JP2008283566A - 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム - Google Patents
画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008283566A JP2008283566A JP2007127204A JP2007127204A JP2008283566A JP 2008283566 A JP2008283566 A JP 2008283566A JP 2007127204 A JP2007127204 A JP 2007127204A JP 2007127204 A JP2007127204 A JP 2007127204A JP 2008283566 A JP2008283566 A JP 2008283566A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- image
- halftone
- processing
- print medium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Color, Gradation (AREA)
- Image Processing (AREA)
- Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
- Color Image Communication Systems (AREA)
Abstract
【課題】印刷媒体の特性に応じた、インク色毎のハーフトーン処理の使い分けができていなかった。
【解決手段】複数のインク色毎の濃度を規定した画像データを対象として、画素毎にハーフトーン処理を実行する画像処理装置であって、画像の印刷に使用される印刷媒体の種類を判別する印刷媒体判別手段と、上記複数のインク色のうち一部のインク色にかかる画像データに対して高画質の画像を得られる第一のハーフトーン処理を適用し、上記一部のインク色以外のインク色にかかる画像データに対して第一のハーフトーン処理よりも処理時間が短くかつ低画質の画像が得られる第二のハーフトーン処理を適用するに際し、上記判別された印刷媒体の種類に応じて、第一のハーフトーン処理を適用するインク色を異ならせるハーフトーン処理手段とを備える構成とした。
【選択図】図2
【解決手段】複数のインク色毎の濃度を規定した画像データを対象として、画素毎にハーフトーン処理を実行する画像処理装置であって、画像の印刷に使用される印刷媒体の種類を判別する印刷媒体判別手段と、上記複数のインク色のうち一部のインク色にかかる画像データに対して高画質の画像を得られる第一のハーフトーン処理を適用し、上記一部のインク色以外のインク色にかかる画像データに対して第一のハーフトーン処理よりも処理時間が短くかつ低画質の画像が得られる第二のハーフトーン処理を適用するに際し、上記判別された印刷媒体の種類に応じて、第一のハーフトーン処理を適用するインク色を異ならせるハーフトーン処理手段とを備える構成とした。
【選択図】図2
Description
本発明は、複数のインク色毎の濃度を規定した画像データを対象として画素毎にハーフトーン処理を実行可能な画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関する。
印刷処理の際に複数のハーフトーン処理を使い分ける技術として、各オブジェクトのうちイメージオブジェクトに対しては誤差拡散処理を行ない、イメージオブジェクト以外のオブジェクトに対してはディザ処理を行なうものが知られている(特許文献1参照。)。
また、ライトシアンおよびライトマゼンダの画像データについては、その階調値が低いときにはディザ法を用い、その階調値が高いときには誤差拡散法を用いる技術が知られている(特許文献2参照。)。
また、ライトシアンおよびライトマゼンダの画像データについては、その階調値が低いときにはディザ法を用い、その階調値が高いときには誤差拡散法を用いる技術が知られている(特許文献2参照。)。
また、2種類のインクドットに対する誤差拡散法とディザ法との使い分けを、当該2種類のインクドットのレベルデータに応じて切り替える技術が知られている(特許文献3参照。)。
また、シアンおよびマゼンダの階調に対しては誤差拡散法により階調変換を行い、イエローの階調に対してはディザ法により階調変換を行う技術が知られている(特許文献4参照。)。
特開2006‐41763号公報
特開2000‐184215号公報
特開2000‐313127号公報
特開平8‐307720号公報
また、シアンおよびマゼンダの階調に対しては誤差拡散法により階調変換を行い、イエローの階調に対してはディザ法により階調変換を行う技術が知られている(特許文献4参照。)。
印刷結果の画質は、印刷に使用する印刷媒体の特性などの影響を大きく受ける。例えば、印刷媒体に打ち込まれたインクのにじみやすさは、印刷媒体の種類によって異なる。インクのにじみやすさは、印刷媒体上でのインクドットの粒状感に大きな影響を与えるものである。そのため、印刷結果の品質に影響を与えるハーフトーン処理の選択も、印刷媒体の特性を考慮して行うことが望ましいと言える。
しかしながら、上記各文献においては、印刷に使用する印刷媒体の特性などを考慮することは無かった。従って、印刷媒体を考慮した最適なハーフトーン処理の使い分けができず、その結果、満足な印刷結果が得られなかった。
しかしながら、上記各文献においては、印刷に使用する印刷媒体の特性などを考慮することは無かった。従って、印刷媒体を考慮した最適なハーフトーン処理の使い分けができず、その結果、満足な印刷結果が得られなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、印刷に使用する印刷媒体の特性や、あるいは印刷媒体へのインク打ち込み量の所定の制限などを考慮して、複数のハーフトーン処理の使い分けの判断を行うことにより、各印刷媒体を用いた場合にそれぞれ好適な印刷結果を実現することの可能な画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる画像処理装置は、複数のインク色毎の濃度を規定した画像データを対象として、画素毎にハーフトーン処理を実行する。印刷媒体判別手段は、画像の印刷に使用される印刷媒体の種類を判別する。ハーフトーン処理手段は、上記複数のインク色のうち一部のインク色にかかる画像データに対して高画質の画像を得られる第一のハーフトーン処理を適用し、上記一部のインク色以外のインク色にかかる画像データに対して第一のハーフトーン処理よりも処理時間が短くかつ低画質の画像が得られる第二のハーフトーン処理を適用する。このとき、ハーフトーン処理手段は、上記判別された印刷媒体の種類に応じて、第一のハーフトーン処理を適用するインク色を異ならせる。むろん、第一のハーフトーン処理の適用対象のインク色を変更すれば、当該変更に従って、第二のハーフトーン処理の適用対象のインク色も変更になる。ここで、高画質の画像を得られる第一のハーフトーン処理とは、ハーフトーン処理手段が実行可能なハーフトーン処理の手法が複数ある場合において、他の手法と比較して高画質な画像を生成することに優位性を持つハーフトーン処理を指す。また、第二のハーフトーン処理とは、少なくとも第一のハーフトーン処理と比較して、処理時間が短くかつ低画質の画像が得られることに特徴を有するハーフトーン処理の手法を指す。
