JP2010131856A - 積層シートの製造方法 - Google Patents

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良雄 斉藤
Takeshi Akai
剛 赤井
Jun Kaneko
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Abstract

【課題】ライン速度を速くしながら、シートの表面状態を向上させ、かつ充分なシート同士の密着性を付与できる、積層シートの製造方法。
【解決手段】第1のロール14と第2のロール15に巻き掛けられたエンドレスベルト16と、第1のロール14にエンドレスベルト16を挟んで接するように配置された搬送ロール13とが設けられ、第1のロール14と搬送ロール13とが温調されている熱ラミネート装置10を用い、搬送ロール13とエンドレスベルト16との間に、第1の樹脂を溶融押出しして予め成形した第1の樹脂シート19と第2の樹脂シート20とを重ねて送り込み、熱ラミネートする。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層シートの製造方法に関する。
従来、熱ラミネートは加温したロールとロールの間に複数のシートを積層して送り込むことで行われる(特許文献1参照)。
また、シートダイより押出し成形された塩化ビニルシートと、別途用意した転写シートとを、ロールとロールとの間に供給し、塩化ビニルシートの温度で熱ラミネートする方法もある(特許文献2参照)。
特開平7−39170号公報 特許第3124095号公報
しかしながら、このように、ロールとロールの間で行われる熱ラミネートでは、充分な熱量を与え難くいという問題がある。また、熱量を与え難いため、シート間の充分な密着が必要な場合は、ライン速度を落とす必要があるという問題があった。また、ロールとロールの間で行われる熱ラミネートでは、ビニルシート上に発生するゲル状の異物を押さえ込みきれないという問題もあった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、従来の熱ラミネートよりもライン速度を速くしながら、シートの表面状態を向上させ、かつ充分なシート同士の密着性を付与できる、積層シートの製造方法を目的とする。
本発明の積層シートの製造方法は、第1のロールと第2のロールに巻き掛けられたエンドレスベルトと、第1のロールにエンドレスベルトを挟んで接するように配置された搬送ロールとが設けられ、第1のロールと搬送ロールとが温調されている熱ラミネート装置を用い、搬送ロールとエンドレスベルトとの間に、第1の樹脂を溶融押出しして予め成形した第1の樹脂シートと第2の樹脂シートとを重ねて送り込み、熱ラミネートすることを特徴とする。
本発明の積層シートの製造方法では、前記第1の樹脂がポリ塩化ビニル又はグリコール変性ポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。
本発明の積層シートの製造方法では、グリコール変性ポリエチレンテレフタレートより成形される第1の樹脂シートを、エンドレスベルト及び第2の樹脂シートより幅が広い第1の樹脂シートとし、第1のロールにゴム製のロールを用いることが好ましい。
本発明の積層シートの製造方法では、前記第2の樹脂シートが、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に転写箔を設けたシートであることが好ましい。
本発明の積層シートの製造方法では、前記転写箔が硬質樹脂膜とホットメルト樹脂膜から形成されていることが好ましい。
本発明の積層シートの製造方法では、前記硬質樹脂膜が、硬質熱可塑性アクリル系樹脂膜または電離線硬化アクリル系樹脂膜であることが好ましい。
本発明の積層シートの製造方法では、前記第2の樹脂シートが、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にホットメルト樹脂膜を設けたシートであることが好ましい。
本発明の積層シートの製造方法では、前記第2の樹脂シートが、フッ素系樹脂層とアクリル樹脂層を有する複合シートであることが好ましい。
本発明の積層シートの製造方法では、前記第2のロールが温調されている熱ラミネート装置を用いてもよい。
本発明の積層シートの製造方法では、溶融押出しされた第1の樹脂を冷却して第1の樹脂シートとして成形する冷却ロールのうち、第1の樹脂シートを最後に搬送ロールに送り込む冷却ロールと、搬送ロールとが離れている熱ラミネート装置を用いることが好ましい。
本発明の積層シートの製造方法によれば、熱量付与の効率が向上するため、ライン速度を速くしながら、充分なシート同士の密着性を得ることができる。更に、積層シートの表面状態を良好にすることも可能である。
[積層シート]
本発明の積層シートの製造方法で製造される積層シートは、第1の樹脂より成形された第1の樹脂シートと、第2の樹脂シートを熱ラミネートして積層したものである。
