JPH0585337A - アンチスキツド制御装置 - Google Patents

アンチスキツド制御装置

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JPH0585337A
JPH0585337A JP25349591A JP25349591A JPH0585337A JP H0585337 A JPH0585337 A JP H0585337A JP 25349591 A JP25349591 A JP 25349591A JP 25349591 A JP25349591 A JP 25349591A JP H0585337 A JPH0585337 A JP H0585337A
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JP
Japan
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braking pressure
pressure
braking
wheel
holding
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JP25349591A
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English (en)
Inventor
Akihiko Mori
昭彦 森
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 アンチスキッド制御を的確に行える。 【構成】 制動圧調整手段2に加える制動圧の減圧を開
始した時点の制動圧を制動圧記憶手段9に記憶し、制動
圧検出手段2で制動圧を検出し、その検出された制動圧
が制動圧記憶手段9で記憶された制動圧近傍になると、
制動圧補正手段11aにより、制動圧保持判定手段6で
判定された保持圧力と、制動圧増圧判定手段7で判定さ
れた増圧とを補正して、制動圧の増圧速度をゆるめるよ
うにしたものである。 【効果】 最適制動圧付近に長く制動圧をとどめること
ができ、乗心地を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の制動時に、車
輪のロックを防止するアンチスキッド制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図8,図9はたとえば特開昭61−28
541号公報に示された従来の車両におけるスキッド防
止例の動作説明図である。この図8,図9の両図におけ
る30は車輪速、31は推定の車体速、31aはx%の
スリップ率を含んだ車体速、33は車輪速30の車輪減
速度を生じさせる制動圧、32も制動圧を示している。
【0003】次に動作について説明する。車輪速30が
所定値α1 より小さいとき、つまり車輪がロック傾向を
示しているとき、図8の時間t2−t3 間に示すよう
に、制動力を減圧する。
【0004】その後、車輪速30が所定値α2 より大き
くなると、つまり、車輪がロック傾向を脱し、回復して
いるので、図9の時間t5 −t6 間で示すように、制動
圧を徐々に増圧する。なお、x%のスリップ率を含んだ
車体速31aは実際の車体速31を推定して作成したも
のである。
【0005】図10は特公昭57−4544号公報に示
された従来のロック防止制御装置の動作説明図である。
第2サイクル(時間t6 以降)の増圧区間(時間t7
8 間)は前回の増圧区間(時間t5 −t6 間)の長さ
に依存する。増圧区間(時間t5 −t6 間)が所定より
長い場合は、時間t7 −t8間の長さに依存し、時間t
5 −t6 が所定より長い場合は、時間t7 −t8 の急増
圧を長く出力し、逆に時間t5 −t6 間が短い場合に
は、時間t7 −t8 間のように短くしている。つまり、
減圧後、増圧量を前回サイクルより学習し、素早く、最
適制動圧に近づけようとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】アンチスキッド制御装
置は、制動圧を減圧しても、車輪の回復は各部の慣性力
により遅れたり、さらに減圧しないと、回復しないとい
う制動圧と車輪速には、ヒステリシスがある。このた
め、アンチスキッド制御中の制動圧は最適制動圧に対し
て、変動幅が大きくなり、ひいては、乗心地を悪くし、