すなわち本発明によれば、第一のハーフトーン処理の適用対象とするインク色および第二のハーフトーン処理の適用対象とするインク色が、印刷媒体の種類に応じて変更される。そのため、印刷媒体の違いを考慮した、各インク色と各ハーフトーン処理との最適な組み合わせによって、画像データを対象としたハーフトーン処理を実行することができ、その結果、各印刷媒体を用いた場合にそれぞれ好適な印刷結果を少ない処理時間にて得ることが可能となる。
印刷媒体におけるインクのにじみやすさは、印刷媒体上でのドットの粒状感を大きく左右し、ドットの粒状感は印刷画質の評価に大きな影響を与える。そこで、ハーフトーン処理手段は、打ち込まれたインクがにじみやすい特性を持つ第一の印刷媒体と、第一の印刷媒体よりもインクのにじみやすさが低い特性を持つ第二の印刷媒体とで、第一のハーフトーン処理を適用するインク色を異ならせるとしてもよい。このように、インクのにじみやすさという印刷媒体の特性に応じて、各インク色と各ハーフトーン処理との組み合わせを変更することにより、上記第一・第二の印刷媒体を用いたそれぞれの場合において、いずれも好適な印刷結果を少ない処理時間にて得ることが可能となる。なお、第一の印刷媒体としては、マット紙系の印刷用紙が挙げられ、第二の印刷媒体としては、光沢紙系の印刷用紙が挙げられる。
上述したように第一のハーフトーン処理は、高画質の画像を得ることに優位性を有するハーフトーンの手法であり、これは、印刷結果において画像の粒状性を向上させる(粒状感を目立たなくさせる)ために適したハーフトーン手法と言える。そこで本発明の具体的構成として、ハーフトーン処理手段は、上記判別された印刷媒体の種類が第一の印刷媒体である場合には、上記複数のインク色の中で薄い色のインク色を優先的に第一のハーフトーン処理の適用対象としてもよいし、上記判別された印刷媒体の種類が第二の印刷媒体である場合には、上記複数のインク色の中で濃い色のインク色を優先的に第一のハーフトーン処理の適用対象としてもよい。かかる構成とすれば、第一・第二の印刷媒体を使用したそれぞれの場合において、粒状感が目立ちやすい傾向にあるインク色に対して、粒状性の向上を重視した第一のハーフトーン処理が適用され、粒状感が目立ちにくい傾向にあるインク色に対して処理スピードを重視した第二のハーフトーン処理が適用されるため、常に良質な印刷結果を少ない処理時間にて得ることが可能となる。
さらに画像処理装置は、画像を印刷するときの印刷モードの種類を判別する印刷モード判別手段を更に備え、上記ハーフトーン手段は、上記判別された印刷モードが特定のモードである場合には、全インク色にかかる画像データに対して第二のハーフトーン処理を適用するとしてもよい。複数の印刷モードの中には、画質についてはあまり重視せずに処理スピードを重視したモードが存在する場合がある。そこで上記構成とすれば、印刷モードの種類によっては、インク色に応じた第一・第二のハーフトーン処理の使い分けを行なわず、全インク色について第二のハーフトーン処理を適用することができ、その結果、処理スピードを最大限に重視した画像処理、ひいては印刷処理を行なうことができる。
上記第一のハーフトーン処理の一例としては誤差拡散法によるハーフトーン処理が考えられ、第二のハーフトーン処理の一例としてはディザ法によるハーフトーン処理が考えられる。
これまでは、画像処理装置というカテゴリーで本発明にかかる技術的思想を説明したが、上記の画像処理装置が備える各手段にそれぞれ対応した処理工程を備える画像処理方法の発明や、画像処理装置が備える各手段にそれぞれ対応した機能をコンピュータに実行させる画像処理プログラムの発明をも把握可能であることは言うまでも無い。
さらに、上記画像処理装置と、上記画像処理装置によってハーフトーン処理が施された後のデータを入力し、当該データに基づいた印刷を行う印刷装置とを含む印刷システムの発明を把握することができ、また、印刷装置自身が上記画像処理装置が備える各手段を含む構成をも把握することができる。
これまでは、画像処理装置というカテゴリーで本発明にかかる技術的思想を説明したが、上記の画像処理装置が備える各手段にそれぞれ対応した処理工程を備える画像処理方法の発明や、画像処理装置が備える各手段にそれぞれ対応した機能をコンピュータに実行させる画像処理プログラムの発明をも把握可能であることは言うまでも無い。
さらに、上記画像処理装置と、上記画像処理装置によってハーフトーン処理が施された後のデータを入力し、当該データに基づいた印刷を行う印刷装置とを含む印刷システムの発明を把握することができ、また、印刷装置自身が上記画像処理装置が備える各手段を含む構成をも把握することができる。
以下の順序に従って、本発明の実施形態を説明する。
(1)画像処理装置などの概略構成
(2)ハーフトーン処理などの画像処理
(3)本実施形態による作用および効果
(4)他の実施形態
(1)画像処理装置などの概略構成
(2)ハーフトーン処理などの画像処理
(3)本実施形態による作用および効果
(4)他の実施形態
(1)画像処理装置などの概略構成
図1は、本発明の実施形態にかかる画像処理装置に対応するコンピュータ等の概略構成を示している。コンピュータ10は演算処理の中枢をなす図示しないCPUや記憶媒体としてのROMやRAM等を備えており、HDD15等の周辺機器を利用しながら所定のプログラムを実行する。コンピュータ10にはシリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18も接続されている。コンピュータ10には、印刷装置としてのプリンタ40がUSB用I/O19bを介して接続されている。つまり、コンピュータ10とプリンタ40とによって印刷システムが構築されているとも言える。
図1は、本発明の実施形態にかかる画像処理装置に対応するコンピュータ等の概略構成を示している。コンピュータ10は演算処理の中枢をなす図示しないCPUや記憶媒体としてのROMやRAM等を備えており、HDD15等の周辺機器を利用しながら所定のプログラムを実行する。コンピュータ10にはシリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18も接続されている。コンピュータ10には、印刷装置としてのプリンタ40がUSB用I/O19bを介して接続されている。つまり、コンピュータ10とプリンタ40とによって印刷システムが構築されているとも言える。
プリンタ40は複数色のインクを色毎に充填するインクカートリッジを着脱可能な機構を備えており、本実施形態ではC、M、Y、K、Lc、Lm、Lk、LLk(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンダ、グレー、ライトグレー)の計8色のインクのカートリッジを搭載している。プリンタ40は、これらのインク色を組合せて多数の色を形成可能であり、これにより印刷媒体(メディア)上にカラー画像を形成する。むろん、使用するインク色の種類や数は上記のものに限られない。本実施形態ではプリンタ40としてインクジェット方式のプリンタを採用しているが、インクジェット方式の他にもレーザー方式等、種々のプリンタを適用可能である。
