JP2700969B2 - アンチロックブレーキ装置 - Google Patents

アンチロックブレーキ装置

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JP2700969B2
JP2700969B2 JP31299191A JP31299191A JP2700969B2 JP 2700969 B2 JP2700969 B2 JP 2700969B2 JP 31299191 A JP31299191 A JP 31299191A JP 31299191 A JP31299191 A JP 31299191A JP 2700969 B2 JP2700969 B2 JP 2700969B2
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将彦 福本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、路面摩擦力若しくは路
面摩擦係数と、車輪のスリップ比とに基づいて車輪の制
動時にロック(車体が走行中にも拘らず車輪のみが静止
する現象)を防止すべくブレーキ力(車輪の回転を制動
する力)の制御を行うアンチロックブレーキ装置(AB
S)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両に於ける市販のABS
は、車輪速度センサーの信号をもとに車輪加速度(車輪
の回転周速度の時間変化率)、並びにスリップ比(車輪
のスリップの度合を表わす量で、車輪速度(車輪の回転
周速度)と車体速度(車体の走行速度)の比の1に対す
る補数で定義され、Sと表記する)を演算し、これらの
組合せにより車輪のロックを防止するようブレーキ力の
制御を行なうものである。すなわち市販のABSは、路
面摩擦力(路面と車輪の間に作用する摩擦力であってF
と表記する)を検出する手段若しくは路面摩擦係数(路
面と車輪の間の摩擦係数であってμと表記する)を検出
する手段の何れをも備えていない。このため、路面摩擦
力若しくは路面摩擦係数が最大値付近の最適な値になる
ようにブレーキ力を制御することが容易ではない。更
に、ブレーキ力を強める過程からブレーキ力を弱める過
程へ移行する時期を路面の状況によらずに最適に設定す
ることが困難である。これらの結果、市販のABSは制
動力(車体を制動する力であって各車輪の路面摩擦力の
総和に相当する)の損失が大きく制動距離(制動開始か
ら停車までの走行距離)が長くなるという欠点を有して
いる。
【0003】市販のABSが有する前記の欠点を改善す
るものとして例えば特開昭62−166152号が開示
されている。この公知のABSではμを算出する手段と
Sを算出する手段とを備えており、μの変化量のSの変
化量に対する比(μのSに対する変化率)を算出し、当
該μのSに対する変化率の大きさを予め用意されたいく
つかの基準値と比較して、その比較の結果に基づいてブ
レーキ力の制御を行う。しかしながら、この公知のAB
Sを含めて一般に、μの変化量、Fの変化量、Sの変化
量、若しくはこれらのいくつかを参照してブレーキ力の
制御を行うABSでは、車両の車軸の微小な固有振動に
より前述の各々の変化量に現われる振動が、これらの変
化量に基づくブレーキ力の制御を誤らせる危険を有して
いる。この固有振動はサスペンション機構の車体との連
結部の剛性が低いために引き起こされるもので、車輪を
含むサスペンション機構全体の略一定周波数を有した微
小な振動現象であり、自動車等の車両に於て通常に見ら
れる現象である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
が有する上記の問題点を除去し、車軸の固有振動による
誤ったブレーキ制御を行う危険の無いアンチロックブレ
ーキ装置(ABS)を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに提案される請求項1に記載の本発明は、アンチロッ
クブレーキ装置であって、路面摩擦力を検出する手段
と、車輪速度を検出する手段と、車体速度を算出する手
段と、前記車輪速度と前記車体速度とから車輪のスリッ
プ比を算出する手段とを備え、当該スリップ比の変化量
と前記路面摩擦力の変化量とに基づいてブレーキ力を制
御するアンチロックブレーキ装置に於て、車軸の振動を
検出する車軸振動検出手段を備え、該車軸振動検出手段
により検出される車軸の振動速度を車体速度に加算する
ことによりスリップ比を補正し、前記車軸振動検出手段
により検出される車軸の振動加速度から、前記路面摩擦
力の検出値に含まれる車軸の振動に伴う慣性力の成分を
消去することにより前記路面摩擦力を補正することを特