制御性能が悪化することがあった。
【0007】図10のように動作する従来のロック防止
制御装置を用いると、前回のサイクルよりある程度学習
しているため、制動圧の変動幅をより小さく抑えること
は、可能ではあるが、時々刻々変化する路面の摩擦
(μ)に対することはできず、前回サイクルとの比較で
しか作用しない。
【0008】さらに、アンチスキッド制御は車両運転
中、しばしば作用するものではなく、かつ制動圧の減圧
−増圧のスピードは車両、経年変化などによって変わる
ことがある。このように、制動圧変動スピードに対応で
きるフレキシブルな装置は存在していない。
【0009】請求項1の発明は上記のような課題を解消
するためになされたもので、制動圧の減圧,増圧のスピ
ード変動に対応でき、最適な制動圧制御が行え、乗心地
も向上するアンチスキッド制御装置を得ることを目的と
する。
【0010】請求項2の発明は、制動圧ゲイン変動に対
してもアンチスキッド制御性能をより的確に行うことが
でき、最適制動圧付近に長く制動圧をとどめることがで
き、乗心地も向上するアンチスキッド制御装置を得るこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るア
ンチスキッド制御装置は、車輪の制動圧を減圧,増圧,
保持の作動を行う制動圧調整手段と、この制動圧調整手
段が実際に作用している制動導管に配設され制動圧を検
出する制動圧検出手段と、制動圧調整手段により制動圧
の減圧を開始した時点の制動圧を記憶する制動圧記憶手
段と、制動圧調整手段により制動圧が増圧されて行く過
程において制動圧記憶手段で記憶した制動圧近傍に至る
と制動圧の増圧速度を漸減するように制動圧保持判定手
段と制動圧増圧判定手段に補正を加える制動圧補正手段
とを設けたものである。
【0012】請求項2の発明に係るアンチスキッド制御
装置は、制動圧調整手段が制動圧を減圧および増圧して
いる間の制動圧変化を測定するゲイン測定手段と、この
ゲイン測定手段で測定したゲイン情報により制動圧減圧
判定手段、制動圧保持判定手段、制動圧増圧判定手段に
補正を加える制動圧補正手段とを設けたものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明においては、制動圧検出手段に
より、制動圧調整手段が実際に作用している制動導管の
制動圧を検出するとともに、制動圧記憶手段が制動圧調
整手段による制動圧の減圧を開始した時点の制動圧を記
憶し、制動圧検出手段で検出した制動導管の制動圧が増
圧されて行く過程で制動圧記憶手段で記憶された制動圧
近傍になると、制動圧の増圧速度が漸減するように、制
動圧補正手段により、制動圧保持判定手段、制動圧増圧
判定手段のそれぞれの判定に補正を加えることにより、
制御性を最適にしたアンチスキッド制御を行う。
【0014】また、請求項2の発明においては、制動圧
調整手段による制動圧を増圧および減圧している間の制
動圧変化をゲイン測定手段で測定し、この測定したゲイ
ン情報により制動圧補正手段は制動圧減圧判定手段によ
る制動圧の減圧と、制動圧保持判定手段による制動圧の
保持と、制動圧増圧判定手段による制動圧の増圧の各判
定に補正を加え、最適なアンチスキッド制御を行う。
【0015】
【実施例】以下、この発明のアンチスキッド制御装置の
実施例について図面に基づき説明する。図1はその第1
の実施例の構成を示すブロック図である。この図1にお
ける1は車輪速検出手段であり、2は車輪の制動圧を調
整する制動圧調整手段である。
【0016】また、3は車輪速検出手段1で検出された
車輪速情報により、車輪の加減速度を演算する車輪加減
速度演算手段であり、4は上記車輪速情報により車体速
を推定し、車輪速と車体速とにより、スリップ率を演算
するスリップ率演算手段である。
【0017】制動圧減圧判定手段5は、上記スリップ率
または/かつ車輪加・減速度情報により、車輪のロック
傾向を検知すると、制動圧を減圧する信号を上記制動圧
調整手段2に出力するようになっている。
【0018】同様にして、制動圧保持判定手段6は、ス
リップ率または/かつ車輪加・減速度情報により制動圧
を保持する信号を制動圧調整手段2に出力するようにし
ている。
【0019】さらに、上記と同様にして、制動圧増圧判
定手段7はスリップ率または/かつ車輪加・減速度情報
により制動圧を増圧する信号を制動圧調整手段2に出力
