JP2013046631A - 屠殺された家禽の体部位の加工方法とデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】屠殺された家禽の体部位を加工するための改良された方法及びデバイスを提案する。
【解決手段】屠殺された家禽の体部位1を加工するための方法であって、体部位1は、胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉15の少なくとも一部と、腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、当該加工方法は、腹筋組織の近くで前記背部の肉15を介して少なくとも前記体部位の下に存在する前記骨部分まで第1の切込み110を入れる工程と、前記背部の肉15を前記体部位1の前記骨部分から引き離す工程と、を含む。
【選択図】図8a

Description

本発明は、屠殺された家禽の体部位を加工することに関する。
先行技術は、屠殺された家禽の体部位を加工して、分離した内側及び/または外側の胸肉、まだ互いに繋がっている内側及び外側の胸肉、内側の胸肉がまだくっついている場合もそうでない場合もある外側半分の胸肉(即ち、鶏の片側からの外側の胸肉)、1つ、2つ、または3つの部位を有する手羽、背部の肉、クォーター、ドラム肉等の消費者にとって魅力のある生産物にする方法を開示している。
加工は、必要とされる最終生産物、または必要とされる最終生産物グループに依存して、特定のタイプの体部位に対して実行される。このような体部位の例は、例えば、全生産物(あとはオーブンに入れるだけのものにつくられる)、手羽なしのフロントハーフ、一方または両方の手羽の第1の部位が付いたフロントハーフ、一方または両方の手羽の第1及び第2の部位が付いたフロントハーフ、一方または両方の手羽の第1、第2及び第3の部位が付いたフロントハーフ、上述のタイプの1つの皮付き、または皮なしのフロントハーフ、ブレストキャップ、ロングリブ付きのブレストキャップ、ミディアムリブの付いたブレストキャップ、ハーフブレストキャップ、胸肉、ショートリブの付いた胸肉、手羽なしの背部分、1つまたはそれ以上の手羽の付いた背部分または手羽の一部である。加工の始点としては、これらのタイプの体部位の変形も可能である。
加工されるべき体部位は生産物キャリア上へ置かれ、この生産物キャリアは加工されるべき体部位を経路に沿って前進させる。体部位上に特定の加工を実行する加工デバイスは、この経路に沿って配置される。熟練者は、概して、このような加工デバイスを「モジュール」と呼ぶ。本特許出願は、いくつかのこのようなモジュール、及びこれらが実行するプロセスに関する。生産物キャリアは、加工されるべき体部位の内側に係合することができる。体部位がまだ一方もしくは両方の脚または一方もしくは両方の脚の一部を備えていれば、生産物キャリアは、代わりに、存在する脚、存在する複数の脚、存在する脚部分または存在する複数の脚部分に係合することができる。
体部位が加工されている屠殺場または加工工場の制御システムは、好適には、個々の体部位についてどの加工を実行すべきか、及び実行すべきでないかを決定することができる。どの加工を実行すべきかの選択は、例えば、個々の体部位に特有の特徴によって、または特定の日時に必要とされる特有の生産物の出荷によって決定することができる。
体部位に特定の加工を実行しない場合、これは、加工されるべき体部位を、体部位が関連モジュールの加工コンポーネント(例えば、ブレードまたはスクレーパ等)に接触することにならないように関連のモジュールを通過して案内することにより達成することができる。有利な変形例では、あらゆるモジュールのオンまたはオフを個々に切換することができる。
従って、このタイプのシステムでは、ユーザは、どのプロセスが実行されるかに関して多大な融通性を有し、かつ特定のプロセスが実行される順序に融通性を導入することも可能である。加工順序に関する融通性は、モジュールを経路に沿って互いにどこに配置するかを選択する能力に起因して、設計、セットアップ及び加工ラインとの調節に存在する。
EP1430780は、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法及びデバイスを記述している。加工されるべき体部位は、骨部分及び骨に自然に存在する肉の両方を含む。EP1430780は、このような体部位の加工の様々な最適化について記述し、特に骨部分から可能な限り多くの肉を取り出すことを強調している。
このアプローチの欠点は、視覚的に消費者を引き付けるようにしてトレイに載せることができるまでには、取り出された肉をさらにまだトリミングする必要がある場合が多いことにある。
本発明の目的は、屠殺された家禽の体部位を加工するための改良された方法及びデバイスを提案することにある。
本発明の様々な態様によれば、改良は、1つまたは複数の切込みの位置合わせを最適化することによって達成される。この方法では、消費者に望まれる可能な限り大量の肉を、望まれない肉及び他の組織(脂肪または骨片等)を望まれる肉と共に採収する代わりに、制御された方法で採収することができる。望まれる肉だけを採収することにより、その後のトリミングは不要となり、または、先行技術による方法及びデバイスの場合に必要とされる範囲では不要となる。
さらに、現代の屠殺場では、屠殺された家禽の体はオーブンに入れるだけの状態にされた後にかなりの割合で切り離され、冷却される。脚、胸肉、ドラム、手羽等の生産物は、別々に、または幾つかの類似の生産物と共に消費者向け販売用にパックされる。パックする間は、生産物をパッケージに入れる方法が極めて重要であり、結局のところ、生産物は魅力的に提示されなければならない。これを達成するために、パック部門における作業の多くはいまだ手作業で行われることが多い。
先行技術は、肉製品を自動的にパックするためのシステムを開示している。この既知のシステムは、カメラを使用するビジョンシステムを備える。このシステムは、パックされるべき各肉製品の位置及び方向を決定する。このビジョンシステムは、生産物を取り上げて必要とされる方法でパッケージに入れる多大な自由度を有するロボットを制御するために使用される。この既知のシステムは複雑であり、高価である。
本発明の目的は、屠殺された家禽の体部位を加工するための改良された方法及び改良されたシステムを提案することにある。
以下、本発明の様々な態様について記述する。これらの態様は各々、好適にはオン、オフを切換できる別のデバイス(熟練者の用語で「モジュール」と記述されることが多い)を使用して実装されることが可能である。屠殺場または加工工場の制御システムは、各体部位について、関連の体部位が関連のモジュールによって加工されるべきか、それとも関連モジュールを飛び越えて前進されるべきかを決定できることが好ましい。
本発明の第1の態様は、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
胸肉の少なくとも一部と、
前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織、例えば、前記胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部、及び/叉は、腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該加工方法は、
肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れる工程であって、前記切込みを、前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れ、前記領域における前記切込みは、実質的に前記胸肉の形状を辿る工程と、
前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
を含む方法が提案される。
本発明の第1の態様はまた、屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
胸肉の少なくとも一部と、
前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織、例えば、前記胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部、及び/又は、腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れるためのブレードであって、前記切込みは前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れられ、前記領域における前記切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿るブレードと、
前記ブレードと体部位との間で相対動作を実現するためのアクチュエータであって、前記相対動作は実質的に前記胸肉の前記輪郭に沿って延びる切込みに繋がるアクチュエータと、を含むデバイスが提案される。
胸肉上に存在する肉と、存在はするが胸肉の一部ではない他の筋肉組織との間に入れる仮の切込みは、体部位上に存在する肉のどの部分が胸肉として採収され、どの部分が採収されないかをはっきりと画定する。これは、切込みの深さは体部位の少なくとも骨部分まで延びるように選ばれる、という事実の結果でもある。
仮の切込みを入れることの利点としては、採収される胸肉をトリミングする後続の手作業が不要になることが考えられる。その結果、人件費を節約することができる。さらに、本発明による仮の切込みは胸肉の解剖学的構造に従う点では後続の手作業によるトリミングの間に手作業による切込みで平均的に可能となるものより正確であることから、より多い肉収量を得ることができる。手作業による切込みは、結局のところ、迅速かつ自由裁量で実行される必要があり、正確さに関しては有益ではない。加えて、自動の切込みは、手作業による切込みとは違って一様である。その結果、とりわけ、生産物を、具体的には胸肉を一様に提示することができる。
本発明による体部位上に存在する他の筋肉組織の一例は、胸郭及び脊椎の少なくとも一部に自然に存在する背部の肉である。この背部の肉は、本発明の第1の態様による切込みが行われた後に、胸肉から分離して採収されることが好適である。従って、存在する背部の肉と胸肉上に存在する肉との間に仮の切込みを入れることは、体部位上に存在する肉のどの部分が胸肉として採収されるべきであり、かつどの部分が背部の肉として採収されるべきかを明確に画定する。
他の筋肉組織の別の例は、腹筋組織である。図1Aの斜線領域はこれを示す。この斜線領域の筋肉組織が、本出願において「腹筋組織」として指定される筋肉組織である。図1Aのこの斜線領域における筋肉組織は「環状筋」と称される場合もあるが、当然ながら関連の筋肉組織が体部位において閉リングを形成するものである必要はない。本出願が意味するところの腹筋組織は、図1Aの斜線領域に存在する少なくとも外腹斜筋部分、少なくとも内腹斜筋部分及び少なくとも腹横筋部分を含む。腹筋組織は、胸肉と、側小柱またはデルタボーン等の体部位の特定の骨部分との間の丈夫な結合部を形成する。本出願が意味するところのデルタボーンは、図1Bにおいて符号12で示されている。
本発明による方法のこの変形例では、胸肉と腹筋組織とは、主として胸肉の輪郭に沿って体の少なくとも骨部分まで延びる切込みにより互いに分離される。
胸肉と腹筋組織とを分離することには、2つの異なる利点がある可能性がある。第1に、腹筋組織は比較的大量の脂肪を含む。この脂肪は望ましいものではなく、採収の間に胸肉と一緒に採収されない。第2に、腹筋組織と胸肉との結合が強いことに起因して、胸肉と体部位の骨部分との付着度は前者より低く、これは、胸肉の採収に必要な力が少ないことを意味する。この点について考えられる利点は、胸肉が採収される間にデルタボーンが壊れる可能性、続いて、採収される肉に、具体的には胸肉に骨の裂片が残る可能性が少ないことにある。
本発明の第1の態様の達成に際しては、切込みを図1Aにおける斜線領域の境界線に正確に沿って入れる必要はなく、よって、図1Aにおける斜線領域に含まれる全ての腹筋組織を胸肉から分離する必要がない。実際には、本発明の第1の態様による切込みは、図1Aの斜線領域における他の任意のロケーションに入れることができる。この場合、腹筋組織の一部は胸肉と共に採収される。このことにおける利点は、より多い重量の肉が採収されることにあるが、欠点は、腹筋組織にまだ骨の裂片が存在し得ることである。図1Aにおける斜線領域における、または前記斜線領域の近くに沿った切込みの正確な位置合わせの選択は、本発明の第1の態様によるデバイスのユーザ及び方法によって行うことができる。本発明の第1の態様によるデバイスは、切込みのロケーションの正確な設定を許容することが好適である。
有利な実施形態では、加工されるべき体部位は、背部の肉の少なくとも一部及び腹筋組織の少なくとも一部の両方を含み、存在する背部の肉の前記一部及び存在する腹筋組織の前記一部の両方から胸肉を分離する切込みが入れられる。
背部の肉及び/または腹筋組織と胸肉との最適な分離は、切込みが体部位上の、手羽または手羽の一部が体部位の背側で体部位上に存在していれば手羽の関節が存在するはずのロケーションを通って延びるときに達成される。
体部位上で、切込みを入れる領域における胸肉及び/または背に皮が残っていれば、当然ながら、切込みが入る際にこの皮も切断される。このことによるさらなる利点は、切込みの結果、皮剥ぎの間に皮と一緒に必ず皮下の腹膜が除去されることであると考えられる。従って、腹膜が実際に除去されているかどうかを確認する必要はなくなる。
本発明の第1の態様による切込みを入れることにおける他の利点は、EP1430780A1に開示されているような手羽の下の切込みが不要になること、及び胸から皮を容易に除去することができることであると考えられる。結局のところ、既知の方法では、皮は常に背中の皮等の他の皮部分から引き裂かれるが、これに対して本発明の第1の態様では、皮は、除去される前に既に切断して引き離されている。この時点で、胸部の皮は切断により既に背中の皮から離れていることから、皮の画定された部分が除去される。各プロセス操作では皮全体の僅かな部分しか除去されないことから(例えば、まずは胸部の皮だけ、次に後のプロセスにおいて背中だけ)、皮を除去するために必要な力は少なくなる。
切込みは真っ直ぐであってよいが、曲がった経路に沿うものであってもよい。曲がった経路は、体部位に切込みを入れるブレードに対して生産物キャリアを旋回させることによって達成することができる。また、代替方法として、生産物キャリアに対してブレードを旋回または移動させることもできる。曲がった切込みにより、胸肉の輪郭にさらに正確に沿うことができる。
切込みが入った後は、胸肉及びおそらくは例えば背部の肉等の他の利用可能な肉を体部位の骨部分から取り外すことができる。体部位がまだ手羽の少なくとも一部を含んでいれば、例えばEP1430780A1に記述されているような方法で、胸肉はこの手羽部分を引っ張ることによって体部位の骨部分から取り外されることが好適である。代替方法として、または体部位が手羽部分を含んでいなければ、掻き取りによって胸肉を体部位の骨部分から引き離すことができる。
実際に、掻き取りは、切込みが行われている間に体部位が主として水平方向に向けられる場合には好都合であることが見出されている。
本発明の第1の態様による方法は、様々なタイプの生産物キャリアと組み合わせて使用することができる。選ばれる生産物キャリアのタイプは、実際には、主に加工されている体部位のタイプによって決定される。従って、例えば、フロントハーフまたはブレストキャップまたはショート、ミディアムまたはロングリブを伴うブレストキャップを加工する場合、生産物キャリアは体部位の内側に係合するものが選ばれ、脚の少なくとも一部を含む体部位を加工する場合、脚の部分に係合する生産物キャリアが選ばれることは明らかである。
加工されるべき体部位がフロントハーフであるとすると、本発明の第1の態様による方法は、切込みが胸郭の骨部分の少なくとも一部も切り開くように実装されることが予見される。この方法では、ブレストキャップは体部位から切断され、よってこのブレストキャップは後に加工されることが可能である。
本発明の第1の態様はまた屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
胸肉の少なくとも一部と、
前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織、例えば、前記胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部、及び/叉は、腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れるためのブレードであって、前記切込みは前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れられ、前記領域における前記切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿るブレードと、
前記ブレードと体部位との間で相対動作を実現するためのアクチュエータであって、前記相対動作は実質的に前記胸肉の前記輪郭に沿って延びる切込みに繋がるアクチュエータと、
を含むデバイスにも関する。
本発明の第1の態様によるデバイスは、体部位上に存在する手羽部分を何れもブレードから離して保つ少なくとも1つのガイドを備えることが好適である。
また、本発明の第1の態様によるデバイスは、ブレードに対する生産物キャリアの旋回を制御する、または生産物キャリアに対するブレードの旋回または他の動作を制御する制御要素も備えることが好適である。この方法では、胸肉の自然な輪郭に厳密に沿って進む曲がった切込みを効果的に入れることができる。
本発明の第2の態様においても、主な考慮事項は、望まれない肉及び望まれない他の組織(脂肪または骨片等)が望まれる肉と共に採収されることを許容するのではなく、消費者に望まれる可能な限り最大量の肉が制御された方法で採収されることを保証することである。望まれる肉だけを採収することにより、後続のトリミングは限定的に留まるか、不要にすらなる。
本発明の第2の態様は、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、
前記胸郭及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、
前記腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該加工方法は、
前記腹筋組織の近くで前記背部の肉を介して少なくとも前記体部位の下に存在する前記骨部分まで第1の切込みを入れる工程と、
前記背部の肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
を含む方法を使用してこの目的を達成する。
本発明の第2の態様はまた、屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、
前記胸郭及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、
前記腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
前記腹筋組織の近くで前記背部の肉を介して少なくとも前記体部位の下に存在する前記骨部分まで第1の切込みを入れるためのブレードを有する切断デバイス、
を含むデバイスを使用してこの目的を達成する。
本発明の第2の態様に従って加工される体部位は、とりわけ、腹筋組織を含む。図1Aは、斜線領域を示す。この斜線領域における筋肉組織は、本出願において「腹筋組織」として指定されている筋肉組織である。本出願が意味するところの腹筋組織は、図1Aの斜線領域に存在する少なくとも外腹斜筋部分、少なくとも内腹斜筋部分及び少なくとも腹横筋部分を含む。腹筋組織は、胸肉と、側小柱またはデルタボーン等の体部位の特定の骨部分との間の丈夫な接続部を形成する。本出願が意味するところのデルタボーンは、図1Bにおいて符号12で示されている。
腹筋組織は、比較的大量の脂肪を含む。そのため、この筋肉組織(またはその一部)が背部の肉または胸肉と共に採収されることは望ましくない。加えて、腹筋組織は、背部の肉を体部位の骨部分に、具体的にはデルタボーンに強く繋いでいる。実際には、腹筋組織に起因して、背部の肉とデルタボーンとの結合はデルタボーン自体より強力であり、その結果、体部位の骨部分から背部の肉を分離する際にデルタボーンが壊れることはよくある。その結果、採収される背部の肉に骨の裂片が存在することになるが、当然これは望ましくない。
本発明の第2の態様による方法及びデバイスにおいては、第1の切込みは背部の肉に入れられ、この第1の切込みが背部の肉と腹筋組織とを互いから分離する。この方法では、腹筋組織はデルタボーンに付着したままである。背部の肉が体部位の骨部分から取り外されると、腹筋組織はここで骨部分の背後に留まる。さらに、体部位から肉を分離する際にはデルタボーンに何ら力を加える必要がない。この方法では、肉が分離される間に、デルタボーンがデルタボーンに加わる力によって壊れる危険性がない。
本発明の第2の態様による切込みの実行は、本発明の第1の態様による切込みの実行と容易に組み合わせることができ、2つの切込みが別々に入れられてもよい。この方法では、第1の態様による切込みがまず実行されてよく、次に、第2の態様による切込みが実行されてよい。しかしながら、逆順も可能である。また、これらの2つの切込みを組み合わせて、好適には腹筋組織の輪郭の少なくとも一部に沿って進む単一の切込みにすることも可能である。
実際には、腹筋組織と背部の肉との間の切込みが主として体部位の骨部分に対して垂直に延びていれば、優れた結果を達成できることが見出されている。さらに、胸肉と、例えば背部の肉及び/または腹筋組織等の他の筋肉組織との間の切込みが主として体部位の骨部分に対して垂直に延びていれば、より好都合である。
腹筋組織と背部の肉との間の切込みは、背部の肉と胸郭の下側との結合部のすぐ上を進むことが好適である。この文脈における「上」及び「下」は、生きている家禽の自然な姿勢に関連している。従って、切込みは、背部の肉が胸郭に繋がる、生きた家禽に頭部が載っている側と同じ側に入る。
背部の肉と腹筋組織との間の切込み、及び/又は背部の肉と胸肉との間の切込みは、腹筋組織の輪郭に可能な限り厳密に沿うことが好適である。この方法では、可能な限り最大量の望まれる肉を採収することができる。
本発明の第2の態様は、屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、
前記胸郭及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、
前記腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
前記腹筋組織の近くで前記背部の肉を介して少なくとも前記体部位の下に存在する前記骨部分まで第1の切込みを入れるためのブレードを有する切断デバイス、
を含むデバイスにも関する。
このデバイスには、背部の肉から少なくとも体部位の骨部分に至る切込みを入れるブレードが設けられ、この切込みは、腹筋組織を背部の肉から、腹筋組織がデルタボーンに付着したままになるように分離する。
このブレードは、胸肉と背部の肉との間の切込み及び/または胸肉と腹筋組織との間の切込み等の、胸肉と他の筋肉組織との間に切込みを入れるためにも使用できる。しかしながら、この切込みは、別のブレードを使用して入れられてもよい。
ブレードは、回転ブレードの形式に設計されてもよいが、固定ブレードを使用することも同等に可能である。
本発明の第3の態様は、皮剥ぎの準備をすることに関連する。フィレッティングシステムでは、例えば体部位の胸部上に残っている皮が除去されることが多い。
EP1430780が記述している皮を除去するためのデバイス及び方法では、皮はたくり上げられ、次に例えばたくり上げられた皮に係合する皮剥ぎローラによって除去される。
EP1430780は、歯付きのたくり上げ部材について記述している。歯付きたくり上げ部材の欠点は、何回か使用した後に、歯が皮及び/または脂肪で塞がってくることにある。この汚染物により、たくり上げ部材は比較的早く効力を失ってくる。
本発明の第3の態様の目的は、屠殺された家禽の体部位の皮を剥ぐための改良されたデバイスを提案することであり、このデバイスは、具体的には、改良されたたくり上げ部材を設ける。
本発明の第3の態様は、体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は少なくとも付着した皮を有する肉を含み、
当該デバイスは、
前記体部位の肉から前記皮を引き離すための皮剥ぎ手段と、
前記皮剥ぎ手段が前記体部位の肉から前記皮を引き離す前に、前記皮をたくり上げるたくり上げ手段と、を備え、
前記たくり上げ手段は、
前記加工されるべき体部位の前記皮に係合するための複数の歯と、
入口と出口とを含む空気ダクトと、を有し、
給気装置は、前記空気ダクトの前記入口へ連接されることができ、前記空気ダクトの前記出口は前記複数の歯内に、または前記複数の歯の間近に、前記空気ダクトの空気流が前記複数の歯上に存在する場合のある任意の汚染を吹き飛ばすことができるようにして位置づけられる、デバイスを使用してこの目的を達成する。
このデバイスにおいては、各々が歯に、または歯の直近に出口のある1つまたは複数の空気ダクトを有する改良されたたくり上げ部材が設けられる。大気圧より高い圧力で空気を供給できる空気供給装置を空気ダクトへ連接することにより、空気は連接された各空気ダクトの出口から流れ出す。この空気の流れは、歯に存在する場合がある皮及び/または脂肪残物等の汚染物を吹き飛ばす。この方法では、歯は清浄を保ち、汚染物で塞がらない。これにより、たくり上げ手段は、延長された連続使用期間後も正常に機能し続けることができる。
有利な実施形態では、たくり上げ手段上の歯付けの各歯に空気ダクトからの出口が設けられる。
有利な実施形態では、たくり上げ手段は、皮がたくり上げられている間に加わる力の影響下で動作する、好適には旋回することができる。たくり上げ手段は、弾性的に取り付けられることが好適である。この弾性的取付けは、引張りばね、捻りばねまたは圧縮ばねを使用して、またはカウンターウェイトを有するレバーを使用して達成することができる。
有利なさらなる実施形態では、1つまたは複数の空気ダクトの出口への空気供給を開閉するバルブが設けられ、必要な場合(即ち、歯上に除去する必要がある汚染物が存在している場合)にのみ空気を供給することにより、エネルギーを節約することができる。
有利な変形例では、バルブはたくり上げ手段の動作によって、より具体的にはその旋回によって起動される。
有利なさらなる変形例では、空気ダクト内に低圧力を生成することもできる。この低圧力を適用することにより、体部位がたくり上げ手段を押し下げると、加工されるべき体部位の皮はより大きい抵抗を受け、これによりたくし上げをより効果的に行うことができる。
たくし上げの後、皮剥ぎ手段は体部位の皮に係合し、体部位の肉から皮を引き離す。
これは既知の方法で、例えば並行に配置された1つまたは複数のローラ対を使用して行うことができ、前記ローラは、好適には螺旋形の輪郭を有する。
本発明の第4の態様は、背部の肉の分離を改良することに関連している。
本発明の第4の態様によれば、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
前記体部位は、
胸郭の背の少なくとも一部及び脊椎を含む骨部分と、
前記胸郭の背及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、を含み、
当該方法は、
前記体部位の前記背側に2つの切込みを入れる工程であって、前記切込みは前記脊椎の両側で延び、かつ前記切込みは前記脊椎の両側で前記脊椎から前記背部の肉を分離する工程と、
前記体部位上に自然に存在する前記背部の肉の少なくとも一部をスクレーパを使用して引き離す工程と、を含み、
前記スクレーパは、実質的に前記脊椎の方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、
前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、
前記切断エッジは、前記背部の肉と前記体部位の前記骨部分との結合が切断されるほど鋭く、
前記スクレーパによる前記背部の肉の引き離しは、前記脊椎に沿った前記切込みから開始され、
前記体部位と前記スクレーパとは、前記肉が引き離されている間に互いに対して移動する、方法を使用して達成される。
本発明の第4の態様によれば、屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、
背の少なくとも一部と、
前記背上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
前記加工されるべき体部位を前記デバイスに対して案内しかつ位置合わせするためのガイドと、
前記体部位の背側に2つの切込みを入れるための少なくとも1つのブレードであって、前記切込みは前記体部位の前記脊椎の両側で延び、かつ前記切込みは前記脊椎の両側で前記脊椎から前記背部の肉を分離するブレードと、
前記体部位上に存在する前記背部の肉の少なくとも一部を引き離すためのスクレーパと、を備え、
前記スクレーパは、実質的に前記脊椎が延びる方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、
前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、
前記切断エッジは、鋭く、かつ前記スクレーパによる前記背部の肉の引き離しが前記脊椎に沿った前記切込みから開始されるように前記ブレードに直近している、デバイスを使用して達成される。
体部位が本発明の第4の態様によるデバイスに進入すると、体部位の背はガイドによって案内され、位置合わせされる。好適な実施形態では、このガイドは、互いから僅かに離れた距離に位置合わせされる2つの主として平行なプレートを備える。これらのプレートは、主として体部位の運搬方向に延びる。
体部位の背が位置合わせされると、脊椎の両側で背部の肉と体部位の骨部分との結合が破壊される。これは、回転するブレードまたは固定式ブレードを使用して達成することができる。互いに隣接して設置される2つの回転ブレードは、好適な実施形態では、ガイドの並行するプレート間の空間へと延びるものが使用される。
次に、背部の肉は、体部位の骨部分から掻き取られ、少なくとも部分的に遊離される。これは、スクレーパに沿った体部位の相対動作によって行われる。スクレーパは、主として固定的な取付けを有してよい。この場合、生産物キャリアは体部位をスクレーパに沿って前進させる。反対に、スクレーパが動作してもよく、生産物キャリアは主として加工されるべき体部位を静止状態に保ってもよい。さらに、加工されるべき体部位の動作とスクレーパの動作との組合せも可能である。
スクレーパは中空形状を有し、その内側の形状は、主として加工されるべき体部位の骨部分のシステムの背側組織の外側の輪郭に一致する。さらに、スクレーパは、体部位の運搬方向から見て両側に隆起する切断エッジを有する。このエッジは、体部位の運搬方向から見てスクレーパの前側にあり、よって各体部位が接触するスクレーパの最初の部分になる。切断エッジは、曲がった形を有することが好適である。
鋭利な掻き取りエッジの使用により、先行技術により開示されているデバイス及び方法の場合のように別のブレードを使用して背部の肉の分離を開始する必要はなくなる。切断エッジは、背部の肉と体部位の骨部分との当初の強力な結合を断つ。
スクレーパは、切断エッジが脊椎の両側で背部の肉の起点を切断するブレードに直に隣接するように配置される。その結果、スクレーパの切断エッジは、関連のブレードによって作られている切込み内に入り込む。ブレードに対するスクレーパの正しい位置合わせは、スクレーパの弾性的配置によって達成することができる。回転ブレードを使用して背部の肉と脊椎との結合部が切断されれば、スクレーパは、好適には回転ブレードの回転軸に一致する軸の周りを弾性的に移動することができる。
スクレーパは、手羽の関節が損傷することなくスクレーパを通過できることを保証する少なくとも1つの凹部を備えることが好適である。
掻き取りの間、体部位はスクレーパ上に支持されることが好適である。
スクレーパは、互いの鏡像として形成される2つのスクレーパ部材を備えることが好適である。より好適には、これらのスクレーパ部材は、体部位の運搬方向に対して横断方向に動作することができる。このことによる利点は、横断方向動作を制御することにより、体部位の骨部分の形状によりよく沿わせることができることと、スクレーパのオン、オフを切換できることにある。
スクレーパは、掻き取りによって遊離される背部の肉が体部位の骨部分から遠ざけられるような形状を有することが好適である。
本発明の第4の態様によるデバイスでは、加工されるべき体部位は、体部位の加工の間に脊椎は主として運搬方向に存在しかつ背は下向きになるようにしてデバイス内へ案内されることが好適である。
本発明の第4の態様による方法の実行後に、背部の肉が体部位の骨部分から完全に分離されている場合もあるが、いまだ体部位の背部の肉と骨部分とを結合させておくことも可能である。これは、本発明の第4の態様による方法を使用して、次に詳述する本発明の第5の態様による方法を準備する場合に特に効果的である。
本発明の第5の態様は、背部の肉の採収を改良することに関連している。
本発明の第5の態様によれば、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
前記体部位は、
胸郭の背の少なくとも一部及び脊椎を含む骨部分と、
前記胸郭の背及び前記脊椎上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、を含み、
当該加工方法は、
前記体部位の下に存在する骨部分から前記背部の肉の一部を引き離す工程と、
前記引き離される背部の肉の少なくとも一部に係合し、次いで前記体部位の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取る工程と、
を含む方法によって達成される。
本発明の第5の態様によれば、屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、
胸郭の背の少なくとも一部及び脊椎を含む骨部分と、
前記胸郭の背及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、を含み、前記背部の肉は前記体部位の前記骨部分から既に部分的に引き離されており、
当該デバイスは、
前記先に引き離された背部の肉の少なくとも一部に係合するためのグリッパと、
前記体の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取るためのピーラと、
を備える、デバイスによって達成される。
先行技術によれば、背部の肉は骨プレス内で体部位の骨部分から採収される。この方法の欠点は、背部の肉の高品質な構造がほぼ完全に失われることにある。高品質の肉に対する需要を考慮すれば、骨プレスを使用する背部の肉の採収は不都合である。加えて、プレスされない肉に対してはより高い価格を要求することができ、加工された体部位当たりの収益は上がる。
背部の肉を体部位から剥がし取れば、背部の肉の比較的高品質な構造が保たれる。さらに、本発明の第5の態様によるデバイスは、体部位から背部の肉を取り外すための既知のデバイスより小型で、単純かつ安価である。
「剥ぎ取り」の意味は、下記の通りである。当初、背部の肉は、その表面のかなりの部分に渡って体部位の骨部分に付着している。従って、背部の肉と体部位の骨部分との間には結合面が存在する。しかしながら、背部の肉の一部では、体部位の骨部分との結合部が例えば掻き取りによって既に切断されている。次に、この遊離したぶら下がり状態にある肉は掴持され、この後、剥離する力がこの遊離した肉に加えられる。この剥離する力は遊離した肉を介して、まだ付着している背部の肉と体部位の基底の骨部分との結合部に作用する。剥離する力を適用することにより、背部の肉は、先行技術のように多かれ少なかれ単一の引張りで分離される代わりに、体部位の骨部分から段階的に引き離される。その結果、背部の肉はほぼその原形を保つ。体部位の骨部分との結合面のロケーションでは、既知の方法及び既知のデバイスと比較すると、本発明に従って分離される背部の肉はより完全な形である。
実際には、背部の肉の剥ぎ取りは、その各々が既に分離されている背部の肉の一部に係合する輪郭を外側に備える少なくとも2つのローラを有することにより、効果的な方法で達成できることが見出されている。次に、これらのローラは肉をしっかりと保持し、かつ体部位の骨部分から肉を剥ぎ取る。
ローラの輪郭は、螺旋形であってよい。螺旋は、連続する隆起したエッジによって、または螺旋状の線に沿って位置合わせされている、互いからある程度の距離を隔てて存在する複数の突起によって形成されてよい。
背部の肉の最も効果的な剥ぎ取りは、体部位がローラに対して移動される場合に、具体的には、体部位が主としてローラの軸方向へ移動する場合に達成される。これとは別に、肉の効果的な剥ぎ取りは、体部位を主として脊椎方向へ移動させ、これにより、ローラの軸方向が体部位の運搬方向と共に鋭角を囲むことによって達成することが可能である。
好適には、選択されるローラの螺旋形の輪郭は、剥ぎ取りの間にローラが背部の肉を運搬方向とは反対の方向へ移動させるようなものである。
