JP2013214510A - イオン伝導性固体電解質およびそれを用いたイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来とは異なる機序により、特に高いイオン伝導性を具備するとともに簡便な方法により電気デバイスを製造することが可能で、液漏れなどのトラブルの発生が無く、高い安全性が確保された固体電解質を提供することを課題とする。
【解決手段】少なくとも、(A)窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含有する電子供与性有機化合物、または(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオン、のいずれか1種を含有する、イオン伝導性固体電解質。
【選択図】なし

Description

本発明は、イオン伝導性固体電解質およびそれを用いたイオン二次電池(例えば、リチウムイオン電池やナトリムイオン電池)に関する。
携帯電話、ノートパソコン等のいわゆる携帯電子機器用電源から自動車用等の駆動用車載電源や定置用大型電源等に至るまでの広範な電源としてリチウム二次電池等の非水系電解液二次電池が実用化されつつある。また、近年、リチウムイオン二次電池に代わる二次電池として、供給量が豊富で、安価な材料により構成することができるとされるナトリウムイオン二次電池が提案されている。
しかしながら、近年の電子機器の高性能化や駆動用車載電源や定置用大型電源への適用等に伴い、適用される二次電池への要求はますます高まり、電池特性の高性能化、例えばリチウム二次電池においては、高容量化、高温保存特性、サイクル特性等の向上を達成すると同時に安全性の確保を高い水準で達成することが求められている。
これまでリチウム二次電池や電気二重層キャパシタ等の電気デバイスに使用される電解質としては、主に有機系溶剤に支持電解質を溶解させた有機電解液が用いられているが、有機電解液が可燃性であることから、発火性や液漏れ等の点で問題となっている。
そこで、リチウム二次電池について、電解質を固体化あるいはゲル化したり、不燃化したりすることにより、電解液の漏出を防止したり、電解液を不燃化することで電気デバイスの安全性を向上させる試みがなされている。
従来の固体あるいはゲル電解質(以下、単に固体電解質と称することがある)は、有機系、無機系の双方共に検討が行われている。
有機系の電解質としてはゲル電解質、ポリマー電解質、イオンゲル電解質、プラスチッククリスタル(柔軟性結晶)電解質、液晶電解質が例示される。
ゲル電解質はゲル化剤やホストとなるポリマーにリチウム塩を溶解させた有機溶媒を凝固体化したものである。ゲル電解質は現行の液体電解質と同等のイオン伝導度、リチウムイオン輸率、使用可能電位窓をもち、現在の電解質固体化の主流技術となっている。しかしながら、現行のリチウムイオン電池でも汎用されているゲル電解質は有機溶媒をゲル化剤で凝固体化したものであるため、上記の有機溶媒に起因する問題は本質的に解決されているとは言い難い上、機械的強度も充分とは言えない。
ポリマー電解質は、ポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシド等、自身がイオン伝導性を備えるポリマーにリチウム塩を混合したものが例示できる。ポリマー電解質はゲル電解質よりも機械的強度に優れると共に、高分子からなる自立膜を電解質として作用させるため液漏れの発生を本質的に解決することができる。しかしながら、ポリマー電解質はイオン伝導度が低く、特にポリマー鎖のセグメント運動が抑制される低温条件下での特性の低下が問題になる。
イオンゲル電解質はイオン液体をゲル化したものであり、プラスチッククリスタル(柔軟性結晶)電解質・液晶電解質は液体と結晶の中間に当たる柔軟性結晶相又は液晶相にある物質にリチウム塩を混合したものである。これらの電解質は比較的高いイオン伝導度が確認されているものの、高温条件下での溶融や低温下での凝固などの温度変化による相転移による急激なイオン伝導度の変化が問題になる。
無機系の電解質としてはセラミックス電解質、ガラス電解質が例示される。
セラミックス電解質は、NASICON型或いはペロブスカイト型セラミックスを利用したイオン伝導体が例示できる。セラミックス電解質は不燃性であるため、従来の固体電解質材料の中では最も安全性に優れる材料の1つである。しかしながら、電極との密着性を向上することが困難であると共に、イオン伝導性がセラミックス電解質を形成するセラミックスの結晶の方位に依存することがある。
ガラス電解質は、LiSやPなどの非晶質体を用いたイオン伝導体が例示できる。報告されたガラス電解質は高いイオン伝導度を示すと共に、使用可能電位が10V以上と大きい。しかしながら、電極との密着性を向上することが困難であると共に、構成材料として採用されているLiSやPは水に接触すると硫化水素を発生するという問題がある。
特開2010−225525号公報 特開2008−288098号公報 特開2008−130529号公報 特開2008−37823号公報
高いイオン伝導性を示すと共に高い安全性が確保された固体電解質が要望されている。
本発明は上記実情に鑑み完成したものであり、従来とは異なる機序によるイオン伝導を発現させることにより、従来の手法では達成できなかった高いイオン伝導性を示すと共に高い安全性が確保された新規な固体電解質を提供する。上記課題を解決する目的で本発明者らは鋭意検討を行った結果、固体電解質として高いイオン伝導性を発現させる為には、小分子を用いることにより、カチオンとアニオンとの相互作用を適度に保ちながらイオン伝導パスを確保する手法が効果的であるとの知見を得、本発明を完成するに至った。この分子性固体イオン伝導体は有機系の電解質材料と無機系の電解質材料との双方の利点を併せ持つものになっている。また、このカチオンとアニオンとの相互作用の大きさは、カチオンならびにアニオンの立体的および/または電子的因子を調整することにより制御が可能であり、その手法としては、窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる電子供与性の原子を1〜3個含有する低分子量の電子供与性有機化合物を含有させるか、あるいはアニオンの構造を環状構造にする手法が有効であるとの知見を得、本発明を完成するに至った。
詳細な機構は詳らかではなく、特に限定はされないが、従来の有機系固体電解質では、例えばポリエチレンオキサイド(PEO)を用いたLi電解質の系を例にすると、PEOのマトリックスの中をLiカチオンは4配位等の多座配位を保ちながらイオン伝導するのに対して、本発明の系では、Liカチオンは、アニオンとの相互作用を保ちながら、低分子量の電子供与性有機化合物とは、該化合物が電子供与性の原子を1〜3個しか含有しないために、3座以下の弱い配位相互作用のみでイオン伝導する為に固体結晶中で高いイオン伝導性が発現すると推察される。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
(a)少なくとも、(A)窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含有する電子供与性有機化合物、または(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオン、のいずれか1種を含有する、イオン伝導性固体電解質。
(b)上記(A)窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含有する電子供与性有機化合物が、アミン、ニトリル、エーテル又はチオエーテル化合物である、(a)に記載のイオン伝導性固体電解質。
(c)窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる1〜3個の原子がカチオンと配位することにより単座、二座又は三座の配位性を示す、(a)又は(b)に記載のイオン伝導性固体電解質。
(d)前記(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオンが、窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を環原子として少なくとも1個含有するアニオンである、(a)に記載のイオン伝導性固体電解質。
(e)上記(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオンが、下記構造式:
Figure 2013214510

