JP2013151227A - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプリット路で左右車輪のブレーキ液圧間の差圧を演算する差圧制御手段およびアンチロックブレーキ制御手段の演算結果によって、各車輪ブレーキのブレーキ液圧が制御される車両用ブレーキ液圧制御装置において、差圧制御開始後の高μ路側の車輪ブレーキで車体のピッチングや振られが発生することを抑制する。
【解決手段】左右の前輪の車輪ブレーキでの差圧制御時に高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧がアンチロックブレーキ制御に伴って減圧したときに、差圧制御手段29は、減圧を開始したときの高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を指示圧として定めるとともにその指示圧を所定時間持続して出力し、液圧調整駆動手段31は、高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が指示圧となるように液圧調整ユニット12を駆動する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、左右の前輪および左右の後輪の車輪ブレーキに作用せしめるブレーキ液圧を個別に増減調整可能な液圧調整ユニットと、アンチロックブレーキ制御を実行するか否かの判断を行うとともにアンチロックブレーキ制御時の液圧制御量を演算するアンチロックブレーキ制御手段と、左右の車輪ブレーキのいずれかでのアンチロックブレーキ制御開始時に前輪および後輪の接地路面の摩擦係数が左右で大きく異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段と、前記スプリット路判定手段の判定結果がスプリット路である状態では左右の車輪ブレーキのブレーキ液圧間の差圧を演算する差圧制御手段と、前記アンチロックブレーキ制御手段および前記差圧制御手段の演算結果に応じて前記液圧調整ユニットを駆動する液圧調整駆動手段とを備える車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
左右の前輪および左右の後輪用の車輪ブレーキのアンチロックブレーキ制御を相互に独立して行うようにした車両用ブレーキ液圧制御装置が、特許文献1で知られており、このものでは、アンチロックブレーキ制御時に、前輪および後輪の接地路面の摩擦係数が左右で大きく異なるスプリット路では、左右の車輪ブレーキのブレーキ液圧に所定値以上の差圧が生じないようにしている。
特開2007−55583号公報
このような車両用ブレーキ液圧制御装置において、図8で示すように、左右の前輪WA,WBおよび左右の後輪WC,WDが低摩擦係数路(低μ路)および高摩擦係数路(高μ路)に分かれて接地した状態で車両Vが矢印35で示す進行方向に走行しているときに、低μ路側の車輪ブレーキでアンチロックブレーキ制御が開始されるのに応じた差圧制御を行うにあたって許容差圧を大きく設定していた場合、高μ路側の車輪ブレーキでアンチロックブレーキ制御が開始されることがある。そのようなときに、左右の前輪WA,WBをその向き36が車両Vの進行方向35に対して傾くように操向した状態でアンチロックブレーキ制御を続行すると、車輪のスリップが急激に発生したり、車輪速の復帰が遅いといった理由によって、図9で示すように、差圧制御の指示圧以下の状態でブレーキ液圧が過剰な増減圧を繰り返す状態に陥り易く、その過剰な増減圧による車体のピッチングや振られが発生する可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、差圧制御開始後に高μ路側の前輪の車輪ブレーキでアンチロックブレーキ制御が開始されたときに車体のピッチングや振られが発生することを抑制し得るようにした車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、左右の前輪および左右の後輪の車輪ブレーキに作用せしめるブレーキ液圧を個別に増減調整可能な液圧調整ユニットと、アンチロックブレーキ制御を実行するか否かの判断を行うとともにアンチロックブレーキ制御時の液圧制御量を演算するアンチロックブレーキ制御手段と、左右の車輪ブレーキのいずれかでのアンチロックブレーキ制御開始時に前輪および後輪の接地路面の摩擦係数が左右で大きく異