JP2962618B2 - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

Info

Publication number
JP2962618B2
JP2962618B2 JP20106392A JP20106392A JP2962618B2 JP 2962618 B2 JP2962618 B2 JP 2962618B2 JP 20106392 A JP20106392 A JP 20106392A JP 20106392 A JP20106392 A JP 20106392A JP 2962618 B2 JP2962618 B2 JP 2962618B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
wheel speed
steering torque
decreasing amount
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20106392A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0648287A (ja
Inventor
二郎 飯星
靖雄 内藤
俊一 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP20106392A priority Critical patent/JP2962618B2/ja
Publication of JPH0648287A publication Critical patent/JPH0648287A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2962618B2 publication Critical patent/JP2962618B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、制動時に悪路走行な
どによる車両振動が発生しても、車輪がロックするなど
の不適切な動作を行わないようにしたアンチスキッド制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は悪路などでの制動圧の早期減圧を
防止する例えば特開昭62−261566号公報に示さ
れた従来のアンチスキッド制御装置の作動例を示す説明
図である。
【0003】図9において、アンチスキッド制御装置
は、車輪速度101に対して、予め定められた速度△V
0 だけ低い速度差をもって追従し、かつ車輪速度101
の減速度が予め定められた値に達した時点から一定の減
速勾配θをもって減速する疑似車輪速度102を設定
し、この疑似車輪速度102が車輪速度101を等しく
なった時点から制動圧103の減圧を開始させる。
【0004】また、ブレーキの作動開始時点または車輪
速度のハイピーク時点から車輪速度が次のハイピーク時
点に達するまでの時間Tと、この時間T内における車輪
速度のローピーク時点からハイピーク時点に達するまで
の時間t及び両時点間の速度差△Vを計測する。
【0005】この時間Tおよび時間tがそれぞれ予め設
定された時間T0 および時間t0 以内であり、かつ速度
差△Vが予め設定された速度差△V0 以上である場合、
疑似車輪速度102の予め定められた速度差△V0 を予
め定められた速度差△V0 よりも大きい速度差△V1
変更することにより、制動圧103の早期減圧開始を防
止し、制動距離が長くなるのを防止している。
【0006】なお、図9で、P101は1周期(サイク
ル)目の制動圧、P102は2周期目以降の制動圧であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のアンチスキッド
制御装置は、以上のように作動するので、例えば、低摩
擦係数路走行中にブレーキをかけると、駆動系のねじ等
の原因による車輪速度の振動が発生する可能性がある。
【0008】このような場合、車輪速度の振動により、
悪路と判断し、悪路の補正により、制動圧の減圧が禁止
されると、車輪がロックへ向かう危険性があるという問
題点があった。
【0009】また、悪路において、車輪速度の振動が発
生した場合、悪路であることを正確に検出して補正を行
なわなければ、過減圧により、制動距離の増大が起こる
という問題点もあった。
【0010】この発明は上述したような問題点を解決す
るためになされたもので、悪路を正確に検出して、制動
圧を路面に対して最適な圧力にすることができるアンチ
スキッド制御装置を得ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るアンチスキッド制御装置は、車輪速度を検出する車輪