徴とするものである。請求項2に記載の本発明は、アン
チロックブレーキ装置であって、路面摩擦係数を検出す
る手段と、車輪速度を検出する手段と、車体速度を算出
する手段と、前記車輪速度と前記車体速度とから車輪の
スリップ比を算出する手段とを備え、当該スリップ比の
変化量と前記路面摩擦係数の変化量とに基づいてブレー
キ力を制御するアンチロックブレーキ装置に於て、車軸
の振動を検出する車軸振動検出手段を備え、該車軸振動
検出手段により検出される車軸の振動速度を車体速度に
加算することによりスリップ比を補正し、前記車軸振動
検出手段により検出される車軸の振動加速度から、前記
路面摩擦係数の検出値に含まれる車軸の振動に伴う慣性
力の成分を消去することにより前記路面摩擦係数を補正
することを特徴とするものである。請求項3に記載の本
発明は、アンチロックブレーキ装置であって、路面摩擦
力を検出する手段と、車輪速度を検出する手段と、車体
速度を算出する手段と、前記車輪速度と前記車体速度と
から車輪のスリップ比を算出する手段とを備え、当該ス
リップ比の変化量と前記路面摩擦力の変化量とに基づい
てブレーキ力を強める過程もしくは保持する過程から弱
める過程へ移行すべく判断するアンチロックブレーキ装
置に於て、路面摩擦力のスリップ比に対する2次微分が
負で路面摩擦力のスリップ比に対する変化率が負でかつ
スリップ比の変化量が正であること、若しくは車軸の固
有振動の4分の1周期よりも長く継続して路面摩擦力の
スリップ比に対する変化率が負でかつスリップ比の変化
量が正であることの何れかの条件を前記のブレーキ力を
弱める過程へ移行する条件の一つとして選択することを
特徴とするものである。請求項4に記載の本発明は、ア
ンチロックブレーキ装置であって、路面摩擦係数を検出
する手段と、車輪速度を検出する手段と、車体速度を算
出する手段と、前記車輪速度と前記車体速度とから車輪
のスリップ比を算出する手段とを備え、当該スリップ比
の変化量と前記路面摩擦係数の変化量とに基づいてブレ
ーキ力を強める過程若しくは保持する過程から弱める過
程へ移行すべく判断するアンチロックブレーキ装置に於
て、路面摩擦係数のスリップ比に対する2次微分が負で
路面摩擦係数のスリップ比に対する変化率が負でかつス
リップ比の変化量が正であること、若しくは車軸の固有
振動の4分の1周期よりも長く継続して路面摩擦係数の
スリップ比に対する変化率が負でかつスリップ比の変化
量が正であることの何れかの条件を前記のブレーキ力を
弱める過程へ移行する条件の一つとして選択することを
特徴とするものである。
【0006】
【作用】請求項1の本発明では、路面摩擦力を検出する
手段と、車輪速度を検出する手段と、車体速度を算出す
る手段と、前記車輪速度と前記車体速度とから車輪のス
リップ比を算出する手段とを備え、当該スリップ比の変
化量と前記路面摩擦力の変化量とに基づいてブレーキ力
を制御するアンチロックブレーキ装置に於て、車軸の振
動を検出する車軸振動検出手段を備え、該車軸振動検出
手段により検出される車軸の振動速度を車体速度に加算
することによりスリップ比を補正し、前記車軸振動検出
手段により検出される車軸の振動加速度から、前記路面
摩擦力の検出値に含まれる車軸の振動に伴う慣性力の成
分を消去することにより前記路面摩擦力を補正する。こ
のため、車軸の振動によるスリップ比の検出値並びに路
面摩擦力の検出値への影響を除去して、誤った制御を防
止できる。請求項2の本発明では、路面摩擦係数を検出
する手段と、車輪速度を検出する手段と、車体速度を算
出する手段と、前記車輪速度と前記車体速度とから車輪
のスリップ比を算出する手段とを備え、当該スリップ比
の変化量と前記路面摩擦係数の変化量とに基づいてブレ
ーキ力を制御するアンチロックブレーキ装置に於て、車
軸の振動を検出する車軸振動検出手段を備え、該車軸振
動検出手段により検出される車軸の振動速度を車体速度
に加算することによりスリップ比を補正し、前記車軸振
動検出手段により検出される車軸の振動加速度から、前
記路面摩擦係数の検出値に含まれる車軸の振動に伴う慣
性力の成分を消去することにより前記路面摩擦係数を補
正する。このため、車軸の振動によるスリップ比の検出
値並びに路面摩擦係数の検出値への影響を除去して、誤
った制御を防止できる。請求項3の本発明では、路面摩
擦力を検出する手段と、車輪速度を検出する手段と、車
体速度を算出する手段と、前記車輪速度と前記車体速度
とから車輪のスリップ比を算出する手段とを備え、当該
スリップ比の変化量と前記路面摩擦力の変化量とに基づ
いてブレーキ力を強める過程若しくは保持する過程から
弱める過程へ移行すべく判断するアンチロックブレーキ
装置に於て、路面摩擦力のスリップ比に対する2次微分
が負で路面摩擦力のスリップ比に対する変化率が負で
