JP5482880B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常時に再遊技が頻発しても遊技者が煩わしさを感じることなくゲームを行うことができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技状態がほぼ常にボーナス内部中となるように設定し、ボーナス内部中の再遊技役の当選確率を通常よりも高く設定したうえで、再遊技役が入賞した場合において、次ゲームにおいて遊技媒体が投入された場合には、自動ベット処理が行われるとともに、この自動ベット処理中に投入された遊技媒体が電子的に貯留されるようにした。
【選択図】図8

Description

この発明は、所定の発生条件が取得されることによって通常よりも有利な有利状態に移行可能な遊技機に関するものである。
この種の遊技機、例えば遊技媒体としてのメダルを投入してゲームを行い、入賞によりメダルが払い出されるスロットマシンにおいては、有利状態として、当選役に関する情報を遊技者に報知して遊技者の獲得利益を増やすようにした有利遊技区間、例えばAT(アシストタイム)、ART(アシストリプレイタイム)を設けている。このようなAT(ART)を搭載した遊技機では、所定条件の成立、例えば特定役が当選することなどを契機に、入賞によりメダルが払い出される小役の当選確率はそのままに、メダルの投入なしに次ゲームを行うことができる再遊技役の当選確率が高くなるよう変化させ、遊技者の手持ちのメダルの目減りが少なくなる状況を作り出したうえで、小役の当選をナビすることで、遊技者の獲得利益を大幅にアップさせる手法が採られている(特許文献1参照)。
ここで、従来の遊技機では、ARTへの移行が内部的に決定している場合でも、ARTの開始契機となる特定役が当選しないと、小役のナビが行われる本来のARTが開始されないようになっていたので、特定役が当選するまでの間に遊技者がメダルを使い果たしてしまい、ARTの恩恵を十分に受けられない場合があった。そこで、ATにおいて安定的にメダルを獲得可能とするために、通常状態から再遊技役の当選確率を高く設定しておくことが考えられる。
特開2011−156165号公報
しかし、従来の遊技機では、再遊技役が入賞すると、自動的にメダルが投入(ベット)されたものとして扱われるため、遊技者のベット操作が無効となり、ベットスイッチやメダルの投入が受け付けられないようになっていた。上記したように、再遊技役の当選確率を高く設定した場合、当然ながら再遊技役が頻繁に当選及び入賞し、遊技者のベット操作が無効とされる場合が頻発するので、例えばメダルを投入しても払い戻されてしまい、遊技者がゲーム進行を煩わしく感じてしまうおそれがある。
そこで本願発明は、再遊技役の当選確率を常に高くしてATにおいて安定的にメダルを獲得可能とするとともに、通常時に再遊技が頻発しても遊技者が煩わしさを感じることなくゲームを行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
(第1の発明)
本願の第1の発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、本願発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
本願発明は、遊技媒体の投入に基づき遊技が開始される遊技機であって、複数の図柄を表示した複数の回転リール(40)と、前記複数の回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転中の前記回転リール(30)を個々に停止させるための複数のストップスイッチ(50)と、所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段(80)と、前記役抽選手段(80)の抽選結果及び前記スタートスイッチ(30)及びストップスイッチ(50)の操作に基づいて、前記回転リール(40)の回転及び停止を制御するリール制御手段(100)と、前記複数の回転リール(40)が全て停止したときに、当選役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄が、前記複数の回転リール(40)の全てを貫く有効ライン上に揃って停止した場合は入賞と判定する入賞判定手段(遊技結果判定手段120)と、遊技の進行が凍結状態となるフリーズを制御するフリーズ制御手段(140)と、を備え、前記役として、入賞すると遊技媒体が払い出される小役と、入賞すると遊技媒体を投入することなく次ゲームを行うことができる再遊技役と、入賞すると次ゲームから役抽選の結果に関わらず小役が当選状態となるボーナスゲームが行われるボーナス役とを備え、前記ボーナス役は、当選したゲームで入賞しなかった場合は、次ゲーム以降も入賞するまで当選状態が維持されるように形成され、ゲーム開始時に遊技媒体が投入された場合には所定のベット表示部(18)にベット表示がされ、前記再遊技役が入賞した場合には、遊技媒体の投入によらず前記ベット表示がされる自動ベット処理が行われるように形成され、前記役抽選手段(80)の抽選結果に関する情報を報知する補助演出の実行を制御する補助演出制御手段(AT制御手段220)を備えている遊技機に係る。
また、本発明に係る遊技機は、遊技状態として、前記ボーナスゲームが行われるボーナス作動中状態と、前記ボーナス役の当選状態が維持されているボーナス内部中状態と、ボーナス作動中状態及びボーナス内部中状態以外の状態である通常状態とを備え、前記通常状態及び前記ボーナス内部中状態においては、1ゲームを開始させるために投入すべき遊技媒体数である規定数が第一の投入数に設定され、前記ボーナス作動中状態においては、前記規定数が第二の投入数に設定され、前記役抽選手段(80)は、前記通常状態においては前記ボーナス役が単独で当選する場合があるように役抽選を行い、前記ボーナス内部中状態においては前記小役が前記通常状態と同確率で当選するとともに前記再遊技役が前記通常状態よりも高確率で当選するように役抽選を行い、前記リール制御手段(100)は、前記ボーナス内部中状態において、前記ボーナス役と前記再遊技役とが同時に当選した状態では前記再遊技役を入賞させ、前記ボーナス役と前記小役とが同時に当選した状態では前記小役を入賞させるように前記ストップスイッチ(50)の操作に基づく回転リールの停止を制御し、前記小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数は、前記規定数が前記第一の投入数である場合には、特定小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数が前記第一の投入数よりも多く設定され、前記規定数が前記第二の投入数である場合には、特定小役を含む全ての小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数が前記第二の投入数以下に設定され、前記補助演出制御手段(220)は、前記ボーナス内部中状態において所定条件を満たした場合には、演出状態を、前記役抽選手段の抽選結果に関する情報として前記特定小役の当選に関する情報を報知する補助演出状態へと移行させることができる。そして、前記再遊技役が入賞して前記自動ベット処理が行われた状態で遊技媒体が投入された場合には、投入された遊技媒体が電子的に貯留されるように形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
本発明においては、ボーナス役が当選したゲームでボーナスを入賞させられなかった場合には、遊技状態がほぼ常にボーナス内部中となる。ボーナス内部中においては、ボーナス役対応付けられた図柄に優先して他の役が入賞するように制御されるとともに、通常状態よりも再遊技役の当選確率が高くなっているので、再遊技役が当選し入賞する回数が多いゲームが長期間続くことになる。さらに、ボーナス内部中に所定の契機(例えば特定役の当選時に補助演出状態への移行の有無を決定する移行抽選に当選した場合や、通常状態で所定ゲーム数を消化した場合)で、補助演出状態に移行した場合には、遊技媒体の消費を押さえつつ小役入賞より遊技媒体を獲得することができる。これにより、役抽選の結果や遊技者のストップスイッチ(50)に対する操作の技量に依存せず、補助演出状態において安定的に遊技媒体を獲得することができる。
そして、本発明によれば、ほぼ常に再遊技役の当選確率が高い状態である仕様となっている場合に、遊技媒体を投入する度にそれがキャンセルされる状況が頻繁に発生することがないようにすることができる。
(第2の発明)
本願の第2の発明は、遊技媒体の投入に基づき遊技が開始される遊技機であって、複数の図柄を表示した複数の回転リール(40)と、前記複数の回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転中の前記回転リール(30)を個々に停止させるための複数のストップスイッチ(50)と、所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段(80)と、前記役抽選手段(80)の抽選結果及び前記スタートスイッチ(30)及びストップスイッチ(50)の操作に基づいて、前記回転リール(40)の回転及び停止を制御するリール制御手段(100)と、前記複数の回転リール(40)が全て停止したときに、当選役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄が、前記複数の回転リール(40)の全てを貫く有効ライン上に揃って停止した場合は入賞と判定する入賞判定手段(遊技結果判定手段120)と、遊技の進行が凍結状態となるフリーズを制御するフリーズ制御手段(140)と、を備え、前記役として、入賞すると遊技媒体が払い出される小役と、入賞すると遊技媒体を投入することなく次ゲームを行うことができる再遊技役と、入賞すると次ゲームから役抽選の結果に関わらず小役が当選状態となるボーナスゲームが行われるボーナス役とを備え、前記ボーナス役は、当選したゲームで入賞しなかった場合は、次ゲーム以降も入賞するまで当選状態が維持されるように形成され、ゲーム開始時に遊技媒体が投入された場合には所定のベット表示部(18)にベット表示がされ、前記再遊技役が入賞した場合には、遊技媒体の投入によらず前記ベット表示がされる自動ベット処理が行われ、精算スイッチ(17)の操作によって、ベットされている遊技媒体及び/又は電子的に貯留されている遊技媒体を精算可能であり、前記役抽選手段(80)の抽選結果に関する情報を報知する補助演出の実行を制御する補助演出制御手段(AT制御手段220)を備えている遊技機に係る。
また、本発明に係る遊技機は、遊技状態として、前記ボーナスゲームが行われるボーナス作動中状態と、前記ボーナス役の当選状態が維持されているボーナス内部中状態と、ボーナス作動中状態及びボーナス内部中状態以外の状態である通常状態とを備え、前記通常状態及び前記ボーナス内部中状態においては、1ゲームを開始させるために投入すべき遊技媒体数である規定数が第一の投入数に設定され、前記ボーナス作動中状態においては、前記規定数が第二の投入数に設定され、前記役抽選手段(80)は、前記通常状態においては前記ボーナス役が単独で当選する場合があるように役抽選を行い、前記ボーナス内部中状態においては前記小役が前記通常状態と同確率で当選するとともに前記再遊技役が前記通常状態よりも高確率で当選するように役抽選を行い、前記リール制御手段(100)は、前記ボーナス内部中状態において、前記ボーナス役と前記再遊技役とが同時に当選した状態では前記再遊技役を入賞させ、前記ボーナス役と前記小役とが同時に当選した状態では前記小役を入賞させるように前記ストップスイッチ(50)の操作に基づく回転リールの停止を制御し、前記小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数は、前記規定数が前記第一の投入数である場合には、特定小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数が前記第一の投入数よりも多く設定され、前記規定数が前記第二の投入数である場合には、特定小役を含む全ての小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数が前記第二の投入数以下に設定され、前記補助演出制御手段(220)は、所定条件を満たした場合には、演出状態を、前記役抽選手段の抽選結果に関する情報として前記特定小役の当選に関する情報を報知する補助演出状態へと移行させることができる。そして、前記再遊技役が入賞して自動ベット処理が行われた状態で前記精算スイッチ(17)が操作された場合に当該精算スイッチ(17)の操作を受け付け、電子的に貯留されている遊技媒体を精算可能とするように形成されていることを特徴とする。

(第3の発明)
第3の発明は、上記した第1又は第2の発明の特徴点に加え、前記小役として、前記特定小役である第一の小役と、第二の小役と第三の小役とが設けられ、前記第一の小役の配当は前記第二の小役の配当および前記第三の小役の配当よりも高く設定されており、前記第一の小役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄、及び、第三の小役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄は、前記前記ストップスイッチ(50)の操作タイミングに関わらずに有効ライン上に停止可能となるよう前記回転リール(40)上に配置され、前記第二の小役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄は、前記ストップスイッチ(50)の操作タイミングが特定のタイミングであることを条件に有効ライン上に停止可能となるよう前記回転リール(40)上に配置され、前記役抽選手段(80)は、前記第一の小役と前記第二の小役と前記第三の小役とが重複して当選する特定当選態様が存在するように役抽選を行い、前記特定当選態様には、前記ストップスイッチ(50)の操作順として正解の押し順と不正解の押し順が予め設定されており、前記リール制御手段(100)は、前記役抽選の結果が前記特定当選態様である場合において、前記ストップスイッチ(50)が前記正解の押し順で操作された場合には、前記第一の小役を入賞させるように、前記ストップスイッチ(50)の操作に基づく回転リール(40)の停止を制御し、前記ストップスイッチ(50)が前記不正解の押し順で操作された場合には、前記第二の小役が入賞し得るように、又は前記第三の小役を入賞させるように、前記ストップスイッチ(50)の操作に基づく回転リール(40)の停止を制御することを特徴とする。
本発明は、以上のように構成されているので、再遊技役の当選確率を常に高くしてATにおいて安定的にメダルを獲得可能とするとともに、通常時に再遊技が頻発しても遊技者が煩わしさを感じることなくゲームを行うことができる遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、各回転リールの図柄配列を示す図である。 本発明の実施の形態であって、当選役に対応する図柄組合せを示す表である。 本発明の実施の形態であって、(A)役抽選テーブルの概念図及び(B)押し順に応じたリプレイ図柄の表示態様を示す図である。 本発明の実施の形態であって、図柄表示窓に表示された図柄組合せを示す図である。 本発明の実施の形態であって、図柄表示窓に表示された図柄組合せを示す図である。 本発明の実施の形態であって、遊技状態の移行を示す説明図である。 本発明の実施の形態であって、演出状態の移行を示す説明図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの作動のうち1ゲームにおける遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 1ゲームにおける遊技制御処理のうちのベット判定処理を示すフローチャートである。 1ゲームにおける遊技制御処理のうちの遊技結果に応じた処理を示すフローチャートである。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシン10)
