JP2013199552A - 減衰性付与剤及び減衰性材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクリル系樹脂の減衰性を高めること。
【解決手段】アクリル系樹脂と混合して使用されることで前記アクリル系樹脂に減衰性を付与する減衰性付与剤であって、2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンから選ばれた少なくとも1種を減衰性付与成分として含有することを特徴とする減衰性付与剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系樹脂に減衰性を付与する減衰性付与剤、及びアクリル系樹脂を含有し、減衰性能を発揮する減衰性材料に関する。
従来、樹脂材料に制振性等の減衰性を付与する減衰性付与成分としては、ベンゾトリアゾール基を有する化合物等が知られている(特許文献1参照)。減衰性付与成分は、溶融状態の樹脂材料と混合して使用される。減衰性付与成分は、例えば振動エネルギーを熱エネルギーに変換することによって振動エネルギーを減衰する減衰性を樹脂材料に付与することができるが、さらに減衰性に優れた減衰性付与成分が望まれていた。
国際公開第97/42844号
本発明は、アクリル系樹脂の減衰性をさらに高める減衰性付与剤を採用した減衰性付与剤、及び減衰性材料を得ることを課題とする。
1.アクリル系樹脂と混合して使用されることで前記アクリル系樹脂に減衰性を付与する減衰性付与剤であって、2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンから選ばれた少なくとも1種を減衰性付与成分として含有することを特徴とする減衰性付与剤。
2.アクリル系樹脂と前記アクリル系樹脂に減衰性を付与する減衰性付与成分とを含有する減衰性材料であって、前記減衰性付与成分として2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンから選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴とする減衰性材料。
本発明によれば、より優れた減衰性能を容易に発揮させることができる。
以下、本発明について具体的に述べる。
(減衰性付与剤)
減衰性付与剤は、アクリル系樹脂と混合して使用されることでアクリル系樹脂に減衰性を付与するものであり、減衰性付与成分と、必要に応じて減衰性付与成分以外の成分を含有するものである。
その減衰性付与成分としては、トリアゾール系である2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)−5−クロロベンゾトリアゾール(2HDBPCB)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(チヌビン329)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール(チヌビン328)、ビスフェノール系であるp−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物(ノクラックPBK)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ジ−tert−ブチルフェノール)(ノクラックNS−6)、芳香族第2級アミン系である4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(ノクラックCD)から選ばれた少なくとも1種が使用される。
減衰性付与剤には、これらの減衰性付与成分を1種のみ使用してもよく、2種以上を併用することもできる。また、これらの減衰性付与成分に加えて、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(TINUVIN234)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、及び2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]の1種以上も同じく減衰性付与成分として併用することも可能である。
また、減衰性付与剤に含有される上記減衰性付与成分以外の成分として、溶媒、充填剤、難燃剤、腐食防止剤、着色剤、分散剤、湿潤剤等の任意成分を必要に応じて含有させることができる。
減衰性付与剤中における減衰性付与成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、最も好ましくは全量を減衰性付与成分とした減衰性付与剤である。この減衰性付与成分の含有量が50質量%以上の場合、アクリル系樹脂に対する減衰性付与剤の配合量を削減することができるため、減衰性付与剤の取り扱い性が良好になる。
前記減衰性付与剤の形態は、粉体等の固体や溶液、あるいはアクリル系樹脂等の樹脂粒子分散液と前記減衰性付与成分とを含有する形態としてもよい。
(減衰性材料)
減衰性材料は、上記減衰性付与剤とアクリル系樹脂とが含有されてなるものである。
アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;(メタ)アクリル酸;2−カルボキシエチル(メタ)アクリレートのようなカルボキシアルキル(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアクリル系単量体を、それぞれ単独、あるいは2種以上を組合わせて重合されてなる樹脂を使用できる。
また、これらアクリル系単量体と他の単量体を共重合させても良く、そのような他の単量体としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸又はフマル酸の半エステル化物などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族化合物;酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられる。
上記アクリル系樹脂のガラス転移点は、アクリル系ゴムにならない程度、つまりゴムとしての性質を発現しない程度に高いものである。具体的には、樹脂材料としての利用価値が高いという観点から、加振の周波数10Hzの条件における動的粘弾性測定において、損失正接(tanδ)のピークが発現する温度範囲が、例えば0〜60℃、特に10〜60℃であるものが好適に用いられる。