するようになっている。
【0020】この制動圧調整手段2が実際に作用してい
る制動導管(図示せず)に制動圧検出手段8が配設され
ている。この制動圧検出手段8により制動導管の制動圧
を検出し、その検出出力を制動圧記憶手段9および制動
圧補正手段11aに出力するようにしている。
【0021】制動圧記憶手段9は減圧を開始した時点の
制動圧を記憶するものであり、制動圧減圧判定手段5の
出力側より制動圧の減圧情報を入力するとともに、記憶
内容は制動圧補正手段11aに出力するようになってい
る。
【0022】また、制動圧補正手段11aは、制動圧が
増圧されて行く過程で、制動圧記憶手段9で記憶された
制動圧の近傍になると、増圧速度を漸減するように、制
動圧保持判定手段6、制動圧増圧判定手段7の判定に補
正を加えるようになっている。
【0023】図2はこの発明の第2の実施例の構成を示
すブロック図である。この図2において、図1と同一ま
たは相当部分には同一符号を付して、その重複説明を避
け、図1とは異なる部分を主体に述べる。この図2を図
1と比較しても明らかなように、図2では、図1で示し
た符号1〜8で示す部分が図1と同じであり、符号10
および11bで示す部分が図1とは異なり、図2の実施
例の特徴をなす部分である。
【0024】すなわち、10はゲイン測定手段であり、
制動圧減圧判定手段5の出力と制動圧増圧判定手段7の
出力とを入力し、減圧中の減圧スピードと、増圧中の増
圧スピードを測定し、その測定結果を制動圧補正手段1
1bに出力するようにしている。
【0025】制動圧補正手段11bはゲイン測定手段1
0で測定したゲイン情報により、次のモードにおける制
動圧減圧判定手段5の減圧、制動圧保持判定手段6の保
持、制動圧増圧判定手段7の増圧に対して補正を加える
ようにしている。
【0026】次に、この発明の具体的実施例について説
明する。図3はその概略構成を示すブロック図である。
この図3において、説明の簡略化のために、1車輪につ
いてのみ説明する。
【0027】この図3における12は車輪ブレーキ、1
3は車輪速センサ、14は制動圧センサであり、この制
動圧センサ14の出力は制御回路15に入力回路15a
を通して入力されるようになっている。この入力回路1
5aには、車輪速センサ13の出力も入力されるように
なっている。
【0028】制御回路15はマイクロコンピュータによ
るCPU15b(中央処理装置)、出力回路15c、電
源回路15dなどから構成されており、制御回路15に
は、電源スイッチ16を介してバッテリから電力の供給
を受けるようにしている。
【0029】CPU15bは、車輪速センサ13、制動
圧センサ14の出力を入力回路15aを通して入力され
ると、演算して、演算結果を出力回路15cに出力する
ようにしている。また、電源回路15dは制動圧センサ
14に電力の供給を行うようにしている。
【0030】制動圧は通常、ブレーキペダル17をドラ
イバが踏むと、マスタシリンダ18を介して、制動圧調
整用アクチュエータの常開弁19aを通り、車輪ブレー
キ12に達する。19bは制動圧調整用アクチュエータ
の常閉弁、19cはレサーバ、19dは増圧用モータ、
21a,21bは逆止弁であり、これらの常開弁19
a,常閉弁19b,レサーバ19c,増圧用モータ19
d,逆止弁21a,21bは導管20に設けられてい
る。
【0031】次に、アンチスキッド状態になったときの
動作を説明する。制御回路15が減圧信号を出力する
と、常開弁19a,常閉弁19bをともに駆動し、常開
弁19aによりマスタシリンダ18と車輪ブレーキ12
を遮断する。これにより、制動圧はドライバの意志とは
独立することになる。制動圧は常閉弁19bにより、レ
サーバ19cへ吐出し、制動圧は減圧されたことにな
る。
【0032】次に、制御回路15が減圧を停止する信号
を出力すると(保持信号)、常開弁19aのみ駆動さ
れ、常閉弁19bは閉成されるので、制動圧は一定(保
持)となる。
【0033】次に、制動力増圧信号を制御回路15が出
力すると、常開弁19a,常閉弁19bがともに非作動
状態となり、かつ増圧用モータ19dが駆動され、制動
圧を増圧し、導管20を通り、車輪ブレーキ12を増圧
する。この増圧用モータ19dには、逆止弁21a,2
1bが付加され、逆流を防止している。なお、制動圧セ
ンサ14は制動圧の減圧,保持,増圧が検知できるよう
