JP6006632B2 - 付加硬化型シリコーン組成物及び光学素子 - Google Patents

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Description

本発明は、付加硬化型シリコーン組成物及び光学素子に関し、特に、ゴム的性質及び強度特性が良好であり、低屈折率を有する硬化物を与える付加硬化型シリコーン組成物及び該組成物の硬化物で封止された光学素子に関する。
付加硬化型シリコーン組成物は、アルケニル基等の脂肪族不飽和基を含有するポリオルガノシロキサンを含み、ヒドロシリル化反応によって硬化して硬化物を与える。このようにして得られる硬化物は、耐熱性、耐寒性、電気絶縁性に優れ、また透明であるため、各種の光学用途の封止材に用いられている。
光学用途に使用されるポリオルガノシロキサン組成物、及び該組成物からなる光学素子用封止材は、高い透明性及び高屈折率が要求され、これを達成するために主骨格にジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体又はポリメチルフェニルシロキサンを使用する方法が一般に行われている。
しかしながら、屈折率1.54以上の硬化物を与えるとされる上記のポリシロキサンは合成上困難であった。また、ポリシロキサンを分岐状とし、フェニル基を導入したポリシロキサンの硬化物は、屈折率を1.53〜1.54程度とすることができるが、得られる硬化物は硬い樹脂状で、弾性を有しないものとなる。そのため、分岐状のオルガノポリシロキサンと直鎖状のオルガノポリシロキサンを組み合わせた組成物も提案されているが、透明性、屈折率、弾性等十分満足するものではなかった(特許文献1〜7)。
そこで、特許文献8では、高い透明性及び高屈折率を有し、強度特性が良好な硬化物を与える付加硬化型シリコーン組成物、及び該組成物からなる光学素子用封止材を提案したが、与える光学素子性能は十分満足するものではなく、特に25℃における波長400nmの光透過率が悪いものであった。
特開2005−307015号公報 特開2004−143361号公報 特開2004−186168号公報 特開2004−292807号公報 特開2004−359756号公報 特開2005−076003号公報 特開2005−105217号公報 特開2010−132795号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、特定の組成物により硬化物を低屈折率化させることにより、特に高い透明性を有し、光取出し効率にも優れ、かつ強度特性が良好で、特に、光学素子性能に優れた硬化物を与える付加硬化型シリコーン組成物を提供することを目的とする。また、本来所望されるLED等の光学素子性能を満足するべく、特に25℃における波長400nmの光透過率を向上させた付加硬化型シリコーン組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、付加硬化型シリコーン組成物であって、少なくとも、
(A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、yは0以上の整数、zは1以上の整数である):100質量部
(B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、yとzは上記と同様であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基である):1〜100質量部
(C)下記一般式(1)
Figure 0006006632
(式中のRは1価の置換又は非置換で同一又は異なってもよい炭素数1〜10の有機基、xは0以上の整数、1≦w≦2、0≦m≦1、2≦n≦3で表される整数である)
で表される有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
(D)白金族金属系触媒:有効量
を含むものであることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物を提供する。
このような本発明の付加硬化型シリコーン組成物は、低屈折率で、高い透明性を有し、ゴム的性質及び強度特性も良好な硬化物を与えることができ、LED封止材として用いた場合、光取出し効率にも優れるため、光学用途に好適である。
また、特に25℃における波長400nmの光透過率も優れたものとなる。
また、本発明の組成物を光学素子封止材に適用する場合は、前記付加硬化型シリコーン組成物は、硬化して25℃における波長300〜800nmの光透過率が、厚さ2mmの層状態で80%以上の硬化物を与えるものであることが好ましい。
また、同様に、前記付加硬化型シリコーン組成物は、硬化して可視光(589nm)における屈折率(25℃)が1.40以下の硬化物を与えるものであることが好ましい。
このように、硬化物の屈折率が1.40以下であれば、25℃における波長400nmの光透過率をより優れたものとすることができると共に光取出し効率も優れたものとすることができる。
このような特性を満たすようにするには、光透過性等を低下させるような任意成分の添加を極力排除する必要がある。
さらに本発明は、前記組成物の硬化物で封止された光学素子を提供する。
本発明の光学素子は信頼性に優れたものとなる。
