前扉1bは、回胴式遊技機の顔とも言うべき主要部であり、高級感の創出やデザイン性の要求で独特の金属感が求められており、通常のクロムめっき、ダーククロムめっき、硬質金めっき、メタライジング(めっき)やサテン調(めっき)などを樹脂素材に付加することにより、外観に華やかさや重厚感が与えられる。
デザインパネル22は、ゲーム状況に応じて各種演出を行う表示演出装置11(又は、映像ディスプレイ装置)がビス止め固定される上面部22aと、窓部3(図柄表示窓)が形成された中面部22b、及び発光表示装置(表示LEDブロック4)が取り付けられる下面部22cとによって筐体1aの内側方向に折れ曲がった底面部22dを形成し、底面部22dの左右を繋ぐ左側面部22e及び右側面部22fとにより略箱型形状となって奥まった空間が形成される(特に、図3参照)。
この底面部22d上には、立体的に突出する装飾物23又はゲームの進行に応じて駆動される立体的な電動式駆動物24(例えば、期待感を煽る為に、内部当選役と関係する演出に用いる電動式の玩具や開閉式の扉、上下動するバンパー又は揺動する船などがある。但し、内部当選役とは無関係な演出を単に行うこともある。)が設けられている。
前扉1bやデザインパネル22は、樹脂素材を金型で一体成形したものであるが、成形方法としては一般に、射出成形、押出成形、発泡成形や真空成形などであり、その樹脂材料としてはABS等の各種汎用樹脂が用いられる。
2は、筐体1aに内蔵されているドラム部(リールドラム)であり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムで構成される。それぞれの各ドラムの内部には、回胴部図柄表示LED(図示せず)が設けられており、各種演出に応じて発光(点灯や点滅)又は消灯するようになっている。つまり、各ドラムが一列に上から下へ複数の図柄を表示する図柄列であり、この場合には、3つの図柄列(複数列)を変動させる変動表示ゲームを開始するようになっている。なお、各ドラムに替えて、液晶表示装置などを用いて図柄を表示する場合も、複数個の図柄が描かれた図柄列を変動させる変動表示ゲームである。
3は、デザインパネル22の正面中央部に設けられた窓部であり、ドラム部2の外周に貼り付けられているリールテープ上の図柄が透明パネル21を通して目視できるようになっている。この窓部3には、横方向に延びる3本の有効ラインと斜め方向に交差する2本の有効ラインである合計5本の有効ラインが、左ドラム2aと中ドラム2b及び中ドラム2bと右ドラム2cを結ぶ線で目立つように表示されている。但し、有効ラインとなるのは、横方向や斜め方向、またこの本数に限定されるものではなく、V字やその逆の小山型など設計段階で適宜決定される。なお、この有効ラインの下側には、回胴部ライン表示LEDが埋め込まれており、入賞時や作動時に点灯又は点滅するようになっている。
4は、窓部3の下側で且つデザインパネル22の下面部に設けられた表示LEDブロックであり、後述するように投入枚数LED4a、メダル貯留枚数表示LED4b、メダル払出枚数表示LED4c、リプレイ表示LED4d及びエラー表示LED4eの表示LED群で構成される。
5は、メダル投入部であり、ドラム部2(回転ドラム)を回転及び停止させる変動表示ゲームを開始させるための遊技メダル(遊技媒体であり、「コイン」や単に「メダル」という場合もある)を投入するメダル投入口が設けられている。なお、メダル投入部5の両サイドには左光透過部5a及び右光透過部5bが設けられており、下側左右に取り付けられた複数の光源(例えば、LED)からの光によって、メダルが投入不能な場合には赤色(第一の色)で、一方メダルが投入可能であって遊技用に加算表示されるときには青色(第二の色)で、メダル貯留装置に加算表示されるときには緑色(第三の色)で点灯する。但し、メダルが投入不能な場合には、消灯としてもよい。なお、ゲームソフトにおいて遊技媒体とは、遊技メダル又は遊技コインを意味するデータ(例えば、投入メダル数、クレジット数値データ又はトークン)であって、メダル投入部5から実際の遊技メダル又は遊技コインが投入されるものではない。
メダル投入口から投入されたメダルは、メダル選別装置(又は、「セレクター」とも言う。図示せず)によってカウントされ、正常に投入されたメダルの数を加算して表示LEDブロック4の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4bに表示するようになっている。
7は、1ベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを1枚投入するときに使用する。なお、1ベットボタン7を設けない場合もある。また、1ベットボタン7の左横には、上下左右方向へのカーソル操作や、履歴情報を見る為に必要な十字キー(図示せず)を設けることもある。
8は、マックスベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを最大数である3枚投入するときや、ボーナスゲーム時など遊技状態に応じて規定された最大投入枚数(1枚又は2枚)を投入するときに使用する。なお、マックスベットボタン3の内部には、LEDが設けられており、マックスベットボタン3が操作可能な状態のときに点灯するようになっている。
9は、スタートレバー(回胴回転始動装置の一部)であり、遊技を行うために必要な所定数の遊技メダルを投入後、ドラム部2を一斉に始動させるときに使用する。スタートレバー9の周囲には、LEDが設けられており、スタート操作が可能な状態のときに点灯するようになっている。また、スタートレバー9は、出玉率の段階設定を行う場合、段階値1〜6(又は、1,3,5,7の4段階跳び番号など)の中から、選択された所望の設定値を確定させるときに使用する。
10は、停止ボタン部(同義の名称として、「停止スイッチ」ともいう。)であり、回転しているドラム部2を停止させるときに使用する。この停止ボタン部10は、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cの3つのボタン群(なお、4つの場合も稀にある。)で構成され、ドラム部2が回転中に停止ボタン部10を操作することにより、それぞれのボタンに対応する左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cを停止させることができる。なお、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムの回転が所定速度(約80回転/分)に達して、停止ボタン部が操作可能になった時には、停止ボタン10a、停止ボタン10b及び停止ボタン10cに内蔵されているLEDが点灯するようになっている。また、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cを方向入力手段として用いる場合、それぞれ順に左方向、上方向、右方向入力に対応させることができる。
11は、ブラウン管を利用したカラーディスプレイやLCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)又は有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)などのFPD(フラット・パネル・ディスプレイ)からなる表示演出装置であり、回胴遊技に関する各種映像演出や所要の情報の告知等が行えるようになっている。なお、専用眼鏡を使用するか否かに拘わらず、最近では立体表示可能な表示演出装置が安価に製造されるようになり、リーチ状態や大当り状態で7図柄等の演出映像が飛び出す3D表示装置を採用した遊技機が主流となりつつある。
12は、スピーカ部であり、左上スピーカ12a、右上スピーカ12b、左下スピーカ12c及び右下スピーカ12dの4つのスピーカで構成され、各種演出に応じた効果音や段階設定値の変更中、又は前扉1bが開いている状態やトラブル発生時に警告音を発生する。なお、重大なトラブル(セレクターエラー、ホッパーエラーやRAMエラー。但し、ドアオープンは含まない。)が発生した場合には、警告音と共にエラー表示LED4eが点灯する。
13は、遊技状態表示LED部であり、表示演出装置11の上部に設けられた上部状態表示LED13a及び両側面に設けられた左上状態表示LED13bと右上状態表示LED13c、左中状態表示LED13dと右中状態表示LED13e、及び左下状態表示LED13f、右下状態表示LED13gと中下状態表示LED13hで構成され、各種の光演出を効果的に行うことができる。また、段階設定値の変更中又は前扉1bが開いている状態やトラブル発生時において、警告表示として点滅を繰り返す。
この遊技状態表示LED部13(13a〜13h)は、前扉1bの外周を略一周するように配置されているので、遊技者に対して、カラフルな光が途切れることなく、外周淵部をグルグル回るような光演出を効果的に行うことが可能となる。特に、前扉1bの上部中央位置(遊技機本体前面の上部中央位置)に設けられた上部状態表示LED13aは、トップランプと称されており、内部当選又は入賞したレア小役に対応する固有の色で発光して、遊技者に入賞役などを報知して期待感を煽る光演出の中心的役割を成している。
図1(B)は、後述するロゴパネル部17が無くなって、その分だけトップランプ13aが全体に大きくなった回胴式遊技機筐体の実施例を示している。このトップランプ13aは、ドラム部を変動させる変動表示ゲームで、抽選により内部当選役を予め決定し、停止スイッチの操作により、3つのドラム部が停止した場合、内部当選役又は入賞役に対応する固有の色(チェリーは赤色、プラムは紫色、ベルは黄色、リプレイは青色)で発光させた後、次の変動表示ゲームが開始するまでのインターバル期間中に消灯状態又は固有の色とは異なる白色等の中立色での発光状態になる。
なお、表示演出装置11の左右のスペース(上面部22a上)に、ボーナス当選告知や必要な情報を通知する為の状態表示LEDを複数設けてもよい。また、ドラム部2の左右のスペース(中面部22b上)に、ATストック当選告知を行うATストック告知ランプが設けられ、左側のATストック告知ランプはATストック数が1〜9の範囲で当選した場合に点灯し、ATストック数が10以上の範囲では左右2つのATストック告知ランプが点灯する。
14は、スペシャルボタンであり、表示演出装置11に表示される各種ゲームやその映像演出に応じて要求される情報(例えば、パワーレベルゲージの上昇、ボーナス成立図柄の表示、戦闘機の機銃操作や爆弾投下又は登場人物の移動方向等の入力情報)を、遊技者自身による1回操作又は連打して入力する。特に、スペシャルボタン14は、ATストック抽選で当選した場合、「ビービービー」という効果音と共に点滅して操作を促し、遊技者がスペシャルボタン14に期待を込めて叩くと、「パキパキパッキーン」という効果音が発生してATストック告知ランプが点灯する。なお、このスペシャルボタン14によって入力される情報は、後述する副基板(サブブロック)に与えられ、あくまで各種映像や音響演出にのみ用いられるものであるから、遊技結果に影響を及ぼすものではない。
15は、受け皿であり、メダル払出装置18(図4参照)から払い出された遊技メダルがメダル払出口16より排出され、その数量として数百枚程度まで受けることができる。
19は、ドア鍵穴であり、ドアキーにより回胴式遊技機本体1の前扉1bを開けるときや、打ち止め状態(メダル式遊技の為の操作を不能にした状態)の解除及びエラーによる遊技中止の解除の際に使用される。
20は、返却ボタン(正式には、「投入メダル詰まり返却ボタン」と言う)であり、メダル投入部5に続いて遊技メダルが通過する遊技メダルセレクター(図示せず)に詰まった遊技メダルをメダル払出口16から返却する時に使用する。
ここで図3を参照して、図3(A)に示すデザインパネル22は、表示演出装置11を取り付ける表示演出装置取付部22jが形成された上面部22aと、窓部3(図柄表示窓3)が形成された中面部22bと、前述した表示LEDブロック4が取り付けられる下面部22cとによって底面部22dを形成しており、その上面に立体的に突出する装飾物又は立体的な電動式駆動物が設けられる。
また、底面部22dを繋ぐ左側面部22e及び右側面部22fとにより略箱型形状(又は略船型形状)となって内部に奥まった空間が形成され、その上部及び下部には前扉1bに取り付けるための複数の取付穴が形成された上部取付部22g及び下部取付部22hが設けられている。この底面部22d、左側面部22e及び右側面部22fからなる5つの内面に装飾用シールを貼ることにより、特に底面部22dでは3つの略平面を形成することになる。但し、装飾物23や電動式駆動物24が設けられているので、凹凸があるのは当然である。
4aは、投入枚数LEDであり、遊技を行うためにメダル投入部5から又はマックスベットボタン8や1ベットボタン7によって投入された遊技メダルの枚数を表示する。
4bは、メダル貯留枚数表示LEDであり、遊技メダルのクレジット数(貯留枚数)を例えば所定最大数50枚の範囲で表示する。また、貯留メダルの精算時における払い出し演出表示を行う。
図3(B)に示すデザインパネル22は、更に折れ曲がった面(淵)として最上面部22iが設けられている点で図3(A)のものと相違する。なお、この最上面部22iを設けることにより、取り付けた表示演出装置11を遊技者に見えやすくできる点と、デザインパネル自身が一層強固になる点で有利となる。
筐体1aの右上部には反射板27が設けられ、前扉1bの対応位置にはフォトセンサが設けられており、前扉1bが閉じた状態では、フォトセンサから出射されたLED光が反射板によって反射され、フォトトランジスタによって検出される一方、開いた状態では、反射光が検出されないので、前扉1bの開閉状態を検知することができる。
28は、電源部であり、電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、初期チェックや初期設定の後、変動表示ゲームを行うことができるようになる。
28aは、設定用キースイッチ(設定変更許可スイッチともいう)であり、出玉率の段階設定操作や段階設定値の確認を行うときに使用する。操作キーを鍵穴28dに差し込んで回転させることにより、OFFからONの状態又は逆のONからOFFの状態にすることができる。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、出玉率の段階設定値を表示しており、エラー解除スイッチ28bを押すたびに値が+1されて、「6」表示の次には「1」に戻り、ターンアラウンド表示する。
制御回路系は、メインブロック(主基板:破線で囲っていない部分)及びサブブロック(副基板:破線で囲った部分)とに大別され、メインブロックは遊技結果に関する制御を行うのに対して、サブブロックは遊技経過や内部抽せん結果の告知・表示など遊技者の関心や興味を惹く様々な演出に関する制御を司る。なお、サブブロックは、ART発動時において、小役入賞又は転落リプレイ回避の停止操作手順(停止ボタン部10の操作順序や操作タイミング)を告知する。
100は、主制御部であり、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載した一体型のワンチップマイコン(例えば、エルイーテック社製のLE4280B−PA−G1)であり、所定のデータテーブル領域や装置全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM101と、カウンタやレジスタ等が形成され制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM102(RWM:リライタブルメモリともいう。また、内蔵だけではなく、外付けRAMも含む。)とが設けられている。このRAM102は、後述するように、電源スイッチ28cをオフ状態にしても又は電源コードを抜いても、電源コネクタを経由して常時供給されるRAMバックアップ用電源によって、記憶する全ての制御データは保持されるが、電源コネクタそのものが抜かれると、電力が供給されなくなるので制御データは消去(オールクリア又は0にリセット)又は無意味な情報となる。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、スタートSWセンサ110(スタート・スイッチ・センサ110)、停止ボタンセンサ120、メダル検出センサ130、ベットボタンセンサ140、段階設定部150及び打ち止め設定部180が接続されており、主制御部100はこれらからの入力信号を受信可能に構成されている。
また、主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、ドラム部2、メダル払出装置18及び表示LEDブロック4が接続されており、主制御部100は入出力信号の送受信によって、これらの各装置を制御可能に構成されている。
この主制御部100は、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って、内蔵する乱数発生部103で継続して発生させている乱数(0〜65535の値)の1つを抽出することにより内部抽選を実行し、複数個(通常は、20個又は21個)の図柄が描かれた3列(複数列)の図柄列であるドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。例えば、この乱数抽選でベル、チェリー、スイカ又はプラム等の配当のある小役の何れかが内部当選し、遊技者が停止ボタン部10の停止操作を行うと、主制御部100は操作順に従ってドラム部2を所定位置に順次停止させる。その結果、窓部3の5つの有効ライン上のいずれかに、所定の図柄が並んで表示されれば入賞となる。但し、有効ラインは5つに限らず、メダルの投入枚数に応じて変わったり、設計仕様や遊技状態に応じて適宜増減される。
例えば、入賞の種類に応じて規定されている遊技媒体の配当枚数として、ベル1枚、チェリー2枚、スイカ5枚及びプラム8枚と仮定すると、第2ラインにベル図柄だけが並んで表示されれば、主制御部100はベル入賞として1枚を払い出す。投入規定枚数が3枚とすると、ベルが入賞しても差し引き2枚のマイナスとなるので、ボーナス役及び小役が同時に内部当選している状態で、内部当選中の小役図柄を優先して有効ライン上に停止させても、メダルを消費させることができる。一方、第2ラインにベル図柄及び第3ラインにプラム図柄が並んで表示されれば、主制御部100は入賞分のベル1枚とプラム8枚を合計して9枚を払い出すので、差し引き6枚のプラス配当となる。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、副制御部160が接続されており、サブブロックの各種制御に必要な制御データ(例えば、コイン投入データ、抽選結果や当選状況データ、段階設定値データ、段階設定部150のスイッチ操作状態を示すデータなど)を副制御部160に出力する。
この副制御部160は、主制御部100と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、サブブロック全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM161と、カウンタ、タイマーやレジスタ等が形成され主制御部100から受信した制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM162などが設けられている。このROM161には、複数のBGM(バック・グランド・ミュージック)データが記憶されており、特にボーナスゲーム中において、遊技者の気持ちを高揚させる為に、特別にアレンジされたBGMが演出場面に応じて適宜選択及び演奏される。なお、主制御部100と副制御部160を別個に設ける必要はなく、1つの制御部とすることも可能である。
副制御部160には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、表示演出装置11、スピーカ部12、遊技状態表示LED部13、入力SW部25(入力スイッチ部25)、計時部26、操作方向センサ111、スペシャルボタンセンサ112及び扉異常信号出力装置113が接続されており、副制御部160はこれら各装置からの入力信号を受け付けたり、必要なデータや信号を出力して各種制御を行うことが可能である。
副制御部160は、主制御部100から送信される制御データ中の投入枚数データ、払出枚数データや変動表示ゲーム回数データに基づいて、初期化した後における差枚数やボーナス後に消化した変動表示ゲーム回数を計数しており、計数した差枚数や回数が所定数に達すると、ATストック抽選や選択ゲームを発動させる。この際、副制御部160は、表示演出装置11に「選択ゲームを開始しますか。開始する場合、スペシャルボタンを連打してください。」と表示して、スペシャルボタン14を点滅させる。
このATストック抽選は、例えば0〜127個の範囲でストック数を抽選するもので、0はハズレである一方、1〜127が当選である。仮に127が当選すると、最低127連チャンが確定することになるが、ATストック抽選はATがストックされている状態でも実行されるので、更に上乗せ加算されてMAX10000まで貯留できるようになっている。但し、これらは設計仕様に基づく単なる例示であり、この数値に限定されるものではない。
また、副制御部160は、選択ゲームを実行するか否かを確認し、遊技者がスペシャルボタンを連打すると、連打した回数に応じたパルス信号を受けとり、そのパルス数が所定数の8回以上に達すると、選択ゲーム抽選を行なって当たりとする数字(例えば、「0」又は「1」)を決定する。そして、選択ゲームを発動させると、表示演出装置11に「○又は×」や「左又は右」などを左停止ボタン10aと右停止ボタン10cにそれぞれ対応させて表示して、遊技者に選択操作を促す。例えば、選択ゲーム抽選結果で「0」が当選している場合に、遊技者が左停止ボタン10aを操作して対応する「○」や「左」を選択すると選択ゲームで当選となる。そして、副制御部160は、当選と判断すると、その後の変動表示ゲームにおいて、投入枚数や差枚数又は変動表示ゲームの回数に応じた数量の遊技媒体が増加するまで又はATストック抽選(1〜127個)で当選した回数分だけ、AT機能(通知手段により補助情報を通知する機能)を発動させる。
これに対して、遊技者が右停止ボタン10cを操作して対応する「×」や「右」を選択すると選択ゲームで落選となる。そして、副制御部160は、落選と判断すると、AT機能を発動させることなく、差枚数又は変動表示ゲームの回数を初期化して、スタートに戻る。結果的に、遊技者はハマリ状態となっていても、選択ゲームで当選すれば、今まで負けていた分以上を取り戻したり、大連チャンすることが可能となり、一発逆転を期待できるのである。上記では、二択として当選で2倍返しとしたが、例えば五択であれば当選したときに5倍返しとすることも可能であり、その倍率を遊技者が選択できるようにすると更に趣向が増す。
副制御部160は、スタートレバー9の開始操作に伴って、主制御部100が内部で乱数抽選を実行し、大当り、再遊技、小役又はハズレの結果通知を受けると、遊技者に抽選結果を通知する以前に、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出を行うか否かの演出抽選を行う。副制御部160は、演出抽選で当選すると、ROM161に記憶する複数の演出映像の中から、表示する演出映像を選択して表示演出装置11に出力する。
特に、副制御部160は、後述するように、ATストックが存在し、押し順小役(第一小役及び複数個の押し順規定小役中の複数一部)が内部当選した場合、当選中の第一小役図柄(例えば、ベル図柄)を有効ライン上に揃えるためのアシスト情報(補助情報)を表示演出装置11に表示する。これにより遊技者は、第一小役を容易に入賞させることが可能になる。
ここで図5に戻り、操作方向センサ111は、スタートレバー9が操作される上下左右の方向に対応する方向信号を出力し、副制御部160はこの方向信号を受信して、方向信号に応じた各種映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示し、更にスピーカ部12から効果音を発生させる。
スペシャルボタンセンサ112は、スペシャルボタン14が操作された時にON信号(例えば、HIGH信号)を、離した時にOFF信号(例えば、LOW信号)を出力し、副制御部160はこのON信号を受信したタイミングやパルスを受信した回数(連打と呼ばれている。)に応じて、各種ゲーム及びその映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示する。更に、スピーカ部12から爆弾投下や機銃操作などの効果音を発生させる。
扉異常信号出力装置113は、扉の開閉状態を検出して副制御部160に制御信号を出力する装置であり、主電源がONの状態においては前扉1bの開閉に応じてON/OFF信号を出力する一方、主電源がOFFの状態においては副電源(バックアップ電池)から供給される電力によって駆動され、主電源断時の前扉1bの異常開閉を検出及び記憶し、その後、主電源がONとなった場合でも、主電源断時の異常開閉を副制御部160に通知する。これにより副制御部160は、前扉1bが閉まっていて全く異常がないように見えても、主電源が入れられた時に警告音を発生させるので、遊技ホールの管理者は異常事態を認識し、遊技機のチェックや点検等の適切な処置を施すことができる。
メダル検出センサ130は、メダル通過センサと近接センサ(図示せず)で構成され、メダル投入口5から投入されたメダル数に応じた数のパルス信号を出力する。主制御部100は、このパルス信号を受信し、及びパルス信号の立ち上りや立ち下りにおけるカウンター論理処理を実行して、表示LEDブロック4中の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4bにパルス数に応じた数だけ増加した投入枚数又はクレジット数を表示させるように制御する。
ベットボタン検出センサ140は、1ベットボタン7の操作に応じてパルス信号を出力する1ベットボタン検出センサ140a、及びマックスベットボタン8の操作に応じてパルス信号を出力するマックスベットボタン検出センサ140bの2つで構成され、主制御部100の2つのポートへ別々に接続されている(詳細図示せず)。主制御部100は、得られたパルス信号に対応するように投入枚数LED4aの枚数表示を制御する。
また、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、スタートSWセンサ110はスタート信号を出力し、主制御部100はこのスタート信号の受信を契機として乱数抽選等を行って変動表示ゲームを開始するとともに、ドラム部2に駆動パルス信号を出力するようになっている。なお、この1回のスタートレバー9の操作によって行われる遊技が1ゲームの変動表示ゲームとなっており、遊技者はボーナスゲーム(ビッグボーナス又はレギュラーボーナス)を獲得してメダルを増やすことを目的に遊技を繰り返す。なお、ボーナスゲームとは、例えば第一種特別役物(RB)、第一種特別役物連続作動又は第二種特別役物連続作動を意味する。
そして、主制御部100は、変動表示ゲーム中に停止ボタン10a、10b及び10cが操作されると、回転ドラムの回転を停止させ、所定の入賞役が成立(各回転ドラムの図柄が予め定めた所定の組み合わせで表示されると入賞となる。)してメダルの払い出しを行う場合、その払出し枚数を表示LEDブロック4中のメダル払出枚数表示LED4cに表示して、これをクレジット数に加えてメダル貯留枚数表示LED4bに表示させる。なお、精算ボタン6によって払い出し操作が行われた場合やクレジット数が例えば最大数の50枚を超えた場合には、主制御部100はメダル払出装置18を駆動制御し、必要数のメダルをメダル払出口16から排出させて受け皿15に蓄積させる。
さらに、主制御部100は、再遊技や小役、特にボーナスが内部当選した場合には、副制御部160に内部当選等に関する制御データ(イベントデータ)を出力する。そして、副制御部160は、主制御部100から制御データを受け取ると、遊技状態表示LED部13の点灯制御、スピーカ部12から効果音を発生させるための音声合成LSI(図示せず)の制御、及び表示演出装置11の表示画面内におけるキャラクタや背景映像の表示制御等の各種演出動作を行うように構成されている。
150は、段階設定部であり、後述する出玉率の段階設定操作を行うことにより、ホール側は、イベントや新装オープンでのメダル大量放出や収益改善のための回収状況に応じて、段階値1〜6(又は、飛び番号の1,3,5,7等)の中から所望の設定値を選択することができる。
180は、打ち止め設定部であり、オン(又は「1」)であれば、ボーナスゲームが終了後、投入枚数LED4a及びメダル貯留枚数表示LED4bに表示しているメダルの合計を強制的に払い出し、変動表示ゲームを行う為の操作を不能状態(打ち止め状態)にして、スピーカ部12から警告音を発生させる。なお、最近では、この打ち止め設定部180を設けないスロットマシンも多数ある。
25は、各種データを入力する為の入力SW部(入力スイッチ部)であり、例えば出玉率の段階設定操作が行われた場合の警告モードの設定や、警告を発生させる又は発生させない時間帯の設定を行う。この警告モードとしては、警告発生機能のオン状態又はオフ状態と、設定した時間帯のみ警告を発生させるタイマー状態の3つのモードがある。なお、入力SW部25は、サブブロックの初期化を行うための初期化スイッチとスピーカ部12の音量を切り替える際に使用する音量スイッチからなり、その両方を同時に押した場合に機能するようになっている。
ドラム部2は、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムを回転制御するためのステップモータ30a、30b及び30cを備えており、主制御部100からの駆動パルス信号に応答して各ステップモータ30a、30b及び30cが駆動され、駆動パルス信号を3相に同時に供給し続けると、吸引力が発生して急停止するようになっている。
このステップモータ30a、30b及び30cは、4相1−2励磁方式でステップ数が252ステップ/回転(1.43度/ステップ)であり、主制御部100が駆動パルス信号を504パルス入力すると丁度1回転する。主制御部100は、各ドラムに1つ設けられたフォトインタラプタからなる回胴センサ31a、31b及び31cから、それぞれのインデックス信号(基準信号又は基準位置信号)が1パルス返ってくるので、各ドラムの位置を正確に把握することができる。つまり、1つの入力パルスによる分解能は0.714(度/パルス)ということである。なお、更に分解能を上げる場合には、入力パルスから次の入力パルスまでの時間と回転速度を管理することにより回転位置を細かく把握できる。
ステップモータ30a(図示せず)、30b(図示せず)及び30cの各回転軸には、厚肉の円盤状回転体である左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの中心部がそれぞれ連結されており、図示した矢印の方向(即ち、上から下方向)に回転する。また、各ドラムの外周部には複数種類の図柄が描かれた左回胴帯32a、中回胴帯32b及び右回胴帯32cが貼り付けられており、変動表示ゲームにおいて同一図柄(予め決められた所定図柄)が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば成立(入賞又は作動)となる。なお、同図の星マーク、+マーク、プラムマーク(黒丸マーク)や三角マークは便宜的に示したものであり、実際とは異なっており、7図柄、バー図柄、ベル図柄、スイカ図柄やチェリー図柄が一般に用いられる。また、一般に、回胴帯はリールテープと呼ばれている。
ステップモータ30a、30b及び30cのそれぞれに対して、回胴センサ31a、31b及び31c(図示せず。)が設けられており、ステップモータの1回転毎に各回胴センサからインデックス信号が1パルス返ってくるようになっている。主制御部100は、このインデックス信号と、出力した駆動パルス信号の数により、基準位置(例えば、窓部3の最下位置)にある図柄番号と回転角度(24分割/図柄)を常に把握している。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、例示したように、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ボーナスが作動するビッグボーナス図柄の「赤7」や「青7」、各種小役入賞図柄のチェリー、スイカ、ベル、及び再遊技が作動するリプレイが描かれている。なお、捨て図柄は有効ライン上に停止しても如何なる役をも構成せず、遊技者に目立たないように、例えば薄い灰色で丸の中に「N」が印刷されている。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果が当選となって役が内部当選した場合には、有効ライン上にその役の図柄を可能な限り引き込む為の引込制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選し、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている所謂リーチ状態で、この有効ラインから4コマ上以内に図柄「7」が位置する場合(即ち、有効ライン上の図柄を含めて5コマ以内に位置する場合)、右停止ボタン10cが停止操作されたとき(図9(A)参照)、主制御部100は、図柄「7」を強制的に有効ライン上に引き込んで「7、7、7」の組み合せとなるように揃える引込制御を行う(図9(B)参照)。
