JP6088755B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
ここで、ATやART中に、フリーズの実行決定後の発生タイミングがあらかじめ設定されている場合において、役抽選でストップスイッチの操作態様が設定された役が当選した場合には、フリーズ用の演出と、ナビ演出とを同時に実行させていた。例えば、フリーズ用の演出画像の一部に、ナビ用の画像を表示させるようなことが行われていた。
そこで、本願発明は、フリーズに伴う演出と、フリーズ発生時のタイミングで実行されるナビ演出などの演出との発生が重なった場合に、両方の演出を遊技者にしっかりと見せることができる遊技機を提供することを目的とする。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、遊技を進行させるために操作される操作手段と、遊技機の作動を制御するメイン制御装置21と、前記メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、所定の演出装置による演出を制御するサブ制御装置22とを有し、前記メイン制御装置21は、前記操作手段の操作に基づいて遊技を進行させるとともに、所定の契機で、一定時間、前記操作手段の操作による遊技の進行を不能にするフリーズを実行可能であり、前記サブ制御
装置22は、前記所定の契機での演出の実行を決定可能に形成され、前記サブ制御装置22は、前記メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、前記メイン制御装置21の制御に基づく遊技状況を把握可能に形成された遊技機において、前記メイン制御装置21又はサブ制御装置22の少なくともいずれか一方は、前記フリーズの開始を契機に、前記フリーズに対応する所定のフリーズ演出を実行させることができ、前記メイン制御装置21は、前記フリーズを実行する場合に、前記フリーズを実行する旨を示す所定のコマンドを前記サブ制御装置22に出力し、前記サブ制御装置22は、前記所定の契機での実行が決定された演出の実行時期を、前記メイン制御装置21からの出力信号によって把握する前記遊技状況に基づいて制御可能に形成され、前記サブ制御装置22は、前記所定のコマンドが入力された場合には、前記フリーズの開始後の所定時に、前記所定の契機での実行が決定された演出を実行可能に形成され、前記サブ制御装置22は、前記所定のコマンドが入力された場合に、前記フリーズを実行する旨を記憶し、前記メイン制御装置21は、前記フリーズを実行する場合には、前記フリーズの実行中の所定時に、前記サブ制御装置22に演出を実行させるための特定のコマンドを前記サブ制御装置22に出力し、前記サブ制御装置22は、前記所定のコマンドが入力された場合には、前記特定のコマンドの入力を契機に、前記フリーズを実行する旨を記憶していることを条件として、前記所定の契機での実行が決定された演出を実行することにより、当該演出を前記フリーズの実行中に開始可能に形成され、前記特定のコマンドの入力を契機に前記フリーズの実行中に前記サブ制御装置22が実行する演出は、前記フリーズ中に実行される前記所定のフリーズ演出とは異なる演出装置を用いて行われることを特徴とする。
本発明は、所定の契機で、所定の演出を実行することを決定し、その決定した演出の実行時期を、メイン制御装置21からの出力信号によって把握する遊技状況に基づいて制御(コントロール)する。具体的には、フリーズが実行されない場合には、所定の契機で、サブ制御装置22の制御に基づく所定の演出が行われる。演出が行われない場合があってもよい。一方、フリーズが実行される場合には、所定の契機で、メイン制御装置21又は/及びサブ制御装置22の制御に基づくフリーズ演出が実行される。そして、フリーズ開始後の所定時、例えばフリーズ実行中やフリーズの終了後に、サブ制御装置22の制御に基づき、前記所定の契機で実行される予定であった演出が実行される。所定の契機で実行される予定の演出がなかった場合には演出は行われない。
また、本発明によれば、フリーズ演出と、所定の契機で実行が決定されていた演出とが、同時に行われることがあるものの、演出を実行する演出装置が異なることにより、双方の演出内容を分けて把握することができる。
また、本発明は上記した請求項に記載の発明の特徴点に加え、以下の特徴を備えていてもよい。すなわち、前記サブ制御装置22は、前記所定のコマンドが入力された場合には、前記フリーズの終了後に、前記所定の契機での実行が決定されていた演出を実行可能に形成されていることを特徴とする。
すなわち本発明によれば、スタートスイッチ30の操作を契機に実行されるフリーズ演出と、スタートスイッチ30の操作を契機に実行される予定であった補助演出が順次実行されるので、補助演出により報知されたストップスイッチ50の操作態様で過誤なくストップスイッチ50を操作することができる。
すなわち本発明によれば、フリーズ終了の直後にストップスイッチ50の操作が有効となって、補助演出を見る前に遊技者がストップスイッチ50を操作してしまい、誤った操作態
様でストップスイッチ50が操作されるのを防止できる。
(第一の実施の形態)
(スロットマシン10)
第一の実施の形態におけるスロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在に設けられた前扉3を有している。前記筐体11の内部において、開口上部には、3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源ユニット5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの表面には、図3に示すように、「赤7」、「青7」、「リプレイ」、「スイカ」、「ベルa」、「ベルb」、「ベルc」、「BAR」、「チェリー」などの図柄が、1つの回転リール40につき21個ずつ、表示されている。なお、「ダミー」は、何の役にも対応付けられていない図柄である。また、図3において左端の数字は、各図柄を特定するための図柄番号を示している。
また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ60A(図2参照)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとステッピングモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
前記ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。前記電源ユニット5は、スロットマシン10の主電源のON/OFFを行うためのものである。
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、メイン制御装置21及びサブ制御装置22を構成する。
ここで、メイン制御装置21の制御に基づくスロットマシン1の作動状態をメイン状態といい、サブ制御装置22の制御に基づくスロットマシン1の作動状態をサブ状態という。また、メイン状態とサブ状態とにより特定されるスロットマシン1の全体としての作動状態を遊技状態というものとする。
前記メダルセンサ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、投入された遊技メダルの通過を検知するものである。
前記ベットスイッチ16は、カウンター状の操作部3Aの上面左側に設けられたボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。ここで、クレジットとは、次ゲーム以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン10は、メダル投入口14から投入されたメダル、又は入賞により払い出されるメダルを、最大50枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。
前記スタートスイッチ30は、操作部3Aの正面左側に設けられたレバー状のスイッチであって、回転リール40を回転開始させるためのものである。スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、レバーの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサが設けられており、センサの検出信号がスタートスイッチ30の操作信号として扱われるようになっている。
