JP2013236044A - 光電変換装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光電変換装置における光電変換効率の向上を目的とする。
【解決手段】 光電変換装置11の製造方法は、電極層2上に、第1金属元素および第1有機化合物が存在する皮膜を作製する工程と、皮膜を硫黄元素を含む雰囲気で加熱して、第1有機化合物を熱分解することによって熱分解皮膜を作製する工程と、熱分解皮膜をセレン元素を含む雰囲気で加熱して、セレン化金属を含むとともに電極層2とは反対側の表面において硫黄元素が多く存在した半導体層3にする工程とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属カルコゲナイドを含む半導体層を用いた光電変換装置の製造方法に関するものである。
太陽光発電等に使用される光電変換装置として、CISやCIGS等の金属カルコゲナイドによって光吸収層が形成されたものがある。このような光電変換装置は、例えば特許文献1に記載されている。
このような金属カルコゲナイドを用いた光電変換装置は、複数の光電変換セルが平面的に並設された構成を有する。各光電変換セルは、ガラス等の基板の上に、金属電極等の下部電極と、光吸収層やバッファ層等からなる光電変換層と、透明電極や金属電極等の上部電極とが、この順に積層されて構成される。また、複数の光電変換セルは、隣り合う一方の光電変換セルの上部電極と他方の光電変換セルの下部電極とが接続導体によって電気的に接続されることで、電気的に直列に接続されている。
このような金属カルコゲナイドを含む光吸収層は、下部電極上に金属カルコゲナイドの原料を含む皮膜が形成され、この皮膜が熱処理されることによって形成される。
金属カルコゲナイドの原料としては、金属カルコゲナイドを構成する元素の塩や錯体等が用いられる。例えば特許文献2には、1つの有機化合物内にCuと、Seと、InもしくはGaとを存在させた単一源前駆体(Single Source Precursor)が金属カルコゲナイドの原料として用いられることが記載されている。
特開2000−299486号公報 米国特許第6992202号明細書
金属カルコゲナイドを含む光電変換装置には、光電変換効率の向上が常に要求される。この光電変換効率は、光電変換装置において太陽光のエネルギーが電気エネルギーに変換される割合を示し、例えば、光電変換装置から出力される電気エネルギーの値が、光電変換装置に入射される太陽光のエネルギーの値で除されて、100が乗じられることで導出される。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、光電変換装置における光電変換効率の向上を目的とする。
本発明の一実施形態に係る光電変換装置の製造方法は、電極層上に、第1金属元素および第1有機化合物が存在する皮膜を作製する工程と、該皮膜を硫黄元素を含む雰囲気で加熱して、前記第1有機化合物を熱分解することによって熱分解皮膜を作製する工程と、前記熱分解皮膜をセレン元素を含む雰囲気で加熱して、セレン化金属を含むとともに前記電極層とは反対側の表面において硫黄元素が多く存在した半導体層にする工程とを具備する。
本発明の他の実施形態に係る光電変換装置の製造方法は、電極層上に、第1金属元素および第1有機化合物が存在する第1の皮膜を作製する工程と、該第1の皮膜を加熱して、前記第1有機化合物を熱分解することによって第1の熱分解皮膜を作製する工程と、該第1の熱分解皮膜上に、前記第1金属元素および前記第1有機化合物が存在する第2の皮膜を作製する工程と、該第2の皮膜を硫黄元素を含む雰囲気で加熱して、前記第1有機化合物を熱分解することによって第2の熱分解皮膜を作製する工程と、前記第1の熱分解皮膜および前記第2の熱分解皮膜をセレン元素を含む雰囲気で加熱して、第1の層領域および第2の層領域を有する、セレン化金属を含むとともに前記電極層とは反対側の表面において硫黄元素が多く存在した半導体層にする工程とを具備する。
