JP7124349B2 - 板状成形体、及び複合化部材 - Google Patents

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Description

本発明は、板状成形体に関する。さらに詳細には、各種構造部材、他素材等との複合化部材として適用可能な優れた難燃性及び形状保持性を有する板状成形体、及び、その板状成形体を用いた複合化部材に関する。
従来、組成物を難燃化するための難燃化剤としてハロゲン系難燃剤が広く用いられている。しかし、この方法は、ハロゲン系難燃剤から発生するダイオキシン類、オゾン層破壊の原因物質ならびに温室効果ガスであるフロン類等の問題があるため、環境保護の観点から好ましいとは言えない。
このためハロゲン系難燃剤を用いない難燃化方法が種々検討されている。例えば、特許文献1には、無機酸化物粒子含有縮合反応性シリコーン樹脂を少なくとも含むシリコーン樹脂組成物を用いる難燃シートが開示されている。
特開2014-231598号公報
しかし、特許文献1に開示されるシリコーン樹脂組成物は無機粒子に対するシリコーン樹脂の混合質量比が多く、組成物の燃焼総熱量が防火特性(EuroClassA1レベル)を満足するものではないおそれがある。
また、特許文献1で用いられる無機酸化物粒子含有縮合反応性シリコーン樹脂は、縮合反応性基を有するポリシロキサン樹脂中に分散した無機酸化物粒子と該ポリシロキサン樹脂とが化学結合により架橋した架橋構造体からなる縮合反応性シリコーン樹脂であり、特殊樹脂であるため、事前に製造する工程が必要であるなどの課題があった。
そこで、本発明の目的は、特殊樹脂を用いることなく優れた難燃性と形状保持性を有する板状成形体、及び、その板状成形体を用いた複合化部材を提供することにある。
本発明者らは、上記実情に鑑み、鋭意検討した結果、上述の課題を解決できることを知見し、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨は以下のとおりである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、無機フィラー成分(A)及びシリコーン成分(B)からなる混合物を主成分とした組成物であって、該無機フィラー成分(A)とシリコーン成分(B)の混合質量比が(A)/(B)=85~97/15~3であり、燃焼総熱量が2MJ/kg以下である組成物が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記シリコーン成分(B)が、付加反応型である組成物が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は第2の発明において、前記シリコーン成分(B)単独での燃焼総熱量が、25MJ/kg以下である組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1~3のいずれか1つの発明において、前記シリコーン成分(B)の空気雰囲気下、10℃/分で昇温した場合の熱重量分析(TGA)による800℃での質量保持率が30%以上である組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1~4のいずれか1つの発明に係る組成物からなる成形体が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第5の発明に係る成形体と他素材を積層した複合化部材が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明において、前記成形体の密度が、前記他素材の密度よりも10%以上小さい複合化部材が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第7の発明において、前記他素材がアルミニウムである複合化部材が提供される。
本発明の板状成形体によれば、優れた難燃性と形状保持性を有する板状成形体が提供できる。また、この板状成形体は優れた難燃性と形状保持性を有するため、各種構造部材、他素材等との複合化部材が提供できる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。但し、本発明の内容が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本発明の組成物(以下「本組成物」と称することがある。)は、無機フィラー成分(A)及びシリコーン成分(B)からなる混合物を主成分とした組成物であって、該無機フィラー成分(A)とシリコーン成分(B)の混合質量比が(A)/(B)=85~97/15~3である組成物であり、燃焼総熱量が2MJ/kg以下である。
本組成物は、無機フィラー成分(A)及びシリコーン成分(B)からなる混合物を主成分とした組成物であることが重要である。無機フィラー成分(A)及びシリコーン成分からなる混合物が主成分であり、(A)と(B)の混合質量比が上記範囲であることで、成形体とした時に形状保持性とのバランスが得られやすいため好ましい。
ここで、「主成分」とは、本発明の作用及び効果を妨げない範囲で、他の成分を含むことを許容する趣旨である。「主成分」は、具体的な含有率を制限するものではないが、組成物の構成成分全体の90質量%以上、好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上であって100質量%以下の範囲を占める成分である。
