JP2012187245A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単一のボーナス役当選に対して、構成図柄のうち少なくとも一つの図柄種類が異なる複数の図柄組合せを設定し、役抽選において特定役の当選確率を高くすることにより、又は小役の払い出し遊技媒体数を増加させることにより、少なくとも通常状態よりも付与利益が大きくなるように設定された確率変動状態を設け、特定のボーナス役当選に係る図柄組合せが表示された場合に、ボーナスゲーム終了後に、確率変動状態に移行するように形成し、ボーナス役の当選時において、特定小役が同時に当選している場合に限り、特定のボーナス役当選に係る図柄組合せが表示され得るようにした。
【選択図】図5
Description
例えば、特許文献1に記載の遊技機では、通常の遊技状態で掛け枚数(規定数)が異なる場合を設け、掛け枚数の少ない遊技状態では、通常のボーナスよりも多くのメダル獲得を期待できるスーパービッグボーナスへの移行確率が高くなるようにしている。また、特許文献2に記載の遊技機では、単一のボーナスについて複数の図柄組合せが設定されており、表示された図柄組合せに応じて、ボーナスゲーム終了後に有利状態に移行するように形成されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技媒体の獲得状況を意図的に大きく変動させることができ、遊技性を向上させて遊技者の遊技意欲の減退を防ぐことができる遊技機を提供することにある。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、複数の図柄が表面に表示された複数の回転リール(40)と、前記回転リール(40)の図柄を正面側から視認可能とする図柄表示窓(13)と、前記回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(18)と、前記各回転リール(40)の回転をそれぞれ停止させるための複数のストップスイッチ(19)と、遊技機の作動を制御する制御装置(20)とを少なくとも備え、前記制御装置(20)は、所定の図柄組合せから構成される役について当選か否かの役抽選を行う当選抽選手段(80)と、前記スタートスイッチ(18)の操作に基づいて前記回転リール(40)を回転開始させるとともに、前記各ストップスイッチ(19)の操作に基づいて、当該ストップスイッチ(19)に対応する前記回転リール(40)の回転停止を制御するリール制御手段(90)とを少なくとも有し、前記複数の回転リール(40)をすべて停止させた状態で、前記図柄表示窓(13)から視認可能な各回転リール(40)の役を構成する図柄が、所定の有効ライン上にあらかじめ定められた配列で停止する(以下当選に係る図柄組合せが表示という)ことにより、役に応じた利益が付与される遊技機に係る。
前記リール制御手段(90)は、回転リール(40)の回転開始から回転停止までの制御を行うものであって、前記スタートスイッチ(18)の操作に基づき回転リール(40)を回転させるための駆動モータに駆動信号を出力して、回転リール(40)の回転速度が一定になるまで駆動モータを加速回転させ、その後は一定速度を保ったまま駆動モータを回転させる。また、前記ストップスイッチ(19)の操作に基づき、駆動モータに停止信号を出力して、回転リール(40)の回転を停止させる。この際、当選抽選手段(80)による役抽選の抽選結果に応じて、所定位置に停止させてはいけない図柄を停止させないように「蹴飛ばし」を行うと共に、所定位置に停止させてもよい図柄を極力その位置に停止させるように「引き込み」を行う。すなわち、前記ストップスイッチ(19)の操作時に、当選判定の抽選結果が「ハズレ」の場合にはいかなる当選図柄も有効ライン上に揃わないように、当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選(当たり)の場合には当該当選図柄が極力有効ライン上に揃うように、各駆動モータに停止信号を出力する時間を調整する制御を行う。
さらに、請求項1に係る遊技機は、前記役として、当選に係る図柄組合せが表示されることにより入賞となり遊技媒体が払い出される複数の小役と、当選に係る図柄組合せが表示されることによりボーナスゲームが開始されるボーナス役とを少なくとも設けてあり、前記ボーナス役については、当選に係る図柄組合せが表示されるまで当選の権利を持ち越し可能に形成してあるとともに、前記当選抽選手段(80)による抽選の結果、少なくともいずれかの小役と前記ボーナス役とが同時に当選状態となる場合が存在するように形成してある。また、遊技状態として、前記役抽選において小役及びボーナス役が所定の確率で当選する通常状態と、前記ボーナスゲームが行われるボーナス状態と、前記役抽選において特定役の当選確率を高くすることにより、又は前記役抽選において当選した小役の払い出し遊技媒体数を増加させることにより、通常状態よりも付与利益が大きくなるように設定された有利状態とを設けてある。また、前記ボーナス役を構成する図柄組合せとして、単一のボーナス役当選に対して、構成図柄のうち少なくとも一つの図柄種類が異なる複数の図柄組合せが設定され、ボーナス役当選に係る前記複数の図柄組合せのうち特定のボーナス役当選に係る図柄組合せが表示された場合には、ボーナスゲーム終了後に、前記有利状態に移行するように形成してある。
