JP2013199385A - 溶融ガラスの搬送装置、およびそれを用いたガラス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】異質ガラスの量を十分に低減できる溶融ガラスの搬送装置、排出口などを提供する。
【解決手段】鉛直管41と、該鉛直管41の途中に接続される少なくとも1つの水平管45とを備え、鉛直管41および水平管45によって溶融ガラス4を搬送する搬送装置において、鉛直管41の下壁内面51に、溶融ガラス4の一部を外部に排出する排出口52を備え、排出口52の中心は鉛直管41の中心線から水平方向上流側に偏心している。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶融ガラスの搬送装置、およびそれを用いたガラス製造方法に関する。
ガラス製造装置は、一般的に、ガラス原料を加熱し溶解させて、溶融ガラスを作製する溶解装置と、溶解装置で作製された溶融ガラスを所定形状に成形する成形装置とを備える。溶解装置には溶融ガラスを収容する溶解槽が備えられ、溶解槽と成形装置との間には溶融ガラスを搬送する搬送装置などが設けられている。
搬送装置は、構造強度を高めるため、水平管と鉛直管とを組み合わせて構成される。鉛直管の下壁には、生産するガラスの種類を変更するときなど、鉛直管内を空にするときに、溶融ガラスを排出する排出管が接続されている(例えば、特許文献1参照)。排出管は、通常の生産時には、固化されたガラスによって栓をした状態にあり、不使用状態となっている。
特開2007−161566号公報
ところで、搬送装置へ供給される溶融ガラスは、通常、溶解槽の下部から取り出される。溶解槽内の溶融ガラスの上部には、製品の欠陥となりうる気泡が多く含まれているからである。
一方で、溶解槽内の溶融ガラスの下部には、比重の大きい異質ガラスが含まれていることが多い。この異質ガラスは、溶解槽の壁から溶出する成分(例えば、ジルコニア)に富んでいたり、あるいは、ガラス原料のうち揮発成分(例えば、酸化ホウ素)に乏しくなっていたりする。
特に近年では、液晶ディスプレイ(LCD)などのフラットパネルディスプレイ向けに、無アルカリガラスからなるガラス基板が製造されている。無アルカリガラスは、従来の一般的なソーダライムガラスに比べて、溶解槽内の温度が100℃以上高いので、溶解槽内の異質ガラスの量が増える傾向にある。
そこで、搬送装置において、比重の大きい異質ガラスの量を低減するため、鉛直管の下壁に、溶融ガラスの一部を外部に排出する排出管を接続することが考えられる。これによって、排出管から異質ガラスを排出することができ、ガラスの均質性を高めることができる。
しかしながら、鉛直管の下壁に排出管を単に接続するだけでは、下壁付近に異質ガラスが溜まりやすく、異質ガラスが巻き上げられやすいので、異質ガラスの量を十分に低減できないことがある。
特に、特許文献1に記載の排出管は、通常の生産時には溶融ガラスを全く排出しないので、異質ガラスの量を十分に低減できる構成となっていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、異質ガラスの量を十分に低減できる溶融ガラスの搬送装置などを提供することを目的とする。
上記目的を解決するため、本発明の溶融ガラスの搬送装置は、
鉛直管と、該鉛直管の途中に接続される少なくとも1つの水平管とを備え、前記鉛直管および前記水平管によって溶融ガラスを搬送する搬送装置において、
前記鉛直管の下壁内面に、溶融ガラスの一部を外部に排出する排出口を備え、該排出口の中心は前記鉛直管の中心線から水平方向上流側に偏心している。
本発明によれば、異質ガラスの量を十分に低減できる溶融ガラスの搬送装置などを提供することができる。
本発明の一実施形態における溶融ガラスの搬送装置を備えるガラス製造装置の側面断面図である。 鉛直管41の下部の側面断面図である。 図2のA−A線に沿った上面断面図である。 図2のB−B線に沿った正面断面図である。 図2の変形例の側面断面図である。 図2の別の変形例の側面断面図である。 図6のA−A線に沿った上面断面図である。 例1における溶解槽および搬送装置の側面断面図である。 図8のA−A線に沿った上面図である。 例3における溶解槽および搬送装置の側面断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
