JP2013010881A - 付加硬化型シリコーン組成物及び光学素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】付加硬化型シリコーン組成物であって、少なくとも、
(A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン:100質量部
(B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン:1〜100質量部
(C)一分子中に珪素原子結合水素原子を2個以上有する有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
(D)白金族金属系触媒:有効量
を含むものであることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物。
【選択図】なし
Description
また、従来は、特に25℃における波長400nmの光透過率が悪かった。
(A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数である):100質量部
(B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基である):1〜100質量部
(C)一分子中に珪素原子結合水素原子を2個以上有する有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
(D)白金族金属系触媒:有効量
を含むものであることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物を提供する。
また、特に25℃における波長400nmの光透過率も優れたものとなる。
このように、硬化物の屈折率が1.40以下であれば、25℃における波長400nmの光透過率を優れたものとすることができると共に光取出し効率も優れたものとすることができる。
このような特性を満たすようにするには、光透過性等を低下させるような任意成分の添加を極力排除する必要がある。
本発明の光学素子は、信頼性に優れたものとなる。
上述のように、従来光学用途に使用されるポリオルガノシロキサン組成物は、さまざまなものが提案されているが、いずれも十分満足する光学素子性能を与えるものではなかった。
具体的には、一分子中の珪素結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数)を有するオルガノポリシロキサンにおいて、直鎖状のものと分岐状のものを併用することで、付加硬化型シリコーン組成物を低屈折率化させる程、25℃における波長300〜800nmの光透過率が向上すること、特に25℃における波長400nmの光透過率が向上することを見出し、かつ高透明で強度特性が良好な付加硬化型シリコーン硬化物が得られることを見出して本発明に到達した。
付加硬化型シリコーン組成物であって、少なくとも、
(A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数である):100質量部
(B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基である):1〜100質量部
(C)一分子中に珪素原子結合水素原子を2個以上有する有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
(D)白金族金属系触媒:有効量
を含むものであることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物を提供する。
[付加硬化型シリコーン組成物]
<(A)成分>
(A)成分は、一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数である)である。
R2の脂肪族不飽和基以外の炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、クロロメチル基、クロロプロピル基、クロロシクロヘキシル基等のハロゲン化炭化水素基等が例示される。好ましくは、非置換の炭素数1〜6の一価炭化水素基であり、特に好ましいのはメチル基である。
本発明として合成面から特に好ましいのは、CF3−(CH2)2−、CF3−(CF2)3−(CH2)2−、CF3−(CF2)5−(CH2)2−基である。
(B)成分は、一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基で、上記したR1及びR2が例示される)である。Rを有するシロキサン単位が複数ある場合には、Rはそれぞれ同一の基であっても異なる基であってもよい。
またこのオルガノポリシロキサンは、単離の面から重量平均分子量が500〜100,000の範囲であるものが好適である。
(C)成分は、一分子中に珪素原子結合水素原子(即ち、SiH基)を2個以上有する有機珪素化合物、好ましくは脂肪族不飽和基を有さない有機珪素化合物(SiH基含有有機珪素化合物)であり、(A)、(B)成分とヒドロシリル化反応し、架橋剤として作用する。(C)成分は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(C)成分の有機珪素化合物は、一分子中に少なくとも2個(通常、2〜300個程度)、好ましくは3個以上(通常、3〜200個、好ましくは4〜100個程度)のSiH基を有する。(C)成分の有機珪素化合物が直鎖状構造又は分岐鎖状構造を有する場合、これらのSiH基は、分子鎖末端及び分子鎖非末端部分のどちらか一方にのみ位置していても、その両方に位置していてもよい。
R4 a’HbSiO(4−a’−b)/2 ・・・(2)