つスリップ比の変化量が正であること、若しくは車軸の
固有振動の4分の1周期よりも長く継続して路面摩擦力
のスリップ比に対する変化率が負でかつスリップ比の変
化量が正であることの何れかの条件を前記のブレーキ力
を弱める過程へ移行する条件の一つとして選択する。こ
のため、車軸の固有振動により誤ってブレーキ力を弱め
る過程へ移行することを防止できる。請求項4の本発明
では、路面摩擦係数を検出する手段と、車輪速度を検出
する手段と、車体速度を算出する手段と、前記車輪速度
と前記車体速度とから車輪のスリップ比を算出する手段
とを備え、当該スリップ比の変化量と前記路面摩擦係数
の変化量とに基づいてブレーキ力を強める過程若しくは
保持する過程から弱める過程へ移行すべく判断するアン
チロックブレーキ装置に於て、路面摩擦係数のスリップ
比に対する2次微分が負で路面摩擦係数のスリップ比に
対する変化率が負でかつスリップ比の変化量が正である
こと、若しくは車軸の固有振動の4分の1周期よりも長
く継続して路面摩擦係数のスリップ比に対する変化率が
負でかつスリップ比の変化量が正であることの何れかの
条件を前記のブレーキ力を弱める過程へ移行する条件の
一つとして選択する。このため、車軸の固有振動により
誤ってブレーキ力を弱める過程へ移行することを防止で
きる。
【0007】
【実施例】ここに示すのは車両、特に油圧式ブレーキ機
構を有した自動車に実施した好ましい実施形態の一例で
あって、特許請求の範囲はここに示す実施例に限定され
るものではない。図1に、路面摩擦係数を検出する手段
と、車輪速度を検出する手段と、車体速度を算出する手
段と、前記車輪速度と前記車体速度とから車輪のスリッ
プ比を算出する手段とを備え、当該スリップ比の変化量
と前記路面摩擦係数の変化量とに基づいてブレーキ力を
制御するアンチロックブレーキ装置の一例に於ける全体
構成のブロック図を示す。実際には車輪毎に必要な構成
要素を、独立にアンチロック制御を行なう車輪の数だけ
並列的に備えているが、図を簡略明快にするために便宜
上1車輪に関してのみ描いている。制御装置1は車輪2
に関わる諸計測データをもとに、アンチロック制御を目
的としてブレーキ油圧を調整すべく電圧信号を送出する
ことにより油圧制御バルブ6を動作させる。制御装置1
は、マイクロプロセッサ、メモリー、及び入出力インタ
フェイスを含む電子回路で構成され、予めメモリーに書
き込まれたプログラムに従って動作する(このように構
成された電子回路を以下に於てコンピュータ回路と表現
する)。ブレーキ油圧はブレーキペダル7を運転者が踏
み込むことによりマスターシリンダー8で生成され、油
圧制御バルブ6により調整されブレーキ装置9に伝えら
れる。油圧制御バルブ6の働きでブレーキ油圧が減圧さ
れるときにブレーキ装置9へ送出されたブレーキ油の一
部を回収する必要がある。この目的のためにリザーバ及
びポンブ10を備えている。ブレーキ油圧は油圧配管1
1によって伝達される。車輪2に関する車輪速度(V
w)、路面摩擦力(F)、並びに垂直抗力(路面が車輪
に作用する垂直抗力の意であり記号Nで表記する)を各
々車輪速度センサー12、路面摩擦力センサー13、並
びに垂直抗力センサー14で計測する。路面摩擦力セン
サー13については例えば、同一出願人の特願平3−1
30840号、或は特開昭62−110554号に開示
される公知の計測手段を用いる。垂直抗力センサー14
については、例えば同一出願人の特願平3−13084
0号、或は特開昭56−39946号に開示される公知
の計測手段を用いる。
【0008】図2は路面摩擦力センサー13の取付位置
の一例を模式的に図示した部分断面図である。この図は
特にストラット型のサスペンション機構を有する前車輪
を例示している。車体20にサスペンション21が取り
付けられており、サスペンション21の下部はロアアー
ム22を介して車体20に支持される。サスペンション
21のナックル23(車軸)にはブレーキ装置9が取り
付けられており、ナックル23の先端部分であるスピン
ドル24にはディスク25がベアリングを介して軸支さ
れる。ディスク25にはホイール26がネジ止めされて
おり、ホイール26にはタイヤ27が取り付けられてい
る。路面摩擦力センサー13はナックル23(車軸)に
設けた小孔28に埋め込まれており、ナックルに生じる
歪を介して路面29とタイヤ27の間に作用する摩擦力
を計測する。垂直抗力センサー14は路面摩擦力センサ
ー13と同様に小孔28に埋め込んでもよいし、或はス
プリング30に取り付けてスプリング30に生じるねじ
れ歪を介して路面29とタイヤ27の間に作用する垂直
抗力を計測してもよい。
【0009】サスペンション21の車体20との接続部
