JP4844731B2 - 硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び自動車用エンジン周辺部品のシール並びに質量減少抑制方法 - Google Patents
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Description
そのため、白金付加反応とパーオキサイド加硫の併用が提案された。
また、従来の組成では高い加熱温度を必要とするため、より低温で加熱硬化させるために銅粉を添加するとよいことが分かっている。
〔1〕 平均粒径が0.01μm以上10μm以下の銅粉をオルガノポリシロキサン組成物全体の0.01質量%以上50質量%未満及びアナタース型酸化チタン又はアナタース型酸化チタンを主成分とする酸化チタンを組成物中のベースポリマーであるオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜50質量部含有することを特徴とする自動車用エンジン周辺部品のシール用硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
〔2〕 オルガノポリシロキサン組成物が、付加反応硬化型組成物、縮合反応硬化型組成物、有機過酸化物硬化型組成物、又は付加反応硬化と有機過酸化物硬化との両硬化型を併用した組成物であることを特徴とする〔1〕記載の自動車用エンジン周辺部品のシール用硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
〔3〕 〔1〕又は〔2〕記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなる自動車用エンジン周辺部品のシール。
〔4〕 平均粒径が0.01μm以上10μm以下の銅粉が0.01質量%以上50質量%未満配合された硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物を100℃以上の高温で使用する場合の質量減少抑制方法であって、該組成物中にアナタース型酸化チタン又はアナタース型酸化チタンを主成分とする酸化チタンを組成物中のベースポリマーであるオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜50質量部含有させることを特徴とする該質量減少抑制方法。
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
上記式中、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基であり、R2の脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前記一般式(1)のR1として例示したものと同様のものが挙げられ、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に炭素原子数が1〜7のものであり、好ましくはメチル基等の炭素原子数1〜3の低級アルキル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基である。b及びcは、0<b<2、0.8≦c≦2かつ0.8<b+c≦3となる数であり、好ましくは0.05≦b≦1、1.5≦c≦2かつ1.8≦b+c≦2.7となる数である。
本発明に用いる銅粉は、精密電子部品への悪影響、特に電極間の短絡、絶縁抵抗の低下を防止するため、平均粒径が10μm以下、特に5μm以下であることが好ましい。なお、平均粒径の下限としては、0.01μm以上、特に0.1μm以上であることが好ましい。平均粒径が大きすぎると、分散不良になる場合があり、小さすぎると、取り扱いが困難で作業性に劣る場合がある。
この場合、この平均粒径は、レーザー光回折法などによる粒度分布測定装置等を用いて、累積重量平均値D50(又はメジアン径)等として求めることができる。
このような銅粉を得るための製造方法としては特に制限はない。
なお、これらの充填剤の表面は無処理であってもシランカップリング剤やオルガノポリシロキサン、脂肪酸等で処理されていてもよい。
このようにして得られたオルガノポリシロキサン組成物は、硬化させることにより、シリコーン硬化物(シリコーンゴム硬化物又はシリコーンゲル硬化物)となる。ここで、本発明のオルガノポリシロキサン組成物の硬化条件については、その硬化型に応じた常法が採用される。
例えば、縮合硬化型の場合は、通常室温にて24〜240時間の硬化条件が採用され、付加反応硬化型の場合は室温(25±10℃)〜200℃の温度で硬化を行い(硬化時間は温度に依存して数分〜数時間程度)、有機過酸化物硬化型の場合は80〜200℃の温度で硬化を行う(硬化時間は温度に依存して数分〜数時間程度)。
得られるシリコーン硬化物は、銅粉を添加したことによる特徴を損なうことなく、長期間高温下に晒しても質量減少を抑制することができ、長期にわたって弾性体又はゲルとしての物性を保持することが可能なものである。
本発明のシリコーン硬化物は、100℃以上、特には130〜160℃の高温において長期間晒される用途、例えば、自動車用エンジン周辺部品などのシール材等に好適に用いることができる。
粘度5,000mPa・sの分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部に、結晶性シリカ60部、フェニルトリ(イソプロペニルオキシ)シラン8部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン1部、1,1,3,3−テトラメチル−2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]グアニジン1.4部、及び平均粒子径1.0μmの銅粉1100Y(商品名:三井金属鉱業(株)製)を組成物全体の0.3質量%になるように無水の状態で混合し、次いで脱泡混合処理を行って組成物を調製した。