で表されるアニオンである、(a)に記載のイオン伝導性固体電解質。
(f)LiBF、LiPF、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(SOF)、Li(SOCF(N(SOCF (ここで、n+m=1である)、LiSCN、
Figure 2013214510

からなる群より選択される1以上のリチウム塩を更に含有する、(a)乃至(e)のいずれか一つに記載のイオン伝導性固体電解質。
(g)リチウムを吸蔵・放出することが可能な負極、及びリチウムを吸蔵・放出することが可能な正極と、(a)乃至(f)のいずれか一つに記載のイオン電解性固体電解質とを備えている、リチウムイオン電池。
(h)NaBF、NaPF、NaCFSO、NaN(SOCF、NaN(SOCFCF、NaN(SOF)、Na(SOCF(N(SOCF (ここで、n+m=1である)、NaSCN、からなる群より選択される1以上のナトリウム塩をさらに含有する、(a)乃至(e)のいずれか一つに記載のイオン伝導性固体電解質。
(i)ナトリウムを吸蔵・放出することが可能な負極、及びナトリウムを吸蔵・放出することが可能な正極と、(a)乃至(e)又は(h)のいずれか一つに記載のイオン電解性固体電解質とを備えている、ナトリウムイオン電池。
本発明によると、得られたイオン伝導性固体電解質は結晶又はゲル状となっており、電池の電解液に採用した場合に高い安全性が実現できる。また、本発明のイオン伝導性固体電解質は、前述のリチウム等のイオン伝導パスの形成により、室温或いは低温条件下においても高いイオン伝導度が発現される。なお、既報の有機系ポリマー電解質ではイオン伝導の駆動力になるポリマー鎖のセグメント運動が低温条件下では抑制されるため、低温条件下ではその特性が著しく低下することが知られている。
更に、本発明のイオン伝導性固体電解質は有機物材料からなるため、固体でありながら柔軟性を有する。そのため、無機系セラミックス電解質に比べて、電池の形状に関して自由度が大きくなり、また電極との密着が取りやすいなど取り扱いに優れるという特徴を持つ。
電解質1及び2のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質3〜6のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質7〜10のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質11のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質14及び19〜21のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質24〜26のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質27のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質28のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質29及び30のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質31〜33のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質34のイオン伝導度測定結果を示す。 電解質35及び36のイオン伝導度測定結果を示す。
<イオン伝導性固体電解質>
本発明のイオン伝導性固体電解質は、カチオンとアニオンとから構成されるイオン性化合物であり、少なくとも、(A)窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含有する電子供与性有機化合物、または(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオン、のいずれか1種を含有する。
[(A)窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含有する電子供与性有機化合物(以下、単に電子供与性有機化合物と称することがある)]
本発明で用いる電子供与性有機化合物は、窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含有する化合物の中から選択されるが、これらの原子を複数種含有する化合物も好適に使用される。中でも、窒素、酸素及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含む化合物が好ましい。本発明で用いる電子供与性有機化合物は、窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる1〜3個の原子がカチオンと配位することにより単座、二座又は三座の配位性を示す。
窒素原子を含有する電子供与性有機化合物としては、アミン、アミド、ニトリル等が挙げられる。アミン、アミドとして、具体的には、
Figure 2013214510

等が挙げられる。これら電子供与性有機化合物は、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子や、ニトリル等の電子吸引性置換基を有していてもよい。
一方、ニトリルとしては、上記のニトリル含有化合物以外に、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、バレロニトリル、イソバレロニトリル、ラウロニトリル、ヘキサンニトリル、シクロペンタンカルボニトリル、シクロヘキサンカルボニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロトノニトリル、2−ペンテンニトリル、2−ヘキセンニトリル、マロノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリル、スベロニトリル、アゼラニトリル、セバコニトリル、ウンデカンジニトリル、ドデカンジニトリル、メチルマロノニトリル、エチルマロノニトリル、i−プロピルマロノニトリル、t−ブチルマロノニトリル、メチルスクシノニトリル、2,2−ジメチルスクシノニトリル、2,3−ジメチルスクシノニトリル、トリメチルスクシノニトリル、テトラメチルスクシノニトリル、3,3’−(エチレンジオキシ)ジプロピオニトリル、3,3’−(エチレンジチオ)ジプロピオニトリル、1,2,3−トリス(2−シアノエトキシ)プロパン、トリス(2−シアノエチル)アミン等が挙げられる。これらニトリルは、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子を有していてもよい。
酸素原子を含有する電子供与性有機化合物としては、エステル、エーテル、ケトン、アルコール、アルデヒド、カーボネート等が挙げられ、具体的には、
Figure 2013214510

等が挙げられる。これら電子供与性有機化合物は、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子や、ニトリル等の電子吸引性置換基を有していてもよい。
リン原子を含有する電子供与性有機化合物としては、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ホスフィンイミン等が挙げられ、具体的には、
Figure 2013214510

等が挙げられる。これら電子供与性有機化合物は、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子や、ニトリル等の電子吸引性置換基を有していてもよい。
一方、硫黄原子を含有する電子供与性有機化合物としては、スルフィド、チオエーテル、チオール、チオカーボネート、チオエステル、スルホキシド、スルホン、スルファミド等が挙げられ、具体的には、
Figure 2013214510

