JP2013069679A - 透明導電性フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インジウム系複合酸化物を有する非晶質層を結晶化するための加熱時間を短くすることができる透明導電性フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る透明導電性フィルムの製造方法は、厚みが10〜50μmのフィルム基材の第1の面に、インジウム系複合酸化物で形成された非晶質層を積層する第1工程と、上記非晶質層が積層されたフィルム基材を、繰り出しローラーにより搬送し巻き取りローラーに巻き取る途中で、このフィルム基材を160℃以上に加熱し、上記非晶質層を結晶化して透明導電体層を形成する第2工程と、上記フィルム基材の第2の面に、粘着剤層を形成する第3工程と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、透明導電性フィルムの製造方法に関する。
従来より、厚さ25μm程度の薄いフィルム基材の一方の面に、透明導電体層が形成された透明導電性フィルムが提案されている(例えば、特許文献1)。このフィルムに形成される透明導電体層は、次のように形成される。まず、フィルム基材の一方の面にインジウム系複合酸化物で形成された非晶質層を積層し、これを加熱して結晶化することで透明導電体層を形成している。このとき、フィルム基材の厚さが小さいことから、加熱によってフィルム基材にシワが発生するおそれがある。そこで、上記透明導電性フィルムを製造する際には、フィルム基材の一方の面に非晶質層を形成した後、フィルム基材の他方の面に粘着剤層と離型フィルムとを積層し、フィルム全体の厚さを大きくした後に、これを140℃程度の低温で加熱している。こうして、透明導電性フィルムにシワが発生するのを防止していた。
特開2008−251529号公報
しかしながら、上記のように低温で加熱を行うと、加熱時間が長くなるという問題があり、特許文献1では、90分程度の時間を要することが記載されている。本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、インジウム系複合酸化物で形成された非晶質層を結晶化するための加熱時間を短くすることができる透明導電性フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る透明導電性フィルムの製造方法は、厚みが10〜50μmのフィルム基材の第1の面に、インジウム系複合酸化物で形成された非晶質層を積層する第1工程と、繰り出しロールと巻き取りロールとの間で、前記非晶質層が積層されたフィルム基材を搬送させる途中で、当該フィルム基材を160℃以上に加熱し、前記非晶質層を結晶化して透明導電体層を形成する第2工程と、前記フィルム基材の第2の面に、粘着剤層を形成する第3工程と、を備えている。
この構成によれば、インジウム系複合酸化物の非晶質層が形成されたフィルム基材を、160℃以上で加熱しているため、非晶質層の結晶化に要する時間を短くすることができる。その結果、ローラー搬送による搬送速度を高くすることができる。この温度では、従来例に比べ、加熱時間を大幅に短縮することができ、例えば、20分以下にすることができる。さらに、180〜200℃で加熱することで、加熱時間を30秒〜5分にすることもできる。また、このとき、フィルム基材は、ロール間で搬送されているため、張力が作用する。これにより、フィルム基材にシワが発生するのを防止することができる。さらに、フィルム基材を加熱して非晶質層を結晶化した後に、粘着剤層を積層しているため、粘着剤層が直接加熱されるのを回避することができる。これにより、粘着剤層が黄変するのを防止することができる。さらに、フィルム基材を樹脂で形成した場合には、ポリマー中の低分子量物質が、粘着剤層に移動して不具合が生じるおそれがあるが、これも防止することができる。以上より、本発明に係る製造方法によれば、品質に優れた透明導電性フィルムを得ることができる。
なお、第2工程では、繰り出しローラーと巻き取りローラーとの間でフィルム基材を搬送しているが、第1及び第3工程においても、同様に構成することができる。例えば、一つの繰り出しローラーと巻き取りローラーとの間でフィルム基材を搬送中に、第1工程から第3工程までを行うことができる。あるいは、第2工程を一つの繰り出しローラーと巻き取りローラーとの間で行った後、第3工程を別の繰り出しローラーと巻き取りローラーとの間で行うこともできる。すなわち、各工程のうち、少なくとも一つ以上で個別の搬送システムを使用することもできる。例えば、第1工程を一つの製造設備で行い、第2及び第3工程を他の製造設備で行うこともできる。