本発明の上記実施形態によれば、光電変換効率の高い光電変換装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る光電変換装置の製造方法を用いて作製した光電変換装置の実施の形態の一例を示す斜視図である。 図1の光電変換装置の断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 第1の半導体層の厚み方向の組成分布を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る光電変換装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。なお、図面においては同様な構成および機能を有する部分については同一符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。また、図面は模式的に示されたものであり、各図における各種構造のサイズおよび位置関係等は正確に図示されたものではない。
<(1)光電変換装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る光電変換装置の製造方法を用いて作製した光電変換装置11の一例を示す斜視図である。図2は、図1の光電変換装置11のXZ断面図である。なお、図1から図10には、光電変換セル10の配列方向(図1の図面視左右方向)をX軸方向とする右手系のXYZ座標系が付されている。
光電変換装置11は、基板1の上に複数の光電変換セル10が並設された構成を有している。図1では、図示の都合上、2つの光電変換セル10のみが示されているが、実際の光電変換装置11には、図面のX軸方向、或いは更に図面のY軸方向に、多数の光電変換セル10が平面的に(二次元的に)配列されている。
各光電変換セル10は、下部電極層2、第1の半導体層3、第2の半導体層4、上部電極層5、および集電電極7を主に備えている。光電変換装置11では、上部電極層5および集電電極7が設けられた側の主面が受光面となっている。また、光電変換装置11には
、第1〜3溝部P1,P2,P3といった3種類の溝部が設けられている。
基板1は、複数の光電変換セル10を支持するものであり、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂、または金属等の材料で構成されている。例えば、基板1として、1〜3mm程度の厚さを有する青板ガラス(ソーダライムガラス)が用いられてもよい。
下部電極層2は、基板1の一主面の上に設けられた導電層であり、例えば、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、または金(Au)等の金属、あるいはこれらの金属の積層構造体からなる。また、下部電極層2は、0.2〜1μm程度の厚さを有し、例えば、スパッタリング法または蒸着法等の公知の薄膜形成方法によって形成される。
光吸収層としての第1の半導体層3は、下部電極層2の+Z側の主面(一主面ともいう)の上に設けられた、第1の導電型(ここではp型の導電型)を有する半導体層であり、1〜3μm程度の厚さを有している。第1の半導体層3は、金属カルコゲナイドとしてのセレン化金属を主として含む半導体層である。セレン化金属とは、金属元素とセレン元素との化合物である。セレン化金属としては、I−B族元素(11族元素ともいう)とIII−B族元素(13族元素ともいう)とセレン元素との化合物であるI−III−VI族化合物、およびI−B族元素とII−B族元素(12族元素ともいう)とIV−B族元素(14族元素ともいう)とセレン元素との化合物であるI−II−IV−VI族化合物等が採用され得る。
I−III−VI族化合物としては、例えば、CuInSe(二セレン化銅インジウム、
CISともいう)、Cu(In,Ga)Se(二セレン化銅インジウム・ガリウム、CIGSともいう)等が挙げられる。また、I−II−IV−VI族化合物としては、例えば、CuZnSnSe(CZTSeともいう)等が挙げられる。
また、第1の半導体層3は、下部電極層2とは反対側の表面(第2の半導体層4側の表面)において硫黄元素が多く存在している。つまり、第1の半導体層3は、第2の半導体層4側の表面のセレン元素の一部または全部が硫黄元素に置換されている。
このように第1の半導体層3の第2の半導体層4側の表面において、硫黄元素の比率が高くなっていることにより、pn接合界面でのバンドギャップが大きくなり、開放電圧が大きくなる。その結果、光電変換装置11の光電変換効率が高くなる。
第1の半導体層3において生じたキャリアの移動をより良好にするという観点からは、第1の半導体層3の第2の半導体層4側の表面から内部に向かって硫黄元素の含有率が徐々に減少していてもよい。
第1の半導体層3の硫黄元素の含有率の具体例としては、例えば、表面部(第2の半導体層4との界面から100nm以内の領域)において、硫黄元素とセレン元素の合計モル数に対する硫黄元素のモル数の比率は、0.1〜0.6である。一方、第1の半導体層3の厚みの中央部において、硫黄元素とセレン元素の合計モル数に対する硫黄元素のモル数の比率は0〜0.1である。
第1の半導体層3における各元素の含有率は、スパッタリングで第1の半導体層3を厚さ方向に削りながら2次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)
を用いることにより測定することができる。
第2の半導体層4は、第1の半導体層3の一主面の上に設けられた半導体層である。この第2の半導体層4は、第1の半導体層3の導電型とは異なる導電型(ここではn型の導
電型)を有している。第1の半導体層3と第2の半導体層4との接合によって、第1の半導体層3で光電変換されて生じた正負キャリアが良好に電荷分離される。なお、導電型が異なる半導体とは、伝導担体(キャリア)が異なる半導体のことである。また、上記のように第1の半導体層3の導電型がp型である場合、第2の半導体層4の導電型は、n型でなく、i型であっても良い。更に、第1の半導体層3の導電型がn型またはi型であり、第2の半導体層4の導電型がp型である態様も有り得る。
第2の半導体層4は、例えば、硫化カドミウム(CdS)、硫化インジウム(In)、硫化亜鉛(ZnS)、酸化亜鉛(ZnO)、セレン化インジウム(InSe)、In(OH,S)、(Zn,In)(Se,OH)、および(Zn,Mg)O等の化合物半導体によって構成されている。そして、電流の損失が低減される観点から言えば、第2の半導体層4は、1Ω・cm以上の抵抗率を有するものとすることができる。なお、第2の半導体層4は、例えばケミカルバスデポジション(CBD)法等で形成される。
また、第2の半導体層4は、第1の半導体層3の一主面の法線方向に厚さを有する。この厚さは、例えば10〜200nmに設定される。
上部電極層5は、第2の半導体層4の上に設けられた、n型の導電型を有する透明導電膜であり、第1の半導体層3において生じた電荷を取り出す電極である。上部電極層5は、第2の半導体層4よりも低い抵抗率を有する物質によって構成されている。上部電極層5には、いわゆる窓層と呼ばれるものも含まれ、この窓層に加えて更に透明導電膜が設けられる場合には、これらが一体の上部電極層5とみなされても良い。
上部電極層5は、禁制帯幅が広く且つ透明で低抵抗の材料を主に含んでいる。このような材料としては、例えば、ZnO、InおよびSnO等の金属酸化物半導体等が採用され得る。これらの金属酸化物半導体には、Al、B、Ga、InおよびF等のうちの何れかの元素が含まれても良い。このような元素が含まれた金属酸化物半導体の具体例としては、例えば、AZO(Aluminum Zinc Oxide)、GZO(Gallium Zinc Oxide)、
IZO(Indium Zinc Oxide)、ITO(Indium Tin Oxide)、FTO(Fluorine tin Oxide)等がある。
上部電極層5は、スパッタリング法、蒸着法、または化学的気相成長(CVD)法等によって、0.05〜3.0μmの厚さを有するように形成される。ここで、第1の半導体層3から電荷が良好に取り出される観点から言えば、上部電極層5は、1Ω・cm未満の抵抗率と、50Ω/□以下のシート抵抗とを有するものとすることができる。
第2の半導体層4および上部電極層5は、第1の半導体層3が吸収する光の波長領域に対して光を透過させ易い性質(光透過性ともいう)を有する素材によって構成され得る。これにより、第2の半導体層4と上部電極層5とが設けられることで生じる、第1の半導体層3における光の吸収効率の低下が低減される。
また、光透過性が高められると同時に、光反射のロスが防止される効果と光散乱効果とが高められ、更に光電変換によって生じた電流が良好に伝送される観点から言えば、上部電極層5は、0.05〜0.5μmの厚さとなるようにすることができる。更に、上部電極層5と第2の半導体層4との界面で光反射のロスが低減される観点から言えば、上部電極層5と第2の半導体層4との間で絶対屈折率が略同一となるようにすることができる。
集電電極7は、Y軸方向に離間して設けられ、それぞれがX軸方向に延在している。集電電極7は、導電性を有する電極であり、例えば、銀(Ag)等の金属からなる。