本組成物は無機フィラー成分(A)及びシリコーン成分(B)からなる混合物を主成分とすることが重要であるが、本発明の主旨を超えない範囲で、諸特性を向上、調整する目的で次の成分を含有させることができる。例えば、他の重合体、滑剤、難燃剤、難燃助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、架橋触媒、硬化触媒などの添加剤を本組成物に含有させることができる。これら他の重合体及び添加剤は、1種のみを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本組成物を構成する成分については、用いる各成分の燃焼特性にも依存するが、該無機フィラー成分(A)とシリコーン成分(B)の混合質量比が(A)/(B)=85~97/15~3であることが重要である。
混合質量比が、該範囲であれば、防火特性(EuroClassA1レベル)と、成形体としての形状保持性のバランスが得られやすいため好ましい。このことから、(A)/(B)=87~96/13~4であることがより好ましく、(A)/(B)=90~95/10~5であることがさらに好ましい。
前記本組成物の燃焼総熱量は、2MJ/kg以下であることが重要である。ここで、燃焼総熱量は、ISO 1716に準拠して測定される値である。燃焼総熱量が、該範囲であれば、防火特性(EuroClassA1レベル)が得られやすいため好ましい。このことから、本発明においては、下限値は、より小さい値がより好ましく、一方、上限値は、1.8MJ/kg以下がより好ましく、1.7MJ/kg以下がさらに好ましく、1.5MJ/kg以下が特に好ましい。
また、本発明の成形体(以下「本成形体」と称することがある。)は、本組成物からなることから、本成形体の燃焼総熱量は、2MJ/kg以下である。
このように、本組成物と本成形体は、燃焼総熱量が2MJ/kg以下であることから、それぞれ、難燃組成物であり、難燃成形体であるといえる。
本成形体の密度は、用いる他素材の密度よりも小さいことが好ましい。例えば、他素材にAL板(密度;2.7g/cm)を用いたAL板/本成形体/AL板構成の複合化部材では、本成形体の密度は1.5g/cm以上、2.7g/cm未満であることが好ましく、1.6g/cm以上、2.4g/cm未満であることがさらに好ましく、1.7g/cm以上、2.2g/cm未満であることが特に好ましい。該範囲であれば、複合化部材全体としての剛性と軽量性のバランスに優れるため好ましい。これらのことから、本成形体の密度は、用いる他素材の密度よりも10%以上小さいことがより好ましく、15%以上小さいことがさらに好ましく、20%以上小さいことが特に好ましい。
以下、本成形体を構成する組成物の構成要素である無機フィラー成分(A)とシリコーン成分(B)について説明した後、本成形体の製造方法について説明する。
<無機フィラー成分(A)>
無機フィラー成分(A)としては、特に制限されるものではない。具体的には、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレー、シリカ、マイカ、ガラスフレーク、ハイドロタルサイトなどのほか、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水和金属酸化物が挙げられる。ここで、経済性、難燃性などの観点から水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等が好適に用いられる。無機フィラー成分(A)は、1種のみを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、諸特性をバランスよく達成する目的で本発明においては2種類以上組み合わせて用いることが好ましい。
無機フィラーの形状については、特に制限されるものではない。具体的には、無定形、板状、針状、球状などが挙げられる。本発明においては、成形体の力学的等方性の観点から無定形又は球状であることが好ましい。
また、無機フィラーには、二次凝集の防止、濡れ性の向上、フィラー表面の保護などの目的で各種の表面改質を適宜行うことができる。具体的には、シランカップリング剤、飽和脂肪酸(ステアリン酸など)、不飽和脂肪酸(オレイン酸、リノール酸など)、各種界面活性剤などの表面処理剤による表面改質が挙げられる。
<シリコーン成分(B)>
シリコーン成分(B)としては、特に制限されるものではなく、モノマー成分のような低分子量化合物のみを含んでいてもよいし、樹脂、ゴムのような高分子量化合物のみを含んでいてもよいし、両方を含んでいてもよい。低分子量化合物としては、ジメチルシロキサンに代表されるアルキルシロキサン等を用いてもよいし、他のモノマー成分を用いてもよい。他のモノマー成分は後述する。
また、高分子量化合物としては、具体的には、ジメチルシロキサンを主なモノマー成分とするポリジメチルシロキサンを主成分とした組成物からなるミラブル型シリコーンゴム、液状硬化型シリコーンゴム等のゴム、シリコーンワニス、シリコーン塗料等のレジンに分類されるシリコーン化合物等を単独使用もしくは併用できる。シリコーン成分(B)は、付加反応により硬化する付加反応型シリコーン樹脂、縮合反応により硬化する縮合反応型シリコーン樹脂等であってもよい。また、シリコーン成分(B)は、1液で硬化する1液型シリコーン樹脂、主剤(ベースポリマー)と硬化剤との2液で硬化する2液型シリコーン樹脂等であってもよい。