に、車輪ブレーキ12の導管20に配設されている。
【0034】図4は制動圧センサ14の一実施例を示し
たものであり、抵抗r1 ,r2 が電源Vn とアース間に
直列に接続され、抵抗r1 ,r2 の接続に増幅器14a
の入力端を接続し、増幅器14aの出力端より出力を取
り出すようにしており、圧力が印加されると、抵抗
1 ,r2 の抵抗値が変化し、それにより出力電圧が図
5に示すように変化し、半導体ピエゾ抵抗効果を利用し
た圧力電気変換センサである。これを利用すると、制動
圧がたとえば、P2 =60kg/cm2 では、V2 =40V
が出力される。
【0035】次に、制御回路15内のCPU15bの動
作を図6のフローチャートに沿って説明する。まず、ス
テップS1でスタートすると、ステップS2で各RAM
(図示せず)などの初期設定を行い、ステップS3で車
輪速vn を演算する。
【0036】この演算方法としては、一定時間内におい
て、入力された車輪速パルス数PCn とし、測定開始して
から最初のこのパルス入力時刻A1 と最終パルス入力時
刻tn により vn =K(PCn −1)/(tn −t1 ) …(1) の式で求める周期計測方法などがある。なお、この
(1)におけるKは定数である。
【0037】次のステップS4では、車輪の加・減速度
αn を演算する。この演算方法としては、CPU15b
の制御周期をTとし、1制御周期前の車輪速をvn-1
し、今回の車輪速をvn とすると、 αn =L(vn −vn-1 )/T …(2) の式で求めることができる。この(2)式で、αn <0
では減速、αn >0では、加速となり、Lは定数であ
る。
【0038】次のステップS5では、車体速を推定す
る。たとえば、所定率で降下させた車輪速と、上記車輪
速vn との高速をvPn とする方法がある。次のステッ
プS6では、スリップ率Sn を Sn =(vPn −vn )/vPn …(3) の式により求める。
【0039】次のステップS7では、制動圧PRn を入
力する。次のステップ以降がアンチスキッド制御であ
る。ステップS8は減速度αn が所定値A以下かを調
べ、減速度αn が所定値A以下、すなわち、αn <Aで
あれば、ステップS8のYES側から分岐してステップ
S10に進み、またαn <Aでなければ、ステップS8
のNO側からステップS9に進む。
【0040】このステップS9では、スリップ率Sn
所定値B以上か否かの判定を行う。この判定の結果Sn
≧Bであれば、ステップS9のYES側からステップS
10に分岐し、Sn ≧Bでなければ、ステップS9のN
O側からステップS14に進む。
【0041】ステップS10では、αn ≦AまたはSn
≧Bの場合において、減圧信号を出力して、ステップS
10からステップS11に処理が進む。
【0042】このステップS11では、この減圧が開始
された最初であるか、否かを調べ、もし減圧開始直後で
あるならば、ステップS11のYES側からステップS
12に進み、ステップS12でこの時点の制動圧PRn
をストアして、ステップS12からステップS13に処
理を進める。ステップS13では、アンチスキッド制御
中を示すフラグをHとする。また、ステップS11で減
圧開始直後でなければ、ステップS11のNO側からス
テップS13にジャンプする。
【0043】一方、ステップS14で、スリップ率Sn
が所定値Cより小さいか、否かを調べる。その判定の結
果Sn <Cならば、ステップS14のYES側からステ
ップS15に処理を進め、このステップS15でアンチ
スキッド制御中か、否かの判定を行う。この判定の結
果、アンチスキッド制御中であると判定すると、ステッ
プS15のYES側からステップS16に処理を進め、
ステップS16で制動圧を保持する信号を出力して、ス
テップS16からステップS17に進む。ステップS1
7で減圧開始フラグをLとする。
【0044】また、上記ステップS14において、スリ
ップ率Sn が所定値Cより大の場合、すなわち、Sn
Cでないと判断すると、ステップS14のNO側から分
岐して、ステップS18に進み、このステップS18で
アンチスキッド制御中か、否かを調べ、ABS=Lなら
ば、ステップS18のNO側からステップS19に進
み、ステップS19でモータをオフとし、ステップS2
0に進む。このステップS20で増圧信号を出力する。
【0045】また、上記ステップS18において、AB
