JP5387333B2 - 非水系電解液、それを用いた電池及びリン酸エステル化合物 - Google Patents
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Description
非水系電解液電池に用いる電解液は、通常、主として電解質と非水溶媒とから構成されている。リチウムイオン二次電池の電解液としては、LiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2等の電解質を、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の高誘電率溶媒と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の低粘度溶媒との混合溶媒に溶解させた非水系電解液が用いられている。
これまでに、リチウムイオン電池の特性を改善する方法として、リン酸エステル化合物を含有する非水系電解液は多数提案されている(特許文献1〜3参照)。特許文献1では、非共役系不飽和結合を有する環状カーボネートと特定炭素数のアルキル又はフッ素置換アルキルのリン酸エステルを含有する電解液を用いることで、難燃性及び充放電効率を改善することがなされている。特許文献2では、リン酸エステルを含有する電解液を用いることで、サイクル特性、負荷特性、37℃における自己放電率が改善されるという提案がなされている。特許文献3では、炭素数1〜4のアルキル基とアリル基、特定炭素数のアリール又はアラルキル基を有するリン酸エステルを含有する電解液を用いることで、自己消火性に優れ、充放電特性に優れた電池が得られるという提案がなされている、
一方、特許文献2には、ハロゲン置換リン酸エステルは記載されておらず、実施例に示されているリン酸エステルはジベンジルホスフェートのみで、37℃における自己放電率が改善されたとの実施例があるが、高温保存に対する影響は全く記載されていない。また、実施例の充電電圧が4.1Vであり、近年の市販電池で主流となっている4.2V充電で、同様の効果が得られるか否か定かではない。
本発明は、非水系電解液二次電池において、充電状態での高温保存時におけるガス発生を抑制し、かつ電池の充放電特性を向上させる二次電池用非水系電解液と、この非水系電解液を用いた二次電池を提供することを課題とする。 更に、上記非水系電解液の添加剤として有用な新規なリン酸エステル化合物を提供することを課題とする。
即ち、本発明の要旨は、電解質と非水溶媒とを含む非水系電解液において、下記一般式(1)で表されるハロゲン含有リン酸エステル化合物を含有することを特徴とする非水系電解液にある(請求項1)。
2以上10以下である(請求項2)。
更に、R1、R2及びR3の1つ又は2つがハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基であり、残りがハロゲン原子で置換されていてもよい飽和脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基である(請求項3)。
更に、一般式(1)で表される化合物を0.001重量%以上10重量%以下含有する
(請求項4)。
更に、非水電解液が、炭素―炭素不飽和結合を有する環状カーボネート、ハロゲン原子
を有する環状カーボネート、モノフルオロリン酸塩、ジフルオロリン酸塩及びニトリル化
合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有する(請求項5)。
又、他の要旨は、下記式(2)で表されるハロゲン含有リン酸エステル化合物にある(請求項7)。
〔1.非水系電解液〕
本発明の非水系電解液は、一般的な非水系電解液と同様に、電解質及びこれを溶解する非水溶媒を含有し、更に前記一般式(1)で表されるハロゲン含有リン酸エステル化合物を含有することを特徴とする。
本発明の非水系電解液に用いる電解質に制限は無く、目的とする非水系電解液二次電池に電解質として用いられるものであれば公知のものを任意に採用することができる。本発明の非水系電解液をリチウム二次電池に用いる場合には、通常は、電解質としてリチウム塩を用いる。
また、電解質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。中でも、特定の無機リチウム塩の2種を併用したり、無機リチウム塩と含フッ素有機リチウム塩とを併用したりすると、トリクル充電時のガス発生が抑制されたり、高温保存後の劣化が抑制されるので好ましい。特に、LiPF6とLiBF4との併用や、LiPF6、LiBF4等の無機リチウム塩と、LiCF3SO3、LiN(CF3 SO2)2、LiN(C2F5SO2)2等の含フッ素有機リチウム塩とを併用することが好ましい。
本発明の非水系電解液中におけるリチウム塩の濃度は、本発明の要旨を損なわない限り任意であるが、通常0.5mol/L以上、好ましくは0.6mol/L以上、より好ましくは0.8mol/L以上、更に好ましくは1.0mol/L以上で、特に好ましくは1.1mol/L以上、最も好ましくは、1.2mol/L以上である。また、通常3mol/L以下、好ましくは2mol/L以下、より好ましくは1.8mol/L以下、更に好ましくは1.5mol/L以下の範囲である。この濃度が低過ぎると、非水系電解液の電気伝導率が不十分となる場合があり、濃度が高過ぎると、粘度上昇のため電気伝導率が低下し、本発明の非水系電解液を用いた非水系電解液二次電池の性能が低下する場合がある。