この積層シートは、例えば、化粧シート等に用いられることができる。特に、メンブレンプレス用の化粧シート、内装用又は外装用等の化粧シートとして用いることができる。
第1の樹脂としては、ポリ塩化ビニルや非晶質のグリコール変性ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET−G」という)、アクリルニトリルブタジエンスチレン(ABS樹脂)、アクリル、ポリカーボネート等を用いることができ、中でもポリ塩化ビニルやPET−Gを用いることが好ましい。
第1の樹脂より成形される、第1の樹脂シートの厚さは特に限定しないが、100〜800μmであることが好ましく、200〜700μmであることがより好ましい。
第2の樹脂シート20としては、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に転写箔を設けたシートや、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にホットメルト樹脂膜を設けたシート等を用いることができる。また、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと転写箔の間に、ワックスなどからなる剥離層を設けたシートを用いることもできる。
転写箔としては、硬質樹脂膜とホットメルト樹脂膜から形成されているものが挙げられる。硬質樹脂膜としては、硬質熱可塑性アクリル系樹脂膜または電離線硬化アクリル系樹脂膜などを用いることができる。尚、ここで電離線とは、放射線及び電子線のことを示す。ホットメルト樹脂膜としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体等から形成される樹脂膜を用いることができる。
また、第2の樹脂シート20として、フッ素系樹脂層とアクリル樹脂層を有する複合シートを用いてもよい。ここで、フッ素系樹脂としてはフッ化ビニリデン等を用いることができる。尚、第2の樹脂シートとしてこのような複合シートを用いた場合、積層シートを外装用化粧剤等に用いることが可能である。
また、第2の樹脂シート20はこれらのシートに限られるものではない。
第2の樹脂シートの厚さは特に限定しないが、10〜150μmであることが好ましく10〜100μmであることがより好ましい。
尚、第2の樹脂シートは、1枚であっても、複数枚であってもよい。
[熱ラミネート装置]
図1は、本発明の積層シートの製造方法に用いられる、熱ラミネート装置の一実施形態例を示す。
図1で示される熱ラミネート装置10は、押出しダイ11、冷却ロール12a、冷却ロール12b、搬送ロール13、第1のロール14と第2のロール15に巻き掛けられたエンドレスベルト16、ガイドロール17、及びガイドロール18を有する。
尚、図1における搬送ロール13及び第1のロール14は、温調されている。また、搬送ロール13及び第1のロール14以外のロールが温調されていてもよい。
冷却ロール12としては、金属製のロールが好ましい。
冷却ロール12bとしては、ゴム製のロールが好ましい。
また、搬送ロール13としては、金属製のロール若しくはゴム製のロールを用いることが好ましい。なお。ゴム製のロールは表面のみがゴム製のものでもよい。
また、搬送ロール13は鏡面状であってもエンボス状であってもよく、この表面状態により、第1の樹脂シート19の表面状態を調整できる。
尚、第1の樹脂シート19を最後に搬送ロール13に送り込む冷却ロール12aと搬送ロール13とは離れていることが好ましく、その距離が1〜10mm程度であることがより好ましい(ここで、距離とは、冷却ロール12aの中心δと搬送ロール13の中心αを結んだ長さから、冷却ロール12aの半径と搬送ロール13の半径を引いたものである。)。
第1のロール14としてはゴム製のロールを用いることが好ましい。ゴム製のロールは表面のみがゴム製のものでもよい。一方、第2のロール15としては、金属製のロールを用いることが好ましい。
ところで、第1の樹脂シート19の幅が、生産性の観点から、図3で示されるように、エンドレスベルト16及び第2の樹脂シート20の幅より広い場合がある。このとき、第1の樹脂シート19が余剰幅Z分だけ第1のロール14に接触する。特に、第1の樹脂シート19がPET−Gである場合、この余剰幅Zにより、第1の樹脂シート19が第1のロール14に巻き込まれることがある。従って、この場合は特に、第1のロール14の表面をゴム製とすることが好ましい。
尚、全面がゴム製のものであっても、ロールの両端にゴム部が設けられたものでもよい。
また、エンドレスベルトとしては、積層シートの表面性(鏡面性)の確保のため、金属製が好ましい。
図1及び図3で示されるように、搬送ロール13とエンドレスベルト16とは、搬送ロール13と第1のロール14とがエンドレスベルト16を挟んで接している場所から、エンドレスベルトの流れ方向に沿って接するように配置されている。