等が挙げられる。これら電子供与性有機化合物は、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子や、ニトリル等の電子吸引性置換基を有していてもよい。
これらの電子供与性有機化合物の中では、イオン伝導度が優れる理由から、アミン、ニトリル、エーテル又はチオエーテル化合物が好ましく、その中でも、アミン、エーテル又はチオエーテル化合物がより好ましい場合があるが、特に限定されない。
また、上記の電子供与性有機化合物の中では、窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子が2個以上含まれ、リチウムイオンやナトリウムイオンにキレーション配位するものが好適に使用される場合があるが、特に限定されない。また、本発明においては、電子供与性有機化合物としては電子供与性の低い化合物が好適に使用される場合があり、その場合、例えば、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子や、ニトリル等の電子吸引性置換基を有する電子供与性有機化合物が好適に使用される。置換基としてはフッ素原子、塩素原子、ニトリル基が好ましく、フッ素原子、ニトリル基がより好ましく、フッ素原子が更に好ましい。
また、本発明においては、電子供与性有機化合物がキレート環を形成するアルキレン基を含むことが好ましい場合があり、その場合、例えば、キレート環を形成するアルキレン基が分岐アルキレン基であることが好ましい。この手法によりイオン伝導性固体電解質の結晶性を制御して、イオン伝導性を向上させることができる。
[(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオン(以下、単に環状構造を有するアニオンと称することがある)]
本発明で用いる環状構造を有するアニオンは、窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有するアニオンであるが、環状骨格中に窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有することが好ましい。環状構造を有するアニオンは、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子や、ニトリル等の電子吸引性置換基を有していてもよい。好ましくは、環状構造を有するアニオンは、下記構造式:
Figure 2013214510

で表される環状構造を有するアニオンである。
[リチウム塩、及びナトリウム塩]
本発明のイオン伝導性固体電解質は、リチウム塩やナトリウム塩を含有する。
リチウム塩としては公知のものであれば特に限定しないが、例えば、LiBF、LiPF、LiCFSO(適宜「LiOTf」と称する)、LiN(SOCF(適宜「LiTFSI」と称する)、LiN(SOCFCF、LiN(SOF)、Li(SOCF(N(SOCF (ここで、n+m=1である)、LiSCN、LiNCS、LiN(SOCFCF(下記構造式:
Figure 2013214510

