JP2015081316A - 無機粒子充填シリコーン樹脂組成物 - Google Patents

無機粒子充填シリコーン樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 低屈折率でありながら、充填材粒子の充填による機械的物性の改良が可能で、かつ高い光透過性を有するシリコーン樹脂組成物を提供する。【解決手段】 (A)CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサンと、(B)CF3−(CF2)m−(CH2)n−基を有する分岐状であるオルガノポリシロキサンと、(C)一分子中に珪素原子結合水素原子を2個以上有する有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≰SiH基/脂肪族不飽和基≰5.0となる量、を混合硬化させてなる樹脂と、(D)LiXAlF6粒子(Xはアルカリ土類金属)とを含有してなる無機粒子充填透明性シリコーン樹脂組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は透明性シリコーン樹脂組成物に係わる。詳しくは無機充填材を含むことにより各種機械的物性が改善されつつも、透明性が高く、屈折率の低いシリコーン樹脂組成物に係わる。
シリコーン樹脂は、その良好な化学的安定性などから各種用途、例えば各種シーリング剤、封止剤などに使用されており、特に特に光学素子の封止には汎用されている。
光学素子の封止剤とする場合、その透明性や屈折率などの光学特性は重要である。一方、エポキシ系などの通常の封止剤では、機械的特性を改善するために無機粒子が充填されたものが使用されているが、樹脂屈折率が比較的低いため、無機充填材を充填すると、屈折率不一致により前記透明性が低下する傾向がある。
とくに、屈折率が1.4程度のシリコーン樹脂に対しては、屈折率を一致させて高い透明性を得られる充填材がこれまで知られていなかった。
特開2013−10881号公報
そこで、本発明では、1.4前後と低い屈折率を有しながら、無機粒子を充填することにより機械的物性が改善され、かつ透明性も保持したシリコーン樹脂を提供することを目的とする。
そこで発明者らは、上記の点に鑑み鋭意研究した結果、LiCaAlF6が化学的安定性に優れ、かつその屈折率も1.4前後であることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、(A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数である):100質量部
(B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基である):1〜100質量部
(C)一分子中に珪素原子結合水素原子を2個以上有する有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
を混合硬化させてなる樹脂と、
(D)LiXAlF粒子(但し、Xはアルカリ土類金属を示す)
を含有してなる無機粒子充填透明性シリコーン樹脂組成物である。
本発明によれば、無機粒子が充填されているため熱膨張係数などの機械的物性が改善されつつ、高い透明性を有する、屈折率1.4前後のシリコーン樹脂組成物が得られる。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、シリコーン樹脂成分とLiXAlF粒子成分とを含有し、該シリコーン樹脂成分は、(A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数である):100質量部
(B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基である):1〜100質量部
(C)一分子中に珪素原子結合水素原子を2個以上有する有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
を混合硬化させて形成される。
上記(A)成分は、直鎖状のオルガノポリシロキサンであって、少なくとも一つのCF−(CF−(CH−基を有する。
このような(A)成分のオルガノポリシロキサンとしては、例えば下記式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2015081316
(式中、Rは脂肪族不飽和基、Rは同一でも異なっていてもよい脂肪族不飽和基以外の炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素基、RfはCF−(CF−(CH−基(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数である)であり、aは1〜3の整数、x,y,zは、それぞれx≧0、y≧1、z≧0の整数である。)
上記一般式(1)において、Rの脂肪族不飽和基としてはアルケニル基が好ましく、ビニル基、アリル基、エチニル基等の炭素数2〜10、特に2〜6のアルケニル基が好ましく、特にビニル基が好ましい。
の脂肪族不飽和基以外の炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、クロロメチル基、クロロプロピル基、クロロシクロヘキシル基等のハロゲン化炭化水素基等が例示される。好ましくは、非置換の炭素数1〜6の一価炭化水素基であり、特に好ましいのはメチル基である。
RfはCF−(CF−(CH−(mは0以上の整数、nは1以上の整数)で定義され、mは好ましくは0≦m≦9を満たす整数であり、nは好ましくは1≦n≦10を満たす整数である。Rfは、複数ある場合(yが2以上の場合)には、それぞれ同一の基であっても異なる基であってもよい。