分の剛性の大きさによっては、サスペンション21全体
が路面に対して固有振動を引き起こすことがある。これ
は、市販の自動車に於ては普通に見られる現象である。
この固有振動にともなって車軸の固有振動が生じるため
に路面摩擦力(F)の計測値並びに路面摩擦係数(μ)
の計測値に振動的な変動が加わる。車体速度(Vs)と
車輪速度(Vw)から次式S=1−Vw/Vsに従って
算出されるスリップ比(S)に於ても、同様に振動的な
変動が現れる。図3はこの様子を模式的に描いたもので
ある。車軸の固有振動が現れない場合には動作点は路面
のμ対S曲線41の上を運動する。車軸の固有振動が現
れ、しかも車輪速度の平均値が一定で、車体速度も一定
である場合には動作点はループ42の如くμ及びSの平
均値の周りを左回りに周回することが実験並びに理論的
に明かとなっている。この周回する変動が動作点の運動
に於ける車軸の固有振動に対応する成分である。すなわ
ち、μ並びにSの平均値が変動するのに加えて車軸の固
有振動が現れる場合には、動作点はμ対S曲線41上の
動きとループ42で示される動きとが重畳した軌跡を描
く。動作点の運動に於て車軸の固有振動に対応する成分
がμ対S曲線上を離れてループを描くことから、μ並び
にSの変化量の大きさをもとにブレーキ油圧の制御を行
うABSでは、車軸に固有振動が現れる時にはブレーキ
油圧の制御を誤る恐れがある。
【0010】図4に本発明の実施例に於ける全体構成の
ブロック図を示す。この実施例では、車輪2の車軸の振
動加速度(車軸の振動に伴う加速度でGと表記する)を
検出する加速度センサー15が車軸に取り付けられる。
検出された信号は高域フィルタ16で、直流乃至直流に
近い成分を消去することにより、車体の減速にともなう
加速度の成分を除去して車軸の振動に伴う加速度(G)
の成分のみを制御装置1へ送出する。加速度センサー1
5は例えばナックル23(車軸)に設置され、特に前記
の小孔28に路面摩擦力センサー13並びに垂直抗力セ
ンサー14とともに埋込むこともできる。
【0011】コンピュータ回路により構成される制御装
置1は、メモリーに予め格納されたプログラムに従って
動作する。それ故、該プログラムの流れ(フロー)につ
いて記述をすれば、装置の動作説明としては十分であ
る。制御装置1のプログラムのフローについて、望まし
い具体例を図5から図12に記述する。該プログラムは
図5に示すメインルーチンを有しており、この中でタイ
マー割り込みにより、図6から図12に示す別に用意さ
れた割り込みルーチンを周期的に実行する。割り込みの
周期は例えば1msecから5msec程度である。車
両のキースイッチを投入することにより電源が入力され
ると、ステップ100よりメインルーチンが開始され
る。次にステップ101に進み、書き込み可能メモリー
の初期化、諸変数の初期化、値が予め定められる定数へ
の値の付与等を行なう。つづいてステップ102に於て
割り込みの許可を行なう。次に、ステップ103を反復
する無限ループに入って割り込みを待つ。ステップ10
3は特に意味のある処理を行なうわけではなく、割り込
みを待つために設けられたステップである。
【0012】割り込みルーチンの全体のフローを図6に
示す。ステップ200で割り込みが開始されると、まず
計測データを読み込み(ステップ201)、スリップ比
(S)並びに路面摩擦係数(μ)を計算し、1割り込み
周期前の値から現割り込み周期までの間に於けるSの変
化量(ΔS)並びに同じくμの変化量(Δμ)を計算す
る(ステップ201から206)。ステップ207に於
て、変数Mの1から4までの値に応じて各々ステップ2
08からステップ211の4通りにフローが振り分けら
れる。変数Mはメインルーチンのステップ101に於て
1に初期化されている。それ故少なくとも第1回目の割
り込みに於てはステップ208のルーチンが選択され
る。ステップ208からステップ211の中で必要に応
じてその値が更新される。ステップ208から順に、ブ
レーキ油圧を増圧するルーチン、減圧若しくは保持する
ルーチン、再び増圧するルーチン、並びに徐々に増圧す
るルーチンである。つづいてステップ212で本割り込
みルーチンを終了する。以上の割り込みルーチンは、独
立にアンチロック制御すべき各車輪毎に用意され処理さ
れる。
【0013】ステップ203のルーチンは図7に示すフ
ローで実現される。すなわち、ステップ300で本ルー
チンが開始され、つづいてステップ301で車輪速度
(Vw)から車体速度(Vs)を算出する。VwからV
sを計算するルーチンは公知の技術を用いる。次に、車
軸の振動速度(Va)を計算し(ステップ302)、V
sにVaを加算し(ステップ303)、このVsをもと
にスリップ比(S)を計算し(ステップ304)、本ル
