JP5874104B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
また、内部抽選の結果、複数の役が同時に当選状態になっている場合に、当選役を構成するいずれの図柄を有効ライン上に停止させるかを決定する方法として、最終的に払い出され得る遊技媒体数が最も多くなるように当選図柄を引き込んで回転リールを停止させる払い出し数優先引込制御と、一部の回転リールが停止する状態で表示され得る図柄組合せ数が最も多くなるように当選図柄を引き込んで回転リールを停止させる組合せ個数優先引込制御とが知られている。そして、特許文献1には、このような制御方法を使い分けることにより、優先的に有効ライン上に引き込まれる図柄を異ならせるようにする技術が開示されている。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、複数の図柄が表面に表示された複数の回転リール(40)と、前記回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(18)と、前記各回転リール(40)の回転をそれぞれ停止させるための複数のストップスイッチ(19)と、遊技機の作動を制御する制御装置(20)とを少なくとも備え、前記制御装置(20)は、所定の図柄組合せから構成される役について当選か否かの役抽選を行う当選抽選手段(80)と、前記スタートスイッチ(18)の操作に基づいて前記回転リール(40)を回転開始させるとともに、前記各ストップスイッチ(19)の操作に基づいて、当該ストップスイッチ(19)に対応する前記回転リール(40)の回転停止を制御するリール制御手段(90)とを少なくとも有し、前記複数の回転リール(40)を全て停止させた状態で、当選している役を構成する図柄組合せに含まれる当選図柄が所定の有効ライン上にあらかじめ定められた配列で停止することにより入賞となり、役に応じた利益が付与される遊技機に係る。
前記リール制御手段(90)は、回転リール(40)の回転開始から回転停止までの制御を行うものであって、前記スタートスイッチ(18)の操作に基づき回転リール(40)を回転させるための駆動モータに駆動信号を出力して、回転リール(40)の回転速度が一定になるまで駆動モータを加速回転させ、その後は一定速度を保ったまま駆動モータを回転させる。また、前記ストップスイッチ(19)の操作に基づき、駆動モータに停止信号を出力して、回転リール(40)の回転を停止させる。この際、当選抽選手段(80)による役抽選の抽選結果に応じて、所定位置に停止させてはいけない図柄を停止させないように「蹴飛ばし」を行うと共に、所定位置に停止させてもよい図柄を極力その位置に停止させるように「引き込み」を行う。すなわち、前記ストップスイッチ(19)の操作時に、当選判定の抽選結果が「ハズレ」の場合にはいかなる当選図柄も有効ライン上に揃わないように、当選判定の抽選結果が所定の当選役に当選(当たり)の場合には当該当選図柄が極力有効ライン上に揃うように、各駆動モータに停止信号を出力する時間を調整する制御を行う。
さらに、請求項1に係る遊技機は、前記役として、入賞により遊技媒体が払い出される複数の払出役(小役)を少なくとも備え、前記役抽選において、払い出し数の異なる複数の払出役が同時に当選する場合があるように形成されているとともに、同時に当選可能な複数の払出役の組合せから成る複数の当選態様に対して、それぞれ、前記ストップスイッチ(19)の操作順番(押し順)が設定されており、前記同時に当選可能な複数の払出役のうち、払い出し数が最も多い払出役には、当該役を構成する図柄組合せが複数個設定されている。
またここで、「同時に当選可能な複数の払出役の組合せから成る複数の当選態様」とは、役抽選を行う際に参照する抽選テーブルに、複数の払出役の重複当選領域が設けられており、各重複当選領域に含まれる払出役のうち少なくとも1つが異なるように設定されている場合の、各重複当選領域に該当するものである。
本発明によれば、ストップスイッチ(19)の押し順が当該当選状態に設定されたもの(正解の押し順)である場合には、払出数優先引込制御が適用されて、払い出し数の多い役(押し順正解役)が(設定によっては必ず)入賞し、ストップスイッチ(19)の押し順が当該当選状態に設定されたもの以外(不正解の押し順)である場合には、当選数優先引込制御が適用されて、払い出し数の少ない役(押し順不正解役)が入賞し得る。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、複数の図柄が表面に表示された複数の回転リール(40)と、前記回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(18)と、前記各回転リール(40)の回転をそれぞれ停止させるための複数のストップスイッチ(19)と、遊技機の作動を制御する制御装置(20)とを少なくとも備え、前記制御装置(20)は、所定の図柄組合せから構成される役について当選か否かの役抽選を行う当選抽選手段(80)と、前記スタートスイッチ(18)の操作に基づいて前記回転リール(40)を回転開始させるとともに、前記各ストップスイッチ(19)の操作に基づいて、当該ストップスイッチ(19)に対応する前記回転リール(40)の回転停止を制御するリール制御手段(90)とを少なくとも有し、前記複数の回転リール(40)を全て停止させた状態で、当選している役を構成する図柄組合せに含まれる当選図柄が所定の有効ライン上にあらかじめ定められた配列で停止することにより入賞となり、役に応じた利益が付与される遊技機に係る。またこの遊技機は、前記役として、入賞により遊技媒体が払い出される複数の払出役を少なくとも備え、前記役抽選において、払い出し数の異なる複数の払出役が同時に当選する場合があるように形成されているとともに、同時に当選可能な複数の払出役の組合せから成る複数の当選態様に対して、それぞれ、前記ストップスイッチ(19)の操作順番が設定されており、前記同時に当選可能な複数の払出役のうち、払い出し数が最も多い払出役には、当該役を構成する図柄組合せが複数個設定されている。