一方、抽選によりいずれかの役が内部当選しているとしても、役に対応する所定の図柄が有効ライン上に表示されなければ遊技者に有利な状態とはならない。例えば、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)は、図9(B)のように表示されなければ作動しないようになっている。なお、この引込制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。主制御部100は、乱数抽選状況(内部当選やハズレ)に応じて、各ドラムの停止位置を規定する停止テーブルを参照して、停止制御を行っている。
図9の例では、リーチ状態において、右ドラム2cの図柄「7」が丁度4コマだけ上にあり、引込制御の対象となって有効ライン上に並ぶことになる。但し、この引込制御は4コマに限定されるものではなく、設計仕様又は法規制に適応させるように、引き込みコマ数をソフト制御で増減させることが可能である。なお、副制御部160は、一般遊技で乱数抽選結果が当選である場合、引込制御により所定の組み合わせで図柄が表示されるように、回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報(操作順序や操作タイミングなどのアシスト情報:AT)を通知するのである。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果がハズレとなって役が不成立の場合(全ての役が内部当選していない場合)には、有効ライン上に入賞又は作動役(ボーナス、小役、リプレイ)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選しておらず、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っているリーチ状態(テンパイ状態)において、遊技者が「目押し」により、この有効ラインから1コマ以内に図柄「7」が位置する状態で、停止ボタン10cが操作されたとき(例えば、「ビタ押し」と呼ばれている。図10(A)参照)、主制御部100は、有効ライン上に「7、7、7」が揃わないように図柄「7」を一つ先まで移動させて強制的にハズレとする回避制御を行う(図10(B)参照)。なお、この回避制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行っており、また不当選の小役図柄が入賞しないように、回避制御を行うようになっている。これらの引込制御や回避制御(蹴飛し制御)は、主制御部100が内部当選状況に従った停止テーブルを参照したり、プログラムによるコントロール制御にて行われる。
図11(A)は、各回胴センサ31a、31b及び31cから出力されるインデックス信号を示しており、T1が0.751秒(つまり、79.9回転/分)で一定となるように主制御部100により制御される。
図柄位置データは駆動パルス信号を分周することにより生成され、駆動パルス信号が24パルス毎にデータが1減算される。つまり、インデックス信号を基準とし、そこから駆動パルス信号が1パルス〜24パルスの範囲で図柄位置データは「21」、駆動パルス信号が25パルス〜48パルスの範囲で図柄位置データは「20」、駆動パルス信号が49パルス〜72パルスの範囲で図柄位置データは「19」、…、駆動パルス信号が481パルス〜504パルスの範囲で図柄位置データは「1」となり、図柄位置データは21〜1をターンアラウンドする。つまり、図柄位置データは「1」の次に「21」に戻る。
駆動パルス信号は、回転ドラムを一定方向に回転させるためにモータコイルに入力される規定パターンの駆動パルスであり、図から分かるようにパターン0〜7の8つのパターン番号がある。この駆動パルス信号としてパターン番号0〜7をモータコイル1相〜4相に3度繰り返して加えると(つまり、24パルス入力すると)、1図柄(1コマ)分だけ回転ドラムが上から下へ回転する。
特に、ステップモータに入力する駆動パルスの入力パルス相データとは、回転ドラムを1コマ駆動させる0〜23の5ビットのデータであり、パターン番号0〜7はその下位3ビットの相データであって、パターン番号に対応する駆動パルスがモータコイル1相〜4相に実際に加わる。従って、ワークRAM(RAM102)にパターン番号のみを記憶した場合でも、入力パルス相データを記憶する相データ記憶手段に該当する。
図11(D)は、各停止ボタンが操作されたときに出力される停止ボタンセンサ信号を示している。この図の場合には、主制御部100は、停止ボタンセンサ信号の立ち上がり時点で、図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「10」(又は、パターン番号「2」)を認識する。
図12(A)に示す通り、この左ドラム2aは矢印の方向(上から下方向)へ回転しており、実線で示した3つの窓部3の上段、中段又は下段の何れかにチェリー図柄が停止すると入賞となって、所定数の遊技メダルが払い出される。なお、図12(A)は、窓部3の上段にチェリー図柄が停止した状態を示している。
主制御部100は、遊技者により変動表示ゲームの開始操作が行われると、内部抽選を行い、その結果、上段チェリー(チェリー1)が当選した場合には、停止ボタンが操作された位置(タイミング)により、チェリー図柄の引込制御(図9参照)又は回避制御(図10参照)を行う。
図12(B)は、引込制御の可能な範囲を示しており、主制御部100は、チェリー図柄が上段丁度の位置からその4コマ上の位置において停止ボタン10aが操作されると、窓部3の上段にチェリー図柄を停止させる(ビタ図柄が上段位置にあると仮定)。なお、実際には停止までに約36ms必要なのでその分だけ上に位置するが、説明の都合上このように記している。また、停止操作から190ms以内に停止することが規定されているので、4コマ滑らない場合もある。
一方、図12(C)及び図12(D)は回避制御等が行われる範囲を示しており、主制御部100は、上段チェリーが当選した場合であっても、チェリー図柄が上段位置から4コマより上の位置(つまり、図12(A)の4よりも上の位置)又は上段位置を少しでも過ぎた位置において停止ボタン10aが操作されると、上段位置の一つ上又は下段位置の一つ下にチェリー図柄を停止させハズレとする。つまり、中段チェリー(チェリー2)又は下段チェリー(チェリー3)が当選していないので、チェリー図柄を強制的に窓部3の外に停止させなければならないのである。
図13(A)及び図13(B)に示す通り、左ドラム2a上のチェリー図柄はコマ番号8及びコマ番号19であるから(図8参照)、上段チェリーが内部当選している場合、窓部3の最下段位置を計測基準とすると、主制御部100は図柄位置データ「15」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「23」、又は、図柄位置データ「5」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「1」及び入力パルス相データ「23」の範囲で停止ボタン10aが操作されるとチェリー図柄を上段に停止させて入賞とする。つまり、適当に停止ボタン10aを操作しても10/21の確率で入賞するだけではなく、当選告知を行うと熟練者であれば目押しを行って100%に近い確率で入賞させることができる。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。例えば、遊技メダルを3枚投入し、左ドラム2aの2枚払い出しのチェリー図柄が窓部3に表示された場合には、上段であれば4枚(2枚×2ライン:第2ライン及び第4ライン)、中段であれば2枚(2枚×1ライン:第1ライン)および下段であれば4枚(2枚×2ライン:第3ライン及び第5ライン)の遊技メダルを払い出す。ただし、この有効ラインは従来から採用されてきた一般的なものであり、後述するように最近では変則ラインも多く存在する。
また、8枚払い出しのベル図柄が窓部3の有効ライン上に揃って表示された場合、中段のみであれば8枚(8枚×1ライン:第1ライン)および上段と右斜め下であれば15枚(8枚×2ラインであるがMAX15枚:第2ライン及び第4ライン)の遊技メダルを払い出す。つまり、入賞の種類に応じて規定されている配当数の遊技媒体を、入賞分だけ合計して払い出すようになっているが、一度の払い出しの最大は15枚である。
表示演出装置11は、副制御部160から演出コマンドを受信するコマンド受信部11a、表示演出制御部11b(ROM11c及びRAM11dを含む)、及びLCDや有機EL、LED等の表示パネル11eとを備えている。なお、この場合、表示演出制御部11bにROM11cを別途設けているが、映像データの全てをROM161に記憶するようにしても問題はない。従って、ROM11cは、ROM161の一部と考えてよい。
演出コマンドは、1バイト長のモードデータと1バイト長のイベントデータからなり、演出内容である演出パターンデータ(動画が主であるが、静止画もある。)とが対応付けて記憶されている。
副制御部160は、主制御部100から各種制御に必要な制御データ(特に、乱数抽選結果の大当り、小当り、再遊技又はハズレを示す各種データが含まれている。)を受信すると、乱数抽選の結果を通知する以前に、制御データに応じた適切な演出コマンドを表示演出装置11側に送信し、コマンド受信部11aがこの演出コマンドを受信して表示演出制御部11bに送信する。
表示演出制御部11bは、演出コマンドを受け取ると、演出コマンドに対応する演出パターンデータをROM11cから読み出してRAM11dにデータ展開し、表示パネル11eに送信することにより、演出コマンドに応じた演出画像を表示画面上に表示するように構成されている。
副制御部160が、例えば演出コマンドとして($Z0$00)を送信すると、表示パネル11eは、ATストックがない状態やATが当選しにくい状態を主に示す低確率ステージの「昼の演出パターン0」を表示する(図17(A)参照)。その一方、副制御部160が演出コマンドとして($Y0$00)を送信すると、表示パネル11eは、ATストックがある状態やATが当選し易い高確率状態を示唆する高確率ステージの「夜の演出パターン0」を表示するようになっている(図17(B)参照)。従って、遊技者は、遊技中に高確率状態を主に示唆する「夜の演出ステージ」が表示されることを切望するのである。但し、ATストックがない状態や非高確率状態でも「夜の演出ステージ」を表示するガセ演出や、その逆のATストックがある状態や高確率状態で「昼の演出ステージ」を表示することもある。
更に、副制御部160が演出コマンドとして($S0$00)を送信すると、表示パネル11eは「城の演出パターン0」に対応する画像である「ドラキュラ城」を、青空の背景画面に重ねて表示(図17(A)参照)したり、月夜の背景画面に重ねて表示(図17(B)参照)するようになっており、その後にドラキュラ城から黄色、赤色又は青色等のコウモリが飛び出してきて、成立した役(小役やリプレイ)に対応する告知画像を表示する(図17(C)参照)。
図17(B)の演出が多段階に発展した場合は、ATストックがある状態やAT放出の期待が大きい前兆演出(激アツ演出)となる。例えば、図18(A)は「ドラキュラ城」が拡大表示されて、鉄門が開いた状態である。そして扉がさらに拡大して(図18(B)参照)、徐々に開き(図18(C)参照)、煌びやかな「ドラキュラ城」の内部が表示される(図18(D)参照)。その後に、主人公と吸血鬼ドラキュラ伯爵とのバトルへと発展し、主人公が勝利すれば、ATストックがありAT放出確定や、ボーナス内部当選中でボーナス放出確定となる。
図19(A)(図17(B)と同じ)の夜の通常画面を表示している状態から、表示画面を右にスクロールし、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、堀り起こされた画面中央の墓穴から主人公のキャラクタを登場(図19(B)参照)させたり、「大当たり」を意味する「BONUS」という文字を表示(図19(C)参照)することにより、激アツなプレミア演出としてもよい。これらの表示演出も全て、副制御部160がプログラムに従って演出コマンドを出力することにより実行される。
本発明の回胴式遊技機の場合、主制御部100が乱数値を発生させる。この乱数値は周期的に0〜65535(m7)の全ての値を一周期に必ず一度だけランダムに発生する。図20(A)は、通常状態(非RT状態)で用いる抽選テーブルであり、スタートレバー9が操作されたタイミングに合わせて、主制御部100が内部抽選をしたときに、乱数値が0〜m1の範囲であればビッグボーナス(BB)が当選となる。即ち、この内部抽選とは、スタート操作時に乱数値を1つだけピックアップ(抽出)し、抽選テーブルと比較して、当選役を決定することである。
同様に、乱数値がm1+1〜m2の範囲でレギュラーボーナス(RB)、乱数値がm2+1〜m3の範囲でチェリー、乱数値がm3+1〜m4の範囲でスイカ、乱数値がm4+1〜m5の範囲でベル及び乱数値がm5+1〜m6の範囲でリプレイが当選となる一方、乱数値がm6+1〜m7の範囲でハズレとなる。
通常、これらのm1〜m7の数値は、法規制(風営法)やゲーム性を考慮して適宜設定されるのであるが、BB当選確率は「1/200」程度、RB当選確率は「1/400」程度、チェリー及びスイカの当選確率は「1/50」程度、ベルの当選確率は「1/6」程度及びリプレイの当選確率は1/7.3となっている。
一方、図20(B)は、高確率再遊技状態(RT状態)で用いる抽選テーブルであり、リプレイタイムではリプレイの当選範囲がαだけ広がるのに対して、ハズレとなる範囲がαだけ狭くなることにより、リプレイの当選確率を「1/2」程度とする。これにより、3枚配当に相当するリプレイ当選の確率が大幅に上がる一方、ハズレとなる確率が下がるので、リプレイタイムにおいては結果的に遊技メダルの払い出し期待値が大幅に向上又は増大することになる。また、主制御部100が、このα値を増減させることにより、リプレイタイムの期待値を所望のものに設定できる。
抽選テーブルの詳細図は省略するが、出玉率の段階設定値1〜6及び投入メダル数(規定数)に対応した6つの抽選テーブル1、抽選テーブル2…抽選テーブル6があり、主制御部は段階設定部150により設定された段階設定値及び投入メダル数に応じて抽選テーブルを選択し、変動表示ゲームにおいてボーナスゲームや複数の小役の内部抽選を実行する。なお、内部抽選でボーナスゲームが当選する期待値は、一般に抽選テーブル1<抽選テーブル2<…<抽選テーブル6となっているので、遊技者は高設定台を追い求めるのである。但し、3枚専用機であれば、メダル数1枚の抽選テーブルは不要である。
BB(ビッグボーナス)とは、「赤7」のBB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと獲得メダル数は0で、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててビッグボーナスゲーム(BBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入し、360枚の払い出しで終了する。
RB(レギュラーボーナス)とは、「青7」のRB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと獲得メダル数は0で、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入し、120枚の払い出しで終了する。なお、これらの役物連続作動装置は、第一種特別役物又は第二種特別役物の何れでもよく、設計仕様に応じて適宜選択される。
チェリー図柄が左ドラムの有効ライン上に停止した場合には、有効ライン1本につき1枚のメダルが獲得される。例えば、有効ラインが図14の表示判定図であれば、左ドラムの中段に停止すれば1枚であるが、上段又は下段であれば有効ラインは2本となり、払い出しは合計2枚となる。
リプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合には、メダル獲得されない再遊技が作動し、フラグエリアにフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。
まず、回胴式遊技機が工場出荷された状態では、デフォルトとして警告モードは「オン状態」、打ち止め設定部180(打ち止め設定スイッチ)は「オフ」で、且つ段階設定値は最低の「1」が設定されているものと仮定する。
遊技ホール側は、遊技者にプレイさせる前に、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、主制御部100は後述するステップS100で初期チェック(ハードウェアの異常チェック等)や初期設定(例えば、打ち止め設定フラグ「1」、ROM101が記憶する段階設定値「1」及び制御データの初期値をRAM102に書き込む)を実行し、副制御部160は警告モードを「オン状態」にセットし、前扉1bが閉められると変動表示ゲームを行うことができるようになる。
この遊技可能状態において、遊技ホール側が再び前扉1bを開けて、入力SW部25を操作(初期化スイッチと音量スイッチを同時に押す操作)したとしても、副制御部160は、主制御部100から出玉率の段階設定モードを意味する制御データを受信していないので、警告モードを「オン状態」から他の状態(「オフ状態」又は「タイマー状態」)へ変更しない。従って、ゴト師などが警告モードを容易に変更できないという特有の効果がある。なお、打ち止め設定フラグ「1」は打ち止め設定部180が「オン」に、「0」は「オフ」に対応する。
遊技ホールの従業員は、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ28cを一旦オフ状態にし、設定変更キーを設定用キースイッチ28aに差し込んで右に回してON状態(図4の設定用キースイッチ拡大図参照)にし、再び電源スイッチ28cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、ステップS100で初期チェックや初期設定が実行された後、主制御部100はステップS110で設定用キースイッチ28aがON状態であるか否かを判断する。
主制御部100は、設定用キースイッチ28aがON状態でなければ、ステップS130へ移行する一方、ON状態であれば、ステップS120で設定変更サブルーチンを呼び出す(設定変更モードへ移行する)。
ステップS120の設定変更モードにおいて、遊技ホール側が遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値「6」を入力し、スタートレバー9を一度叩き設定値を確定させ、設定用キースイッチ28aをOFF状態にすると、主制御部100はステップS100に戻り、設定値を「6」に設定するとともに、再度ハードウェアの初期チェックと初期設定等の必要な処理を行う。
また、主制御部100は、ステップS100で初期画面の表示設定を行う為に、副制御部160に制御データを出力すると、副制御部160は、例えば演出コマンドとして($Y0$01)を表示演出装置11に送信する。その結果、表示パネル11eには、スタート画面として、夜空に満月とドラキュラ城と墓地の画面で構成される「夜の演出パターン1」を表示する(図示せず)。
主制御部100は、段階設定値の変更後にステップS130に移行すると、ドアオープンやホッパーエラー、セレクターエラー等の異常発生のチェックを行い、異常があればステップS140に移行して異常処理の後に再度ステップS100に戻る一方、異常がなければ、ステップS150に移行する。特に、主制御部100は、異常チェックとして、ワークRAM領域に記憶している段階設定値のデータが0〜5(メダル払出枚数表示LED4cに表示される段階設定値は各々1〜6に対応する)の範囲内にあるか否かを確認し、段階設定値が所定の範囲内になければ、表示演出装置11、スピーカ部12及び遊技状態表示LED部13により警告(「EE」エラーの文字表示、発光及び警告音)を発生させてエラー処理(ステップS140の異常処理)を行わせる。
主制御部100は、ステップS150に移行すると、メダル検出センサ130又はベットボタンセンサ140により、遊技者が遊技に必要な数量の遊技メダルを投入したか否かを判断し、所定数だけ投入した場合には、ステップS160に移行する一方、投入していなければステップS130に戻り、メダル投入操作があるまで各ステップをループしながら待機する。
主制御部100は、ステップS160に移行すると、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させたか否か確認し、開始させた場合には、ステップS170に移行する一方、開始させていなければステップS130に戻り、開始操作があるまで各ステップをループしながら待機する。
主制御部100は、ステップS170で変動表示ゲームのメイン処理を実行し、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選を行い、ピックアップ(抽出)した乱数値と現在の内部状態(RT又は非RT)の抽選テーブルとを比較して、内部当選したか否かを判断する(図20の説明参照)。
主制御部100は、副制御部160に抽選結果コマンドとゲームスタート信号を送信するとともに、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄を所定速度で変動させる変動表示ゲームを開始する。
主制御部100は、図9及び図10で説明した通り、遊技者が停止ボタン部10の左停止ボタン10a、中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cを操作して各図柄列(回胴帯)を停止させた場合、有効ライン上に内部当選役に応じた図柄を揃えるための引込制御や、逆に図柄を揃えないための回避制御を行う。また副制御部160は、主制御部100から抽選結果コマンドとゲームスタート信号を受信すると、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出表示等を行うか否かの演出抽選を行い、大当り(ボーナス当選)や小役、リプレイ又はハズレの抽選結果を遊技者に告知する。
主制御部100は、一般遊技の各変動表示ゲームにおいて、所定の図柄が窓部3の有効ライン上に並んで表示されれば役の成立とし、図21に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置18から払い出し、メダル払出口16より排出する。
なお、赤7が3つ揃ったビッグボーナスゲーム(BBゲーム)においては、役物連続作動装置が作動して、獲得枚数が360枚を超えた時点でBBゲームモードを終了する。また、青7が3つ揃ったレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)においては、役物連続作動装置が作動して、獲得枚数が120枚を超えた時点でRBゲームモードを終了する。
この実施例2は、上述の実施例1を改良した関連発明である。
図105は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、左ドラム2aだけが異なり、中ドラム2b及び右ドラム2cが同じ並びの図柄が20個描かれており、ボーナス(第二種BB:役物連続作動装置)が作動する図柄の「白7」、遊技状態をRT3に移行させる図柄の「赤7」及び赤青緑白紫茶の6色の菱形図柄(つまり、6種類の異なる図柄)が描かれている。これらの菱形図柄の内、予め定められた所定の図柄が有効ライン上に表示されると第二種BB(役物連続作動装置)、各種リプレイ(RT変動なし又は各種RT移行リプレイ)、小役及び押し順小役が作動又は入賞する。一方、RT1移行リプレイが作動するか、又は押し順小役を取りこぼして小役コボシ目図柄が有効ライン上に表示されると通常状態(RT1状態)へ転落する。
この「赤7」図柄及び「白7」図柄は「演出用図柄」を兼ねており、スタートレバー9の操作後から停止スイッチが操作可能となるまでのフリーズ状態において、停止ボタン部10の操作を無効にし、その間に主制御部100はドラム部2を利用して、例えば3つの「赤7」図柄や「白7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
主制御部100は、抽選によりAT状態とするゲーム数(例えば、300ゲーム)又はセット数(例えば、1セット50ゲームで10セット)を抽選で決定する。そして、主制御部100は、ゲーム数が300ゲームの場合、変動表示ゲーム(遊技)の遊技状態を参照して、真横や斜めに3つの「赤7」図柄を一直線に3度揃え、一度目は50ゲーム、2度目は100ゲーム、及び三度目は150ゲームと表示して、最終的に「300ゲーム獲得」と表示演出装置11に表示する。また、主制御部100は、セット数が10セットの場合、同様に3つの「赤7」図柄を斜めや横一直線に10度揃え、最終的に「10セット獲得」と表示演出装置11に表示する。なお、この遊技状態とは、ボーナスゲームの1ゲーム目又は終了ゲーム、RT状態が変動した1ゲーム目というものであり、前遊技の当選役や停止位置を参照するものではない。従って、ボーナスが作動した後に、リールを強制的に回転させて図柄をズラすと、「赤7」図柄を一直線に揃えることはできない。
図106は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図106(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)のみが、通常時及びボーナス(第二種BB)作動時に有効となる。つまり、この実施例の場合には、常に投入枚数が3枚で、有効ラインは第1ラインだけとなる。
図107は、通常時及びボーナス作動時の配当表である。
主制御部100は、リール(又はドラム)が3個すべて停止したときに、有効ライン上(図106参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(1)ボーナス1(第2種役物連続作動装置):左ドラム2aに(白7)、中ドラム2bに(白7)、右ドラム2cに(白7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス1(BB1)が付与される。このボーナス1は、例えば当選確率が1/1000で、ボーナス1中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が14枚を超えた時点で終了する。抽選でボーナス1が内部当選し、ボーナス1フラグが立つことにより、ボーナス1が成立可能な状態となる。このボーナス1は、ボーナス役が内部当選していない変動表示ゲームで、抽選により単独で内部当選するようになっており、単独当選した場合には、全てのリールに白7図柄を狙って停止スイッチの操作を行えば成立させることができる。従って、遊技者は白7をDDTポイントとして狙い、停止操作することになる。ボーナス1が作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからボーナスゲーム(ボーナス遊技状態)となるが、主制御部100はこの遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「白7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
ボーナス1が内部当選すると、リプレイ確率が約1/3程度に変動し、ボーナスゲームが終了すると初期状態に戻し、ARTが確定する。
(2)ボーナス2(第2種役物連続作動装置):左ドラム2aに(菱形(赤)/菱形(青)/菱形(黄)/菱形(茶))の何れか、中ドラム2bに菱形(緑)、右ドラム2cに菱形(緑)の4種類が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にボーナス2(BB2)が付与される。このボーナス2は、例えば当選確率が1/10程度で、ボーナス2中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が14枚を超えた時点で終了する。抽選でボーナス2が内部当選し、ボーナス2フラグが立つことにより、ボーナス2が成立可能な状態となる。
このボーナス2は、基本的にボーナス役が内部当選していない変動表示ゲームで、抽選により単独で内部当選するようになっており、単独当選した場合には、停止スイッチの操作に拘わらず、何れかのボーナス2図柄を100%で有効ライン上に引き込んで必ず作動する。つまり、ボーナス2が単独当選すると必ず作動するが、ボーナス2がリプレイ役や小役(ボーナスよりも優先される当選役)と同時当選するように設計した場合には、直ぐに作動しないことも当然考えられる。
ボーナス2が作動することとなった図柄の組合せが表示されると、表示窓の枠外(上段の1つ上)に必ず赤7図柄が一直線に揃っており、次のゲームからボーナスゲーム(ボーナス遊技状態)となるが、主制御部100はこの遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出(「7RUSH」(セブンラッシュ)と称する)を行って、ATの当選を報知する。
このボーナス2は、内部当選しても、図柄が表示されても又は作動が終了してもリプレイ状態を変動(移行)させないので、RT2状態〜RT5状態でボーナス2ゲームを行った後に、再び同じ高確率再遊技状態に戻ることができる。これによって、ART状態を維持しつつ、ボーナス2を連続して放出できるのである。なお、ボーナス2が作動後のボーナスゲームでは、リプレイ役を抽選するが、リプレイ役を内部当選させても、内部抽選の結果に拘わらず小役を入賞させる(つまり、リプレイが作動する確率は0)。特に、内部当選したリプレイ役又は同時当選したリプレイの組合せに応じて、停止ボタンを順押し(左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10c又は左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10b)した場合の入賞小役(14枚又は15枚)を変化させ、払い出し枚数に差をつけるようになっている。この画期的な新技術により純増枚数を大幅に増やすことができる。
(3)通常リプレイ(通常再遊技):各ドラムに所定のリプレイ図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。通常リプレイには、2種類の通常リプレイA及び通常リプレイBがあり、これらの通常再遊技が作動しても再遊技確率(RT状態)は変動しない。
(4)RT1移行リプレイ(再遊技1):各ドラムに所定のリプレイ図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入され、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT1移行リプレイは、後述するRT2状態で他のリプレイ(例えば、通常リプレイやRT3移行リプレイ)と同時に当選し、押し順が正解すると他のリプレイが作動するが、不正解の場合にはRT1移行リプレイが作動して、再遊技確率がRT1状態(リプレイ当選確率が1/7.3の通常リプレイ状態)に転落する。つまり、攻略させない為のペナルティ的なリプレイである。
(5)RT2移行リプレイ(再遊技2):各ドラムに所定のリプレイ図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入され、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT2移行リプレイが作動すると、再遊技確率が約1/1.5のRT2状態に変動する。
(6)RT3移行リプレイ(再遊技3):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT3移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT3状態に変動する。RT3移行リプレイが作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからRT3状態となるが、主制御部100は、この遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
(7)RT4移行リプレイ(再遊技4):左ドラム2aに菱形(白)、中ドラム2bに菱形(紫)、右ドラム2cに菱形(紫)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。なお、ドラム部の下段に「赤7」図柄が3つ横一列になって表示され、遊技者は「赤7」が入賞したかのように感じるので、何ら違和感はない。RT4移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT4状態に変動する。RT4移行リプレイが作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからRT4状態となるが、主制御部100は、この遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