本実施の形態におけるスロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在かつロック可能な前扉3を有している。
前記筐体11の内部において、開口上部には、3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源装置5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
前記前扉3は、筐体11にヒンジ(図示せず)を介して水平方向に回動自在に取り付けられた板状の扉である。そして、前記前扉3には、図1に示すように、遊技者側に向かって臨む正面パネル12が設けられており、正面パネル12には、3個の回転リール40の図柄を視認可能な図柄表示窓13が形成されている。そして、この図柄表示窓13の下方であってスロットマシン10の高さ方向略中央部は、スロットマシン10を作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部3Aとなっており、操作部3Aの右端にはメダル投入口14が設けられている。前扉3の下部には、ホッパーユニット65から払い出されたメダルを受ける下皿3Bが設けられている。また、メダル投入口14の下方であって前扉3の裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター4が設けられている。
前記リールユニット60は、筐体11の内部に収納される枠体に固定された3個のステッピングモータ(図示せず)と、各ステッピングモータの出力軸に取り付けられた3個の回転リール40から構成されている。ここで、3個の回転リール40について、個々の回転リール40を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置する回転リール40を左リール41と称し、中央に位置する回転リール40を中リール42と称し、右側に位置する回転リール40を右リール43と称するものとし、個々の回転リール40を特定しない場合には、単に回転リール40というものとする。
各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、図3に示すように、「赤7」、「白7」、「白BAR」、「黒BAR」「リプレイa」、「リプレイb」「スイカa」、「スイカb」「ベル」、「チェリー」などの図柄が、1つの回転リール40につき21個ずつ、表示されている。なお、図3において左端の数字は、各図柄を特定するための図柄番号を示している。
そして、図1に示すように、スロットマシン10を正面視したとき、図柄表示窓13からは、各回転リール40の図柄がそれぞれ3個ずつ視認できるようになっている。具体的には、図柄表示窓13の左側には、左リール41の図柄のうち、上段に位置する図柄、中段に位置する図柄、下段に位置する図柄を見ることができ、図柄表示窓13の中央には、中リール42の図柄のうち、上段に位置する図柄、中段に位置する図柄、下段に位置する図柄を見ることができ、図柄表示窓13の右側には、右リール43の図柄のうち、上段に位置する図柄、中段に位置する図柄、下段に位置する図柄を見ることができる。
また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ60A(図2参照)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとリールモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
前記ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。前記電源装置5は、スロットマシン10の主電源のON/OFFを行うためのものである。
ここで、前記操作スイッチとしては、図1に示すように、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50が設けられている。なお、操作スイッチとしては、その操作によりスロットマシン10により行われる演出のパターンを選択をしたり、操作に同期して演出表示を変化させるような演出の進行に関わる操作を行うことができる演出スイッチが設けられていてもよい。
前記ベットスイッチ16は、カウンター状の操作部3Aの上面左側に設けられたボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。前記精算スイッチ17は、操作部3Aの上面左端に設けられたボタンスイッチであって、クレジットを払い戻すためのものである。
前記スタートスイッチ30は、操作部3Aの正面左側に設けられたレバー状のスイッチであって、回転リール40を回転開始させるためのものである。スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、レバーの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサが設けられており、センサの検出信号がスタートスイッチ30の操作信号として扱われるようになっている。
ストップスイッチ50は、操作部3Aの正面中央部に設けられた3個のボタンスイッチであって、回転中の回転リール40を停止させるためのものである。ここで、3個のストップスイッチ50について、個々のストップスイッチ50を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置するストップスイッチ50を左停止スイッチ51と称し、中央に位置するストップスイッチ50を中停止スイッチ52と称し、右側に位置するストップスイッチ50を右停止スイッチ53と称するものとし、個々のストップスイッチ50を特定しない場合には、単にストップスイッチ50というものとする。3個のストップスイッチ50は、それぞれ、3個の回転リール40に対応して設けられている。具体的には、左リール41には左停止スイッチ51が対応し、中リール42には中停止スイッチ52が対応し、右リール43には右停止スイッチ53が対応している。各ストップスイッチ50の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が各ストップスイッチ50の操作信号として扱われるようになっている。そして、左停止スイッチ51の操作により左リール41を停止させることができ、中停止スイッチ52の操作により中リール42を停止させることができ、右停止スイッチ53の操作により右リール43を停止させることができる。
(制御装置20)
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図3に示すように、メイン制御装置21及びサブ制御装置22を構成する。
ここで、メイン制御装置21の制御に基づくスロットマシン10の作動状態を遊技状態といい、サブ制御装置22の制御に基づくスロットマシン10の作動状態を演出状態というものとする。
そして、制御装置20の入力側には、図2に示すように、投入センサ15A、メダルセンサ15B、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、インデックスセンサ60Aの各パーツが接続されている。ここで、投入センサ15Aは、図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、メダル投入口14から投入されたメダルを検知するものである。またメダルセンサ15Bは、図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、投入されたメダルの通過を検知するものである。インデックスセンサ60Aは、特に図示しないが、リールユニット60の枠体に設けられた検知部であって、回転リール40の回転を検知するためのものである。
一方、制御装置20の出力側には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、ベット表示部18、クレジット表示部19、メダルキャンセル装置4A、画像表示部67、ランプ68、スピーカ69の各パーツが接続されている。ベット表示部18及びクレジット表示部19は、後述する投入制御手段70及び払出制御手段130の制御に基づいて、ベット数及びクレジット数を表示するためのものである。メダルキャンセル装置4Aは、図示しないが、メダルセレクター4に設けられた装置であって、スロットマシン10がメダル受付状態でない場合に、投入されたメダルをキャンセルするためのものである。
画像表示部67、ランプ68、スピーカ69は、演出を実行するための演出装置である。ここで、画像表示部67は、図1に示すように、図柄表示窓13の上側に設けられた窓部であり、LED、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出画像を表示するためのものである。なお、画像表示部67としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしてもよい。ランプ68は発光体の点灯又は点滅により入賞等を報知するためのものであり、スピーカ69は、BGMや操作音等、所定の音声を出力するためのものである。
(メイン制御装置21)
メイン制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、メイン制御装置21は、図2に示すように、投入制御手段70、役抽選手段80、当選フラグ設定手段90、リール制御手段100、遊技状態移行制御手段110、遊技結果判定手段120、払出制御手段130、フリーズ制御手段140、の各手段として機能する。
(投入制御手段70)
投入制御手段70は、メダルの投入関する制御を行う手段であって、メダルセンサ15Bの検知信号及びベットスイッチ16の操作信号に基づいて、ベット表示部18及びクレジット表示部19の表示及びメダルキャンセル装置4Aの作動を制御するものである。
ここで、本実施の形態に係るスロットマシン10は、メダル投入口14からメダルを投入することで、1回のゲームにつき、最大3枚のメダルをベットする(掛ける)ことができるように形成されている。1回の遊技を行うためにベットすることができる最大メダル数を規定数という。本実施の形態では、通常は規定数が3に設定されており、メダルを3枚使用して行う3枚掛けゲームが行われる。一方、特定の場合には規定数が2に変更され、メダルを2枚使用して行う2枚掛けゲームが行われる。
また、スロットマシン10に投入された遊技メダルは、あらかじめ定められた枚数(例えば、50枚)まで、電子的に貯留(クレジット)しておくことができるように形成されている。この、クレジットされたメダルの枚数は、クレジット表示部19に表示されるものとなっている。そして、クレジット表示部19にクレジットメダル数が表示されている場合には、メダル投入口14にメダルを投入する代わりに、ベットスイッチ16を操作することによりメダルのベットを行い、スタートスイッチ30を操作可能状態にすることができる。
具体的には、投入制御手段70は、規定数が3の場合において、クレジット表示部19の表示が「0」の場合にメダル投入口14からメダルが投入される(メダルセンサ15Bからの検知信号を受信する)と、最初の3枚までについてはベット表示部18にベット表示を行わせる。3枚を超えて投入した分については、クレジット表示部19の表示を加算する。ベット表示部18にベット数が表示されていない状態でかつクレジット表示部19の表示が「3」以上の場合に、ベットスイッチ16が操作された場合には、クレジット表示部19の表示を「3」減算し、ベット表示部18に3枚のベット表示を行い、メダルを3枚ベットした扱いとする。なお、クレジット表示部19の表示が「3」未満の場合にベットスイッチ16が操作された場合には、クレジット表示部19に表示されている分の遊技メダルをベットした扱いとする。また、規定数が2の場合には、ベットスイッチ16が操作された場合には、クレジット表示部19の表示を2だけ減算し、ベット表示部18に2枚のベット表示を行い、メダルを2枚ベットした扱いとする。なお、本実施の形態では、ベットスイッチ16として、1回の操作で最大ベット数がベットされるマックスベットスイッチのみが設けられているが、1回の操作で1枚のメダルがベットされるシングルベットスイッチを設けてもよい。
また、クレジット表示部19の表示が「50」に達した場合には、メダルキャンセル装置4Aを作動させて、メダルセレクター4の内部に残留しているメダル及びそれ以降メダル投入口14から投入されるメダルを、メダルセレクター4からキャンセルさせる。また、すでにベットがされている場合(ベット表示部18の表示が規定数に応じた最大ベット数となっている場合)にも、メダルキャンセル装置4Aを作動させて、さらなるメダルの投入を禁止する。キャンセルされた遊技メダルは下皿3Bに払い戻される。
なお、回転リール40の回転中や、ホッパーユニット65がメダルを払い出ししている最中などの所定の場合においては、投入制御手段70はベットスイッチ16の操作信号を受け付けないと同時に、メダルキャンセル装置4Aを作動させて、メダルの投入によるベットを行わせない。また、後述するが、所定の場合には、メダル投入又はベットスイッチ16の操作によらず、ベット表示部18のベット表示を自動的に行うようになっている。
(役抽選手段80)
役抽選手段80は、複数の図柄から構成される図柄組合せが対応付けられた所定の「役」について、当選したか否かを抽選により決定するものであり、役抽選テーブル(図5(A)参照)と、判定手段(図示せず)とを備えている。そして、スタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで、図示しないカウント抽出手段が、図示しないループカウンタの数値を読み取り、判定手段がこの数値と役抽選テーブルとを比較して、当選の有無を判定するものである。
役抽選テーブルは、前記ループカウンタがカウントする数値(例えば0〜65535)を全領域として各当選項目の当選領域を規定したものである。なお、役抽選テーブルの詳細については後述する。判定手段は、カウント抽出手段がピックアップしたカウントデータと、前記役抽選テーブルの当選判定領域データとを照合し、カウントデータが所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウントデータがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をするものである。
ここで、スロットマシン10は、ストップスイッチ50の操作によって所定の当選役に対応する図柄組合せが有効ライン上に揃って表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次ゲームにおいて遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、入賞により次ゲームからボーナスゲームが開始されるボーナス役とを備えている。
なお、有効ラインとは、3個の回転リール40にそれぞれ表示されている図柄のうち図柄表示窓13から視認可能な図柄を各回転リール40につき1個ずつ繋いでできる、複数の回転リール40の全てを貫くライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。入賞ラインは、規定数のメダルをベットすることにより有効ラインになる。本実施の形態においては、図1に示すように、左リール41の中段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の中段に位置する図柄を繋いでできる中段ラインL1が入賞ラインとして設定されている。そして、本実施の形態では、遊技状態に応じて、1回の遊技につき、メダルを2枚又は3枚ベットすることが可能となっており、2枚のメダルをベットした場合も、3枚のメダルをベットした場合も、中段ラインL1が有効になるが、それぞれの場合で入賞による払い出しメダル数が異なるように設定されている。
