JP3674220B2 - プリンタ及びその記録紙ジャム処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は連続紙に印字を行うプリンタに関し、印字や紙送りに伴う紙ジャムの検出とその処置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙ジャムは紙が正規の紙送り経路から外れて詰まり始め、その紙送り負荷が増大して最悪の場合には紙送りできない状態に至るという順序に進行する
。紙ジャム検出が可能なプリンタとして、特開平2−295840のように従動ローラに回転検出器を設けたものがあり、回転が停止したことにより紙ジャムと判断し紙送りを停止させている。これはモータの駆動信号との比較をしておらず回転が完全に停止した時に初めて紙ジャムの判定をしているため、紙ジャムが発生してから回転が停止に至るまで紙ジャム状態が続き、プリンタの損傷や印字すべきデータの消失などの損害を拡大させる恐れがある。また回転の停止を検出するため従動ローラに限定して検出を行っているが、例えばラインサーマルプリンタのように従動ローラが無く回転部が駆動ローラとその伝達機構のみから成っているものでは検出できない。
【0003】
また、特開昭62−227776のようにプラテンに回転検出のための検出器を設けたものもあるが、記録紙が給紙されなかった場合にラインサーマルヘッドとの摩擦力によってプラテンが停止したことを検出して記録紙の不正挿入を検知するものであり、前述の場合と同様、プラテンが停止に至って初めて紙ジャムとわかるものである。
【0004】
このように従来の技術では、紙ジャムが発生してから紙送りローラ等が停止するまで印字や紙送り動作を継続して行っているため、ヘッドや歯車などプリンタの各機構への損傷や、正常に搬送されていない記録紙への印字等により判読できない印字データが増大するなどの損害を拡大する恐れがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、プリンタの印字速度がますます速くなっていき、紙ジャムによるトラブルも発生し易くなっている。さらに印字速度が速いために、一旦紙ジャムが発生すると短い時間でも相当量の紙が連続して当該紙ジャムに巻き込まれるため、紙ジャムによる問題が大きくなる傾向にある。
【0006】
前述の従来技術では、紙送りローラ等の回転停止に至って初めて紙ジャムと判断するため、その間紙ジャム状態が続いているにも係らず印字や紙送り動作を続けるためプリンタの各機構への損傷を大きくし、またジャムった紙へ印字を行うため判読できず失われる印字データも多くなってしまう。従って紙ジャムが発生しそうな傾向を示した時または紙ジャムが発生した時点で、直ちに印字や紙送りを停止させることが必要である。また回転停止を検出する目的で、従動ローラに限定して検出しているため、ラインサーマルプリンタのように従動ローラを持たないプリンタでは紙ジャム検出はできない。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、印字や紙送り中に紙ジャムが発生しそうな傾向を示した時または発生を検出したら直ちに動作を停止させ、プリンタへの損傷や判読できなくて失われる印字データを極力少なくする或いは事前に防ぐことを目的とする。またラインサーマルプリンタを含む連続紙に印字を行う一般的なプリンタに広く適用できることも別の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明のプリンタは、印刷ヘッドにより記録紙に印刷を行う印刷手段と、記録紙を搬送し該印刷手段に対し移動させる記録紙搬送機構と、該記録紙搬送機構を駆動するモータと、該モータに所定の速度で回転させるための所定の駆動信号を供給するモータ制御手段とを有し、ホストコンピュータから送信される情報に基づき記録紙に印刷を行うプリンタにおいて、前記モータの回転に応じて回転信号を発生する回転検出手段と、前記モータ制御手段からの駆動信号と、前記回転検出手段からの回転信号とを比較する信号比較手段と、該信号比較手段の比較結果に基づいて、少なくとも前記モータ制御手段からの駆動信号を停止する駆動停止手段と、該駆動停止手段による停止状態の情報を前記ホストコンピュータに送信する情報送信手段と、前記駆動停止手段による停止後に、当該プリンタが操作されたことを検出する操作検出手段と、該操作検出手段における検出結果に基づいて、前記モータ制御手段から所定の前記駆動信号を前記モータに供給する試験駆動手段と、該試験駆動手段による試験駆動を行ったときの前記信号比較手段の比較結果に基づき前記駆動停止手段による停止を解除する停止解除手段と、印刷終了したポイントをカウントし記憶する印刷終了ポイント制御手段を有し、前記停止解除手段により停止を解除した後に、前記印刷終了ポイントを基準とした、所定のポイントからまたは前記ホストコンピュータよりコマンドで指示された所定のポイントから印刷を開始する印刷開始手段とを有することを特徴とする。