速度検出手段と、この車輪速度検出手段で検出された車
輪速度に基づいてスリップ率を演算するスリップ率演算
手段と、前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度を
微分して車輪加速度を求める車輪加速度演算手段と、前
記スリップ率及び前記車輪加速度に基づいて制動圧の増
減圧量を演算する増減圧量演算手段と、操舵系に印加さ
れる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、この
操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクを所定のヒ
ステリシス特性をもってパルスに波形整形する波形整形
手段と、この波形整形手段により波形整形されたパルス
の周期を計測する周期計測手段と、この周期計測手段で
計測された周期に基づいて前記増減圧量演算手段で演算
される増減圧量を補正する増減圧量補正手段と、この増
減圧量補正手段で補正された増減圧量に基づいて制動圧
を増減させる制動圧調整手段とを備えたものである。
【0012】この発明の請求項2に係るアンチスキッド
制御装置は、車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、
この車輪速度検出手段で検出された車輪速度に基づいて
スリップ率を演算するスリップ率演算手段と、前記車輪
速度検出手段で検出された車輪速度を微分して車輪加速
度を求める車輪加速度演算手段と、前記スリップ率及び
前記車輪加速度に基づいて制動圧の増減圧量を演算する
増減圧量演算手段と、パワーステアリング制御装置に設
けられ、操舵系に印加される操舵トルクを検出する操舵
トルク検出手段と、この操舵トルク検出手段で検出され
た操舵トルクを所定のヒステリシス特性をもってパルス
に波形整形する波形整形手段と、この波形整形手段によ
り波形整形されたパルスの周期を計測する周期計測手段
と、この周期計測手段で計測された周期に基づいて前記
増減圧量演算手段で演算される増減圧量を補正する増減
圧量補正手段と、この増減圧量補正手段で補正された増
減圧量に基づいて制動圧を増減させる制動圧調整手段と
を備えたものである。
【0013】
【作用】この発明の請求項1に係るアンチスキッド制御
装置では、車輪速度検出手段が車輪速度を検出し、この
車輪速度に基づいてスリップ率演算手段がスリップ率を
演算する。また、車輪速度を微分して車輪加速度演算手
段が車輪加速度を求める。そして、これらスリップ率と
車輪加速に基づいて増減圧量演算手段が制動圧の増減圧
量を演算する。一方、操舵系に印加される操舵トルクを
操舵トルク検出手段が検出し、この操舵トルクを波形整
形手段が所定のヒステリシス特性をもってパルスに波形
整形し、この波形整形手段されたパルスの周期を周期計
測手段が計測する。そして、この周期に基づいて増減圧
量演算手段で演算される増減圧量を補正し、この補正さ
れた増減圧量に基づいて制動圧調整手段が制動圧を増減
させる。
【0014】また、この発明の請求項2に係るアンチス
キッド制御装置は、車輪速度検出手段が車輪速度を検出
し、この車輪速度に基づいてスリップ率演算手段がスリ
ップ率を演算する。また、車輪速度を微分して車輪加速
度演算手段が車輪加速度を求める。そして、これらスリ
ップ率と車輪加速度に基づいて増減圧量演算手段が制動
圧の増減圧量を演算する。一方、操舵系に印加される操
舵トルクをパワーステアリング制御装置に設けられてい
る操舵トルク検出手段が検出し、この操舵トルクを波形
整形手段が所定のヒステリシス特性をもってパルスに波
形整形し、この波形整形されたパルスの周期を周期計測
手段が計測する。そして、この周期に基づいて増減圧量
補正手段が前記増減圧量演算手段で演算される増減圧量
を補正し、この補正された増減圧量に基づいて制動圧調
整手段が制動圧を増減させる。
【0015】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図について説明
する。図1は実施例1を請求項に対応させて示すブロッ
ク図である。このアンチスキッド制御装置は車輪速度を
検出する車輪速度検出手段1と、この車輪速度検出手段
1の出力側に接続され、車輪速度検出手段1で検出され
た車輪速度からスリップ率を演算するスリップ率演算手
段2と、車輪速度検出手段1の出力側に接続され、車輪
速度検出手段1で検出された車輪速度を微分することに
より、車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段3と、