(式中、R4は、互いに同一又は異種の、脂肪族不飽和基以外の置換又は非置換の、珪素原子結合一価炭化水素基であり、a’及びbは、0.7≦a’≦2.1、0.001≦b≦1.0、かつ0.8≦a’+b≦3.0、好ましくは1.0≦a’≦2.0、0.01≦b≦1.0、かつ1.5≦a’+b≦2.5を満足する正数である。)
(D)成分は、(A)、(B)成分と(C)成分とのヒドロシリル化付加反応を促進する、白金族金属系触媒である。
(D)成分の白金族金属系触媒としては、(A)、(B)成分中の珪素原子結合脂肪族不飽和基と(C)成分中のSiH基とのヒドロシリル化付加反応を促進するものであれば、いかなる触媒を使用してもよい。(D)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。(D)成分としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の白金族金属や、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン類、ビニルシロキサン又はアセチレン化合物との配位化合物、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の白金族金属化合物が挙げられるが、特に好ましくは白金化合物である。
本発明の付加硬化型シリコーン組成物には、前記(A)〜(D)成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の任意の成分を配合することができる。その具体例としては、以下のものが挙げられる。これらのその他の成分は、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
本発明の付加硬化型シリコーン組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)、(B)成分以外にも、(C)成分と付加反応する脂肪族不飽和基含有化合物を配合してもよい。(A)、(B)成分以外のこのような脂肪族不飽和基含有化合物としては、硬化物の形成に関与するものが好ましく、それ故、一分子あたり少なくとも2個の脂肪族不飽和基を有することが好ましい。(A)、(B)成分以外のこのようなポリオルガノシロキサンの分子構造としては、例えば環状構造が挙げられる。
ポットライフを確保するために、付加反応制御剤を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合することができる。付加反応制御剤は、上記(D)成分のヒドロシリル化触媒に対して硬化抑制効果を有する化合物であれば特に限定されず、従来から公知のものを用いることもできる。その具体例としては、トリフェニルホスフィン等のリン含有化合物;トリブチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール等の窒素含有化合物;硫黄含有化合物;アセチレンアルコール類(例えば、1−エチニルシクロヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール)等のアセチレン系化合物;アルケニル基を2個以上含む化合物;ハイドロパーオキシ化合物;マレイン酸誘導体等が挙げられる。
硬化物の着色、白濁、酸化劣化等の発生を抑えるために、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等の従来公知の酸化防止剤を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合することができる。また、光劣化に対する抵抗性を付与するために、ヒンダードアミン系安定剤等の光安定剤を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合することもできる。更に、本発明の付加硬化型シリコーン組成物から得られる硬化物の透明性に影響を与えない範囲で、強度を向上させるためにヒュームドシリカ等の無機質充填剤を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合してもよいし、必要に応じて、染料、顔料、難燃剤等を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合してもよい。
本発明の付加硬化型シリコーン組成物は、公知の硬化条件下で公知の硬化方法により硬化させることができる。具体的には、通常、室温〜200℃、好ましくは80〜160℃で加熱することにより、該組成物を硬化させることができる。加熱時間は、0.5分〜5時間程度、特に1分〜3時間程度でよいが、LED封止用等精度が要求される場合は、硬化時間を長めにすることが好ましい。得られる硬化物の形態は特に制限されず、例えば、ゲル硬化物、エラストマー硬化物及び樹脂硬化物のいずれであってもよい。該硬化物は、光学素子封止用に用いる場合は、無色透明かつ低屈折率(通常、1、41程度以下)であり、25℃における波長300〜800nmの光透過率が、厚さ2mmの層状態で80%以上であるものが特に好ましい。
このような本発明の付加硬化型シリコーン組成物は、特に、硬化物の光透過率が高く、光学素子を封止した場合に光取出し効率にも優れることから、光学用途、なかでも光学素子封止材として最適である。
また本発明では、例えば、LED、半導体レーザー、フォトダイオード、フォトトランジスタ、太陽電池、CCD等に、本発明の付加硬化型シリコーン組成物を塗布し、塗布された封止材を公知の硬化条件下で公知の硬化方法により、具体的には上記した通りに硬化させることによって封止された光学素子を提供する。
なお、下記の例で、粘度は回転粘度計を用いて23℃で測定した値である。
屈折率はATAGO製デジタル屈折計RX−5000を用いて589nmの屈折率を25℃で測定し、硬度、切断時伸び、引張り強さはJIS−K6249に準じて測定した。
光透過率は、組成物を厚さ2mmのシート状に成形、硬化させたものについて、波長400nmの光に対する透過率を25℃において分光光度計により測定した。
