JP5589856B2 - 透明性に優れる熱伝導性シリコーン組成物及び硬化物 - Google Patents

透明性に優れる熱伝導性シリコーン組成物及び硬化物 Download PDF

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Description

本発明は広くは、透明性が必要とされる発熱境界面に介装し得る透明性に優れる熱伝導性シリコーン材料に関する。
パーソナルコンピューター、デジタルビデオディスク、携帯電話等の電子機器に使用されるCPU、ドライバIC、メモリー等のLSIチップは、高性能化・高速化・小型化・高集積化に伴い、それ自身が大量の熱を発生するようになり、その熱によるチップの温度上昇はチップの動作不良、破壊を引き起こす。そのため、動作中のチップの温度上昇を抑制するための多くの熱放散方法及びそれに使用する熱放散部材が提案されている。しかしこれまで提案されてきた熱放散部材は樹脂に熱伝導性無機充填材を配合した組成物またその硬化物であり不透明なものであった。不透明であると電子部品に実装した後に、部品の名前や部品番号を確認するためには電子部品からわざわざ取り外さなければならなかった。この問題を解決するために、ケース状の熱放散部材において実公昭62-28769号公報(特許文献1)ではケースの一面に切り欠き又は窓を設けた構成を提案している。しかし切り抜きした部分の電気絶縁性が得られないという問題があり、特開平8-17977公報(特許文献2)では透明性と電気絶縁性を両立させた電子部品ケースが提案されている。これは切り抜かれている窓の部分が透明シリコーンゴムで出来ている。しかしこの場合、透明シリコーンゴムの部分は熱伝導性がその他の部分に比べて著しく低く、その部分にヒートスポットが生じてしまうという欠点があった。またケースの一部に窓を設けるとケースを取り付ける際に窓のある部分を部品の部品番号等が記載されている部分に合わせなければならず取り付け作業の効率が悪い。もしケース全体が透明でさらに熱伝導性を有しているのであればどのように取り付けても部品番号を確認することができ、またヒートスポットが生じることはない。
一方近年、液晶パネルディスプレイ(LCD)や発光ダイオード(LED)などの発展は凄まじいものがある。液晶パネルディスプレイは薄型化が進行し、LEDに関しては高輝度化が進んでいる。このような分野でも発熱の問題があり、LCDやLEDから出た熱は基板の裏側に逃がしているのが現状である。またLCDの画面上には保護フィルムなどが何層にも積層されているが放熱性能を有している層はない。もし放熱性能を有する層を積層させることが出来ればディスプレイ部からも放熱を行なえることになるので、よりパネルの温度上昇を抑えられることができる。ただそのためには放熱性能を有しながらも透明性が必要となる。またLED素子の封止材やリフレクター材にも放熱性能を付与することが出来れば、輝度が落ちることなく長寿命化に貢献できる。そのためにもやはり放熱性能を有しながらも透明性が必要となる。
実公昭62-28769号公報 特開平8-17977公報
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、熱伝導性、透明性、難燃性を兼ね備えた硬化物を与える熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物を提供することを目的としている。
本発明者らは特定の疎水化表面処理を施したシリカを含む用いることにより高充填が可能で、透明性を保ちながら熱伝導性、難燃性に優れる熱導伝性シリコーン組成物及びその硬化物を開発するに至った。
即ち、本発明は、上記課題を解決するものとして、
(α)SiO 4/2 単位(Q単位)からなる基材シリカと、その表面に処理され結合した表面処理剤とからなる疎水化表面処理シリカ、及び、
(β)ポリオルガノシロキサン成分
を含む熱伝導性シリコーン組成物にして、
前記の表面処理剤が、一般式(X):
(式中、Rは3官能性分岐を有してもよいが4官能性分岐は有しない、ケイ素原子に結合する末端が酸素原子で停止している1価のオルガノシロキサン基であるか、又は置換若しくは非置換の1価の炭化水素基であり、Rはアルキル基であり、xは1〜3の整数である。)
で表される有機ケイ素化合物であり、
前記Q単位の数(q)に対する、基材シリカの表面に結合した表面処理剤を構成するケイ素原子の数(p)のモル比(p/q)が、0.01〜0.3の範囲内である、ことを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物を提供する。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は、熱伝導性、透明性、難燃性を兼ね備えた硬化物を与えることができる。したがって、透明性が必要である発熱部分にも放熱部材として使用することができる。
−M、D、T、Q単位について−
オルガノポリシロキサンは、無機質のSi-O-Si結合と、ケイ素原子に結合した有機基から成り立っており、骨格の構造、重合度、有機基の種類などを変えることにより、それぞれ特徴のあるいろいろなものが得られる。そこで、オルガノポリシロキサンの構造及び本発明の説明を簡略化するために、当業者には周知、慣用である以下の記号を用いる。各単位においてケイ素原子に隣接して結合する酸素原子はシロキサン結合(Si−O−Si)を形成する酸素原子を想定しており、該酸素原子を挟む二つのケイ素原子に1/2個ずつ共有されている、と考える。
M単位:
D単位:
T単位:
Q単位:
ただし、これらの単位において、Rは一価の置換基を表す。
−(α)表面処理シリカ−
・基材シリカ:
基材シリカ、即ち、無処理のシリカは本質的にQ単位のみからなるが、通常、表面に水酸基(シラノール基)を多数有し、表面は親水性である。
・表面処理剤:
本発明に用いられる表面処理シリカは基材シリカを前記一般式(X)で表される特定の表面処理剤で処理し表面を疎水化したものである。基材シリカが本来有する水酸基が表面処理剤と反応して表面が疎水化されている。したがって、表面処理シリカは、基材シリカの表面に表面処理剤が結合した状態で存在している。
一般式(X)において、Rは3官能性分岐を有してもよいが4官能性分岐は有しない、ケイ素原子に結合する末端が酸素原子で停止している1価のオルガノシロキサン基であるか、又は置換若しくは非置換の1価の炭化水素基である。ここで、3官能性分岐とは上記T単位の存在によりポリオルガノシロキサンの主鎖中に形成されたT字形分岐であり、4官能性分岐とは上記Q単位の存在により該主鎖中に形成された十字形分岐である。
が前記1価のポリオルガノシロキサン基である場合、そのポリオルガノシロキサン鎖はM単位、D単位、T単位若しくはこれらの2種以上の組み合わせからなる。
一般式(X)で表される有機ケイ素化合物は、具体的には、以下の一般式(1)〜(3)で表すことができる。
式(1)〜(3)において、R及びRは一般式(X)について述べた通りである。
がオルガノポリシロキサン基の場合、通常は主鎖部分が基本的に前記D単位(但し、Rは一価の有機基)の繰り返しからなるのが一般的であるが、主鎖部分の一部に前記T単位(但し、Rは一価の有機基)を含んでT字形の分枝構造を含んだものであってもよい。
が1価のオルガノポリシロキサン基である場合には、シロキサン単位の繰り返し数(その重合度)は3〜50が好ましい。該重合度の下限は3以上が好ましく、上限は20以下であることがより好ましい。繰り返し単位が50を超えると基材シリカ表面をシリコーンが被覆することになり、基材シリカ表面上に存在するシラノール基との脱水縮合が進行しにくくなる。また得られる表面処理シリカの粒径が過大なり易い。