コンピュータ10では、プリンタドライバ(PRTDRV)21と入力機器ドライバ(DRV)22とディスプレイドライバ(DRV)23とがOS20に組み込まれている。ディスプレイDRV23はディスプレイ18における印刷対象画像や所定のユーザインターフェース(UI)画面等の表示を制御するドライバである。入力機器DRV22はシリアル通信用I/O19aを介して入力されるキーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
PRTDRV21は、図示しないアプリケーションプログラムから印刷指示が行われた画像について所定の画像処理を行って印刷を実行可能である。PRTDRV21は、印刷を実行するために画像データ取得モジュール21aと色変換モジュール21bとハーフトーン処理モジュール21cと印刷データ生成モジュール21dとを備えている。
上述の印刷指示がなされるとPRTDRV21が駆動され、PRTDRV21はディスプレイDRV23にデータを送出し、上記UI画面を表示させる。キーボード31やマウス32等を操作して、ユーザがUI画面にて適宜必要な印刷条件を入力すると、PRTDRV21の各モジュールが起動され、各モジュールによって入力画像データ15aの各画素に対する処理が実施され、印刷データが作成される。作成された印刷データはUSB用I/O19bを介してプリンタ40に出力され、プリンタ40は当該印刷データに基づいて印刷を実行する。各モジュールの機能については後述する。
本実施形態では、画像処理装置としてコンピュータ10を例に説明を行うが、以下に述べるコンピュータ10による処理について、その全てあるいは一部をプリンタ40の側において実行するとしてもよい。その場合、プリンタ40が画像処理装置の一部あるいは全部を担当することになる。
上述の印刷指示がなされるとPRTDRV21が駆動され、PRTDRV21はディスプレイDRV23にデータを送出し、上記UI画面を表示させる。キーボード31やマウス32等を操作して、ユーザがUI画面にて適宜必要な印刷条件を入力すると、PRTDRV21の各モジュールが起動され、各モジュールによって入力画像データ15aの各画素に対する処理が実施され、印刷データが作成される。作成された印刷データはUSB用I/O19bを介してプリンタ40に出力され、プリンタ40は当該印刷データに基づいて印刷を実行する。各モジュールの機能については後述する。
本実施形態では、画像処理装置としてコンピュータ10を例に説明を行うが、以下に述べるコンピュータ10による処理について、その全てあるいは一部をプリンタ40の側において実行するとしてもよい。その場合、プリンタ40が画像処理装置の一部あるいは全部を担当することになる。
(2)ハーフトーン処理などの画像処理
図2は、本実施形態にかかる画像処理の内容をフローチャートにより示している。当該処理はPRTDRV21が実行する。
ステップS(以下、ステップの記載は省略)100では、PRTDRV21は上記UI画面を介して各種印刷条件を入力する。本実施形態では、少なくとも印刷に使用するメディアの種類をUI画面上でユーザに選択入力させる。本実施形態では、使用するメディアとしてマット紙(第一の印刷媒体の一種)、光沢紙(第二の印刷媒体の一種)を選択可能なものとして説明を行う。
図2は、本実施形態にかかる画像処理の内容をフローチャートにより示している。当該処理はPRTDRV21が実行する。
ステップS(以下、ステップの記載は省略)100では、PRTDRV21は上記UI画面を介して各種印刷条件を入力する。本実施形態では、少なくとも印刷に使用するメディアの種類をUI画面上でユーザに選択入力させる。本実施形態では、使用するメディアとしてマット紙(第一の印刷媒体の一種)、光沢紙(第二の印刷媒体の一種)を選択可能なものとして説明を行う。
S110では、画像データ取得モジュール21aが入力画像データ15aをHDD15等から取得する。むろん、HDD15に限らず、コンピュータ10に対して接続されたスキャナやデジタルスチルカメラ(いずれも不図示)から画像データを入力するとしてもよい。またS110では、必要に応じて入力画像データ15aに対して所定の解像度変換処理を行う。入力画像データ15aはレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各要素色を多階調表現して各画素の色を規定したドットマトリクス状のデータであり、sRGB規格に従った表色系を採用している。むろん、YCbCr表色系を採用したJPEG画像データやCMYK表色系を採用した画像データ等、種々のデータも採用可能である。
S120では、色変換モジュール21bが入力画像データ15aの表色系をプリンタ40が使用するインク色の表色系に色変換する。具体的には、色変換モジュール21bは、HDD15に予め記録された色変換ルックアップテーブル(LUT)15bを参照して、入力画像データ15aの各画素のRGBデータについて、CMYKLcLmLkLLk毎の階調値で表現されるインク量データ(画像データ)に色変換する。色変換前後のRGBやCMYKLcLmLkLLkの各値は、本実施形態では0〜255の256階調で表現されるものとする。色変換LUT15bは、sRGB色空間における所定の参照点(RGBデータ)に対して、CMYKLcLmLkLLkデータを一義的に対応付けて記録したテーブルである。色変換モジュール21bは、色変換LUT15bを参照して適宜補間演算等を行なうことにより、任意のRGBデータをCMYKLcLmLkLLkデータに変換することができる。
S130では、PRTDRV21はメディア種類の判別を行う。すなわち、上記S100にてUI画面を介して印刷に使用するメディアの選択を受付け済みであるため、当該受付けた情報に基づいて、印刷に使用するメディアの種類を判別する。上記S100およびS130の処理を実行可能な点で、コンピュータ10(あるいはPRTDRV21)は印刷媒体判別手段を実現していると言える。PRTDRV21は、メディアの種類が光沢紙である場合には、S140以降の処理に進み、メディアの種類がマット紙である場合には、S160以降の処理に進む。
S140,150または、S160,170では、ハーフトーン処理モジュール21cが、インク量データを対象としたハーフトーン処理を実行し、各画素におけるCMYKLcLmLkLLkの各ドットの吐出(オン)/非吐出(オフ)を特定したハーフトーンデータを生成する。ハーフトーン処理モジュール21cは、複数の手法によってハーフトーン処理を実行可能であり、本実施形態では少なくとも誤差拡散法によるハーフトーン処理(第一のハーフトーン処理)およびディザ法によるハーフトーン処理(第二のハーフトーン処理)を実行可能である。
ハーフトーン処理モジュール21cは、使用するメディアが光沢紙であると判別された場合、S140において、インク量データのうち濃い色のインク色(濃インク)を優先的に含む所定のインク色にかかるデータを対象として、誤差拡散法によるハーフトーン処理(単に、誤差拡散処理と言う)を実行する。かつS150において、インク量データのうち誤差拡散処理の対象としたインク色以外のインク色(主に薄い色のインク色(淡インク))にかかるデータを対象として、ディザ法によるハーフトーン処理(単に、ディザ処理と言う)を実行する。