この場合において、前記駆動停止手段は、前記印刷ヘッドによる印刷を停止することが望ましい。
【0009】
また、この場合において、前記回転信号は前記モータの回転速度情報を含む回転速度信号であり、前記信号比較手段は駆動信号と回転速度信号との回転速度情報を比較することが望ましい。この場合、前記駆動信号停止手段は、前記回転速度情報の差が所定値より大きい場合に、前記停止処理を行う。
【0010】
また、この場合において、前記回転信号は前記モータの回転位相情報を含む回転位相信号であり、前記信号比較手段は駆動信号と回転位相信号との回転位相情報を比較することも可能である。この場合においては、前記駆動信号停止手段は、前記回転位相情報の差が所定値より大きい場合に、前記停止処理を行うこととなる。
【0011】
さらに、本発明の記録紙ジャム処理方法は、印刷ヘッドにより記録紙に印刷を行う印刷手段と、記録紙を搬送し該印刷手段に対し移動させる記録紙搬送機構と、該記録紙搬送機構を駆動するモータと、該モータに所定の速度で回転させるための所定の駆動信号を供給するモータ制御手段とを有し、ホストコンピュータから送信される情報に基づき記録紙に印刷を行うプリンタにおける記録紙ジャム処理方法であって、前記モータの回転に応じて回転信号を発生する回転検出工程と、前記モータ制御手段からの駆動信号と、前記回転検出工程において発生した回転信号とを比較する信号比較工程と、該信号比較工程における比較結果に基づいて、少なくとも前記モータ制御手段からの駆動信号を停止する駆動停止工程と、該駆動停止工程による停止状態の情報を前記ホストコンピュータに送信する情報送信工程と、前記駆動停止工程による停止後に、当該プリンタが操作されたことを検出する操作検出工程と、該操作検出工程における検出結果に基づいて、前記モータ制御手段から所定の前記駆動信号を前記モータに供給する試験駆動工程と、該試験駆動工程による試験駆動を行ったときの前記信号比較工程の比較結果に基づき前記駆動信号の停止を解除する停止解除工程と、印刷終了したポイントをカウントし記憶する印刷終了ポイント制御工程を有し、前記停止解除工程により停止を解除した後に、前記印刷終了ポイントを基準とした、所定のポイントからまたは前記ホストコンピュータによりコマンドで指示された所定のポイントから印刷を開始する印刷開始工程とを有することを特徴とする。
この場合において、前記駆動停止工程においては、前記印刷ヘッドによる印刷を停止するが望ましい。
【0015】
本発明においては、従動ローラに限らず紙送りモータとその回転伝達機構のいずれかに回転検出装置を設けて回転検出信号を発生させ、紙送りモータの駆動信号と比較している。回転検出信号は紙ジャムにより紙送り負荷が増大すると紙送りモータ駆動信号に対し遅延する傾向にある。遅延は紙ジャムの程度により変化し、最悪時は回転が停止し遅延が無限に続く場合もある。従って本発明では回転が停止する前に、回転検出信号と紙送りモータ駆動信号を常に比較していて、遅延が発生した段階で紙送りモータ駆動信号を停止させ、また印字を停止させる。このため検出用の紙送りローラが必ずしも停止する必要が無く遅延を示しさえすれば良いため、検出を従動ローラに限定する必要が無く駆動ローラ側にしても良い。従って駆動ローラしか無いラインサーマルプリンタでも検出できる。これら一連の動作により紙ジャムの早い段階、即ち紙ジャムの傾向が表れた時や紙ジャム発生時点でプリンタの動作を停止するため、ヘッドや歯車などプリンタの各機構への損傷やジャムった紙へ印字するなどして判読できない印字データが発生することの損害を事前に防止或いは最小限に止めることが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を用いて本発明を詳細に説明する。図1に本発明の実施例に係わる連続紙ジャム検出プリンタの概要を示してある。連続紙8は駆動ローラ5と従動ローラ6に挟持され搬送される。駆動ローラ5はモータ3の駆動を伝達歯車4により伝達されて回転する。伝達歯車4及び駆動ローラ5と同軸上にエンコーダ2を取り付ける。エンコーダ2は円盤状の板に一定間隔でスリットが設けられている。フォトセンサ1でエンコーダ2を検出すると、光の透過と非透過により回転速度に従った時間間隔の信号を発生させることができる。