ーチンを終了する(ステップ305)。ここで、Δtは
1割り込み周期を表わす。すなわち、本ルーチンではス
リップ比(S)への車軸の振動による誤差を消去してS
を補正する。
【0014】ステップ205のルーチンは図8に示すフ
ローで実現される。すなわち、ステップ400で本ルー
チンが開始され、つづいて路面摩擦力(F)に含まれる
車軸の振動に伴う慣性力の成分を消去し(ステップ40
1)、μを計算し(ステップ402)、本ルーチンを終
了する(ステップ403)。ここで、Mは路面摩擦力セ
ンサー12の計測値に含まれる車軸の振動にともなう慣
性力の原因となる車輪2を含めたサスペンション21の
所定の部分の質量であり、路面摩擦力センサー12の設
置位置により決まる。路面摩擦力センサー12の設置位
置がナックル23(車軸)の小孔28である場合には、
Mは車輪2(タイヤ27、ホイール26、並びにディス
ク25から成る)、及びスピンドル24、ブレーキ装置
9、並びにナックル23の小孔28よりも車輪側の総質
量に相当する。すなわち、本ルーチンでは路面摩擦力セ
ンサー12で計測されるFへの車軸の振動による誤差を
消去してF並びにμを補正する。以上のようにS、F、
並びにμの補正を行うことにより、μ対S平面上の動作
点の運動に於ける車軸の固有振動に対応する成分の軌跡
は、μ対S曲線41(図3参照)上を往復する線分に略
一致する。このため、車軸の固有振動が現れても動作点
は常にμ対S曲線の上にあるのでμのSに対する変化率
を精度良く求めることができる。固有振動に限らず、一
般の車軸の振動に対しても上述の補正は有効であって、
この場台にも動作点は同様にμ対S曲線上にあるのでμ
のSに対する変化率を精度良く求めることができる。
【0015】ステップ208の増圧ルーチンは図9に示
すフローで実現される。すなわち、ステップ500で本
ルーチンが開始され、つづいてスリップ比の変化量(Δ
S)が正であってしかもμのSに対する変化率(Δμ/
ΔS)が負であるかどうかを判定し(ステツプ50
1)、判定内容が成立しなければ(判定結果がNoであ
れば)、ステップ502へ進み急増圧を指示する。すな
わちステップ502では油圧制御バルブ6へ急増圧に対
応する信号を送出する。次に、ステップ505に進み本
ルーチンを終了する。ステップ501に於て判定内容が
成立すれば(判定結果がYesであれば)ステップ50
3へ進み急減圧を指示する。すなわちステップ503で
は油圧制御バルブ6へ急減圧に対応する信号を送出す
る。つづいて、変数Mに2の値を代入し値を更新する。
これにより、次回の割込みに於ては減圧/保持ルーチン
(図6のステップ209)を実行する。次に、ステップ
505に進み本ルーチンを終了する。本ルーチンにより
ブレーキ油圧の制御は、ブレーキ油圧を急増圧させる過
程にあるが、動作点がμ対S曲線のピークをSの低い側
から高い側へ越えたことがμのSに対する変化率とSの
変化量とにより検知されれば、ブレーキ油圧を増圧する
過程から減圧する過程へ移行する。
【0016】ステップ209の減圧/保持ルーチンは図
10に示すフローで実現される。すなわち、ステップ6
00で本ルーチンが開始され、つづいてμのSに対する
変化率(Δμ/ΔS)が所定の基準値μc1よりも大で
あるかどうかを判定し(ステップ601)、判定内容が
成立しなければステップ602へ進む。μc1の値は例
えば3である。ステップ602では車輪加速度(V’
w)が正かどうかを判定する。判定内容が成立しなけれ
ばステップ603へ進み急減圧を指示しステップ607
へ進んで本ルーチンを終了し、判定内容が成立すればス
テップ604へ進み保持圧を指示し、ステップ607へ
進んで本ルーチンを終了する。ステップ604では油圧
制御バルブ6へ保持圧に対応する信号を送出する。ステ
ップ601に於て判定内容が成立すればステップ605
へ進み急増圧を指示した後、ステップ606で変数Mを
3に更新する。これにより、次回の割込みに於ては図6
の再増圧ルーチン210を実行する。つづいてステップ
607へ進み本ルーチンを終了する。本ルーチンにより
ブレーキ油圧の制御は、ブレーキ油圧を増圧する過程か
ら減圧する過程へ移行した後、車輪減速度が負から正へ
転じると車輪の回転の回復が開始されたとみなしてブレ
ーキ油圧を保持する過程へ移り、更に、μのSに対する
変化率がある程度の大きさを持った正の値以上の値にな
れば、動作点がμ対S曲線のピークよりも十分に左側に
移動したものとみなしてブレーキ油圧を再び急増圧する
過程へ移行する。
【0017】ステップ210の再増圧ルーチンは図11
に示すフローで実現される。すなわち、ステップ700
で本ルーチンが開始され、つづいてステップ701に於
てSの変化量(ΔS)が正でありしかもμのSに対する