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段と、前記スプリット路判定手段の判定結果がスプリット路である状態では左右の車輪ブレーキのブレーキ液圧間の差圧を演算する差圧制御手段と、前記アンチロックブレーキ制御手段および前記差圧制御手段の演算結果に応じて前記液圧調整ユニットを駆動する液圧調整駆動手段とを備える車両用ブレーキ液圧制御装置において、左右の前輪の車輪ブレーキ間での差圧制御時に両車輪ブレーキのうち高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が前記差圧制御の開始後にアンチロックブレーキ制御に伴って減圧したときに、前記差圧制御手段は、前記減圧を開始したときの前記高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を指示圧として定めるとともにその指示圧を所定時間持続して出力し、前記液圧調整駆動手段は、前記高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が前記指示圧となるように前記液圧調整ユニットを駆動することを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記差圧制御手段が、差圧制御開始後のアンチロックブレーキ制御による減圧開始から前記所定時間が経過した後には、指示圧補正量を加えて増圧するようにして前記指示圧を補正することを第2の特徴とする。
さらに本発明は、第2の特徴の構成に加えて、前記指示圧補正量が、前記所定時間が経過した後には時間経過に応じて順次増加するように設定されることを第3の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、差圧制御開始後に差圧制御開始時に高μ路側であった前輪の車輪ブレーキでアンチロックブレーキ制御による減圧が開始されたときには、減圧開始時のブレーキ液圧を指示圧とした状態を所定時間保持しつつ、高μ路側の前輪の車輪ブレーキのブレーキ液圧を指示圧となるように制御するので、アンチロックブレーキ制御によるブレーキ液圧の急激な変化が生じることを回避してブレーキ液圧の変化を抑え、車体のピッチングや振られが生じることを抑えることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、差圧制御開始後に高μ路側の前輪の車輪ブレーキが路面の凹凸や、マンホール通過等の一時的な路面の摩擦係数の変化に起因してアンチロックブレーキ制御による減圧が開始されることによって高μ路でアンチロックブレーキ制御に入ると想定されるロック液圧よりも低い液圧を指示圧としたときでも、その減圧開始から所定時間が経過した後には指示圧が指示圧補正量で増圧側に補正されるので、制動力の確保が可能となる。
さらに本発明の第3の特徴によれば、指示圧補正量が時間経過に応じて順次増加するように設定されているので、高μ路でアンチロックブレーキ制御に入るときのロック液圧までブレーキ液圧を回復させて制動力を確保することができる。
車両のブレーキ液圧制御系を示す図である。 液圧調整ユニットの構成を示す液圧回路図である。 車両用ブレーキ液圧制御装置の構成を示すブロック図である。 差圧制御開始後に高μ路で想定されるロック液圧の近傍で高μ路側の前輪用車輪ブレーキがアンチロックブレーキ制御による減圧を開始したときのブレーキ液圧の変化を示す図である。 差圧制御開始後に高μ路で想定されるロック液圧よりも低い液圧で高μ路側の前輪用車輪ブレーキがアンチロックブレーキ制御による減圧を開始したときのブレーキ液圧の変化を示す図である。 時間経過による指示圧補正量の変化を示す図である。 差圧制御開始後に高μ路で想定されるロック液圧よりも低い液圧で高μ路側の前輪用車輪ブレーキがアンチロックブレーキ制御による減圧を開始したときに指示圧補正量で指示圧を補正した場合のブレーキ液圧の変化を示す図である。 車両の走行状態を説明するための図である。 差圧制御開始後に高μ路側の前輪用車輪ブレーキのアンチロックブレーキ制御を継続した状態での高μ路側の前輪用車輪ブレーキのブレーキ液圧の変化を示す図である。