【0017】
紙ジャムが発生する傾向を示し、または発生した時点で、紙送り負荷も増大する方向に変化する。この変化は紙送りの駆動伝達部の回転にも影響を及ぼし、紙ジャムの程度にもよるが、回転が遅くなる傾向になる。これはモータ3の駆動信号を基準として、エンコーダ2での検出信号と比較すればわかる。この時点で停止すれば紙ジャムが実際に発生する以前で或いは比較的軽い程度の紙ジャムで止めることができる。
【0018】
また回転の遅延を検出できれば良いため、必ずしも従動ローラの回転停止で検出する必要が無く図1のように駆動ローラ5で検出できる。もちろん従動ローラ6の回転速度や位相遅れ等で検出しても良い。紙ジャムがひどくなると、最悪時には増大した負荷により紙送りが全くできなくなり回転が停止する場合もある。また紙ジャムによる負荷が大きくなると伝達歯車4やモータ3などの歯車にストレスが掛かり損傷を与えたり、モータ3がステップモータの場合には脱調してしまうなどの問題がある。従って紙ジャムが発生する早い段階で直ちにモータ3の駆動を止め紙送りを停止しないとプリンタへ損傷を大きくしてしまう。
【0019】
エンコーダ2は回転遅延乃至は回転位相の遅れを検出できればよいため、従動ローラ6の軸上に取り付けられても良い。またエンコーダ2にはスリットの代りに光学的に光を吸収する素材や反射する素材で構成されていても良く、この場合フォトセンサ1は反射タイプを用いる。また回転の検出方法は光学的な方法で無くとも良く、例えばタコジェネレータを用いても良い。
図1では説明を容易にするため印字部を除いたが、印字部を含めたものを図2に示す。ここではシリアルのインパクトタイプのヘッド7を用いて説明する。ヘッド7は左右に移動しながら図示していないリボンを介して印字を行う。このためヘッド7の近くで紙ジャムが発生した場合には、ヘッド7の移動途中にジャムった紙を引っかけて止まってしまうことがある。このような場合ヘッド7への損傷を引き起こす原因となるだけでなく、正しく印字データを紙に印字することができなくなり印字データが失われてしまうことがある。従ってこの観点からも紙ジャムが発生したら或いは傾向を示したら直ちに印字を停止する必要がある。
【0020】
図3はラインサーマルプリンタの例を示し、図4はその断面図を示す。連続紙8はヘッド7と駆動ローラ5に挟持され搬送される。図1のインパクトシリアルプリンタの例にはあった従動ローラ6は無い。駆動ローラ5はまたプラテンの機能をも兼ねている。連続紙8は感熱紙でありヘッド7で発生した熱により発色することで印字が行われる。エンコーダ2は伝達歯車4及び駆動ローラ5と同軸上に取り付けられ、フォトセンサ1で回転が検出される。
【0021】
ラインサーマルプリンタでは紙送りしながら印字を行うため、紙ジャムが発生して負荷が大きくなり紙送り速度が遅くなると印字した文字が紙送り方向に詰まってくる。紙ジャムの程度にもよるが、文字によっては判読できなくなる。紙ジャムの程度がひどくモータ3の能力以上の負荷が掛かって紙送りが停止した場合は、引き続き同じ場所で印字のためのヘッド7の発熱が続くため、プラテンへの蓄熱等によりサーマルヘッドが損傷する恐れもありすぐに印字等を止める必要がある。従って本発明のように紙ジャムによって紙送りが停止してしまう前に紙ジャムの傾向を検出し、プリンタの動作を停止させなければならない。
【0022】
図5は本発明のプリンタの回路のブロック図を示す。ホストコンピュータ21から印字の命令がプリンタ11のCPU12に送られる。印字データはメモリ13で展開され、CPU12を通しヘッド7へ送られて印字される。また印字が終了したことを示すポイントは、CPU12でカウントされていてメモリ13に記憶される。シリアルインパクトプリンタでは印字の後で紙送りをし、ラインサーマルプリンタでは印字と同時に紙送りが行われる。
【0023】