本発明の非水系電解液が含有する非水溶媒としては、従来から非水系電解液の溶媒として公知のものの中から適宜選択して用いることができる。なお、非水溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
通常使用される非水溶媒の例としては、環状カーボネート、鎖状カーボネート、鎖状及び環状カルボン酸エステル、鎖状及び環状エーテル類、含リン有機溶媒、含硫黄有機溶媒 などが挙げられる。
環状カーボネートとしては、 エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類が挙げられ、アルキレンカーボネート類の炭素数は、通常3以上6以下である。
鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート等などのジアルキルカーボネート類が挙げられ、構成するアルキル基の炭素数は、夫々1以上5以下が好ましく、特に好ましくは1以上4以下である。また、アルキル基の水素の一部がフッ素で置換されていてもよい。
鎖状カルボン酸エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、吉草酸メチル、吉草酸エチル等及びトリフルオロ酢酸プロピル、トリフルオロ酢酸ブチル等のこれらの化合物の水素の一部をフッ素で置換した化合物等が挙げられ、鎖状カルボン酸エステル類の総炭素数は、通常、3以上10以下、好ましくは3以上6以下である。これらの中でも、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、酪酸メチル、酪酸エチル、吉草酸メチルがより好ましい。
更に、鎖状エーテルとしては、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシメタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシメタン、エトキシメトキシエタン等が挙げられる。これらの中でも、ジメトキシエタン、ジエトキシエタンがより好ましい。
環状エーテル例としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
上記の非水溶媒の中でも、環状カーボネートであるエチレンカーボネート及び/又はプロピレンカーボネートを用いることが好ましく、更にこれらと鎖状カーボネートとを併用することが電解液の高い電導度と低い粘度を両立できる点から好ましい。
〔1−3.式(1)で表されるハロゲン含有リン酸エステル化合物〕
本発明の非水系電解液は、下記一般式(1)で表されるハロゲン含有リン酸エステル化合物を含有することを特徴とする。
ハロゲン原子で置換された炭化水素基としては、具体的には、モノ、ジ又はトリハロメチル基(但し、ハロは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素。以下同様。)、モノ、ジ、トリ又はパーハロエチル基、モノ、ジ、トリ又はパーハロプロピル基等のハロアルキル基、フルオロビニル基、ジフルオロビニル等のハロアルケニル基、ハロアルキニル基、ハロフェニル等のハロアリール基、ハロベンジル等のハロアラルキル基等が挙げられるが、ハロアルキル基であるのが好ましい。
前記式(1)で表されるハロゲン含有リン酸エステル化合物の具体例としては、次のようなものが挙げられる。 リン酸ビニルビス(トリフルオロメチル)、リン酸アリルビス(トリフルオロメチル)、リン酸1−プロペニルビス(トリフルオロメチル)、リン酸プロパルギルビス(トリフルオロメチル)、リン酸ビニルビス(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸アリルビス(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸1−プロペニルビス(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸プロパルギルビス(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸ビニルビス(ペンタフルオロエチル)、リン酸アリルビス(ペンタフルオロエチル)、リン酸1−プロペニルビス(ペンタフルオロエチル)、リン酸プロパルギルビス(ペンタフルオロエチル)等の1ケの不飽和炭化水素基と2ケのハロアルキル基を有する化合物、リン酸ジビニル(トリフルオロメチル)、リン酸ジアリル(トリフルオロメチル)、リン酸ジ(1−プロペニル)(トリフルオロメチル)、リン酸ジプロパルギル(トリフルオロメチル)等の2ケの不飽和炭化水素基と1ケのハロアルキル基を有する化合物、リン酸フェニルビス(トリフルオロメチル)、リン酸トリルビス(トリフルオロメチル)、リン酸ジフェニル(トリフルオロメチル)等のアリール基とハロアルキル基を有する化合物、リン酸ベンジルビス(トリフルオロメチル)、リン酸フェネチルビス(トリフルオロメチル)等のアラルキル基とハロアルキル基を有する化合物、リン酸2−フルオロビニルビス(トリフルオロメチル)、リン酸2,2−ジフルオロビニルビス(トリフルオロメチル)等のハロゲン原子で置換された不飽和炭化水素基とハロアルキル基を有する化合物等が挙げられる。
本発明では、前記式(1)で表されるハロゲン含有リン酸エステル化合物に加えて、特定の化合物を電解液中に含有させることによって、さらに効果を向上させることが出来る。特定の化合物としては、炭素―炭素不飽和結合を有する環状カーボネート、ハロゲン原子を有する環状カーボネート、モノフルオロリン酸塩またはジフルオロリン酸塩、ニトリル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物が挙げられる。