本発明として合成面から特に好ましいのは、CF−(CH−、CF−(CF−(CH−、CF−(CF−(CH−基である。
また、上記一般式(1)において、xは0以上の整数であり、好ましくは0〜50の整数、yは1以上の整数であり、好ましくは2〜5,000、より好ましくは5〜1,000の整数である。zは0以上の整数、好ましくは0〜10,000、より好ましくは0〜5,000の整数である。x+y+zは、好ましくは5〜10,000、より好ましくは10〜3,000、特に好ましくは20〜500である。また、y/(x+y+z)の値は好ましくは1/50〜1/1、より好ましくは1/10〜1/1、特に好ましくは1/5〜1/1の範囲であることが好適である。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が100〜10,000,000mPa・s、特に200〜500,000mPa・sの範囲にあるものが好適であり、これらのオルガノポリシロキサンは、1種単独でも2種以上の組み合わせでも使用することができる。尚、粘度は回転粘度計にて測定する粘度である。
このような(A)成分のオルガノポリシロキサンは公知の方法で製造することができ、例えば前掲特許文献1にその具体的な製造方法が開示されている。
(B)成分は分枝状オルガノポリシロキサンであり、少なくとも一つのCF−(CF−(CH−基を有する。
(B)成分のオルガノポリシロキサンは、SiO4/2単位及び/又はRSiO3/2単位からなる分岐構造を必須とするが、さらにメチルビニルシロキシ単位、ジメチルシロキシ単位等のRSiO2/2、ジメチルビニルシロキシ単位、トリメチルシロキシ単位等のRSiO1/2単位を含んでもよい(式中、Rは前記の通りである)。SiO4/2単位及び/又はRSiO3/2単位の含有量は、好ましくは(B)成分のオルガノポリシロキサン樹脂中の全シロキサン単位の5モル%以上、より好ましくは10モル〜95モル%、特に好ましくは25〜80モル%である。またこのオルガノポリシロキサンは、単離の面から重量平均分子量が500〜100,000の範囲であるものが好適である。
さらに上述した(A)成分中のCF−(CF−(CH−(mは0以上の整数、nは1以上の整数)で定義された置換基を(B)成分も有しているので、さらなる低屈折率化を図ることができる。本発明として合成面から特に好ましいのは、(A)成分と同様で、CF−(CH−、CF−(CF−(CH−、CF−(CF−(CH−基である。
このような樹脂構造のオルガノポリシロキサンの合成は、それぞれの単位源となる化合物を、生成単位が所要の割合となるように組み合わせ、例えば酸の存在下で(共)加水分解を行うことによって容易に行うことができる。
この(B)成分の分岐構造を有するオルガノポリシロキサンの併用は、屈折率を向上させることなく得られる硬化物の硬度や機械的強度を優れたものとすることができる。この(B)成分は、前記(A)成分100質量部に対し1〜100質量部、好ましくは2〜50質量部である。(B)成分の配合量が1質量部未満であると硬化物の硬度や強度が不十分となることがあり、100質量部を超えると硬化物が脆くなり、封止性能が低下することがある。
(C)成分は、一分子中に珪素原子結合水素原子(即ち、SiH基)を2個以上有する有機珪素化合物、好ましくは脂肪族不飽和基を有さない有機珪素化合物(SiH基含有有機珪素化合物)であり、(A)、(B)成分とヒドロシリル化反応し、架橋剤として作用する。(C)成分は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(C)成分としては、一分子中に珪素原子結合水素原子を2個以上有する有機珪素化合物である限り、公知のいかなる化合物でも使用することができるが、例えば、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、オルガノハイドロジェンシラン類、有機オリゴマー又は有機ポリマーであって、一分子あたり少なくとも2個のSiH基を有するもの等が挙げられ、中でも一分子あたり少なくとも2個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。
(C)成分中の珪素に結合した有機基は、脂肪族不飽和基を有さないことが好ましく、非置換の一価炭化水素基、又は本発明の付加硬化型シリコーン組成物の貯蔵安定性及び硬化に悪影響を与えないハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、エポキシ基含有基(例えば、エポキシ基、グリシジル基、グリシドキシ基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基)等で置換された一価炭化水素基を例示することができる。このような置換又は非置換の一価炭化水素基としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、より好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられ、あるいはこれらの基が上記例示の置換基によって置換された基を挙げることができる。また、該一価炭化水素基の置換基としてエポキシ基含有基及び/又はアルコキシ基を有する場合、本発明の付加硬化型シリコーン組成物の硬化物に接着性を付与することができる。
さらに上述した(A)、(B)成分中のCF−(CF−(CH−(mは0以上の整数、nは1以上の整数)で定義された置換基を(C)成分に導入する事が、さらなる低屈折率化を図ることからより好ましい。本発明として合成面から特に好ましいのは、CF−(CH−、CF−(CF−(CH−、CF−(CF−(CH−基である。