ここで、「当選の権利を持ち越」すことには、当選フラグを持ち越すことが含まれる。
また、「小役とボーナス役とが同時に当選状態となる場合」とは、1回の役抽選によって小役とボーナス役が同時に当選する場合(つまり抽選テーブルに小役とボーナス役の重複当選領域が設けられている場合)と、ボーナス役の当選の権利が持ち越されている遊技で小役が当選する場合の双方を含む。なお、特定小役は複数あってもよい。
そして、ボーナス役の当選時において、「前記特定小役が同時に当選していない場合には、前記ストップスイッチ(19)の操作タイミングにかかわらず、前記特定のボーナス役当選に係る図柄組合せが表示されないように前記回転リール(40)の停止を制御する」ことは、停止制御を行う際の引き込み優先順位をそのように設定し、かつ回転リール(40)に表示されている図柄組合せを、そのような制御が可能となるように形成することにより実現可能である。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、前記特定小役は複数設定され、設定された前記複数の特定小役に対しては、前記ストップスイッチ(19)の異なる停止操作順がそれぞれ割り当てられており、前記リール制御手段(90)は、前記ボーナス役の当選時において、前記特定小役のうちいずれかが同時に当選している場合には、同時に当選状態となっている特定小役に対して割り当てられている停止操作順により前記ストップスイッチ(19)が操作された場合に限り、前記ストップスイッチ(19)の操作タイミングに応じて、前記特定のボーナス役当選に係る図柄組合せが表示され得るように前記回転リール(40)の停止を制御することを特徴とする。
本発明によれば、ボーナス役と特定小役が同時当選状態となっていても、所定の操作順でストップスイッチ(19)を操作しなければ特定のボーナス役当選に係る図柄組合せを表示させることができず、有利状態の利益を受けられない。このように形成することにより、遊技性の幅を広げることができる。
請求項3記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、前記ボーナス役と同時に当選状態となっている特定小役に関する情報を遊技者に向けて報知するように形成したことを特徴とする。
ここで、「特定小役に関する情報」とは、請求項1記載の発明にあっては特定小役が当選している事実、特定小役が複数設定されている場合にはその種類に関する情報を含み、請求項2記載の発明にあっては、前記した情報に加え、特定小役に設定されている停止操作順を含むものである。
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在かつロック可能な前扉3を有している。
前記筐体11の内部において、開口上部には3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源ユニット5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
制御装置20は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、一個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御を行うものである。制御装置20としては、図2に示すように、遊技制御装置21及び演出御装置22が設けられている。
遊技制御装置21は、主としてスロットマシン10の遊技に関わる制御を行うためのものである。また演出制御装置22は、前記遊技制御装置21からの諸信号を受信して、主として遊技に付随する演出を制御するためのものである。
メダルセンサ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に設けられた遮光センサなどの検知手段であって、メダル投入口14から投入されたメダルを検知するためのものである。
ベットスイッチ16は、図1に示すように、操作部3Aの上面左側に位置するスイッチであって、クレジットメダルをメダル投入に代えるためのものである。ここで、クレジットとは、投入メダルを所定枚数、遊技機内部に貯留しておくことであり、クレジット数は、クレジット表示部30bに表示される。そして、ベットスイッチ16を操作するとクレジット表示が減算され、その分のメダルが投入されたものと扱われて遊技が開始可能となるものである。