図3は、入力画像データ15aが表現する1枚の画像を構成するインク量データDを示している。インク量データDは、各画素がそれぞれCMYKLcLmLkLLkの各階調値を備えたデータであるため、各画素のCの階調値を示したデータD1、各画素のMの階調値を示したデータD2、各画素のYの階調値を示したデータD3…、というようにインク色数分のデータD1〜D8に分けることができる。上記S140では、インク量データDを構成するデータD1〜D8のうち、濃インクたるCMKと、これにLkを加えた計4色についてのデータD1、D2、D4、D7をそれぞれ対象として誤差拡散処理を実行する。
誤差拡散処理の一例を説明する。誤差拡散処理はインク量データの階調値とドットの有無とで生じる誤差を近隣の画素に配分していく手法であり、誤差を拡散する分だけ画質がよい反面、誤差を算出して割り振っていく際の演算処理が必要である。
図4は、誤差拡散処理の手法の一例を簡易的に示している。同図においては、上段にあるインク色にかかる階調データ(例えば、Cに対応するデータD1)の一部を表記し、下段にドットを付すか否かを示す変換結果を示している。同図によれば、最初の画素の階調値は「250」であり、所定のしきい値(例えば、「128」)と比較して大きいため、ドットを付す(オン)ものとする。ドットが付されると「255」の階調値が付与されたのと同様であるから、ここで「−5」の誤差が生じる。この誤差を右に隣接する画素に繰り越すと、本来の階調値は「52」であるので「52−5=47」の階調値となる。これはしきい値の「128」と比較して小さいため、ドットを付さない(オフ)ものとするが、ドットが付されないことによって「0」の階調値が付与されたのと同様であるから、ここでは「47」の誤差が生じたことになってこの誤差を次の画素に繰り越す。
図4は、誤差拡散処理の手法の一例を簡易的に示している。同図においては、上段にあるインク色にかかる階調データ(例えば、Cに対応するデータD1)の一部を表記し、下段にドットを付すか否かを示す変換結果を示している。同図によれば、最初の画素の階調値は「250」であり、所定のしきい値(例えば、「128」)と比較して大きいため、ドットを付す(オン)ものとする。ドットが付されると「255」の階調値が付与されたのと同様であるから、ここで「−5」の誤差が生じる。この誤差を右に隣接する画素に繰り越すと、本来の階調値は「52」であるので「52−5=47」の階調値となる。これはしきい値の「128」と比較して小さいため、ドットを付さない(オフ)ものとするが、ドットが付されないことによって「0」の階調値が付与されたのと同様であるから、ここでは「47」の誤差が生じたことになってこの誤差を次の画素に繰り越す。
すなわち、繰り越される誤差Dnと処理対象となる画素の階調値Dgとを累算し、その値が「128」以上であれば「Dn+Dg−255」を次の画素への繰り越し誤差とし、その値が「128」より小さい場合には「Dn+Dg」を次の画素への繰り越し誤差とする。この場合、一次元的(主走査方向)に誤差を拡散するだけでなく、二次元的(主走査方向および副走査方向)に誤差を所定の重み付けによって拡散しても良いし、隣接する画素のみならず、その周縁の画素に所定の重み付けによって拡散しても良い。この結果、各画素についてドットのオン・オフを規定したハーフトーンデータが得られる。このように、誤差拡散処理は誤差を正確に把握して割り振っていくので、トータル的な誤差は少なく、一般的には画質がよい。また、誤差拡散処理によって生成されたハーフトーンデータに基づいて印刷を行った場合、一般的に粒状性の良好な印刷画像が得られる。
上記S140の結果、CMKLkのインク色毎の、各画素のドットのオン・オフを規定したハーフトーンデータD1´、D2´、D4´、D7´が生成される。
上記S140の結果、CMKLkのインク色毎の、各画素のドットのオン・オフを規定したハーフトーンデータD1´、D2´、D4´、D7´が生成される。
上記S150では、ハーフトーン処理モジュール21cは、インク量データDを構成するデータD1〜D8のうち、上記S140の処理対象としたインク色以外のインク色YLcLmLLkについてのデータD3、D5、D6、D8をそれぞれ対象としてディザ処理を実行する。ディザ処理の一例を説明する。ディザ処理の実行には、所定の大きさのマトリクス内に処理対処となるデータの階調範囲に相当する段階的な階調値をしきい値として当てはめたディザマスクを用いる。ディザマスクは、例えばHDD15などの所定の記憶領域に保存しておく。
図5は、ディザマスク50の一例を示しており、マトリクスの大きさを5×5画素とし、階調値の範囲を1〜25として各升目に当てはめている。ディザ処理を行う場合、ディザマスクと処理対象のデータとを対応させ、各画素においてディザマスクのしきい値と当該データの階調値とを比較する。そして、階調値がしきい値以上の画素においてはドットをオンにし、しきい値より階調値の方が小さい画素においてはドットをオフにすることを規定したハーフトーンデータを生成する。本実施形態では、インク量データは256階調で表現されているため、ディザマスクは16×16画素のサイズであって各升目に0〜255の各しきい値を当てはめたマスクを用意する。このように、ディザ処理は処理対象のデータとの大小判定だけであるため、ハーフトーンデータの生成に要する処理量は極めて少なく、処理時間も少ない。むろんディザマスクとしては種々のマスクを採用可能であり、ドットの分散性に優れたランダム分散型のディザマトリクスなどを用いても良い。
上記S150の結果、YLcLmLLkのインク色毎の、各画素のドットのオン・オフを規定したハーフトーンデータD3´、D5´、D6´、D8´が生成される。
上記S150の結果、YLcLmLLkのインク色毎の、各画素のドットのオン・オフを規定したハーフトーンデータD3´、D5´、D6´、D8´が生成される。
一方、使用するメディアがマット紙であると判別された場合、ハーフトーン処理モジュール21cは、S160において、インク量データのうち淡インクを優先的に含む所定のインク色にかかるデータを対象として誤差拡散処理を実行し、かつS170において、インク量データのうち誤差拡散処理の対象としたインク色以外のインク色(主に濃インク)にかかるデータを対象としてディザ処理を実行する。具体的には、S160では、インク量データDを構成するデータD1〜D8のうち、淡インクLcLmLkと、これにCを加えた計4色についてのデータD5、D6、D7、D1をそれぞれ対象として誤差拡散処理を実行し、S170では、S160の処理対象としたインク色以外のインク色MYKLLkについてのデータD2、D3、D4、D8をそれぞれ対象としてディザ処理を実行する。この結果、S160においては、LcLmLkCのインク色毎の、各画素のドットのオン・オフを規定したハーフトーンデータD5”、D6”、D7”、D1”が生成され、S170においては、MYKLLkのインク色毎の、各画素のドットのオン・オフを規定したハーフトーンデータD2”、D3”、D4”、D8”が生成される。
