JP7079490B2 - 制振材料 - Google Patents
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Description
<1> ウレタンアクリレート樹脂と、重量平均粒子径が1μm~200μmであり、平均アスペクト比が10~100である扁平粒子からなる制振フィラーとを含み、JISK7391:2008に準拠した片持ちはり法により求められる損失係数η(20℃、3次モード)の値が0.02以上である制振材料。
本実施形態の制振材料は、振動エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収する材料であり、例えば、振動源やその周囲の部材に貼り付ける形で使用される。制振材料は、主として、ウレタンアクリレート樹脂と、制振フィラーとを含む。
ウレタンアクリレート樹脂は、制振材料のベース樹脂(母材)として使用される。ウレタンアクリレート樹脂は、ウレタン成分(ウレタン結合)とアクリル成分を含むポリマーである。このようなウレタンアクリレート樹脂としては、例えば、一分子中に、少なくとも1個のウレタン結合と、2個以上の(メタ)アクリロイル基とを含むウレタンアクリレートモノマーの重合体(a)、前記ウレタンアクリレートモノマーと他の重合性モノマー(例えば、ビニル基等の重合性官能基を含むモノマー)との共重合体(b)、アクリル成分と共に2個以上の水酸基を含むアクリル系ポリオールと、2個以上のイソシアネート基を含むポリイソシアネートとの反応物(c)等が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリロイル基」は、「アクリロイル基」及び/又は「メタクリロイル基」(「アクリロイル基」及び「メタクリロイル基」のうち、いずれか一方又は両方)を表すものとする。
制振フィラーは、重量平均粒子径が1μm~200μmであり、平均アスペクト比(重量平均粒子径/平均粒子厚)が1~100である扁平粒子からなる。扁平粒子の重量平均粒子径及び平均アスペクト比がこのような範囲であると、制振材料の制振性能が確保される。このような扁平粒子としては、白雲母、金雲母等の雲母(マイカ)、窒化ホウ素等が挙げられ、雲母が好ましい。前記重量平均粒子径は、10μm~180μmが好ましく、20μm~170μmがより好ましい。なお、前記重量平均粒子径は、JISZ8815(1994)に記載された篩分け試験により試料(制振フィラー)の粒度分布を測定し、対数確率紙{横軸:粒径、縦軸:累積含有量(重量%)}に、累積含有量と粒子径との関係をプロットし、累積含有量が50重量%に対応する粒子径を求めることにより得られる。また、平均アスペクト比を算出する際に用いられる制振フィラーの平均粒子厚は、走査型顕微鏡(SEM)観察による画像中に見える制振フィラー(扁平粒子)を30個ランダムに選択し、各制振フィラー(偏平粒子)の厚みを測定して得られる単純平均値である。
制振材料は、本発明の目的を損なわない限り、ウレタンアクリレート樹脂、制振フィラー以外の成分を含んでもよい。例えば、ウレタンアクリレート樹脂以外の樹脂成分、制振フィラー以外のフィラー、難燃剤、酸化防止剤、可塑剤、着色剤等が、制振材料中に配合されてもよい。
制振材料の形態は、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はないが、例えば、シート状に成形される。シート状の制振材料は、加工性、成形性等に優れ好ましい。また、制振材料は、そのまま振動源等の制振対象物に接触させて使用してもよいし、制振材料に両面粘着型の粘着剤層(両面粘着テープ)の一方の粘着面を貼り付け、他方の粘着面を、制振対象物に貼り付ける形で使用されてもよい。
(制振材料用組成物の作製)
ウレタンアクリレートモノマー100質量部に対して、0.5質量部の熱重合開始剤を添加し、それらを混ぜ合わせた。その後、その混合物に対して、表1に示される配合量(質量部)の制振フィラーを添加し、それらを撹拌しつつ脱泡することで、実施例1~8及び比較例1の制振材料用組成物を得た。
上記制振材料用組成物を、所定の金型内に流し入れ、その後、その状態の金型を所定のプレス機にセットした。そして、前記金型を、100℃、15分間の条件の下、プレス機でプレス(ホットプレス)することで、前記制振材料用組成物を熱硬化させた。このようにして、前記制振材料用組成物の熱硬化物からなる実施例1~8のシート状の制振材料及び比較例1のシート状の比較材料1を得た。
制振フィラーを添加しないこと以外は、実施例1等と同様にして、比較例2の組成物を得た。そして、比較例2の組成物を用いて、実施例1等と同様、前記組成物の熱硬化物からなる比較例2のシート状の材料(比較材料2)を得た。
(制振性評価)