本発明の実施の形態について、添付の図1〜図7を参照しながら説明すると、先ず図1において、この車両Vは、エンジンEの駆動力がトランスミッションTを介して伝達される左右の前輪WA,WBと、左右の後輪WC,WDとを備え、ドライバーによって操作されるブレーキ操作部材としてのブレーキペダル11はマスタシリンダMに接続される。また前記前輪WA,WBおよび前記後輪WC,WDには、ブレーキ液圧の作用によって作動する車輪ブレーキBA,BB,BC,BDが設けられており、前記マスタシリンダMは液圧調整ユニット12を介して各車輪ブレーキBA〜BDに接続される。この液圧調整ユニット12は、制動時に車輪がロック状態に陥ることを防止すべく各車輪ブレーキBA〜BDに作用せしめるブレーキ液圧を個別に増減調整可能である。
前記液圧調整ユニット12の作動は、液圧制御装置13によって制御されるものであり、この液圧制御装置13には、左右の前輪WA,WBおよび左右の後輪WC,WDに個別に付設される車輪速度センサSA,SB,SC,SDからの信号と、前記マスタシリンダMから出力されるブレーキ液圧を検出する圧力センサSPからの信号とが入力され、前記液圧制御装置13は、前記各センサSA〜SD,SPからの信号に基づいて前記液圧調整ユニット12の作動を制御する。
図2において、前記液圧調整ユニット12は、左前輪WA用の車輪ブレーキBA、右前輪WB用の車輪ブレーキBB、左後輪WC用の車輪ブレーキBCおよび右後輪WD用の車輪ブレーキBDに個別に対応した常開型電磁弁15A〜15Dと、各常開型電磁弁15A〜15Dにそれぞれ並列に接続されるチェック弁16A〜16Dと、前記各車輪ブレーキBA〜BDに個別に対応した常閉型電磁弁17A〜17Dと、マスタシリンダMが備える第1および第2出力ポート23A,23Bのうち第1出力ポート23Aに連なる第1出力液圧路24Aに対応した第1リザーバ18Aと、前記マスタシリンダMの第2出力ポート23Bに連なる第2出力液圧路24Bに対応した第2リザーバ18Bと、第1および第2リザーバ18A,18Bに吸入側がそれぞれ接続されるとともに吐出側が第1および第2出力液圧路24A,24Bに接続される第1および第2ポンプ19A,19Bと、両ポンプ19A,19Bを駆動する共通1個の電動モータ20と、両ポンプ19A,19Bの吐出側およびマスタシリンダM間にそれぞれ設けられる第1および第2オリフィス22A,22Bとを備え、前記圧力センサSPは、第1および第2出力液圧路24A,24Bの一方、たとえば第2出力液圧路24Bに接続される。
常開型電磁弁15A,15Dは、第1出力液圧路24Aと、左前輪WA用の車輪ブレーキBAおよび右後輪WD用の車輪ブレーキBDとの間に設けられ、常開型電磁弁15B,15Cは、第2出力液圧路24Bと、右前輪WB用の車輪ブレーキBBおよび左後輪WC用の車輪ブレーキBCとの間に設けられる。
また各チェック弁16A〜16Dは、対応する車輪ブレーキBA〜BDからマスタシリンダMへのブレーキ液の流れを許容するようにして、各常開型電磁弁15A〜15Dに並列に接続される。
常閉型電磁弁17A,17Dは、左前輪WA用の車輪ブレーキBAおよび右後輪WD用の車輪ブレーキBDと、第1リザーバ18Aとの間に設けられ、常閉型電磁弁17B,17Cは、右前輪WB用の車輪ブレーキBBおよび左後輪WC用の車輪ブレーキBCと、第2リザーバ18Bとの間に設けられる。
このような液圧調整ユニット12は、各車輪がロックを生じる可能性のない通常制動時には、マスタシリンダMおよび車輪ブレーキBA〜BD間を連通するとともに、車輪ブレーキBA〜BDと、第1および第2リザーバ18A,18Bとの間を遮断する。すなわち各常開型電磁弁15A〜15Dが消磁、開弁状態とされるとともに各常閉型電磁弁17A〜17Dが消磁、閉弁状態とされ、マスタシリンダMの第1出力ポート23Aから出力されるブレーキ液圧は常開型電磁弁15Aを介して左前輪WA用の車輪ブレーキBAに作用するとともに、常開型電磁弁15Dを介して右後輪WD用の車輪ブレーキBDに作用する。またマスタシリンダMの第2出力ポート23Bから出力されるブレーキ液圧は、常開型電磁弁15Bを介して右前輪WB用の車輪ブレーキBBに作用するとともに常開型電磁弁15Cを介して左後輪WC用の車輪ブレーキBCに作用する。
上記制動中に車輪がロック状態に入りそうになったときに、前記液圧調整ユニット12は、ロック状態に入りそうになった車輪に対応する部分でマスタシリンダMおよび車輪ブレーキBA〜BD間を遮断するとともに車輪ブレーキBA〜BDおよびリザーバ18A,18B間を連通する。すなわち常開型電磁弁15A〜15Dのうちロック状態に入りそうになった車輪に対応する常開型電磁弁が励磁、閉弁されるとともに、常閉型電磁弁17A〜17Dのうち上記車輪に対応する常閉型電磁弁が励磁、開弁される。これにより、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧の一部が第1リザーバ18Aまたは第2リザーバ18Bに吸収され、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧が減圧されることになる。
