JP4866543B2 - 静電吸着体及びこの静電吸着体を用いたシート状被吸着物の移送方法 - Google Patents

静電吸着体及びこの静電吸着体を用いたシート状被吸着物の移送方法 Download PDF

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Description

この発明は、柱状又は筒状の支持体の外周面に静電チャックを設けた静電吸着体と、この静電吸着体を用いてシート状の被吸着物を移送する移送方法に関する。
近年、フラットパネルディスプレイが注目を集めており、液晶やプラズマディスプレイ等が急速に市場を拡大していると共に、有機EL(Electroluminescence)やFED(Filed Emission Display)等の次世代フラットパネルディスプレイの候補と呼ばれる技術の研究・開発も盛んに行われている。
例えば有機ELは、液晶と比べて高輝度、かつ、高コントラストであり、また、有機EL自身が発光する自発光型であるという点などから液晶より優れた素性を有する。しかしながら、有機EL素子を製造する上での課題は多く、そのひとつとして、有機ELディスプレイを安価に効率良く量産するための技術開発が望まれている。
これまで、プラスチックフィルム等の大面積の基板に対しロールツーロール方式でフレキシブル有機EL素子用の陰極や発光層のパターニングを行う方法(例えば特許文献1参照)や、ITO薄膜よりなる透明電極を形成した透明高分子シートを工程の前後のロールで巻き取って移動させながら正孔輸送層や電子輸送層等を蒸着させる方法(例えば特許文献2参照)が提案されている。これらの方法によれば、有機EL素子を連続的に大量に製造することが可能となる。
しかしながら、ロールツーロール方式の場合には、ローラーのニップの調整が非常に重要となり、この調整が不十分であるとプラスチックフィルム基板にしわが生じたり、場合によっては製造工程中でフィルム基板が破ける等の問題を引き起こすおそれがある。特にプラスチックフィルム基板の厚みが薄くなるにつれて、これらの問題は顕著になる。また、上記のような大量生産用の連続工程中には多数のローラーが存在するため、これらのローラーのニップ調整には多大な労力、時間及びコストを必要とし、製造におけるノウハウとして高い技術力が必要とされる。
ローラーに高分子シートを巻き取りながら所定の蒸着を行っていく方法の場合には、蒸着ターゲットとなる高分子シートの部位において、高分子シートが均一、かつ、平坦性良く保持されている必要がある。この際、高分子シートの幅方向に対しテンションが均一にかかるように調整されていないと、高分子シートにしわや歪みが生じてしまい、蒸着を正確、かつ、確実に行うことができなくなる。実際には高分子シート自体の膜厚が不均一であったりするなどして、これらの高分子シートに均一にテンションをかけることは非常に困難である。特にシート幅が広いものや、高分子シートの厚みが薄いものなどについてはこの問題は顕著になり、最悪の場合には高分子シートがやぶけてしまうこともある。また、巻き取る速度調整が適切でないと、上記の問題のほか、高分子シートの擦れによるトラブルを引き起こすおそれもある。更には高分子シートの材料の選定、シートの幅や厚みに制限がでてくる。
ところで、これらの方法で用いられるプラスチックフィルム基板や透明高分子シートについては、あらかじめその表面にITO膜がパターニングされている必要があり、ITO膜をフィルム上に形成する際には一般に200℃程度の高温になる。そのため、用いるフィルムの種類によっては、のび、ゆがみ、しわの発生等が問題になり、これらITO膜の形成の際にも、その工程中でのフィルムにかかるテンションの調整やフィルムの移送速度の設定等が非常に重要となり、調整のための労力、時間、コスト等が必要となるほか、ノウハウとして高い技術力も要求される。
一方、液晶やプラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイのみならず、携帯電話、パソコン、デジタルカメラ等の様々な電気機器や電子機器では、近時特に小型化・薄型化が共通して求められる。これらの製品においては、電子回路がパターニングされたフレキシブルプリント基板が大量に使用されている。これらのフレキシブルプリント基板を形成する銅張り積層板についてもますます薄型化が進み、厚さ20μm前後、場合によってはそれ以下の厚みのものが製造されている。このような銅張り積層板の製造においては、厚さ10μm程度、場合によってはそれ以下の厚みの銅箔やポリイミドフィルムがローラー搬送によって各種工程間を移送されため、これらの銅箔やポリイミドフィルムはしわやゆがみの発生がないようにローラー上で均一、かつ、平坦に保持されることが重要となる。銅箔やポリイミドフィルム自体には、適切なテンションがかかるように調整される必要があるが、この調整が適切でないと余計なテンションがかかって銅箔やポリイミドフィルムにしわやゆがみが生じたり、最悪の場合には破けてしまうこともある。これらのテンションの調整や移送速度の設定等には多大な労力、コスト、時間等が要求されるほか、ノウハウとして高い技術力が必要となる。
WO01/05194 A1パンフレット 特開平11−31586号公報
そこで、本発明者らは、フレキシブル有機EL素子の連続製造で用いられる高分子フィルム、銅張り積層板を形成するための銅箔やポリイミドフィルム、液晶ディスプレイ等に用いられる偏光フィルム、光を拡散するためのフィルム、フィルムコンデンサの製造に用いられるフィルム、導電性樹脂フィルム、接着テープのフィルム、表面保護のためのフィルム、マスキングテープのフィルム、フレキシブルプリント基板のフィルム、包装用のフィルム、鏡などに使用される偏向・反射防止のフィルム、写真用フィルム、グラビア印刷の対象となるフィルム等の各種シート状のものをしわ、ゆがみ、擦れ等の発生ややぶけの問題を解消でき、かつ、ローラー調整等に要する労力等を可及的に低減することができる移送手段について鋭意検討した結果、柱状又は筒状の支持体の外周面に静電チャックを設けた静電吸着体を用いることによって、これらの問題を全て解決することができることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、各種シート状の被吸着物を均一に、かつ、平坦性良く確実に吸着することができて、これらのシート状の被吸着物に対してテンションをかけずに移送することができる静電吸着体を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、各種シート状の被吸着物に対して余計なテンションをかけずにしわ、ゆがみ、こすれ、やぶけ等の問題を発生することなく、均一に平坦性良く確実に吸着して移送することができるシート状被吸着物の移送方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、円柱状又は円筒状の支持体とこの支持体の外周面に巻き付けて固着された静電チャックシートとを備えてローラー状に構成されており、前記静電チャックシートが前記支持体側の下部絶縁材と、前記支持体とは反対側の上部絶縁材と、これら下部絶縁材と上部絶縁材との間の電極部材とを積層して形成されていると共に、前記電極部材が互いに極性の異なる電圧が印加される第一電極及び第二電極と、これら第一電極と第二電極との間に設けられる電極間絶縁材とで形成されており、前記静電チャックシートが被吸着物を吸着する吸着面を形成する、静電吸着体である。
また、本発明は、上記静電吸着体を用い、吸着面の少なくとも一部にシート状の被吸着物を吸着しながらこの被吸着物を移送する、シート状被吸着物の移送方法である。
本発明における支持体は、柱状又は筒状のものであればよく、例えばその長さについては、移送する吸着物の移送方向に対する横幅にあわせて適宜設計することができ、また、支持体の断面の外周形状については円状、三角形、四角形等の多角形状等であってもよい。断面の外周形状については、好ましくは円状である円柱状又は円筒状の支持体であるのがよく、この円柱状又は円筒状の支持体の外周面に静電チャックを設けて形成する静電吸着体を静電吸着ローラーとするのが好ましい。
上記支持体の材質についてはアルミニウム又はアルミニウム合金、銅、ステンレス等からなる金属製であってもよく、アクリル、エポキシ、ABS、FRP等の樹脂製であってもよく、さらには上記金属とセラミックの複合材、あるいは前記金属とセラミックもしくは炭素繊維との複合材であってもよい。また、この支持体の内部には冷却水、熱水、冷却ガス等の熱媒体を流す管路を設けてもよい。このような熱媒体が流れる管路を有することで、吸着物を吸着して移送する際、同時に吸着物を冷却したり、恒温に維持したりすることが可能となる。更には、この支持体には回転を可能とするためのモーターやギヤボックス等からなる駆動伝達部を連結してもよく、また、外周面に設けられた静電チャックに対し電圧を供給するための手段や、ロータリージョイントやスリップリング等を設けるようにしてもよい。
上記支持体の外周面に設けられる静電チャックについては、互いに極性の異なる電圧が印加される第一電極及び第二電極と、これら第一電極と第二電極との間に設けられる電極間絶縁材とからなる電極部材を有し、この静電チャックが支持体の外周面に吸着面を形成することができるものであればよい。好ましくは静電吸着体の長さ方向及び外周方向に均一な吸着力(静電引力)を発生することができるように、上記第一電極と第二電極とが配置されて電極部材を形成するのがよい。このような好ましい電極部材を形成するための第一電極と第二電極の配置例について、以下で具体的に説明する。
先ず、第一電極と第二電極との少なくとも一部が同一面内に存在する場合の配置例として、次のような好ましい電極部材を挙げることができる。
すなわち、第一電極及び第二電極がそれぞれ帯状に形成された複数の帯状電極部を有し、これら第一電極の帯状電極部と第二電極の帯状電極部とが互いに所定の隙間xを有して支持体の長さ方向に交互に配列されると共に、この隙間xには電極間絶縁材を充たして電極部材を形成するのがよい。また、上記第一電極の帯状電極部と第二電極の帯状電極部とが互いに所定の隙間xを有して支持体の外周方向に交互に配列されると共に、この隙間xには電極間絶縁材を充たして電極部材を形成するのがよい。更には、第一電極及び第二電極がそれぞれ所定の幅を有する帯状電極であり、これら第一電極の帯状電極と第二電極の帯状電極とが互いに所定の隙間xを有して支持体の長さ方向にらせん状に配列されると共に、この隙間xには電極間絶縁材を充たして電極部材を形成するのがよい。
上記のように第一電極と第二電極との少なくとも一部が同一面内に存在する場合、第一電極と第二電極との隙間x(電極間距離)については、好ましくは0.5mm〜2mmの範囲であるのがよい。この隙間xが0.5mmより小さいと電極間での放電のおそれがあり、反対に2mmより大きくなると電極間に発生する静電引力が小さくなって優れた吸着力を発揮できなくなるおそれがある。
また、上記第一電極と第二電極との隙間xを充たす電極間絶縁材については、例えばポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ、及びアクリルから選ばれた1種又は2種以上の樹脂であってもよく、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア及びチタニアから選ばれた1種又は2種以上のセラミックスであってもよい。耐絶縁性や化学的耐性の観点から好ましくはポリイミドであるのがよい。
次に、第一電極と第二電極とが同一面内に存在しない場合の配置例として、次のような好ましい電極部材を挙げることができる。
すなわち、電極部材の厚さ方向に吸着面から近い順に第一電極、電極間絶縁材及び第二電極が順次積層されると共に、上記第二電極が電極部材の厚み方向に第一電極に対して非重畳領域を有して電極部材を形成するのがよい。ここで、第二電極が電極部材の厚み方向に第一電極に対して非重畳領域を有するとは、第一電極から電極部材の厚み方向に第二電極を覗いた場合に第二電極の少なくとも一部が覗けることを意味し、第二電極が電極部材の厚み方向に第一電極と重ならない場合であってもよく、あるいは第二電極の一部が電極部材の厚み方向に第一電極と重なる場合であってもよい。