スタートスイッチ18は、図1に示すように、操作部3Aの前面に設けられたレバーであって、メダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に、又は、「再遊技(Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット60のリールモータの駆動を開始させるためのものである。
ストップスイッチ19は、リールユニット60のリールモータの駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ19は、図1に示すように、各回転リール40に対応した3個のスイッチから構成され、各回転リール40の下方に1個ずつ配置されているものである。そして、回転リール40に対応したストップスイッチ19の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
リールユニット60は、スロットマシン10の主たる遊技装置であって、枠体に固定あるいは支持された3個のリールモータ(図示せず)と、各々のリールモータの出力軸に固定された3個の回転リール40(左リール41、中リール42、右リール43)とから構成されている。そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、図3に示すように、それぞれ21個の図柄が表示されている。
遊技情報表示部30は、図柄表示窓13の下方に設けられた液晶表示器又は7セグメントLED表示器であって、種々の遊技情報を表示するためのものである。遊技情報表示部30としては、図1に示すように、ベット表示部30aと、クレジット表示部30bとが少なくとも設けられている。ベット表示部30aは、1回の遊技を行うために投入されたメダル数(掛け枚数)を表示するためのものである。クレジット表示部30bは、クレジットとして貯留されているメダル数を表示するためのものである。なお、遊技情報表示部30には、遊技回数や払い出しメダル数などを表示するための表示部も設けられている。
演出表示部66は、後述する演出制御装置22の制御により、遊技者に入賞等を報知させるなど、種々の演出表示を行うためのものである。具体的には、演出表示部66は、画像表示装置67及びランプ68及びスピーカ69から構成されている。画像表示装置67は、回転リール40の上方に設けられた窓部であり、LED、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出を表示するためのものである。なお、画像表示装置67としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしてもよい。ランプ68及びスピーカ69は、発光体の点灯又は点滅、入賞音の発生により入賞等を報知するためのものである。
遊技制御装置21は、スタートスイッチ18及びストップスイッチ19の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21は、図2に示すように、投入制御手段70、当選抽選手段80、リール制御手段90、遊技結果判定手段100、ホッパー制御手段110、遊技カウンタ120の各手段を備えている。
(投入制御手段70)
投入制御手段70は、遊技メダルの投入に関する制御を行うものである。すなわち、メダルセンサ15の検知信号及びベットスイッチ16の操作信号等に基づいて、ベット表示部30a、クレジット表示部30bの表示及びメダルキャンセル装置4Aの作動を制御するものである。
また、スロットマシン10に投入された遊技メダルは、あらかじめ定められた枚数(例えば、50枚)まで、電子的に貯留(クレジット)しておくことができるように形成されている。この、クレジットされた遊技メダルの枚数は、クレジット表示部30bに表示されるものとなっている。そして、クレジット表示部30bにクレジットメダル数が表示されている場合には、メダル投入口14に遊技メダルを投入する代わりに、ベットスイッチ16を操作することにより遊技メダルのベットを行い、スタートスイッチ18を操作可能状態にすることができる。
なお、回転リール40の回転中や、ホッパーユニット65がメダルを払い出している最中などの所定の場合においては、投入制御手段70はベットスイッチ16の操作信号を受け付けないと同時に、メダルキャンセル装置4Aを作動させて、遊技者によるベットを行わせない。また、後述するが、所定の場合には自動的にベットを行うようになっている。
当選抽選手段80は、複数の回転リール40で表示される図柄の組合せから構成される所定の「役」について当選したか否かを抽選により決定するものであり、図2に示すように、役抽選テーブル81と、判定手段82と、抽選テーブル変更手段83の手段を備えている。そして、スタートスイッチ18の操作信号受信のタイミングで、特に図示しないカウント抽出手段がループカウンタの数値を読み取り、判定手段82がこの数値と役抽選テーブル81とを比較して、当選の有無を判定するものである。
