JP2015196438A - 車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプリット路での制動初期における高摩擦係数側のブレーキ液圧の変動を小さく抑えて、ブレーキフィーリングを良好にすることを目的とする。
【解決手段】車両用ブレーキ制御装置は、スプリット路であるか否かを判定する判定手段(スプリット路判定手段140)と、スプリット路において、高摩擦係数側と低摩擦係数側の各車輪ブレーキのブレーキ液圧の差圧を設定する差圧設定手段150と、高摩擦係数側のブレーキ液圧を設定する高μ側液圧設定手段173と、高摩擦係数側のブレーキ液圧の下限値を設定する下限値設定手段172を備える。高μ側液圧設定手段173は、少なくともアンチロックブレーキ制御開始時の減圧制御において、低摩擦係数側のブレーキ液圧に差圧を加えた値が下限値よりも大きい場合には、前記値を高摩擦係数側のブレーキ液圧として設定し、前記値が下限値以下の場合には、当該下限値を高摩擦係数側のブレーキ液圧として設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用ブレーキ制御装置に関し、より詳しくは、接地路面の摩擦係数が左右で大きく異なるスプリット路に対応したブレーキ制御に関する。
従来、スプリット路に対応したブレーキ制御を実行可能な車両用ブレーキ制御装置として、スプリット路において、左右の車輪ブレーキにかかるブレーキ液圧の許容差(以下、許容差圧ともいう。)を設定するものが知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、スプリット路と判定した後、所定時間の間、許容差圧を小さな値に制限している。
特開2013−132974号公報
しかしながら、従来技術では、例えばスプリット路において急制動を行った場合には、制動初期において急増圧された低摩擦係数側のブレーキ液圧が大きく減圧されると、減圧していく低摩擦係数側のブレーキ液圧に小さな許容差圧を空けつつ追従する高摩擦係数側のブレーキ液圧も大きく減圧してしまうため、車両の挙動に大きく影響する高摩擦係数側のブレーキ液圧の変動が大きくなり、ブレーキフィーリングが悪くなるといった問題がある。
そこで、本発明は、スプリット路での制動初期における高摩擦係数側のブレーキ液圧の変動を小さく抑えることで、ブレーキフィーリングを良好にすることができる車両用ブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用ブレーキ制御装置は、アンチロックブレーキ制御を実行するためのアンチロックブレーキ制御手段と、車輪の接地路面の摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によってスプリット路と判定された場合に、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差圧を設定する差圧設定手段と、前記低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と前記差圧とに基づいて高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を設定する高摩擦係数側液圧設定手段と、前記高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の下限値を設定する下限値設定手段と、を備え、前記高摩擦係数側液圧設定手段は、少なくとも前記アンチロックブレーキ制御開始時におけるブレーキ液圧の減圧制御において、前記低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧に前記差圧を加えた値が前記下限値よりも大きい場合には、前記値を高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧として設定し、前記値が前記下限値以下の場合には、当該下限値を高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧として設定することを特徴とする。
この構成によれば、アンチロックブレーキ制御開始時の減圧制御において、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧に対して差圧設定手段で設定された差圧を空けつつ追従することで下がりすぎてしまうのを、下限値で抑えることができるので、スプリット路での制動初期における高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の変動を小さく抑えることができ、ブレーキフィーリングを良好にすることができる。
また、前述した構成において、前記下限値設定手段は、前記減圧制御が開始される前の車輪ブレーキのブレーキ液圧の上昇勾配が所定勾配以下である場合には前記下限値を第1下限値に設定し、前記上昇勾配が前記所定勾配よりも大きい場合には前記下限値を前記第1下限値よりも小さな第2下限値に設定するように構成されていてもよい。