図3で示される、搬送ロール13とエンドレスベルト16の接している面OPQRの大きさは、図1で示される、搬送ロール13の中心αと第1のロール14の中心βと第2のロール15の中心γによる∠αβγの大きさ、搬送ロール13、エンドレスベルト16、第1のロール14の大きさ等により調節される。
図1において∠αβγが小さいほど、搬送ロール13とエンドレスベルト16の接している面における、エンドレスベルト16の流れ方向の長さが長くなり、図3における搬送ロール13とエンドレスベルト16の接している面OPQRの大きさを大きくすることが可能となる。
ここで、搬送ロール13とエンドレスベルト16とが接している面の、エンドレスベルトの流れ方向に沿った長さは、50〜200mmとされることが好ましく、70〜170mmとされることがより好ましい。
この長さが50mm以上であれば、搬送ロール13とエンドレスベルト16の接している面の大きさが、熱ラミネートの速度を上げながらも、熱ラミネートするシート同士の密着性を上げることができるものとなる。
また、搬送ロール13に対する第1のロール14の接する位置は、搬送ロール13の中心αと第1のロール14の中心βが水平方向に結ばれる位置、又は水平に結ばれる場合の位置よりも高い位置(該水平方向に対して、左回りに45°程度迄)とされることが、搬送ロール13とエンドレスベルト16との接している面を大きくした際、熱ラミネート装置の搬送ロール13、エンドレスベルト16及びガイドロール18の配置をよりコンパクトにできるため好ましい。
第2の樹脂シート20を搬送するガイドロール17としては、第2の樹脂シートのしわを伸ばすためにエキスパンダーロールを用いることが好ましい。
また、第1の樹脂シート19と第2の樹脂シート20を熱ラミネートした積層シート21を搬送するガイドロール18としては徐冷することが望ましいため、金属性の温調ロールを用いることが好ましい。
[積層シートの製造方法]
以下、図1を参照しつつ、第1の樹脂シートと第2の樹脂シートを熱ラミネートしてなる積層シートの製造方法の一実施形態を説明する。なお、この実施形態は本発明の要旨を説明するためのものであり、特に限定のない限り本発明を限定するものではない。
まず、押出しダイ11を用いて第1の樹脂を溶融押出しして、冷却ロール12a、冷却ロール12bの間を通し、引き取って第1の樹脂シート19を予め形成する。
冷却ロール12a、冷却ロール12bが金属性で、第1の樹脂シート19がPET−G製の場合、冷却ロール12a、冷却ロール12bの温度は、20〜70℃であることが好ましく、20〜45℃であることがより好ましい。冷却ロール12a、冷却ロール12bの温度が70℃を越えた場合金属に巻き付く恐れがある。なお、冷却ロール12bがゴム製のロールの場合、温度は190℃以下であればよい。
また、冷却ロール12a、冷却ロール12bが金属性で、第1の樹脂シート19がポリ塩化ビニルの場合、冷却ロール12aの温度は120℃程度迄上昇させることが可能であり、冷却ロール12bの温度は60℃程度迄上昇させることが好ましい。
なお、冷却ロール12a、冷却ロール12bの温度は、第1の樹脂シート19がロールに巻きつくなどの不具合が生じない温度であればよく、第1の樹脂シートの素材、及び冷却ロール12a及び冷却ロール12bの素材によって適宜決定することが可能である。
次に、得られた第1の樹脂シート19を搬送ロール13に送り込み、更に搬送ロール13によって、搬送ロール13とエンドレスベルト16との間に送る。
また、このとき同時に第2の樹脂シート20をガイドロール17より、搬送ロール13とエンドレスベルト16との間に送る。
尚、第2の樹脂シート20は特に限定しないが、第1の樹脂シート19との密着性を上げるために、予めガイドロール17やヒーターを用いて100℃程度に加温されていてもよい。
その後、搬送ロール13とエンドレスベルト16との間に重ねて送り込まれた、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートを、搬送ロール13とエンドレスベルト16が接している面を通して熱ラミネートする。
このとき、搬送ロール13、第1のロール14及びエンドレスベルト16の温度を調節して、重ね合わせた第1の樹脂シート19及び第2の樹脂シートの温度を調節する。尚、第2のロールを温調することも可能である。
搬送ロール13とエンドレスベルト16の間に挟まれている第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートの温度は、樹脂の種類にもよるが、100〜150℃となるようにすることが好ましく、115〜130℃となるようにすることがより好ましい。
第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートの温度を100℃以上とすれば第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートを接着させることができる。更に、115℃以上とすれば、熱ラミネートするシート同士の密着性を上げることができる。