R1が非置換又は置換の1価炭化水素基である場合、一般式(X)で表される有機ケイ素化合物はアルコキシシランである。該非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基などのアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基等の炭化水素基;ならびにこれらの炭化水素基の炭素原子が結合している水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基などで置換された置換炭化水素基、例えば、クロロメチル基、2-ブロモエチル基、3-クロロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキシル基等が挙げられる。これらの中で、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に代表的なものは炭素原子数が1〜6のものであり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアルキル基及びフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基である。
アルコキシ基(OR2)のR2は炭素原子数1〜6のアルキル基であり、好ましくは、炭素原子数1又は2のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。
末端のケイ素に結合するアルコキシ基(OR2)は一つ以上あればよい。またアルコキシシランの種類は1種類またはそれ以上から選ぶことができる。さらに末端にアルコキシ基が二つ以上有するアルコキシシランを用いた場合、さらに別のアルコキシシランで処理をすることができ高い疎水性を有する表面処理シリカが得られる。どの程度処理されたかは、例えば、表面処理シリカに水酸化カリウムを作用させて、シロキサン結合を切断し全てエトキシシラン化してガスクロマトグラフィーの面積比から算出することができる。(本願の実施例ではこの方法で算出した)。
一般式(1)〜(3)で表される表面処理剤の具体例としては、次の化合物が挙げられる。
上述した一般式(X)で表される表面処理剤は1種単独でも2種以上の組み合わせでも使用することができる。
・表面処理シリカ:
Q単位からなる基材シリカと、表面に存在する前記表面処理剤との割合は、前記基材シリカを構成するQ単位の数(q)に対する、基材シリカの表面に結合した表面処理剤を構成するケイ素原子の数(p)のモル比(p/q)が、0.01〜0.3の範囲内である。このp/qの値が大きい程シリカ表面に多くの表面処理剤が存在することになり処理度の高いシリカと言える。p/qが0.01よりも小さいと、処理度が不十分になり充填性、分散性が悪く、透明性を保つことが出来ない。またT単位の方がM単位よりも嵩高いためにT単位が多い方がよりシリカ表面を保護することができる。例えば表面処理済みのシリカ表面にシラノール基が残存していてもT単位がシラノール基に覆い被さるため、疎水化効果がえられる。また上記モル比が0.3を超えるとシリカの粒径が大きくなってしまい、透明性を確保できなくなる。
表面処理シリカの平均粒径はマイクロトラック法を用いて測定した値である。該平均粒径は20nm以上200nm以下である必要があり、好ましくは20nm以上150um以下、より好ましくは20nm以上120nm以下である。というのは、平均粒径が大きすぎるとシリコーン中によく分散させても透明性を確保することができないからである。また平均粒径が小さいと透明性は高くなるがシリカの表面積が大きくなり充填性が低下し良好な熱伝導性を達成し難い。
表面処理シリカの代表的な製造法としては、ヒドロカルビルオキシシラン、代表例としては、テトラメトキシシランを加水分解縮合して得られた親水性ゾル‐ゲルシリカ微粒子に、前述の表面処理剤である一般式(X)で表される有機ケイ素化合物を作用させて得る。
−シリコーン組成物−
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は、
(α)SiO 4/2 単位(Q単位)からなる基材シリカと、その表面に処理され結合した表面処理剤とからなる疎水化表面処理シリカ、及び、
(β)ポリオルガノシロキサン成分
を含む熱伝導性シリコーン組成物にして、
前記の表面処理剤が、一般式(X):
(式中、Rは3官能性分岐を有してもよいが4官能性分岐は有しない、ケイ素原子に結合する末端が酸素原子で停止している1価のオルガノシロキサン基であるか、又は置換若しくは非置換の1価の炭化水素基であり、Rはアルキル基であり、xは1〜3の整数である。)
で表される有機ケイ素化合物であり、
前記Q単位の数(q)に対する、基材シリカの表面に結合した表面処理剤を構成するケイ素原子の数(p)のモル比(p/q)が、0.01〜0.3の範囲内である、ことを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物である。
該シリコーン組成物は(α)成分の前記表面処理シリカの他に、別の必須の成分として(β)オルガノポリシロキサン成分を含む。該組成物に含まれる、(β)成分である全オルガノポリシロキサン成分((α)成分を構成する表面処理剤を含まない)100質量部に対して(α)成分の前記表面処理シリカの添加量は、透明性、熱伝導性及び難燃性がともに良好である点で、100〜500質量部であることが好ましい。該添加量の下限は、200質量部以上であることがより好ましく、300質量部以上であることが更に好ましい。また、該添加量の上限は、400質量部以下がより好ましく、350質量部以下であることがさらに好ましい。また、多すぎると、組成物の粘度が過度に高くなり、成形性に乏しくなる。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は硬化性であり、硬化反応の型に応じて(β)成分のポリオルガノシロキサン成分が選択され、また必要に応じて硬化剤や触媒が配合される。以下、組成物の硬化反応の型ごとに詳しく説明する。
・シリコーン組成物の硬化型による種類
本発明の熱伝導性シリコーン組成物の硬化型は特に限定はされていない。公知のものを使用することができる。その具体例としては、有機過酸化物硬化性、付加硬化性、放射線硬化性、および縮合硬化性のシリコーン組成物が挙げられる。付加硬化性が好ましい。
放射線硬化性シリコーン組成物としては、紫外線硬化性シリコーン組成物及び電子線硬化性シリコーン組成物を挙げられる。
付加硬化反応性シリコーン組成物としては、例えば、上記のアルケニル基を有する直鎖状オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金族金属系触媒の存在下で反応(ヒドロシリル化付加反応)させることにより硬化するシリコーン組成物を挙げることができる。
有機過酸化物硬化性シリコーン組成物としては、例えば、分子鎖末端(片末端または両末端)および分子鎖非末端のどちらか一方またはその両方にビニル基等のアルケニル基を有する直鎖状オルガノポリシロキサンを有機過酸化物存在下でラジカル重合させることによる硬化するシリコーン組成物を挙げることができる。
紫外線硬化性シリコーン組成物としては、例えば、波長200〜400nmの紫外線のエネルギーにより硬化するシリコーン組成物が挙げられる。この場合、硬化機構には特に制限はない。その具体例としてはアクリル基あるいはメタクリル基を有するオルガノポリシロキサンと光重合開始剤とを含むアクリルシリコーン系シリコーン組成物、メルカプト基含有オルガノポリシロキサンとビニル基等のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと光重合開始剤とを含有するメルカプト−ビニル付加重合系シリコーン組成物、熱硬化性の付加反応型と同じ白金族金属系触媒を用いた付加反応系シリコーン組成物、エポキシ基を含有するオルガノポリシロキサンとオニウム塩触媒とを含有するカチオン重合系シリコーン組成物などが挙げられ、いずれも紫外線硬化反応性シリコーン組成物として使用することができる。
電子線硬化反応性シリコーン組成物としては、ラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサンに電子線を照射することで開始するラジカル重合により硬化するいずれのシリコーン組成物も使用することができる。