ストップスイッチ50は、操作部3Aの正面中央部に設けられた3個のボタンスイッチであって、回転中の回転リール40を停止させるためのものである。ここで、3個のストップスイッチ50について、個々のストップスイッチ50を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置するストップスイッチ50を左停止スイッチ51と称し、中央に位置するストップスイッチ50を中停止スイッチ52と称し、右側に位置するストップスイッチ50を右停止スイッチ53と称するものとし、個々のストップスイッチ50を特定しない場合には、単にストップスイッチ50というものとする。3個のストップスイッチ50は、それぞれ、3個の回転リール40に対応して設けられている。具体的には、左リール41には左停止スイッチ51が対応し、中リール42には中停止スイッチ52が対応し、右リール43には右停止スイッチ53が対応している。各ストップスイッチ50の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が各ストップスイッチ50の操作信号として扱われるようになっている。そして、左停止スイッチ51の操作により左リール41を停止させることができ、中停止スイッチ52の操作により中リール42を停止させることができ、右停止スイッチ53の操作により右リール43を停止させることができる。
一方、制御装置20の出力側には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、液晶表示装置(演出装置)67、ランプ(演出装置)68、スピーカ(演出装置)69の各パーツが接続されている。液晶表示装置67は、図1に示すように、図柄表示窓13の上側に設けられており、入賞の報知その他の演出画像を表示するためのものである。ランプ68は正面パネル12の周囲に設けられており、発光体の点灯又は点滅により入賞等を報知するためのものである。スピーカ69は、下皿3Bの奥壁に設けられており、BGMや操作音等、所定の音声を出力するためのものである。
メイン制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、メイン制御装置21は、図2に示すように、役抽選手段70、メイン状態移行制御手段80、リール制御手段90、遊技進行停止手段100、遊技結果判定手段110、ホッパー制御手段120、信号出力手段130などの各手段として機能する。
(役抽選手段70)
役抽選手段70は、複数の図柄から構成される図柄組合せが対応付けられた所定の「役」について、当選したか否かを抽選(以下、役抽選という。)により決定するものであり、図2に示すように、役抽選テーブル71と、判定手段72とを備えている。そして、スタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで、図示しないカウント抽出手段が、図示しないループカウンタの数値を読み取り、判定手段72がこの数値と役抽選テーブル71とを比較して、当選の有無を判定するものである。
ここで、スロットマシン10は、ストップスイッチ50の操作によって所定の当選役に対応する図柄組合せが有効ライン上に揃って表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次ゲームにおいて遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、入賞により次ゲームからボーナス状態に移行するボーナス役とを備えている。
前記ボーナス役としては、「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが対応付けられたBB(ビッグボーナス)と、「BAR・BAR・BAR」の図柄組合せが対応付けられたRB(レギュラーボーナス)が設けられている。また、再遊技役としては、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられたリプレイ1役と、「リプレイ・リプレイ・ベル(ベルa又はベルb又はベルc)」の図柄組合せが対応付けられたリプレイ2役と、「リプレイ・ベル(ベルa又はベルb又はベルc)・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられたリプレイ3役とが設けられている。そして、小役としては、入賞により9枚のメダルが払い出される28個のベル役と、入賞により5枚のメダルが払い出されるスイカ役と、入賞により4枚のメダルが払い出されるチェリー役が設けられている。スイカ役には「スイカ・スイカ・スイカ」の図柄組合せが対応付けられており、チェリー役には、「チェリー・ANY・ANY」(ANYは何の図柄でもよい)の図柄組合せが対応付けられている。
前記ボーナス役が入賞すると、次ゲームからボーナスゲームが開始される。すなわち、BBが入賞した場合にはビッグボーナスゲーム(BBゲーム)が開始され、RBが入賞した場合にはレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が開始される。RBゲームは、他の遊技期間に比べて小役の当選確率が高く設定された遊技期間であり、所定回数の入賞又は所定回数のゲーム消化により終了する。BBゲームは、RBゲームが連続して行われる遊技期間である。なお、RBゲームに移行した場合には投入メダルの規定数を1枚に変更するように形成してもよい。規定数を1枚にした場合には、ベットにより入賞ラインL1〜L3のいずれかが有効になるようにしてもよいし、異なるライン、例えば上段ラインのみが有効になるようにしてもよい。そして、BBゲームに移行すると、RBゲームが無条件で、すなわちRBゲームに移行させるための図柄(RB図柄)を揃えることなく開始され、1回のRBゲームが終了すると、再び無条件で次のRBゲームが開始される。そして、BBゲームは、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数を超えた場合に終了する。
ここで、抽選の結果、いずれかの役が当選すると、当選に対応する当選フラグが成立する。当選役が小役の場合には小役フラグ(チェリーフラグ、ベルフラグなど)が、ボーナス役の場合にはボーナスフラグ(BBフラグ)が、再遊技役の場合にはリプレイフラグがそれぞれ成立する。小役フラグ及びリプレイフラグは当該遊技限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナス役が入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス役当選の場合には、当選の権利が次ゲーム以降に持ち越されるようになっている。また、ボーナスフラグが持ち越されている間(ボーナス内部中)は、ボーナス役の当選判定は行われない。また、本実施の形態では、以下に述べるように、役抽選テーブル71には、複数の役が同時に当選となる重複当選領域が設けられており、カウント抽出手段が抽出したループカウンタのカウントデータが前記した重複当選領域に属する場合には、当該領域に含まれる役の全てについて、それぞれに対応する当選フラグを成立させることになる。
本実施の形態における役抽選テーブル71の概念図を図5に示す。ここで、図5は、複数の役抽選テーブル71に設定されている当選領域の有無を示したものであり、役抽選テーブル71に左欄に示した当選領域が含まれている場合を丸印で表し、その当選領域が含まれていない場合には無印で表している。
役抽選テーブル71としては、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、RT状態において用いられるRTテーブルと、ボーナス内部中状態において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中状態において用いられるRBテーブルとが設けられている。
各役抽選テーブル71には、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。当選の領域としては、一の役に対応付けられた当選領域である単独当選領域の他に、複数種類の役に対応付けられた重複当選領域が設定されている。図5において、「リプレイA」「スイカ」「チェリー」「BB」「RB」の当選領域は、それぞれ、リプレイ役、スイカ役、チェリー役、BB、RBの単独当選領域である。一方、「左ベル1」から「右ベル3」までの9個の当選領域は、それぞれ、複数のベル役の重複当選領域となっている。具体的には、図4に示すベル1役〜ベル27役のうちのいずれかのベル役と、ベル28役が同時に当選する当選領域である。また、「リプレイB」の当選領域は、リプレイ1役、リプレイ2役及びリプレイ3役の重複当選領域であり、「ベル」の当選領域は、ベル役全ての重複当選領域となっている。