(8)RT5移行リプレイ(再遊技5):左ドラム2aに菱形(紫)、中ドラム2bに菱形(白)、右ドラム2cに菱形(白)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。なお、ドラム部の上段に「赤7」図柄が3つ横一列になって表示され、遊技者は「赤7」が入賞したかのように感じるので、何ら違和感はない。RT5移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT5状態に変動する。RT5移行リプレイが作動することとなった図柄の組合せが表示されると、次のゲームからRT5状態となるが、主制御部100は、この遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照又は認識して、「赤7」図柄を一直線に揃える激アツ・リール演出を行う。
(9)RT6移行リプレイ(再遊技6):左ドラム2aに菱形(紫)、中ドラム2bに菱形(白)、右ドラム2cに菱形(白)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動的に投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。RT6移行リプレイが作動すると、再遊技確率がRT6状態(通常リプレイ状態と同様のリプレイ当選確率が1/7.3の)に変動する。このRT6状態は、いわゆるチャンス状態であり、リプレイ当選確率は1/7.3であるものの上述したRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイが抽選され、当選すればRT3状態〜RT5状態に変動し、ART状態となる。
(10)色菱形小役(非押し順小役):各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。抽選で色菱形小役が内部当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序やタイミングに拘わらず、64種類の色菱形図柄の何れか1つが有効ライン上に停止して必ず入賞する。
(11)AT色菱形小役(押し順小役):停止ボタン部10の操作順序が正解(停止ボタン部10の押し順が押し順データと一致)の場合、特定の色菱形小役(例えば、3つの菱形(緑))を必ず入賞させる一方、不正解の場合には、64種類ある色菱形小役の図柄を揃えて入賞させる時とコボシ目を表示する時、若しくは1枚役を入賞させる当選役を意味する。図103で説明したAT小役(押し順スイカ)と同じ原理であるので、説明を省略する。
(12)1枚小役1〜1枚小役3:各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる(図103参照)。
(13)2種中小役1:各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は14枚となる。但し、通常遊技中には約6万分の1程度でしか当選しない。
(14)2種中小役2:各ドラムに所定の色菱形図柄(色菱形の組合せ図柄)が有効ライン上に揃って表示された場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。但し、通常遊技中には約6万分の1程度でしか当選しない。
(15)AT色菱形小役のコボシ目(1〜n):AT色菱形小役で色菱形小役を取りこぼした時に有効ライン上に表示される特殊図柄(転落図柄)であり、何れか一つの特殊図柄が表示されると再遊技確率がRT1状態(リプレイ当選確率が1/7.3の通常リプレイ状態)に変動する。なお、設定変更後やボーナス1が作動したボーナスゲームの終了後に移行する初期リプレイ状態において、この特殊図柄が表示されてもRT1状態に移行する。
図108は、遊技状態遷移図である。
ボーナス1のボーナスゲームが終了した次のゲーム又は段階設定値が打ち直された次のゲームから、初期状態(「初期リプレイ状態」とも言う。)となって一般ゲームが開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率は約1/7.3であり、この状態から抜けるには上述した押し順小役のコボシ目が有効ライン上に表示されなければならない。また、ボーナス2が内部当選、作動(図柄表示)又は終了しても遊技状態が変わらないので、初期状態に留まり続けることになる。
一般ゲームで押し順小役が内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順(順序又はタイミング)を間違えることにより、コボシ目図柄が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態となる(継続ゲーム数は定められていない。つまり、無限である)。このRT1状態におけるリプレイ確率もまた約1/7.3であり、図107に示した全ての役を含めて乱数抽選され、単独又は複数同時当選可能となる。つまり、初期状態とRT1状態の遊技が、リプレイ確率がほぼ同じ約1/7.3の遊技状態であるが、遊技者が滞在する通常遊技はこのRT1状態である。
RT1状態で、RT2移行リプレイ(再遊技2)が内部当選して作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態(準備状態)となる。また、RT1状態で、通常リプレイB及びRT2移行リプレイ(準備リプレイ)が同時に内部当選すると、記憶する押し順情報(押し順データ)に従って、通常リプレイB又はRT2移行リプレイの何れか一方を作動させる。例えば、押し順情報が「2−1−3」であれば、中停止ボタン10b→左停止ボタン10a→右停止ボタン10cの順に停止操作されるとRT2移行リプレイを作動させる一方、それと異なる停止操作が行われると通常リプレイBを作動させる。このRT1状態では、当選確率が1/3000程度の低確率ではあるが、後述するRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイや、当選確率が1/200程度のRT6移行リプレイが当選するので、ARTゾーンやチャンスゾーンに移行可能である。
RT2状態では2つのボーナス役や小役の当選確率が約1/3なので、ボーナス役、小役及びリプレイ役の合成確率は1/1(100%)又は(65526〜65535)/65536(ハズレの置数が1〜10程度)となる。尚、図中の斜線部は、高確率再遊技状態であることを示している。
このRT2状態では、RT1移行リプレイ(転落リプレイ)及びRT3移行リプレイ(ATリプレイ)が同時に当選し、記憶する押し順情報(押し順データ)に従って、RT1移行リプレイ又はRT3移行リプレイの何れか一方を作動させる。例えば、押し順情報が「3−2−1」であれば、右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aの順に停止操作されるとRT3移行リプレイを作動させる一方、異なる停止操作が行われるとRT1移行リプレイを作動させる。また、押し順小役のコボシ目が表示されてもRT1状態へ転落するので、ART状態では、この正解となる押し順を報知(ナビ)するようになっている。
RT2状態においてRT3移行リプレイが作動すると、3つの赤7図柄が中央横一直線に揃って表示されるので、遊技者はボーナス入賞と同様の激アツな印象を持つ。また、主制御部100は、RT3移行リプレイが作動すると、次の遊技がRT3状態となった最初のゲームであることを参照又は認識して、ドラム部2を利用したフリーズ演出を行う。例えば、ART状態とするゲーム数又はセット数を抽選で決定し、その決定結果に基づいてドラム部2(複数の図柄列)を変動又は回転させ、赤7図柄を真横や斜め一直線にセット数分だけ揃える。これにより、前遊技の当選役や停止位置を参照することなく、リールを用いたフリーズ演出を行うのである。同様に、ボーナス1又はボーナス2が作動すると、次の遊技がBB1状態又はBB2状態となった最初のゲームであることを参照又は認識して、激熱フリーズ演出を行う(詳細は後述する)。
RT2移行リプレイ作動後のRT3状態は、RT2状態と同様にリプレイ確率が約1/1.5であるが、抽選するリプレイの種類がRT2状態とは異なり、通常リプレイB、RT4移行リプレイ及びRT5移行リプレイを抽選し、RT1移行リプレイは作動しないようになっている。
RT3状態においてRT4移行リプレイが作動すると、3つの赤7図柄が下段横一直線に揃って表示される。同様に、RT3状態においてRT5移行リプレイが作動すると、3つの赤7図柄が上段横一直線に揃って表示される。主制御部100は、RT4移行リプレイ又はRT5移行リプレイが作動すると、次の遊技がRT4状態又はRT5状態となった最初のゲームであることを参照又は認識して、ドラム部2を利用した激熱フリーズ演出を行う。このRT4状態では、通常リプレイB、RT3移行リプレイ及びRT5移行リプレイを抽選する。また、RT5状態では、通常リプレイB、RT3移行リプレイ及びRT4移行リプレイを抽選する。両状態共に、RT1移行リプレイは作動しないようになっている。
RT3状態〜RT5状態でアシスト機能が発動すると所謂ART状態となり、それだけでもメダルを減らすことなく遊技を行うことができる。ART状態でAT色菱形小役が当選すると、主制御部100は入賞させる為の押し順を遊技者に報知するので、容易にメダルを獲得できる。一方、押し順を報知しないと、高い確率(5/6程度)でAT色菱形小役を取りこぼし、その時にコボシ目が表示されてRT1状態へ転落する。更に、ボーナス2は1/10程度で頻繁に当選し、BB2中に2ゲームで最大23枚増加するので、5号機回胴式遊技機で今まで実現できなかった純増速度(約4枚/ゲーム)を達成できる。
RT1状態においてRT6移行リプレイが作動すると、次のゲームからRT6状態となる。このRT6状態は、RT1状態と同様にリプレイ確率が約1/7.3であるが、抽選するリプレイの種類がRT1状態とは異なり、通常リプレイA、RT3移行リプレイ、RT4移行リプレイ及びRT5移行リプレイを抽選し、RT1移行リプレイは作動しないようになっている。RT6状態は、所謂チャンスゾーンであり、所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)又は抽選により決定したゲーム数だけAT状態とし、その間はAT色菱形小役の押し順を報知するのでRT1状態へ転落しない。また、チャンスゾーン中にRT3移行リプレイ、RT4移行リプレイ又はRT5移行リプレイを当選させると、RT3状態〜RT5状態になり、自力でARTを引き当てることができるので、遊技者がスタートレバーに力を込める熱い瞬間である。
ボーナス1及びボーナス2は、初期状態及びRT1状態〜RT6状態の全てにおいて当選可能であり、ボーナス1の場合はBB1ゲーム終了後に初期状態に戻る一方、ボーナス2の場合はリプレイ確率を一切変動させずに、BB2ゲーム終了後に元の状態へ戻る。
図109は、BB2のボーナスゲーム中に入賞する小役の対応表である。
左端の当選役は、BB2中に抽選するリプレイ役を示している。初期状態及びRT1状態〜RT6状態の各遊技状態において、内部当選したリプレイ役又は同時当選したリプレイ役の組合せに応じて、BB2のボーナスゲーム中に停止ボタンを順押しすると、右端に示した14枚小役又は15枚小役が入賞するので、1ゲーム又は2ゲームでボーナスゲームが終了し、最低15枚〜最大29枚のメダルが払い出される。なお、停止ボタンを順押し以外で操作すると、必ず15枚小役が入賞する。
初期状態においてBB2のボーナスゲームを行うと、1/7.3で通常リプレイAが当選するのに対し、それ以外でハズレとなる。なお、BB2中は小役を抽選しないが、全ての小役が内部当選した状態となっている。この初期状態では、リプレイの抽選結果に拘わらず、停止ボタンを順押しすると、必ず15枚小役が入賞するので、BB2は1ゲームで終了して純増は12枚(払出しメダル15枚−投入メダル3枚)となる。
同様にRT1状態では、1/7.3で通常リプレイA又はRT2移行リプレイが内部当選し、順押しで15枚小役が入賞するので、BB2は1ゲームで終了する。また、RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの各々が1/3000で内部当選し、その場合には順押しで14小役が入賞するので、BB2が1ゲームで終了せずに、2ゲーム目を行うことになる。RT1状態は非AT中であるが、BB2の1ゲーム目にRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが内部当選すると、制御部(主制御部100及び/又は副制御部160)は順押しを示唆(又は指示、若しくは不指示)し、2ゲーム目に右押しを指示する。また、BB2中にRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが内部当選すると、激アツ演出を行ってATが確定する。
更に、RT6移行リプレイが1/200で内部当選した場合には、順押しで15枚小役が入賞するので、BB2は1ゲームで終了する。その結果、RT1状態では、999/1000の確率で純増を12枚に制限できる。つまり、通常遊技であるRT1状態でBB2を頻繁に当選させても、払い出しを低く抑えることができるのである。
同様にRT2状態では、1/1.5でRT1移行リプレイ又はRT3移行リプレイが内部当選(両リプレイの同時当選でもよい)し、順押しで14小役が入賞するので、その場合にはBB2が1ゲームで終了せずに、2ゲーム目を行うことになる。
RT2状態でAT中(所謂ART中)であれば、制御部は1ゲーム目に順押しを示唆して、2ゲーム目に右押しを指示する。一方、RT2状態で非AT中であれば、1ゲーム目に順押しで14小役が入賞可能であっても、右押しを指示してBB2を1ゲームで強制終了させる。なお、この右押し指示に反して順押しすれば2ゲーム目を行うことが可能であるが、その場合には制御部はART抽選をしないなどの大きなペナルティを遊技者に与えることになる。
他方、RT2状態では1/3でハズレとなり、その場合にはBB2は1ゲームで終了する。その結果、RT2状態のAT中にBB2が当選すると約19.3枚(23枚×2/3+12枚×1/3)のメダルの純増が期待できる。また、非AT中には、右押しを指示するので、純増は12枚となり、AT中と非AT中とで払出し枚数に大きな差をつけることが可能となる。つまり、従来の押し順小役で増やすだけのART技術に加えて、AT小役機能を有するBB2を設けることにより、ART中に純増速度を大幅に向上させることができる。
同様にRT3状態では、1/1.5で通常リプレイBが内部当選し、順押しで14小役が入賞するので、その場合にはBB2が1ゲームで終了せずに、2ゲーム目を行うことになる。RT3状態は一般にART状態であり、制御部はBB2の1ゲーム目に順押しを示唆して、2ゲーム目に右押しを指示する。また、RT4移行リプレイ又はRT5移行リプレイの各々が1/200で内部当選し、制御部は同様の指示を行う。一方、RT3状態では1/3でハズレとなり、BB2は1ゲームで終了する。その結果、RT3状態のAT中にBB2が当選すると約19.3枚のメダルの純増が期待できる。なお、RT4状態及びRT5状態は、このRT3状態と内部当選するRT移行リプレイの種類が異なるだけなので説明を省略する。
同様にRT6状態では、1/7.3で通常リプレイAが内部当選し、順押しで15枚小役が入賞するので、BB2は1ゲームで終了する。また、RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの各々が1/200で内部当選し、その場合には順押しで14小役が入賞するので、BB2が1ゲームで終了せずに、2ゲーム目を行うことになる。RT1状態は非AT中であるが、BB2の1ゲーム目にRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが内部当選すると、制御部は順押しを示唆し、2ゲーム目に右押しを指示する。また、BB2中にRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが内部当選すると、激アツ演出を行ってATが確定する。
図110は、通常時の遊技概要図である。
主制御部100は、ARTの抽選を全て行っており、抽選結果に応じてメインリール(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)による演出を制御する。ARTの抽選契機は、(1)ボーナス2揃い、(2)ボーナス1揃い(白7)、及び(3)赤7揃い(RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイ作動時)である。
副制御部160は表示演出装置11に通常画面を表示しており、主制御部100がボーナス2を作動させると、チャンス画面を表示し、次のゲームのスタートレバー9の開始操作時(レバーON時)にチャンス演出を行うと共に、主制御部100はメインリールによるフリーズ演出を行う。ARTが当選すると、ARTへ移行する一方、ARTがハズレで通常画面に戻る。また、主制御部100がボーナス1を作動させると、副制御部160は大チャンス画面を表示し、その後、同様に表示や動作を行う。主制御部100がRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイを作動させ、赤7を揃わせるとARTが確定する。
図111は、チャンス演出の概要図である。
副制御部160は、主制御部100が第3停止でボーナス2を作動させると、チャンス画面を表示する(図111(A)参照)。主制御部100は、ボーナス2が作動することとなった図柄の組合せが表示されると、表示窓の枠外(上段の1つ上)に赤7図柄が一直線に揃っていることを認識している。主制御部100はこの遊技状態に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照し、次ゲームのスタートレバー9の開始操作時にメインリールによるフリーズ演出を行って、停止ボタン部10の操作を無効にする。
主制御部100は、ドラム部2を所定回数だけ回転させた後に左ドラム2a及び中ドラム2bを中央ラインに赤7図柄を疑似停止させると共に、副制御部160はこの回転と停止に同期させるようにして、赤7図柄を表示演出装置11に停止させる。また、左ドラム2a及び中ドラム2bの疑似停止中には、赤7図柄が上下に震動させる(図111(B)参照)。ARTが不当選の場合には、右ドラム2cの赤7図柄は振動しながら下段に停止し、表示演出装置11の赤7図柄も他の図柄が停止して、最終的に赤7図柄が共に一直線に揃わない(図111(C)参照)。その一方、ARTが当選の場合には、振動を続ける赤7図柄及び表示演出装置11の赤7図柄も一直線に揃って停止して(図111(D)参照)、フリーズ演出が終了する。その後、再び全リールが一定速度で回転して、停止ボタン部10の操作が有効になる(図111(E)参照)。
図112は、7RUSH演出の概要図である。
副制御部160は、主制御部100が第3停止でRT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかを作動させると、表示演出装置11の赤7図柄を一直線に揃えて停止させ、ARTゲーム数の50ゲームを表示する(図112(A)参照)。主制御部100は、7RUSH抽選を行って当選すると、副制御部160にその旨を通知して、7RUSHフリーズ演出を行う。主制御部100は、RT3移行リプレイ〜RT5移行リプレイの何れかが作動すると、遊技状態がRT3〜RT5に移行した最初のゲーム(1ゲーム目)であることを参照し、次ゲームのスタートレバー9の開始操作時にメインリールによる7RUSHフリーズ演出を行って、停止ボタン部10の操作を無効にする。
主制御部100は、ドラム部2を上方向に揃えて回転させ(図112(B)参照)、振動を続ける赤7図柄を中央一直線に揃えて停止させて、ART上乗せゲーム数の50ゲームを表示する(図112(C)参照)。この表示は、当選した回数だけ何度も繰り返されるので、遊技者は興奮と感動を覚える。一方、7RUSHが不当選の場合又は7RUSHが終了する場合は、ドラム部2を順方向に回転させる(図112(D)参照)。これらのフリーズ演出をキャンセルさせる場合には、演出中にMAXベットボタンを操作すればよい。また、MAXベットボタンを連打してメインリールを動かす演出を搭載すれば、遊技者は激アツな気分になる。更に、リール演出中に停止ボタンを押せば、赤7図柄を揃えられるようにしてもよい。
ART実施例1:
小役を押し順で入賞させる為のARTに関する実施例を以下で詳述するが、上記の主実施例で採用可能である。
図23は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が20個描かれており、ボーナスが作動する図柄の「赤7」、「青7」、「黒バー」、各種小役図柄の「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「プラム(赤)」、「プラム(青)」、「プラム(白)」及び再遊技が作動するリプレイが描かれている。
図24は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図24(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入(一般遊技3枚専用:非役物作動時)した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)、第2ライン(上段、上段、上段:上部横ライン)、第3ライン(下段、中段、上段:右上り)の3つが有効となる。
図24(C)は、ボーナスゲーム中において遊技メダルを規定数2枚(BB中)又は規定数3枚(RB中)投入した場合の有効ラインであり、上記の第2ライン及び第4ライン(下段、下段、下段:下部横ライン)の2つが有効となる。
図25は役物未作動時(通常遊技中)の配当表、図26は押し順規定小役の配当表、及び図27は役物連続作動時(ボーナスゲーム中)の配当表である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上(図24参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(1)第一ボーナス(BB1):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が、3つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第一ボーナスゲームが付与される。この第一ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第一ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が360枚を超えた時点で終了する。抽選で第一ボーナスが内部当選し、第一ボーナスフラグが立つことにより、第一ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第一ボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるスイカ(FR1:フルーツ1)やチェリー(CH)、又は弱チャンス目(FR3)や強チャンス目(FR4)と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(2)第二ボーナス(BB2):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(青7)が、3つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第二ボーナスゲームが付与される。この第二ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第二ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が260枚を超えた時点で終了する。抽選で第一ボーナスが内部当選し、第二ボーナスフラグが立つことにより、第二ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第二ボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるスイカ(FR1:フルーツ1)やチェリー(CH)、又は弱チャンス目(FR3)や強チャンス目(FR4)と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(3)第三ボーナス(RB):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(黒バー)が、3つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第三ボーナスゲームが付与される。この第三ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第三ボーナスゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が60枚を超えた時点で終了する。抽選で第三ボーナスが内部当選し、第三ボーナスフラグが立つことにより、第三ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第三ボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるスイカ(FR1:フルーツ1)やチェリー(CH)、又は弱チャンス目(FR3)や強チャンス目(FR4)と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(4)スイカ(FR1:AT抽選役):スイカ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は4枚となる。抽選でスイカが内部当選すると、FR1(フルーツ1)の条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。
また、スイカが内部当選して、アシストストック抽選を行った結果、ハズレ(AT抽選で0回の当選)となった場合には、副制御部160はRAM162のスイカ・カウンタに1を加算する。一方、アシストストック抽選で当選すると、スイカ・カウンタをクリアしてゼロに戻す。即ち、アシストストック抽選で連続してハズレとなった回数をカウントアップして記憶するのがスイカ・カウンタである。このスイカ・カウンタが所定値に達すると、副制御部160はハズレのない抽選テーブルに変更して、アシストストック数を抽選する。例えば、スイカ・カウンタが10に達すると(つまり、10回連続でハズレ)、アシストストック数の抽選を1〜255回の範囲で行い(つまり、ハズレなし)、その後、アシストストック回数だけ1セット20ゲーム続くナビゲーションを行って、ベル小役を入賞させるように遊技者をアシストする。なお、内部的にスイカは、ATストックが当り難いノーマル・スイカとATストックが当り易いチャンス・スイカに分かれており、その比率は5:1となっている。従って、同じスイカでもチャンス・スイカの場合には遊技者の気を引くような派手な演出(例えば、表示演出装置11に緑色の大オーラが出現や複数個のスイカの落下など)がなされる。
(5)ベル(FR2):ベル図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。抽選でベルが内部当選すると、FR2(フルーツ2)の条件装置1個が作動する。FR2は、単独で当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序に拘わらず、何れか一つの有効ライン上にベル図柄が停止して必ず入賞する。なお、後述するように、押し順制御用の複数一部のプラム小役(複数個の押し順規定小役中の複数一部)とベル小役が同時当選すると、複数一部のプラム小役によって決まる押し順で停止操作された場合には、ベル小役が入賞する一方、内部当選中のプラム小役の何れも入賞しない。また、複数一部のプラム小役によって決まる押し順で停止操作されなかった場合には、ベル小役は入賞しないで、殆どの場合ハズレとなるか又は低確率で内部当選中のプラム小役の何れか一つが入賞する。
(6)一枚役1(FR3:弱チャンス目):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚となる。一枚役1は、低確率〜中確率で第一ボーナス〜第三ボーナスの何れかと同時に当選するので、これが表示されると遊技者は胸を躍らせる。
(7)一枚役2(FR4:強チャンス目):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(黒バー)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚となる。一枚役2は、中確率〜高確率で第一ボーナス〜第三ボーナスの何れかと同時に当選するので、これが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(8)押し順規定小役(FR5〜FR31:合計27個):左ドラム2aに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、中ドラム2bに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、右ドラム2cに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れかが有効ライン上に停止すると、獲得枚数は15枚となる(詳細は図26参照)。この押し順規定小役は合計27個(複数個)存在するが、その中の3個(複数一部)がベルと同時に内部当選するようになっており、同時当選中の押し順規定小役で一義的に決まる押し順で停止操作されるとベル小役が入賞する。
(9)チェリー(CH):チェリー図柄が左ドラム2aの有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚となる。抽選でチェリーが内部当選すると、CHの条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。なお、チェリーは単図柄小役であり、中ドラム2b及び右ドラム2cにどの様な図柄が停止しても、入賞には無関係である。
また、チェリーが内部当選して、アシストストック抽選を行った結果、ハズレ(AT抽選で0回の当選)となった場合には、副制御部160はRAM162のチェリー・カウンタに1を加算する。一方、アシストストック抽選で当選すると、チェリー・カウンタをクリアしてゼロに戻す。即ち、アシストストック抽選で連続してハズレとなった回数をカウントアップして記憶するのがチェリー・カウンタである。このチェリー・カウンタが所定値に達すると、副制御部160はハズレのない抽選テーブルに変更して、アシストストック数を抽選する。例えば、チェリー・カウンタが5に達すると(つまり、5回連続でハズレ)、アシストストック数の抽選を1〜255回の範囲で行い(つまり、ハズレなし)、その後、アシストストック回数だけ1セット20ゲーム続くナビゲーションを行って、ベル小役を入賞させるように遊技者をアシストする。なお、内部的にチェリーは、ATストックが当り難いノーマル・チェリーとATストックが当り易いチャンス・チェリーに分かれており、その比率は2:1となっている。従って、同じチェリーでもチャンス・チェリーの場合には遊技者の気を引くような派手な演出(例えば、表示演出装置11に赤色の大オーラが出現や複数個のチェリーの落下など)がなされる。
(10)リプレイ1(RP1):3つのリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP1・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技1が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、後述する他のリプレイ2〜リプレイ4の何れかと同時当選すると、押し順によって何れかのリプレイ図柄が表示されて作動する。
(11)リプレイ2(RP2):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP2・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技2が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、RT1状態(リプレイ確率約1/7.3の初期状態で押し順ベルが当選し、取りこぼし図柄が表示されるとリプレイ確率約1/2程度に上昇した状態)でリプレイ2が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/1.2程度に上昇したRT2状態に移行する。殆どの場合、リプレイ1と同時当選又は他のリプレイと重複当選し、押し順が正解すると遊技者に有利なRT2状態になってアシスト機能が発動する。