体部位をローラ間で移動させて、ローラと体部位の側面との係合を強めることができるように、ローラ間には幾分かの空間が存在することが好適である。ローラ間における空間の存在には、背部の肉がローラ間で潰されず、その元の高品質な構造を保つという重要な利点がある。
体部位の骨部分から既に分離されている背部の肉の一部は、グリッパが背部の肉に係合するとき体部位の骨部分からぶら下がっていれば有利である。この方法では、グリッパは背部の肉をより容易に掴むことができる。
体部位は、背が下向きにされた位置において本発明の第5の態様によるデバイスに供給されることが好適である。この方法では、背部の肉の先に分離された部分が重力によって下に引っ張られる。
体部位は、背部の肉が引き剥がされる間に、好適には主として体部位の対称面に対して垂直に延びる軸を中心にして旋回することもできることが好適である。この方法において、背部の肉が剥がれる力の方向は、体部位の解剖学的構造に適合される。
本発明の第5の態様による方法及びデバイスは、体部位の内側に係合する生産物キャリアの使用と容易に組み合わせることができる。
ローラは、主として平行に取り付けられることが好適である。実際には、これにより最も良い結果が生まれる。さらに、ローラは弾性的に取り付けられることが好適である。
有利な実施形態では、係合及び剥ぎ取りは、4つのローラの組合せによって達成される。これらのローラは、これらがローラの軸方向から見ると、加工されるべき体部位の脊椎方向から見た輪郭に近似するようにして、互いに対して位置合わせされることが好適である。これは、確実な係合及び剥ぎ取りを保証する。
本発明の第6の態様は、胸肉の採収を改良することに関連する。
本発明の第6の態様によれば、この改良は、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部及び胸骨の少なくとも一部を含む骨部分と、
外側の胸肉の少なくとも一部及び内側の胸肉の少なくとも一部を含み、前記胸郭上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、
前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との間に自然に存在する膜の少なくとも一部と、を含み、
当該方法は、
胸骨の両側に仮の切込みを入れる工程であって、前記仮の切込みは、前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との間に存在する膜の一部を原形のまま残す工程と、
第1のスクレーパを使用して、両側で前記胸骨にもたれて存在する肉を掻き取って遊離する工程と、
第2のスクレーパを使用して、前記胸郭から前記内側の胸肉の肉の少なくとも一部を掻き取って遊離する工程と、
前記内側の胸肉と前記胸郭との間の結合膜を切断する工程と、
前記体部位の前記骨部分から前記外側の胸肉及び前記内側の胸肉を取り外す工程であって、前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との結合部は原形のまま残る工程と、
を含む方法によって実現される。
本発明の第6の態様によれば、この改良は、屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部と、
胸骨の少なくとも一部と、
前記外側の胸肉の少なくとも一部及び前記内側の胸肉の少なくとも一部を含み、前記胸郭上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
前記胸骨の両側に仮の切込みを入れるためのブレードであって、前記仮の切込みは、前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との間の膜を原形のまま残すブレードと、
両側で前記胸骨に対して存在する肉を掻き取って遊離するための第1のスクレーパと、
前記胸郭から前記胸郭上に自然に存在する前記内側の胸肉の肉の一部を掻き取って遊離するための第2のスクレーパと、
前記内側の胸肉と前記胸郭との間の結合膜を切断する第2のブレードと、
を備える、デバイスによって実現される。
胸肉を採収する既知の方法では、胸肉は、まず胸骨に沿った両側の二重の切込みによって二分される。既知の仮の切込みにより、内側の胸肉(「第2の胸肉」)と外側の胸肉との間の結合膜が切断される。その結果、内側の胸肉は、外側の胸肉が除去されるとき、加工されるべき体部位の骨部分の裏側に残る。よって、内側の胸肉は別に採収される必要がある。
本発明の第6の態様による方法及びデバイスでは、内側の胸肉と外側の胸肉との間の結合膜は仮の切込みが入るとき無傷のままである。その結果、外側の胸肉と外側の胸肉とを同時に採収することができる。内側の胸肉と外側の胸肉との間の膜を無傷に保つことは、実際には、胸骨に沿った仮の切込みを体部位の骨部分まで至らせないことによって達成できる。本発明の第6の態様による仮の切込みは、胸肉の両半分を胸骨の両側で互いに結合しかつ胸骨に結合する腱を、肉を介して内側の胸肉の始まりまで切断する。
仮の切込みは、可能な限り胸骨に沿って入れられることが好適である。
本発明の第6の態様による方法及びデバイスでは、次に、胸骨の両側の肉、具体的には内側の胸肉が部分的に掻き取りによって遊離される。実際には、この場合、切断エッジのないスクレーパが良い結果を生むことが見出されている。しかしながら、この場合も、所望により切断エッジを使用することができる。
胸骨の両側の肉を引き離すためのスクレーパは、各々が胸骨の片側に作用する2つのスクレーパ部材を備えることが好適である。このスクレーパは、可能な限り胸骨に沿って移動し、かつこのプロセスの間は胸骨の輪郭に従って進むことが好適である。これは、胸骨の両側で肉を掻き取って遊離させるスクレーパ(第1のスクレーパ)のスクレーパ部材を弾性的に取り付ける設計において容易に達成することができる。この方法では、胸骨の形状及び大きさの自然な変形に容易に対応することができる。第1のスクレーパのスクレーパ部材は、これらが複数の方向へ、例えば主として互いに対して垂直である水平及び垂直等の2つの別々の方向へ移動することができるようにして、弾性的に取り付けられることが好適である。
胸骨の両側で肉を掻き取って遊離させることは、胸骨の両側の肉が外側へ押される、即ち胸骨から離れて押されることにも繋がる。第1のスクレーパは、肉がすでに胸郭に沿って少し押されるように形成されることが好適である。
次は、第2のスクレーパが、胸郭上に自然に存在する肉を掻き取って遊離させる。第2のスクレーパは、各々が胸郭の片側に作用する2つのスクレーパ部材を備えることが好適である。さらに、より好適には、2つのスクレーパ部材は互いに連結される。
実際には、これらのスクレーパ部材も切断エッジを有する必要がないことが見出されている。このことにおける利点は、スクレーパ部材のサービス寿命が長くなること、またはより硬度の低い物質から製造できることにある。結局のところ、スクレーパ部材は、切断エッジが摩耗によって鈍くなると早急に研ぐ、または交換しなければならなくなる。第1及び第2のスクレーパに使用できるスクレーパ部材は、切断エッジを設ける必要がないことから、この問題に悩まされることがない。
第2のスクレーパも、胸郭の形状及び大きさの自然な変形に対応できるように弾性的に取り付けられることが好適である。
胸郭から肉が掻き取られて遊離された後も、内側の胸肉または外側の胸肉と胸郭との間には結合膜がまだ存在する。この結合膜は比較的強く、掻き取りによってさらに損傷されない限り破れない。従って、第6の態様は、この膜が切断によって破壊されるという規定を含む。
この切断は、本発明によるデバイスにおいて、好適には起動され得るブレードとして設計されるブレードにより実行される。有利な実施形態では、このようなブレードは、第2のスクレーパの2つのスクレーパ部材の各々に嵌合される。回転する2つのブレードも、起動可能なブレードの代替例として包含されてもよい。
ここで、内側の胸肉及び外側の胸肉を体部位の骨部分から一緒に取り除くことができる。加工されるべき体部位に関しては、さらに1つまたは複数の手羽部分を含むことが好適であり、内側の胸肉及び外側の胸肉は、少なくとも一方の手羽部分に引張り力を加えることによって一緒に除去される。
本発明の第7の態様は、屠殺された家禽の体部位を加工するための改良された方法及び改良されたデバイスに関連している。
本発明の第6の態様は、外側の胸肉及び内側の胸肉を、採収後もこれらが互いに結合されたままであるようにして採収することを可能にする。常套的に、まずは外側の胸肉が胸郭から少なくとも部分的に引き離され、その間、存在する1つまたは複数の内側の胸肉は体部位の骨部分に結合したままである。外側の胸肉を引き離すことにより、内側の胸肉及び内側の胸肉と体部位の骨部分との間の結合部が露出される。このプロセスの間、内側の胸肉を手羽の関節に結合している腱も露出される。この腱は主としてトリオセウス管内へ延び、採収された胸肉内では白い腱組織の細長い一片のように見ることができる。
高い品質要件を設定する胸肉の購入者は、概して、この腱の存在が可能な限り少ないことを要求する。腱は、胸肉上に遊離してぶら下がった腱がもはや存在しないようなロケーションで断たれていることが好適である。
EP1070456は、存在している胸郭部分からまず外側の胸肉の大部分が引き離される方法について記述している。その結果、外側の胸肉の引き離された部分はぶら下がり、必然的に、内側の胸肉及びその体の骨部分との結合部が露出状態になる。この後、関連の腱が切断される。
上述の既知の方法は、本出願に記述している本発明の第6の態様と組み合わせた使用には適切でない。外側の胸肉はまだ胸郭から引き離されていないことから、EP1070456に記述されている方法が使用されれば外側の胸肉が切断されることになり、望ましくない。
別の既知の方法では、まず外側の胸肉が体部位から引き離される。第1の例では、内側の胸肉は体部位の裏側に留まっている。次に、内側の胸肉を体部位の骨部分へ結合している腱が掻き取られて遊離され、かつ/または切断されて遊離され、この後、内側の胸肉がラインの隣に配置されている少なくとも2名の人員によって採収される。これは、困難かつ単調な作業である。さらに、この方法は幾つかの機械の使用を必要とし、かつこの方法の使用では、関連の外側の胸肉にまだ結合されている内側の胸肉を採収することは不可能である。
本発明の第7の態様によるデバイス及び方法を使用する目的は、内側の胸肉と手羽の関節との間の腱を、加工されるべき体部位上に存在する胸郭部分に外側の胸肉がまだ付着している間に切断することにある。これにより、本発明の第6の態様による方法と第7の態様による方法とを組み合わせることが可能であり、このプロセスの間、内側の胸肉及び外側の胸肉は互いに結合された状態で一緒に採収されることが可能であって、一方で白い腱もまだ巧みに切断されることが可能である。この目的は、屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、プロセスの開始時点で、
胸郭の少なくとも一部、鎖骨の少なくとも一部、及び手羽の関節の少なくとも一部を有する骨部分と、
前記胸郭の存在する部分に繋がる外側の胸肉の少なくとも一部と、
内側の胸肉の少なくとも一部と、
少なくとも、前記内側の胸肉を前記手羽の関節へ結合する腱と、を含み、
当該デバイスは、
前記外側の胸肉の少なくとも一部を第1の位置に保持する外側の胸肉ガイドと、
叉骨の自由端を第2の位置に保持する鎖骨ガイドと、
前記腱を切断する少なくとも1つのブレードと、
を備える、デバイスによって達成される。
この目的はまた、本発明の第7の態様によるデバイスを使用して、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
前記体部位は、加工開始時点で、
胸郭の少なくとも一部、鎖骨の少なくとも一部、及び手羽の関節の少なくとも一部を有する骨部分と、
前記胸郭の存在する部分に繋がる外側の胸肉の少なくとも一部と、
内側の胸肉の少なくとも一部と、
少なくとも、前記内側の胸肉を前記手羽の関節へ結合する腱と、を含み、
当該方法は、
外側の胸肉ガイドを使用して、前記外側の胸肉の少なくとも一部を前記鎖骨の自由端から離れた第1の位置まで押しやり、かつ叉骨ガイドを使用して、前記鎖骨の自由端を前記外側の胸肉から離れた第2の位置まで押しやることによって前記腱を露出させる工程と、
前記外側の胸肉が前記第1の位置にありかつ前記鎖骨の自由端が前記第2の位置にある間に前記腱を切断する工程と、
を含む方法によって達成される。
本発明の第7の態様による方法を実装するために、一方の手上の関節及び外側の胸肉と他方の手上の叉骨との結合は、加工されるべき体部位上で破壊されている。これにより、体部位の首側の外側の胸肉には体部位の骨部分に対して幾分かの融通性が達成される。
可能な実施形態では、本発明の第7の態様による方法は、叉骨を取り外された体部位上で実行される。このプロセスでは、体部位の首側に比較的大きい開口が生成される。
体部位が本発明の第7の態様によるデバイス内に供給されると、外側の胸肉は外側胸肉ガイドに接触する。この外側胸肉ガイドは、叉骨が取り外されたときに生成された開口側で、よって先に首が存在していた側で外側の胸肉に係合する。外側胸肉ガイドは、それが係合している外側の胸肉の部分を鎖骨から遠位へ押しやる。外側胸肉ガイドは、腱を切断するブレードの脇を通る間、外側の胸肉を押しつけた状態に保つ。外側の胸肉の上部の押しやられる位置は、「第1の位置」として知られる。
体部位が本発明の第7の態様によるデバイス内に供給されると、鎖骨の自由端は鎖骨ガイドに係合される。鎖骨ガイドは、通過する腱を切断するブレードのそばを通る間、鎖骨の自由端を第2の位置に保つ。
本発明の第7の態様による加工作業の間、体部位は生産物キャリア上にある。この生産物キャリアは、加工されるべき体部位を本発明の第7の態様によるガイド及び1つまたは複数のブレードを通過して前進させることが好適である。生産物キャリアは、体部位を、体部位の胸部が下向きになりかつ脊椎は体部位が本発明の第7の態様によるデバイスを通って従う経路に対して主として水平かつ横断的であるようにして保持することが好適である。胸部が下向きである場合、外側胸肉ガイドは外側の胸肉の上部を押し下げて保持し、鎖骨ガイドは、腱が切断される間に鎖骨の自由端が1つまたは複数のブレードによって押し上げられることを防止する。脊椎(存在する場合;脊椎が存在しない場合には、これが存在すると仮定した場合の脊椎を意味する)が主として経路に対し横断的に方向づけられるものとすれば、外側胸肉ガイド及び鎖骨ガイドを経路に対して平行に位置合わせすることが可能である。
この実施形態では、さらに、生産物キャリアは体部位を押し上げてガイドに当てることが有利である。これにより、外側の胸肉及び鎖骨の自由端は共に小さい圧力でその個々のガイドにもたれかかることになる。
外側の胸肉を押し下げ、かつ鎖骨の自由端が早急に上へ移動することを防止すると、切断されるべき腱が露出する。これにより、腱はブレードにアクセスできるようになる。
腱は、回転するブレードによって切断されることが好適である。代替として、固定式のブレードが使用されてよい。有利な実施形態では、経路沿いに互いに隣接して配置された2つの回転ブレードが使用される。これらのブレードは、反対方向へ回転することが好適である。1つまたは複数の回転ブレードが使用されれば、ブレードに鋸歯形のエッジを装備することが好適である。
これまでの説明では、「腱」に多く言及している。しかしながら、内側の胸肉は各々、それ自体を関連の手羽の関節に結合する腱を有する。概して、本発明の第7の態様による方法及びデバイスは、いまだ両方の内側の胸肉が存在する体部位の加工に使用される。この場合は、本発明による方法及びデバイスを使用して両方の腱が切断される。
本発明の第8の態様によれば、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
加工デバイスを使用して前記体部位に対し加工を実行する工程であって、前記体部位は、前記加工デバイスに対して所定の位置及び方向性を有し、前記加工の間、前記体部位の少なくとも1つの採収可能な部分を前記体部位の他の部分から分離する工程と、
給送デバイスを使用して、前記採収可能な部分をトレイまで運ぶ工程であって、前記給送デバイスに対する前記採収可能な部分の方向性は、前記加工デバイスに対する前記採収可能な部分の前記方向性を基礎として既知である工程と、
前記体部位の前記採収可能な部分を前記トレイに所定の位置及び所定の方向性で置く工程と、
を含む方法が提案される。
本発明の第8の態様によれば、屠殺された家禽の体部位を加工するためのシステムであって、
前記体部位を保持するための生産物キャリアと、
前記体部位に加工を実行するための加工デバイスであって、前記体部位は加工方向に対して所定の位置及び方向性にあり、前記加工の間に前記体部位の少なくとも1つの採収可能な部分が前記体部位の他の部分から分離されている、加工デバイスと、
前記体部位の前記採収可能な部分をトレイ内へ供給するための起動可能な給送デバイスであって、前記給送デバイスに対する前記採収可能な部分の方向性は、前記加工デバイスに対する前記採収可能な部分の前記方向性を基礎として既知であるデバイスと、
前記給送デバイスが前記採収可能な部分を所定の位置及び所定の方向性で置くことができるトレイを保持するためのパッケージステーションと、
を備える、システムも提案される。
本発明の第8の態様による方法及びシステムでは、加工されるべき体部位の加工デバイスに対する既知の方向性が利用される。従って、採収可能部分の加工中の位置及び方向性も既知である。採収可能部分をパックする際にも、採収可能部分のこの既知の方向性及び位置を利用することができ、これは下記のように行われる。給送デバイスは、体部位からの採収可能部分を受け入れ、これをパッケージとして機能するトレイ内に入れる。体部位からの各採収可能部分を同じように受け入れることにより、各採収可能部分は給送デバイスに対して同じ方向性を有する。給送デバイスが採収可能部分に係合する点も常に同じであり、明らかにこれは、採収可能部分の形状及びサイズの自然な変形以外である。
パック作業の間の意図は、各採収可能部分をパッケージに同じ、再現可能かつ消費者を誘うような方法で置くことにある。給送デバイスは、同じ方向性及び同じロケーションで各採収可能部分に係合することから、給送デバイスが加工デバイスとトレイとの間で採収可能部分に加える給送動作は、あらゆる場合で同じであることが可能である。これにより、複雑な制御及び複雑な調整は不要になり、給送デバイスの設計を非常に単純にすることができる。
本発明による方法及びシステムにおける使用に適する採収可能部分の例は、例えば、胸肉(片方、両方)、脚、クォーター、皮なし腿、ドラム、手羽または手羽の一部である。体部位の残りの部分から分離された後、所望により、採収可能部分はコーティングされていてよい。
加工されるべき体部位に依存して、生産物キャリアは、体部位を加工デバイスに対して位置合わせしかつ方向づけることができる。このプロセスの間、生産物キャリアは、例えば体部位の胸腔または腹腔内に、あるいは1つまたは複数の脚部上に係合することができる。
採収可能部分が体部位の他の部分から分離された時点から採収可能部分がトレイ内に供給されるまでの間、採収可能部分はバッファ内に置かれることが予見される。この工程では、採収可能部分は、採収可能部分をトレイ内に供給する給送デバイスが既知の方向性かつ既知の位置で採収可能部分を再び供給されるように、バッファ内に所定された方向性で置かれる。
給送デバイスは、コンベヤを備えることが予見されていて、採収可能部分はコンベヤ上に所呈の方向性で載ることになる。この実施形態は、例えばEP1430780A1に記述されているような、体部位の胸郭から胸肉を引っ張って遊離させる加工デバイスと組み合わせて容易に使用することができる。この既知のデバイスでは、引き離された胸肉は常に同じようにしてコンベヤにより前記デバイスから受け入れられる。従って、全ての胸肉は、同じ方向性でコンベヤ上へ載ることになる。これを達成するために、コンベヤは、胸肉が加工デバイスを出る吐出点から短い距離に位置合わせされることが好適である。
コンベヤは、採収可能部分を、コンベヤの端に配置されるトレイ内へ直接置くことができる。採収可能部分をコンベヤからトレイまたは小さいトレイに入れるための別の可能性は、所謂ドロップ式のコンベヤである。これは、採収可能部分がトレイより上に来ると即時引き返すコンベヤである。
また、給送デバイスがロボットを備えることも予見される。ロボットは、採収可能部分をコンベヤから取り出してトレイに供給することができるが、例えば、バッファから採収可能部分を取り出すこともできる。別の有利な実施形態では、ロボットは、採収可能部分が、加工デバイスによって体部位の他の部分から分離される前に既にこの採収可能部分を保持している。採収可能部分が体部位の他の部分から分離されるとすぐ、給送デバイスが採収可能部分を既に保持している。その結果、追加の移送は回避され、給送デバイスに対する採収可能部分の必要な位置及び方向性を高精度で保証することができる。
ロボットは、採収可能部分をトレイに直接置くことができるが、これをバッファに置くこともできる。次に、同じロボットまたは別のロボットがこの採収可能生産物をバッファから再度抽出し、トレイ内に置くことができる。
ロボットの設計は、非常に単純であってよい。結局のところ、採収可能部分が掴持されるべき位置、及び採収可能部分が置かれるべきトレイ内の位置は常に同じである。従って、ロボットは、ある範囲の異なる動作を行う必要がない。従って、ロボットが実行する必要のある動作の複雑さは、加工デバイスと、存在すればバッファと、1つまたは複数の採収可能部分を受け入れることができるようにトレイが配置される場所との相互位置に依存する。動作が多かれ少なかれ直進性であれば、単一の拡張可能かつ/または旋回可能なアームで充分である可能性がある。
当然ながら、特定の状況では、より複雑な動作を実行できるより高性能のロボットを使用する必要がある場合がある。その場合は、例えば、蝶番によって互いに接続される2つのアームを有するロボットが考察される可能性もある。それでもこのようなロボット及びその制御は、本発明によるロボットは所定の1つまたは少数の異なる動作を実行する能力を有するだけでよいことから、既知のシステムにおけるロボットよりまだ遙かに単純である。
有利な実施形態では、給送デバイスは、採収可能部分がトレイに供給されている間に採収可能部分を掴むグリッパを備える。グリッパは、その生肉との接触に起因して、ステンレス鋼で製造されることが好適である。有利な実施形態では、グリッパはロボットアーム上へ偏心的に取り付けられる。次に、グリッパは、ロボットアームに対して回転可能であることが好適である。
この有利な実施形態は、具体的には、採収可能部分を体部位の他の部分から分離する間に給送デバイスが採収可能部分を掴んでいる本方法の変形例に適する。
本発明による方法及びシステムでは、採収可能部分は、例えばX線装置を使用して望ましくない骨部分または割れた骨をチェックされることが予見される。これは、採収可能部分がトレイに置かれた後に実行されることが好適である。採収可能部分の位置及び方向性は常時知られていることから、任意の骨部分の可能性のあるロケーションも知られている。これは、検査を大幅に単純化する。
また、本発明による方法及びシステムでは、採収可能部分は、例えばカメラを使用して視覚的に検査されることも予見される。視覚検査は、採収可能部分の品質を目的として行われてもよいが、例えば採収可能部分のトレイでの望まれる提示の確認として実行されてもよい。
本発明の意味合いにおけるトレイは、1つまたは複数の採収可能部分を保持することに適していてよい。これは、採収可能部分を入れて消費者に提示する浅いトレイであってもよいが、例えば、小売業者への運搬に使用される木箱であってもよい。ほとんどの場合、トレイは1つまたは複数の隆起した縁を有するが、これは、本発明の概念における要件ではない。
トレイに幾つかの採収可能部分が置かれる場合は、提示の観点から、採収可能部分が互いに対して所定の位置を取ることが望ましい。従って、常に同じ動作であればロボットで十分に行えることを保証するために、トレイは、次の採収可能部分を正しい位置に置けるように、次の採収可能部分のトレイへの配置の前に毎回給送デバイスに対して移動されれば有利である。
給送デバイスは、トレイに幾つかの採収可能部分を同時に置くことが予見される。例えば、給送デバイスがバッファまたはコンベヤから幾つかの採収可能部分を同時に集める場合、または幾つかの採収可能部分が体部位の残りから同時に分離される場合がそうであると思われる。
また、幾つかの採収可能部分は、体部位の残りから分離された後にバッファに互いに対して所定の位置及び所定の方向性で置かれ、次にトレイに群として、その相互的な位置及び方向性が保たれるように配置されることも予見される。
トレイは、デスタッカから、給送デバイスがトレイに採収可能部分を置くロケーションへ送られることが好適である。
有利な実施形態では、デスタックプロセスは:
− 少なくとも2つのトレイより成るスタックをホルダ内に置く工程と、
− トレイのスタックを、キャリアを使用して支持する工程であって、前記キャリアは、各々が第1、第2及び第3のベースプレートを連続して装備する同時に動作可能な2つのガイドを備え、第1及び第3のベースプレートは主として互いに一直線上にあり、第2のベースプレートは第1及び第3のベースプレートより高く、トレイのスタックは第1のベースプレート上に支持されている、工程と、
− 第2のベースプレートがスタックの底からの1つのトレイを支持し、そのスタックの底のトレイが支持されなくなるように、ガイドを同時に動作させる工程と、
− 次いでそのスタックの底のトレイであるトレイを第3のベースプレートが支持するように、さらにガイドを同時に動作させる工程と
を含む。
以下、添付の図面を参照して、本発明の様々な態様によるデバイス及び方法をより詳細に説明する。これらの図面は、何ら限定を含意するものではなく、例示的な実施形態を示す。
本発明の第1の態様による切込みを含む体部位の例を示す。 体部位の解剖学的構造の概観であり、腹筋組織を示す。 体部位の解剖学的構造の概観であり、デルタボーンを示す。 上にフロントハーフを含む生産物キャリアを示す。 生産物キャリア上のブレストキャップの配置を示す。 生産物キャリア上のブレストキャップの配置を示す。 生産物キャリアの代替例を示す。 加工されるべき体部位として手羽付きのブレストキャップを含む図1Fの代替生産物キャリアを示す。 加工されるべき体部位として手羽なしのブレストキャップを含む図1Fの代替生産物キャリアを示す。 本発明の第1の態様による方法及びデバイスの一部の第1の例を示す。 本発明の第1の態様による方法及びデバイスの一部の第2の例示的な実施形態を示す。 図3によるデバイスの一部を示す。 体部位を示す線画である。 本発明の第2の態様によるデバイスにおける、本発明の第2の態様による方法の第1の段階を示す。 本発明の第2の態様によるデバイスにおける、本発明の第2の態様による方法の第2の段階を示す。 屠殺された家禽の体部位内の切込みの可能な実施形態を示す。 屠殺された家禽の体部位内の切込みの可能な実施形態を示す。 本発明の第5の態様による方法の第1の段階における、本発明の第5の態様による方法及びデバイスの第1の実施形態の一部を示す。 本発明の第5の態様による方法の第1の段階における、本発明の第5の態様による方法及びデバイスの第1の実施形態の一部を示す。 本発明の第5の態様による方法の第1の段階における、本発明の第5の態様による方法及びデバイスの第1の実施形態の一部を示す。 体部位の背からの背部の肉の剥ぎ取りを図式的に示す。 本発明の第5の態様による方法の第2の実施形態の第1の段階を示す。 本発明の第5の態様による方法の第2の実施形態の第2の段階を示す。 本発明の第5の態様による方法及びデバイスの変形例の一部を示す。 本発明の第5の態様による方法及びデバイスの変形例の一部であって、本発明の第5の態様による方法の幾分か後の段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様によるデバイスの一実施形態の概観を示す。 胸骨の両側に仮の切込みを入れることを示す。 生産物キャリア50によって保持される間に体部位を第1のスクレーパを渡って案内することを示す。 生産物キャリア50によって保持される間に体部位を第1のスクレーパを渡って案内することを示す。 胸骨の両側に仮の切込みを入れることを示す断面図である。 掻き取りの間の体部位、第1のスクレーパ部材及びガイドを示す断面図である。 第1のスクレーパによる掻き取りを示す詳細図である。 第2のスクレーパ部材による掻き取りを示す断面図である。 第2のスクレーパによる掻き取りを示す詳細図である。 起動可能なブレードの非活動位置を示す。 体部位における切込みの位置及び掻き取って遊離されるべき胸肉の部分を示す。 本発明の第4の態様によるデバイスの概観を示す。 本発明の第4の態様による方法の第1の段階を実行中の図29のデバイスを示す。 図30の状況を示す断面図である。 図30の状況を示す断面図である。 本発明の第4の態様による方法の第2の段階を実行中の図29のデバイスを示す。 本発明の第4の態様による方法の第3の段階を実行中の図29のデバイスを示す。 図33の状況を示す断面図である。 本発明の第4の態様の好適な一実施形態によるスクレーパ部材を示す立面斜視図である。 図35によるスクレーパ部材の側面図である。 本発明の第8の態様による方法及びシステムの第1の実施形態を示す。 図37によるシステムの変形例を示す。 図37によるシステム及び方法の第2の変形例を示す。 異なる生産物キャリアを使用する、図39のシステムを示す。 本発明によるシステム及び方法の第2の実施形態を示す。 本発明によるシステム及び方法の第3の実施形態を示す。 図42に示す実施形態の変形例である。 本発明によるシステム及び方法の第4の実施形態を示す。 図44に示す実施形態の変形例である。 図45に示すシステム及び方法の変形例である。 図44−46に示す実施形態の変形例である。 本発明によるシステム及びデバイスの第5の実施形態を示す。 図48によるシステム及び方法の変形例を示す。 本発明によるシステム及びデバイスの第6の実施形態を示す。 適切なデスタッカの一実施形態を示す。 図51のデスタッカに使用されるガイドを示す。 図51のデスタッカに使用されるガイドを示す。 図51のデスタッカに使用されるガイドを示す。 デスタックされているトレイを図式的に示す。 デスタックされているトレイを図式的に示す。 本発明の第3の態様によるたくり上げ手段を示す。 本発明の第3の態様によるデバイスの一部の概観を示す。 図1Fの代替生産物キャリアと組み合わされた、本発明の第3の態様によるデバイスの例を示す。 図55Aに示すデバイスの代替実施形態である。 図55Aに示すデバイスの別の代替実施形態である。 本発明の第6の態様による方法を実行するためのデバイスの代替実施形態を示す。 図56によるデバイスの一部を上から見たものである。 図56によるデバイスの一部の側面図である。 図56−58によるデバイスを使用して本発明の第6の態様による方法を実行する間の、体部位と、V字形に取り付けられた回転ブレードとの相対動作を示す。 図56−58によるデバイスを使用して本発明の第6の態様による方法を実行する間の、体部位と、V字形に取り付けられた回転ブレードとの相対動作を示す。 図56−58によるデバイスを使用して本発明の第6の態様による方法を実行する間の、体部位と、V字形に取り付けられた回転ブレードとの相対動作を示す。 本発明の第7の態様によるデバイスの一実施形態を示す。 図60による実施形態の側面図である。 叉骨が除去された後の体部位の首側の開口を示す。 手羽の関節領域における筋肉を示す。 図1Fの代替生産物キャリアと組み合わされた図61によるデバイスを示す。
図1は、本発明の第1の態様による切込み110が入った体部位1の例を示す。屠殺された家禽のこの体部位1は、背2の少なくとも一部を含む。図1には示されていないが、本例では、体部位1内に胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部が存在する。図1は、体部位1が背2上及び胸郭上に自然に存在する肉の少なくとも一部を含むことを示す。胸郭上の肉は、胸部3上の肉の少なくとも一部、即ち、胸肉8の少なくとも一部を含む。
図1に示す例における加工されるべき体部位1は、フロントハーフである。しかしながら、本発明の第1の態様によるデバイス及び方法を使用して、例えばブレストキャップ等の他のタイプの体部位を加工することも可能である。
図1A及び1Bは、家禽の胴の解剖学的構造を示す。図1Aにおける斜線部分は、腹筋組織11が存在する部位を示す。サークルによっては、図1Aの斜線領域における筋肉組織は、「環状筋」という専門用語で知られる。腹筋組織は、図1Aの斜線領域内に含まれる少なくとも外腹斜筋部分、少なくとも内腹斜筋部分及び少なくとも腹横筋部分を含む。図1Bは、デルタボーン12の位置を示す。
図1A及び図1Bは、本「Atlas de anatomia de las aves domesticas」[家禽の解剖学的構造図]、ISBN 84−283−1138−2、1981年発行、に載せられている図に基づいている。これらの図に示す筋肉のラテン語名は、本出願に添付している別のリストに包含されている。
図1に示す例では、体部位1は、両方の手羽及びこれらの最小部分4も含む。しかしながら、これは、本発明の第1の態様による方法を実装するための要件ではない。
図1Cは、生産物キャリア50を生産物キャリア上に置かれているフロントハーフを伴って示している。図1Cに示す生産物キャリア50は、軸51の周りに、かつ軸52の周りに旋回することができる。このタイプの生産物キャリアは、本明細書に記載している発明の全ての態様と組み合わせた使用に適する。しかしながら、このタイプの旋回を実行する能力のある生産物キャリアを使用する必要はない。ほとんどの場合、本明細書に記載している加工作業は、加工されるべき体部位1と、体部位1に直接係合する、例えばブレードまたはスクレーパ等のデバイス部分との間の相対動作を必要とする。望まれる相対動作は、デバイスの加工コンポーネントを主として固定位置に留めながら体部位1を保持している生産物キャリアを動作させることによって(当然ながら、これは特定のコンポーネントの弾性的動作及び回転ブレードの回転とは別である)、但し当然ながら、加工コンポーネントの一方で体部位1を主として一定の位置に保つことによっても達成することができる。当然ながら、体部位1の動作と様々な態様によるデバイスの加工コンポーネントの動作とを組み合わせて、体部位とデバイスとの所望される相対動作を達成することは可能である。
図1D及び図1Eは、生産物キャリア50へ付着されるブレストキャップを示す。図1D及び図1Eにおける生産物キャリア50は、図1Cに示すものと同じタイプである。生産物キャリアは、ブレストキャップを生産物キャリア50にしっかりと保持するフック53を装備している。当然ながら、ブレストキャップを加工する際には、示されている生産物キャリアの旋回能力を持たないタイプの生産物キャリアも使用することができる。
図1Fは、代替生産物キャリア50*の例を示す側面図である。この例では、生産物キャリア50*は、EP0254332から知られる生産物キャリアを基礎としている。この生産物キャリアは、単に矢印52*に従って回転可能である。この回転は、歯車54*に係合する制御要素によって制御することができる。生産物キャリア50*は、経路53*に沿って運搬方向T1に動作可能である。生産物キャリア50*は各々、プロファイル56*に渡って案内されることが可能なトロリ55*へ連結される。トロリ55*は、(線描されている)鎖またはケーブル57*によって互いに接続される。
図1Gは、加工されるべき体部位1として手羽付きのブレストキャップを装備する図1Fの代替生産物キャリアを示す。図1Hは、加工されるべき体部位1として手羽なしのブレストキャップを装備する図1Fの代替生産物キャリアを示す。手羽付きまたは手羽なしのブレストキャップの加工は、図1C、1D及び1Eに示されているようなタイプの生産物キャリア50を使用して行われてもよい。反対に、図1F、1G及び1Hに示す生産物キャリア50*は、例えば、手羽つきのフロントハーフ、及び手羽なしのフロントハーフ等を加工するために使用されてもよい。
本発明の第1の態様による方法では、切込み110は、体部位1に存在する肉を介して入れられる。この切込み110は、背部の肉15と胸肉8との間の領域及び腹筋組織11と胸肉8との間の領域で実質的に胸肉8の輪郭に沿って延びる。切込みの深さは、肉が体部位の骨部分(胸郭の少なくとも一部を含む)に至るまで切り開かれるように選ばれる。図1から分かるように、切込みは、背側で、手羽部分4が体部位1の残りへ連結される領域に沿って延びる。
示されていない代替実施形態では、切込み110は胸肉を腹筋組織から分離するが、背部の肉からは分離しない。この実施形態は、腹筋組織及び背部の肉を分離する利点を使用するが、例えばEP1430780に記載されている方法を使用して、背部の肉と胸肉とを一塊の肉として採収することも依然として可能である。
図1は、曲がった経路を有する切込み110を示している。この方法では、切込みは、胸肉8の解剖学的形状に比較的正確に従う。しかしながら、切込み110が直線であることも可能である。この場合でも、実質的には胸肉8の形状に沿っている。
図5も、切込み110の可能なロケーションを示している。図5に示す切込み110のロケーションの場合、腹筋組織は胸肉から完全に分離される。しかしながら、本発明の第1の態様によるデバイス及び/または方法のユーザが切込み110を僅かに上へ、矢印Yの方向へ移動させることを決定し、結果として例えば切込み110*にすることもまた可能である。