さらに、「リプレイB」の当選時には、ストップスイッチ50の押し順により、入賞する再遊技役が変化するようになっているが、この詳細については後述する。
さて、図5では明記していないが、各役抽選テーブル71における小役の、当選領域の全領域に対する割合(以下当選確率という)は、通常テーブル、RTテーブル及び内部中テーブルにおいては、同等に設定されている。RBテーブルでは、全ての小役の当選確率の合計が他のテーブルに比べて非常に高く、例えば約1/1.1に設定されている。また、「リプレイB」の当選領域は通常テーブルにのみ設けられており、RBテーブルには再遊技役の当選領域は設けられていない。各役抽選テーブル71における再遊技役の当選確率は、RTテーブルが最も高く、通常テーブル及び内部中テーブルはそれよりも低くなるように設定されている。例えば、RTテーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/1.5に設定されており、通常テーブル及び内部中テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/7.3に設定されている。これにより、メイン状態がRT状態である遊技は、ベットなしで遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなる。
(メイン状態移行制御手段80)
メイン状態移行制御手段80は、メイン状態を特定し、メイン状態の移行を制御するためのものであり、図示しないが、移行条件判定手段、状態記憶手段、遊技カウンタの各手段を備えている。
移行条件判定手段は、役抽選手段70の抽選結果、後述する遊技結果判定手段100の判定結果、及び以下に述べる遊技カウンタの計測値に基づいて、遊技状況が、メイン状態を移行させるための所定条件に該当するか否かを判定するためのものである。また、状態記憶手段は、前記移行条件判定手段の判定結果及び役抽選手段70の抽選結果に基づいて、現在のメイン状態を記憶するためのものである。遊技カウンタは、遊技に関する数値を計測するものである。具体的には、BB(RB)ゲーム中のゲーム回数、入賞回数、払出枚数などのカウントなどを行うものである。
リール制御手段90は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図2に示すように、回転制御手段91と、停止制御手段92とを備えている。
(回転制御手段91)
回転制御手段91は、スタートスイッチ30の有効な操作信号を受信した場合に、リールユニット60のステッピングモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。具体的には、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ30の操作信号を入力した場合には、所定のウエイト時間(前ゲームのスタートスイッチ30の操作から4.1秒)が経過していることを条件に、各ステッピングモータに駆動信号を出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度で定速回転を行わせるものとなっている。
停止制御手段92は、ストップスイッチ50の操作信号を受信した場合に、リールユニット60のステッピングモータの駆動を停止させるための停止信号を出力して、回転中の回転リール40を停止させる制御を行うものである。
また、停止制御手段92は、リールユニット60に設けられた回転リール40の回転を検知するためのインデックスセンサ(図示せず)の検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ50が操作された時点での回転リール40の回転角度から、所定の有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準として、この基準図柄から回転方向にあらかじめ定められた個数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、停止制御手段92は、ストップスイッチ50が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。具体的には、前記基準図柄をその位置に停止させてもよい場合にはそのまま回転リール40を停止させ、その位置に停止させてはいけない場合には、回転リール40が停止するまでの時間(停止信号を出力するまでの時間)を遅らせて、有効ライン上からその当選図柄を蹴飛ばして停止させる。また、最大スベリコマ数の範囲内に、当選図柄が含まれている場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。
ここで、本実施の形態では、図3のリール図柄の配列に示すように、ベル1〜27役に対応する図柄組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール40において、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるように配置されているわけではないので、ストップスイッチ50の操作のタイミングにより、それらの図柄組合せに含まれる図柄を有効ライン上に引き込める場合もあるし、引き込めない場合もある。一方、ベル28役に対応付けられている図柄組合せに含まれる図柄は、個々の図柄組合せについてみると、全ての回転リール40において、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるように配置されているものではないが、ベル28役が当選している場合には、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、ベル28役に対応付けられているいずれかの図柄組合せに含まれる図柄を、有効ライン上に引き込むことができるようになっている。
具体的には、当選した「押し順ベル」に対して割り当てられている正解の押し順でストップスイッチ50が操作されると、ストップスイッチ50の操作のタイミングにかかわらず、中リール42及び右リール43において、ベル1〜27役に対応する図柄(ベルa図柄、ベルb図柄、ベルc図柄)に優先して、ベル28役に対応するいずれかの図柄(赤7図柄、青7図柄又はチェリー図柄)を有効ライン上に引き込んで、ベル28役を入賞させる。前記したように、この場合には、ベル28役が必ず入賞する。一方、その正解の押し順以外の押し順(不正解の押し順)でストップスイッチ50が操作された場合には、中リール42及び右リール43において、ストップスイッチ50の操作のタイミングが、ベル1〜27役のうちのいずれかのベル役に対応する図柄を有効ライン上に引き込み可能な場合には、当該図柄を有効ライン上に引き込んで、ベル役を入賞させることができる。しかし、ベル1〜27役のうちのベル役に対応する図柄のうちのいずれも有効ライン上に引き込むことができない場合には、ベルブランクを有効ライン上に停止表示させ、この場合には入賞はしない。
さらに、停止制御手段92は、「リプレイB」が当選した場合には、ストップスイッチ50の押し順によって、入賞する再遊技役が変化するように停止制御を行う。具体的には、「リプレイB」の当選時において、左第一停止又は右第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、中リール42又は右リール43において、ベル図柄に優先して、リプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで、リプレイ1役を入賞させる。また、「リプレイB」の当選時において、中第一停止でストップスイッチ50が操作された場合には、右リール43において、リプレイ図柄に優先して、ベル図柄を有効ライン上に引き込んで、リプレイ2役を入賞させる。後述するが、通常状態中にリプレイ2役が入賞すると、メイン状態がRT状態に移行するようになっている。
(遊技進行停止手段100)
遊技進行停止手段100は、メイン制御装置21の制御に基づく遊技の進行を不能な状態にするためのものである。ここで、「遊技の進行を不能な状態にする」とは、ゲームを進めることができないようにすることであり、進行中のゲームを一時停止させることや、ゲーム終了後に次ゲームを開始できないようにすることが含まれる。
