JP7245537B2 - 透明導電性フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、透明導電性フィルムの製造方法に係り、特に銀ナノワイヤ(AG-NW)又はカーボンナノチューブを使用した透明導電性フィルムの製造方法に関する。
従来から透明導電性フィルムは、指で触れて操作するスマートフォンやタブレットPCの静電容量式タッチパネルをはじめ、さまざまな用途で使用されている。一般的に、硬くて折り曲げに向かないといわれている従来の透明導電性フィルムに対し、透明導電性フィルムの材料に例えば銀ナノワイヤ(AG-NW)を使うことで、曲面や折曲部において使用することが可能になる。
このような銀ナノワイヤ(AG-NW)を使用した透明導電性フィルムの製造方法として、例えば、以下の2つの方法が考えられる。すなわち、1つ目の方法は、いわゆるオーバーコート法(2コート法)と呼ばれているものであり、基材(PETフィルム等)に対して銀ナノワイヤ分散液(AG-NW分散液)を塗布し乾燥させて銀ナノワイヤ層を生成した後、当該銀ナノワイヤ層に対してバインダー樹脂溶液をオーバーコートしてオーバーコート層を生成し、透明導電性フィルムを製造する方法である。
また、2つ目の方法は、いわゆるインク法と呼ばれているものであり、銀ナノワイヤ分散液(AG-NW分散液)に予めバインダー樹脂成分を調合したインクを基材(PETフィルム等)に対して塗布し乾燥させて、透明導電性フィルム製造する方法である。
特開2020-132990号公報 特許第6732161号公報
しかしながら、上記したいずれの方法によっても、透明導電性フィルムの高透過率(高透明性)と低抵抗率(高導電性)の両立が困難であり、かつ、生成された導電膜の強度が低下することから、透明導電性フィルムの普及に支障をきたしているのが現状であった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、高透過率(高透明性)および低抵抗率(高導電性)を両立させ、かつ高い強度(高強度性)を備えた透明導電性フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、第1の搬送ローラにより搬送されながら銀ナノワイヤ分散液又はカーボンナノチューブ分散液を第1の塗布部により塗布し、第1の乾燥部により乾燥させて生成した導電層が形成された第1の基材と、第2の搬送ローラにより搬送されながら熱可塑性樹脂が溶解した樹脂溶液を第2の塗布部により塗布し、第2の乾燥部により乾燥させて生成した樹脂層が形成された第2の基材と、を用い、前記導電層と前記樹脂層とが融合するように、前記第1の搬送ローラの対向位置に設けられた熱圧着ローラと前記第1の搬送ローラとのニップ圧により前記第1の基材と前記第2の基材を熱圧着し、前記第1の基材側の導電性密度が前記第2の基材側よりも相対的に高くなり、前記第2の基材側の樹脂密度が前記第1の基材側よりも相対的に高くなる導電膜を形成する工程を有する、透明導電性フィルムの製造方法である。
本発明は、第1の搬送ローラにより搬送しながら第1の基材に対して銀ナノワイヤ分散液又はカーボンナノチューブ分散液を第1の塗布部により塗布して第1の乾燥部により乾燥させ、前記第1の基材に導電層を生成する工程と、第2の搬送ローラにより搬送しながら第2の基材に対して熱可塑性樹脂が溶解した樹脂溶液を第2の塗布部により塗布して第2の乾燥部により乾燥させ、前記第2の基材に樹脂層を生成する工程と、前記導電層と前記樹脂層とが融合するように、前記第1の搬送ローラの対向位置に設けられた熱圧着ローラと前記第1の搬送ローラとのニップ圧により前記第1の基材と前記第2の基材を熱圧着し、前記第1の基材側の導電性密度が前記第2の基材側よりも相対的に高くなり、前記第2の基材側の樹脂密度が前記第1の基材側よりも相対的に高くなる前記導電膜を形成する工程と、を有する、透明導電性フィルムの製造方法である。