また、熱ラミネート時に第1のロール14及び搬送ロール13によって、搬送ロール13とエンドレスベルト16の間を通る第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートに圧力をかけることが好ましい。
このとき、搬送ロール13と第1のロール14の間の圧力は、50〜700N/cmであることが好ましく、100〜600N/cmであることがより好ましい。
圧力が50N/cmであれば、熱ラミネートするシート同士の密着性を上げることができる。
尚、搬送ロール13とエンドレスベルト16が接している面の圧力はエンドレスベルト16のテンション(張力)で調整して搬送ロール13と第1のロール14の間の圧力と同等にすることが好ましい。尚、エンドレスベルト16のテンション(張力)は、100〜150N程度であることが好ましい。
そして、熱ラミネートして得られた第1の樹脂シート19及び第2の樹脂シート20の積層物を積層シート21としてガイドロール18にて回収する。
従来のロールとロールによる熱ラミネートは、図4に示されるような、ロール13とロール31の線状の接触部X−Yにて行われる(以下、このように、ロールとロールの線状の接触部で行われる熱ラミネートを、以下「線圧着方式の熱ラミネート」という。)であり、熱ラミネートが可能な部分が限られていた。
しかし上述した、図1で示される熱ラミネート装置10を用いた積層シートの製造方法では、搬送ロール13とエンドレスベルト16との接する面によって熱ラミネートを行っている。つまり、熱ラミネートする部分の面積を広げることが可能となっている。
このように、熱ラミネートを行う部分が広いので、製造ライン上の熱ラミネートの時間を長くすることができる。従って、熱ラミネートのライン速度を上げることができる。また、製造ライン上の熱ラミネートの時間を長くすると、熱ラミネートのライン速度を上げてもシート同士の密着性を維持することができる。更に、このように熱ラミネートを行う部分が広い場合、エンドレスベルト16及び搬送ロール13等の鏡面を長時間積層フィルムに転写できるため、積層シートの表面状態が良好になる。具体的には、第1の樹脂シート表面上に突出しているゲル状の異物等を押さえ込み、積層シートに鏡面性を向上することが可能である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1及び図2に示す本発明の熱ラミネート装置の一例の模式図を用いて、以下の実施例及び比較例を説明する。
[実施例1]
図1に示した熱ラミネート装置10を用いた。熱ラミネート装置10において、搬送ロール13とエンドレスベルト16とは、搬送ロール13と第1のロール14とがエンドレスベルト16を挟んで接している場所から、エンドレスベルト16の流れ方向に沿って67mm接している。尚、搬送ロール13の幅は1800mmであり、第1のロール14の幅は1800mmであり、エンドレスベルト16の幅は1400mmであった。尚、エンドレスベルト16は第1のロール14と第2のロール15に巻き掛けられている。
また、冷却ロール12a及び冷却ロール12bの温度は40℃とし、搬送ロール13の温度は60℃とし、第1のロール14の温度を150℃とし、搬送ロール13と接触している部分のエンドレスベルト16の温度も150℃とした。また、第2のロール15の温度も150℃とした。尚ここで比較例1〜4と比べて搬送ロール13の温度が低いのは、熱ラミネートの面積が多いため、熱ラミネートに多くの熱量を必要しないからである。
また、冷却ロール12aの中心δと搬送ロール13の中心αを結んだ長さから、冷却ロール12aの半径と搬送ロール13の半径を引いた長さは10mmである。
まず、押出しダイ11より溶融したPET−G(イーストマン ケミカル社製)を押出し、冷却ロール12a及び冷却ロール12bの間を通し、引き取って、厚さ0.5mm、幅1600mmの第1の樹脂シート19とした。
次に、冷却ロール12aから搬送ロール13に第1の樹脂シート19を導いた。そして、搬送ロール13により、第1の樹脂シート19を搬送ロール13とエンドレスベルト16の間に導いた。
これと同時に、ガイドロール17より、厚さ0.025mm、幅1440mmの第2の樹脂シート20(特殊フィルム)を、搬送ロール13とエンドレスベルト16の間に導いて、第1の樹脂シートと重ね合わせた。
尚、第2の樹脂シートとして用いた特殊フィルムとは、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、硬質樹脂膜とホットメルト樹脂膜から形成されている転写箔を設けたシートである。そして、第2の樹脂シートのホットメルト樹脂膜と第1の樹脂シートを重ね合わせている。