ウエイトタイマー101は、スタートスイッチ30の操作信号の受信を契機に、所定のウエイト時間をカウントするための計時手段である。フリーズタイマー102は、フリーズ決定手段103によってフリーズの実行が決定されている場合に、所定のフリーズ開始条件該当を契機に、あらかじめ設定されたフリーズ時間を計測するための計時手段である。フリーズ決定手段103は、遊技状況が所定のフリーズ実行条件を満たしている場合に、フリーズの実行を決定するためのものである。遊技操作無効手段104はウエイトタイマー101又はフリーズタイマー102のタイムカウント中、ゲームの進行に関する操作を無効にする処理を行わせるものである。
具体的には、フリーズ決定手段103は、メイン状態がRT状態であるときに、所定の契機役、例えばチェリー役やスイカ役が当選した場合にフリーズ実行抽選を行い、この抽選に当選した場合に、所定ゲーム数後のフリーズの実行を決定する。所定ゲーム数も抽選により決定してもよい。このフリーズ抽選は、後述するAT制御手段150の制御に基づくAT(アシストタイム)のゲーム数の上乗せ抽選の実行契機となっているが、これについては後述する。
遊技結果判定手段110は、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、停止制御手段92の記憶している停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄組合せが、所定の役に対応するものか否かを判断し、所定の役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には、その判定結果情報を、ホッパー制御手段120及びメイン状態移行制御手段80に送信する。また、役に対応する図柄組合せではないが、メイン状態の移行契機となっている図柄組合せが表示されたと判断した場合には、その判定結果情報を、メイン状態移行制御手段80に送信する。判定結果情報を受信したホッパー制御手段120は、入賞メダルの払い出し処理を行い、メイン状態移行制御手段80は、ボーナス状態やRT状態への移行処理、あるいは再遊技作動処理を行う。再遊技が作動すると、次ゲーム開始前に、自動的に規定数のメダルが投入された扱い(自動ベット)とされる。具体的には、ベットスイッチ16の操作又はメダル投入によらず、図示しない所定のベット表示部にベット表示(掛け枚数の表示)がされて、その後のスタートスイッチ30の操作が可能となる。さらに、サブ制御装置22に所定の信号出力を行うことにより、液晶表示装置67やランプ68やスピーカ69により、入賞やボーナスゲームの開始に際して所定の演出が行われる。
ホッパー制御手段120は、遊技結果判定手段110の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段110が払い出し小役の入賞を判定した場合には、当該小役入賞に応じたメダルを払い出し、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出すようになっている。
(信号出力手段130)
信号出力手段130は、サブ制御装置22に、コマンドや遊技に関する情報を出力するためのものである。
フリーズを実行しない場合には、スタートスイッチ30の操作を契機に、ウエイト開始コマンドを出力し、ウエイトタイマー101が所定のタイムカウントを終了した場合又はウエイトタイマー101がタイムカウントを行わなかった場合(すなわちウエイトを発生させなかった場合)に、ウエイト解除コマンドを出力するようになっている。これらのコマンドに基づき、サブ制御装置22では、演出の選択や、演出の実行時期を制御するように形成されているが、これについては後述する。
ここで、上記したメイン状態移行制御手段80の制御に基づくメイン状態の移行について、図6を参照しつつ説明する。本実施の形態では、上述したように、メイン状態として、通常状態、ボーナス内部中状態、ボーナス作動中状態及びRT状態を有している。
本実施の形態におけるスロットマシン10は、初期状態(工場出荷時)のメイン状態は、通常状態となっている。すなわち、役抽選手段70は、役抽選に用いる役抽選テーブル71として通常テーブル(図5参照)を取得している。そして、通常状態中に、BBが当選した場合にはボーナス内部中状態に移行し、ボーナス内部中状態においてBBが入賞した場合には、ボーナス作動中状態に移行する。そして、払い出しメダル数が所定値を超えてBBゲームが終了することによりボーナス作動中状態が終了すると、通常状態に移行する。
サブ制御装置22は、メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、演出を実行させるためのものである。そして、サブ制御装置22は、図2に示すように、演出表示制御手段140、AT制御手段150、信号入力手段160、フリーズ記憶手段170などの各手段として機能する。
ここで、信号入力手段160は、メイン制御装置21からのコマンドや遊技に関する情報信号を入力するためのものである。サブ制御装置22は、これらの信号入力によって、メイン制御装置21の制御に基づく遊技状況を把握することができるようになっている。なお、サブ制御装置22からメイン制御装置21への信号出力はできないようになっている。
演出表示制御手段140は、液晶表示装置67やランプ68やスピーカ69等の演出装置の作動を制御するためのものである。具体的には、以下に述べるAT制御手段150や、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、各演出装置に演出データやコマンドを出力して、演出を実行させる。
前記演出データとしては、液晶表示装置67に所定の動画や静止画を表示させるための画像データ、ランプ68を所定の態様で点灯点滅させるための発光パターンデータ、スピーカ69から所定の音声を出力させるための音声データなどが設けられている。また、これらのデータに基づき実行される演出パターンのデータとして、少なくとも、ナビ演出を行わせる場合に用いられるナビ演出データと、ナビ演出を行わない場合に用いられる通常演出データと、メイン制御装置21の制御に基づきフリーズが行われる場合に用いられるフリーズ演出データとが設けられている。通常演出データには、例えば所定の役が当選した場合に用いられる演出データや、複数回のゲームにわたり連続して実行される連続演出に係る演出データが含まれる。フリーズ演出データは、フリーズの実行時間に対応するように設定されており、本実施の形態では、ATの上乗せを報知する内容の演出となっている。ナビ演出データは、押し順が設定された当選領域の当選時に押し順を報知する、いわゆる押し順ナビに係る演出データである。具体的には、液晶表示装置67に、停止操作すべきストップスイッチ50の位置を左、中、右などの文字で表示させたり、スピーカ69から音声により指示したり、ストップスイッチ50のボタンの内部に設けた発光体の発光色を変化させて、最初に操作すべきストップスイッチ50を指示したりするものである。
(AT制御手段150)
AT制御手段150は、ATを制御する手段である。また、本実施の形態では、メイン状態がRT状態であるときにATが行われる、アシストリプレイタイム(ART)が実行される。
AT抽選手段は、ATの実行の有無及びATのゲーム数を抽選により決定するためのものである。本実施の形態においては、役抽選の結果、BBが当選した場合に、ART抽選を行う。ART抽選では、ARTのゲーム数を、例えば0〜100の範囲で決定する。抽選結果が1以上である場合には、ARTの実行が決定される。また、AT抽選手段は、遊技中の所定時、具体的には、所定の契機役の当選時にメイン制御装置21で行われるフリーズ実行抽選に当選した場合に、ATゲーム数の上乗せ抽選を行う。上乗せゲーム数は、例えば50ゲーム、100ゲーム、200ゲームの中から抽選により決定する。上乗せ抽選に当選すると、当選に係るゲーム数が後述するATカウンタに加算される。
ベルナビは、「押し順ベル」が当選した場合に正解の押し順を報知するものである。前述したように、正解の押し順で停止操作された場合には、ベル役が必ず入賞し、不正解の押し順で停止操作された場合には、ベル役が入賞するか、ベルブランクが表示される。
移行ナビは、「リプレイB」が当選した場合に、リプレイ2役を入賞させるための押し順(右第一停止)を報知するものである。ナビに従って停止操作された場合には、リプレイ2役が必ず入賞し、ナビに従わなかった場合には、リプレイ2役は入賞せず、リプレイ1役が必ず入賞する。
(フリーズ記憶手段170)