減圧制御開始前のブレーキ液圧の上昇勾配が大きい場合には、制動初期の車両挙動が不安定になりやすいため、この場合において、仮に下限値を比較的大きな値に設定すると、左右のブレーキ液圧の差圧が大きくなって車両挙動を安定させにくくなる。これに対し、前述した構成によれば、減圧制御開始前のブレーキ液圧の上昇勾配が大きい場合には、下限値を小さくすることで左右のブレーキ液圧の差圧を小さくすることができるので、車両挙動を安定させることができる。
また、前述した構成において、運転者のブレーキ操作が急ブレーキであるか否かを判定する急ブレーキ判定手段を備え、前記下限値設定手段は、前記減圧制御が開始される前に前記急ブレーキ判定手段により急ブレーキでないと判定された場合には、前記下限値を第1下限値に設定し、急ブレーキであると判定された場合には前記下限値を前記第1下限値よりも小さな第2下限値に設定するように構成されていてもよい。
減圧制御開始前のブレーキ操作が急ブレーキである場合には、制動初期の車両挙動が不安定になりやすいため、この場合において、仮に下限値を比較的大きな値に設定すると、左右のブレーキ液圧の差圧が大きくなって車両挙動を安定させにくくなる。これに対し、前述した構成によれば、減圧制御開始前のブレーキ操作が急ブレーキである場合には、下限値を小さくすることで左右のブレーキ液圧の差圧を小さくすることができるので、車両挙動を安定させることができる。
また、前述した構成において、前記下限値設定手段は、車両速度が大きいほど前記下限値を小さな値に設定するように構成されていてもよい。
これによれば、車両速度が大きい場合には、下限値を小さく設定することで左右のブレーキ液圧の差圧を小さくすることができるので、車両挙動を安定させることができる。
本発明によれば、スプリット路での制動初期における高摩擦係数側のブレーキ液圧の変動を小さく抑えることができるので、ブレーキフィーリングを良好にすることができる。
実施形態に係る車両用ブレーキ制御装置を備えた車両の構成図である。 液圧ユニットの構成を示す構成図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 目標ヨーレートを設定するための、車両速度と、車両速度に基づく目標ヨーレートとの関係を示すマップである。 目標ヨーレートを設定するための、操舵角と、操舵角に基づく目標ヨーレートとの関係を示すマップである。 差圧設定手段の構成を示すブロック図である。 フィードフォワード差圧を設定するための、操舵角と、操舵角に基づく差圧との関係を示すマップである。 フィードフォワード差圧を設定するための、車両速度と目標ヨーレートの比と、車両速度と目標ヨーレートの比に基づく差圧との関係を示すマップである。 差圧を設定するための、車両速度と差圧との関係を示すマップである。 制御部によるアンチロックブレーキ制御時の処理を示すフローチャートである。 急ブレーキ時における高μ側液圧の変化を示すタイミングチャートである。 緩ブレーキ時における高μ側液圧の変化を示すタイミングチャートである。
次に、実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ブレーキ制御装置Aは、車両CRの各車輪Wに付与する制動力を適宜制御する装置である。車両用ブレーキ制御装置Aは、油路や各種部品が設けられる液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部100とを主に備えている。
各車輪Wには、それぞれ車輪ブレーキFL,RR,RL,FRが備えられ、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRには、液圧源としてのマスタシリンダMCから供給される液圧により制動力を発生するホイールシリンダHが備えられている。マスタシリンダMCとホイールシリンダHとは、それぞれ液圧ユニット10に接続されている。そして、通常時には、ブレーキペダルBPの踏力(運転者の制動操作)に応じてマスタシリンダMCで発生したブレーキ液圧が、制御部100および液圧ユニット10で制御された上でホイールシリンダHに供給される。
制御部100には、マスタシリンダMCの圧力を検出する圧力センサ91と、各車輪Wの車輪速度を検出する車輪速センサ92と、ステアリングSTの操舵角θを検出する操舵角センサ93と、車両CRの実際のヨーレートである実ヨーレートYを検出するヨーレートセンサ94が接続されている。そして、この制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力回路を備えており、各センサ91〜94からの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。なお、制御部100の詳細は、後述することとする。
図2に示すように、液圧ユニット10は、マスタシリンダMCと車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとの間に配置されている。マスタシリンダMCの二つの出力ポートM1,M2は、液圧ユニット10の入口ポート10aに接続され、出口ポート10bが、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに接続されている。そして、通常時は液圧ユニット10内の入口ポート10aから出口ポート10bまでが連通した油路となっていることで、ブレーキペダルBPの踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。