炭素―炭素不飽和結合を有する環状カーボネート化合物を含有する場合、非水系電解液中におけるその割合は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、特に好ましくは0.3重量%以上、最も好ましくは0.5重量%以上である。炭素−炭素不飽和結合を有する環状カーボネート化合物が少なすぎると、電池のサイクル特性や高温保存後の容量維持特性を向上させるという効果を十分に発揮できない場合がある。しかし、炭素−炭素不飽和結合を有する環状カーボネート化合物の含有量が多すぎると、高温保存時にガス発生量が増大したりする場合があるので、その上限は、通常10重量%、好ましくは8重量%、特に好ましくは6重量%である。
モノフルオロリン酸塩またはジフルオロリン酸塩としては、モノフルオロリン酸塩およびジフルオロリン酸塩のカウンターカチオンとしては特に限定はないが、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び、N+R4R5R6R7(式中、R4〜R7は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜12の有機基を表わす。)で表されるアンモニウム等が例示として挙げられる。
これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
なお、モノフルオロリン酸塩及びジフルオロリン酸塩は、非水系電解液として実際に二次電池作製に供すると、その電池を解体して再び非水系電解液を抜き出しても、その中の含有量が著しく低下している場合が多い。従って、電池から抜き出した非水系電解液から、少なくとも1種のモノフルオロリン酸塩及び/又はジフルオロリン酸塩が検出できるものは、非水系電解液中にこれらを本発明で規定する所定割合で含む非水系電解液であるとみなされる。
非水系電解液がニトリル化合物を含有する場合、非水系電解液中におけるその割合は、通常、0.001重量%以上、好ましくは0.01重量%以上、特に好ましくは0.1重量%以上、最も好ましくは0.2重量%以上であり、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下、特に好ましくは2重量%以下である。
本発明の非水系電解液は、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、各種の添加剤を含有していても良い。添加剤としては、従来公知のものを任意に用いることができる。 尚、添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
添加剤の例としては、過充電防止剤や、高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を改善するための助剤などが挙げられる。
過充電防止剤の具体例としては、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物; 2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ物; 2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソール、2,6−ジフルオロアニオール等の含フッ素アニソール化合物; などが挙げられる。
本発明の非水系電解液が過充電防止剤を含有する場合、その濃度は本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、非水系電解液全体に対して通常0.1重量%以上、5重量%以下の範囲とすることが望ましい。非水系電解液に過充電防止剤を含有させることによって、過充電による非水系電解液二次電池の破裂・発火を抑制することができ、非水系電解液二次電池の安全性が向上するので好ましい。
本発明の非水系電解液が助剤を含有する場合、その濃度は本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、非水系電解液全体に対して通常0.1重量%以上、5重量%以下の範囲とすることが好ましい。
非水系電解液は、本発明のリチウム二次電池に用いる際、通常は液体状態で存在するが、例えば、これを高分子によってゲル化して、半固体状電解質にしてもよい。ゲル化に用いる高分子は任意であるが、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリレート、ポリメタクリレートなどが挙げられる。なお、ゲル化に用いる高分子は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
本発明の非水系電解液は、上述した非水溶媒に、上述した電解質と、本発明の前記一般式(1)で表されるハロゲン含有リン酸エステル化合物と、好ましくは炭素―炭素不飽和結合を有する環状カーボネート、ハロゲン原子を有する環状カーボネート、モノフルオロリン酸塩、ジフルオロリン酸塩及びニトリル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物と、必要に応じて用いられるその他の助剤などを溶解させることにより、調製することができる。