(12)リプレイ3(RP3):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ)、右ドラム2cにプラム(赤)、プラム(青)、プラム(白)の何れかが有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP3・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技3が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作によって、次回のゲームは新たなメダルを投入することなく行うことができる。なお、RT1状態(リプレイ確率約1/2程度)でリプレイ3が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/6程度に下降したRT3状態に移行して、10ゲーム間だけチャンスゾーンとなる。このRT3状態において、再びリプレイ4が当選するとアシストストック抽選が高い当選確率で行われるので、遊技者にとって興奮と感動を覚える至福の期間となる。
(13)リプレイ4(RP4):左ドラム2aにプラム(赤)、プラム(青)、プラム(白)の何れか、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP4・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技3が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、殆どの場合、リプレイ4はリプレイ1と同時当選又は他のリプレイと重複当選し、押し順によってリプレイ4又はリプレイ1が作動する。RT1状態(リプレイ確率約1/2程度)で押し順が不正解の場合、リプレイ4が有効ライン上に揃って表示され、リプレイ確率が約1/7.3程度に下降した遊技者にとって不利なRT4状態に移行して、100ゲーム間だけハマリRTゾーンとなる。
(14)リプレイ5(RP5):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP5・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技5が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、リプレイ5は押し順制御用のリプレイで、実際に表示されるのは何れかのボーナスが内部当選中のみであり、それ以外では有効ライン上に揃うことは無い。従って、遊技者は、ボーナスが当選しているか否かが不明な状態でリプレイ5が作動すると、「ボーナス確定」となるので、ほっと一安心するのである。
図28は押し順小役の条件装置の組合せ表である。
押し順小役とは、停止ボタン部10の操作順序が正解の場合にベル小役(第一小役)を入賞させ、不正解の場合にベル小役を入賞させない当選役を意味する。本発明では、第一停止操作が正解するとベル小役が入賞するので、入賞確率は1/3となる。一方、第一停止操作が不正解の場合、ハズレ(小役取りこぼし目)又はプラム小役が2/27の確率で入賞する。よって、払い出しの期待値は、15枚×(1/3+2/27)で約6.1枚となる。
ベル小役と押し順小役の組み合わせは、図示した通り、番号01〜番号27まで27種類存在する。押し順規定小役として27個(種類)の異なるプラム小役があり、その中の3個(複数個の押し順規定小役中の複数一部)とベル小役(第一小役)が一度の乱数抽選で同時に内部当選するようになっている。
番号01〜番号09の何れかが内部当選し、第一停止で左停止ボタン10aが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレとなるか又はプラム小役が低確率で入賞する。同様に、番号10〜番号18の何れかが内部当選して、第一停止で中停止ボタン10bが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレ又はプラム小役が入賞する。また、番号19〜番号27の何れかが内部当選し、第一停止で右停止ボタン10cが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレ又はプラム小役が入賞する。
図29は、条件装置の組合せ及び図柄規定データを示した表である。図29(A)は番号01(図28参照)の押し順小役の条件装置の組合せ表であり、図29(B)は図柄規定データの構成を概念的に示している。
ベル小役と押し順小役の組み合わせとして、番号01が内部当選すると、FR2+FR5+FR9+FR13の条件装置(フラグ)が作動する(図29(A)参照)。従って、遊技者の停止ボタン部10の操作に応じて、FR2のベル・ベル・ベル、FR5のプラム(赤)・プラム(赤)・プラム(赤)、FR9のプラム(青)・プラム(青)・プラム(青)又はFR13のプラム(白)・プラム(白)・プラム(白)の何れか一つの小役が入賞したり、メダルの払い出しがないハズレ(全ての小役が入賞しない状態)になる。
図柄規定データは図柄の停止制御に使用される情報であって、図柄データ(第一情報)及び色データ(第二情報)で構成されている。ベル図柄は、色情報を持っておらず、図柄データの04Hのみで特定される(即ち、単色なので色データは不要である)。一方、プラム図柄は形状が同じではあるが、色が赤青白と異なっているので、プラム(赤)図柄は図柄データが20Hで色データが10H、プラム(青)図柄は図柄データが20Hで色データが20H、プラム(白)図柄は図柄データが20Hで色データが40Hと区別することにより、3色のプラム図柄をそれぞれ特定可能に構成されている。
次に、上述の様に構成された回胴式遊技機の動作について、図面やフローチャート等を参照して詳細に説明する。
図30は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
例えば、乱数抽選により図28に示した番号01が当選すると、上述した通り、FR2+FR5+FR9+FR13の条件装置が作動する。主制御部100は、この状態で遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、記憶する制御情報(左第一停止)と合致した(押し順が「正解」した)と判断するので、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、ベル小役だけを必ず入賞させて15枚のメダルを払い出す。即ち、主制御部100は、3つの図柄列を変動させる変動表示ゲームを開始し、抽選によりベル小役及び押し順規定小役である27個のプラム小役の内、3個を同時に内部当選させる。この3個のプラム小役で決まる押し順で停止ボタン部10が操作されると、ベル小役を入賞させる一方、後述するように、同時に内部当選した3個のプラム小役の何れも入賞させないように停止制御を行うのである。
図30(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.8のチェリーが基準位置にある時に停止操作すると(左ドラム2aの下段位置にNo.8のチェリーが即止まり可能な状態。図30(B)参照)、主制御部100は有効ラインの何れかにベル図柄が最短で止まるように引込制御を行う。この場合、2コマ上にあるNo.4のベル図柄を第2ライン(上段、上段、上段:上部横ライン)に停止させる(図30(C)参照)。
図31は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
ドラム部2の全てのドラムが回転している状態(図30(A)参照)で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.6のリプレイが基準位置にある時に停止操作すると(左ドラムの下段位置にNo.6のリプレイが即止まり可能状態。)、主制御部100はドラムを即止めして、図30(C)と同様に、No.4のベル図柄を第2ライン(上段、上段、上段:上部横ライン)に停止させる(図31(A)参照)。
一方、図30(A)の状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.5のプラム(赤)が基準位置にある時に停止操作すると(左ドラムの下段位置にNo.5のプラム(赤)が即止まり可能状態。)、主制御部100はドラムを即止めして、No.4のベル図柄を第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)に停止させる(図31(B)参照)。
また、図30(A)の状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.4のベルが基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100はドラムを即止めして、No.4のベル図柄を第3ライン(下段、中段、上段:右上り)に停止させる(図31(C)参照)。
図32は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図32(A)は、図31(A)と同じであり、左ドラム2aが停止してベル図柄が上段に表示された状態において、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.4のベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させる(図32(B)参照)。なお、中ドラム2b上の4つのベル図柄は4コマ間隔で配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させて、リーチ状態にすることが可能である。
また、図32(A)の状態から、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.6のベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図32(C)参照)。なお、中ドラム2b上の4つのベル図柄は4コマ間隔で配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させて、リーチ状態にすることが可能である。
なお、「リーチ状態」とは、最後に回転している一つの図柄列以外の図柄列の有効ライン上に、所定役を構成する図柄が揃っている状態であって、最後の回転図柄列が停止したときに、所定図柄が有効ライン上に表示されたら、該所定役が入賞する状態である(図32(B)及び図32(C)参照)。このリーチ状態は、同義語として所定役の「テンパイ状態」とも言われており、図32では、ベル小役の「リーチ状態」又は「テンパイ状態」となっている。
図33は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図33(A)は、図32(B)と同様に、左ドラム2a及び中ドラム2bが停止して、ベル図柄が第2ライン上に2つ揃って表示され、ベル小役がリーチ状態となっており、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.6のベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させ、第2ライン上にベル小役を入賞させる(図33(A)右図参照)。なお、前述したとおり、右ドラム2c上の4つのベル図柄は4コマ間隔で配置されているので、ベル小役のリーチ状態から、引込範囲(現在の規則では「4コマ」)にある何れかのベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させて、ベル小役を入賞させることが可能である。
また、図33(B)左図の状態から、遊技者が第三停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.4のベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させて、第2ライン上にベル小役を入賞させる(図33(B)右図参照)。なお、右ドラム2cと同様に、中ドラム2b上の4つのベル図柄は4コマ間隔で配置されているので、ベル小役のリーチ状態から、引込範囲にある何れかのベル図柄を中ドラム2bの上段に停止させて、ベル小役を入賞させることが可能である。そして、図33(A)及び図33(B)に示した通り、主制御部100はベル小役(第一小役)を入賞させた場合には、同時に内部当選している3つの押し順規定小役であるFR5のプラム(赤)・プラム(赤)・プラム(赤)、FR9のプラム(青)・プラム(青)・プラム(青)又はFR13のプラム(白)・プラム(白)・プラム(白)の何れも入賞させない。また、この時には27種類全てのプラム小役がリーチ状態になることもない。つまり、図33(A)左図又は図33(B)左図で、ベル小役がリーチ状態になる一方、ベル小役のリーチ状態においてはプラム小役がリーチ状態にもならないので、当然に入賞することもない。
なお、上記では番号01が当選し、押し順が正解してベル小役が入賞する場合を説明したが、図28に示した番号02〜番号09が当選した場合も、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、ベル小役だけが必ず入賞する。また同様に、図28に示した番号10〜番号18が当選した場合には、第一停止で中停止ボタン10bが操作されたとき、又は、番号19〜番号27が当選した場合には、第一停止で右停止ボタン10cが操作されたとき、ベル小役だけが必ず入賞する。即ち、停止ボタン部10の第一停止操作だけで、ベル小役の入賞又は非入賞が決まり、図柄の停止制御動作は同じなので説明を省略する。
図34〜図35は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図30で説明したとおり、乱数抽選により番号01(図28参照)が当選すると、FR2+FR5+FR9+FR13の条件装置が作動する。主制御部100は、この状態で遊技者が第一停止で中停止ボタン10bを操作すると、記憶する制御情報(左第一停止)と合致しない(押し順が「不正解」)と判断し、同時当選しているFR5+FR9+FR13の何れかの図柄を最初に有効ライン上に引き込む一方、ベル図柄を有効ライン上から蹴飛ばすので、その後の第二停止操作及び第三停止操作をどの様に行っても、ベル小役を入賞させないように停止制御を行う。また、この場合において、主制御部100はベル小役をリーチ状態にすることもなく不成立とするが、この点は本発明の特許性を肯定する最重要な構成要件である。
図34(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で中停止ボタン10bを、No.7のプラム(白)が基準位置にある時に停止操作すると(中ドラム2bの下段位置にNo.7のプラム(白)が即止まり可能な状態。図34(B)参照)、主制御部100はFR5+FR9+FR13の中ドラム図柄である赤青白何れかのプラム図柄(図29(A)参照)を、中ドラム2bの上段位置に止まるように、3コマ滑らせる引込制御を行う(図34(C)参照)。なお、この場合、主制御部100はFR5の中ドラム図柄であるプラム(赤)を第2ライン上に停止させているが、プラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(中ドラム上段に赤色)。つまり、図29(B)で示したとおり、プラム図柄は図柄データ及び色データで構成されているが、第一停止制御中には色データ処理を省略し、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置を計算する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
また、ベル図柄は中ドラム2bの下段位置に停止しており、有効ラインから外れているので、その後の停止操作でベル小役が入賞する可能性は完全に無くなっている。この点(第一停止の押し順が不正解の場合に、第一小役であるベル小役の入賞可能性を無くす点)は、本発明の特許性を肯定する構成要件の一つである。
図34(C)以外の停止態様として、中ドラム2bの上段位置に(1)No.7のプラム(白)が停止する場合(図35(A)参照)、(2)No.12のプラム(青)が停止する場合(図35(B)参照)、及び(3)No.17のプラム(青)が停止する場合(図35(C)参照)があるが、第一停止の押し順に不正解だと、図34(C)と同様に、この時点でベル小役の入賞可能性が無くなっている。
図36は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図36(A)は、図34(C)と同じであり、中ドラム2bが停止してNo.2のプラム(赤)図柄が上段に表示された状態において、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のプラム(赤)図柄を左ドラム2aの上段に停止させる(図36(B)参照)。なお、左ドラム2a上の4つのプラム図柄は4コマ間隔で配置されているので、内部当選している3個のプラム小役図柄と無関係に、引込範囲にある何れかのプラム図柄を左ドラム2bの上段に停止させて、27種類あるプラム小役の何れかをリーチ状態にすることが可能である。この場合、主制御部100は赤青白何れかのプラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(左ドラム上段に赤色、中ドラム上段に赤色)。
図36(B)の場合は、内部当選しているFR5のプラム(赤)図柄が左ドラム上段及び中ドラム上段に(第2ライン上に)停止しているので、FR5が入賞する可能性は残されている。しかし、図36(C)の場合も、RAM102に左ドラム上段に白色、中ドラム上段に赤色が停止していることを記憶しており、主制御部100は図26に示したFR23〜FR25がリーチ状態になっていることを認識しているが、それらの条件装置が作動していないので、最終的にハズレになるように図柄の停止制御を行う。また、主制御部100は、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置の計算に要する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
図37は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図37(A)は、図36(B)と同じであり、プラム(赤)図柄が左ドラム上段及び中ドラム上段に(第2ライン上に)停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の内、FR5がリーチ状態となっており、第2ライン上にプラム(赤)図柄が揃って入賞する可能性がある。つまり、図37(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図37(A)の状態で、最後に回転している右ドラム2cに対応する右停止ボタン10cが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な右ドラム2cの上段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄がプラム(赤)図柄であれば、内部当選中の押し順規定小役の一つであるFR5に一致するので、プラム(赤)図柄を第2ライン上に停止させて入賞させる(図37(B)参照)。その一方、引き込み駒数以内にあるのがプラム(赤)図柄以外であれば、主制御部100は、リーチ状態となったFR5を入賞させないように右ドラム2cの停止制御を行う。例えば、No.10のプラム(白)図柄が右ドラム2cの上段に位置すれば、3コマ下に滑らせてNo.7のリプレイ図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図37(C)参照)。このプラム図柄、プラム図柄、リプレイ図柄は、小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図38は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図38(A)は、図36(C)と同じであり、第2ライン上である左ドラム上段にプラム(白)図柄、中ドラム上段にプラム(赤)図柄が停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の何れもがリーチ状態となっておらず、第2ライン上にプラム図柄が揃って入賞する可能性はない。つまり、図38(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図38(A)の状態で、最後に回転している右ドラム2cに対応する右停止ボタン10cが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な右ドラム2cの上段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄が赤青白何れのプラム図柄であっても、内部当選中の押し順規定小役であるFR5+FR9+FR13に一致しないので、引き込み駒数以内にあるリプレイ図柄を右ドラム2cの上段に停止させるように右ドラム2cの停止制御を行う。例えば、No.10のプラム(白)図柄が右ドラム2cの上段1コマ上に位置すれば(図38(B)参照)、4コマ下に滑らせてNo.7のリプレイ図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図38(C)参照)。このプラム図柄、プラム図柄及びリプレイ図柄は、上述したとおり小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図39は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図39(A)は、図36(A)と同じであり、中ドラム2bが停止してNo.2のプラム(赤)図柄が上段に表示された状態において、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のプラム(赤)図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図39(B)参照)。なお、右ドラム2c上の4つのプラム図柄は4コマ間隔で配置されているので、内部当選している3個のプラム小役図柄と無関係に、引込範囲にある何れかのプラム図柄を右ドラム2cの上段に停止させて、27種類あるプラム小役の何れかをリーチ状態にすることが可能である。この場合、主制御部100は赤青白何れかのプラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(中ドラム上段に赤色、右ドラム上段に赤色)。
図39(B)の場合は、内部当選しているFR5のプラム(赤)図柄が中ドラム上段及び右ドラム上段に(第2ライン上に)停止しているので、FR5が入賞する可能性は残されている。しかし、図39(C)の場合も、RAM102に中ドラム上段に赤色、右ドラム上段に白色が停止していることを記憶しており、主制御部100は図26に示したFR7、FR16及びFR25がリーチ状態になっていることを認識しているが、それらの条件装置が作動していないので、最終的にハズレになる様に図柄の停止制御を行う。また、主制御部100は、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置の計算に要する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
図40は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図40(A)は、図39(B)と同じであり、プラム(赤)図柄が中ドラム上段及び右ドラム上段に(第2ライン上に)停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の内、FR5がリーチ状態となっており、第2ライン上にプラム(赤)図柄が揃って入賞する可能性がある。つまり、図40(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図40(A)の状態で、最後に回転している左ドラム2aに対応する左停止ボタン10aが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な左ドラム2aの上段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄がプラム(赤)図柄であれば、内部当選中の押し順規定小役の一つであるFR5に一致するので、プラム(赤)図柄を第2ライン上に停止させて入賞させる(図40(B)参照)。その一方、引き込み駒数以内にあるのがプラム(赤)図柄以外であれば、主制御部100は、リーチ状態となったFR5を入賞させないように左ドラム2aの停止制御を行う。例えば、No.15のプラム(白)図柄が左ドラム2aの上段に位置すれば、4コマ下に滑らせてNo.11のリプレイ図柄を左ドラム2aの上段に停止させる(図40(C)参照)。このリプレイ図柄、プラム図柄、プラム図柄は、小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図41は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図41(A)は、図39(C)と同じであり、第2ライン上である中ドラム上段にプラム(赤)図柄、右ドラム上段にプラム(白)図柄が停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の何れもがリーチ状態となっておらず、第2ライン上にプラム図柄が揃って入賞する可能性はない。つまり、図41(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図41(A)の状態で、最後に回転している左ドラム2aに対応する左停止ボタン10aが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な左ドラム2aの上段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄が赤青白何れのプラム図柄であっても、内部当選中の押し順規定小役であるFR5+FR9+FR13に一致しないので、引き込み駒数以内にあるリプレイ図柄を左ドラム2aの上段に停止させるように左ドラム2aの停止制御を行う。例えば、No.15のプラム(白)図柄がドラム2cの上段に位置すれば(図41(B)参照)、4コマ下に滑らせてNo.11のリプレイ図柄をドラム2cの上段に停止させる(図41(C)参照)。このリプレイ図柄、プラム図柄、プラム図柄は、上述したとおり小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図42〜図43は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図30で説明したとおり、乱数抽選により番号01(図28参照)が当選すると、FR2+FR5+FR9+FR13の条件装置が作動する。主制御部100は、この状態で遊技者が第一停止で右停止ボタン10cを操作すると、記憶する制御情報(左第一停止)と合致しない(押し順が「不正解」)と判断し、同時当選しているFR5+FR9+FR13の何れかの図柄を最初に有効ライン上に引き込む一方、ベル図柄を有効ライン上から蹴飛ばすので、その後の第二停止操作及び第三停止操作をどの様に行っても、ベル小役を入賞させないように停止制御を行う。また、この場合において、主制御部100はベル小役をリーチ状態にすることもなく不成立とするが、この点は本発明の特許性を肯定する最重要な構成要件である。
図24(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で右停止ボタン10cを、No.9の黒バーが基準位置にある時に停止操作すると(右ドラム2cの下段位置にNo.9の黒バーが即止まり可能な状態。図42(B)参照)、主制御部100はFR5+FR9+FR13の右ドラム図柄である赤青白何れかのプラム図柄(図29(A)参照)を、右ドラム2cの中段位置に止まるように3コマ滑らせる引込制御を行う(図42(C)参照)。なお、この場合、主制御部100はFR5の右ドラム図柄であるプラム(赤)を第1ライン上に停止させているが、プラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(右ドラム中段に赤色)。つまり、図29(B)で示したとおり、プラム図柄は図柄データ及び色データで構成されているが、第一停止制御中には色データ処理を省略し、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置を計算する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
また、ベル図柄は右ドラム2cの下段位置に停止しており、有効ラインから外れているので、その後の停止操作でベル小役が入賞する可能性は完全に無くなっている。この点(第一停止の押し順が不正解の場合に、第一小役であるベル小役の入賞可能性を無くす点)は、本発明の特許性を肯定する構成要件の一つである。
図42(C)以外の停止態様として、右ドラム2cの中段位置に(1)No.10のプラム(白)が停止する場合(図43(A)参照)、(2)No.15のプラム(青)が停止する場合(図43(B)参照)及び(3)No.20のプラム(青)が停止する場合(図43(C)参照)があるが、第一停止の押し順に不正解だと、図42(C)と同様に、この時点でベル小役の入賞可能性が無くなっている。
図44は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図44(A)は、図42(C)と同じであり、右ドラム2cが停止してNo.5のプラム(赤)図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のプラム(赤)図柄を左ドラム2aの中段に停止させる(図44(B)参照)。なお、左ドラム2a上の4つのプラム図柄は4コマ間隔で配置されているので、内部当選している3個のプラム小役図柄と無関係に、引込範囲にある何れかのプラム図柄を左ドラム2bの中段に停止させて、27種類あるプラム小役の何れかをリーチ状態にすることが可能である。この場合、主制御部100は赤青白何れかのプラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(左ドラム中段に赤色、右ドラム中段に赤色)。
図44(B)の場合は、内部当選しているFR5のプラム(赤)図柄が左ドラム中段及び右ドラム中段に(第1ライン上に)停止しているので、FR5が入賞する可能性は残されている。しかし、図44(C)の場合も、RAM102に左ドラム中段に白色、右ドラム中段に赤色が停止していることを記憶しており、主制御部100は図26に示したFR23、FR26及びFR29がリーチ状態になっていることを認識しているが、それらの条件装置が作動していないので、最終的にハズレになるように図柄の停止制御を行う。また、主制御部100は、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置の計算に要する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