図2は、本発明の第1の態様による方法及びデバイスの一部の第1の例を示す。この例示的な実施形態では、体部位1(例えば、示されているようなフロントハーフまたはブレストキャップ;手羽付き、または手羽なしのフロントハーフ及びブレストキャップ)は、体部位1の内側に係合する生産物キャリア50によって保持される。生産物キャリア50は、体部位1を所定の経路に沿って運搬方向T1へ移動させる。経路沿いには、幾つかの加工デバイスが配置されることが好適であり、その各々が通過していく体部位1上へ加工を実行する。
図2に示す例示的な実施形態では、体部位1は、本発明の第1の態様による方法を実行される前に冷却される。この場合、体部位1がまだ手羽部分4も含んでいれば、手羽は、本発明の第1の態様による方法に従って加工される前に広げられることが有利である。このことによる利点は、手羽部分4の位置が多かれ少なかれ既知であって、本発明の第1の態様、及び適切であればさらなる態様による加工作業が実行される間に邪魔にならないことである。手羽部分を伸ばすためには、それ自体既知である摘採フィンガに嵌合される手羽ストレッチャが使用されてもよい。代替または追加として、手羽のガイドが使用されてもよい。
図2に示す本発明の第1の態様によるデバイス部分は、2つの回転ブレード101を備え、その各々は円形(円盤形)であり、かつその各々は関連の軸104におけるその中心点の周りで回転可能である。各ブレード101は、付属のモータ103によって駆動される。これらの回転ブレード101は、図2に示すデバイスが体部位1をしっかりと保持する生産物キャリア50を受け入れる空間105の両側に配置される。このように、これらの回転ブレード101が本デバイスのブレードを形成する。
図2は、さらに、ガイド102の存在を示している。ガイド102は、好適には前もって伸びている手羽部分4を回転ブレード101のリーチ外に保持する。図2の例では、体部位1は図2に示すデバイスを介して、背2が上を向いた状態で前進される。この場合、存在する脊椎またはその一部は多かれ少なかれ水平に置かれ、即ち、まだ存在している脊椎または脊椎の一部の向きは、明確に、かつ意図的に加えられた垂直からの偏向を有する。また、加工されるべき体部位1は例えばブレストキャップであることから、加工されるべき体部位1はもはや脊椎を有していない可能性もある。この場合の体部位は、加工されるべき体部位が、仮に脊椎がまだ存在していればその脊椎は明確かつ意図的に加えられた垂直からの偏向を有することを想定して方向づけられるように方向づけられる。
ブレード101は、体部位1の骨部分まで切断する。体部位1の内側に係合する生産物キャリア50が使用される場合、ブレード101は生産物キャリア50に数ミリメートルまで接近する結果となる。従って、生産物キャリア50が安定していて、振動または他の制御不能な動作がほとんどないことも一つの利点である。実際には、EP1191852から知られる生産物キャリアが満足のいくものであるように思われる。さらに、各ブレード101の位置は調節可能であることが好適である。この方法では、屠殺される様々な家禽群間の体部位1の平均サイズの変動に対応することができる。また、ブレード101を調節することにより、加工からの収量に影響を与えることができ、胸肉に対する切込み110の位置を決定することができる。ブレードは、切込み110が図1Aに示す斜線領域に隣接するように、またはこの領域を通って進むように調節されてもよい。調節は、経路に対するブレード101と付属のモータ103との組合せをシフトすることによって達成することができる。
ガイド102は、弾性的に取り付けられれば有利である。手羽部分4が遠方へ、図2に示す例では下方へ押されるとき、ガイド102は生産物キャリア50内の全ての遊動も同じ方向へ押しやる。これは、生産物キャリアがより安定し、ブレード101が生産物キャリア50を損傷する危険性が少なくなることを意味する。
示されていない有利な変形例では、各ガイド102は第1及び第2の部分に分割される。第1の部分と第2の部分との間の分割部は、運搬方向T1から見てブレード101の上流に存在する。各ガイドの第2の部分は、次にモータ103でのサスペンションへ連結されることが好適である。この方法では、保全作業のためにブレード101及び付属のモータ103へアクセスすることが容易になる。
図2に示すように、切込み110は曲がった経路を有してよい。これは、回転ブレード101を旋回可能式に配置することにより、構造設計において有利に達成することができる。生産物キャリア50に対して旋回する回転ブレードの能力を、図2の矢印R2で示す。回転ブレード101の旋回R2と、生産物キャリア50による体部位1の方向T1への運搬との組合せが、切込み110の所望される曲りをもたらす。旋回可能な配置を有する回転ブレード101の代わりに、例えばEP1191852から知られる生産物キャリアのような生産物キャリア50も旋回可能であることが可能である。この目的に沿って、生産物キャリアは回転軸51を備える。この変形例では、回転ブレード101は固定式に取り付けられてよい。生産物キャリア50は、体部位1を固定式に配置された回転ブレード101に対して方向R3へ旋回させる。また、回転ブレード101及び生産物キャリア50の両方が旋回可能であることも可能である。
図2に示すデバイスは、体部位1の骨部分から胸肉8を除去するためのデバイスも備えることが好適である。このフィレッティングデバイスは、運搬方向T1から見て、図2に示す本発明によるデバイスの一部の下流に配置される。よってフィレッティングデバイスは、体部位1を伴う生産物キャリア50の運搬方向T1に起因して、回転ブレード101により切込み110が入れられた後に初めて動作中になる。フィレッティングデバイスは、体部位の骨部分から胸肉8を掻き取って遊離することを基礎とする動作原理を有していてもよい。代替として、EP1430780A1に記載されているフィレッティングデバイスが使用されてもよい。このフィレッティングデバイスは、存在する手羽部分4に係合し、これらに引張り力を加える。この方法では、手羽部分4は体部位の骨部分から、具体的には胸郭から胸肉8と共に引き離される。
図3は、本発明の第1の態様による前記方法及びデバイスの一部の第2の例示的な実施形態を示す。この例示的な実施形態では、体部位は、図2に関連して既に述べた部分に加えて、まだ脚部分5も含む。図3に示す例では、生産物キャリア50はこれらの脚部分5に係合する。生産物キャリア50は、体部位1を主な運搬方向T1へ運ぶ。
図3に示すデバイスも、やはり体部位1を受け入れるための空間105を含む。図3に示すデバイスに進入すると、体部位の背2は支持体107に接触する。図3における例では、支持体107は回転式のコンベヤベルトである。支持体は、体部位1に存在する脊椎または脊椎の一部が実質的に水平に横たわる結果となることを保証する。生産物キャリア50は、体部位1を、空間105の両側に配置されている回転ブレード101まで前進させる。回転ブレードは、切込み110を入れる。この例においても、一方の胸肉と別の背部の肉及び腹筋組織とが互いから分離されるように、(腹筋組織の長手方向から見て)同じく背部の肉に沿って、かつ腹筋組織に沿って延びる切込み110が存在する。ガイド102は、存在する手羽部分4が回転ブレード101のリーチ内に入らないことを保証する。
図4は、図3に示すデバイスの一部を示す。図4では、回転ブレード101によって入れられている切込み110を見ることができる。
図3及び4は、明らかに、体部位1がこの時点では胸部が上向きになる位置で加工されることを示している。これは、図2に示す実施形態とは逆である。
図2に示すデバイス及び方法のみならず、図3及び4に示すデバイス及び方法もフィレッティングデバイスを備えることが好適である。このフィレッティングデバイスの意図は、手羽部分4の同時の除去の有無に関わらず、体部位1から胸肉8を引き離すことにある。フィレッティングデバイスは、胸肉8の引き離しを、図2に関連して記述したように掻き取りによって、または手羽部分4を引っ張ることによって行うことができる。
概して、本発明の第1の態様によるデバイスが、通過する体部位1毎にオン/オフを切換できれば有利である。この目的に沿って、本デバイスは生産物検出器108を装備している。生産物検出器108は、生産物キャリア50に体部位1が存在しているか、それとも生産物キャリア50が空であるかを検出する。検出は、幾つかの方法で、例えば光学的または機械的に実行することができる。例えば後者の場合、ガイドは通過する体部位1によって押し下げられるが、空の生産物キャリア50が通過しても押し下げられない。よって生産物検出器108は、ガイドが押し下げられたかどうかを検出する。体部位1が検出されれば、本発明の第1の態様によるデバイスは動作中になり、切込み110が入れられる。これは、ブレード101を例えば体部位へと送り出すこと、または生産物キャリア50に体部位1をブレードの範囲内に進ませることの何れかによって行われてもよい。しかしながら、体部位1が検出されなければ、ブレード101と生産物キャリア50とは互いに離れて保たれる。このことによる利点は、ブレード101が通過していく空の生産物キャリア50を傷つけ得ないことにある。
本発明の第1の態様によるデバイス及び方法、故に同じく図2、3及び4に示すデバイス及び方法は、フロントハーフからブレストキャップを切断するために使用されてもよい。この目的に沿って、切込み110は、切込み110が胸郭の骨部分の一部も切開できるほど深く入れられる。これにより、屠殺された家禽の解剖学的構造が考慮されたブレストキャップが生成される。このようにして得られるブレストキャップは、消費者に望まれない肉を全く、またはほとんど含まない。
本発明の第1の態様は、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
胸肉の少なくとも一部と、
前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織、例えば、前記胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部、及び/叉は、腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該加工方法は、
肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れる工程であって、前記切込みを、前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れ、前記領域における前記切込みは、実質的に前記胸肉の形状を辿る工程と、
前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
を含む方法を含む。
本発明の第1の態様による方法の好適な実施形態では、前記体部位は、前記腹筋組織の少なくとも一部、及び、前記胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部を含み、前記切込みは、前記腹筋組織と前記胸肉との間、及び、前記背部の肉と前記胸肉との間に延びる。
本発明の第1の態様による方法の好適な実施形態では、前記体部位上に手羽又はその一部が存在している場合、前記切込みは、背側を、手羽の関節があるはずの前記体部位上のロケーションを超えて延びる。
本発明の第1の態様による方法の好適な実施形態では、前記切込みは、曲がった経路を有し、好適には、生産物キャリアは、前記体部位を支持し、前記切込みを切断デバイスのブレードによって入れ、前記切込みの曲りを前記生産物キャリアと前記ブレードとの相対動作によって達成する。
本発明の第1の態様による方法の好適な実施形態では、前記胸肉を掻き取りによって前記体部位から引き離す、又は、前記体部位は、手羽の少なくとも一部をさらに含み、前記胸肉を、前記手羽を引っ張ることによって前記体部位の前記骨部分から引き離す。
本発明の第1の態様による方法の好適な実施形態では、前記体部位における前記脊椎の方向、または前記体部位に存在していたとする場合の前記脊椎の方向を、前記切込みが入れられている間は実質的に水平方向へ向ける。
本発明の第1の態様による方法の好適な実施形態では、生産物キャリアは前記体部位を支持し、前記生産物キャリアは前記体部位の内側に係合する、又は、前記体部位は、少なくとも一方の脚の少なくとも一部をさらに含み、生産物キャリアは、前記脚部上に係合して前記体部位を支持する。
本発明の第1の態様による方法の好適な実施形態では、前記切込みは、前記胸郭の骨部分の少なくとも一部も切断する。
本発明の第1の態様はまた、屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
胸肉の少なくとも一部と、
前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織、例えば、前記胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部、及び/又は、腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れるためのブレードであって、前記切込みは前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れられ、前記領域における前記切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿るブレードと、
前記ブレードと体部位との間で相対動作を実現するためのアクチュエータであって、前記相対動作は実質的に前記胸肉の前記輪郭に沿って延びる切込みに繋がるアクチュエータと、を含むデバイスを含む。
本発明の第1の態様によるデバイスの好適な実施形態では、前記デバイスは、前記体部位上に存在する任意の手羽部分を前記ブレードから離して保つための少なくとも1つの手羽ガイドをさらに備える。
本発明の第1の態様によるデバイスの好適な実施形態では、前記デバイスは、1つまたは複数の軸の周りに旋回可能である、加工されるべき体部位を支持するための生産物キャリアと、前記生産物キャリアの前記ブレードに対する前記旋回を制御するための制御要素と、をさらに備える
本発明の第1の態様によるデバイスの好適な実施形態では、前記デバイスは、前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離すためのフィレッティングデバイスをさらに備える。
本発明の第1の態様によるデバイスの好適な実施形態では、前記フィレッティングデバイスは、少なくとも1つのスクレーパ部材を備える。
本発明の第1の態様によるデバイスの好適な実施形態では、前記加工されるべき体部位は少なくとも1つの手羽部分を含み、前記フィレッティングデバイスは、手羽部分に係合しかつ1つまたは複数の手羽部分に引張り力を加えることによって前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離すように適合される。
本発明の第1の態様によるデバイスの好適な実施形態では、前記ブレードは、前記胸郭の前記骨部分の少なくとも一部を切開するようにも適合される。
図5が示す体部位1は、胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、胸郭及び脊椎に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、腹筋組織の少なくとも一部とを含む。示されている例では、体部位1は、手羽部分4を伴うフロントハーフである。体部位1には、胸肉8の少なくとも一部と、背部の肉15の一部とが存在している。腹筋組織11のロケーション及びデルタボーン12のロケーションについては、図1A及び図1Bを参照されたい。
図5は、本発明の第2の態様による切込み110の位置及び切込み210の位置を図式的で示している。切込み110*は、切込み110の代替例を示す。切込み110*が使用されれば、好適には、切込み210が切込み110*によって限定される。切込み210のロケーションについては、後に詳述する。図5は、胸肉8を背部の肉15から、及び腹筋組織11から分離する切込み110を示している。
図6及び7は、本発明の第2の態様による方法及びデバイスを示す。示されている例では、体部位1は生産物キャリア50によって保持されている。この生産物キャリア50は、体部位を本発明の第2の態様によるデバイスに関して運搬方向T1へ運ぶ。
図6及び7における例では、本発明の第2の態様による切込み110は既に、本発明の第1の態様によって体部位1に入れられている。これは1つの利点であるが、方法を実装するための要件ではない。この例では、切込み110は、胸肉を背部の肉及び腹筋組織の両方から分離する。しかしながら、これは、本発明の第1の態様と本発明の第2の態様とを組み合わせるための要件ではない。
図6及び7に示す例示的な実施形態では、本発明の第2の態様によるデバイスは、体部位1を受け入れるための空間205を含む。2つの回転ブレード201は、この空間205の両側に配置される。これらの2つの回転ブレードは、体部位に体部位の骨部分まで切込み210を入れる。この切込みは、腹筋組織11を背部の肉15から、腹筋組織11がデルタボーン12に付着したままになるようにして分離する。図6及び7に示すデバイスは、さらに、手羽部分4が回転ブレード201のリーチ外に留まることを保証するガイド202を備える。この例では、ガイド206も存在する。これは、体部位が回転ブレード201に対して中心取りされることを保証する。
示されていない代替実施形態では、加工されるべき体部位1は固定式であり、ブレード201は加工されるべき体部位1に沿って移動する。
ガイドの少なくとも1つは、生産物検出器208を装備してもよい。図6に示す例では、これはセンタリングガイド206である。このガイド206は、例えば、ガイド206が垂直方向へ移動できることを保証する圧縮ばねによって弾性的に取り付けられる。体部位1が付着された生産物キャリア50が通過すると、ガイド206は垂直方向へ幾分変位される。この変位は生産物検出器によって検出され、生産物検出器は生産物キャリア50に体部位1が存在するという信号を発する。しかしながら、空の生産物キャリア50が通過すれば、ガイド206は垂直に押しやられない。空の生産物キャリア50が回転ブレード201によって損傷されることを防止するために、生産物キャリア及び回転ブレード201は、この場合、例えば生産物キャリアがブレード201の間ではなくブレード201の上を進むように、生産物キャリア50を回転軸51の周囲から離して回転させることによって互いから離れて保たれる。代替例として、生産物検出器は、キャリア50での体部位の存在を直接検出する、またはガイド206の垂直変位を検出する光センサであってもよい。
本発明の第1の態様の場合のように、ブレード201は体部位1の骨部分まで切断する。体部位1の内側に係合する生産物キャリア50が使用される場合、ブレード101は生産物キャリア50に数ミリメートルにまで接近する結果となる。従って、生産物キャリア50が安定していて、振動または他の制御不能な動作がほとんどないことも一つの利点である。実際には、EP1191852に記述されている生産物キャリアが満足のいく作業をするように思われる。
さらに、各ブレード201の位置は調節可能であることが好適である。この方法では、屠殺される様々な家禽群間の体部位1の平均サイズの変動に対応することができる。また、ブレード201を調節することにより、肉の最終的な除去による収量に影響を与えることができる。
ガイド202は、弾性的に取り付けられれば有利である。手羽部分4が遠方へ、図6及び7に示す例では下方へ押されるとき、ガイド202は生産物キャリア50からの全ての遊動も同じ方向へ押しやる。これは、生産物キャリアがより安定し、ブレード201が生産物キャリア50を損傷する危険性が少なくなることを意味する。
1つまたは複数の回転ブレード201によって実行される代わりに、背部の肉15と腹筋組織11とを分離するための切込み作業は、1つまたは複数の固定ブレードによって実行されてもよい。
図6及び7に示す例では、切込み210は、それが体部位の骨部分に実質的に垂直に延びるようにして入れられる。この例では、切込み210は、背部の肉15と胸郭との結合部の直近を進む。よって当然ながら、切込みは、採収されるべき背部の肉15がこの結合部から切断されるように存在する。実際には、これは、切込みが背部の肉15と胸郭との付着部と体部位1の首のロケーションとの間に存在することを意味する。
切込みは、切込み210が可能な限り厳密に腹筋組織11の輪郭に沿うような形にされれば有利である。この方法では、可能な限り最大量の望まれる背部の肉15を採収することができる。屠殺された家禽の体部位の解剖学的構造を可能な限り考慮した曲がった切込みの生成は、ブレード201と体部位1との相対的な旋回によって達成することができる。これは、ブレード201の旋回可能な配置によって、または回転軸51の周りで旋回可能な生産物キャリア50を使用することによって達成されてもよい。また、これらの組合せも可能である。
図8a及び8bは、屠殺された家禽の体部位内の切込みの可能な実施形態を示す。図8aは、本発明の第1の態様と第2の態様との組合せを示している。図8に示す例では、切込み110がまず、本発明の第1の態様に従って背部の肉15と胸肉8との遷移領域に入れられる。次に、本発明の第2の態様に従って切込み210が入れられる。まず切込み110を入れ、次いで切込み210を入れることは、最も実際的な順序である。しかしながら、これらの切込みの順序は逆転されることも考えられる。
図8bは、組み合わされた切込み215を示す。この切込みは、胸肉と背部の肉15との間の遷移領域の一部に第1の部分215aを有する。切込みの第2の部分215bは、腹筋組織11を背部の肉15から分離する。これらの2つの切込みを組み合わせて単一の切込み215にすることは、一方で、腹筋組織12が体部位1の骨部分に繋がったままであって、採収される肉と一緒に取り出されない、かつ他方で、EP1430780A1に記述されているように、背部の肉と胸肉とを一緒に単一の肉塊として採収できる、という効果をもたらす。
本発明の第2の態様は屠殺された家禽の体部位を加工するための方法を含み、体部位は、
胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、
前記胸郭及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、
前記腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該加工方法は、
前記腹筋組織の近くで前記背部の肉を介して少なくとも前記体部位の下に存在する前記骨部分まで第1の切込みを入れる工程と、
前記背部の肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
を含む。
本発明の第2の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位は前記胸肉の少なくとも一部も含む。この実施形態では、当該方法は、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れる工程をさらに含み、前記第2の切込みを、前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れ、前記領域における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る。
本発明の第2の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位は前記胸肉の少なくとも一部も含む。この実施形態では、当該方法は、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れる工程をさらに含み、前記第2の切込みを、前記胸肉と前記背部の肉との間の領域に入れ、前記領域における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る。
本発明の第2の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位は前記胸肉の少なくとも一部も含む。この実施形態では、当該方法は、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れる工程をさらに含み、前記第2の切込みを、前記胸肉と前記腹筋組織との間の領域に入れ、前記領域における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る。
本発明の第2の態様による方法の好ましい実施形態では、少なくとも前記第1の切込みは、前記体部位の下に存在する前記骨部分に対して実質的に垂直に延びる。
本発明の第2の態様による方法の好ましい実施形態では、前記第1の切込みは、前記背部の肉と前記胸郭の下側との結合部のすぐ上を進む。
本発明の第2の態様による方法の好ましい実施形態では、前記背部の肉と前記胸肉との間の遷移領域における前記切込みは、少なくとも前記腹筋組織の、前記背部の肉を前記体部位の背上の前記骨部分に結合する部分の輪郭を実質的に辿る。
本発明の第2の態様による方法の好ましい実施形態では、前記背部の肉に沿う切込みと、前記胸肉と前記腹筋組織との間の遷移領域における前記切込みとは、1つの連続する切込みに統合される。
本発明の第2の態様は屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスも含み、前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、
前記胸郭及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、
前記腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
前記腹筋組織の近くで前記背部の肉を介して少なくとも前記体部位の下に存在する前記骨部分まで第1の切込みを入れるためのブレードを有する切断デバイス、
を含む。
本発明の第2の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記ブレードは、回転ブレード、または、固定ブレードであるである。
本発明の第2の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記ブレードは、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れるようにも適合され、前記第2の切込みは、前記胸肉と前記背部の肉との間の領域に入れられ、前記部位における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る。
本発明の第2の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記デバイスは、第2のブレードをさらに備え、前記第2のブレードは、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れるように適合され、前記第2の切込みは、前記胸肉と前記背部の肉との間の領域に入れられ、前記領域における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る。
図54及び図55は、本発明の第3の態様によるデバイスの一部を示す。
図54は、たくり上げ手段800を示している。このたくり上げ手段800は、歯801を有する。この側面図では、歯801から成る複数の歯802は、直線状ではなく弧状に配置されている。
たくり上げ手段800内には、空気ダクト810が収容されている。これらの空気ダクト810は各々、入口811と、出口812とを有する。入口811は、全て共通の給気装置815へ結合されている。給気の前に、空気は大気圧より高い圧力で空気ダクト810まで供給されてよい。この空気は、歯801より成る複数の歯802内に導入されている出口812を介して空気ダクトを出る(図54における矢印L参照)。
空気流Lは、歯801の裏に残っている、皮及び/または脂肪等の汚染物を吹き飛ばす。
たくり上げ手段800は、旋回軸820の周りで旋回可能である。体部位がたくり上げ手段800上を運搬方向Tへガイドされれば、たくり上げ手段800は、たくり上げ手段により生じる抵抗と、旋回軸820に対する歯801(通過する体部位に係合している)の位置との組合せによって押し下げられる。
カウンターウェイト821は、アーム822から吊り下げられ、旋回軸へ、その方向に関連して、体部位が歯801によって係合されているときに旋回軸へかけられるモーメントと反対のモーメントをかける。体部位が通過すると、カウンターウェイト821によってアーム822へ課されるモーメントは、たくり上げ手段をその始動位置へ戻す。
カウンターウェイト821を使用する構造の代替として、ばねを使用してたくり上げ手段をその始動位置へ戻すことも可能である。これは、例えば、たくり上げ手段を圧縮ばねに置くことによって達成されてよい。すると、加工されるべき体部位は、通過しながら(よって、皮をたくし上げられながら)圧縮力に対抗してたくり上げ手段を押し下げる。体部位が通過すると、圧縮ばねの圧縮力は、たくり上げ手段が再びその始動位置へ移動することを保証する。
歯802の弧に沿った配置には、体部位1がたくり上げ手段を通過する際にたくり上げ手段800が旋回する間、これらの歯と皮とが良好な係合状態であり続けるという利点がある。
特有の体部位1上で皮をたくり上げる必要がない場合、その体部位は、たくり上げ手段がその体部位に接触することなく、たくり上げ手段を通り過ぎて案内される。これは、関連の体部位1を伴う生産物キャリアをたくり上げ手段の方向から反らすこと、たくり上げ手段を生産物キャリアの経路から離して移動させること、または両者の組合せによって達成されてもよい。
たくり上げ手段が体部位において優れた係合を達成するために、生産物キャリア50は、体部位1をたくり上げ手段に、例えば軸51の周りで旋回することによって押し当てるものが使用されてもよい。代替として、たくり上げ手段が体部位1の方へ移動されてもよい。また、当然ながら、これらの可能性の組合せが使用されてもよい。
図55は、本発明の第3の態様によるデバイスの一部の概観を示す。
図55は、それ自体が既知である皮剥ぎ手段840を示し、これは、合同して動作する2対の皮剥ぎローラ841を備える。皮剥ぎローラ841は各々、螺旋形の輪郭842を有する。図55に示す例は、その長手軸を運搬方向にして配置された皮剥ぎローラ841を示している。代替として、皮剥ぎローラは、その長手軸を運搬方向Tに対して実質的に垂直にして配置されることも可能である。皮剥ぎローラは主として水平に取り付けられることが好適であるが、垂直の取付けも可能である。
図55の実施形態は、さらに、給気装置815にバルブ825を備える。給気装置815は、例えばエアボトルまたは圧縮空気供給装置である増大された圧力下にある空気源827との接続または分離をバルブ825によって行うことができる。バルブ825は、たくり上げ手段800がその始動位置にあるとき、即ち、通過する体部位によってたくり上げ手段800が押し下げられていないときに源827からの給気装置815を開く。このようにして、汚染物は、連続する2つの体部位の通過の間に歯から吹き飛ばされる。
図55の実施形態は、さらに、たくり上げ手段800の位置を検出するセンサ823を備える。センサ823は、例えば光センサ、超音波検出器またはフィーダ付きの機械センサであってもよい。
体部位が通過した後にたくり上げ手段が上昇すると、これは、センサ823によって検出される。次に、センサ823は制御ユニット830へ信号を送信し、今度は制御ユニット830がバルブ825へ信号を送るとバルブ825が開かれ、空気流は空気ダクト810の出口812へ方向づけられる。この時点では、たくり上げ手段上に体部位は存在しないことから、単に汚染物を吹き飛ばすことができる。
通過する体部位によってたくり上げ手段800が実質的に押し下げられると、これはセンサ823により検出される。その結果、センサ823は制御ユニット830へ信号を送る。この時点で、制御ユニット830は、バルブ825へバルブを閉じるように信号を送る。バルブ825は閉止し、給気装置815から空気ダクト810の出口812へ空気は流れない。
体部位1が通過した後、たくり上げ手段は再び持ち上がる。これにより、先に述べたような空気ダクト810の出口812への空気流が再始動する。
ある変形例では、制御ユニット830は、センサ823からの信号受信と、バルブ825への信号送信との間の時間遅延を増す。
代替実施形態では、バルブ825は、例えば本発明の第3の態様によるデバイスを通過する間にバルブを起動する生産物キャリアによって、機械的に起動される。有利な実施形態では、生産物キャリアは、垂直軸の周りで回転を許容する回転機構に嵌合される。このような回転機構は、マルタクロスまたは円板セットを装備してもよい。次に、バルブ825は、通過する生産物キャリアの回転機構によって機械的に直接起動されてもよい。また、回転機構及び/または生産物キャリアの通過は1つまたは複数のセンサによって検出されることも可能であり、次いでこれらのセンサが制御ユニットを介してバルブ825を起動する。
さらなる代替実施形態では、給気装置は生産物キャリアの通過のタイミングを基礎として制御される。屠殺場の制御システムでは、頭上のレールコンベヤの速度を使用して空気ダクト810の出口812への空気流を制御することができる。
デバイスが使用するエネルギーは、空気ダクトの出口812への給気を連続して行わないことによって制限される。
本発明の第3の態様によるデバイスの変形例は、さらに、体部位1がたくり上げ手段を押し下げると空気ダクト810に低圧力を生み出すシステムを装備してもよい。空気ダクトでの低圧力は、たくり上げ手段が皮でより強力な掴みを得ることを可能にし、その結果、たくり上げをより効果的に行うことができる。低圧力は、熟練者には既知の方法で、例えばポンプを使用して達成されてもよい。
このような変形例は、三方弁を装備してもよい。このバルブの起動は、例えば先に述べた方法のうちの1つにおいて発生してもよい。
この変形例では、低圧力は、たくり上げ手段上へ体部位が案内されると空気ダクト810で生成される。この段階では、三方弁はその第1の位置にある。空気流は、2つの連続する体部位が通過する間で空気ダクトの出口812に向けて生成され、歯から汚染物を吹き飛ばす。この段階では、三方弁はその第2の位置にある。三方弁が第3の位置にくると、空気ダクトは閉止される。
図55Aは、図1Fに示す代替生産物キャリアと組み合わされた、本発明の第3の態様によるデバイスの例を示す。図55Aに示す例の場合、加工されるべき体部位1は手羽なしのブレストキャップである。しかしながら、図55A、55Bまたは55Cによるデバイスは、例えば手羽付きのブレストキャップ、手羽なしのフロントハーフまたは手羽付きのフロントハーフを加工するためにも使用可能である。
図55Aによるデバイスでは、本例では手羽なしのブレストキャップである加工されるべき体部位1は、生産物キャリア50*によって固定的に保持される。生産物キャリア50*は各々、輪郭56*上を運搬方向T1へ移動できるトロリ55*への回転可能な連結部を有する。トロリ55*同士は、鎖またはケーブル57*によって互いに連結される。
生産物キャリア50*は、関連のトロリに対して矢印52*が示すように回転可能である。この回転は、生産物キャリアが辿る経路に沿って配置される、生産物キャリア50*の歯車54*に係合する制御要素によって制御される。制御要素は、通過する各体部位について、それが回転されるべきか否かを個々に決定できるようにオン/オフを切換できることが好適である。
生産物キャリア50*が加工されるべき体部位1を図55Aによるデバイスを通過して運ぶと、体部位1は、まずたくり上げ手段840にぶつかる。このたくり上げ手段は、図54及び55に関連して先に述べたようなタイプのものである。
たくり上げ手段800はまた、旋回軸820の周りで旋回可能である。従って、たくり上げ手段800は、たくり上げ手段の歯内へ放出する空気ダクト(不図示)も装備している。給気装置815(例えば、可撓性空気ホースとして実装される)からたくり上げ手段800の複数の歯へは、増大された圧力下にある空気が導かれることが可能であり、または、先に述べたように、皮のたくり上げをより効果的に行うために低圧力の生成が可能である。
図1Fによるタイプの生産物キャリア50*が回転できる回転の中心軸の数は、図1Cによるタイプの生産物キャリア50のそれより少ないことから、本発明の第3の態様によるデバイスのこの実施形態では、本デバイス自体が通過する生産物キャリア50*に対して1つまたは複数の方向に移動可能であれば効果的である。
図55Aの例では、例えば、たくり上げ手段が矢印860、861及び/または865に従って移動可能であれば好適である。この可動性は、体部位1を加工する必要のない時点で生産物キャリアに対するたくり上げ手段800の位置を調節する可能性によって実現されてもよい。この方法では、例えば、加工されるべき次の家禽群の予想されるサイズ、または、例えばブレストキャップからフロントハーフへ、もしくはその逆に変わる場合の加工されるべき体部位の形状を考慮することができる。