液圧ユニット10には、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに対応して四つの入口弁1、四つの出口弁2、および四つのチェック弁1aが設けられている。また、液圧ユニット10には、マスタシリンダMCの出力ポートM1,M2に対応した各液圧路11,12のそれぞれに、リザーバ3、ポンプ4、オリフィス5aが設けられている。また、液圧ユニット10には、各ポンプ4を駆動するための共通のモータ6が設けられている。
入口弁1は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとマスタシリンダMCとの間に設けられた常開型の比例電磁弁である。入口弁1は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMCから各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、入口弁1は、車輪Wがロックしそうになったときに制御部100により閉塞されることで、ブレーキペダルBPから各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達する液圧を遮断する。
出口弁2は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとリザーバ3との間に設けられた常閉型の電磁弁である。出口弁2は、通常時に閉塞されているが、車輪Wがロックしそうになったときに制御部100により開放されることで、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに加わる液圧をリザーバ3に逃がす。
チェック弁1aは、各入口弁1に並列に接続されている。このチェック弁1aは、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキペダルBPからの入力が解除された場合に入口弁1を閉じた状態にしたときにおいても、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流れを許容する。
リザーバ3は、各出口弁2が開放されることによって逃がされるブレーキ液を一時的に貯溜する機能を有している。
ポンプ4は、リザーバ3とマスタシリンダMCとの間に設けられており、リザーバ3で貯溜されているブレーキ液を吸入し、そのブレーキ液をオリフィス5aを介してマスタシリンダMCに戻す機能を有している。
入口弁1および出口弁2は、制御部100により開閉状態が制御されることで、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのホイールシリンダHのブレーキ液圧を制御する。例えば、入口弁1が開、出口弁2が閉となる通常状態では、ブレーキペダルBPを踏んでいれば、マスタシリンダMCからの液圧がそのままホイールシリンダHへ伝達して増圧状態となり、入口弁1が閉、出口弁2が開となれば、ホイールシリンダHからリザーバ3側へブレーキ液が流出して減圧状態となり、入口弁1と出口弁2が共に閉となれば、ブレーキ液圧が保持される保持状態となる。
次に、制御部100の詳細について説明する。
制御部100は、液圧ユニット10を制御して各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに設定したブレーキ液圧を与えることにより車両を安定化させる制御を実行する装置である。このため、制御部100は、図3に示すように、車両速度取得手段111と、操舵角取得手段112と、実ヨーレート取得手段113と、目標ヨーレート設定手段121と、アンチロックブレーキ制御手段130と、判定手段の一例としてのスプリット路判定手段140と、差圧設定手段150と、急ブレーキ判定手段171と、下限値設定手段172と、高μ側液圧設定手段173と、制御実行手段160と、記憶手段190とを主に備えて構成されている。
車両速度取得手段111は、車輪速センサ92から、車輪速度WSの情報(車輪速センサ92のパルス信号)を取得し、公知の手法により車両速度Vを算出して取得する手段である。算出した車両速度Vは、目標ヨーレート設定手段121、下限値設定手段172、アンチロックブレーキ制御手段130および差圧設定手段150に出力される。
操舵角取得手段112は、操舵角センサ93から、操舵角θの情報を取得する手段である。取得した操舵角θは、目標ヨーレート設定手段121および差圧設定手段150に出力される。なお、本明細書において、操舵角θは、スプリット路において車両CRが低摩擦係数側に回頭する方向にステアリングSTが操作されたときの値を正とする。