本実施の形態においては、図4に示すように、ボーナス役として、「黒BAR・白7・黒BAR」の図柄組合せが対応付けられたCBB(チャレンジビッグボーナス)が設けられている。CBBが入賞すると、次ゲームからボーナスゲームであるチャレンジビッグボーナスゲーム(CBBゲーム)が開始される。ここで、CBBゲームは、チャレンジボーナス(CB)が連続して発生するゲーム期間であり、CBとは、役抽選の抽選結果に関わらず小役が当選状態になるとともに、少なくとも1個の回転リール40について、スベリコマ数が後述する最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる1ゲームの期間である。なお、CBの詳細については後述する。
CBBゲームに移行すると、CBが無条件で、すなわちCBに移行させるための図柄(CB図柄)を揃えることなく開始され、1回のCBが終了すると、再び無条件で次のCBゲームが開始される。また、本実施の形態では、CBBゲーム中以外のゲームでは、規定数が3に設定されており、CBBゲーム中は、規定数が2に変更されるように形成されている。CBBゲーム中は、図4に示すように、いずれの小役が入賞した場合にも、2枚以下のメダルが払い出されるものとなる。つまり、CBBゲームでは、小役が入賞しても1回のゲームで投入枚数以下のメダルしか払い出されない。CBBは、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば26枚を超えた場合に終了する。
なお、CBB中に、所定のCB図柄を揃えた場合にCBが開始されるようにしてもよい。例えば、CBB中には、当選役として、「白BAR・ANY・ANY」の図柄組合せが対応付けられた特殊小役を抽選するようにして、特殊小役の当選に係るゲームで「白BAR・ANY・ANY」の図柄組合せを揃えることができた(特殊小役が入賞した)場合に、CBが開始されるようにしてもよい。また、ボーナス役が入賞した場合に、所定枚数(例えば15枚)のメダルを払い出した後に、ボーナス状態に移行するようにしてもよい。また、CBBの終了条件を、他の条件(例えばゲーム回数や特定役の入賞)としてもよい。
また、規定数が2の場合に、全ての小役について入賞により2枚のメダルが払い出されるようにしてもよい。あるいは、規定数が2の場合に、全ての小役について入賞により1枚のメダルが払い出されるようにしてもよい。また、CBBゲーム中の規定数は2に限られない。要は、CBBゲーム中は、小役が入賞しても規定数以上のメダルが払い出されないようになっていればよい。
前記小役としては、ベル1〜ベル11までの11個のベル役と、チェリー役が設けられている。各ベル役には、ベル図柄、リプレイa図柄とリプレイb図柄(合わせてリプレイ図柄という)、黒BAR図柄、スイカa図柄とスイカb図柄(合わせてスイカ図柄という)、チェリー図柄、赤7図柄のいずれかにより構成される図柄組合せが対応付けられている。例えばベル1は「リプレイa・リプレイa・スイカa」及び「リプレイa・スイカa・スイカa」の2個の図柄組合せが対応付けられている。また、チェリー役には、「チェリー・ANY・ANY」(ANYは何の図柄でもよい意味)の図柄組合せが対応付けられている。
また、小役の入賞により払い出されるメダル数は、規定数に応じて設定されている。すなわち、規定数が2の場合には、全ての小役は入賞により2枚以下のメダルが払い出される。一方、規定数が3の場合には、ベル9については入賞により9枚のメダルが払い出され、その他のベル役は入賞により1枚のメダルが払い出されるように形成されている。
前記再遊技役としては、リプレイ1〜リプレイ6までの6個のリプレイが設けられている。各リプレイには、回転リール40に表示されている全ての図柄のうちのいずれかにより構成される図柄組合せが対応付けられている。例えば、リプレイ1は、「リプレイa・リプレイa・リプレイa」「赤7・白7・リプレイb」などの60個の図柄組合せが対応付けられており、リプレイ3は「ベル・スイカb・赤7」「ベル・スイカb・白7」などの5個の図柄組合せが対応付けられている。いずれかの再遊技役が入賞すると、再遊技が作動し、当該ゲーム終了後の次ゲームにおいて、遊技メダルを新たに投入することなくスタートスイッチ30が操作可能となる。
ここで、再遊技役に対応付けられた図柄組合せには、同種の図柄のみから構成される同種図柄組合せと、異種図柄を含んで構成される異種図柄組合せが設けられている。同種図柄組合せは、リプレイ1に対応付けられている「赤7・赤7・赤7」(赤7揃い)や、「白7・白7・白7」(白7揃い)や、「リプレイa・リプレイa/リプレイb・リプレイa/リプレイb」(リプレイ揃い)が該当する。これらの同種図柄組合せのうち、リプレイ揃いは、再遊技を表す図柄として設けられたリプレイ図柄(リプレイa、リプレイb)のみから構成される図柄組合せであり、このリプレイ揃いが有効ライン上に表示された場合には、一見して再遊技役が入賞したものと判る(図6(A)参照)。すなわち、リプレイ揃いは、再遊技入賞明示態様である。一方、同種図柄組合せであっても、赤7揃いや白7揃いなどの特殊図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、再遊技役が入賞したようには見えない。また、異種図柄組合せは、リプレイ2に対応付けられている「ベル・チェリー・ANY」や、リプレイ5に対応付けられている「リプレイa・黒BAR・チェリー」などが該当する。このような異種図柄組合せが表示された場合には、有効ライン上には一見して再遊技役の入賞図柄に見えないような図柄組合せが揃う(例えばリプレイ2に対応する図柄組合せに含まれる「ベル・チェリー・リプレイa」が有効ライン上に揃った図である図6(B)参照)。なおこの場合、一見して何らかの役が入賞したものと判るような図柄組合せは一切表示されない。すなわち、これらの図柄組合せは再遊技入賞明示態様を表示可能なものではない。さらに、有効ライン上には一見して再遊技役の入賞図柄に見えないような図柄組合せが揃うものの、有効ラインでないライン(無効ライン)に、リプレイ揃いが表示される場合がある。例えば、リプレイ3に対応付けられている「ベル・スイカb・赤7(図柄番号8又は16)」の図柄組合せが有効ライン上に揃うと、図6(C)に示すように、下段ラインL2(左リール41の下段に位置する図柄、中リール42の下段に位置する図柄、右リール43の下段に位置する図柄を繋いでできるライン)にリプレイ図柄が揃う下段リプレイ揃いが表示される。また、リプレイ2に対応付けられている「ベル・リプレイa/リプレイb・ベル(ANY)」の図柄組合せが有効ライン上に揃うと、図6(D)に示すように、右上がりラインL3(左リール41の下段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43上下段に位置する図柄を繋いでできるライン)にリプレイ図柄が揃うリプレイ斜め揃いが表示される。さらに、無効ライン上に同種図柄組合せを表示可能とする図柄組合せは、リプレイ揃いを表示させるものに限られない。例えば、リプレイ4に対応付けられている「リプレイa・スイカa/スイカb・リプレイa(12番又は20番)」の図柄組合せが有効ライン上に揃うと、図7(C)に示すように、右上がりラインL3にスイカ図柄が揃うスイカ斜め揃いが表示される。このような、有効ライン上にその図柄組合せが表示されると同時に無効ライン上に同種図柄組合せが表示される図柄組合せを、同種図柄表示可能図柄組合せというものとする。同種図柄表示可能図柄組合せには、再遊技入賞明示態様を表示可能なものと、表示可能でないものが含まれる。
そして、本実施の形態においては、再遊技役の入賞時において、上記した同種図柄組合せのうちのリプレイ揃いが表示された場合、及び同種図柄表示可能図柄組合せの表示によりリプレイ揃いが表示された場合を除き(換言すれば、再遊技役が入賞したように見えない図柄組合せが表示された場合に限り)、当該図柄組合せが表示されたことを契機として、所定のフリーズが発生するようになっているが、これについては後述する。
(役抽選テーブル)
本実施の形態における役抽選テーブルの概念図を図5(A)に示す。ここで、図5(A)は、当選役が当選しないハズレ(不当選)の領域である不当選領域を省略し、複数の役抽選テーブルに設定されている当選領域の有無を示したものであり、左欄に示した当選領域が含まれていることを丸印で表している。
役抽選テーブルとしては、図5(A)に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、ボーナス内部中において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中において用いられるCBテーブルとが設けられている。
ここで、通常状態とは、スロットマシン10の初期状態(工場出荷時又は設定変更後もしくはリセット後)の遊技状態をいうものである。ボーナス内部中とは、後述するボーナスフラグ(CBBフラグ)が持ち越されている遊技状態であり、ボーナス作動中とはボーナスゲーム(CBBゲーム)が行われる遊技状態である。
各役抽選テーブルには、図5(A)に示す所定の当選の領域と、図示しないハズレの領域とが設定されている。CBテーブルには、CBB及び再遊技役の当選領域は設けられておらず、内部中テーブルにはCBBの当選領域は設けられていない。当選の領域としては、一の役に対応付けられた当選領域である単独当選領域の他に、複数種類の役に対応付けられた重複当選領域が設定されている。図5(A)において、「CBB」、「リプレイD」「チェリー」の当選領域は、それぞれ、CBB、リプレイ1、チェリーの単独当選領域である。一方、当選領域の「リプレイA」〜「リプレイC」、「リプレイE」〜「リプレイH」は所定のリプレイ役の重複当選領域であり、「ベルA」〜「ベルM」までの当選領域は所定のベル役の重複当選領域となっている。
ここで、上記した「ベルA」〜「ベルL」の12個の重複当選領域に対しては、3個のストップスイッチ50に基づく6通りの操作順序(押し順)のうち、左停止スイッチ51を最初に操作する押し順(左第一停止)以外の押し順が、それぞれ割り当てられている。具体的には、「ベルA」〜「ベルC」の各当選領域に対しては、ストップスイッチ50を、中停止スイッチ52、左停止スイッチ51、右停止スイッチ53の順で操作する押し順(中左右)が、「ベルD」〜「ベルF」の各当選領域に対しては、ストップスイッチ50を、中停止スイッチ52、右停止スイッチ53、左停止スイッチ51の順で操作する押し順(中右左)が、「ベルG」〜「ベルI」の各当選領域に対しては、ストップスイッチ50を、右停止スイッチ53、左停止スイッチ51、中停止スイッチ52の順で操作する押し順(右左中)が、「ベルJ」〜「ベルL」の各当選領域に対しては、ストップスイッチ50を、右停止スイッチ53、中停止スイッチ52、左停止スイッチ51の順で操作する押し順(右中左)が、それぞれ割り当てられている。割り当てられている押し順が、各当選領域の当選に対する正解の押し順(適合操作態様)となる。そして、前記重複当選領域のいずれかが当選した場合、正解の押し順で、ストップスイッチ50が操作(以下停止操作という場合がある)されたか否かによって、入賞し得るベル役が変化するようになっているが、これについては後述する。
また、「リプレイD」〜「リプレイH」の5個の再遊技役の当選領域については、どのような押し順で停止操作がされたかにより、入賞する再遊技役又は表示される図柄組合せが変化するようになっているが、この詳細についても後述する。なお、当選領域「ベルA」〜「ベルL」を総称して「押し順ベル」といい、当選領域「リプレイD」〜「リプレイH」を総称して「押し順リプレイ」というものとする。
さて、図5(A)では明記していないが、各役抽選テーブルにおける全ての小役の当選領域の全領域に対する割合(以下当選確率という)は、通常テーブル及び内部中テーブルにおいて、同等に設定されている。また、CBテーブル以外の役抽選テーブルにおける再遊技役の当選確率(合算値)は、通常テーブルよりも内部中テーブルの方が高くなるように設定されている。例えば、通常テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/7.3に設定されており、内部中テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/3.5に設定されている。これにより、遊技状態がボーナス内部中である遊技は、遊技メダルを新たに投入することなく遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなる。さらに、内部中テーブルにおいては、ハズレの領域が極めて少なく、例えば1/65536に設定されている。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。例えば、CBテーブルに再遊技役の当選領域が設けられていてもよい。また、内部中テーブルにはハズレの領域が設けられていなくてもよい。
(当選フラグ設定手段90)
当選フラグ設定手段90は、当選に対応する当選フラグを成立させるものである。具体的には、CB中でない場合において、前記役抽選手段80による役抽選の結果、いずれかの役が当選した場合に、小役が当選した場合には小役フラグ(ベル1フラグ、チェリーフラグなど)を成立させ、ボーナス役が当選した場合にはボーナスフラグ(CBBフラグ)を成立させ、再遊技役が当選した場合には再遊技フラグ(リプレイ1フラグなど)を成立させる。小役フラグ及び再遊技フラグは1ゲーム限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナス役が入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス役当選の場合には、当選の権利が次ゲーム以降に持ち越されるようになっている。
さらに、当選フラグ設定手段80は、CB中においては、役抽選の結果に関わらず、全ての小役フラグを成立させるようになっている。すなわち、CB中は、所定の小役が当選した場合であっても、抽選結果がハズレであっても、全ての小役(ベルA〜M、チェリー)の当選フラグを成立させる。これにより、CB中は全ての小役が当選している状態となり、小役の入賞が容易な状態となる。
(リール制御手段100)
リール制御手段100は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図2に示すように、回転制御手段101と、停止制御手段102とを少なくとも備えている。
(回転制御手段101)
回転制御手段101は、スタートスイッチ30の有効な操作信号を受信した場合に、リールユニット60のステッピングモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。具体的には、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ30の操作信号を入力した場合には、前ゲームにおける回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、各ステッピングモータに駆動信号を出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度で定速回転を行わせるものとなっている。
(停止制御手段102)