本発明の非水系電解液二次電池は、非水系電解液以外の構成については、従来公知の非水系電解液二次電池と同様であり、通常は、本発明の非水系電解液が含浸されている多孔膜(セパレータ)を介して正極と負極とが積層され、これらがケース(外装体)に収納された形態を有する。本発明の非水系電解液二次電池の形状は特に制限されるものではなく、円筒型、角形、ラミネート型、コイン型、大型等の何れであってもよい。
非水系電解液としては、上述の本発明の非水系電解液を用いる。なお、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、本発明の非水系電解液に対し、その他の非水系電解液を混合して用いることも可能である。
本発明の非水系電解液二次電池に用いられる負極を構成する負極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば、特に制限はない。その具体例としては、炭素質材料、合金系材料、リチウム含有金属複合酸化物材料等が挙げられる。
炭素質材料負極(以下「炭素負極」と称す場合がある。)の負極活物質として用いられる炭素質材料としては、以下の(1)〜(4)から選ばれるものが、初期不可逆容量、高電流密度充放電特性のバランスが良く好ましい。また、(1)〜(4)の炭素質材料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
(2)人造炭素質物質並びに人造黒鉛質物質を400から3200℃の範囲で1回以上熱処理した炭素質材料
(3)負極活物質層が少なくとも2種類以上の異なる結晶性を有する炭素質から成り立ちかつ/又はその異なる結晶性の炭素質が接する界面を有している炭素質材料
(4)負極活物質層が少なくとも2種類以上の異なる配向性を有する炭素質から成り立ちかつ/又はその異なる配向性の炭素質が接する界面を有している炭素質材料
電池の非水系電解液注液工程直前の段階での片面あたりの負極活物質層の厚さは、通常15μm以上であり、20μm以上が好ましく、30μm以上が更に好ましく、また、通常150μm以下であり、120μm以下が好ましく、100μm以下が更に好ましい。負極活物質の厚さが、この範囲を上回ると、非水系電解液が集電体界面付近まで浸透しにくいため、高電流密度充放電特性が低下する場合がある。またこの範囲を下回ると、負極活物質に対する集電体の体積比が増加し、電池の容量が減少する場合がある。また、負極活物質をロール成形してシート電極としてもよく、圧縮成形によりペレット電極としてもよい。
また、集電体の形状は、集電体が金属材料の場合は、例えば、金属箔、金属円柱、金属コイル、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチメタル、発泡メタル等が挙げられる。中でも、好ましくは金属薄膜、より好ましくは銅箔であり、更に好ましくは圧延法による圧延銅箔と、電解法による電解銅箔があり、どちらも集電体として用いることができる。
圧延法により作製した銅箔からなる集電体は、銅結晶が圧延方向に並んでいるため、負極を密に丸めても、鋭角に丸めても割れにくく、小型の円筒状電池に好適に用いることができる。
電解銅箔は、例えば、銅イオンが溶解された非水系電解液中に金属製のドラムを浸漬し、これを回転させながら電流を流すことにより、ドラムの表面に銅を析出させ、これを剥離して得られるものである。上記の圧延銅箔の表面に、電解法により銅を析出させていても良い。銅箔の片面又は両面には、粗面化処理や表面処理(例えば、厚さが数nm〜1μm程度までのクロメート処理、Ti等の下地処理等)がなされていても良い。
金属皮膜の厚さが、1μmより薄くなると、強度が低下するため塗布が困難となる場合がある。また、100μmより厚くなると、捲回等の電極の形を変形させる場合がある。なお、金属薄膜は、メッシュ状でもよい。
集電体と負極活物質層の厚さの比が、上記範囲を上回ると、高電流密度充放電時に集電体がジュール熱による発熱を生じる場合がある。また、上記範囲を下回ると、負極活物質に対する集電体の体積比が増加し、電池の容量が減少する場合がある。
具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、エチレン・プロピレンゴム等のゴム状高分子;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物;EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子;アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
水系溶媒の例としては水、アルコール等が挙げられ、有機系溶媒の例としてはN−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N・N−ジメチルアミノプロピルアミン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、アセトン、ジエチルエーテル、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスファルアミド、ジメチルスルフォキシド、ベンゼン、キシレン、キノリン、ピリジン、メチルナフタレン、ヘキサン等が挙げられる。
負極活物質に対するバインダーの割合は、0.1重量%以上が好ましく、0.5重量% 以上が更に好ましく、0.6重量%以上が特に好ましく、また、20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましく、10重量%以下が更に好ましく、8重量%以下が特に好ましい。負極活物質に対するバインダーの割合が、上記範囲を上回ると、バインダー量が電池容量に寄与しないバインダー割合が増加して、電池容量の低下を招く場合がある。また、上記範囲を下回ると、負極電極の強度低下を招く場合がある。