さらに、各直鎖状又は分岐構造を有するオルガノポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサンのモル数は、各成分中に含有されるビニル基又はSiH基の平均モル数を示すものである。
MVi:(CH2=CH)(CH3)2SiO1/2
MΦVi:(CH2=CH)(C6H5)(CH3)SiO1/2
D:(CH3)2SiO2/2
DVi:(CH2=CH)(CH3)SiO2/2
DF1:(CF3−CH2−CH2)(CH3)SiO2/2
TF1:(CF3−CH2−CH2)SiO3/2
DF2:[CF3−(CF2)5−(CH2)2](CH3)SiO2/2
TF2:[CF3−(CF2)5−(CH2)2]SiO3/2
DΦ:(C6H5)2SiO2/2
六塩化白金酸とsym−テトラメチルジビニルジシロキサンとの反応生成物を、白金含量が1.0質量%となるように、トルエンで希釈して、本実施例及び比較例で使用する白金触媒(触媒A)を調製した。
2Lのフラスコにヘキサフルオロメタキシレンを160g、水を290g、濃塩酸を323g加え、攪拌しながら70℃まで昇温した。昇温後、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを175g(0.8mol)、メチルビニルジメトキシシラン26g(0.2mol)、ヘキサフルオロメタキシレン40gを滴下した。滴下後、75℃で2時間熟成した。熟成後、上層にある塩酸水を除去した後、有機層を水で洗浄し、洗浄した水が中性になるまで繰り返した。洗浄後有機層に水酸化カリウムを0.1g入れ、120℃に昇温して脱水縮合反応をいった。反応終了後、酢酸カリウム1gとクロロトリメチルシラン0.23gを入れ、中和反応を行った。中和後ろ過し、100℃/5mmHgで1時間濃縮し、無色透明のDVi/TF1=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサンを得た。
2Lのフラスコにヘキサフルオロメタキシレンを160g、水を290g、濃塩酸を323g加え、攪拌しながら70℃まで昇温した。昇温後、パーフルオロオクチルトリメトキシシランを375g(0.8mol)、メチルビニルジメトキシシラン26g(0.2mol)、ヘキサフルオロメタキシレン40gを滴下した。滴下後、75℃で2時間熟成した。熟成後、上層にある塩酸水を除去した後、有機層を水で洗浄し、洗浄した水が中性になるまで繰り返した。洗浄後有機層に水酸化カリウムを0.1g入れ、120℃に昇温して脱水縮合反応をいった。反応終了後、酢酸カリウム1gとクロロトリメチルシラン0.23gを入れ、中和反応を行った。中和後ろ過し、100℃/5mmHgで1時間濃縮し、DVi/TF2=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサンを得た。
2Lのフラスコに水1000g、及びトルエン585gを入れ、75℃に加温し、そこへジクロロジフェニルシラン500gを滴下し、80℃で5時間撹拌を続けた。室温に冷却した後、水相を分離した。有機相を無水硫酸ナトリウム50gで乾燥、ろ別し、ジクロロジフェニルシラン加水分解オリゴマーのトルエン溶液を得た。5Lフラスコにクロロジメチルビニルシラン357g、トリエチルアミン300g、及びトルエン650gを入れ、10℃に冷却し、先に得られたジクロロジフェニルシラン加水分解オリゴマーのトルエン溶液を滴下し、その後80℃で5時間撹拌を続けた。室温に冷却した後、希塩酸2250gを混合し、水相を分離した。有機相を重曹水洗浄及び水洗浄し、その後減圧濃縮によりトルエンを除去した。活性炭処理を行い、無色透明の平均組成式:Mvi 2DΦ 2.8のシリコーンオイルを得た。
500mLのフラスコに水200g、及びトルエン117gを入れ、75℃に加温し、そこへジクロロジフェニルシラン100gを滴下し、80℃で3時間撹拌を続けた。室温に冷却した後、水相を分離した。有機相を無水硫酸ナトリウム10gで乾燥、ろ別し、ジクロロジフェニルシラン加水分解オリゴマーのトルエン溶液を得た。減圧濃縮によりトルエンを除去し、ジメチルジフェニルジビニルジシロキサン30.6gを加え混合した。更に濃硫酸5.0gを添加し、50℃/15mmHgの条件下、5時間縮合反応を行った。トルエン100g、10重量%ぼう硝水100gを加えて混合した後、水相を分離した。有機相を重曹水洗浄及び水洗浄し、その後減圧濃縮によりトルエンを除去した。得られた白濁液体をろ過し、無色透明の平均組成式:MΦVi 2DΦ 3.6のシリコーンオイルを得た。
酸平衡により調整した粘度5.0Pa・s、平均組成式:MVi 2DF1 161D69の直鎖状オルガノポリシロキサン100.0g(0.0057モル)、及び下記式(v)
酸平衡により調整した粘度2.0Pa・s、平均組成式:MVi 2DF1 27.3の直鎖状オルガノポリシロキサン100.0g(0.037モル)、及び上記式(v)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン4.7g(0.040モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
酸平衡により調整した粘度2.0Pa・s、平均組成式:MVi 2DF1 27.3の直鎖状オルガノポリシロキサン95.0g(0.035モル)、DVi/TF1=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサン(調製例2で合成したもの)5.0g(0.002モル)、及び上記式(v)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン4.7g(0.040モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