第二電極が電極部材の厚み方向に第一電極に対して非重畳領域を有する場合の第1の例として、例えば第一電極と第二電極とがそれぞれ帯状に形成された複数の帯状電極部を有し、この第一電極の帯状電極部が互いに所定の隙間yを有して支持体の長さ方向に配列されると共に、第二電極の帯状電極部が第一電極の帯状電極部によって形成された上記隙間yに対応する電極部材の厚み方向の位置に配列される場合を挙げることができる。また、上記第一電極の帯状電極部が互いに所定の隙間yを有して支持体の外周方向に配列されると共に、上記第二電極の帯状電極部が第一電極の帯状電極部によって形成された上記隙間yに対応する電極部材の厚さ方向の位置に配列される場合を挙げることができる。上記のように第一電極及び第二電極が帯状電極部を有する場合としては、例えば第一電極と第二電極とがそれぞれ帯状電極部を有したくし歯状電極であり、これら二つのくし歯状電極の帯状電極部が、それぞれ互い違いに入り組まれて第二電極の帯状電極部が電極部材の厚み方向に第一電極の帯状電極部と重ならない又は互いの帯状電極部とが一部重なるように配置され、かつ、これら第一電極と第二電極との間に電極間絶縁材が介装される場合を挙げることができる。なお、第一電極の複数の帯状電極部が互いに独立して形成され、これらの帯状電極部には同じ電位の電圧が印加されるようにしてもよく、同様に、第二電極の複数の帯状電極部が互いに独立して形成され、これらの帯状電極部には同じ電位の電圧が印加されるようにしてもよい。
第一電極と第二電極とがそれぞれ複数の帯状電極部を有する場合、吸着面に優れた吸着力(静電引力)を発生させる観点から、上記隙間yについては好ましくは0.15mm〜0.5mmの範囲内とするのがよい。また、吸着面に優れた吸着力を均一に発生させる観点からは、第一電極の帯状電極部が形成する隙間yとこの第一電極の帯状電極部の電極幅とが同じになるようにすると共に、第二電極の帯状電極部の電極幅とこの帯状電極部が配列されるピッチ(第二電極の帯状電極部が形成する間隔)とを同じにして、吸着面から電極部材の厚み方向に第一電極と第二電極とを覗いた場合に第一電極の帯状電極部と第二電極の帯状電極部とが隙間なく交互に配列されるのが好ましい。
また、第二電極が電極部材の厚み方向に第一電極に対して非重畳領域を有する場合の第2の例として、例えば第一電極が帯状に形成された複数の帯状電極部を有してこれら帯状電極部が所定の隙間yを有して支持体の長さ方向に配列され、第二電極が所定の範囲を有する面電極である場合を挙げることができる。また、上記第一電極の帯状電極部が所定の隙間yを有して支持体の外周方向に配列され、第二電極が所定の範囲を有する面電極である場合を挙げることができる。上記のように第一電極が帯状電極部を有する場合については、第一電極の複数の帯状電極部が互いに独立して形成され、これらの帯状電極部に同じ電位の電圧を印加するようにしてもよく、また、これらの複数の帯状電極部を有したくし歯状電極としてもよい。なお、この例の場合、第一電極の帯状電極部が形成する隙間yとこの帯状電極部の電極幅については、先に説明した第一の例の場合と同様とするのが好ましい。
更に、第二電極が電極部材の厚み方向に第一電極に対して非重畳領域を有する場合の第3の例として、第一電極が所定の範囲を有する面電極であると共に、この面電極の範囲内には複数の開口部が設けられ、かつ、第二電極が所定の範囲を有する面電極である場合を挙げることができる。上記開口部の形状については円形であってもよく、三角形、四角形等の多角形であってもよい。また、この開口部の大きさ(円形の場合には直径、四角形以上の場合には対角線の長さ)については、隣接する開口部との距離と同程度か、あるいは隣接する開口部と開口部との距離の120%程度となるように形成するのがよい。第一電極をこのような開口部を有する面電極とすることにより、第二電極からの電界の漏れを適度に多くすることができ、優れた吸着力を発生させることができる。なお、吸着面に吸着力を均一に発生させる観点から、このような開口部が第一電極の面電極内に均一に存在させるようにするのがよい。
更にまた、第二電極が電極部材の厚み方向に第一電極に対して非重畳領域を有する場合の第4の例として、第一電極が所定の幅を有する帯状電極であって支持体の長さ方向にらせん状に配列され、第二電極が所定の範囲を有する面電極である場合を挙げることができる。この例の場合、第一電極の帯状電極の電極幅とこの帯状電極をらせん状に配列する場合の帯状電極間の隙間(ピッチ)については、先に説明した第一の例の場合と同様とするのが好ましい。
第一電極と第二電極とが同一面内に存在しない場合、すなわち、電極部材の厚さ方向に吸着面から近い順に第一電極、電極間絶縁材及び第二電極を順次積層して電極部材を形成する場合の電極間絶縁材については、例えばポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ、及びアクリルから選ばれた1種又は2種以上の樹脂からなる樹脂層によって形成してもよく、酸化アルミ、窒化アルミ、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア及びチタニアから選ばれた1種又は2種以上からなるセラミックス層によって形成してもよく、あるいは、珪素及び二酸化珪素から選ばれた1種又は2種からなる層などによって形成してもよい。このうち、量産性の観点から、好ましくはポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート及びエポキシから選ればれた1種又は2種以上の樹脂からなる樹脂層によって形成するのがよく、耐絶縁性や化学的耐性の観点から更に好ましくはポリイミドであるのがよい。
上記樹脂層については、好ましくは1又は2以上の樹脂フィルムからなるのがよい。このような樹脂フィルムとしては、具体的には、カプトン(東レ・デュポン社製商品名)、ユーピレックスADシート(宇部興産社製商品名)、アピカル(鐘淵化学工業社製商品名)等を挙げることができ、更に好ましくはポリイミドからなるカプトンである。電極間絶縁材樹脂フィルムから形成することで、第一電極と第二電極との間にボイド等が存在するおそれを可及的に排除して信頼性のある電極部材を形成することができ、絶縁耐性に優れた静電吸着体を得ることができる。例えばカプトン(東レ・デュポン社製商品名)の絶縁破壊電界強度は160MV/mであるとされており、このカプトンを電極間絶縁材とした場合には、更に優れた絶縁耐性を発揮し得る。
電極間絶縁材を樹脂層により形成する場合には、樹脂層の厚みについては1μm〜1000μm、好ましくは1μm〜500μmであるのがよい。樹脂層の厚みが1000μmより大きくなると静電吸着体を形成した際に熱伝導性の観点で好ましくない。反対に厚みが1μmより小さいと、例えば絶縁性フィルムの表裏両面に金属層を有するような市販の積層板を利用して電極部材を形成する場合に、電極間絶縁材を形成する絶縁性フィルムが1μmより薄いものを入手することが困難である。また、樹脂層の厚みが500μm以下であれば得られた静電吸着体が数kV程度の低電圧動作によって必要な吸着力(静電引力)を発現せしめることができる。