フリーズ記憶手段170は、メイン制御装置21の制御に基づきフリーズが行われる旨を記憶するものである。本実施の形態では、フリーズ実行コマンドの入力を契機に、フリーズフラグを所定の記憶部に設定する。セットされたフリーズフラグは、ウエイト解除コマンドの入力を契機にクリアされる。なお、フリーズフラグをクリアするタイミングは、ウエイト解除コマンドの入力後であればいつでもよい。
(スロットマシン10の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン10の、メイン制御装置21の制御に基づく遊技作動の概略を、図7のフローに基づき説明する。図7は、1回のゲームの流れを示す。
ステップ101において、スタートスイッチ30がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならない場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ30がONとなった場合には、次のステップ102に進む。
ステップ102において、役抽選手段70により役抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ104において、回転リール40の回転開始処理が行われる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、いずれかのストップスイッチ50がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ50がONとならない場合には、ステップ105に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONとなった場合には、次のステップ106に進む。
ステップ106において、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール40の停止制御が行われる。そして、次のステップ107に進む。
ステップ108において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ109に進み、遊技結果に応じた処理が行われる。すなわち、所定の役が入賞した場合には、入賞メダルの払い出しや、再遊技作動や、ボーナスゲームへの移行処理が行われ、1回の遊技が終了する。所定の役は入賞しないものの、メイン状態の移行契機となる図柄組合せが表示された場合には、メイン状態の移行処理が行われる。何の役も入賞せず、かつメイン状態の移行契機となる図柄組合せも表示されない場合には、そのまま1回の遊技が終了する。
まず、図8のステップ200において、メイン状態がRT中か否かが判断される。RT中でないと判断された場合には、そのまま処理を終了する。RT中であると判断された場合には、次のステップ201に進む。
ステップ201において、nが1以上か否かが判断される。nが1以上である場合とは、フリーズの実行が決定されている場合である。nが1以上であると判断された場合には、次のステップ202に進む。
ステップ203において、nが0になったか否かが判断される。nが0になったと判断された場合には、次のステップ204に進み、nが0になっていないと判断された場合には、ステップ204を飛び越して、ステップ205に進む。
ステップ204において、フリーズを実行する旨の決定を行う。そしてステップ205に進む。
ステップ205において、所定の契機役が当選したか否かが判断される。所定の契機役が当選したと判断された場合には、次のステップ206に進む。
ステップ207において、フリーズ実行抽選に当選したか否かが判断される。当選したと判断された場合には、次のステップ208に進む。
ステップ208において、n値を設定する。すなわち、フリーズを実行するまでのゲーム数を所定の記憶部に記憶する。n値はあらかじめ定められていてもよいし、フリーズ実行抽選により決定されるものでもよい。そして、次のステップ209に進む。
ステップ209において、フリーズ決定コマンドがサブ制御装置22に出力される。そしてフリーズ決定処理を終了する。
次に、図7のステップ104におけるリール回転開始処理について、図9のフローに基づき説明する。
まず、図9のステップ300において、フリーズを実行するか否かが判断される。フリーズを実行しないと判断された場合には、ステップ301に進む。
ステップ301において、ウエイト開始コマンドがサブ制御装置22に出力される。そして、次のステップ302に進む。
ステップ303において、ウエイト解除コマンドがサブ制御装置22に出力される。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、リールユニット60のステッピングモータに駆動信号が出力される。これにより、回転リール40が回転開始する。そして、次のステップ305に進む。
一方、前記ステップ300においてフリーズを実行すると判断された場合には、ステップ307に進む。
ステップ307において、フリーズ実行コマンドがサブ制御装置22に出力される。そして、次のステップ308に進む。
ステップ308において、所定の通常フリーズ時間が設定される。具体的には、フリーズタイマー102の設定値に通常フリーズ時間がセットされる。ここで、通常フリーズ時間とは、あらかじめ設定されている又はフリーズ抽選により決定されたフリーズの実行時間である。フリーズタイマー102は設定時間をカウントアップするものであってもカウントダウンするものであってもよい。そして次のステップ309に進む。
ステップ310において、リールユニット60のステッピングモータに駆動信号が出力される。これにより、回転リール40が回転開始する。そして、次のステップ311に進む。
ステップ311において、タイムカウント処理が行われる。すなわち、フリーズタイマー102が設定された時間のカウントを行う。そして、フリーズタイマー102がカウントを終了すると、次のステップ312に進む。
ステップ312において、ウエイト解除コマンドがサブ制御装置22に出力される。そして、次のステップ313に進む。
ステップ314において、所定のナビ用フリーズ時間が設定される。ナビ用フリーズ時間とは、遊技者がナビ表示を確認するのに必要十分な所定時間である。これは、フリーズ解除とともに停止操作が可能になることに鑑み、フリーズ演出後に表示されるナビ表示を遊技者が見逃さないようにするための配慮である。そして、次のステップ315に進む。
ステップ315において、タイムカウント処理が行われる。そして、フリーズタイマー102のカウントを終了すると、前記ステップ305に進む。
上述の如く、ステップ305においては、所定の停止可能条件をクリアしたか、すなわち、回転リール40を停止させることができる条件が全て満たされたか否かが判断される。停止可能条件をクリアしていないと判断された場合にはステップ305に戻り、停止可能条件をクリアしたと判断された場合には、次のステップ306に進む。
上述の如く、ステップ306においては、停止操作無効が解除される。すなわち、ストップスイッチ50の操作による回転リール40の回転停止が可能となる。そして、リール回転開始処理を終了する。
なお、フリーズを実行する場合における回転リール40の回転開始の時期(ステップ310)としては上述したものに限られるものではなく、フリーズを実行する場合にも、ウエイト時間の経過により回転リール40の回転を開始させるようにしてもよい。
まず、遊技開始時は、ウエイト開始コマンドの入力待ちの状態となっており、この間に、フリーズ実行コマンドが入力されると(ステップ400でY)、フリーズフラグがセットされる(ステップ401)。これにより、メイン制御装置21の制御に基づきフリーズが行われることを、サブ制御装置22側で記憶(把握)する。
そして、ウエイト解除コマンド(特定のコマンド)が入力されると(ステップ408でY)、フリーズフラグがセットされていることを条件として(ステップ409でY)、前記ステップ404で取得された演出データに係る通常演出又はナビ演出が実行される(ステップ410)。このように、本実施の形態では、ウエイト解除コマンド(特定のコマンド)は、サブ制御装置22に演出を実行させるためのコマンドとして機能する。またこのとき、フリーズフラグがクリアされる。そして、ART中の演出実行処理を終了する。一方、フリーズフラグがセットされていない場合(ステップ409でN)には、そのままART中の演出実行処理を終了する。
