JP2013193362A - 感熱転写記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速印画時における転写感度が低濃度部および高濃度部ともに高く、染料層に使用する染料の低減が実現可能で、さらには、転写濃度の均一性が良好な感熱転写記録媒体を提供する。
【解決手段】基材10に下引き層20および染料層30が順次積層形成され、該下引き層が、ポリビニルアルコールと熱伝導性微粒子とを含む下引き層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成されたものであり、該下引き層の熱伝導率が1.0〜5.0W/(m・K)で、該下引き層内に占める該熱伝導性微粒子の体積占有率が3.0〜40.0%であり、該染料層が、熱移行性染料としてアントラキノン系化合物を含む染料層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成された感熱転写記録媒体。
【選択図】図1

Description

本発明は、感熱転写方式のプリンタに使用される感熱転写記録媒体に関するもので、基材に下引き層および染料層が順次形成された感熱転写記録媒体に関する。さらに詳しくは、高速印画時における転写感度が低濃度部および高濃度部ともに高く、すなわち、染料層に使用する染料の低減が実現可能な感熱転写記録媒体に関するものである。さらには、転写濃度の均一性が良好な感熱転写記録媒体に関するものである。
一般に、感熱転写記録媒体は、サーマルリボンと呼ばれ、感熱転写方式のプリンタに使用されるインクリボンのことであり、基材の一方の面に感熱転写層、その基材の他方の面に耐熱滑性層(バックコート層)を設けたものである。ここで感熱転写層は、インクの層であって、プリンタのサーマルヘッドに発生する熱によって、そのインクを昇華(昇華転写方式)あるいは溶融(溶融転写方式)させ、被転写体側に転写するものである。
現在、感熱転写方式の中でも、熱移行性染料を含むインキを用いた昇華転写方式は、プリンタの高機能化と併せて各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書等のカード類、アミューズメント用出力物等、広く利用されている。そういった用途の多様化と共に、小型化、高速化、低コスト化、また得られる印画物への耐久性を求める声も大きくなり、近年では基材シートの同じ側に印画物への耐久性を付与する保護層等を重ならないように設けられた複数の感熱転写層をもつ感熱転写記録媒体がかなり普及してきている。
そのような状況の中、用途の多様化と普及拡大に伴い、よりプリンタの印画速度の高速化が進むに従って、従来の感熱転写記録媒体では十分な印画濃度が得られないという問題が生じてきた。そこで転写感度を上げるべく、感熱転写記録媒体の薄膜化により印画における転写感度の向上を試みることが行われてきたが、感熱転写記録媒体の製造時や印画の際に熱や圧力等によりシワが発生したり、場合によっては破断が発生するという問題を抱えている。
また、感熱転写記録媒体の染料層において、樹脂に対する染料の比率(Dye/Binder)を大きくして、印画濃度や印画における転写感度の向上を試みることが行われている。しかし、染料を増やすことでコストアップとなるばかりではなく、製造工程における巻き取り状態時に感熱転写記録媒体の耐熱滑性層へ染料の一部が移行し(裏移り)、その後の巻き返し時に、その移行した染料が他の色の染料層、あるいは保護層に再転移し(裏裏移り)、この汚染された層を被転写体へ熱転写すると、指定された色と異なる色相になったり、いわゆる地汚れが生じたりする。
また、感熱転写記録媒体側ではなく、プリンタ側で画像形成時のエネルギーをアップする試みも行われているが、消費電力が増えるばかりではなく、プリンタのサーマルヘッドの寿命を短くする他、染料層と被転写体が融着する、いわゆる異常転写が生じやすくなる。それに対して異常転写を防止するために、染料層あるいは被転写体に多量の離型剤を添加すると、画像のにじみや地汚れが生じたりする。
このような問題を解決するために、いくつかの方法が提案されている。例えば、特許文献1では、基材と染料層との間に、ポリビニルピロリドン樹脂と変性ポリビニルピロリドン樹脂とを含有する接着層を有する熱転写シートが提案されている。
また、特許文献2には、基材と染料層との間に、熱可塑性樹脂であるポリビニルピロリドン樹脂またはポリビニルアルコール樹脂とコロイド状無機顔料超微粒子とからなる接着層を有する熱転写シートが提案されている。
また、特許文献3には、基材と染料層との間に、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体とコロイド状無機顔料超微粒子とからなる下地層を有する熱転写シートが提案されている。
特開2005−231354号公報 特開2006−150956号公報 特開2008−155612号公報