停止制御手段102は、リールユニット60に設けられた回転リール40の回転を検知するためのインデックスセンサ60A(図2参照)の検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ50が操作された時点での回転リール40の回転角度から、有効ライン(中段ライン)上に位置している図柄を特定することができるようになっている。ここで、回転リール40に表示されている1図柄分の領域を1コマと称し、1つの回転リール40は21コマを有している。そして、停止制御手段102は、回転リール40の回転角度をもとに特定された図柄を基準図柄として、この基準図柄から回転方向にあらかじめ定められたコマ数分だけ(最大スベリコマ数、例えば4コマ)移動したときの図柄までの範囲(5コマの範囲)で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、停止制御手段102は、ストップスイッチ50が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。具体的には、前記基準図柄をその位置に停止させてもよい場合にはそのまま回転リール40を停止させ、その位置に停止させてはいけない場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上からその図柄を蹴飛ばして停止させる。また、最大スベリコマ数の範囲内に、当選図柄が含まれている場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。
停止制御手段102は、これらの制御を、所定の停止データに基づいて行うようになっている。停止データには、優先度に基づいて停止位置候補を特定するための優先度判定データと、基準図柄から何コマ回転させて回転リール40を停止させるかを、役抽選の結果及びストップスイッチ50の操作タイミングに応じて各当選図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルとが含まれる。本実施の形態においては、基準図柄から最大スベリコマ数の範囲内に位置する図柄の優先度に基づいて停止位置を決定する優先度判定停止制御と、停止テーブルに基づいて停止位置を決定するテーブル停止制御とが併用されている。
前記優先度判定データの優先度は、単一の役が当選している場合には、基準図柄から最大スベリコマ数の範囲内にある当該当選役を構成する当選図柄の優先度が最も高くなるように設定されており、複数の役が同時に当選状態となっている場合には、ボーナス役、小役、再遊技役の順に優先度が高くなるように設定されている。つまり、ボーナス役と小役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に小役が当選した場合)には小役に対応付けられた小役図柄の停止位置が優先的に停止位置として決定され、ボーナス役と再遊技役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に再遊技役が当選した場合)には再遊技役に対応付けられたリプレイ図柄の停止位置が優先的に停止位置として決定される。すなわち、ボーナス内部中において、ボーナス図柄の停止位置が優先的に停止位置として決定されるのは、役抽選の結果がハズレの場合のみとなる。なお、CB中において小役が同時当選している場合は、停止テーブルにあらかじめ設定された停止位置が停止位置として決定される。
また、当選役に対応する図柄組合せが有効ライン上に複数成立する可能性がある場合に前記回転リール40を停止させる際の制御方法として、回転リールが全て停止したときに払い出され得る遊技媒体数が最大となるように当選図柄を引き込んで回転リール40を停止させる払い出し数優先引込制御(以下枚数優先引込制御という)と、表示され得る図柄組合せ数が最大となるように当選図柄を引き込んで回転リール40を停止させる図柄組合せ個数優先引込制御(以下個数優先引込制御という)とが設けられており、停止制御手段102は、これらの制御に関するデータを優先度判定データとして記憶している。
前記停止テーブルとしては、当選図柄引き込みテーブルと、ハズレテーブルとが設けられている。当選図柄引き込みテーブルは、当選図柄の配列が有効ライン上に停止し、かつ、当選図柄以外の図柄が有効ライン上に停止しないように、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール40の停止位置をあらかじめ定められたスベリコマ数の範囲内で規定してあるものである。ハズレテーブルは、いずれの役を構成する図柄組合せも有効ライン上に停止しないように、対応する回転リール40の停止位置をあらかじめ定められたスベリコマ数の範囲内で規定してあるものである。停止テーブルは、3個の回転リール40にそれぞれ対応して設けられており、先に停止した回転リール40の停止図柄に応じて、未停止の回転リール40の停止テーブルが選択されるようになっている。
ここで、CB中に用いられる停止テーブルは、全ての小役フラグが成立している状態に対応した停止テーブルとなっている。すなわち、ストップスイッチ50の操作タイミングによって、いずれの小役図柄でも、有効ライン上に引き込み可能となっている。また、CB中に用いられる停止テーブルは、あらかじめ設定された少なくとも1個の回転リール40(例えば左リール41)に対応するものについて、「あらかじめ定められたスベリコマ数」が、1コマ以下(1コマ又は0コマ)となるように設定されている。これにより、CB中においては、少なくとも1個の回転リール40については、当選図柄の引き込みコマ数が最大1コマとなり、当選図柄を有効ライン上に停止させることが可能なストップスイッチ50の操作タイミングに正確さが要求されることとなる。
次に、押し順が設定された当選領域が当選した場合の引き込み制御について詳述する。
まず、「押し順ベル」のいずれか、すなわち図5(A)に示す「ベルA」〜「ベルL」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態においては、「押し順ベル」の領域に共通して含まれるベル9の図柄組合せを構成する図柄(ベル図柄)は、全ての回転リール40において最大スベリコマ数の範囲内に配置されている。また、「ベルA」〜「ベルF」の領域に共通して含まれるベル7の図柄組合せを構成する図柄(スイカ図柄、ベル図柄、リプレイ図柄)のうち、スイカ図柄とリプレイ図柄は、個々の図柄についてみると、対応する回転リール40において全てが最大スベリコマ数の範囲内に配置されているわけではないが、対応する回転リール40においていずれかの図柄を有効ライン上に引き込んでベル7に対応付けられたいずれかの図柄組合せを表示可能となっている。「ベルG」〜「ベルL」の領域に共通して含まれるベル8の図柄組合せを構成する図柄も同様に、個々の図柄についてみると、対応する回転リール40において全てが最大スベリコマ数の範囲内に配置されているわけではないが、対応する回転リール40においていずれかの図柄を有効ライン上に引き込んでベル8に対応付けられたいずれかの図柄組合せを表示可能となっている(図3、図4参照)。つまり、ベル7〜9は、最大スベリコマ数が4コマに設定されている制御中(CB以外)においては、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず入賞可能な設定となっている。一方、各「押し順ベル」に含まれる、ベル1〜6のベル役の図柄組合せを構成する図柄には、中リール42及び右リール43において最大スベリコマ数の範囲内に配置されていない図柄が含まれており、ベル1〜6が単独で当選したとしても目押しをしないと入賞できない設定となっている。そして、停止制御手段102は、ボーナス(CBB)作動中以外の状態(規定数が3枚のゲーム)において、役抽選により、いずれかの「押し順ベル」が当選した場合には、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、当該領域に含まれるベル7〜9のいずれかのベル役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
具体的には、役抽選により「押し順ベル」が当選した場合に、当選した当選領域に対して割り当てられている正解の押し順で各ストップスイッチ50が操作された場合には、枚数優先引込制御を適用して、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、ベル9の図柄組合せを構成する図柄を、他のベル役の図柄組合せを構成する図柄に優先して、有効ライン上に引き込んで、ベル9を入賞させる。ベル9が入賞した場合には、9枚のメダルが払い出される。一方、その正解の押し順以外の押し順(不正解の押し順・不適合操作態様)で各ストップスイッチ50が操作された場合には、個数優先引込制御を適用して、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、ベル7又はベル8の図柄組合せを構成する図柄を、ベル9の図柄組合せを構成する図柄に優先して、有効ライン上に引き込む制御を行う。ベル7又はベル8が入賞した場合には、1枚(CBB中はベル7は2枚)のメダルが払い出される。
このように、「押し順ベル」が当選した場合には、必ずベル役が入賞するが、当該当選領域に設定された正解の押し順で停止操作された場合には、必ずベル9が入賞して9枚のメダルが払い出され、正解の押し順で停止操作されなかった場合には、ベル7又はベル8が入賞して1枚又は2枚のメダルが払い出されるようになっている。すなわち、ベル9は正解の押し順で停止操作したときに入賞する正解役であり、それ以外のベル役は不正解の押し順で停止操作したときに入賞する不正解役として位置付けられている。
なお、本実施の形態では、不正解の押し順で操作すると払い出しの少ない不正解役が必ず入賞する設定となっているが、不正解の押し順で操作するとストップスイッチ50の操作タイミングに応じて不正解役が入賞する場合があるが、ストップスイッチ50の操作タイミングによっては何の役も入賞しない場合もあるように設定してもよい。また、この場合には、正解役と不正解役の配当が同じ設定としてもよい。また、有効ラインを複数設けた場合には、同時当選している役の配当は同じだが、正解の押し順だと複数役が重複して入賞し、不正解の押し順だと単独の役しか入賞しないかいずれの役も入賞しないように形成してもよい。あるいは、正解の押し順だと同一の役が複数の有効ラインに表示されて重複入賞し、不正解の押し順だと所定の役が単独の有効ラインに表示されるように形成してもよい。なお、これらの制御を可能とするように、回転リール40の図柄配列や役抽選テーブルや停止テーブルを設定する必要があることは言うまでもない。
次に、「押し順リプレイ」のいずれか、すなわち、図5(A)に示す「リプレイD」〜「リプレイH」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。なお、図5(A)に示すように、「リプレイD」はリプレイ1の単独当選領域であり、「リプレイE」はリプレイ1とリプレイ2の重複当選領域であり、「リプレイF」はリプレイ1とリプレイ3の重複当選領域であり、「リプレイG」は、リプレイ1〜リプレイ3の重複当選領域である。そして、「リプレイH」は、リプレイ1、リプレイ2、リプレイ4及びリプレイ5の重複当選領域となっている。
停止制御手段102は、役抽選により上記した「押し順リプレイ」のいずれかが当選した場合には、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、有効ライン上に停止表示させる再遊技役に対応する図柄組合せが異なるものとなるように停止制御を行う。これらの制御は、ストップスイッチ50の操作順に応じて設けられている停止テーブルを用いて行われる。この具体例を、図5(B)に基づき説明する。
まず、「リプレイD」当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せのうち「リプレイa・リプレイa/リプレイb・リプレイa/リプレイb」の図柄組合せを有効ライン上に停止させる制御を行う。リプレイa図柄、リプレイb図柄のそれぞれは、中リール42及び右リール43において、最大スベリコマ数の範囲内に配置されていない箇所もあるが、リプレイa図柄、リプレイb図柄をあわせたリプレイ図柄としては最大スベリコマ数の範囲内に配置されているので、「リプレイD」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、有効ラインである中段ラインL1にリプレイ図柄が一直線に並ぶ中段リプレイ揃いが表示される。一方、中停止スイッチ52を最初に停止操作する押し順である中第一停止、及び右停止スイッチ53を最初に停止操作する押し順である右第一停止で停止操作された場合において、当該停止操作のタイミングが白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、他の引き込み可能な図柄に優先して、白7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、3個のストップスイッチ50の停止操作のタイミングによって、白7揃いを有効ライン上に表示させることができる。なお、当該停止操作のタイミングが白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、リプレイ1に対応付けられたいずれかの図柄組合せ(例えば「リプレイa・白7・リプレイb」など)を有効ライン上に表示させることができる。
また、「リプレイE」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ2に対応付けられた図柄組合せのうちの「ベル・リプレイa/リプレイb・ベル」を有効ライン上に停止させる制御を行う。これにより、リプレイ斜め揃いが必ず表示される(図3参照)。なお、この場合、リプレイ1に対応する中段リプレイ揃いを表示させることもできるが、リプレイ2に対応する図柄組合せを優先することで、出目の種類を多様化させることができる。一方、中第一停止で停止操作され、当該停止操作のタイミングが、リプレイ1に対応する図柄組合せを構成する白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、他の引き込み可能な図柄に優先して、白7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。停止操作のタイミングが白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せ(赤7揃いを除く)を構成する他のいずれかの図柄、又はリプレイ2に対応する図柄組合せを構成するいずれかの図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。また、右第一停止で停止操作され当該停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、他の引き込み可能な図柄に優先して、赤7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。この際、全ての回転リール40が停止したときに、赤7図柄が有効ラインのみに揃う停止形である赤7シングル揃い(図7(A)参照)が表示されるように停止させる。停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せ(白7揃いを除く)を構成する他のいずれかの図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。