以上説明したように、本発明の付加硬化型シリコーン組成物を硬化させて得られる硬化物は、高透明、低屈折率、かつ強度特性が良好である。特に、LED等の光学素子用封止材に使用することで、光学素子性能として所望される25℃における波長400nmの光透過率を優れたものとすることができる。すなわち、本発明の付加硬化型シリコーン組成物を光学素子用封止材として使用することで、光学素子からの発光は、高透明、低屈折率である前記硬化物表面によって全反射が抑えられることから、特にLEDの輝度を向上する。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
上述のように、従来光学用途に使用されるポリオルガノシロキサン組成物は、さまざまなものが提案されているが、いずれも十分満足する光学素子性能を与えるものではなかった。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、従来公知とされていた付加硬化型シリコーン組成物の高屈折率化を図るのではなく、低屈折率化を図ることで、光学性能に優れた組成物が得られることを見出した。
具体的には、一分子中の珪素結合CF−(CF−(CH−基(ただし、yは0以上の整数、zは1以上の整数)を有するオルガノポリシロキサンにおいて、直鎖状のものと分岐状のものを併用し、かつ下記一般式(1)
Figure 0006006632
(式中のRは1価の置換又は非置換で同一又は異なってもよい炭素数1〜10の有機基、xは0以上の整数、1≦w≦2、0≦m≦1、2≦n≦3で表される整数)
を併用することで、付加硬化型シリコーン組成物を低屈折率化させる程、25℃における波長300〜800nmの光透過率が向上すること、特に25℃における波長400nmの光透過率が向上することを見出し、かつ高透明で強度特性が良好な付加硬化型シリコーン硬化物が得られることを見出して本発明に到達した。
従って、本発明は第一に、
付加硬化型シリコーン組成物であって、少なくとも、
(A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、yは0以上の整数、zは1以上の整数である):100質量部
(B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、yとzは上記と同様であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基である):1〜100質量部
(C)下記一般式(1)
Figure 0006006632
(式中のRは1価の置換又は非置換で同一又は異なってもよい炭素数1〜10の有機基、xは0以上の整数、1≦w≦2、0≦m≦1、2≦n≦3で表される整数である)
で表される有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
(D)白金族金属系触媒:有効量
を含むものであることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物を提供する。
また、本発明は第二に、本発明の付加硬化型シリコーン組成物の硬化物で封止された光学素子を提供する。
以下、本発明について詳しく説明する。
<(A)成分>
(A)成分は、一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、yは0以上の整数、zは1以上の整数である)である。
(A)成分のオルガノポリシロキサンはベースポリマーであり、例えば下記一般式(2)で表されるオルガノポリシロキサンが好ましい。
Figure 0006006632
(式中、R11は脂肪族不飽和基、R12は同一でも異なっていてもよい脂肪族不飽和基以外の炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素基、RfはCF−(CF−(CH−基(ただし、yとzは上記と同様であり、aは1〜3の整数、e、f、gは、それぞれe≧0、f≧1、g≧0の整数である。)
上記一般式(2)において、R11の脂肪族不飽和基としてはアルケニル基が好ましく、ビニル基、アリル基等の炭素数2〜10のアルケニル基、あるいはエチニル基が挙げられ、特に炭素数2〜6のアルケニル基が好ましく、特にビニル基が好ましい。
12の脂肪族不飽和基以外の炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、クロロメチル基、クロロプロピル基、クロロシクロヘキシル基等のハロゲン化炭化水素基等が例示される。好ましくは、非置換の炭素数1〜6の一価炭化水素基であり、特に好ましいのはメチル基である。
RfはCF−(CF−(CH−(yとzは上記と同様である。)で定義され、yは好ましくは0≦y≦9を満たす整数であり、zは好ましくは1≦z≦10を満たす整数である。Rfは、複数ある場合(fが2以上の場合)には、それぞれ同一の基であっても異なる基であってもよい。
本発明として合成面から特に好ましいのは、CF−(CH−、CF−(CF−(CH−、CF−(CF−(CH−基である。
また、上記一般式(2)において、eは0以上の整数であり、好ましくは0〜50の整数、fは1以上の整数であり、好ましくは2〜5,000、より好ましくは5〜1,000の整数である。gは0以上の整数、好ましくは0〜10,000、より好ましくは0〜5,000の整数である。e+f+gは、好ましくは5〜10,000、より好ましくは10〜3,000、特に好ましくは20〜500である。また、f/(e+f+g)の値は好ましくは1/50〜1/1、より好ましくは1/10〜1/1、特に好ましくは1/5〜1/1の範囲であることが好適である。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が100〜10,000,000mPa・s、特に200〜500,000mPa・sの範囲にあるものが好適であり、これらのオルガノポリシロキサンは、1種単独でも2種以上の組み合わせでも使用することができる。尚、粘度は回転粘度計にて測定する粘度である。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、それ自体公知の方法で製造することができる。例えば、下記一般式(i)で表されるシクロトリシロキサンと下記一般式(ii)で表されるシクロトリシロキサンと下記一般式(iii)で表されるオルガノシロキサン、及び必要により下記一般式(iv)で表されるシクロトリシロキサンとを、アルカリ又は酸触媒存在下で共重合させることによって得ることができる。