を有する)(適宜「LiCPFSA」と称する)、及びLiN(SOCF(下記構造式:
Figure 2013214510

を有する)
からなる群より選択される1以上のリチウム塩が好ましいリチウム塩として例示できる。
また、リチウム塩として、LiAsF、LiC(SOCF、LiN(SOCF)(SO)、LiSbF、LiClO、LiAlCl、LiN(CN)、LiB(C、LiOCN、LiB(C、Li(B(C)、リチウム テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、リチウム テトラキス(1−イミダゾリル)ボレートなども例示できる。
これらの中では、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(SOF)、Li(SOCF(N(SOCF (ここで、n+m=1である)、LiSCN、LiNCS、LiN(SOCFCF、LiN(SOCF2、LiC(SOCF、LiN(SOCF)(SO)、LiB(C、LiOCN、LiB(C、Li(B(C)、リチウム テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、リチウム テトラキス(1−イミダゾリル)ボレートが好ましく、その中でも、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、Li(SOCF(N(SOCF (ここで、n+m=1である)、LiSCN、LiNCS、LiN(SOCFCF、LiN(SOCF2、LiC(SOCF、LiN(SOCF)(SO)、LiB(C、LiOCN、LiB(C、Li(B(C)、リチウム テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、リチウム テトラキス(1−イミダゾリル)ボレートがイオン伝導特性の観点から特に好ましいが限定はされない。
ナトリウム塩の具体例としては、公知のものであれば特に限定しないが、例えば、NaBF、NaPF、NaCFSO(適宜「NaOTf」と称する)、NaN(SOCF(適宜「NaTFSI」と称する)、NaN(SOCFCF、NaN(SOF)、Na(SOCF(N(SOCF (ここで、n+m=1である)、NaSCN、NaNCS、NaN(SOCFCF(適宜「NaCPFSA」と称する)、NaN(SOCFからなる群より選択される1以上のナトリウム塩が好ましいナトリウム塩として例示できる。
また、ナトリウム塩として、NaAsF、NaC(SOCF、NaN(SOCF)(SO)、NaSbF、NaClO、NaAlCl、NaN(CN)、NaB(C、NaOCN、NaB(C、Na(B(C)、ナトリウム テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、ナトリウム テトラキス(1−イミダゾリル)ボレートなども例示できる。
これらの中では、NaBF、NaPF、NaCFSO、NaN(SOCF、NaN(SOCFCF、NaN(SOF)、Na(SOCF(N(SOCF (ここで、n+m=1である)、NaSCN、NaNCS、NaN(SOCFCF、NaN(SOCF2、NaC(SOCF、NaN(SOCF)(SO)、NaB(C、NaOCN、NaB(C、Na(B(C)、ナトリウム テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、ナトリウム テトラキス(1−イミダゾリル)ボレートが好ましく、その中でも、NaCFSO、NaN(SOCF、NaN(SOCFCF、Na(SOCF(N(SOCF (ここで、n+m=1である)、NaSCN、NaNCS、NaN(SOCFCF、NaN(SOCF2、NaC(SOCF、NaN(SOCF)(SO)、NaB(C、NaOCN、NaB(C、Na(B(C)、ナトリウム テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、ナトリウム テトラキス(1−イミダゾリル)ボレートがイオン伝導特性の観点から特に好ましいが限定はされない。
(A)電子供与性有機化合物とリチウム塩やナトリウム塩との混合比は特に限定されないが、リチウム塩やナトリウム塩を、(A)窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含有する電子供与性有機化合物のモル量を基準として、その下限は、通常、0.1当量以上、好ましくは0.2当量以上、より好ましくは0.25当量以上、更に好ましくは0.3当量以上、一方、その上限は、通常、1000当量以下、好ましくは100当量以下、より好ましくは10当量以下、更に好ましくは5当量以下、その中でも特に好ましくは2当量以下含むことが望ましい。
(B)環状構造を有するアニオンとリチウム塩やナトリウム塩との混合比は特に限定されないが、リチウム塩やナトリウム塩を、(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオンのモル量を基準として、その下限は、通常、0.001当量以上、好ましくは0.01当量以上、より好ましくは0.1当量以上、特に好ましくは0.5当量以上、一方、その上限は、通常、10当量以下、好ましくは5当量以下、より好ましくは1当量以下添加することが望ましい。
リチウム塩やナトリウム塩との混合・分散方法は特に限定されない。例えば、(A)電子供与性有機化合物が液体である場合にはそのままリチウム塩やナトリウム塩を混合したり、(A)電子供与性有機化合物を加熱してリチウム塩やナトリウム塩を混合したり、(A)電子供与性有機化合物及びリチウム塩を分解させずに溶解可能な溶媒に溶解させた状態で混合し、その溶媒を除去する方法がある。
(A)電子供与性有機化合物が固体である場合には、リチウム塩やナトリウム塩と混合した後、ボールミルなどメカノケミカル的に混合する方法などが挙げられる。また、(A)電子供与性有機化合物の合成工程においてリチウム塩やナトリウム塩を共存させる方法も採用しうる。
これらの方法は、(B)環状構造を有するアニオンとリチウム塩やナトリウム塩との混合・分散においても好適に使用される。
ここで、イオン伝導性固体電解質は、(A)電子供与性有機化合物又は(B)環状構造を有するアニオンとリチウム塩やナトリウム塩とを混合させた後に結晶化するものもある。その場合に、結晶化の進行が遅いものもあり、数時間〜数日間の時間を要して結晶化するものもある。その場合にはゲル状態でイオン伝導性固体電解質として用いる部位に配設した後、その部位にて結晶化を進行させることもできる。
本発明のイオン伝導性固体電解質は、常温(25℃)で固体であるかゲル状であることが好ましい。特に固体であることが望ましい。
本発明のイオン伝導性固体電解質は、その他の公知の電解質と混合して用いることもできる。例えば他の固体あるいはゲル電解質(有機系の電解質であるゲル電解質、ポリマー電解質、イオンゲル電解質、プラスチッククリスタル(柔軟性結晶)電解質、液晶電解質など;無機系の電解質であるセラミックス電解質、ガラス電解質など)と混合して用いることもできる。また液体状の電解質と共に用いることもできる。
<イオン二次電池>
本発明のイオン伝導性固体電解質は、リチウムイオン電池やナトリウムイオン電池等のイオン二次電池の電解質として用いることができる。すなわち、本発明の別の実施態様は、リチウムやナトリウムを吸蔵・放出することが可能な負極、及びリチウムやナトリウムを吸蔵・放出することが可能な正極と、上記に記載のイオン電解性固体電解質とを備えている、リチウムイオン電池やナトリウムイオン電池である。これらのイオン二次電池は正極と負極と電解質と必要に応じて選択されるその他電池部材とを有する。
以下、イオン二次電池の詳細についてリチウムイオン電池を例にして説明する。
上記のリチウムイオン電池では、コイン型電池、ボタン型電池、円筒型電池、角型電池及びラミ型電池等の公知の電池構造をとることができる。いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極を固体状の電解質を介して重畳あるいは捲回等して電極体とし、必要に応じて用いられる正極集電体および負極集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を集電用リード等を用いて接続した後、電池ケース内に挿設し、これを密閉してリチウムイオン電池を完成することができる。正極及び負極について対向する面の間に電解質を介設するが、その介設方法の一例を挙げると、電解質を何らかの溶媒に溶解させた後に塗布、乾燥することにより電極の表面に電解質の層を形成させる方法がある。正極、負極の双方に電解質からなる層を形成し、貼り合わせることで密着性の高い電解質材料の層が形成できる。また、表面が平らな何らかの部材上にて電解質の溶液を塗布して電解質の層を形成し、その後、電解質の層を剥がして正極及び負極の間に介設することもできる。なお、前述したように、本電解質は調製直後にはゲル状態を経て結晶状態に移行するものもあるため、そのような電解質ではゲル状態で正極及び負極に介設することもできる。
正極は、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる正極活物質に導電材および結着剤を混合し、必要に応じ適当な溶媒を加えて、ペースト状の正極合材としたものを、アルミニウム等の金属箔製の集電体表面に塗布、乾燥し、その後プレスによって活物質密度を高めることによって形成することができる。
正極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に制限はないが、例えば、リチウムと少なくとも1種の遷移金属を含有する物質が好ましい。具体例としては、リチウム遷移金属複合酸化物、リチウム含有遷移金属リン酸化合物が挙げられる。
リチウム遷移金属複合酸化物の遷移金属としてはV、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が好ましく、具体例としては、LiCoO等のリチウム・コバルト複合酸化物、LiMnO、LiMn、LiMnO等のリチウム・マンガン複合酸化物、LiNiO等のリチウム・ニッケル複合酸化物、等が挙げられる。また、これらのリチウム遷移金属複合酸化物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si等の他の金属で置換したもの等が挙げられ、具体例としては、リチウム・コバルト・ニッケル複合酸化物、リチウム・コバルト・マンガン複合酸化物、リチウム・ニッケル・マンガン複合酸化物、リチウム・ニッケル・コバルト・マンガン複合酸化物等が挙げられる。
置換されたものの具体例としては、例えば、Li1+aNi0.5Mn0.5、Li1+aNi0.8Co0.2、Li1+aNi0.85Co0.10Al0.05、Li1+aNi0.33Co0.33Mn0.33、Li1+aNi0.45Co0.45Mn0.1、Li1+aMn1.8Al0.2、Li1+aMn1.5Ni0.5、xLiMnO・(1−x)Li1+aMO(M=遷移金属)等が挙げられる(a=0<a≦3.0)。
リチウム含有遷移金属リン酸化合物は、LixMPO(M=周期表の第4周期の4族〜11族の遷移金属からなる群より選ばれた一種の元素、xは0<x<1.2)で表すことができ、上記遷移金属(M)としては、V、Ti、Cr、Mg、Zn、Ca、Cd、Sr、Ba、Co、Ni、Fe、MnおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素であることが好ましく、Co、Ni、Fe、Mnからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素であることがより好ましい。例えば、LiFePO、LiFe(PO、LiFeP等のリン酸鉄類、LiCoPO等のリン酸コバルト類、LiMnPO等のリン酸マンガン類、LiNiPO等のリン酸ニッケル類、これらのリチウム遷移金属リン酸化合物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Nb、Si等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。これらの中でも、特にLiMnO、LiMn、LiMnO等のリチウム・マンガン複合酸化物や、LiFePO、LiFe(PO、LiFeP等のリン酸鉄類が、高温・充電状態での金属溶出が起こりにくく、また安価であるために好適に用いられる。