しかしながら、本デバイスは、たくり上げ手段800の動作を、例えば空気圧または油圧シリンダを使用する起動によって、または1つまたは複数のサーボモータ(不図示)によって、体部位1の加工の間にも実行できるようにして設計されることが好適である。このことにおける利点は、(体部位1を支持する)生産物キャリア50*及びたくり上げ手段800の動作との組合せが、図1Cに示すタイプの比較的複雑な生産物キャリア50を使用する必要なしに、体部位1とたくり上げ手段800との間の最適な相対動作を達成できることにある。
たくり上げ手段800を通過後、加工されるべき体部位1は皮剥ぎ手段に到達する。図55Aに示す例では、皮剥ぎ手段840は、それ自体既知であるタイプの4つの皮剥ぎローラ841を備える。これらの皮剥ぎローラは全て螺旋形の輪郭842を備え、作動中は対で反対方向へ回転する。皮剥ぎローラによる矢印862方向への集合的動作は、皮剥ぎローラ841を加工されるべき体部位1へ押し当てる。その結果、輪郭842はたくり上げられた皮に係合し、皮剥ぎローラ841の回転と皮剥ぎローラ841に対する生産物キャリア50*の運搬方向T1への動作とが組み合わさって、加工されるべき体部位から皮75(本例では、胸部の皮)が1つまたは複数の小片となって引き離される。示されている皮剥ぎローラ841の代替として、ディラインディングローラが使用されてもよい。
図55Aの例では、皮剥ぎローラは、その長手軸を実質的に運搬方向T1に向けて取り付けられる。代替として、これらのローラは、運搬方向T1に対して水平または垂直、実質的には直角に取り付けられてもよい。
また、ローラが実質的に水平に、但しこの場合、運搬方向T1に対して角度をつけて、よって好適には、加工されるべき体部位1の経路と皮剥ぎローラとの間隔が皮剥ぎローラ841の下流端より皮剥ぎローラ841の上流端において大きくなるように取り付けられる変形例を考えることもできる。これは、加工されるべき体部位の皮剥ぎ手段840への正しい進入を促進する。図55Aによるデバイスの単純な実施形態では、皮剥ぎローラ841のこのような配置は、皮剥ぎローラ841の方向862への動作を部分的または完全に冗長にすることができる。
また、加工されるべき体部位1と皮剥ぎローラ841との相対動作を最適化するために、皮剥ぎローラは矢印863、864の一方またはそれ以上の方向へ移動するように製造されてもよく、または、皮剥ぎローラ841はこれらの方向の一方またはそれ以上において調節可能であってよい。
図55Aの例では、センサ823*は、給気装置の開閉、及び適切であればたくり上げ手段の空気ダクトにおける低圧力の制御及び時間調節に使用される。たくり上げ手段800の位置を検出する図55の例のセンサ823とは対照的に、センサ823*は、給気装置の開閉を制御しかつ時間調節し、かつ必要であれば、たくり上げ手段の空気ダクトに低圧力を適用するために、生産物キャリア50*を伴うトロリ55*の通過を検出する。
図55Bは、図55Aによるデバイスの変形例を示す。一致する符号は、一致するパーツを示している。図55Bに示す変形例では、たくり上げ手段800と皮剥ぎ手段840との間に制御要素60*が配置されている。この制御要素60*は、生産物キャリア50*が制御要素60*を通過すると生産物キャリア50*の歯車54*に係合し、矢印52*に従った回転を実行する。この係合は、生産物キャリア50*が、例えば45度または90度を超えて回転される体部位1が皮剥ぎ手段840を通り過ぎて案内されるように回転することを保証する。皮剥ぎローラ841に対する体部位1の位置は、1つまたは複数の制御要素60*を使用することによって最適化されてもよい。
図55Cは、図55A及び55Bに示すデバイスのさらなる変形例である。この変形例では、各々が螺旋形の輪郭842を有する1対の皮剥ぎローラ841が装着される。この例では、皮剥ぎローラ841は垂直から僅かな角度を付けて取り付けられる。しかしながら、完全に垂直な配置も可能である。この場合もやはり、皮剥ぎローラ841は、好適には少なくとも矢印866に従って、かつ好適には作動中も集合的に移動されてもよい。
熟練者には、図55、55A、55B及び55Cに示されているものの組合せも可能であることが明らかであろう。
本発明の第3の態様は体部位を加工するためのデバイスを含み、前記体部位は少なくとも付着した皮を有する肉を含み、
当該デバイスは、
前記体部位の肉から前記皮を引き離すための皮剥ぎ手段と、
前記皮剥ぎ手段が前記体部位の肉から前記皮を引き離す前に、前記皮をたくり上げるたくり上げ手段と、を備え、
前記たくり上げ手段は、
前記加工されるべき体部位の前記皮に係合するための複数の歯と、
入口と出口とを含む空気ダクトと、を有し、
給気装置は、前記空気ダクトの前記入口へ連接されることができ、前記空気ダクトの前記出口は前記複数の歯内に、または前記複数の歯の間近に、前記空気ダクトの空気流が前記複数の歯上に存在する場合のある任意の汚染を吹き飛ばすことができるようにして位置づけられる。
本発明の第3の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記たくり上げ手段は、各歯内に空気ダクトの出口が存在するよう、幾つかの空気ダクトを備えている。
本発明の第3の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記たくり上げ手段は、前記皮がたくり上げられている間に前記たくり上げ手段に加わる力の影響下で前記たくり上げ手段が旋回することを可能にする旋回軸を備える。この実施形態では、好ましくは、前記デバイスは、1つまたは複数の空気ダクトの出口への給気を開閉するバルブを備え、前記バルブは、前記たくり上げ手段の旋回によって起動される。
図29は、本発明の第4の態様によるデバイスの概観を示す。このデバイスはガイド602を備え、ガイド602は、示されている例示的な実施形態では平行する2つのプレート602a、bを備える。プレート602a、bは、実質的に細長く、体部位1の運搬方向T1に延設される。プレート602a、bは、互いから等距離に位置合わせされ、これにより、2つのプレートの間には空間604が生成される。また、プレート602a、b間には接続部604*を有することも可能であり、よってプレート602a、b及び接続部604*はトラフを形成する。よって、プレート602a、b間の空間604は、ブレード601にしか存在しない。
ガイド602は支持体620上に搭載され、この支持体620と共に、矢印T3が示すように垂直に動作することができる。支持体620は、蝶番621によってレバー622へ連結される。レバー622は、旋回点623を有する。レバー622には、カウンターウェイト624が取り付けられる。カウンターウェイト624は、蝶番621とは反対側の旋回点623側へ配置される。この設計の結果として、ガイド602は垂直に跳ねることができる。カウンターウェイトを有するレバーの設計の代替として、ばねが使用されてもよい。しかしながら、カウンターウェイトを有するレバーの設計における利点は、その方が頑丈であることにある。
ガイド602は、体部位1を伴う生産物キャリア50が通過すると垂直方向へ変位されるが、空の生産物キャリアが通過すると変位されないように調節されてもよい。次に、ガイド602の垂直変位は、例えば光センサまたは近接スイッチとして設計され得る生産物検出器625によって記録されてもよい。空の生産物キャリア50が通過すると、生産物検出器は起動されず、スクレーパ605は動作中にならない。また、生産物キャリア50は回転ブレード601及びスクレーパ605からそれて回転されてもよい。この方法では、空の生産物キャリア50への損傷が防止される。
図29の例示的な実施形態によるデバイスは、2つの回転ブレード601を備える。回転ブレード601の各々は円板形であり、関連の軸603の周りで回転可能である。回転ブレード601は、各々が体部位1内へ切込みを入れることができるように、平行するプレート602a、b間の空間604内に延びる。代替実施形態では、回転ブレードの代わりに固定ブレードが使用されてよい。
スクレーパ605は、ブレード601の背後に直接隣接して位置合わせされる。この例では、プレート602a、bの後縁の形状はスクレーパ605の形状に適合されている。
スクレーパ605は、形状に関して互いの鏡像である2つのスクレーパ部材606a、bを備える。スクレーパ部材は、プレート602a、bと同様に、互いから幾分かの距離を隔てて位置合わせされる。スクレーパ部材606a、bは、回転ブレード601の回転シャフト603に一致する軸の周りで弾力的である。これを達成するために、スクレーパ部材606a、bの各々は、カップリングプレート611によって回転シャフト603へ連結される。カップリングプレート611は、回転シャフト603に対して回転可能である。
スクレーパ部材606a、bは、運搬方向T1を横断して内側及び外側へ移動することができる。このことにおける利点は、こうすることにより、体部位の骨部分の形状に遙かに良く沿うことができることにある。この方法では、スクレーパ部材606a、bは、例えば上側へ移動して、手羽の関節に近い体部位の比較的広い部分を手羽の関節を損傷することなく通過させることができる。
図29に示す例では、スクレーパ部材606a、bの内外への動作は、各々がスクレーパ部材606a、bの一方へ連接される制御機構610a、bによって達成される。各制御機構610は、空気圧シリンダ612a、bによって起動される。
シリンダ612a、b及びこれに伴う制御機構610a、bの制御は、生産物検出器625からの信号にリンクされることが好適である。この方法では、スクレーパ部材606a、bに動作及び非動作位置を割り当てることが可能である。動作位置では、スクレーパ部材606a、bは通過する体部位1を加工するが、スクレーパ部材606a、bが非動作位置にあれば、これらは通過する体部位を加工しない。実際には、非動作位置にあるスクレーパ部材606a、bは、その動作位置よりさらに外側に位置する。制御機構610a、bの制御を生産物検出器625と結合することにより、スクレーパ部材は、例えば、体部位1が実際に到着するときに限ってその動作位置へ送られてよい。追加的に、または代替的に、スクレーパ部材606a、bは、空の生産物キャリア50が接近している場合にその非動作位置へ送られてよい。
示されている例における制御機構610a、bは、1つまたは複数のレバーを使用する。熟練者には、制御機構の他の実施形態も可能であることが明らかであろう。
図30は、本発明の第4の態様による方法の第1の段階を実行中の図29のデバイスを示す。制御機構610a、bは、部分的にしか示されていない。
生産物キャリア50は体部位1を載せ、この体部位を本デバイスに対する運搬方向T1へ運搬する。示されている例では、本発明の第1の態様に従って体部位に切込み110が入れられている。これは有利ではあるが、本発明の第4の態様の使用に際しての必要条件ではない。必要であれば、本発明の第2の態様による切込み210が既に入っていてもよい。
図30に示す段階では、体部位1はガイド602によって案内され、かつ本デバイスに対して、具体的には回転ブレード601及びスクレーパ部材606a、bに対して位置合わせされる。この目的に沿って、本例におけるプレート602a、bは、水平面に対して角度をつけて位置合わせされる(図31参照)。これにより、事実上トラフが生成され、これが体部位を効果的に位置合わせする。
生産物キャリア50は、体部位1を、本発明の第4の態様によるデバイスに関する運搬方向T1へさらに運搬する。体部位がガイド602によって位置合わせされると、回転ブレード601が体部位1に接触する。各回転ブレード601は、体部位1の脊椎の両側に切込みを入れる。この切込みは、体部位の骨部分まで切断することが好適である。
図31A及びBは、図30の状況を示す断面図である。ここで、図31Bは、図31Aの部分拡大図である。図31では、ブレード601が脊椎の両側で体部位に切込みを入れることが分かる。
図32は、本発明の第4の態様による方法の第2の段階を実行中の図29のデバイスを示す。制御機構610a、bは、部分的にしか示されていない。
脊椎に沿った切込みは既に入り、掻き取りが開始されている。スクレーパ部材606a、bは図示されているような形状を有し、ブレード601に対して、スクレーパ部材606a、bがブレード601によって既に入れられている切込み内へ突き出すように位置合わせされる。よって、スクレーパ部材606a、bは、これらの切込みから掻き取り行動を開始する。
スクレーパ部材606a、bは各々、鋭い前縁607を装備している。この切断エッジは、体部位の背部の肉15と骨部分との間の結合膜を切り開くことにより、最初の瞬間に背部の肉を引き離す。
図32では、スクレーパ部材606a、bの各々が凹部608を含むことがはっきりと分かる。これらの凹部608は、体部位1の他の骨部分よりも少し突き出している加工されるべき体部位1の手羽の関節がスクレーパ部材を損傷されずに通過できることを保証する。図34の断面図は、これを示す。
さらに、図32では、隆起したリップ609がはっきりと分かる。このリップは、具体的には、背部の肉と肩甲骨との結合部を掻き取って遊離することに適する。
図33は、本発明の第4の態様による方法の第3の段階を実行中の図29のデバイスを示す。制御機構610a、bは、部分的にしか示されていない。
体部位1は、本デバイスをさらに前進される。これにより、スクレーパ部材606a、bはさらに背部の肉を掻き取って漸次遊離していく。しかしながら、示されている実施形態では、図33において「A」で示された部位の肉は体部位の骨部分に繋がったままである。実際には、部位Aはさらに大きくなり、本発明の第4の態様による方法の実行に先立って切込み210が入っていなければ、胸骨の方向にさらに延びる。
背部の肉を体部位1の骨部分から完全に引き離さないことにより、本発明の第4の態様による加工は、本発明の第5の態様による加工のための良好な調製となる。
体部位1内に切込み110及び210が入っていれば、スクレーパ部材606a、bによって引き離されるべき背部の肉15の部分が明確に画定される。体部位1において背部の肉15が引き離される領域は、切込み110及び210によって限定される。スクレーパ部材606a、bが切込み210を超えて体部位の骨部分から肉を引き離そうとすることを防止するために、スクレーパ部材606a、bは、切込み210に達すると即時、体部位1から離れて移動される。図29−33の例では、これは、制御機構610を使用して達成される。また、スクレーパ部材606a、bは、例えば「B」で示された部位等のより大きい部位に渡って肉が繋がったままになるように、早期に外側へ移動されてもよい。これは、本発明の第4の態様による方法を使用して本発明の第5の態様による方法が準備される場合に特に有利である。
この点に関しては、切込み110及び/または210が入っていなければ、本発明の第4の態様による方法及びデバイスを適用することもまた可能である。実際には、本発明の第4の態様による方法を使用して本発明の第5の態様による方法が準備される場合では、本発明の第4の態様による方法に先立って切込み110を入れ、その後、切込み210を入れることが好適であることが証明されている。
また、本発明の第4の態様による方法及びデバイスは、背部の肉15が体部位1の骨部分から完全な形で分離されるように適用されることも可能である。
図34は、図33に示す状況を断面図で示している。制御機構610a、bは、部分的にしか示されていない。図34では、スクレーパ部材606a、bにおける凹部608により、手羽の関節31が損傷されることなくスクレーパ部材606a、bを通過できるようになることがはっきりと分かる。また図34からは、背部の肉が部分的に体部位1の骨部分に繋がったままであることも分かる。
図35及び36は、本発明の第4の態様の好適な実施形態によるスクレーパ部材を示す。両図では、曲がった形を有する隆起した切断エッジ607、凹部608及び隆起したリップ609がはっきりと分かる。くぼみ615の曲がった形は、図36に示されているように、ブレード601の形状に調節されている。
これまでの説明において、加工が実行されている間に体部位に係合しているデバイスの加工コンポーネントに対する加工されるべき体部位の動作が言及されている場合、この相対動作は、体部位をデバイスの加工コンポーネントに対して移動させること、デバイスの加工コンポーネントを体部位に対して移動させること、または両者の組合せによって達成されてもよいことは、熟練者には明らかであろう。
本発明の第4の態様は屠殺された家禽の体部位を加工するための方法を含み、前記体部位は、
胸郭の背の少なくとも一部及び脊椎を含む骨部分と、
前記胸郭の背及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、を含み、
当該方法は、
前記体部位の前記背側に2つの切込みを入れる工程であって、前記切込みは前記脊椎の両側で延び、かつ前記切込みは前記脊椎の両側で前記脊椎から前記背部の肉を分離する工程と、
前記体部位上に自然に存在する前記背部の肉の少なくとも一部をスクレーパを使用して引き離す工程と、を含み、
前記スクレーパは、実質的に前記脊椎の方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、
前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、
前記切断エッジは、前記背部の肉と前記体部位の前記骨部分との結合が切断されるほど鋭く、
前記スクレーパによる前記背部の肉の引き離しは、前記脊椎に沿った前記切込みから開始され、
前記体部位と前記スクレーパとは、前記肉が引き離されている間に互いに対して移動する。
本発明の第4の態様による方法の好ましい実施形態では、加工中、前記体部位の前記背を下向きにする。
本発明の第4の態様による方法の好ましい実施形態では、前記スクレーパが前記背部の肉を引き離している間、前記体部位を前記スクレーパによって支持する。
本発明の第4の態様は屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスも含み、
前記体部位は、
背の少なくとも一部と、
前記背上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
前記加工されるべき体部位を前記デバイスに対して案内しかつ位置合わせするためのガイドと、
前記体部位の背側に2つの切込みを入れるための少なくとも1つのブレードであって、前記切込みは前記体部位の前記脊椎の両側で延び、かつ前記切込みは前記脊椎の両側で前記脊椎から前記背部の肉を分離するブレードと、
前記体部位上に存在する前記背部の肉の少なくとも一部を引き離すためのスクレーパと、を備え、
前記スクレーパは、実質的に前記脊椎が延びる方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、
前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、
前記切断エッジは、鋭く、かつ前記スクレーパによる前記背部の肉の引き離しが前記脊椎に沿った前記切込みから開始されるように前記ブレードに直近している。
本発明の第4の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記ガイドは、互いからある程度の距離に位置合わせされる2つの平行なプレートを備える。好ましくは、前記平行なプレートは、細長く、且つ実質的に作業中は前記体部位と前記スクレーパとの相対動作の方向である方向に延びる。
本発明の第4の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記ブレードは、互いに平行に取り付けられる2つの回転ブレードを備える。
本発明の第4の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記スクレーパの前記切断エッジは、前記スクレーパに対する前記体部位の相対動作の上流方向に持ち上がる。好ましくは、前記切断エッジは、前記スクレーパに対する前記体部位の相対動作の方向を横断する方向から見て曲がった形を有する。
本発明の第4の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記スクレーパは、弾性的に取り付けられる。
本発明の第4の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記ブレードは、互いに平行に取り付けられる2つの回転ブレードを備え、前記スクレーパは、弾性的に取り付けられ、前記回転ブレードの回転軸に一致する回転軸を中心にして弾性的動作が生じるように弾性的である。
本発明の第4の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記スクレーパは、2つのスクレーパ部材を備え、各スクレーパ部材は、前記脊椎の片側の前記体部位の前記骨部分から前記背部の肉の少なくとも一部を引き離すように適合され、互いの鏡像として形成される。好ましくは、記スクレーパ部材は、互いからある程度の距離に位置合わせされる。
本発明の第4の態様は、本発明の第4の態様によるデバイスのこの好ましい実施形態における使用に適するスクレーパ部材も含み、前記スクレーパ部材は、前記体部位の前記脊椎の片側の前記骨部分から前記背部の肉の少なくとも一部を引き離すように適合され、実質的に前記脊椎の方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、前記切断エッジは鋭い、スクレーパ部材。
本発明の第4の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記スクレーパは、前記背部の肉と前記肩甲骨との結合部を掻き取って遊離する少なくとも1つの持ち上がったリップを有する。
本発明の第4の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記スクレーパは、前記手羽の関節の通過を許容する凹部を有する。
本発明の第4の態様は、本発明の第4の態様によるデバイスのこの好ましい実施形態における使用に適するスクレーパ部材も含み、スクレーパは、実質的に前記脊椎が延びる方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、前記切断エッジは鋭い。
本発明の第4の態様は、図35及び/または36に示されているスクレーパ部材も含む。
図9から図14までは、本発明の第5の態様による背部の肉15の採収に関連している。
図9及び10は、本発明の第5の態様による方法及びデバイスの第1の実施形態の一部を示す。この場合、キャリア50は体部位1を保持している。生産物キャリア50は、体部位の内側に係合する。体部位は、背の少なくとも一部及び背に自然に存在する肉の少なくとも一部を含む。本例では、体部位は、胸肉の少なくとも一部及び手羽4の少なくとも一部も含む。
図9、10及び11は、本発明の第5の態様による方法の様々な段階を示す。
体部位には、本発明の第1の態様による切込み110と、本発明の第2の態様による切込み210とが入っている。切込み110及び210の代わりに、例えば、図8bに示すように、組み合わされた切込み215が入っていてもよい。本発明の場合、切込み110、210、215のうちの1つまたはそれ以上を入れることは要件ではない。しかしながら、このような切込みが入れられることは有利である。
本発明の第5の態様による方法における第1の段階として、背部の肉15の一部が体部位1の骨部分から引き離される。これは、例えば、本発明の第4の態様によるデバイス及び/または方法によって達成されてよい。
生産物キャリア50が体部位1を本デバイスの図9に示されている部分まで前進させると、生産物キャリア50は体部位を、背部の肉15の引き離された部分が体部位1の骨部分から離れてぶら下がるような位置に保持する(図9参照)。本例では、体部位1は背を下向きにしてデバイスに進入し、よって、背部の肉15の引き離された部分は垂れ下がる。
図9、10及び11に示す例では、背部の肉15は、切込み210の近くでは体部位1の骨部分にまだ繋がっているが、体部位1の首側(即ち、体部位の首が載っていた側)では、体部位の骨部分から既に引き離されている。
生産物キャリア50は、体部位をさらに主たる方向T1へ運搬する。背部の肉15の先に引き離された部分の垂れ下がり部分がローラ321、322、323及び324の範囲内に入ると直ぐに、ローラ321−324に適用されている輪郭325が背部の肉15の垂れ下がった部分に係合する。生産物キャリアは、体部位1を幾分上下に移動させることが好適である。これは、遊離して垂れ下がる肉がローラによって確実に係合されることを保証する。
ローラ321−324は、様々なローラの輪郭325の間に空間が存在するようにして、互いに相対的に位置合わせされる。この空間は、背部の肉15が隣接するローラの輪郭間で圧潰されることを防止する。ローラ間の距離により、除去される背部の肉15の構造は無傷のままである。
輪郭が背部の肉15の垂れ下がった部分に係合すると直ぐに、ローラは体部位の骨部分から背部の肉15を剥ぐ(図10参照)。ローラは、背部の肉に剥離する力をかけ、よって背部の肉は体部位の骨部分から段階的に引き離される。この剥離する力は、背部の肉15の遊離して垂れ下がった部分が運搬方向とは反対の方向へ押しやられることによって生成される。
この場合、生産物キャリア50は体部位1を運搬方向T1へ運搬し続ければ有利である。このプロセスでは、ローラ321−324の輪郭325が背部の肉15の引き離された部分をT1とは反対の方向T2へ押しやるような手を有していればなおさらに有利である。当然ながら、ローラは、デバイスの正しい動作を保証するためにその長手軸の周りで回転する必要があることは明らかである。図10は、これを示す。
図11は、背部の肉15がローラ321−324によって除去されている段階を示す。
図9、10及び11の例示的な実施形態では、4つのローラが装着される。しかしながら、本発明は、2つのローラを使用することによっても実行可能である。4つであれ、2つであれ、ローラは弾性的に取り付けられることが好適である。結果として、ローラは体部位にプレテンションによって押し当たることができ、かつ続いて加工される様々な体部位1の大きさの自然な変動に沿うことができる。
図9、10及び11に示す例示的な実施形態では、ローラは、リブ形式の螺旋輪郭を装備している。しかしながら、ローラは、背部の肉15の先に引き離された部分に係合する複数の突起を装備することも可能である。これらの突起は、可能性として、螺旋状のラインに沿って配置されていてよい。
ローラの相互位置は、ローラの長手軸から見て、実質的に体部位1のローラ上に案内される部分の輪郭に準じていれば有利である。
体部位から背部の肉15を剥ぐとき、ローラは、ローラが係合している背部の肉15に力を加える。力の方向を最適化するためには、体部位1とローラ321−324とが互いに相対的に旋回できれば有利である。本設計では、これは、生産物キャリア50を旋回軸51の周りで旋回させることにより、最も容易に達成される。
図12は、体部位1の背2から剥ぎ取られる背部の肉15を図式的に示す。ローラ321−324の輪郭325は、背部の肉15の垂れ下がった部分を掴む。このプロセスの間、ローラ321−324は図11に示すように回転する。結果として、これらのローラは、体部位1の骨部分から背部の肉15を引っ張って遊離させる。ローラのこの配置に起因して、ローラは、背部の肉15が体部位の骨部分から剥ぎ取られるような方向へ力を加える。
ローラ321と323の間には、空間326が存在する。類似の空間326は、ローラ322と324の間に存在する。これらの空間326の存在によって、背部の肉15はローラ間で圧潰されず、その高品質の肉構造を高度に保つ。
図13及び14は、本発明の第5の態様による方法の変形例の連続する段階を示す。図13では、体部位1がローラ321−324に接近している。背部の肉15の一部は既に引き離されていて、ローラ321−324により容易に係合され得るように垂れ下がっている。図14は、ローラ321−324が体部位1の骨部分から背部の肉15を剥ぎ取るところを示す。ローラでの螺旋輪郭325の手は、輪郭が剥ぎ取られる背部の肉を方向T2へ押しやるように選択される。方向T2は、生産物キャリア50が体部位1を運搬する主たる運搬方向T1とは反対の方向である。図14は、背部の肉15が体部位1の骨部分から引き離されているところを示す。
図9、10及び11に示す実施形態では、生産物キャリア50は、加工されるべき体部位1を体部位1の内側に係合することによって保持する。しかしながら、体部位1がまだ脚部分5を含んでいれば、脚部分5に係合する生産物キャリア50が使用されてもよい。図13及び14は、これを示す。この実施形態では、生産物キャリア自体は体部位を、脊椎または体部位にまだ存在する脊椎の一部が主として水平になるように旋回させることはできない。従って、図13及び14の実施形態では、体部位はローラ321−324によって背で支持されている。ガイド330は、体部位を側方の正しい位置に保持する。図13及び14に示す実施形態の不図示の変形例では、体部位1の背をローラ321−324にしっかりと押しつける追加のガイドが存在していることが予見される。
図15及び16は、本発明の第5の態様によるデバイス及び方法の一部の変形例を示す。この変形例では、ローラ321−324の軸方向は、生産物キャリア50が体部位を運搬する主たる運搬方向T1との間で、好適には鋭い角度αを成す。
図15及び16に示す変形例では、ローラ321−324はさらに、互いに対して、加工されるべき体部位1がローラ321−324間で少なくとも部分的に移動されるようにして位置合わせされる。
ローラのこの配置に起因して、背部の肉は、体部位の骨部分から多少なりとも横方向へ剥がされる。
この変形例では、生産物キャリア50は、ローラ321−324に対して、例えば旋回軸51の周りで旋回可能であることが好適である。この方法では、ローラ321−324により背部の肉15上へ加えられる力の方向を最適化することができる。
図15及び16の実施形態は、実際に極めて効果的であることが証明されている。
また、図15及び16に示す変形例は、手羽なしのフロントハーフの加工にも特に適する。
概して、本発明の第5の態様によるデバイスに生産物検出器が取り付けられていれば有利である。生産物検出器は、生産物キャリア50に体部位1が存在しているか、または生産物キャリア50が空であるかを検出する。検出は、様々な方法で、例えば光学的または機械的に実行することができる。後者の場合、ガイドは例えば通過する体部位1によって押し込まれるが、空の生産物キャリア50が通過しても押し込まれない。よって生産物検出器は、ガイドが押し込まれているかどうかを検出する。体部位1が検出されれば、本発明の第5の態様によるデバイスは動作中になり、背部の肉が除去される。これは、例えば、生産物キャリア50に体部位1をローラの範囲内に至らせることによって行われてもよい。しかしながら、体部位1が検出されなければ、ローラと生産物キャリア50とは互いに離れて保たれる。このことによる利点は、ローラが通過していく空の生産物キャリア50を傷つけ得ないことにある。
これまでの説明において、加工されるべき体部位の動作が、加工が実行されている間に体部位に係合しているデバイスの加工コンポーネントに関連して生じる場合、この相対動作は、体部位をデバイスの加工コンポーネントに対して移動させること、加工コンポーネントを体部位に対して移動させること、または両者の組合せによって達成されてもよいことは、熟練者には明らかであろう。
本発明の第5の態様は屠殺された家禽の体部位を加工するための方法を含み、
前記体部位は、
胸郭の背の少なくとも一部及び脊椎を含む骨部分と、
前記胸郭の背及び前記脊椎上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、を含み、
当該加工方法は、
前記体部位の下に存在する骨部分から前記背部の肉の一部を引き離す工程と、
前記引き離される背部の肉の少なくとも一部に係合し、次いで前記体部位の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取る工程と、
を含む。
本発明の第5の態様による方法の好ましい実施形態では、前記背部の肉を少なくとも2つの回転するローラによって係合させ、 前記ローラの各々は輪郭を備え、前記ローラも前記体部位の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取る。
本発明の第5の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位を、係合及び/または剥ぎ取りの間、前記ローラに対して運搬方向に前進させる。好ましくは、前記回転するローラは、前記背部の肉を前記運搬方向とは反対の方向へ移動させる。好ましくは、前記体部位を、少なくとも部分的に前記ローラ間で移動させる。
本発明の第5の態様による方法の好ましい実施形態では、前記背部の肉の係合の間、前記体部位を、前記背部の肉の先に引き離された部分が前記体部位の前記骨部分から離れてぶら下がるように配向する。好ましくは、この好ましい実施形態、または、前述された好ましい実施形態にでは、前記背部の肉を剥ぎ取る間、前記体部位を、前記体部位の対称面に対して実質的に垂直に存在する軸を中心にして旋回させる。
本発明の第5の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位を生産物キャリア上へ配置し、前記生産物キャリアは前記体部位の内側に係合する。
本発明の第5の態様は屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスも含み、
前記体部位は、
胸郭の背の少なくとも一部及び脊椎を含む骨部分と、
前記胸郭の背及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、を含み、前記背部の肉は前記体部位の前記骨部分から既に部分的に引き離されており、
当該デバイスは、
前記先に引き離された背部の肉の少なくとも一部に係合するためのグリッパと、
前記体の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取るためのピーラと、
を備える。
本発明の第5の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、少なくとも2つの回転するローラを備え、前記ローラの各々は外周に輪郭を備え、前記ローラは前記グリッパ及び前記ピーラの両方の一部を形成する。好ましくは、前記ローラ上の前記輪郭は螺旋状である。好ましくは、前記ローラは実質的に平行に取り付けられる。好ましくは、作業中、前記体部位は前記ローラに対して運搬方向に移動され、前記ローラの軸方向と前記体部位の前記運搬方向とは前記ローラのロケーションにおいて相対角度を成す。好ましくは、前記ローラは、互いからある程度の距離に位置合わせされ、さらに好ましくは、前記ローラ間の距離は、前記体部位が前記ローラ間で少なくとも部分的に移動することを許容するような寸法を有する。好ましくは、前記ローラは、弾性的に取り付けられる。
好ましくは、実質的に平行な4つのローラが利用され、前記ローラの各々は、前記背部の肉に係合しかつ前記体の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取るための輪郭を備え、前記輪郭は、螺旋状である。好ましくは、前記ローラは、互いに対し、前記ローラの軸方向から見て、前記ローラが前記脊椎の方向から見た前記体部位の輪郭に近似するように配置される。
図17は、本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。
図17Aは、本発明の第6の態様による加工が開始する前の加工されるべき体部位1の一部を示す断面図である。図17Aには、胸郭20、胸骨21、内側の胸肉または第2の胸肉23及び外側の胸肉22が図式的に描かれている。外側の両胸肉22間及び胸骨21を横断して、腱結合部25がまだ存在している。
図17Bは、仮の切込みが胸骨21の両側に入れられている状態を示す。入れられる切込みは、既知の方法の場合のように、胸郭20までは至っていない。切込みがさほど深くないことにより、内側の胸肉の周囲の膜は無傷のままである。この膜は、とりわけ、内側の胸肉23と外側の胸肉22とを結合するものとなる。膜が無傷のままであることから、内側の胸肉23と外側の胸肉22との結合部も無傷のままである。しかしながら、外側の両胸肉22間の腱結合部25は、切断されている。
胸骨の両側に仮の切込みを入れるブレード401は、この例では、可能な限り厳密に胸骨21に沿って切断するように配置される。
図17Cは、本方法における次の工程、即ち、胸骨21の両側に存在する、具体的には内側の胸肉23である肉を掻き取って遊離する工程を示す。2つの第1のスクレーパ部材412a、bを備える第1のスクレーパ402は、胸骨21から内側の胸肉23を引き離す。この目的に沿って、スクレーパ部材412a、bは、可能な限り胸骨21の両側近くを移動する。仮の切込みに起因して、スクレーパは胸骨21の場所を容易かつ効果的に特定することができる。
本例では、スクレーパ部材412a、bは切断エッジを装備せず、よって、内側の胸肉23の周囲の膜が損傷される危険性は制限される。
横方向へ可能な限り厳密に胸骨21の輪郭に従うために、スクレーパ部材412a、bは、胸骨21を横断する方向へ弾性的に取り付けられることが好適である。スクレーパ部材412a、bは既に、胸骨の両側の肉(内側の胸肉、よって外側の胸肉も)を胸骨21から僅かに押し離している。スクレーパ部材412a、bの形状は、具体的にはその下流側の端の形状がこのことに特に適合されている。関連の端は、胸骨が通る場所から、スクレーパ部材412a、bの先端よりも少し遠くに直立していることが好適である。結果として、これらの端は、引き離された肉を胸骨から幾分大きく距離を隔てて運ぶ。