Figure 0006006632
(式中、R11、R12、Rf、aは前記の通りである。)
<(B)成分>
(B)成分は、一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、yは0以上の整数、zは1以上の整数であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基で、上記したR11及びR12が例示される)である。Rを有するシロキサン単位が複数ある場合には、Rはそれぞれ同一の基であっても異なる基であってもよい。
珪素原子結合脂肪族不飽和基としては、(A)成分で記載したものと同様のものが例示される。
(B)成分のオルガノポリシロキサンは、分岐構造を有するものである。(B)成分のオルガノポリシロキサンは、SiO4/2単位及び/又はRSiO3/2単位からなる分岐構造を必須とするが、さらにメチルビニルシロキシ単位、ジメチルシロキシ単位等のRSiO2/2、ジメチルビニルシロキシ単位、トリメチルシロキシ単位等のRSiO1/2単位を含んでもよい(式中、Rは前記の通りである)。SiO4/2単位及び/又はRSiO3/2単位の含有量は、好ましくは(B)成分のオルガノポリシロキサン樹脂中の全シロキサン単位の5モル%以上、より好ましくは10モル〜95モル%、特に好ましくは25〜80モル%である。
またこのオルガノポリシロキサンは、単離の面から重量平均分子量が500〜100,000の範囲であるものが好適である。
さらに上述した(A)成分中のCF−(CF−(CH−(yとzは上記と同様である。)で定義された置換基を(B)成分も有しているので、さらなる低屈折率化を図ることができる。本発明として合成面から特に好ましいのは、(A)成分と同様で、CF−(CH−、CF−(CF−(CH−、CF−(CF−(CH−基である。
このような樹脂構造のオルガノポリシロキサンの合成は、それぞれの単位源となる化合物を、生成単位が所要の割合となるように組み合わせ、例えば酸の存在下で(共)加水分解を行うことによって容易に行うことができる。
この(B)成分の分岐構造を有するオルガノポリシロキサンの併用は、屈折率を向上させることなく得られる硬化物の硬度や機械的強度を優れたものとすることができる。この(B)成分は、前記(A)成分100質量部に対し1〜100質量部、好ましくは2〜50質量部である。(B)成分の配合量が1質量部未満であると硬化物の硬度や強度が不十分となることがあり、100質量部を超えると硬化物が脆くなり、封止性能が低下することがある。
<(C)成分>
(C)成分は、下記一般式(1)で表わされる有機珪素化合物である。これは、組成物の低屈折率化、および(A)、(B)成分との相溶性、透明性、架橋反応率の向上のためフッ素変性された有機珪素化合物であり、好ましくは脂肪族不飽和基を有さない有機珪素化合物(SiH基含有有機珪素化合物)である。(C)成分は、(A)、(B)成分とヒドロシリル化反応し、架橋剤として作用する。(C)成分は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
Figure 0006006632
(式中のRは1価の置換又は非置換で同一又は異なってもよい炭素数1〜10の有機基、xは0以上の整数、1≦w≦2、0≦m≦1、2≦n≦3で表される整数である)を満たす有機珪素化合物である。
上記一般式(1)中、Rとしては、非置換又は置換の炭素原子数1〜10の、好ましくは炭素原子数1〜8の1価の炭化水素基が挙げられる。
上記Rの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、1−エチルペンチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基等の炭素原子数1〜10、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等の炭素原子数3〜10、好ましくは4〜7、より好ましくは5〜6のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、トリメチルフェニル基、ナフチル基等の炭素原子数6〜10、好ましくは6〜9、より好ましくは6〜8のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等の炭素原子数7〜10、好ましくは7〜9、より好ましくは7〜8のアラルキル基;またはこれらの炭化水素基の炭素原子に結合した水素原子の一部もしくは全部をハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基等で置換した基、例えば、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−(ノナフルオロブチル)エチル基、p−クロロフェニル基などが挙げられる。