図45は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図45(A)は、図44(B)と同じであり、プラム(赤)図柄が左ドラム中段及び右ドラム中段に(第1ライン上に)停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の内、FR5がリーチ状態となっており、第1ライン上にプラム(赤)図柄が揃って入賞する可能性がある。つまり、図45(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図45(A)の状態で、最後に回転している中ドラム2bに対応する中停止ボタン10bが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な中ドラム2bの中段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄がプラム(赤)図柄であれば、内部当選中の押し順規定小役の一つであるFR5に一致するので、プラム(赤)図柄を第1ライン上に停止させて入賞させる(図45(B)参照)。その一方、引き込み駒数以内にあるのがプラム(赤)図柄以外であれば、主制御部100は、リーチ状態となったFR5を入賞させないように中ドラム2bの停止制御を行う。例えば、No.7のプラム(白)図柄が中ドラム2bの中段に位置すれば、2コマ下に滑らせてNo.5のリプレイ図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図42(C)参照)。このプラム図柄、リプレイ図柄、プラム図柄は、小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図46は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図46(A)は、図44(C)と同じであり、第1ライン上である左ドラム中段にプラム(白)図柄、右ドラム中段にプラム(赤)図柄が停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の何れもがリーチ状態となっておらず、第1ライン上にプラム図柄が揃って入賞する可能性はない。つまり、図46(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図46(A)の状態で、最後に回転している中ドラム2bに対応する中停止ボタン10bが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な中ドラム2bの中段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄が赤青白何れのプラム図柄であっても、内部当選中の押し順規定小役であるFR5+FR9+FR13に一致しないので、引き込み駒数以内にあるリプレイ図柄を中ドラム2bの中上段に停止させるように中ドラム2bの停止制御を行う。例えば、No.7のプラム(白)図柄が中ドラム2bの上段1コマ上に位置すれば(図46(B)参照)、4コマ下に滑らせてNo.5のリプレイ図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図46(C)参照)。このプラム図柄、リプレイ図柄及びプラム図柄は、上述したとおり小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図47は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図47(A)は、図44(A)と同じであり、右ドラム2cが停止してNo.5のプラム(赤)図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.2のプラム(赤)図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図47(B)参照)。なお、中ドラム2b上の4つのプラム図柄は4コマ間隔で配置されているので、内部当選している3個のプラム小役図柄と無関係に、引込範囲にある何れかのプラム図柄を中ドラム2bの中段に停止させて、27種類あるプラム小役の何れかをリーチ状態にすることが可能である。この場合、主制御部100は赤青白何れかのプラム図柄を引き込むときに図柄データ「20H」のみを検索して、合致した図柄を所定位置に停止させ、時間的に余裕のある図柄の停止後に実際に停止したプラム図柄の色をRAM102に記憶する(中ドラム中段に赤色、右ドラム中段に赤色)。
図47(B)の場合は、内部当選しているFR5のプラム(赤)図柄が中ドラム中段及び中ドラム中段に(第1ライン上に)停止しているので、FR5が入賞する可能性は残されている。しかし、図47(C)の場合も、RAM102に中ドラム中段に白色、右ドラム中段に赤色が停止していることを記憶しており、主制御部100は図26に示したFR11、FR20及びFR29がリーチ状態になっていることを認識しているが、それらの条件装置が作動していないので、最終的にハズレになるように図柄の停止制御を行う。また、主制御部100は、図柄データのみを用いて何れかのプラム図柄を引き込んでおり、その分だけ停止位置の計算に要する時間を少なくできるので、ドラム停止時の図柄の位置ズレを無くすことができる。
図48は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図48(A)は、図47(B)と同じであり、プラム(赤)図柄が中ドラム中段及び右ドラム中段に(第1ライン上に)停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の内、FR5がリーチ状態となっており、第1ライン上にプラム(赤)図柄が揃って入賞する可能性がある。つまり、図48(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図48(A)の状態で、最後に回転している左ドラム2aに対応する左停止ボタン10aが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な左ドラム2aの中段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄がプラム(赤)図柄であれば、内部当選中の押し順規定小役の一つであるFR5に一致するので、プラム(赤)図柄を第1ライン上に停止させて入賞させる(図48(B)参照)。その一方、引き込み駒数以内にあるのがプラム(赤)図柄以外であれば、主制御部100は、リーチ状態となったFR5を入賞させないように左ドラム2aの停止制御を行う。例えば、No.15のプラム(白)図柄が左ドラム2aの中段に位置すれば、4コマ下に滑らせてNo.11のリプレイ図柄を左ドラム2aの中段に停止させる(図48(C)参照)。このリプレイ図柄、プラム図柄、プラム図柄は、小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
図49は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図49(A)は、図47(C)と同じであり、第1ライン上である中ドラム中段にプラム(白)図柄、右ドラム中段にプラム(赤)図柄が停止しているので、内部当選しているFR5+FR9+FR13の何れもがリーチ状態となっておらず、第1ライン上にプラム図柄が揃って入賞する可能性はない。つまり、図49(A)に示す様に、主制御部100は押し順が不正解であれば、ベル小役をリーチ状態とすることなく、全ての押し順規定小役図柄(27種類あるプラム小役図柄)の何れか一つを停止させてリーチ状態とするのである。この場合、プラム小役が内部当選しているか否かは判断しないので、処理時間が短くなり図柄停止制御を素早く行うことが可能となる。
図49(A)の状態で、最後に回転している左ドラム2aに対応する左停止ボタン10aが停止操作された場合、主制御部100は引き込み駒数以内(この場合、即止まり可能な左ドラム2aの中段位置を含めて5コマ以内)にあるプラム図柄が赤青白何れのプラム図柄であっても、内部当選中の押し順規定小役であるFR5+FR9+FR13に一致しないので、引き込み駒数以内にあるリプレイ図柄を左ドラム2aの中段に停止させるように左ドラム2aの停止制御を行う。例えば、No.15のプラム(白)図柄がドラム2cの中段に位置すれば(図49(B)参照)、4コマ下に滑らせてNo.11のリプレイ図柄をドラム2cの中段に停止させる(図49(C)参照)。このリプレイ図柄、プラム図柄、プラム図柄は、上述したとおり小役取りこぼし目と呼ばれる特殊図柄であり、リプレイ確率が1/7.3の初期状態において特殊図柄が有効ライン上に表示されると、所定ゲーム数間だけリプレイ確率が高確率(1/2)のRT1状態となる。
なお、上記では番号01が当選し、押し順が不正解してベル小役が入賞しない場合を説明したが、図28に示した番号02〜番号09が当選した場合も、遊技者が第一停止で左停止ボタン10a以外を操作すると、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、ベル小役は入賞することはない。また同様に、図28に示した番号10〜番号18が当選した場合には、第一停止で中停止ボタン10b以外が操作されたとき、又は、番号19〜番号27が当選した場合には、第一停止で右停止ボタン10c以外が操作されたとき、ベル小役は入賞することはない。即ち、停止ボタン部10の第一停止操作だけで、ベル小役の入賞又は非入賞が決まり、プラム小役の入賞又は小役取りこぼし目に関する図柄の停止制御動作は同じなので説明を省略する。
図50は、図柄停止処理サブルーチンを示すフローチャートである。実線は主制御部100が実行し、破線は副制御部160が実行する処理を示している。
主制御部100は、図22のステップS170のゲームメイン処理において、遊技者のスタートレバー9の操作(スタート信号の受信タイミング)に伴って乱数抽選を実行し、このサブルーチンを呼び出した後、ドラム部2を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。
主制御部100は、ステップS200で告知信号(コマンドやデータ等)を出力し、抽選結果や内部状態(ボーナスフラグ、RT状態、ボーナス後の消化ゲーム数等)を副制御部160に通知して、ステップS210へ移行する。
副制御部160は、告知信号を受信すると、ステップSS100でコマンドやデータ等により、押し順小役(図28に示した条件装置の組合せ番号01〜番号27)の何れかが当選したか否かを確認し、当選していなければ終了する一方、当選していればステップSS110へ移行する。
副制御部160は、ステップSS110でATストックの有無を確認し、ATストックが無ければ終了する一方、ATストックが有ればステップSS120へ移行する。
副制御部160は、ステップSS120でATストックを放出(AT機能を発動)させる条件が成立しているか否かを確認し、成立していなければ終了する一方、成立していればステップSS130へ移行する。
副制御部160は、ステップSS130でAT機能を発動し、停止ボタン操作の押し順を告知して、この処理を終了する。具体的にこのAT機能は、男性の声で「左だ」、「中だ」、「右だ」や女性の声で「左よ」、「中よ」、「右よ」との音声と共に、表示演出装置11に映像で表示する。
主制御部100は、ステップS210へ移行すると、内部当選している押し順小役(番号01〜番号27)によって決まる押し順で停止操作されることにより、押し順が正解と判断すると、ステップS220でベル小役を入賞させて終了する一方、押し順が不正解であればステップS230へ移行する。
主制御部100は、ステップS230へ移行すると、ドラム部2の二つが停止した時点で27種類あるプラム小役の何れか一つをリーチ状態にし、ステップS240でドラム部2の最終停止操作時点でリーチ状態となったプラム小役が入賞可能か判断し、入賞可能であればステップS250でプラム小役を入賞させて終了する一方、入賞不可であればステップS260で特殊図柄(取りこぼし目)を表示し、高確率再遊技状態であるRT1状態にして終了する。
図51は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、遊技状態に応じて、表示演出装置11に表示する演出映像を切り替えて表示する。図51(A)は昼ステージ画面であり、ATの当選確率が低い状態で用いられる。図51(B)は夜ステージ画面であり、主にボーナスの内部当選中やATの当選確率が高い状態で用いられるので、この画面が表示されると、遊技者はボーナスやAT放出の期待感で気持ちが高揚する。副制御部160は、中段チェリー(業界では「単チェ」と呼ばれている)、スイカや単独当選して押し順とは無関係に揃う強ベル等のレア小役が当選し、その後の移行抽選で更に当選すると、昼の通常画面から夜の画面に切り替える。一方、リプレイが当選するたびに所定の確率で転落抽選が行われるので、一般遊技中は昼の通常画面と夜の画面が所定の頻度で交互に表示される。一般に、これらの表示画面は、遊技者に正しいモード示唆を行う為に、ボーナス内部当選中、低確率状態や高確率状態などの滞在モードに応じて、時刻や天候等が変更されるが、ガセ演出も適宜行うことによって遊技者の期待感を更に煽ることができる。
図51(C)は夜のカミナリ画面であり、夜ステージ画面から遊技者がスタートレバーを操作して変動表示ゲームを開始すると、副制御部160は、レア小役が当選した場合など所定条件が成立する度にアシスト抽選(AT抽選)を行う。副制御部160は、AT抽選を行うと、その旨を遊技者に伝える為、雷鳴と共に夜ステージ画面にカミナリを落とす演出を行う。また、ボーナスやATを放出する前兆演出として、夜のカミナリ画面が用いられる。特に、ボーナスが当選した場合には、昼ステージ画面から夜ステージ画面に急激に変化させて、少なくとも2度の雷連続演出を行ってボーナス確定を示唆する。また、昼ステージ画面から3度連続して雷演出を行った場合には、ボーナス確定とAT抽選に当選したことを示唆する。従って、雷鳴とカミナリを適度に発生させることで、遊技者の期待感を煽ることができる。
上述したAT抽選は、ナビ抽選(「ナビゲーション抽選」の省略名称)とも呼ばれており、AT機能が発動すると、押し順小役を入賞又は転落リプレイを回避させる為に、副制御部160は停止ボタン部10の操作順序を告知する。また、AT抽選で当選すると、AT機能を即座に発動するのではなく、ATストック(貯蔵又は蓄え)として加算して記憶しておき、所望のタイミングで一気に放出することにより、大量のメダルを遊技者に獲得させることが可能である。例えば、当選確率が非常に低い赤7揃いのプレミアボーナスが当選した後のRT状態(高確率再遊技状態)で、50ゲーム1セットのATストックを全て放出し、更にART中にAT抽選を行えば、RTにより持ち玉を減らすことなく、延々にARTが継続するので出玉の塊を作り出すことができる。
図52は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、ボーナス当選を告知する場合、図51(C)のカミナリ演出を行った次の変動表示ゲームで、再び夜のステージ画面を表示し(図52(A)参照)、停止ボタン部10の操作に応じて、プレートを持った2匹のコウモリが遠くから近付いて、徐々に「BONUS」文字が認知できるように表示し(図52(B)参照)、最後に飛び去るコウモリ告知演出を行う。
また、夜のステージ画面を表示している状態から、表示画面を右にスクロールして、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、堀り起こされた画面中央の墓穴から主人公のキャラクタを登場させることにより、遊技者にとって激アツなプレミア演出としてもよい(図52(C)参照)。
図53は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、AT放出を告知する場合、ボーナス告知と同様にカミナリ演出を行った次の変動表示ゲームで、再び夜のステージ画面を表示し(図53(A)参照)、停止ボタン部10の操作に応じて、プレートを持った2匹のコウモリが遠くから近付いて、徐々にアシスト機能の発動を意味する「ART START」の文字が認知できるように表示し(図53(B)参照)、最後に飛び去るコウモリ告知演出を行う。
また、夜のステージ画面を表示している状態から、表示画面を右にスクロールして、墓地が拡大されてキャラクタの執事が「オリャー」という叫び声と「ティロロロローン」という効果音と共に、画面中央の墓穴から「ART START」が書かれたプレートを堀り起こすことにより、遊技者にとって激アツなプレミア演出としてもよい(図53(C)参照)。
図54〜図55は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、上述したとおり、1セットで50ゲーム続くART機能を発動させると、表示演出装置11の右上に残りゲーム数と純増メダル数を意味する獲得枚数を表示する。なお、一般にAT機能はRT状態で発動させるので、ART機能を例にして説明する。
副制御部160は、1ゲーム目が開始すると、残りゲーム数を49及び純増メダル数を0と表示し、その時に押し順ベルが当選すると、ベル小役を入賞させるのに必要な停止ボタン部10の押し順を数字の1〜3で表示する。この場合、第一停止操作を意味する数字の1を大きな円の中に表示すると共に、ドラキュラや主人公の声で「ナカ」と発音する(図54(A)参照)。なお、操作を誤るとRTがパンクする押し順リプレイが当選した場合も、同様の表示と音声で遊技者にアシストするようになっている。
副制御部160は、遊技者が中停止ボタン10bを正しく操作すると、中央の大きな円の文字をOKに変えて小さな円にすると共に、第二停止操作を意味する数字の2を大きな円に拡大して表示する(図54(B)参照)。
副制御部160は、遊技者が右停止ボタン10cを正しく操作すると、右側の大きな円の文字をOKに変えて小さな円にすると共に、第三停止操作を意味する数字の3を大きな円に拡大して表示する(図54(C)参照)。なお、上述したとおり、押し順ベルは第一停止操作が正解するだけで入賞するが、第二及び第三停止操作を表示しないと遊技者が混乱するので、それを避けるために表示しているのである。ただし、第二及び第三停止操作順序を間違えた場合、ベル小役は入賞するものの、次回の変動表示ゲームでアシスト抽選を行わないようにしても良い。
副制御部160は、遊技者が左停止ボタン10aを最後に操作すると、左側の大きな円の文字をOKに変えて小さな円にする(図55(A)参照)。そして、ベル小役入賞を意味する「GET」を表示して、メダルを15枚払い出すのと連動して獲得枚数を0〜15枚に加算表示する(図55(B)参照)。
ART実施例2:
図56は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ボーナスが作動する図柄の「赤7」、「青7」、「黒バー」、各種小役図柄群の「ベル」、「チェリー」、「プラム(赤)」、「プラム(青)」、「プラム(白)」及び再遊技が作動するリプレイと青リプレイが描かれている。
図57は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図57(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入(一般遊技3枚専用)した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(上段、中段、下段:右下り)、第2ライン(下段、中段、上段:右上り)、第3ライン(上段、中段、上段:V字)及び第4ライン(下段、中段、下段:逆V字)の4つが有効となる。なお、ボーナスゲーム(役物作動時)において、遊技メダルの規定数は2枚となるが、有効ラインは第1ライン〜第4ラインで同じである。
図58は、役物未作動時(通常遊技中、規定数3枚)の配当表である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上(図57参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。この場合、投入枚数に拘わらず同じである。
(1)第一ボーナス(BB1):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第一ボーナスゲームが付与される。この第一ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第一ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が360枚を超えた時点で終了する。抽選で第一ボーナスが内部当選し、第一ボーナスフラグが立つことにより、第一ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第一ボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれる4枚チェリー(FR11)、強プラムやRT開始リプレイ(再遊技2)等と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。強プラムと通常プラムは、共にプラム図柄が有効ライン上に揃った場合に入賞となるので、それらの区別がつかないが、強プラムは入賞と同時にラインランプが高速で点滅するので、遊技者は認識可能となる。リプレイ役の当選確率がRT1(第一確率)の状態で、この第一ボーナスが内部当選すると、次回のゲームからリプレイ役の当選確率がRT2(リプレイ役の当選確率が第一確率よりもボーナス役で決まる第二確率)となって役の抽選を行う(つまり、リプレイ役の当選確率の変動契機)。なお、RT1の状態で、後述する再遊技2(リプレイ、リプレイ、青リプレイ)が作動するとRT2となるが、第一ボーナスが内部当選後のRT2と全く同じであってもよいが、一般にはこれらのRT2とは多少異なっており、ほぼ同じ程度のRT確率を意味しているに過ぎない。例えば、再遊技2後のRT2では当選しない特殊リプレイを、第一ボーナス後のRT2でのみ当選させるようにすれば、上級者や知ってプレーヤのみに判別できるので、ゲーム性が向上する。
(2)第二ボーナス(BB2):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(青7)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第二ボーナスゲームが付与される。この第二ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第二ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が360枚を超えた時点で終了する。抽選で第二ボーナスが内部当選し、第二ボーナスフラグが立つことにより、第二ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第二ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。リプレイ役の当選確率がRT1(第一確率)の状態で、この第二ボーナスが内部当選しても、リプレイ役の当選確率は変動せずRT1の状態を保つ。これにより、リプレイ役の当選確率がRT1のままでもボーナス役が当選する場合が生じるので、リプレイ確率が低い状態で激アツな連続演出を行っても遊技者に期待感を持たせ続けることができる。
(3)第三ボーナス(BB3):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(赤7)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第三ボーナスゲームが付与される。この第三ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第三ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が260枚を超えた時点で終了する。抽選で第三ボーナスが内部当選し、第三ボーナスフラグが立つことにより、第三ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第三ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。第一ボーナスと同様に、リプレイ役の当選確率がRT1(第一確率)の状態で、この第三ボーナスが内部当選すると、次回のゲームからリプレイ役の当選確率がRT2となる。
(4)第四ボーナス(BB4):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(青7)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第四ボーナスゲームが付与される。この第四ボーナスは、例えば当選確率が1/400で、第四ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、払出し枚数が260枚を超えた時点で終了する。抽選で第四ボーナスが内部当選し、第四ボーナスフラグが立つことにより、第四ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第四ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。第二ボーナスと同様に、この第四ボーナスが内部当選しても、リプレイ役の当選確率は変動せずRT1の状態を保つ。
(5)第五ボーナス(RB1):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(黒バー)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第五ボーナスゲームが付与される。この第五ボーナスは、例えば当選確率が1/200で、第五ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、3回入賞又は8ゲーム作動すると終了する。抽選で第五ボーナスが内部当選し、第五ボーナスフラグが立つことにより、第五ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第五ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。また、第一ボーナスと同様に、リプレイ役の当選確率がRT1(第一確率)の状態で、この第五ボーナスが内部当選すると、次回のゲームからリプレイ役の当選確率がRT2となる。
(6)第六ボーナス(RB2):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(黒バー)が、4つの有効ライン上の何れかに揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後に第六ボーナスゲームが付与される。この第六ボーナスは、例えば当選確率が1/200で、第六ボーナスゲームの規定投入枚数が2枚、3回入賞又は8ゲーム作動すると終了する。抽選で第六ボーナスが内部当選し、第六ボーナスフラグが立つことにより、第六ボーナスが成立可能な状態となる。なお、第六ボーナスのみが単独当選することは稀であり、第一ボーナスと同様にレア小役と同時当選する。また、第二ボーナスと同様に、この第六ボーナスが内部当選しても、リプレイ役の当選確率は変動せずRT1の状態を保つ。
つまり、リプレイ役の当選確率の変動契機か否かでボーナスグループを分けると、第一ボーナス(BB1)、第三ボーナス(BB3)及び第五ボーナス(RB1)が変動契機となるボーナスグループAであり、第二ボーナス(BB2)、第四ボーナス(BB4)及び第六ボーナス(RB2)が変動契機ではないボーナスグループB(非変動契機)となる。なお、ボーナスグループBが後述する再遊技2と同時に当選しても、リプレイ確率は変動しない。
(7)ベル(FR1):ベル図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。抽選でベルが内部当選すると、FR1(フルーツ1)の条件装置1個が作動する。FR1は、単独で内部当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序に拘わらず、何れか一つの有効ライン上にベル図柄が停止して必ず入賞する。なお、後述するように、押し順制御用の複数一部のプラム小役(複数個の押し順規定小役中の複数一部)とベル小役が同時当選すると、内部当選している複数一部の押し順規定小役に従った第一小役引込押し順で停止ボタン部10が停止操作された場合には、ベル小役が入賞する一方、内部当選しているプラム小役の何れも入賞しない。また、第一小役引込押し順で停止操作されなかった場合(つまり、第一小役引込押し順と異なる第一小役蹴飛押し順で停止操作された場合)には、ベル小役は一切入賞しない。しかし、低確率で内部当選中のプラム小役の何れか一つが入賞するが、殆どの場合、内部当選しているベル小役や複数一部のプラム小役を取りこぼしたときに表示される所定図柄である小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3)が有効ライン上に停止して、獲得メダルは0枚でボーナス後の初期状態であるRT一般中からRT1へリプレイ確率が移行する。なお、RT一般中とRT1は、リプレイ確率が約1/7.3程度の低確率状態であり、全く同じ確率であっても異なっていても然程変わらないが、RT一般中には再遊技2と再遊技4を抽選せず、RT1で初めて再遊技2を抽選する点が大きく異なっている。他方、RT一般中に再遊技2と再遊技4を抽選したとしても、再遊技2と再遊技4の何れも揃わないようにすれば、結果的に抽選しないのと同じことになるので、この様にしても良い。
(8)押し順規定小役(FR2〜FR28:合計27個):左ドラム2aに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、中ドラム2bに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、右ドラム2cに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れかが有効ライン上に停止すると、獲得枚数は2枚となる。この押し順規定小役は合計27個(複数個)存在するが、その中の6個(複数一部)がベルと同時に内部当選するようになっており、同時当選中の押し順規定小役で一義的に決まる押し順で停止操作されるとベル小役が入賞する。一方、第一小役蹴飛押し順で停止操作された場合には、ベル小役は一切入賞せずに、プラム小役の何れか一つが入賞するか又は小役コボシ目図柄が有効ライン上に表示される。
(9)4枚チェリー(FR29):チェリー図柄が中ドラム2bの有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は1ラインで1枚であるが、4本の有効ラインが通っているので合計4枚となる。抽選でチェリーが内部当選すると、FR29の条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。この4枚チェリーは単図柄小役であり、左ドラム2a及び右ドラム2cにどの様な図柄が停止しても、入賞には無関係である。なお、4枚チェリーは、内部的にボーナスとの同時当選やATストック当選率が中程度の弱4枚チェリー(2連チェリー)と、との同時当選やATストックが当り易い強4枚チェリー(3連チェリー)に分かれており、その比率は3:1となっている。
(10)1枚チェリー(FR30):チェリー図柄又は黒バー図柄が左ドラム2aの有効ライン上に停止した場合の役名であり、獲得枚数は1枚である。抽選でチェリーが内部当選すると、FR30の条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜16回の範囲)が行われるが、ATストックの当選確率は1%程度とかなり低く、またボーナスとの同時当選確率は0.5%と極低の設定となっている。チェリー図柄が左ドラム2aの下段に停止すると、遊技者は強4枚チェリーか否かを確認するために、中ドラム2bにチェリー図柄を狙い、2連チェリーとなった後に右ドラム2cにチェリー図柄を狙って3連チェリーを目押しする。これにより、遊技者の期待感を煽ることができる。
(11)ボーナス確定役(FR31):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(黒バー)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚でボーナス確定となるので、遊技者は激アツな気分になる。なお、このボーナス確定役は、リールの停止制御を変えるために設けられてもいる。
(12)リプレイ1(再遊技1):3つのリプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP1・フラグを立て、これが単独当選した場合には再遊技1が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、後述する他のリプレイ2〜リプレイ4の何れかと同時当選すると、押し順によって何れかのリプレイ図柄が表示されて作動するが、RTの変動契機とはならない。
(13)リプレイ2(再遊技2):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ)、右ドラム2cに(青リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP2・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技2が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、RT1状態(リプレイ確率約1/7.3の通常遊技状態)でリプレイ2が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/1.5〜1/2程度に上昇したRT2状態に移行する。リプレイ1、リプレイ2及び後述するリプレイ3〜リプレイ5を重複当選させることにより、5択の押し順リプレイとすることができ、押し順が正解するとリプレイ2又はリプレイ4が作動して、遊技者に有利なRT2状態になる。また、アシストストックやアシスト抽選で当選するとアシスト機能が発動するので、効率よくメダルを獲得できる。なお、このRT2状態は無限(終りが定まっていない)であるが、後述するRT変動契機となる複数の小役コボシ目図柄の何れか一つが有効ライン上に停止すると、RT1状態へ転落する。