スリップ率演算手段2及び車輪加速度演算手段3の出力
側に接続され、スリップ率と車輪加速度とから制動圧の
増減圧量を演算するとともに、この増減圧量を後述する
増減圧量補正手段からの補正信号により補正する増減圧
量演算手段4と、この増減圧量演算手段4の出力側に接
続された後述する制動圧調整手段5とを備えている。
【0016】又、このアンチスキッド制御装置は、操舵
系に印加される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手
段6と、この操舵トルク検出手段6の出力側に接続さ
れ、操舵トルク検出手段6で検出された操舵トルクを所
定のヒステリシス特性をもってパルスに波形整形する波
形整形手段7と、この波形整形手段7の出力側に接続さ
れ、波形整形手段7から入力されるパルスの周期の計測
する周期計測手段8と、この周期計測手段8の出力側に
接続され、周期計測手段8で計測されたパルスの周期か
ら増減圧量を補正する補正信号を増減圧量演算手段4に
出力する増減圧量補正手段9とを備えている。
【0017】次に、図1に示した構成の動作について説
明する。車輪速度検出手段1により検出された車輪速度
から、スリップ率演算手段2はスリップ率を演算し、
又、車輪加速度演算手段3は車輪加速度を演算する。
【0018】また、操舵トルク検出手段6により検出さ
れた操舵トルクにより波形整形手段7は操舵トルクを所
定のヒステリシス特性をもってパルスαに波形整形し
て、周期計測手段8に出力する。
【0019】周期計測手段8はパルスαの周期Tを計測
し、この周期Tを増減圧量補正手段9に出力する。増減
圧量補正手段9は周期Tに応じて制動圧の増減圧量を補
正するために、増減圧量演算手段4に周期Tに応じて補
正信号gを出力する。
【0020】増減圧量演算手段4は、スリップ率演算手
段2からのスリップ率と車輪加速度演算手段3からの車
輪加速度と増減圧量補正手段9からの補正信号gとによ
り、増減圧量を演算し、増圧信号または減圧信号を制動
圧調整手段5に出力する。この増圧信号または減圧信号
により、制動圧調整手段5が駆動され、制動圧を増圧ま
たは減圧するようになっている。
【0021】次に、この実施例1を更に具体的に説明す
る。図2はその構成図であり、図2で示される構成は、
説明を簡略化するために1車輪についてのみ示したもの
である。
【0022】図2において、ハンドル10はステアリン
グシャフト11を介して車輪ブレーキ12に連結され、
ステアリングシャフト11には操舵トルクセンサ13が
配設されている。又車輪(図示しない)には、車輪の回
転速度を検出する車輪速センサ14が配設されている。
【0023】車輪速センサ14及び操舵トルクセンサ1
3はマイクロコンピュータによって構成される制御回路
15に接続され、この制御回路15には制動圧調整用ア
クチュエータ16が接続されるとともに、電源スイッチ
17を介して自動車用バッテリ18の正極側が接続され
ている。
【0024】制御回路15は車輪速センサ14及び操舵
トルクセンサ13が接続される入力回路15aと、この
入力回路15aの出力側に接続されるCPU(中央処理
装置)15bと、このCPU15bに接続され、プログ
ラムやデータを格納するメモリ15cと、CPU15b
の出力側に接続され、CPU15bによる演算結果を制
御信号として制動圧調整用アクチュエータ16に出力す
る出力回路15dとを備えている。
【0025】制動圧調整用アクチュエータ16は、2つ
の出力端子を有する出力回路15dの一方の出力端子に
接続された減圧用ソレノイド16aと、出力回路15d
の他方の出力端子に接続された保持用ソレノイド16b
と、これら減圧用ソレノイド16a及び保持用ソレノイ
ド16bの出力側が接続されるアクチュエータ本体部1
6Aとを備えている。
【0026】減圧用ソレノイド16aには、導管19を
介して、リザーバ22が連結され、また、導管19と保
持用ソレノイド16bとの間には、ポンプモータ21に
より駆動される蓄圧器22が配置されている。
【0027】図3はアクチュエータ本体部16Aを拡大
して示した構成図である。アクチュエータ本体部16A
は複数の部屋16c〜16eが設けられている。部屋1
6dには車輪ブレーキ12に通じる導管12aが接続さ
れ、部屋16cと部屋16dとの間には、車輪ブレーキ
12に印加される圧力を変化させるためのピストン16
fが上下動可能に設けられている。この圧力媒体にはブ
レーキオイルなどの液体が使用される。又、部屋16d
と部屋16eとの間にはカットバルブ16gを支持した
支持体16hが配置されている。支持体16hには、カ
ットバルブ16gを配設した空間部16iが設けられ、