上記製造方法において、フィルム基材を加熱する方法としては、種々の方法があるが、例えば、フィルム基材に、室温が160℃以上の加熱室を通過させることができる。これにより、フィルム基材全体を均一に加熱することができる。また、上記第2工程では、加熱室内の温度を180〜200℃として、加熱室を通過する時間を、30秒〜5分とすることができる。なお、加熱室内の温度とは、フィルム基材を加熱する温度である。
本発明に係る透明導電性フィルムの製造方法によれば、加熱時間を短くすることができる。
本発明の一実施形態に係る透明導電性フィルムの断面図である。 図1の透明導電性フィルムの製造方法の一部を示す概略図である。 フィルム基材の加熱温度と非晶質層の結晶化時間の関係を示すグラフである。 フィルム基材の加熱温度と搬送時間の関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る透明導電性フィルムの製造方法の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、この透明導電性フィルムの断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1の上側を「上」、下側を「下」として説明を行うが、各部材の配置される位置、向きなどは、これに限定されない。
まず、本実施形態に係る製造方法で製造される透明導電性フィルムについて説明する。図1に示すように、この透明導電性フィルムは、透明のフィルム基材1と、その上面(第1の面)に形成された透明導電体層2と、フィルム基材1の下面(第2の面)に形成された粘着剤層3とで形成されている。フィルム基材1は、厚さが10〜50μmであることが好ましく、10〜30μmであることがさらに好ましい。これは、厚さが50μmを超えると、透明導電性フィルムとしてかさ高になるのに加え、品質が低下するおそれがあることによる。例えば、厚さが大きくなると、後述するように、透明導電体層2として、非晶質のインジウム系複合酸化物を形成する際に、フィルム基材1から発生する揮発成分が多くなり、非晶質層に欠陥が生じるおそれがある。このフィルム基材1を形成する材料は、透明性を有するものであれば、特には限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリシクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、等を挙げることができる。
上述したように、このフィルム基材1の上面には透明導電体層2が形成されるが、この導電体層2との密着性を高めるため、上述した材料のフィルムの上面と透明導電体層2との間に透明のアンダーコート層を形成し、これをフィルム基材1とすることもできる。アンダーコート層は、無機物、有機物、または無機物と有機物との混合物により形成することができる。例えば、無機物として、SiO2が好適である。
透明導電体層2は、透明性及び電気伝導度が高いインジウム系複合酸化物で形成される。透明性の指標としては、例えば、可視光の波長領域が380〜780nmにおいて、透過率が80%以上であることを挙げることができる。透過率は、例えば、JIS K−7105により測定することができる。また、電気伝導度の指標としては、例えば、単位面積当たりの表面抵抗率が500Ω/□(ohms per square)以下であるものを挙げることができる。この表面抵抗率は、例えば、JIS K 7194(1994年)に準じた四探針法により測定することができる。このようなインジウム系複合酸化物としては、例えば、4価金属元素がドープされた酸化インジウム(In23)とすることができる。具体的には、酸化インジウムの結晶格子中における3価のInイオンの格子点に、4価金属イオンが置換したものとすることができる。インジウム系複合酸化物としては、代表的には、インジウム・スズ複合酸化物、インジウム・亜鉛複合酸化物を挙げることができる。例えば、酸化スズ(SnO2)を含有する酸化インジウム(In23)を用いることができ、この場合、酸化インジウム90〜99重量%および酸化スズ1〜10重量%を含有することが好ましい。さらには、酸化インジウム95〜98重量%および酸化スズ2〜5重量%を含有することが好ましい。なお、酸化スズの含有量(重量%)は、[(SnO2)/(In23+SnO2)]*100で表すことができる。また、透明導電体層2の厚さは、例えば、10〜35nmであることが好ましく、20〜30nmであることがさらに好ましい。厚さが大きくなりすぎると、透明性が低下するおそれがある一方、厚さが小さくなりすぎると、表面抵抗率が高くなるおそれがあることによる。