(C)成分の有機珪素化合物の一分子中の珪素原子の数(重合度)は、好ましくは2〜1,000個、より好ましくは3〜200個、更により好ましくは4〜100個程度である。更に、(C)成分の有機珪素化合物は25℃で液状であることが好ましく、回転粘度計により測定された25℃における粘度は、好ましくは1〜1,000mPa・s、より好ましくは10〜100mPa・s程度である。
(C)成分の有機珪素化合物としては、例えば、下記平均組成式(2)で示されるものを用いることができる。
SiO(4−a’−b)/2・・・(2)
(式中、Rは、互いに同一又は異種の、脂肪族不飽和基以外の置換又は非置換の、珪素原子結合一価炭化水素基であり、a’及びbは、0.7≦a’≦2.1、0.001≦b≦1.0、かつ0.8≦a’+b≦3.0、好ましくは1.0≦a’≦2.0、0.01≦b≦1.0、かつ1.5≦a’+b≦2.5を満足する正数である。)
の脂肪族不飽和基以外の置換又は非置換の、珪素原子結合一価炭化水素基としては、上記脂肪族不飽和基以外の非置換又は置換の1価炭化水素基として具体的に例示した炭素数1〜6のアルキル基又はハロアルキル基、及び炭素数6〜10のアリール基等の置換又は非置換の基が挙げられる。Rは、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、又はハロアルキル基である。
上記平均組成式(2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンとしては、例えば、式:RHSiOで示されるオルガノハイドロジェンシロキサン単位を少なくとも4個含む環状化合物、式:R SiO(HRSiO)SiR で示される化合物、式:HR SiO(HRSiO)SiR Hで示される化合物、式:HR SiO(HRSiO)(R SiO)SiR Hで示される化合物等が挙げられる。上記式中、Rは前記の通りであり、c及びdは少なくとも1である。
あるいは、上記平均組成式(2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンは、式:HSiO1/2で示されるシロキサン単位、式:RHSiOで示されるシロキサン単位及び/又は式:R HSiO1/2で示されるシロキサン単位を含むものであってもよい。該オルガノハイドロジェンシロキサンは、SiH基を含まないモノオルガノシロキサン単位、ジオルガノシロキサン単位、トリオルガノシロキサン単位及び/又はSiO4/2単位を含んでいてもよい。上記式中のRは前記の通りである。
上記平均組成式(2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンに含まれる全オルガノシロキサン単位のうち、30〜100モル%がメチルハイドロジェンシロキサン単位であることが好ましい。
(C)成分が一分子あたり少なくとも2個のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである場合、その具体例としては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、これらの各例示化合物において、メチル基の一部又は全部がエチル基、プロピル基等の他のアルキル基で置換されたオルガノハイドロジェンポリシロキサン、式:R SiO1/2で示されるシロキサン単位と式:R HSiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位とからなるオルガノシロキサン共重合体、式:R HSiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位とからなるオルガノシロキサン共重合体、式:RHSiO2/2で示されるシロキサン単位と式:RSiO3/2で示されるシロキサン単位及び式:HSiO1/2で示されるシロキサン単位のどちらか一方又は両方とからなるオルガノシロキサン共重合体、及び、これらのオルガノポリシロキサンの2種以上からなる混合物が挙げられる。上記式中のRは、前記と同様の意味を有する。
(C)成分の配合量は、(A)、(B)成分中の脂肪族不飽和基に対する(C)成分中のSiH基のモル比が0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0、好ましくは0.5≦SiH基/脂肪族不飽和基≦2.0となる量である。
本発明のシリコーン樹脂組成物における樹脂部分は上記(A)、(B)及び(C)成分を混合硬化させて形成される。当該硬化はヒドロシリル化による付加硬化あり、通常、白金系触媒が用いられるが、他の公知のヒドロシリル化触媒でもかまわない。
白金系触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の白金族金属や、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン類、ビニルシロキサン又はアセチレン化合物との配位化合物、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の白金族金属化合物が挙げられるが、特に好ましくは白金化合物である。
白金系触媒の使用量は、ヒドロシリル化触媒としての有効量でよく、好ましくは(A)、(B)及び(C)成分の合計質量に対して白金族金属元素の質量換算で0.1〜1000ppmの範囲であり、より好ましくは1〜500ppmの範囲である。