集電電極7は、第1の半導体層3において発生して上部電極層5において取り出された電荷を集電する役割を担う。集電電極7が設けられれば、上部電極層5の薄層化が可能となる。
集電電極7および上部電極層5によって集電された電荷は、第2溝部P2に設けられた接続導体6を通じて、隣の光電変換セル10に伝達される。接続導体6は、例えば、図2に示されるように集電電極7のY軸方向への延在部分によって構成されている。これにより、光電変換装置11においては、隣り合う光電変換セル10の一方の下部電極層2と、他方の集電電極7とが、第2溝部P2に設けられた接続導体6を介して電気的に直列に接続されている。なお、接続導体6は、これに限定されず、上部電極層5の延在部分によって構成されていてもよい。
集電電極5は、良好な導電性が確保されつつ、第1の半導体層3への光の入射量を左右する受光面積の低下が最小限にとどめられるように、50〜400μmの幅を有するものとすることができる。
<(2)光電変換装置の製造方法の第1の例>
図3から図10は、光電変換装置11の製造途中の様子をそれぞれ模式的に示す断面図である。なお、図3から図10で示される各断面図は、図2で示された断面に対応する部分の製造途中の様子を示す。
まず、図3で示されるように、洗浄された基板1の略全面に、スパッタリング法等を用いて、Mo等からなる下部電極層2を成膜する。そして、下部電極層2の上面のうちのY方向に沿った直線状の形成対象位置からその直下の基板1の上面にかけて、第1溝部P1を形成する。第1溝部P1は、例えば、YAGレーザー等によるレーザー光を走査しつつ形成対象位置に照射することで溝加工を行なう、スクライブ加工によって形成することができる。図4は、第1溝部P1を形成した後の状態を示す図である。
第1溝部P1を形成した後、下部電極層2の上に、第1金属元素および第1有機化合物が存在する第1の皮膜を形成する。
ここで、第1金属元素とは第1の半導体層3を構成する金属元素である。例えば、第1の半導体層3がI−III−VI族化合物であれば、第1金属元素はI−B族元素およびIII−B族元素を含む。また、第1の半導体層3がI−II−IV−VI族化合物であれば、第1金属元素はI−B族元素、II−B族元素およびIV−B族元素を含む。
また、第1有機化合物とは、第1金属元素に配位して錯体を形成した有機化合物あるいは第1金属元素と共有結合して有機金属化合物を形成した有機化合物である。第1金属元素のセレン化を容易にしてセレン化金属を生成しやすくするという観点からは、第1有機化合物は、セレン元素含有有機化合物が用いられてもよい。セレン元素含有有機化合物とは、セレン元素を含む有機化合物であり、炭素元素とセレン元素との共有結合を有する有機化合物である。セレン元素含有有機化合物としては、例えば、セレノールや、セレニド、ジセレニド等がある。
第1の皮膜は、いわゆる塗布法または印刷法と称されるプロセスによって形成することができる。塗布法では、第1金属元素および第1有機化合物が含まれた原料溶液を下部電極層2の上に塗布して乾燥する。原料溶液は、例えば以下のようにして作製することができる。第1の半導体層3に主として含まれるセレン化金属がCIGSである場合、銅元素とフェニルセレノールとの錯体化合物、インジウム元素とフェニルセレノールとの錯体化合物およびガリウム元素とフェニルセレノールとの錯体化合物を、アニリンやピリジン等
の有機溶媒に溶解することによって原料溶液とすることができる。あるいは、銅元素とインジウム元素がフェニルセレノールを介して結合された単一源前駆体(特許文献2参照)と銅元素とガリウム元素がフェニルセレノールを介して結合された単一源前駆体を、有機溶媒に溶解することによって原料溶液としてもよい。これらの場合、第1の皮膜に含まれる第1金属元素は、銅、インジウム、ガリウムであり、第1の皮膜に含まれる第1有機化合物は、フェニルセレノールである。
次にこの第1の皮膜を加熱して、第1有機化合物を熱分解することによって第1の熱分解皮膜3aを作製する。第1の有機化合物を熱分解する際の雰囲気は、窒素やアルゴン等の不活性ガス等を用いることができる。また、熱分解に必要な加熱温度は、例えば100〜350℃であり、加熱時間は、例えば5〜60分である。