これらの中でも、本発明の有機珪素化合物の合成のし易さ、及び経済性の観点から、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基が好ましく、特にメチル基がより好ましい。
上記一般式(1)で表される有機珪素化合物の具体例としては、下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006006632
得られた本発明の有機珪素化合物は、水洗、蒸留、濃縮等の公知の方法により精製することができる。
(C)成分中の珪素に結合した有機基は、脂肪族不飽和基を有さないことが好ましく、非置換の一価炭化水素基、又はハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、エポキシ基含有基(例えば、エポキシ基、グリシジル基、グリシドキシ基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基)等で置換された一価炭化水素基を例示することができる。このような置換又は非置換の一価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、より好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられ、あるいはこれらの基が上記例示の置換基によって置換された基を挙げることができる。また、該一価炭化水素基の置換基としてエポキシ基含有基及び/又はアルコキシ基を有する場合、本発明の付加硬化型シリコーン組成物の硬化物に接着性を付与することができる。
さらに上述した(A)、(B)成分中のCF−(CF−(CH−(yは0以上の整数、zは1以上の整数)で定義された置換基を(C)成分に導入する事が、組成物のさらなる低屈折率化、および(A)、(B)成分との相溶性、透明性、架橋反応率の向上を図ることからより好ましい。本発明として合成面から特に好ましいのは、CF−(CH−、CF−(CF−(CH−、CF−(CF−(CH−基である。
(C)成分の配合量は、(A)、(B)成分中の脂肪族不飽和基に対する(C)成分中のSiH基のモル比が0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0、好ましくは0.5≦SiH基/脂肪族不飽和基≦2.0となる量である。
<(D)成分>
(D)成分は、(A)、(B)成分と(C)成分とのヒドロシリル化付加反応を促進する、白金族金属系触媒である。
(D)成分の白金族金属系触媒としては、(A)、(B)成分中の珪素原子結合脂肪族不飽和基と(C)成分中のSiH基とのヒドロシリル化付加反応を促進するものであれば、いかなる触媒を使用してもよい。(D)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。(D)成分としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の白金族金属や、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン類、ビニルシロキサン又はアセチレン化合物との配位化合物、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の白金族金属化合物が挙げられるが、特に好ましくは白金化合物である。
(D)成分の配合量は、ヒドロシリル化触媒としての有効量でよく、好ましくは(A)、(B)及び(C)成分の合計質量に対して白金族金属元素の質量換算で0.1〜1000ppmの範囲であり、より好ましくは1〜500ppmの範囲である。
<その他の成分>
本発明の付加硬化型シリコーン組成物には、前記(A)〜(D)成分以外にも、その他の任意の成分を配合することができる。その具体例としては、以下のものが挙げられる。これらのその他の成分は、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
≪(A)、(B)成分以外の脂肪族不飽和基含有化合物≫
本発明の付加硬化型シリコーン組成物には、(A)、(B)成分以外にも、(C)成分と付加反応する脂肪族不飽和基含有化合物を配合してもよい。(A)、(B)成分以外のこのような脂肪族不飽和基含有化合物としては、硬化物の形成に関与するものが好ましく、それ故、一分子あたり少なくとも2個の脂肪族不飽和基を有することが好ましい。(A)、(B)成分以外のこのようなポリオルガノシロキサンの分子構造としては、例えば環状構造が挙げられる。
(A)、(B)成分以外の脂肪族不飽和基含有化合物の具体例としては、ブタジエン、多官能性アルコールから誘導されたジアクリレート等のモノマー;ポリエチレン、ポリプロピレン又はスチレンと他のエチレン性不飽和化合物(例えば、アクリロニトリル又はブタジエン)とのコポリマー等のポリオレフィン;アクリル酸、メタクリル酸、又はマレイン酸のエステル等の官能性置換有機化合物から誘導されたオリゴマー又はポリマーが挙げられる。(A)、(B)成分以外の脂肪族不飽和基含有化合物は室温で液体であっても固体であってもよい。
≪付加反応制御剤≫
ポットライフを確保するために、付加反応制御剤を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合することができる。付加反応制御剤は、上記(D)成分のヒドロシリル化触媒に対して硬化抑制効果を有する化合物であれば特に限定されず、従来から公知のものを用いることもできる。その具体例としては、トリフェニルホスフィン等のリン含有化合物;トリブチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール等の窒素含有化合物;硫黄含有化合物;アセチレンアルコール類(例えば、1−エチニルシクロヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール)等のアセチレン系化合物;アルケニル基を2個以上含む化合物;ハイドロパーオキシ化合物;マレイン酸誘導体等が挙げられる。