実ヨーレート取得手段113は、ヨーレートセンサ94から、車両CRの実際のヨーレートである実ヨーレートYの情報を取得する手段である。取得した実ヨーレートYは、差圧設定手段150に出力される。なお、本明細書において、実ヨーレートYおよび後述する目標ヨーレートYTは、スプリット路において車両CRが高摩擦係数側に回頭する方向の値を正とする。
目標ヨーレート設定手段121は、車両速度Vと操舵角θに基づいて、目標ヨーレートYTを設定する手段である。具体的には、車両速度Vに基づく目標ヨーレートYTと、操舵角θに基づく目標ヨーレートYTθを算出し、目標ヨーレートYT,YTθのうち、小さい方の値を目標ヨーレートYTとして算出する。図4は、車両速度Vに基づく目標ヨーレートYTを設定するためのマップであり、車両速度Vが大きくなるほど、目標ヨーレートYTが小さくなるように決められている。また、図5は、操舵角θに基づく目標ヨーレートYTθを設定するためのマップであり、操舵角θが大きくなるほど、目標ヨーレートYTθが小さくなるように決められている。詳しくは、操舵角θが0以下の範囲では目標ヨーレートYTθが一定値に決められ、操舵角θが0から所定値θ1までの間は前記した一定値から一定の減少率で操舵角θが大きくなるほど目標ヨーレートYTθが小さくなり、操舵角θが所定値θ1から所定値θ2までの間は0から所定値θ1までの間の場合よりも大きな減少率で操舵角θが大きくなるほど目標ヨーレートYTθが小さくなり、操舵角θが所定値θ2よりも大きい範囲では目標ヨーレートYTθが0になるように決められている。設定した目標ヨーレートYTは、差圧設定手段150に出力される。
なお、図4のマップにおける車両速度Vが0のときの目標ヨーレートYTは、図5のマップにおける操舵角θが0のときの目標ヨーレートYTθよりも小さい値に設定されている。
アンチロックブレーキ制御手段130は、車輪速度WSと車両速度Vに基づいて、公知の手法により、アンチロックブレーキ制御を実行するか否かを車輪Wごとに判定するとともに、アンチロックブレーキ制御時の液圧制御の指示(ホイールシリンダH内の液圧を増圧状態、保持状態および減圧状態のいずれかにするかの指示)を車輪Wごとに決定する手段である。アンチロックブレーキ制御を実行する旨の情報は、下限値設定手段172およびスプリット路判定手段140に出力され、決定した液圧制御の指示は、制御実行手段160に出力される。
スプリット路判定手段140は、アンチロックブレーキ制御を実行するときに、車輪Wの接地路面の摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であるか否かを判定する手段である。スプリット路の判定方法は、特に限定されないが、一例として、各車輪Wの減速度のうち、最大値(最も減速度が出ていない値)を示す車輪Wの減速度が第1の閾値以上であって、左右の車輪Wの減速度の差が第2の閾値以上であるときにスプリット路であると判定することができる。また、スプリット路判定手段140は、スプリット路であると判定した場合、左右の車輪Wのうち、どちらが高摩擦係数側で、どちらが低摩擦係数側かを判定する。一例として、左右の車輪Wのうち、減速度の大きさが小さい方の車輪Wを高摩擦係数側と判定し、減速度の大きさが大きい方の車輪Wを低摩擦係数側と判定する。スプリット路であると判定した旨の情報は、差圧設定手段150に出力される。
差圧設定手段150は、スプリット路において、高摩擦係数側の車輪ブレーキの制動力と低摩擦係数側の車輪ブレーキの制動力との差である制動力差を設定する手段である。本実施形態においては、差圧設定手段150は、制動力差に相当する値として、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差である差圧DPを、実ヨーレートYが目標ヨーレートYTに追従するように設定する。ここで、右側車輪の制御で使う実ヨーレートは、車両CRを上から見て時計回りの方向を正とし、左側車輪の制御で使う実ヨーレートは、車両CRを上から見て反時計回りの方向を正としている。そして、目標ヨーレートYTと比較する実ヨーレートYは、高摩擦側にある車輪の制御で使う実ヨーレートとなっている。前述した制御のため、差圧設定手段150は、図6に示すように、フィードフォワード差圧算出部151と、偏差算出部152と、フィードバック差圧算出部153と、差圧算出部156とを主に有している。
フィードフォワード差圧算出部151は、操舵角θと車両速度Vと目標ヨーレートYTに基づいて、フィードフォワード差圧DPFFを算出する手段である。具体的に、フィードフォワード差圧DPFFは、操舵角θに基づく差圧に、車両速度Vと目標ヨーレートYTに基づく差圧を加算することで算出される。図7は、操舵角θに基づく差圧を設定するためのマップであり、操舵角θが大きくなるほど、差圧が大きくなるように決められている。また、図8は、車両速度Vと目標ヨーレートYTに基づく差圧を設定するためのマップであり、車両速度Vと目標ヨーレートYTとの比(YT/V)が大きくなるほど、差圧が大きくなるように決められている。算出したフィードフォワード差圧DPFFは、差圧算出部156に出力される。
偏差算出部152は、実ヨーレートYと目標ヨーレートYTとの偏差ΔY(=Y−YT)を算出する手段である。算出した偏差ΔYは、フィードバック差圧算出部153に出力される。