縮合硬化反応性シリコーン組成物としては、例えば、両末端シラノール封鎖オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンまたはテトラアルコキシシラン、オルガノトリアルコキシシラン等の加水分解性シランおよび/もしくはその部分加水分解縮合物とを有機錫系触媒等の縮合反応触媒の存在下で反応させることにより硬化するシリコーン組成物、あるいは両末端がトリアルコキシ基、ジアルコキシオルガノ基、トリアルコキシシロキシエチル基、ジアルコキシオルガノシロキシエチル基等で封鎖されたオルガノポリシロキサンを有機錫触媒等の縮合反応存在下で反応させることにより硬化するシリコーン組成物などを挙げることができる。
以下、各反応性シリコーン組成物の代表例について詳述する。
・有機過酸化物硬化反応型シリコーン組成物:
有機過酸化物硬化反応型シリコーン組成物として、具体的には、例えば、前記表面処理剤の他に、
(a)ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、
(b)有機過酸化物、および、任意成分として
(c)ケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン 全硬化性シリコーン組成物中のアルケニル基1モル当たり、本(c)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の量が0.1〜2モルとなる量、
を含有する有機過酸化物硬化反応型シリコーン組成物があげられる。
・・(a)成分
(a)成分のオルガノポリシロキサンは、有機過酸化物硬化反応型シリコーン組成物のベースポリマーである。(a)成分のオルガノポリシロキサンの重合度は特に限定されず、(a)成分としては、25℃で液状のオルガノポリシロキサンから生ゴム状のオルガノポリシロキサンまで使用できるが、平均重合度が好ましくは50〜20,000、より好ましくは100〜10,000、更により好ましくは100〜2,000程度のオルガノポリシロキサンが好適に使用される。また、(a)成分のオルガノポリシロキサンは、基本的には、原料の入手のしやすさの観点から、分子鎖がジオルガノシロキサン単位(R4 SiO2/2単位)の繰返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R4 SiO1/2)もしくはヒドロキシジオルガノシロキシ基((HO)R4 SiO1/2単位)で封鎖された、分岐を有しない直鎖構造、または分子鎖が該ジオルガノシロキサン単位の繰返しからなる、分岐を有しない環状構造を有するが、三官能性シロキサン単位やSiO単位等の分岐状構造を部分的に含有してもよい。ここで、Rは下に説明する式(4)において定義の通りである。
(a)成分としては、例えば下記平均組成式(4);
4 SiO(4−a)/2 (4)
(式中、R4は同一または異種の非置換もしくは置換の、炭素原子数が1〜10、より好ましくは1〜8の一価炭化水素基を表し、R4の50〜99モル%はアルケニル基であり、aは1.5〜2.8、より好ましくは1.8から2.5、さらにより好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)で示され、一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンが用いられる。
上記R4の具体的例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基これらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換した基例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられるが、高純度の観点から炭化水素基のみで構成されるほうが好ましい。
この場合、R4のうち少なくとも2個はアルケニル基(特に、炭素原子が好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6のアルケニル基)である。なお、アルケニル基の含有量はケイ素原子に結合する全有機基中(即ち、前記平均組成式(4)においてRで示される非置換または置換の全一価炭化水素基中)、好ましくは50〜99モル%、特に好ましくは75〜95モル%である。(a)成分のオルガノポリシロキサンが直鎖状構造を有する場合、このアルケニル基は、分子鎖末端および分子鎖末端でない部分のどちらか一方でのみケイ素原子に結合していても、その両方でケイ素原子に結合していてもよい。
・・(b)成分
(b)成分は、有機過酸化物硬化反応型オルガノポリシロキサン組成物において(a)成分の架橋反応を促進するための触媒として使用される有機過酸化物である。(b)成分としては、(a)成分の架橋反応を促進することができる限り、従来公知の有機過酸化物を使用することができる。その具体例としては、ベンソイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンソイルパーオキサイド、p−メチルベンソイルパーオキサイド、o−メチルベンソイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)へキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、、t−ブチルパーベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシカルボキシ)へキサン等が挙げられるが特にこれらに限定されるものではない。
(b)成分の添加量は、(a)成分の架橋反応を促進するための触媒としての有効量である。(a)成分100質量部に対して好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.2〜2質量部の範囲とすることができる。該添加量が(a)成分100質量部に対して0.1質量部より少なくなる量であると、硬化するまでの時間が長くかかり、経済的に不利である。また、該添加量が(a)成分100質量部に対して10質量部より多くなる量であると(b)成分由来の発泡が生じてしまい、さらに該硬化反応物の強度および耐熱性が悪影響を受ける。
・・(c)成分
任意成分である(c)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を少なくとも2個(通常2〜200個)、好ましくは3個以上(通常3〜100個)含有する。(a)成分単独でも(b)成分を添加し、加熱することで硬化させることが可能であるが、(c)成分を添加することで、(a)成分単独の場合と比べて、(a)成分と反応しやすいため、より低温かつ短時間で、硬化させることができる。(c)成分の分子構造は特に限定されず、例えば、線状、環状、分岐状、三次元網状(樹脂状)等の、従来製造されているいずれのオルガノハイドロジェンポリシロキサンも(c)成分として使用することができる。(c)成分が線状構造を有する場合、SiH基は、分子鎖末端および分子鎖末端でない部分のどちらか一方でのみケイ素原子に結合していても、その両方でケイ素原子に結合していてもよい。また、1分子中のケイ素原子の数(または重合度)が、通常、2〜300個、好ましくは4〜150個程度であり、室温(25℃)において液状であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが、(c)成分として好ましく使用できる。
(c)成分としては、例えば、下記平均組成式(5);
5 SiO(4−b−c)/2 (5)
(式中、R5は同一または異種の非置換もしくは置換の、脂肪族不飽和結合を含有しない、炭素原子数が1〜10、より好ましくは1〜8の一価炭化水素基であり、bおよびcは、好ましくは0.7≦b≦2.1、0.001≦c≦1.0、かつ0.8≦b+c≦3.0、より好ましくは1.0≦b≦2.0、0.01≦c≦1.0、かつ1.5≦b+c≦2.5を満足する正数である。)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが用いられる。上記R5としては、例えば、上記平均組成式(4)中のRと同様の基(ただし、アルケニル基を除く。)が挙げられる。