なお、本発明は、後述の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、後述の実施形態に種々の変形および置換を加えることができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態における溶融ガラスの搬送装置を備えるガラス製造装置の側面図である。図1に示すように、ガラス製造装置は、ガラス原料2を加熱し溶解させて、溶融ガラス4を作製する溶解装置10と、溶解装置10で作製された溶融ガラス4を所定形状に成形する成形装置20とを備える。成形装置20で成形された溶融ガラス4は、徐冷された後、必要に応じて切断されて製品となる。
溶解装置10は、ガラス原料2などを加熱する加熱源(例えば、ガスバーナー)12の他、溶融ガラス4を収容する溶解槽14を備える。ガラス原料2は、生産するガラスの種類に応じて、複数種類の原料を調製して作製される。
生産するガラスの種類は、製品の用途などに応じて適宜選定される。例えば、製品の用途が液晶ディスプレイ用のガラス基板である場合、通常、アルカリ金属酸化物を実質的に含まない無アルカリガラスが用いられる。
無アルカリガラスとしては、例えば、酸化物基準の質量%表示で、SiO:50〜66%、Al:10.5〜22%、B:0〜12%、MgO:0〜8%、CaO:0〜14.5%、SrO:0〜24%、BaO:0〜13.5%を含有し、MgO+CaO+SrO+BaO:9〜29.5質量%である無アルカリガラスが用いられる。
成形装置20は、一般的な構成であって良く、例えばフロート成形装置やフュージョン成形装置、鋳込み成形装置などであって良い。フロート成形装置は、浴槽内の溶融錫の浴面に溶融ガラス4を連続的に供給して、帯板状に成形する装置である。フュージョン成形装置は、断面略V字状の樋の内部に溶融ガラス4を連続的に供給し、樋から左右両側に溢れ出た溶融ガラス4を、樋の下縁で合流させて帯板状に成形する装置である。鋳込み成形装置は、溶融ガラス4を鋳込み型に流し込んで、所定形状に成形する装置である。
溶解装置10と成形装置20との間には、溶融ガラス4に含まれる気泡を脱泡する脱泡装置30、および、溶融ガラス4を搬送する搬送装置40が設けられている。なお、脱泡装置30は、生産するガラスの種類や製品の用途などによっては設けなくても良い。
脱泡装置30は、減圧脱泡装置であって良く、例えば図1に示すように、搬送装置40による溶融ガラス4の搬送経路の途中に設けられている。この脱泡装置30における溶融ガラス4の液面8は、溶解槽14における溶融ガラス4の液面6よりも上方にある。液面6と液面8との高低差は、脱泡装置30内の気圧などにて定まり、気圧が低くなるほど、高低差が大きくなる。
脱泡装置30は、液面6と液面8との高低差を考慮して、溶解槽14よりも高い位置に配置される。そのため、脱泡装置30には、後述の鉛直管42、43が接続されている。鉛直管42内を上昇して、脱泡装置30内に搬入された溶融ガラス4は、鉛直管43内を下降して、脱泡装置30外に搬出される。
搬送装置40は、溶解装置10から成形装置20に溶融ガラス4を搬送する装置である。搬送装置40の出口49は、溶解装置10での溶融ガラス4の液面6よりも下方に設置されている。よって、溶融ガラス4は、パスカルの原理により、溶解装置10から成形装置20に搬送される。
搬送装置40は、構造強度を高めるため、鉛直管41〜44と、水平管45〜48とを組み合わせて構成され、鉛直管41〜44および水平管45〜48によって溶融ガラス4を搬送する。複数の鉛直管41〜44は水平方向に並んで配置されており、各鉛直管41〜44の途中には、少なくとも1つの水平管が接続されている。なお、水平管は、水平方向に対して0超〜45未満°の範囲で傾斜していても良く、その場合、上流側から下流側に行くほど下方に向かうように傾斜していても良いし、上流側から下流側に行くほど上方に向かうように傾斜していても良い。
鉛直管41〜44および水平管45〜48は、白金や白金合金などの耐熱材で構成される。白金合金は、白金(Pt)の他、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、または金(Au)などを含む合金である。なお、鉛直管41〜44および水平管45〜48は、異種材料で構成される複数層構造としても良い。