また、この第1の皮膜中の第1有機化合物を熱分解する際の雰囲気中に、水(水蒸気)や酸素等の酸化性ガスを含ませてもよい。このような酸化性ガスは、例えば、窒素やアルゴン等の不活性ガス中に分圧比で50〜300ppmv含ませることができる。このように酸化性ガスを含む雰囲気で有機成分を熱分解して除去することによって、第1金属元素がある程度酸化された状態となり、それによって、この熱分解時に第1金属元素が気化等で消失するのを低減できる。特に過度の酸化を抑制することができ、取扱性に優れるという観点からは、酸化性ガスとして水を用いてもよい。
また、第1の熱分解皮膜3aは、上記工程を複数回繰り返して、複数層の積層体としてもよい。これにより、第1の半導体層3を厚くすることができる。図5は、2層の第1の熱分解皮膜3aを積層した後の状態を示す図である。
第1の熱分解皮膜3aを形成した後、この第1の熱分解皮膜3a上に、第1金属元素および第1有機化合物が存在する第2の皮膜を形成する。第2の皮膜は上記第1の皮膜と同様にして作製することができる。なお、第2の皮膜に含まれる第1金属元素は第1の皮膜に含まれる第1金属元素と同じであってもよく、異なっていてもよい。また、第1の皮膜および第2の皮膜に含まれる第1金属皮膜がそれぞれ複数種である場合、第2の皮膜に含まれる各第1金属元素の含有比も第1の皮膜に含まれる各第1金属元素の含有比と同じであってもよく、異なっていてもよい。
次にこの第2の皮膜を硫黄元素を含む雰囲気で加熱して、第1有機化合物を熱分解することによって第2の熱分解皮膜3bを作製する。硫黄元素を含む雰囲気は、窒素やアルゴン等の不活性ガス中に、硫黄元素を含む分子が分圧比で30〜300ppmv含まれている。なお硫黄元素を含む分子としては、例えば、硫化水素や硫黄蒸気が挙げられる。また、熱分解に必要な加熱温度は、例えば100〜350℃であり、加熱時間は、例えば5〜60分である。
このように硫黄元素を含む雰囲気で有機成分を熱分解して除去することによって、第1金属元素の硫化が容易となり、その結果、セレン化金属の一部に硫黄元素が導入された第1の半導体層3を容易に作製可能となる。図6は、第2の熱分解皮膜3bを作製した後の状態を示す図である。
また、この第2の皮膜中の第1有機化合物を熱分解する際の雰囲気中に、水(水蒸気)や酸素等の酸化性ガスを含ませてもよい。このような酸化性ガスは、例えば、窒素やアルゴン等の不活性ガス中に分圧比で50〜300ppmv含ませることができる。
このように酸化性ガスを含む雰囲気で有機成分を熱分解して除去することによって、第1金属元素がある程度酸化された状態となり、それによって、この熱分解時に第1金属元
素が気化等で消失するのを低減できる。特に過度の酸化を抑制することができ、取扱性に優れるという観点からは、酸化性ガスとして水を用いてもよい。
また、上記の第2の熱分解皮膜3bを作製する工程は、先に第2の皮膜を、水等の酸化性ガスを含む雰囲気で加熱した後、酸化性ガスおよび硫黄元素を含む雰囲気で加熱する工程であってもよい。この場合、先に第2の皮膜中の第1金属元素の一部をある程度酸化させて安定化させることによって、第1金属元素の消失をより良好に低減できる。
第2の熱分解皮膜3bを形成した後、第1の熱分解皮膜3aおよび第2の熱分解皮膜3bを、セレン元素を含む雰囲気で加熱して、第1の層領域および第2の層領域を有する第1の半導体層3にする。セレン元素を含む雰囲気は、非酸化性ガス中にセレン元素を含む分子が分圧比で5〜100ppmv含まれている。なお、非酸化性ガスは、不活性ガスや水素等の還元性ガスが挙げられる。また、セレン元素を含む分子は、例えば、セレン化水素やセレン蒸気が挙げられる。また、第1の半導体層3の形成に必要な加熱温度は、例えば450〜600℃であり、加熱時間は、例えば1〜5時間である。
この第1の層領域は第1の熱分解皮膜3aであった部位に相当し、第2の層領域は第2の熱分解皮膜3bであった部位に相当し、いずれの領域もセレン化金属を含むが、第2の層領域において、すなわち、第1の半導体層3の下部電極層2とは反対側の表面部において硫黄元素が多く存在している。一方、第1の層領域においては、硫黄元素は存在しなくてもよく、存在していてもよい。なお、第1の半導体層3において、第1の層領域と第2の層領域とは明確な層界面が存在しなく、互いに一体化された状態になっていてもよい。このような構成により、第1の半導体層3のpn接合を形成する表面部でのバンドギャップが大きくなり、開放電圧が大きくなる。その結果、光電変換装置11の光電変換効率が高くなる。図7は、第1の半導体層3を形成した後の状態を示す図である。
第1の半導体層3を形成した後、第1の半導体層3の上に、第2の半導体層4および上部電極層5を順に形成する。