本発明のシリコーン樹脂組成物は、LiXAlF粒子(但し、Xはアルカリ土類金属を示す)からなる無機充填材を含んでなる。無機充填材を含むことにより、本発明のシリコーン樹脂組成物は熱膨張係数の低下、耐摩耗性の向上などの効果を発現する。LiXAlFを具体的に例示するとLiMgAlF、LiCaAlF、LiSrAlF粒子及びLiBaAlF等が挙げられる。またXが2種以上であってもよく、例えば、LiCa0.5Sr0.5AlF等でもよい。
ここで、前記(A)、(B)及び(C)成分を混合硬化させて形成されるシリコーン樹脂は屈折率が1.40程度であり、そのため従来公知のシリカ(屈折率1.45程度)を充填材として用いると屈折率の相違により樹脂組成物が白濁してしまい、光学用途には使用できないという問題があるが、LiXAlFは屈折率が本発明におけるシリコーン樹脂と同等の1.40前後であり、さらにXの種類や含有率を変化させて屈折率を調整することにより、厳密にシリコーン樹脂との屈折率を一致させることができる。これにより具体的には、内部透過率で50%/cm以上、多くの場合60%/cm以上、場合により70%/cm以上もの透明性を得ることが可能となる。
LiXAlF自体は公知の物質であり、その製造方法も特に限定されず、例えば、LiF、XF及びAlFを所定の割合で混合、溶融後に固化させる方法で製造することができる。また、固化に際しては種結晶を用いて単結晶として製造してもよいし、単純固化による多結晶体でもよい。
続いて溶融固化により得られたバルク体を、ボールミル、ハンマーミル等の公知の粉砕器で所望の粒径に粉砕すればよい。粉砕は、複数の手段を用いても良く、例えばまず粗粉砕を行い、次いで、本粉砕を行うことも可能である。さらに、篩分けなどの手段を併用して所望の粒度分布にそろえることも可能である。
粒子(粉末)の平均粒径や粒度分布は特に限定されるものではなく、本発明のシリコーン樹脂組成物の目的・用途に応じて適宜決定すればよいが、1000μm篩残が実質的にないことが好ましく、750μm篩残が実質的にないことがより好ましい。
本発明において、LiXAlF粒子からなる無機充填材の充填率は特に限定されるものではなく、本発明のシリコーン樹脂組成物の目的・用途に応じて適宜決定すればよいが、一般的には、本発明のシリコーン樹脂組成物中5〜90質量%、好ましくは10〜75質量%、特に好ましくは20〜70質量%である。
本発明においては、上記LiXAlF粒子として、希土類元素をドーピングしたものを用いることもできる。希土類元素をドーピングすることにより、LiXAlF粒子が蛍光特性を有するようになり、本発明のシリコーン樹脂組成物をシンチレーターとして用いることも可能となる。この場合特に、LiXAlFのLi原子をLiとすることにより、中性子捕獲能を付与でき、よって中性子シンチレーターとすることが可能となる。中性子シンチレーターとする場合、Liの割合は、全Liの50%以上が好ましく、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。このようなLiXAlFを入手する方法は、国際公開第2009/119378号パンフレットに詳細に記載されている。
またシリコーン樹脂に溶解可能な有機蛍光体を配合することもできる。有機蛍光体の配合によりγ線、X線などの放射線に感度を有するシンチレーターとすることが可能となる。当該有機蛍光体としては、2,5−Dipheniloxazole、1,4−Bis(5−phenyl−2−oxazolyl)benzene、1,4−Bis(2−methylstyryl)benzene、アントラセン、スチルベン及びナフタレン、ならびにこれらの誘導体等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物には、硬化物の着色、白濁、酸化劣化等の発生を抑えるために、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等の従来公知の酸化防止剤を配合することができる。また、光劣化に対する抵抗性を付与するために、ヒンダードアミン系安定剤等の光安定剤を配合することもできる。
以下、具体的な実験例を挙げて本発明の実施態様をより詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
シリコーン樹脂硬化体の単体屈折率1.40
LiCaAlF屈折率1.40
Figure 2015081316

Claims (1)

  1. (A)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有する直鎖状であるオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数である):100質量部
    (B)一分子中に、2個以上の珪素原子結合脂肪族不飽和基及び1個以上の珪素原子結合CF−(CF−(CH−基を有し、かつSiO4/2及び/又はRSiO3/2で示されるシロキサン単位の分岐構造を有するオルガノポリシロキサン(ただし、mは0以上の整数、nは1以上の整数であり、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基である):1〜100質量部
    (C)一分子中に珪素原子結合水素原子を2個以上有する有機珪素化合物:前記(A)、前記(B)成分の合計脂肪族不飽和基と(C)成分のSiH基とのモル比が、0.2≦SiH基/脂肪族不飽和基≦5.0となる量
    を混合硬化させてなる樹脂と、
    (D)LiXAlF粒子(但し、Xはアルカリ土類金属を示す)
    を含有してなる無機粒子充填透明性シリコーン樹脂組成物。
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