なお、ステップ410において実行される演出データ(スタートスイッチ30の操作を契機とする演出の演出データ)を、ウエイト解除コマンドの入力後に取得するようにしてもよい。また、スタートスイッチ30の操作を契機とする通常演出が行われない場合があってもよい。例えば、スタートスイッチ30の操作を契機に行われる演出実行抽選で当選しなかった場合には、液晶表示装置67に固定画像を表示させるようにしてもよい。この場合には、ステップ404や406で通常演出データが取得されず、ステップ407や410では演出が行われないものとなる。
次に、サブ制御装置22の制御に基づくATの上乗せ判定処理について、図11のフローに基づき説明する。
(総括)
以上説明したように、本実施の形態では、遊技状態がART中である場合において、サブ制御装置21は、フリーズ実行コマンドが入力された場合には、フリーズフラグをセットする。そして、サブ制御装置21は、ウエイト開始コマンドが入力された場合にフリーズフラグがセットされていなければ、ウエイトが開始されたと判断して、スタートスイッチ30の操作を契機とする通常演出やナビ演出を実行する。一方、ウエイト開始コマンドが入力された場合にフリーズフラグがセットされていれば、フリーズが開始されたと判断して、フリーズに対応するフリーズ演出を実行し、ウエイト解除コマンドが入力された場合にフリーズフラグがセットされていれば、フリーズが終了したと判断して、スタートスイッチ30の操作を契機とする通常演出やナビ演出を実行する。この場合において、役抽選の結果「押し順ベル」が当選していない場合には、フリーズ終了後にスタートスイッチ30の操作を契機とする通常演出が行われ、「押し順ベル」が当選している場合には、フリーズ終了後にナビ演出が行われる。したがって、例えば、フリーズ演出とナビ演出がいずれも液晶画面に表示される画像演出である場合、フリーズの発生と「押し順ベル」の当選が重なったときに、フリーズ演出に係る表示とナビ演出に係る表示とを同一の画面上に同時に(例えばフリーズ演出画像とナビ演出画像のエリアを分けて)表示させ、又は交互に表示させるような措置をする必要がなく、フリーズ演出を液晶画面の全面に表示させて遊技者にしっかり見せることができる。また、ナビ演出がフリーズ演出と同時に行われることがないので、遊技者はフリーズ演出の内容やナビの内容に集中することができる。
また、ウエイトの開始を知らせるコマンドとフリーズの開始を知らせるコマンドを共通のものとするとともに、ウエイトの終了を知らせるコマンドとフリーズの終了を知らせるコマンドを共通のものとしたので、例えばウエイトの開始を知らせるコマンドとは別にフリーズの開始を知らせるコマンドを用意する必要がないので、メイン制御装置21が保有するコマンドの種類を減らすことができる。
なお、上記した第一の実施の形態においては、正解の押し順で停止操作をすると所定の役(ベル役)が必ず入賞し、不正解の押し順で停止操作をすると所定の役と同等のメダルが払い出される他の役(他のベル役)が入賞する場合があるという設定となっていたが、本発明に係る遊技機はそのような設定であるものに限られない。例えば、正解の押し順で停止操作をすると所定の役が必ず(あるいは操作タイミングに応じて)入賞するが、不正解の押し順で停止操作すると所定の役よりも払い出し枚数の少ない他の役が入賞し得る(あるいは必ず入賞する)設定となっている場合であっても、本発明を利用できる。また、正解の押し順で停止操作をすると所定の役に対応付けられた図柄組合せが複数の有効ライン上に揃って所定の役が重複入賞し得る(あるいは必ず入賞する)が、不正解の押し順で停止操作をすると所定の役に対応付けられた図柄組合せが単独の有効ライン上に揃って所定の役が単独入賞し得る(あるいは必ず入賞する)ような設定となっている場合であっても、本発明を利用可能である。
さらに、フリーズの発生条件は、契機役の当選やフリーズ抽選に当選した場合に限られない。例えば、特定役の入賞がAT上乗せの契機となっている場合には、特定役の入賞からnゲーム後にフリーズを発生させることができる。あるいは、ボーナス内部中にもベルナビが行われる設定となっている場合に、ボーナス当選のnゲーム後にフリーズを発生させて、ボーナス当選を報知するようにすることができる。
図12は、本発明の第二の実施の形態を示す。ここで、第一の実施の形態を示す図1乃至図8、及び図11は、本実施の形態にも共通する。なお、第二の実施の形態における符号は、第一の実施の形態と同じ構成には同一の符号を用いている。第二の実施の形態に係るスロットマシン10の基本的構成は第一の実施の形態と同様であるので、重複する部分は説明を省略し、本実施の形態の特徴点のみ説明する(以下第三及び第四の実施の形態において同じ)。
上記した第一の実施の形態のリール回転開始処理におけるフリーズ実行時においては、通常フリーズ時間が終了し、ウエイト解除コマンドを出力した後、「押し順ベル」が当選している場合に、ナビ用フリーズ時間を追加してタイムカウントする設定となっていたが、本実施の形態は、「押し順ベル」が当選している場合には、通常フリーズ時間にナビ用フリーズ時間を加算した時間のタイムカウントを行うようにしたものである。
ステップ600においてフリーズを実行すると判断された場合には、ステップ607に進む。
ステップ607において、フリーズ実行コマンドがサブ制御装置22に出力される。そして、次のステップ608に進む。
ステップ608において、「押し順ベル」が当選しているか否かが判断される。「押し順ベル」が当選していないと判断された場合には、次のステップ609に進む。
前記ステップ608において「押し順ベル」が当選していると判断された場合には、次のステップ610に進む。
ステップ610において、所定のナビ用フリーズ時間が設定される。ここでのナビ用フリーズ時間とは、通常フリーズ時間に、遊技者がナビ表示を確認するのに必要十分な所定時間を加えた時間である。そして、次のステップ611に進む。
ステップ611において、ウエイト開始コマンドがサブ制御装置22に出力される。そして、次のステップ612に進む。
ステップ613において、タイムカウント処理が行われる。そして、フリーズタイマー102のカウント終了で、次のステップ614に進む。
ステップ614において、ウエイト解除コマンドが出力される。そして、ステップ605に進む。
ステップ605において、所定の停止可能条件をクリアしたか否かが判断される。ここでの処理は、上述した図9のステップ305の処理と同一である。停止可能条件をクリアしていないと判断された場合にはステップ605に戻り、停止可能条件をクリアしたと判断された場合には、次のステップ606に進む。
図13は、第二の実施の形態に係るART中の演出実行処理を示す。なお、本処理におけるステップ700〜ステップ702の処理は、上述した図10のステップ400〜ステップ402と同一であるので説明を省略する。
ウエイト開始コマンドが入力されると(ステップ702でY)、フリーズフラグがセットされているか否かが判断される(ステップ703)。セットされていないと判断された場合のステップ707〜ステップ708の処理は、図10のステップ406〜ステップ407の処理と同一であるので説明を省略する。一方、セットされていないと判断されると、「押し順ベル」が当選しているか否かが判断される(ステップ704)。「押し順ベル」が当選していないと判断された場合(ステップ704でN)には、フリーズ演出データと、通常演出データが取得され(ステップ705)、フリーズ演出が実行される(ステップ706)。
一方、「押し順ベル」が当選していると判断された場合(ステップ704でY)には、フリーズ演出データと、通常演出データが取得される(ステップ712)。ここで取得されるフリーズ演出データは、フリーズ時間に対応した実行時間が設定されている。なお、フリーズ時間はあらかじめ設定されているものとするのが好ましい。そして、フリーズ演出が実行され(ステップ713)、フリーズ演出が終了すると(ステップ714でY)、ナビ演出が実行される(ステップ715)。ここで、フリーズ演出が終了したか否かは、設定された演出時間が経過したか否か、あるいは演出データに基づくプログラムが全て終了したか否かによって判断することができる。このように、本実施の形態では、ナビ演出の実行時期を、フリーズ演出の進行状況(具体的にはフリーズ演出の終了)に基づいて制御する。そして、ART中の演出実行処理を終了する。
(総括)
以上説明したように、本実施の形態によれば、フリーズ後のナビ演出は、ウエイト解除コマンドの入力を契機にフリーズフラグがセットされていることを条件として行われるものではなく、サブ制御装置22において所定のフリーズ演出の実行が終了したか否かを判断した上で行われるものとなるが、メイン制御装置21では、「押し順ベル」の当選時には通常フリーズ時間に遊技者がナビ表示を確認するのに必要十分な所定時間を加えたナビ用フリーズ時間を設定するので、上記した第一の実施の形態と同様に、操作ミスを防止することができる。