本発明は、前記第1の基材を前記導電膜から剥離し、当該導電膜を前記第2の基材側に形成された前記樹脂層に転写する工程を、さらに有してもよい。
本発明は、
前記第2の基材に離型基材を用い、前記第2の基材を前記導電膜から剥離し、当該導電膜を前記第1の基材側に転写する工程を、
さらに有してもよい。
本発明によれば、いわゆる熱ラミネート加工により、高導電性、高透明性および高強度性を同時に備えた透明導電性フィルムを製造することができる。
本発明の第1実施形態に係る透明導電性フィルムの製造方法を説明するための工程図である。 本発明の第1実施形態に係る透明導電性フィルムの製造方法により、第2の基材に導電膜が転写された状態の透明導電性フィルムの断面構成図である。 本発明の第2実施形態に係る透明導電性フィルムの製造方法を説明するための工程図である。
本発明の第1実施形態に係る透明導電性フィルムの製造方法について、図面を参照して説明する。
最初に、透明導電性フィルムの製造装置について説明する。なお、以下の各実施形態では、銀ナノワイヤを使用して銀ナノワイヤ層を基材に生成する構成に基づき説明するが、銀ナノワイヤに替えて、カーボンナノチューブ(CNT)を使用することも可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る透明導電性フィルムの製造方法を説明するための工程図である。図2は、第2の基材16に導電膜44が転写された状態の透明導電性フィルム1の断面構成図である。
図1に示すように、透明導電性フィルム1(図2参照)の製造装置10は、主として、第1の基材12を供給する第1の供給機構14と、第2の基材16を供給する第2の供給機構18と、を有している。
第1の供給機構14は、搬送ローラ20、22と、第1の基材12に対して銀ナノワイヤ分散液(AG-NW分散液)36を塗布する銀ナノワイヤ塗布部24と、銀ナノワイヤ分散液36が塗布された第1の基材12の表面を乾燥させる第1の乾燥部26と、を備えている。
搬送ローラ20、22は、回転可能な軸を有しており、例えば加圧によって軸が回転することにより、第1の基材12を上流側から下流側に搬送する。
特に、搬送ローラ22は、熱圧着ローラ30と対向する位置に配置され、熱圧着ローラ30と共に第1の基材12および第2の基材16を所定のニップ圧で挟持して熱圧着する。
銀ナノワイヤ塗布部24は、銀ナノワイヤ分散液(AG-NW分散液)36を貯溜しており、第1の基材12に対して所定量の銀ナノワイヤ分散液36を塗布する。
第1の乾燥部26は、例えば第1の基材12の表面に塗布された銀ナノワイヤ分散液36を加熱することにより、銀ナノワイヤ分散液36の溶媒を蒸発させる。これにより、第1の基材12の表面に銀ナノワイヤ層38が生成される。このように、銀ナノワイヤ分散液36の溶媒を予め蒸発させることにより、第1の基材12と第2の基材16との熱圧着時に銀ナノワイヤ分散液36の溶媒によって銀ナノワイヤ46(図2参照)が流動することがなくなり、銀ナノワイヤ46の集合構造が崩れない格別な技術効果が得られる。
第1の乾燥部26は、例えば熱風を供給可能なドライヤであり、加熱温度は、特に限定するものではないが、例えば約100度である。
第2の供給機構18は、搬送ローラ28と、熱圧着ローラ30と、第2の基材16に対して熱可塑性樹脂が溶解した樹脂溶液40を塗布する樹脂塗布部32と、熱可塑性樹脂が溶解した樹脂溶液40が塗布された第2の基材16の表面を乾燥させる第2の乾燥部34と、を備えている。
搬送ローラ28は、回転可能な軸を有しており、例えば加圧によって軸が回転することにより、第2の基材16を上流側から下流側に搬送する。