具体的には、役抽選テーブル81は、前記ループカウンタがカウントする数値(例えば0〜65535)を全領域として各当選項目の当選領域を規定したものである。判定手段82は、カウント抽出手段がピックアップしたカウントデータと、前記役抽選テーブル81の当選判定領域データとを照合し、カウントデータが所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウントデータがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をするものである。
また、「BB」を構成するBB図柄が表示されると、ボーナスゲームであるビッグボーナスゲーム(BBゲーム)に移行し、「RB」を構成するRB図柄が表示されると、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)に移行する。そして、「赤7・赤7・赤7」の表示によりBBゲームに移行した場合には、BBゲーム終了後に有利状態である確率変動状態(以下確変状態という)に移行するように形成されているものであるが、この詳細については後述する。
前記BBゲームは、前記RBゲームが連続して行われる遊技期間である。BBゲームに移行すると、RBゲームが無条件で(RB図柄を揃えることなく)開始され、1回のRBゲームが終了すると、再び無条件で次のRBゲームが開始される。そして、BBゲームは、払い出しメダルの累計値があらかじめ定められた一定枚数(例えば465枚)を超えた場合に終了する。
ここで、抽選の結果、いずれかの役が当選すると、当選に対応する当選フラグが成立する。当選役が小役の場合には小役フラグ(チェリーフラグ、ベルフラグなど)が、ボーナス役の場合にはボーナスフラグ(BBフラグ、RBフラグ)が、再遊技役の場合にはリプレイフラグがそれぞれ成立する。小役フラグ及びリプレイフラグは当該遊技限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナス役が表示されるまでリセットされない。すなわち、ボーナス役当選の場合には、当選の権利が次遊技以降に持ち越されるようになっている。また、ボーナスフラグが持ち越されている間は、BB、RBの当選判定は行われない。例えば、BB、RBの当選領域に該当するループカウンタのカウント値を抽出しないようにする。一方、再遊技役と小役についての当選判定は行うので、ボーナスフラグと小役フラグ又はリプレイフラグが同時に成立した状態(同時当選状態)となる場合が生じる。本実施の形態では、BBフラグが成立中(BB内部中)において、同時に特定小役A、B、Cのいずれかの小役フラグが成立した場合には、所定条件をクリアすることにより「赤7・赤7・赤7」が表示可能であり、それ以外の場合には「赤7・赤7・青7」が表示されるようになっているが、これについては後述する。
ここで、本実施の形態における役抽選テーブル81の具体例を図5に示す。なお、図5は各判定領域を模式的に表したものであって、テーブル上に占める実際の領域の大きさを正確に表すものではない。役抽選テーブル81としては、通常状態である通常遊技中に用いられるテーブルA、有利状態である確変状態中に用いられるテーブルB、ボーナス状態であるボーナスゲーム中に用いられるテーブルC、及びボーナスフラグが成立しているボーナス内部中状態に用いられるテーブルDが設けられている。テーブルBは、テーブルAに比べて、BBの当選領域が大きくなるように設定されている。テーブルAでは、BB当選確率が例えば1/240であるのに対して、テーブルBでは例えば1/50となるように設定されている。また、テーブルDは、BB、RBの当選領域が無く、小役及び再遊技役の当選領域はテーブルAと同等に設定されている。テーブルCは、テーブルA、B、Dと比べて小役「ベル」と「チェリー」の当選確率が大きくなるように設定されている。
また、図5に示した当選領域は一例であって、当選領域には、複数の役が同時に当選する重複当選領域を設けてもよい。例えばBBと小役A、B、Cのいずれか又はそれぞれが重複して当選する領域を設けてもよいし、BBと他のいずれかの小役が重複して当選する領域や、BBとリプレイが重複して当選する領域を設けてもよい。カウント抽出手段が抽出したカウントデータが前記したような重複当選領域に属する場合には、当該領域に含まれる役の全てについて、それぞれに対応する当選フラグを成立させることになる。
リール制御手段90は、スタートスイッチ18及びストップスイッチ19の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図2に示すように、回転制御手段91と、停止制御手段92と、停止テーブル変更手段93とを少なくとも備えている。
回転制御手段91は、スタートスイッチ18の有効な操作信号を受信した場合に、リールユニット60のリールモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。具体的には、ベットがされている状態でスタートスイッチ18の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、各回転リール40のリールモータに駆動信号を出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度で定速回転を行わせるものとなっている。