また、電極間絶縁材をセラミックス層から形成する場合は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア、イットリア、マグネシア、及びチタニアの単体又はこれらの複合体を大気あるいはプラズマなどによる溶射によって形成してよく、また、焼結済みセラミックス薄板を用いて形成してもよい。
溶射によって形成する際には、電極間絶縁材の膜厚は、一般的な溶射技術によって30〜500μm程度の範囲で形成することができ、必要に応じて最大3mm程度の厚みまでは厚くすることも可能である。この膜厚が30μmより小さいと均一な層が形成し難く、反対に500μmより大きくなると静電引力が小さくなってしまう。また、静電吸着体を得た後に、静電吸着体自体が侵食によって汚染を引き起こす可能性を可及的に低減させる目的や、耐絶縁性に優れる観点から、好ましくは99.99%以上の純度の高いものを用いて溶射によりセラミックス層を形成するのがよい。更に好ましくは、吸着面に吸着させた吸着物を効率良く冷却させる観点から、窒化アルミニウム等の熱伝導性の高いものを用いるのがよい。
溶射によってセラミックス層を形成する場合は、溶射後の上面を機械加工等により平坦化するのがよい。この際の平坦度については、絶縁体内における電極の位置関係から重要であって、電界の形成を均一にして静電引力による吸着力を吸着面において均一にする観点から、表面粗さRa(算術平均粗さ:JIS B 0601-1994)を5〜50μm程度とするのがよく、好ましくは10μm以下とするのがよい。
本発明における第一電極と第二電極については、例えば銅、タングステン、アルミニウム、ニッケル、クロム、銀、白金、錫、モリブデン、マグネシウム、パラジウム等から形成することができ、電導性あるいは生産性の観点から好ましくは銅、アルミニウムであるのがよい。また、第一電極と第二電極とは同じ材質から形成してもよく、互いに異なる材質から形成してもよい。
ここで、第一電極と第二電極とが同一面内に存在する場合、支持体の外周面に直接、あるいは後述する下部絶縁層に対して通常のスパッタ法を用いて上記金属からなる電極面を形成し、次いでこの電極面を通常のエッチング方法を用いて第一電極及び第二電極の所定の形状となるようにしてもよい。また、上記金属の1種又は2種以上をペースト状にして、印刷処理によって第一電極及び第二電極の所定の形状となるようにしてもよい。更にはイオンプレーティング蒸着法を用いた処理、メッキ処理、気相成長法で成膜の後に所定のパターンにエッチングする方法、モリブデン、タングステン、タンタル等の高融点金属を用いた溶射等の方法を用いてもよく、所定の形状となるように必要な処理を行って第一電極及び第二電極を形成してもよい。
一方、第一電極と第二電極とが同一面内に存在しない場合、先ず、上述したいずれかの方法によって支持体の外周面に直接、あるいは後述する下部絶縁層に対して第二電極を所定の形状に形成する。次いで、電極間絶縁材を介して、この電極間絶縁材の表面に、第二電極を形成する場合と同様にして、所定の形状を有する第一電極を形成する。また、ポリイミド銅張積層板である市販のユピセルN(宇部興産株式会社製商品名)やネオフレックス(三井化学株式会社製商品名)等の銅表面層を有するポリイミドシートをはじめ、絶縁フィルムの表裏両面に金属箔を有する市販の積層体を利用し、これらの金属箔をエッチング等によって所定の形状を有した第一電極及び第二電極を得てもよく、この際、絶縁性フィルムが電極間絶縁材に相当する。
また、本発明においては、静電チャックが電極部材の支持体側の面に下部絶縁材を有してもよい。電極部材を支持体の外周面にこの下部絶縁材を介して固着することができると共に、特に支持体が金属製の場合には電極部材との絶縁性を確保する意味で必要となる。また、静電チャックが電極部材の支持体と反対側の面に上部絶縁材を有しもよい。静電チャックが上部絶縁材を有することで、この上部絶縁材によって吸着面を形成することができる。なお、上部絶縁材及び下部絶縁材の上下とは、吸着面に近い方を上部、遠い方を下部と呼ぶ意味である。
上部絶縁材と下部絶縁材については、それぞれポリイミド、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、及びエポキシから選ばれた1種又は2種以上の樹脂からなる樹脂層から形成してもよく、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア、イットリア、マグネシア、及びチタニアから選ばれた1種又は2種以上からなるセラミックス層から形成してもよく、上部絶縁材と下部絶縁材とをこれらの組み合わせによって形成してもよい。静電吸着体の吸着面の凹凸を容易に可及的に低減できることから、好ましくは上部絶縁材及び下部絶縁材を上記樹脂層によって形成するのがよく、更に好ましくはこれらの樹脂層が少なくとも一方の面に熱可塑性ポリイミドを有したものであるのがよい。
上部絶縁材及び/又は下部絶縁材を樹脂層により形成する場合、電極間絶縁材の場合と同様のものを用いることができ、上部絶縁材及び/又は下部絶縁材をセラミックス層によって形成する場合についても、電極間絶縁材の場合と同様にすることができる。また、上部絶縁材及び下部絶縁材の膜厚についてはそれぞれ10μm〜200μmであるのがよい。これらの膜厚が10μmより小さいと耐電圧性の観点からこれらを設ける効果が薄れ、反対に200μmを超えると静電吸着体から吸着物への熱伝導性の点で問題が生じるおそれがある。
本発明における静電吸着体を製造する方法としては、支持体の外周面に上述したような方法によって第一電極、電極間絶縁材及び第二電極を所定の形状に形成し、静電吸着体を得てもよい。また、電極部材を上部絶縁材及び/又は下部絶縁材と積層して静電チャックシートを形成し、この静電チャックシートを支持体の外周面に巻き付け固着させてもよく、好ましくは上部絶縁材、電極部材、及び下部絶縁材を順次積層して静電チャックシートを形成し、この静電チャックシートの下部絶縁材側の面を支持体の外周面に巻き付けて固着させ、この静電チャックシートの上部絶縁材の面を吸着面として静電吸着体を得るのがよい。