このように上記S140,150およびS160,170の処理を実行可能な点で、コンピュータ10(あるいはPRTDRV21)はハーフトーン処理手段を実現していると言える。
このように上記S140,150およびS160,170の処理を実行可能な点で、コンピュータ10(あるいはPRTDRV21)はハーフトーン処理手段を実現していると言える。
S180では、印刷データ生成モジュール21dが、S140およびS150の処理によって得られたハーフトーンデータまたは、S160およびS170の処理によって得られたハーフトーンデータを受け取って、プリンタ40で使用される順番に並べ替え、一回の主走査にて使用されるデータを単位にして逐次プリンタ40に出力する。すなわち、プリンタ40においてはインク吐出デバイスとして吐出ノズル列が搭載されており、当該ノズル列では副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分離れたデータが同時に使用される。そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがプリンタ40にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えて印刷データを生成し、上記USB用I/O19bを介してプリンタ40に出力する。プリンタ40にて画像を形成するために必要なすべてのデータが転送されると、プリンタ40によってメディア上に画像が印刷される。
(3)本実施形態による作用および効果
このように本実施形態では、複数のインク色(CMYKLcLmLkLLk)のうち一部のインク色にかかるデータに対して誤差拡散処理を適用し、当該一部のインク色以外のインク色にかかるデータに対してディザ処理を適用するという前提において、印刷に使用するメディアの種類(光沢紙またはマット紙)によって、誤差拡散処理、ディザ処理を適用するインク色の設定を変更している。
具体的には上述したように、メディアがマット紙である場合には、上記複数のインク色の中でも主に淡インクを誤差拡散処理の対象とし、誤差拡散処理の対象外のインク色、主に濃インクをディザ処理の対象としている。これは次の理由による。
このように本実施形態では、複数のインク色(CMYKLcLmLkLLk)のうち一部のインク色にかかるデータに対して誤差拡散処理を適用し、当該一部のインク色以外のインク色にかかるデータに対してディザ処理を適用するという前提において、印刷に使用するメディアの種類(光沢紙またはマット紙)によって、誤差拡散処理、ディザ処理を適用するインク色の設定を変更している。
具体的には上述したように、メディアがマット紙である場合には、上記複数のインク色の中でも主に淡インクを誤差拡散処理の対象とし、誤差拡散処理の対象外のインク色、主に濃インクをディザ処理の対象としている。これは次の理由による。
上記複数のインク色の中でも濃インクについては、画像の中でも暗めの領域(シャドー領域)において多く使用される傾向にある。また、かかる暗めの領域では印刷媒体の単位面積あたりに吐出されるインク量も他の明るい領域と比較して多い。そのため、打ち込まれたインクがにじみやすい特性を持つマット紙上では、濃インクのドットは周囲のインクと相まって一つ一つがあまり目立たない(粒状感が目立たない)ことが多く、逆に、明るい領域において多用される淡インクのドットの方が粒状感が目立ちやすい傾向にある。そこで、メディアがマット紙の場合には、主に淡インクを誤差拡散処理の対象とし、主に濃インクをディザ処理の対象とすることにより、ドットが目立ちやすい傾向にある淡インクの粒状性を向上させて画像全体の画質を向上させるとともに、画像処理のスピード化を実現している。
一方、メディアが光沢紙の場合には、上記複数のインク色の中でも主に濃インクを誤差拡散処理の対象とし、誤差拡散処理の対象外のインク色、主に淡インクをディザ処理の対象としたのは、次の理由による。
打ち込まれたインクがにじみにくい特性を持つ光沢紙の場合、ドットの目立ちやすさとインク色との関係は上記マット紙の場合と異なる。ドットの純粋な目立ちやすさで言えば、淡インクよりも濃インクの方が上であり、この傾向はインクがにじみにくい光沢紙上において顕著となる。また、濃インクのドットは、主に淡インクの打ち込みで表現された明るい画像領域が徐々に暗くなっていく画像上の箇所において突如発生するものであり、このように発生する濃インクのドットは光沢紙上では特に目立ちやすい。
打ち込まれたインクがにじみにくい特性を持つ光沢紙の場合、ドットの目立ちやすさとインク色との関係は上記マット紙の場合と異なる。ドットの純粋な目立ちやすさで言えば、淡インクよりも濃インクの方が上であり、この傾向はインクがにじみにくい光沢紙上において顕著となる。また、濃インクのドットは、主に淡インクの打ち込みで表現された明るい画像領域が徐々に暗くなっていく画像上の箇所において突如発生するものであり、このように発生する濃インクのドットは光沢紙上では特に目立ちやすい。
図6は、画像の濃度とインク量データとの関係の一例を示している。同図の下段(b)には、イエローの下地から徐々にブラックへと色をグラテーション状に変化させた画像Gを例示している。上段(a)には、画像Gを表現する各インク色のうち、Lc(淡インク)とC(濃インク)についてのインク量(インク量データとしての階調値)の変化を例示している。画像Gは図の右側から左側に推移するにつれて画像が暗くなっており、LcのインクおよびCのインクも画像Gの濃度変化に合わせてその階調値を変化させている。この場合、画像Gの濃度が薄い領域(明るい領域)においては、Lcの階調値だけが徐々に増加しておりCの発生量は「0」である。しかし、メディア上の単位面積あたりに打ち込めるインクのトータル量には上限値(いわゆるデューティ制限値)があるため、1ドット当たりの濃度が薄いLcインクのインク量を増加させ続けて画像を暗くすることはできない。そのため、デューティ制限値の範囲内で画像をより暗くするには、ある濃度(上段(a)におけるP点)からはLcのインク量を減らし、代わりに1ドット当たりの濃度が濃いCインクを発生させる必要がある。
つまり、上記P点が濃インクのドットが突如発生し得る箇所であり、このP点付近においては画像自体はまだそれほど暗いものではないため、突如発生した濃インクのドットは目立ちやすい。そして、このようにある程度明るい領域で発生している濃インクのドットの粒状性の善し悪しは、画質を左右する大きな要因となる。
従って、メディアが光沢紙の場合には、主に濃インクを誤差拡散処理の対象とし、主に淡インクをディザ処理の対象とすることにより、ドットが目立ちやすく且つ画質を左右する傾向のある濃インクの粒状性を向上させて画像全体の画質を向上させるとともに、画像処理のスピード化を実現している。
このように本実施形態によれば、印刷に使用するメディアが光沢系の用紙であってもマット系の用紙であっても、上質な印刷結果を短時間で得ることが可能である。
従って、メディアが光沢紙の場合には、主に濃インクを誤差拡散処理の対象とし、主に淡インクをディザ処理の対象とすることにより、ドットが目立ちやすく且つ画質を左右する傾向のある濃インクの粒状性を向上させて画像全体の画質を向上させるとともに、画像処理のスピード化を実現している。