しかしながら、特許文献1に提案されている感熱転写記録媒体にて昇華転写方式の高速プリンタにて印画を行った場合、印画における転写感度が低濃度部から高濃度部にかけて低く、十分なレベルまで至っていなかった。一方、特許文献2、3に提案されている感熱転写記録媒体にて同じく印画を行った場合、特許文献1と比較してコロイド状無機顔料超微粒子の添加による高濃度部における転写感度の上昇は認められた。しかしながら、高濃度部のみにおいて転写感度の上昇が認められた感熱転写記録媒体にて染料層中の染料の低減(樹脂に対する染料の比率の低減)を試みると、低濃度部における転写感度が不十分になってしまう。このように、従来技術では、印画における転写感度が低濃度部および高濃度部ともに高く、すなわち、染料層に使用する染料の低減が実現可能な感熱転写記録媒体が見出されていない状況である。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑み、高速印画時における転写感度が低濃度部および高濃度部ともに高く、すなわち、染料層に使用する染料の低減が実現可能な感熱転写記録媒体であり、さらには、転写濃度の均一性が良好な感熱転写記録媒体を提供することを目的とするものである。
本発明に係わる感熱転写記録媒体は、基材に下引き層および染料層が順次積層形成され、該下引き層が、ポリビニルアルコールと熱伝導性微粒子とを含む下引き層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成されたものであり、該下引き層の熱伝導率が1.0〜5.0W/(m・K)で、該下引き層内に占める該熱伝導性微粒子の体積占有率が3.0〜40.0%であり、該染料層が、熱移行性染料としてアントラキノン系化合物を含む染料層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成されたものであることを特徴とする。
また、本発明に係わる感熱転写記録媒体では、熱伝導性微粒子の平均粒子径が、下引き層の厚みと染料層の厚みとを合わせた総厚の4.0倍以下であることが好ましい。
本発明の感熱転写記録媒体は、基材に下引き層および染料層が順次積層形成され、該下引き層が、ポリビニルアルコールと熱伝導性微粒子とを含む下引き層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成されたものであり、該下引き層の熱伝導率が1.0〜5.0W/(m・K)で、該下引き層内に占める該熱伝導性微粒子の体積占有率が3.0〜40.0%であり、該染料層が、熱移行性染料としてアントラキノン系化合物を含む染料層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成されたものであり、さらには、熱伝導性微粒子の平均粒子径が、下引き層の厚みと染料層の厚みとを合わせた総厚の4.0倍以下である。これにより、高速印画時における転写感度が低濃度部および高濃度部ともに高く、すなわち、染料層に使用する染料の低減を実現可能とし、さらには、転写濃度の均一性が良好な感熱転写記録媒体を得ることができる。
本発明に基づく実施形態に係る感熱転写記録媒体の側断面図
本発明の一実施例の感熱転写記録媒体は、図1に示すように、基材10の一方の面に、サーマルヘッドとの滑り性を付与する耐熱滑性層40を設け、基材10の他方の面に、下引き層20および染料層30を順次形成した構成である。
基材10としては、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が必要とされ、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独で、または組み合わされた複合体として使用可能である。中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、その厚さは、操作性、加工性を考慮し、2μm以上、50μm以下の範囲のものが使用可能であるが、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2μm以上、9μm以下程度のものが好ましい。
また、基材10においては、耐熱滑性層40または/および下引き層20を形成する面に、接着処理を施すことも可能である。接着処理としては、コロナ処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、プラズマ処理、プライマー処理等の公知の技術を適用することができ、それらの処理を二種以上併用することもできる。本発明では、基材と下引き層との接着性を高めることが有効であり、コスト面からもプライマー処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。
次に、耐熱滑性層40は、従来公知のもので対応することができ、例えば、バインダーとなる樹脂、離型性や滑り性を付与する機能性添加剤、充填剤、硬化剤、溶剤などを配合して耐熱滑性層形成用塗布液を調製し、塗布、乾燥して形成することができる。この耐熱滑性層40の乾燥後の塗布量は、特に限定がないが、0.1g/m2以上、2.0g/m2以下程度が適当である。