熱圧着ローラ30は、熱源を有する搬送ローラであり、搬送ローラ22と対向する位置に配置され、搬送ローラ22と共に第1の基材12および第2の基材16を所定のニップ圧で挟持して熱圧着する。熱圧着ローラ30の温度は、例えば50~150度の範囲に設定されるが、この範囲に限定されるものではない。
樹脂塗布部32は、熱可塑性樹脂が溶解した樹脂溶液40を貯溜しており、第2の基材16に対して所定量の樹脂溶液40を塗布する。熱可塑性樹脂として、例えばポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂等が使用可能である。
第2の乾燥部34は、例えば第2の基材16の表面に塗布された樹脂溶液40を加熱することにより、樹脂溶液40の溶媒を蒸発させる。これにより、第2の基材16の表面に樹脂層42が生成される。このように、樹脂溶液40の溶媒を予め蒸発させることにより、第1の基材12と第2の基材16との熱圧着時に樹脂溶液40の溶媒によって銀ナノワイヤ46(図2参照)が流動することがなく、銀ナノワイヤ46の集合構造が崩れない技術効果が得られる。
樹脂層42とは、樹脂比率が100%である樹脂層であるが、例えば数%の添加剤を含んでいてもよい。本実施形態では、この意味において、樹脂比率が約100%の樹脂層42と定義する。
第2の乾燥部34は、例えば熱風を供給可能なドライヤであり、その加熱温度は、特に限定するものではないが、例えば約100度である。
なお、第1の基材12および第2の基材16として、例えばPETフィルム等が用いられる。
ここで、透明導電性フィルム1の製造装置10を用いた透明導電性フィルム1の製造方法について説明する。
図1に示すように、第1実施形態の透明導電性フィルム1の製造方法は、例えば、
(1)第1の基材12に対して銀ナノワイヤ塗布部24から銀ナノワイヤ分散液36を塗布し、第1の乾燥部26により乾燥させて銀ナノワイヤ分散液36の溶媒を蒸発させ、第1の基材12に導電層としての銀ナノワイヤ層38を生成する工程(銀ナノワイヤ層生成工程)と、
(2)第2の基材16に対して樹脂塗布部32から樹脂溶液40を塗布し、第2の乾燥部34により乾燥させて樹脂溶液40の溶媒を蒸発させ、第2の基材16に樹脂比率が約100%の樹脂層42を生成する工程(樹脂層生成工程)と、
(3)導電層である銀ナノワイヤ層38と樹脂層42とが融合するように、加熱された熱圧着ローラ30と搬送ローラ22により、第1の基材12と第2の基材16を両側から挟持して熱圧着し導電膜44を形成する工程(導電膜形成工程)と、
(4)第1の基材12と第2の基材16とに挟まれた導電膜44と第1の基材12との界面側において銀ナノワイヤ46(図2参照)が高密度で密集しており、かつ導電膜44と第2の基材16との界面48側において樹脂密度が高くなることから、導電膜44と第1の基材12との界面側の接着力が、導電膜44と第2の基材16との界面48側の接着力よりも弱くなくなり、この関係を利用して、第1の基材12を導電膜44(第2の基材16側)から剥離し、当該導電膜44を第2の基材16側に転写する工程(転写工程)と、
を有している。
上記した各工程により、第2の基材16に樹脂層42と銀ナノワイヤ層38とが融合して生成された導電膜44を備えた透明導電性フィルム1が製造される。
なお、第1の基材12は、第2の基材16側から剥離後、廃材として廃棄処理される。
第1実施形態では、銀ナノワイヤ層生成工程、樹脂層生成工程および導電膜形成工程は、それぞれ同一の場所で時間的に連続して実行される構成態様に限られるものではない。例えば、銀ナノワイヤ層生成工程、樹脂層生成工程および導電膜形成工程の少なくとも1つの工程を異なる場所で、かつ異なるタイミングで実行してもよい。