減衰性材料には、アクリル系樹脂以外の高分子材料を含有させることができる。その高分子材料としては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及びゴム類が挙げられる。アクリル系樹脂以外の高分子材料を含有させた場合、アクリル系樹脂の特性を活かしつつ、減衰性能を発揮させることができる程度の含有量とする。このため、減衰性材料に含まれる高分子材料は、アクリル系樹脂の特性が発揮されやすくなるという観点から、高分子材料全体に対するアクリル系樹脂の含有量が50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。
アクリル系樹脂に対する減衰性付与成分の配合量は、上記アクリル系樹脂及び上記減衰性付与成分の合計量に対する同減衰性付与成分の割合として10〜70質量%、好ましくは25〜70質量%、より好ましくは50〜70質量%、さらに好ましくは60〜70質量%である。この配合量が10質量%未満の場合、優れた減衰性能が得られ難くなる。一方、70質量%を超える場合、成形性が十分に得られないおそれがある。特に、この配合量が10〜70質量%の場合、得られる減衰性材料のじん性を維持しつつ、減衰性能を発揮させることができる。
また、減衰性材料としては、上記減衰性付与剤が上記任意成分を含有することにより結果的に配合される成分とは別に、個別の上記任意成分を必要に応じて含有させることもできる。
減衰性材料の製造方法としては、上記アクリル系樹脂を溶融させた後に、減衰性付与剤(減衰性付与成分)を混合させることによって得ることができる。この混合させる手段としては、ディゾルバー、バンバリーミキサー、プラネタリーミキサー、グレンミル、ニーダー、二本ロール等の公知の混合機を使用することが可能である。
また、別の形態の減衰性材料の製造方法として、前記アクリル系樹脂をアクリル系樹脂が分散した樹脂分散液の形態で使用してもよい。すなわち、前記減衰性付与剤をアクリル系樹脂粒子分散液に混合して使用することもできる。また、アクリル系樹脂粒子分散液としては、分散剤として例えば界面活性剤を含有する市販のものを用いることができる。
減衰性材料を製造するに際して、アクリル系樹脂に減衰性付与剤(減衰性付与成分)を配合したマスターバッチを製造した後に、そのマスターバッチをさらにアクリル系樹脂、あるいはその他の成分で希釈してもよい。
(減衰性付与剤及び減衰性材料の作用)
減衰性材料に、例えば振動エネルギーが外部から伝播すると、アクリル系樹脂の分子鎖と、2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンの分子との摩擦によって振動エネルギーが熱エネルギーに変換されると推測される。減衰性材料では、衝撃エネルギー及び音のエネルギーについても、同様な作用により熱エネルギーに変換されると推測される。
減衰性材料の減衰性能は、動的粘弾性測定による損失正接(tanδ)によって確認される。詳述すると、アクリル系樹脂の単体と減衰性付与成分を含有する減衰性材料について加振の周波数10Hzの条件における動的粘弾性測定を実施することで、例えば0〜60℃の温度範囲に損失正接のピークが発現する。このピーク値が高いほど減衰性付与剤、ひいては減衰性付与剤に含有されている減衰性付与成分の減衰性を付与する性質が優れるといえる。前記減衰性付与成分によれば、アクリル系樹脂の単体と減衰性付与成分とからなる減衰性材料における損失正接のピーク値は、アクリル系樹脂及び上記減衰性付与剤の合計量に対する同減衰性付与成分の割合が10質量%以上で1.7以上、同じく30質量%以上で1.9以上、同じく50質量%以上で2.3以上、好ましくは3.0以上、より好ましくは3.5以上にまで高めることができる。
減衰性材料は、減衰性能を発揮する各種成形品として利用することができる。こうした成形品は、例えば自動車、内装材、建材、家電製品、電子機器、産業機械部品等の分野に適用することができる。また、減衰性材料は、衝撃エネルギーを吸収する成形品として、例えば靴、グローブ、各種防具、グリップ、ヘッドギア等のスポーツ用品、ギプス、マット、サポーター等の医療用品、壁材、床材、フェンス等の建材、各種緩衝材、各種内装材等に適用することができる。
また、アクリル系樹脂粒子が溶媒に分散してなる等の減衰性材料を採用し、樹脂分散型や溶液型の塗料とすることもでき、減衰性材料は減衰性塗料としての形態を取ることもでき、鋼板等の金属板に高分子材料から塗膜を形成することができる。こうした塗膜中に前記減衰性付与成分が含まれることで、塗膜の減衰性能を容易に発揮させることができる。
減衰性材料を制振材料として利用する場合、減衰性材料をシート状に成形することにより、非拘束型制振シートとして利用することができる。非拘束型制振シートは、適用箇所に貼り合わせることによって、制振シートの一側面が拘束されていない状態で使用される。
また、減衰性材料をシート状に成型することにより得られる制振シートを制振層とし、同制振層の表面に制振層を拘束するための拘束層を貼り合わせることによって拘束型制振シートを得ることができる。拘束層としては、アルミニウム、鉛等の金属箔、ポリエチレン、ポリエステル等の合成樹脂から形成されるフィルム、不織布等が挙げられる。拘束型制振シートは、適用箇所に貼り合わせることによって、制振層の両面が拘束されている状態で使用される。
本発明によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)減衰性付与剤には2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンから選ばれた少なくとも1種が減衰性付与成分として含有されている。この減衰性付与成分は、同じくベンゾトリアゾール構造を有する化合物(例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等)よりも、アクリル系樹脂に対して減衰性を付与する働きに優れている。従って、アクリル系樹脂と混合して使用される減衰性付与剤において、本発明における前記減衰性付与成分を含有する構成によれば、得られた減衰性材料は優れた減衰性能を発揮することができる。
(2)アクリル系樹脂と前記減衰性付与剤が含有された減衰性材料は、優れた減衰性能を発揮することができる。
<動的粘弾性の測定>
各例で得られた減衰性材料をシート状に成形することによって、厚さ1mmのシート材を得た。各シート材を35mm×3mmの寸法に切断し、動的粘弾性測定用の試験片とした。動的粘弾性測定装置(RSA−II:レオメトリック社製)を用いて各試験片を加振しながら連続的に昇温した際の損失正接(tanδ)を測定した。測定条件は、加振の周波数10Hz、測定温度範囲0〜90℃、昇温速度7℃/分とした。各例の損失正接のピーク値及びピーク温度を表1に示す。