図17Dは、胸骨21と胸骨21に直近する肉との結合部が第1のスクレーパ402の通過によって破壊されることを示す。
図17Eは、同じく切断エッジのない2つのスクレーパ部材413a、bを備える第2のスクレーパ403が通過した後の状態を示す。第2のスクレーパ403のスクレーパ部材413a、bは、胸郭20から内側の胸肉23を大きく掻き取って遊離させている。大概は、内側の胸肉23と胸郭20との間の結合膜24のみが残る。
この結合膜24は、比較的強い。従って、内側の胸肉23と外側の胸肉22との結合部の望ましくない破壊を同時に引き起こすことなくこの結合膜24を破る最も確実な方法は、この結合部を切断することである。図17Fは、これを示す。この膜の切断は、2つのブレード404によって実行される。先行技術から、結合膜を引っ張って遊離させることは知られている。しかしながらこの場合、膜は、胸肉から引き裂かれて遊離される間に体部位1の骨部分に部分的または完全に繋がったままになる。この膜は、内側の胸肉と外側の胸肉とを互いに結合するものでもあることから、これにより、内側の胸肉と外側の胸肉とが互いから分離される。従って、この既知の方法及びデバイスの使用では、内側の胸肉と外側の胸肉とを一緒に採収することは不可能であった。ここで、本発明の第6の態様によるデバイス及び方法はこれを可能にする。
膜24が切断して遊離された後は、胸郭20から各外側の胸肉22を関連の内側の胸肉23と共に引き離すことが可能である。胸肉22、23をこれらがまだ互いに繋がっている間に採収することにより、高品質の比較的大きい肉片(内側の胸肉及び外側の胸肉の双方を含む)がもたらされる。胸肉の採収は、EP1430780A1に記載されている方法に従って実行されることが好適である。
図18は、本発明の第6の態様によるデバイスの実施形態の概観を示す。
図18によるデバイスは、脊椎の両側に仮の切込みを入れる二重の回転ブレード401を備える第1の部分を有する。各回転ブレードは円板形であり、関連の軸の周りで回転する。
第1の部分には、体部位1をそれが回転ブレード401上を前進する間に支持しかつ位置合わせする第1のガイド405も設けられる。第1のガイド405は支持体450に搭載され、この支持体450と共に、矢印455が示すように垂直に動作することができる。支持体450は、蝶番454を介してレバー452へ連結される。レバー452は、旋回点451を有する。レバー452には、カウンターウェイト453が取り付けられる。カウンターウェイト453は、蝶番454とは反対側の旋回点451側へ配置される。この設計の結果として、第1のガイド405は垂直に跳ねることができる。カウンターウェイトを有するレバーの設計の代替として、ばねが使用されてもよい。しかしながら、カウンターウェイトを有するレバーの設計における利点は、その方が頑丈であることにある。
ガイド405は、体部位1を伴う生産物キャリア50が通過すると垂直方向へ変位されるが、空の生産物キャリアが通過すると変位されないように調節されてよい。次に、ガイド405の垂直変位は、例えば光センサまたは近接スイッチとして設計され得る生産物検出器456によって記録されてよい。空の生産物キャリア50が通過すると、生産物検出器は起動されず、共に本デバイスの第2の部分に存在する第2のスクレーパ403及び起動可能なブレード404は動作中にならない。さらに、生産物キャリア50は本デバイスの第2の部分に存在する回転ブレード401及びスクレーパ402、403からそれて回転されてよい。この方法では、空の生産物キャリア50への損傷が防止される。
両回転ブレード401は、単一の駆動可能軸409に一緒に取り付けられることが好適である。この方法では、両ブレード401は単一のモータ408によって駆動される。代替として、各々がその固有のシャフト上へ取り付けられかつその固有の駆動装置によって駆動される2つの回転ブレード401も使用できることは明らかである。回転ブレードの代わりに、仮の切込みを入れる固定ブレードが存在してもよい。
図18に示すデバイスの第2の部分は、第1のスクレーパ402を備える。このスクレーパは、2つの実質的に平行するスクレーパ部材412a、bを備える。スクレーパ部材412a、bは非切断設計を有し、即ち、鋭い機能的な切断エッジは存在しない。スクレーパ部材412a、bは、共に本デバイスの残りに対して、かつ互いに対して水平及び垂直面で移動できるように、弾性的に取り付けられる。この方法では、胸骨の形状及び家禽群内のその変形に厳密に沿うことができる。
図18に示すデバイスは、さらに、体部位1をそれが第1のスクレーパ402上を前進される間に支持しかつ位置合わせする少なくとも第2のガイド406を備える。第2のガイド406は、支持体460に取り付けられる。また、この支持体406には、安全上の理由からデバイスを遮蔽する遮蔽プレート(不図示)が取り付けられてもよい。
明確のために、図18では、突起462を有するガイドプレート461は点線で示されている。このガイドプレート461は、第2のガイド406へ連結され、水平に対して傾斜されて存在し、デバイスを横断する方向へ延びる。ガイドプレートは、デバイスの長手方向(即ち、作動中の体部位1の運搬方向T1と同じ方向)へ、第1のスクレーパ402の前側の点から第2のスクレーパ403の少なくとも一部へ隣接するまで延びる。本デバイスにはこのようなガイドプレート461が2つ存在し、これらはスクレーパ402の両側にある。ガイドプレートは、先に引き離された肉の部分がスクレーパ402、403の近傍に入らないようにする。各ガイドプレート461における突起462は、引き離された肉をもう少し遠くへ案内することによってこの機能を継続する。
図18に示すデバイスの第3の部分は、第2のスクレーパ403を備える。この場合も同じく、スクレーパはやはり、互いに実質的に平行に取り付けられる2つのスクレーパ部材413a、bを備える。第2のスクレーパのスクレーパ部材413a、bも非切断設計であり、弾性的に取り付けられる。
第2のスクレーパ403には、2つの起動可能なブレード404が連結される。これらのブレード404は各々、制御要素407によって起動される。この例では、各制御要素407は空気圧シリンダとして設計される。
回転ブレード401、第1のスクレーパ402及び第2のスクレーパ403は、生産物キャリア50により図18に示すデバイスを介して案内される体部位1がまず回転ブレード401に遭遇し、次に第1のスクレーパ402、次に起動可能なブレード404を有する第2のスクレーパ403に遭遇するようにして、互いに対して配置される。
図19は、生産物キャリア50によって保持されている体部位1を示す。生産物キャリア50は、体部位をラインに沿いに幾つかの加工ステーションを通って前進させることが好適である。幾つかの生産物キャリアは、図19−21で分かるようなラインに沿って移動する。生産物キャリア50は、生産物キャリア50が保持している体部位1を、本発明の第6の態様によるデバイスに対して主たる運搬方向T1へ移動させる。
この場合、体部位1はまだ各手羽の少なくとも一部4を含んでいる。
図19及び22は、胸骨21の両側に仮の切込みが入れられることを示す。ガイド405は、胸骨及び胸骨に隣接する肉を回転ブレード401に対して位置合わせする。図22は、回転ブレード401が胸郭20に至るまでは切り進まないことを明らかに示している。回転ブレードは胸骨21の両側に切込みを入れ、これは、可能な限り厳密に胸骨21に沿って行われる。
図20は、生産物キャリア50によって保持される体部位1が第1のスクレーパ402上へ案内されることを示す。生産物キャリア50は体部位1を、第1のスクレーパ402に対して主たる運搬方向T1へ移動させる。第1のスクレーパは、互いに実質的に平行に取り付けられるスクレーパ部材412a、412bを備える。スクレーパ部材412a、412bは、実質的な水平面及び実質的な垂直面において互いに対して弾性的に配置される。原則的には、他の平面が選択される可能性もあり、これにより、両平面が実質的に互いに垂直であれば好適である。
スクレーパ402は、軸445の周りで、矢印R10が示す方向へ旋回可能である。これは、スクレーパ402のオン/オフの切換を可能にする。オンに切換されると、スクレーパ402は動作位置にあり、これにより、通過している体部位1がスクレーパ402によって加工される。オフに切換されると、スクレーパ402は非動作位置になる。体部位1が通過するとしても、この体部位1はスクレーパ402によって加工されない。この選択肢を生産物検出器456と組み合わせることが有利である。よって、体部位1を伴う生産物キャリア50が通過する場合にのみ、スクレーパ402をオンに切換することが可能になる。生産物キャリアが空である場合、スクレーパは、空の生産物キャリア50用のその非動作位置に留まる。これは、スクレーパ402が通過していく空の生産物キャリア50を損傷することを防止する。スクレーパのその非動作位置からその動作位置への旋回、及びその逆の旋回は、例えば、空気圧シリンダ(不図示)によって駆動されてよい。
図23は、掻き取りの間の体部位1、スクレーパ部材412a、b及びガイド406を示す断面図である。スクレーパ部材412a、bは、胸骨21の両側の肉を掻き取って胸骨21から遊離させる。ガイド406は、胸骨がスクレーパ部材412a、bに対して正しい位置に達するように体部位1を案内する。二次的効果として、有利な実施形態におけるガイド406は、このプロセスの間に体部位1を支持する。また本図には、スクレーパ402のスクレーパ部材412a、bが容易なアクセスを有するように胸肉を脇へ案内するガイドプレート461も描かれている。
図24は、第1のスクレーパ402による掻き取りを示す詳細図である。明確のために、図24には、手羽部分4及びガイドプレート461を示していない。
図21は、生産物キャリア50によって保持される体部位1が第1のスクレーパ403上へ案内されることを示す。生産物キャリア50は体部位1を、第2のスクレーパ403に対して主たる運搬方向T1へ移動させる。第2のスクレーパは、互いに実質的に平行に配置されるスクレーパ部材413a、413bを備える。
スクレーパ403は、軸440の周りで、矢印R11が示す方向へ旋回可能である。これは、スクレーパ403のオン/オフの切換を可能にする。オンに切換されると、スクレーパ403は動作位置にあり、これにより、通過している体部位1がスクレーパ403によって加工される。オフに切換されると、スクレーパ403は非動作位置になる。体部位1が通過するとしても、この体部位1はスクレーパ403によって加工されない。この選択肢を生産物検出器456と組み合わることが有利である。よって、体部位1を伴う生産物キャリア50が通過する場合にのみ、スクレーパ403をオンに切換することが可能になる。生産物キャリアが空である場合、スクレーパは、その非動作位置に留まる。これは、スクレーパ403が通過していく空の生産物キャリア50を損傷することを防止する。スクレーパ403のその非動作位置からその動作位置への旋回、及びその逆の旋回は、例えば、空気圧シリンダ446によって駆動されてよい。
追加的に、または代替的に、スクレーパ部材413a、bは、垂直方向へ弾性的に動作できるように配置されていてよい。
スクレーパ部材413a、bは、連結プレートによって(体部位の運搬方向に対して)横断方向に互いに連結されることが好適である。連結プレートは、スクレーパ部材の各々に対して旋回可能であることが好適である。スクレーパは互いの動作を相互に補正できることから、これは、体部位の変形が成功裏に対応されることを可能にする。
図25は、第2のスクレーパ部材413a、bによる掻き取りを示す断面図である。図26は、第2のスクレーパ403による掻き取りを示す詳細図である。明確のために、体部位の手羽部分4を示していない。
ブレード404は、内側の胸肉23と胸郭20との間の強力な結合膜24を引き離すために備えられる。各ブレードは、切断エッジ414を有する。各ブレード404は、図26に示すように、スクレーパ部材413a、bの一方に旋回可能式に取り付けられる。ブレード404と、これらが取り付けられる個々のスクレーパ部材413a、bとの相対位置は、制御要素407によって変更されてよい。図22及び図26における例では、制御要素407は、各々がブレード404を制御する2つの空気圧シリンダを備える。
ブレード404は、動作位置と、非動作位置とを有する。図26は、その動作位置にあるブレード404を示し、図27は、その非動作位置にあるブレード404を示す。非動作位置では、各ブレード404の切断エッジ414は、関連のブレード404が取り付けられるスクレーパ部材413a、bの上端に多かれ少なかれ一致している。動作位置では、切断エッジは、関連のスクレーパ部材413a、bの上端に対して上昇される。ブレード404は、膜24がブレード404の範囲内へ来ると、その非動作位置からその動作位置へ運ばれる。
示されていない代替実施形態では、ブレード404及びその制御要素407は存在しない。よって、膜24の切断は、例えば手作業で行われてよい。
図28は、体部位1上の切込みの位置、及び掻き取って遊離されるべき胸肉8の部分を示す。図28には、背2、手羽4及び胸肉8が図式的に描かれている。さらに、胸郭20、デルタボーン12及び胸骨21も示されている。
回転ブレード401によって入れられた仮の切込み431は、胸骨21に沿って延びる。第1のスクレーパ402は、部位432における胸肉8を引き離す。次に、第2のスクレーパ403が部位433における肉を引き離す。最後に、起動可能なブレード404が切込み434の入った膜24を切断する。
本発明の第6の態様による方法が実行された後、体部位の骨部分から肉が除去される。これは、EP1430780A1に記述されているように、手羽を引っ張って行われることが好適である。
図56は、本発明の第6の態様による方法を実装するためのデバイスの代替実施形態を示す。図57は、図56によるデバイスの一部を上から見たものであり、図58は、図56によるデバイスの一部の側面図である。
図56−58による実施形態の第1の部分は、図18による実施形態の第1の部分と同じである。この場合もやはり、回転ブレード401並びに弾性的に取り付けられたガイド405及び生産物検出器456が備えられている。図56−58による実施形態の第1の部分が動作する方法は、図18による実施形態の第1の部分が動作する方法と同じである。
図56−58による実施形態の第2の部分は、図18による実施形態の第2の部分と大体は同じである。図56−58Aによる例では、異なる形式の第1のスクレーパ部材471a、bが装着される。図56−58の例では、スクレーパ部材471a、bの下流端は上流端より高く位置合わせされる。この場合の「下流」及び「上流」は、加工されるべき体部位の主たる運搬方向T1に関連している。図57及び図58は、本例に適用されるスクレーパ部材471a、bの形状をより詳しく示している。掻き取りエッジ471a、bは、非切断的に設計され(即ち、鋭い機能的な切断エッジは存在しない)、側面473a、bは斜めに下降する。スクレーパ部材471a、bは、軸445の周りで矢印R10に従って傾斜角を変更可能である。スクレーパ部材471a、bは、スクレーパ部材412a、bと全く同じようにオン/オフを切換することができる。スクレーパ部材471a、bのオン/オフ切換は、生産物検出器456からの信号を基礎として制御されることが好適である。
スクレーパ部材471a、bは、水平面及び垂直面内で共にデバイスの他の部分に対して、及び互いに対して動作できるように、弾性的に取り付けられる。この方法では、これらは胸骨の形状及び家禽群における変形に容易に沿うことができる。
図56−58によるもののようなスクレーパ部材471a、bは、図18に示すデバイスにも使用されてもよい。反対に、図56−58によるスクレーパ部材412a、bが、図56によるデバイスに使用されてもよい。
図56−58によるデバイスは、さらに、体部位1をそれが第1のスクレーパ402上を前進される間に支持しかつ位置合わせするための少なくとも第2のガイド406を備える。第2のガイド406は、支持体460に取り付けられる。また、この支持体460には、安全上の理由からデバイスを遮蔽する遮蔽プレート(不図示)が取り付けられてもよい。
また、図56−58の例示的な実施形態に示すデバイスの第2の部分は、ガイドプレート461も備える。このガイドプレート461は、第2のガイド406へ連結され、水平に対して傾斜されて存在し、デバイスを横断する方向へ延びる。ガイドプレートは、デバイスの長手方向(即ち、作動中の体部位の運搬方向T1と同じ方向)へ、第1のスクレーパ402の前側の点から第2のスクレーパ403の少なくとも一部へ隣接するまで延びる。本デバイスにはこのようなガイドプレート461が2つ存在し、これらはスクレーパ402の両側にある。ガイドプレートは、先に引き離された肉の部分がスクレーパ402の近傍に入らないようにする。
図56−58の例において、本デバイスの第3の部分の設計は、図18における設計とは異なる。図56−58の例では、図18の起動可能なブレード404を有する第2のスクレーパ403が、スクレーパ部材475a、b及び回転ブレード480a、bに置換されている。スクレーパ部材475a、bは、合わせて第2のスクレーパ403を形成する。
図57において明らかに分かるように、回転ブレード408a、bはV字形に配置される。回転ブレード480a、bは、上流側で下流側よりも大きく離隔されている。さらに、回転ブレードの回転軸は、水平に対して傾斜されていれば有利である。この方法では、体部位の解剖学的構造を十分に考慮した正確な切込みを入れることができる。
従って、回転ブレード480a、bは、互いに平行には配置されない。よって、各回転ブレード480a、bは、駆動を供給するその固有のモータ482aまたは482bを伴うその固有のシャフト481aまたは481bに付着される。回転ブレード480a、bは円板形であり、滑らかな切断エッジまたは鋸歯形エッジ483を有してよい。鋸歯形エッジ483の適用は、概して、加工されるべき体部位上により優れた掴みをもたらす。
図56−58の例示的な実施形態を使用する際に、回転ブレード480a、bが深く切断しすぎないことを保証するために、生産物キャリア50は体部位を、それが回転ブレード480a、bを通過する間に垂直面で旋回させることが好適である。図59は、この旋回を示す。明確のために、図59は回転ブレード480aのみを示し、図56−58によるデバイスの他の部分を省略している。
図59aは、体部位1の進入を示す。体部位1は生産物キャリア50に付着され、生産物キャリア50は体部位を、胸部を下向きにして実質上水平位置に保持している。表面997は、線998(生産物キャリア50の表面997の線に一致して存在する)が示すように、水平面999に実質的に平行に保持される。
体部位1が、図59bに示すように、主たる運搬方向T1を回転ブレード480a、bに向かってさらに前進すると、生産物キャリア50は体部位1を持ち上げる。ここで、線998と水平面999とは角度α1を成す。
体部位1が、図59cに示すように、主たる運搬方向T1を回転ブレード480a、bに向かってまたさらに前進すると、生産物キャリア50は体部位1をさらに持ち上げる。ここで、線998と水平面999とはより大きい角度α2を成す。
回転ブレードによって入れられるべき切込み489の望ましい深さ及び望ましい形状は、回転ブレード480a、bを通過する間の生産物キャリア50による体部位1の旋回を調節することによって達成可能である。体部位1の旋回は、体部位1が付着されている生産物キャリア50を、軸51の周りで旋回させることによって達成可能である。
加工が実行されている間に体部位に係合しているデバイスの加工コンポーネントに対する加工されるべき体部位の動作が言及されている場合、この相対動作は、体部位をデバイスの加工コンポーネントに対して移動させること、加工コンポーネントを体部位に対して移動させること、または両者の組合せによって達成されてもよいことは、熟練者には明らかであろう。
本発明の第6の態様は屠殺された家禽の体部位を加工するための方法を含み、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部及び胸骨の少なくとも一部を含む骨部分と、
外側の胸肉の少なくとも一部及び内側の胸肉の少なくとも一部を含み、前記胸郭上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、
前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との間に自然に存在する膜の少なくとも一部と、を含み、
当該方法は、
胸骨の両側に仮の切込みを入れる工程であって、前記仮の切込みは、前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との間に存在する膜の一部を原形のまま残す工程と、
第1のスクレーパを使用して、両側で前記胸骨にもたれて存在する肉を掻き取って遊離する工程と、
第2のスクレーパを使用して、前記胸郭から前記内側の胸肉の肉の少なくとも一部を掻き取って遊離する工程と、
前記内側の胸肉と前記胸郭との間の結合膜を切断する工程と、
前記体部位の前記骨部分から前記外側の胸肉及び前記内側の胸肉を取り外す工程であって、前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との結合部は原形のまま残る工程と、
を含む。
本発明の第6の態様による方法の好ましい実施形態では、両側で前記胸骨に対して存在する前記肉を掻き取って遊離し、前記肉を外側へ押しやる。
本発明の第6の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位は少なくとも手羽部分を含み、前記外側の胸肉及び前記内側の胸肉を、前記手羽部分を引っ張ることによって前記体部位の前記骨部分から一緒に取り外す。
本発明の第6の態様は屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスも含み、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部と、
胸骨の少なくとも一部と、
前記外側の胸肉の少なくとも一部及び前記内側の胸肉の少なくとも一部を含み、前記胸郭上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
前記胸骨の両側に仮の切込みを入れるためのブレードであって、前記仮の切込みは、前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との間の膜を原形のまま残すブレードと、
両側で前記胸骨に対して存在する肉を掻き取って遊離するための第1のスクレーパと、
前記胸郭から前記胸郭上に自然に存在する前記内側の胸肉の肉の一部を掻き取って遊離するための第2のスクレーパと、
前記内側の胸肉と前記胸郭との間の結合膜を切断する第2のブレードと、
を備える。
本発明の第6の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記第1のスクレーパは2つのスクレーパ部材を備え、前記各スクレーパ部材は前記胸骨の片側で動作することに適する。好ましくは、前記第1のスクレーパのスクレーパ部材は非切断設計を有する。
本発明の第6の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記第1のスクレーパは弾性的に取り付けられる。好ましくは、前記第1のスクレーパは2方向に弾性的に動作可能であり、前記2方向は主として互いに対して垂直である。
本発明の第6の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記第2のスクレーパは2つのスクレーパ部材を備え、前記各スクレーパ部材は前記胸郭の片側で作業することができる。好ましくは、前記第2のスクレーパのスクレーパ部材は非切断設計を有する。好ましくは、前記第2のスクレーパのスクレーパ部材は互いに連結される。
本発明の第6の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記第2のスクレーパは弾性的に取り付けられる。
本発明の第6の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記内側の胸肉と前記胸郭との間の前記結合膜を切断するための第2のブレードは前記第2のスクレーパに統合される起動可能なブレードであり、前記起動可能なブレードは、前記内側の胸肉と前記胸郭との間の前記結合膜を切断する。好ましくは、前記起動可能なブレードは弾性的に取り付けられる。
本発明の第6の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記デバイスは、前記内側の胸肉と前記胸郭との間の前記結合膜を切断するための2つの回転可能な円板形のブレードを備え、前記2つのブレードは両者間に上流よりも下流側でより大きい距離を有する。好ましくは、前記回転可能なブレードは各々鋸歯形のエッジを有する。
図63は、手羽の関節領域における筋肉を示す。図63は、本「Lehrbuch der Anatomie de Haustiere」[家畜の解剖学的構造テキスト]、第V巻「Vogel」[鳥類]、ISBN 3−489−57616−0、に載せられている図に基づいている。
手羽内の骨は符号901で示され、902は胸骨であり、903は叉骨である。
符号910は、胸筋を示す。これは、飛行中に羽を引き下げる大きい筋肉である。この筋肉が、外側の胸肉を形成する。
符号911は、supracoracideus筋を示す。これは、飛行中に羽を引き上げる小さい筋肉である。この筋肉が、内側の胸肉を形成する。
本発明の第7の態様は、supracoracideus筋を手羽の関節に結合する腱を切断することに関する。この腱は、図63において912で示される部位に存在する。
図60は、本発明の第7の態様によるデバイスの実施形態を示す。図60では、外側の胸肉ガイド701、鎖骨ガイド702及び回転ブレード710及び711を認識することができる。外側の胸肉ガイドは、回転ブレード710、711のための凹部を含む。
生産物キャリア50は、体部位1を本デバイスを通って運搬方向T1へ移動させる。進入ガイド704は、体部位1の滑らかな進入を保証する。図60から分かるように、体部位1の胸部3は下向きであり、背2は上向きである。体部位1は、生産物キャリアによって、脊椎(存在する限りにおいて、または脊椎が存在していたとして)が実質的に水平に延び、かつ運搬方向を実質的に横断して延びるように保持される。ガイド701、702は、主たる運搬方向T1に延びる。
両回転ブレードは、図60に示すように、作動中は反対方向へ回転することが好適である。さらに好適には、第1のブレード710は切断されるべき腱へ主たる運搬方向T1に力を加え、第2のブレード711は主たる運搬方向T1とは反対の方向へ力を加える。回転ブレード710、711は、鋸歯形のエッジを有することが好適である。鋸歯形のエッジは、切断されるべき1つまたはそれ以上の腱上のブレード710、711の掴みを増大させる。
図61は、図60に示す実施形態の側面図である。体部位1は、生産物キャリア50にある。生産物キャリア50は、軸51の周りで方向750へ旋回可能である。また、生産物キャリア50は、矢印752が示すようにも回転可能である。加工されるべき体部位1が図60及び図61に示すデバイスに進入する前に、生産物キャリア50は、矢印751及び752が示すように旋回することによって、体部位1を図60及び図61に示す位置
へ移動させる。
叉骨は、体部位1が図60及び図61に示すデバイスに到達する前に、体部位1から除去されている。結果として、体部位1における首側に比較的大きい開口724が生成されている。図62は、この開口724を示す。この開口724は大きいことから、外側の胸肉720はこの開口724の近くで比較的可撓性である。さらに、叉骨が除去されていることから、鎖骨には2つの自由端721も生成されている。これは、鎖骨の可動性を著しく高める。
図60に示すデバイスへ進入する際、生産物キャリア50は、鎖骨の自由端が進入ガイド704の底部に合うような高さに体部位1を持ち揚げる。この持ち揚げは、生産物キャリア50を軸51の周りで旋回させることによって達成される。進入ガイド704を通過する間、鎖骨の自由端721は、この進入ガイド704の底部に接触した状態に保たれる。進入ガイドは、本デバイスに対する体部位1の予備位置調整を保証する。
進入ガイド704の終わり(主たる運搬方向T1から見て)で、鎖骨ガイド702に代わる。生産物キャリア50は、鎖骨の自由端721をもう一度ガイド702の底部に押し当てる。これは、図61において明らかに分かる。
生産物キャリア50が鎖骨の自由端721を鎖骨ガイド702の底部に押し当てることにより、鎖骨の自由端721は、本デバイスに対する定義された位置を想定する。この定義された位置は、「第2の位置」として表される。
体部位1が進入ガイド704によって予備位置を調整された後、体部位1及びその外側の胸肉720は外側の胸肉ガイド701に接触する。外側の胸肉ガイド701は、叉骨の除去によって生成された外側の胸肉の可撓性部分を鎖骨の自由端721から離して、即ち図60及び図61に示す例では下へ押す。
この方法では、生産物キャリア50の位置と組み合わされたガイド702、701が、鎖骨の自由端721と、外側の胸肉720の首側の部分とが引き離されることを保証する。これにより、内側の胸肉を手羽の関節へ結合する腱722が露出される。これは、ブレードによる腱722へのアクセスを可能にする。
有利な実施形態では、外側の胸肉ガイド701は、外側の胸肉に係合する側面に丸みのついた縁705を有する。このような縁は、外側の胸肉ガイド701が外側の胸肉を損傷することを防止する。
図60及び図61の例では、鎖骨の自由端721と外側の胸肉720の首側の部分とは、腱722が張力を受けて置かれるまで互いから離れて移動される。これにより、腱722の切断が単純になる。
図60及び図61の例では、加工されるべき体部位1にはまだ両方の内側の胸肉及び両方の手羽の関節が存在する。その結果、体部位1の両側に腱722が存在している。図60及び図61に示すデバイスでは、両方の腱722が露出されて切断される。
体部位に存在する1つまたはそれ以上の腱722を切断するために、2つの回転可能な円板形ブレード710、711が用意される。これらのブレードは、主たる運搬方向T1から見て隣り合わせに配置される。ブレードの回転軸は、体部位が図60、図61によるデバイスを通過する間に辿る経路に対して実質的に垂直である。図示された例では、ブレード710、711は反対方向へ回転し、かつブレード710、711が鎖骨の自由端721の通過側で互いに向かって回転するようにして回転する。
連なる2つの回転ブレードの使用は、1つまたはそれ以上の腱722の信頼性の高い切断を保証する。しかしながら、代替として単一の回転ブレードまたは固定ブレードが使用されてもよい。
回転ブレード710、711は、外側の胸肉ガイド701における凹部703から突き出す。これは、ブレードが腱722に到達できることを保証する。ブレード710、711の配置は、ブレード710、711と外側の胸肉ガイド701との間の角度γを変えることができるように調節できることが好適である。また、両ブレードから外側の胸肉ガイド701までの距離も、例えば矢印Xに沿った変位を可能にすることによっても調節できることが好適である。ブレード710、711の位置及び方向性の調節可能性は、例えば内側の胸肉の近くである腱722が切断される場所を選択することを可能にする。
有利な実施形態では、ブレード710、711は鋸歯形のエッジを有する。鋸歯形のエッジは、腱を切断する間の滑りやすい腱組織上のより優れた掴みを保証する。
1つまたはそれ以上の腱722が切断されている間、鎖骨ガイド702は、鎖骨の自由端721が所望される第2の位置に保持されることを保証する。
有利な実施形態では、本デバイスは、関連の生産物キャリアが進入ガイド704の範囲内に入る前に、生産物キャリア50に体部位1が存在するかどうかを検出する生産物検出器を装備する。体部位1の存在が検出されれば、生産物キャリア50は、図60及び図61に示す位置へ運ばれる。検出により、関連の生産物キャリア50に体部位1が存在しないことが明らかになれば、生産物キャリア50は、例えば軸51の周りで生産物キャリア50を垂直位置まで旋回させることにより、ブレード710、711から離れて保持される。これは、損傷が生じないように、ブレード710、711と生産物キャリア50との間の望ましくない接触を防止する。
加工が実行されている間に体部位に係合しているデバイスの加工コンポーネントに対する加工されるべき体部位の動作が言及されている場合、この相対動作は、体部位をデバイスの加工コンポーネントに対して移動させること、デバイスの加工コンポーネントを体部位に対して移動させること、または両者の組合せによって達成されてもよいことは、熟練者には明らかであろう。
有利に説明されている本発明の第1から第7までの実施形態では、EP1191852に記述されている生産物キャリアが適用されてもよい。この生産物キャリアは、幾つかの軸の周りで旋回可能であり、かつ幾つかの所望される位置にロックされることが可能である。しかしながら、このロックは偶発的に解除される可能性があり、よって生産物キャリアが、生産物キャリアを加工デバイスの1つまたは複数のコンポーネントに衝突させる位置において、例えば本発明の態様の1つに記述しているタイプのうちの1つである加工デバイスに接近する可能性がある。当然ながら、これは、生産物キャリアまたは加工デバイスの損傷に繋がる可能性がある。
この望ましくない状況を回避するために、生産物キャリアが辿る経路に隣接してロック監視デバイスを設置することが好適である。このロック監視デバイスは、加工デバイスの上流に位置合わせされる。ロック監視デバイスは、ロックされていない、よって垂れ下がっている生産物キャリアは接触要素に当たるが、ロックされて上昇された生産物キャリアは当たらないようにして生産物キャリアの経路内に位置合わせされる接触要素を備える。
ロックされていない生産物キャリアは、通過中、接触要素を脇へ押しやる。この場合、接触要素は、好適には生産物キャリアの経路に対して実質的に垂直に延びる軸の周りで旋回することが好適である。接触要素のこの動作は、ロックデバイスを起動する。このロックデバイスは、生産物キャリアをロックする生産物キャリアでの部材に係合し、生産物キャリアを再びロックされた状態にする。
例えば図1Fに示す変形例では、EP1191852による生産物キャリアの代わりに、例えばEP0254332による生産物キャリアが適用されてもよい。このタイプの生産物キャリアは、EP1191852による生産物キャリアの旋回能力を保有しない。しかしながら、これは、体部位への加工を実行するデバイスのコンポーネントを加工されるべき体部位を伴う生産物キャリアに対して移動させることにより、補償されることが可能である。
図64は、図1Fに示す代替生産物キャリアと組み合わされた図61によるデバイスを示す。一致する符号は、一致するパーツを示している。
生産物キャリア50*は、軸52*の周りで旋回しかできないことから、この生産物キャリアは鎖骨の自由端721をガイド702の底部に押し当てることができない。しかしながら、この例では、ガイド702に圧縮ばね730が取り付けられ、圧縮ばね730がガイド702を鎖骨の自由端721に押し当てる。
本発明の第7の態様は屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスを含み、
前記体部位は、プロセスの開始時点で、
胸郭の少なくとも一部、鎖骨の少なくとも一部、及び手羽の関節の少なくとも一部を有する骨部分と、
前記胸郭の存在する部分に繋がる外側の胸肉の少なくとも一部と、
内側の胸肉の少なくとも一部と、
少なくとも、前記内側の胸肉を前記手羽の関節へ結合する腱と、を含み、
当該デバイスは、
前記外側の胸肉の少なくとも一部を第1の位置に保持する外側の胸肉ガイドと、
叉骨の自由端を第2の位置に保持する鎖骨ガイドと、
前記腱を切断する少なくとも1つのブレードと、
を備える。
本発明の第7の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、前記デバイスは、前記腱を切断する2つの回転可能な円板形のブレードを備える。好ましくは、前記2つの回転可能なブレードは、運搬方向に前後して位置合わせされる。好ましくは、作業中、前記ブレードは反対方向に回転する。
本発明の第7の態様によるデバイスの好ましい実施形態では、記ブレードは鋸歯形のエッジを装備する。
本発明の第7の態様は、本発明の第7の態様によるデバイスを使用して、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法も含み、
前記体部位は、加工開始時点で、
胸郭の少なくとも一部、鎖骨の少なくとも一部、及び手羽の関節の少なくとも一部を有する骨部分と、
前記胸郭の存在する部分に繋がる外側の胸肉の少なくとも一部と、
内側の胸肉の少なくとも一部と、
少なくとも、前記内側の胸肉を前記手羽の関節へ結合する腱と、を含み、
当該方法は、
外側の胸肉ガイドを使用して、前記外側の胸肉の少なくとも一部を前記鎖骨の自由端から離れた第1の位置まで押しやり、かつ叉骨ガイドを使用して、前記鎖骨の自由端を前記外側の胸肉から離れた第2の位置まで押しやることによって前記腱を露出させる工程と、
前記外側の胸肉が前記第1の位置にありかつ前記鎖骨の自由端が前記第2の位置にある間に前記腱を切断する工程と、