この空間部16iには、図2に示すように、ブレーキペ
ダル23の操作に連動するマスタシリンダ24からの導
管24aが接続されている。このような構成によって、
ブレーキペダル23を踏み込むことにより、マスタシリ
ンダ24に圧力が印加され、マスタシリンダ24からア
クチュエータ本体部16Aの空間部18iに液体が流入
する。
【0028】次に、図2で示した実施例1の動作につい
て説明する。制御回路15は電源スイッチ17を通し
て、自動車用バッテリ18からの電源の供給を受け、入
力回路15aは車輪速センサ14からの信号、および、
操舵トルクセンサ13からの信号を受け、マイクロコン
ピュータを用いたCPU15bが命令プログラムを記憶
したメモリ15cにより動作して演算を行い、出力回路
15dがCPU15bの演算結果を制動圧調整用アクチ
ュエータ16の減圧用ソレノイド16a、保持用ソレノ
イド16bに出力する。
【0029】制動力は通常ブレーキペダル23をドライ
バが踏むと、マスタシリンダ24及び制動圧調整用アク
チュエータ16Aを介して、車輪ブレーキ12に達す
る。
【0030】一方、アンチスキッド制御状態になったと
きの動作を図3を併用して説明する。通常、部屋16
c、16eは同一圧力に保たれており、カットバルブ1
6gはピストン16fに押されて開いている。
【0031】ここで、制御回路15の出力回路15dよ
り減圧信号が出力されると、減圧用ソレノイド16aと
保持用ソレノイド16bが両方とも駆動され、部屋16
cの圧力を導管19を通ってリザーバ20へ逃がす。し
たがって、ピストン16fは図3の上方に移動し、カッ
トバルブ16gが閉じ、マスタシリンダ24からのマス
タ圧と車輪ブレーキ12へのホイール圧を遮断し、部屋
16dの容積が広がってホイール圧が減少し、制動力を
減少することになる。
【0032】次に、制御回路15が保持信号を出力する
と、減圧用ソレノイド16aを非作動とし、保持用ソレ
ノイド16bのみ駆動する。その結果、ピストン16f
は停止し、制動力は保持される。
【0033】次に、制御回路15が増圧信号を出力する
と、減圧用ソレノイド16aと保持用ソレノイド16b
がともに非作動となるので、高圧を維持しているポンプ
モータ21と蓄圧器22を動力源として、部屋16cに
大きな圧力が印加され、ピストン16fが図3の下方に
移動し、部屋16dの容積を減らすことによって、制動
圧を増加する。
【0034】以上のように、車輪のロックを防止するた
めに、制御回路15からの指令にしたがい、減圧、保
持、増圧を繰り返すことにより、制動力を調整する機能
が得られている。
【0035】次に、制御回路15内のマイクロコンピュ
ータによるCPU15bの動作を図4のフローチャート
に基づいて説明する。まず、ステップS31において、
メモリ15c、出力値などの初期設定を行い、ステップ
S32では、車輪速度Vn の演算を行う。
【0036】車輪速度Vn の演算方法としては、車輪速
センサ14からの車輪の回転速度に比例した周波数のパ
ルス信号を図2の入力回路15aを通してCPU15b
に入力し、一定周期内において、入力パルス数Pn と、
測定を初めてから最初のパルスが入力された時刻t
P1と、最後のパルスが入力された時刻tPnとにより、
【0037】 Vn =k(Pn −1)/(tPn−tP1) (1)
【0038】の式で求める周期計測法などがある。この
(1)式でkは定数である。
【0039】次に、ステップS33では、車体速度VPn
の演算を行う。この演算方法としては、周期的に制御を
行うCPU15bの1制御周期前に車体速度VPn-1を所
定の勾配で減少させた値と、車輪速度Vn の内、より高
速の方を選択する。
【0040】次に、ステップS34では、スリップ率S
n の演算を行う。この演算方法としては、車体速度VPn
と車輪速度Vn とにより、
【0041】 Sn =(Vpn−Vn )/VPn (2)
【0042】で求めることができる。
【0043】次に、スリップS34からスリップS35
に進む。このスリップS35では、車輪加速度Gn の演
算を行う。この演算方法としては、制御回路15による
CPU15bの制御周期TL と、1制御周期前の車輪速
度Vn-1 と、今回の車輪速度Vn とにより、
【0044】 Gn =L(Vn −Vn-1 )/TL (3)
【0045】で求めることができる。ここで、Lは定数
であり、Gn >0で加速、Gn <0で減速となる。
【0046】次に、ステップS35からステップS36
に進む。このステップS36では、操舵トルクαn の演
算を行う。この演算方法としては、操舵トルクセンサ1
3の操舵系に印加された操加圧トルクに比例した大きさ
の電圧信号、または、電流信号を図2の入力回路15a