(第三の実施の形態)
図14は、本発明の第三の実施の形態を示す。ここで、第一の実施の形態を示す図1乃至図8、図10及び図11は、本実施の形態にも共通する。
図14は、第三の実施の形態に係るリール回転開始処理を示す。なお、本処理におけるステップ800〜ステップ806の処理は、上述した図9のステップ300〜ステップ306と同一であるので説明を省略する。
ステップ800においてフリーズを実行すると判断された場合には、ステップ807に進む。
ステップ808において、所定のフリーズ時間が設定される。そして、次のステップ809に進む。
ステップ809において、ウエイト開始コマンドがサブ制御装置22に出力される。そして、次のステップ810に進む。
ステップ810において、タイムカウント処理が行われる。そして、フリーズタイマー102のカウント終了で、ステップ803に進む。
ステップ804において、リールユニット60のステッピングモータに駆動信号が出力される。これにより、回転リール40が回転開始する。そして、次のステップ805に進む。
ステップ805において、所定の停止可能条件をクリアしたか否かが判断される。ここでの処理は、上述した図9のステップ305の処理と同一である。停止可能条件をクリアしていないと判断された場合にはステップ805に戻り、停止可能条件をクリアしたと判断された場合には、次のステップ806に進む。なお、ここでは、回転リール40の回転速度が定常回転速度に達しており、全ての回転リール40のスタートインデックスが検知されているか否かのみを判断するようにしてもよい。
ここで、本実施の形態においては、ウエイト時間又はフリーズ時間経過後に回転リール40が回転開始することから、フリーズ後にナビが行われる場合でも、フリーズ終了直後に停止操作が可能になることはないので、「押し順ベル」の当選の有無により、フリーズ時間を変化させる制御は行っていない。
(総括)
以上説明したように、本実施の形態によれば、第一の実施の形態と同様に、フリーズの発生と「押し順ベル」の当選が重なった場合に、フリーズ演出と、ナビ演出とを別々に表示させ、各演出を遊技者にしっかりと見せることができる。
ここで、上記した第一乃至第三の実施の形態では、フリーズ中に演出表示制御手段140によりフリーズに対応するフリーズ演出が行われる設定となっていたが、本発明は、サブ制御装置22の制御に基づくフリーズ演出が行われない設定となっている場合、例えばフリーズ中にメイン制御装置21の制御に基づく回胴演出のみが実行される場合においても適用可能である。この場合には、メイン制御装置21からフリーズ実行コマンドが出力された場合には、演出表示制御手段140は、ナビ演出の実行を留保(又は破棄)し、ウエイト解除コマンドの入力を契機に、フリーズフラグがセットされていることを条件として、ナビ演出を実行させることができる。なお、回胴演出については第四の実施の形態において説明する。
さて、上記した第一乃至第三の実施の形態では、メイン制御装置21は、フリーズ終了後にフリーズ解除コマンドを出力し、サブ制御装置22は、フリーズ解除コマンドの入力を契機としてフリーズフラグがセットされていることを条件にナビ演出を実行させるように形成されている例であったが、本発明には、メイン制御装置21が、フリーズ実行中に、フリーズ解除コマンドを出力する態様も含まれる。以下、この態様を示す第四の実施の形態について、図15乃至図19に基づき説明する。なお、第一の実施の形態を示す図1乃至図7、図10及び図11は、本実施の形態にも共通する。
(リール制御手段90)
本実施の形態における回転制御手段91は、回転リール40を回転させるステッピングモータの駆動速度を制御するための回転制御データとして、あらかじめ定められた加速度で回転リール40を回転開始させ、回転リール40の回転速度を一定速度(定常回転速度)に保って回転させることができる通常回転データと、通常回転データに基づく回転態様(通常回転)とは異なる態様で回転リール40の回転態様を制御可能な回胴演出回転データを備えている。回転制御データは、ステッピングモータを励磁させるための信号(駆動信号)の出力パターンをテーブル上に規定したものであり、回転制御データに基づいて所定の駆動信号が出力されることにより、回転リール40を所定の態様で回転開始させ、回転速度を加速又は減速させ、あるいは一定速度(定常回転速度、低速回転、高速回転)を保って回転させることができるようになっている。そして、通常回転データに基づく通常回転制御により、停止操作が有効となるまでの間、回転リール40は通常回転し、回胴演出回転データに基づく回胴演出制御により、停止操作が有効となるまでの間、所定の回胴演出が行われることとなる。
フリーズ決定手段103がフリーズの実行を決定した場合には、フリーズタイマー102が所定のフリーズ時間のタイムカウントを開始し、回転制御手段91は、所定の回胴演出回転データに基づいて、回転リール40を作動させる。回胴演出中は、ストップスイッチ50の操作が無効とされる。フリーズタイマー102の計測時間は、回胴演出実行時に適用される回胴演出回転データに応じた最適な時間にあらかじめ設定しておくことができる。
(フリーズの決定及び実行)
次に、第四の実施の形態におけるフリーズの決定及び実行について、図16乃至図19のフローに基づき説明する。
ステップ900において、リプレイ2役が当選しているか、すなわち「リプレイB」(図5参照)が当選しているか否かが判断される。リプレイ2役が当選していると判断された場合には、次のステップ901に進む。
ステップ901において、フリーズ実行抽選Bが行われる。フリーズ実行抽選Bは、図15に示す回胴演出の演出パターンBを伴うフリーズの実行の有無を決定する抽選である。そして、ステップ903に進む。
ステップ902において、フリーズ実行抽選Aが行われる。フリーズ実行抽選Aは、回胴演出の演出パターンAを伴うフリーズの実行の有無を決定する抽選である。そして、ステップ903に進む。
ステップ903において、フリーズ実行抽選に当選したか否かが判断される。フリーズ実行抽選に当選したと判断された場合には、次のステップ904において、フリーズを実行する旨の決定を行う。そしてフリーズ決定処理を終了する。一方、フリーズ実行抽選に当選していないと判断された場合には、そのままフリーズ決定処理を終了する。
ステップ1000においてフリーズを実行すると判断された場合には、ステップ1007に進む。
ステップ1007において、フリーズ実行コマンドがサブ制御装置22に出力される。そして、次のステップ1008に進む。
ステップ1008において、回胴演出実行処理が行われる。そして、次のステップ1009に進む。
ステップ1005において、所定の停止可能条件をクリアしたかが判断される。ここでの処理は、上述した図9のステップ305の処理と同一である。停止可能条件をクリアしていないと判断された場合にはステップ1005に戻り、停止可能条件をクリアしたと判断された場合には、次のステップ1006に進む。なお、ここでは、回転リール40の回転速度が定常回転速度に達しており、全ての回転リール40のスタートインデックスが検知されているか否かのみを判断するようにしてもよい。
上記ステップ1008の回胴演出実行処理について、図18に基づき説明する。
ステップ1100において、所定の回胴演出回転データが取得される。すなわち、フリーズ実行抽選Aに当選している場合にはパターンA、フリーズ実行抽選Bに当選している場合にはパターンBの回胴演出回転データが取得される。そして、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、ウエイト開始コマンドがサブ制御装置22に出力される。そして、次のステップ1102に進む。
ステップ1103において、データa’〜d’に基づく制御を実行する。これにより回転リール40が所定の態様で作動する。そして、次のステップ1104に進む。
ステップ1104において、データd’に基づく制御の終了を契機に、ウエイト解除コマンドをサブ制御装置22に出力する。そして、次のステップ1105に進む。
前記ステップ1102において、取得された回胴演出回転データがパターンAであると判断された場合、すなわちリプレイ2役が当選していない場合には、ステップ1106に進む。
ステップ1106において、データa〜dに基づく制御を実行する。そして、次のステップ1107に進む。
続いて、メイン状態が通常状態である場合のサブ制御装置22に基づく演出実行処理について、図19に基づき説明する。なお、本処理におけるステップ1200〜ステップ1202の処理は、上述した図10のステップ400〜ステップ402と同一であるので説明を省略する。