を含む。
本発明の第7の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位上の、一方の前記外側の胸肉及び前記叉骨と他方の前記手羽の関節との間の結合部を先に破壊する。
本発明の第7の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位を加工の間に経路に沿って移動し、前記体部位の長手方向は実質的に前記経路を横断して延びる。
図37は、本発明の第8の態様によるシステム及び方法の第1の実施形態を示す。この例示的な実施形態では、体部位1は、例えばEP1191852により知られるもの等の生産物キャリア50に配置されている。生産物キャリアは、運搬方向T1へレール39により決定される経路に沿って前進される。各体部位は、少なくとも1つの採収可能な部分501を含む。この例示的な実施形態では、採収可能な部分は胸肉8と手羽4とを含む。図37に示す実施形態によるプロセスの出発点では、体部位1の採収可能な部分501はまだ、体部位1に存在する骨部分に、具体的には胸郭に繋がっている。
生産物キャリア50は、体部位1を加工デバイス510へ供給する。この場合、加工デバイス510は、EP1430780A1に記述されているようなフィレッティングデバイスである。この加工デバイスでは、手羽部分4を引っ張ることにより、胸肉8が体部位1の胸郭から引き離される。よって、加工デバイス510は、この例示的な実施形態では胸肉8及び手羽部分4を含む採収可能な部分501を1対の回転ブレード511へ運び、回転ブレード511は胸肉8から手羽部分4を分離する。
生産物キャリア50の形式は、加工されるべき体部位1が一方向にのみ嵌る類のものである。また、加工デバイス510内のガイドは、各体部位が加工デバイス510に同じ方向性で進入することを保証する。結果として、加工デバイス510によって加工される各体部位1は、加工デバイスに、この加工デバイスに対して所定の同じ方向性で到着する。また、加工デバイス510による体部位1の加工の間、体部位1の方向性、及び具体的にはその採収可能な部分501の方向性は知られたままであり、所定の方向性もそうである。その結果、連続する体部位1の採収可能な部分501は、加工デバイス510を、常にこの加工デバイスに対して同じ方向性で出て行く。
図37に示す例示的な実施形態では、除去された胸肉8はコンベヤ530に受け入れられる。実際には、全ての胸肉は事実上加工デバイス510を出て、コンベヤ530へ同じ方向性で到達することが分かっている。従って、コンベヤ530上の胸肉8の方向性は既知であり、事前に確定される。この既知の方向性は、これに続く胸肉8のパック作業に使用される。図37に示す例示的な実施形態では、コンベヤ530の吐出し先はドロップ式コンベヤ531である。これは、コンベヤの運搬方向T2に可変長を有するコンベヤである。パックされるべき胸肉は、ドロップ式コンベヤ531に到達する。ドロップ式コンベヤ531は、胸肉をドロップ式コンベヤ531のその延長位置における端まで運ぶ。ドロップ式コンベヤはすぐに引き返し、よって胸肉8はドロップ式コンベヤ531の下に存在するトレイ550に落ちる。ドロップ式コンベヤの下には、搬出コンベヤ552が配置されることが好適である。この搬出コンベヤ552は、トレイ550を胸肉8がトレイ550内に置かれるロケーションへ供給する。トレイ550がこのロケーションに到達すると、トレイ550は、ドロップ式コンベヤ531が胸肉8をトレイに置くまでトレイをその場所に保持する可動停止装置553によって制止されることが好適である。従って、ドロップ式コンベヤ531が適用される場合、このロケーションは、ドロップ式コンベヤ531による引き返し部分の下になる。
胸肉8がコンベヤ530上に到達する方向性は、トレイ550における提示として望まれる方式に厳密に一致することから、胸肉8は、コンベヤ530から直接トレイ550に落とされてもよい。
コンベヤ530は、胸肉が加工デバイス510を出る吐出点512から短い距離を隔てて進むように位置合わせされることが好適である。さらにコンベヤ530は、図37に示すように、吐出点512の直近に傾斜して配置される部分530aを備えていれば有利である。この傾斜した部分530aは、下流方向へ下降する。実際には、胸肉8は、重力によって加工デバイスで既に下向きにぶら下がることが分かっている。結果として、傾斜をつけて位置合わせされるコンベヤでは、胸肉のほぼ全長がコンベヤにほぼ同時に接触する。実際には、この方法において、コンベヤの傾斜した部分530aが一定の方向性での胸肉の受入れをより確実にすることが分かっている。
トレイ550は、スーパーマーケットで消費者に提供される胸肉8を入れる既知の浅いトレイであることが好適である。個々のパッケージの密封に関しては、浅いトレイはコンベヤ552によって、好適には透明なプラスチックホイルを胸肉の入った各トレイ上に付すステーションへ運ばれてもよい。代替として、胸肉は、例えば店舗への輸送用に使用される大型トレイまたは木箱内へ落とされてもよい。
トレイ550は、デスタッカ560から供給されることが好適である。当然ながら、これは、ドロップ式コンベヤ531に対して上流側に位置合わせされる。
加工デバイス510を再生可能式に出て行くものは胸肉8だけではなく、手羽部分4も同様である。従って、手羽部分4も同じく、コンベヤ530’に所定の再生可能な方式で載ることになる。コンベヤ530’における手羽部分4の既知の方向性も、手羽部分をパックする際に使用できる。その原理は、胸肉8のパック作業と同じである。
図38は、図37に示す方法及びシステムの変形例を示す。この変形例では、コンベヤ552はトレイ550を、胸肉8が加工デバイス510を出る、この場合はフィレッティングデバイスであるロケーションへ直接供給する。この例は、本発明と組み合わせた使用に適するEP1430780A1から知られるフィレッティングデバイスを使用している。従って、この変形例では、コンベヤ530及びドロップ式コンベヤ531はもはや必要でない。
また、図38に示す変形例では、トレイ550はデスタッカ560から供給されることが好適である。
図39は、図37及び図38に示す実施形態の第2の変形例を示す。この変形例でも、加工デバイス510は、体部位1から胸肉8及び手羽部分4を除去する。体部位の残り502は、生産物キャリア50に保持されたままである。生産物キャリア50は、体部位1の残り502を後続の加工ステーションへ運ぶ。即ち、この点に関しては、図37、38及び40に示す実施形態でも同様である。
図39に示す変形例でも、胸肉8は、再生可能かつ所定の方式でコンベヤ530に到着する。このコンベヤ530は、胸肉8をロボット520へ運ぶ。このロボットは、第1のアーム523と第2のアーム524とを備える。アーム523、524は、互いに対して旋回可能に配置される。第1のアーム523の端には、グリッパ522が存在する。このグリッパは、胸肉8を取り上げてトレイ550に入れる。コンベヤ552は、デスタッカ560からロボット521へトレイを供給する。停止装置553は、胸肉8がトレイに入るまで空のトレイ550がロボットを通過できないようにする。胸肉8はグリッパ522に常に同じ方向性で到達することから、ロボットは常に同じ動作を実行し、胸肉8をトレイ550に所望の方式で入れることができる。
グリッパ522はステンレス鋼で製造されることが好適であり、かつ好適には、アーム523の長手軸に対して偏心的かつ回転可能に配置される。示されている例では、グリッパ522は、1つまたは複数の吸着盤を使用して胸肉8を掴む。代替として、グリッパ522は本質的に手の形であってよい。
図39に示す変形例では、システムは検査デバイス450も備える。この検査デバイスは、胸肉8に望ましくない骨部分が残っていないことを確認する、例えばX線装置を備えてよい。検査デバイス450の代わりに、システムは採収可能な部分を目視検査する検査ステーションを備えてもよい。このような検査システムは、画像解析システムへ接続されるカメラを備えてよい。この方法では、この場合は胸肉8である採収可能な部分501の偏差を視覚的に検査することができる。その際に、例えば、打ち傷または成功裏に除去されなかった皮片も検査される。
図39に示す変形例でも、胸肉8から分離される手羽部分4はコンベヤ530’へ供給される。この場合も手羽部分は、所定の、かつ再生可能な方式でコンベヤ530’に落とされる。しかしながら手羽部分の場合、これは、左手羽は全てコンベヤに同様に横たわり、かつ右手羽は全て同様に横たわる結果となることを意味する。よって図39に示すシステムでは、右の手羽と左の手羽とはコンベヤ530’に同じようには横たわらない。しかしながら、これは必ずしもパック作業の間の問題とはならない。パック方法は、手羽が交互に横たわり、総じて魅力的な提示となる良好な方法が知られている。さらに、ロボットを使用してトレイ550に手羽部分4を入れることもでき、そのプロセスの間、ロボットは、左右手羽の方向性の違いを考慮する。当然ながら、この点は、図37及び38に示す実施形態でも同じことである。
図40は、図3に示す実施形態の変形例を示す。この変形例では、生産物キャリアは第1の内側に係合せず、この変形例では体部位にまだ存在する両脚に係合する。
図41は、本発明によるシステム及び方法の第2の実施形態を示す。この実施形態では、加工されるべき体部位1は脚である。図41に示す実施形態では、生産物キャリア50は加工されるべき体部位1を加工デバイス510へ前進させる。生産物キャリア50において、脚は2本ずつ隣り合わせに吊される。生産物キャリアは、脚の足根関節の直ぐ下を保持する。
加工デバイス510は、2つの回転ブレード511を備える。これらの回転ブレード511は体部位1を、腿片は除去され、ドラムは生産物キャリアにつり下がって残るようにして切断する。この場合は、皮なし腿としても販売される腿片が採収可能な部分501となり、ドラムが体部位の残り502となる。
図41の実施形態では、ロボット521を備える給送デバイス520が設けられる。この例では、ロボットは、ロボットアーム523の長手方向に対して垂直方向へ旋回可能な第1のアーム523を備える。ロボットアーム523には、グリッパ522が嵌合されている。このグリッパは、腿片9がドラム6から分離される前に、既に体部位の腿片9を掴んでいる。回転ブレード511がドラムから腿片9を分離する際に、グリッパは腿片が落下することを防止する。体部位1は生産物キャリアにて既知の所定の方向性で吊り下げられることから、腿片9のグリッパに対する方向性もそのまま、よって非曖昧に画定される。次にロボットは、供給されたトレイ550に腿片9を、ロボットアーム523の1回の回転で入れることができる。グリッパに対する腿片9の方向性は非曖昧に画定され、かつロボットアームは常に同じ動作を実行することから、トレイ550に入れられる腿片9の方向性は常に非曖昧に一定である。結果としてこれは、トレイにおける腿片の非曖昧な提示を達成する。
トレイ550は、コンベヤ552によって空で供給され、いっぱいにされて除去されることが好適である。
図41の実施形態では、1つのキャリア50に2つの体部位1が隣り合わせに配置される。従って、図41によるシステムは、互いに対向して配置される回転ブレード515と、互いに対向して配置される2つの給送デバイス520とを備える。よって、当然ながら、隣り合わせに配置される2つのコンベヤ552も存在する。回転ブレード、給送デバイス及びコンベヤは、互いに対して鏡像式に配置される。
図42及び図43は、様々な加工デバイス510において体部位1に様々な作業が連続して実行される、本発明の第3の変形例によるシステム及び方法の概観を示す。各加工デバイス510は、関連作業中に採収部分501をトレイ550に供給するロボットを装備する。
トレイ550は、コンベヤ552を介して空で供給され、いっぱいにされて除去される。システム全体は、制御システム570によって制御される。コンベヤ552は、体部位1及び/または生産物キャリア50の運搬方向T1に対して垂直に配置されてよい。また、運搬方向T1に平行な配置も可能である。当然ながら、プロセス全体のレイアウトに依存して、他の相互的配列も可能である。
記述されている本発明によるシステム及び方法の実施形態は、図42及び図43に示すセットアップに使用されてよい。
図44は、本発明によるシステム及び方法の第4の実施形態を示す。図44の実施形態では、この場合は例えばドラム6である採収可能な部分501がバッファ580に所定の方向性で置かれる。ロボット521は、バッファから採収可能な部分501を1つずつ抽出し、それをトレイ550に所定の方向性で入れる。ロボット521は、このためのグリッパ522を装備している。またロボット521は、ロボットアーム523も備える。このアームは、軸525の周りで回転することができる。バッファ580とトレイ550との相互位置にとって必要である場合、アーム523は可変長を有してもよい。
図44の例では、幾つかのドラム6が1つのトレイ550内に入れられる。幾つかのドラム6を1つのトレイ550内に入れる魅力的かつ効率的な方法は、トレイに連続するドラムを交互に互いに対して180゜回転させて置くことである。図44による実施形態では、これは、グリッパ522をロボットアーム523に対して回転可能にすることによって達成される。
図44の実施形態におけるロボット521は、第2のアーム524も有する。しかしながらこれは、固定された土台に固定して取り付けられる。
図45は、図44の実施形態の変形例を示す。図45に示す変形例では、1つの生産物キャリアによって2つの採収可能な部分501が運ばれる。この例では、採収可能な部分は脚の一部である。生産物キャリアは、採収可能な部分を緩衝プレートの隣接する2つのスロット581、582内へ滑動させる。この例では、緩衝プレート538は複数のこのようなスロットを備える。スロットが部分的または完全に満たされると、緩衝プレートは、採収可能な部分501がロボット521のリーチ内に入るように、軸584の周りで回転される。ロボット521は、スロット581、582から毎回1つの採収可能な部分501を取り出すことのできるグリッパ522を装備している。次に、ロボットは、取り出した採収可能な部分501をトレイ550へ持っていく。この例では、トレイ550は複数の採収可能な部分501を受け入れることができる。当然ながら、トレイが唯一の採収可能な部分501を受け入れることも可能である。図45に示す例では、採収可能な部分は各々、互いに180゜回転されてトレイに置かれる。当然ながら、別の形状が選ばれてもよい。しかしながら、ロボット521が要求する自由度の値が高くなるほど、形状はより複雑になる。
図45の例では、本システムはカメラ541を装備している。このカメラは、例えば、採収可能な部分501が結果としてトレイ550の正しい位置に存在していることを確認するために使用されてよい。カメラ541は、画像解析システムにリンクされていることが好適である。
コンベヤ552は、空のトレイ550を供給し、いっぱいにされたトレイ550を除去する。
図46の変形例は、図45の変形例に著しく類似している。しかしながら、図46の変形例では、グリッパは、隣接するスロット581、582から同時に2つの採収可能な部分501を取り出すことができるように装備されている。
図47の実施形態は、この概念を拡張したものである。この実施形態では、グリッパは同じく、緩衝ディスク583における隣接するスロットから同時に2つの採収可能な部分501を取り出す。しかしながら、今回のロボットは、同時に取り出した採収可能な部分501をトレイ550に互いにある程度離隔させて置く。トレイ内で採収可能な部分501が互いに離隔して置かれる距離は、採収可能な部分501の次のペアからの2つの採収可能な部分の一方を、トレイの先に置かれた2つの採収可能な部分の間へ置くための空間となる。この方法では、採収可能な部分501のトレイ550での良好な提示を準備することができる。
図48は、本発明によるシステム及び方法の第5の実施形態を示す。このシステムでは、グリッパは、生産物キャリア50から同時に2つの脚部を取り出す。次に、取り出された脚部501は、同じく例えば図10または11に関連して既に述べた方式でトレイ550に置かれる。この実施形態でも、この場合は脚である採収可能な部分501がトレイに望ましい方式で到達していることをカメラ541で確認することが好適である。
図49は、ドラムを抽出しかつパックするために使用できるシステムの変形例を示す。図49のシステムの構造は、図48のシステムと同じである。
図50は、衣がついている採収可能な部分501と組み合わされた、本システム及び方法の適用を示す。衣の存在は、できるだけ衣を壊さない特有の生産物キャリア50’の使用を必要とする。この変形例では、ロボットアーム523の端に取り付けられるグリッパ522は、特有の生産物キャリア50’と同じ保持原理を基礎とすることが好適である。
図51−53は、本発明による方法及びシステムの範囲内の使用に適するデスタッカに関連している。
図51は、トレイ550のスタック551が、積層目的の容器561に積層される、デスタッカ560の概観を示す。トレイのスタック551は、2つのガイド566を備える支持体562によって保持される。ガイド566は、トレイのスタックの直角方向に対して実質的に垂直である方向へ同時に移動することができる。デスタッカは、両ガイドを制御する駆動装置567を装備している。
各ガイド566には、3つのベアリングプレート562、563、564が付着される。前部ベアリングプレート563及び後部ベアリングプレート565は、ガイド566とほぼ同じ高さに配置され、真ん中のベアリングプレート564はさらに高く配置される。デスタッカに嵌合されると、両ガイドのベアリングプレートは、図53で分かるように互いに向き合う。
デスタックは、下記のように行われる。最初の状況では、トレイ550のスタック551は第1のベアリングプレート563に載っている(図53A参照)。次に、両ガイド566は同時にその長手方向へ移動される。この移動の大きさ及び方向は、真ん中のベアリングプレート564が容器561の下に横たわるようにする。真ん中のベアリングプレート564は第1の、または前部ベアリングプレート563より高く配置されていることから、スタック561の底部トレイ550は支持されなくなる。ここで、真ん中のベアリングプレートはスタック551の底から2番目のトレイを支持している。底部トレイ550は、デスタッカの下に位置合わせされているコンベヤ552上へ落下する。
次に、ガイド566は同時に、スタック551が第3の、または後部ベアリングプレート565によって支持されるようにさらに移動する。この目的に沿って、両ガイド566は、後部または第3のベアリングプレート565が容器561の下を移動するようにさらに移動される。ガイド566の反対方向への次の移動で、トレイ550はもう一度スタックからリリースされる。このようにして、トレイは各ストローク(即ち、ガイドの一方向への動作)にリリースされる。
実際には、全てのトレイが重力の影響下でスタックから落下するわけではない。スタックにおけるトレイは、ときに互いにあまりにぴったりと押しつけられていて、ベアリングプレートによって支持されなくなってもスタックの底のトレイがその位置に留まることがある。これらの状況下でもデスタッカの確実な作業を達成するために、有利な実施形態では、真ん中の第2のベアリングプレートは縁568、568’を有し、第2のベアリングプレートがスタックの下へ移動されると、これがスタックの底部トレイを押し下げる。図52B及び図52Cは、縁568、568’の変形例を示す。
図52Bに示す変形例では、縁568はガイド566の軸方向へ延びる。縁568の傾斜した部分は、第2のベアリングプレート564がスタック(底部トレイ以外)を支持し始めると、スタックにて底部トレイを押し下げる。図52Cに示す変形例では、ガイド566の軸方向を横断して延びる第2のベアリングプレート564の側面は傾斜した縁568’を装備している。この傾斜した縁568’は、ベアリングプレート564の関連の縁を下に曲げることによって容易に形成することができる。
代替実施形態では、各ガイド566はベアリングプレート563及び564のみを備える。リリースの後、この実施形態におけるガイド566はそれ以上同じ方向へは移動されず、最初に第2のベアリングプレート564に載っていたスタックが次にベアリングプレート563に再度載ることになるように、反対方向へ後退される。よって、ガイドの後続動作により、次のトレイ550がリリースされる。この実施形態では、トレイは各ストロークではリリースされず、往復動作毎に(よって、2ストローク毎に1回)リリースされる。
両ガイドの駆動装置570は、異なる方法で実現されてよい。実際には、空気圧式の駆動装置の使用によって適切な結果を達成できることが分かっている。他の駆動装置、例えば歯車式のギヤラックと組み合わされた電気モータも考えられる。
本発明の第8の態様は、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法を含み、
当該方法は、
加工デバイスを使用して前記体部位に対し加工を実行する工程であって、前記体部位は、前記加工デバイスに対して所定の位置及び方向性を有し、前記加工の間、前記体部位の少なくとも1つの採収可能な部分を前記体部位の他の部分から分離する工程と、
給送デバイスを使用して、前記採収可能な部分をトレイまで運ぶ工程であって、前記給送デバイスに対する前記採収可能な部分の方向性は、前記加工デバイスに対する前記採収可能な部分の前記方向性を基礎として既知である工程と、
前記体部位の前記採収可能な部分を前記トレイに所定の位置及び所定の方向性で置く工程と、
を含む。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記採収可能な部分を、前記トレイに置く前にバッファ内に所定の方向性で置く。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記給送デバイスはコンベヤを備え、前記採収可能な部分は前記コンベヤ上へ所定の方向性で載る。好ましくは、前記採収可能な部分を前記トレイにドロップ式コンベヤによって置く。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記給送デバイスはロボットを備える。好ましくは、前記ロボットは前記採収可能な部分を前記トレイに入れる。好ましくは、前記採収可能な部分を前記体部位の残りから分離する間、前記ロボットは前記採収可能な部分を保持する。この好ましい実施形態において、前記ロボットが前記採収可能な部分を前記トレイに入れ、前記採収可能な部分を前記体部位の残りから分離する間、前記ロボットは前記採収可能な部分を保持する場合は、好ましくは、前記ロボットは前記採収可能な部分を、前記採収可能な部分が前記体部位の残りから分離される時点から、前記採収可能な部分が前記トレイに置かれるまで保持する。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記給送デバイスはロボットを備え、好ましくは、前記ロボットは少なくとも1つの第1のアームを備える。好ましくは、前記第1のアームは第1の回転軸の周りに回転可能であり、前記第1の回転軸は、前記第1のアームの長手方向に対して実質的に垂直に配置されている。好ましくは、前記第1のアームは可変長を有する。好ましくは、前記ロボットは前記第1のアームへ蝶番で連接される第2のアームをさらに有し、前記第2のアームは固定された延長可能または旋回可能な取付けを有する。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記給送デバイスはロボットを備え、好ましくは、体部位の採収可能な部分を幾つか連続して置く場合、前記ロボットは常に同じ動作をする。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記給送デバイスはグリッパを備え、前記採収可能な部分を前記トレイに供給する間、前記グリッパを前記採収可能な部分を掴むために使用する。好ましくは、前記グリッパはステンレス鋼製である。好ましくは、前記グリッパをロボットアームへ偏心的に取り付ける。好ましくは、前記グリッパをロボットアームへ偏心的に取り付け、前記グリッパは前記ロボットアームに対して回転可能である。好ましくは、前記体部位の残りから前記採収可能な部分を分離する間、前記グリッパは前記体部位の前記採収可能な部分を保持する。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記採収可能な部分は望ましくない骨部分に関してチェックを受ける。好ましくは、望ましくない骨部分の前記チェックを、X線装置を使用して実行する。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記採収可能な部分を視覚的に検査する。好ましくは、前記視覚的な検査を、カメラを使用して実行する。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記採収可能な部分は望ましくない骨部分に関してチェックを受け、および/または、前記採収可能な部分を視覚的に検査し、前記チェックまたは検査を、前記採収可能な部分を前記トレイに置いた後に実行する。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、1つまたは複数の体部位からの幾つかの採収可能な部分をトレイに置く。好ましくは、前記採収可能な部分を前記トレイで互いに対して所定の位置に置く。好ましくは、前記トレイで両方の採収可能な部分の所望される相互位置を達成するために、前記トレイを、前記トレイに置かれる第1の採収可能な部分と後続の採収可能な部分との間で移動させる。好ましくは、幾つかの採収可能な部分を前記トレイに同時に置く。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位の前記採収可能な部分は胸肉である。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記体部位の前記採収可能な部分は脚または脚の一部である。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記採収可能な部分には衣がつけられている。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記トレイは前記採収可能な部分の輸送用パッケージも形成する。
本発明の第8の態様による方法の好ましい実施形態では、前記トレイを、デスタッカから、採収可能な部分が前記トレイに置かれるロケーションまで供給する。好ましくは、この方法はさらに、
少なくとも2つのトレイより成るスタックをホルダに置く工程と、
キャリアを使用して、前記トレイのスタックを支持する工程であって、前記キャリアは同時に動作可能な2つのガイドを備え、前記ガイドの各々は連続する第1、第2及び第3のベアリングプレートを備え、前記第1及び第3のベアリングプレートは互いにほぼ同一線上にあり、前記第2のベアリングプレートは前記第1及び第3のベアリングプレートより高く、前記トレイのスタックは前記第1のベアリングプレートに支持されている、工程と、
前記第2のベアリングプレートが前記スタックの底から2番目のトレイを支持し、且つ前記スタックの底のトレイが支持されなくなるように、前記ガイドを同時に移動させる工程と、
前記第3のベアリングプレートがその時点で前記スタックの底になったトレイを支持す
るように、前記ガイドを同時にさらに移動させる工程と、
を含む。
本発明の第8の態様は、屠殺された家禽の体部位を加工するためのシステムをさらに含み、
当該システムは、
前記体部位を保持するための生産物キャリアと、
前記体部位に加工を実行するための加工デバイスであって、前記体部位は加工方向に対して所定の位置及び方向性にあり、前記加工の間に前記体部位の少なくとも1つの採収可能な部分が前記体部位の他の部分から分離されている、加工デバイスと、
前記体部位の前記採収可能な部分をトレイ内へ供給するための起動可能な給送デバイスであって、前記給送デバイスに対する前記採収可能な部分の方向性は、前記加工デバイスに対する前記採収可能な部分の前記方向性を基礎として既知であるデバイスと、
前記給送デバイスが前記採収可能な部分を所定の位置及び所定の方向性で置くことができるトレイを保持するためのパッケージステーションと、
を備える。
本発明の第8の態様によるシステムの好ましい実施形態では、さらに、1つまたは複数の採収可能な部分をこれらが前記トレイ内へ置かれる前に受け入れるためのバッファを備え、前記バッファに前記採収可能な部分が留まる間の各採収可能な部分の方向性は既知である。
本発明の第8の態様によるシステムの好ましい実施形態では、前記給送デバイスはコンベヤを備える。好ましくは、前記給送デバイスは、前記採収可能な部分を前記トレイに置くためのドロップ式コンベヤをさらに備える。
本発明の第8の態様によるシステムの好ましい実施形態では、前記給送デバイスはロボットを備える。好ましくは、前記ロボットは第1のアームと第2のアームとを備える。好ましくは、前記第2のアームは第1の回転軸の周りで旋回可能であり、前記第1の回転軸は前記第2のアームの長手方向に対して実質的に垂直に配置される。好ましくは、少なくとも前記第2のアームは可変長である。好ましくは、前記第1のアームは固定式の取付けを有する。
本発明の第8の態様によるシステムの好ましい実施形態では、前記給送デバイスは、前記採収可能な部分が前記トレイに供給される間に前記採収可能な部分を掴むためのグリッパを備える。好ましくは、前記グリッパはステンレス鋼製である。好ましくは、前記グリッパはロボットアーム上へ偏心的に取り付けられる。好ましくは、前記グリッパはロボットアーム上へ偏心的に取り付けられ、前記グリッパは前記ロボットアームに対して回転可能である。
本発明の第8の態様によるシステムの好ましい実施形態では、前記システムはさらに、前記採収可能な部分を望ましくない骨部分に関してチェックするためのチェックデバイスを備える。好ましくは、前記チェックデバイスはX線装置を備える。
本発明の第8の態様によるシステムの好ましい実施形態では、前記採収可能な部分を視覚的に検査する検査ステーションをさらに備える。好ましくは、前記検査ステーションはカメラを備える。
本発明の第8の態様によるシステムの好ましい実施形態では、前記トレイに両方の採収可能な部分の所望される相互位置を達成するために、前記トレイに置かれる第1の採収可能な部分と後続の採収可能な部分との間で前記トレイを変位させる変位デバイスをさらに備える。
本発明の第8の態様によるシステムの好ましい実施形態では、採収可能な部分がトレイ内へ置かれるロケーションへ前記トレイを供給するデスタッカをさらに備える。好ましくは、前記デスタッカは、
トレイのスタックを包含する容器と、
前記トレイのスタックを支持するキャリアであって、同時に動作可能な2つのガイドを有し、前記ガイドの各々は連続する第1、第2及び第3のベアリングプレートを有し、前記第1及び第3のベアリングプレートは互いに実質的に同一線上にあり、前記第2のベアリングプレートは前記第1及び第3のベアリングプレートより高いキャリアと、
前記ガイドを同時に動作させる駆動装置と、
を備える。好ましくは、前記第2のベアリングプレートは、前記スタックから除去されるべきトレイを押し下げるための少なくとも1つの縁をさらに備える。
図1A、1B及び5に示される筋肉のラテン語名リスト
A1 − M.pectoralis superficialis
A2 − M.obliquus externus abdominis
A3 − M.obliquus internus abdominis
A4 − M.cutaneus pectoralis
A5 − M.cutaneus pectoralis caudalis
A6 − M.patagialis
A7 − M.tensor patagii longus
A8 − cutaneus costohumeralis
A9 − M.cutaneus iliacus
A10 − M.biceps brachii
A11 − M.triceps brachii,caput mediale
A12 − M.expansor secundarium
A13 − M.triceps brachii,caput dorsale
A14 − M.latissimus dorsi,pars cranialis
A15 − M.teres major et infraspinatus
A16 − M.latissimus dorsi,pars caudalis
A17 − M.rhomboideus
A18 − M.serratus magnus
A19 − M.levator caudae
A20 − M.levator rectricum
A21 − M.depressor caudae
A22 − M.basirectricales
A23 − M.depressor rectricum
A24 − M.caudalis lateralis
A25 − M.levator ani
A26 − M.transversus perinei
A27 − M.sphincter ani
A28 − Bursa Fabricii
B1 − M.biceps brachii
B2 − M.triceps brachii
B3 − M.expansor secundarium
B4 − M.latissimus dorsi
B5 − M.teres major et infraspinatus
B6 − M.serratus magnus
B7 − M.serratus ventralis
B8 − Mm.levatores costarum
B9 − M.sternocostalis
B10 − obliquus externus abdominis
B11 − M.Aponeurois m.obliqui externi abdominis
B12 − Mm.intercostales externi
B13 − Mm.subcostales
B14 − M.pectoralis superficialis
B15 − M.pectoralis profundus
B16 − M.coracobrachialis externus
B17 − M.coracobrachialis internus
B18 − M.coracobrachialis dorsalus
B19 − M.subscapularis
本発明の第1の態様による切込みを含む体部位の例を示す。 体部位の解剖学的構造の概観であり、腹筋組織を示す。 体部位の解剖学的構造の概観であり、デルタボーンを示す。 上にフロントハーフを含む生産物キャリアを示す。 生産物キャリア上のブレストキャップの配置を示す。 生産物キャリア上のブレストキャップの配置を示す。 生産物キャリアの代替例を示す。 加工されるべき体部位として手羽付きのブレストキャップを含む図1Fの代替生産物キャリアを示す。 加工されるべき体部位として手羽なしのブレストキャップを含む図1Fの代替生産物キャリアを示す。 本発明の第1の態様による方法及びデバイスの一部の第1の例を示す。 本発明の第1の態様による方法及びデバイスの一部の第2の例示的な実施形態を示す。 図3によるデバイスの一部を示す。 体部位を示す線画である。 本発明の第2の態様によるデバイスにおける、本発明の第2の態様による方法の第1の段階を示す。 本発明の第2の態様によるデバイスにおける、本発明の第2の態様による方法の第2の段階を示す。 屠殺された家禽の体部位内の切込みの可能な実施形態を示す。 屠殺された家禽の体部位内の切込みの可能な実施形態を示す。 本発明の第5の態様による方法の第1の段階における、本発明の第5の態様による方法及びデバイスの第1の実施形態の一部を示す。 本発明の第5の態様による方法の第1の段階における、本発明の第5の態様による方法及びデバイスの第1の実施形態の一部を示す。 本発明の第5の態様による方法の第1の段階における、本発明の第5の態様による方法及びデバイスの第1の実施形態の一部を示す。 体部位の背からの背部の肉の剥ぎ取りを図式的に示す。 本発明の第5の態様による方法の第2の実施形態の第1の段階を示す。 本発明の第5の態様による方法の第2の実施形態の第2の段階を示す。 本発明の第5の態様による方法及びデバイスの変形例の一部を示す。 本発明の第5の態様による方法及びデバイスの変形例の一部であって、本発明の第5の態様による方法の幾分か後の段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様による方法の例における様々な段階を示す。 本発明の第6の態様によるデバイスの一実施形態の概観を示す。 胸骨の両側に仮の切込みを入れることを示す。 生産物キャリア50によって保持される間に体部位を第1のスクレーパを渡って案内することを示す。 生産物キャリア50によって保持される間に体部位を第1のスクレーパを渡って案内することを示す。 胸骨の両側に仮の切込みを入れることを示す断面図である。 掻き取りの間の体部位、第1のスクレーパ部材及びガイドを示す断面図である。 第1のスクレーパによる掻き取りを示す詳細図である。 第2のスクレーパ部材による掻き取りを示す断面図である。 第2のスクレーパによる掻き取りを示す詳細図である。 起動可能なブレードの非活動位置を示す。 体部位における切込みの位置及び掻き取って遊離されるべき胸肉の部分を示す。 本発明の第4の態様によるデバイスの概観を示す。 本発明の第4の態様による方法の第1の段階を実行中の図29のデバイスを示す。 図30の状況を示す断面図である。 図30の状況を示す断面図である。 本発明の第4の態様による方法の第2の段階を実行中の図29のデバイスを示す。 本発明の第4の態様による方法の第3の段階を実行中の図29のデバイスを示す。 図33の状況を示す断面図である。 本発明の第4の態様の好適な一実施形態によるスクレーパ部材を示す立面斜視図である。 図35によるスクレーパ部材の側面図である。 本発明の第8の態様による方法及びシステムの第1の実施形態を示す。 図37によるシステムの変形例を示す。 図37によるシステム及び方法の第2の変形例を示す。 異なる生産物キャリアを使用する、図39のシステムを示す。 本発明によるシステム及び方法の第2の実施形態を示す。 本発明によるシステム及び方法の第3の実施形態を示す。 本発明によるシステム及び方法の第4の実施形態を示す。 図43に示す実施形態の変形例である。 図44に示すシステム及び方法の変形例である。 図43−45に示す実施形態の変形例である。 本発明によるシステム及びデバイスの第5の実施形態を示す。 図47によるシステム及び方法の変形例を示す。 本発明によるシステム及びデバイスの第6の実施形態を示す。 適切なデスタッカの一実施形態を示す。 図50のデスタッカに使用されるガイドを示す。 図50のデスタッカに使用されるガイドを示す。 図50のデスタッカに使用されるガイドを示す。 デスタックされているトレイを図式的に示す。 デスタックされているトレイを図式的に示す。 本発明の第3の態様によるたくり上げ手段を示す。 本発明の第3の態様によるデバイスの一部の概観を示す。 図1Fの代替生産物キャリアと組み合わされた、本発明の第3の態様に よるデバイスの例を示す。 図54Aに示すデバイスの代替実施形態である。 図54Aに示すデバイスの別の代替実施形態である。 本発明の第6の態様による方法を実行するためのデバイスの代替実施形態 を示す。 図55によるデバイスの一部を上から見たものである。 図55によるデバイスの一部の側面図である。 図55−57によるデバイスを使用して本発明の第6の態様による方法 を実行する間の、体部位と、V字形に取り付けられた回転ブレードとの相対動作を示す。 図55−57によるデバイスを使用して本発明の第6の態様による方法 を実行する間の、体部位と、V字形に取り付けられた回転ブレードとの相対動作を示す。 図55−57によるデバイスを使用して本発明の第6の態様による方法 を実行する間の、体部位と、V字形に取り付けられた回転ブレードとの相対動作を示す。 本発明の第7の態様によるデバイスの一実施形態を示す。 図59による実施形態の側面図である。 叉骨が除去された後の体部位の首側の開口を示す。 手羽の関節領域における筋肉を示す。 図1Fの代替生産物キャリアと組み合わされた図60によるデバイスを示 す。