粘着剤層3は、この透明導電性フィルムをタッチパネルなどの対象物に取り付けするために用いられるものであり、厚さを、例えば10〜80μmとすることができる。このような粘着層3を形成する材料は、透明であれば、特には限定されないが、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ系、フッ素系、などのポリマーをベースポリマーとするものを用いることができる。特に、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性及び接着性等の粘着特性を示し、耐候性や耐熱性等にも優れるという点からは、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。なお、粘着剤層3の下面には、離型フィルムなどのフィルムを任意に取り付けることもできる。
次に、上記のように構成される透明導電性フィルムの製造方法について、図2を参照しつつ説明する。図2は、この透明導電性フィルムの製造方法の一部を示す概略図である。
まず、フィルム基材1の上面にインジウム系複合酸化物で形成された非晶質層を積層する(第1工程)。この非晶質層を形成する方法としては、種々の方法があるが、例えば、スパッタリング法を採用することができる。スパッタリング法とは、低圧気体中で発生させたプラズマ中の陽イオンを、負電極であるターゲットに衝突させることにより、ターゲットの表面から飛散した物質を基板に付着させる方法である。上記非晶質層を形成する場合には、例えば、次の方法がある。すなわち、500〜5000m巻のフィルム基材1のロールを真空室に配置し、真空室内でこのロールからフィルム基材を繰り出し、一定速度で搬送しながら成膜する公知の巻き取り式スパッタリング装置を用いることができる。そして、成膜後のフィルム基材1は、真空室内でロールに巻き取っておく。なお、スパッタリング法以外には、真空蒸着法、イオンプレーティング法などを採用することができる。
また、非晶質層の加熱時間を短縮しつつ、表面抵抗率の小さい透明導電性フィルムを製造するという観点から、非晶質層を次のように形成することもできる。すなわち、フィルム基材1の上面に4価金属元素の含有量の異なるインジウム系複合酸化物を、スパッタ法により順次積層させて、非晶質層を複数形成することもできる。このような工程は、複数のターゲットを設置できるスパッタリング装置を用いれば可能である。例えば、酸化スズを6〜15重量%含むインジウム系複合酸化物と、酸化スズを1〜5重量%含むインジウム系複合酸化物とを、順次、スパッタリング法にて積層させて、インジウム系複合酸化物の非晶質層を形成することもできる。このような工程を経て、最終的に得られる透明導電性フィルムは、表面抵抗率が小さいという特徴を得ることができる。
続いて、図2に示す設備により、上記フィルム基材の加熱処理を行う(第2工程)。この設備は、フィルム基材1を繰り出す繰り出しローラー10と、繰り出されたフィルム基材1を加熱する加熱室30と、加熱後のフィルム基材1を巻き取る巻き取りローラー20とを備えている。上記のように、非晶質層が形成されたフィルム基材1は巻き取られ、処理前ロール11が形成されている。そして、図2に示すように、処理前ロール11を繰り出しローラー10にセットし、繰り出しローラー10を回転させることで処理前ロール11からフィルム基材1を繰り出す。繰り出されたフィルム基材1は、加熱室30を通過した後、巻き取りローラー20で巻き取られ、処理後ロール12が形成される。このように、フィルム基材1には、両ローラー10,20の間で張力が作用しつつ連続搬送される。そして、フィルム基材1は加熱室30で加熱されることで、非晶質層が結晶化し、透明導電体層2が形成される。加熱室30を通過するフィルム基材1には、例えば、20〜200N/mの張力を作用させつつ、10〜30m/分で搬送させることが好ましい。また、加熱室30は、種々の態様にすることができるが、例えば、空気循環式オーブンや赤外線ヒータ室とすることができる。加熱室30の内部は、160℃以上にしておく必要があり、170〜220℃にしておくことが好ましく、180〜200℃であることがさらに好ましい。加熱室30の加熱温度が160℃未満であると、結晶化の時間が長くなり、加熱室30を通過する間に結晶化されないおそれがある。あるいは、加熱室30を時間をかけて通過させる必要があるために、搬送速度が極端に低下するおそれがある。一方、220℃より高くなると、フィルム基材1の熱変形が大きくなりすぎて、結晶質化された透明導電体層2にクラックが生じる場合がある。なお、上記フィルム基材1は、好ましくは、長手方向(上述した搬送方向)の長さが幅方向の長さよりも十分に長い(例えば、10倍以上)長尺状フィルム基材である。