上記のような静電チャックシートを得る方法として、例えば電極部材に上部絶縁材及び/又は下部絶縁材を所定の順に重ね合わせ(この際、上部絶縁材と下部絶縁材とについては、それぞれ電極部材に対向する面に熱可塑性ポリイミドフィルム等の接着性フィルムを有するのが好ましい)、処理温度100〜250℃、圧力0.1〜5MPaの条件で低温熱圧着成型して静電チャックシートを得てもよい。また、上記の上部絶縁材又は下部絶縁材のいずれか一方と電極部材とを予め上記の低温熱圧着成型を行い、次いでこの成型して得たものを残りの絶縁材と重ねて低温熱圧着成型して静電チャックシートを得てもよい。
静電チャックシートを支持体の外周面に固着させる方法としては、例えばエポキシ等の接着剤や熱可塑性ポリイミドフィルム等の接着フィルムを用いて接着してもよい。このとき、静電チャックシートの両端に切り欠き部を形成しておき、この静電チャックシートを支持体の外周面に巻き付けて固着する際に上記切り欠き部を互いに重ね合わせて静電チャックシートの両端を接合することにより、余計な凹凸を形成することなく滑らかな吸着面を得ることができる。あるいは、支持体の長さ方向に静電チャックシートの両端が折り込まれる折り込み溝を設けておき、静電チャックシートの両端を上記折り込み溝に折り込ませて支持体に固着させてもよい。このような折り込み溝を利用することで、静電チャックシートの両端を正確につないで、吸着面に余計な凹凸を形成することなく滑らかに仕上げることができる。
本発明の静電吸着体が吸着して移送するシート状の被吸着物については、枚葉紙のように所定の長さで区切られたものであってもよく、巻取り紙のように連続して巻き取られたようなものであってもよい。これらのシート状の被吸着物としては、例えばフレキシブル有機EL素子の連続製造で用いられる高分子フィルム、銅張り積層板を形成するための銅箔やポリイミドフィルム、液晶ディスプレイ等に用いられる偏光フィルム、光を拡散するためのフィルム、フィルムコンデンサの製造に用いられるフィルム、導電性樹脂フィルム接着テープのフィルム、表面保護のためのフィルム、マスキングテープのフィルム、フレキシブルプリント基板のフィルム、包装用のフィルム、鏡などに使用される偏向・反射防止のフィルム、写真用フィルム、グラビア印刷の対象となるフィルム等のような各種製造に用いられるシート状のものを例示することができ、これらについては誘電体、導電体、半導体であれば特に制限されない。
本発明における静電吸着体は、支持体の外周面に静電引力による吸着力を発生させる静電チャックを備えるため、この静電吸着体の吸着面に各種シート状の被吸着物を幅方向(静電吸着体の長さ方向)に対して均一に、かつ、平坦性良く吸着することができる。そのため、この静電吸着体が回転することにより、例えばフレキシブル有機EL素子の連続製造で用いられる高分子フィルム、銅張り積層板を形成するための銅箔やポリイミドフィルム、液晶ディスプレイ等に用いられる偏光フィルム、光を拡散するためのフィルム、フィルムコンデンサの製造に用いられるフィルム、導電性樹脂フィルム、接着テープのフィルム、表面保護のためのフィルム、マスキングテープのフィルム、フレキシブルプリント基板のフィルム、包装用のフィルム、鏡などに使用される偏向・反射防止のフィルム、写真用フイルム、グラビア印刷の対象となるフィルム等のような各種製造に用いられるシート状のものを移送することができる。この際、シート状の被吸着物に余分なテンションをかけることがないため、しわ、ゆがみ、こすれ、やぶけ等の問題を生じることなく正確かつ確実に移送することができる。特に、厚みがうすく、強度的に劣るような材質からなるシート状の被吸着物の移送・搬送においても、上記のような問題を生じることなく、効率的良く確実に移送・搬送を行うことができる。
また、ロールツーロール方式の場合のようなローラーのニップ調整等が不要であるため、シート状の被吸着物の移送・搬送を行う従来の方法と比べて労力、時間、コスト等をはるかに削減することができる。更には、本発明の静電吸着体を用いれば、ロールツーロール方式の場合に必要なローラー総数よりはるかに少ない数の静電吸着体でシート状の被吸着物の移送・搬送を行うことが可能なため、製造装置の省スペース化やコスト低減を図ることができる。特に微細加工や加工精度が要求される製造プロセスや、複数の処理室を経る必要のある工程数が多い製造プロセスの場合に発揮するこれらの効果は絶大である。
以下、添付図面に示す実施例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
図1は、実施例1に係る静電吸着体Xの斜視説明図を示す。静電吸着体Xは、直径20cm×長さ30cmからなる円柱状のアルミニウム合金製支持体1の外周面に、静電チャックシート2が巻き付けられて形成されており、この静電チャックシート2の外周面によって吸着面3が形成されている。
図2には、静電チャックシート2の斜視分解説明図が示されており、膜厚50μmであって一方の面に熱可塑性ポリイミドフィルムを有したポリイミドフィルムからなる上部絶縁材4と、銅からなる第一電極5と、膜厚50μmのポリイミドフィルムからなる電極間絶縁材6と、銅からなる第二電極7と、膜厚50μmであって一方の面に熱可塑性ポリイミドフィルムを有したポリイミドフィルムからなる下部絶縁材8とからなる。
この実施例1に係る静電チャックシート2は次のようにして得た。先ず、膜厚50μmのポリイミドフィルムの表裏両面に銅箔(表裏とも膜厚3μm)を有した銅張積層シートであるネオフレックス(三井化学株式会社製商品名)を、縦が上記支持体1の円周と同じであり、横が支持体1の長さと同じ30cmとなるように用意した。この銅張積層シートの表裏両面にシルク印刷によって所定の電極のレジストパターンを形成し、次いで塩化第二鉄からなる腐食剤を用いてエッチングを行って、それぞれ縦(支持体1の円周方向)630mm×横(支持体1の長さ方向)298mmのくし歯状電極からなる第一電極4と第二電極6とがポリイミドフィルム(電極間絶縁材5)の表裏両面に形成された電極部材9を得た。
次いで、熱可塑性ポリイミドフィルムを有した面を電極部材側に向けた上部絶縁材4と、上記電極部材9と、熱可塑性ポリイミドフィルムを有した面を電極部材側に向けた下部絶縁材8とを順次重ねて、処理温度150℃、圧力2MPaの条件で低温熱圧着成型を行って静電チャックシート2を得た。