S=Hと判定すると、ステップS18のYES側からス
テップS21に進む。このステップS21では、モータ
をオンとし、ステップS22に進む。このステップS2
2は減圧開始制動圧Pと現在の制動圧PRn との差が所
定値D以下になっているか、否かを調べる。
【0046】すなわち、ステップS22で(P−P
n )>Dか否かを調べる。この判定の結果、所定値D
以上ならば、ステップS22のNO側からステップS2
0の処理に進み、増圧を行わず、通常の増圧とし、ステ
ップS20からステップS17の処理へ移行する。
【0047】また、ステップS22において、(P−P
n )>Dでなければ、ステップS22のYES側から
ステップS23に進む。このステップS23で増圧を補
正し、増圧を減らした出力を行い、上記ステップS17
の処理に移行する。このステップS17で、上述のよう
に、減圧開始フラグをLとした後、ステップS24に進
む。
【0048】このステップS24では、CPU15bの
制御周期Tだけ待機し、T時間後、再びステップS3の
処理に戻り、上記と同様な手順で各ステップの処理を行
う。
【0049】図7は他の実施例の処理手順を示すフロー
チャートであり、この図7により他の実施例について説
明する。この図7では、図6と同一ステップの個所は説
明を省略している。この図7では、ステップS30〜ス
テップS33で示す部分に特徴を有するものである。
【0050】すなわち、各情報により、減圧モードとな
った場合、ステップS13からステップS30に処理が
移行し、このステップS30で減圧スピードPr を計測
する。この計測方法としては、減圧開始の制動圧PR1
とし、減圧中に制動圧PRn で検知可能で、かつ経過時
間はマイクロコンピュータ制御周期Tで検知可能なた
め、 Pr =(PR1 −PRn )/TXn …(4) で求めることができる。この(4)式におけるNは整数
である。
【0051】一方、増圧モードのとき(ステップS3
1)は、ステップS32で同様に増圧スピードPf を次
の(5)式で求める。 Pf =(PR1 −PRn )/TXn …(5)
【0052】ステップS33では、上記(4)式で求め
た減圧スピードPr、(5)式で求めた増圧スピードP
f に依存させて、所定値A,B,Cを補正する。たとえ
ば、Pr ≧Dならば、A,Bは補正せず、Pr <Dなら
ばA=A1 ,B=B1 とし、ここで、A<A1 ,B<B
1 とする。また、Pf ≧Eならば、C=C1 とし(C>
1 )、Pf <Eならば、Cは補正しないとするような
補正を行う。
【0053】次に、実際に補正した場合が従来装置の制
御とどのように変化するかを上記図8,図9で説明す
る。図8では、図6のこの発明を利用した場合を示して
おり、30は車輪速、31は推定車体速である。
【0054】時間T1 点で車輪ロック傾向を検知したの
で、制動圧減圧モードとなり、時間T2 で保持モード、
時間T3 で所定スリップ率まで車輪が回復したため、増
圧モードが開始されたとする。増圧モードはこの実施例
では、増圧と保持を繰り返しで制動圧が増圧するように
なっている。時間T4 で制動圧PR1 に近づいて来たた
め、増圧を抑制し、制動圧32は緩増圧となる。
【0055】この場合、従来装置では、破線で示すよう
な制動圧33となり、制動圧が増圧される。そのため、
最適制動圧を越えてしまい、車輪速は破線34で示すよ
うに、再びロック傾向を示す。したがって、最適制動圧
付近にいる時間が短くなっている。
【0056】図9では、時間T5 で車輪のロック傾向を
検知したため、減圧モードとなり、時間T6 まで続いた
とする。時間T7 で車輪が回復してきたため、増圧モー
ドが開示された。制動圧調整用アクチュエータの特性に
より、制動圧が省零の場合、所定時間増圧指令を出して
も、時間T7 〜T8 のように、制動圧がある程度残存し
ているとき、時間T10〜T11より増圧幅が小さい傾向と
なることがある。
【0057】しかしながら、この発明では、増圧ゲイン
を検知しながら、減圧,保持,増圧の制御を行っている
ため、時間T7 〜T9 ,時間T10〜T11の間で増圧に制
御することが可能である(従来装置では、破線の34a
のごとく変化する)。
【0058】さらに、時間T5 〜T6 の間での減圧モー
ド時の減圧ゲインに基づいて、時間T12の減圧開始を時
間T5 より早めたため、減圧開始を遅らせたりすること