ここで、「主成分」とは、本発明の作用及び効果を妨げない範囲で、他の成分を含むことを許容する趣旨である。「主成分」は、具体的な含有率を制限するものではないが、シリコーン成分(B)の構成成分全体の60質量%以上、好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であって100質量%以下の範囲を占める成分である。
ジメチルシロキサンを主なモノマー成分としたポリジメチルシロキサンにおける他のモノマー成分としては、メチル基のひとつないしは二つ(末端についてはひとつないしは三つ)をビニル基、フェニル基、(長鎖)アルキル基、フルオロアルキル基、ヒドロキシル基(=シラノール基)、アミノ基、グリシジル基、アルコキシ基、塩素、水素等で置換したモノマーが挙げられる。
本発明においては、シリコーン成分(B)は、付加反応型であることが好ましい。これは、縮合反応では、硬化時にアセトン、アルコール、オキシム、酢酸などのガスが発生するのに対して、付加反応ではこのようなガスの発生がないためである。
また、本発明において、シリコーン成分(B)単独での燃焼総熱量は、25MJ/kg以下であることが好ましい。該範囲であれば、本成形体の力学特性と防火特性とのバランスが得られ易く好ましい。これらのことからシリコーン成分(B)単独での燃焼総熱量は、23MJ/kg以下であることがより好ましく、20MJ/kg以下であることがさらに好ましい。
下限は、通常、10MJ/kg程度である。
また、本発明においては、シリコーン成分(B)が空気雰囲気下、10℃/分で昇温した場合の熱重量分析(TGA)による800℃での質量保持率が30%以上であることが好ましい。該範囲であれば、不燃性試験(ISO 1182)において可燃性成分量が抑制されるため好ましい。このことから該質量保持率は、35%以上であることがより好ましく、40%以上であることがさらに好ましい。
(成形体の製造方法)
本成形体の製造方法については特に制限されるものではないが、具体的には、無機フィラー成分(A)とシリコーン成分(B)を混合し、加熱加圧により板状に成形する方法が挙げられる。加熱加圧の方法は特に制限されないが、プレス機、ロールプレス、ベルトプレスなどを用いる方法が好適に使用される。本成形体の製造方法は、無機フィラー(A)を多く含む紛体を加熱加圧により成形するという点に特徴を有する。
ここで、各成分の混合方法は、特に制限されるものではないが、具体的には、ヘンシェルミキサー、二軸混練機等を用いた混合方法が好適に使用される。加熱条件は、常温から180℃程度で加熱時間は、数分から3時間程度が好ましい。加圧条件は、20kgf/cm~100kg/cm程度が好ましい。プロセスは、バッチプロセス、又は連続プロセスのいずれかの方法を適用することができる。
先に説明したように、シリコーン成分(B)が縮合反応型である場合、硬化時にアセトン、アルコール、オキシム、酢酸などのガスが発生するのに対して、付加反応型ではこのようなガスの発生がないため、付加反応型であることが好ましい。
本成形体の厚みは、特に制限されるものではないが、具体的には、1mm~30mmが好ましく、2mm~10mmがより好ましく、2mm~5mmが特に好ましい。該範囲であれば、剛性が確保でき、また、軽量でハンドリング性もよく好ましい。
<他素材との複合化部材>
本成形体は、単独で優れた難燃性と形状保持性を有するため建材、工業材など各種構造部材として適用することができる。また、他素材と積層して複合化部材としても適用できる。他素材と積層して複合化部材とすることで剛性と軽量性のバランスおよび印刷性、表面外観などの調整が比較的簡便にできるという効果を奏する。
ここで、他素材としては、アルミニウム、チタン、鉄、ステンレスなどの金属板、コンクリートおよびガラスなどが挙げられる。本発明においては、剛性、意匠性、二次加工性などの観点から金属板、中でも軽量性からアルミニウム(AL)が好適に用いられる。
他素材の厚みは特に制限されるものではないが、金属板の場合、剛性と軽量性のバランスおよび印刷性、表面外観などの観点から厚みは1mm以下が好ましく、0.8mm以下がより好ましく、0.4mm~0.6mmがさらに好ましい。
また、本成形体の厚みは、他素材の総厚みの2倍以上であることが好ましい。該範囲にあれば、複合化部材全体としての剛性と軽量性のバランスに優れより好ましい。これらのことから、本成形体の厚みは、他素材の総厚みの2.5倍以上であることがより好ましく、3倍以上であることがさらに好ましい。
本成形体と他素材との積層方法は、特に制限されるものではないが、具体的には、シリコーン系、エポキシ系などの接着剤を用いる方法;無水マレイン酸変性されたポリオレフィンフィルムを接着層として用いる方法、;直接接着させる方法などが挙げられる。また、他素材の本成形体との積層面には、投錨効果により接着強度を向上させる目的で積層面を、溶剤、洗剤などで脱脂した後、ショットブラスト法および/または化学エッチング法により粗面化処理を施したり、下塗剤を塗布することが好ましい。
以下に実施例でさらに詳しく説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。なお、本明細書中に表示されるシートについての種々の測定値および評価は次のようにして行った。
(1)形状保持性
プレス枠から板状成形体が形状を保持して得られたものを(A)、得られなかったものを(C)として表記した。
(2)密度