ここで、耐熱滑性層40の乾燥後の塗布量とは、耐熱滑性層形成用塗布液を塗布し、乾燥した後に残った固形分量のことをいう。また、後述する下引き層20の乾燥後の塗布量および染料層30の乾燥後の塗布量も、同様に、後述する下引き層形成用塗布液および染料層形成用塗布液を各々塗布し、乾燥した後に残った固形分量のことをいう。
耐熱滑性層の一例を挙げると、バインダー樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ニトロセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂およびこれらの変性体等を挙げることができる。
次に、下引き層20は、ポリビニルアルコールと熱伝導性微粒子とを含む下引き層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成される。
ポリビニルアルコールは、優れた染料バリア性能を有しており、印画時に印画エネルギーが大きい高濃度部において高い転写感度を付与することができる。このようなポリビニルアルコールのケン化度や平均重合度は特に限定されるものではなく、例えば、クラレポバールPVA−117((株)クラレ製)やクラレポバールPVA−217((株)クラレ製)等を用いることができる。
下引き層20には、前記ポリビニルアルコール以外の水溶性高分子化合物を含有させることができる。水溶性高分子化合物の一例として、ポリビニルアルコールの変性体や共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンの変性体や共重合体、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらの中でも、基材10と染料層30との接着性を向上させ、より高い印画濃度が得ることができるという点から、ポリビニルアルコールの変性体や共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンの変性体や共重合体が好ましい。
熱伝導性微粒子は、前記ポリビニルアルコールやその他の水溶性高分子化合物への添加により、下引き層20の熱伝導率を高め、印画エネルギーが小さい低濃度部において転写感度を上昇させる効果を有する。下引き層20をポリビニルアルコールやその他の水溶性高分子化合物のみで形成すると、例えば0.3W/(m・K)程度の熱伝導率しか得られない。よって本発明では、該熱伝導性微粒子をポリビニルアルコールやその他の水溶性高分子化合物と併用することにより、下引き層20の熱伝導率を1.0〜5.0W/(m・K)とすることが必須であり、2.0〜5.0W/(m・K)とすることが好ましい。下引き層20の熱伝導率が1.0W/(m・K)未満であると、熱伝導性微粒子の添加効果が得られておらず、低濃度部での転写感度は上昇しない。一方、下引き層20の熱伝導率が5.0W/(m・K)を超えると、微小な印画エネルギーであっても著しく高い転写感度を示し、樹脂に対する染料の比率の低減を試みた場合に、低濃度部での発色が強すぎてしまう。
また、下引き層20内に占める熱伝導性微粒子の体積占有率を3.0〜40.0%、好ましくは8.0〜40.0%とすることで、下引き層20の熱伝導率が均一になり、低濃度部および高濃度部における転写濃度を均一化させる効果が発現される。ここで、下引き層20内に占める熱伝導性微粒子の体積占有率とは、下引き層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成された下引き層20の体積における、熱伝導性微粒子の体積の割合であり、本明細書において、後述のとおり、下引き層20を構成する熱伝導性微粒子の配合量及び密度、並びに下引き層20を構成するポリビニルアルコールを含む水溶性高分子化合物の配合量及び密度から算出することができる。
下引き層20内に占める熱伝導性微粒子の体積占有率が3.0%未満であると、下引き層20の熱伝導率が上記のごとき1.0〜5.0W/(m・K)であっても、転写濃度に微少な濃淡ムラが発生する。これは、熱伝導性微粒子が点在している部分では転写濃度が高く、点在していない部分では転写濃度が低いことに起因する。一方、下引き層20内に占める熱伝導性微粒子の体積占有率が40.0%を超えると、下引き層20内のポリビニルアルコールを含む水溶性高分子化合物の比率が低くなり、下引き層20と基材10との接着性が低下し、印画時に下引き層20と染料層30とが被転写体に融着する異常転写が発生してしまう。