また、ポリフッ化ビニリデンに代表されるフッ素系高分子を主要成分に含有する場合には負極活物質に対する割合は、通常1重量%以上であり、2重量%以上が好ましく、3重量%以上が更に好ましく、また、通常15重量%以下であり、10重量%以下が好ましく、8重量%以下が更に好ましい。
増粘剤を用いる場合、負極活物質に対する増粘剤の割合は、通常0.1重量%以上であり、0.5重量%以上が好ましく、0.6重量%以上が更に好ましく、また、通常5重量%以下であり、3重量%以下が好ましく、2重量%以下が更に好ましい。
本発明の非水系電解液二次電池の負極は、金属イオンを吸蔵・放出しうる負極活物質として合金系材料、好ましくはSi、Sn及びPbからなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する負極(以下「合金系材料負極」と称す場合がある。)であってもよい。
1種又は2種以上の特定金属元素を含有する化合物の例としては、1種又は2種以上の特定金属元素を含有する炭化物、酸化物、窒化物、珪化物、硫化物、燐化物等の複合化合物が挙げられる。
また、金属単体又は合金を用いるよりは単位重量当りの容量には劣るものの、サイクル特性に優れることから、Si及び/又はSnを含有する以下の化合物も好ましい。
・Si及び/又はSnと窒素との元素比が通常0.5以上であり、好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上、また、通常1.5以下であり、好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.1以下のSi及び/又はSnの窒化物。
好ましくは1.1以下のSi及び/又はSnの炭化物。
なお、上述の負極活物質は、何れか1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
負極集電体の厚さは、通常1μm以上、好ましくは5μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下である。負極集電体の厚さが厚過ぎると、電池全体の容量が低下し過ぎることがあり、逆に薄過ぎると取り扱いが困難になることがある。
また、負極集電体の重量を低減させて電池の重量当たりのエネルギー密度を向上させるために、エキスパンドメタルやパンチングメタルのような穴あきタイプの負極集電体を使用することもできる。このタイプの負極集電体は、その開口率を変更することで、重量も白在に変更可能である。また、このタイプの負極集電体の両面に負極活物質層を形成させた場合、この穴を通してのリベット効果により、負極活物質層の剥離が更に起こり難くなる。しかし、開口率があまりに高くなった場合には、負極活物質層と負極集電体との接触面積が小さくなるため、かえって接着強度は低くなることがある。
本発明の非水系電解液二次電池に使用される正極に含まれる正極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に制限はないが、例えば、リチウムと少なくとも1種の遷移金属を含有する物質が好ましい。具体例としては、リチウム遷移金属複合酸化物、リチウム含有遷移金属リン酸化合物が挙げられる。
置換されたものの具体例としては、例えば、LiNi0.5Mn0.5O2、LiNi0.85Co0.10Al0.05O2、LiNi0.33Co0.33Mn0.33O2、LiMn1.8Al0.2O4、Li Mn1.5Ni0.5O4等が挙げられる。
さらに、上述した遷移金属とリチウムとの複合酸化物の表面をAl、B、Ti、Zr、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mg、Ca、Ga等の金属の酸化物で被覆すると、高電圧における溶媒の酸化反応が抑制されて好ましい。なかでもAl2O3、TiO2、ZrO2、MgOは強度が高く、安定した被覆効果を発現させるため特に好ましい。
正極活物質のタップ密度は、通常1.3g・cm-3以上であり、1.5g・cm-3以上が好ましく、1.6g・cm-3以上が更に好ましく、1.7g・cm-3以上が特に好ましく、また、通常2.5g・cm-3以下であり、2.4g・cm-3以下が好ましい。タップ密度の高い金属複合酸化物粉体を用いることにより、高密度の正極活物質層を形成することができる。従って、正極活物質のタップ密度が上記範囲を下回ると、正極活物質層形成時に必要な分散媒量が増加すると共に、導電材や結着剤の必要量が増加し、正極活物質層への正極活物質の充填率が制約され、電池容量が制約される場合がある。また、タップ密度は一般に大きいほど好ましく特に上限はないが、上記範囲を下回ると、正極活物質層内における非水系電解液を媒体としたリチウムイオンの拡散が律速となり、負荷特性が低下しやすくなる場合がある。
以下に、本発明に使用される正極の構成及びその作製法について説明する。
正極は、正極活物質粒子と結着剤とを含有する正極活物質層を、集電体上に形成して作製される。
正極活物質を用いる正極の製造は、公知の何れの方法で作製することができる。すなわち、正極活物質と結着剤、並びに必要に応じて導電材及び増粘剤等を乾式で混合してシート状にしたものを正極集電体に圧着するか、又はこれらの材料を液体媒体に溶解又は分散させてスラリーとして、これを正極集電体に塗布し、乾燥することにより、正極活物質層を集電体上に形成させることにより正極を得ることができる。