図3は、上記で製造した静電チャックシート2の断面説明図(図2におけるA-A’断面)を示す。第一電極5のくし歯状電極と第二電極7のくし歯状電極は、それぞれのくし歯状電極を形成する帯状電極部5aと帯状電極部7aとが支持体1の長さ方向に互い違いに入り組まれて並び、電極部材9の厚み方向に第一電極5の帯状電極部5aと第二電極7の帯状電極部7aとが互いに線で接するように配置されている。ここで、第一電極5の帯状電極部5aは電極幅1mm及び厚さ3μmであり、この帯状電極部5aは1mmピッチで並び、電極幅3mm及び厚さ3μmの根元電極部5bと一体となってくし歯状電極を形成している。第二電極7についても、同様に電極幅1mm及び厚さ3μmの帯状電極部7aが1mmピッチで並び、電極幅3mm及び厚さ3μmの根元電極部7bと一体となってくし歯状電極を形成している。また、第一電極5と第二電極7との電極間距離は上記電極間絶縁材6の膜厚に相当する50μmである。なお、電極間絶縁材6を形成する上記ポリイミドフィルムは、絶縁耐圧160MV/mであるため、この実施例1に係る静電チャックシート2は8kVの絶縁耐性を備えることになる。
そして、上記静電チャックシート2を図示外の熱可塑性ポリイミドフィルムを介して先に説明した低温熱圧着処理と同じ条件で支持体1の外周面に巻き付けて固着し、静電吸着体Xを完成させた。尚、この静電吸着体Xは、第一電極5がマイナス極、第二電極7がプラス極となるように支持体1の内部より供給される直流電源(図示外)と接続されており、また、支持体1はグランド電極とされる。
図4は、実施例1における静電チャックシート2の変形例を示す断面説明図(A-A’断面)である。この実施例2に係る静電吸着体Xは、静電チャックシート2を形成する第二電極17の帯状電極部17aの電極幅を0.6mmに形成し、この第二電極17の帯状電極部17aが、第一電極5の帯状電極部5aによって形成される隙間(1mm)の中央に位置するように配置した。なお、この実施例2に係る静電チャックシート2の形成の際、上部絶縁材4、電極間絶縁材6及び下部絶縁材8のそれぞれの長さ(支持体1の外周面への巻き付け方向の長さ)が実施例1と比べて20mm程度長くなるように形成した。
一方、支持体1にはその長さ方向に凹溝(折り込み溝)1aを設けた。この凹溝1aの溝の幅は上記静電チャックシート2の厚さの2倍より若干(数μm〜数十μm)大きくし、溝の深さは10mm程度とした。そして、この支持体1の外周面に上記静電チャックシート2を巻き付けて固着する際、図5に示したようにこの静電チャックシート2の両端を上記凹溝1aに折り込ませてエポキシ等の接着剤で固定した。なお、静電チャックシート2の折り込み部分には電極が存在しないようにした。
上記で説明した以外は実施例1と同様にして、この実施例2に係る静電吸着体Xを完成させた。
図6は、実施例1における静電チャックシート2の変形例を示す断面説明図(A-A’断面)である。静電チャックシート2を形成する第二電極27を縦(支持体1の円周方向)630mm×横(支持体1の長さ方向)298mmの範囲の平面領域を有する面電極で形成した。また、実施例3においては、図7の断面説明図に示したように、得られた静電チャックシート2の両端に切り欠き部2aをそれぞれ形成し、この静電チャックシート2を支持体1の外周面に巻き付ける際、上記切り欠き部2aを互いに重ね合わせて静電チャックシート2の両端を接合すると共に、支持体1の外周面に固着させた。
上記で説明した以外は実施例1と同様にして、この実施例3に係る静電吸着体Xを完成させた。
図8は、実施例4の静電チャックシート2を形成する第一電極15の平面説明図を示す。この実施例4に係る静電チャックシート2では、厚さ3μmの第一電極15が井桁状に形成されており、この井桁状の第一電極15は、縦(支持体1の円周方向)630mm×横(支持体1の長さ方向)298mmの範囲に、縦3mm×横3mmの正方形の開口部15aが縦横3mmピッチで配列(井桁を形成する電極部分の幅が3mmとなる)されてなる。第二電極27については実施例3と同様とした。その他の条件は実施例1と同様にして、この実施例4に係る静電吸着体Xを完成させた。
図9は、実施例5の静電チャックシート2を形成する第一電極25の平面説明図を示す。この実施例5に係る静電チャックシート2を形成する第一電極25は、厚さ3μmであって、縦(支持体1の円周方向)630mm×横(支持体1の長さ方向)298mmの範囲に半径0.6mmの円形開口部25aが均一に存在して形成されている。この第一電極25では、ひとつの開口部25aに着目すると、その周りに同じ形状の開口部25aが6つ存在し、これらの6つの開口部25aは正六角形の頂点の位置にその中心がくるように配置されている。中央の開口部25aの中心と隣り合う開口部25aの中心との距離Rは1.5mmであり、また、中央の開口部25aと隣り合う開口部25aとの間隔rは0.3mmとした。第二電極27については実施例3と同様とした。その他の条件は実施例1と同様にして、この実施例5に係る静電吸着体Xを完成させた。
図10(a)は、実施例6の静電吸着体Xの外周面における第一電極35の様子を示す平面説明図である。この実施例6に係る静電吸着体Xは次のようにして製造した。
先ず、実施例1と同じ支持体1の外周面に、アルミナを用いてプラズマによる溶射によって膜厚0.2mmのセラミックス層からなる下部絶縁材18を均一に形成した。次いで、この下部絶縁材18の表面を機械加工により算術平均粗さRaが10μmとなるように平坦化処理を行った。
次いで、上記の下部絶縁材18の表面に対して均一にモリブデンを溶射して膜厚50μmの第二電極37を形成した。この第二電極37を形成するために用いたモリブデンは、下部絶縁材18を形成するセラミックス層の熱膨張係数と同程度となるようにすることから選定しており、これにより熱歪を抑えることができる。
次いで、上記第二電極37の表面に、下部絶縁材18の場合と同様の手段によって膜厚0.1mmの電極間絶縁材16を均一に形成した。この電極間絶縁材16の表面を下部絶縁材18の場合と同様に平坦化処理を行った後、更にこの電極間絶縁材16の表面に膜厚50μmの第一電極35を均一に形成するため、上記第二電極37における形成の場合と同様にモリブデンを溶射した。
次に、図10(b)の断面説明図(B−B’断面)に示したように、上記で形成した第一電極35の表面に砥石10をあてて、支持体1を所定の速度で回転させると共に、この砥石10を支持体1の長さ方向に所定の速度で移動させて、第一電極35のみを削り落として、第一電極35の形状をらせん状に仕上げた。このらせん状の第一電極35は電極幅1mm、電極間ピッチ(隣り合う第一電極との距離)1mmとなるようにした。