紙送りはモータ3に所定のモータ駆動信号Ms15を送って行われる。紙送りの回転はフォトセンサ1により検出され回転検出信号Ds16としてCPU12に送られ認識される。CPU12では出力するモータ駆動信号Ms15と入力される回転検出信号Ds16を比較して紙ジャムの傾向にあるかまたは紙ジャムが発生したかを監視している。
【0024】
即ち、モータ3がステッピングモータであれば、モータ駆動信号Ms15は励磁相を切り換えるタイミング信号であり、CPU12はこれらの信号の位相及び/又は周期を比較することによって、紙送り機構の実際の回転状態が駆動信号に対して正しく追従しているか否かを判断することができる。例えば、両信号の位相差や周期の差が広がってきた場合には、紙送り機構の回転が追従できなくなってきていることを示しており、紙ジャムの傾向を示していると判断することができる。
【0025】
また、モータ3がDCモータである場合には、モータ駆動信号Msは駆動電流値を指定する信号であり、CPU12は予め設定されているモータ3の電流−負荷特性に基づいて望ましい回転速度を求め、これと回転検出信号Ds16から求められた実際の回転速度とを比較することによって追従性を判断することができる。なお、望ましい回転速度は予め求められ、ROM等に格納されていることが望ましい。
【0026】
紙ジャムの傾向にあるか、または紙ジャムが発生したと判断された場合には、直ちに印刷ヘッド7の移動及びその印字動作を停止し、モータ駆動信号Ms15を停止して紙送りを停止させる。
【0027】
また紙ジャムが発生した場合はプリンタ11に設けられているLED9を点滅させ、オペレータに紙ジャムが発生したことを警告する。警告手段はブザーなどを用いても良い。さらに紙ジャムが発生したことをホストコンピュータ21に知らせる。これはプリンタステータス等の転送用データ中の、紙ジャム用に割り当てた所定のビットをセットし、このデータを送信することによって行う。例えばプリンタステータスバイト中の最下位ビットをこれに割り当て、正常時は0を紙ジャム発生時は1をセットして送る。また制御線を通じて行っても良く、例えばBUSY線を使ってプリンタ11がBUSYであることを送って知らせても良い。
【0028】
プリンタ11の紙ジャムをホストコンピュータ21が認識すると、プリンタ11への印字命令を中止したり、ホスト装置21のディスプレイに紙ジャムの発生とオペレータが為すべき処置の指示とを表示するなどしてオペレータに紙ジャムの処置を促すことが望ましい。
【0029】
図8はプリンタ11の外観図を示す。プリンタ11を覆うカバー10が取り付けられ、オペレータの見易い位置にLED9と紙送りスイッチ22が配置されている。
【0030】
紙ジャムが発生したことがわかると、オペレータは紙ジャムの処置をするため、図8の外観図に示すカバー10を開け、紙経路内に詰まった紙を取り除き再びカバー10を閉める。この紙ジャムの処置時に必ず行われるカバー10の開閉はプリンタ11に設けられたカバー検出器14で検出されるので、これにより、紙ジャムの処置が終了したことをCPU12は知ることができる。またカバー検出器14が無いようなプリンタの場合には、図8に示すように、紙送りスイッチ22を搭載し、オペレータが、紙ジャムの処置をした後、紙送りスイッチ22を押下することにより、CPU12は同様に紙ジャムの処置が終了したことを知ることができる。
【0031】
するとCPU12はモータ駆動信号Ms15によりモータ3を駆動して、例えば1行分程度の紙送りを行い、再び回転検出信号Ds16と比較して紙ジャムがオペレータの処置により本当に解消されたかを調べる。
【0032】
両信号間に遅延が無く紙ジャムが解消されていると判断された場合には、CPU12はメモリ13から印字終了ポイントを読み出し、そこから紙ジャムで判読できない行を、例えば1行前までと想定し、1行戻ったポインタから印字を開始する。もちろんこれは1行で無くとも良く、またホストコンピュータ21が、例えば制御コマンドを用いて、指示したポイントから印字をやり直しても良い。これにより紙ジャムで判読できなかった行も再び印字されるため、紙ジャムのために印字データが失われてしまうことはない。
【0033】
図6は、紙ジャムの判定に用いる信号波形を示した図である。モータ駆動信号Ms15は基準となるモータ駆動時間Tm17で形成されている。これはステップモータの場合、励磁する相の切換え信号を用いれば良い。CPU12がモータ駆動信号を生成している場合には、モータ駆動時間Tm17はすでに把握されている。一方、回転検出信号Ds16はいわゆるエンコーダから出力される信号であり、信号の時間幅乃至は周期が回転速度に比例している。ここでは説明をわかりやすくするため、所望の回転状態においてはモータ駆動信号Ms15と回転検出信号Ds16の位相及び周期は一致しているものとする。