そして、前記リール制御手段(90)は、前記役抽選の結果、複数の役が同時に当選状態となっている場合において、一の回転リール(40)が停止すると当選役を構成する図柄組合せが有効ライン上に複数成立する可能性がある場合、前記一の回転リール(40)を停止させる際に複数の停止制御の中から所定条件に応じていずれか一の停止制御を選択して適用するように形成されており、前記複数の停止制御には、前記ストップスイッチ(19)の停止操作時に、前記回転リール(40)が全て停止したときに払い出され得る遊技媒体数が最大となるように停止位置候補を特定するとともに、当該停止位置候補に含まれる当選図柄を有効ライン上に引き込んで回転リール(40)を停止させる払出数優先引込制御と、前記ストップスイッチ(19)の停止操作時に、前記回転リール(40)が全て停止するまでに表示され得る入賞可能な図柄組合せ数が最大となるように停止位置候補を特定するとともに、当該停止位置候補に含まれる当選図柄を有効ライン上に引き込んで回転リール(40)を停止させる図柄数優先引込制御と、前記ストップスイッチ(19)の停止操作時に、前記回転リール(40)が全て停止するまでに表示され得る当選役の種類が最大となるように停止位置候補を特定するとともに、当該停止位置候補に含まれる当選図柄を有効ライン上に引き込んで回転リール(40)を停止させる当選数優先引込制御と、があり、前記ストップスイッチ(19)の操作順番の設定されている当選態様の複数払出役が同時当選している場合において、前記操作順番が当該当選態様に対して設定された操作順番と合致している場合には、前記払出数優先引込制御を適用して払い出し数の多い役の図柄を優先的に有効ライン上に引き込み、前記ストップスイッチ(19)の操作順番が当該当選態様に対して設定された操作順番でない場合には、前記図柄数優先引込制御を適用して払い出しの少ない役の図柄を優先的に有効ライン上に引き込むことができ、前記ストップスイッチ(19)の操作順番が当該当選態様に対して設定された操作順番でない場合において、払い出し数の多い役の図柄組合せ数が、払い出し数の少ない役の図柄組合せ数よりも多い場合には、前記当選数優先引込制御を適用して、払い出し数の少ない払出役の図柄を優先的に有効ライン上に引き込むことができるように形成されていることを特徴とする。
ここで、「回転リール(40)が全て停止するまでに表示され得る入賞可能な図柄組合せ個数が最大となるように停止位置候補を特定するとともに、当該停止位置候補に含まれる当選図柄を有効ライン上に引き込んで回転リール(40)を停止させる」とは、ある回転リール(40)において有効ラインと重なる位置に複数の当選図柄を引き込み可能な場合に、それらの図柄を有効ラインと重なる位置に停止させることにより、最終的に表示され得る図柄組合せ数が最大となるような当選図柄を優先的に引き込んで停止させることである。具体的には、最初の停止操作の場合には、最大スベリコマ数の範囲内にある当選図柄がなるべく多く有効ライン上に停止するように回転リールを停止させ、二番目以降の停止操作では、既に停止している回転リール(40)の停止図柄との関係も考慮して、最大スベリコマ数の範囲内にある当選図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる。なお、どの当選図柄を有効ライン上に停止させても表示され得る組合せ個数が同じである場合には、停止テーブルなどによってあらかじめ定められた停止位置で回転リール(40)を停止させる。
本発明によれば、押し順を設定する役について、図柄組合せのバリエーションをより豊富なものにすることができる。
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在かつロック可能な前扉3を有している。
前記筐体11の内部において、開口上部には3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源ユニット5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
制御装置20は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御を行うものである。制御装置20としては、図2に示すように、遊技制御装置21及び演出御装置22が設けられている。
遊技制御装置21は、主としてスロットマシン10の遊技にかかわる制御を行うためのものである。また演出制御装置22は、前記遊技制御装置21からの諸信号を受信して、主として遊技に付随する演出を制御するためのものである。
メダルセンサ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に設けられた遮光センサなどの検知手段であって、メダル投入口14から投入されたメダルを検知するためのものである。
ベットスイッチ16は、図1に示すように、操作部3Aの上面左側に位置するスイッチであって、クレジットメダルをメダル投入に代えるためのものである。ここで、クレジットとは、投入メダルを所定枚数、遊技機内部に貯留しておくことであり、クレジット数は、クレジット表示部31に表示される。そして、ベットスイッチ16を操作するとクレジット表示が減算され、その分のメダルが投入されたものと扱われて遊技が開始可能となるものである。
スタートスイッチ18は、図1に示すように、操作部3Aの前面に設けられたレバーであって、メダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に、又は、再遊技時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット60のリールモータの駆動を開始させるためのものである。
ストップスイッチ19は、リールユニット60のリールモータの駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ19は、図1に示すように、各回転リール40に対応した3個のスイッチから構成され、各回転リール40の下方に1個ずつ配置されているものである。そして、回転リール40に対応したストップスイッチ19の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
リールユニット60は、スロットマシン10の主たる遊技装置であって、枠体に固定あるいは支持された3個のリールモータ(図示せず)と、各々のリールモータの出力軸に固定された3個の回転リール40(左リール41、中リール42、右リール43)とから構成されている。そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、図3に示すように、それぞれ21個の図柄が表示されている。