この場合、例えば、銀ナノワイヤ分散液36を塗布し乾燥させて生成した導電層としての銀ナノワイヤ層38を有する第1の基材12と、熱可塑性樹脂が溶解した樹脂溶液40を塗布し乾燥させて生成した樹脂層42を有する第2の基材16と、を用い、導電膜形成工程では、導電層としての銀ナノワイヤ層38と樹脂層42とが融合するように、第1の基材12と第2の基材16が熱圧着されて第1の基材12と第2の基材16との間に導電膜44が形成される。
もっとも、転写工程は、銀ナノワイヤ層生成工程、樹脂層生成工程および導電膜形成工程の3つの工程から切り離すことも可能である。この場合、銀ナノワイヤ層生成工程、樹脂層生成工程および導電膜形成工程が連続的に行われ、転写工程のみが上記3つの工程とは別の場所や異なるタイミング等で行われる。
[高導電性の実現]
図2に示すように、透明導電性フィルム1では、第1の基材12と第2の基材16の熱圧着により、第2の基材16の表面に生成した樹脂層42と第1の基材12の表面に生成した銀ナノワイヤ層38とが融合し、導電膜44が形成される。より詳細には、第2の基材16に生成された樹脂層42の表面側、換言すれば第2の基材16との界面48に対して導電膜44の厚み方向反対側で銀ナノワイヤ46の集合構造を破壊することなく、銀ナノワイヤ46同士の接点が多い状態で保持され、かつ銀ナノワイヤ46の密度が相対的に高くなる。このため、透明導電性フィルム1の表面の導電率が高くなり、低抵抗率になる。
なお、従来のオーバーコート法(2コート法)では、銀ナノワイヤが流動することで銀ナノワイヤの集合構造や銀ナノワイヤ同士の接点構造が破壊されてしまい、低抵抗率を実現することが困難になっていたが、本実施形態の発明によれば、当該技術的課題を解決することができたのである。
[高透明性の実現]
第1の基材12と第2の基材16との熱圧着により銀ナノワイヤ層38と樹脂層42とが融合して透明導電性フィルム1の導電膜44が形成されるが、比較的少量の銀ナノワイヤ46を導電膜44の表層45側(界面48側と膜厚方向反対側に位置する部位)で高密度に集中させることができ、第2の基材16との界面48側で銀ナノワイヤ46の密度が相対的に低くなる。この結果、透明導電性フィルム1の表面の低抵抗率を実現しつつ、銀ナノワイヤ46の全体量が少ないために導電膜44の厚み方向の透過率が高くなり、透明導電性フィルム1の高透明性を実現できる。
[高強度性の実現]
樹脂比率が約100%の樹脂層42を第2の基材16への接着層としているため、層内全体で樹脂比率の比較的低いインク法等で製造した場合と比較して、樹脂層42の樹脂50による銀ナノワイヤ46の保持力が高くなり、高強度を実現できる。
以上のように、第1実施形態の透明導電性フィルム1の製造方法によれば、いわゆる熱ラミネート加工により、高導電性、高透明性および高強度性を同時に備えた透明導電性フィルム1を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る透明導電性フィルムの製造方法について、図面を参照して説明する。なお、図3において第1実施形態と同様の構成には同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図3に示すように、第2実施形態では、第2の基材16として離型基材を使用するものである。離型基材である第2の基材16を導電膜44から剥離させて、導電膜44を第1の基材12側に転写させる方法である。
なお、離型基材は、特に限定するものではないが、例えば離型フィルム(PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシアルカン)、PE(ポリエチレン)、PEコート紙等)、離型シート(離型処理されたPET等)等が用いられる。
詳細には、第2実施形態の透明導電性フィルム1の製造方法は、例えば、
(1)第1の基材12に対して銀ナノワイヤ塗布部24から銀ナノワイヤ分散液36を塗布し、第1の乾燥部26により乾燥させて銀ナノワイヤ分散液36の溶媒を蒸発させ、第1の基材12に導電層としての銀ナノワイヤ層38を生成する工程(銀ナノワイヤ層生成工程)と、