また、「リプレイF」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ1に対応する中段リプレイ揃いを有効ライン上に停止させる制御を行う。中第一停止で停止操作された場合は、停止操作のタイミングに基づいて、白7揃いを有効ライン上に揃える制御を行い、停止操作のタイミングが白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せ(赤7揃いは除く)を構成する他のいずれかの図柄、又はリプレイ3に対応する図柄組合せを構成するいずれかの図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。なお、リプレイ3は、停止操作のタイミングによって入賞する場合があるもので、リプレイ3が入賞した場合には、図6(C)に示す下段リプレイ揃いが表示される場合がある。また、右第一停止で停止操作され当該停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、他の引き込み可能な図柄に優先して、赤7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。この際、全ての回転リール40が停止したときに、赤7図柄が有効ライン上に揃うとともに、無効ラインである右上がりラインL3上にも揃う停止形である赤7ダブル揃い(図7(B)参照)が表示されるように停止させる。停止操作のタイミングで赤7ダブル揃いを有効ライン上に引き込めない場合には、赤7シングル揃いが表示されるように制御し、赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せ(白7揃いは除く)を構成する他のいずれかの図柄、又はリプレイ3に対応する図柄組合せを構成するいずれかの図柄を有効ライン上に引き込んで停止さ
せる制御を行う。
また、「リプレイG」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ2又はリプレイ3に対応するいずれかの図柄組合せのうち異種図柄組合せのみが表示される設定となっている。具体的には、左リール41では、ベル図柄を有効ライン上に引き込んで停止させ、中リール42ではリプレイ図柄に優先して他の図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる。そして、右リール43は、リプレイ図柄が下段ラインL2又は右上がりラインL3に揃わず、スイカ図柄が右上がりラインL3に揃わないような停止位置で停止させる。一方、中第一停止又は右第一停止で停止操作された場合には、リプレイ1に対応付けられたリプレイ揃いを有効ライン上に揃える制御を行う。すなわち、「リプレイG」の当選時に左第一停止で停止操作された場合は必ず異種図柄組合せのみが表示され、左第一停止以外の押し順で停止操作された場合には、必ずリプレイ揃いが表示されるように設定されている。
また、「リプレイH」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ1に対応する中段リプレイ揃いを有効ライン上に停止させる制御を行う。ここで、図5(A)に示すように、遊技状態が通常状態である場合には、再遊技役は「リプレイH」しか当選しないようになっているので、これにより、通常状態に左第一停止で停止操作される場合においては、1/7.3の確率で中段リプレイ揃いを表示させることができるものとなる。一方、中第一停止又は右第一停止で停止操作された場合には、停止操作のタイミングによって、リプレイ1、リプレイ2、リプレイ4又はリプレイ5のうちのいずれかの図柄組合せが表示されるように停止制御を行う。
なお、上記した「左第一停止で停止操作された場合」は、ストップスイッチ50を「左、中、右」の順で操作する、いわゆる「順押し」がされた場合としてもよい。また、上記した「右第一停止で停止操作された場合」は、ストップスイッチ50を「右、中、左」の順で操作する、いわゆる「逆押し」がされた場合としてもよい。
さて、押し順リプレイ以外の再遊技役の当選領域のうち、リプレイ2〜4の重複当選領域である「リプレイA」、リプレイ1、リプレイ5及びリプレイ6の重複当選領域である「リプレイB」、及びリプレイ1及びリプレイ5の重複当選領域である「リプレイC」は、ストップスイッチ50の操作タイミングに応じて(操作順は問わず)、所定の図柄組合せを表示可能となっている。具体的には、「リプレイA」の当選時に、所定の操作タイミングで停止操作すると、図7(C)に示すように、リプレイ4に対応付けられた図柄組合せのうちの「リプレイa・スイカa/スイカb・リプレイa/リプレイb(12番又は20番)」が表示されるとともに、スイカ図柄が右上がりラインL3に表示される。このスイカ斜め揃いは、「リプレイA」の当選時以外には表示されない設定となっており、「リプレイA」の当選時には、演出状態に関する抽選(後述するAT抽選)が行われるようなっている。
また、「リプレイB」の当選時に、所定の操作タイミングで停止操作すると、例えば図7(D)に示すように、リプレイ1に対応付けられた図柄組合せのうちの「白7・白7・赤7」が表示され得る。あるいは、図7(E)に示すように、リプレイ5に対応付けられた「リプレイa(14番)・黒BAR・チェリー」が有効ラインに上揃うことにより、黒BAR図柄が右上がりラインL3上に表示される場合がある。これらの特殊図柄組合せは、「リプレイB」の当選時以外には表示されないように設定されており、このような特殊図柄組合せが表示された場合には、演出状態において、赤7揃いが表示されることによりもたらされる有利状態(後述する特別AT状態)への移行が確定したことを示唆するもの(リーチ目)となっている。かかる特殊図柄組合せの態様は、上記したものに限られず、例えば「赤7・赤7・白7」のような表示態様であってもよい。
また、「リプレイC」の当選時には、所定の操作タイミングで停止操作がされると、リプレイ1に対応付けられた白7揃いが表示される。左第一停止で停止操作して白7揃いが表示可能となるのは、「リプレイC」が当選した場合に限られる。停止操作のタイミングで白7揃いを表示できない場合には、リプレイ1に対応付けられた他のいずれかの図柄組合せが表示される。白7揃いが表示された場合には、演出状態が特定の有利状態(後述する上乗せ高確率状態)に移行するようになっている。
なお、「リプレイA」「リプレイB」「リプレイC」の各当選確率は、極めて低く設定されている。「リプレイE」「リプレイG」「リプレイH」の各当選確率は、「リプレイD」「リプレイF」の各当選確率に比べて高くなるように設定されており、「リプレイE」「リプレイG」「リプレイH」は比較的頻繁に当選するようになっている。
そして、本実施の形態では、演出状態が特定の状態である場合には、上記した「押し順ベル」の当選時や、「押し順リプレイ」を含む所定の再遊技役の当選時に、所定の報知が行われるようになっているが、これについては後述する。
(遊技状態移行制御手段110)
遊技状態移行制御手段110は、遊技状態を特定し、遊技状態の移行を制御するためのものであり、図示しないが、移行条件判定手段、状態記憶手段、遊技カウンタの各手段を備えている。
移行条件判定手段は、役抽選手段80の抽選結果、後述する遊技結果判定手段120の判定結果、及び以下に述べる遊技カウンタの計測値に基づいて、遊技状況が、遊技状態を移行させるための所定条件に該当するか否かを判定するためのものである。また、状態記憶手段は、前記移行条件判定手段の判定結果及び役抽選手段80の抽選結果に基づいて、現在の遊技状態を記憶するためのものである。遊技カウンタは、遊技に関する数値を計測するものである。具体的には、CBB中の払出枚数のカウントなどを行うものである。
移行条件判定手段は、役抽選手段80の抽選結果に基づいてボーナス内部中への移行を決定し、遊技結果判定手段120の判定結果に基づいて、ボーナス内部中の終了、ボーナス作動中への移行を決定し、遊技カウンタの計測値に基づいて、ボーナス作動中の終了及び通常状態への移行を決定する。そして、状態記憶手段が記憶している記憶内容に応じて、役抽選手段80が対応する役抽選テーブルを選択し役抽選を行うことにより、通常状態、ボーナス内部中、ボーナス作動中などの所定の遊技状態が発動するようになっている。また、移行条件判定手段は、遊技結果判定手段120の判定結果に基づいて、再遊技の作動を決定する。「再遊技の作動」とは、再遊技役の入賞を契機に、次ゲームをメダル投入なしで行える状態とするために、自動的にベットが行われた状態とすることである。
本実施の形態においては、通常状態中に、ボーナス(CBB)が当選すると、ボーナス内部中に移行し、ボーナス内部中においてボーナスが入賞すると、ボーナス作動中に移行する。そして、所定のボーナス終了条件(26枚を超える払い出し)に該当してボーナスが終了した場合には、通常状態に移行する(図8参照)。
ここにおいて、本実施の形態においては、前述したように、ボーナス内部中に小役又は再遊技役が当選した場合には、停止制御において、小役図柄又はリプレイ図柄が優先的に引き込まれる。一方、ボーナス内部中に用いられる役抽選テーブルである内部中テーブルは、ハズレの領域が極めて少ない構成となっている。さらに、CBBが当選しても、当選報知などを行わない。このため、CBBが当選し、当該ゲームでCBBを入賞させられなかった場合には、ボーナス内部中に抽選結果がハズレとなる極めて希な契機に該当しないと、CBBを入賞させることができない仕様となっている。したがって、本実施の形態における遊技状態は、いったんCBBが当選し当該ゲームでCBBが入賞しなかった場合には、ほぼ常に、ボーナス内部中に滞在することとなる。なお、通常状態(例えば遊技店の開店時)から早期にボーナス内部中に移行させるために、CBBの当選確率を、例えば1/4程度と、一般的なボーナス当選確率よりも高く設定することができる。CBBでは規定数以上のメダル払い出しがなく、通常状態と比して決して有利な状態とはいえないので、このように当選確率を高くしても、いたずらに射幸心を煽ることにはならない。
なお、ボーナス内部中には抽選結果がハズレとなる場合がないように形成してもよい。この場合には、例えば、ボーナス内部中の特定役(極めて当選確率が低い役)の当選時に、特定の操作態様(例えば逆押し)でストップスイッチ50を操作した場合に、CBB図柄が表示される場合があるような設定としてもよい。この場合にも、CBBの当選報知や押し順の報知などは行わないことで、CBBを入賞させないようにする。
(遊技結果判定手段120)
遊技結果判定手段120(入賞判定手段)は、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、回転リール40が停止したときに所定の記憶部に記憶される停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否か、あるいは遊技状態の移行契機となっているものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段130及び遊技状態移行制御手段110に送信する。前述したように、入賞によるメダルの払い出し枚数は、規定数によって異なっており、遊技状態がボーナス作動中である場合には、規定数が2の場合に対応する払い出しを決定し、ボーナス作動中でない場合には、規定数が3の場合に対応する払い出しを決定する(図4参照)。判定結果情報を受信した払出制御手段130は、ホッパーユニット65を作動させて入賞メダルの払い出し処理を行い、遊技状態移行制御手段110は、ボーナス作動中への移行処理、あるいは再遊技の作動処理を行う。さらに、サブ制御装置22に所定の信号出力を行うことにより、画像表示部67やランプ68やスピーカ69により、入賞やボーナスゲームの開始に際して所定の演出が行われるようにすることもできる。
(払出制御手段130)
払出制御手段130は、遊技結果判定手段120の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段120が払い出し小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出させ、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出させるようになっている。
なお、入賞により払い出されるメダルを、クレジットに電子的に貯留し、クレジットを超過する払い出し分をホッパーユニット65から払い出させるようにしてもよい。
(フリーズ制御手段140)
フリーズ制御手段140は、メイン制御装置21の制御に基づく遊技の進行が凍結状態となるフリーズを制御するためのものである。ここで、「遊技の進行が凍結状態となる」とは、ゲームが進行しない状態となることであり、進行中のゲームを一時停止させることや、ゲーム終了後に次ゲームを開始できないようにすることのほか、ゲームの進行に伴い表示されるべき表示がされないことも含まれる。
そして、フリーズ制御手段140は、図2に示すように、フリーズタイマー141と、フリーズ決定手段142と、遊技進行停止手段143とを備えている。フリーズタイマー141は、フリーズ決定手段142によってフリーズの実行が決定されている場合に、所定のフリーズ開始条件該当を契機に、あらかじめ設定されたフリーズの実行時間(フリーズ時間)のタイムカウントを行う計時手段である。フリーズ決定手段142は、遊技状況が所定のフリーズ実行条件を満たしている場合に、フリーズの実行を決定するものである。遊技進行停止手段143はフリーズタイマー141のタイムカウント中(以下フリーズ中という)、ゲームの進行に関する操作又は表示を無効にするとともに、フリーズタイマー141がタイムカウントを終了した場合には、ゲームの進行に関する操作又は表示の無効状態を解除する処理を行わせるものである。フリーズタイマー141がタイムカウントを終了すると、フリーズが終了するものとなる。
そして、本実施の形態においては、フリーズ決定手段142は、再遊技役の入賞時において、再遊技役に対応付けられた図柄組合せのうちの異種図柄組合せのみが表示されたことを契機に、回転リール40の回転停止後に行われる停止後フリーズの実行を決定するようになっている。具体的には、図6(B)や、図7(A)〜(E)に示すような、再遊技役が入賞したように見えない図柄組合せが表示された場合に、停止後フリーズの実行を決定する。また、フリーズ決定手段142は、再遊技役の入賞時に異種図柄組合せのみが表示された場合には、遊技状態の如何に関わらず、必ず停止後フリーズの実行を決定する。
停止後フリーズの実行が決定された場合には、フリーズタイマー141がタイムカウントを開始すると同時に、遊技進行停止手段143は、フリーズ中は再遊技の作動を停止する処理を行う。すなわち、フリーズ中は、再遊技の作動に基づく自動ベット処理(ベットスイッチ16又はメダル投入によらずベット表示部18にベット表示をさせる処理)を凍結する。そして、フリーズタイマー141がタイムカウントを終了した場合には、再遊技の作動の停止を解除する。これにより、ベット表示部18にベット表示がされ、自動的にベットされた状態となる。以下、フリーズ中に再遊技の作動に基づく自動ベット処理を凍結することを、自動ベット処理の留保というものとする。
一方、フリーズタイマー141がタイムカウント中に、ベットスイッチ16が操作された場合には、フリーズタイマー141はただちにタイムカウントを終了する。すなわち、ベットスイッチ16の操作信号を受信したことを契機に、タイムカウントを中止(リセット)する。あるいは、タイムカウントを強制的に「0」にするようにしてもよい。これにより、遊技進行停止手段143が自動ベット処理の留保を解除し、ベット表示部18にベット表示がされる。またこのとき、再遊技の作動中でない場合にベットスイッチ16を操作した時と同様のベット操作音が出力される。この場合、実際は、ベットスイッチ16の操作に基づきフリーズが終了することで、留保されていたベット表示がされものであるにもかかわらず、ベットスイッチ16の操作に基づいてベット表示がされたように見える。つまり、再遊技の作動中であっても、通常のゲーム開始時に行うのと同様の操作によってベットがされたように見える。ただし、クレジット表示部19の表示は減算されない。なお、フリーズ時間があまりにも短いと、遊技者がベット操作を行わないうちにフリーズが終了してしまい意味がないので、フリーズ時間は、例えば通常のウエイト時間を超える時間とするなど、ある程度の時間を確保するのが好ましい。
さらに、フリーズ中にメダルが投入された場合には、メダルセレクター4の投入センサ15Aがメダルを検知したことを契機に、自動ベット処理の留保を解除する。これにより、ベット表示部18にベット表示がされる。ただし、実際にはメダルの投入(メダルセンサ15Bの検知)によりベット表示がされたのではなく、ベットが行われている状態ではメダルキャンセル装置4Aが作動するため、投入されたメダルは下皿3Bに払い戻される。