を通して入力することにより求めることができる。ここ
で、αn >0で右方向操舵トルク、αn <0で左方向操
舵トルクとなる。
【0047】次に、ステップS36からステップS37
に進む。このステップS37では、操舵トルクαn を所
定のヒステリシス特性をもって、パルスαに波形整形す
る。この波形整形の方法としては、操舵トルクαn が所
定の正の操舵トルク基準値α1 以上となった場合に、パ
ルスαをオンとし、その後、所定の負の操舵トルク基準
値α2 以下となった場合に、パルスαをオフとする方
法、又は操舵トルクαnの絶対値が所定の操舵トルク基
準値α1 以上となった場合に、パルスαをオンとし、そ
の後、α1 より小さい所定の操舵トルクセンサ基準値α
2 以下となった場合に、パルスαをオフとする方法など
がある。
【0048】次に、ステップS37からステップS38
に進む。このステップS38では、パルスαの周期Tを
計測する。
【0049】次に、ステップS38からステップS39
に進む。このステップS39では、周期Tから悪路にお
ける変動周波数7〜15Hzに相当する時間で最大値を
とり、時間が長くなるにつれ、小さくなる予め定められ
た関数により増減圧量補正時間TH を求め、ステップS
40に進む。ここで、増減圧量補正時間T H は、悪路に
おいて最大値となる値であり、悪路判定条件に相当す
る。
【0050】このステップS40では、車輪加速度Gn
を所定の車輪加速度基準値G0 と比較して、Gn ≧G0
の場合には、ステップS40のNO側からステップS4
1に進み、Gn <G0 の場合には、ステップS40のY
ES側からステップS42に進む。
【0051】ステップS41では、スリップ率Sn が所
定のスリップ率基準値S0 と比較され、その比較の結
果、Sn >S0 の場合には、ステップS41のYES側
からステップS42に進み、また、ステップS41でS
n ≦S0 の場合には、ステップS41のNO側からステ
ップS43に進む。
【0052】すなわち、ステップS40でGn ≧G0
かつステップS41でSn ≦S0 のときであって、ステ
ップS43で増圧条件が成立した場合には、ステップS
44で増圧信号を出力し、逆に、ステップS43で増圧
条件が成立しない場合には、ステップS45で保持信号
を出力する。
【0053】また、ステップS40でGn <G0 、また
はステップS41でSn >S0 のときには、ステップS
42で増減圧量補正時間TH が減圧時間tと比較され、
H≦tの場合には、ステップS46で減圧信号を出力
し、TH >tの場合には、ステップS43,S44,S
45で増圧信号または保持信号を出力する。また、減圧
時間tはステップS40,ステップS41において、減
圧条件が成立するごとに加算(インクリメント)され
る。なお、減圧時間tは、ステップS40およびS41
において減圧条件が連続して成立している時間(すなわ
ち、減圧条件成立時間)であり、たとえばステップS4
2においては、増減圧量補正時間T H と比較されて、減
圧信号を出力するための増減圧量補正時間T H に対する
しきい値に相当する。
【0054】つまり、操舵トルクを波形整形したパルス
の周期Tが短い場合には、悪路走行により操舵系に振動
が発生していると判断して、周期Tに対応した増減圧補
正時間TH だけ減圧を禁ずることにより、加減圧を防止
し、制動圧を路面に対して最適な圧力にする。
【0055】次に、以上の動作を車両で行った場合につ
いて、図5と図6、図7と図8に基づいて説明する。悪
路において、車輪速度が図5の特性線101のように変
化したとすると、車体速度は特性線104のように演算
され、スリップ率S0 %を含んだ車体速度は特性線10
5のように演算される。この結果、図6(a)に示すよ
うに、車輪加速度は特性線106のように演算される。
【0056】また、操舵トルクは図6(b)に示すよう
に、特性線107のように変化する。この図6(b)に
示す操舵トルク特性線107により、図6(c)に示す
波形整形パルスαは波形108のように変化し、図6
(d)に示す減圧信号は波形109のように出力され
る。この減圧信号の波形109により、図6(e)に示
す制動圧は波形103のように変化する。
【0057】図6(a)の車輪加速度が車輪加速度基準
値G0 以下になった時、すなわち、時刻t1〜t2の間、
3〜t5の間、t6〜t8の間で減圧を行えば、制動圧は
破線110のように変化する。
【0058】しかし、この実施例1では、操舵トルクの
波形整形パルスαに基づいて計測したTn-1 、及びTn
が短いことにより、Tn-1 、及びTn 応じた増減圧量補
正時間THn-1(t3〜t4の時間)の間、及びTHn(t6