上記平均組成式(5)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの具体例としては1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CHHSiO1/2単位と(CHSiO2/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位と(CSiO1/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
(c)成分の添加量は、任意の量ではあるが、(a)成分100質量部に対して好ましくは0〜100質量部、より好ましくは0〜50質量部の範囲とすることができる。該添加量が(a)成分100質量部に対して100質量部より多くなる量であると(c)成分由来の発泡が生じてしまい、さらに該硬化反応物の強度および耐熱性が悪影響を受ける。
・紫外線硬化反応性シリコーン組成物:
紫外線硬化反応性シリコーン組成物として、具体的には、例えば前記表面処理剤の他に、
(d)紫外線反応性オルガノポリシロキサン、および
(e)光重合開始剤
を含有する紫外線硬化反応性シリコーン組成物が挙げられる。
・・(d)成分
(d)成分の紫外線反応性オルガノポリシロキサンは、通常、紫外線硬化反応性シリコーン組成物においてベースポリマーとして作用する。(d)成分は、特に限定されず、好ましくは1分子中に少なくとも2個、より好ましくは2〜20個、特に好ましくは2〜10個の紫外線反応性基を有するオルガノポリシロキサンである。このオルガノポリシロキサン中に複数存在する前記紫外線硬化反応性基は、すべて同一でも異なっていてもよい。
(d)成分のオルガノポリシロキサンは、基本的には、原料の入手のしやすさの観点から、分子鎖(主鎖)がジオルガノシロキサン単位(R SiO2/2単位)の繰返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R SiO1/2)で封鎖された、分岐を有しない直鎖状構造、または分子鎖が該ジオルガノシロキサン単位の繰返しからなる、分岐を有しない環状構造を有するが、三官能性シロキサン単位やSiO単位等の分岐状構造を部分的に含有してもよい。ここで、Rは式(4)に関して述べた通りである。(d)成分のオルガノポリシロキサンは、直鎖状構造を有する場合、紫外線反応性基を、分子鎖末端および分子鎖末端でない部分のどちらか一方にのみ有していても、その両方に有していてもよいが、少なくとも分子鎖両末端に紫外線反応性基を有することが好ましい。
該紫外線反応性基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基;ビニルオキシ基、アリルオキシ基、プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;アクリロイル基、メタクリロイル基等のアルケニル基以外の脂肪族不飽和基;エポキシ基;ヒドロシリル基等が挙げられ、好ましくはアクリロイル基、メタクリロイル基、メルカプト基、エポキシ基、およびヒドロシリル基が挙げられ、より好ましくはアクリロイル基およびメタクリロイル基が挙げられる。
前記オルガノポリシロキサンの粘度は、特に限定されないが、25℃において100mPa.s〜1,000,000mPa.sであることが好ましく、200〜500,000mPa.sであることがより好ましく、200〜100,000mPa.sであることが特に好ましい。
(d)成分の好ましい一形態として例えば、下記一般式(6a);
[式中、R6は同一または異種の、紫外線反応性基を有しない非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、R7は同一または異種の、紫外線反応性基を有する基であり、R8は同一または異種の、紫外線反応性基を有する基であり、mは5〜1,000の整数であり、nは0〜100の整数であり、fは0〜3の整数であり、gは0〜3の整数であり、ただし、f+g+n≧2である]
または下記一般式(6b);
[式中、R6、R7、R8、m、n、f、gは上記一般式(6a)で定義した通りであり、hは2〜4の整数であり、iおよびjは各々1〜3の整数であり、ただしfi+gj+n≧2である]
で表される少なくとも2個の紫外線反応性基を有するオルガノポリシロキサンが挙げられる。
上記一般式(6a)および(6b)中、Rは、同一または異種の、紫外線反応性基を有しない非置換もしくは置換の一価の、炭素原子数が好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10更により好ましくは、1〜8の一価炭化水素基である。Rで表される一価炭化水素基としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;これらの炭化水素基に結合している水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基等で置換した基、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基、3−シアノプロピル基等が挙げられ、好ましくはメチル基およびフェニル基が挙げられ、より好ましくはメチル基が挙げられる。また上記Rで表される一価炭化水素基は、その骨格中にスルホニル基、エーテル結合(−O−)、カルボニル基等を1種または2種以上有してもよい。
上記一般式(6a)および(6b)中、RおよびRに含まれる紫外線反応性基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基;ビニルオキシ基、アリルオキシ基、プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;アクリロイル基、メタクリロイル基等のアルケニル基以外の脂肪族不飽和基;メルカプト基;エポキシ基;ヒドロシリル基等が挙げられ、好ましくはアクリロイル基、メタクロイル基、エポキシ基、およびヒドロシリル基が挙げられ、より好ましくはアクリロイル基およびメタクリロイル基が挙げられる。従って、RおよびRで表される紫外線反応性基を有する基は、例えば上で例示した紫外線反応基を有する一価の基であり、その具体例としては、ビニル基、アリル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−メタクリロキシプロピル基、3−アクリロキシプロピル基、3−メルカプトプロピル基、2−{ビス(2−メタクリロキシエトキシ)メチルシリル}エチル基、2−{ビス(2−アクリロキシエトキシ)メチルシリル}エチル基、2−{(2−アクリロキシエトキシ)ジメチルシリル}エチル基、2−{ビス(1,3−ジメタクリロキ−2−プロポキシ)メチルシリル}エチル基、2−{(1,3−ジメタクリロキ−2−プロポキシ)ジメチルシリル}エチル基、2−{ビス(1−アクリロキシ−3−メタクリロキ−2−プロポキシ)メチルシリル}エチル基、および2−{ビス(1−アクリロキシ−3−メタクリロキ−2−プロポキシ)ジメチルシリル}エチル基等が挙げられ、好ましくは3−メタクリロキシプロピル基、3−アクリロキシプロピル基、2−{ビス(2−メタクリロキシエトキシ)メチルシリル}エチル基、2−{ビス(2−アクリロキシエトキシ)メチルシリル}エチル基、2−{(2−アクリロキシエトキシ)ジメチルシリル}エチル基、2−{(1,3−ジメタクリロキ−2−プロポキシ)ジメチルシリル}エチル基、2−{ビス(1−アクリロキシ−3−メタクリロキ−2−プロポキシ)メチルシリル}エチル基、および2−{ビス(1−アクリロキシ−3−メタクリロキ−2−プロポキシ)ジメチルシリル}エチル基が挙げられる。RおよびRは各々同一であっても異なっていてもよく、RおよびRどうしが同一であっても異なっていてもよい。