変化率(Δμ/ΔS)がもう一つの所定の基準値μc2
よりも小であるかどうかを判定し、判定内容が成立すれ
ばステップ702へ進む。μc2の値はμc1よりも小
さい値であって例えば1である。ステップ702では、
Sの変化量(ΔS)が正でありしかもμのSに対する変
化率(Δμ/ΔS)が負であるかどうかを判定し、判定
内容が成立しなければステップ703へ進み、変数Mの
値を4に更新し、徐増圧を指示した(ステップ704)
後にステップ708へ至って本ルーチンを終了する。ス
テップ703により次回の割込みに於ては図6の徐増圧
ルーチン211を実行する。ステップ704では油圧制
御バルブ6へ徐増圧に対応する信号を送出する。ステッ
プ702に於て判定内容が成立すればステップ705へ
進み急減圧を指示し、変数Mの値を2に更新した(ステ
ップ706)後、ステップ708へ進んで本ルーチンを
終了する。ステップ706により次回の割込みでは図6
の減圧/保持ルーチン209を実行する。ステップ70
1に於て判定内容が成立しなければステップ707へ進
み急増圧を指示し、ステップ708に至って本ルーチン
を終了する。本ルーチンによりブレーキ油圧の制御は、
ブレーキ油圧を保持する過程から再び急増圧する過程へ
移行した後、Sの変化量が正でμのSに対する変化率が
ある大きさの正の値以下になれば、動作点がμ対S曲線
のピークよりも左側からピークの近くに接近したものと
みなしてブレーキ油圧を徐増圧する過程へ移行する。そ
れよりも前にSの変化量が正でμのSに対する変化率が
負になれば、動作点がμ対S曲線のピークよりも左側か
ら右側へピークを越えたものとみなしてブレーキ油圧を
減圧する過程へ移行する。
【0018】ステップ211の徐増圧ルーチンは図12
に示すフローで実現される。すなわち、ステップ800
で本ルーチンが開始され、つづいてスリップ比の変化量
(ΔS)が正であってしかもμのSに対する変化率(Δ
μ/ΔS)が負であるかどうかを判定し(ステップ80
1)、判定内容が成立しなければステップ802へ進み
徐増圧を指示する。次に、ステップ805に進み本ルー
チンを終了する。ステップ801に於て判定内容が成立
すればステップ803へ進み急減圧を指示し、つづいて
変数Mに2の値を代入し値を更新する(ステップ80
4)。ステップ804により、次回の割込みに於ては図
6の減圧/保持ルーチン(ステップ209)を実行す
る。次に、ステップ805に進み本ルーチンを終了す
る。本ルーチンによりブレーキ油圧の制御は、ブレーキ
油圧を徐増圧させる過程にあるが、動作点がμ対S曲線
のピークをSの低い側から高い側へ越えたことがμのS
に対する変化率とSの変化量とにより検知されれば、ブ
レーキ油圧を増圧する過程から減圧する過程へ移行す
る。
【0019】上述の一連の制御のフローの中で、μのS
に対する変化率の大きさを判定してその結果に応じて油
圧の調整過程の切替を行なっている。前述のようにS、
F、並びにμの補正を行うことにより、車軸に振動が現
れる場合に於ても前記判定を正しく行なうことができ
る。上述のフローに於て、μのかわりにFを判定に用い
てもよい。この場合には垂直抗力センサー14は必要な
く、上述の制御のフローをステップ201に於て変数N
の値に1を付与するよう変更するとよい。
【0020】本発明の加速度センサー15を必要としな
い実施例では、全体構成のブロック図は図1で示され
る。本実施例に於ける制御装置1の動作を規定するプロ
グラムのフローの望ましい具体例では、図5と同様なメ
インルーチンを有し、タイマー割込みにより図13に示
される割込みルーチンを周期的に実行する。割込みの周
期は例えば1msecから5msec程度である。図1
3に示される割込みルーチンは図6に示される割込みル
ーチンと類似のフローである。ステップ900で割り込
みが開始されると、まず計測データを読み込む(ステッ
プ901)。つづいてステップ902に於て現時点より
3割込み周期前のS(S3)、2割込み周期前のS(S
2)、及び1割込み周期前のS(S1)の値を更新す
る。次に、ステップ903に於て現在の割込み時点での
Sを車輪速度(Vw)の計測データをもとに計算する。
つづいて、ステップ904に於て、現時点より3割込み
周期前のμ(μ3)、2割込み周期前のμ(μ2)、及
び1割込み周期前のμ(μ1)の値を更新する。次にス
テップ905に於て、FとNの計測データから現在の割
込み時点でのμを計算する。次に、ステップ906に於
て現時点より2割込み周期前のS並びにμの変化量(Δ
S2並びにΔμ2)、1割込み周期前のS並びにμの変
化量(ΔS1並びにΔμ1)、及び現在の割込み時点の
S並びにμの変化量(ΔS並びにΔμ)の値を各々更新
する。
【0021】つづいてステップ907に於て、変数Mの