また、熱伝導性微粒子の平均粒子径は、下引き層20の厚みと染料層30の厚みとを合わせた総厚の4.0倍以下、さらには3.7倍以下であることが好ましい。熱伝導性微粒子の平均粒子径が、下引き層20の厚みと染料層30の厚みとを合わせた総厚の4.0倍よりも大きい場合、下引き層形成用塗布液を塗布し、乾燥して下引き層20を形成した後や染料層形成用塗布液を塗布し、乾燥して染料層30を形成した後、さらには印画する前に熱伝導性微粒子が下引き層20内から脱落してしまい、本来の熱伝導率を高める効果が低減する恐れがある。また印画時においては、熱伝導性微粒子の大きさに起因して染料層30の表面にうねりが形成され、そのために染料層30と被転写体との間に隙間が生じ、その結果、転写濃度に微少な濃淡ムラが発生する恐れがある。
熱伝導性微粒子としては、例えば、マグネシア、無水炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、ジルコニア、チタニア、窒化アルミニウム、炭酸カルシウム、六方晶窒化硼素、カオリン等の無機微粒子の他、表面に熱伝導性材料を付着させた有機微粒子が挙げられ、熱伝導率が10〜270W/(m・K)程度、平均粒子径が0.5〜3.0μm程度のものを用いることが好ましい。これらの中でも、比較的安価で、高い熱伝導率を有するマグネシア、無水炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム及びジルコニアの少なくとも1種を用いることが好ましい。
本発明において、下引き層20の熱伝導率は、前記熱伝導性微粒子の種類、添加量、下引き層20の乾燥後の塗布量等を適宜調整することにより、1.0〜5.0W/(m・K)とすることが可能である。
下引き層20中の、ポリビニルアルコールを含む水溶性高分子化合物と熱伝導性微粒子との質量基準での含有比率は、水溶性高分子化合物/熱伝導性微粒子=40/60〜90/10であることが好ましく、さらには50/50〜80/20であることがより好ましい。水溶性高分子化合物/熱伝導性微粒子の含有比率が90/10を上回ると、下引き層の熱伝導率が十分に上昇せず、低濃度部の転写感度の向上効果が小さくなる恐れがある。一方、水溶性高分子化合物/熱伝導性微粒子の含有比率が40/60を下回ると、印画時に印画エネルギーが大きい高濃度部において転写感度の向上効果が小さくなる恐れがある。
下引き層20の乾燥後の塗布量は、一概に限定されるものではないが、0.05g/m2以上、0.30g/m2以下の範囲内であることが好ましく、さらには0.10g/m2以上、0.20g/m2以下の範囲内であることがより好ましい。0.05g/m2未満では、染料層積層時の劣化により、高速印画時における転写感度が不足し、基材あるいは染料層との密着性が低下する恐れがある。一方、0.30g/m2超では、感熱転写記録媒体自体の感度低下に影響し、高速印画時における転写感度が低下する恐れがある。
また、下引き層20には、前記性能を損なわない範囲で、無機顔料微粒子、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、分散剤、粘度調整剤、安定化剤等の公知の添加剤を使用することができる。
次に、染料層30は、熱移行性染料の他に、例えばバインダー、溶剤などを配合して染料層形成用塗布液を調製し、塗布、乾燥することで形成される。なお、染料層は、1色の単一層で構成することもでき、色相の異なる染料を含む複数の染料層を、同一基材の同一面に面順次に、繰り返し形成することもできる。
前記染料層30に用いられる熱移行性染料は、熱により、溶融、拡散もしくは昇華移行する染料である。例えば、イエロー成分としては、C.I.ソルベントイエロー56、16、30、93、33、あるいはC.I.ディスパースイエロー201、231、33等を挙げることができる。マゼンタ成分としては、C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパースバイオレット26、38、あるいはC.I.ソルベントレッド19、27等を挙げることができる。本発明においては、これらの中でも、C.I.ディスパースバイオレット38等に代表されるアントラキノン系化合物を熱移行性染料として用いることが必須である。シアン成分としては、C.I.ディスパースブルー24、257、354、あるいはC.I.ソルベントブルー36、63、266等を挙げることができる。本発明においては、これらの中でも、C.I.ソルベントブルー36、63、あるいはC.I.ディスパースブルー24等に代表されるアントラキノン系化合物を熱移行性染料として用いることが必須である。その理由は、基材−染料層間に下引き層を導入した場合、アントラキノン系化合物から成る染料は、他の染料よりも受像層への転写効率に優れているため、高い転写感度を与え、すなわち、染料層に使用する染料を低減することができるからである。
染料層30に含まれるバインダーは、従来公知の樹脂バインダーをいずれも使用することができ、特に限定されるものではないが、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂や、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂や、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂、フェノキシ樹脂等を挙げることができる。