上記一般式(6a)および(6b)中、mは、通常、5〜1,000、好ましくは10〜800、より好ましくは50〜500の整数であり、nは、通常、0〜100、好ましくは0〜50、より好ましくは0〜20の整数であり、fは0〜3、好ましくは0〜2、より好ましくは1〜2の整数であり、gは0〜3、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは1または2である。上記式(6b)中、hは通常2〜4の整数、好ましくは2または3である。iおよびjは各々1〜3の整数、好ましくは1または2整数である。更に、上記一般式(6a)および(6b)で表されるオルガノポリシロキサンは前述の通り、前記紫外線反応性基を少なくとも2個有するので、式(6a)ではf+g+n≧2となり式(6b)ではfi+gj+n≧2となる。
上記式(6a)および(6b)で表されるオルガノポリシロキサンの具体例としては、下記に示すものなどが挙げられる。
[上記式中、Rは90%がメチル基であり、10%がフェニル基である]
・・(e)成分
(e)成分の光重合開始剤は、前記(d)成分中の紫外線反応性基の光重合を促進させる作用を有する。(e)成分は特に限定されず、その具体例としては、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、トリフェニルアミン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、4−アリルアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−クロロ−4’−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサントン、3,9−ジクロロキサントン、3−クロロ−8−ノニルキサントン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシアセタール、2−クロロチオキサントン、ジエチルアセトフェノン、1−ヒドロキシクロロフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンおよび2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられ、好ましくは高純度の観点からベンゾフェノン、4−メトキシアセトフェノン、4−メチルベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよび2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが挙げられ、より好ましくはジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよび2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが挙げられる。これらの光重合開始剤は1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(e)成分の添加量は、特に限定されないが、(d)成分100質量部に対して、好ましくは、0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜3質量部、更により好ましくは0.5〜3質量部である。この添加量がこの範囲内であると、シリコーン組成物の硬化制御が行い易い。
・付加硬化反応性シリコーン組成物:
付加硬化反応性シリコーン組成物として、具体的には、例えば、前記表面処理剤の他に、
(f)ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサン、
(g)ケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン 全硬化性シリコーン組成物中のアルケニル基1モル当たり、本(g)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の量が0.1〜5モルとなる量、および
(h)白金族金属系触媒 有効量
を含有する付加硬化反応性シリコーン組成物が挙げられる。
・・(f)成分
(f)成分のオルガノポリシロキサンは、付加硬化反応性シリコーン組成物のベースポリマーであり、ケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個含有する。(f)成分としては公知のオルガノポリシロキサンを使用することが出来る。ゲルパーミッションクロマトグラフィー(以下、「GPC」とする。)により測定された(f)成分のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量はポリスチレン換算で好ましくは3,000〜300,000程度である。さらに(f)成分のオルガノポリシロキサンの25℃に置ける粘度は、100〜1,000,000mPa.sであることが好ましく、1,000〜100,000mPa.s程度であることが特に好ましい。100mPa.s以下であると曳糸性が低く、繊維の細径化が困難となり、1,000,000mPa.s以上では取扱が困難となる。(f)成分のオルガノポリシロキサンは、基本的には、原料の入手のしやすさの観点から、分子鎖(主鎖)がジオルガノシロキサン単位(R10 SiO2/2単位)の繰返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R10 SiO1/2)で封鎖された、分岐を有しない直鎖状構造、または分子鎖が該ジオルガノシロキサン単位の繰返しからなる、分岐を有しない環状構造を有するが、R10SiO3/2単位やSiO4/2単位を含んだ分岐状構造を部分的に有してもよい。ここで、R10は下に説明する式(7)に関して述べる通りである。
(f)成分としては、例えば下記平均組成式(7);
10 SiO(4−l)/2 (7)
(式中、R10は前記同様、同一または異種の非置換もしくは置換の、炭素原子数が1〜10、より好ましくは1〜8の一価炭化水素基であり、lは好ましくは1.5〜2.8、より好ましくは1.8から2.5、さらにより好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)で示され、一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンが用いられる。上記R10としては、例えば、上記平均組成式(4)中のRについて例示した基が挙げられる。
この場合、R10のうち少なくとも2個はアルケニル基(特に、炭素原子が好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6のアルケニル基)である。なお、アルケニル基の含有量はケイ素原子に結合する全有機基中(即ち、前記平均組成式(7)においてR10で示される非置換または置換の全一価炭化水素基中)、好ましくは50〜99モル%、特に好ましくは75〜95モル%である。(f)成分のオルガノポリシロキサンが直鎖状構造を有する場合、このアルケニル基は、分子鎖末端および分子鎖末端でない部分のどちらか一方でのみケイ素原子に結合していても、その両方でケイ素原子に結合していてもよいが、組成物の硬化速度、硬化物の物性等の点から、少なくとも一個のアルケニル基が分子鎖末端のケイ素原子に結合していることが望ましい。
・・(g)成分
(g)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を少なくとも2個(通常2〜200個)、好ましくは3個以上(通常3〜100個)含有する。(g)成分は、(f)成分と反応し架橋剤として作用する。(g)成分の分子構造は特に限定されず、例えば、線状、環状、分岐状、三次元網状(樹脂状)等の、従来製造されているいずれのオルガノハイドロジェンポリシロキサンも(b)成分として使用することができる。(g)成分が線状構造を有する場合、SiH基は、分子鎖末端および分子鎖末端でない部分のどちらか一方でのみケイ素原子に結合していても、その両方でケイ素原子に結合していてもよい。また、1分子中のケイ素原子の数(または重合度)が、通常、2〜300個、好ましくは4〜150個程度であり、室温(25℃)において液状であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが、(g)成分として好ましく使用できる。