最後に、透明導電体層2が形成されたフィルム基材1の下面に(透明導電体層2とは反対側の面)に粘着剤層3を形成する(第3工程)。その方法は、特に制限はなく公知の方法を採用できるが、例えば、次の方法を採用することができる。まず、離型処理された離型フィルム上に粘着剤層3を形成する。続いて、この離型フィルムを上記フィルム基材1の下面に貼り付け、粘着剤層3を転写する。このとき、第2工程の設備とは異なる設備で、粘着剤層3を形成することができる。すなわち、第2工程で形成された処理後ロール12を他の設備の繰り出しローラーによって繰り出し、これを巻き取りローラーで巻き取るまでの間に粘着剤層3を形成してもよい。あるいは、上記第2工程の設備の中で粘着剤層を形成することもできる。すなわち、上記加熱処理後、巻き取りローラー20で巻き取られる前に、粘着剤層3を形成することもできる。
以上のように、本実施形態によれば、インジウム系複合酸化物からなる非晶質層が形成されたフィルム基材1を、160℃以上で加熱しているため、非晶質層の結晶化に要する時間を短くすることができる。上述した工程では、従来例に比べ加熱時間を大幅に短縮することができ、例えば、20分以下とすることもできる。さらに、180〜200℃の高温にすることで、30秒〜5分にすることもできる。ここで、上記インジウム系複合酸化物の非晶質層が結晶層に変化したことは、例えば、断面透過電子顕微鏡により確認することができる。また、加熱室30を通過している間、フィルム基材1は、張力を伴ってローラー10,20間で搬送されるため、シワが発生するのを防止することができる。さらに、上記実施形態では、フィルム基材1を加熱して非晶質層を結晶化した後に、粘着剤層3を積層しているため、粘着剤層3が直接加熱されるのを回避することができる。これにより、粘着剤層3が黄変するのを防止することができる。さらに、フィルム基材1を形成するポリマー中の低分子量物質が、粘着剤層3に移動して不具合を生じたりすることがない。したがって、品質に優れた透明導電性フィルムを得ることができる。そして、このように形成された透明導電性フィルムは、タッチパネルなどに使用することができ、特に、静電容量式のタッチパネルに好適に用いることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、上述した加熱室30は、複数設けてもよい。この場合、少なくとも一つの加熱室が上述した温度に調整されていればよく、その限りにおいて、一部の加熱室は160℃よりも低い温度であってもよい。
また、上記実施形態では、各工程を個別の繰り出しローラーと巻き取りローラーとの間でフィルム基材を搬送して行っているが、第1工程から第3工程までの2以上の工程を一つの繰り出しローラーと巻き取りローラーとの間でフィルム基材を搬送して行うこともできる。
また、上記実施形態では、フィルム基材1を加熱室30を通過させることで結晶化を行っているが、フィルム基材1において、非晶質層が形成された面のみをヒータなどで加熱して結晶化することもできる。
以下、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は、以下の実施例には限定されない。
ここでは、5種類の実施例と2種類の比較例について検討した。まず、これら7種類のサンプルに共通するフィルム基材を準備した。すなわち、厚さが23μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル社製)の上面に、酸化ケイ素からなるアンダーコート層を形成し、これをフィルム基材とした。フィルム基材の長さは1000m、幅は1090mmとした。続いて、このフィルム基材の上面に、巻き取り式スパッタリング装置を用いて、厚み25nmの非晶質層を積層した。この非晶質層は、酸化スズを3重量%と酸化インジウムを97重量%含む非晶質のインジウム系複合酸化物で形成されている。こうして非晶質層が形成されたフィルム基材は、巻き取られ、処理前ロールとして次の工程で利用される。