【0034】
回転検出時間Td18は紙ジャムでなくとも負荷変動等により、モータ駆動時間Tm17に対し時間差Ts19が発生する場合がある。通常発生し得る最大時間差を把握しておき、その最大値をわずかに超える時間を紙ジャム判定時間Tx20として設定する。そして時間差Ts19を紙ジャム判定時間Tx20と常に比較し、これを超えた場合は紙ジャムの傾向または発生有りと判断する。例えばモータ駆動時間Tm17を1msecで駆動した場合、通常発生する時間差19が0.04msecとすれば紙ジャム判定時間Tx20を0.05msec程度に設定すれば良い。
【0035】
モータの所定駆動速度が複数設定されている場合にも、同様に、それぞれに対し設定する。またモータ駆動信号Ms15と回転検出信号Ds16は互いに同期していなくても良く、モータ駆動時間Tm17と回転検出時間Td18との比較ができれば良い。
【0036】
これにより、紙ジャムの傾向または発生で回転検出信号Ds16が遅くなると直ちにこれを検出することが可能となり、すぐに印字や紙送りを停止することができる。
【0037】
図7に上記の一連の制御を示すフローチャートを示す。ホストコンピュータ21からプリンタ11に印字の命令が送られると、印字動作が開始101で始まる。処理102で印字と紙送り、印字終了ポイントのカウント及び記憶を行う。処理102を行う度に、判断103でモータ駆動時間Tm17と回転検出時間Td18とを比較しそれらの時間差Ts19が紙ジャム判定時間Tx20を超えたか判断し、超えない場合は判断104で印字が終了したかを判断し、終了した場合は終了105で印字動作を終了させ終了していない場合は処理102に戻って印字動作を継続する。判断103で時間差Ts19が紙ジャム判定時間Tx20を超えた場合には、紙ジャムが発生したと判断し処理106で印字や紙送りを停止させる。また処理107でLED9を点滅させ、処理108でホストコンピュータ21に紙ジャムでエラーになったことを知らせる。
【0038】
次に判断109ではオペレータがプリンタ11のカバー10を開けるまで待ち、オペレータが紙ジャムの処置をし、カバー10を閉めるまで判断110で待つ。
【0039】
判断109及び判断110の代りに、判断114のようにオペレータが紙送りスイッチ22を押下するまで待つ制御でも良い。処理111でメカを動作させるのに必要となる初期化を行い、処理112でモータ3を駆動させながら処理113で時間差Ts19が紙ジャム判定時間Tx20を超えるか再び判断する。
【0040】
超えた場合には紙ジャムが解消されていないと判断し判断109へ戻って再びオペレータの紙ジャム処置を待つ。超えていない場合には紙ジャムが解消されたと判断し、処理115で印字終了ポイントを紙ジャム発生前まで戻してから、処理102へ行き再び印字を行う。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、印字や紙送り中に紙ジャムの傾向が現れ、または紙ジャムが発生したら直ちに印刷動作を停止させ、プリンタへの損傷や判読できなくなって失われる印字データを極力少なくすることができる。
【0042】
本発明の紙ジャム検出プリンタ及び検出方法によれば、今後さらに高速化が進み紙ジャムの発生頻度や紙ジャムによるダメージが増す傾向にあるプリンタに対し、多大な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す連続紙ジャム検出プリンタの概要を示す斜視図。
【図2】図1に印字部を付加した斜視図。
【図3】本発明の他の実施例を示す斜視図。
【図4】図3の概要を示す断面図。
【図5】本発明の回路の概要を示すブロック図。
【図6】本発明の信号波形を示す波形図。
【図7】本発明の制御を示すフローチャート。
【図8】本発明のプリンタの外観斜視図。
【符号の説明】
1 フォトセンサ
2 エンコーダ
3 モータ
4 伝達歯車
5 駆動ローラ
6 従動ローラ
7 ヘッド
8 連続紙
9 LED
10 カバー
11 プリンタ
12 CPU
13 メモリ
14 カバー検出器
15 モータ駆動信号
16 回転検出信号
17 モータ駆動時間