その後、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートを、搬送ロール13とエンドレスベルト16が接している面を通して熱ラミネートした。なお、このとき第1のロール14(温度150℃)及び搬送ロール13(温度60℃)によって第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートにかけられる圧力は160N/cmであり、搬送ロール13とエンドレスベルト16の接触面の圧力も同程度であった。また、第2のロール15の温度は150℃であった。そして、このとき第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートの積層物の温度は110℃であった。更にこのとき、ライン速度は2m/minであった。
最後に、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートを熱ラミネートした積層シート21をガイドロール18に導き、回収した。
[実施例2〜5]
第1のロール及びエンドレスベルトの温度と、ライン速度を表1で示す値とした。また、第2のロールの温度は第1のロールの温度と同じ温度とした。その他は、実施例1と同様にして、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートが積層した積層シートを製造し、回収した。
[実施例6]
押出しダイ11より硬質ポリ塩化ビニル製の第1の樹脂シートを押出し、第2の樹脂シートをポリフッ化ビニリデン層とアクリル樹脂層の複合シート(クレハ社製「KFCシート」)とし、ロールの温度、エンドレスベルトの温度、及びライン速度等を下記のように変更した以外は、実施例1と同様にして、搬送ロール13とエンドレスベルト16が接している面を通して熱ラミネートし、積層シート21を得た。尚、積層シート21は、第2の樹脂シートのアクリル樹脂層を第1の樹脂シートと重ね合わせているものである。
尚、第1のロール14、第2のロール15及びエンドレスベルト16の温度を155℃、ライン速度は8m/min、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートが積層された積層物の表面温度は150℃であった。
得られた積層シート21について180度の剥離試験を行った。剥離試験では、積層シート21の材料破壊に必要な力以上の剥離強度が得られた。従って、シート間の密着性は良好であるといえる。
[比較例1]
図2に示した従来の熱ラミネート装置30を用いて積層シートを製造した。
熱ラミネート装置30は、押出しダイ11、冷却ロール12a及び冷却ロール12b、搬送ロール13と、搬送ロール13に接している表面がメッキ加工された圧着ロール31と、ガイドロール17、及びガイドロール18から構成される。尚、搬送ロール13の幅は1800mmであり、圧着ロール31の幅は1800mmで、中央メッキ部の幅は1400mmであった。
冷却ロール12a及び冷却ロール12bの温度は40℃とし、搬送ロール13の温度は150℃とし、圧着ロール31の温度は150℃とした。
また、冷却ロール12aと搬送ロール13とは1mm離れている。
まず、押出しダイ11より溶融したPET−G(イーストマン ケミカル社製)を押出し、冷却ロール12a及び冷却ロール12bの間を通し、引き取って、厚さ0.5mm、幅1600mmの第1の樹脂シート19とした。
次に、冷却ロール12aから搬送ロール13に第1の樹脂シート19を導いた。
そして、搬送ロール13により、第1の樹脂シート19を搬送ロール13と圧着ロール31の間に導いた。
これと同時に、ガイドロール17より、厚さ0.025mm、幅1440mmの第2の樹脂シート20(特殊フィルム)を、搬送ロール13と圧着ロール31の間に導いて、第1の樹脂シートと重ね合わせた。
その後、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートを、搬送ロール13と圧着ロール31の線状の接触部を通して熱ラミネートした。なお、このとき第1のロール14及び圧着ロール31によって、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートにかけられる圧力は160N/cmであり、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートの積層物の温度は110℃であった。またこのとき、ライン速度は2m/minであった。
最後に、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートを熱ラミネートした積層シート21をガイドロール18に導き、回収した。
[比較例2〜4]
圧着ロール31の温度と、ライン速度を表1で示す値とした他は、比較例1と同様にして、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートが積層した積層シートを製造し、回収した。
[比較例5]