ここで、染料層30を形成する際の熱移行性染料とバインダーとの質量基準での配合比率は、熱移行性染料/バインダー=10/100〜300/100であることが好ましい。これは、熱移行性染料/バインダーの配合比率が10/100を下回ると、染料が少な過ぎて発色感度が不十分となり、良好な熱転写画像が得られず、また、この配合比率が300/100を越えると、バインダーに対する染料の溶解性が極端に低下するために、得られる感熱転写記録媒体は、保存安定性が低下し、染料が析出し易くなる恐れがあるためである。
また、染料層30には、前記性能を損なわない範囲で分散剤、粘度調整剤、安定化剤等の公知の添加剤が含まれていてもよい。
染料層30の乾燥後の塗布量は、一概に限定されるものではないが、印画時の異常転写やシワの発生を抑え、またコストの上昇も抑えるという点から、0.3g/m2以上、1.5g/m2以下程度が適当である。
なお、耐熱滑性層40、下引き層20および染料層30は、いずれも、各々耐熱滑性層形成用塗布液、下引き層形成用塗布液および染料層形成用塗布液を、従来公知の塗布方法にて塗布し、乾燥することで形成可能である。塗布方法の一例として、グラビアコーティング法、スクリーン印刷法、スプレーコーティング法、リバースロールコート法を挙げることができる。
以下に、本発明の各実施例および各比較例に用いた材料を示す。なお、文中で「部」とあるのは、特に断りのない限り質量基準であり。また、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<耐熱滑性層付き基材の作製>
基材として、厚さ4.5μmの片面易接着処理済ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その非易接着処理面に、下記組成の耐熱滑性層形成用塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.5g/m2になるように塗布し、100℃で1分間乾燥することで耐熱滑性層付き基材を得た。
<耐熱滑性層形成用塗布液>
シリコン変性アクリル樹脂(東亜合成(株)製US−350)50.0部
メチルエチルケトン 50.0部
(実施例1)
耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の下引き層形成用塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.20g/m2になるように塗布し、100℃で2分間乾燥することで、下引き層を形成した。引き続き、その下引き層の上に、下記組成の染料層形成用塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.70g/m2になるように塗布し、90℃で1分間乾燥することで、染料層を形成し、実施例1の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−1>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 3.0部
マグネシア(熱伝導率55W/(m・K)、平均粒子径1.0μm)
0.9部
純水 57.7部
イソプロピルアルコール 38.4部
<染料層形成用塗布液−1>
C.I.ソルベントブルー63(アントラキノン系染料) 6.0部
ポリビニルアセタール 4.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 45.0部
(実施例2)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−2にて形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−2>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 1.5部
ポリビニルピロリドン(N−ビニル−2−ピロリドンのホモポリマー)
1.5部
マグネシア(熱伝導率55W/(m・K)、平均粒子径1.0μm)
0.9部
純水 57.7部
イソプロピルアルコール 38.4部
(実施例3)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−3にて形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−3>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 3.0部
マグネシア(熱伝導率55W/(m・K)、平均粒子径1.0μm)
3.0部
純水 56.4部
イソプロピルアルコール 37.6部