また、鉛直管41〜44および水平管45〜48は、溶融ガラス4の粘度を流動可能な範囲に維持するため、通電加熱可能に構成されて良い。鉛直管41〜44内における溶融ガラス4の粘度は、特に限定されないが、例えば10〜10dPa・sであって良い。
さらに、鉛直管41〜44および水平管45〜48は、その形状に制限はなく、例えば円筒管や楕円筒管、角筒管などであって良い。
次に、搬送装置40の機能について、各鉛直管41〜44を中心にして説明する。
最上流の鉛直管41は、溶融ガラス4の均質性を高めるための管であって、内部には溶融ガラス4を撹拌する撹拌装置70が設けられている。撹拌装置70は、回転軸71および回転軸71と共に回転する回転翼72などで構成される。回転軸71は、鉛直管41の中心線と同心状に配置されている。
鉛直管41の下部には、水平管45を介して溶解槽14が接続されており、溶解槽14から溶融ガラス4が供給される。この溶融ガラス4は、鉛直管41内を上昇する過程で撹拌装置70によって撹拌された後、鉛直管41の上部に接続される水平管46を介して鉛直管42に搬送される。
鉛直管42は、撹拌装置70によって撹拌された溶融ガラス4を脱泡装置30に供給するための管である。鉛直管42の上部は脱泡装置30に接続されており、鉛直管42の下部は水平管46に接続されている。水平管46から鉛直管42に流入した溶融ガラス4は、鉛直管42内を上昇して脱泡装置30へ供給される。
鉛直管43は、脱泡装置30内で脱泡された溶融ガラス4を外部に引き出すための管である。鉛直管43の上部は脱泡装置30に接続されており、脱泡装置30内の溶融ガラス4は、鉛直管43内を下降して、鉛直管43の下部に接続される水平管47を介して、鉛直管44に供給される。
最下流の鉛直管44は、溶融ガラス4の均質性を高めるための管であって、内部には溶融ガラス4を撹拌する撹拌装置70が設けられている。溶融ガラス4は、鉛直管44内を下降する過程で撹拌装置70によって撹拌された後、鉛直管44の下部に接続される水平管48を介して成形装置20に搬送される。
このようにして、搬送装置40を用いて、溶解槽14から成形装置20へ溶融ガラス4を搬送することによって、溶融ガラス4の均質性を高めたり、溶融ガラス4に含まれる気泡を脱泡したりすることができ、製品の品質を高めることができる。
ところで、溶融ガラス4は、例えば図1に示すように、溶解槽14の下部から取り出される。溶解槽14内の溶融ガラス4の上部には、製品の欠陥となりうる気泡が多く含まれているからである。
一方で、溶解槽14内の溶融ガラス4の下部には、比重の大きい異質ガラスが含まれていることが多い。この異質ガラスは、溶解槽14内で溶融ガラス4と接している耐火レンガ製の壁から溶出する成分(例えば、ジルコニア)に富んでいたり、あるいは、ガラス原料2のうち揮発成分(例えば、酸化ホウ素)に乏しくなっていたりする。
そこで、本実施形態では、搬送装置40において、比重の大きい異質ガラスの量を低減するため、鉛直管41〜44の下壁内面には、それぞれ、溶融ガラス4の一部を外部に排出する排出口が設けられている。これによって、排出口から異質ガラスを排出することができ、溶融ガラス4の残部の均質性を高めることができる。この溶融ガラス4の残部を所定形状に成形することによって、製品の品質を高めることができる。
この効果は、生産するガラスの種類が無アルカリガラスである場合に特に顕著である。無アルカリガラスは、従来の一般的なソーダライムガラスに比べて、溶解槽14内の温度が100℃以上高いので、溶解槽14内の異質ガラスの量が増えやすい。
なお、本実施形態では、全ての鉛直管41〜44の下壁内面に、それぞれ、排出口を1つずつ設けてあるが、本発明はこれに限定されない。即ち、いずれかの鉛直管の下壁内面に、排出口が設けてあれば良い。但し、溶融ガラス4が撹拌される前に異質ガラスを排出することが好ましいので、少なくとも最上流の鉛直管41の下壁内面には、排出口を設けてあることが好ましい。
次に、図2〜図4に基づき、鉛直管からの異質ガラスの排出について説明する。なお、最上流の鉛直管41からの異質ガラスの排出を代表例として説明する。
図2は、鉛直管41の下部の側面断面図である。図3は、図2のA−A線に沿った上面断面図である。図4は、図2のB−B線に沿った正面断面図である。