図53及び図54は、本発明の第3の態様によるデバイスの一部を示す。
図53は、たくり上げ手段800を示している。このたくり上げ手段800は、歯801を有する。この側面図では、歯801から成る複数の歯802は、直線状ではなく弧状に配置されている。
たくり上げ手段800内には、空気ダクト810が収容されている。これらの空気ダクト810は各々、入口811と、出口812とを有する。入口811は、全て共通の給気装置815へ結合されている。給気の前に、空気は大気圧より高い圧力で空気ダクト810まで供給されてよい。この空気は、歯801より成る複数の歯802内に導入されている出口812を介して空気ダクトを出る(図53における矢印L参照)。
図54は、本発明の第3の態様によるデバイスの一部の概観を示す。
図54は、それ自体が既知である皮剥ぎ手段840を示し、これは、合同して動作する2対の皮剥ぎローラ841を備える。皮剥ぎローラ841は各々、螺旋形の輪郭842を有する。図54に示す例は、その長手軸を運搬方向にして配置された皮剥ぎローラ841を示している。代替として、皮剥ぎローラは、その長手軸を運搬方向Tに対して実質的に垂直にして配置されることも可能である。皮剥ぎローラは主として水平に取り付けられることが好適であるが、垂直の取付けも可能である。
図54の実施形態は、さらに、給気装置815にバルブ825を備える。給気装置815は、例えばエアボトルまたは圧縮空気供給装置である増大された圧力下にある空気源827との接続または分離をバルブ825によって行うことができる。バルブ825は、たくり上げ手段800がその始動位置にあるとき、即ち、通過する体部位によってたくり上げ手段800が押し下げられていないときに源827からの給気装置815を開く。このようにして、汚染物は、連続する2つの体部位の通過の間に歯から吹き飛ばされる。
図54の実施形態は、さらに、たくり上げ手段800の位置を検出するセンサ823を備える。センサ823は、例えば光センサ、超音波検出器またはフィーダ付きの機械センサであってもよい。
図54Aは、図1Fに示す代替生産物キャリアと組み合わされた、本発明の第3の態様によるデバイスの例を示す。図54Aに示す例の場合、加工されるべき体部位1は手羽なしのブレストキャップである。しかしながら、図54A、54Bまたは54Cによるデバイスは、例えば手羽付きのブレストキャップ、手羽なしのフロントハーフまたは手羽付きのフロントハーフを加工するためにも使用可能である。
図54Aによるデバイスでは、本例では手羽なしのブレストキャップである加工されるべき体部位1は、生産物キャリア50*によって固定的に保持される。生産物キャリア50*は各々、輪郭56*上を運搬方向T1へ移動できるトロリ55*への回転可能な連結部を有する。トロリ55*同士は、鎖またはケーブル57*によって互いに連結される。
生産物キャリア50*が加工されるべき体部位1を図54Aによるデバイスを通過して運ぶと、体部位1は、まずたくり上げ手段840にぶつかる。このたくり上げ手段は、図53及び54に関連して先に述べたようなタイプのものである。
図54Aの例では、例えば、たくり上げ手段が矢印860、861及び/または865に従って移動可能であれば好適である。この可動性は、体部位1を加工する必要のない時点で生産物キャリアに対するたくり上げ手段800の位置を調節する可能性によって実現されてもよい。この方法では、例えば、加工されるべき次の家禽群の予想されるサイズ、または、例えばブレストキャップからフロントハーフへ、もしくはその逆に変わる場合の加工されるべき体部位の形状を考慮することができる。
たくり上げ手段800を通過後、加工されるべき体部位1は皮剥ぎ手段に到達する。図54Aに示す例では、皮剥ぎ手段840は、それ自体既知であるタイプの4つの皮剥ぎローラ841を備える。これらの皮剥ぎローラは全て螺旋形の輪郭842を備え、作動中は対で反対方向へ回転する。皮剥ぎローラによる矢印862方向への集合的動作は、皮剥ぎローラ841を加工されるべき体部位1へ押し当てる。その結果、輪郭842はたくり上げられた皮に係合し、皮剥ぎローラ841の回転と皮剥ぎローラ841に対する生産物キャリア50*の運搬方向T1への動作とが組み合わさって、加工されるべき体部位から皮75(本例では、胸部の皮)が1つまたは複数の小片となって引き離される。示されている皮剥ぎローラ841の代替として、ディラインディングローラが使用されてもよい。
図54Aの例では、皮剥ぎローラは、その長手軸を実質的に運搬方向T1に向けて取り付けられる。代替として、これらのローラは、運搬方向T1に対して水平または垂直、実質的には直角に取り付けられてもよい。
また、ローラが実質的に水平に、但しこの場合、運搬方向T1に対して角度をつけて、よって好適には、加工されるべき体部位1の経路と皮剥ぎローラとの間隔が皮剥ぎローラ841の下流端より皮剥ぎローラ841の上流端において大きくなるように取り付けられる変形例を考えることもできる。これは、加工されるべき体部位の皮剥ぎ手段840への正しい進入を促進する。図54Aによるデバイスの単純な実施形態では、皮剥ぎローラ841のこのような配置は、皮剥ぎローラ841の方向862への動作を部分的または完全に冗長にすることができる。
図54Aの例では、センサ823*は、給気装置の開閉、及び適切であればたくり上げ手段の空気ダクトにおける低圧力の制御及び時間調節に使用される。たくり上げ手段800の位置を検出する図54の例のセンサ823とは対照的に、センサ823*は、給気装置の開閉を制御しかつ時間調節し、かつ必要であれば、たくり上げ手段の空気ダクトに低圧力を適用するために、生産物キャリア50*を伴うトロリ55*の通過を検出する。
図54Bは、図54Aによるデバイスの変形例を示す。一致する符号は、一致するパーツを示している。図54Bに示す変形例では、たくり上げ手段800と皮剥ぎ手段840との間に制御要素60*が配置されている。この制御要素60*は、生産物キャリア50*が制御要素60*を通過すると生産物キャリア50*の歯車54*に係合し、矢印52*に従った回転を実行する。この係合は、生産物キャリア50*が、例えば45度または90度を超えて回転される体部位1が皮剥ぎ手段840を通り過ぎて案内されるように回転することを保証する。皮剥ぎローラ841に対する体部位1の位置は、1つまたは複数の制御要素60*を使用することによって最適化されてもよい。
図54Cは、図54A及び54Bに示すデバイスのさらなる変形例である。この変形例では、各々が螺旋形の輪郭842を有する1対の皮剥ぎローラ841が装着される。この例では、皮剥ぎローラ841は垂直から僅かな角度を付けて取り付けられる。しかしながら、完全に垂直な配置も可能である。この場合もやはり、皮剥ぎローラ841は、好適には少なくとも矢印866に従って、かつ好適には作動中も集合的に移動されてもよい。
熟練者には、図54、54A、54B及び54Cに示されているものの組合せも可能であることが明らかであろう。
図55は、本発明の第6の態様による方法を実装するためのデバイスの代替実施形態を示す。図56は、図55によるデバイスの一部を上から見たものであり、図57は、図55によるデバイスの一部の側面図である。
図55−57による実施形態の第1の部分は、図18による実施形態の第1の部分と同じである。この場合もやはり、回転ブレード401並びに弾性的に取り付けられたガイド405及び生産物検出器456が備えられている。図55−57による実施形態の第1の部分が動作する方法は、図18による実施形態の第1の部分が動作する方法と同じである。
図55−57による実施形態の第2の部分は、図18による実施形態の第2の部分と大体は同じである。図55−57Aによる例では、異なる形式の第1のスクレーパ部材471a、bが装着される。図55−57の例では、スクレーパ部材471a、bの下流端は上流端より高く位置合わせされる。この場合の「下流」及び「上流」は、加工されるべき体部位の主たる運搬方向T1に関連している。図56及び図57は、本例に適用されるスクレーパ部材471a、bの形状をより詳しく示している。掻き取りエッジ471a、bは、非切断的に設計され(即ち、鋭い機能的な切断エッジは存在しない)、側面473a、bは斜めに下降する。スクレーパ部材471a、bは、軸445の周りで矢印R10に従って傾斜角を変更可能である。スクレーパ部材471a、bは、スクレーパ部材412a、bと全く同じようにオン/オフを切換することができる。スクレーパ部材471a、bのオン/オフ切換は、生産物検出器456からの信号を基礎として制御されることが好適である。
図55−57によるもののようなスクレーパ部材471a、bは、図18に示すデバイスにも使用されてもよい。反対に、図55−57によるスクレーパ部材412a、bが、図55によるデバイスに使用されてもよい。
図55−57によるデバイスは、さらに、体部位1をそれが第1のスクレーパ402上を前進される間に支持しかつ位置合わせするための少なくとも第2のガイド406を備える。第2のガイド406は、支持体460に取り付けられる。また、この支持体460には、安全上の理由からデバイスを遮蔽する遮蔽プレート(不図示)が取り付けられてもよい。
また、図55−57の例示的な実施形態に示すデバイスの第2の部分は、ガイドプレート461も備える。このガイドプレート461は、第2のガイド406へ連結され、水平に対して傾斜されて存在し、デバイスを横断する方向へ延びる。ガイドプレートは、デバイスの長手方向(即ち、作動中の体部位の運搬方向T1と同じ方向)へ、第1のスクレーパ402の前側の点から第2のスクレーパ403の少なくとも一部へ隣接するまで延びる。本デバイスにはこのようなガイドプレート461が2つ存在し、これらはスクレーパ402の両側にある。ガイドプレートは、先に引き離された肉の部分がスクレーパ402の近傍に入らないようにする。
図55−57の例において、本デバイスの第3の部分の設計は、図18における設計とは異なる。図55−57の例では、図18の起動可能なブレード404を有する第2のスクレーパ403が、スクレーパ部材475a、b及び回転ブレード480a、bに置換されている。スクレーパ部材475a、bは、合わせて第2のスクレーパ403を形成する。
図56において明らかに分かるように、回転ブレード408a、bはV字形に配置される。回転ブレード480a、bは、上流側で下流側よりも大きく離隔されている。さらに、回転ブレードの回転軸は、水平に対して傾斜されていれば有利である。この方法では、体部位の解剖学的構造を十分に考慮した正確な切込みを入れることができる。
図55−57の例示的な実施形態を使用する際に、回転ブレード480a、bが深く切断しすぎないことを保証するために、生産物キャリア50は体部位を、それが回転ブレード480a、bを通過する間に垂直面で旋回させることが好適である。図58は、この旋回を示す。明確のために、図58は回転ブレード480aのみを示し、図55−57によるデバイスの他の部分を省略している。
図58aは、体部位1の進入を示す。体部位1は生産物キャリア50に付着され、生産物キャリア50は体部位を、胸部を下向きにして実質上水平位置に保持している。表面997は、線998(生産物キャリア50の表面997の線に一致して存在する)が示すように、水平面999に実質的に平行に保持される。
体部位1が、図58bに示すように、主たる運搬方向T1を回転ブレード480a、bに向かってさらに前進すると、生産物キャリア50は体部位1を持ち上げる。ここで、線998と水平面999とは角度α1を成す。
体部位1が、図58cに示すように、主たる運搬方向T1を回転ブレード480a、bに向かってまたさらに前進すると、生産物キャリア50は体部位1をさらに持ち上げる。ここで、線998と水平面999とはより大きい角度α2を成す。
図62は、手羽の関節領域における筋肉を示す。図62は、本「Lehrbuch der Anatomie de Haustiere」[家畜の解剖学的構造テキスト]、第V巻「Vogel」[鳥類]、ISBN 3−489−57616−0、に載せられている図に基づいている。
本発明の第7の態様は、supracoracideus筋を手羽の関節に結合する腱を切断することに関する。この腱は、図62において912で示される部位に存在する。
図59は、本発明の第7の態様によるデバイスの実施形態を示す。図59では、外側の胸肉ガイド701、鎖骨ガイド702及び回転ブレード710及び711を認識することができる。外側の胸肉ガイドは、回転ブレード710、711のための凹部を含む。
生産物キャリア50は、体部位1を本デバイスを通って運搬方向T1へ移動させる。進入ガイド704は、体部位1の滑らかな進入を保証する。図59から分かるように、体部位1の胸部3は下向きであり、背2は上向きである。体部位1は、生産物キャリアによって、脊椎(存在する限りにおいて、または脊椎が存在していたとして)が実質的に水平に延び、かつ運搬方向を実質的に横断して延びるように保持される。ガイド701、702は、主たる運搬方向T1に延びる。
両回転ブレードは、図59に示すように、作動中は反対方向へ回転することが好適である。さらに好適には、第1のブレード710は切断されるべき腱へ主たる運搬方向T1に力を加え、第2のブレード711は主たる運搬方向T1とは反対の方向へ力を加える。回転ブレード710、711は、鋸歯形のエッジを有することが好適である。鋸歯形のエッジは、切断されるべき1つまたはそれ以上の腱上のブレード710、711の掴みを増大させる。
図60は、図59に示す実施形態の側面図である。体部位1は、生産物キャリア50にある。生産物キャリア50は、軸51の周りで方向750へ旋回可能である。また、生産物キャリア50は、矢印752が示すようにも回転可能である。加工されるべき体部位1が図59及び図60に示すデバイスに進入する前に、生産物キャリア50は、矢印751及び752が示すように旋回することによって、体部位1を図59及び図60に示す位置へ移動させる。
叉骨は、体部位1が図59及び図60に示すデバイスに到達する前に、体部位1から除去されている。結果として、体部位1における首側に比較的大きい開口724が生成されている。図61は、この開口724を示す。この開口724は大きいことから、外側の胸肉720はこの開口724の近くで比較的可撓性である。さらに、叉骨が除去されていることから、鎖骨には2つの自由端721も生成されている。これは、鎖骨の可動性を著しく高める。
図59に示すデバイスへ進入する際、生産物キャリア50は、鎖骨の自由端が進入ガイド704の底部に合うような高さに体部位1を持ち揚げる。この持ち揚げは、生産物キャリア50を軸51の周りで旋回させることによって達成される。進入ガイド704を通過する間、鎖骨の自由端721は、この進入ガイド704の底部に接触した状態に保たれる。進入ガイドは、本デバイスに対する体部位1の予備位置調整を保証する。
進入ガイド704の終わり(主たる運搬方向T1から見て)で、鎖骨ガイド702に代わる。生産物キャリア50は、鎖骨の自由端721をもう一度ガイド702の底部に押し当てる。これは、図60において明らかに分かる。
体部位1が進入ガイド704によって予備位置を調整された後、体部位1及びその外側の胸肉720は外側の胸肉ガイド701に接触する。外側の胸肉ガイド701は、叉骨の除去によって生成された外側の胸肉の可撓性部分を鎖骨の自由端721から離して、即ち図59及び図60に示す例では下へ押す。
図59及び図60の例では、鎖骨の自由端721と外側の胸肉720の首側の部分とは、腱722が張力を受けて置かれるまで互いから離れて移動される。これにより、腱722の切断が単純になる。
図59及び図60の例では、加工されるべき体部位1にはまだ両方の内側の胸肉及び両方の手羽の関節が存在する。その結果、体部位1の両側に腱722が存在している。図59及び図60に示すデバイスでは、両方の腱722が露出されて切断される。
体部位に存在する1つまたはそれ以上の腱722を切断するために、2つの回転可能な円板形ブレード710、711が用意される。これらのブレードは、主たる運搬方向T1から見て隣り合わせに配置される。ブレードの回転軸は、体部位が図59図60によるデバイスを通過する間に辿る経路に対して実質的に垂直である。図示された例では、ブレード710、711は反対方向へ回転し、かつブレード710、711が鎖骨の自由端721の通過側で互いに向かって回転するようにして回転する。
有利な実施形態では、本デバイスは、関連の生産物キャリアが進入ガイド704の範囲内に入る前に、生産物キャリア50に体部位1が存在するかどうかを検出する生産物検出器を装備する。体部位1の存在が検出されれば、生産物キャリア50は、図59及び図60に示す位置へ運ばれる。検出により、関連の生産物キャリア50に体部位1が存在しないことが明らかになれば、生産物キャリア50は、例えば軸51の周りで生産物キャリア50を垂直位置まで旋回させることにより、ブレード710、711から離れて保持される。これは、損傷が生じないように、ブレード710、711と生産物キャリア50との間の望ましくない接触を防止する。
図63は、図1Fに示す代替生産物キャリアと組み合わされた図60によるデバイスを示す。一致する符号は、一致するパーツを示している。
図42は、様々な加工デバイス510において体部位1に様々な作業が連続して実行される、本発明の第3の変形例によるシステム及び方法の概観を示す。各加工デバイス510は、関連作業中に採収部分501をトレイ550に供給するロボットを装備する。
記述されている本発明によるシステム及び方法の実施形態は、図42に示すセットアップに使用されてよい。
図43は、本発明によるシステム及び方法の第4の実施形態を示す。図43の実施形態では、この場合は例えばドラム6である採収可能な部分501がバッファ580に所定の方向性で置かれる。ロボット521は、バッファから採収可能な部分501を1つずつ抽出し、それをトレイ550に所定の方向性で入れる。ロボット521は、このためのグリッパ522を装備している。またロボット521は、ロボットアーム523も備える。このアームは、軸525の周りで回転することができる。バッファ580とトレイ550との相互位置にとって必要である場合、アーム523は可変長を有してもよい。
図43の例では、幾つかのドラム6が1つのトレイ550内に入れられる。幾つかのドラム6を1つのトレイ550内に入れる魅力的かつ効率的な方法は、トレイに連続するドラムを交互に互いに対して180゜回転させて置くことである。図43による実施形態では、これは、グリッパ522をロボットアーム523に対して回転可能にすることによって達成される。
図43の実施形態におけるロボット521は、第2のアーム524も有する。しかしながらこれは、固定された土台に固定して取り付けられる。
図44は、図43の実施形態の変形例を示す。図44に示す変形例では、1つの生産物キャリアによって2つの採収可能な部分501が運ばれる。この例では、採収可能な部分は脚の一部である。生産物キャリアは、採収可能な部分を緩衝プレートの隣接する2つのスロット581、582内へ滑動させる。この例では、緩衝プレート538は複数のこのようなスロットを備える。スロットが部分的または完全に満たされると、緩衝プレートは、採収可能な部分501がロボット521のリーチ内に入るように、軸584の周りで回転される。ロボット521は、スロット581、582から毎回1つの採収可能な部分501を取り出すことのできるグリッパ522を装備している。次に、ロボットは、取り出した採収可能な部分501をトレイ550へ持っていく。この例では、トレイ550は複数の採収可能な部分501を受け入れることができる。当然ながら、トレイが唯一の採収可能な部分501を受け入れることも可能である。図44に示す例では、採収可能な部分は各々、互いに180゜回転されてトレイに置かれる。当然ながら、別の形状が選ばれてもよい。しかしながら、ロボット521が要求する自由度の値が高くなるほど、形状はより複雑になる。
図44の例では、本システムはカメラ541を装備している。このカメラは、例えば、採収可能な部分501が結果としてトレイ550の正しい位置に存在していることを確認するために使用されてよい。カメラ541は、画像解析システムにリンクされていることが好適である。
図45の変形例は、図44の変形例に著しく類似している。しかしながら、図45の変形例では、グリッパは、隣接するスロット581、582から同時に2つの採収可能な部分501を取り出すことができるように装備されている。
図46の実施形態は、この概念を拡張したものである。この実施形態では、グリッパは同じく、緩衝ディスク583における隣接するスロットから同時に2つの採収可能な部分501を取り出す。しかしながら、今回のロボットは、同時に取り出した採収可能な部分501をトレイ550に互いにある程度離隔させて置く。トレイ内で採収可能な部分501が互いに離隔して置かれる距離は、採収可能な部分501の次のペアからの2つの採収可能な部分の一方を、トレイの先に置かれた2つの採収可能な部分の間へ置くための空間となる。この方法では、採収可能な部分501のトレイ550での良好な提示を準備することができる。
図47は、本発明によるシステム及び方法の第5の実施形態を示す。このシステムでは、グリッパは、生産物キャリア50から同時に2つの脚部を取り出す。次に、取り出された脚部501は、同じく例えば図10または11に関連して既に述べた方式でトレイ550に置かれる。この実施形態でも、この場合は脚である採収可能な部分501がトレイに望ましい方式で到達していることをカメラ541で確認することが好適である。
図48は、ドラムを抽出しかつパックするために使用できるシステムの変形例を示す。
図48のシステムの構造は、図47のシステムと同じである。
図49は、衣がついている採収可能な部分501と組み合わされた、本システム及び方法の適用を示す。衣の存在は、できるだけ衣を壊さない特有の生産物キャリア50’の使用を必要とする。この変形例では、ロボットアーム523の端に取り付けられるグリッパ522は、特有の生産物キャリア50’と同じ保持原理を基礎とすることが好適である。
図50−52は、本発明による方法及びシステムの範囲内の使用に適するデスタッカに関連している。
図50は、トレイ550のスタック551が、積層目的の容器561に積層される、デスタッカ560の概観を示す。トレイのスタック551は、2つのガイド566を備える支持体562によって保持される。ガイド566は、トレイのスタックの直角方向に対して実質的に垂直である方向へ同時に移動することができる。デスタッカは、両ガイドを制御する駆動装置567を装備している。
各ガイド566には、3つのベアリングプレート562、563、564が付着される。前部ベアリングプレート563及び後部ベアリングプレート565は、ガイド566とほぼ同じ高さに配置され、真ん中のベアリングプレート564はさらに高く配置される。デスタッカに嵌合されると、両ガイドのベアリングプレートは、図52で分かるように互いに向き合う。
デスタックは、下記のように行われる。最初の状況では、トレイ550のスタック551は第1のベアリングプレート563に載っている(図52A参照)。次に、両ガイド566は同時にその長手方向へ移動される。この移動の大きさ及び方向は、真ん中のベアリングプレート564が容器561の下に横たわるようにする。真ん中のベアリングプレート564は第1の、または前部ベアリングプレート563より高く配置されていることから、スタック561の底部トレイ550は支持されなくなる。ここで、真ん中のベアリングプレートはスタック551の底から2番目のトレイを支持している。底部トレイ550は、デスタッカの下に位置合わせされているコンベヤ552上へ落下する。
実際には、全てのトレイが重力の影響下でスタックから落下するわけではない。スタックにおけるトレイは、ときに互いにあまりにぴったりと押しつけられていて、ベアリングプレートによって支持されなくなってもスタックの底のトレイがその位置に留まることがある。これらの状況下でもデスタッカの確実な作業を達成するために、有利な実施形態では、真ん中の第2のベアリングプレートは縁568、568’を有し、第2のベアリングプレートがスタックの下へ移動されると、これがスタックの底部トレイを押し下げる。図51B及び図51Cは、縁568、568’の変形例を示す。
図51Bに示す変形例では、縁568はガイド566の軸方向へ延びる。縁568の傾斜した部分は、第2のベアリングプレート564がスタック(底部トレイ以外)を支持し始めると、スタックにて底部トレイを押し下げる。図51Cに示す変形例では、ガイド566の軸方向を横断して延びる第2のベアリングプレート564の側面は傾斜した縁568’を装備している。この傾斜した縁568’は、ベアリングプレート564の関連の縁を下に曲げることによって容易に形成することができる。
本発明の第1の態様は、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
胸肉の少なくとも一部と、
前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織、例えば、前記胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部、及び/は、腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該加工方法は、
肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れる工程であって、前記切込みを、前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れ、前記領域における前記切込みは、実質的に前記胸肉の形状を辿る工程と、
前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
を含む方法が提案される。
本発明の第1の態様はまた、屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
胸肉の少なくとも一部と、
前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織、例えば、前記胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部、及び/は、腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該デバイスは、
肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れるためのブレードであって、前記切込みは前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れられ、前記領域における前記切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿るブレードと、
前記ブレードと体部位との間で相対動作を実現するためのアクチュエータであって、前記相対動作は実質的に前記胸肉の前記輪郭に沿って延びる切込みに繋がるアクチュエータと、
を含むデバイスにも関する。
本発明の第1の態様は、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
前記体部位は、
胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
胸肉の少なくとも一部と、
前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織、例えば、前記胸郭及び脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部、及び/は、腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
当該加工方法は、
肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れる工程であって、前記切込みを、前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れ、前記領域における前記切込みは、実質的に前記胸肉の形状を辿る工程と、
前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
を含む方法を含む。

Claims (154)

  1. 屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
    前記体部位は、
    胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
    胸肉の少なくとも一部と、
    前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織と、を含み、
    当該加工方法は、
    肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れる工程であって、前記切込みを、前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れ、前記領域における前記切込みは、実質的に前記胸肉の形状を辿る工程と、
    前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
    を含む方法。
  2. 屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
    前記体部位は、
    胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、
    前記胸郭及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、
    前記胸肉の少なくとも一部と、を含み、
    当該加工方法は、
    肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れる工程であって、前記切込みを、前記胸肉と前記背部の肉との間の領域に入れ、前記領域における前記切込みは、実質的に前記胸肉の形状を辿る工程と、
    前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
    を含む方法。
  3. 屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
    前記体部位は、
    胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
    腹筋組織の少なくとも一部と、
    胸肉の少なくとも一部と、を含み、
    当該加工方法は、
    肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れる工程であって、前記切込みを、前記胸肉と前記腹筋組織との間の領域に入れ、前記領域における前記切込みは、実質的に前記胸肉の形状を辿る工程と、
    前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
    を含む方法。
  4. 前記体部位は、前記腹筋組織の少なくとも一部をさらに含み、
    前記切込みは、前記腹筋組織と前記胸肉との間をさらに延びる、請求項2に記載の方法。
  5. 前記体部位上に手羽又はその一部が存在している場合、前記切込みは、背側を、手羽の関節があるはずの前記体部位上のロケーションを超えて延びる、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記切込みは、曲がった経路を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 生産物キャリアは、前記体部位を支持し、
    前記切込みを切断デバイスのブレードによって入れ、前記切込みの曲りを前記生産物キャリアと前記ブレードとの相対動作によって達成する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記体部位は、手羽の少なくとも一部をさらに含み、前記胸肉を、前記手羽を引っ張ることによって前記体部位の前記骨部分から引き離す、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記胸肉を掻き取りによって前記体部位から引き離す、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  10. 前記体部位における前記脊椎の方向、または前記体部位に存在していたとする場合の前記脊椎の方向を、前記切込みが入れられている間は実質的に水平方向へ向ける、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 生産物キャリアは前記体部位を支持し、前記生産物キャリアは前記体部位の内側に係合する、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記体部位は、少なくとも一方の脚の少なくとも一部をさらに含み、
    生産物キャリアは、前記脚部上に係合して前記体部位を支持する、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  13. 前記切込みは、前記胸郭の骨部分の少なくとも一部も切断する、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
    前記体部位は、
    胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
    胸肉の少なくとも一部と、
    前記胸肉の部分を形成しない他の筋肉組織と、を含み、
    当該デバイスは、
    肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れるためのブレードであって、前記切込みは前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れられ、前記領域における前記切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿るブレードと、
    前記ブレードと体部位との間で相対動作を実現するためのアクチュエータであって、前記相対動作は実質的に前記胸肉の前記輪郭に沿って延びる切込みに繋がるアクチュエータと、
    を含むデバイス。
  15. 屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
    前記体部位は、
    胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、