フィードバック差圧算出部153は、実ヨーレートYが目標ヨーレートYTに追従するようにPID(Proportional Integral Derivative)制御によって、差圧DPを設定するためのフィードバック差圧DPFBを算出する手段である。具体的に、フィードバック差圧DPFBは、P項(比例ゲイン×今回の偏差ΔY)と、I項(前回のI項+(積分ゲイン×今回の偏差ΔY))と、D項(微分ゲイン×(前回の偏差ΔY−今回の偏差ΔY))とを加算することで算出される。算出したフィードバック差圧DPFBは、差圧算出部156に出力される。
差圧算出部156は、差圧DPを算出する手段である。具体的に、スプリット路であると判定されてから、予め設定された所定時間T1が経過するまでの間は、車両速度Vと予め設定されたマップに基づいて、差圧DPを算出する。図9は、スプリット路であると判定されてから所定時間T1が経過するまでの間の差圧DPを設定するためのマップであり、車両速度Vが大きくなるほど、差圧DPが小さくなるように決められている。一方、スプリット路であると判定されてから所定時間T1が経過した後は、フィードフォワード差圧DPFFおよびフィードバック差圧DPFBに基づいて差圧DPを算出する。詳しくは、フィードフォワード差圧DPFFとフィードバック差圧DPFBとを加算して差圧DPを算出する。算出した差圧DPは、高μ側液圧設定手段173に出力される。
急ブレーキ判定手段171は、圧力センサ91から取得したマスタシリンダ圧に基づいて、運転者のブレーキ操作が急ブレーキであるか否かを判定する手段である。具体的に、急ブレーキ判定手段171は、マスタシリンダ圧の上昇勾配が所定勾配Gth(図11参照)よりも大きいか否かを判定し、大きい場合に急ブレーキであると判定している。そして、急ブレーキ判定手段171は、急ブレーキであると判定すると、その旨を示す情報を下限値設定手段172に出力する。
下限値設定手段172は、車両速度Vと急ブレーキである旨を示す情報とに基づいて、同軸上の左右の車輪ブレーキのうち高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の下限値Pminを設定する手段である。具体的に、下限値設定手段172は、急ブレーキ判定手段171から急ブレーキである旨の情報を受けた場合には、急ブレーキ用マップを選択し、この急ブレーキ用マップと車両速度Vとに基づいて下限値Pminを設定している。また、下限値設定手段172は、急ブレーキ判定手段171から急ブレーキである旨の情報を受けていない場合には、緩ブレーキ用マップを選択し、この緩ブレーキ用マップと車両速度Vとに基づいて下限値Pminを設定している。
ここで、急ブレーキ用マップおよび緩ブレーキ用マップは、車両速度Vと下限値Pminとを関連付けるために予め設定されたマップであり、実験やシミュレーション等により予め設定されている。また、下限値Pminは、前輪(フロント)と後輪(リア)でそれぞれ別々に設定されている。
急ブレーキ用マップでは、車両速度Vが大きくなるほど、前輪側の下限値Pminが徐々に小さくなるように設定されている。また、後輪側の下限値Pminも、車両速度Vが大きくなるほど、下限値Pminが徐々に小さくなるように設定されている。
緩ブレーキ用マップでは、車両速度Vが大きくなるほど、前輪側の下限値Pminが徐々に小さくなるように設定されている。緩ブレーキ用マップにおける各車両速度Vに対応した前輪側の各下限値Pminは、急ブレーキ用マップにおける各車両速度Vに対応した前輪側の各下限値Pminよりも大きな値に設定されている。
また、緩ブレーキ用マップにおける後輪側の下限値Pminも、車両速度Vが大きくなるほど、下限値Pminが徐々に小さくなるように設定されている。緩ブレーキ用マップにおける各車両速度Vに対応した後輪側の各下限値Pminは、急ブレーキ用マップにおける各車両速度Vに対応した後輪側の各下限値Pminよりも大きな値に設定されている。
なお、下限値設定手段172は、車両速度Vが各マップに示す数値以外の数値である場合には、線形補間により下限値Pminを設定する。
また、下限値設定手段172は、アンチロックブレーキ制御手段130からアンチロックブレーキ制御を実行する旨の情報を受け取ったときには、情報を受け取る直前に計算した下限値Pminを高μ側液圧設定手段173に出力し、それ以降のアンチロックブレーキ制御中においては下限値Pminの計算・出力は行わないようになっている。つまり、下限値設定手段172は、アンチロックブレーキ制御(減圧制御)が開始される前のマスタシリンダ圧の上昇勾配に基づいて下限値Pminを設定し、その下限値Pminを高μ側液圧設定手段173に出力するように構成されている。
高μ側液圧設定手段173は、差圧DPと、低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と、下限値Pminとに基づいて高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を設定する手段である。なお、本明細書では、低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を低μ側液圧PLとも呼び、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を高μ側液圧PHとも呼ぶこととする。