〜t7の時間)の間、減圧が禁止され、悪路における過
減圧を防止して、制動圧を図6(e)の破線110の場
合より高い圧力(波形103で示す圧力)に制御してい
る。
【0059】次に、低摩擦係数路でのブレーキ時に駆動
系のねじれなどの原因により振動が発生し、車輪速度が
図7に示す特性線101のように変化したとすると、図
8(a)に示す車輪加速度は特性線106のように演算
される。
【0060】また、操舵トルクは図8(b)に示すよう
に、特性線107のように変化する。この図8(b)に
示す操舵トルク特性線107により、図8(c)に示す
波形整形パルスαは波形108のように変化し、図8
(d)に示す減圧信号は波形109のように出力され
る。この減圧信号の波形109により、図8(e)に示
す制動圧は波形103のように変化する。
【0061】実施例1では、操舵トルクの波形整形パル
スαの周期が長いことにより、減圧は禁止されず、通常
どおり時刻t9〜t10の間、t11〜t12の間、及びt13
〜t1 4の間で減圧を行い、制動圧を低摩擦係数路に最適
な圧力に制御している。
【0062】以上の説明より明らかなように、車輪速セ
ンサ14は請求項における車輪速度検出手段を構成し、
操舵トルクセンサ13は請求項における操舵トルク検出
手段を構成し、制御回路15は請求項におけるスリップ
率演算手段、車輪加速度演算手段、増減圧量演算手段、
波形整形手段、周期計測手段、及び増減圧量補正手段を
構成し、制動圧調整用アクチュエータ18は請求項にお
ける制動圧調整手段を構成している。
【0063】実施例2. 実施例1においては、増減圧を変更する手段として、増
減圧量補正時間TH を設定して減圧を禁止しているが、
実施例として、車輪加速度基準値G0 またはスリップ
率基準値S0 を変更することによっても、実施例1と同
様な効果を得ることができる。
【0064】実施例3.実施例1または実施例2におい
て、操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段6は操舵
トルクセンサ13により操舵トルクを検出するようにし
たものであるが、パワーステアリング制御装置に設けら
れている操舵トルク検出センサ(図示しない)を用いる
ようにしても、実施例1または実施例2と同様の効果を
得ることができるとともに、新たに操舵トルク検出セン
サを設ける必要がなく経済的である。
【0065】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1に係
るアンチスキッド制御装置によれば、車輪速度を検出す
る車輪速度検出手段と、この車輪速度検出手段で検出さ
れた車輪速度に基づいてスリップ率を演算するスリップ
率演算手段と、前記車輪速度検出手段で検出された車輪
速度を微分して車輪加速度を求める車輪加速度演算手段
と、前記スリップ率及び前記車輪加速度に基づいて制動
圧の増減圧量を演算する増減圧量演算手段と、操舵系に
印加される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段
と、この操舵トルク検出手段で検出された操舵トルクを
所定のヒステリシス特性をもってパルスに波形整形する
波形整形手段と、この波形整形手段により波形整形され
たパルスの周期を計測する周期計測手段と、この周期計
測手段で計測された周期に基づいて前記増減圧量演算手
段で演算される増減圧量を補正する増減圧量補正手段
と、この増減圧量補正手段で補正された増減圧量に基づ
いて制動圧を増減させる制動圧調整手段とを備えた
で、悪路における車輪速度の振動と、駆動系のねじれな
どの原因による車輪速度の振動とを誤判定することな
く、悪路であることを正確に検出できる。したがって、
悪路における制動圧の過減圧を防止し、制動圧を路面に
対して最適な圧力にできるという効果を奏する。
【0066】また、この発明の請求項2に係るアンチス
キッド制御装置によれば、車輪速度を検出する車輪速度
検出手段と、この車輪速度検出手段で検出された車輪速
度に基づいてスリップ率を演算するスリップ率演算手段
と、前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度を微分
して車輪加速度を求める車輪加速度演算手段と、前記ス
リップ率及び前記車輪加速度に基づいて制動圧の増減圧
量を演算する増減圧量演算手段と、パワーステアリング
制御装置に設けられ、操舵系に印加される操舵トルクを
検出する操舵トルク検出手段と、この操舵トルク検出手
段で検出された操舵トルクを所定のヒステリシス特性を
もってパルスに波形整形する波形整形手段と、この波形
整形手段により波形整形されたパルスの周期を計測する