上記正極活物質は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
導電材は、正極の電気伝導性を確保するためのものであり、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛等の炭素物質粉状体の1種または2種以上を混合したものを用いることができる。
結着剤は、活物質粒子および導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであれば特に限定されないが、具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム等のゴム状高分子;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・エチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子;アルカリ金属イオンのイオン伝導性を有する高分子組成物等が挙げられる。なお、これらの物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
これら活物質、導電材、結着剤を分散させる溶剤としては、特に制限はされず、水系溶媒と有機系溶媒のどちらを用いてもよい。水系媒体としては、例えば、水、アルコールと水との混合媒等が挙げられる。有機系媒体としては、例えば、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類;キノリン、ピリジン等の複素環化合物;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、アクリル酸メチル等のエステル類;ジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン等のアミン類;ジエチルエーテル、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類;N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ヘキサメチルホスファルアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
負極については、負極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば、特に制限はない。その具体例としては、炭素質材料、合金系材料、リチウム含有金属複合酸化物材料等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、また2種以上を任意に組み合わせて併用してもよい。その中でも特に炭素材料を用いることが好ましい。比表面積が比較的大きくでき、リチウムの吸蔵、放出速度が速いため大電流での充放電特性、出力・回生密度に対して良好となる。特に、出力・回生密度のバランスを考慮すると、充放電に伴い電圧変化の比較的大きい炭素材料を使用することが好ましい。中でも結晶性の高い天然黒鉛や人造黒鉛などからなるものを用いることが好ましい。このような結晶性の高い炭素材を用いることにより、負極のリチウムイオンの受渡し効率を向上させることができる。
このように負極活物質として炭素材料を用いた場合には、これに必要に応じて正極で説明したような導電材および結着材を混合して得られた負極合材が集電体に塗布されてなるものを用いることが好ましい。
必要に応じてセパレータを採用することができる。セパレータは、正極および負極を電気的に絶縁し、且つ電解質を保持する役割を果たすものである。たとえば、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜を用いればよい。なおセパレータは、正極と負極との絶縁を担保するため、正極および負極よりも更に大きいものとするのが好ましい。
ケースは、特に限定されるものではなく、公知の材料、形態で作成することができる。
ガスケットは、ケースと正負の両端子部の間の電気的な絶縁と、ケース内の密閉性とを担保するものである。たとえば、電解液にたいして、化学的、電気的に安定であるポリプロピレンのような高分子等から構成できる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1、2)
[電解質の調製]
電解質1:1,2−ジメトキシベンゼン
窒素置換したシュレンク反応管にLiN(SOCF (以下、LiTFSIと表記する。)(1.02g,3.54mmol)を量り取り、1,2−ジメトキシベンゼン(0.977g,7.07mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。これをオーブンで100℃に加熱し融解させた後、室温下で静置することによりLi{N(SOCF}{C(OCHを無色透明の結晶性固体として得た。
電解質2:1,2−ジフルオロ−4,5−ジメトキシベンゼン
窒素置換したシュレンク反応管にLiTFSI(0.299g,1.05mmol)を量りとり、1,2−ジフルオロ−4,5−ジメトキシベンゼン(0.365g,2.10mmol)を加えた。これを120℃の乾燥器で加熱し、透明な粘性溶液を得た。これを室温で静置することで、Li{N(SOCF}{C(OCHの結晶を得た。
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図1に示す。
(実施例3〜6)
[電解質の調製]
電解質3:(HC)NCHCHN(CH
既報の手法に従い、窒素置換したシュレンク反応管にLiTFSI(1.85g,6.44mmol)をとり、脱水トルエン5mlを加え、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(0.96ml,6.44mmol)を添加し80℃に加熱し溶解させた。溶液を室温で一晩静置し結晶を析出させた後、溶媒をデカンテーションにより取り除いた。得られた無色透明の結晶をヘキサンで3回洗浄し、減圧下で一晩乾燥させることにより、目的とする生成物(2.50g,96%)を得た。
電解質4:(HC)N(CHNCH(CHN(CH
既報の手法に従い、窒素置換したシュレンク反応管にLiTFSI(1.5712g,5.473mmol)をとり、脱水トルエン5mlを加え、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン(1.14ml,5.473mmol)を添加し、80℃に加熱し溶解させた。溶液を室温で一晩静置し結晶を析出させた後、溶媒をデカンテーションにより取り除いた。得られた無色透明の結晶をヘキサンで3回洗浄し、減圧下で一晩乾燥させることにより、目的とする生成物(2.197g,87%)を得た。
電解質5:(HC)NCH(CH)CHN(CH
窒素置換したシュレンク反応管にLiTFSI(0.938g,3.27mmol)とり、脱水トルエン3mlを加えた後、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−ジアミノプロパン(0.532ml)を添加し80℃に加熱し溶解させた。溶液を室温で一晩静置し、結晶を析出させた後、溶媒をデカンテーションにより取り除いた。得られた無色透明の結晶をヘキサンで3回洗浄し、減圧下で一晩乾燥させることにより、目的とする生成物(1.153g,78.1%)を得た。
電解質6:(HC)N(CHN(CH
窒素置換したシュレンク反応管にLiTFSI(1.5019g,5.232mmol)をとり、脱水トルエン8mlを加え、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン(0.532mL,3.308mmol)を添加し80℃に加熱することにより溶解させた。溶液を室温で一晩静置させ結晶を析出させた後、溶媒をデカンテーションにより取り除いた。ヘキサンで3回洗浄を行った後、減圧下で一晩乾燥させることにより、目的とする生成物(1.815g,83%)を得た。
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図2に示す。
(実施例7〜11)
[電解質の調製]
電解質7〜11:トリチアン
アルゴン雰囲気のグローブボックス内でジルコニア製ボールミル容器に所望の量の1,3,5−トリチアン、LiTFSI、アセトニトリル、ジルコニア製ボールの順に入れ密封した。容器の回転速度は毎分700回転で、5分間作動、5分間停止の操作を5回行い、試料を合成した。混合比で試薬を混合した。トリチアンとLiTFSIの比は2:1(電解質7)、1:1(電解質8)、1:2(電解質9)、1:3(電解質10)を検討した。アセトニトリルはLiTFSIと等モル量加えた。試料は、ボールミル処理後に減圧下、室温で二晩乾燥させた。トリチアンに二倍モル量のLiBETI(LiN(SOCFCFを作用させた試料も同様の手法により得た(電解質11)。
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図3及び図4に示す。
(実施例12〜23)
[電解質の調製]
電解質12:[N(CH][N(SOCFCF](N1111CPFSI)
テトラメチルアンモニウムブロミド(0.491g,3.19mmol)を2mlのイオン交換水に溶解させ、そこに、6mlのイオン交換水に溶解させたLiCPFSI(Li[N(SOCFCF])(0.951g,3.18mmol)を滴下した。混合した溶液を3時間室温で撹拌した後、メンブレンフィルター(0.45μm)を用いてろ過を行い、フィルター上に残った固体をシュレンク管に集め、真空中約100℃で48時間乾燥させ、試料を合成した(収率:72%)。
N1111CPFSI: 1H NMR(400 MHz, rt, DMSO-d6): 3.08 (s, 12H, N(CH3)4).13C NMR (68 MHz, rt, DMSO-d6): 54.5 (t, JCN = 3.9 Hz, N(CH3)4), 109.3 (tt, 1JCF=272.9 Hz, 2JCF = 25.4 Hz, -CF2-CF2-CF2-), 112.4 (tt, 1JCF=296.6 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-). 19F NMR (376 MHz, rt, DMSO-d6): -120.4 (br), -105.4 (br). Anal. Calcd for C7H12F6N2O4S2: C, 22.95; H, 3.30; N,7.65. Found: C, 23.12; H, 3.20; N, 7.46.
電解質13:[N(CH(CHCH)][N(SOCFCF](N1112CPFSI)
エチルトリメチルアンモニウムヨージドを原料として用いた以外は、電解質12と同様の手順で合成を行った(収率:72%)。
N1112CPFSI: 1H NMR (400 MHz, r.t., DMSO-d6): 1.23 (t, 3H, JHH= 7.3 Hz, N(CH3)3(CH2CH3)), 3.00 (s, 9H, N(CH3)3(CH2CH3)), 3.31 (q, 2H, JHH = 7.3 Hz, N(CH3)3(CH2CH3)). 13C NMR (67.8 MHz, rt, DMSO-d6): 7.9 (s, N(CH3)3(CH2CH3)), 51.7 (t, JCN = 4.2 Hz, N(CH3)3(CH2CH3)), 61.0 (t, JCN = 2.8 Hz, N(CH3)3(CH2CH3)), 109.4 (tt, 1JCF =272.9 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-), 112.5 (tt, 1JCF=297.7 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-). 19F NMR (376 MHz, rt, DMSO-d6): -120.4 (br), -105.4 (br). Anal. Calcd for C8H14F6N2O4S2: C, 25.26; H, 3.71; N,7.37. Found: C, 25.27; H, 3.87; N, 7.56.