あるいは、フリーズ中にメダルが投入された場合には、自動ベット処理の留保を解除するとともに、メダルの投入を許可する(メダルキャンセル装置4Aを非作動状態にする)ようにしてもよい。この場合には、投入したメダルはクレジットにまわされる。すなわち、クレジット表示部19の表示が50未満である場合には、検知に基づく枚数分のクレジットが加算され、クレジット表示部19の表示が50となった場合には超過分のメダルがキャンセルされる。このように形成した場合には、例えば毎ゲームメダルを投入してゲームを行っている遊技者にとっては、投入されたメダルが下皿3Bに返却されないので煩わしさが軽減される。なお、メダル投入によってフリーズが解除された場合において、投入されたメダルがクレジットされ、ベット表示部18にベット表示がされているときに精算スイッチ17が操作された場合には、ベットはキャンセルされずに、投入によりクレジットされたメダルが下皿3Bに払い戻されるようにしてもよい。
このようなフリーズを行うことより、異種図柄組合せが表示されて再遊技役が入賞した場合(例えば、「リプレイG」の当選時に、図6(B)に示すようなリプレイ2に対応する図柄組合せが表示された場合)は、あたかも、抽選結果がハズレのゲームであったかのように見せることができる。ここで、本実施の形態におけるスロットマシン10は、ボーナス内部中においては、再遊技役の当選確率が通常状態よりも高くなるように形成されているとともに、遊技状態はほとんどボーナス内部中に滞在しているという特殊な状況下にあるため、ゲーム中に再遊技役が頻繁に当選し入賞するものとなっている。このため、ベットスイッチ16を操作しても無反応である場合が頻発し、しかも、見た目上再遊技が入賞したように見えない図柄組合せが揃ったときに、ベット操作によらずベット表示が行われると、遊技者は違和感を感じてしまう。しかし、上記したように、異種図柄組合せのみが表示されて再遊技役が入賞した場合に、ベット操作により解除されるフリーズを行うことにより、かかる違和感を取り除くことができる。
さらに、後述するが、演出状態が特定の状態である場合には、特定の再遊技役の当選時に、同種図柄組合せを表示可能とするストップスイッチ50の操作順(「リプレイG」当選時の中又は右第一停止。図5(B)参照)が報知されるようになっている。報知に従い、同種図柄組合せを表示させることにより、見た目上、再遊技が入賞したように見えるゲームの回数が増え、再遊技役の当選確率は変化していないにもかかわらず、再遊技役が高確率で当選するいわゆるRT(リプレイタイム)に移行したかのように見せることができるものとなる。そこで、ボーナス内部中の役抽選テーブルにおいては、通常推奨されている操作(左第一停止)によって必ずリプレイ揃いが出現可能となる再遊技役の当選領域(「リプレイD」〜「リプレイF」及び「リプレイH」)の当選確率が、通常状態における再遊技役の当選確率である1/7.3と近くなるように設定しておくと効果的である。
また、停止後フリーズは、再遊技役が入賞したように見えない特殊図柄組合せである白7揃いや赤7揃い、スイカ斜め揃い(図7(C)参照)が表示された場合や、図7(D)(E)に示すような、稀少当選領域の当選時のみ表示され得る特殊図柄組合せが表示された場合にも実行される。このように形成することより、例えば白7揃いや赤7揃いの表示時は、ボーナスが入賞したかのように見せることができ、リーチ目が表示された場合には、ボーナスが内部中であるかのように見せることができる。また、スイカ斜め揃いの表示時には、あたかもスイカ役が入賞したかのように見せることができる。
ところで、フリーズ決定手段142は、上記以外の場合に、フリーズの実行を決定可能であってもよい。例えば、特定の図柄組合せ(例えば白7揃い)が表示された場合に、次ゲームおけるスタートスイッチ30の操作を契機に、ストップスイッチ50の操作を無効とするスタートフリーズを行うようしてもよい。例えば、スタートフリーズの実行が決定された場合には、フリーズタイマー141は、スタートスイッチ30の操作信号の受信を契機にタイムカウントを開始する。また、遊技進行停止手段143は、フリーズ中は、ストップスイッチ50の操作信号を受け付けないようにし、あるいは受け付けても無視するようにして、停止操作無効状態とする。すなわち、スタートスイッチ30の操作によって回転リール40は回転開始するものの、停止操作を行うことができなくなる。そして、回転リール40の回転速度が定常回転速度に達し、インデックスセンサ60Aが全ての回転リール40のスタートインデックスを検知し、フリーズタイマー141のタイムカウントが終了したことを条件に、停止操作無効状態を解除する。停止操作無効状態が解除されると、ストップスイッチ50の操作により回転リール40を停止させることが可能となる。
なお、スタートフリーズ中に、回転リール40を通常時とは異なる態様で作動させる回胴演出を実行させるようにしてもよい。例えば、回転リール40の回転速度を通常よりも遅くしたり、速くしたり、逆回転させたり、特定の図柄を揃えて回転させたり、一時停止させたりする制御データに基づいて、回転リール40の回転を制御する。また、回胴演出を実行可能なフリーズ時間は、回胴演出中の所定操作、例えばベットスイッチ16やスタートスイッチ30や、図示しない演出スイッチの操作を契機に、あるいはかかる操作を契機として行われるフリーズを継続するか否かの継続抽選の抽選結果に基づいて、延長又は短縮もしくはキャンセルされる(フリーズ時間が0になる)ようにしてもよい。また、スタートフリーズは、スタートスイッチ30の操作によって回転リール40が回転開始しないものであってもよい。この場合には、遊技進行停止手段143は、フリーズ中は、回転制御手段101から駆動信号が出力されないようにして、スタートスイッチ30の操作を無効(回転リール40が回転開始しない)とする。そして、フリーズ終了後に、スタートスイッチ30の操作信号を受信した場合には、遊技操作無効手段143は駆動信号の出力を許可し、当該操作信号に基づいて回転リール40が回転開始する。なお、スタートスイッチ30の操作に基づく回転リール40の回転開始を留保するようにしてもよい。この場合には、フリーズタイマー141のタイムカウント終了とともに、再度スタートスイッチ30を操作することなく回転リール40が回転開始する。
(サブ制御装置22)
サブ制御装置22は、メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、画像表示部67やランプ68やスピーカ69等を制御するためのものである。メイン制御装置21がサブ制御装置22に出力する遊技制御情報としては、ベットスイッチ16、スタートスイッチ30、ストップスイッチ40などの操作スイッチの操作情報や、役抽選の抽選結果に関する情報や、回転リール40の回転及び停止に関するリールユニット60の作動情報や、停止図柄の表示態様などの遊技結果に関する情報がある。そして、サブ制御装置22は、図2に示すように、少なくとも、演出状態移行制御手段200、演出表示制御手段210、AT制御手段220を備えている。
(演出状態移行制御手段200)
演出状態移行制御手段200は、現在の演出状態を記憶するとともに、所定条件に応じて、演出状態の移行を制御するためのものである。
演出状態には、図9に示すように、ATが実行される状態であるAT状態と、それ以外の状態である非AT状態があり、非AT状態には、サブ通常状態と、ボーナス状態とが設けられている。また、AT状態には、通常AT状態と、特別AT状態とが設けられている。
前記ボーナス状態は、遊技状態がCBBゲームの行われるボーナス作動中である場合の演出状態である。通常AT状態は、通常のATが行われる演出状態であり、特別AT状態は、上乗せ高確率状態を保証するための所定期間の演出状態である。上乗せ高確率状態は、ATゲーム数の上乗せが高確率で行われる所定期間の演出状態である。サブ通常状態は、上記したいずれの状態にも該当しない演出状態である。
そして、演出状態移行制御手段200は、遊技状態が上記した各演出状態の条件に該当するか否かを判断して、それぞれの演出状態を記憶する。演出状態移行制御手段200の記憶に応じて、AT制御手段220の制御に基づく報知内容が変化する。
(演出状態の移行)
ここで、演出状態の移行の具体例を、図9に基づき説明する。
前述したように、スロットマシン10は、初期状態(工場出荷時等)においては、遊技状態は通常状態であり、演出状態もサブ通常状態となっている。そして、サブ通常状態中において、所定のゲーム数を消化すると、通常AT状態に移行する。所定のゲーム数は、あらかじめ設定されたゲーム数(例えば1000ゲーム)、又は所定契機(例えば前回のAT終了時)に行われるゲーム数抽選より決定されたゲーム数である。AT状態へは、遊技状態が通常状態の場合にも、ボーナス内部中の場合にも移行し得る。また、サブ通常状態中において、所定契機、例えばチェリー役やCBBなどの当選時に行われるAT移行抽選に当選した場合にも、通常AT状態に移行する。
通常AT状態においては、1セット40ゲームが保証されており、後述する上乗せ抽選で当選した場合にはさらに所定回数のゲームが上乗せされる。そして、設定された回数のセット数及びゲームが終了すると、通常AT状態は終了してサブ通常状態に移行する。なお、設定された回数のセット数及びゲームが終了した場合でも、後述する引き戻し抽選に当選した場合には、通常AT状態に戻る。通常AT中においては、「押し順ベル」の当選時に、ベル9を入賞させるための正解の押し順が報知されるベルナビが行われる。また、「リプレイF」の当選時には、リプレイ揃いを表示させるための右第一停止が報知(ナビ)される。これにより、前述したように、リプレイ揃いの表示回数が増え、あたかも、リプレイ当選確率が高い状態に移行したかのように見えるものとなる。
また、通常AT中において、例えばチェリー役などの特定当選役の当選時に行われる特別AT状態への移行抽選に当選した場合、又は、通常AT中において、特定の再遊技役の当選領域(「リプレイB」)が当選した場合には、特別AT状態への移行が確定する。特別AT状態への移行が確定している場合に、赤7揃いを表示可能な抽選結果となったとき(「リプレイD」又は「リプレイE」が当選した場合)には、赤7揃いを表示可能とする押し順(右第一停止)がナビされる。赤7揃いが有効ライン上に表示された場合には、特別AT状態に移行する。なお、ナビが行われていない場合(特別AT状態への移行が確定していない場合)には、赤7図柄を揃えても、特別AT状態へは移行しない。
特別AT状態は、上乗せ高確率状態への移行を保証するための特殊区間であり、あらかじめ設定されたゲーム数(30ゲーム)の消化で終了する。特別AT状態中においては、通常AT中と同様に、ベルナビが行われるとともに、特定の再遊技役の当選領域(「リプレイE」「リプレイF」)の当選時に特定の図柄組合せ(赤7揃い)が表示された回数をカウントして記憶する。特別AT状態が終了すると、通常AT状態に戻るが、上乗せ高確率状態への移行の権利が保障された状態となる。
特別AT状態が終了すると、白7揃いを表示可能な再遊技役の当選領域(「リプレイD」〜「リプレイF」)の当選時に、白7揃いを有効ライン上に表示可能な押し順(中第一停止又は右第一停止)がナビされる。ナビに従って停止操作された場合には、白7揃いが表示されなくても、上乗せ高確率状態に移行する。また、特別AT状態中に表示された赤7揃いの回数により、白7揃いを可能とするナビ回数(上乗せ高確率状態に移行可能な回数)が変化する。例えば、特別AT状態中に赤7揃いを表示させることができなかった場合には、上乗せ高確率状態への移行が1回だけ保証され、赤7シングル揃い(図7(A)参照)を表示させることができた場合には、表示された回数に応じて上乗せ高確率状態への移行回数が加算される。また、赤7ダブル揃い(図7(B)参照)を表示させることができた場合には、赤7シングル揃いの場合よりも多くの移行回数が加算される。さらに、上乗せ高確率状態への移行の権利が保障されていない場合(特別AT状態の終了後でない場合)であっても、通常AT状態中に「リプレイC」が当選した場合には、所定の確率で、白7図柄を狙って停止操作するように促す報知が行われる。この場合には、上乗せ高確率状態への移行が1回だけ保証される。なお、ナビの発生時に白7揃いを表示できない場合でも、上乗せ高確率状態に移行する。また、保証されている上乗せ高確率状態への移行回数は、上乗せ高確率状態への移行時(白7揃いの表示時)に減算される。なお、ナビが行われていない場合に白7図柄を揃えても、上乗せ高確率状態へは移行しない。また、特別AT中は、ATゲーム数の減算は行われない。
上乗せ高確率状態は、ゲームごとに必ず所定ゲーム数(例えば10〜30ゲーム)のATゲーム数が加算される所定ゲーム数(例えば3〜5ゲーム)の期間である。上乗せされるゲーム数は、ゲームごとに行われる上乗せ抽選により決定される。この際、赤7シングル揃いによって特別AT状態に移行した場合と、赤7ダブル揃いによって特別AT状態に移行した場合とで、上乗せゲーム数や上乗せ高確率状態のゲーム数が変化するようにしてもよい。上乗せ高確率状態の終了時には、画像表示部67に、獲得した上乗せゲーム数の合計が表示される。上乗せ高確率状態の終了後は、通常AT状態に移行する。
前記サブ通常状態、通常AT状態、特別AT状態、上乗せ高確率状態の各状態中にボーナスが入賞した場合(CBBの当選時、又はCBB内部中で抽選結果がハズレとなった時にCBBに対応付けられた図柄組合せを表示させた場合)には、演出状態がボーナス状態に移行する。ボーナス状態は、遊技状態のボーナス作動中状態が終了(所定枚数を超える払い出しの終了)することにより終了する。ボーナス入賞時にATのゲーム数が残っている場合にはそれは保持されたまま、ボーナス状態の終了後にサブ通常状態に移行する。なお、ボーナス終了時に、次回のAT状態移行までのゲーム数短縮抽選を行ってもよい。
(演出表示制御手段210)
演出表示制御手段210は、演出制御手段であって、画像表示部67やランプ68やスピーカ69等の演出装置の作動を制御するためのものである。演出表示制御手段210は、以下に述べるAT制御手段220や、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、所定のナビ表示や、その他の演出に係る表示などを行わせる。
(AT制御手段220)
AT制御手段220は、補助演出状態であるATを制御する手段である。本実施の形態におけるATは、具体的には、押し順が設定された当選領域の当選時に押し順を報知する、いわゆる押し順ナビである。押し順ナビは、画像表示部67に、停止操作順を矢印で示したり、停止操作すべきストップスイッチ50の位置を左、中、右などの文字で表示させたり、それらをスピーカ69から音声により指示したり、ストップスイッチ50のボタンの内部に設けた発光体の発光色を変化させて、最初に操作すべきストップスイッチ50を示すことなどにより行われる。
AT制御手段220は、図示しないが、AT抽選手段、報知実行手段を備え、メイン制御装置21から出力される遊技制御情報や演出状態等に基づき、ATの開始及び終了を制御する。
AT抽選手段は、ATに関する抽選を行うものである。本実施の形態においては、AT抽選手段は、ゲーム数抽選、AT移行抽選、ゲーム数短縮抽選、特別AT状態移行抽選、上乗せ抽選及び引き戻し抽選を行う。
ゲーム数抽選は、AT終了時に、次のAT開始までのゲーム数を決定するものである。ゲーム数が決定されると当該数値は所定の残りゲーム数記憶部に記憶され、1ゲームごとに減算されていく。なお、残りゲーム数が少なくなると、AT状態への移行を示唆する演出が行われる。そして、残りゲーム数が0になると、AT状態に移行する。
AT移行抽選は、サブ通常状態中において、役抽選の結果が特定の抽選結果となった場合、例えば「チェリー」「CBB」「リプレイA」などの当選時に、AT状態に移行するか否かの抽選を行うものである。AT移行抽選に当選すると、AT開始までの残りゲーム数がある場合でも、AT状態に移行する。
ゲーム数短縮抽選は、サブ通常状態中の所定時に、決定されたAT開始までのゲーム数を短縮するか否かを決定するものである。ゲーム数短縮抽選に当選すると、残りゲーム数記憶部の数値が所定数減算される。