(2)離型基材である第2の基材16に対して樹脂塗布部32から樹脂溶液40を塗布し、第2の乾燥部34により乾燥させて樹脂溶液40の溶媒を蒸発させ、第2の基材16に樹脂比率が約100%の樹脂層42を生成する工程(樹脂層生成工程)と、
(3)導電層である銀ナノワイヤ層38と樹脂層42とが融合するように、加熱された熱圧着ローラ30と搬送ローラ22により、第1の基材12と第2の基材16を両側から挟持して熱圧着し導電膜44を形成する工程(導電膜形成工程)と、
(4)第2の基材16が離型基材であることから、導電膜44と離型基材である第2の基材16との界面48側の接着力が、導電膜44と第1の基材12との界面側の接着力よりもさらに弱くなり、この関係を利用して、第2の基材16を導電膜44(第1の基材12側)から剥離し、当該樹脂層42を第1の基材12側に転写する工程(転写工程)と、
を有している。
第2実施形態においても、樹脂層42とは、樹脂比率が100%である樹脂層であるが、例えば数%の添加剤を含んでいてもよいことから、樹脂比率が約100%の樹脂層42と定義する。
上記した各工程により、第1の基材12に銀ナノワイヤ層38と樹脂層42が融合して生成された導電膜44を備えた透明導電性フィルム1が製造される。
なお、第2の基材16は、第1の基材12側から剥離後、廃材として廃棄処理される。
第2実施形態においても、銀ナノワイヤ層生成工程、樹脂層生成工程および導電膜形成工程は、それぞれ同一の場所で時間的に連続して実行される構成態様に限られるものではない。例えば、銀ナノワイヤ層生成工程、樹脂層生成工程および導電膜形成工程の少なくとも1つの工程を異なる場所で、かつ異なるタイミングで実行してもよい。
この場合、例えば、銀ナノワイヤ分散液36を塗布し乾燥させて生成した導電層としての銀ナノワイヤ層38を有する第1の基材12と、熱可塑性樹脂が溶解した樹脂溶液40を塗布し乾燥させて生成した樹脂層42を有する離型基材の第2の基材16と、を用い、導電膜形成工程では、導電層としての銀ナノワイヤ層38と樹脂層42とが融合するように、第1の基材12と第2の基材16が熱圧着されて第1の基材12と第2の基材16との間に導電膜44が形成される。
もっとも、転写工程は、銀ナノワイヤ層生成工程、樹脂層生成工程および導電膜形成工程の3つの工程から切り離すことも可能である。この場合、銀ナノワイヤ層生成工程、樹脂層生成工程および導電膜形成工程が連続的に行われ、転写工程のみが上記3つの工程とは別の場所や異なるタイミング等で行われる。
以上のように、第2実施形態の透明導電性フィルムの製造方法によれば、いわゆる熱ラミネート加工により、高導電性、高透明性および高強度性を同時に備えた透明導電性フィルム1を得ることができる。
特に、第1の基材12に生成された銀ナノワイヤ層38に対して樹脂層42が融合して導電膜44が形成された構成態様であるため、第1の基材12との界面側と反対側に樹脂層42が位置し、当該樹脂層42が第1の基材12の表面側に露出した状態になる。このような構成態様の第1の基材12は、樹脂層42をホットメルト接着層として利用することができる。すなわち、任意の第3の基材(図示省略)に対して樹脂層42をホットメルト接着層として転写し、導電膜44と第1の基材12との界面側において導電膜44と第1の基材12との接着力が弱くなる性質を利用して、第1の基材12を導電膜44(第3の基材側)から剥離することにより、導電膜44が第3の基材側に転写する。この結果、熱転写による透明導電性膜の付与や導電回路の形成が可能になる。
上記各実施形態の透明導電性フィルム1では、銀ナノワイヤ分散液36を使用して導電層としての銀ナノワイヤ層38を基材に生成する構成を例示したが、これに限られるものではない。例えば、銀ナノワイヤ分散液36に替えて、カーボンナノチューブ分散液(図示省略)を用い、銀ナノワイヤ層38に替えて、導電層としてのカーボンナノチューブ層(図示省略)を基材に生成する構成でもよい。