電解質14:[N(CH)(CHCH][N(SOCFCF](N1222CPFSI)
トリエチルメチルアンモニウムクロリドを原料として用いた以外は、電解質12と同様の手順で合成を行った(収率:79%)。
N1222CPFSI:1H NMR (400 MHz, rt, DMSO-d6): 1.19 (t, 9H, JHH = 7.3 Hz, N(CH3)(CH2CH3)3), 2.86 (s, 3H, N(CH3)(CH2CH3)3), 3.24 (q, 6H, JHH =7.3 Hz, N(CH3)(CH2CH3)3).13C NMR(67.8 MHz, rt, DMSO-d6): 7.2 (s, N(CH3)(CH2CH3)3), 45.9 (t, JCN = 4.2 Hz, N(CH3)(CH2CH3)3), 55.1 (t, JCN = 2.8 Hz, N(CH3)(CH2CH3)3), 109.5 (tt, 1JCF =272.7 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-), 112.5 (tt, 1JCF=298.0 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-) 19F NMR (376 MHz, rt, DMSO-d6): -120.4 (br), -105.4 (br). Anal. Calcd for C10H18F6N2O4S2: C,29.41 ; H, 4.44; N,6.86. Found: C, 29.40; H, 4.36; N, 6.74.
電解質15:[N(CHCH][N(SOCFCF](N2222CPFSI)
テトラエチルアンモニウムブロミドを原料として用いた以外は電解質12と同様の手順で合成を行った(quant.)。
N2222TFSI: 1H NMR (400 MHz, rt, DMSO-d6): 1.17 (t, 12H, JHH= 6.8 Hz, N(CH2CH3)4), 3.21 (q, 8H, JHH= 6.8 Hz, N(CH2CH3)4). 13C NMR (68 MHz, rt, DMSO-d6): 6.9 (s, N(CH2CH3)4), 51.5 (t, JCN = 3.1 Hz, N(CH2CH3)4), 109.3 (tt, 1JCF =272.9 Hz, 2JCF = 25.4 Hz, -CF2-CF2-CF2-), 112.4 (tt, 1JCF=296.6 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-). 19F NMR (376MHz, rt, DMSO-d6): -120.4 (br), -105.5 (br). Anal. Calcd for C11H20F6N2O4S2: C, 31.28; H, 4.77; N,6.63. Found: C, 31.30; H, 4.74; N, 6.70.
電解質16:[N(CH(CHCH][N(SOCFCF](N1122CPFSI)
4.7mlのアセトニトリル中でN,N−ジエチルメチルアミン(1.59ml,13.4mol)とヨードメタン(1.0ml,16.1mmol)を混合し、室温で24時間撹拌した。その後、溶媒を減圧留去し、生成物をヘキサン(5ml×6)で洗浄し、真空中約100℃で48時間乾燥させ、N−メチル−N,N−ジメチルエチルアンモニウムヨージド(N1122I)を合成した(白色固体、収率:62%)。合成したN−エチル−N,N−ジメチルエチルアンモニウムヨージド(0.8614g,3.76mmol)を2mlのイオン交換水に溶解させ、そこに、3mlのイオン交換水に溶解させたLiCPFSI(1.1264g,3.76mmol)を滴下した。混合した溶液を氷浴中で30分冷却した後、析出した固体をメンブレンフィルター(0.45μm)でろ過を行って集めた。フィルター上に残った固体をイオン交換水で洗浄(10ml×6)した後、シュレンク管に移し、真空中約100℃で48時間乾燥させ、試料を合成した(白色固体、収率:65%)。
N1122CPFSI: 1H NMR (400 MHz, r.t., DMSO-d6): 1.22 (t, 6H, JHH= 6.8 Hz), 2.94 (s, 6H), 3.29 (q, 4H, JHH = 6.8 Hz). 13C NMR(67.8 MHz, r.t., DMSO-d6): 7.6(s, CH3-CH2-N), 48.9(t, JCN = 4.2 Hz, CH3-N ), 58.0(t, JCN = 3.1 Hz, CH3-CH2-N), 109.4 (tt, 1JCF=272.9 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-), 112.5 (tt, 1JCF =297.7 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-). 19F(376 MHz, r.t., DMSO-d6): -120.5 (br), -105.5 (br).Anal. Calcd for C9H16F6N2O4S2: C,27.41; H, 4.09; N,7.10. Found: C, 27.34; H, 4.02; N, 7.16.
電解質17:[N(CH(CHCHCHCH)][N(SOCFCF](P11CPSFI)
5mlのアセトニトリル中で1−メチルピロリジニウム(1.91ml,18mmol)とヨードメタン(1.34ml,22mmol)を混合し、室温で24時間撹拌した。その後、溶媒を減圧留去し、生成物をヘキサン(10ml×4)で洗浄し、真空中約100℃で48時間乾燥させ、N,N−ジメチルピロリジニウムヨージドを合成した(収率:89%)。合成したN,N−ジメチルピロリジニウムヨージドを原料として用いた以外は電解質12と同様の手順で合成を行った(収率:65%)。
P11CPFSI:1H NMR (400 MHz, rt, DMSO-d6): 2.10 (m, 4H, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH3)2), 3.08 (s, 6H, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH3)2), 3.44 (m, 4H, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH3)2). 13C NMR (68 MHz, r.t., DMSO-d6): 21.4 (s, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH3)2), 51.1 (t, JCN = 3.9 Hz, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH3)2), 64.9 (t, JCN = 3.1 Hz, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH3)2), 109.3 (tt, 1JCF =272.6 Hz, 2JCF = 25.7 Hz, -CF2-CF2-CF2-), 112.5 (tt, 1JCF=298.0 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-). 19F NMR (376MHz, rt, DMSO-d6): -120.4 (br), -105.3 (br). Anal. Calcd for C9H14F6N2O4S2: C, 27.55; H, 3.60; N,7.14. Found: C, 27.56; H, 3.46; N, 7.11.
電解質18:[N(CH)(CHCH)(CHCHCHCH)][N(SOCFCF](P12CPFSI)
ヨードエタンを原料として用い、N,N−ジメチルピロリジニウムヨージドと同じ手順でN−エチル−N−メチルピロリジニウムヨージドを合成した。以下、合成したN−エチル−N−メチルピロリジニウムヨージドを原料として用いた以外は電解質12と同様の手順で合成を行った(収率:72%)。
P12CPFSI:1H NMR(400 MHz, rt, DMSO-d6): 1.24-1.27 (m, 3H, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH2CH3)(CH3)), 2.05 (m, 4H, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH2CH3)(CH3)), 2.94 (s, 3H, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH2CH3)(CH3)), 3.32-3.42 (m, 6H, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH2CH3)(CH3)). 13C NMR (68 MHz, rt, DMSO-d6): 8.7 (s, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH2CH3)(CH3)), 21.1 (s, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH2CH3)(CH3)), 47.0 (t, JCN = 3.9 Hz, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH2CH3)(CH3)), 58.5 (t, JCN = 3.1 Hz, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH2CH3)(CH3)), 62.0 (t, JCN = 3.3 Hz, N(-CH2CH2CH2CH2-)(CH2CH3)(CH3)), 109.3 (tt, 1JCF =272.6 Hz, 2JCF = 25.7 Hz, -CF2-CF2-CF2-), 112.4 (tt, 1JCF=297.6 Hz, 2JCF = 25.7 Hz, -CF2-CF2-CF2-). 19F NMR (376MHz, rt, DMSO-d6): -120.5 (br), -105.5 (br). Anal. Calcd for C10H16F6N2O4S2: C, 29.56; H, 3.97; N,6.89. Found: C, 29.52; H, 3.82; N, 6.81.
電解質19〜21:[N(CH)(CHCH][N(SOCFCF]+nLiTFSI (n=0.01、0.5、0.1)(N1222CPFSI) [N(CH)(CHCH][N(SOCFCF](N1222CPFSI)は[N(CH)(CHCH]Cl(N1222Cl)とLiCPFSIからイオン交換法によって合成した。また、N1222CPFSI(0.7972g,1.98mmol)に対して0.01倍モルのLiTFSI(0.0056g,0.0195mmol)を、アセトニトリル(5ml)を溶媒とすることで混合した後、溶媒を減圧留去し、真空中約100℃で72時間以上乾燥させることにより試料を得た(電解質19)。調製後の試料にアセトニトリルが含まれないことはH NMR、DSCによって確認した。また、同様の方法で、N1222CPFSI(0.8848g,2.17mmol)に対して0.05、0.1倍モルのLiTFSIをドープした試料を調製した(各々、電解質20及び21)。
電解質22及び23:スルフィド基を持つジカチオンアンモニウム塩とリチウム塩の添加
Figure 2013214510