第2の半導体層4は、溶液成長法(CBD法ともいう)によって形成することができる。例えば、酢酸カドミウムとチオ尿素とをアンモニア水に溶解し、これに第1の半導体層3の形成まで行なった基板1を浸漬することで、第1の半導体層3の上にCdSを含む第2の半導体層4を形成することができる。
上部電極層5は、例えば、Snが含まれた酸化インジウム(ITO)等を主成分とする透明導電膜であり、スパッタリング法、蒸着法、またはCVD法等で形成することができる。図8は、第2の半導体層4および上部電極層5を形成した後の状態を示す図である。
上部電極層5を形成した後、上部電極層5の上面のうちのY方向に沿った直線状の形成対象位置からその直下の下部電極層2の上面にかけて、第2溝部P2を形成する。第2溝部P2は、例えば、40〜50μm程度のスクライブ幅のスクライブ針を用いたスクライビングを、ピッチをずらしながら連続して数回にわたって行なうことで形成できる。また、スクライブ針の先端形状が第2溝部P2の幅に近い程度にまで広げたうえでスクライブすることによって第2溝部P2を形成しても良い。あるいは、2本または2本を超えるスクライブ針を相互に当接または近接した状態で固定し、1回から数回のスクライブを行なうことによって第2溝部P2を形成しても良い。図9は、第2溝部P2を形成した後の状態を示す図である。第2溝部P2は、第1溝部P1よりも若干X方向(図中では+X方向)にずれた位置に形成する。
第2溝部P2を形成した後、集電電極7および接続導体6を形成する。集電電極7およ
び接続導体6については、例えば、Ag等の金属粉を樹脂バインダー等に分散した導電性を有するペースト(導電ペーストともいう)を、所望のパターンを描くように印刷し、これを乾燥し、固化することで形成できる。なお、固化した状態は、導電ペーストに用いられるバインダーが熱可塑性樹脂である場合の熔融後の固化状態、およびバインダーが熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂等の硬化性樹脂である場合の硬化後の状態の双方を含む。図10は、集電電極7および接続導体6を形成した後の状態を示す図である。
集電電極7および接続導体6を形成した後、上部電極層5の上面のうちの直線状の形成対象位置からその直下の下部電極層2の上面にかけて、第3溝部P3を形成する。第3溝部P3の幅は、例えば、40〜1000μm程度とすることができる。また、第3溝部P3は、第2溝部P2と同様に、メカニカルスクライビングによって形成することができる。このようにして、第3溝部P3の形成によって、図1および図2で示された光電変換装置11を製作したことになる。
<(3)光電変換装置の製造方法の第2の例>
上記の光電変換装置の製造方法の第1の例では、複数の熱分解工程を繰り返して第1の半導体層3を作製したが、1回の熱分解工程で第1の半導体層3を作製してもよい。その方法について、以下に説明する。まず、光電変換装置の製造方法の第1の例(以下、光電変換装置の製造方法の第1の例のことを単に第1の例ともいう)と同様にして、図4に示す下部電極層2に第1溝部P1を形成した後の状態までの工程を行なう。
次に、この下部電極層2上に、第1金属元素および第1有機化合物が存在する皮膜を、1層の状態で、または複数層の積層体の状態で作製する。皮膜の形成方法は、第1の例における第1の皮膜および第2の皮膜の形成方法と同様にして作製できる。なお、皮膜が複数層の積層体の場合、各層の形成の際に熱分解は行なわず、各層に第1有機化合物が存在した状態になっている。つまり、複数の積層体から成る皮膜を、原料溶液の塗布によって形成する場合、原料溶液の塗布によって形成した層を、熱分解は行なわずに溶媒の乾燥程度に留めておき、第1有機化合物が残存した状態で層形成を繰り返す。ここで用いる原料溶液については、第1の例と同様のものを用いることができ、例えば、I−B族元素やIII−B族元素等の第1金属元素に、セレン元素含有有機化合物等の第1有機化合物が配位した錯体の溶液を用いることができる。
次に、このようにして作製した皮膜を、硫黄元素を含む雰囲気で加熱して第1有機化合物を熱分解することにより、熱分解皮膜を作製する。熱分解の条件は第1の例と同様の条件を用いることができる。また、第1の例と同様に、この硫黄元素を含む雰囲気中に、水等の酸化性ガスをさらに含ませてもよい。
このように1回の熱分解工程だけであっても、熱分解時に硫黄元素が雰囲気中から供給されるため、特に、皮膜の下部電極層2とは反対側の表面部において硫化が進行し、表面部の硫黄含有率を高めることができる。