1から4までの値に応じて各々ステップ908からステ
ップ911の4通りにフローが振り分けられる。変数M
はメインルーチンのステップ101に於て1に初期化さ
れている。それ故少なくとも第1回目の割り込みに於て
はステップ908のルーチンが選択される。ステップ9
08からステップ911の中で必要に応じてその値が更
新される。ステップ908から順に、ブレーキ油圧を増
圧するルーチン、減圧若しくは保持するルーチン、再び
増圧するルーチン、並びに徐々に増圧するルーチンであ
る。つづいてステップ912で本割り込みルーチンを終
了する。以上の割り込みルーチンは、独立にアンチロッ
ク制御すべき各車輪毎に用意され処理される。
【0022】ステップ908から911のルーチンは各
々図9から図12に示されるフローに於てステップ50
1、ステップ702及びステップ801の各々を図14
に示されるフローに置き換えたフローで実現される。μ
対S平面上の動作点の運動の車軸の固有振動に起因する
成分は前述のように図3のループ42の如くμ及びSの
平均値の回りを左回りに周回する。それ故、車軸の固有
振動が現れる場合にループ42の影響によりステップ5
01等に於ける判定に於て判定内容が成立して動作点が
μ対S曲線のピークを左側から右側へ越えたと誤って判
断されることがある。このことを防止するために、図1
4に示されるフローでステップ501等を置き換える。
図14に示されるフローは、車軸の固有振動の周波数が
25Hz、すなわち同周波数が40msecで、割込み
の周期が5msecである場合を1例としたものであ
る。図14に示されるフローでは、ステップ501等の
判定条件が満たされたとき、1割込み周期前のμのSに
対する変化率(Δμ1/ΔS1)が現在の割込みに於け
るμのSに対する変化率(Δμ/ΔS)よりも大きい
か、若しくは2割込み周期前から現在の割込み時点まで
継続してスリップ比の変化量が正でしかもμが減少して
るときに油圧の制御が減圧過程へ移行する。すなわち
減圧へ移行する判定条件に、μのSに対する2次微分が
負であるか若しくは車軸の固有振動の4分の1周期より
も長く継続してSが増加しかつμが減少していることを
条件として付加する。この付加した条件は車軸の固有振
動による動作点の運動とは矛盾するものであり、車軸の
固有振動による誤った判断を排除する働きがある。しか
しながら、本来減圧過程へ移行すべき時にこの付加した
条件のために正しく減圧過程へ移行しない危険をも合わ
せ持っている。このことを防いで減圧過程へ移行する時
期が少なくとも市販のABSに於けるよりも遅れること
の内容にステップ921の判定条件が設けられる。ステ
ップ921に於けるb1、並びにb2は所定の基準値で
あり、例えばb1は−3gでありb2は0.1である。
【0023】本実施例に於ても制御のフローの中で、μ
のかわりにFを判定に用いてもよい。この場合には垂直
抗力センサー14は必要なく、上述の制御のフローをス
テップ901に於て変数Nの値に1を付与するよう変更
するとよい。
【0024】
【効果】本発明のアンチロックブレーキ装置では、以上
のように構成されるために車軸の固有振動による誤った
制御を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】路面摩擦係数を検出する手段と、車輪速度を検
出する手段と、車体速度を算出する手段と、前記車輪速
度と前記車体速度とから車輪のスリップ比を算出する手
段とを備え、当該スリップ比の変化量と前記路面摩擦係
数の変化量とに基づいてブレーキ力を制御するアンチロ
ックブレーキ装置の一例に於ける全体構成のブロック図
である。
【図2】路面摩擦力センサー13の取付位置の一例を模
式的に図示した部分断面図である。
【図3】μ対S平面上の動作点の動きを示す模式図であ
る。
【図4】本発明の実施例を示す全体構成のブロック図で
ある。
【図5】コンピュータ回路により構成される制御装置に
於ける、プログラムの中のメインルーチンの流れ図であ
る。
【図6】制御装置1に於けるプログラムの中の割り込み
ルーチンの全体の流れ図である。
【図7】図6に於ける割り込みルーチンの中のステップ
203のルーチンの流れ図である。
【図8】図6に於ける割り込みルーチンの中のステップ
205のルーチンの流れ図である。
【図9】図6に於ける割り込みルーチンの中のステップ
208のルーチンの流れ図である。
【図10】図6に於ける割り込みルーチンの中のステッ
プ209のルーチンの流れ図である。
【図11】図6に於ける割り込みルーチンの中のステッ
プ210のルーチンの流れ図である。
【図12】図6に於ける割り込みルーチンの中のステッ
プ211のルーチンの流れ図である。
【図13】もう一つの実施例の制御装置1に於けるプロ