このように銀ナノワイヤ分散液36に替えてカーボンナノチューブ分散液(図示省略)を用いた構成では、第1の基材12と第2の基材16の熱圧着により、カーボンナノチューブ層と樹脂層42とが融合して、第1の基材12と第2の基材16との間に導電膜が形成される。本発明の製造方法によれば、カーボンナノチューブを使用した透明導電性フィルムにおいても、高導電性、高透明性および高強度性を同時に備えた透明導電性フィルムを製造することができる。
なお、上記各実施形態は本発明の一例を挙げたものに過ぎず、当業者が適宜設計変更できる範囲は、当然ながら本発明の範囲に含まれる。
1 透明導電性フィルム
10 製造装置
12 第1の基材
14 第1の供給機構
16 第2の基材
18 第2の供給機構
20 搬送ローラ
22 搬送ローラ
24 銀ナノワイヤ塗布部
26 第1の乾燥部
28 搬送ローラ
30 熱圧着ローラ
32 樹脂塗布部
34 第2の乾燥部
36 銀ナノワイヤ分散液
38 銀ナノワイヤ層
40 樹脂溶液
42 樹脂層
44 導電膜
45 導電膜の表層
46 銀ナノワイヤ
48 界面
50 樹脂

Claims (4)

  1. 第1の搬送ローラにより搬送されながら銀ナノワイヤ分散液又はカーボンナノチューブ分散液を第1の塗布部により塗布し、第1の乾燥部により乾燥させて生成した導電層が形成された第1の基材と、
    第2の搬送ローラにより搬送されながら熱可塑性樹脂が溶解した樹脂溶液を第2の塗布部により塗布し、第2の乾燥部により乾燥させて生成した樹脂層が形成された第2の基材と、を用い、
    前記導電層と前記樹脂層とが融合するように、前記第1の搬送ローラの対向位置に設けられた熱圧着ローラと前記第1の搬送ローラとのニップ圧により前記第1の基材と前記第2の基材を熱圧着し、前記第1の基材側の導電性密度が前記第2の基材側よりも相対的に高くなり、前記第2の基材側の樹脂密度が前記第1の基材側よりも相対的に高くなる導電膜を形成する工程を有する、透明導電性フィルムの製造方法。
  2. 第1の搬送ローラにより搬送しながら第1の基材に対して銀ナノワイヤ分散液又はカーボンナノチューブ分散液を第1の塗布部により塗布して第1の乾燥部により乾燥させ、前記第1の基材に導電層を生成する工程と、
    第2の搬送ローラにより搬送しながら第2の基材に対して熱可塑性樹脂が溶解した樹脂溶液を第2の塗布部により塗布して第2の乾燥部により乾燥させ、前記第2の基材に樹脂層を生成する工程と、
    前記導電層と前記樹脂層とが融合するように、前記第1の搬送ローラの対向位置に設けられた熱圧着ローラと前記第1の搬送ローラとのニップ圧により前記第1の基材と前記第2の基材を熱圧着し、前記第1の基材側の導電性密度が前記第2の基材側よりも相対的に高くなり、前記第2の基材側の樹脂密度が前記第1の基材側よりも相対的に高くなる前記導電膜を形成する工程と、
    を有する、透明導電性フィルムの製造方法。
  3. 前記第1の基材を前記導電膜から剥離し、当該導電膜を前記第2の基材側に形成された前記樹脂層に転写する工程をさらに有する、請求項1又は2に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  4. 前記第2の基材に離型基材を用い、
    前記第2の基材を前記導電膜から剥離し、当該導電膜を前記第1の基材側に転写する工程をさらに有する、請求項1又は2に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
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