ベット表示部30は、1回の遊技を行うために投入されたメダル数(掛け枚数)を表示するためのものである。クレジット表示部31は、クレジットとして貯留されているメダル数を表示するためのものである。
メダルキャンセル装置4Aは、メダル投入口14から投入された遊技メダルをキャンセルするためのものである。具体的には、特に図示しないが、ソレノイドの通電によりメダルセレクター4のメダル誘導路に突出爪を突出させ、メダル通路を流下する遊技メダルをメダルセンサ15よりも上流側(メダル投入口14側)でメダル通路から排出させる。排出された遊技メダルは、前扉3の裏面に設けられたメダル通路を落下してメダル払出口から下皿に払い出される。
遊技制御装置21は、スタートスイッチ18及びストップスイッチ19の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21は、図2に示すように、投入制御手段70、当選抽選手段80、リール制御手段90、遊技結果判定手段100、ホッパー制御手段110、遊技カウンタ120の各手段を備えている。
(投入制御手段70)
投入制御手段70は、遊技メダルの投入に関する制御を行うものである。すなわち、メダルセンサ15の検知信号及びベットスイッチ16の操作信号等に基づいて、クレジット表示部31の表示及びメダルキャンセル装置4Aの作動を制御するものである。
また、スロットマシン10に投入された遊技メダルは、あらかじめ定められた枚数(例えば、50枚)まで、電子的に貯留(クレジット)しておくことができるように形成されている。この、クレジットされた遊技メダルの枚数は、クレジット表示部31に表示されるものとなっている。そして、クレジット表示部31にクレジットメダル数が表示されている場合には、メダル投入口14に遊技メダルを投入する代わりに、ベットスイッチ16を操作することにより遊技メダルのベットを行い、スタートスイッチ18を操作可能状態にすることができる。
なお、回転リール40の回転中や、ホッパーユニット65がメダルを払い出している最中などの所定の場合においては、投入制御手段70はベットスイッチ16の操作信号を受け付けないと同時に、メダルキャンセル装置4Aを作動させて、遊技者によるベットを行わせない。また、後述するが、所定の場合には自動的にベットを行うようになっている。
当選抽選手段80は、複数の回転リール40で表示される図柄の組合せから構成される所定の「役」について当選したか否かを抽選により決定するものであり、図2に示すように、役抽選テーブル81と、判定手段82と、抽選テーブル変更手段83の手段を備えている。そして、スタートスイッチ18の操作信号受信のタイミングで、特に図示しないカウント抽出手段がループカウンタの数値を読み取り、判定手段82がこの数値と役抽選テーブル81とを比較して、当選の有無を判定するものである。
役抽選テーブル81は、前記ループカウンタがカウントする数値(例えば0〜65535)を全領域として各当選項目の当選領域を規定したものである。判定手段82は、カウント抽出手段がピックアップしたカウントデータと、前記役抽選テーブル81の当選判定領域データとを照合し、カウントデータが所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウントデータがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をするものである。
また、再遊技役としては、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せからなる「リプレイ」が設けられている。
また、小役としては、「プラム・赤7・リプレイ」、「プラム・Bar・リプレイ」、「プラム・チェリー・リプレイ」の3個の図柄組合せからなる小役「プラム1」と、「プラム・プラム・プラム」の図柄組合せからなる小役「プラム2」と、「リプレイ・プラム・チェリー」の図柄組合せからなる小役「プラム3」が設けられている。また、同じく小役として、「Bar・ベル・赤7」の図柄組合せからなる小役「特殊A」と、「Bar・赤7・ベル」の図柄組合せからなる小役「特殊B」と、「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せからなる小役「ベル」と、「チェリー・any・any」(anyは何の図柄でもよい)の図柄組合せからなる小役「チェリー」とが設けられている。
前記BBゲームは、RBゲームが連続して行われる遊技期間である。RBゲームとは、通常遊技に比べて小役の当選確率が高く設定された遊技期間である。RBゲームに移行した場合には投入メダルの規定数を1枚に変更してもよい。RBゲームは、所定回数の入賞又は所定回数の遊技終了により終了するものである。そして、BBゲームに移行すると、RBゲームが無条件で、すなわちRBゲームに移行させるための図柄(RB図柄)を揃えることなく開始され、1回のRBゲームが終了すると、再び無条件で次のRBゲームが開始される。そして、BBゲームは、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数を超えた場合に終了する。なお、BBゲーム中に、所定のRB図柄を揃えた場合にRBゲームが開始されるようにしてもよい。
ここで、本実施の形態における役抽選テーブル81の具体例を図5に示す。なお、図5は各役抽選テーブル81の判定領域を模式的に表したものであって、テーブル上に占める実際の領域の大きさを表すものではない。役抽選テーブル81としては、通常遊技中に用いられるテーブルA及びB、ボーナス内部中に用いられるテーブルC、ボーナスゲーム中に用いられるテーブルDが設けられている。
テーブルAは、ボーナス役、小役、再遊技役の当選領域が所定の範囲(所定の確率で)で設定されているものである。一方、テーブルBは、ボーナス役、小役の当選領域はテーブルAと同等であるが、テーブルAよりも再遊技役の当選領域が大きく(当選確率が高く)なるように設定されている。テーブルBを用いて役抽選が行われる遊技期間をリプレイタイム(以下RT)という。
前記テーブルCには、前記テーブルAと同等の範囲の小役の当選領域が設けられているが、ボーナス役の当選領域が設けられていない。
ここで、テーブルA〜Cには、小役の重複当選領域が3個ずつ設けられている。すなわち、図5に示すように、「プラム1、プラム2、プラム3」が同時に当選する領域と、「プラム1、プラム2、プラム3、特殊A」が同時に当選する領域と、「プラム1、プラム2、プラム3、特殊B」が同時に当選する領域とが設けられている。