そして、第1の例と同様にして、この熱分解皮膜をセレン元素を含む雰囲気で加熱することによって、下部電極層2とは反対側の表面部に硫黄元素が多く存在した第1の半導体層3を容易に作製することができる。このような構成により、第1の半導体層3のpn接合を形成する表面部でのバンドギャップが大きくなり、開放電圧が大きくなる。その結果、光電変換装置11の光電変換効率が高くなる。
なお、第1の半導体層3を形成した後の工程(第1の例の図8〜図10に示す工程)は、第1の例と同様とすることができる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。
次に、光電変換装置11の製造方法について、具体例を示して説明する。
<評価試料の作製>
ここでは、まず、次の工程[a]〜[d]を順次に行うことで原料溶液を作製した。
[a]I−B族元素の有機金属錯体である10mmolのCu(CHCN)・PFと、ルイス塩基である20mmolのP(Cとを、100mlのアセトニトリルに溶解させた後、室温(25℃)における5時間の攪拌によって第1錯体溶液を調製した。
[b]40mmolのナトリウムメトキシド(NaOCH)と、カルコゲン元素含有有機化合物である40mmolのフェニルセレノール(HSeC)とを、300mlのメタノールに溶解させ、更に、6mmolのInClと4mmolのGaClとを溶解させた後、室温における5時間の攪拌によって第2錯体溶液を調製した。
[c]工程[a]で調製した第1錯体溶液に対して、工程[b]で調製した第2錯体溶液を滴下して、白い沈殿物を生成させた。この沈殿物を、メタノール洗浄し、乾燥することで、単一源前駆体を含む沈殿物を得た。この単一源前駆体では、1つの錯体分子に、第1金属元素としてのCuおよびInと、第1有機化合物としてのフェニルセレノールとが含まれるか、または、1つの錯体分子に、第1金属元素としてのCuおよびGaと、第1有機化合物としてのフェニルセレノールとが含まれる。
[d]工程[c]で得られた単一源前駆体を含む沈殿物に有機溶媒であるピリジンを添加することで、原料溶液を作製した。
次に、ガラスによって構成される基板1の表面にMoからなる下部電極層2が成膜されたものを用意し、その下部電極層2の上に原料溶液をブレード法によって塗布して第1の皮膜を形成した。
次に、この第1の皮膜を、窒素ガス中に水蒸気が分圧比で200ppmv含まれる雰囲気において、280℃で10分加熱して有機成分を熱分解して第1の熱分解皮膜3aを形成した。
同様にして、この第1の熱分解皮膜3a上にさらにもう1層、第1の熱分解皮膜3aを形成して、第1の熱分解皮膜3aの積層体を形成した。
次に、この第1の熱分解皮膜3aの積層体上に上記原料溶液をブレード法によって塗布して第2の皮膜を形成した。
次に、この第2の皮膜を、窒素ガス中に水蒸気が分圧比で200ppmvおよび硫化水素が分圧比で100ppmv含まれる雰囲気において、280℃で10分加熱して有機成分を熱分解して第2の熱分解皮膜3bを形成した。
そして、この第1の熱分解皮膜3aおよび第2の熱分解皮膜3bを、水素ガス中にセレン化水素が分圧比で20ppmv含まれる雰囲気において、550℃で1時間加熱して主としてCIGSを含み、厚さが2μmの、評価試料としての第1の半導体層3を形成した
この評価試料の第1の半導体層3を表面(下部電極層2とは反対側の表面)から厚み方向にエッチングしながらSIMSによって元素分析を行なった。その結果を図11に示す。図11において、X軸は、第1の半導体層3の表面(下部電極層2とは反対側の表面)からの距離を示す。また、Y軸は、第1の半導体層3に含まれる各元素について、In元素とGa元素との合計原子数を1としたときの各元素の原子数比を示す。図11より、第1の半導体層3の表面部において硫黄元素の比率が高くなっていることが分かる。
<比較試料の作製>
ガラスによって構成される基板1の表面にMoからなる下部電極層2が成膜されたものを用意し、その下部電極層2の上に原料溶液をブレード法によって塗布して皮膜を形成した。
次に、この皮膜を、窒素ガス中において、280℃で10分加熱して有機成分を熱分解して熱分解皮膜を形成した。
これをさらに2回繰り返して、3層の熱分解皮膜の積層体を作製した。