(実施例4)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−4にて形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−4>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 3.2部
マグネシア(熱伝導率55W/(m・K)、平均粒子径1.0μm)
5.8部
純水 54.6部
イソプロピルアルコール 36.4部
(実施例5)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−5にて形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例5の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−5>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 3.0部
マグネシア(熱伝導率55W/(m・K)、平均粒子径0.5μm)
0.9部
純水 57.7部
イソプロピルアルコール 38.4部
(実施例6)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−6にて形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例6の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−6>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 3.0部
マグネシア(熱伝導率55W/(m・K)、平均粒子径3.0μm)
0.9部
純水 57.7部
イソプロピルアルコール 38.4部
(比較例1)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を形成しない以外は、実施例1と同様にして、比較例1の感熱転写記録媒体を得た。
(比較例2)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−7にて形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−7>
ポリビニルピロリドン(N−ビニル−2−ピロリドンのホモポリマー)
3.0部
マグネシア(熱伝導率55W/(m・K)、平均粒子径1.0μm)
0.9部
純水 57.7部
イソプロピルアルコール 38.4部
(比較例3)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−8にて形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例3の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−8>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 3.0部
溶融シリカ(熱伝導率3W/(m・K)、平均粒子径1.0μm)
3.0部
純水 56.4部
イソプロピルアルコール 37.6部
(比較例4)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−9にて形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−9>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 4.0部
窒化アルミニウム(熱伝導率200W/(m・K)、平均粒子径1.0μm)
0.4部
純水 57.4部
イソプロピルアルコール 38.2部
(比較例5)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−10にて形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例5の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−10>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 3.0部
マグネシア(熱伝導率55W/(m・K)、平均粒子径1.0μm)
6.0部
純水 54.6部
イソプロピルアルコール 36.4部
(比較例6)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、下引き層を下記組成の下引き層形成用塗布液−11にて形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例6の感熱転写記録媒体を得た。
<下引き層形成用塗布液−11>
ポリビニルアルコール(クラレポバールPVA−117) 3.0部