(実施例1〜13、比較例1〜6)
表1に記載の質量%となるように、アクリル系樹脂としてメチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸共重合体と下記の減衰性付与成分からなる減衰性付与剤を混合して減衰性材料を調製した。
実施例1〜13における減衰性付与成分として、
2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)−5−クロロベンゾトリアゾール(2HDBPCB)
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(チヌビン329)
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール(チヌビン328)
p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物(ノクラックPBK)
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ジ−tert−ブチルフェノール)(ノクラックNS−6)
4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(ノクラックCD)
をそれぞれ使用した。
また、比較例1〜6における減衰性付与成分として、
2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(Sumisorb350)(トリアゾール系)
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール(2HMPB)(トリアゾール系)
β−[3−(2−H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェノール]−プロピオニックアシッドポリ(エチレングリコール)300−エステル(チヌビン1130)(トリアゾール系)
N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(ノクラックDP)(芳香族第2級アミン系)
をそれぞれ使用した。
なお、アクリル系樹脂と減衰性付与剤との混合は、ミキシングロール機((株)安田精機製作所製)を用いて、加熱温度230℃、10分の条件でアクリル系樹脂を溶融混練することにより行った。
動的粘弾性の測定は表1に記載の実施例における方法を採用した。
表1の結果によると、各実施例に記載した本発明による減衰性付与成分を採用した場合には、本発明によらない比較例の添加剤を各実施例と同量使用した場合に対して、より高い損失正接のピーク値をとることがわかり、さらに本発明によれば減衰性付与成分の添加量が増加することにより顕著に損失正接のピーク値が高くなることがわかる。これは本発明の減衰性付与成分を採用することにより、より優れた減衰性をアクリル系樹脂に付与できることを示している。
このため、本発明中の減衰性付与成分を採用しない比較例1〜6によると、本発明による結果ほどには減衰性を付与できないことがわかる。
(参考例1)
表2に示すように、アクリル系樹脂R1としてポリメチルメタクリレート75質量部と、減衰性付与成分が2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノールのみからなる減衰性付与剤25質量部とを混合することにより、減衰性材料を調製した。なお、アクリル系樹脂と減衰性付与剤との混合は、実施例1と同様の条件にて行った。
(参考例2〜7)
アクリル系樹脂及び減衰性付与成分の配合量を変更した以外は、参考例1と同様にして減衰性材料を調製した。
(参考例8)
アクリル系樹脂R2としてメチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸共重合体を用いた以外は、参考例1と同様にして減衰性材料を調製した。
上記参考例1〜8の結果によれば、減衰性成分として2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノールを採用した場合であっても、本発明の減衰性付与剤及び減衰性材料を使用した場合と同程度の減衰性効果を発揮できることがわかる。この結果によると本発明における減衰性付与成分から選ばれた少なくとも1種に加えて、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノールをさらに配合させることができることが理解できる。
上記表3に参考例9〜14として記載したように、各例に示す質量%となるように、アクリル系樹脂としてポリメチルメタクリレートと下記の減衰性付与成分からなる減衰性付与剤を混合して減衰性材料を調製した。
減衰性付与成分Aとして2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、減衰性付与成分Bとして2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]を使用した。
なお、アクリル系樹脂と減衰性付与剤との混合は、実施例1と同様の条件にて行った。
上記参考例9〜14の結果によっても、参考例1〜8と同じく、本発明における減衰性成分に加えて、参考例に記載の減衰性付与成分A又はBを併用した場合であっても、本発明の減衰性付与剤及び減衰性材料を使用した場合と同程度の減衰性効果を発揮できることがわかる。

Claims (2)

  1. アクリル系樹脂と混合して使用されることで前記アクリル系樹脂に減衰性を付与する減衰性付与剤であって、2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンから選ばれた少なくとも1種を減衰性付与成分として含有することを特徴とする減衰性付与剤。
  2. アクリル系樹脂と前記アクリル系樹脂に減衰性を付与する減衰性付与成分とを含有する減衰性材料であって、前記減衰性付与成分として2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンから選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴とする減衰性材料。
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