ボーナス中テーブルDには、「プラム1」「プラム2」「プラム3」「ベル」「チェリー」の重複当選領域が設けられている。ボーナス中テーブルDでは、払い出し小役の当選確率が通常テーブルに比べて非常に高いので、短期間でメダルの大量獲得が可能となる(純増枚数が増大する)。なお、ボーナス中には小役の配当が変化するように形成してもよい。
リール制御手段90は、スタートスイッチ18及びストップスイッチ19の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図2に示すように、回転制御手段91と、停止制御手段92とを少なくとも備えている。
(回転制御手段91)
回転制御手段91は、スタートスイッチ18の有効な操作信号を受信した場合に、リールユニット60のリールモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。具体的には、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ18の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、各回転リール40のリールモータに駆動信号を出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が所定の定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度で定速回転を行わせるものとなっている。
停止制御手段92は、リールユニット60に設けられた回転リール40の回転を検知するためのインデックスセンサ(図示せず)の検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ19が操作された時点での回転リール40の回転角度から、所定の有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、特定された図柄を基準として、この基準図柄から回転方向にあらかじめ定められた個数(最大スベリコマ数、例えば5コマ)移動したときの図柄までの範囲で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、停止制御手段92は、ストップスイッチ19が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数の範囲内となるように、リールモータの駆動停止を制御するものである。具体的には、前記基準図柄をその位置に停止させてもよい場合にはそのまま回転リール40を停止させ、その位置に停止させてはいけない場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上からその当選図柄を蹴飛ばして停止させる。また、最大スベリコマ数の範囲内に、当選図柄が含まれている場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。
(停止データ記憶手段921)
停止データ記憶手段921は、回転リール40の停止を制御する際の制御データである停止データを記憶しているものである。
停止データには、優先度に基づいて停止位置候補を特定するための優先度判定データと、基準図柄から何コマ回転させて回転リール40を停止させるかを、役抽選の結果及びストップスイッチ19の操作タイミングに応じて各当選図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルとが含まれる。本実施の形態においては、優先度判定データに規定されている、基準図柄から最大スベリコマ数の範囲内に位置する図柄の優先度に基づいて、ロジック演算により停止位置を決定する優先度判定停止制御と、停止テーブルに基づいて停止位置を決定するテーブル停止制御とが併用されている。具体的には、原則として、優先度判定停止制御が適用され、優先度判定停止制御により停止位置を特定できない場合(例えば抽選結果がハズレの場合や最高優先度の停止位置候補が複数ある場合)には、テーブル停止制御が適用されるようになっている。そして、停止データ記憶手段921は、上記した双方の制御方法に応じた停止データ、すなわち優先度判定データ及び停止テーブルを記憶している。
前記優先度判定データの優先度は、単一の役が当選している場合には、基準図柄から最大スベリコマ数の範囲内にある当該当選役を構成する当選図柄の優先度が最も高くなるように設定されており、複数の役が同時に当選状態となっている場合には、ボーナス役、小役、再遊技役の順に優先度が高くなるように設定されている。つまり、ボーナス役と小役が同時に当選している場合には小役図柄が優先され、ボーナス役と再遊技役が同時に当選している場合にはリプレイ図柄が優先される。なお、小役と再遊技役が同時当選可能に形成した場合(役抽選テーブル81に小役と再遊技役の重複当選領域がある場合)には、小役と再遊技役が同時に当選したときにはリプレイ図柄が優先される。
ここで、有効ライン上に成立する可能性のある役の種類が1個である場合とは、例えば「プラム1」「プラム2」「プラム3」が同時に当選しているときに、左リール41について最初にストップスイッチ19が操作(第一停止操作)され、上段にリプレイ図柄が位置する場合である。すなわち、図3に示すように、左リール41はリプレイ図柄の直下にプラム図柄がないため、この場合には「プラム3」のみが右下がりラインL2上に成立可能となるものである。また、有効ライン上に成立する可能性のある役の種類が2個である場合とは、上述の例で、中段にプラム図柄が位置する場合である。すなわち、左リール41はプラム図柄の直上にリプレイ図柄がないため、この場合には、中段ラインL1上に「プラム1」又は「プラム2」が成立可能となるものである。さらに、有効ライン上に成立する可能性のある役の種類が2個以上である場合とは、上述の例で、上段にプラム図柄、中段にリプレイ図柄が位置する場合である。この場合には、右下がりラインL2上に「プラム1」又は「プラム2」が成立可能であるとともに、中段ラインL1上に「プラム3」が成立可能となる。