(g)成分としては、例えば、下記平均組成式(8);
11 SiO(4−p−q)/2 (8)
(式中、R11は同一または異種の非置換もしくは置換の、脂肪族不飽和結合を有しない、炭素原子数が1〜10、より好ましくは1〜8の一価炭化水素基であり、pおよびqは、好ましくは0.7≦p≦2.1、0.001≦q≦1.0、かつ0.8≦p+q≦3.0、より好ましくは1.0≦p≦2.0、0.01≦q≦1.0、かつ1.5≦p+q≦2.5を満足する正数である。)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが用いられる。上記R11としては、例えば、上記平均組成式(4)中のRについて例示した基(ただし、アルケニル基を除く。)が挙げられる。
上記平均組成式(8)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの具体例としては1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端メチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CHHSiO1/2単位と(CHSiO2/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位と(CSiO1/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
(g)成分の添加量は、全硬化性シリコーン組成物中のアルケニル基1モル当たり、特に、全硬化性シリコーン組成物中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モル当たり、とりわけ、(f)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モル当たり、本(g)成分中のSiH基の量が0.1〜5.0モル、好ましくは0.5〜3.0モル、より好ましくは0.8〜2.0モルとなる量である。このとき、全硬化性シリコーン組成物中に存在するアルケニル基に対する(f)成分中のケイ素原子と結合したアルケニル基の割合は80〜100モル%が好ましく、90〜100モル%がより好ましい。全硬化性シリコーン組成物中にアルケニル基を有する成分として(f)成分しか存在しない場合には、(f)成分中のアルケニル基1モル当たり、本(g)成分中のSiHの量が0.1〜5.0モル、好ましくは0.5〜3.0モル、より好ましくは0.8〜2.0モルとなる量である。該添加量が上記SiHの量が0.1モルより少なくなる量であると、硬化するまでの時間が長くかかり、経済的に不利である。
また、該添加量が上記SiHの量が5.0モルより多くなる量であると該硬化反応物中に脱水素反応による発泡が生じてしまい、さらに該硬化反応物の強度および耐熱性が悪影響を受ける。
・・(h)成分
(h)成分の白金族金属系触媒は、(f)成分と(g)成分との付加硬化反応(ヒドロシリル化反応)を促進させるための触媒として使用される。(h)成分としては、公知の白金族金属系触媒を用いることができるが、白金もしくは白金化合物を用いることがこのましい。(h)成分の具体例としては、白金黒、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサンまたはアセチレンアルコール類との錯体が挙げられる。
(h)成分の添加量は、触媒として有効量であり、希望する硬化反応速度に応じて適時増減すればよいが、(f)成分に対して白金族金属に換算して質量基準で、好ましくは0.1〜1,000ppm、より好ましくは0.2〜100ppmの範囲である。
・縮合硬化反応型シリコーン組成物:
縮合硬化反応型シリコーン組成物として、具体的には、例えば、前記表面処理剤の他に、
(i)シラノール基(即ちケイ素原子結合水酸基)またはケイ素原子結合加水分解性基を少なくとも2個、好ましくは分子鎖両末端に含有するオルガノポリシロキサン、
(j)任意成分として、加水分解性シランおよび/またはその部分加水分解縮合物、ならびに
(k)任意成分として、縮合反応触媒
を含有する縮合硬化反応型シリコーン組成物が挙げられる。
・・(i)成分
(i)成分はシラノール基またはケイ素原子結合加水分解性基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサンであり、縮合硬化反応型シリコーン組成物のベースポリマーである。(i)成分のオルガノポリシロキサンは、基本的には、原料の入手のしやすさの観点から、分子鎖(主鎖)がジオルガノシロキサン単位(R11 SiO2/2単位)の繰返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R11 SiO1/2)で封鎖された、分岐を有しない直鎖状構造、または分子鎖が該ジオルガノシロキサン単位の繰返しからなる、分岐を有しない環状構造を有するが、分岐状構造を部分的に含有してもよい。ここで、R11は非置換もしくは置換の、炭素原子数が1〜10、より好ましくは1〜8の一価炭化水素基を表す。
(i)成分のオルガノポリシロキサンにおいて、シラノール基以外の加水分解性基としては、例えば、アセトキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシロキし基;ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基等のケトオキシム基(即ち、イミノキシ基);メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基;メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基等のアルコキシアルコキシ基;ビニロキシ基、イソプロペニルオキシ基,1−エチル−2−メチルビニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアミノ基;ジメチルアミノキシ基、ジエチルアミノキシ基等のアミノキシ基;N−メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド基、N−メチルベンズアミド基等のアミド基等が挙げられる。
これらの加水分解性基は、例えば、トリアルコキシシロキシ基、ジアルコキシオルガノシロキシ基、トリアシロキシシロキシ基、ジアシロキシオルガノシロキシ基、トリイミノキシシロキシ基(即ち、トリケトオキシムシロキシ基)、ジイミノキシオルガノシロキシ基、トリアルケノキシシロキシ基、ジアルケノキシオツガノシロキシ基、トリアルコキシシロキシエチル基、ジアルコキシオルガノシロキシエチル基等の、2個もしくは3個の加水分解性基を含有するシロキシ基または2個もしくは3個の加水分解性基を含有するシロキシアルキル基等の形で直鎖状ジオルガノポリシロキサンの分子鎖両末端に位置していることが望ましい。
ケイ素原子に結合した他の一価炭化水素基としては、上記平均組成式(4)における
について例示したものと同じ非置換または置換の一価炭化水素基が挙げられる。
(i)成分としては、例えば、
[上記の式中、Xは前記シラノール基以外の加水分解性基、aは1、2または3、nおよびmはそれぞれ1〜1,000の整数である]
が挙げられる。
(i)成分の具体例としては、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルポリシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルポリシロキサン共重合体、分子鎖両末端2−トリメトキシシロキシエチル基封鎖ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