成形体の密度は、板状成形体の質量とサイズから密度(g/cm)に換算して求めた。
(3)燃焼総熱量(ISO 1716準拠)
成形体の燃焼総熱量は、得られた成形体を用い、ISO 1716に準拠して測定した(MJ/kg)。
また、成形体の燃焼総熱量が1.7MJ/kg以下のものを(A)、1.7MJ/kgを超え2.0MJ/kg以下のものを(B)、2.0MJ/kgを超えるものを(C)として併記した。
(4)TGA
熱重量分析(TGA)は、空気雰囲気下、室温から800℃まで10℃/分で昇温した場合の質量保持率を測定した。
(5)総合評価
形状保持性の評価結果と、成形体の燃焼総熱量の評価結果において、C評価を含まず、A評価を含むものをA;C評価を含むものをCとして、総合評価を出した。
次に、実施例、比較例で用いた原料を下に記載する。
無機フィラー成分(A-1);水酸化アルミニウム(比重:2.4、平均粒子径:65±10μm、付着水分:0.1%以下、形状:無定形)
無機フィラー成分(A-2);炭酸カルシウム(比重:2.6、平均粒子径:400μm、形状:無定形)
無機フィラー成分(A-3);ガラスビーズ(嵩比重:0.42±0.05、平均粒子径1200μm、形状:発泡体又はその粉砕物)
シリコーン成分(B-1);信越化学工業(株)製、商品名:信越シリコーン、KE―106と信越化学工業(株)製、商品名:信越シリコーン、CAT-RG(硬化剤)とを10:1の質量比率で混合、付加反応型、燃焼総熱量:21MJ/kg、比重:1.02、TGAによる800℃での質量保持率:47%
シリコーン成分(B-2);信越化学工業(株)製、商品名:信越シリコーン、KE-1204A/B(A剤、B剤を1:1の質量比率で混合、付加反応型)、燃焼総熱量:10MJ/kg、比重:1.54、TGAによる800℃での質量保持率:77%
シリコーン成分(B-3);信越化学工業(株)製、商品名:信越シリコーン、KE-4895-T(縮合反応型)、燃焼総熱量:23MJ/kg、比重:1.04、TGAによる800℃での質量保持率:23%
(実施例1)
表1に示す割合で予めヘンシェルミキサーおよびプラストグラフで混合した組成物を100mm×100mm(厚み3mm)のプレス枠を用いて加熱加圧(温度;180℃、時間;20分、圧力;40kg/cm)することで板状成形体を作製した。該成形体を用いて評価した結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、組成物を表1のように変更した以外は同様にして成形体を作製した。該成形体を用いて評価した結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、組成物を表1のように変更した以外は同様にして成形体を作製した。該成形体を用いて評価した結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、組成物を表1のように変更した以外は同様にして成形体を作製した。該成形体を用いて評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、芯材層の配合を表1のように変更した以外は同様にして積層体を作製しようとしたが、無機フィラー成分のまとまりが無く、形状保持性が得られなかった。
(比較例2)
実施例1において、組成物を表1のように変更した以外は同様にして成形体を作製した。該成形体を用いて評価した結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例3で得られた成形体の両表面に接着剤を用いてアルミニウム板(厚み:0.5mm、密度:2.7g/cm)を積層し、複合化部材を作製した。表面外観が良好で曲げ加工も可能であった。
Figure 0007124349000001
表1より、本発明の組成物からなる成形体は、比較的軽量で難燃性に優れていることが確認できる(実施例1~4)。これに対して、本発明の組成物の規定から外れるものは、形状保持性が不十分であったり(比較例1)、難燃性が不十分になることが確認できる(比較例2)。
また、本発明で規定した組成物からなる成形体は、他素材との複合化部材として適用できることが確認できる(実施例5)。

Claims (7)

  1. 無機フィラー成分(A)及びシリコーン成分(B)からなる混合物を90質量%以上含む組成物からなる板状成形体であって、該無機フィラー成分(A)とシリコーン成分(B)の混合質量比が(A)/(B)=85~97/15~3であり、燃焼総熱量が2MJ/kg以下である板状成形体。
  2. 前記シリコーン成分(B)が、付加反応型である請求項1に記載の板状成形体。
  3. 前記シリコーン成分(B)単独での燃焼総熱量が、25MJ/kg以下である請求項1又は2に記載の板状成形体。
  4. 前記シリコーン成分(B)の空気雰囲気下、10℃/分で昇温した場合の熱重量分析(TGA)による800℃での質量保持率が、30%以上である請求項1~3のいずれか1項に記載の板状成形体。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の板状成形体と他素材を積層した複合化部材。
  6. 前記板状成形体の密度が、前記他素材の密度よりも10%以上小さい請求項5に記載の複合化部材。
  7. 前記他素材が、アルミニウムである請求項5又は6に記載の複合化部材。
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