図柄数優先引込制御に関するデータとしては、役を構成する図柄組合せに対して、所定のポイントを記憶したポイントデータを設けることができる。具体的には、回転リール40が全て停止するまでに有効ライン上に成立する可能性のある図柄組合せ1個に対して1ポイントが設定されているものである。ここで、有効ライン上に成立する可能性のある図柄組合せが1個である場合とは、例えば、仮に、右下がりラインL2が無効ラインであり、「プラム2」と「プラム3」の2つのみが同時に当選可能であるとして、左リール41について第一停止操作がされ、中段にプラム図柄又はリプレイ図柄のいずれかが位置する場合である。この場合には、図柄組合せ数が1個である「プラム2」と「プラム3」のいずれか一方のみが成立可能となる。また、有効ライン上に成立する可能性のある図柄組合せが2個以上である場合とは、例えば、仮に、中段ラインL1が無効ラインであり、「プラム1」と「プラム3」の2つのみが同時に当選可能であるとして、左リール41について第一停止操作がされ、上段にプラム図柄が位置する場合である。すなわち、左リール41はプラム図柄が2コマ以上離れて配置されているため、この場合には、右下がりラインL2上に図柄組合せ数が3個の「プラム1」が成立可能となる。
前記停止データ選択手段922は、回転リール40を停止させる際に用いる停止データを、所定条件に応じて選択するためのものである。換言すれば、所定条件に応じて停止制御方法を変更させるためのものである。
具体的には、停止データ選択手段922は、いずれかの役が当選している場合(いずれかの当選フラグが成立しているとき)には、停止テーブルとして、当該当選に対応する当選図柄引き込みテーブルを選択し、いずれの役も当選していない場合(当選フラグが成立していないとき)には、ハズレテーブルを選択する。
優先度判定手段923は、前記優先度判定データに基づいて優先度を判定し、回転リール40の停止位置候補を特定するものである。
(枚数優先引込制御)
具体的には、枚数優先引込制御が適用されている場合には、当選役の種類に応じた優先順位及び上記した図柄種類に応じたポイントのカウントにより、優先度が最も高い停止位置候補を特定する。以下、具体例を挙げて説明する。
例えば左リール41について最初の停止操作が行われ、そのタイミングで停止可能な図柄の配列が、図8(A)に示すように、図柄表示窓13の上段に左リール41の図柄番号8のリプレイ図柄、中段に図柄番号9のBar図柄、下段に図柄番号10のチェリー図柄の並びであるとする。また、前記タイミングで停止操作したとき最大限引き込み可能な図柄は図柄番号6のベル図柄であるとする。
さらに、「プラム左」「プラム中」「プラム右」のいずれかが当選している場合には、図8(A)の位置で停止させるとすると、表示されている図柄のポイント合計値が1(リプレイ=1、Bar=0、チェリー=0)であるのに対し、図8(B)の位置で停止させるとすると、表示されている図柄のポイント合計値が6(プラム=5、リプレイ=1、Bar=0)となるため、ポイント数の多いプラム図柄を上段に停止させる図8(B)の停止形が優先度の最も高い停止位置候補に特定される。
一方、前述したように、重複当選領域である「プラム左」「プラム中」「プラム右」のいずれかが当選している場合に、ストップスイッチ19が不正解の押し順で操作された場合には、当選数優先引込制御が適用される。優先度判定手段923は、当選数優先引込制御が適用されている場合には、入賞可能な当選役の種類のカウントにより、優先度が最も高い停止位置候補を特定する。以下、具体例を挙げて説明する。
例えば、「プラム中」が当選しており、左リール41について第一停止操作が行われ(ストップスイッチ19が不正解の押し順で操作されている)、そのタイミングで停止可能な図柄の配列が、図8(A)に示すものであったとする。この場合、図8(A)や(C)の位置で停止させるとすると、入賞可能な当選役の数(当選数)の合計値が1(プラム3)であるのに対し、図8(B)の位置で停止させるとすると、当選数の合計値が3(プラム1、プラム2、プラム3)となるため、合計値が最も多い図8(B)の停止形が優先度の最も高い停止位置候補に特定される。ただし、この停止形は、前述した第一停止の左リール41が正解の押し順である場合と同じである。
ここで、前述したように、停止制御手段92は、図柄数優先引込制御を実行可能である。図柄数優先引込制御の適用条件については本実施の形態においては説明を省略するが、所定の遊技状態に応じて、個数優先引込制御の適用が一義的に決められていればよい。
そして、優先度判定手段923は、図柄数優先引込制御が適用されている場合には、入賞可能な図柄組合せ個数のカウントにより、優先度が最も高い停止位置候補を特定する。以下、具体例を挙げて説明する。
例えば左リール41について最初の停止操作が行われ、そのタイミングで停止可能な図柄の配列が、図8(A)に示すように、図柄表示窓13の上段に左リール41の図柄番号8のリプレイ図柄、中段に図柄番号9のBar図柄、下段に図柄番号10のチェリー図柄の並びであるとする。また、前記タイミングで停止操作したとき最大限引き込み可能な図柄は図柄番号6のベル図柄であるとする。この場合において、「プラム1」と「プラム3」が同時に当選している場合には、3個の図柄組合せを有する「プラム1」を構成するプラム図柄を有効ライン上に位置させる停止形が優先度の最も高い停止位置候補に特定される。このようにして停止位置候補を特定すると、プラム図柄を1コマ滑らせて、図8(B)に示す位置で左リール41が停止することとなる。
停止信号出力手段924は、操作されたストップスイッチ19に対応する回転リール40のリールモータの駆動を停止させるための(つまり停止操作された回転リール40の回転を停止させるための)停止信号を出力するためのものである。
具体的には、停止信号出力手段924は、いずれかのストップスイッチ19が操作された場合には、前記優先度判定手段923が決定した停止位置候補が所定の停止位置となったとき、又は停止テーブルにおいて停止させる図柄としてあらかじめ定められている図柄が所定の停止位置となったときに、リールユニット60に設けられているリールモータの駆動を制御するためのモータ制御基板(図示せず)に停止信号を出力する。
遊技結果判定手段100は、回転リール40が全て停止したときの停止図柄に基づいて遊技結果の判定をするものである。すなわち、有効ライン上に当選役を構成する図柄組合せが表示された場合には、役に応じた処理を行わせる。具体的には、小役が入賞した場合には、図4に示すように役に応じた枚数のメダルを払い出す処理を行わせ、ボーナス役が入賞した場合にはボーナスゲームに移行させる処理を行わせ、再遊技役が入賞した場合には次遊技のためのメダルが投入された扱いとする(自動ベット)処理を行わせる。