ここで、本実施の形態においては、BBが当選している場合の遊技に用いられる停止テーブルとして、図示しないが、赤7優先引き込みテーブルと、青7優先引き込みテーブルとが設けられている。赤7優先引き込みテーブルは、BBゲーム移行図柄である「赤7・赤7・赤7」の配列を優先的に表示可能な停止テーブルであり、青7優先引き込みテーブルは、BBゲーム移行図柄である「赤7・赤7・青7」の配列を優先的に表示可能な停止テーブルである。
一方、赤7優先引き込みテーブルにより停止制御が行われる場合には、左リール41及び中リール42の中段に赤7が停止している場合に、赤7を引き込み可能なタイミングで右リールが停止操作されれば、右リール43で赤7が優先的に引き込まれて、表示図柄は「赤7・赤7・赤7」となる。
さらに、停止テーブル変更手段93は、BBフラグと1枚払い出し小役A、B、Cのいずれかの小役フラグが同時に成立している場合には、同時に成立している小役に応じて、赤7優先引き込みテーブルA、B、Cのいずれかを選択する。具体的には、BBフラグと小役Aの当選フラグが同時に成立している場合には赤7優先引き込みテーブルAを選択し、BBフラグと小役Bの当選フラグが同時に成立している場合には赤7優先引き込みテーブルBを選択し、BBフラグと小役Cの当選フラグが同時に成立している場合には赤7優先引き込みテーブルCを選択する。つまり、BBと小役Aが同時に当選状態となっている場合には、左リール41を最初に停止操作した場合に限り赤7が優先的に引き込まれ、BBと小役Bが同時に当選状態となっている場合には、中リール42を最初に停止操作した場合に限り赤7が優先的に引き込まれ、BBと小役Cが同時に当選状態となっている場合には、右リール43を最初に停止操作した場合に限り赤7が優先的に引き込まれるようになっている。換言すれば、このようにして、ストップスイッチ19の停止操作順が、1枚払い出し小役A、B、Cに応じて設定された停止操作順のうち当選している小役に対応した停止操作順と合致している場合に限り、赤7が優先的に引き込まれるような設定を実現している。そして、BBと特定小役が同時に当選状態となっている場合に、同時当選している小役の種類に応じて設定された正解の押し順で停止操作を行うことにより、「赤7・赤7・赤7」の表示に基づきBBゲームが開始され、BBゲーム終了後の確変状態への移行を可能としているものである。
遊技結果判定手段100は、回転リール40が全て停止したときの停止図柄に基づいて遊技結果の判定をするものである。すなわち、有効ライン上に当選役を構成する図柄が表示された場合には、役に応じた処理を行わせる。具体的には、小役入賞の場合には、図4に示すように役に応じた枚数のメダルを払い出す処理を行わせ、ボーナス入賞の場合にはボーナスゲームに移行させる処理を行わせ、再遊技入賞の場合には次遊技のためのメダルが投入された扱いとする(自動ベット)処理を行わせる。
なお、「赤7・赤7・赤7」が表示された場合には、BBゲーム終了後に確変状態に移行させるための確変フラグを成立させてその旨を記憶する。
ホッパー制御手段110は、精算スイッチ17の操作信号及び前記遊技結果判定手段100の判定結果に基づいてホッパーユニット65の作動を制御するためのものである。すなわち、クレジットがある場合に精算スイッチ17が操作されたときにはホッパーユニット65を作動させてクレジットメダルを払い戻し、遊技結果判定手段100から所定枚数の払い出し指令を受けた場合にはホッパーユニット65を作動させて当該枚数のメダルを払い出す。
(遊技カウンタ120)
遊技カウンタ120は、遊技に関する数値を計測するものである。具体的には、ボーナスゲーム中の入賞回数、遊技回数、払い出しメダル数などをカウントし、あらかじめ定められた数値となった場合にはカウントを終了する。遊技カウンタ120がカウントを終了することにより、BBゲームやRBゲームが終了し、通常状態に戻る。ただし、「赤7・赤7・赤7」が揃って開始されたBBゲームが終了した場合には、確変状態に移行する。
(スロットマシン10の作動の概略)
上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図6のフローに基づき説明する。図6はスロットマシン10の1回の遊技の流れを示すものである。
まず、図6のステップ100において、確変フラグが成立しているか否かが判断される。確変フラグが成立していない場合には、次のステップ101において、ボーナスフラグが成立しているか否かが判断される。ボーナスフラグが成立していない場合には、ステップ102において、抽選テーブル変更手段83により、当該遊技に使用する役抽選テーブル81として通常遊技用のテーブルAが選択される。一方、ボーナスフラグが成立している場合、すなわちBB又はRBの内部中状態である場合には、ステップ103において、ボーナス内部中用のテーブルDが選択される。