・・(j)成分
(j)成分の加水分解性シランおよび/またはその部分加水分解縮合物は任意成分であり、硬化剤として作用する。ベースポリマーである(i)成分がシラノール基以外のケイ素原子結合加水分解性基を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノポリシロキサンである場合には、(j)成分を縮合硬化反応型シリコーン組成物に添加するのを省略することができる。(j)成分としては、1分子中に少なくとも3個のケイ素原子結合加水分解性基を含有するシランおよび/またはその部分加水分解縮合物(即ち、少なくとも1個、好ましくは2個以上の加水分解性基が残存するオルガノポリシロキサン)が好適に使用される。
前記シランとしては、例えば、式(9):
12 SiX4−r (9)
(式中、R12は非置換もしくは置換の、炭素原子数が1〜10、より好ましくは1〜8の一価炭化水素基、Xは加水分解性基、rは0または1である。)で表されるものが好ましく用いられる。前記R12としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基が特に好ましくあげられる。
(j)成分の具体的例としては、例えば、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、エチルオルソシリケート等およびこれらの部分加水分解縮合物が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
(j)成分の加水分解性シランおよび/またはその部分加水分解縮合物を用いる場合、その添加量は(i)成分100質量部に対して好ましくは0.01〜20質量部、特に好ましくは0.1〜10質量部である。(j)成分を用いる場合、その添加量が上記範囲内にあると本発明組成物の貯蔵安定性および硬化反応速度は特に良好である。
・・(j)成分
(j)成分の縮合反応触媒は任意成分であり、上記(j)成分の加水分解性シランおよび/またはその部分加水分解縮合物が、例えば、アミノキシ基、アミノ基、ケトオキシム基を有する場合には使用しなくてもよい。(k)成分の縮合反応触媒としては、例えばテトラブチルチタネート、テトライソブロピルチタネート、等の有機チタン酸エステル;ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン等の有機チタンキレート化合物;アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等の有機アルミニウム化合物;ジルコニウムテトラ(アセチルアセトナート)、ジルコニウムテトラブチレート等の有機ジルコニウム化合物;ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジ(2−エチルヘキサノエート)等の有機スズ化合物;ナフテン酸スズ、オレイン酸スズ、ブチル酸スズ、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛等の有機カルボン酸の金属塩;へキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物、およびその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の4級アンモニウム塩;酢酸カリウム、硝酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン:グアニジル基含有有機珪素化合物等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
(k)成分の縮合反応触媒を用いる場合、その添加量は、特に限定されず、触媒としての有効量でよいが、(i)成分100質量部に対して好ましくは0.01〜20質量部、特に好ましくは0.1〜10質量部である。(k)成分を用いる場合、その添加量が上記範囲内にあると、硬化時間と硬化温度の観点から経済的に有利である。
・有機過酸化物硬化反応型シリコーン組成物の硬化:
有機過酸化物硬化反応型シリコーン組成物を加熱することでラジカル反応が進行し、硬化反応が進行し、有機過酸化物シリコーン組成物は硬化する。有機過酸化物シリコーン組成物を硬化させる温度条件は、この際の加熱温度としては、硬化反応が被覆厚に依存する、すなわち、塗工量に依存するため、特に限定されないが、好ましくは80℃〜300℃より好ましくは150℃〜250℃である。また、必要に応じて2次キュアを行ってもよく、その際の温度条件としては好ましくは120℃以上、より好ましくは150℃〜250℃である。この際のキュア時間は好ましくは10分〜48時間さらに好ましくは30分〜24時間である。
・紫外線硬化反応性シリコーン組成物の硬化:
紫外線硬化反応性シリコーン組成物に、紫外線を照射することで、光重合開始剤が反応し、硬化反応が進行し、紫外線硬化反応性シリコーン組成物は硬化する。紫外線照射条件は、硬化反応が被覆厚に依存する、すなわち、塗工量に依存するため、特に限定されないが、365nmに発光波長を持った紫外線発光ダイオードを用い、照度5〜500mW/cm、好ましくは10〜200mW/cm、光量0.5〜100J/cm、好ましくは.10〜50J/cmの条件で紫外線照射を行うことで硬化させることができる。また、必要に応じて2次キュアを行ってもよく、その際の温度条件としては好ましくは120℃以上、より好ましくは150℃〜250℃である。この際のキュア時間は好ましくは10分〜48時間さらに好ましくは30分〜24時間である。
・付加硬化反応性シリコーン組成物の硬化:
付加硬化反応性シリコーン組成物を加熱することで、ヒドロシリル化反応が進行し、付加硬化反応性シリコーン組成物は硬化する。この際の加熱温度としては、硬化反応が被覆に依存する、すなわち、塗工量に依存するため、特に限定されないが、好ましくは80〜300℃、より好ましくは100〜200℃である。また、必要に応じて2次キュアを行ってもよく、その際の温度条件としては好ましくは120℃以上、より好ましくは150℃〜250℃である。この際のキュア時間は好ましくは10分〜48時間さらに好ましくは30分〜24時間である。
・縮合硬化反応型シリコーン組成物の硬化:
縮合硬化反応型シリコーン組成物を加熱することで縮合反応が進行し、縮合硬化反応性シリコーン組成物は硬化する。縮合硬化反応型シリコーン組成物を硬化させる温度条件は、この際の加熱温度としては、硬化反応が被覆厚に依存する、すなわち、塗工量に依存するため、特に限定されないが、好ましくは80℃〜300℃より好ましくは100℃〜200℃である。また、必要に応じて2次キュアを行ってもよく、その際の温度条件としては好ましくは120℃以上、より好ましくは150℃〜250℃である。この際のキュア時間は好ましくは10分〜48時間さらに好ましくは30分〜24時間である。
・その他の成分:
本発明の組成物には、硬化機構の種類に関係なく、必要に応じて他の成分を配合することができ、例えば、分散性向上剤等が挙げられる。
分散性向上剤は、組成物中に添加することで前記表面処理シリカの分散性を高め組成物の流動性を向上させる働きがある。具体的にはヘキサメチルジシラザン、1,3-ジビニル‐1,1,3,3-テトラメチルジシラザン、1,1,3,5,5,5-ヘプタメチル‐3-ビニルトリシラザン等のオルガノシラザンや、ジメチルアミノトリメチルシラザン、ジメチルアミノジメチルビニルシラン等のオルガノアミノシランやオルガノクロロシラン、オルガノアルコキシシラン等のオルガノシラン類などの有機ケイ素化合物が挙げられる。
組成物が付加硬化型である場合には付加反応制御剤として、エチニルメチリデンカルビノール、1−エチニル−1−ヘキシル−3−ブチン等を添加できる。