特別AT状態移行抽選は、AT状態中の所定の契機役の当選時に、特別AT状態に移行するか否かを抽選より決定するものである。特別AT状態移行抽選に当選すると、特定の再遊技役の当選領域(「リプレイE」「リプレイF」)が当選した場合に、赤7揃いを表示可能とするストップスイッチ50の操作順が報知される。
上乗せ抽選は、AT状態中の所定時(例えば「リプレイA」の当選時)に、ATゲーム数の上乗せの有無及び上乗せゲーム数を、抽選により決定するものである。また、上記した上乗せ高確率状態においては、ゲームごとに、上乗せゲーム数の抽選を行う。上乗せ抽選に当選すると、後述するATカウンタのカウント値が抽選より決定された数値だけ加算されて、ATのゲーム数が上乗せされる。
引き戻し抽選は、AT終了後、一定期間、例えば、「押し順ベル」の当選時にベル9を取りこぼした回数が連続して2回となるまでの間、ゲームごとに、ATを再開させるか否かを決定するものである。引き戻し抽選に当選すると、所定のATゲーム数が付与され、ATが再開される。
報知実行手段は、押し順ナビを実行させるためのものであり、図示しないATカウンタを備えている。ATカウンタは、ATのゲーム数をカウントするものである。具体的には、AT状態への移行が確定すると、ATのゲーム数を1セット分(40ゲーム)に係る数だけ加算して記憶するとともに、AT状態への移行後は、1ゲーム終了ごとに、記憶値を1だけ減算する。また、上乗せ抽選に当選すると、当選に係るゲーム数を加算する。ATカウンタがゲーム数を有している間は、AT状態が継続する。また、ATカウンタは、特別AT状態に移行した場合にはATゲーム数のカウントを行わないが、特別AT状態で行われたゲーム数のカウントを行う。
報知実行手段による押し順ナビには、既に述べたが、役抽選の結果が「押し順ベル」である場合に行われるベルナビと、役抽選の結果が押し順リプレイである場合に行われるリプレイナビとが設けられている。ベルナビは、「押し順ベル」が当選した場合に正解の押し順を報知するものである。前述したように、正解の押し順で停止操作された場合には、正解役であるベル役(9枚払い出し役のベル9)が必ず入賞し、不正解の押し順で停止操作された場合には、不正解役であるベル役(1枚払い出し役のベル7又はベル8)が必ず入賞する。リプレイナビは、「押し順リプレイ」、具体的には、図5に示す「リプレイD」〜「リプレイH」が当選した場合に、有効ライン上に特定の図柄組合せを表示させるための押し順(中第一停止又は右第一停止)を報知するものである。特定の図柄組合せを表示させるための押し順については既に述べたので、ここでは説明を省略する。ナビに従って停止操作された場合には、特定の図柄組合せが表示される。
ところで、本実施の形態においては、AT状態でないとき(ナビが行われない状態)に、ストップスイッチ50を左第一停止以外の押し順で操作(いわゆる変則押し)すると、所定のペナルティが課せられるようになっており、AT制御手段220は、このペナルティに関する制御をも行うものである。具体的には、AT制御手段220は、図示しないペナルティカウンタを備えており、ペナルティの発生条件に該当すると、ペナルティカウンタに所定のゲーム数がセットされる。ペナルティゲーム数は、ゲーム消化ごとに減算されるが、ペナルティカウンタがゲーム数を有している間は、次回のAT開始までのゲーム数を減算しない、ゲーム数短縮抽選を行わない等のペナルティが実行される。また、ペナルティに該当する行為(変則押し)が行われた場合には、所定の警告表示がなされ、遊技者に適正な操作を促すようになっている。
(スロットマシン10の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン10の、メイン制御装置21の制御に基づく遊技制御処理の概略を、図10のフローに基づき説明する。
まず、図10に示すステップ100において、ベット判定処理が行われる。ベット判定処理の詳細は後述する。そして、次のステップ101に進み、スタートスイッチ30がONになったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならないと判断された場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ30がONになったと判断された場合には、次のステップ102に進む。
ステップ102において、役抽選手段70により役抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、回転リール40の回転開始処理が行われる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、いずれかのストップスイッチ50がONになったか否かが判断される。ストップスイッチ50がONにならないと判断された場合には、ステップ104に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONになったと判断された場合には、次のステップ105に進む。
ステップ105において、回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、全ての回転リール40が停止したか、すなわち3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。全ての回転リール40が停止していないと判断された場合にはステップ104に戻り、全ての回転リール40が停止したと判断された場合には、次のステップ107に進む。
ステップ107において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ108に進み、遊技結果に応じた処理が行われる。そして、1回のゲームを終了する。
上記したステップ101のベット判定処理について、図11のフローに基づき説明する。
まず、図11のステップ200において、フリーズタイマー141が作動中か否か、すなわち、停止後フリーズの実行中であるか否かが判断される。フリーズタイマー141が作動中である場合には、ステップ202に進む。
ステップ202において、フリーズタイマー141がタイムアップしたか、すなわちフリーズ時間の経過によってフリーズが終了したか否かが判断される。フリーズタイマー141がタイムアップしていない場合には、次のステップ203に進む。
ステップ203において、投入センサ15AがONとなったか否か、すなわちメダル投入口14からメダルが投入されたか否かが判断される。投入センサ15AがONとなっていない場合には、次のステップ204に進む。
ステップ204において、ベットスイッチ16がONとなったか否かが判断される。ベットスイッチ16がONにならない場合にはステップ202に戻り、ベットスイッチ16がONとなった場合には、次のステップ205に進む。
前記ステップ203において投入センサ15AがONになったと判断された場合には、ステップ204を飛び越してステップ205に進む。
ステップ205において、フリーズタイマー141がリセットされ、遊技進行停止手段143が自動ベット処理の留保を解除する。そして、次のステップ206に進む。
前記ステップ202において、フリーズタイマー141がタイムアップした場合には、ステップ203〜205を飛び越してステップ206に進む。
ステップ206において、ベット表示部18に所定のベット表示が行われ、スタートスイッチ30の操作が有効化される。すなわち、ベット操作に基づき、若しくは留保が解除された自動ベット処理によって、ベット表示部18にベット済みの表示がなされ、スタートスイッチ30の操作信号によりゲームを開始可能な状態とされる。そして、ベット判定処理を終了する。
なお、フリーズ中に投入センサ15AがONとなってフリーズが終了した場合には、自動ベット処理によってベット済み状態となることによりメダルキャンセル装置4Aが作動したままとなり、投入されたメダルがキャンセルされる。あるいは、前述したように、投入センサ15AがONとなったことを契機にメダルキャンセル装置4Aを非作動状態にし、メダルの投入を許可して、クレジットが満杯でないことを条件に、投入されたメダルがクレジットとして貯留されるようにしてもよい。
続いて、図10おけるステップ108の遊技結果に応じた処理について、図12のフローに基づき説明する。
まず、図12のステップ300において、遊技結果判定処理の判定結果がボーナス入賞か否かが判断される。ボーナス入賞である場合には、所定のボーナス作動中移行処理が行われて、遊技結果に応じた処理を終了する。なお、ボーナス作動中移行処理とは、次ゲームからボーナスゲーム(CBB)を開始させるための準備処理である。一方、判定結果がボーナス入賞でない場合には、ステップ302に進み、ステップ302において、判定結果が小役入賞か否かが判断される。小役入賞である場合には、次のステップ303において、メダル払い出し処理が行われる。そして、遊技結果に応じた処理を終了する。
ステップ302において、判定結果が小役入賞でないと判断された場合には、ステップ304に進み、判定結果が再遊技入賞か否かが判断される。再遊技入賞でない場合には、そのまま遊技結果に応じた処理を終了し、再遊技入賞の場合には、次のステップ305に進む。
ステップ305において、リプレイ揃いが表示されているか否かが判断される。リプレイ揃いが表示されていない場合には、次のステップ306に進み、フリーズ決定手段142が停止後フリーズの実行を決定する。そして、次のステップ307に進む。
ステップ307において、フリーズタイマー141がタイムカウントを開始し、次のステップ308において、自動ベットの留保処理が行われる。すなわち、再遊技の作動に基づく自動ベット処理(ベット表示部18の自動的な表示変更)をさせないための処理が行われる。そして、遊技結果に応じた処理を終了する。
前記ステップ305において、リプレイ揃いが表示されている場合には、ステップ308に進み、自動ベット処理を行う。そして、遊技結果に応じた処理を終了する。
(まとめ)
以上のように、本実施の形態においては、遊技状態がほぼ常にボーナス内部中となっており、かつ再遊技役の当選確率が通常状態よりも高い状態となっている仕様において、再遊技役が入賞した場合において、リプレイ揃いが表示されないことにより、一見して再遊技役が入賞したように見えない場合には、回転リール40の回転停止後、所定時間のフリーズを行い、再遊技の作動に基づく自動ベット処理を留保する処理を行うようになっている。また、この自動ベット処理が留保されるフリーズは、ベット操作(メダル投入又はベットスイッチ16の操作)によって解除されるようになっている。これにより、再遊技役の入賞時にリプレイ揃いが表示されなかった(異種図柄組合せのみが表示された)ゲームでは、ベット操作に基づいてベット表示がされるように見え、表示された異種図柄組合せは抽選結果がハズレであることに基づくものと遊技者に思わせることができる。これにより、頻繁に再遊技が作動してベット操作が頻繁に無効となることによる遊技者の違和感を払拭することがきる。また、再遊技役の入賞時に特殊図柄組合せ(リーチ目や7揃いやスイカ揃い)が表示されたゲームでは、メイン制御にもとづくボーナスが当選又は入賞したりレア小役が入賞したかのように見せることができる。
また、所定の再遊技当選領域について、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、同種図柄組合せが表示される場合と、異種図柄組合せのみが表示される場合があるように設定するとともに、特定の状態(AT状態)でない通常のゲームでは、異種図柄組合せのみが表示されるストップスイッチ50の操作態様(左第一停止、又は順押し)でゲームを行うよう推奨し、特定の遊技状態に移行した場合には、同種図柄組合せを表示可能とするストップスイッチ50の操作態様(右第一停止、又は逆押し)を報知するようにした。これにより、特定の遊技状態に移行した場合は、同種図柄組合せの表示を伴って再遊技役が入賞する場合が増え、再遊技役の当選確率は変化していないにもかかわらず、あたかも、遊技状態が変化(RT状態に移行)したかのように見せることができる。このような見せ方をすることより、ゲームが単調にならず、遊技性を増すことができる。
さらに、上記に加え、停止後フリーズの実行中にメダル投入口14からメダルが投入された場合に、これを受け付けるように形成することにより、ベットスイッチ16を用いずに手投入でゲームを行っている遊技者に対して、投入したメダルが返却される煩わしさを感じさせないようにすることができる。
なお、停止後フリーズに基づく自動ベット処理の留保は、有効ライン上に異種図柄組合せが表示された場合に限り、行うようにしてもよい。例えば、図6(C)(D)や図7(C)(E)のような、無効ライン上に同種図柄組合せが揃う表示態様の場合には、自動ベット処理が留保されない(ただちに自動ベットが行われる)ようにしてもよい。これらの図柄の出現頻度は、異種図柄組合せのみが出現する頻度に比べると非常に少ないからである。このように形成した場合には、停止後フリーズの有無を決定する際の停止図柄の判定処理において、同種図柄表示可能図柄組合せの判定が必要なくなるので、処理を簡略化することができる。
また、本実施の形態では、有効ラインは、当選役に対応付けられた図柄組合せが一直線に揃う中段ラインのみであったが、例えば、有効ラインとして、左リール41の上段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の上段に位置する図柄を繋いでできるV字ラインや、左リール41の下段に位置する図柄、中リール42の中段位置する図柄、右リール43の下段に位置する図柄を繋いでできる山形ラインを設けてもよい。このような場合には、リプレイ図柄のみが有効ライン上に停止した場合はもちろんのこと、無効ライン上にリプレイ揃いが一直線上に表示される同種図柄表示可能図柄組合せが有効ライン上に停止したときにも、同種図柄組合せが表示されたものとして、停止後フリーズを行わないようにしてもよい。
(他の実施の形態1)
ところで、上記したような、ほぼ常にボーナス内部中状態を維持し再遊技役の当選確率が通常状態よりも高い状態となっている仕様の遊技機において、再遊技役の入賞時に表示された図柄組合せとは無関係に、再遊技の作動中であってもメダルの投入を受け付けるように形成してもよい。すなわち、リプレイ揃いが表示されて自動ベット処理が行われた場合であっても、メダルキャンセル装置4Aが非作動状態(投入メダルをキャンセルしない状態)となるようにしておき、メダルが投入された場合には、メダルセンサ15Bの検知に基づき、クレジット表示部19の表示を加算させるものである。このように形成すれば、クレジットが満杯となった場合を除き、再遊技の作動中に投入したメダルがキャンセルされることがない。
前記したように、常に再遊技役の当選確率が高い設定では、特に、手投入でゲームを行う遊技者にとって煩わしさや違和感が大きいものとなる。例えば、ベットスイッチ16でベットを行う場合には、再遊技の作動中はベットスイッチ16を操作しても反応がない(ベット操作音がしない)というだけで、ゲーム進行のためのスイッチ操作自体が阻害されることはないのに対し、再遊技の作動中にメダルを投入した場合には、投入したメダルがキャンセルされて下皿3Bに返却されるので、これを拾い上げるという予定外の操作が要求される場合があるからである。その点、上記したように形成することにより、再遊技が頻繁に発生する場合であっても、通常のゲームと同じようなリズムでゲームを進めることが可能となる。そして、再遊技役に対応付けられた図柄組合せが同種図柄組合せ(リプレイ揃い)のみであっても、また、停止後フリーズを行わない場合であっても、このような効果を得ることができるものである。
また、停止後フリーズを行わない場合において、再遊技の作動中にメダルの投入を許可するだけでなく、精算スイッチ17の操作を受け受け、ベットやクレジットを精算可能としてもよい。あるいは、遊技の進行に用いる所定の操作手段の操作を受け付けるようにしてもよい。例えば、自動ベット処理中に、ベットスイッチ16の操作を受け付けて所定のベット音を出力させたり(クレジット減算は行われない)、スタートスイッチ30の操作を受け付けて回転リール40を回転可能としたり、自動ベット処理中にスタートスイッチ30の操作により回転開始した回転リール40をストップスイッチ50の操作で停止可能としたりするようにしてもよい。