粘度5,000mPa・sの分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部に、結晶性シリカ60部、フェニルトリ(イソプロペニルオキシ)シラン8部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン1部、1,1,3,3−テトラメチル−2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]グアニジン1.4部、及び上記銅粉1100Yを組成物全体の1.0質量%になるように無水の状態で混合し、次いで脱泡混合処理を行って組成物を調製した。
粘度5,000mPa・sの分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部に、結晶性シリカ60部、フェニルトリ(イソプロペニルオキシ)シラン8部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン1部、1,1,3,3−テトラメチル−2−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]グアニジン1.4部、及び上記銅粉1100Yを組成物全体の2.0質量%になるように無水の状態で混合し、次いで脱泡混合処理を行って組成物を調製した。
粘度5,000mPa・sの分子鎖両末端がトリメトキシシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部に、結晶性シリカ60部、メチルトリメトキシシラン7部、3−アミノプロピルトリエトキシシラン0.2部、チタンキレート触媒オルガチックスTC−750(商品名:(株)マツモト交商製)2部、及び上記銅粉1100Yを組成物全体の0.3質量%になるように無水の状態で混合し、次いで脱泡混合処理を行って組成物を調製した。
粘度5,000mPa・sの分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部に、結晶性シリカ60部、分子側鎖にSiH基を平均16個有する粘度100mPa・sのメチルハイドロジェンポリシロキサン6部、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体を、混合物全量に対して白金量が10ppmとなる量で添加し、エチニル−シクロヘキサノール/50質量%トルエン溶液を0.15部、及び上記銅粉1100Yを組成物全体の0.3質量%になるように無水の状態で混合し、次いで脱泡混合処理を行って組成物を調製した。
粘度5,000mPa・sの分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部に、結晶性シリカ60部、ジクミルパーオキサイド1部、及び上記銅粉1100Yを組成物全体の0.3質量%になるように無水の状態で混合し、次いで脱泡混合処理を行って組成物を調製した。
粘度5,000mPa・sの分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部に、結晶性シリカ60部、分子側鎖にSiH基を平均16個有する粘度100mPa・sのメチルハイドロジェンポリシロキサン6部、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体を、混合物全量に対して白金量が10ppmとなる量で添加し、エチ
ニル−シクロヘキサノール/50質量%トルエン溶液を0.15部、1,1−(ジ−t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンであるパーオキシケタール系有機過酸化物を1.0部、及び上記銅粉1100Yを組成物全体の0.3質量%になるように無水の状態で混合し、次いで脱泡混合処理を行って組成物を調製した。
各実施例と比較例の組成物の硬化物(硬化条件、硬化状態、形状を下記表2に示す。)を用意した。硬化直後(初期)の質量と、150℃で500時間放置後の質量とを比較した。酸化チタンを添加したものと添加していないものを比較して、質量減少が抑制できているかを確認した。なお、質量減少率は、以下の計算式を用いた。結果を表1に示す。
質量減少率(%)=(高温500時間放置後の質量−初期の質量)/(初期の質量)
Claims (4)
- 平均粒径が0.01μm以上10μm以下の銅粉をオルガノポリシロキサン組成物全体の0.01質量%以上50質量%未満及びアナタース型酸化チタン又はアナタース型酸化チタンを主成分とする酸化チタンを組成物中のベースポリマーであるオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜50質量部含有することを特徴とする自動車用エンジン周辺部品のシール用硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- オルガノポリシロキサン組成物が、付加反応硬化型組成物、縮合反応硬化型組成物、有機過酸化物硬化型組成物、又は付加反応硬化と有機過酸化物硬化との両硬化型を併用した組成物であることを特徴とする請求項1記載の自動車用エンジン周辺部品のシール用硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 請求項1又は2記載の硬化性オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなる自動車用エンジン周辺部品のシール。
- 平均粒径が0.01μm以上10μm以下の銅粉が0.01質量%以上50質量%未満配合された硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物を100℃以上の高温で使用する場合の質量減少抑制方法であって、該組成物中にアナタース型酸化チタン又はアナタース型酸化チタンを主成分とする酸化チタンを組成物中のベースポリマーであるオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜50質量部含有させることを特徴とする該質量減少抑制方法。
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