導電材は、正極活物質層中に、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上、また、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは15重量%以下含有するように用いられる。導電材の含有量が上記範囲よりも下回ると、導電性が不十分となる場合がある。また、上記範囲よりも上回ると、電 池容量が低下する場合がある。
塗布法による場合の結着剤は、電極製造時に用いる液体媒体に対して溶解又は分散される材料であれば良いが、具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等のゴム状高分子;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・エチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子;アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物等が挙げられる。なお、これらの物質は、1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
結着剤の割合が、上記範囲を下回ると、正極活物質を十分保持できずに正極の機械的強度が不足し、サイクル特性等の電池性能を悪化させてしまう場合がある。また、上記範囲を上回ると、電池容量や導電性の低下につながる場合がある。
水系媒体の例としては、例えば、水、アルコールと水との混合媒等が挙げられる。有機系媒体の例としては、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類;キノリン、ピリジン等の複素環化合物;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、アクリル酸メチル等のエステル類;ジエチレントリアミン、N・N−ジメチルアミノプロピルアミン等のアミン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類;N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ヘキサメチルホスファルアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。なお、これらは、1種を単独で用いてもよく、また2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
増粘剤としては、本発明の効果を著しく損なわない限り制限はないが、具体的には、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン及びこれらの塩等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
集電体の形状としては、金属材料の場合、金属箔、金属円柱、金属コイル、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチメタル、発泡メタル等が挙げられ、炭素質材料の場合、炭素板、炭素薄膜、炭素円柱等が挙げられる。これらのうち、金属薄膜が好ましい。なお、薄膜は適宜メッシュ状に形成してもよい。
集電体と正極活物質層の厚さの比は特には限定されないが、(非水系電解液注液直前の片面の活物質層厚さ)/(集電体の厚さ)が通常150以下であり、20以下が好ましく、10以下が特に好ましく、また、通常0.1以上であり、0.4以上が好ましく、1以上が特に好ましい。集電体と正極活物質層の厚さの比が、上記範囲を上回ると、高電流密度充放電時に集電体がジュール熱による発熱を生じる場合がある。また、上記範囲を下回ると、正極活物質に対する集電体の体積比が増加し、電池の容量が減少する場合がある。
正極と負極との間には、短絡を防止するために、通常はセパレータを介在させる。
セパレータの材料や形状については特に制限は無く、本発明の効果を著しく損なわない限り、公知のものを任意に採用することができる。中でも、本発明の非水系電解液に対し安定な材料で形成された、樹脂、ガラス繊維、無機物等が用いられ、保液性に優れた多孔性シート又は不織布状の形態の物等を用いるのが好ましい。
樹脂、ガラス繊維セパレータの材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン、ガラスフィルター等を用いることができる。中でも好ましくはガラスフィルター、ポリオレフィンであり、更に好ましくはポリオレフィンである。これらの材料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
一方、無機物の材料としては、例えば、アルミナや二酸化珪素等の酸化物類、窒化アルミや窒化珪素等の窒化物類、硫酸バリウムや硫酸カルシウム等の硫酸塩類が用いられ、粒子形状もしくは繊維形状のものが用いられる。
[実施例A(化合物1の合成)]
50gの塩化ホスホリルに19gのアリルアルコールを氷冷下、ゆっくりと加え攪拌した後、さらに85gの2,2,2−トリフルオロエタノールと67gのピリジンの混合溶液を氷冷下、ゆっくりと加えて攪拌した。反応液中に生成した固形物をろ過で取り除き、得られた液体を蒸留して、後述の化合物1(ハロゲン含有リン酸エステル)を合成した。