このように本実施形態によれば、印刷に使用するメディアが光沢系の用紙であってもマット系の用紙であっても、上質な印刷結果を短時間で得ることが可能である。
なお、印刷画質の向上という視点に立てば、全てのインク色に対して誤差拡散処理を適用することも考えられるが、これは処理に時間がかかり過ぎるため妥当ではない。画像処理装置に該当するコンピュータ10(あるいはプリンタ40)における演算処理能力やメモリ使用量などの条件を考慮すると、複数のインク色CMYKLcLmLkLLkの各データそれぞれに対して誤差拡散処理またはディザ処理を実行するに際しては、4色分程度のデータに対して誤差拡散処理を適用し、それ以外の色についてはディザ処理を適用することが妥当と言える。ただし、誤差拡散処理を適用するインク色数を4色に限る必要はなく、例えば、3色であってもよいし5色であってもよい。
誤差拡散処理の適用インク色数を4色に固定したときに、メディアがマット紙の場合は淡インクたるLcLmLkに加えCを誤差拡散処理の対象としたのは、Cが他のMYKLLkと比較して、明るい画像領域においても多用されてドットが目立つ傾向にあるからである。また、誤差拡散処理の適用インク色数を4色に固定したときに、メディアが光沢紙の場合は濃インクたるCMKに加えLkを誤差拡散処理の対象としたのは、Lkが他のYLcLmLLkと比較してドットが目立つ傾向にあるからである。
なお、誤差拡散処理を適用するインク色数を3色とした場合には、メディアがマット紙の場合は、淡インクたるLcLmLkの3色を優先的に誤差拡散処理の対象とし、Cについては誤差拡散処理の対象から外す。また、光沢紙の場合は、濃インクたるCMKを優先的に誤差拡散処理の対象とし、Lkについては誤差拡散処理の対象から外す。
なお、誤差拡散処理を適用するインク色数を3色とした場合には、メディアがマット紙の場合は、淡インクたるLcLmLkの3色を優先的に誤差拡散処理の対象とし、Cについては誤差拡散処理の対象から外す。また、光沢紙の場合は、濃インクたるCMKを優先的に誤差拡散処理の対象とし、Lkについては誤差拡散処理の対象から外す。
本実施形態の構成は、使用するインクが染料系のインクであっても、顔料系のインクであっても有効である。ただし、インクのにじみやすさというメディアの特性に応じてハーフトーン処理の適用を切り替える本実施形態による高画質化の効果は、染料系のインクを使用したときの方が顕著であると言える。
また上記の各ハーフトーン処理では、インク量データの階調値を、ドットのオン・オフの2階調に変換する例を示したが、2階調に限らず、プリンタ40がドット径の異なる複数の大きさのドットを吐出可能である場合には、かかるドット径の種類数に応じた階調数に変換するとしてもよい。
また上記の各ハーフトーン処理では、インク量データの階調値を、ドットのオン・オフの2階調に変換する例を示したが、2階調に限らず、プリンタ40がドット径の異なる複数の大きさのドットを吐出可能である場合には、かかるドット径の種類数に応じた階調数に変換するとしてもよい。
(4)他の実施形態
上記実施形態においては、各インク色へのハーフトーン処理の使い分けを、印刷に使用するメディアの種類に応じて変更するとしたが、メディア以外の要因も考慮して変更するとしてもよい。
図7は、PRTDRV21が実行する、他の実施形態にかかる画像処理の内容をフローチャートにより示している。同図においては、図2のフローチャートと同様の処理ステップには図2と同様の符号を付している。以下では、図2の処理と異なる点についてのみ説明する。
上記実施形態においては、各インク色へのハーフトーン処理の使い分けを、印刷に使用するメディアの種類に応じて変更するとしたが、メディア以外の要因も考慮して変更するとしてもよい。
図7は、PRTDRV21が実行する、他の実施形態にかかる画像処理の内容をフローチャートにより示している。同図においては、図2のフローチャートと同様の処理ステップには図2と同様の符号を付している。以下では、図2の処理と異なる点についてのみ説明する。
まず、S100において、PRTDRV21は上記UI画面を介して、少なくともメディアの種類の他に印刷モードの種類を入力する。この場合、複数の印刷モードをUI画面上に提示することにより、印刷モードの種類をUI画面上でユーザに選択入力させる。提示する印刷モードの種類としては、例えば、印刷解像度が2880×1440dpiの「最も高精細」モード、印刷解像度が1440×720dpiの「高精細」モード、印刷解像度が720×720dpiの「きれい」モード、印刷解像度が720×360dpiの「はやい」モード、などが存在する。
S125では、PRTDRV21は選択されている印刷モードが低解像度のモード(特定のモード)であるか否かの判別を行う。低解像度のモードとは複数の印刷モードのうち印刷結果が比較的低解像度のものとして予め定められた1つまたは複数のモードであり、当該実施形態では上記「はやい」モードが低解像度のモードに該当する。従ってPRTDRV21は、上記S100にてUI画面を介して入力した情報に基づいて、印刷モードとして低解像度のモードが選択されているか否か判断し、低解像度のモードが選択されている場合にはS175に進み、低解像度のモード以外の印刷モードが選択されている場合にはS130に進む。図7のS100およびS125の処理を実行可能な点で、コンピュータ10(あるいはPRTDRV21)は印刷モード判別手段を実現していると言える。
S175では、ハーフトーン処理モジュール21cがインク量データを対象としたハーフトーン処理を実行するが、ここでは、全インク色のデータに対してディザ処理をそれぞれ適用する。その結果S175では、CMYKLcLmLkLLkのインク色毎の、各画素のドットのオン・オフを規定したハーフトーンデータが生成される。
つまり当該実施形態においては、印刷モードとして高い印刷品質を問われない特定のモードがユーザによって選択された場合には、インク色毎の誤差拡散処理、ディザ処理の使い分けを行なわず、全色についてディザ処理を行い処理スピードの向上を図っている。一方、上記特定のモード以外の印刷モードが選択された場合には、上述したように、使用するメディアの種類に応じて、インク色毎に誤差拡散処理とディザ処理とを使い分ける。
つまり当該実施形態においては、印刷モードとして高い印刷品質を問われない特定のモードがユーザによって選択された場合には、インク色毎の誤差拡散処理、ディザ処理の使い分けを行なわず、全色についてディザ処理を行い処理スピードの向上を図っている。一方、上記特定のモード以外の印刷モードが選択された場合には、上述したように、使用するメディアの種類に応じて、インク色毎に誤差拡散処理とディザ処理とを使い分ける。
さらなる構成例として、上述したデューティ制限値の程度に応じて、各ハーフトーン処理を適用するインク色を変更するとしてもよい。デューティ制限値の程度が異なれば、インク色毎にドットの発生数が変化し、その結果、粒状性の向上を優先させるべきインク色が変り得るからである。
