JP2013040042A5 - - Google Patents

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この記録装置は、記録媒体Pを積層配置する記録媒体積層部1、記録媒体積層部1から記録媒体を送り出す給紙ローラ2を備える。また、記録媒体積層部1から送り出された記録媒体は、PEセンサ20を経由して第1搬送ローラ10に到達し、第1搬送ローラ10によって搬送が継続される。(なお、以下説明する「ローラ」は、駆動源からの駆動を受けるローラと、このローラと共同して記録媒体Pを挟み搬送する従動ローラと、を備えた「ローラ対」の構成であるが、便宜的に単にローラという表現を用いて説明を進める。)搬送された記録媒体Pは、記録ヘッド4と対面する記録領域に搬送され、記録が実行されて第2搬送ローラ11を経由して排紙ローラ12によって排紙トレーに排紙される。
そのために本発明では、記録媒体を反転させるためのループ状経路を備え、記録媒体に両面記録を行なう記録装置であって、前記ループ状経路の入口から進入した記録媒体がループして再び前記入口に戻るように記録媒体を搬送するためのローラと、前記ループ状経路に記録媒体が搬送されるときに前記ローラを駆動する負荷が増大したら前記ローラの回転を停止させ、前記ループ状経路における記録媒体の搬送量が前記ループ状経路の長さに応じて設定された閾値に達している場合には前記ローラの回転を再開するよう制御する制御と、を備えたことを特徴とする。
図4は、記録媒体Pを記録媒体積層部1から給紙ローラ2によって1枚を分離搬送している状態を示している。記録媒体Pの先端が第1搬送ローラ10に到達した後、第1搬送ローラ10は記録媒体Pを搬送するために回転駆動され記録ヘッド4に対面した記録領域まで記録媒体Pを搬送する。記録領域にはプラテンが配置されており、プラテン上を搬送さる記録媒体Pの第1面(表面)に対して記録が実行される。第1面に対する記録が終了した後、第1搬送ローラ10および第2搬送ローラ11は逆転する。
図8は、第1、第2搬送ローラ10、11が逆転している状態を示している。記録媒体Pは、第1面に対して記録が行なわれている際に搬送された方向と反対の方向に搬送され、図6に示されるように記録媒体反転部に搬送される。反転部には第1反転ローラ21、第2反転ローラ22が設けられており、記録媒体反転部に到達した記録媒体Pは反転ローラによって、ループ状の反転経路を搬送される。すなわち、ループ状経路の入口から進入した記録媒体Pは、ロープ状経路に沿って重力方向下方向にループし斜め上方向に進んで、再びループ状経路の入口に戻るように搬送される。
次に、モータを停止した時点における記録媒体Pの先端位置がどこにあるかを判定する。記録媒体Pの先端の位置は、反転動作のために記録媒体Pの先端がPEセンサ20を通過した点を基準としてエンコーダによって検出される。ここで、PEセンサ20から反転部を構成するループ状経路の最少の内周を経由して出口まで到達する前後の(記録媒体が記録媒体反転部の搬送経路を搬送され、記録媒体Pの先端が記録媒体Pの後部面に接触すると予測される)長さ(距離)をエンコーダのカウント値に換算して閾値として設定し、記録装置に記憶させる。なお、この閾値は、例えば実験等により定めることができるものである。
この設定された閾値と、記録媒体Pの先端の位置を特定するエンコーダのカウント値とを比較する(ステップS307)。つまり、記録媒体Pの端部をPEセンサ20が検知してからのエンコーダのカウント値を、記録媒体Pの搬送量として取得する。そして、記録媒体が記録媒体反転部の搬送経路を搬送され、記録媒体Pの先端が記録媒体Pの後部面に接触すると予測される長さと、記録媒体Pの搬送量と、を比較する。カウント値が閾値と等しいかそれよりも大きい場合(ステップS307にてYESの場合)には、記録媒体の先端の位置が出口に到達している(記録媒体Pの先端が記録媒体Pの後部面に接触している)と判定できる。つまり、モータの負荷が大きくなった原因が記録媒体Pのジャムによるものではないと判断できる。他方、カウント値が閾値よりも小さい場合(ステップS307にてNOの場合)には、記録媒体の先端の位置が出口に到達していないと判定できる。つまり、モータの負荷が大きくなった原因が記録媒体Pのジャムによるものであると判断できる。
カウント値が閾値と等しいかそれよりも大きい場合(ステップS307にてYESの場合)には、駆動モータを再び回転させることで記録媒体Pの搬送を継続する(ステップS308)。すなわち、ローラの回転を再開させて、記録媒体Pを再び搬送する。本実施形態では、モータを停止させてから(ステップS306)、モータを再び回転させるまで(ステップS308)の時間は、約10ミリ秒である。したがって、搬送に与える時間的な遅れの影響はほとんど及ぼさない。カウント値が閾値よりも小さい場合(ステップS307にてNOの場合)には、紙ジャムエラーを通知し(ステップS313)、エラー終了する。
以上のように、本実施形態では、搬送ローラおよび反転ローラを駆動するモータに負荷がかかりサーボエラーが検知された場合であっても、記録媒体の先端の位置と設定された閾値と比較する。記録媒体の先端の位置すなわち記録媒体の搬送量を示すカウント値が閾値と等しいかそれよりも大きい場合には、紙詰まりとして判断する前に、一旦反転ローラによる搬送を止めるという動作を実行する。すると、記録媒体の先端が後面部(後端領域)と当接した状態が解消されるように、記録媒体の先端が重力方向下方に下がる。その結果、記録媒体の後端領域との当接が解消されて、記録媒体が通常に搬送されて、PEセンサに到達することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、モータに負担がかかりサーボエラーが発生すると、モータの動きを一旦停止し、第2面(裏面)の記録媒体Pの先端位置が、閾値と等しいかそれよりも大きいか否かを判断する。そして、閾値と等しいかそれよりも大きい場合には、再びモータを動かすことにより、記録媒体の先端が後端領域から離れることになり、先端が後端領域の搬送によって引き込まれる力がなくなり、正常の搬送をすることができた。