またブレーキ液圧を一定に保持する際に、前記液圧調整ユニット12は、車輪ブレーキBA〜BDをマスタシリンダMおよびリザーバ18A,18Bから遮断する状態となる。すなわち常開型電磁弁15A〜15Dが励磁、閉弁されるとともに、常閉型電磁弁17A〜17Dが消磁、閉弁されることになる。さらにブレーキ液圧を増圧する際には、常開型電磁弁15A〜15Dが消磁、開弁状態とされるともに、常閉型電磁弁17A〜17Dが消磁、閉弁状態とされればよい。
このように各常開型電磁弁15A〜15Dおよび各常閉型電磁弁17A〜17Dの消磁・励磁を制御することにより、車輪をロックさせることなく、効率良く制動することができる。
ところで、上述のようなアンチロックブレーキ制御中に、電動モータ20は回転作動し、この電動モータ20の作動に伴って第1および第2ポンプ19A,19Bが駆動されるので、第1および第2リザーバ18A,18Bに吸収されたブレーキ液は、第1および第2ポンプ19A,19Bに吸入され、次いで第1および第2出力液圧路24A,24Bに還流される。このようなブレーキ液の還流によって、ブレーキ液をマスタシリンダM側に戻すことができる。しかも第1および第2ポンプ19A,19Bの吐出圧の脈動は第1および第2オリフィス22A,22Bの働きにより抑制され、上記還流によってブレーキペダル11の操作フィーリングが阻害されることはない。
図3において、前記液圧調整ユニット12の作動を制御する液圧制御装置13は、上記アンチロックブレーキ制御を実行するのに加えて、左右の前輪WA,WB用の車輪ブレーキBA,BBおよび左右の後輪WC,WD用の車輪ブレーキBC,BDのブレーキ液圧差を許容差圧内に制御する差圧制御を実行可能であり、推定車体速度算出手段26と、アンチロックブレーキ制御を実行するか否かの判断を行うとともにアンチロックブレーキ制御時の液圧制御量を算出するアンチロックブレーキ制御手段27と、左右の車輪WA,WB;WC,WDの接地路面の摩擦係数が大きく異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段28と、同軸上にある左右の前輪WA,WB用の車輪ブレーキBA,BBおよび左右の後輪WC,WD用の車輪ブレーキBC,BDのブレーキ液圧差を制御する差圧制御を行うための液圧制御量を算出する差圧制御手段29と、前輪WA,WB用の車輪ブレーキBA,BBおよび後輪WC,WD用の車輪ブレーキBC,BDのブレーキ液圧を取得する液圧取得手段30と、液圧調整ユニット12を作動せしめる液圧調整駆動手段31とを備える。
前記アンチロックブレーキ制御手段27は、前記車輪速度センサSA〜SDで得られる車輪速度ならびに前記推定車体速度算出手段26で算出された推定車体速度に基づいてアンチロックブレーキ制御を実行するか否かを判断するとともにアンチロックブレーキ制御時の液圧制御量を演算する。
前記スプリット路判定手段28は、前記アンチロックブレーキ制御手段27が、前記前輪WA,WBおよび前記後輪WC,WDのいずれかでアンチロックブレーキ制御を開始したときに、スプリット路であるか否かを判定するものであり、たとえば前記車輪速度センサSA〜SDで得られる車輪速度からマイナスの符号を付した値で個別に算出した車輪減速度を算出し、それらの最大値(最も減速度が出ていない値)が第1の所定値以上であって左右前輪WA,WBの車輪減速度の差が第2の所定値以上であるときにスプリット路であると判定する。
前記液圧取得手段30は、マスタシリンダMの出力液圧と、前記液圧調整ユニット12の一部を構成する電磁弁すなわち常開型電磁弁15A〜15Dおよび常閉型電磁弁17A〜17Dの駆動電流とに基づいて、前輪WA,WB用の車輪ブレーキBA,BBおよび後輪WC,WD用の車輪ブレーキBC,BDのブレーキ液圧を取得するものであり、マスタシリンダMの出力液圧が圧力センサSPから液圧取得手段30に入力され、常開型電磁弁15A〜15Dおよび常閉型電磁弁17A〜17Dの駆動電流を代表する信号が前記液圧調整駆動手段31から液圧取得手段30に入力される。