ウエイト開始コマンドが入力されると(ステップ1202でY)、フリーズフラグがセットされており(ステップ1203でY)、リプレイ2役(「リプレイB」)が当選しており(ステップ1204でY)、かつ、ARTへの移行が決定している、すなわち、AT抽選に当選しているか、あるいはATゲーム数が残っている(ステップ1206でY)場合には、フリーズ演出データBと、ナビ演出データが取得される(ステップ1207)。ここで、フリーズ演出データBは、回胴演出のパターンBに対応する演出であって、例えば、液晶表示装置67を用いた動画で所定のストーリー(バトルなど)の最後に不利な結末(負け)を想起させるような表示を行う内容のものとすることができる。また、ナビ演出データは、リプレイ2役の正解の押し順を報知する内容だけでなく、ナビ表示の前に、所定の追加演出(逆転勝利する表示)を行い、その後ナビ表示を行う内容のものとしてもよい。そして、取得したフリーズ演出データBに係るフリーズ演出が実行される(ステップ1211)。
また一方、フリーズフラグがセットされており(ステップ1203でY)、リプレイ2役が当選しており(ステップ1204でY)、かつ、ARTへの移行が決定していない(ステップ1206でN)場合には、フリーズ演出データA’と、通常演出データが取得される(ステップ1208)。ここで、フリーズ演出データA’は、フリーズ演出データAとストーリー展開は同じだが表示態様が若干異なるものとすることができる。そして、取得したフリーズ演出データA’に係るフリーズ演出が実行される(ステップ1211)。
そして、ウエイト解除コマンドが入力されると(ステップ1212でY)、フリーズフラグがセットされている場合(ステップ1213でY)には、前記ステップ1205、1207又は1208で取得された演出データに係る通常演出又はナビ演出が実行される(ステップ1214)。このとき、フリーズフラグがクリアされる。そして、ART中の演出実行処理を終了する。一方、フリーズフラグがセットされていない場合(ステップ1213でN)には、そのままART中の演出実行処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、リプレイ2役が当選している場合には、所定の回胴演出の途中でウエイト解除コマンドが出力される。ウエイト解除コマンドを出力するものの、メイン制御装置21側では、実際にはフリーズは終了しておらず、回胴演出回転データeに基づく回胴演出(逆回転)が実行される。一方、ウエイト解除コマンドが入力されたサブ制御装置22では、ARTへの移行が決定している場合には、このウエイト解除コマンドの入力を契機に、フリーズフラグがセットされていることを条件として、ナビ演出を実行させる。
また、上記例では、ウエイト解除コマンドでナビ演出を実行させていたが、フリーズ実行コマンドによってナビ演出を行わせるようにしてもよい。例えば、メイン制御装置21は、図17のステップ1007において、フリーズ実行コマンドその1を出力し、図18のステップ1104において、フリーズ実行コマンドその2を出力する(なお、ステップ1107においてはウエイト解除コマンドを出力する)。そして、サブ制御装置22は、フリーズ実行コマンドその1及びウエイト開始コマンドが入力された場合には図19のステップ1203〜1211の処理を行い、ウエイト解除コマンドが入力された場合には、図19のステップ1213〜1214の処理を行い、フリーズ実行コマンドその2が入力された場合には、フリーズフラグがセットされているか否かを判断することなく、ナビ演出を実行させるようにすることができる。あるいは、メイン制御装置21は、図18のステップ1104でフリーズ実行コマンドその2を出力するとともに、ステップ1105の後にフリーズ解除コマンドを出力し、サブ制御装置21は、フリーズ実行コマンドその2によって追加の演出(逆転勝利演出)を実行させ、フリーズ解除コマンドによってナビ演出を実行させるようにしてもよい。あるいは、回胴演出のデータeを、上述した通常回転データ(通常の加速度で回転リールを回転開始させ、定常回転速度に至らせる回転制御データ)とし、メイン制御装置21は、図18のステップ1104でフリーズ実行コマンドその2を出力するとともに、ステップ1105の後にフリーズ解除コマンドを出力し、サブ制御装置21は、フリーズ実行コマンドその2によってフリーズ演出として通常演出を実行させ、フリーズ解除コマンドによって追加の演出(逆転勝利演出)及びナビ演出を実行させるようにしてもよい。このようにすると、回胴演出のデータeが開始された段階で、見た目上、回胴演出が終わったように見えるので、遊技者が逆転勝利は無いと諦めた瞬間に、逆転勝利演出を見せることができ、これにより、大きな驚きを遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。当然のことながら、上述した第一〜第三の実施の形態のようにATの上乗せを報知する場合においても、同様に実行することができる。例えば、サブ制御装置21は、押し順ベルの当選時において、フリーズ実行コマンドその2によってナビ演出を実行させ、フリーズ解除コマンドによって追加の演出(逆転勝利演出)を実行させるようにしてもよい。
本発明は、ATを搭載していないスロットマシンにも適用可能である。すなわち、所定の契機に実行させる予定の演出が、同じ所定の契機で発生するフリーズに伴うフリーズ演出によって消滅してしまうことがなく、両方の演出を遊技者にしっかり見せることができる。所定の契機は、ベット時や、スタートスイッチ30の操作時や、回転リール40の回転開始時や、いずれかのストップスイッチ50の操作時とすることができる。
また、本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機に応用できる。また、所定の操作手段の操作に基づいて遊技が進行する遊技機にも応用できる。
21 メイン制御装置 22 サブ制御装置
30 スタートスイッチ(操作手段) 40 回転リール
50 ストップスイッチ(操作手段) 67 液晶表示装置(演出装置)
68 ランプ(演出装置) 69 スピーカ(演出装置)
70 役抽選手段 90 リール制御手段
Claims (1)
- 遊技を進行させるために操作される操作手段と、
遊技機の作動を制御するメイン制御装置と、
前記メイン制御装置からの出力信号に基づいて、所定の演出装置による演出を制御するサブ制御装置とを有し、
前記メイン制御装置は、前記操作手段の操作に基づいて遊技を進行させるとともに、所定の契機で、一定時間、前記操作手段の操作による遊技の進行を不能にするフリーズを実行可能であり、前記サブ制御装置は、前記所定の契機での演出の実行を決定可能に形成され、
前記サブ制御装置は、前記メイン制御装置からの出力信号に基づいて、前記メイン制御装置の制御に基づく遊技状況を把握可能に形成された遊技機において、
前記メイン制御装置又はサブ制御装置の少なくともいずれか一方は、前記フリーズの開始を契機に、前記フリーズに対応する所定のフリーズ演出を実行させることができ、
前記メイン制御装置は、前記フリーズを実行する場合に、前記フリーズを実行する旨を示す所定のコマンドを前記サブ制御装置に出力し、
前記サブ制御装置は、前記所定の契機での実行が決定された演出の実行時期を、前記メイン制御装置からの出力信号によって把握する前記遊技状況に基づいて制御可能に形成され、
前記サブ制御装置は、前記所定のコマンドが入力された場合には、前記フリーズの開始後の所定時に、前記所定の契機での実行が決定された演出を実行可能に形成され、
前記サブ制御装置は、前記所定のコマンドが入力された場合に、前記フリーズを実行する旨を記憶し、
前記メイン制御装置は、前記フリーズを実行する場合には、前記フリーズの実行中の所定時に、前記サブ制御装置に演出を実行させるための特定のコマンドを前記サブ制御装置に出力し、
前記サブ制御装置は、前記所定のコマンドが入力された場合には、前記特定のコマンドの入力を契機に、前記フリーズを実行する旨を記憶していることを条件として、前記所定の契機での実行が決定された演出を実行することにより、当該演出を前記フリーズの実行中に開始可能に形成され、
前記特定のコマンドの入力を契機に前記フリーズの実行中に前記サブ制御装置が実行する演出は、前記フリーズ中に実行される前記所定のフリーズ演出とは異なる演出装置を用いて行われることを特徴とする遊技機。
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