Claims (10)

  1. 記録媒体を反転させるためのループ状経路を備え、記録媒体に両面記録を行なう記録装置であって、
    前記ループ状経路の入口から進入した記録媒体がループして再び前記入口に戻るように記録媒体を搬送するためのローラと、
    前記ループ状経路に記録媒体が搬送されるときに前記ローラを駆動する負荷が増大したら前記ローラの回転を停止させ、前記ループ状経路における記録媒体の搬送量が前記ループ状経路の長さに応じて設定された閾値に達している場合には前記ローラの回転を再開するよう制御する制御と、
    を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. 前記入口の近傍には記録媒体を搬送する搬送ローラが設けられており、前記制御部は前記ループ状経路に進入した記録媒体の後端が前記搬送ローラを通過したら前記搬送ローラの回転を逆転させるよう制御することを特徴とする、請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御部は、前記ローラを駆動する負荷が増大し且つ前記搬送量が前記閾値に達していない場合には、記録媒体のジャムが発生したことを通知させることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記制御部は、前記ローラの回転を再開した後にも前記ローラを駆動する負荷が増大したままである場合には、記録媒体のジャムが発生したことを通知させることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記ループ状経路は、前記入口から進入した記録媒体が重力方向下方向にループし斜め上方向に進んで再び前記入口に戻るような形状を有していることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記入口の近傍には記録媒体の端部を検知するセンサが設けられており、前記センサが記録媒体の端部を検知してからの前記ローラのエンコーダのカウント値を前記搬送量として取得することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 媒体の搬送方法であって、
    媒体を反転させるためのループ状経路に沿って媒体をローラによって搬送し、前記ループ状経路に媒体が搬送されるときに前記ローラを駆動する負荷が増大したら、前記ループ状経路における媒体の搬送量が前記ループ状経路の長さに応じて設定された閾値に達している場合には前記ローラによる媒体の搬送を続けることを特徴とする搬送方法。
  8. 前記負荷が増大したら、前記ローラの駆動を停止させ、
    前記搬送量が前記閾値に達している場合には、前記ローラの駆動を再開して媒体の搬送を続け、
    前記搬送量が前記閾値に達していない場合には、媒体のジャムが発生したと判断することを特徴とする、請求項7に記載の搬送方法。
  9. 前記ローラの回転を再開した後にも前記ローラを駆動する負荷が増大したままである場合には、媒体のジャムが発生したと判断し前記ローラの駆動を停止させることを特徴とする、請求項8に記載の搬送方法。
  10. 媒体は、前記ループ状経路の入口から進入し、重力方向下方向にループし斜め上方向に進んで再び前記入口に戻るように、前記ループ状経路に沿って搬送されることを特徴とする、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の搬送方法。
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