鉛直管41の下壁内面51には、溶融ガラス4の一部を外部に排出する排出口52が設けられている。排出口52を介して、鉛直管41の内部は、排出管61の内部と連通している。排出管61は、鉛直管41などと同様に、白金や白金合金などの耐熱材で構成されて良い。排出管61は、排出量を絞るため、鉛直管41よりも小さい内径を有して良い。排出量が多すぎると、異質ガラス5の他に多量の良質ガラスが排出されるので、無駄が多い。
排出口52から外部に排出される溶融ガラス4の流量は、特に限定されないが、例えば鉛直管41に流入する溶融ガラス4の流量に対して1〜4%であって良い。1%以上とすることで、異質ガラス5を十分に排出することができる。一方、4%を超えると、異質ガラス5の他に多量の良質ガラスが排出されるので無駄が多い。好ましい範囲は1.1〜3.5%であり、より好ましい範囲は1.2〜3%であり、特に好ましい範囲は1.5〜2.5%である。なお、搬送装置40から成形装置20に供給される溶融ガラス4の流量は、典型的には、20〜100トン/日である。
排出口52から外部に排出される溶融ガラス4の流量は、排出管61の温度や開度、重力などにて定まる。そこで、流量を調節するため、排出管61の温度や開度などを調節して良い。排出管61の温度を調節する方法としては、例えば排出管61を通電加熱する方法、排出管61を外部から加熱する方法などがある。また、排出管61を外部から冷却しても良い。排出管61の開度を調節する方法としては、例えば排出管61の出口に可動部材を設け、可動部材を移動させて出口の開度を調節する方法などがある。
排出口52の中心は、図2および図3に示すように、鉛直管41の中心線から水平方向上流側に偏心している。これによって、比重の大きい異質ガラス5を排出口52に円滑に導くことができ、異質ガラス5の排出効率を高めることができる。
なお、排出口52の形状は、例えば円形や楕円形、多角形、矩形、菱形などであって良く、特に制限はない。
排出口52の位置は、鉛直管41の形状などに応じて適宜設定される。例えば鉛直管41の内周面54が円周面状に形成され、排出口52が円状に形成されている場合、排出口52の直径は20〜80mmであることが好ましく、鉛直管41の内周面54と排出口52との間の水平方向最短距離L(図2参照)は100mm以下であることが好ましい。排出口52の直径を20〜80mmとすることで、排出量を適正な範囲とすることができる。また、水平方向最短距離Lを100mm以下とすることで、異質ガラス5の排出効率を十分に高めることができる。
鉛直管41には、鉛直管41に向けて溶融ガラス4を搬送する水平管45が接続されている。水平管45は図4に示すように下部内面が幅方向内側に行くほど下方に向かうように形成されていると、水平管45の底部に比重の大きい異質ガラス5が集まりやすいので、異質ガラス5を排出口52へより円滑に導くことができる。
なお、水平管45の下部内面の断面形状は、例えば断面湾曲状や断面V字状などであって良く、特に制限はない。
鉛直管41と水平管45、46とを接続する接続口55、56(図1参照)のうち、鉛直管41の下壁に最も近い接続口55と、鉛直管41の下壁内面51との間の上下間隔M(図2参照)が35〜150mmであることが望ましい。上下間隔Mを35mm以上とすることで、主流からはずれて、排出口52の上方を一旦通過した異質ガラス5が巻き上げられるのを低減することができる。一方、上下間隔Mが150mmを超えると、上記効果が飽和し、また、鉛直管41が無駄に長いので好ましくない。特に、鉛直管41が白金や白金合金で構成されている場合、鉛直管41が無駄に長いと、コスト高となる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、鉛直管に関するものである。本実施形態の鉛直管は、第1の実施形態の鉛直管に代えて、第1の実施形態の水平管と組み合わせて用いることができる。
図5は、図2の変形例の側面断面図である。図5に示すように、本実施形態の鉛直管41Aの下壁内面51Aは、水平方向に対して傾斜する傾斜面であって、水平方向下流側から水平方向上流側に行くほど下方に向かうように傾斜している。これによって、図5に示すように、主流からはずれて、排出口52Aの上方を一旦通過した異質ガラス5を重力で排出口52Aに集めることができる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、鉛直管に関するものである。本実施形態の鉛直管は、第1の実施形態の鉛直管に代えて、第1の実施形態の水平管と組み合わせて用いることができる。