マグネシア(熱伝導率55W/(m・K)、平均粒子径4.0μm)
0.9部
純水 57.7部
イソプロピルアルコール 38.4部
(比較例7)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、染料層を下記組成の染料層形成用塗布液−2にて形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例7の感熱転写記録媒体を得た。
<染料層形成用塗布液−2>
C.I.ソルベントブルー266(アゾ系染料) 6.0部
ポリビニルアセタール 4.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 45.0部
<被転写体の作製>
基材として、厚さ188μmの白色発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その一方の面に下記組成の受像層形成用塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が5.0g/m2になるように塗布し、乾燥することで、感熱転写用の被転写体を作製した。
<受像層形成用塗布液>
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 19.5部
アミノ変性シリコーンオイル 0.5部
トルエン 40.0部
メチルエチルケトン 40.0部
<熱伝導率測定>
熱伝導率測定基板上に、実施例1〜6、比較例2〜7と同様にして下引き層を形成し、光交流法熱拡散率測定装置「LaserPIT」(アルバック理工(株)製)にて測定した。その結果を表1に示す。
<熱伝導性微粒子の体積含有率の算出>
実施例1〜6、比較例2〜7の感熱転写記録媒体について、以下の計算式(1)から、下引き層内に占める熱伝導性微粒子の体積占有率を算出した。その結果を表1に示す。
(W1/D1)/((W1/D1)+(W2/D2))×100 ・・・(1)
W1:熱伝導性微粒子の配合量(重量部)
D1:熱伝導性微粒子の密度(g/cm3
W2:水溶性高分子化合物の配合量(重量部)
D2:水溶性高分子化合物の密度(g/cm3
<下引き層の厚みと染料層の厚みとを合わせた総厚に対する熱伝導性微粒子の平均粒子径の倍率の算出>
実施例1〜6、比較例2〜7の感熱転写記録媒体について、以下の計算式(2)から、下引き層の厚みと染料層の厚みとを合わせた総厚に対する熱伝導性微粒子の平均粒子径の倍率を算出した。その結果を表1に示す。なお、総厚は、日立走査電子顕微鏡「S−4500」((株)日立製作所製)による断面写真から計測した。
PD/TT ・・・(2)
PD:熱伝導性微粒子の平均粒子径
TT:下引き層の厚みと染料層の厚みとを合わせた総厚
<転写感度評価>
実施例1〜6、比較例1〜7の感熱転写記録媒体を使用し、サーマルシミュレーター((株)ウェッジ製)にてベタ印画を行い、最高反射濃度である255階調を11分割した各階調の反射濃度を評価した。その結果を表2に示す。なお、低濃度部における転写感度は23〜93階調における反射濃度にて、高濃度部における転写感度は255階調における反射濃度にて評価した。また、反射濃度は分光濃度計「X−Rite528」(エックスライト(株)製)にて測定した値である。また表3中、転写感度が良好である場合を○、不良である場合を×とする。
なお、印画条件は以下の通りである。
印画環境:23℃、50%RH
印加電圧:29V
ライン周期:0.7msec
印画密度:主走査300dpi、副走査300dpi
<転写濃度の均一性評価>
前記<転写感度評価>にて印画した印画物を目視にて観察し、転写濃度の均一性(濃淡ムラの有無)を判断した。その結果を表3に示す。表3中、均一性が良好である場合を○、不良である場合を×とする。
Figure 2013193362
Figure 2013193362
Figure 2013193362
まず、転写感度について表1〜3に示すように、実施例1〜6の感熱転写記録媒体は、いずれも下引き層の熱伝導率が1.0〜5.0W/(m・K)である。そのため、下引き層が設けられていない比較例1の感熱転写記録媒体と比較して、明らかに転写感度が低濃度部および高濃度部ともに高い結果を得た。
実施例2の感熱転写記録媒体は、水溶性高分子化合物を、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの質量基準での含有比率が、ポリビニルアルコール/ポリビニルピロリドン=50/50となるようにして用い、下引き層を形成したため、ポリビニルアルコールを単独で用いて下引き層を形成した実施例1の感熱転写記録媒体と比較して、高濃度部の転写感度が若干低下しているが、転写感度としては十分な濃度であった。
