比較部による比較結果と、前記判定部による判定結果と、に基づいて、前記注目画素の前記ドット値を決定する決定部を備えることを特徴とする印刷制御装置。
  10. 印刷材を用いて印刷媒体上にドットを形成する印刷実行部のためのコンピュータプログラムであって、
    画像データを取得する画像データ取得機能と、
    複数の階調値で構成された画像データを、前記ドットの形成状態を表す複数のドット値で構成されたドットデータに変換する誤差拡散処理を実行する誤差拡散機能であって、前記誤差拡散処理は、注目画素の前記階調値と分配誤差とに応じて、前記注目画素の前記ドット値を決定し、前記分配誤差は、前記ドット値が決定済みである決定済画素の前記ドット値に対応する濃度値と、前記決定済画素の前記階調値と、の間に生じた誤差のうち、前記注目画素に分配される誤差である、前記誤差拡散機能と、
    前記ドットデータを含む印刷データを前記印刷実行部に供給する供給機能と、
    をコンピュータに実現させ、
    前記誤差拡散機能は、
    前記注目画素の前記階調値を前記分配誤差に応じて補正することによって、補正済階調値を生成する補正機能と、
    前記注目画素の前記補正済階調値と、複数の閾値のうちの少なくとも1つの閾値と、を比較する比較機能であって、前記複数の閾値は、第1の閾値と、前記第1の閾値とは異なる第2の閾値と、を含む、比較機能と、
    前記階調値に応じて設定された第1の確率に従って、前記注目画素が第1のドット許容条件を満たすか否かを判定する判定機能と、
    を備え、
    前記ドット値は、第1種のドットを形成することを表す第1の値と、前記第1種のドットとはドット径が異なる第2種のドットを形成することを表す第2の値と、を含む複数種類の前記ドット値のいずれかに決定され、
    前記誤差拡散機能は、第1の条件が満たされた場合に、前記注目画素の前記ドット値を前記第1の値に決定する第1の決定処理と、第2の条件が満たされた場合に、前記注目画素の前記ドット値を前記第2の値に決定する第2の決定処理とを実行し、
    前記第1の条件は、前記補正済階調値が前記第1の閾値より大きく、かつ、前記第1のドット許容条件が満たされることを含み、
    前記第2の条件は、前記補正済階調値が前記第2の閾値より大きいことを含み、
    前記誤差拡散機能は、前記第1の決定処理と前記第2の決定処理のうちの一方の処理を実行した後、前記第1の条件と前記第2の条件のうち、前記一方の処理に対応する条件が満たされなかった場合に、前記第1の決定処理と前記第2の決定処理のうちの他方の処理を実行する、コンピュータプログラム。
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