実施例1~8の制振材料及び比較例1,2の比較材料1,2について、JISK7391:2008「非拘束形制振複合はりの振動減衰特性試験方法」に準拠した片持ちはり法により、制振性の評価を行った。以下、制振性の評価方法について、詳細に説明する。図1は、制振材料の制振性を評価する片持ちはり法の説明図である。先ず、各材料(制振材料、比較材料1,2)から、短冊状の試験片S(220mm×10mm×1mm)を切り出した。そして、その試験片Sを、図1に示されるように、一方の端部B1にスペース(つかみしろ、長さ:30mm)が形成されるように、冷間圧延鋼板(SPCC)からなる基材B(250mm×10mm×1mm)の片面に両面粘着テープ(アクリル系粘着剤、厚み:0.14μm)を介して貼り付けた。その後、試験片Sが貼り付けられた基材Bの一端(つかみしろ)B1を、振動試験機10(製品名「VIBRATION GENERATOR 903-PN/A」、エミック株式会社製)が備える固定部11に固定した。そして、加速度検出器(製品名「NP-2106」、電気出力型加速度検出器、株式会社小野測器製)20を、図1に示されるように、固定端(固定部に固定された基材の根元部分)から、長さ方向に40mmの箇所に取り付けた。
(柔軟性評価)
実施例1~8の制振材料及び比較例1,2の比較材料1,2について、以下に示される方法及び基準に基づいて、柔軟性を評価した。結果は、表1に示した。
「○」・・・・・ 30°までは割れ無く折り曲げられたものの、90°まで曲げると割れが発生した場合
「×」・・・・・ 30°まで曲げると割れが発生した場合
(成形性評価)
実施例1~8の制振材料及び比較例1,2の比較材料1,2について、上記プレス機でプレス(ホットプレス)して熱硬化させた際の各材料(シート)の状態を、目視で確認し、以下に示される評価基準に基づいて、成形性を評価した。結果は、表1に示した。
「◎」・・・・・ シートが全体的にしっかりと硬化している場合
「○」・・・・・ シートは全体的に硬化しており、形は崩れていないものの、周辺部(特に角部)にやや脆い部分がある場合
「×」・・・・・ シートの中心部分は硬化しているものの、周辺部が崩れている場合
アクリル系樹脂100質量部に対して、0.5質量部の熱重合開始剤を添加し、それらを混ぜ合わせた。その後、その混合物に対して、表2に示される配合量(質量部)の制振フィラーを添加し、それらを撹拌しつつ脱泡することで、比較例4~6の組成物を得た。
二本ロール混練機を使用して、アクリルゴム(商品名「NOXTITE PA-522HF」、ユニマテック株式会社製)を素練りした。そして、そのアクリルゴム100質量部に対して、350質量部の制振フィラー(実施例1と同じマイカ)を添加して混錬した。その後、更に、架橋剤0.6質量部及び架橋助剤2.0質量部を添加して混錬した。得られた混錬物を、所定のプレス機にセットし、165℃で10分間加熱して架橋させた。このようにして、前記混錬物の熱硬化物からなる比較例6シート状の材料(比較材料7)を得た。また、得られた比較例7の材料について、実施例1等と同様の方法により、制振性の評価を行った。結果は、表2に示した。
実施例6と同じ試験片を用意し、温度条件を-20℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、制振性評価を行った。結果は、表3に示した。
実施例6と同じ試験片を用意し、温度条件を85℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、制振性評価を行った。結果は、表3に示した。
制振フィラーとして、以下に示されるものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例9~13の組成物を作製した。そして、それらの組成物を用いて、実施例1と同様、前記組成物の熱硬化物からなる実施例9~13のシート状の制振材料を得た。得られた実施例9~13の制振材料について、実施例1等と同様の方法(温度条件:20℃)により、制振性の評価を行った。結果は、表4に示した。
制振フィラーとして、以下に示されるものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例14,15の組成物を作製した。そして、それらの組成物を用いて、実施例1と同様、前記組成物の熱硬化物からなる実施例14,15のシート状の制振材料を得た。得られた実施例14,15の制振材料について、実施例1等と同様の方法(温度条件:20℃)により、制振性の評価を行った。結果は、表5に示した。
ウレタンアクリレートモノマーとして、以下に示されるものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例16,17の組成物を作製した。そして、それらの組成物を用いて、実施例1と同様、前記組成物の熱硬化物からなる実施例16,17のシート状の制振材料を得た。得られた実施例16,17の制振材料について、実施例1等と同様の方法(温度条件:-20℃、20℃及び85℃)により、制振性の評価を行った。結果は、表6に示した。
Claims (2)
- ベース樹脂であるウレタンアクリレート樹脂と、重量平均粒子径が1μm~200μmであり、平均アスペクト比が10~100である扁平粒子からなる制振フィラーとを含み、JISK7391:2008に準拠した片持ちはり法により求められる損失係数η(20℃、3次モード)の値が0.02以上であり、
前記ウレタンアクリレート樹脂のガラス転移温度は、-50~110℃であり、
前記ウレタンアクリレート樹脂が、脂肪族ウレタンアクリレートモノマーの重合体であり、
前記ウレタンアクリレート樹脂100質量部に対し、前記制振フィラーが、20質量部以上300質量部以下の割合で配合されている制振材料。 - 前記制振フィラーは、マイカからなる請求項1に記載の制振材料。
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