その後、下部絶縁材18及び電極間絶縁材16の場合と同様にして、らせん状の第一電極35を有した支持体1の表面に対して均一に膜厚0.1mmのセラミックス層からなる上部絶縁材(図示外)を設けた。この上部絶縁材の表面については、研摩処理を行った後、その表面全面を封孔するための真空含浸をエポキシあるいはシリコンで行い、更にその表面を算術平均粗さRa5〜20μmの範囲であって製造プロセスで要求される基準値、偏差内となるように機械加工を行い、吸着面を形成した。
上記のように、下部絶縁材、第一電極、電極間絶縁材、第二電極、及び上部絶縁材をそれぞれセラミックスから形成して得た静電吸着体Xによれば、これらのセラミックスは耐摩耗性に優れることから、パーティクルの発生が多く使用する環境が厳しい場合においても、その耐性において優れた性能を発揮する。また、比較的安価に静電吸着体Xを得ることができることから量産にも適する。
図11は、実施例7に係る静電吸着体Xの断面説明図(B-B’断面)を示す。この実施例7に係る静電吸着体Xは次のようにして製造した。
支持体1の外周面に下部絶縁材14を形成して平坦化処理を行うとこまでは実施例6と同様にした。次いで、上記の下部絶縁材14の表面に対してモリブデンを溶射を行い、膜厚50μmの電極層を均一に形成した。次いで、この電極層に対して所定のパターンエッチングを行い、それぞれ電極幅1mmの帯状電極部45aと帯状電極部47aとが1mmの隙間を有するように支持体1の長さ方向に交互に配列する第一電極45及び第二電極47を形成した。次いで、これら第一電極45と第二電極47を有する支持体1の表面にモリブデン溶射を行って、膜厚0.1mmのセラミックス層からなる上部絶縁材18を設けた。この際、上記第一電極の帯状電極部45aと第二電極の帯状電極部47aとの間の隙間に入り込んだ部絶縁材18の一部によって電極間絶縁材を兼ねるようにした。その後、この上部絶縁材26の表面を実施例6と同様にして研摩処理、封孔処理、及び機械加工処理を行って吸着面を形成し、静電吸着体Xを完成させた。
図12には、本発明の実施例1に係る静電吸着体Xを用いたフレキシブルEL素子の製造装置の構成例を示す。このフレキシブルEL素子の製造装置は、図示外の真空チャンバ内に収納されており、図示外の供給ロールに巻き付けられたプラスチックフィルム基板51が、蒸着源ごとに区画された処理室内を経由し、図示外の回転駆動部と連結した巻取りロール52によって巻き取られる。プラスチックフィルム基板51は膜厚0.1〜1mmのポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート又はポリエーテルスルホン等の透明な樹脂シートからなり、幅300mm、総長さは100mである。各処理室53の内部には本発明の実施例1に係る静電吸着体Xが配設されており、この静電吸着体Xはモーターとギヤボックスからなる図示外の動力伝達部と連結されている。また、この静電吸着体Xの内部には熱媒体が流れる管路と第一電極5及び第二電極7へと±1.5kVの印加電圧を供給する電圧供給線が設けられている(何れも図示外)。各処理室53内には蒸着源が収容された蒸着るつぼ54と、この蒸着るつぼ54から供給される蒸着粒子の流れを制限する遮蔽板55とが設けられており、プラスチックフィルム基板51を吸着した静電吸着体Xの円周の約1/4に蒸着るつぼ54から供給される蒸着粒子が届くようにしている。また、各処理室53へとプラスチックフィルム基板51を移送する手前には上記と同様の実施例1に係る静電吸着体Xが配設され、各処理室53から移送されてきたプラスチックフィルム基板51は回転可能なガイドローラー56を介して次の処理室53(最終の処理室53の場合は巻取りロール52)側へと移送される。
上記処理室53のひとつは、例えばフレキシブル有機EL素子の陰極を形成するために用いられこの処理室53内の蒸着るつぼ54にはアルミニウム陰極を形成するための蒸着源が収容されている。この処理室53は真空度2×10-4Paに減圧されており、上記蒸着るつぼ54は電力1kWのヒーター(図示外)によって加熱され、プラスチックフィルム基板51上に成膜速度1nm/秒の割合でアルミニウムを蒸着する。静電吸着体Xの熱媒体用管路(図示外)にはその吸着面3が室温に保持されるように熱媒体が流されており、回転速度400秒/回転の速度でプラスチックフィルム基板51を移送する。この際、静電吸着体Xの吸着面3がプラスチックフィルム基板51を吸着してプラスチックフィルム基板51を移送させる方向に作用する引っ張り力は5gf/cm2であり、静電吸着体Xの吸着面3がその円周方向の約1/4程度にプラスチックフィルム基板51を吸着して移送する際にはプラスチックフィルム基板51に対して約2.4kgfの引っ張り力が発生している。このような構成により、最終的にプラスチックフィルム基板51上に膜厚100nmのアルミニウム陰極を形成した。
この実施例8に示したような静電吸着体Xを用いたフレキシブルEL素子の製造によれば、静電吸着体Xがプラスチックフィルム基板51を吸着しなが移送することができるため、プラスチックフィルム基板51にかかるテンションを可及的に低減でき、しわの発生や、フィルムの歪み、フィルムの伸び等の問題を解消することができる。また、ロールツーロール方式の場合に比べてローラー総数が削減できて、製造装置の省スペース化やコスト低減を図ることができる。特に微細加工や加工精度が要求される製造プロセスや、複数の処理室を経る必要のある工程数が多い製造プロセスの場合に発揮する効果は絶大である。
本発明の静電吸着体は、フレキシブル有機EL素子、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイの構成品、フレキシブルプリント基板を形成するための積層板、偏光フィルム、光を拡散するためのフィルム、フィルムコンデンサ、接着テープのフィルム、表面保護のためのフィルム、マスキングテープのフィルム、フレキシブルプリント基板のフィルム、包装用のフィルム、鏡などに使用される偏向・反射防止のフィルム、写真用フイルム、グラビア印刷の対象となるフィルム等の電子・電気部品の製造において、高分子フィルム、金属箔、絶縁性フィルム、導電性フィルム、フィルム基板等のシート状のものを移送・搬送やガイドローラーとして好適に用いることができる。その他、プリンター、印刷機、コピー機、写真現像機、フィルム製造装置等を構成するローラー、ガイド等にも適用することができる。