付加反応制御剤による硬化抑制効果の度合は、その付加反応制御剤の化学構造によって異なる。よって、使用する付加反応制御剤の各々について、その添加量を最適な量に調整することが好ましい。最適な量の付加反応制御剤を添加することにより、組成物は室温での長期貯蔵安定性及び加熱硬化性に優れたものとなる。
≪その他の任意成分≫
硬化物の着色、白濁、酸化劣化等の発生を抑えるために、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等の従来公知の酸化防止剤を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合することができる。また、光劣化に対する抵抗性を付与するために、ヒンダードアミン系安定剤等の光安定剤を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合することもできる。更に、本発明の付加硬化型シリコーン組成物から得られる硬化物の透明性に影響を与えない範囲で、強度を向上させるためにヒュームドシリカ等の無機質充填剤を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合してもよいし、必要に応じて、染料、顔料、難燃剤等を本発明の付加硬化型シリコーン組成物に配合してもよい。
[硬化物]
本発明の付加硬化型シリコーン組成物は、公知の硬化条件下で公知の硬化方法により硬化させることができる。具体的には、通常、室温〜200℃、好ましくは80〜160℃で加熱することにより、該組成物を硬化させることができる。加熱時間は、0.5分〜5時間程度、特に1分〜3時間程度でよいが、LED封止用等精度が要求される場合は、硬化時間を長めにすることが好ましい。得られる硬化物の形態は特に制限されず、例えば、ゲル硬化物、エラストマー硬化物及び樹脂硬化物のいずれであってもよい。該硬化物は、光学素子封止用に用いる場合は、無色透明かつ低屈折率(通常、141程度以下)であり、25℃における波長300〜800nmの光透過率が、厚さ2mmの層状態で80%以上であるものが特に好ましい。
本来所望されるLED等の光学素子性能、特に25℃における波長400nmの光透過率を向上させるためには、硬化物の可視光(589nm)における屈折率(25℃)が1.40以下であることが好ましく、1.30〜1.39であることが特に好ましい。
本発明の付加硬化型シリコーン組成物を硬化して得られる硬化物は、通常の付加硬化型シリコーン組成物の硬化物と同様に耐熱性、耐寒性、電気絶縁性にも優れる。
[光学素子封止材]
上述のように、本組成物を硬化して得られる硬化物は、エラストマー状、例えばゲル状、あるいは柔軟なゴム状から弾性を有する樹脂状まで得られる。
このような本発明の付加硬化型シリコーン組成物は、特に、硬化物の光透過率が高く、光学素子を封止した場合に光取出し効率にも優れることから、光学用途、なかでも光学素子封止材として最適である。
[光学素子]
また本発明では、例えば、LED、半導体レーザー、フォトダイオード、フォトトランジスタ、太陽電池、CCD等に、本発明の付加硬化型シリコーン組成物を塗布し、塗布された封止材を公知の硬化条件下で公知の硬化方法により、具体的には上記した通りに硬化させることによって封止された光学素子を提供する。
以下、合成例、調製例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明する。本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、下記の例で、粘度は回転粘度計を用いて23℃で測定した値である。
屈折率はATAGO製デジタル屈折計RX−5000を用いて589nmの屈折率を25℃で測定し、硬度、切断時伸び、引張り強さはJIS−K6249に準じて2号ダンベルにて測定した。
光透過率は、組成物を厚さ2mmのシート状に成形、硬化させたものについて、波長400nmの光に対する透過率を25℃において分光光度計により測定した。
また、下記の例において、直鎖状であるオルガノポリシロキサン又は分岐構造を有するオルガノポリシロキサンの平均組成を示す記号は以下の通りの単位を示す。
さらに、各直鎖状又は分岐構造を有するオルガノポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサンのモル数は、各成分中に含有されるビニル基又はSiH基の平均モル数を示すものである。
Vi:(CH=CH)(CHSiO1/2
D:(CHSiO2/2
Vi:(CH=CH)(CH)SiO2/2
F1:(CF−CH−CH)(CH)SiO2/2
F1:(CF−CH−CH)SiO3/2
F2:[CF−(CF−(CH](CH)SiO2/2
F2:[CF−(CF−(CH]SiO3/2
Φ:(CSiO2/2