18 回転検出時間
19 時間差
20 紙ジャム判定時間
21 ホストコンピュータ
22 紙送りスイッチ
Claims (8)
- 印刷ヘッドにより記録紙に印刷を行う印刷手段と、記録紙を搬送し該印刷手段に対し移動させる記録紙搬送機構と、該記録紙搬送機構を駆動するモータと、該モータに所定の速度で回転させるための所定の駆動信号を供給するモータ制御手段とを有し、ホストコンピュータから送信される情報に基づき記録紙に印刷を行うプリンタにおいて、
前記モータの回転に応じて回転信号を発生する回転検出手段と、
前記モータ制御手段からの駆動信号と、前記回転検出手段からの回転信号とを比較する信号比較手段と、
該信号比較手段の比較結果に基づいて、少なくとも前記モータ制御手段からの駆動信号を停止する駆動停止手段と、
該駆動停止手段による停止状態の情報を前記ホストコンピュータに送信する情報送信手段と、
前記駆動停止手段による停止後に、当該プリンタが操作されたことを検出する操作検出手段と、該操作検出手段における検出結果に基づいて、前記モータ制御手段から所定の前記駆動信号を前記モータに供給する試験駆動手段と、該試験駆動手段における試験駆動を行ったときの前記信号比較手段の比較結果に基づき前記駆動停止手段による停止を解除する停止解除手段と、
印刷終了したポイントをカウントし記憶する印刷終了ポイント制御手段を有し、前記停止解除手段において停止解除した後に、前記印刷終了ポイントを基準とした、所定のポイントからまたは前記ホストコンピュータによりコマンドで指示された所定のポイントから印刷を開始する印刷開始手段とを有することを特徴とするプリンタ。 - 請求項1記載のプリンタにおいて、前記駆動停止手段は、前記印刷ヘッドによる印刷を停止することを特徴とするプリンタ。
- 請求項1又は2記載のプリンタにおいて、前記回転信号は前記モータの回転速度情報を含む回転速度信号であり、前記信号比較手段は駆動信号と回転速度信号との回転速度情報を比較することを特徴とするプリンタ。
- 請求項3記載のプリンタにおいて、前記駆動信号停止手段は、前記回転速度情報の差が所定値より大きい場合に、前記停止処理を行うことを特徴とするプリンタ。
- 請求項1又は2記載のプリンタにおいて、前記回転信号は前記モータの回転位相情報を含む回転位相信号であり、前記信号比較手段は駆動信号と回転位相信号との回転位相情報を比較することを特徴とするプリンタ。
- 請求項5記載のプリンタにおいて、前記駆動信号停止手段は、前記回転位相情報の差が所定値より大きい場合に、前記停止処理を行うことを特徴とするプリンタ。
- 印刷ヘッドにより記録紙に印刷を行う印刷手段と、記録紙を搬送し該印刷手段に対し移動させる記録紙搬送機構と、該記録紙搬送機構を駆動するモータと、該モータに所定の速度で回転させるための所定の駆動信号を供給するモータ制御手段とを有し、ホストコンピュータから送信される情報に基づき記録紙に印刷を行うプリンタにおける記録紙ジャム処理方法であって、
前記モータの回転に応じて回転信号を発生する回転検出工程と、
前記モータ制御手段からの駆動信号と、前記回転検出工程において発生した回転信号とを比較する信号比較工程と、
該信号比較工程における比較結果に基づいて、少なくとも前記モータ制御手段からの駆動信号を停止する駆動停止工程と、
該駆動停止工程による停止状態の情報を前記ホストコンピュータに送信する情報送信工程と、
前記駆動停止工程による停止後に、当該プリンタが操作されたことを検出する操作検出工程と、該操作検出工程における検出結果に基づいて、前記モータ制御手段から所定の前 記駆動信号を前記モータに供給する試験駆動工程と、該試験駆動工程による試験駆動を行ったときの前記信号比較工程の比較結果に基づき前記駆動停止工程による停止を解除する停止解除工程と、
印刷終了したポイントをカウントし記憶する印刷終了ポイント制御工程を有し、前記停止解除工程において停止解除した後に、前記印刷終了ポイントを基準とした、所定のポイントからまたは前記ホストコンピュータによりコマンドで指示された所定のポイントから印刷を開始する印刷開始工程とを有することを特徴とする記録紙ジャム処理方法。 - 請求項7記載の記録紙ジャム処理方法において、前記駆動停止工程においては、前記印刷ヘッドによる印刷を停止することを特徴とする記録紙ジャム処理方法。
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