ステップ104において、規定数の設定が行われる。具体的には、投入動作がなされた場合(メダルセンサ15がメダルを検知した場合又はベットスイッチ16が操作された場合)にベット表示部30aに表示される最大数、及びクレジット表示部30bから減算される最大数を設定する。規定数は、通常遊技中及びボーナス内部中(テーブルA、D選択時)においては3枚、確変状態中(テーブルB選択時)においては2枚である。そして、次のステップ105に進む。
ステップ106において、スタートスイッチ18がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ18がONにならない場合にはステップ106に戻り、スタートスイッチ18がONとなった場合には、次のステップ107進む。
ステップ107において、当選抽選手段80による抽選処理が行われる。そして、次のステップ108に進む。
ステップ109において、いずれかのストップスイッチ19がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ19がONにならない場合にはステップ109に戻り、ストップスイッチ19がONになった場合には、次のステップ110に進む。
ステップ110において、操作されたストップスイッチ19に対応する回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ111に進む。
ステップ111において、3個全ての回転リール40が停止したか否かが判断される。全ての回転リール40が停止していない場合にはステップ109に戻り、全ての回転リール40が停止した場合には、次のステップ112に進む。
ステップ113において、有効ライン上にリプレイ図柄が表示されたか否かが判断される。リプレイ図柄が表示されている場合には、自動ベット処理、すなわち次遊技のためのメダル投入処理(ベット表示部30aの表示を自動的に、次回の遊技に必用な規定数まで表示させる)が行われる。一方、有効ライン上にリプレイ図柄が表示されていない場合には、次のステップ114に進む。
次に、上記ステップ107の抽選処理について、図7のフローに基づき説明する。
まず、ステップ200において、乱数抽出処理が行われる。具体的には、特に図示しないカウント抽出手段がループカウンタの数値を読み取り記憶する。この数値を便宜的に乱数値というものとする。そして、次のステップ201において、判定手段82が記憶された乱数値と役抽選テーブル81とを比較し、ステップ202において当選か否かの評価を決定する。
ステップ204において、停止テーブル設定処理が行われる。そして、抽選処理を終了する。
図8のステップ300において、いずれかの当選フラグが成立しているか否かが判断され、当選フラグが成立していない場合には、ステップ301に進み、ハズレテーブルが設定される。そして処理を終了する。一方、いずれかの当選フラグが成立している場合には、ステップ302に進む。
ステップ302において、BBフラグが成立しているか否かが判断される。BBフラグが成立していない場合、すなわち、小役又はリプレイが単独で当選している場合には、ステップ303において当選図柄引き込みテーブルが設定される。すなわち、小役フラグが成立している場合には該当する小役図柄を、リプレイフラグが成立している場合にはリプレイ図柄を、RBフラグが成立している場合にはRB図柄を、それぞれ引き込むための停止テーブルが設定される。なお、役抽選テーブル81の当選領域として、複数の役が同時に当選する重複当選領域を設けた場合において、BBを除く複数の当選フラグが同時に成立している場合には、同時に当選状態となっている役の図柄を引き込むための停止テーブルが設定される。そして処理を終了する。一方、BBフラグが成立している場合には、ステップ304に進む。
まず、図9のステップ500において、遊技結果判定手段100により、「赤7・赤7・赤7」が表示されたか否かが判断され、赤7揃いが表示された場合には、ステップ501において、確変フラグを成立させる。そして、ステップ502に進む。一方、赤7揃いでない場合、すなわち「赤7・赤7・青7」が表示された場合及びRB図柄である「Bar・Bar・Bar」が表示された場合には、ステップ501を飛び越してステップ502に進む。
ステップ502において、抽選テーブル変更手段83が、ボーナスゲーム用の役抽選テーブル81としてテーブルC(図5参照)を選択する。そして、次のステップ503に進み、規定数の設定が行われる。ボーナスゲーム中の規定数は1枚である。そして、次のステップ504に進む。
ステップ505において、遊技実行処理が行われる。遊技実行処理とは、図6のフローにおけるステップ105(メダル投入)からステップ115までの流れ(図6の※)のことである。なお、ボーナスゲーム中はボーナス役や再遊技役が当選することはないので(図5のテーブルC参照)、実質的には遊技ごとに小役が入賞したか否かの判断が行われることとなる。そして、次のステップ506に進む。