押出しダイ11より硬質ポリ塩化ビニル製の第1の樹脂シートを押出し、第2の樹脂シートをポリフッ化ビニリデン層とアクリル樹脂層の複合シート(クレハ社製「KFCシート」)とし、各ロールの温度、及びライン速度等を下記のように変更した以外は、比較例1と同様にして、搬送ロール13と圧着ロール31の線状の接触部を通して熱ラミネートし、積層シート21を得た。なお、第2の樹脂シートのアクリル樹脂層を第1の樹脂シートと重ね合わせている。
尚、圧着ロール31の温度は155℃、ライン速度は8m/min、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートが積層された積層物の表面温度は140℃であった。
得られた積層シート21について、実施例6と同様の180度の剥離試験を行った。剥離試験では、剥離強度が10N/25mmと低かった。従って、シート間の密着性が良好とはいえなかった。
[密着性試験]
実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた積層シートをJIS K 5400(1990) 8.5.2 碁盤目テープ法に準拠し、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
○:碁盤目割れ無し。
×:碁盤目割れ有り。
Figure 2010131856
表1によれば、エンドレスベルトと搬送ロールの接触面による熱ラミネートで得られた、実施例1〜5の積層シートでは、熱ラミネート時のライン速度が15m/minの場合も、第1の樹脂シートと第2の樹脂シートの密着性が良好であった。
一方、搬送ロールと圧着ロールの線状の接触部による熱ラミネート(従来の線圧着方式の熱ラミネートにあたる方法)で得られた、比較例1〜4の積層シートでは、ライン速度2〜5m/minの場合は(比較例1及び比較例2)第1の樹脂シートと第2の樹脂シートの密着性を得られた。しかし、ライン速度が8m/min以上である場合(比較例3及び比較例4)密着性を得ることが出来なかった。また、比較例5で得られた積層シートは
以上の結果より、本発明の製造方法によれば、従来の製造方法と比べて、3倍程度のライン速度が可能であった。
本発明の積層シートの製造方法に用いる熱ラミネート装置の一実施形態の模式図である。 比較例で用いた、熱ラミネート装置の模式図である。 図1における搬送ロール13とエンドレスベルト16による熱ラミネートの斜視図である。 図2における搬送ロール13と圧着ロール31の斜視図である。
符号の説明
10:熱ラミネート装置
13:搬送ロール
14:第1のロール
15:第2のロール
16:エンドレスベルト
19:第1の樹脂シート
20:第2の樹脂シート

Claims (10)

  1. 第1のロールと第2のロールに巻き掛けられたエンドレスベルトと、第1のロールにエンドレスベルトを挟んで接するように配置された搬送ロールとが設けられ、第1のロールと搬送ロールとが温調されている熱ラミネート装置を用い、
    搬送ロールとエンドレスベルトとの間に、第1の樹脂を溶融押出しして予め成形した第1の樹脂シートと第2の樹脂シートとを重ねて送り込み、熱ラミネートする積層シートの製造方法。
  2. 前記第1の樹脂がポリ塩化ビニル又はグリコール変性ポリエチレンテレフタレートである請求項1に記載の積層シートの製造方法。
  3. グリコール変性ポリエチレンテレフタレートより成形される第1の樹脂シートを、エンドレスベルト及び第2の樹脂シートより幅が広い第1の樹脂シートとし、第1のロールにゴム製のロールを用いる請求項1に記載の積層シートの製造方法。
  4. 前記第2の樹脂シートが、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に転写箔を設けたシートである請求項1〜3のいずれかに記載の積層シートの製造方法。
  5. 前記転写箔が硬質樹脂膜とホットメルト樹脂膜から形成されている請求項4に記載の積層シートの製造方法。
  6. 前記硬質樹脂膜が、硬質熱可塑性アクリル系樹脂膜または電離線硬化アクリル系樹脂膜である請求項5に記載の積層シートの製造方法。
  7. 前記第2の樹脂シートが、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にホットメルト樹脂膜を設けたシートである請求項1〜3のいずれかに記載の積層シートの製造方法。
  8. 前記第2の樹脂シートが、フッ素系樹脂層とアクリル樹脂層を有する複合シートである請求項1〜3のいずれかに記載の積層シートの製造方法。
  9. 前記第2のロールが温調されている熱ラミネート装置を用いた、請求項1〜8のいずれかに記載の積層シートの製造方法。
  10. 溶融押出しされた第1の樹脂を冷却して第1の樹脂シートとして成形する冷却ロールのうち、第1の樹脂シートを最後に搬送ロールに送り込む冷却ロールと、搬送ロールとが離れている熱ラミネート装置を用いた、請求項1〜9のいずれかに記載の積層シートの製造方法。
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