図6は、図2の別の変形例の側面断面図である。図7は、図6のA−A線に沿った上面断面図である。図6に示すように、本実施形態の鉛直管41Bの下壁内面51Bは、外縁から排出口52Bに行くほど下方に向かうように形成されており、下に凸の円錐台面となっている。これによって、主流からはずれて、下壁内面51Bの外縁付近に到達した異質ガラス5を重力で排出口52Bに集めることができる。
以下、本発明について、実機の1/5スケールのモデル実験で具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(モデル機)
図8は、実施例1における溶解槽および搬送装置の概略側面図である。図9は、図8のA−A線に沿った断面図である。なお、図8および図9に示す各構成部品は、視認性を確保するため、アクリル樹脂で形成した。
収容槽114(図1の溶解槽14に相当)は、粘性流体104を収容しており、側壁の下部に出口部117を備える。出口部117は、2つの角筒部材118、119で構成されている。
上流側の角筒部材118は、水平に配置され、幅が下流に向けて一定となっている。角筒部材118の下面には、3つの供給口181〜183が幅方向に等間隔で配設してある。1つの供給口181は角筒部材118の幅方向中央の位置に設けられ、他の1つの供給口182は角筒部材118の幅方向中央から30mmの位置に中心が設けられ、残りの供給口183は角筒部材118の幅方向中央から60mmの位置に中心が設けられている。3つの供給口181〜183は、それぞれ、開閉可能に構成されており、開放されると、比重の大きい異質流体105が角筒部材118内に流入するように構成されている。
下流側の角筒部材119は、上流側から下流側に行くほど上方に向かうように傾斜しており、幅が上流側から下流側に行くほど先細りとなっている。
上記構成とされた出口部117から搬送装置140に粘性流体104などが供給される。
搬送装置140は、鉛直管141および2つの水平管145、146で構成される。鉛直管141および2つの水平管145、146は円筒管である。2つの水平管145、146は、鉛直管141の途中に接続されている。鉛直管141の内径は56mm(実機では、直径280mmに相当)とした。
鉛直管141の内部には、粘性流体104などを撹拌する撹拌装置170が設けられている。撹拌装置170は、回転軸171および回転軸171と共に回転する回転翼172などで構成される。回転軸171は、鉛直管141の中心線と同心状に配置してある。
鉛直管141の下部には、水平管145を介して収容槽114の出口部117が接続されており、出口部117から粘性流体104などが供給される。粘性流体104などは、鉛直管141内を上昇する過程で撹拌装置170によって撹拌された後、鉛直管141の上部に接続される水平管146を介して外部に搬送される。
鉛直管141の下壁内面151には、粘性流体104などの一部を外部に排出する排出口152が設けられている。排出口152は直径5mm(実機では、直径25mmに相当)の円形とした。排出口152を介して、鉛直管141の内部は、排出管161の内部と連通している。
(粘性流体)
粘性流体104には、水飴に水を加えた無色の粘性流体を用意した。この粘性流体は、実機における良質ガラスにレイノルズ数を合わせたものである。
粘性流体の物性を、良質ガラスの物性と併せて表1に示す。なお、表1において、μは粘度(単位:dPa・s)を表す。
Figure 2013199385
(異質流体)
異質流体105には、上記水飴に添加物を加えて赤色に着色した2種類の異質流体A、Bを用意した。実機における異質ガラス5として、酸化ホウ素に乏しい異質ガラスA、ジルコニアに富んだ異質ガラスBの2種類が想定されるからである。
異質流体A、Bの配合比を表2に示す。また、異質流体A、Bの物性を、異質ガラスA、Bの物性と併せて表3に示す。なお、表3において、μは粘度(単位:dPa・s)を表す。
Figure 2013199385
Figure 2013199385