なお、所定の図柄組合せの表示がRTへの移行契機となっている場合において所定の図柄組合せ(役を構成するものでなくてもよい)が表示された場合には、RTに移行させるためのRTフラグを成立させてその旨を記憶する。
ホッパー制御手段110は、精算スイッチ17の操作信号及び前記遊技結果判定手段100の判定結果に基づいてホッパーユニット65の作動を制御するためのものである。すなわち、クレジットが在る場合に精算スイッチ17が操作されたときにはホッパーユニット65を作動させてクレジットメダルを払い戻し、遊技結果判定手段100から所定枚数の払い出し指令を受けた場合にはホッパーユニット65を作動させて当該枚数のメダルを払い出す。
(遊技カウンタ120)
遊技カウンタ120は、遊技に関する数値を計測するものである。具体的には、ボーナスゲーム中の入賞回数、遊技回数、払い出しメダル数などをカウントし、あらかじめ定められた数値となった場合にはカウントを終了する。遊技カウンタ120がカウントを終了することによりBBゲームやRBゲームやRTなどの有利遊技状態が終了し、通常遊技状態に戻る。このように、遊技カウンタ120は、ボーナスゲームを制御する手段として機能するとともに、RTなどのボーナスゲーム以外の有利遊技状態を制御する手段としても機能するものである。
演出制御装置22は、遊技制御装置21からの出力信号、スタートスイッチ18等の操作手段の操作信号に基づいて、演出表示部66を制御するためのものである。
演出制御装置22の出力側には、図2に示すように、演出表示部66(画像表示装置67及びランプ68及びスピーカ69)が接続されている。画像表示装置67は、回転リール40の上方に設けられた窓部であり、LED、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出を表示するためのものである。なお、画像表示装置67としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしてもよい。ランプ68及びスピーカ69は、発光体の点灯又は点滅、入賞音の発生により入賞等を報知するためのものである。
(AT制御手段130)
AT制御手段130は、アシストタイム(AT)を制御する手段である。すなわち、所定のAT開始条件に該当した場合には、ATゲームを開始させるとともに、所定のAT終了条件に該当した場合には、ATゲームを終了させる。
そして、ATゲーム中は、ストップスイッチ19の操作順番を報知するいわゆる押し順ATを行わせるようになっている。前述したように、複数小役の同時当選領域である「プラム左」「プラム中」「プラム右」には、それぞれ押し順が割り当てられている。そして、AT制御手段130は、押し順の種類に応じた表示データを備え、遊技制御装置21から、押し順が設定されている当選エリアが当選した信号を入力したときには、当該押し順に応じた表示データを選択し、例えば画像表示装置67に表示させる。表示は、例えば、3個のストップスイッチ19のうち、最初に停止操作すべき停止ボタンを左、中、右などの文字や矢印で表示する。また、押し順の報知は、画像表示装置67を用いたものに限られない。例えば、各ストップスイッチ19の停止ボタンの内部に発光体を設け、停止ボタンの発光色を例えば赤から青に変化させることにより、操作すべきストップスイッチ19を報知するようにしてもよい。
一方、報知に従わなかった場合、あるいは報知がされなかったために正解の押し順で操作することができなかった場合には、当選数優先引込制御が適用され、同時に入賞可能なプラム2又はプラム3が優先的に有効ライン上に引き込まれる。「プラム2」及び「プラム3」を構成する図柄は全ての回転リール40において最大スベリコマ数の範囲内に配置されているので、不正解の押し順で停止操作を行えば、「プラム2」及び「プラム3」が(必ず)重複して入賞する。しかし、両者が重複入賞しても、双方の払い出し枚数の合計値(3枚)は「プラム1」の払い出し枚数(9枚)より少ないので、結局、押し順が正解している場合の方が、より有利な結果を得られるものとなる。
なお、ATゲームを実行する時期は、通常遊技中の所定時、例えばレア役(チェリー)の入賞時又はボーナス当選時などに実行されるAT抽選に当選した場合や、ボーナス内部中や、RT中などとすることができる。RT中にATゲームが行われるいわゆるART(アシストリプレイタイム)では、手持ちのメダルの目減りが少なくなるだけでなく、報知に従った押し順で停止操作を行うことにより小役の入賞によるメダル獲得が確実に増えるので、RTよりもさらに有利な遊技状態となる。
上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図6のフローに基づき説明する。図6はスロットマシン10の1回の遊技の流れを示すものである。
まず、図6のステップ100において、規定数のメダルの投入動作がなされたか(投入スイッチ15がメダルを検知したか又はベットスイッチ16が操作されたか)否かが判断される。規定数のメダルの投入動作がされない場合にはステップ100に戻り、投入動作がされた場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、スタートスイッチ18がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ18がONにならない場合にはステップ101に戻り、スタートスイッチ18がONとなった場合には、次のステップ102進む。
ステップ103において、3個の回転リール40が回転開始する。そして次のステップ104に進む。
ステップ104において、いずれかのストップスイッチ19がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ19がONにならない場合にはステップ104に戻り、ストップスイッチ19がONになった場合には、次のステップ105に進む。
ステップ105において、操作されたストップスイッチ19に対応する回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ107において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ108に進む。