次に、上記処理前ロールを図2のような製造設備の繰り出しローラーにセットし、ここからフィルム基材を繰り出し、長さが約20mの加熱室内に連続的に搬送した。ここでは、7種類のサンプルについて、以下の通り、加熱時間と搬送速度を設定した。加熱時間と搬送速度の関係は、非晶質層が結晶化することを基準とする。また、図3にフィルム基材の加熱温度と非晶質層の結晶化に要する時間との関係を表すグラフ、図4にフィルム基材の加熱温度と搬送速度との関係を表すグラフを示す。
Figure 2013069679
加熱室を通過したフィルム基材は、巻き取りローラーで巻き取り、処理後ロールを形成した。このとき、各フィルム基材に作用する張力は28N/mであった。いずれのサンプルでも、後述するように、非晶質層が結晶化し、厚み25nmの透明導電体層が形成された。
続いて、各処理後ロールから各フィルム基材を繰り出し、各フィルム基材の下面に、粘着剤層を形成した。具体的には、まず、離型処理されたフィルム上にアクリル系粘着剤層が形成された粘着フィルムを準備し、ロールとして巻き取った。続いて、処理後ロールからのフィルム基材の繰り出しと並行して、粘着フィルムを巻き取ったロールから粘着フィルムを繰り出した。そして、粘着フィルムとフィルム基材の搬送速度を同期させ、粘着フィルムの粘着剤層を、搬送中のフィルム基材の下面に貼り合わせた。粘着剤層が形成されたフィルム基材は、ロールとして巻き取った。
以上の工程により得られた透明導電性フィルムの表面抵抗率を測定した。測定方法は、JIS K 7194(1994年)に準じて四探針法を採用した。結果は、すべてのサンプルにおいて、表面抵抗率が300Ω/□であり、いずれも電気伝導度が高いことが分かる。すなわち、各サンプルで、インジウム系複合酸化物が結晶化されていることが確認できた。
続いて、上記実施例及び比較例について検討する。図3のグラフによれば、比較例1,2のように加熱温度が160℃未満である場合には、結晶化時間が急激に長くなることが分かった。また、図4のグラフによれば、加熱温度が160℃未満では、搬送速度が1m/分を下回り、ロールプロセスとして実用的でないことが分かった。特に、比較例1,2では、搬送速度が、0.4m/分以下であるため、例えば、1000mのフィルム基材の非晶質層を結晶化するには、24時間以上の時間を要することになり、実用的ではない。一方、実施例に示すように、加熱温度を160℃以上とすると、加熱時間が15分以下になり、大幅に低減できることが分かる。また、非晶質層の加熱処理の後に、粘着剤層を積層しているため、粘着剤層が直接加熱されることがない。そのため、上記方法で形成された透明導電性フィルムでは、粘着剤層は黄変していなかった。また、フィルム基材を構成するポリマー中の低分子量物質が、粘着剤層に移動することもないため、粘着剤層に不具合も発生していなかった。
1 フィルム基材
2 透明導電体層
3 粘着剤層
10 繰り出しローラー
20 巻き取りローラー
30 加熱室

Claims (4)

  1. 厚みが10〜50μmのフィルム基材の第1の面に、インジウム系複合酸化物で形成された非晶質層を積層する第1工程と、
    前記非晶質層が積層されたフィルム基材を、繰り出しローラーにより搬送し巻き取りローラーに巻き取る途中で、当該フィルム基材を160℃以上に加熱し、前記非晶質層を結晶化して透明導電体層を形成する第2工程と、
    前記フィルム基材の第2の面に、粘着剤層を形成する第3工程と、
    を備えている、透明導電性フィルムの製造方法。
  2. 前記第2工程では、前記フィルム基材を180〜220℃で加熱する、請求項1に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  3. 前記第2工程では、前記フィルム基材に加熱室を通過させることで加熱を行う、請求項1または2に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  4. 前記第2工程では、前記加熱室内の温度が180〜220℃であり、当該加熱室を通過する時間が30秒〜5分である、請求項3に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
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