グラムの中の割り込みルーチンの全体の流れ図である。
【図14】図13のステップ908、909、及び91
1のルーチンの中の図9のステップ501、図11のス
テップ702及び図12のステップ801の各々を置き
換える流れ図である。
【符号の説明】 1 制御装置 2 車輪 6 油圧制御バルブ 7 ブレーキペダル 8 マスターシリンダー 9 ブレーキ装置 10 リザーバ及びポンプ 11 油圧配管 12 車輪速度センサー 13 路面摩擦力センサー 14 垂直抗力センサー 15 加速度センサー 16 高域フィルタ 20 車体 21 サスペンション 22 ロアアーム 23 ナックル 24 スピンドル 25 ディスク 26 ホイール 27 タイヤ 28 小孔 29 路面 41 μ対S曲線 42 車軸の固有振動に起因する動作点の運動成分

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】路面摩擦力を検出する手段と、車輪速度を
    検出する手段と、車体速度を算出する手段と、前記車輪
    速度と前記車体速度とから車輪のスリップ比を算出する
    手段とを備え、当該スリップ比の変化量と前記路面摩擦
    力の変化量とに基づいてブレーキ力を制御するアンチロ
    ックブレーキ装置に於て、車軸の振動を検出する車軸振
    動検出手段を備え、該車軸振動検出手段により検出され
    る車軸の振動速度を車体速度に加算することによりスリ
    ップ比を補正し、前記車軸振動検出手段により検出され
    る車軸の振動加速度から、前記路面摩擦力の検出値に含
    まれる車軸の振動に伴う慣性力の成分を消去することに
    より前記路面摩擦力を補正することを特徴とするアンチ
    ロックブレーキ装置。
  2. 【請求項2】路面摩擦係数を検出する手段と、車輪速度
    を検出する手段と、車体速度を算出する手段と、前記車
    輪速度と前記車体速度とから車輪のスリップ比を算出す
    る手段とを備え、当該スリップ比の変化量と前記路面摩
    擦係数の変化量とに基づいてブレーキ力を制御するアン
    チロックブレーキ装置に於て、車軸の振動を検出する車
    軸振動検出手段を備え、該車軸振動検出手段により検出
    される車軸の振動速度を車体速度に加算することにより
    スリップ比を補正し、前記車軸振動検出手段により検出
    される車軸の振動加速度から、前記路面摩擦係数の検出
    値に含まれる車軸の振動に伴う慣性力に対応する成分を
    消去することにより前記路面摩擦係数を補正することを
    特徴とするアンチロックブレーキ装置。
  3. 【請求項3】路面摩擦力を検出する手段と、車輪速度を
    検出する手段と、車体速度を算出する手段と、前記車輪
    速度と前記車体速度とから車輪のスリップ比を算出する
    手段とを備え、当該スリップ比の変化量と前記路面摩擦
    力の変化量とに基づいてブレーキ力を強める過程若しく
    は保持する過程から弱める過程へ移行すべく判断するア
    ンチロックブレーキ装置に於て、路面摩擦力のスリップ
    比に対する2次微分が負で路面摩擦力のスリップ比に対
    する変化率が負でかつスリップ比の変化量が正であるこ
    と、若しくは車軸の固有振動の4分の1周期よりも長く
    継続して路面摩擦力のスリップ比に対する変化率が負で
    かつスリップ比の変化量が正であることの何れかの条件
    前記のブレーキ力を弱める過程へ移行する条件の一つ
    として選択することを特徴とするアンチロックブレーキ
    装置。
  4. 【請求項4】路面摩擦係数を検出する手段と、車輪速度
    を検出する手段と、車体速度を算出する手段と、前記車
    輪速度と前記車体速度とから車輪のスリップ比を算出す
    る手段とを備え、当該スリップ比の変化量と前記路面摩
    擦係数の変化量とに基づいてブレーキ力を強める過程若
    しくは保持する過程から弱める過程へ移行すべく判断す
    るアンチロックブレーキ装置に於て、路面摩擦係数のス
    リップ比に対する2次微分が負で路面摩擦係数のスリッ
    プ比に対する変化率が負でかつスリップ比の変化量が正
    であること、若しくは車軸の固有振動の4分の1周期よ
    りも長く継続して路面摩擦係数のスリップ比に対する変
    化率が負でかつスリップ比の変化量が正であることの何
    れかの条件を前記のブレーキ力を弱める過程へ移行する
    条件の一つとして選択することを特徴とするアンチロッ
    クブレーキ装置。
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