(例1)
例1(実施例)では、図8などに示すように、鉛直管141の下壁内面151を水平面とした。また、鉛直管141の内周面154と排出口152との間の水平方向最短距離L(図2参照)を0mm(実機でも、0mmに相当)とした。さらに、鉛直管141と水平管145、146とを接続する接続口155、156のうち、鉛直管141の下壁に最も近い接続口155と、鉛直管141の下壁内面151との間の上下間隔Mを9mm(実機では、45mmに相当)とした。
(例2)
例2(実施例)では、上下間隔Mを20mm(実機では、100mmに相当)とした他は、例1と同様に搬送装置を作製した。
(例3)
例3(比較例)では、図8および図9に示すモデル機の代わりに、図10に示すモデル機を用いた。具体的には、排出口152Aの中心を鉛直管141Aの中心線と同心状とした他は、例1と同様に搬送装置140Aを作製した。
(評価)
例1〜例3に示す各構成の搬送装置について、3つの供給口181〜183のいずれかを介して異質流体105を注入し、鉛直管141(141A)内における異質流体105の巻き上がりの有無を視認することで、評価を行った。評価は、異質流体105の種類毎に、供給口の位置を順次変えて行った。
異質流体105には、表2および表3に示す2種類の異質流体A、Bを用いた。異質流体105の注入量は、0.05トン/日(実機では、0.5トン/日に相当)とした。
鉛直管141(141A)の排出口152(152A)から排出される流体の流量V1は0.1トン/日(実機では、1トン/日に相当)とし、鉛直管141(141A)に流入する流体の流量V2は8.1トン/日(実機では、81トン/日に相当)とした。即ち、流量V1は、流量V2に対して1.3%とした。
(結果)
評価の結果を表4に示す。なお、表4において、異質流体の巻き上がりが視認されなかったものを○とし、視認されたものを×とした。
Figure 2013199385
表4から、異質流体105の種類に関わらず、排出口152の中心を鉛直管141の中心線から水平方向上流側に偏心させることで、異質流体を排出する効果を高められることが分かる。また、上下間隔Mを長くすることで、異質流体を排出する効果をより高められることが分かる。
4 溶融ガラス
5 異質ガラス
10 溶解装置
20 成形装置
30 脱泡装置
40 搬送装置
41〜44 鉛直管
45〜48 水平管
51 下壁内面
52 排出口
54 内周面
55 接続口
56 接続口
61 排出管

Claims (7)

  1. 鉛直管と、該鉛直管の途中に接続される少なくとも1つの水平管とを備え、前記鉛直管および前記水平管によって溶融ガラスを搬送する搬送装置において、
    前記鉛直管の下壁内面に、溶融ガラスの一部を外部に排出する排出口を備え、該排出口の中心は前記鉛直管の中心線から水平方向上流側に偏心している溶融ガラスの搬送装置。
  2. 前記鉛直管に向けて溶融ガラスを搬送する水平管は、下部内面が幅方向内側に行くほど下方に向かうように形成されている請求項1に記載の溶融ガラスの搬送装置。
  3. 前記鉛直管の内周面は、円周面状に形成され、
    前記排出口は、直径20〜80mmの円状に形成され、
    前記鉛直管の内周面と前記排出口との間の水平方向最短距離が100mm以下である請求項1または2に記載の溶融ガラスの搬送装置。
  4. 前記鉛直管と前記水平管とを接続する接続口のうち、前記鉛直管の下壁に最も近い接続口と、前記鉛直管の下壁内面との間の上下間隔が35〜150mmである請求項1〜3のいずれかに記載の溶融ガラスの搬送装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の溶融ガラスの搬送装置を用いて溶融ガラスを搬送する際に溶融ガラスの一部を外部に排出し、溶融ガラスの残部を所定形状に成形してガラスを製造するガラス製造方法。
  6. 前記鉛直管の排出口から排出される溶融ガラスの流量は、前記鉛直管に流入する溶融ガラスの流量に対して1〜4%である請求項5に記載のガラス製造方法。
  7. 前記製造されるガラスは、アルカリ金属酸化物を実質的に含まない無アルカリガラスである請求項5または6に記載のガラス製造方法。
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