    前記胸郭及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、
    前記胸肉の少なくとも一部と、を含み、
    当該デバイスは、
    肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れるためのブレードであって、前記切込みは前記胸肉と前記背部の肉との間の領域に入れられ、前記領域における前記切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿るブレードと、
    前記ブレードと体部位との間で相対動作を実現するためのアクチュエータであって、前記相対動作は実質的に前記胸肉の輪郭に沿って延びる切込みに繋がるアクチュエータと、
    を含むデバイス。
  16. 屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
    前記体部位は、
    胸郭の少なくとも一部を含む骨部分と、
    腹筋組織の少なくとも一部と、
    胸肉の少なくとも一部と、
    を含み、
    当該デバイスは、
    肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで切込みを入れるためのブレードであって、前記切込みは前記胸肉と前記腹筋組織との間の領域に入れられ、前記領域における前記切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿るブレードと、
    前記ブレードと体部位との間で相対動作を実現するためのアクチュエータであって、前記相対動作は実質的に前記胸肉の輪郭に沿って延びる切込みに繋がるアクチュエータと、
    を含むデバイス。
  17. 前記デバイスは、前記体部位上に存在する任意の手羽部分を前記ブレードから離して保つための少なくとも1つの手羽ガイドをさらに備える、請求項14〜16のいずれかに記載のデバイス。
  18. 前記デバイスは、
    1つまたは複数の軸の周りに旋回可能である、加工されるべき体部位を支持するための生産物キャリアと、
    前記生産物キャリアの前記ブレードに対する前記旋回を制御するための制御要素と、
    をさらに備える、請求項14〜17のいずれかに記載のデバイス。
  19. 前記デバイスは、前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離すためのフィレッティングデバイスをさらに備える、請求項14〜18のいずれに記載のデバイス。
  20. 前記フィレッティングデバイスは、少なくとも1つのスクレーパ部材を備える、請求項19に記載のデバイス。
  21. 前記加工されるべき体部位は少なくとも1つの手羽部分を含み、
    前記フィレッティングデバイスは、手羽部分に係合しかつ1つまたは複数の手羽部分に引張り力を加えることによって前記胸肉を前記体部位の前記骨部分から引き離すように適合される、請求項19に記載のデバイス。
  22. 前記ブレードは、前記胸郭の前記骨部分の少なくとも一部を切開するようにも適合される、請求項14〜21のいずれかに記載のデバイス。
  23. 屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
    前記体部位は、
    胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、
    前記胸郭及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、
    前記腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
    当該加工方法は、
    前記腹筋組織の近くで前記背部の肉を介して少なくとも前記体部位の下に存在する前記骨部分まで第1の切込みを入れる工程と、
    前記背部の肉を前記体部位の前記骨部分から引き離す工程と、
    を含む方法。
  24. 前記体部位は前記胸肉の少なくとも一部をさらに含み、
    当該方法は、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れる工程をさらに含み、
    前記第2の切込みを、前記胸肉と前記胸肉の部分を形成しない前記他の筋肉組織との間の領域に入れ、前記領域における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る、請求項23に記載の方法。
  25. 前記体部位は前記胸肉の少なくとも一部も含み、
    当該方法は、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れる工程をさらに含み、前記第2の切込みを、前記胸肉と前記背部の肉との間の領域に入れ、前記領域における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る、請求項23に記載の方法。
  26. 前記体部位は前記胸肉の少なくとも一部も含み、
    当該方法は、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れる工程をさらに含み、前記第2の切込みを、前記胸肉と前記腹筋組織との間の領域に入れ、前記領域における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る、請求項23に記載の方法。
  27. 少なくとも前記第1の切込みは、前記体部位の下に存在する前記骨部分に対して実質的に垂直に延びる、請求項23〜26のいずれかに記載の方法。
  28. 前記第1の切込みは、前記背部の肉と前記胸郭の下側との結合部のすぐ上を進む、請求項23〜27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記背部の肉と前記胸肉との間の遷移領域における前記切込みは、少なくとも前記腹筋組織の、前記背部の肉を前記体部位の背上の前記骨部分に結合する部分の輪郭を実質的に辿る、請求項23又は26に記載の方法。
  30. 前記背部の肉に沿う切込みと、前記胸肉と前記腹筋組織との間の遷移領域における前記切込みとは、1つの連続する切込みに統合される、請求項23又は26に記載の方法。
  31. 屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
    前記体部位は、 胸郭の少なくとも一部及び脊椎の一部を含む骨部分と、
    前記胸郭及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、
    前記腹筋組織の少なくとも一部と、を含み、
    当該デバイスは、
    前記腹筋組織の近くで前記背部の肉を介して少なくとも前記体部位の下に存在する前記骨部分まで第1の切込みを入れるためのブレードを有する切断デバイス、
    を含むデバイス。
  32. 前記ブレードは、回転ブレードである、請求項31に記載のデバイス。
  33. 前記ブレードは、固定ブレードである、請求項31に記載のデバイス。
  34. 前記ブレードは、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れるようにも適合され、
    前記第2の切込みは、前記胸肉と前記背部の肉との間の領域に入れられ、前記部位における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る、請求項31〜33のいずれかに記載のデバイス。
  35. 前記デバイスは、第2のブレードをさらに備え、
    前記第2のブレードは、前記肉を介して少なくとも前記肉の下に存在する前記骨部分まで第2の切込みを入れるように適合され、
    前記第2の切込みは、前記胸肉と前記背部の肉との間の領域に入れられ、前記領域における前記第2の切込みは実質的に前記胸肉の形状を辿る、請求項31〜33のいずれかに記載のデバイス。
  36. 体部位を加工するためのデバイスであって、
    前記体部位は少なくとも付着した皮を有する肉を含み、
    当該デバイスは、
    前記体部位の肉から前記皮を引き離すための皮剥ぎ手段と、
    前記皮剥ぎ手段が前記体部位の肉から前記皮を引き離す前に、前記皮をたくり上げるたくり上げ手段と、を備え、
    前記たくり上げ手段は、
    前記加工されるべき体部位の前記皮に係合するための複数の歯と、
    入口と出口とを含む空気ダクトと、を有し、
    給気装置は、前記空気ダクトの前記入口へ連接されることができ、前記空気ダクトの前記出口は前記複数の歯内に、または前記複数の歯の間近に、前記空気ダクトの空気流が前記複数の歯上に存在する場合のある任意の汚染を吹き飛ばすことができるようにして位置づけられる、デバイス。
  37. 前記たくり上げ手段は、各歯内に空気ダクトの出口が存在するよう、幾つかの空気ダクトを備えている、請求項36に記載のデバイス。
  38. 前記たくり上げ手段は、前記皮がたくり上げられている間に前記たくり上げ手段に加わる力の影響下で前記たくり上げ手段が旋回することを可能にする旋回軸を備える、請求項36または37に記載のデバイス。
  39. 前記デバイスは、1つまたは複数の空気ダクトの出口への給気を開閉するバルブを備え、
    前記バルブは、前記たくり上げ手段の旋回によって起動される、請求項38に記載のデバイス。
  40. 屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
    前記体部位は、
    胸郭の背の少なくとも一部及び脊椎を含む骨部分と、
    前記胸郭の背及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、を含み、
    当該方法は、
    前記体部位の前記背側に2つの切込みを入れる工程であって、前記切込みは前記脊椎の両側で延び、かつ前記切込みは前記脊椎の両側で前記脊椎から前記背部の肉を分離する工程と、
    前記体部位上に自然に存在する前記背部の肉の少なくとも一部をスクレーパを使用して引き離す工程と、を含み、
    前記スクレーパは、実質的に前記脊椎の方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、
    前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、
    前記切断エッジは、前記背部の肉と前記体部位の前記骨部分との結合が切断されるほど鋭く、
    前記スクレーパによる前記背部の肉の引き離しは、前記脊椎に沿った前記切込みから開始され、
    前記体部位と前記スクレーパとは、前記肉が引き離されている間に互いに対して移動する、方法。
  41. 加工中、前記体部位の前記背を下向きにする、請求項40に記載の方法。
  42. 前記スクレーパが前記背部の肉を引き離している間、前記体部位を前記スクレーパによって支持する、請求項40または41に記載の方法。
  43. 屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
    前記体部位は、
    背の少なくとも一部と、
    前記背上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、を含み、
    当該デバイスは、
    前記加工されるべき体部位を前記デバイスに対して案内しかつ位置合わせするためのガイドと、
    前記体部位の背側に2つの切込みを入れるための少なくとも1つのブレードであって、前記切込みは前記体部位の前記脊椎の両側で延び、かつ前記切込みは前記脊椎の両側で前記脊椎から前記背部の肉を分離するブレードと、
    前記体部位上に存在する前記背部の肉の少なくとも一部を引き離すためのスクレーパと、を備え、
    前記スクレーパは、実質的に前記脊椎が延びる方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、
    前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、
    前記切断エッジは、鋭く、かつ前記スクレーパによる前記背部の肉の引き離しが前記脊椎に沿った前記切込みから開始されるように前記ブレードに直近している、デバイス。
  44. 前記ガイドは、互いからある程度の距離に位置合わせされる2つの平行なプレートを備える、請求項43に記載のデバイス。
  45. 前記平行なプレートは、細長く、且つ実質的に作業中は前記体部位と前記スクレーパとの相対動作の方向である方向に延びる、請求項44に記載のデバイス。
  46. 前記ブレードは、互いに平行に取り付けられる2つの回転ブレードを備える、請求項43〜45のいずれかに記載のデバイス。
  47. 前記スクレーパの前記切断エッジは、前記スクレーパに対する前記体部位の相対動作の上流方向に持ち上がる、請求項43〜46のいずれかに記載のデバイス。
  48. 前記切断エッジは、前記スクレーパに対する前記体部位の相対動作の方向を横断する方向から見て曲がった形を有する、請求項47に記載のデバイス。
  49. 前記スクレーパは、弾性的に取り付けられる、請求項23〜48のいずれかに記載のデバイス。
  50. 前記スクレーパは、前記回転ブレードの回転軸に一致する回転軸を中心にして弾性的動作が生じるように弾性的である、請求項46又は49に記載のデバイス。
  51. 前記スクレーパは、2つのスクレーパ部材を備え、
    各スクレーパ部材は、前記脊椎の片側の前記体部位の前記骨部分から前記背部の肉の少なくとも一部を引き離すように適合され、互いの鏡像として形成される、請求項43から50のいずれかに記載のデバイス。
  52. 前記スクレーパ部材は、互いからある程度の距離に位置合わせされる、請求項51に記載のデバイス。
  53. 前記スクレーパは、前記背部の肉と前記肩甲骨との結合部を掻き取って遊離する少なくとも1つの持ち上がったリップを有する、請求項43〜52のいずれかに記載のデバイス。
  54. 前記スクレーパは、前記手羽の関節の通過を許容する凹部を有する、請求項43から53のいずれかに記載のデバイス。
  55. 請求項43〜54のいずれかに記載のデバイスにおける使用に適するスクレーパであって、
    実質的に前記脊椎が延びる方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、
    前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、
    前記切断エッジは鋭い、スクレーパ。
  56. 請求項51または52に記載のデバイスにおける使用に適するスクレーパ部材であって、
    前記スクレーパ部材は、前記体部位の前記脊椎の片側の前記骨部分から前記背部の肉の少なくとも一部を引き離すように適合され、実質的に前記脊椎の方向に垂直に延びる平面に曲がった形の切断エッジを有し、
    前記曲がった形は、脊椎方向から見て、前記背部の肉が引き離される必要がある前記体部位の前記骨部分の輪郭の背側に実質的に一致し、
    前記切断エッジは鋭い、スクレーパ部材。
  57. 図35及び/または36に示されているスクレーパ部材。
  58. 屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
    前記体部位は、
    胸郭の背の少なくとも一部及び脊椎を含む骨部分と、
    前記胸郭の背及び前記脊椎上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、を含み、
    当該加工方法は、
    前記体部位の下に存在する骨部分から前記背部の肉の一部を引き離す工程と、
    前記引き離される背部の肉の少なくとも一部に係合し、次いで前記体部位の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取る工程と、
    を含む方法。
  59. 前記背部の肉を少なくとも2つの回転するローラによって係合させ、
    前記ローラの各々は輪郭を備え、前記ローラも前記体部位の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取る、請求項58に記載の方法。
  60. 前記体部位を、係合及び/または剥ぎ取りの間、前記ローラに対して運搬方向に前進させる、請求項58または59に記載の方法。
  61. 前記回転するローラは、前記背部の肉を前記運搬方向とは反対の方向へ移動させる、請求項60に記載の方法。
  62. 前記体部位を、少なくとも部分的に前記ローラ間で移動させる、請求項60または61に記載の方法。
  63. 前記背部の肉の係合の間、前記体部位を、前記背部の肉の先に引き離された部分が前記体部位の前記骨部分から離れてぶら下がるように配向する、請求項58〜62のいずれかに記載の方法。
  64. 前記背部の肉を剥ぎ取る間、前記体部位を、前記体部位の対称面に対して実質的に垂直に存在する軸を中心にして旋回させる、請求項60〜63のいずれかに記載の方法。
  65. 前記体部位を生産物キャリア上へ配置し、前記生産物キャリアは前記体部位の内側に係合する、請求項58〜64のいずれかに記載の方法。
  66. 屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
    前記体部位は、
    胸郭の背の少なくとも一部及び脊椎を含む骨部分と、
    前記胸郭の背及び前記脊椎上に自然に存在する背部の肉の少なくとも一部と、を含み、前記背部の肉は前記体部位の前記骨部分から既に部分的に引き離されており、
    当該デバイスは、
    前記先に引き離された背部の肉の少なくとも一部に係合するためのグリッパと、
    前記体の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取るためのピーラと、
    を備える、デバイス。
  67. 少なくとも2つの回転するローラを備え、前記ローラの各々は外周に輪郭を備え、
    前記ローラは前記グリッパ及び前記ピーラの両方の一部を形成する、請求項66に記載のデバイス。
  68. 前記ローラ上の前記輪郭は螺旋状である、請求項67に記載のデバイス。
  69. 前記ローラは実質的に平行に取り付けられる、請求項67又は68に記載のデバイス。
  70. 作業中、前記体部位は前記ローラに対して運搬方向に移動され、前記ローラの軸方向と前記体部位の前記運搬方向とは前記ローラのロケーションにおいて相対角度を成す、請求項67〜69のいずれかに記載のデバイス。
  71. 前記ローラは、互いからある程度の距離に位置合わせされる、請求項67〜70のいずれかに記載のデバイス。
  72. 前記ローラ間の距離は、前記体部位が前記ローラ間で少なくとも部分的に移動することを許容するような寸法を有する、請求項71に記載のデバイス。
  73. 前記ローラは、弾性的に取り付けられる、請求項67〜72のいずれかに記載のデバイス。
  74. 実質的に平行な4つのローラが利用され、前記ローラの各々は、前記背部の肉に係合しかつ前記体の前記骨部分から前記背部の肉を剥ぎ取るための輪郭を備える、請求項67〜73のいずれかに記載のデバイス。
  75. 前記輪郭は、螺旋状である、請求項74に記載のデバイス。
  76. 前記ローラは、互いに対し、前記ローラの軸方向から見て、前記ローラが前記脊椎の方向から見た前記体部位の輪郭に近似するように配置される、請求項74または75に記載のデバイス。
  77. 屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
    前記体部位は、
    胸郭の少なくとも一部及び脊椎の少なくとも一部を含む骨部分と、
    外側の胸肉の少なくとも一部及び内側の胸肉の少なくとも一部を含み、前記胸郭上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、
    前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との間に自然に存在する膜の少なくとも一部と、を含み、
    当該方法は、
    胸骨の両側に仮の切込みを入れる工程であって、前記仮の切込みは、前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との間に存在する膜の一部を原形のまま残す工程と、
    第1のスクレーパを使用して、両側で前記胸骨にもたれて存在する肉を掻き取って遊離する工程と、
    第2のスクレーパを使用して、前記胸郭から前記内側の胸肉の肉の少なくとも一部を掻き取って遊離する工程と、
    前記内側の胸肉と前記胸郭との間の結合膜を切断する工程と、
    前記体部位の前記骨部分から前記外側の胸肉及び前記内側の胸肉を取り外す工程であって、前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との結合部は原形のまま残る工程と、
    を含む方法。
  78. 両側で前記胸骨に対して存在する前記肉を掻き取って遊離し、前記肉を外側へ押しやる、請求項77に記載の方法。
  79. 前記体部位は少なくとも手羽部分を含み、前記外側の胸肉及び前記内側の胸肉を、前記手羽部分を引っ張ることによって前記体部位の前記骨部分から一緒に取り外す、請求項77または78に記載の方法。
  80. 屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
    前記体部位は、
    胸郭の少なくとも一部と、
    胸骨の少なくとも一部と、
    前記外側の胸肉の少なくとも一部及び前記内側の胸肉の少なくとも一部を含み、前記胸郭上に自然に存在する肉の少なくとも一部と、を含み、
    当該デバイスは、
    前記胸骨の両側に仮の切込みを入れるためのブレードであって、前記仮の切込みは、前記内側の胸肉と前記外側の胸肉との間の膜を原形のまま残すブレードと、
    両側で前記胸骨に対して存在する肉を掻き取って遊離するための第1のスクレーパと、
    前記胸郭から前記胸郭上に自然に存在する前記内側の胸肉の肉の一部を掻き取って遊離するための第2のスクレーパと、
    前記内側の胸肉と前記胸郭との間の結合膜を切断する第2のブレードと、
    を備える、デバイス。
  81. 前記第1のスクレーパは2つのスクレーパ部材を備え、前記各スクレーパ部材は前記胸骨の片側で動作することに適する、請求項80に記載のデバイス。
  82. 前記第1のスクレーパのスクレーパ部材は非切断設計を有する、請求項81に記載のデバイス。
  83. 前記第1のスクレーパは弾性的に取り付けられる、請求項80〜82のいずれかに記載のデバイス。
  84. 前記第1のスクレーパは2方向に弾性的に動作可能であり、前記2方向は主として互いに対して垂直である、請求項83に記載のデバイス。
  85. 前記第2のスクレーパは2つのスクレーパ部材を備え、前記各スクレーパ部材は前記胸郭の片側で作業することができる、請求項80〜84のいずれかに記載のデバイス。
  86. 前記第2のスクレーパのスクレーパ部材は非切断設計を有する、請求項85に記載のデバイス。
  87. 前記第2のスクレーパのスクレーパ部材は互いに連結される、請求項85または86に記載のデバイス。
  88. 前記第2のスクレーパは弾性的に取り付けられる、請求項80〜87のいずれかに記載のデバイス。
  89. 前記内側の胸肉と前記胸郭との間の前記結合膜を切断するための第2のブレードは前記第2のスクレーパに統合される起動可能なブレードであり、前記起動可能なブレードは、前記内側の胸肉と前記胸郭との間の前記結合膜を切断する、請求項80〜88のいずれかに記載のデバイス。
  90. 前記起動可能なブレードは弾性的に取り付けられる、請求項89に記載のデバイス。
  91. 前記デバイスは、前記内側の胸肉と前記胸郭との間の前記結合膜を切断するための2つの回転可能な円板形のブレードを備え、前記2つのブレードは両者間に上流よりも下流側でより大きい距離を有する、請求項80〜88のいずれかに記載のデバイス。
  92. 前記回転可能なブレードは各々鋸歯形のエッジを有する、請求項91に記載のデバイス。
  93. 屠殺された家禽の体部位を加工するためのデバイスであって、
    前記体部位は、プロセスの開始時点で、
    胸郭の少なくとも一部、鎖骨の少なくとも一部、及び手羽の関節の少なくとも一部とを有する骨部分と、
    前記胸郭の存在する部分に繋がる外側の胸肉の少なくとも一部と、
    内側の胸肉の少なくとも一部と、
    少なくとも、前記内側の胸肉を前記手羽の関節へ結合する腱と、を含み、
    当該デバイスは、
    前記外側の胸肉の少なくとも一部を第1の位置に保持する外側の胸肉ガイドと、
    叉骨の自由端を第2の位置に保持する鎖骨ガイドと、
    前記腱を切断する少なくとも1つのブレードと、
    を備える、デバイス。
  94. 前記デバイスは、前記腱を切断する2つの回転可能な円板形のブレードを備える、請求項93に記載のデバイス。
  95. 前記2つの回転可能なブレードは、運搬方向に前後して位置合わせされる、請求項94に記載のデバイス。
  96. 作業中、前記ブレードは反対方向に回転する、請求項94または95に記載のデバイス。
  97. 前記ブレードは鋸歯形のエッジを装備する、請求項93から96のいずれかに記載のデバイス。
  98. 請求項93に記載のデバイスを使用して、屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
    前記体部位は、加工開始時点で、
    胸郭の少なくとも一部、鎖骨の少なくとも一部、及び手羽の関節の少なくとも一部を有する骨部分と、
    前記胸郭の存在する部分に繋がる外側の胸肉の少なくとも一部と、
    内側の胸肉の少なくとも一部と、
    少なくとも、前記内側の胸肉を前記手羽の関節へ結合する腱と、を含み、
    当該方法は、
    外側の胸肉ガイドを使用して、前記外側の胸肉の少なくとも一部を前記鎖骨の自由端から離れた第1の位置まで押しやり、かつ叉骨ガイドを使用して、前記鎖骨の自由端を前記外側の胸肉から離れた第2の位置まで押しやることによって前記腱を露出させる工程と、
    前記外側の胸肉が前記第1の位置にありかつ前記鎖骨の自由端が前記第2の位置にある間に前記腱を切断する工程と、
    を含む方法。
  99. 前記体部位上の、一方の前記外側の胸肉及び前記叉骨と他方の前記手羽の関節との間の結合部を先に破壊する、請求項98に記載の方法。
  100. 前記体部位を加工の間に経路に沿って移動し、前記体部位の長手方向は実質的に前記経路を横断して延びる、請求項98または99に記載の方法。
  101. 屠殺された家禽の体部位を加工するための方法であって、
    加工デバイスを使用して前記体部位に対し加工を実行する工程であって、前記体部位は、前記加工デバイスに対して所定の位置及び方向性を有し、前記加工の間、前記体部位の少なくとも1つの採収可能な部分を前記体部位の他の部分から分離する工程と、
    給送デバイスを使用して、前記採収可能な部分をトレイまで運ぶ工程であって、前記給送デバイスに対する前記採収可能な部分の方向性は、前記加工デバイスに対する前記採収可能な部分の前記方向性を基礎として既知である工程と、
    前記体部位の前記採収可能な部分を前記トレイに所定の位置及び所定の方向性で置く工程と、
    を含む方法。
  102. 前記採収可能な部分を、前記トレイに置く前にバッファ内に所定の方向性で置く、請求項101に記載の方法。
  103. 前記給送デバイスはコンベヤを備え、前記採収可能な部分は前記コンベヤ上へ所定の方向性で載る、請求項101または102に記載の方法。
  104. 前記採収可能な部分を前記トレイにドロップ式コンベヤによって置く、請求項103に記載の方法。
  105. 前記給送デバイスはロボットを備える、請求項101から104のいずれかに記載の方法。
  106. 前記ロボットは前記採収可能な部分を前記トレイに入れる、請求項105に記載の方法。
  107. 前記採収可能な部分を前記体部位の残りから分離する間、前記ロボットは前記採収可能な部分を保持する、請求項105または106に記載の方法。
  108. 前記ロボットは前記採収可能な部分を、前記採収可能な部分が前記体部位の残りから分離される時点から、前記採収可能な部分が前記トレイに置かれるまで保持する、請求項106又は107に記載の方法。
  109. 前記ロボットは少なくとも1つの第1のアームを備える、請求項105〜108のいずれかに記載の方法。
  110. 前記第1のアームは第1の回転軸の周りに回転可能であり、前記第1の回転軸は、前記第1のアームの長手方向に対して実質的に垂直に配置されている、請求項109に記載の方法。
  111. 前記第1のアームは可変長を有する、請求項109または110に記載の方法。
  112. 前記ロボットは前記第1のアームへ蝶番で連接される第2のアームを有し、前記第2のアームは固定された延長可能または旋回可能な取付けを有する、請求項109〜111のいずれかに記載の方法。
  113. 体部位の採収可能な部分を幾つか連続して置く場合、前記ロボットは常に同じ動作をする、請求項105〜112のいずれかに記載の方法。
  114. 前記給送デバイスはグリッパを備え、前記採収可能な部分を前記トレイに供給する間、前記グリッパを前記採収可能な部分を掴むために使用する、請求項101〜113のいずれかに記載の方法。
  115. 前記グリッパはステンレス鋼製である、請求項114に記載の方法。
  116. 前記グリッパをロボットアームへ偏心的に取り付ける、請求項114または115に記載の方法。
  117. 前記グリッパは前記ロボットアームに対して回転可能である、請求項116に記載の方法。
  118. 前記体部位の残りから前記採収可能な部分を分離する間、前記グリッパは前記体部位の前記採収可能な部分を保持する、請求項114〜117のいずれかに記載の方法。
  119. 前記採収可能な部分は望ましくない骨部分に関してチェックを受ける、請求項101〜118のいずれかに記載の方法。
  120. 望ましくない骨部分の前記チェックを、X線装置を使用して実行する、請求項119に記載の方法。
  121. 前記採収可能な部分を視覚的に検査する、請求項101〜120のいずれかに記載の方法。
  122. 前記視覚的な検査を、カメラを使用して実行する、請求項121に記載の方法。
  123. 前記チェックまたは検査を、前記採収可能な部分を前記トレイに置いた後に実行する、請求項119〜122のいずれかに記載の方法。
  124. 1つまたは複数の体部位からの幾つかの採収可能な部分をトレイに置く、請求項101〜123のいずれかに記載の方法。
  125. 前記採収可能な部分を前記トレイで互いに対して所定の位置に置く、請求項124に記載の方法。
  126. 前記トレイで両方の採収可能な部分の所望される相互位置を達成するために、前記トレイを、前記トレイに置かれる第1の採収可能な部分と後続の採収可能な部分との間で移動させる、請求項124または125に記載の方法。
  127. 幾つかの採収可能な部分を前記トレイに同時に置く、請求項124〜126のいずれかに記載の方法。
  128. 前記体部位の前記採収可能な部分は胸肉である、請求項101〜127のいずれかに記載の方法。
  129. 前記体部位の前記採収可能な部分は脚または脚の一部である、請求項101〜127のいずれかに記載の方法。
  130. 前記採収可能な部分には衣がつけられている、請求項101〜129のいずれかに記載の方法。
  131. 前記トレイは前記採収可能な部分の輸送用パッケージも形成する、請求項101〜130のいずれかに記載の方法。
  132. 前記トレイを、デスタッカから、採収可能な部分が前記トレイに置かれるロケーションまで供給する、請求項101〜131のいずれかに記載の方法。
  133. 少なくとも2つのトレイより成るスタックをホルダに置く工程と、
    キャリアを使用して、前記トレイのスタックを支持する工程であって、前記キャリアは同時に動作可能な2つのガイドを備え、前記ガイドの各々は連続する第1、第2及び第3のベアリングプレートを備え、前記第1及び第3のベアリングプレートは互いにほぼ同一線上にあり、前記第2のベアリングプレートは前記第1及び第3のベアリングプレートより高く、前記トレイのスタックは前記第1のベアリングプレートに支持されている、工程と、
    前記第2のベアリングプレートが前記スタックの底から2番目のトレイを支持し、且つ前記スタックの底のトレイが支持されなくなるように、前記ガイドを同時に移動させる工程と、
    前記第3のベアリングプレートがその時点で前記スタックの底になったトレイを支持するように、前記ガイドを同時にさらに移動させる工程と、
    をさらに含む、請求項132に記載の方法。
  134. 屠殺された家禽の体部位を加工するためのシステムであって、
    前記体部位を保持するための生産物キャリアと、
    前記体部位に加工を実行するための加工デバイスであって、前記体部位は加工方向に対して所定の位置及び方向性にあり、前記加工の間に前記体部位の少なくとも1つの採収可能な部分が前記体部位の他の部分から分離されている、加工デバイスと、
    前記体部位の前記採収可能な部分をトレイ内へ供給するための起動可能な給送デバイスであって、前記給送デバイスに対する前記採収可能な部分の方向性は、前記加工デバイスに対する前記採収可能な部分の前記方向性を基礎として既知であるデバイスと、
    前記給送デバイスが前記採収可能な部分を所定の位置及び所定の方向性で置くことができるトレイを保持するためのパッケージステーションと、
    を備える、システム。
  135. さらに、1つまたは複数の採収可能な部分をこれらが前記トレイ内へ置かれる前に受け入れるためのバッファを備え、前記バッファに前記採収可能な部分が留まる間の各採収可能な部分の方向性は既知である、請求項134に記載のシステム。
  136. 前記給送デバイスはコンベヤを備える、請求項134または135に記載のシステム。
  137. 前記給送デバイスは、前記採収可能な部分を前記トレイに置くためのドロップ式コンベヤをさらに備える、請求項136に記載のシステム。
  138. 前記給送デバイスはロボットを備える、請求項134〜137のいずれかに記載のシステム。
  139. 前記ロボットは第1のアームと第2のアームとを備える、請求項138に記載のシステム。
  140. 前記第2のアームは第1の回転軸の周りで旋回可能であり、前記第1の回転軸は前記第2のアームの長手方向に対して実質的に垂直に配置される、請求項139に記載のシステム。
  141. 少なくとも前記第2のアームは可変長である、請求項138または139に記載のシステム。
  142. 前記第1のアームは固定式の取付けを有する、請求項138〜141のいずれかに記載のシステム。
  143. 前記給送デバイスは、前記採収可能な部分が前記トレイに供給される間に前記採収可能な部分を掴むためのグリッパを備える、請求項134〜142のいずれかに記載のシステム。
  144. 前記グリッパはステンレス鋼製である、請求項143に記載のシステム。
  145. 前記グリッパはロボットアーム上へ偏心的に取り付けられる、請求項143または144に記載のシステム。
  146. 前記グリッパは前記ロボットアームに対して回転可能である、請求項145に記載のシステム。
  147. 前記システムはさらに、前記採収可能な部分を望ましくない骨部分に関してチェックするためのチェックデバイスを備える、請求項134〜146のいずれかに記載のシステム。
  148. 前記チェックデバイスはX線装置を備える、請求項147に記載のシステム。
  149. 前記採収可能な部分を視覚的に検査する検査ステーションをさらに備える、請求項134〜148のいずれかに記載のシステム。
  150. 前記検査ステーションはカメラを備える、請求項149に記載のシステム。
  151. 前記トレイに両方の採収可能な部分の所望される相互位置を達成するために、前記トレイに置かれる第1の採収可能な部分と後続の採収可能な部分との間で前記トレイを変位させる変位デバイスをさらに備える、請求項134〜150のいずれかに記載のシステム。
  152. 採収可能な部分がトレイ内へ置かれるロケーションへ前記トレイを供給するデスタッカをさらに備える、請求項134〜151のいずれかに記載のシステム。
  153. 前記デスタッカは、
    トレイのスタックを包含する容器と、
    前記トレイのスタックを支持するキャリアであって、同時に動作可能な2つのガイドを有し、前記ガイドの各々は連続する第1、第2及び第3のベアリングプレートを有し、前記第1及び第3のベアリングプレートは互いに実質的に同一線上にあり、前記第2のベアリングプレートは前記第1及び第3のベアリングプレートより高いキャリアと、
    前記ガイドを同時に動作させる駆動装置と、
    を備える、請求項152に記載のシステム。
  154. 前記第2のベアリングプレートは、前記スタックから除去されるべきトレイを押し下げるための少なくとも1つの縁をさらに備える、請求項153に記載のシステム。
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