具体的に、高μ側液圧設定手段173は、低μ側液圧PLに差圧DPを加えることで仮高μ側液圧を算出し、算出した仮高μ側液圧が下限値Pminよりも大きい場合には、仮高μ側液圧を高μ側液圧PHとして設定し、仮高μ側液圧が下限値Pmin以下の場合には、当該下限値Pminを高μ側液圧PHとして設定するように構成されている。なお、本実施形態では、高μ側液圧設定手段173は、アンチロックブレーキ制御を開始してから終了するまでの間、前述した方法で高μ側液圧PHを設定することとするが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、高μ側液圧設定手段は、アンチロックブレーキ制御開始時の減圧制御のみにおいて前述した方法で高μ側液圧を設定し、それ以降は、下限値Pminを参照せずに、低μ側液圧PLに差圧DPを加えることで算出した仮高μ側液圧をそのまま高μ側液圧として設定してもよい。
そして、高μ側液圧設定手段173は、高μ側液圧PHを設定すると、設定した高μ側液圧PHを制御実行手段160に出力する。
制御実行手段160は、アンチロックブレーキ制御手段130が決定した液圧制御の指示や、高μ側液圧設定手段173から出力されてくる高μ側液圧PHに基づいて、公知の手法により、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧を制御する手段である。詳しくは、アンチロックブレーキ制御を実行する車輪ブレーキについては、アンチロックブレーキ制御手段130が決定した液圧制御の指示に基づいて、液圧ユニット10を制御する。また、制御実行手段160は、マスタシリンダ圧と入口弁1および出口弁2等の制御履歴とに基づいて推定される高μ側液圧が、高μ側液圧設定手段173で設定された高μ側液圧PHとなるように、液圧ユニット10を制御する。液圧ユニット10の具体的な制御は公知であるので詳細な説明は省略するが、簡単に説明すると、入口弁1および出口弁2に出力する電流を調整するとともに、必要に応じてモータ6を作動させてポンプ4を駆動するように制御する。
記憶手段190は、制御部100の動作に必要なプログラムや定数、マップ、計算結果などを適宜記憶する手段である。
次に、車両用ブレーキ制御装置Aの制御部100による、アンチロックブレーキ制御時の処理について図10を参照して説明する。なお、図10の処理は、制御サイクルごとに繰り返し行われる。
まず、制御部100は、車輪速センサ92から車輪速度WSを取得するとともに、操舵角センサ93から操舵角θを取得し、ヨーレートセンサ94から実ヨーレートYを取得する(S101)。次に、制御部100は、車輪速度WSから車両速度Vを算出するとともに、車両速度Vと操舵角θに基づいて目標ヨーレートYTを算出する(S102)。そして、アンチロックブレーキ制御手段130は、アンチロックブレーキ制御の液圧制御の指示を決定する(S111)。
次に、スプリット路判定手段140は、車輪Wの接地路面がスプリット路であるか否かを判定する(S112)。
スプリット路でないと判定された場合(S112,NO)、制御実行手段160は、アンチロックブレーキ制御の液圧制御の指示に基づいて、液圧ユニット10を制御し、車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御する(S131)。
ステップS112において、スプリット路であると判定された場合(YES)、差圧設定手段150は、スプリット路であると判定されてから所定時間T1が経過したか否かを判定する(S121)。所定時間T1が経過していない場合(S121,NO)、差圧設定手段150は、車両速度Vに基づき、図9のマップから差圧DPを設定する(S122)。
一方、ステップS121において、所定時間T1が経過した場合(YES)、差圧設定手段150は、車両速度V、操舵角θおよび目標ヨーレートYTに基づいてフィードフォワード差圧DPFFを算出する(S124)。また、差圧設定手段150は、実ヨーレートYと目標ヨーレートYTとの偏差ΔYを算出し(S125)、偏差ΔYに基づいてPID制御によりフィードバック差圧DPFBを算出する(S126)。
そして、差圧設定手段150は、フィードフォワード差圧DPFFとフィードバック差圧DPFBの和を差圧DPとして算出する(S127)。
ステップS122やステップS127の後、下限値設定手段172は、急ブレーキ判定手段171による急ブレーキ判定結果と、急ブレーキ用マップまたは緩ブレーキ用マップと、車両速度Vとに基づいて高μ側液圧の下限値Pminを設定する(S128)。ステップS128の後、高μ側液圧設定手段173は、差圧DPと、低μ側液圧PLと、下限値Pminとに基づいて高μ側液圧PHを設定する(S129)。
ステップS129の後、制御実行手段160は、ステップS129で設定した高μ側液圧PHとアンチロックブレーキ制御の液圧制御の指示に基づいて、液圧ユニット10を制御し、車輪ブレーキのブレーキ液圧を制御する(S131)。