また、NMRによる分析の結果を以下に示す。
・1H-NMR:重ジメチルスルホキシド(DMSO-d6)中の軽DMSOのメチル水素を内部基準(2.49ppm)とした。
・19F-NMR:ヘキサフルオロベンゼンのフッ素を外部基準(-162.2ppm)とした
・31P-NMR:リン酸重水溶液中のリン酸イオンを外部基準(0ppm) とした
13C-NMR:重ジメチルスルホキシドのメチル炭素を内部基準(39.5ppm)とした。
<非水系電解液の調製>
乾燥アルゴン雰囲気下、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネートの混合物(容量比2:8)に、それぞれ十分に乾燥したLiPF6を1mol・dm-3、ビニレンカーボネートを1重量%となるように加え、さらに上記一般式(1)で示されるハロゲン含有リン酸エステル化合物0.5重量%、又は、比較として、これに含まれないリン酸エステル化合物0.5重量%を溶解して非水系電解液を調製した。各実施例、比較例におけるリン酸エステル化合物の種類と濃度を表-2に示した。
正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO2)97重量%と、導電材としてのアセチレンブラック1.5重量%と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)1.5重量%とを、N−メチルピロリドン溶媒中で混合して、スラリー化した。得られたスラリーを負極容量の90%の容量となるように、厚さ12μmのアルミ箔の両面に塗布して乾燥し、プレス機で厚さ85μmに圧延したものを、活物質が幅30mm、長さ40mmとなるように切り出して正極とした。作成した正極は摂氏80度において12時間減圧乾燥をして用いた。
負極活物質として黒鉛粉末98重量部に、増粘剤、バインダーとしてそれぞれ、カルボキシメチルセルロースナトリウムの水性ディスパージョン(カルボキシメチルセルロースナトリウムの濃度1重量%)1重量部、及び、スチレン−ブタジエンゴムの水性ディスパージョン(スチレン−ブタジエンゴムの濃度50重量%)1重量部を加え、ディスパーザーで混合してスラリー化した。得られたスラリーを厚さ12μmの銅箔の両面に塗布して乾燥し、プレス機で厚さ75μmに圧延した。これを、活物質が幅30mm、長さ40mmとなるように切り出して負極とした。作成した負極は摂氏60度で12時間減圧乾燥して用いた。
上記の正極、負極、及びポリエチレン製のセパレータを、正極、セパレータ、負極、セパレータ、正極の順に積層して電池要素を作製した。この電池要素をアルミニウム(厚さ40μm)の両面を樹脂層で被覆したラミネートフィルムからなる袋内に正・負極の端子を突設させながら挿入した後、非水系電解液を袋内に0.6mL注入し、真空封止を行ない、シート状電池を作製した。更に、電極間の密着性を高めるために、ガラス板でシート状電池を挟んで加圧した。
1.4.33Vにおける高温保存試験
上記シート状の電池を、25℃において0.2Cに相当する定電流で充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3Vで充放電を数サイクル行って安定させた。その後、4.33V−定電流−定電圧充電(0.05Cカット)を行った後、85℃、3日間の条件で高温保存試験を行った。この高温保存の前後で、シート状電池をエタノール浴中に浸して、体積の変化から発生したガス量(高温保存ガス量)を求めた。また、高温保存後の電池電圧と、残存した容量を測定した。
本発明の二次電池用非水系電解液や非水系電解液二次電池の用途は特に限定されず、公知の各種の用途に用いることが可能である。具体例としては、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、自動車、バイク、原動機付自転車、自転車、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、電動工具、ストロボ、カメラ等を挙げることができる。
Claims (7)
- 炭化水素基の炭素数が1以上10以下であり、アルケニル基の炭素数が2以上10以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水系電解液。
- R1、R2及びR3の1つ又は2つがハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル基であり、残りがハロゲン原子で置換されていてもよい飽和脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水系電解液。
- 一般式(1)で表される化合物を0.001重量%以上10重量%以下含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の非水電解液。
- 炭素―炭素不飽和結合を有する環状カーボネート、ハロゲン原子を有する環状カーボネート、モノフルオロリン酸塩、ジフルオロリン酸塩及びニトリル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の非水電解液。
- 負極、正極及び非水系電解液を含む非水系電解液電池であって、非水系電解液が請求項1乃至5の何れか1項に記載の非水電解液であることを特徴とする非水電解液二次電池。
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