ステップ108において、遊技結果に応じた処理が行われる。具体的には、ボーナス入賞の場合にはBBゲーム又はRBゲームへの移行処理が、再遊技入賞の場合には次遊技のためのメダル投入処理(ベット表示部の表示を自動的に規定数まで表示させる)が行われる。また、小役入賞の場合には、役に応じたメダルの払い出し処理が行われる。そして1回の遊技を終了する。
まず、図7のステップ200において、当選状態に対してストップスイッチ19の押し順が設定されているか否かが判断される。押し順の設定がある場合、すなわち、「プラム左、プラム中、プラム右」のいずれかの領域が当選している場合には、次のステップ201に進む。
ステップ201において、停止操作が正解の押し順か否かが判断される。すなわち、「プラム左」の領域が当選している場合に左リール41に対応する停止ボタンが最初に停止操作されたか、「プラム中」の領域が当選している場合に中リール42に対応する停止ボタンが最初に停止操作されたか、「プラム右」の領域が当選している場合に右リール43に対応する停止ボタンが最初に停止操作されたかどうかが判断される。ここで、この判断は、当該停止操作が最初の停止操作である場合(既に停止している回転リール40がない場合)には、当該操作が正解の押し順であるか否かが判断される。また、当該停止操作が二番目以降の停止操作である場合には、最初の停止操作が正解の押し順で操作されていたか否かが判断される。これは、最初の停止操作時が正解の押し順で操作されたこと、又は不正解の押し順で操作されたことを記憶しておき(例えば正解操作であれば正解フラグを成立させ、不正解の場合にはフラグを成立させない)、この記憶に基づいて判断するようになっている。停止操作が正解の押し順である場合には、次のステップ202に進む。
ステップ202において、枚数優先引込制御に基づく停止位置候補の優先度判定処理が行われる。そして、ステップ204に進む。
前記ステップ201において、停止操作が正解の押し順でない場合には、ステップ203に進む。
ステップ203において、当選数優先引込制御に基づく停止位置候補の優先度判定処理が行われる。すなわち、前述したように、入賞可能な当選役のカウントにより、優先度が最も高い停止位置候補を特定する。そして、ステップ204に進む。
ステップ208において、停止信号が出力され、回転リール40の回転が停止する。そして制御を終了する。
(総括)
以上のように、本実施の形態によれば、複数の図柄組合せを有する押し順正解役と、複数の押し順不正解役が同時当選状態となる設定になっている場合に、停止制御方法として、枚数優先引込制御と当選数優先引込制御を選択可能としている。このため、役の図柄構成(組合せ数)が、従来のように、押し順が正解の場合には枚数優先引込制御を適用し、押し順が不正解の場合には図柄数優先引込制御を適用すると、押し順が正解の場合と不正解の場合で入賞可能な役を異ならせることができないような構成となっている場合であっても、当選数優先引込制御を適用することにより、それが可能となる。
また、枚数優先引込制御、当選数優先引込制御のどちらを選択するかは押し順によるものに限られず、特定の条件に該当した場合にいずれか一方の制御方法の適用が一義的に決められていればよい。
上記した実施の形態では、押し順が設定されている役が当選している場合において、正解押し順の場合には枚数優先引込制御、不正解押し順の場合には当選数優先引込制御がそれぞれ適用されるように形成してあったが、不正解押し順の場合に、当選数優先引込制御又は図柄数優先引込制御のいずれかが適用されるような構成としてもよい。
例えば、複数の図柄組合せを有する押し順不正解役を設けたり、押し順不正解役の数を押し順正解役の図柄組合せ数よりも多くしたりして、押し順不正解役の図柄と押し順正解役の図柄が有効ライン上に同時に位置したときに、入賞可能な押し順不正解役の図柄組合せ数が、入賞可能な押し順正解役の図柄組合せ数よりも多くなる場合があるように形成する。そして、上記したような役の構成を前提として、停止データ選択手段922は、押し順不正解の際に、図柄数優先引込制御を適用するか当選数優先引込制御を適用するかについての判断を行うこととなる。
まず、図10のステップ300において、当選状態に対してストップスイッチ19の押し順が設定されているか否かが判断される。押し順の設定がある場合には、次のステップ201に進む。
ステップ301において、停止操作が正解の押し順か否かが判断される。停止操作が正解の押し順である場合には、次のステップ302に進む。
前記ステップ300において、押し順の設定がない場合には、ステップ302に進む。
ステップ302において、枚数優先引込制御に基づく停止位置候補の優先度判定処理が行われる。そして、ステップ306に進む。
ステップ303において、入賞可能な押し順正解役の図柄組合せ個数が、入賞可能な押し順不正解役の図柄組合せ個数よりも多いか否かが判断される。押し順正解役の図柄組合せ個数の方が多い場合には、次のステップ304において、当選数優先引込制御に基づく停止位置候補の優先度判定処理が行われる。そして、ステップ306に進む。
一方、ステップ303において、押し順正解役の図柄組合せ個数の方が少ない(押し順不正解役の図柄組合せ個数の方が多い)場合には、ステップ305に進み、図柄数優先引込制御に基づく停止位置候補の優先度判定処理が行われる。そして、ステップ306に進む。
本変形例によれば、押し順不正解役の当選数が押し順正解役と同じ場合でも、押し順正解役の図柄組合せ数よりも多い図柄組合せを有していれば、押し順不正解時に押し順不正解役を優先的に入賞させることが可能となり、図柄組合せのバリエーションをより豊富なものにすることができる。
なお、枚数優先引込制御、当選数優先引込制御、図柄数優先引込制御のいずれを選択するかは押し順によるものに限られず、特定の条件に該当した場合にいずれか一の制御方法の適用が一義的に決められていればよい。
18 スタートスイッチ 19 ストップスイッチ
20 制御装置
21 遊技制御装置 22 演出制御装置
40 回転リール 80 当選抽選手段
90 リール制御手段 92 停止制御手段
922 停止データ選択手段 923 優先度判定手段
Claims (2)
- 複数の図柄が表面に表示された複数の回転リールと、
前記回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
前記各回転リールの回転をそれぞれ停止させるための複数のストップスイッチと、
遊技機の作動を制御する制御装置とを少なくとも備え、