(14)リプレイ3(RP3):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(青リプレイ)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP3・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技3が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作によって、次回のゲームは新たなメダルを投入することなく行うことができる。
(15)リプレイ4(RP4):左ドラム2aに(リプレイ)、中ドラム2bに(青リプレイ)、右ドラム2cに(青リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP4・フラグを立て、単独当選した場合には再遊技4が必ず作動する。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、RT1状態(リプレイ確率約1/7.3の通常遊技状態)でリプレイ4が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/2程度に上昇したRT2状態に移行する。リプレイ1〜リプレイ5を重複当選させることにより、5択の押し順リプレイとすることができ、押し順が正解するとリプレイ2又はリプレイ4が作動して、遊技者に有利なRT2状態になる。また、アシストストックやアシスト抽選で当選するとアシスト機能が発動するので、効率よくメダルを獲得できる。なお、このRT2状態は無限であるが、複数の小役コボシ目図柄の何れか一つが有効ライン上に停止すると、RT1状態へ転落する。
(16)リプレイ5(RP5):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(リプレイ)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されず、フラグエリアにRP5・フラグを立てるが、単独当選することはない。遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる。なお、リプレイ5は押し順制御用のリプレイで、実際に表示されるのは何れかのボーナスが内部当選中のみであり、それ以外では有効ライン上に揃うことは無い。従って、遊技者は、ボーナスが当選しているか否かが不明な状態でリプレイ5が作動すると、「ボーナス確定」となるので、ほっと一安心するのである。
(17)RT開始目1:左ドラム2aに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、中ドラム2bに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、右ドラム2cに(ベル)又は(青リプレイ)の何れかが有効ライン上に停止すると、小役コボシ目となり、RT2状態やボーナスゲーム終了後の初期状態である一般遊技状態からRT1状態へ転落又は移行する。なお、一般遊技状態とRT1状態は、リプレイの当選確率が約1/7.3で殆ど変わらないか又は同じ確率である。
(18)RT開始目2:左ドラム2aに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、中ドラム2bに(ベル)、(リプレイ)(青リプレイ)の何れか、右ドラム2cに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れかが有効ライン上に停止すると、小役コボシ目となり、RT2状態やボーナスゲーム終了後の初期状態である一般遊技状態からRT1状態へ転落又は移行する。
(19)RT開始目3:左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れか、右ドラム2cに(プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白))の何れかが有効ライン上に停止すると、小役コボシ目となり、RT2状態やボーナスゲーム終了後の初期状態である一般遊技状態からRT1状態へ転落又は移行する。
図59は、条件装置の組合せ表であり、ベル役と複数のプラム役が同時当選する状態を示している。
左ベルは1〜9まで9種類あり、第一停止で左停止ボタン10aが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレとなり小役コボシ目が表示されるか又はプラム小役が引き込める場合にのみ入賞する。各左ベルは、図示したようにベル役と6つの異なるプラム役が同時に当選する。
中ベルは1〜9まで9種類あり、第一停止で中停止ボタン10bが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレとなり小役コボシ目が表示されるか又はプラム小役が引き込める場合にのみ入賞する。各中ベルは、図示したようにベル役と6つの異なるプラム役が同時に当選する。
右ベルは1〜9まで9種類あり、第一停止で右停止ボタン10cが操作されると、ベル小役が入賞する一方、それ以外の停止ボタン部10が第一停止操作されると、ハズレとなり小役コボシ目が表示されるか又はプラム小役が引き込める場合にのみ入賞する。各右ベルは、図示したようにベル役と6つの異なるプラム役が同時に当選する。
図60は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
例えば、乱数抽選により図59に示した左ベル1が当選すると、図示した通り、条件装置(ベル、ベル、ベル)、(赤プラム、赤プラム、赤プラム)、(赤プラム、青プラム、青プラム)、(赤プラム、白プラム、白プラム)、(青プラム、赤プラム、赤プラム)、(青プラム、青プラム、青プラム)、(青プラム、白プラム、白プラム)の合計7つのフラグが作動する。主制御部100は、この状態で遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを操作すると、記憶する制御情報(左第一停止でベル図柄を引き込む)と合致した(押し順が「正解」した)と判断するので、その後の第二停止操作及び第三停止操作の順序に拘わらず、ベル小役だけを必ず入賞させて15枚のメダルを払い出す。即ち、主制御部100は、3つの図柄列を変動させる変動表示ゲームを開始し、役の抽選によりベル小役及び押し順規定小役である27個(複数)のプラム小役の内、何れか6個を同時に内部当選させる。この6個(複数一部)のプラム小役に従った押し順で停止ボタン部10が操作されると、ベル図柄を有効ライン上に停止させてベル小役を入賞させる一方、後述する様に、同時に内部当選した6個のプラム小役の何れも入賞させないように停止制御を行うのである。なお、赤プラム、青プラム、白プラムの各表記は、プラム(赤)、プラム(青)、プラム(白)と同じ意味である。
図60(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを、No.8のリプレイが基準位置にある時に停止操作すると(左ドラム2aの下段位置にNo.8のリプレイが即止まり可能な状態。図60(B)参照)、主制御部100は有効ラインの何れかにベル図柄が1つだけ止まるように引込制御を行う。この場合、1コマ上にあるNo.7のベル図柄を左ドラム2aの下段位置に停止させると、No.5のベル図柄も上段に停止するのでそれを回避し、No.5のベル図柄を下段位置に停止させる(図60(C)参照)。結果的に、左ドラム2aは、3コマ滑って停止することになる。
図61は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図61(A)は、図60(C)と同じであり、左ドラム2aが停止してベル図柄が下段に表示された状態において、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させる(図61(B)参照)。なお、中ドラム2b上の5つのベル図柄は最遠でも4コマ間隔に配置されているので、引込範囲にある何れかのベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させて、テンパイ状態にすることが可能である。また、図61(B)のテンパイ状態は、同義語として所定役の「リーチ状態」とも言われている。
図61(B)のテンパイ状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.4のベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図61(C)参照)。なお、右ドラム2c上の3つのベル図柄は6コマ間隔に配置されているので、何れかのベル図柄を右ドラム2cの上段又は下段に停止させて、入賞させることが可能である(図では第2ライン)。
図62は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図62(A)は、図60(C)と同じであり、左ドラム2aが停止してベル図柄が下段に表示された状態において、遊技者が第二停止で右停止ボタン10cを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.4のベル図柄を右ドラム2cの上段に停止させる(図62(B)参照)。このテンパイ状態において、遊技者が第三停止で中停止ボタン10bを停止操作すると、主制御部100は例えばNo.5のベル図柄を中ドラム2bの中段に停止させ、第2ラインにベル役が入賞する(図62(C)参照)。つまり、左ベル1〜9の何れかが当選すると、最初の押し順が左停止ボタン10aであれば、その後、どのように操作してもベルが入賞するようになっている。
図63は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
同様に、図59に示した左ベル1が当選すると、図示したとおり、条件装置(ベル、ベル、ベル)、(赤プラム、赤プラム、赤プラム)、(赤プラム、青プラム、青プラム)、(赤プラム、白プラム、白プラム)、(青プラム、赤プラム、赤プラム)、(青プラム、青プラム、青プラム)、(青プラム、白プラム、白プラム)の合計7つのフラグが作動する。
図63(A)は、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。この状態で主制御部100は、遊技者が第一停止で、例えば、中停止ボタン10bを、No.8のリプレイが基準位置にある時に停止操作すると、記憶する制御情報(左第一停止でベル図柄を引き込む。)と合致しない(押し順が「不正解」)と判断する。この場合、主制御部100は、条件装置が1つのベル図柄に換えて、条件装置が2つ立っている赤プラム、青プラム、白プラムの何れの図柄でも停止させることができるので、停止操作から5コマ以内のプラム図柄を中ドラム2bの中段(即ち、有効ライン上)に停止させる。例えば、主制御部100は、図63(B)に示す位置からNo.4の赤プラム図柄を3コマ滑らせて、中ドラム2bの中段に停止させる(図63(C)参照)。この場合、ベル図柄は有効ライン上に停止しないので、この段階でベルの入賞は無くなる。
図64及び図65は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図64(A)は、図63(C)と同じであり、中ドラム2bが停止して赤プラム図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを、No.9の青7が基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は図64(B)に示す位置から、条件装置(赤プラム、赤プラム、赤プラム)の図柄であるNo.6の赤プラム図柄を1コマ滑らせて、有効ライン上である左ドラム2aの上段に停止させる(図64(C)参照)。なお、左停止ボタン10aの第二停止操作でNo.13の青プラム図柄を引き込める場合には、同様に青プラム図柄を有効ライン上に停止させる(図示せず)。よって、停止操作手順を間違った場合には、約3分の2の確率でプラムがテンパイする。
また、図65(A)も図63(C)と同じであり、中ドラム2bが停止して赤プラム図柄が中段に表示された状態において、遊技者が第二停止で左停止ボタン10aを、No.3のチェリーが基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は条件装置(赤プラム、赤プラム、赤プラム)の赤プラム図柄、又は条件装置(青プラム、赤プラム、赤プラム)の青プラム図柄の何れも5コマ以内に無く、有効ライン上に引き込むことができないので、同時に内部当選している6つのプラム小役(複数個の押し順規定小役中の複数一部の小役)を取りこぼしたときに表示されるベル図柄を、有効ライン上である左ドラム2aの上段に停止させる(図65(C)参照)。よって、停止操作手順を間違った場合には、約3分の1の確率でプラムがテンパイせず、プラム小役のコボシ目図柄が表示されることになる。
図66及び図67は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図66(A)は、図64(C)と同じであり、左ドラム2a及び中ドラム2bが停止して赤プラム図柄がテンパイした状態を示している。この状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、No.6の青リプレイが基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は図66(B)に示す位置から、条件装置(赤プラム、赤プラム、赤プラム)の図柄であるNo.3の赤プラム図柄を1コマ滑らせて、有効ライン上である右ドラム2cの上段に停止させて、(赤プラム、赤プラム、赤プラム)を入賞させる(図66(C)参照)。よって、停止操作手順を間違ってプラム小役がテンパイした場合には、約3分の1の確率でプラム小役が入賞する。
また、図67(A)も図64(C)と同じであり、左ドラム2a及び中ドラム2bが停止して赤プラム図柄がテンパイした状態を示している。この状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、No.2の赤7が基準位置にある時(即ち、No.3の赤プラムが行きすぎた時)に停止操作すると、主制御部100は赤プラム図柄を引き込めないので、図67(B)に示す位置から、No.20の青リプレイ図柄を1コマ滑らせて、有効ライン上である右ドラム2cの上段に停止させて、RT開始目1図柄を表示する。よって、停止操作手順を間違ってプラム小役がテンパイした場合には、約3分の2の確率で小役コボシ目図柄(小役を取りこぼしたときに表示される所定図柄)を有効ライン上に停止させる。
図68は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図68(A)は、図65(C)と同じであり、左ドラム2a及び中ドラム2bが停止して小役コボシ目図柄がテンパイした状態を示している。この状態において、遊技者が第三停止で右停止ボタン10cを、No.6の青リプレイが基準位置にある時に停止操作すると、主制御部100は、図68(B)に示す位置からNo.3の赤プラム図柄を1コマ滑らせ、有効ライン上である右ドラム2cの上段に停止させて、RT開始目3を表示する。なお、RT開始目3における右ドラム2cのプラム図柄は、赤プラム図柄、青プラム図柄又は白プラム図柄の何れでもよいので、小役コボシ目図柄がテンパイした場合には、必ず小役コボシ目図柄(小役を取りこぼしたときに表示される所定図柄)が有効ライン上に停止する。
図69は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。
図69(A)は、図63(A)と同じ状態であり、図59に示した左ベル1が当選し、ドラム部2の全てのドラムが回転している状態を示している。
この状態で主制御部100は、遊技者が第一停止で、例えば、右停止ボタン10cを、No.7のリプレイが基準位置にある時に停止操作すると、記憶する制御情報(左第一停止でベル図柄を引き込む)と合致しない(押し順が「不正解」)と判断する。この場合、主制御部100は、条件装置が1つのベル図柄に換えて、条件装置が2つ立っている赤プラム、青プラム、白プラムの何れの図柄でも停止させることができるので、停止操作から5コマ以内のプラム図柄を右ドラム2cの上段(即ち、有効ライン上)に停止させる。例えば、主制御部100は、図69(B)に示す位置からNo.3の赤プラム図柄を2コマ滑らせて、右ドラム2cの上段に停止させる(図69(C)参照)。この場合、ベル図柄は有効ライン上に停止しないので、この段階でベルの入賞は無くなる。
この後のドラムの停止状態は、図63〜図68と同様に、遊技者の停止操作に応じて、プラム小役が入賞するか、又は小役コボシ目図柄のRT開始目1〜RT開始目3の何れかが表示されるだけなので、その説明を省略(援用)する。
図70は、条件装置の組合せ表であり、再遊技役が同時当選する状態を示している。
押し順リプレイは、押し順リプ1〜押し順リプ5(「押し順リプレイ」の略)まで5種類ある。
押し順リプ1は、第一停止で左停止ボタン10a、第二停止で中停止ボタン10b、第三停止で右停止ボタン10cの順で停止操作されると、再遊技2(リプレイ、リプレイ、青リプレイ:図58参照)が有効ライン上に停止して作動する一方、異なる操作手順で停止操作されると、再遊技1(リプレイ、リプレイ、リプレイ:図58参照)が有効ライン上に停止して作動する。図58で説明した通り、RT1状態(リプレイ確率約1/7.3の通常遊技状態)でリプレイ2が有効ライン上に揃って表示されると、リプレイ確率が約1/2程度に上昇したRT2状態に移行するので、再遊技2が作動すると遊技者にとって有利な状態となる。
押し順リプ2は、第一停止で左停止ボタン10a、第二停止で右停止ボタン10c、第三停止で中停止ボタン10bの順で停止操作されると、再遊技2が作動する一方、異なる操作手順で停止操作されると、再遊技1が作動する。
押し順リプ3は、第一停止で中停止ボタン10b、第二停止で左停止ボタン10a、第三停止で右停止ボタン10cの順で停止操作されると、再遊技2が作動する一方、異なる操作手順で停止操作されると、再遊技1が作動する。
押し順リプ4は、第一停止で中停止ボタン10b、第二停止で右停止ボタン10c、第三停止で左停止ボタン10aの順で停止操作されると、再遊技2が作動する一方、異なる操作手順で停止操作されると、再遊技1が作動する。
押し順リプ5は、第一停止で右停止ボタン10cが停止操作されれば、その後、左停止ボタン10aと中停止ボタン10bの操作手順を問わず、再遊技2が作動する一方、第一停止で右停止ボタン10c以外が停止操作されると、再遊技1が作動する。
図71は、状態遷移図であり、図71(A)は主制御部100の遊技状態遷移図、及び図71(B)は副制御部160の遊技状態遷移図である。
図71(A)において、ボーナスゲームが終了した次のゲーム又は段階設定値が打ち直された次のゲームから、一般ゲーム(図では「一般中」又は「一般遊技」と記載。)が開始する。この一般ゲームにおけるリプレイ確率は約1/7.3であり、特に、RTリプレイ(再遊技2及び再遊技4)が一切当選しないか、又はRTリプレイはボーナスと同時に当選するので、RT2状態(高確率再遊技状態:約1/1.5)に直接移行することはない。なお、一般ゲーム中にRTリプレイを当選させる場合には、置数として1〜5程度であれば許容される範囲ではあるが、上述の通り、一切抽選しないようにするのが最適である。
一般ゲーム(規定数3枚又は1枚)で押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3図柄)が有効ライン上に表示されると(図58参照)、次のゲームからRT1状態となる。このRT1状態におけるリプレイ確率もまた約1/7.3(全く同じ又はほぼ同じ確率が採用される)であり、図58に示した全ての役が乱数抽選されて、単独又は複数同時当選可能となる。つまり、一般遊技とRT1状態の遊技が、リプレイ確率が約1/7.3でほぼ同じの通常遊技である。通常遊技中にボーナスグループBの何れかが内部当選しても、RTの変動契機ではないので、リプレイ確率は低確率のままであるが、ボーナスグループBの存在により、リプレイ確率が高くならなくてもボーナス当選の可能性が残り、その分だけ期待感が継続するので、遊技性向上の点で大変効果的である。
RT1状態でRTリプレイ(再遊技2及び再遊技4)が内部当選し作動すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態となる。また、RT2状態では小役の当選確率が約1/3なので、小役とリプレイの合成確率は1/1(100%)又は(65526〜65535)/65536(ハズレの置数が1〜10程度)となる。尚、図71(A)中の斜線部は、高確率再遊技状態であることを示している。
RT2の状態で押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄が有効ライン上に表示されると(図58参照)、次のゲームからRT1状態に転落する。しかし、ATストック(アシスト・タイム・ストック)が残っていれば、押し順リプ1〜押し順リプ5(図70参照)が当選したときに、再遊技2が揃う押し順を告知することで、再びRT2状態とすることが可能である(つまり、操作ミスを救済できる)。
RT2の状態でボーナスグループAが内部当選すると、RT2と同様にリプレイ確率が約1/1.5程度のRT3状態となる一方、RT2の状態でボーナスグループBが内部当選すると、RT2の状態を維持し続ける。また、通常遊技中にRTの変動契機のボーナスグループAの何れかが内部当選すると、リプレイ確率が高確率のRT3状態となるが、この時にRTリプレイ(再遊技2及び再遊技4)が表示されていなければ、遊技者はボーナスグループAの内部当選を確信することになる。つまり、RTの変動契機ではないのに、リプレイ確率が高くなるとボーナスグループAが確定する。このボーナスグループA及びボーナスグループBの存在により、遊技性が向上するのである。
図71(B)において、副制御部160は通常遊技中にRTリプレイ(特殊リプレイ)が単独で又はボーナスと同時に当選して、RTリプレイが作動するとチャンスゾーン(RT2、内部中RT2又は内部中RT3)に移行する。このチャンスゾーンに入ると、ATストックの有無にかかわらず、少なくとも7ゲーム間は押し順ベルが内部当選すると、停止ボタン10の停止操作手順を告知する(例えば、「左」「中」「右」ボタンを押せとの告知する)。これにより、RT1状態への転落を阻止すると共に、遊技者の期待感を煽っている。ATストックが無ければ、ART(アシスト・リプレイ・タイム)は非発動となり、その後遊技者が停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3図柄)が有効ライン上に表示されると、RT1状態へ戻る。
一方、レア小役当選による事前のAT抽選、又はRTリプレイ当選やボーナス当選と同時に行われるAT抽選でATストックが少なくとも1つ以上存在すれば、ARTが発動する(図71(B)の斜線部)。このARTゲームは前半と後半に分かれており、前半はゲームを消化しながら主人公が階段を駆け上り、ボーナスが確定する高層フロア(例えば、50階)を目指すという演出と、後半は主人公が敵キャラとバトルをして勝てばボーナス確定となる演出である。
ここで図71に戻り、更に詳細に説明する。
一般ゲームで押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3図柄)が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態となる。RT1状態でRTリプレイ(再遊技2及び再遊技4:リプレイ確率上昇役)が内部当選し作動(有効ライン上にリプレイ確率上昇図柄が表示)すると、リプレイ確率が約1/1.5に上昇したRT2状態となる。なお、このRT1状態は俗に言う「無限RT」であり、主制御部100は遊技回数を決めることなく継続させる。
RT2の状態で押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスすることにより小役コボシ目図柄(リプレイ確率下降図柄)が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態に転落する。このRT2状態から転落したRT1状態も俗に言う「無限RT」であり、主制御部100は遊技回数を決めることなく継続させる。
主制御部100は、抽出した乱数により図58に示した全ての役を抽選し、少なくともボーナスA役(第一ボーナス(BB1)、第三ボーナス(BB3)及び第五ボーナス(RB1))又はボーナスB役(第二ボーナス(BB2)、第四ボーナス(BB4)及び第六ボーナス(RB2))の何れかを内部当選させる。そして、ボーナスA役が内部当選すると、主制御部100は次回以降の遊技でリプレイの当選確率を上昇させる一方、ボーナスB役が内部当選すると現在のリプレイの当選確率を次回以降の遊技でも維持する。
主制御部100は、上述したように、RT1状態とRT2状態とを、遊技回数を決めることなく継続させるのに対して、RT1状態でボーナスB役及びRTリプレイ(リプレイ確率上昇役)を同時に内部当選させ、有効ライン上にリプレイ確率上昇図柄である(リプレイ、リプレイ、青リプレイ)が表示された場合には、現在のリプレイの当選確率を次回以降の遊技でも維持する。つまり、本来ならばリプレイ確率が上昇すべきであるにも拘らず、低確率状態の維持を認識することにより、遊技者はボーナスB役が内部当選したことを逸早く知ることができる。
同様に、主制御部100は、RT1状態とRT2状態とを、遊技回数を決めることなく継続させるのに対して、RT1状態で抽選手段がボーナスA役及び小役(FR29又はFR30の必ず揃うチェリー役:リプレイ確率非上昇役)を同時に内部当選させた場合には、有効ライン上にチェリー役(リプレイ確率非上昇図柄)を表示して、次回以降の遊技でリプレイの当選確率を上昇させる。つまり、本来ならばリプレイ確率が上昇すべきでないにも拘らず、リプレイ確率が高確率状態へ上昇したことを認識することにより、遊技者はボーナスA役が内部当選したことを逸早く知ることができる。
更に、主制御部100は、RT1状態とRT2状態とを、遊技回数を決めることなく継続させるのに対して、RT1状態でボーナスB役およびRTリプレイを同時に内部当選させ、有効ライン上にリプレイ確率上昇図柄であるが表示された場合には、現在のリプレイの当選確率を次回以降の遊技でも維持する一方、RT1状態で抽選手段がボーナスA役及び小役を同時に内部当選させた場合には、有効ライン上にチェリー役を表示して、次回以降の遊技でリプレイの当選確率を上昇させる。つまり、本来ならばリプレイ確率が上昇すべきであるにも拘らず、低確率状態を維持すると共に、リプレイ確率が上昇すべきでないにも拘らず、リプレイ確率が高確率状態へ上昇することにより、遊技者はボーナスB役が内部当選したことを逸早く知ることができる。
図72は、ARTゲーム数の抽選範囲を示す概念図である。
副制御部160は、特殊リプレイ役とボーナス役が同時に内部当選している場合には、ボーナス役が内部当選していることを意味する所定数(この場合、50ゲーム)以上のゲーム数の範囲内でアシスト機能を発動させるゲーム数を抽選する(図72(A)参照)。但し、当然ながら抽選結果は、所定数よりも少ないゲーム数(例えば、10ゲーム〜49ゲーム程度)となることもある。また、一度の抽選でトータルのアシストゲーム数を抽選することもあるが、何度かに分けて抽選し、結果的にアシストゲーム数が50以上となってもよい。
その一方、特殊リプレイ役とボーナス役が同時に内部当選していない場合には、所定数(50ゲーム)より少ないゲーム数の範囲内でアシスト機能を発動させるゲーム数を抽選するので、抽選結果が所定数以上となることはない(図72(B)参照)。なお、ボーナス役が内部当選していない状態で、その後のARTゲーム中にボーナス役が内部当選したとき、アシスト機能を発動させるゲーム数を再抽選してもよい。その結果、ARTゲーム数が長く続けば続く程、遊技者はボーナス当選の期待感を高める。また、それ以上に、ARTゲーム数が所定数(50ゲーム)に到達すると、ボーナス内部当選が確定し、主人公がバトルで敵キャラを必ず倒すことを事前に知るので、遊技者は興奮と感動するだけではなく、安心感を持ってバトルを眺めることができる。
ここで図71(B)に戻り、ARTの後半はバトル演出であり、ボーナスが内部当選していれば、後半のARTゲーム数を消化後に「ボーナス確定」画面を表示する一方、ボーナスが内部当選していなければ、後半のARTゲーム数を消化後に再びチャンス・ゾーンに移行し、ARTストック数に応じてARTの発動/非発動を決定して繰り返す。なお、ボーナスがRTリプレイとの同時当選でない場合には、激熱な連続演出を経て、「ボーナス確定」画面を表示する。
図73は、マックスベットボタンのタイミングチャートである。
RT2状態及びRT3状態は、上述したとおり、共に小役とリプレイの合成確率がほぼ100%であり、主制御部100はリプレイ図柄、小役図柄の順で優先的に図柄を引込制御するので、仮にボーナスが内部当選していたとしても、ボーナス図柄を揃えることが不可能か又はハズレを引くまで揃えることが非常に困難な状態となっている。
そこで、「ボーナス確定」画面を表示した後に、遊技メダルの投入枚数を3枚から1枚にすることにより、当選役の乱数抽選テーブルを変更してハズレの確率を上げる。この場合、「ボーナス確定」画面に加えて、1枚賭けするように液晶に表示する。例えば、RT2状態又はRT3状態におけるメダル3枚掛けのリプレイ確率を1/1.5及び小役の当選確率を約1/3とするとハズレは0%となるが、この状態で1枚掛けにするとリプレイ確率を1/7.3、小役の当選確率を約1/3及びハズレ確率は約1/2となるので、2回に1度の割合でボーナス図柄を揃えることが可能となる。
メダルを1枚賭けする方法としては、メダル投入口から1枚だけ投入すればよいのであるが、遊技者の利便性を考慮して、マックスベットボタン8の簡易操作による3枚掛け−1枚掛け切替方法を本願出願人は考案した。
マックスベットボタン8は、通常時(一般遊技又はRT1)の遊技において、オン−オフ操作(0.8秒未満オン)で、メダル貯留装置の貯留メダルを最大数である3枚投入するときに使用する(図73(A)参照)。一方、マックスベットボタン8のオン操作で3枚投入後に、連続して0.8秒以上の時間だけ長押し(最適値は0.6秒〜1秒の範囲)を続けると、投入した3枚のメダルの内2枚を受け皿15に払い戻して、投入枚数LED4aの表示を1にする(図73(B)参照)。なお、1枚又は2枚投入時に、マックスベットボタン8を図73(A)に示すタイミングで操作すると3枚投入となる。また、1枚又は2枚投入時に、マックスベットボタン8を図73(B)に示すタイミングで操作すると3枚投入を経て、その内2枚をメダル払出装置18が受け皿15に払い戻して、最終的に1枚投入となる。
つまり、遊技者は、「ボーナス確定」画面が出て、1枚賭けするように指示されたら、マックスベットボタン8を0.8秒以上長押しするだけで1枚賭けができるので、利便性に富んでいる。また、1枚賭け専用ボタンをマックスベットボタン8とは別個独立に設ける必要が無いので、製造コストも安価になる。
他の実施例としては、マックスベットボタン8の操作により、3枚投入を経てメダル払出装置18に2枚払い出させることに代えて、主制御部100は投入枚数LED4aの表示を3枚から1枚に変更し、差数量の2枚をメダル貯留枚数表示LED4bに加算して表示する。また、主制御部100は、差数量の2枚をメダル貯留枚数表示LED4bに加算しているときに、最大表示数量の50枚に達すると、メダル払出装置18に差数量の残り数と同じ数の遊技媒体を払い出させる。例えば、メダル貯留枚数表示LED4bの表示数量が49枚のときに、マックスベットボタン8を操作し続けると、主制御部100は、メダル貯留枚数表示LED4bの表示数量を最大表示数量の50に加算表示して、残り数の1枚をメダル払出装置18から払い出す。
また、メダル貯留枚数表示LED4bに貯留するメダルの数(回胴式遊技機では0〜50)を表示している状態で、マックスベットボタン8が操作されると、投入されたメダルの投入数量(メダル投入部5からのメダル投入も含んだ投入数量。)を投入枚数LED4aに表示し、メダル貯留枚数表示LED4bが表示しているメダルの貯留数量から投入数量を差し引いた差引貯留数量をメダル貯留枚数表示LED4bに表示する。例えば、メダル貯留枚数表示LED4bが「50」枚、及び投入枚数LED4aが「1」枚を表示している状態で、マックスベットボタン8が操作されると、主制御部100は、投入枚数LED4aの表示を最大投入枚数の「3」枚に変更し、貯留数量から投入数量を差し引いた差引貯留数量の「48」枚を表示する。
主制御部100は、タイマー(計時手段)を走らせ、マックスベットボタン8のオン操作で3枚投入後に、連続して0.8秒以上の時間だけ長押し(最適値は0.6秒〜1秒の範囲)が続けられると(第一所定時間に達するか又は第一所定時間を超えると)、投入した3枚のメダルの内2枚(一部)をメダル払出装置18から受け皿15に払い戻して、投入枚数LED4aの表示を「1」枚(払い出し枚数を差し引いて残った遊技媒体の投入数量)に変更する(図73(B)参照)。なお、1枚又は2枚投入時に、マックスベットボタン8を図73(A)に示すタイミングで操作すると3枚投入となる。また、1枚又は2枚投入時に、マックスベットボタン8を図73(B)に示すタイミングで操作すると3枚投入を経て、その内2枚をメダル払出装置18が受け皿15に払い戻して、最終的に1枚投入となる。また、更にマックスベットボタン8が操作され続け、タイマーが0.4秒(0.3〜0.5秒)を計時すると、メダルを一枚ずつメダル払出装置18から、投入されたメダルの投入数量が「0」枚になるまで順次払い出しを続ける。