本発明の組成物を硬化して得られる硬化物は良好な熱伝導性を有し、熱伝導率が、ホットディスク法による25℃おける測定値が0.3W/m-K以上であることが好ましく、さらに0.4以上であることが望ましい。熱伝導率が0.3W/mK未満であると、発熱量の大きい発熱体への適用が適しない。また、該硬化物は透明性に優れるが、厚みが1mmの層状態で20℃において測定したときに、波長800nmの光の透過率が60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。さらに、該硬化物は厚みが1mmの層状態で測定したときに、UL94V-1の基準を満たす難燃性を有する。
・調製例1:
−表面処理シリカ(C-1)の合成−
アンモニア水(28質量%)50g、水42g、メタノール625gの混合溶液にテトラメトキシシラン1165g添加し6時間攪拌した。続けてアンモニア水(5.4質量%)を400g加え4時間攪拌し、ゾル‐ゲルシリカを得た。さらに水1200gを加え、トリメトシキメチルシラン12gを添加し12時間攪拌させた後、メチルイソブチルケトン450g加え、水を留去した。その後、ヘキサメチルジシラザン150gを加え100℃で3時間攪拌した後、溶媒を留去し乾燥させることで表面処理シリカ(C-1)を得た。
−表面処理度の測定−
(C-1)の表面処理シリカ0.3gとテトラエトキシシラン3gと水酸化カリウム0.085gを採取し120℃で3時間加熱処理した。この時の標準サンプルとしてはトリス(トリメチルシロキシ)メチルシランを使用した。M単位はトリエトキシメチルシラン及びトリエトキシメチルシランとテトラエトキシシランの二量体の補正値を合算した検量線から求めた。またT単位はM単位量を基準としたガスクロマトグラフィーの面積比にmol比係数を乗じて求めた。
上述のように測定した結果を以下に示す。
M単位:0.0093 (mol/100g)
T単位:0.015 (mol/100g)
ゾル‐ゲルシリカはQ単位で構成されているので、測定で得たM単位、T単位の量を全体から差し引けばQ単位量を求めることが出来る。この場合のM単位はSiMe3O1/2であり式量が81.19、T単位はSiMeO3/2であり式量は67.12であるので、表面処理シリカ100g中にM単位は0.76gでT単位は1.00g含まれている。つまり100g中からM単位量とT単位量を引いた98.24gが処理シリカ100g中に含まれるQ単位量である。これをモル数に換算すると、1.64molであるので、モル基準で、p/q=0.015となる。
−平均粒径−
マイクロトラック法で測定したところ、130nmであった。
・調製例2:
−表面処理シリカ(C-2)の合成−
調製例1と類似の手順で、表面処理シリカ(C-2)を合成し、同様にしてp/q=0.03と計算された。平均粒径は150nmと測定された。
・調製例3:
−表面処理シリカ(C-3)の合成−
調製例1と類似の手順で、表面処理シリカ(C-3)を合成し、同様にしてp/q=0.008と計算された。平均粒径は160nmと測定された。
・調製例4:
−表面処理シリカ(C-4)の合成−
調製例1と類似の手順で、表面処理シリカ(C-4)を合成し、同様にしてp/q=0.004と計算された。平均粒径は150nmと測定された。
・実施例1〜5、比較例1〜4
使用材料:
<(A)成分>
式:
(式中、Xはビニル基であり、nは下記の示す粘度(25℃)となる数である。)
で表されるオルガノポリシロキサン
(A−1)粘度:100mm2/s
(A−2)粘度:600mm2/s
<(B)成分>
式:
(式中、oは平均値28、pは平均値10)
で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
<(C)成分>
シリカ
(C-1) p/q=0.015(平均粒径130nm)
(C-2) p/q=0.03(平均粒径150nm)
(C-3) p/q=0.008(平均粒径160nm)
(C-4) p/q=0.004(平均粒径150nm)
(C-5) 無処理のシリカ(アエロジル130)
<(D)成分>
付加硬化触媒
5質量%塩化白金酸2-エチルヘキサノール溶液
<(E)成分>
付加反応制御剤として、エチニルメチリデンカルビノール。
(F)成分
ヘキサメチルジシラザン
・・組成物の調製:
各実施例及び各比較例において、(A)成分、(C)成分を、表1に示す所定量、プラネタリーミキサーで60分間混練した。その後、得られた混練物に(D)成分、(E)成分を表1に示す所定の量加え、さらにセパレータとの離型を促す内添離型剤を有効量加えた後、30分間混練した。さらに(B)成分を表1に示す所定量加え、30分間混練し、組成物を得た。
・成形、硬化
各実施例、比較例の組成物を100mm×100mm×1mm(深さ)の金型に流し込み、プレス成形機を用いて110℃で10分間処理し成形した。特記しない限り、こうして得た1mm厚のシートを用いて以下の評価を行った。
・特性評価
次の特性を測定、評価した。結果を表1に示す。
・・熱伝導率:
60mm×60mm×60mm(深さ)の金型を用いて作製した6mm厚のシート2枚を用いて熱伝導率計(TPA−501、京都電子工業株式会社製の商品名)により熱伝導率を測定した。
・・光透過性:
1mm厚のシートについて、分光光度計(日立製作所製)を用いて測定した。
・・難燃性:
UL94の難燃性試験方法に準拠し試験を行なった。
・評価:
比較例1のように表面処理シリカのp/qの値が0.01よりも小さいと実施例1と同質量部数のシリカを充填しているにも関わらず、分散性が低下するため光透過性が低下した。比較例2のようにさらに表面処理度が下がると、より分散性が悪くなり光透過率が低下した。比較例3のように無処理のシリカを用いると充填性が著しく低下し、20質量部すら充填することが出来なかった。
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は熱伝導性ないしは放熱性、難燃性に加えて透明性が求められる箇所に使用することができる。例えば、液晶パネルディスプレイ(LCD)の透明放熱保護フィルムとして、発光ダイオード(LED)素子の透明封止材や透明リフレクター材として有用である。

Claims (8)

  1. (α)SiO4/2単位(Q単位)からなる基材シリカと、その表面に処理され結合した表面処理剤とからなる疎水化表面処理シリカ、及び、
    (β)ポリオルガノシロキサン成分
    を含む熱伝導性シリコーン組成物にして、
    前記の表面処理剤が、一般式(X):
    (式中、Rは3官能性分岐を有してもよいが4官能性分岐は有しない、ケイ素原子に結合する末端が酸素原子で停止している1価のオルガノシロキサン基であるか、又は置換若しくは非置換の1価の炭化水素基であり、R炭素数1〜6のアルキル基であり、xは1〜3の整数である。)
    で表される有機ケイ素化合物であり、
    前記Q単位の数(q)に対する、基材シリカの表面に結合した表面処理剤を構成するケイ素原子の数(p)のモル比(p/q)が、0.01〜0.3の範囲内である、ことを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物。
  2. 前記表面処理シリカを、本組成物中のオルガノポリシロキサン成分100質量部に対して100〜500質量部含む請求項1に係るシリコーン組成物。
  3. 前記表面処理シリカの平均粒径が20nm以上200nm以下である請求項1又は2に係るシリコーン組成物。
  4. 付加反応硬化型である請求項1〜3のいずれか1項に係るシリコーン組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物を硬化させて得られるシリコーン硬化物。
  6. 熱伝導率が0.3W/mK以上である請求項5に係るシリコーン硬化物。
  7. 厚みが1mmの層状態で20℃において測定したときに、波長800nmの光の透過率が60%以上で、透明性の高い請求項5又は6に係るシリコーン硬化物。
  8. 厚みが1mmの層状態で測定したときに、UL94V-1の基準を満たす難燃性を有する請求項5〜7のいずれか1項に係るシリコーン硬化物。
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