デューティ制限値が低い(メディアの単位面積あたりに打ち込み可能なインクのトータル量が低く設定されている)場合には、画像中の明るい領域においても濃インクが発生しやすいと言える。この場合は、濃インクの粒状性を向上させるために、上記複数のインク色の中で主に濃インクを誤差拡散処理の対象とし、それ以外の主に淡インクをディザ処理の対象とする。
逆に、デューティ制限値が高い場合には、濃インクは画像が十分暗い領域において主に発生すると言える。この場合は、淡インクの粒状性を向上させるために、上記複数のインク色の中で主に淡インクを誤差拡散処理の対象とし、それ以外の主に濃インクをディザ処理の対象とする。
デューティ制限値が低い(メディアの単位面積あたりに打ち込み可能なインクのトータル量が低く設定されている)場合には、画像中の明るい領域においても濃インクが発生しやすいと言える。この場合は、濃インクの粒状性を向上させるために、上記複数のインク色の中で主に濃インクを誤差拡散処理の対象とし、それ以外の主に淡インクをディザ処理の対象とする。
逆に、デューティ制限値が高い場合には、濃インクは画像が十分暗い領域において主に発生すると言える。この場合は、淡インクの粒状性を向上させるために、上記複数のインク色の中で主に淡インクを誤差拡散処理の対象とし、それ以外の主に濃インクをディザ処理の対象とする。
なお、デューティ制限値の高低の判断は、実際の画像処理の中おいては色変換処理に使用する色変換LUT15bの種類に応じて行うことが可能である。色変換LUT15bにおいては、1つのRGBデータの変換結果としてのCMYKLcLmLkLLkデータは、その全色分の階調値の合計が、所定のデューティ制限値を超えない範囲で規定されている。言い換えれば、色変換LUT15bが複数存在する場合には、各色変換LUT15bがそれぞれにデューティ制限値を持っていると言える。例えば、低いデューティ制限の下で色変換関係が規定されている色変換LUT15b1と、高いデューティ制限の下で色変換関係が規定されている色変換LUT15b2とがHDD15に保存されている場合を想定する。かかる状況において、色変換処理に色変換LUT15b1を選択して使用した場合には、PRTDRV21は、ハーフトーン処理では、主に濃インクを誤差拡散処理の対象とし、主に淡インクをディザ処理の対象とすればよいし、色変換処理に色変換LUT15b2を使用した場合には、ハーフトーン処理では、主に淡インクを誤差拡散処理の対象とし、主に濃インクをディザ処理の対象とすればよい。
10…コンピュータ、15…HDD、15a…入力画像データ、15b,15b1,15b2…色変換LUT、21…PRTDRV、21a…画像データ取得モジュール、21b…色変換モジュール、21c…ハーフトーン処理モジュール、21d…印刷データ生成モジュール、40…プリンタ、50…ディザマスク
Claims (8)
- 複数のインク色毎の濃度を規定した画像データを対象として、画素毎にハーフトーン処理を実行する画像処理装置であって、
画像の印刷に使用される印刷媒体の種類を判別する印刷媒体判別手段と、
上記複数のインク色のうち一部のインク色にかかる画像データに対して高画質の画像を得られる第一のハーフトーン処理を適用し、上記一部のインク色以外のインク色にかかる画像データに対して第一のハーフトーン処理よりも処理時間が短くかつ低画質の画像が得られる第二のハーフトーン処理を適用するに際し、上記判別された印刷媒体の種類に応じて、第一のハーフトーン処理を適用するインク色を異ならせるハーフトーン処理手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。 - 上記ハーフトーン処理手段は、打ち込まれたインクがにじみやすい特性を持つ第一の印刷媒体と、第一の印刷媒体よりもインクのにじみやすさが低い特性を持つ第二の印刷媒体とで、第一のハーフトーン処理を適用するインク色を異ならせることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 上記ハーフトーン処理手段は、上記判別された印刷媒体の種類が第一の印刷媒体である場合には、上記複数のインク色の中で薄い色のインク色を優先的に第一のハーフトーン処理の適用対象とすることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 上記ハーフトーン処理手段は、上記判別された印刷媒体の種類が第二の印刷媒体である場合には、上記複数のインク色の中で濃い色のインク色を優先的に第一のハーフトーン処理の適用対象とすることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
- 画像を印刷するときの印刷モードの種類を判別する印刷モード判別手段を更に備え、
上記ハーフトーン手段は、上記判別された印刷モードが特定のモードである場合には、全インク色にかかる画像データに対して第二のハーフトーン処理を適用することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。 - 上記第一のハーフトーン処理は、誤差拡散法によるハーフトーン処理であり、第二のハーフトーン処理は、ディザ法によるハーフトーン処理であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
- 複数のインク色毎の濃度を規定した画像データを対象として、画素毎にハーフトーン処理を実行する画像処理方法であって、
画像の印刷に使用される印刷媒体の種類を判別する印刷媒体判別工程と、
上記複数のインク色のうち一部のインク色にかかる画像データに対して高画質の画像を得られる第一のハーフトーン処理を適用し、上記一部のインク色以外のインク色にかかる画像データに対して第一のハーフトーン処理よりも処理時間が短くかつ低画質の画像が得られる第二のハーフトーン処理を適用するに際し、上記判別された印刷媒体の種類に応じて、第一のハーフトーン処理を適用するインク色を異ならせるハーフトーン処理工程とを備えることを特徴とする画像処理方法。 - 複数のインク色毎の濃度を規定した画像データを対象とした画素毎のハーフトーン処理をコンピュータに実行させる画像処理プログラムであって、
画像の印刷に使用される印刷媒体の種類を判別する印刷媒体判別機能と、
上記複数のインク色のうち一部のインク色にかかる画像データに対して高画質の画像を得られる第一のハーフトーン処理を適用し、上記一部のインク色以外のインク色にかかる画像データに対して第一のハーフトーン処理よりも処理時間が短くかつ低画質の画像が得られる第二のハーフトーン処理を適用するに際し、上記判別された印刷媒体の種類に応じて、第一のハーフトーン処理を適用するインク色を異ならせるハーフトーン処理機能とを実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007127204A JP2008283566A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007127204A JP2008283566A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008283566A true JP2008283566A (ja) | 2008-11-20 |
Family