アセトニトリル(9ml)中でテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA,2.4ml,16mmol)とクロロメチルメチルスルフィド(3.2ml,32mmol)を混合し、24時間還流した。溶媒を減圧留去した後ヘキサン(20ml×3)とアセトン(20ml×3)で洗浄し、減圧下60℃で48時間以上乾燥した(収率:87%)。生成物(0.5012g,1.62mmol)とLiCPFSI(0.9747g,3.24mmol)をイオン交換水中で混合し、析出した白色固体をメンブレンフィルターで濾別後シュレンク反応管に移した。減圧下75℃で48時間以上乾燥を行い、上図にあるジカチオン性アンモニウムCPFSI塩を生成物として得た(収率:97%)(電解質22)。
また、上述のジカチオン性アンモニウムCPFSI塩(0.8794g,1.07mmol)とLiTFSI(0.0305g,0.106mmol)をシュレンク反応管にとり、アセトニトリル(10ml)を加えて混ぜ合わせて均一な溶液にした後溶媒を減圧留去し、90℃で48時間以上乾燥させ、試料とした(電解質23)。
試料の合成はNMRによって確認した。以下にNMRデータを示す。
1H NMR (400 MHz, r.t., DMSO-d6): 2.48 (s, 6H), 3.27 (s, 12H), 4.02 (s, 4H), 4.77(s, 4H). 13C NMR(67.8 MHz, r.t., DMSO-d6): 18.1(s), 49.2(s), 54.2(s), 71.1(s), 109.4 (tt, 1JCF=272.9 Hz, 2JCF= 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-), 112.5 (tt, 1JCF=297.7 Hz, 2JCF = 25.1 Hz, -CF2-CF2-CF2-). 19F(376 MHz, r.t., DMSO-d6): -120.4 (br), -105.4 (br).
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図5に示す。
(実施例24〜26)
[電解質の調製]
電解質24〜26:LiN(SOCF +nCHCN (n=0.33、0.5、0.67)
窒素雰囲気下でLiN(SOCF(以下、LiTFSIと表記する。)に対して所望量のアセトニトリルを添加し、室温で1時間攪拌することにより目的とする試料を白色粉末として得た。LiTFSIとアセトニトリルの比は、1:0.33(電解質24)、1:0.5(電解質25)、1:0.67(電解質26)であった。
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図6に示す。
(実施例27)
[電解質の調製]
電解質27:Li[N(SOCF](CHCN)
Acta Cryst. 2011, E67, m534に記されている手法を参考に試料を合成した。不活性ガス雰囲気下でシュレンク反応管にLiTFSIを約1.5gとった後、5倍モル量のアセトニトリルを添加し室温で1時間ほど攪拌することにより無色透明の溶液を得た。この溶液が二相に分離するまでトルエンを加え室温下で静置することにより、Li[N(SOCF](CHCN) (Li(TFSI)(CHCN))を無色透明の単結晶として得た。
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図7に示す。
(実施例28)
[電解質の調製]
電解質28:Li(CFSO)(CHCN)
Li(CFSO) (以下、LiOTfと表記する。)に過剰量のアセトニトリルを加え溶解させた後、トルエンを添加し室温で静置することにより無色の板状結晶を生じさせた。母液を除き、結晶をペンタンで洗浄した。窒素気流下で結晶を乾燥させることでLi(CFSO)(CHCN)を得た。
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図8に示す。
(実施例29及び30)
[電解質の調製]
電解質29〜30:Li(X){(HC)NCHCHN(CH} (X=N(SOCFCF (CPFSA)及びCFSO(OTf))
Li[N(SOCFCF](以下、LiCPFSAと表記する。)にトルエンを加え懸濁液を得た後、等モル量の(HC)NCHCHN(CH(テトラメチルエチレンジアミン、以下、TMEDAと表記する。)を加えた。40度で加熱し、LiCPFSAを完全に溶解させたのち、反応液を室温に冷却し静置することにより無色の結晶を得た。母液を取り除き、ペンタンで洗浄したのち、減圧下で乾燥させることにより目的生成物Li(CPFSA)(TMEDA)を得た(電解質29)。
同様の手法でLiCPFSAの替わりにLi(CFSO)(以下、LiOTfと表記する。)を用いることによりLi(OTf)(TMEDA)を得た(電解質30)。
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図9に示す。
(実施例31〜33)
[電解質の調製]
電解質31〜33:[N(CH)(CHCH][N(SOCFCF] (N1222CPFSA)+0.1LiX (X=N(SOCFCF (CPFSA)、N(SOCF(TFSI)及びCFSO(OTf))
柔粘性結晶イオン対[N(CH)(CHCH][N(SOCFCF](N1222CPFSA)に対し0.1倍モルのLiX(ここで、Xは、N(SOCFCF(CPFSA)(電解質31)、N(SOCF(TFSI)(電解質32)、及びCFSO(OTf)(電解質33)である)を加え、アセトニトリルを用いて溶解させた後、加熱条件下で溶媒を留去した。得られた白色粉末を加熱し、融解させることにより柔粘性結晶イオン対へのリチウム塩のドープを行った。
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図10に示す。
(実施例34)
[電解質の調製]
電解質34:Li[N(SOCF0.67[CFSO0.33 (Li(TFSI)0.67(OTf)0.33) + 0.33CHCN
LiN(SOCF(以下、LiTFSIと表記する。)とLi(CFSO) (以下、LiOTfと表記する。)をフラスコにとり、アセトニトリルを加え溶解させた。加熱条件下でアセトニトリルを留去し白色粉末を得た。得られた粉末を加熱し、融解させることで二種類の塩を混合したのち、室温まで冷却した。その後、LiTFSIに対し再度0.5倍モル量のアセトニトリルを添加し、攪拌することによりことにより目的とする試料を得た。
[イオン伝導度測定] ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス
法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図11に示す。
(実施例35及び36)
[電解質の調製]
電解質35及び36:NaX + 0.5CHCN (X=N(SOCF及びSCN)
NaXをフラスコにとり、0.5倍モル量のアセトニトリルを加え室温化で一時間攪拌することにより、目的とする試料を得た。ここで、XはN(SOCF(電解質35)、又はSCN(電解質36)である。
[イオン伝導度測定]
ここで得られた試料を円盤状に加圧成型し、密閉式セル中において交流インピーダンス法によりイオン伝導度を測定し、固体状態でイオン伝導性を示すことを確認した。結果を図12に示す。
(実施例37)
[リチウムイオン電池]
R2032コイン型セルを用いて、LiCoOの正極シート上(宝泉株式会社製)に薄板状に加圧成形した電解質31(上記のN1222CPFSA)に0.1倍モル量のLiCPFSAを添加したもの(厚さ:約300μm))を載せ、さらにその上にリチウム箔を置くことでリチウム電池を作成した。60℃にて0.02Cでの充放電試験を行ったところ、初期の電池容量は、30m Ah g−1であった。
本発明のイオン伝導性固体電解質によれば、高いイオン伝導性を示すと共に高い安全性が確保された固体電解質を提供できるので、電池の電解質に採用した場合に高い安全性が実現できる。
具体例としては、例えば、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、自動車、バイク、原動機付自転車、自転車、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、電動工具、ストロボ、カメラ、負荷平準化用電源、自然エネルギー貯蔵電源等が挙げられる。