前記制御装置は、所定の図柄組合せから構成される役について当選か否かの役抽選を行う当選抽選手段と、前記スタートスイッチの操作に基づいて前記回転リールを回転開始させるとともに、前記各ストップスイッチの操作に基づいて、当該ストップスイッチに対応する前記回転リールの回転停止を制御するリール制御手段とを少なくとも有し、
前記複数の回転リールを全て停止させた状態で、当選している役を構成する図柄組合せに含まれる当選図柄が所定の有効ライン上にあらかじめ定められた配列で停止することにより入賞となり、役に応じた利益が付与される遊技機において、
前記役として、入賞により遊技媒体が払い出される複数の払出役を少なくとも備え、
前記役抽選において、払い出し数の異なる複数の払出役が同時に当選する場合があるように形成されているとともに、同時に当選可能な複数の払出役の組合せから成る複数の当選態様に対して、それぞれ、前記ストップスイッチの操作順番が設定されており、
前記同時に当選可能な複数の払出役のうち、払い出し数が最も多い払出役には、当該役を構成する図柄組合せが複数個設定されており、
前記リール制御手段は、
前記役抽選の結果、複数の役が同時に当選状態となっている場合において、一の回転リールが停止すると当選役を構成する図柄組合せが有効ライン上に複数成立する可能性がある場合、前記一の回転リールを停止させる際に複数の停止制御の中から所定条件に応じていずれか一の停止制御を適用するように形成されており、
前記複数の停止制御には、
前記ストップスイッチの停止操作時に、前記回転リールが全て停止したときに払い出され得る遊技媒体数が最大となるように停止位置候補を特定するとともに、当該停止位置候補に含まれる当選図柄を有効ライン上に引き込んで回転リールを停止させる払出数優先引込制御と、
前記ストップスイッチの停止操作時に、前記回転リールが全て停止するまでに表示され得る当選役の種類が最大となるように停止位置候補を特定するとともに、当該停止位置候補に含まれる当選図柄を有効ライン上に引き込んで回転リールを停止させる当選数優先引込制御と、があり、
前記ストップスイッチの操作順番の設定されている当選態様の複数払出役が同時当選している場合において、操作されたストップスイッチの操作順番が当該当選態様に対して設定された操作順番と合致している場合には、前記払出数優先引込制御を適用して払い出し数の多い役の図柄を優先的に有効ライン上に引き込み、前記ストップスイッチの操作順番が当該当選態様に対して設定された操作順番でない場合には、前記当選数優先引込制御を適用して払い出しの少ない役の図柄を優先的に有効ライン上に引き込むことができるように形成されていることを特徴とする遊技機。 - 複数の図柄が表面に表示された複数の回転リールと、
前記回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
前記各回転リールの回転をそれぞれ停止させるための複数のストップスイッチと、
遊技機の作動を制御する制御装置とを少なくとも備え、
前記制御装置は、所定の図柄組合せから構成される役について当選か否かの役抽選を行う当選抽選手段と、前記スタートスイッチの操作に基づいて前記回転リールを回転開始させるとともに、前記各ストップスイッチの操作に基づいて、当該ストップスイッチに対応する前記回転リールの回転停止を制御するリール制御手段とを少なくとも有し、
前記複数の回転リールを全て停止させた状態で、当選している役を構成する図柄組合せに含まれる当選図柄が所定の有効ライン上にあらかじめ定められた配列で停止することにより入賞となり、役に応じた利益が付与される遊技機において、
前記役として、入賞により遊技媒体が払い出される複数の払出役を少なくとも備え、
前記役抽選において、払い出し数の異なる複数の払出役が同時に当選する場合があるように形成されているとともに、同時に当選可能な複数の払出役の組合せから成る複数の当
選態様に対して、それぞれ、前記ストップスイッチの操作順番が設定されており、
前記同時に当選可能な複数の払出役のうち、払い出し数が最も多い払出役には、当該役を構成する図柄組合せが複数個設定されており、
前記リール制御手段は、
前記役抽選の結果、複数の役が同時に当選状態となっている場合において、一の回転リールが停止すると当選役を構成する図柄組合せが有効ライン上に複数成立する可能性がある場合、前記一の回転リールを停止させる際に複数の停止制御の中から所定条件に応じていずれか一の停止制御を選択して適用するように形成されており、
前記複数の停止制御には、
前記ストップスイッチの停止操作時に、前記回転リールが全て停止したときに払い出され得る遊技媒体数が最大となるように停止位置候補を特定するとともに、当該停止位置候補に含まれる当選図柄を有効ライン上に引き込んで回転リールを停止させる払出数優先引込制御と、
前記ストップスイッチの停止操作時に、前記回転リールが全て停止するまでに表示され得る入賞可能な図柄組合せ数が最大となるように停止位置候補を特定するとともに、当該停止位置候補に含まれる当選図柄を有効ライン上に引き込んで回転リールを停止させる図柄数優先引込制御と、
前記ストップスイッチの停止操作時に、前記回転リールが全て停止するまでに表示され得る当選役の種類が最大となるように停止位置候補を特定するとともに、当該停止位置候補に含まれる当選図柄を有効ライン上に引き込んで回転リールを停止させる当選数優先引込制御と、があり、
前記ストップスイッチの操作順番の設定されている当選態様の複数払出役が同時当選している場合において、操作されたストップスイッチの操作順番が当該当選態様に対して設定された操作順番と合致している場合には、前記払出数優先引込制御を適用して払い出し数の多い役の図柄を優先的に有効ライン上に引き込み、前記ストップスイッチの操作順番が当該当選態様に対して設定された操作順番でない場合には、前記図柄数優先引込制御を適用して払い出しの少ない役の図柄を優先的に有効ライン上に引き込むことができ、
前記ストップスイッチの操作順番が当該当選態様に対して設定された操作順番でない場合において、払い出し数の多い役の図柄組合せ数が、払い出し数の少ない役の図柄組合せ数よりも多い場合には、前記当選数優先引込制御を適用して、払い出し数の少ない払出役の図柄を優先的に有効ライン上に引き込むことができるように形成されていることを特徴とする遊技機。
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