も可能である。
【0059】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、制動圧検出手段で検出した制動圧が増圧されて行く
過程で制動圧記憶手段に記憶されている制動圧の減圧を
開始した時点の制動圧の近傍になると、制動圧の増圧速
度を緩減するように、制動圧保持判定手段および制動圧
増圧判定手段に対して制動圧補正手段で補正するように
構成したので、制動圧の減圧,増圧のスピード変動に対
応でき、最適な制動圧制御が行え、乗心地も向上すると
いう効果がある。
【0060】また、請求項2の発明によれば、制動圧を
減圧および増圧している間の制動圧変化をゲイン測定手
段で測定し、この測定したゲイン情報により制動圧補正
手段で制動圧減圧判定手段で判定した減圧、制動圧保持
判定手段で判定した保持、制動圧増圧判定手段で判定し
た増圧のそれぞれに補正を加えるように構成したので、
制動圧ゲイン変動に対してもアンチスキッド制御性能を
より的確に行うことができ、最適制動圧付近に長く制動
圧をとどめることができ、乗心地も向上するという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例によるアンチスキッド
制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の第2の実施例によるアンチスキッド
制御装置の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明のアンチスキッド制御装置の具体的実
施例の構成を示すブロック図である。
【図4】図3の実施例における制動圧センサの構成を示
す回路図である。
【図5】同上制動圧センサの出力特性図である。
【図6】図3の実施例における制御回路内のCPUの動
作の流れを示すフローチャートである。
【図7】この発明のアンチスキッド制御装置の他の実施
例における制御回路内のCPUの動作の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図8】この発明および従来のアンチスキッド制御装置
の動作を対比して説明するための制御波形図である。
【図9】この発明および従来のアンチスキッド制御装置
の動作を対比して説明するための制御波形図である。
【図10】従来のロック防止制御装置の動作を説明する
ための制御波形図である。
【符号の説明】
1 車輪速検出手段 2 制動圧調整手段 3 車輪加減速度演算手段 4 スリップ率演算手段 5 制動圧減圧判定手段 6 制動圧保持判定手段 7 制動圧増圧判定手段 8 制動圧検出手段 9 制動圧記憶手段 10 ゲイン測定手段 11a 制動圧補正手段 11b 制動圧補正手段 15 制御回路 15b CPU
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】次に動作について説明する。車輪速30が
所定値α1 より小さいとき、つまり車輪がロック傾向を
示しているとき、図8の時間1 −T2 間に示すよう
に、制動力を減圧する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】その後、車輪速30が所定値α2 より大き
くなると、つまり、車輪がロック傾向を脱し、回復して
いるので、図8の時間3−T4 間で示すように、制動
圧を徐々に増圧する。なお、x%のスリップ率を含んだ
車体速31aは実際の車体速31を推定して作成したも
のである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】図4は制動圧センサ14の一実施例を示し
たものであり、抵抗r1 ,r2 が電源Vn とアース間に
直列に接続され、抵抗r1 ,r2 の接続に増幅器14a
の入力端を接続し、増幅器14aの出力端より出力を取
り出すようにしており、圧力が印加されると、抵抗
1 ,r2 の抵抗値が変化し、それにより出力電圧が図
5に示すように変化し、半導体ピエゾ抵抗効果を利用し
た圧力電気変換センサである。これを利用すると、制動
圧がたとえば、P2 =60kg/cm2 では、V2 4.0
が出力される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】すなわち、各情報により、減圧モードとな
った場合、ステップS13からステップS30に処理が