図1は、本発明の実施例1に係る静電吸着体Xの斜視説明図である。 図2は、実施例1における静電チャックシートの斜視分解説明図である。 図3は、実施例1における静電チャックシートのA-A’断面説明図(一部)である。 図4は、本発明の実施例2に係る静電チャックシートのA-A’断面説明図(一部)である。 図5は、実施例2に係る静電吸着体Xの側面説明図である。 図6は、本発明の実施例3における静電チャックシートのA-A’断面説明図(一部)である。 図7は、実施例3における静電チャックシートのA-A’断面説明図である。 図8は、本発明の実施例4の静電チャックシートを形成する第一電極の平面説明図(一部)である。 図9は、本発明の実施例5の静電チャックシートを形成する第一電極の平面説明図(一部)である。 図10(a)は本発明の実施例6に係る静電吸着体Xの外周面における第一電極の様子を示す平面説明図(一部)であり、図10(b)は実施例6の第一電極を所定の形状に加工する様子を表した静電吸着体XのB-B’断面説明図(一部)である。 図11は、本発明の実施例7に係る静電吸着体Xの断面説明図(B-B’断面)である。 図12は、本発明の実施例1に係る静電吸着体Xを用いたフレキシブルEL素子の製造装置の構成例を示す(実施例8)。
符号の説明
X:静電吸着体、1:支持体、1a:凹溝、2:静電チャックシート、2a:静電チャックシートの端部、3:吸着面、4,14:上部絶縁材:5,15,25,35,45:第一電極、5a,45a:帯状電極部、5b:根元電極部、15a,25a:開口部、6,16:電極間絶縁材、7,17,27,37,47:第二電極、7a,17a,47a:帯状電極部、7b:根元電極部、8,18:下部絶縁材、9:電極部材、10:砥石、51:プラスチックフィルム基板、52:巻取りロール、53:処理室、54:蒸着るつぼ、55:遮蔽板、56:ガイドローラー。

Claims (15)

  1. 円柱状又は円筒状の支持体とこの支持体の外周面に巻き付けて固着された静電チャックシートとを備えてローラー状に構成されており、前記静電チャックシートが前記支持体側の下部絶縁材と、前記支持体とは反対側の上部絶縁材と、これら下部絶縁材と上部絶縁材との間の電極部材とを積層して形成されていると共に、前記電極部材が互いに極性の異なる電圧が印加される第一電極及び第二電極と、これら第一電極と第二電極との間に設けられる電極間絶縁材とで形成されており、前記静電チャックシートが被吸着物を吸着する吸着面を形成することを特徴とする静電吸着体。
  2. 電極部材は、その第一電極及び第二電極がそれぞれ帯状に形成された複数の帯状電極部を有し、これら第一電極の帯状電極部と第二電極の帯状電極部とが互いに所定の隙間を有して支持体の長さ方向に交互に配列されると共に、上記隙間には電極間絶縁材が充たされて電極部材が形成される請求項1に記載の静電吸着体。
  3. 電極部材は、その第一電極及び第二電極がそれぞれ帯状に形成された複数の帯状電極部を有し、これら第一電極の帯状電極部と第二電極の帯状電極部とが互いに所定の隙間を有して支持体の外周方向に交互に配列されると共に、上記隙間には電極間絶縁材が充たされて電極部材が形成される請求項1に記載の静電吸着体。
  4. 電極部材は、その第一電極及び第二電極がそれぞれ所定の幅を有する帯状電極であり、これら第一電極の帯状電極と第二電極の帯状電極とが互いに所定の隙間を有して支持体の長さ方向にらせん状に配列されると共に、上記隙間には電極間絶縁材が充たされて電極部材が形成される請求項1に記載の静電吸着体。
  5. 電極部材は、その厚み方向に吸着面から近い順に第一電極、電極間絶縁材及び第二電極が順次積層されると共に、上記第二電極が電極部材の厚み方向に第一電極に対して非重畳領域を有して電極部材が形成される請求項1に記載の静電吸着体。
  6. 電極部材は、その第一電極と第二電極とがそれぞれ帯状に形成された複数の帯状電極部を有し、上記第一電極の帯状電極部が互いに所定の隙間を有して支持体の長さ方向に配列されると共に、上記第二電極の帯状電極部が上記隙間に対応する電極部材の厚み方向の位置に配列される請求項5に記載の静電吸着体。
  7. 電極部材は、その第一電極と第二電極とがそれぞれ帯状に形成された複数の帯状電極部を有し、上記第一電極の帯状電極部が互いに所定の隙間を有して支持体の外周方向に配列されると共に、上記第二電極の帯状電極部が上記隙間に対応する電極部材の厚み方向の位置に配列される請求項5に記載の静電吸着体。
  8. 電極部材は、その第一電極が帯状に形成された複数の帯状電極部を有してこれら帯状電極部が所定の隙間を有して支持体の長さ方向に配列され、第二電極が所定の範囲を有する面電極である請求項5に記載の静電吸着体。
  9. 電極部材は、その第一電極が帯状に形成された複数の帯状電極部を有してこれら帯状電極部が所定の隙間を有して支持体の外周方向に配列され、第二電極が所定の範囲を有する面電極である請求項5に記載の静電吸着体。
  10. 電極部材は、その第一電極が所定の範囲を有する面電極であると共に、この面電極の範囲内には複数の開口部が設けられ、第二電極が所定の範囲を有する面電極である請求項5に記載の静電吸着体。
  11. 電極部材は、その第一電極が所定の幅を有する帯状電極であって支持体の長さ方向にらせん状に配列され、第二電極が所定の範囲を有する面電極である請求項5に記載の静電吸着体。
  12. 静電チャックシートは、その両端に切り欠き部をし、この静電チャックシートを支持体の外周面に巻き付ける際に上記切り欠き部を互いに重ね合わせて静電チャックシートの両端を接合する請求項1〜11のいずれかに記載の静電吸着体。
  13. 支持体が長さ方向に静電チャックシートの両端が折り込まれる折り込み溝を有し、静電チャックシートの両端を上記折り込み溝に折り込ませて支持体に固着する請求項1〜12のいずれかに記載の静電吸着体。
  14. 支持体の内部には熱媒体を流す管路が設けられている請求項1〜13のいずれかに記載の静電吸着体。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の静電吸着体を用い、吸着面の少なくとも一部にシート状の被吸着物を吸着しながらこの被吸着物を移送することを特徴とするシート状被吸着物の移送方法。
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