以上説明した本実施形態の車両用ブレーキ制御装置Aの効果について、図11,12を参照して説明する。なお、以下の説明では、左右の前輪を代表して説明し、左右の後輪については説明を省略する。
図11(a),(b)に示すように、例えばスプリット路上を車両CRが所定速度で走行しているときに運転者が急ブレーキをかけた場合には(時刻t1)、左右の前輪に対応する各ブレーキ液圧(マスタシリンダ圧と同じ値)が所定勾配Gthよりも大きな勾配で上昇していく。制御部100は、時刻t2において、スリップ量が所定値以上となって、アンチロックブレーキ制御を開始すると、スプリット路の判定を行うとともに、アンチロックブレーキ制御の減圧制御が開始される前のブレーキ液圧(マスタシリンダ圧)の上昇勾配が所定勾配Gthよりも大きいと判定することにより、急ブレーキ用マップを選択する。
そして、制御部100は、急ブレーキ用マップと車両速度Vとに基づいて下限値Pminを設定する。詳しくは、制御部100は、急ブレーキ用マップにおける所定速度のときの前輪に対応した値を、下限値Pminとして設定する。より詳しくは、制御部100は、急ブレーキのときの下限値Pminを、後述する緩ブレーキのときの値よりも小さな値に設定している。
ここで、減圧制御開始前のブレーキ液圧の上昇勾配が大きい場合には、制動初期の車両挙動が不安定になりやすいため、この場合において、仮に下限値Pminを比較的大きな値(緩ブレーキ時と同じ値)に設定すると、左右のブレーキ液圧の差が大きくなって車両挙動を安定させにくくなる。これに対し、本実施形態によれば、減圧制御開始前のブレーキ液圧の上昇勾配が大きい場合には、上昇勾配が小さいときよりも下限値Pminを小さくするので、左右のブレーキ液圧の差を小さくすることができ、車両挙動を安定させることができる。
また、制御部100は、スプリット路の判定後、差圧DPを設定し、時刻t2以降、低μ側液圧PLと差圧DPを加算した値と、下限値Pminとを比較し、これらの値のうち大きい方の値を高μ側液圧PHとして設定する。なお、便宜上、差圧DPは、所定時間T1内で一定の値に設定されていることとする。
ここで、図11(b)に2点鎖線で示すブレーキ液圧のグラフは、下限値Pminを設定せずに、差圧DPのみに基づいて高μ側液圧PHを制御したときのグラフである。この2点鎖線で示すように、差圧DPのみに基づいて高μ側液圧PHを制御する場合には、急激に減圧される低μ側液圧PLに追従するように高μ側液圧PHが減圧されることで、高μ側液圧PHが下がりすぎてしまう。
これに対し、本実施形態のような方法で高μ側液圧PHを設定することで、高μ側液圧PHが低μ側液圧PLに対して差圧DPを空けつつ追従することで下がりすぎてしまうのを、下限値Pminで抑えることができる。そのため、スプリット路での制動初期における高μ側液圧PHの変動を小さく抑えることができ、ブレーキフィーリングを良好にすることができる。
なお、時刻t2から所定時間T1の経過後は、制御部100は、フィードフォワード差圧DPFFおよびフィードバック差圧DPFBに基づいて差圧DPを算出する(時刻t3)。時刻t3の後、低μ側液圧PLに差圧DPを加えた値が下限値Pminを超えると(時刻t4)、制御部100は、低μ側液圧PLに差圧DPを加えた値を高μ側液圧PHに設定する。
図12(a),(b)に示すように、例えばスプリット路上を車両CRが所定速度で走行しているときに運転者が比較的緩やかにブレーキペダルBPを踏んだ場合には(時刻t11)、左右の前輪に対応する各ブレーキ液圧が所定勾配Gthよりも小さな勾配で上昇していく。制御部100は、時刻t12において、スリップ量が所定値以上となって、アンチロックブレーキ制御を開始すると、スプリット路の判定を行うとともに、アンチロックブレーキ制御の減圧制御が開始される前のブレーキ液圧の上昇勾配が所定勾配Gthよりも小さいと判定することにより、緩ブレーキ用マップを選択する。
そして、制御部100は、緩ブレーキ用マップと車両速度Vとに基づいて下限値Pminを設定する。詳しくは、制御部100は、緩ブレーキ用マップにおける所定速度のときの前輪に対応した値を、下限値Pminとして設定する。
また、制御部100は、スプリット路の判定後、差圧DPを設定し、時刻t12以降、低μ側液圧PLと差圧DPを加算した値と、下限値Pminとを比較し、これらの値のうち大きい方の値を高μ側液圧PHとして設定する。なお、便宜上、差圧DPは、所定時間T1内で一定の値に設定されていることとする。
ここで、図12(b)に2点鎖線で示すブレーキ液圧のグラフは、下限値Pminを設定せずに、差圧DPのみに基づいて高μ側液圧PHを制御したときのグラフである。この2点鎖線で示すように、差圧DPのみに基づいて高μ側液圧PHを制御する場合には、減圧される低μ側液圧PLに追従するように高μ側液圧PHが減圧されることで、高μ側液圧PHが下がりすぎてしまう。
これに対し、本実施形態のような方法で高μ側液圧PHを設定することで、高μ側液圧PHが低μ側液圧PLに対して差圧DPを空けつつ追従することで下がりすぎてしまうのを、下限値Pminで抑えることができる。そのため、スプリット路での制動初期における高μ側液圧PHの変動を小さく抑えることができ、ブレーキフィーリングを良好にすることができる。