周期計測手段と、この周期計測手段で計測された周期に
基づいて前記増減圧量演算手段で演算される増減圧量を
補正する増減圧量補正手段と、この増減圧量補正手段で
補正された増減圧量に基づいて制動圧を増減させる制動
圧調整手段とを備えたので請求項1で得られる効果に加
え、経済的にも優れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1をクレームに対応させて示
すブロック図である。
【図2】実施例1を具体的に示す構成図である。
【図3】図2に示したアクチュエータ本体部の拡大図で
ある。
【図4】実施例1の制御回路内に内蔵されたCPUの動
作の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例1の動作を説明するための悪路での時間
対速度特性図である。
【図6】実施例1の動作を説明するための悪路での波形
図である。
【図7】実施例1の動作を説明するための低摩擦係数路
での時間対速度特性図である。
【図8】実施例1の動作を説明するための低摩擦係数路
での波形図である。
【図9】従来のアンチスキッド制御装置の動作説明図で
ある。
【符号の説明】
1 車輪速度検出手段 2 スリップ率演算手段 3 車輪加速度演算手段 4 増減圧量演算手段 5 制動圧調整手段 6 操舵トルク検出手段 7 波形整形手段 8 周期計測手段 9 増減圧量補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−261566(JP,A) 特開 平3−235750(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/32 - 8/96

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪速度を検出する車輪速度検出手段
    と、この車輪速度検出手段で検出された車輪速度に基づ
    いてスリップ率を演算するスリップ率演算手段と、前記
    車輪速度検出手段で検出された車輪速度を微分して車輪
    加速度を求める車輪加速度演算手段と、前記スリップ率
    及び前記車輪加速度に基づいて制動圧の増減圧量を演算
    する増減圧量演算手段と、操舵系に印加される操舵トル
    クを検出する操舵トルク検出手段と、この操舵トルク検
    出手段で検出された操舵トルクを所定のヒステリシス特
    性をもってパルスに波形整形する波形整形手段と、この
    波形整形手段により波形整形されたパルスの周期を計測
    する周期計測手段と、この周期計測手段で計測された周
    期に基づいて前記増減圧量演算手段で演算される増減圧
    量を補正する増減圧量補正手段と、この増減圧量補正手
    段で補正された増減圧量に基づいて制動圧を増減させる
    制動圧調整手段とを備えたアンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】 車輪速度を検出する車輪速度検出手段
    と、この車輪速度検出手段で検出された車輪速度に基づ
    いてスリップ率を演算するスリップ率演算手段と、前記
    車輪速度検出手段で検出された車輪速度を微分して車輪
    加速度を求める車輪加速度演算手段と、前記スリップ率
    及び前記車輪加速度に基づいて制動圧の増減圧量を演算
    する増減圧量演算手段と、パワーステアリング制御装置
    に設けられ、操舵系に印加される操舵トルクを検出する
    操舵トルク検出手段と、この操舵トルク検出手段で検出
    された操舵トルクを所定のヒステリシス特性をもってパ
    ルスに波形整形する波形整形手段と、この波形整形手段
    により波形整形されたパルスの周期を計測する周期計測
    手段と、この周期計測手段で計測された周期に基づいて
    前記増減圧量演算手段で演算される増減圧量を補正する
    増減圧量補正手段と、この増減圧量補正手段で補正され
    た増減圧量に基づいて制動圧を増減させる制動圧調整手
    段とを備えたアンチスキッド制御装置。
JP20106392A 1992-07-28 1992-07-28 アンチスキッド制御装置 Expired - Fee Related JP2962618B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20106392A JP2962618B2 (ja) 1992-07-28 1992-07-28 アンチスキッド制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20106392A JP2962618B2 (ja) 1992-07-28 1992-07-28 アンチスキッド制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0648287A JPH0648287A (ja) 1994-02-22