前記差圧制御手段29は、前記スプリット路判定手段28がスプリット路であると判定したときに、前記液圧取得手段30で取得された各車輪ブレーキBA,BB,BC,BDのブレーキ液圧に基づいて同軸上にある左右の車輪WA,WB;WC,WDの車輪ブレーキBA,BB;BC,BDのブレーキ液圧差が許容差圧以下となるようにブレーキ液圧を定める。しかも前記差圧制御手段29は、差圧制御を開始してから第1の所定時間が経過するまでの前記許容差圧を第1の所定時間が経過した後の前記許容差圧よりも小さくして前記液圧調整ユニット12の作動を制御する。
前記液圧調整駆動手段31は、前記圧力センサSPで検出されるマスタシリンダMの出力液圧と、前記アンチロックブレーキ制御手段27および前記差圧制御手段29での演算結果とに基づいて液圧調整ユニット12を駆動する。
ところで前記差圧制御手段29による差圧制御時に、第1の所定時間が経過した後に許容差圧が大きくなった状態では、高μ路側の前輪の車輪ブレーキでアンチロックブレーキ制御が開始されることがある。そのようなときに、左右の前輪WA,WBを操向しつつアンチロックブレーキ制御を続行すると、差圧制御の指示圧以下の状態でブレーキ液圧が過剰な増減圧を繰り返す状態に陥り易く、その過剰な増減圧による車体のピッチングや振られが発生する可能性がある。
そこで差圧制御手段29は、差圧制御開始後に高μ路側の前輪の車輪ブレーキでアンチロックブレーキ制御が開始されたときに車体のピッチングや振られが発生することを抑制するために、左右の前輪WA,WBの車輪ブレーキBA,BB間での差圧制御時に両車輪ブレーキBA,BBのうち高μ路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が前記差圧制御の開始後にアンチロックブレーキ制御に伴って減圧したときに、その減圧を開始したときの前記高μ路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を指示圧として定めるとともにその指示圧を第2の所定時間持続して出力する。一方、前記液圧調整駆動手段31は、左右の前輪WA,WBの車輪ブレーキBA,BB間での差圧制御時に両車輪ブレーキBA,BBのうち高μ路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が前記差圧制御の開始後にアンチロックブレーキ制御に伴って減圧したときには、前記高μ路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が前記差圧制御手段29で定めた指示圧となるように液圧調整ユニット12を駆動する。
このように、差圧制御開始後に差圧制御開始時に高μ路側であった前輪の車輪ブレーキでアンチロックブレーキ制御による減圧が開始されたときには、減圧開始時のブレーキ液圧を指示圧とした状態を第2の所定時間保持しつつ、高μ路側の前輪の車輪ブレーキのブレーキ液圧を指示圧となるように制御すると、差圧制御開始後に高μ路側の前輪の車輪ブレーキのブレーキ液圧が、図4で示すように、高μ路でアンチロックブレーキ制御に入ると想定されるロック液圧の近傍に制御されることなり、大きな液圧変化が生じることがないように高μ路側の前輪の車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御することができる。
ところで、差圧制御開始後に高μ路側の前輪の車輪ブレーキが、図5で示すように、高μ路でアンチロックブレーキ制御に入ると想定されるロック液圧に近づく前の時刻t2で、路面の凹凸や、マンホール通過等の一時的な路面の摩擦係数の変化に起因してアンチロックブレーキ制御による減圧が開始された場合、その減圧開始後の指示圧は、高μ路でアンチロックブレーキ制御に入ると想定されるロック液圧よりもΔPだけ低く設定されることになり、このままでは制動力不足をきたす可能性がある。
そこで前記差圧制御手段29では、差圧制御開始後の前記アンチロックブレーキ制御による減圧開始から第2の所定時間が経過した後には、指示圧補正量を加えて増圧するようにして前記指示圧を補正するものであり、この指示圧補正量は、図6で示すように、第2の所定時間が経過した後には時間経過に応じて順次増加するように設定される。