なお、再遊技の作動中にメダルの投入を許可することは、上記した実施の形態のように、ほぼ常にボーナス内部中状態を維持し再遊技役の当選確率が通常状態よりも高い状態となっている仕様でない場合にも適用可能である。例えば、特定役の当選や特定図柄組合せの表示を契機に、通常状態よりも再遊技の当選確率が高く設定されたリプレイタイム(RT)に移行するように形成された遊技機においても、再遊技の当選確率が高くなることより、ゲーム開始時に投入したメダルが投入する度にキャンセルされるといった煩わしさを解消できる。また、メイン状態がRT状態であることを条件としてAT(ART)に移行可能な仕様である場合に、内部的にはメイン状態がRTに移行しているものの、出目によりそれを知らせたくない場合(例えばペナルティ状態でARTの発動が遅延されている場合など)には、サブ側でリプレイ揃いが表示され得る押し順を報知しないことにより、メイン状態がRTに移行していないように見せかけることができる。
(他の実施の形態2)
上記した実施の形態では、所定の再遊技役について、有効ライン上にその図柄組合せが表示されると同時に無効ライン上に同種図柄組合せが表示される同種図柄表示可能図柄組合せが対応付けられていた。例えば、リプレイ4に対応付けられている「リプレイa・スイカa/スイカb・リプレイa(12番又は20番)」の図柄組合せが有効ライン上に揃うと、図7(C)に示すように、右上がりラインL3にスイカ図柄が揃うスイカ斜め揃いが表示されるようになっていた。しかし、このような、同種図柄表示可能図柄組合せが対応付けられる役は、再遊技役に限定されるものではない。
例えば、入賞により1枚のメダルが払い出される「ベル・黒BAR・リプレイa」の図柄組合せが対応付けられた小役Aがあると仮定すると、小役Aが入賞するときには、左リール41の上段に位置する図柄、中リール42の上段に位置する図柄、右リール43の上段に位置する図柄を繋いでできる上段ライン(図示せず)にスイカ図柄が揃う場合がある。さらに、例えば入賞により4枚のメダルが払い出される「スイカ・スイカ・スイカ」の図柄組合せが対応付けられたスイカ役があると仮定すると、スイカ図柄が中段ラインL1に揃うと4枚のメダルが払い出され、小役Aが入賞してスイカ図柄が上段ラインに揃うと、1枚のメダルが払い出されるものとなる。なお、回転リール40の図柄配列や役構成によっては、同種図柄組合せが表示される無効ラインは、右上がりラインL3や下段ラインL2(図6(C)(D)参照)や上段ラインだけでなく、左リール41の上段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の下段に位置する図柄を繋いでできる右下がりラインとなる場合もある。
このように、所定の役に対応付けられた異種図柄組合せが有効ライン上に揃うと、いずれかの無効ライン上に特定の同種図柄組合せが表示されるように形成することができ、所定の役は、再遊技役であっても小役でもよく、特定の同種図柄組合せは、何らかの役に対応付けられた図柄組合せであっても、役に対応付けられていない図柄組合せであってもよい。また、特定の同種図柄組合せは、その同種図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に一見して前記した所定の役が入賞したものと判る態様(同一役入賞明示態様)であってもよいし、その同種図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に一見して前記した所定の役以外の他の役が入賞したものと判る態様(異種役入賞明示態様)でもよい。同一役入賞明示態様の具体例としては、実施形態におけるプレイ3の入賞時の下段リプレイ揃い(図6(C)参照)が該当し、異種役入賞明示態様の具体例としては、上記した小役A入賞時の上段スイカ揃いが該当する。
そして、上記した実施の形態の手法を用いて、特定の状態(AT中)に、前記所定の役の当選時に前記異種役入賞明示態様が表示され得るストップスイッチ50の操作態様を報知することにより、特定の同種図柄組合せが対応付けられた小役の当選確率(前記所定の役よりも低い)は変わらないものの当該小役に対応付けられた図柄組合せが表示される場合を増やすことができ、出目に変化をつけて遊技性を増すことができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形および改良なども含むものである。また、本発明は、矛盾を生じない範囲で、上述した実施の形態に記載されている事項を適宜組み合わせ、あるいは組み替えてもよいものである。
さらに本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
1 スロットマシン 2 データ表示装置
11 筺体 13 図柄表示窓
14 メダル投入口 16 ベットスイッチ
20 制御装置
21 メイン制御装置 22 サブ制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 60 リールユニット
70 投入制御手段 80 役抽選手段
90 当選フラグ設定手段 100 リール制御手段
110 遊技状態移行制御手段 120 遊技結果判定手段(入賞判定手段)
140 フリーズ制御手段 220 AT制御手段(補助演出制御手段)

Claims (3)

  1. 遊技媒体の投入に基づき遊技が開始される遊技機であって、
    複数の図柄を表示した複数の回転リールと、
    前記複数の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
    回転中の前記回転リールを個々に停止させるための複数のストップスイッチと、
    所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段と、
    前記役抽選手段の抽選結果及び前記スタートスイッチ及びストップスイッチの操作に基づいて、前記回転リールの回転及び停止を制御するリール制御手段と、
    前記複数の回転リールが全て停止したときに、当選役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄が、前記複数の回転リールの全てを貫く有効ライン上に揃って停止した場合は入賞と判定する入賞判定手段と、を備え、
    前記役として、入賞すると遊技媒体が払い出される小役と、入賞すると遊技媒体を投入することなく次ゲームを行うことができる再遊技役と、入賞すると次ゲームから役抽選の結果に関わらず小役が当選状態となるボーナスゲームが行われるボーナス役とを備え、
    前記ボーナス役は、当選したゲームで入賞しなかった場合は、次ゲーム以降も入賞するまで当選状態が維持されるように形成され、
    ゲーム開始時に遊技媒体が投入された場合には所定のベット表示部にベット表示がされ、1ゲームを開始させるために投入すべき遊技媒体数である規定数を超えて投入された遊技媒体を、所定数の範囲内で電子的に貯留可能に形成され、
    前記再遊技役が入賞した場合には、遊技媒体の投入によらず前記ベット表示がされる自動ベット処理が行われるように形成され、前記役抽選手段の抽選結果に関する情報を報知する補助演出の実行を制御する補助演出制御手段を備えている遊技機において、
    遊技状態として、前記ボーナスゲームが行われるボーナス作動中状態と、前記ボーナス役の当選状態が維持されているボーナス内部中状態と、ボーナス作動中状態及びボーナス内部中状態以外の状態である通常状態とを備え、
    前記通常状態及び前記ボーナス内部中状態においては、1ゲームを開始させるために投入すべき遊技媒体数である規定数が第一の投入数に設定され、前記ボーナス作動中状態においては、前記規定数が第二の投入数に設定され、
    前記役抽選手段は、
    前記通常状態においては前記ボーナス役が単独で当選する場合があるように役抽選を行い、前記ボーナス内部中状態においては前記小役が前記通常状態と同確率で当選するとともに前記再遊技役が前記通常状態よりも高確率で当選するように役抽選を行い、
    前記リール制御手段は、前記ボーナス内部中状態において、前記ボーナス役と前記再遊技役とが同時に当選した状態では前記再遊技役を入賞させ、前記ボーナス役と前記小役とが同時に当選した状態では前記小役を入賞させるように前記ストップスイッチの操作に基づく回転リールの停止を制御し、
    前記小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数は、前記規定数が前記第一の投入数である場合には、特定小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数が前記第一の投入数よりも多く設定され、前記規定数が前記第二の投入数である場合には、特定小役を含む全ての小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数が前記第二の投入数以下に設定され、
    前記補助演出制御手段は、前記ボーナス内部中状態において所定条件を満たした場合には、演出状態を、前記役抽選手段の抽選結果に関する情報として前記特定小役の当選に関する情報を報知する補助演出状態へと移行させることができ、
    前記再遊技役が入賞して前記自動ベット処理が行われた状態で遊技媒体が投入された場合には、投入された遊技媒体が電子的に貯留されるように形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技媒体の投入に基づき遊技が開始される遊技機であって、
    複数の図柄を表示した複数の回転リールと、
    前記複数の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
    回転中の前記回転リールを個々に停止させるための複数のストップスイッチと、
    所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段と、
    前記役抽選手段の抽選結果及び前記スタートスイッチ及びストップスイッチの操作に基づいて、前記回転リールの回転及び停止を制御するリール制御手段と、
    前記複数の回転リールが全て停止したときに、当選役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄が、前記複数の回転リールの全てを貫く有効ライン上に揃って停止した場合は入賞と判定する入賞判定手段と、を備え、
    前記役として、入賞すると遊技媒体が払い出される小役と、入賞すると遊技媒体を投入することなく次ゲームを行うことができる再遊技役と、入賞すると次ゲームから役抽選の結果に関わらず小役が当選状態となるボーナスゲームが行われるボーナス役とを備え、
    前記ボーナス役は、当選したゲームで入賞しなかった場合は、次ゲーム以降も入賞するまで当選状態が維持されるように形成され、
    ゲーム開始時に遊技媒体が投入された場合には所定のベット表示部にベット表示がされ、1ゲームを開始させるために投入すべき遊技媒体数である規定数を超えて投入された遊技媒体を、所定数の範囲内で電子的に貯留可能であるとともに、前記再遊技役が入賞した場合には、遊技媒体の投入によらず前記ベット表示がされる自動ベット処理が行われるように形成され、
    前記再遊技役が入賞した場合には、遊技媒体の投入によらず前記ベット表示がされる自動ベット処理が行われ、
    精算スイッチの操作によって、ベットされている遊技媒体及び/又は電子的に貯留されている遊技媒体を精算可能であり、
    前記役抽選手段の抽選結果に関する情報を報知する補助演出の実行を制御する補助演出制御手段を備えている遊技機において、
    遊技状態として、前記ボーナスゲームが行われるボーナス作動中状態と、前記ボーナス役の当選状態が維持されているボーナス内部中状態と、ボーナス作動中状態及びボーナス内部中状態以外の状態である通常状態とを備え、
    前記通常状態及び前記ボーナス内部中状態においては、1ゲームを開始させるために投入すべき遊技媒体数である規定数が第一の投入数に設定され、前記ボーナス作動中状態においては、前記規定数が第二の投入数に設定され、
    前記役抽選手段は、
    前記通常状態においては前記ボーナス役が単独で当選する場合があるように役抽選を行い、前記ボーナス内部中状態においては前記小役が前記通常状態と同確率で当選するとともに前記再遊技役が前記通常状態よりも高確率で当選するように役抽選を行い、
    前記リール制御手段は、前記ボーナス内部中状態において、前記ボーナス役と前記再遊技役とが同時に当選した状態では前記再遊技役を入賞させ、前記ボーナス役と前記小役とが同時に当選した状態では前記小役を入賞させるように前記ストップスイッチの操作に基づく回転リールの停止を制御し、
    前記小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数は、前記規定数が前記第一の投入数である場合には、特定小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数が前記第一の投入数よりも多く設定され、前記規定数が前記第二の投入数である場合には、特定小役を含む全ての小役の入賞に基づく遊技媒体の払出数が前記第二の投入数以下に設定され、
    前記補助演出制御手段は、所定条件を満たした場合には、演出状態を、前記役抽選手段の抽選結果に関する情報として前記特定小役の当選に関する情報を報知する補助演出状態へと移行させることができ、
    前記再遊技役が入賞して自動ベット処理が行われた状態で前記精算スイッチが操作された場合に当該精算スイッチの操作を受け付け、電子的に貯留されている遊技媒体を精算可能に形成されていることを特徴とする遊技機。
  3. 前記小役として、前記特定小役である第一の小役と、第二の小役と第三の小役とが設けられ、
    前記第一の小役の配当は前記第二の小役の配当および前記第三の小役の配当よりも高く設定されており、
    前記第一の小役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄、及び、第三の小役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄は、前記前記ストップスイッチの操作タイミングに関わらずに有効ライン上に停止可能となるよう前記回転リール上に配置され、
    前記第二の小役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄は、前記ストップスイッチの操作タイミングが特定のタイミングであることを条件に有効ライン上に停止可能となるよう前記回転リール上に配置され、
    前記役抽選手段は、
    前記第一の小役と前記第二の小役と前記第三の小役とが重複して当選する特定当選態様が存在するように役抽選を行い、
    前記特定当選態様には、前記ストップスイッチの操作順として正解の押し順と不正解の押し順が予め設定されており、
    前記リール制御手段は、
    前記役抽選の結果が前記特定当選態様である場合において、
    前記ストップスイッチが前記正解の押し順で操作された場合には、前記第一の小役を入賞させるように、前記ストップスイッチの操作に基づく回転リールの停止を制御し、
    前記ストップスイッチが前記不正解の押し順で操作された場合には、前記第二の小役が入賞し得るように、又は前記第三の小役を入賞させるように、前記ストップスイッチの操作に基づく回転リールの停止を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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