ART実施例3:
実施例3は実施例2の改良である。図71(A)に示す一般ゲーム(一般ゲーム状態)からRT1状態へ移行させるには、押し順ベルが内部当選し、停止ボタン10の停止操作手順をミスして小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3図柄)が有効ライン上に表示されると、次のゲームからRT1状態となるのであるが、小役コボシ目図柄が表示されるまでに比較的長いゲーム数(例えば、平均10〜20ゲーム程度)を要する。この問題を解決する為に、本願出願人はメダルの1枚賭けを併用する方法を考案した。
図74は、役物未作動時(通常遊技中、規定数1枚)の配当表である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上(図57参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。この場合、投入枚数に拘わらず同じである。
主制御部100は、図58で説明した第一ボーナス〜第六ボーナスの6つのボーナス抽選は行わない。また、本実施例は極端な例ではあるが、図58の(7)ベル(FR1)、(8)押し順規定小役(FR2〜FR28:合計27個)及び(12)リプレイ1(再遊技1)の抽選しか行わない。そして、図59で説明した各9種類の左ベル、中ベル及び右ベルしか抽選しない。例えば、主制御部100による乱数抽選の結果として、押し順ベルが約1/2、リプレイ1が1/7.3及びハズレが約3/8で当選する。その結果、小役コボシ目図柄が1/3(1/2×2/3)で表示されるので、約3ゲームで一般ゲームからRT1状態に移行可能となる。
手順として、主制御部100は、3枚賭け数(第1賭け数)で使用していた第1抽選テーブルを、1枚賭け数(第1賭け数より少ない第2賭け数)だけ投入されると、第2抽選テーブルに変更することにより、押し順小役が当選する確率を3枚賭け数(第1賭け数)よりも向上させる。その結果、遊技者はボーナス終了後の画面が出て、1枚賭けするように指示されたら、マックスベットボタン8を0.8秒以上長押しするだけで1枚賭けができ、約3ゲームという短期間にRT1状態に移行できるので、従来のイライラ感が低減できる。
更に詳細に説明すると、ボーナスゲームの終了後に変動表示ゲームを行うが、リプレイの当選確率は1/7.3〜1/2程度の任意の所定確率であり、設計段階で決めるこの状態を一般ゲーム状態と称している。一般ゲーム状態の変動表示ゲームで役の抽選を行い、内部当選したベル(FR1)やプラム(FR2〜FR28)の所定役を取りこぼした時に有効ライン上にRT開始目1〜3(リプレイ状態移行図柄)の何れかが表示されると、リプレイの当選確率が低確率で且つハズレとなる確率が高確率のRT1状態に移行する。また、RT1状態で役の抽選を行って、有効ライン上にRTリプレイ(リプレイ確率上昇図柄)が表示されると、遊技回数を決めることなくリプレイの当選確率が高確率で且つハズレとなる確率が低確率のRT2状態になる一方、RT2状態で有効ライン上にリプレイ確率下降図柄が表示されると、遊技回数を決めることなくRT1状態に移行する。
主制御部100は、投入されたメダルの数に応じて抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルに従って役の抽選を行う。投入されたメダルの数が1枚の場合、メダルの数が3枚のときよりも押し順ベルを高確率で内部当選させる。
主制御部100は、内部当選した押し順ベル及び停止スイッチの操作に従って、変動する図柄列(ドラム部2)を所定位置に停止させるが、ベル役やプラム役を入賞させることができない手順で操作されたとき、有効ライン上にRT開始目1〜RT開始目3を表示させる。なお、副制御部160は、ボーナスゲーム終了後の一般ゲーム状態で、表示演出装置11及び音声により遊技者に1枚賭けするように指示し、遊技者はマックスベットボタン8を0.8秒以上長押しするだけで1枚賭けができるので、利便性に富んでいる。
一方、RT2状態におけるART中に、遊技者が誤って1枚賭けした場合にも、押し順小役が1/2で当選することになり、押し順小役取りこぼすとRT1状態へ転落することになる。そこで、副制御部160は、RT2状態において1枚賭けして押し順小役が当選した場合には、押し順小役(この場合、ベル小役)を入賞させる押し順をナビ(ナビゲーション)する。特に、RT2状態におけるART中には、RT1状態へ転落させないように押し順をナビするようになっている。
この点について、図71を用いて更に詳細に説明する。RT1状態はリプレイの当選確率が低確率で且つハズレとなる確率が高確率な状態であり、有効ライン上にリプレイ確率上昇図柄の(リプレイ、リプレイ、青リプレイ)が表示されると無限の(遊技回数を決めることなく)RT2状態になる。RT2状態は、RT1状態よりもリプレイの当選確率が高確率で且つハズレとなる確率が低確率な状態であり、RT2状態で有効ライン上にリプレイ確率下降図柄である小役コボシ目図柄(RT開始目1〜RT開始目3)が表示されると、無限の(遊技回数を決めることなく)RT1状態になる。そして、回胴式遊技機は、3枚(第一規定枚数)のメダル(遊技媒体)又は1枚(第二規定枚数)のメダルを受け入れて、通常3〜4列の回転ドラム(ドラム部2、又は「リール」とも言う)を変動させる変動表示ゲームを行い、停止ボタン部10の操作により回転ドラムの変動を停止させる。
主制御部100は、投入されたメダルの数に応じて抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルに従って役の抽選を行う。投入されたメダルの数が1枚の場合、メダルの数が3枚のときよりも押し順ベル(リプレイ確率下降役)を高確率で内部当選させ、副制御部160は停止ボタン部10の内部当選した押し順ベルに従って、操作順序を告知(アシスト)する。
主制御部100は、告知した操作順序で停止ボタン部10が操作されると、有効ライン上の所定位置にベル図柄を停止させて、ベル役を入賞させる。つまり、有効ライン上にRT開始目1〜RT開始目3を表示させない。
他方、主制御部100は、告知した操作順序で停止ボタン部10が操作されない場合には、有効ライン上の所定位置にプラム図柄を停止させて、プラム役を入賞させるか、又は有効ライン上にRT開始目1〜RT開始目3を表示させる。つまり、有効ライン上にRT開始目1〜RT開始目3を表示させ得る。
ART実施例4:
図75は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が20個描かれており、ビッグボーナス(第一種BB:役物連続作動装置)が作動する図柄の「赤7」、「青7」、「金メダル」、各種小役図柄の「ベル」、「チェリー」、「プラム(赤)」、「プラム(白)」及び再遊技が作動する「リプレイ」及び「青リプレイ」や「黒バー」が描かれている。
図76は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた窓部3の有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
図76(B)は、遊技メダルを規定数3枚投入した場合の有効ラインであり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの順に、第1ライン(中段、中段、中段:中央横ライン)のみが、通常時及びSRB(シフトレギュラーボーナス)作動時に有効となる。なお、通常時とは、ビッグボーナスが作動中の「一般ゲーム」及びビッグボーナスが未作動の「通常ゲーム」を行っている時である。従って、規定数は全遊技を通じて常に3枚となる。
図77及び図78は、通常時及びSRB作動時の配当表である。
主制御部100は、リール(又はドラム)が3個すべて停止したときに、有効ライン上(図76参照)で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。
(1)ビッグボーナス1(第1種役物連続作動装置):左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(青7)、右ドラム2cに(青7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にビッグボーナス1(BB1)が付与される。このビッグボーナス1は、例えば当選確率が1/16000で、ビッグボーナス1中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が160枚を超えた時点で終了する。抽選でビッグボーナス1が内部当選し、ビッグボーナス1フラグが立つことにより、ビッグボーナス1が成立可能な状態となる。なお、ビッグボーナス1のみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるチェリー(CH)や、強プラム又はチャンス目と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(2)ビッグボーナス2(第1種役物連続作動装置):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(金メダル)、右ドラム2cに(赤7)、又は左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(リプレイ)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にビッグボーナス2(BB2)が付与される。このビッグボーナス2は、例えば当選確率が1/800で、ビッグボーナス2中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が80枚を超えた時点で終了する。抽選でビッグボーナス2が内部当選し、ビッグボーナス2フラグが立つことにより、ビッグボーナス2が成立可能な状態となる。なお、ビッグボーナス2のみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるチェリー(CH)や、強プラム又はチャンス目と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(3)ビッグボーナス3(第1種役物連続作動装置):左ドラム2aに(赤7)、中ドラム2bに(赤7)、右ドラム2cに(赤7)が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にビッグボーナス3(BB3)が付与される。このビッグボーナス3は、例えば当選確率が1/90で、ビッグボーナス3中のゲームの規定投入枚数が3枚、払出し枚数が50枚を超えた時点で終了する。抽選でビッグボーナス3が内部当選し、ビッグボーナス3フラグが立つことにより、ビッグボーナス3が成立可能な状態となる。なお、ビッグボーナス3のみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるチェリー(CH)や、強プラム又はチャンス目と同時に当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(4)レギュラーボーナス(RB):ビッグボーナス1〜ビッグボーナス3の何れかが作動中の一般ゲームで、後述する何れかのレギュラーボーナスが内部当選して、所定の図柄が有効ライン上に揃って停止すると、獲得枚数は0枚でその後にシフト・レギュラーボーナス(シフトRB又はSRB)が付与され、その終了契機は12ゲーム消化、8回入賞又は規定枚数の払い出しによるビッグボーナスの作動が終了した時である。このシフト・レギュラーボーナスは、上記ビッグボーナス中にしか内部当選せず、リプレイ確率を内部当選したシフト・レギュラーボーナスによって決まるリプレイ状態に移行させる。
レギュラーボーナスの組合せ図柄は、SRB1が左ドラム2aに(黒バー)、中ドラム2bに(プラム(白))、右ドラム2cに(金メダル)、SRB2が左ドラム2aに(黒バー)、中ドラム2bに(金メダル)、右ドラム2cに(プラム(白))、SRB3が左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(プラム(白))、右ドラム2cに(金メダル)及びSRB4が左ドラム2aに(青7)、中ドラム2bに(金メダル)、右ドラム2cに(プラム(白))である。主制御部100は、SRB1〜SRB4の何れかが内部当選中にビッグボーナスが終了すると、リプレイ確率をSRBで決定されたリプレイ状態に維持する。
(5)リプレイ1(再遊技1):各ドラムにリプレイ図柄又は青リプレイ図柄の何れかが有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入されるので、遊技者のスタートレバー9の操作により、次回のゲームを行うことができる。乱数抽選でリプレイ1が内部当選すると、フラグエリアにRP1・フラグを立て、8種類ある組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技1が作動しても再遊技確率は変動しない。なお、リプレイ1及び後述する他のリプレイ2〜リプレイ7の複数組合せ(当選パターン)と同時に内部当選すると、押し順によって何れか1つのリプレイ役の図柄を表示するように停止制御される。
(6)リプレイ2(再遊技2):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ3種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ2が内部当選すると、フラグエリアにRP2・フラグを立て、3種類ある組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技2が作動しても再遊技確率は変動しない。なお、見た目上は、リプレイ図柄又は青リプレイ図柄が下段(例えば、図14第3ライン参照)に一直線に表示されるので、遊技者にとって違和感はない。
(7)リプレイ3(再遊技3):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ2種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ3が内部当選すると、フラグエリアにRP3・フラグを立て、2種類ある再遊技3の組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技3が作動しても再遊技確率は変動しない。なお、見た目上は、リプレイ図柄又は青リプレイ図柄が右斜め上(例えば、図14第5ライン参照)に一直線に表示されるので、遊技者にとって違和感はない。リプレイ1〜リプレイ3は、再遊技確率を変動させないので通常リプレイと呼ぶ。
(8)リプレイ4(再遊技4):左ドラム2aに(リプレイ/青リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(ベル)が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ4種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ4が内部当選すると、フラグエリアにRP4・フラグを立て、4種類ある再遊技4の組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技4が作動すれば、再遊技確率が変動する(転落リプレイ)。リプレイ4が作動して再遊技確率が変動すると、一般的に再遊技確率が1/7.3程度の低確率状態になるので、遊技者にとって不利である。
(9)リプレイ5(再遊技5):左ドラム2aに(リプレイ/青リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(チェリー)が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ4種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ5が内部当選すると、フラグエリアにRP5・フラグを立て、4種類ある再遊技5の組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技5が作動すれば、再遊技確率が変動する(準備リプレイ)。リプレイ5が作動して再遊技確率が変動すると、一般的に再遊技確率が1/3程度の中確率状態になるので、遊技者にとってやや有利である。
(10)リプレイ6(再遊技6):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(ベル)が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ2種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ6が内部当選すると、フラグエリアにRP6・フラグを立て、2種類ある再遊技6の組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技6が作動すれば、再遊技確率が変動する(発動リプレイ)。リプレイ6が作動して再遊技確率が変動すると、再遊技確率が1/1.5程度の高確率状態になるので、遊技者にとって大変有利である。
(11)リプレイ7(再遊技7):左ドラム2aに(プラム(赤))、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))が有効ライン上に揃った場合の役名(図柄組合せ3種類)であり、これに対してメダルは獲得されないが、遊技開始前にメダルが自動投入される。乱数抽選でリプレイ7が内部当選すると、フラグエリアにRP7・フラグを立て、3種類ある組合せ図柄の何れか一つが表示されて、再遊技2が作動しても再遊技確率は変動しない。なお、各ドラムに赤7図柄や青7図柄を全て狙うと、赤7図柄又は青7図柄が上段(例えば、図14第2ライン参照)に一直線に表示され、ATストックが確定するので、遊技者にとって激アツな瞬間となる。このリプレイ7は、再遊技確率を変動させないが、ATストックが確定するのでATストックリプレイと呼ぶ。
ここから図78を参照する。
(12)プラム(AT抽選役):各ドラムにプラム(赤)図柄又はプラム(白)図柄の何れかが有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は9枚となる。抽選でプラムが内部当選すると、プラムの条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。なお、ビッグボーナスのみが単独当選することは稀であり、殆どの場合、レア小役と呼ばれるプラムや後述するチェリー(CH)、又は弱チャンス目(FR1)や強チャンス目(FR2)と同時に内部当選するので、これらが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(13)チェリー(CH:AT抽選役):チェリー図柄が左ドラム2aの有効ライン上(センター位置)に停止した場合の役名であり、獲得枚数は2枚となる。抽選でチェリーが内部当選すると、CHの条件装置1個が作動し、それを契機に遊技機内部でアシストストック抽選(ATストック抽選:0〜255回の範囲)が行われる。なお、チェリーは単図柄小役であり、中ドラム2b及び右ドラム2cにどの様な図柄が停止しても、入賞には無関係である。このチェリーは「単チェ」と称される最強当選役であり、ビッグボーナスやATストック抽選の当選確率が75%と高確率なので、これが表示されるだけで遊技者は最激アツになる。
(14)一枚役1(FR1:弱チャンス目):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(赤7/青7/黒バー)、右ドラム2cに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))の9種類、又は左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))、右ドラム2cに(リプレイ/青リプレイ)の6種類(合計15種類)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚となる。一枚役1は、低確率〜中確率でBB1〜BB3の何れかと同時に当選するので、これが表示されると遊技者は胸を躍らせる。
(15)一枚役2(FR2:強チャンス目):左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(赤7/青7/黒バー)、右ドラム2cに(赤7/青7/黒バー)の9種類、又は左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))、右ドラム2cに(チェリー)の3種類(合計12種類)が有効ライン上に停止すると、獲得枚数は1枚となる。一枚役1は、中確率〜高確率でBB1〜BB3の何れかと同時に当選するので、これが表示されると遊技者は激アツな気分になる。
(16)ベル(ベル1):各ドラムにベル図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。抽選でベルが内部当選すると、ベル1の条件装置1個が作動する。ベル1は、単独で当選すると、停止ボタン部10の停止操作順序に拘わらず、有効ライン上にベル図柄が停止して必ず入賞する。
(17)押し順制御ベル(ベル2〜ベル11):図78に示した図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、獲得枚数は15枚となる。ベル1及び押し順ベルのベル2〜ベル11が同時に複数当選すると、主制御部100は押し順に従って何れか1つのベル役の図柄を有効ライン上に表示して入賞させたり、ベル役のコボシ目図柄を表示するように停止制御を行う。押し順制御ベルが入賞した場合、ベル2ではベル図柄が右斜め下(図14第4ライン参照)、ベル3ではベル図柄が右斜め上(図14第5ライン参照)、及びベル4〜ベル11ではベル図柄が上段(図14第2ライン参照)に一直線に表示されるので、遊技者にとって違和感はない。
なお、ベル役のコボシ目図柄としては、コボシ目1が左ドラム2aに(リプレイ/青リプレイ)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(金メダル/プラム(赤)/プラム(白))の12種類、コボシ目2が左ドラム2aに(リプレイ/青リプレイ)、中ドラム2bに(ベル)、右ドラム2cに(赤7/青7/黒バー)の6種類、及びコボシ目3が左ドラム2aに(ベル)、中ドラム2bに(リプレイ/青リプレイ)、右ドラム2cに(赤7/青7/黒バー)の6種類、合計24種類であり、通常ゲームでコボシ目1〜コボシ目3が有効ライン上に表示されると、主制御部100はリプレイ確率をリプレイ通常状態(リプレイ確率が約1/7.3)に変更するので、遊技者にとって不利になる。
図79は、押し順ベルの条件装置の組合せ表である。
押し順ベルとは、停止ボタン部10の操作順序(停止ボタン部10の押し順)が正解の場合に必ずベル小役を入賞させる一方、不正解の場合には、ベル小役を入賞させる時とコボシ目を表示する時がある当選役を意味する。押し順ベル1〜押し順ベル12の当選パターンがある。
乱数抽選で押し順ベル1が当選すると、条件装置(フラグ)のベル2+ベル4+ベル6+ベル9+ベル11が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順が左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10cであれば、必ずベル2を入賞させる(図の押し順ベル1の斜線部参照)。停止ボタン部10の押し順が、左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10bであれば、右停止ボタン10cと中停止ボタン10bの操作タイミングにより、ベル2若しくは他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか、又はコボシ目が表示される。
また、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が中停止ボタン10bの場合には、左停止ボタン10aと右停止ボタン10cの操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル2は入賞しない。停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が右停止ボタン10cの場合には、左停止ボタン10aと中停止ボタン10bの操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル2は入賞しない。押し順ベル2は押し順ベル1と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。なお、この様に同種の押し順ベルを複数設けるのは、狙い撃ちできないようにする為であり、これにより攻略不能になる。
乱数抽選で押し順ベル3が当選すると、条件装置(フラグ)のベル2+ベル4+ベル6+ベル9+ベル11+FR1が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順が左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10bであれば、必ずベル2を入賞させる(図の押し順ベル3の斜線部参照)。停止ボタン部10の押し順が、左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10cであれば、中停止ボタン10bと右停止ボタン10cの操作タイミングにより、ベル2若しくは他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか、又はコボシ目が表示される。
また、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が中停止ボタン10bの場合には、左停止ボタン10aと右停止ボタン10cの操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル2は入賞しない。停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が右停止ボタン10cの場合には、左停止ボタン10aと中停止ボタン10bの操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル6+ベル9+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル2は入賞しない。押し順ベル4は押し順ベル3と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。なお、この様に同種の押し順ベルを複数設けるのは、狙い撃ちできないようにする為であり、これにより攻略不能になる。
乱数抽選で押し順ベル5が当選すると、条件装置(フラグ)のベル1+ベル4+ベル11が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が中停止ボタン10bの場合には、必ずベル1を入賞させる(図の押し順ベル5の斜線部参照)。停止ボタン部10の押し順が、左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10cの場合、左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10bの場合、又は第一停止操作が右停止ボタン10cの場合には、停止ボタン部10の操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル1は入賞しない。押し順ベル6〜押し順ベル8は押し順ベル5と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。なお、この様に同種の押し順ベルを複数設けるのは、狙い撃ちできないようにする為であり、これにより攻略不能になる。
乱数抽選で押し順ベル9が当選すると、条件装置(フラグ)のベル1+ベル4+ベル11+FR1が同時に立つ(当選パターン)。その時、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が右停止ボタン10cの場合には、必ずベル1を入賞させる(図の押し順ベル9の斜線部参照)。停止ボタン部10の押し順が、左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10cの場合、左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10bの場合、又は第一停止操作が中停止ボタン10bの場合には、停止ボタン部10の操作タイミングにより、他のベル(ベル4+ベル11)が入賞するか又はコボシ目が表示されるが、ベル1は入賞しない。押し順ベル10〜押し順ベル12は押し順ベル9と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。なお、この様に同種の押し順ベルを複数設けるのは、狙い撃ちできないようにする為であり、これにより攻略不能になる。
図80は、リプレイの条件装置の組合せ表である。
乱数抽選で通常リプレイが当選すると、条件装置(フラグ)のRP1+RP2+RP3が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10をどの様な順序で操作しても、RP1、RP2又はRP3の何れかが作動する。なお、RPとはリプレイ又は再遊技を意味する(以下、同様である)。
乱数抽選でATストックリプレイが当選すると、条件装置(フラグ)のRP2+RP7が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10をどの様な順序で操作しても、RP2又はRP7の何れかが作動するが、各ドラムに赤7図柄や青7図柄を全て狙うと、RP7が作動すると共に、赤7図柄又は青7図柄が上段(例えば、図14第2ライン参照)に一直線に表示されて、ATストックが確定する。
乱数抽選で押し順リプレイ1が当選すると、条件装置(フラグ)のRP1+RP3+RP5が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が左停止ボタン10aの場合には、RP1が作動する。また、停止ボタン部10の押し順が、中停止ボタン10b→左停止ボタン10a→右停止ボタン10cであればRP5(準備リプレイ)が作動する一方、その他の操作ではRP3が作動する。RP5が作動すると、再遊技確率が1/3程度の中確率状態に変動して、ARTを開始する為の準備モードとなる。なお、押し順リプレイ2〜押し順リプレイ4は、押し順ベル1と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。つまり、停止ボタン部10の押し順が、押し順リプレイ2の場合には中停止ボタン10b→右停止ボタン10c→左停止ボタン10aで、押し順リプレイ3の場合には右停止ボタン10c→左停止ボタン10a→中停止ボタン10bで、押し順リプレイ4の場合には右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aで、RP5が作動する一方、その他の操作でRP3が作動する。
乱数抽選で押し順リプレイ5が当選すると、条件装置(フラグ)のRP1+RP4+RP6が同時に立つ(当選パターン)。その時に、停止ボタン部10の押し順として、第一停止操作が左停止ボタン10aの場合には、RP4(転落リプレイ)が作動する。また、停止ボタン部10の押し順が、中停止ボタン10b→左停止ボタン10a→右停止ボタン10cであればRP6(発動リプレイ)が作動する一方、その他の操作でRP4が作動する。RP6が作動すると、再遊技確率が1/1.5程度の高確率状態に変動して、ARTモードとなる。なお、押し順リプレイ6〜押し順リプレイ8は、押し順ベル5と同様であり、詳細は図示した通りなので説明を省略する。つまり、停止ボタン部10の押し順が、押し順リプレイ6の場合には中停止ボタン10b→右停止ボタン10c→左停止ボタン10aで、押し順リプレイ7の場合には右停止ボタン10c→左停止ボタン10a→中停止ボタン10bで、押し順リプレイ8の場合には右停止ボタン10c→中停止ボタン10b→左停止ボタン10aで、RP6が作動する一方、その他の操作でRP4が作動する。
図81は、リプレイ状態ごとの条件装置の組合せ表である。
(1)初期リプレイ状態:出玉率の段階設定を行った後、通常遊技でRP4が作動した後、ビッグボーナス図柄が表示された後、又はレギュラーボーナス図柄が表示された後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、条件装置のRP1+RP2+RP3が同時に立ち、何れか一つが作動する。リプレイの当選確率は、約1/7.3である。