このような指示圧補正量による指示圧の補正によれば、図7で示すように、時刻t2から第2の所定時間が経過した時刻t3から指示圧が次第に増圧されることになり、その結果、高μ路側の前輪の車輪ブレーキのブレーキ液圧が、高μ路でアンチロックブレーキ制御に入ると想定されるロック液圧まで回復することになる。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、差圧制御開始後に差圧制御開始時に高μ路側であった前輪の車輪ブレーキでアンチロックブレーキ制御による減圧が開始されたときには、減圧開始時のブレーキ液圧を指示圧とした状態を第2の所定時間保持しつつ、高μ路側の前輪の車輪ブレーキのブレーキ液圧を指示圧となるように制御することによって、アンチロックブレーキ制御によるブレーキ液圧の急激な変化が生じることを回避してブレーキ液圧の変化を抑え、車体のピッチングや振られが生じることを抑えることができる。
また差圧制御開始後のアンチロックブレーキ制御による減圧開始から第2の所定時間が経過した後には、差圧制御手段29が、指示圧補正量を加えて増圧するようにして指示圧を補正するので、差圧制御開始後に高μ路側の前輪の車輪ブレーキが路面の凹凸や、マンホール通過等の一時的な路面の摩擦係数の変化に起因してアンチロックブレーキ制御による減圧が開始されることによって高μ路でアンチロックブレーキ制御に入ると想定されるロック液圧よりも低い液圧を指示圧としたときでも、制動力の確保が可能となる。
しかも指示圧補正量が第2の所定時間が経過した後には時間経過に応じて順次増加するように設定されるので、高μ路でアンチロックブレーキ制御に入ると想定されるロック液圧まで指示圧が回復することになり、制動力を確実に確保することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
12・・・液圧調整ユニット
27・・・アンチロックブレーキ制御手段
28・・・スプリット路判定手段
29・・・差圧制御手段
31・・・液圧調整駆動手段
BA,BB,BC,BD・・・車輪ブレーキ
WA,WB・・・前輪
WC,WD・・・後輪

Claims (3)

  1. 左右の前輪(WA,WB)および左右の後輪(WC,WD)の車輪ブレーキ(BA,BB,BC,BD)に作用せしめるブレーキ液圧を個別に増減調整可能な液圧調整ユニット(12)と、アンチロックブレーキ制御を実行するか否かの判断を行うとともにアンチロックブレーキ制御時の液圧制御量を演算するアンチロックブレーキ制御手段(27)と、左右の車輪ブレーキ(BA,BB;BC,BD)のいずれかでのアンチロックブレーキ制御開始時に前輪(WA,WB)および後輪(WC,WD)の接地路面の摩擦係数が左右で大きく異なるスプリット路であるか否かを判定するスプリット路判定手段(28)と、前記スプリット路判定手段(28)の判定結果がスプリット路である状態では左右の車輪ブレーキ(BA,BB;BC,BD)のブレーキ液圧間の差圧を演算する差圧制御手段(29)と、前記アンチロックブレーキ制御手段(27)および前記差圧制御手段(29)の演算結果に応じて前記液圧調整ユニット(12)を駆動する液圧調整駆動手段(31)とを備える車両用ブレーキ液圧制御装置において、左右の前輪(WA,WB)の車輪ブレーキ(BA,BB)間での差圧制御時に両車輪ブレーキ(BA,BB)のうち高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が前記差圧制御の開始後にアンチロックブレーキ制御に伴って減圧したときに、前記差圧制御手段(29)は、前記減圧を開始したときの前記高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を指示圧として定めるとともにその指示圧を所定時間持続して出力し、前記液圧調整駆動手段(31)は、前記高摩擦係数路側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が前記指示圧となるように前記液圧調整ユニット(12)を駆動することを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 前記差圧制御手段(29)が、差圧制御開始後の前記アンチロックブレーキ制御による減圧開始から前記所定時間が経過した後には、指示圧補正量を加えて増圧するようにして前記指示圧を補正することを特徴とする請求項1記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  3. 前記指示圧補正量が、前記所定時間が経過した後には時間経過に応じて順次増加するように設定されることを特徴とする請求項2記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
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