さらに、緩ブレーキのときには、急ブレーキのときよりも下限値Pminが大きな値で設定されるので、減圧制御の初期の段階で、下限値Pminが選択され、それ以上高μ側液圧PHが下がるのを抑えることができる。これにより、緩ブレーキのときには、大きな制動力により車両CRを良好に制動させることができる。
以上、本実施形態によれば、前述した効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
下限値設定手段172は、車両速度Vが大きいほど下限値Pminを小さな値に設定するので、車両速度Vが大きい場合には左右のブレーキ液圧の差を小さくすることができ、これにより、高速走行時における車両挙動を安定させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、下限値を車両速度Vと各マップとに基づいて設定したが、本発明はこれに限定されず、例えばマップに相当する関数と車両速度とに基づいて下限値を設定してもよいし、下限値を固定値としてもよい。
前記実施形態においては、ブレーキ液を利用した車両用ブレーキ制御装置Aを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ブレーキ液を利用せずに電動モータによりブレーキ力を発生させる電動ブレーキ装置を制御するための車両用ブレーキ制御装置であってもよい。
前記実施形態では、ブレーキ液圧の上昇勾配が所定勾配よりも大きいか否かを見ることで、急ブレーキであるか否かを判定したが、本発明はこれに限定されず、例えばペダルのストロークセンサ等からペダルの操作速度に基づいて急ブレーキの判断を行ってもよい。
130 アンチロックブレーキ制御手段
140 スプリット路判定手段
150 差圧設定手段
172 下限値設定手段
173 高μ側液圧設定手段
A 車両用ブレーキ制御装置
CR 車両
FL,RR,RL,FR 車輪ブレーキ
W 車輪

Claims (4)

  1. アンチロックブレーキ制御を実行するためのアンチロックブレーキ制御手段と、
    車輪の接地路面の摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によってスプリット路と判定された場合に、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差圧を設定する差圧設定手段と、
    前記低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と前記差圧とに基づいて高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧を設定する高摩擦係数側液圧設定手段と、
    前記高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧の下限値を設定する下限値設定手段と、を備え、
    前記高摩擦係数側液圧設定手段は、少なくとも前記アンチロックブレーキ制御開始時におけるブレーキ液圧の減圧制御において、前記低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧に前記差圧を加えた値が前記下限値よりも大きい場合には、前記値を高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧として設定し、前記値が前記下限値以下の場合には、当該下限値を高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧として設定することを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
  2. 前記下限値設定手段は、前記減圧制御が開始される前の車輪ブレーキのブレーキ液圧の上昇勾配が所定勾配以下である場合には前記下限値を第1下限値に設定し、前記上昇勾配が前記所定勾配よりも大きい場合には前記下限値を前記第1下限値よりも小さな第2下限値に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  3. 運転者のブレーキ操作が急ブレーキであるか否かを判定する急ブレーキ判定手段を備え、
    前記下限値設定手段は、前記減圧制御が開始される前に前記急ブレーキ判定手段により急ブレーキでないと判定された場合には、前記下限値を第1下限値に設定し、急ブレーキであると判定された場合には前記下限値を前記第1下限値よりも小さな第2下限値に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  4. 前記下限値設定手段は、車両速度が大きいほど前記下限値を小さな値に設定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用ブレーキ制御装置。
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