移行し、このステップS30で減圧スピードPr を計測
する。この計測方法としては、減圧開始の制動圧PR1
とし、減圧中に制動圧PRn で検知可能で、かつ経過時
間はマイクロコンピュータ制御周期Tで検知可能なた
め、 Pr =(PR1 −PRn )/TXn …(4) で求めることができる。この(4)式におけるn は整
数である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】図9では、時間T5 で車輪のロック傾向を
検知したため、減圧モードとなり、時間T6 まで続いた
とする。時間T7で車輪が回復してきたため、増圧モー
ドが開示された。制動圧調整用アクチュエータの特性に
より、制動圧が零の場合、所定時間増圧指令を出して
も、時間T7 〜T8 のように、制動圧がある程度残存し
ているとき、時間T10〜T11より増圧幅が小さい傾向と
なることがある。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】さらに、時間T5 〜T6 の間での減圧モー
ド時の減圧ゲインに基づいて、時間T12の減圧開始を時
間T5 より補正し、減圧開始を遅らせたりすることも可
能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの車輪の車輪速を検出す
    る車輪速検出手段と、上記車輪の制動圧を減圧,増圧,
    保持する制動圧調整手段と、上記車輪の加・減速度を演
    算する車輪加・減速度演算手段と、上記車輪速から車体
    速を推定し、車輪速と車体速によりスリップ率を演算す
    るスリップ率演算手段と、上記車輪加減速度および上記
    スリップ率の各情報により車輪のロック傾向を検知する
    と制動圧を減圧する信号を上記制動圧調整手段に出力す
    る制動圧減圧判定手段と、車輪が回復すると逆に制動圧
    を増圧する信号を上記制動圧調整手段に出力する制動圧
    増圧判定手段と、上記車輪加減速度および上記スリップ
    率の各情報により制動圧を保持する信号を上記制動圧調
    整手段に出力する制動圧保持判定手段と、上記制動圧調
    整手段が実際に作用している制動導管に配設され制動圧
    を検出する制動圧検出手段と、上記制動圧の減圧を開始
    した時点の制動圧を記憶する制動圧記憶手段と、上記制
    動圧が増圧されて行く過程において上記制動圧記憶手段
    に記憶した制動圧近傍に至ると制動圧の増圧速度を漸減
    するように上記制動圧保持判定手段および上記制動圧増
    圧判定手段に補正を加える制動圧補正手段とを備えたア
    ンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1記載のアンチスキッド制御
    装置において、上記制動圧を減圧および増圧している間
    の制動圧変化を測定するゲイン測定手段と、このゲイン
    測定手段で測定したゲイン情報により上記制動圧減圧判
    定手段による制動圧の減圧と上記制動圧保持判定手段に
    よる制動圧の保持と上記制動圧増圧判定手段による制動
    圧の増圧の各判定に補正を加える制動圧補正手段とを設
    けたことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
JP25349591A 1991-10-01 1991-10-01 アンチスキツド制御装置 Pending JPH0585337A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013151227A (ja) * 2012-01-25 2013-08-08 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用ブレーキ液圧制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013151227A (ja) * 2012-01-25 2013-08-08 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用ブレーキ液圧制御装置

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