Claims (9)

  1. 少なくとも、(A)窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含有する電子供与性有機化合物、または(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオン、のいずれか1種を含有する、イオン伝導性固体電解質。
  2. 前記(A)窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を1〜3個含有する電子供与性有機化合物が、アミン、ニトリル、エーテル又はチオエーテル化合物である、請求項1に記載のイオン伝導性固体電解質。
  3. 窒素、酸素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる1〜3個の原子がカチオンと配位することにより単座、二座又は三座の配位性を示す、請求項1又は2に記載のイオン伝導性固体電解質。
  4. 前記(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオンが、窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を環原子として少なくとも1個含有するアニオンである、請求項1に記載のイオン伝導性固体電解質。
  5. 前記(B)窒素、燐及び硫黄原子の群から選ばれる原子を少なくとも1個含有する環状構造を有するアニオンが、下記構造式:
    Figure 2013214510

    で表されるアニオンである、請求項1または4に記載のイオン伝導性固体電解質。
  6. LiBF、LiPF、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(SOF)、Li(SOCF(N(SOCF(ここで、n+m=1である)、LiSCN、
    Figure 2013214510

    からなる群より選択される1以上のリチウム塩をさらに含有する、請求項1乃至5のいずれか一つに記載のイオン伝導性固体電解質。
  7. リチウムを吸蔵・放出することが可能な負極、及びリチウムを吸蔵・放出することが可能な正極と、請求項1乃至6のいずれか一つに記載のイオン電解性固体電解質とを備えている、リチウムイオン電池。
  8. NaBF、NaPF、NaCFSO、NaN(SOCF、NaN(SOCFCF、NaN(SOF)、Na(SOCF(N(SOCF(ここで、n+m=1である)、NaSCN、からなる群より選択される1以上のナトリウム塩をさらに含有する、請求項1乃至5のいずれか一つに記載のイオン伝導性固体電解質。
  9. ナトリウムを吸蔵・放出することが可能な負極、及びナトリウムを吸蔵・放出することが可能な正極と、請求項1乃至5又は8のいずれか一つに記載のイオン電解性固体電解質とを備えている、ナトリウムイオン電池。
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