(2)通常リプレイ状態:通常遊技でベル役のコボシ目図柄(抽選手段が抽選した当選役のコボシ目図柄)が表示された後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、当選パターンとして、RP1+RP3+RP5、RP1+RP2+RP3+RP5、RP1+RP3+RP5+RP7、又はRP1+RP2+RP3+RP5+RP7の何れかの組の条件装置が同時に立ち、何れか一つのリプレイが作動する。リプレイの当選確率は、約1/7.3である。
(3)準備リプレイ状態:通常遊技でRP5図柄が表示された後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、当選パターンとして、RP1+RP4+RP6、RP1+RP2+RP4+RP6、RP1+RP4+RP6+RP7、又はRP1+RP2+RP4+RP6+RP7の何れかの組の条件装置が同時に立ち、何れか一つのリプレイが作動する。リプレイの当選確率は、約1/3である。
(4)ATリプレイ状態:通常遊技でRP6図柄が表示された後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、当選パターンとして、RP1+RP2+RP3、又はRP2+RP7の何れかの組の条件装置が同時に立ち、何れか一つのリプレイが作動する。リプレイの当選確率は、約1/1.5である。特に、RP2+RP7が当選すると、ATストックの上乗せが確定し、抽選した数だけATストック数が加算される。
(5)BB内部リプレイ状態:通常遊技でビッグボーナスが内部当選した後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、条件装置のRP1+RP2+RP3が同時に立ち、何れか一つが作動する。リプレイの当選確率は、約1/3である。
(6)RB内部リプレイ状態:ビッグボーナスが作動中の一般ゲームでレギュラーボーナス(SRB)が内部当選後に再遊技確率が変動して、このリプレイ状態になる。乱数抽選でリプレイが当選すると、当選パターンとして、RP1+RP2+RP3、RP1+RP4+RP6、RP1+RP2+RP4+RP6、RP1+RP4+RP6+RP7、RP1+RP2+RP4+RP6+RP7、又はRP2+RP7の何れかの組の条件装置が同時に立ち、何れか一つのリプレイが作動する。リプレイの当選確率は、約1/1.5である。特に、RP2+RP7が当選すると、ATストックの上乗せが確定し、抽選した数だけATストック数が加算される。
図82は、通常ゲームにおけるリプレイ状態遷移図である。
主制御部100は、段階設定値の変更後(同じ値に打ち直すことも含む)、通常ゲームでRP4図柄を表示後、ビッグボーナス図柄を表示後、又はレギュラーボーナス図柄を表示後にステップS300へ移行し、リプレイ確率が約1/7.3の初期リプレイ状態にして通常ゲームを行う。この初期リプレイ状態では、リプレイの当選パターンとして(RP1+RP2+RP3)の同時当選しかないので、RP5やRP6が表示されることはないが、ステップS310で押し順ベル役のコボシ目1〜コボシ目3の何れかが有効ライン上に表示されると、主制御部100はステップS320へ移行して、リプレイ確率が約1/7.3の通常リプレイ状態に変更する一方、コボシ目が表示されなければステップS300へ移行する。
主制御部100は、ステップS320に移行して、通常リプレイ状態における通常ゲームでRP5図柄を表示(ステップS330)すると、ステップS340へ移行する一方、RP5図柄が表示されなければステップS320へ移行する。
主制御部100は、ステップS340に移行して、準備リプレイ状態における通常ゲームで小役図柄やハズレ図柄(その他の表示:ステップS350)が表示されるとステップS340へ移行する。その一方、ステップS360でコボシ目1〜コボシ目3の何れかが有効ライン上に表示されると、ステップS320へ移行して、通常リプレイ状態に変更される(転落)。ステップS370でRP4図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS300へ移行して、初期リプレイ状態に変更される(転落)。なお、この実施例では最も深い初期リプレイ状態まで転落させたが、コボシ目図柄表示と同様に、通常リプレイ状態に変更してもよい。つまり、準備リプレイ状態における通常ゲームで、RP4図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS320へ移行して、通常リプレイ状態に変更してもよい。
これに対して、ステップS380でRP6図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS382へ移行して、リプレイ確率が約1/1.5と高確率のATリプレイ状態に変更される。副制御部160は、複数設けられた停止スイッチの操作順序を案内するか否かを抽選で決定すると共に、当選した場合には1〜128セットの範囲でナビ・ストック数抽選(ナビゲーション・ストック数抽選)を行う。副制御部160は、1ストックで50ゲーム間だけ停止スイッチの操作順序を案内するが、その間にビッグボーナスやレア小役(チェリー、プラム又はチャンス目等)が当選すると、上乗せゲーム数や加算ナビストック抽選も行う。
主制御部100は、ステップS382のATリプレイ状態でコボシ目1〜コボシ目3の何れかが有効ライン上に表示(ステップS384)されると、ステップS320へ移行して、通常リプレイ状態に変更する。また、ステップS386でRP4図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS300へ移行して、初期リプレイ状態に変更する。
副制御部160は、このATリプレイ状態でナビ・ストックがある場合には、ステップS384で押し順ベル役が内部当選すると、図79に示したベル1又はベル2を入賞させる為の停止スイッチの操作順序を案内する。これにより通常リプレイ状態に転落しないようになっている。また、ステップS386で押し順リプレイが内部当選すると、図80に示したRP6を入賞(作動)させる為の停止スイッチの操作順序を案内する。これにより初期リプレイ状態に転落しないようになっている。
なお、ナビ・ストックやAT残りゲーム数があるにも拘わらず、遊技者の操作ミスにより初期リプレイ状態や通常リプレイ状態に転落することがあるが、その場合に副制御部160は、RP5(準備リプレイ)やRP6(ATリプレイ)が当選したときに、それらのリプレイを作動させる為の停止スイッチの操作順序を案内するようになっている。
図83は、ビッグボーナスゲームにおけるリプレイ状態遷移図である。
主制御部100は、ビッグボーナスが内部当選(BB条件装置作動)すると、ステップS400でリプレイ確率が約1/3のBB内部リプレイ状態にして、その後に遊技者の操作で一般ゲームを行い、ステップS405でBB図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS410へ移行してBBを作動させる一方、BB図柄が表示されなければステップS400へ移行する。
主制御部100は、ステップS410でBBを作動させると、ステップS420でリプレイ確率を初期リプレイ状態にして、BB中の一般ゲームを行い、ステップS425でRBが内部当選(シフトRBの条件装置作動)すると、ステップS430へ移行する一方、RBが内部当選しなければステップS420へ移行する。
主制御部100は、ステップS430でリプレイ確率が約1/1.5のRB内部リプレイ状態にして、その後に遊技者の操作で一般ゲームを行い、ステップS435で獲得した遊技メダルが所定枚数を超えていない場合、ステップS440へ移行する一方、超えた場合、ビッグボーナスを終了してステップS470へ移行するが、その時にSRBが内部当選中であればその状態を解除して終了する(つまり、シフトRBの条件装置を下げて終了する)。
主制御部100は、ステップS440でRB図柄が有効ライン上に表示されると、ステップS450へ移行してRBを作動させる一方、RB図柄が表示されなければステップS430へ移行する。
主制御部100は、ステップS450でRBを作動させると、ステップS460でリプレイ確率を初期リプレイ状態にしてRBゲームを行い、ステップS465でRB終了条件が満足するとステップS420へ移行する。なお、ステップS465のRBゲーム中に、獲得した遊技メダルが所定枚数を超えた場合、ビッグボーナスを終了してステップS470へ移行する。
主制御部100は、ビッグボーナスを終了してステップS470へ移行すると、リプレイ状態を現状のまま維持し、ステップS480でSRBが内部当選中であれば図82の(2)へ移行する一方、内部当選中でなければ同図(1)へ移行する。なお、このRB内部リプレイ状態は準備リプレイ状態とほぼ同じリプレイ状態あり、図80に示した押し順リプレイ5〜押し順リプレイ8の何れかが高確率で当選するので、ATリプレイ状態にしてARTを発動させる場合にはRP6(発動リプレイ)を作動させる為の停止スイッチの操作順序を案内する一方、初期リプレイ状態に転落させる場合には、操作順序を案内しないだけで直ぐに転落する。この点は、特に進歩性を有するポイントでもある。
図84は、ART開始までの処理手順を示すフローチャートである。
ARTが開始するまでの手順としては、通常ルート(図の左側のフロー参照)とBBルート(図の右側のフロー参照)があるが、まず通常ルートを説明する。
通常ゲームが開始されると、副制御部160は抽選で通常モード(ステップS500)又は高確率モード(ステップS510)の何れかを決定し、ステップS520で主制御部100が行う乱数抽選で特定契機役が内部当選すると、ステップS522でモード移行抽選を行う。例えば、特定契機役としてレア小役(チェリー、プラム又はチャンス目等)が当選すると高確率モードへの移行抽選が行われる一方、リプレイが当選すると通常モードへの移行抽選が行われる。この高確率モードでは、通常モードに比較して約10倍〜100倍程度の高確率でART(ATナビ・ストック)が当選し、その為に多数の抽選テーブルの中から1つが選択されるようになっている。
副制御部160は、ステップS524においてART抽選に当選しなければ、ステップS500又はステップS510へ移行する一方、当選するとARTストック数抽選(ステップS526)及び前兆ゲーム数抽選(ステップS528)を行う。この前兆ゲーム数はARTの当選を遊技者に告知するまでに要するゲーム数であり、ステップS530の前兆モードに移行して激アツな演出が8ゲームから32ゲーム程度継続する。
副制御部160は、ステップS532でARTの当選確定演出を行って、図80で示した押し順リプレイ1〜押し順リプレイ4の何れかが通常リプレイ状態で内部当選するのを待ち、当選するとRP5が入賞(作動)する停止ボタン部10(停止スイッチ)の操作順序をナビゲーション(案内)する。なお、主制御部100は、乱数抽選結果や内部リプレイ状態、ドラム部2の回転状態や停止状態、遊技者の操作状態など必要な情報を副制御部160にその都度コマンドで通知している。また、副制御部160は、準備リプレイ状態で押し順リプレイ5〜押し順リプレイ8の何れかが内部当選すると、RP6が入賞する停止ボタン部10の操作順序をナビゲーションし、ステップS540でARTを開始する。
副制御部160は、ステップS542で乱数抽選により特定契機役が内部当選すると、ステップS544でARTの上乗せ抽選(ゲーム数や加算ナビストック)を行う。副制御部160は、ステップS546でARTの終了条件を満足したか否かを判断し、満足しなければステップS542へ移行する一方、満足すればステップS548で抽選により通常モードか高確モードを決定してステップS500又はステップS510へ移行する。
次に、BBルートを説明する。通常ゲームで主制御部100が行う乱数抽選によりBBが内部当選(ステップS550)すると、副制御部160はステップS552でモード移行抽選を行う。副制御部160はステップS554でBB内部当選中モードになると、数ゲーム間だけ激アツ演出を行った後、当選したBB図柄を遊技者に告知する。
副制御部160は、遊技者の停止ボタン部10の操作によりBBが作動(入賞:ステップS556)した後、SRBが内部当選(ステップS558)すると、ステップS560でART抽選を行う。また、副制御部160は、RB内部リプレイ状態において、レア小役(チェリー、プラム、ATリプレイ又はチャンス目等)が当選するとART抽選を行い(ステップS562)、獲得した遊技メダルが所定枚数を超えた場合、ビッグボーナスを終了する(ステップS564)。副制御部160は、ARTストックがある場合(ステップS566)、ステップS540へ移行してARTを開始する一方、ARTストックがない場合(ステップS568)、ステップS552で当選したモードにセットして、ゲーム開始の(1)へ移行する。
図85は、ARTストック告知の処理手順を示すフローチャートである。図86乃至図88(A)は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図であり、図88(B)乃至図88(D)は、窓部の図柄表示状態を時系列的に示した模式図である。また、図89乃至図92は、表示演出装置が表示する演出画面の模式図である。
副制御部160は、図84のステップS556〜ステップS570に示すボーナスゲーム中において、表示演出装置11(映像表示装置)にART役が当選したことを当選映像によって報知する。なお、一般ゲーム中にボーナス役が小役又はリプレイと同時に当選した場合も、同様の当選映像によって報知するようにしてもよい(詳細説明を省略する)。
副制御部160は、ビッグボーナス(BB)が開始(作動)すると、ステップS600で複数個の図柄が描かれたドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を回転させ、抽選により内部当選役を予め決定して、停止ボタン部10(左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10c)が操作可能となる前に、大勢のキャラクタが登場する背景映像に重ねて、表示演出装置11に内部当選した図柄を右下位置に表示する。
図86(A)はリプレイが当選した場合、また図86(B)はベルが当選した場合の表示画面であり、停止ボタン部10の操作順序に拘わらず、必ず作動又は入賞する。図87(A)はチェリーが当選した場合、また図87(B)はプラムが当選した場合の表示画面であり、それぞれの図柄を狙って停止ボタン部10を停止操作すると、これらのレア小役が入賞する。なお、レア小役が内部当選すると、BB中にART抽選(ストック及び上乗せゲーム数抽選)が行われる(図84のステップS562参照)。
図87(A)はSRB1〜SRB4(図77参照)の何れかが当選した場合の表示画面であり、SRBの作動を避けさせるために表示演出装置11に赤色のビックリマークを3つ表示して、遊技者に赤7図柄を狙うように暗に指示する。遊技者が赤7図柄を上段に狙って左ドラム2a及び中ドラム2bを停止操作すると、非有効ラインの上段に赤7図柄があたかもテンパイしたかのように停止する(図88(B)参照)。これによりSRBの作動図柄が有効ライン上に揃って停止することが無くなる。
当選した一種特別役物がSRB1〜SRB3の何れかであれば、図88(B)の状態で遊技者が赤7図柄を上段に狙って右停止ボタン10cを停止操作すると、非有効ラインの上段に赤7図柄が横一列に揃って停止し、各図柄がフラッシュしてART当選を報知する(図88(C)参照)。副制御部160は、抽選により1〜128個の間でARTストック数を決定する(図84のステップS560参照)。なお、当選したSRB1〜SRB3に応じて、異なったART抽選テーブル(TBL1、TBL2、TBL3)が選択され、ARTストック数の期待値はSRB1>SRB2>SRB3の順で決まっている。
一方、当選した一種特別役物がSRB4であれば、図88(B)の状態で遊技者が赤7図柄を上段に狙って右停止ボタン10cを停止操作しても、下段に滑って赤7図柄が揃わない(図88(D)参照)。なお、SRB4の場合には、基本的にART抽選を行わないようになっているが、非常に低い確率(1〜5%程度)でART抽選を行うようにしてもよい。また、ビックリマークの本数であるが、SRB1〜SRB3の場合に複数本を選択し、SRB4の場合に1本が選択され易いように、ビックリマーク表示抽選テーブルの選択確率が振り分けられているので、遊技者により一層の興奮と刺激及び揃った場合の感動を与えることができる。
図89(A)は、ボーナスゲーム中画面であり、表示しているARTのSTOCK数が1つ、トータルの払い出し枚数が111枚、及びBBゲームでの払い出し枚数80枚中、40枚が払い出され、このゲームでベル小役が内部当選したことを表示している。
副制御部160は、ステップS605に移行すると、ボーナスゲーム画面からチャレンジ画面への画面変更条件が成立したか否かを判断する(図89(A)参照)。この画面変更条件は、所定ゲーム数でボーナスゲームが終了することの真偽であり、真の場合に条件が成立する。例えば、最大獲得枚数を15枚とし、残り払い出し枚数が16枚〜30枚となった場合には、残り2ゲームでボーナスゲームが終了する可能性があるので、画面変更条件は成立となる。一方、残り払い出し枚数が31枚以上であれば、残り2ゲームでボーナスゲームが終了する可能性はないので、画面変更条件は不成立となる。
副制御部160は、図89(A)に示したベル小役が入賞後にステップS605で画面変更条件が成立したと判断すると、ステップS610に移行して、まずARTチャレンジ告知画面を表示する(図89(B)参照)。この図89(B)の場合、表示ARTのSTOCK数が1つで、トータルの払い出し枚数が126枚、及びBBゲームでの払い出し枚数80枚中、55枚が払い出されていることを表示している。従って、残り25枚でBBゲームが終了するので、BB終了までの残りゲーム数は最短で2ゲームとなる。なお、ARTの内部STOCK数は、表示STOCK数と等しいか又は大きい値である。
副制御部160は、ステップS615に移行すると、内部STOCK数から表示STOCK数の差が0か、1〜2か、又は3以上かを判断して、判断結果に応じたパトライト抽選テーブルを選択する。このパトライト抽選テーブルは、判断結果が3以上の場合には90%の確率で、また判断結果が1〜2の場合には50%の確率で当選するようになっているが、演算値が0の場合には当選することはない(即ち、全てハズレ)。
副制御部160は、ステップS620に移行すると、上記抽選テーブルを用いたパトライト演出(当選映像)の抽選を行って、当選すればステップS630に移行する一方、当選しなければステップS635に移行する。
副制御部160は、パトライト演出に当選した場合(つまり、ART役が当選したことを報知する場合)、ステップS630において高確率で花丸映像の付加抽選(第一確率で付加映像の加算抽選)を行う一方、パトライト演出に当選しなかった場合、ステップS635において低確率で花丸映像の付加抽選を行って、ステップS640に移行する。
副制御部160は、ステップS640で花丸演出が当選した場合、次ゲームで主制御部100から内部当選役(例えば、リプレイ)が通知されると、リプレイ図柄に花丸映像を加算した映像を右下に表示する(図89(C)参照)。
副制御部160は、図90(A)に示す様に、リプレイの場合にはメダルの払い出しが無く、残りゲーム数が減っていないので、再挑戦を意味する「ARTチャレンジ再告知画面」を表示する。
副制御部160は、ステップS630で花丸映像の付加抽選を再度行って、ステップS640で花丸演出が当選した場合、次ゲームで主制御部100から内部当選役(例えば、ベル小役)が通知されると、ベル図柄に花丸映像を加算した映像を右下に表示する(図90(B)参照)。その後、ステップS650に移行して、遊技者による停止ボタン部10の操作により、表示演出装置11に表示された大勢のキャラクタの背景映像中にモンスターが登場し、その口からパトライト(当選映像)を表示することにより、ART役が当選したことを報知する(図90(C)参照)。なお、ART当選の報知時期は、停止ボタン部10の操作終了時点が最も効果的であるが、第一停止操作や第二停止操作の時点で行ってもよい。
その結果、図90(C)は、表示しているARTのSTOCK数が2つ、トータルの払い出し枚数が141枚、及びBBゲームでの払い出し枚数80枚中、70枚が払い出されたことを表示している。特に、ART役の当選報知時期として、停止ボタン部10の最終操作(第3停止操作)時点が効果的である。なお、図91は、図90において花丸演出が不当選の場合を示しており、内部当選したベル図柄だけを右下に表示している。パトライトを表示してART役が当選を報知すると、ステップS670でBBゲームの終了後にART状態へ移行する(ステップS540参照)。
他方、副制御部160は、ステップS640で花丸演出が当選しなかった場合、図89(B)と同様に表示演出装置11に図92(A)を表示して、次ゲームで主制御部100から内部当選役(例えば、ベル小役)が通知されると、ベル図柄の映像だけを右下に表示する(図92(B)参照)。その後、ステップS655に移行して、遊技者による停止ボタン部10の操作により、表示演出装置11に表示された大勢のキャラクタの背景映像中にモンスターが登場するが、その口からは「残念」の文字プレートが飛び出し、ART役の不当選を報知する(図92(C)参照)。パトライトを非表示(不出現)の場合、ステップS660でART役がストックされているかを判断し、ストックされていればステップS670へ移行する一方、ストックされていなければ、ステップS675でBBゲームを終了及びモードセットする(ステップS570参照)。
図93乃至図94は、窓部の図柄表示状態を示した模式図である。
チェリー役は、第1強役としてセンターチェリー(図93(A)参照)及び強チェリー(図93(B)参照)がある一方、第1弱役として弱チェリー(図93(C)参照)がある。センターチェリーの場合、左ドラム2aの中段にチェリー図柄が停止し、ボーナス当選確率は70%及びAT当選確率は90%となっているので、遊技者にとって激アツである。強チェリーの場合、左ドラム2aの下段、中ドラム2bの中段及び右ドラム2cの上段にチェリー図柄が停止し、ボーナス当選確率は10%及びAT当選確率は20%となっているので、遊技者にとって熱い瞬間であり、共に興奮と感動を覚える。弱チェリーの場合、左ドラム2aの下段、中ドラム2bの中段及び右ドラム2cの下段にチェリー図柄が山型に停止し、ボーナス当選確率は3%及びAT当選確率は5%となっているので、相応に期待する瞬間である。
プラム役は、第2強役として強プラム(図94(A)参照)がある一方、第2弱役として弱プラム(図94(B)参照)がある。強プラムの場合、左ドラム2aの上段、中ドラム2bの上段及び右ドラム2cの上段にプラム図柄が停止し、ボーナス当選確率は30%及びAT当選確率は50%で激アツである。弱プラムの場合、左ドラム2aの上段、中ドラム2bの中段及び右ドラム2cの下段にプラム図柄が停止し、ボーナス当選確率は2%及びAT当選確率は4%となっているので、相応に期待する瞬間である。
ベル役は、第3強役として強ベル(図94(C)参照)がある一方、第3弱役として押し順小役としての弱ベル(図示せず)があり、ベル図柄が上段や斜め一直線に揃う。強プラムの場合、左ドラム2aの中段、中ドラム2bの中段及び右ドラム2cの中段にベル図柄が停止し、ボーナス当選確率は15%及びAT当選確率は30%で激アツである。弱ベルの場合には、ボーナス及びAT当選確率は0%〜0.1%程度となっているので、遊技者は殆ど期待しない。なお、第1役としてチェリー、第2役としてプラム、第3役としてベルを例示したが、請求項とは無関係であり、第1役がプラムやベルであってもよい。
図95は、トップランプの発光状態を時系列的に示したタイミングチャートである。
副制御部160は、ゲーム終了から次のゲームが開始されるまでの間、トップランプ13aを消灯状態又は中立色での発光状態とする。この中立色は、一般に白色とするが、小役やリプレイを示す固有の色(チェリーは赤色、プラムは紫色、ベルは黄色、リプレイは青色)以外の遊技者に混乱を生じさせない色であれば良い(図95(A)参照)。
副制御部160は、ゲームが開始されると主制御部100から抽選結果(例えば、リプレイ内部当選)を受け取り、表示演出装置11や遊技状態表示LED部13の演出制御を行う。遊技者が停止ボタン部10の操作により、ドラム部(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を停止させた場合、トップランプ13aを青色(内部当選役又は入賞役に対応する固有の色)で点灯又は点滅させ、その後にニュートラル状態(消灯状態又は中立色での発光状態)にする。
副制御部160は、図95(A)の状態で、次のゲームが開始されると主制御部100から抽選結果(例えば、強役のセンターチェリー内部当選)を受け取ると、表示演出装置11及び遊技状態表示LED部13に激アツ演出を行い、遊技者が停止ボタン部10(特に、左停止ボタン10a)の操作により、ドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を停止させた場合、トップランプ13aを赤色(内部当選役又は入賞役に対応する固有の色)で点灯又は点滅させ、その後に32ゲーム消化(所定数の変動表示ゲームが実行)されるまでの間、インターバル期間中にトップランプ13aを赤色で点灯又は点滅させ続ける。これにより、遊技者に期待感を継続して与えることが可能となる(図95(B)参照)。
副制御部160は、図95(B)の状態で、次のゲームが開始されると主制御部100から抽選結果(例えば、強役の強プラム内部当選)を受け取ると、表示演出装置11及び遊技状態表示LED部13に激アツ演出を行い、遊技者が停止ボタン部10(特に、左停止ボタン10a)の操作により、ドラム部2(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を停止させた場合、トップランプ13aを紫色で点灯又は点滅させ、その後に32ゲーム消化されるまでの間、インターバル期間中にトップランプ13aを紫色で点灯又は点滅させ続ける(図95(C)参照)。
一方、副制御部160は、図95(B)の状態で、次のゲームが開始されると主制御部100から抽選結果(例えば、弱役の弱プラム内部当選)を受け取ると、表示演出装置11及び遊技状態表示LED部13にレア小役演出を行い、遊技者が停止ボタン部10(特に、左停止ボタン10a)の操作により、ドラム部(左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c)を停止させた場合、トップランプ13aを紫色で点灯又は点滅させ、32ゲームとセンターチェリー後に実行した変動表示ゲーム数との差ゲームが消化(実行した所定数の変動表示ゲームの残数が実行)されるまでの間、インターバル期間中にトップランプ13aを赤色で点灯又は点滅させ続ける(図95(C)参照)。なお、トップランプ13aを赤色で発光させている状態で再び強チェリーが内部当選すると、消化ゲーム数はリセットされて、その時点から再び32ゲームのカウントダウンが開始される。
副制御部160は、トップランプ13aをインターバル期間中に、センターチェリー又は強チェリー後の32ゲーム間、赤色で高速点滅させ、また強プラム後の32ゲーム間、紫色で高速点滅させることにより、ART抽選の高確率状態、又はボーナスやARTの前兆状態を示唆する。
他の実施例として、副制御部160は、センターチェリー>強プラム>強ベルの順で当選確率が高い場合には、発光状態を変更しない。例えば、センターチェリー後のインターバル期間中にトップランプ13aを赤色で点灯又は点滅させている場合、強プラムが内部当選しても、赤色で発光させ続けたり、赤色と紫色で交互に発光させる。そして、32ゲーム間、赤色で発光させたときに、残りゲーム数だけ紫色のみで発光させる。
図96は、表示演出装置及び制御回路系の要部ブロック図である。
副制御部160は、図84のステップS564でビッグボーナスを終了すると、ターゲットゲームを開始する為に、ボーナスゲーム中に抽選で事前に決まる内部状態(低確率、通常確率、高確率、超高確率等)に応じて表示データ及びズレ数抽選確率データを表示制御部11aに送信する。表示データは、図中の黒丸で示したボール(移動子)が停止可能な位置(0番〜15番のポケット)に対応する1〜5の数値データであり、現在黒丸が停止している0番の位置には数値5が入っている(右回りで順に、1番が1、2番が4、3番が2、以下この4つの同じ値をサイクリックに15番まで繰り返す)。
ズレ数抽選確率データは、0〜3までのズレ数を抽選で決める為の確率値であり、例えば、ズレ数0が10%、ズレ数1が20%、ズレ数2が30%、ズレ数3が40%とうい確率データである。なお、副制御部160は、ターゲットゲームが超高確率の場合には、全ての数値データを10にして、全て10セット当選確定と表示したり、0番〜7番を7及び8番〜15番を3にして、7セット又は3セットの何れかが当選するようにする。一方、ターゲットゲームが低確率の場合には、0番のみを10や5で、他を全て0や1にして、当選し難くする。なお、ズレ数を0〜3の4つとしているが、この値に限定されず、都度の抽選により0〜14までを決定して、そのズレ数抽選確率データを送信するようにしてもよい(ズレ数抽選確率データは、ズレ数とその抽選確率値である)。
表示制御部11aは、副制御部160から表示データ及びズレ数抽選確率データを受信すると、CG−ROM11cから画像データを読み出し、表示演出装置11の表示画面11bにターゲットゲームの選択画面を表示すると共に、ズレ数を抽選で事前に決定する。この選択画面は「START:YES」(ハッチング部)を表示している。一方、左右キー(図示せず)の操作によりNOを選択して、スペシャルボタン14を操作すると、ターゲットゲームはキャンセルされて平均期待値(AV:アベレージ)の3となることを示している。なお、このターゲットゲームでは、黒丸で示したボールが右回転(矢印の方向)し、低速から徐々に高速になり一定速度に達するか又は所定時間が経過すると再びスペシャルボタン14が操作可能になる。
図97及び図98は、表示演出装置が表示するルーレット画面の模式図である。
副制御部160は、図96の状態から遊技者がスペシャルボタン14を操作して、スペシャルボタンセンサ112から入力信号を受け取ると、表示制御部11aにスタートコマンドを送信する。
表示制御部11aは、スタートコマンドを受信すると、図97(A)の状態から移動子としてのボールを1つ右のポケットに移動させる(図97(B)参照)。この同様の1コマだけ移動させる描画を複数回続ける(図97(C)〜図97(D)参照)。そして、図97(E)〜図97(F)に示す様に、右側2コマ分のボールを同時に描画すると、ボールの移動速度が2倍となって中速移動となる。
そして、2コマ描画した図98(A)の状態から、右側3コマ分のボールを同時に描画すると(図98(B)参照)、初期速度の3倍で高速移動させることができる。その後、ボールの移動が一定速度に達したとき(又は、所定時間が経過したとき)、副制御部160はスペシャルボタン14の操作を受け付け可能となり(図98(C)〜図98(F)参照)、表示画面11bの上部に「スペシャルボタンを押せ」と表示する。
図99は、表示演出装置が表示するルーレット画面の模式図である。
副制御部160は、図99(A)の状態で遊技者がスペシャルボタン14を操作して、スペシャルボタンセンサ112から入力信号を受け取ると、表示制御部11aにストップコマンドを送信する。表示制御部11aは、副制御部160からストップコマンドを受信するまでの間にも描画を続けており、例えば、2画面分だけボールを継続移動させる(図99(B)〜図99(C)参照)。
表示制御部11aは、副制御部160からストップコマンドを受信しても既に次の描画処理を行っているので、更に1画面分だけ3つのボールを移動表示させるが、この時点でボールの停止可能位置を先頭のボール位置(数字2の位置)と判断する(図99(D)参照)。なお、この判断をする理由は、停止可能位置を非先頭位置(数字4又は1の位置)とすると、残像によりボールがバックしたように見えるので、遊技者に違和感を与えないようにする為である。
そして、表示制御部11aは、次の描画でボールを停止させるが、決定したズレ数が0の場合は、数字2の位置でボールがビタ止まりする一方(図99(E)参照)、ズレ数が3の場合には、数字4の位置までボールが滑って停止する(図99(F)参照)。なお、当然ながら、ズレ数が1の場合は数字5の位置で、ズレ数が2の場合は数字1の位置で停止する。これにより、遊技者がボーナスやARTを直接狙って勝ち取ることができるだけではなく、ズレ数を遊技機内部で決定するので完全に狙い撃ちすることができないようになっている。
表示制御部11aは、図99(E)の場合、ボールの停止位置に対応する数値データ(遊技価値データ)の「2」を、また図99(F)の場合には「4」を副制御部160に送信する。
表示制御部11aは、受診した数値データに基づいて判断し、ARTストックがある場合(図84ステップS566)、ステップS540へ移行してARTを開始する一方、ARTストックがない場合(ステップS568)、ステップS552で当選したモードにセットして、ゲーム開始の(1)へ移行する。