実施例3の感熱転写記録媒体は、下引き層において、ポリビニルアルコールと熱伝導性微粒子であるマグネシアとの質量基準での含有比率が、ポリビニルアルコール/マグネシア=100/100であり、ポリビニルアルコール/マグネシア=100/30である実施例1の感熱転写記録媒体と比較すると、下引き層の熱伝導率が3.7W/(m・K)と高くなっているためか、低濃度部の転写感度がさらに高くなっており、転写感度としては良好な結果であった。
実施例4の感熱転写記録媒体は、下引き層において、ポリビニルアルコールと熱伝導性微粒子であるマグネシアとの質量基準での含有比率が、ポリビニルアルコール/マグネシア=100/180であり、ポリビニルアルコール/マグネシア=100/100である実施例3の感熱転写記録媒体よりも、下引き層の熱伝導率が4.8W/(m・K)とさらに高くなっているためか、低濃度部および高濃度部ともに転写感度がさらに高くなっている。
一方で、比較例2の感熱転写記録媒体は、水溶性高分子化合物としてポリビニルアルコールを用いず、ポリビニルピロリドンのみを用いて下引き層を形成した結果、実施例1の感熱転写記録媒体と比較して、高濃度部の転写感度が著しく低く、転写感度としては不十分な結果であった。
比較例3の感熱転写記録媒体は、マグネシアのかわりに溶融シリカを用いて下引き層を形成しており、マグネシアと比較すると溶融シリカの熱伝導率は低いため、ポリビニルアルコールと溶融シリカとの質量基準での含有比率が、実施例3と同様にポリビニルアルコール/溶融シリカ=100/100であるにも係らず、下引き層の熱伝導率は1.0W/(m・K)未満であった。そのため、実施例1の感熱転写記録媒体と比較すると低濃度部の転写感度が著しく低く、比較例1と同様に熱伝導性微粒子の添加効果が全く見られず、転写感度としては不十分な結果であった。
比較例5の感熱転写記録媒体は、下引き層の熱伝導率が5.0W/(m・K)を超えていたため、実施例1の感熱転写記録媒体と比較すると、低濃度部、特に23階調において転写感度が大幅に上昇しており、転写感度としては過剰な結果であった。
比較例7の感熱転写記録媒体は、アントラキノン系化合物を用いず、アゾ系化合物のみを用いて染料層を形成した結果、実施例1の感熱転写記録媒体と比較して、高濃度部の転写感度が著しく低下していることがわかる。したがって、下引き層にポリビニルアルコールを含有させる以外に、染料層に熱移行性染料としてアントラキノン系化合物を含有させることで、高濃度部の転写感度がさらに向上することがわかった。
次に、転写濃度の均一性について、表1、3に示すように、実施例1〜6の感熱転写記録媒体は、いずれも熱伝導性微粒子の体積含有率が3.0〜40.0%であり、さらに熱伝導性微粒子の平均粒子径が下引き層の厚みと染料層の厚みとを合わせた総厚の4.0倍以下である。そのため、いずれも良好な転写濃度の均一性を示す結果であった。
一方で、比較例4〜6の感熱転写記録媒体は、いずれも転写濃度の均一性の低下、すなわち濃度ムラが確認できる結果であった。
比較例4の感熱転写記録媒体は、転写感度は十分であったが、熱伝導性微粒子の体積含有率が0.4%と低く、熱伝導性微粒子が点在している状態であり、その点在している部分が濃度ムラとなったと考えられる。
比較例5の感熱転写記録媒体は、熱伝導性微粒子の体積含有率が40.0%を超えているため、下引き層内の樹脂成分が少なくなり、下引き層と基材との間の接着性が低下したことで、異常転写が発生したと考えられる。
比較例6の感熱転写記録媒体は、熱伝導性微粒子の平均粒子径が下引き層の厚みと染料層の厚みとを合わせた総厚の4.0倍を超えているため、評価までの工程や保管中に熱伝導性微粒子が層内から脱落したか、熱伝導性微粒子の大きさに起因して、形成される染料層表面にうねりが生じ、転写濃度に微少な濃淡ムラが発生したと考えられる。
本発明により得られる感熱転写記録媒体は、昇華転写方式のプリンタに使用することができ、プリンタの高速・高機能化と併せて、各種画像を簡便にフルカラー形成できるため、デジタルカメラのセルフプリント、身分証明書などのカード類、アミューズメント用出力物等に広く利用できる。
10 基材
20 下引き層
30 染料層
40 耐熱滑性層

Claims (2)

  1. 基材に下引き層および染料層が順次積層形成され、
    前記下引き層が、ポリビニルアルコールと熱伝導性微粒子とを含む下引き層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成されたものであり、
    前記下引き層の熱伝導率が1.0〜5.0W/(m・K)で、該下引き層内に占める前記熱伝導性微粒子の体積占有率が3.0〜40.0%であり、
    前記染料層が、熱移行性染料としてアントラキノン系化合物を含む染料層形成用塗布液を塗布し、乾燥して形成されたものであることを特徴とする、感熱転写記録媒体。
  2. 熱伝導性微粒子の平均粒子径が、下引き層の厚みと染料層の厚みとを合わせた総厚の4.0倍以下であることを特徴とする、請求項1に記載の感熱転写記録媒体。
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