ステップ507において、遊技カウンタ120がカウントをリセットして作動を終了する。そして、ボーナスゲームを終了する。
ここで、確変状態に移行した場合の制御の一例を、図10のフローに基づき説明する。
前述したように、確変状態に移行すると、投入メダルの規定数が2枚に変更され、役抽選に用いられる役抽選テーブル81が、BB当選領域が通常用の役抽選テーブル81(図5のテーブルA)よりも大きく設定された確変用の役抽選テーブル81(図5のテーブルB)に変更される。このため、確変状態に移行すると、BBが当選しやすくなるのはもちろんであるが、払い出し枚数が2枚以上の小役(ベル、スイカ、チェリー)が入賞した場合には、通常状態よりも少ないメダル投入で同等の払い出しを得られることから、獲得メダルが増えるチャンスでもある。
まず図10のステップ600において、遊技カウンタ120が作動を開始する。具体的には、あらかじめ定められた確変状態の遊技期間の遊技回数(例えばスタートスイッチ18の操作信号)をカウントするための確変遊技カウンタが設定される。そして、次のステップ601に進む。
ステップ603において、遊技カウンタ120がカウントをリセットし、次のステップ604において確変フラグをリセットする。そして制御を終了する。
なお、確変状態の終了条件は、上記したものに限定されるものではなく、例えば遊技カウンタ120による遊技回数カウントは行わず、BB又はRBが当選又は表示された場合に終了するようにしてもよい。あるいは、リプレイが表示された場合や、所定の小役の入賞を契機に終了するようにしてもよい。
ところで、BBと特定小役が同時に当選状態となっている場合に、停止操作順を報知するように形成してもよいものである。例えば、画像表示装置67の表示画面に、左、中、右などの最初に停止操作すべきストップスイッチ19を指示する表示を行わせたり、ストップスイッチ19のボタンの内部に設けた発光体を点灯させて最初に停止操作すべきストップスイッチ19を知らせるようにすることができる。そして、BBと特定小役Aが同時に当選状態となっている場合には左リール41を、BBと特定小役Bが同時に当選状態となっている場合には中リール42を、BBと特定小役Cが同時に当選状態となっている場合には右リール43を、それぞれ最初に停止させるように指示を与える。遊技者は指示に従ってストップスイッチ19を操作することにより、「赤7・赤7・赤7」を有効ライン上に停止させることが可能となり、BB終了後の確変状態への移行可能性が高まるものとなる。
(総括)
以上のように、本実施の形態によれば、ボーナスゲームとは異なる有利状態である確変状態を設けたことにより、遊技者の遊技意欲を刺激することができる。また、どの図柄組合せでBBが開始されたかにより、確変状態が発生するか否かが変わってくるため、BB図柄を揃える場合における遊技者の遊技に対する感心を高めることができる。
なお、本実施の形態では、BBと同時に当選状態となることによりBB終了後の確変状態移行の契機となる特定小役を複数設けてあったが、特定小役は1つであってもよい。この場合には、赤7揃いを表示させるための停止操作順を設けなくても、特定小役が同時に当選していることを報知することにより、遊技者が赤7揃いを意識して狙うことができる。
ここで、確変状態は、少なくとも通常状態よりも有利な設定になっていればよく、場合によっては、BBゲームよりも有利な状態となるように設定してもよい。例えば、確変状態においては通常状態よりも払い出し枚数が増えるような設定にするとともに、所定の期間継続するような仕様にする。一方で、BBゲームの終了条件を、払い出しメダルが例えば30枚を超えた場合に設定すれば、BBゲーム中よりも確変状態に移行した場合の方が獲得利益が増えることになる。
ところで、ボーナスゲームの終了後にリプレイタイム(RT)が開始されるスロットマシンは従来から知られている。ここで、リプレイタイムとは、再遊技役の当選確率が通常状態と異なるように設定された、所定の開始契機該当により開始され所定の終了契機該当により終了する遊技期間である。再遊技役の当選確率が高く設定されたリプレイタイムに移行すると、ベットなしで遊技を行える再遊技の回数が増えるので、手持ちのメダルの目減りが少なくなることから、一種の有利状態となる。そこで、リプレイタイムを確変状態と連動させ、本発明における有利状態として、規定数の変更を伴うリプレイタイムを設けてもよいものである。