そして、この熱分解皮膜の積層体を、水素ガス中にセレン化水素が分圧比で20ppmv含まれる雰囲気において、550℃で1時間加熱して主としてCIGSを含み、厚さが2μmの、比較試料としての第1の半導体層を形成した。この比較試料の第1の半導体層は、硫黄元素を含まず、また、Cu、In、GaおよびSeの各元素は厚み方向においてほぼ一定であった。
<光電変換装置としての評価>
評価試料および比較試料としての各基板を、アンモニア水に酢酸カドミウムとチオ尿素が溶解された溶液に浸漬することで、第1の半導体層の上に厚さが50nmのCdSからなる第2の半導体層を形成した。そして、この第2の半導体層の上に、スパッタリング法によってAlがドープされたZnOからなる上部電極層を形成して光電変換装置を作製した。
このようにして作製した各光電変換装置の光電変換効率の測定を以下のように実施した。いわゆる定常光ソーラシミュレーターを用いて、光電変換装置の受光面に対する光の照射強度が100mW/cm2であり且つAM(エアマス)が1.5である条件下での光電変換効率を測定した。評価試料および比較試料の光電変換効率は、それぞれ16%および10%となり、評価試料の光電変換効率が高いことが分かった。
1:基板
2:下部電極層
3:第1の半導体層
3a:第1の熱分解皮膜
3b:第2の熱分解皮膜
4:第2の半導体層
5:上部電極層
6:接続導体
7:集電電極
10:光電変換セル
11:光電変換装置

Claims (12)

  1. 電極層上に、第1金属元素および第1有機化合物が存在する皮膜を作製する工程と、
    該皮膜を硫黄元素を含む雰囲気で加熱して、前記第1有機化合物を熱分解することによって熱分解皮膜を作製する工程と、
    前記熱分解皮膜をセレン元素を含む雰囲気で加熱して、セレン化金属を含むとともに前記電極層とは反対側の表面において硫黄元素が多く存在した半導体層にする工程と
    を具備する光電変換装置の製造方法。
  2. 前記第1金属元素にI−B族元素およびIII−B族元素を含ませる、請求項1に記載の
    光電変換装置の製造方法。
  3. 前記第1有機化合物にセレン元素含有有機化合物を含ませる、請求項1または2に記載の光電変換装置の製造方法。
  4. 前記硫黄元素を含む雰囲気中に酸化性ガスをさらに含ませる、請求項1乃至3のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  5. 前記酸化性ガスは水である、請求項4に記載の光電変換装置の製造方法。
  6. 前記熱分解皮膜を作製する工程は、前記皮膜を前記酸化性ガスを含む雰囲気で加熱した後、前記酸化性ガスおよび硫黄元素を含む雰囲気で加熱する工程である、請求項5または6に記載の光電変換装置の製造方法。
  7. 電極層上に、第1金属元素および第1有機化合物が存在する第1の皮膜を作製する工程と、
    該第1の皮膜を加熱して、前記第1有機化合物を熱分解することによって第1の熱分解皮膜を作製する工程と、
    該第1の熱分解皮膜上に、前記第1金属元素および前記第1有機化合物が存在する第2の皮膜を作製する工程と、
    該第2の皮膜を硫黄元素を含む雰囲気で加熱して、前記第1有機化合物を熱分解することによって第2の熱分解皮膜を作製する工程と、
    前記第1の熱分解皮膜および前記第2の熱分解皮膜をセレン元素を含む雰囲気で加熱して、第1の層領域および第2の層領域を有する、セレン化金属を含むとともに前記電極層とは反対側の表面において硫黄元素が多く存在した半導体層にする工程と
    を具備する光電変換装置の製造方法。
  8. 前記第1金属元素にI−B族元素およびIII−B族元素を含ませる、請求項7に記載の
    光電変換装置の製造方法。
  9. 前記第1有機化合物にセレン元素含有有機化合物を含ませる、請求項7または8に記載の光電変換装置の製造方法。
  10. 前記硫黄元素を含む雰囲気中に酸化性ガスをさらに含ませる、請求項7乃至9のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  11. 前記酸化性ガスは水である、請求項10に記載の光電変換装置の製造方法。
  12. 前記第2の熱分解皮膜を作製する工程は、前記第2の皮膜を前記酸化性ガスを含む雰囲気で加熱した後、前記酸化性ガスおよび硫黄元素を含む雰囲気で加熱する工程である、請
    求項10または11に記載の光電変換装置の製造方法。
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