[合成例1] 攪拌装置、蛇管冷却器、滴下ロート、及び温度計を備えた500mLの四つ口フラスコに1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンを66.3g(0.50mol)、濃塩酸13.4g、水9.8gを入れ、攪拌しながら水浴を用いて10〜15℃となるように調整した。温度調整後、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルトリメトキシシランを138.7g(0.30mol)、15℃以下になるように調整しながら滴下した。滴下終了後、10〜15℃で1時間攪拌を行った後、廃酸分離を行い中和するまで水洗を繰り返し、100℃/8mmHg条件下1時間濃縮を行ってからNA−500で濾過することで、目的の3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル−トリス(ジメチルシロキシ)シラン159.5g(粗収率:89%)を得た。
上記化合物は、水素ガス発生量118ml/g(理論量:112ml/g)により同定した。
[合成例2] 攪拌装置、蛇管冷却器、滴下ロート、及び温度計を備えた500mLの四つ口フラスコに1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンを66.3g(0.50mol)、濃塩酸13.4g、水9.8gを入れ、攪拌しながら水浴を用いて10〜15℃となるように調整した。温度調整後、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシランを64.9g(0.30mol)、15℃以下になるように調整しながら滴下した。滴下終了後、10〜15℃で1時間攪拌を行った後、廃酸分離を行い中和するまで水洗を繰り返し、減圧蒸留(主留分:58−63℃/8mmHg)を行うことで、目的の3,3,3−トリフルオロプロピル−トリス(ジメチルシロキシ)シラン82.9g(単離収率:79%)を得た。
上記化合物は、水素ガス発生量200ml/g(理論量:192ml/g)により同定した。
[調製例1] 白金触媒(触媒A)の調製
六塩化白金酸とsym−テトラメチルジビニルジシロキサンとの反応生成物を、白金含量が1.0質量%となるように、トルエンで希釈して、本実施例及び比較例で使用する白金触媒(触媒A)を調製した。
[調製例2] DVi/TF2=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサン合成
2Lのフラスコにヘキサフルオロメタキシレンを160g、水を290g、濃塩酸を323g加え、攪拌しながら70℃まで昇温した。昇温後、2−(パーフルオロヘキシル)エチルトリメトキシシランを375g(0.8mol)、メチルビニルジメトキシシラン26g(0.2mol)、ヘキサフルオロメタキシレン40gを滴下した。滴下後、75℃で2時間熟成した。熟成後、上層にある塩酸水を除去した後、有機層を水で洗浄し、洗浄した水が中性になるまで繰り返した。洗浄後有機層に水酸化カリウムを0.1g入れ、120℃に昇温して脱水縮合反応を行った。反応終了後、酢酸カリウム1gとクロロトリメチルシラン0.23gを入れ、中和反応を行った。中和後ろ過し、100℃/5mmHgで1時間濃縮し、DVi/TF2=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサンを得た。
[調製例3] DVi/TF1=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサン合成
2Lのフラスコにヘキサフルオロメタキシレンを160g、水を290g、濃塩酸を323g加え、攪拌しながら70℃まで昇温した。昇温後、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを175g(0.8mol)、メチルビニルジメトキシシラン26g(0.2mol)、ヘキサフルオロメタキシレン40gを滴下した。滴下後、75℃で2時間熟成した。熟成後、上層にある塩酸水を除去した後、有機層を水で洗浄し、洗浄した水が中性になるまで繰り返した。洗浄後有機層に水酸化カリウムを0.1g入れ、120℃に昇温して脱水縮合反応を行った。反応終了後、酢酸カリウム1gとクロロトリメチルシラン0.23gを入れ、中和反応を行った。中和後ろ過し、100℃/5mmHgで1時間濃縮し、無色透明のDVi/TF1=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサンを得た。
[調製例4] 平均組成式:MVi Φ 2.8の直鎖状オルガノポリシロキサン合成
2Lのフラスコに水1000g、及びトルエン585gを入れ、75℃に加温し、そこへジクロロジフェニルシラン500gを滴下し、80℃で5時間撹拌を続けた。室温に冷却した後、水を分離した。有機を無水硫酸ナトリウム50gで乾燥、ろ別し、ジクロロジフェニルシラン加水分解オリゴマーのトルエン溶液を得た。5Lフラスコにクロロジメチルビニルシラン357g、トリエチルアミン300g、及びトルエン650gを入れ、10℃に冷却し、先に得られたジクロロジフェニルシラン加水分解オリゴマーのトルエン溶液を滴下し、その後80℃で5時間撹拌を続けた。室温に冷却した後、希塩酸2250gを混合し、水を分離した。有機を重曹水洗浄及び水洗浄し、その後減圧濃縮によりトルエンを除去した。活性炭処理を行い、無色透明の平均組成式:Mvi Φ 2.8の直鎖状オルガノポリシロキサンを得た。
[実施例1]
酸平衡により調整した粘度2.0Pa・s、平均組成式:MVi F1 27.3の直鎖状オルガノポリシロキサン95.0g(0.035モル)、DVi/TF1=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサン(調製例3で合成したもの)5.0g(0.002モル)、及び合成例2で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン4.7g(0.040モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