特に図示しないが、役抽選テーブル81として、リプレイの当選領域が通常用の役抽選テーブル81よりも大きく、あるいは小さく設定されているとともに、ボーナス役又は小役の当選領域が通常用の役抽選テーブル81よりも大きく設定された、2枚掛け用の確変用テーブルを設ける。また、「赤7・赤7・赤7」の表示によってBBゲームが開始された場合には、BBゲーム終了後に、投入メダルの規定数が2枚となる遊技期間に移行するように形成する。そして、抽選テーブル変更手段83が、この規定数の変更に伴い、役抽選テーブル81を前記した確変用テーブルに変更することにより、赤7揃いのBBゲーム終了後に、ボーナス又は小役の当選確率が通常状態と異なる確変リプレイタイムが開始されることなる。確変RTテーブルのリプレイ確率を通常状態より高くすれば、手持ちのメダルが目減りせずかつ入賞による獲得メダル数が増えるので、より有利な状態とすることができる。
以上のように形成した場合にも、上記した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本発明は、スロットマシン以外の遊技機、例えば、遊技メダルの代わりにパチンコ球を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機に利用することができる。
18 スタートスイッチ 19 ストップスイッチ
20 制御装置
40 回転リール 80 当選抽選手段
81 役抽選テーブル 82 抽選テーブル変更手段
90 リール制御手段 92 停止制御手段
93 停止テーブル変更手段
Claims (3)
- 複数の図柄が表面に表示された複数の回転リールと、
前記回転リールの図柄を正面側から視認可能とする図柄表示窓と、
前記回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
前記各回転リールの回転をそれぞれ停止させるための複数のストップスイッチと、
遊技機の作動を制御する制御装置とを少なくとも備え、
前記制御装置は、所定の図柄組合せから構成される役について当選か否かの役抽選を行う当選抽選手段と、前記スタートスイッチの操作に基づいて前記回転リールを回転開始させるとともに、前記各ストップスイッチの操作に基づいて、当該ストップスイッチに対応する前記回転リールの回転停止を制御するリール制御手段とを少なくとも有し、
前記複数の回転リールをすべて停止させた状態で、前記図柄表示窓から視認可能な各回転リールの役を構成する図柄が、所定の有効ライン上にあらかじめ定められた配列で停止する(以下当選に係る図柄組合せが表示という)ことにより、役に応じた利益が付与される遊技機において、
前記役として、当選に係る図柄組合せが表示されることにより入賞となり遊技媒体が払い出される複数の小役と、当選に係る図柄組合せが表示されることによりボーナスゲームが開始されるボーナス役とを少なくとも設け、
前記ボーナス役については、当選に係る図柄組合せが表示されるまで当選の権利を持ち越し可能に形成し、
前記当選抽選手段による抽選の結果、少なくともいずれかの小役と前記ボーナス役とが同時に当選状態となる場合が存在するように形成し、
遊技状態として、前記役抽選において小役及びボーナス役が所定の確率で当選する通常状態と、前記ボーナスゲームが行われるボーナス状態と、前記役抽選において特定役の当選確率を高くすることにより、又は前記役抽選において当選した小役の払い出し遊技媒体数を増加させることにより、少なくとも前記通常状態よりも付与利益が大きくなるように設定された有利状態とを設け、
前記ボーナス役を構成する図柄組合せとして、単一のボーナス役当選に対して、構成図柄のうち少なくとも一つの図柄種類が異なる複数の図柄組合せが設定され、ボーナス役当選に係る前記複数の図柄組合せのうち特定のボーナス役当選に係る図柄組合せが表示された場合には、ボーナスゲーム終了後に、前記有利状態に移行するように形成し、
前記リール制御手段は、前記ボーナス役の当選時において、特定小役が同時に当選している場合に限り、前記ストップスイッチの操作タイミングに応じて、前記特定のボーナス役当選に係る図柄組合せが表示され得るように前記回転リールの停止を制御し、前記特定小役が同時に当選していない場合には、前記ストップスイッチの操作タイミングにかかわらず、前記特定のボーナス役当選に係る図柄組合せが表示されないように前記回転リールの停止を制御することを特徴とする遊技機。 - 前記特定小役は複数設定され、
設定された前記複数の特定小役に対しては、前記ストップスイッチの異なる停止操作順がそれぞれ割り当てられており、
前記リール制御手段は、前記ボーナス役の当選時において、前記特定小役のうちいずれかが同時に当選している場合には、同時に当選状態となっている特定小役に対して割り当てられている停止操作順により前記ストップスイッチが操作された場合に限り、前記ストップスイッチの操作タイミングに応じて、前記特定のボーナス役当選に係る図柄組合せが表示され得るように前記回転リールの停止を制御することを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記ボーナス役と同時に当選状態となっている特定小役に関する情報を遊技者に向けて報知するように形成した請求項1又は2記載の遊技機。
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