酸平衡により調整した粘度5.2Pa・s、平均組成式:MVi 2DF2 27.3の直鎖状オルガノポリシロキサン95.0g(0.018モル)、DVi/TF2=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサン(調製例3で合成したもの)5.0g(0.001モル)、及び上記式(v)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン2.5g(0.021モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
アルカリ平衡により調整した粘度0.4Pa・s、平均組成式:MVi 2D146の直鎖状オルガノポリシロキサン100.0g(0.019モル)、及び上記式(v)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン2.5g(0.021モル)を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
粘度0.4Pa・s、平均組成式:MVi 2DΦ 2.8の直鎖状オルガノポリシロキサン(調製例4で合成したもの)100.0g(0.22モル)、及び上記式(v)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン28.5g(0.24モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
粘度3.1Pa・s、平均組成式:MΦVi 2DΦ 3.6の直鎖状オルガノポリシロキサン(調製例5で合成したもの)100.0g(0.20モル)、及び上記式(v)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン25.9g(0.22モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
また、屈折率が低くなる程、25℃における波長400nmの光透過率を向上させることができることも確認された。
2Lのフラスコにヘキサフルオロメタキシレンを160g、水を290g、濃塩酸を323g加え、攪拌しながら70℃まで昇温した。昇温後、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを175g(0.8mol)、メチルビニルジメトキシシラン26g(0.2mol)、ヘキサフルオロメタキシレン40gを滴下した。滴下後、75℃で2時間熟成した。熟成後、上層にある塩酸水を除去した後、有機層を水で洗浄し、洗浄した水が中性になるまで繰り返した。洗浄後有機層に水酸化カリウムを0.1g入れ、120℃に昇温して脱水縮合反応を行った。反応終了後、酢酸カリウム1gとクロロトリメチルシラン0.23gを入れ、中和反応を行った。中和後ろ過し、100℃/5mmHgで1時間濃縮し、無色透明のDVi/TF1=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサンを得た。
2Lのフラスコにヘキサフルオロメタキシレンを160g、水を290g、濃塩酸を323g加え、攪拌しながら70℃まで昇温した。昇温後、パーフルオロオクチルトリメトキシシランを375g(0.8mol)、メチルビニルジメトキシシラン26g(0.2mol)、ヘキサフルオロメタキシレン40gを滴下した。滴下後、75℃で2時間熟成した。熟成後、上層にある塩酸水を除去した後、有機層を水で洗浄し、洗浄した水が中性になるまで繰り返した。洗浄後有機層に水酸化カリウムを0.1g入れ、120℃に昇温して脱水縮合反応を行った。反応終了後、酢酸カリウム1gとクロロトリメチルシラン0.23gを入れ、中和反応を行った。中和後ろ過し、100℃/5mmHgで1時間濃縮し、DVi/TF2=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサンを得た。
Claims (5)
- 付加硬化型シリコーン組成物であって、少なくとも、
(A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数である):100質量部
(B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基である):1〜100質量部
(C)一分子中に珪素原子結合水素原子を2個以上有する有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
(D)白金族金属系触媒:有効量
を含むものであることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物。 - 前記(C)成分の有機珪素化合物が、さらに一分子中に1個以上の珪素原子結合CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有する有機珪素化合物(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数である)であることを特徴とする請求項1に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
- 前記付加硬化型シリコーン組成物は、硬化して25℃における波長300〜800nmの光透過率が、厚さ2mmの層状態で80%以上の硬化物を与えるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
- 前記付加硬化型シリコーン組成物は、硬化して可視光(589nm)における屈折率(25℃)が1.40以下の硬化物を与えるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の付加硬化型シリコーン組成物の硬化物で封止された光学素子。
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