[実施例2]
酸平衡により調整した粘度5.2Pa・s、平均組成式:MVi F2 27.3の直鎖状オルガノポリシロキサン95.0g(0.018モル)、DVi/TF2=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサン(調製例2で合成したもの)5.0g(0.001モル)、及び合成例1で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン4.2g(0.021モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
[比較例1]
酸平衡により調整した粘度2.0Pa・s、平均組成式:MVi F1 27.3の直鎖状オルガノポリシロキサン95.0g(0.035モル)、DVi/TF1=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサン(調製例3で合成したもの)5.0g(0.002モル)、及び下記式(v)4.7g(0.040モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
Figure 0006006632
[比較例2]
酸平衡により調整した粘度5.2Pa・s、平均組成式:MVi F2 27.3の直鎖状オルガノポリシロキサン95.0g(0.018モル)、DVi/TF2=2/8で表される分岐構造のオルガノポリシロキサン(調製例2で合成したもの)5.0g(0.001モル)、及び上記式(v)2.5g(0.021モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
[比較例3]
アルカリ平衡により調整した粘度0.4Pa・s、平均組成式:MVi 146の直鎖状オルガノポリシロキサン100.0g(0.019モル)、及び上記式(v)2.5g(0.021モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
[比較例4]
粘度0.4Pa・s、平均組成式:MVi Φ 2.8の直鎖状オルガノポリシロキサン(調製例4で合成したもの)100.0g(0.22モル)、及び上記式(v)28.5g(0.24モル)の混合物を、制御剤としてのエチニルシクロヘキサノール0.075g、及び触媒A0.15gと混合してシリコーン組成物を得た。この組成物を150℃で2時間加熱して硬化させ、得られたエラストマーの物性を測定した。各測定結果を表1に示す。
Figure 0006006632
表1に示されるように、本発明の有機ケイ素化合物を使用した付加硬化型シリコーン組成物(実施例1、2)は、該組成物の硬化物の透明性が高く、特に引っ張り強さが強く、エラストマーとして強度特性が良好であり、比較例1〜4と比べて全体的に良好な結果となることが確認された。
また、屈折率が低くなる程、25℃における波長400nmの光透過率を向上させることができることも確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (4)

  1. 付加硬化型シリコーン組成物であって、少なくとも、
    (A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、yは0以上の整数、zは1以上の整数である):100質量部
    (B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、yとzは上記と同様であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基である):1〜100質量部
    (C)下記一般式(1)
    Figure 0006006632
    (式中のR水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子又はシアノ基で置換されていてもよく、同一又は異なってもよい炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、又は炭素数7〜10のアラルキル基であり、xは0以上の整数、1≦w≦2、0≦m≦1、2≦n≦3、かつw+m+n=4で表される整数である)
    で表される有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
    (D)白金族金属系触媒:有効量
    を含むものであることを特徴とする付加硬化型シリコーン組成物。
  2. 前記付加硬化型シリコーン組成物は、硬化して25℃における波長300〜800nmの光透過率が、厚さ2mmの層状態で80%以上の硬化物を与えるものであることを特徴とする請求項1に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
  3. 前記付加硬化型シリコーン組成物は、硬化して可視光(589nm)における屈折率(25℃)が1.40以下の硬化物を与えるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の付加硬化型シリコーン組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の付加硬化型シリコーン組成物の硬化物で封止された光学素子。
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