ID=40143995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007127204A Withdrawn JP2008283566A (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008283566A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012223954A (ja) * | 2011-04-19 | 2012-11-15 | Seiko Epson Corp | 印刷装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004328160A (ja) * | 2003-04-22 | 2004-11-18 | Canon Inc | 画像形成装置及びその制御方法 |
JP2005086309A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-03-31 | Seiko Epson Corp | 複数の処理方法を用いて行われる減色処理 |
JP2005219278A (ja) * | 2004-02-04 | 2005-08-18 | Canon Inc | 印刷処理装置 |
JP2005295131A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Seiko Epson Corp | 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム |
-
2007
- 2007-05-11 JP JP2007127204A patent/JP2008283566A/ja not_active Withdrawn
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004328160A (ja) * | 2003-04-22 | 2004-11-18 | Canon Inc | 画像形成装置及びその制御方法 |
JP2005086309A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-03-31 | Seiko Epson Corp | 複数の処理方法を用いて行われる減色処理 |
JP2005219278A (ja) * | 2004-02-04 | 2005-08-18 | Canon Inc | 印刷処理装置 |
JP2005295131A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Seiko Epson Corp | 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012223954A (ja) * | 2011-04-19 | 2012-11-15 | Seiko Epson Corp | 印刷装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4683654B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理装置の制御方法及びプログラム | |
JPH1110918A (ja) | 誤差拡散ハーフトーンの色相関補正方法 | |
JP4240210B2 (ja) | 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム | |
JP2023052888A (ja) | 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム | |
JP6252003B2 (ja) | 印刷装置、印刷方法、画像処理装置およびプログラム | |
JP2010130303A (ja) | 印刷制御装置、印刷装置、印刷制御方法およびコンピュータプログラム | |
JP4375167B2 (ja) | 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム | |
JP6175915B2 (ja) | 印刷装置、印刷方法、プログラム、および画像処理装置 | |
JP6390405B2 (ja) | 印刷装置、印刷方法、プログラム、および画像処理装置 | |
JP2016092650A (ja) | 画像処理装置及び画像処理方法 | |
JP2005041041A (ja) | インクジェット印刷のためのエッジ処理 | |
JP4535978B2 (ja) | 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム | |
JP4003046B2 (ja) | 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷システム、印刷制御プログラムおよび印刷制御プログラムを記録した媒体 | |
JP2005088342A (ja) | 改善インクの減色処理 | |
JP2023052886A (ja) | 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム | |
JP2017030149A (ja) | 印刷制御装置および印刷制御方法 | |
JP2008283566A (ja) | 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム | |
JP2022173873A (ja) | 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム | |
JP4259254B2 (ja) | 画像データ処理装置およびそれを備えた印刷データ作成装置、インクジェット記録装置、画像データ処理プログラム及び画像データ処理方法 | |
JP2005053147A (ja) | インクジェット印刷のためのエッジ処理 | |
JP4433140B2 (ja) | 印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、色変換テーブルおよびインク量決定方法 | |
JP2010193410A (ja) | 画像処理装置および画像処理方法 | |
JP4189679B2 (ja) | 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム | |
JP5807434B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4561414B2 (ja) | 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100202 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110412 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20110510 |