JP2962618B2 true JP2962618B2 (ja) 1999-10-12

Family

ID=16434770

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20106392A Expired - Fee Related JP2962618B2 (ja) 1992-07-28 1992-07-28 アンチスキッド制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2962618B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3735903B2 (ja) * 1995-09-19 2006-01-18 アイシン精機株式会社 電動車両のアンチスキッド制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0648287A (ja) 1994-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1549536B1 (en) Vehicle stability control enhancement using tire force characteristics
US4766972A (en) Wheel spin control apparatus for use in an automobile
JP2851180B2 (ja) 制動圧力を制御する方法および装置
US4823269A (en) Wheel spin control apparatus
EP0658462B1 (en) Anti-lock controller
US20060250023A1 (en) Method of controlling anti-lock brake system for vehicles and method of finding control point in ABS
US7185957B2 (en) Braking force distribution control apparatus and method
JPH03292247A (ja) 車両の制動制御装置
US6542805B1 (en) Device and method for controlling at least one variable of vehicle movement
JP2002538039A (ja) 車両の走行状態を制御する方法
JP2000168534A (ja) 制動力配分制御方法
JPH0624320A (ja) 自動車用ロツク防止調整装置
JP2616302B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2864545B2 (ja) アンチスキツド制御装置
JP3424965B2 (ja) アンチスキッド制御装置
KR100234861B1 (ko) 자동차 구동방법
JP2962618B2 (ja) アンチスキッド制御装置
EP0293906B1 (en) Wheel speed control arrangement
JP2935563B2 (ja) 車両における車輪滑りの制御方法
US6801862B2 (en) Method and system for controlling the braking force in a vehicle
JP2835963B2 (ja) 車両のアンチロック制御装置
US5228758A (en) Antilock brake control system with learning and correction function
EP0621162A2 (en) Method of controlling anti-lock brake system for vehicles and method of finding control point in ABS
JP3295974B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2700969B2 (ja) アンチロックブレーキ装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees