JP2012510612A - イオン液体系電解質を備える電気化学式のガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】感度、応答時間、選択性、堅牢性などのセンサ性能が向上した、電解質としてイオン液体を使用した電気化学式のガスセンサおよびその使用を提供する。
【解決手段】本発明の電気化学式のガスセンサは、少なくとも1種のイオン液体を含む電解質を備えており、イオン液体が、少なくとも1種の有機添加物、少なくとも1種の有機金属添加物、または少なくとも1種の無機添加物を含む添加成分を有していることを特徴とする。この電気化学式のガスセンサは、さらに、入口部を有するハウジングと、ハウジング内に設けられた少なくとも2つの電極とを備えていてもよい。電解質は、少なくとも2つの電極と接するように配置されてもよい。任意で、電解質は、固体物質に実質的に吸収されていてもよいし、担持体、固体物質、電極などに固定化されていてもよい。
【選択図】図1A

Description

関連出願
本願は、2008年12月1日付出願の独国特許出願第102008044238.0号および独国特許出願第102008044239.9号の利益を主張する。これら独国特許出願の開示内容は、参照をもって本願に取り入れたものとする。
ガスセンサの測定を担う基本的構成品は、電解質(すなわち、イオン導電体)を介して互いに接する少なくとも2つの電極を備えた電気化学セルである。当該セルの、周辺雰囲気に開放された側からは、被測定/被検出ガス(対象ガス)が前記複数の電極のうちの1つ(すなわち、作用極または検知極)に流入し、そこで電気化学的な変換を受ける。この変換によって生じた電流は、存在するガス量に比例する。その電流からは、例えば、アラーム(警告)の生成に利用可能な信号が生成される。電解質に関しては、様々な種類の電解質系が多数の文献に記載されている。硫酸は、最も普及している電解質の一つとされ、CO、HS、Oなどの一般的なガス用のセンサに使用されている。例えば、特許文献1を参照されたい。
また、電導度塩(conducting salt)(支持塩)として中性または塩基性の無機塩を含む水系電解質が、中性の電気化学的媒体のみに対して十分な反応性を示す対象ガス用の電解質として記載されている。例えば、特許文献2および特許文献3を参照されたい。
これら上記の電解質系は吸湿性を有する(すなわち、周囲の環境から水分を吸収する)。吸湿性の電解質は、乾燥した環境または低湿の環境での使用に好適であり、セルの乾燥を遅らせることができる。しかしながら、高湿の環境で使用すると、吸湿性の電解質は水分を吸収し過ぎて、センサセルからの電解質漏れを引き起こす場合がある。典型的なセンサセルには、電解質漏れを防ぐための、電解質の充填空間の約5倍から約7倍の容積を有する余分な空間またはリザーバ空間(貯蔵用空間)が設けられている。このように大きなリザーバ空間を設けることは、センサセルの全体サイズを小型化するという一般的な目的に反する。
数多くのセンサでは、高湿の環境下での水分吸収を抑えるために、有機液(イオン導電性を確保するために電導度塩(支持塩)が混合されている)が電解質として使用されている。一例として、特許文献4を参照されたい。しかしながら、相対湿度の高い環境での利点は、低湿の環境および/または周辺温度が高い環境では弱点になる。なぜなら、溶媒が気化し、かつ、その気化した溶媒は、周辺雰囲気から再吸収できずにセンサセルから回収不能に失われてしまうからである。
また、イオン液体(IL)が電解質として使用される場合がある。イオン液体は、融点が100℃未満の塩の液体として定義される。イオン液体は、その塩様構造により、測定可能範囲な蒸気圧を有さない。イオン液体の特性は、例えば、そのイオン液体の有機側鎖の数や種類やイオン液体中のアニオン及びカチオンに依存して、大きく変化する。融点が−40℃未満のイオン液体も存在する。多くのイオン液体が、化学的及び電気化学的に安定しており、かつ、高いイオン導電性を有する。また、多くのイオン液体が、測定可能な吸湿性を有さない。これらの特性により、イオン液体は、電気化学式のガスセンサの優れた電解質の候補とされている。
ガスセンサにイオン液体を使用する初期の構成は、高濃度の二酸化硫黄に関連する用途のものであった。非特許文献1を参照されたい。ガスセンサの電解質にイオン液体を使用する構成は、例えば、特許文献5、特許文献6、特許文献7などにも記載されている。特許文献5には、イオン液体を電解質として使用することが全般的に記載されている。特許文献6には、イオン液体系電解質として高純度のイミダゾリウム塩やピリジニウム塩を使用することが開示されている。特許文献7には、拡散膜を持たない開放型のガスセンサの可能性が開示されている。特許文献8には、このような技術をセンサの小型化に応用することが記載されている。
数多くのガスセンサにおいて、イオン液体は、古典的な(水系)電解質に取って代わるものとして使用されている。一方で、一部の古典的な(水系)電解質では、二次反応により、特定の被検出/被測定成分(対象成分)に対する感度または選択性が増強されるという事実には殆どまたは全く注意が向けられていない。この効果は、例えば、特許文献9、特許文献10、特許文献11などに見出すことができる。
イオン液体の化学的プロセスは、水系や有機系の化学的プロセスとは根本的に異なるものの、その特性はあまり良く理解されていない。例えば、非特許文献2、非特許文献3などを参照されたい。
電気化学式のガスセンサでは、そのセンサ性能が配置や向きに依存しないことが重要となる。配置非依存性は、ガラス繊維やケイ酸塩構造体に電解液を固定化させた擬固体電解質を用いることによって改善される。擬固体電解質を用いることにより、センサから反応生成物や電解質が移動して検知箇所(例えば、作用極や参照極)に堆積するのを防ぐことができる。さらに、電極間の浸出過程による消耗も全くないので、センサセルの小型化に寄与することができる。従来の電解液を用いて調製した擬固体電解質系は、例えば、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15などに開示されている。これらの文献に開示された系は、応答時間の高速化や、構造の小型化を可能にするが、従来の吸湿性の電解質と同様の短所を有する。
特許文献16には、イオン液体系電解質の擬固体電解質を使用する利点が記載されている。同文献には、担持材料に固定化されたイオン液体を備える電気化学式のセンサが開示されている。また、このイオン液体に含まれ得る、多数のアニオンおよびカチオンが記載されている。同文献に開示されたカチオンには、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオン、およびテトラアルキルホスホニウムカチオンが含まれる。特許文献16のセンサは、患者が吐いた息に含まれる気体を検出するのに使用でき、例えば、喘息の診断が可能である。このセンサは、サイクリックボルタンメトリー方式で動作する。サイクリックボルタンメトリー方式では、作用極の電位が、事前に設定した上限値と下限値との間を一定速度で変化する。
米国特許第3328277号明細書 米国特許第4474648号明細書 独国特許発明第4238337号明細書 米国特許第4169779号明細書 英国特許第2395564号明細書 米国特許第7060169号明細書 独国特許発明第102005020719号明細書 独国特許出願公開第102004037312号明細書 欧州特許第1600768号明細書 米国特許第6248224号明細書 独国特許出願公開第102006014715号明細書 米国特許第7145561号明細書 米国特許第7147761号明細書 米国特許第5565075号明細書 米国特許第5667653号明細書 国際公開第2008/110830号パンフレット
Cai et al., Journal of East China Normal University (Natural Science), article number 1000-5641 (2001 )03-0057-04 P. Wasserscheid, Angew. Chem. 2000, 1 12, 3926-3945 K.R. Seddon, Pure Appl. Chem. Vol. 72, No. 7, pp. 1391-1398, 2000
特許文献16の電解質には、キノンやキノリンなどの還元剤が添加される。同文献のセンサでは、サイクリックボルタンメトリーによって測定を行うため、電極での被検出/被測定成分の電気化学的還元能が増強されている。なお、還元剤を添加する際には、還元剤の可溶性を許容範囲に向上させるために、助溶媒を使用しなければならない。また、酸化還元触媒を添加してもよい。特許文献16のセンサは、サイクリックボルタモグラフ動作方式なので、混合ガスの連続的モニタリングには適していない。つまり、特許文献16のセンサは、混合ガスを、組成変動の小さい短時間のあいだだけ測定する場合にのみ適している。
一構成において、本発明にかかる電気化学式のガスセンサは、少なくとも1種のイオン液体を含む電解質を備えており、前記イオン液体は、少なくとも1種の有機添加物、少なくとも1種の有機金属添加物、または少なくとも1種の無機添加物を含む添加成分を有する。
前記センサは、例えば、さらに、前記イオン液体と電気的に接している少なくとも2つの電極を備えていてもよい。これらの電極は、セパレータまたは空間を介して互いに離間される。
前記複数の電極は、例えば、(互いに独立して、かつ、同一または異なって)Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、Ru、およびRhの群から選択される金属、Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、Ru、およびRhの群から選択される金属の酸化物、これらの金属および/または金属の酸化物の混合物、またはカーボンを含んでいてもよい。
添加成分は、例えば、0.05〜15重量%含まれていてもよい。少なくとも1種の有機添加物が含まれる場合、当該有機添加物は、例えば、0.05〜5.0重量%含まれていてもよい。より詳細には、少なくとも1種の有機添加物が含まれる場合、当該有機添加物は、例えば、0.05〜1.5重量%含まれていてもよい。少なくとも1種の無機添加物が含まれる場合、当該無機添加物は、例えば、1〜12重量%含まれていてもよい。少なくとも1種の有機金属添加物が含まれる場合、当該有機金属添加物は、例えば、0.05〜5重量%含まれていてもよい。より詳細には、少なくとも1種の有機金属添加物が含まれる場合、当該有機金属添加物は、例えば、0.05〜1重量%含まれていてもよい。
イオン液体は、例えば、イミダゾリウムカチオン類、ピリジニウムカチオン類、およびグアニジニウムカチオン類から選択される少なくとも1種のカチオンを有していてもよく、前記カチオンは、置換されていなくてもよいし、またはアリール基およびC〜Cアルキル基のうちの少なくとも1種によって置換されていてもよく、前記アリール基およびC〜Cアルキル基は、それ自体置換されていなくてもよいし、またはハロゲン、C〜Cアルキル基、ヒドロキシ基およびアミノ基のうちの少なくとも1種によって置換されていてもよい。
幾つかの実施形態において、イオン液体は、イミダゾリウムカチオン、C〜Cアルキルイミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、およびC〜Cアルキルピリジニウムカチオンのうちの少なくとも1種を有する。
イオン液体は、例えば、ハロゲン化物アニオン、硝酸アニオン、亜硝酸アニオン、テトラフルオロボレートアニオン(テトラフルオロホウ酸アニオン)、ヘキサフルオロホスフェートアニオン(ヘキサフルオロリン酸アニオン)、ポリフルオロアルカンスルホネートアニオン(ポリフルオロアルキルスルホン酸アニオン)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドアニオン、アルキルサルフェートアニオン(硫酸アルキルアニオン)、アルカンスルホネートアニオン(スルホン酸アルキルアニオン)、酢酸アニオン、およびフルオロアルカン酸のアニオンの群から選択される少なくとも1種のアニオンを有していてもよい。
幾つかの実施形態において、イオン液体は、C〜Cアルキルサルフェートアニオン(硫酸C〜Cアルキルアニオン)、およびC〜Cアルカンスルホネートアニオン(スルホン酸C〜Cアルキルアニオン)の群から選択される少なくとも1種のアニオンを有する。イオン液体は、例えば、メチルサルフェートアニオン(硫酸メチルアニオン)、エチルサルフェートアニオン(硫酸エチルアニオン)、ブチルサルフェートアニオン(硫酸ブチルアニオン)、メタンスルホネートアニオン(スルホン酸メチルアニオン)、エタンスルホネートアニオン(スルホン酸エチルアニオン)、およびブタンスルホネートアニオン(スルホン酸ブチルアニオン)の群から選択される少なくとも1種のアニオンを有していてもよい。
幾つかの実施形態において、イオン液体は、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネートを有する。
複数の実施形態において、少なくとも1種の有機添加物は、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリジン、C〜Cアルキルピリジン、ピロール、C〜Cアルキルピロール、ピラゾール、C〜Cアルキルピラゾール、ピリミジン、C〜Cアルキルピリミジン、グアニン、C〜Cアルキルグアニン、尿酸、安息香酸、ポルフィリン、またはポルフィリン誘導体である。
複数の実施形態において、少なくとも1種の有機添加物は、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリミジン、およびC〜Cアルキルピリミジンから選択される。
複数の実施形態において、少なくとも1種の有機金属添加物は、有機金属ポルフィリン、および有機金属ポルフィリン誘導体の群から選択される。有機金属ポルフィリンは、例えば、少なくとも1つのメソ−アルキル置換基を有するポルフィリン、少なくとも1つのβ−アルキル置換基を有するポルフィリン、少なくとも1種のアリール置換基を有するポルフィリン、およびこれらの誘導体の群から選択されてもよい。複数の実施形態において、有機金属ポルフィリンは、金属カチオンとしてMn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+またはPb2+を有する金属フタロシアニンである。
幾つかの実施形態において、少なくとも1種の無機添加物は、ハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、C〜Cアルキルハロゲン化アンモニウム、遷移金属塩、および鉛塩の群から選択される。遷移金属塩は、例えば、Mn2+の塩、Mn3+の塩、Cu2+の塩、Agの塩、Cr3+の塩、Cr6+の塩、Fe2+の塩、またはFe3+の塩であってもよく、かつ、鉛塩は、Pb2+の塩であってもよい。
幾つかの実施形態において、少なくとも1種の無機添加物は、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、塩化クロム(III)、クロム酸アルカリ、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、および硝酸鉛(II)の群から選択される。
電解質は、例えば、固体物質に実質的に吸収されていてもよい。
添加成分の少なくとも一部は、例えば、固体の担持体に固定化されていてもよい。添加成分の少なくとも一部は、固体物質に固定化されていてもよい。添加成分の少なくとも一部は、前記複数の電極のうちの少なくとも1つに固定化されていてもよい。
他の構成において、前述の電気化学式のガスセンサは、酸性ガス、塩基性ガス、中性ガス、酸化性ガス、還元性ガス、ハロゲンガス、ハロゲン蒸気、および水素化物ガスの群から選択されるガスの検出/測定に使用される。
他の構成において、前述の電気化学式のガスセンサは、F、Cl、Br、I、O、O、ClO、NH、SO、HS、CO、CO、NO、NO、H、HCl、HBr、HF、HCN、PH、AsH、B、GeH、およびSiHの群から選択されるガスの検出/測定に使用される。
さらなる構成において、前述の電気化学式のガスセンサは、NH、SO、HS、H、HCl、HCN、および水素化物ガスの群から選択されるガスの検出/測定に使用され、かつ、イオン液体は、少なくとも1種の有機添加物を含む。
他の構成において、前述の電気化学式のガスセンサは、NH、SO、およびHSの群から選択されるガスの検出/測定に使用され、かつ、イオン液体は、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリジン、C〜Cアルキルピリジン、ピロール、C〜Cアルキルピロール、ピラゾール、C〜Cアルキルピラゾール、ピリミジン、C〜Cアルキルピリミジン、グアニン、C〜Cアルキルグアニン、尿酸、安息香酸、ポルフィリン、およびポルフィリン誘導体の群から選択される少なくとも1種の有機添加物を含む。
複数の実施形態において、前述の電気化学式のガスセンサは、例えば、NH、SO、およびHSの群から選択されるガスの検出/測定に使用可能であり、かつ、イオン液体は、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリミジン、およびC〜Cアルキルピリミジンの群から選択される少なくとも1種の有機添加物を含む。
幾つかの実施形態において、前述の電気化学式のガスセンサは、例えば、F、Cl、Br、I、O、ClO、NH、H、HCl、HCN、および水素化物ガスの群から選択されるガスの検出/測定に使用可能であり、かつ、イオン液体が、少なくとも1種の無機添加物を含む。
複数の実施形態において、前述の電気化学式のガスセンサは、例えば、Cl、Br、O、ClO、およびNHの群から選択されるガスの検出/測定に使用可能であり、かつ、イオン液体は、ハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、C〜Cアルキルハロゲン化アンモニウム、遷移金属塩、および鉛塩の群から選択される少なくとも1種の無機添加物を含み、前記遷移金属塩は、Mn2+の塩、Mn3+の塩、Cu2+の塩、Agの塩、Cr3+の塩、Cr6+の塩、Fe2+の塩、またはFe3+の塩であり、前記鉛塩は、Pb2+の塩である。
幾つかの実施形態において、前述の電気化学式のガスセンサは、例えば、Cl、Br、O、ClO、およびNHの群から選択されるガスの検出/測定に使用可能であり、かつ、イオン液体は、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、塩化クロム(III)、クロム酸アルカリ、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、および硝酸鉛(II)の群から選択される少なくとも1種の無機添加物を含む。
複数の実施形態において、前述の電気化学式のガスセンサは、例えば、CO、O、NO、NO、およびHの群から選択されるガスの検出/測定に使用可能であり、かつ、イオン液体は、少なくとも1種の有機金属添加物を含む。イオン液体は、例えば、有機金属ポルフィリンおよび有機金属ポルフィリン誘導体の群から選択される少なくとも1種の有機金属添加物を含んでいてもよい。
幾つかの実施形態において、前述の電気化学式のガスセンサは、CO、NO、NO、およびHの群から選択されるガスの検出/測定に使用され、かつ、イオン液体は、金属カチオンとしてMn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+またはPb2+を有する金属フタロシアニンの群から選択される少なくとも1種の有機金属添加物を含む。
他の構成において、電気化学式のガスセンサは、少なくとも1つの入口部を有するハウジングと、前記ハウジング内に設けられた少なくとも2つの電極と、前記少なくとも2つの電極と接した電解質とを備える。前記電解質は、導電性イオン液体と、添加成分とを有しており、前記添加成分は、少なくとも1種の有機添加物、少なくとも1種の有機金属添加物、または少なくとも1種の無機添加物を含み、かつ、前記電解質は、固体物質に実質的に吸収されている。幾つかの実施形態において、固体物質は、例えば、平均粒径が少なくとも5μm、比表面積が少なくとも50m/g、SiO含有量が少なくとも95重量%のケイ酸塩の粉体であってもよい。ケイ酸塩の粉体は、例えば、平均粒径が100μm、比表面積が190m/g、SiO含有量が少なくとも98重量%であってもよい。幾つかの実施形態において、固体物質は、不織ガラス繊維である。
固体物質は、例えば、センサに、床(bed)として、層構造状で、または圧縮形態で存在していてもよい。
固体物質は、例えば、センサに圧縮形態で存在していてもよく、かつ、少なくとも2つの電極がその中に加圧されていてもよい。
本発明にかかるガスセンサは、電解質としてイオン液体を使用し、かつ、そのイオン液体が、少なくとも1種の有機化合物、および/または少なくとも1種の有機金属化合物、および/または少なくとも1種の無機化合物からなる添加物を有しているので、イオン液体単独または複数のイオン液体の混合物に比べて、例えば、感度、応答時間、選択性、堅牢性などのセンサ性能が向上している。
電気化学式の三極型のガスセンサを示す概略図である。 擬固体電解質を備える電気化学式の三極型のガスセンサの一実施形態を示す概略図である。 擬固体電解質を備える電気化学式の三極型のガスセンサの他の実施形態を示す概略図である。 有機添加物を含むイオン液体系電解質を備えるセンサと、有機添加物を含まないイオン液体系電解質を備えるセンサとの間の性能(信号の経時的変化)の差を示すグラフである。 添加物としてイミダゾールを含むイオン液体系電解質を備えるセンサと、添加物を含まないイオン液体系電解質を備えるセンサとの間のセンサ性能(信号の経時的変化)の比較を示すグラフである。 イミダゾール系添加物を含むイオン液体系電解質を備えるセンサと、イミダゾール系添加物を含まないイオン液体系電解質を備えるセンサの長期モニタリングのグラフである。 無機添加物を含むイオン液体系電解質を備えるセンサと、無機添加物を含まないイオン液体系電解質を備えるセンサとの間の性能の差を示すグラフである。 無機添加物を含むイオン液体系電解質を備えるセンサ群の標準偏差と、無機添加物を含まないイオン液体系電解質を備えるセンサ群の標準偏差との比較を示すグラフである。 添加物としてイミダゾールとLiBrを含む擬固体のイオン液体系電解質を備える塩素用センサを、4ppmの塩素ガスに曝露したときのセンサ性能を示すグラフである。 添加物としてMnCl(1%)を含み、シリカゲル内に吸収されたイオン液体系電解質を備えるNH用センサのセンサ性能を示すグラフである。
本明細書に記載された組成物、装置、システム、使用、方法、ならびにその特性および当該特性による利点については、添付の図面を用いて行う以下の詳細な説明を参酌することによって十分に理解することができる。
本明細書および添付の特許請求の範囲において、“a”、“an”および“the(前記、当該など)”の単数形は、特に明記しない限り、複数の意味も包含するものとする。つまり、“an additive(添加物)”という用語は、複数のそのような“additive”、および当業者に知られた複数の等価物などの意味を含む。さらに、“the additive(前記…添加物、当該…添加物)”という用語は、1種以上のそのような“additive”、および当業者に知られた複数の等価物などを指す。
複数の代表的な実施形態において、本発明にかかる電気化学式のガスセンサは、少なくとも1種のイオン液体系電解質(少なくとも1種のイオン液体を含み得る)に接している少なくとも2つの電極を備えており、当該複数の電極は、(例えば、少なくとも1つのセパレータを介して、または空間を介して)互いに電気的に隔離されている。前述のように、イオン液体は、融点が100℃未満の塩の液体として定義される。複数の実施形態において、本発明にかかるセンサのイオン液体は、周囲条件下(例えば、室温や、約25℃の温度下)で液体である。
本発明にかかるイオン液体系電解質は、有機添加物(例えば、有機化合物)、有機金属添加物(例えば、有機金属化合物)、および無機添加物(例えば、無機化合物)のうちの少なくとも1種を含む添加成分を有している。基本的に、前記有機添加物、および/または前記有機金属添加物、および/または前記無機添加物は、イオン液体ではない。
2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の数の電極を備えるセンサも実施可能である。幾つかの実施形態において、本発明にかかるセンサは、2つの電極、または3つの電極を備える。研究された幾つかの代表的な実施形態において、本発明にかかるセンサは、ハウジングを備える。このハウジングは、被検出ガスがセンサに進入するための少なくとも1つの開口部を有する。他の実施形態において、電極は、プリント基板に印刷されたものであってもよいし、可撓性の材料(例えば、布帛など)に印刷されたものであってもよい。
幾つかの代表的な実施形態では、少なくとも1種のイオン液体を含む電解液が、固体物質(例えば、粉体の固体物質、および/または不織繊維の固体物質であり、任意で、少なくとも一部がSiOで構成されたものであってもよい)に実質的に吸収されている。吸収された導電性イオン液体は、前述した添加成分を有するものであってもよい。本明細書において固体物質に吸収されたイオン液体との関連で用いる「実質的に」という用語は、電解質が少なくとも90%程度吸収されていることを指す。電解質は、少なくとも95%程度、さらには、少なくとも99%程度吸収されていてもよい。
複数の実施形態において、前述した少なくとも1種の添加物は、イオン液体系電解質と混合されており、この添加物は、少なくとも一部が、当該イオン液体系電解質中に可溶化されてもよいし、および/または懸濁されてもよい。他の実施形態において、添加物は、固体の担持体に固定化されてもよいし、固体の担持体に組み込まれてもよいし、あるいは、固体の担持体の一部をなしてイオン液体系電解質と接触するように配されてもよい。本明細書において使用する「固定化」という用語は、物体が、別体の固体の担持体に付着することや、物体が、固体の担持体の一部または全体をなすことを指す。
固体の担持体への添加物の固定化は、例えば、添加物またはその前駆物質を固体の担持体と反応させて(例えば、共有結合、イオン結合などを生じるように反応させて)、添加物または添加物の活性残基が固体の担持体上または固体の担持体内に固定化されるようにすることで達成してもよい。添加物またはその前駆物質は、吸収、吸着、キレート化、水素結合、捕捉(entrapment)、および化学成分(chemical entity)を固定化するためのその他の既知の技術のうちの少なくとも1つによって、固体の担持体に固定化されてもよい。使用される固定化方法は、固定化された添加物を、例えば、電解質および/または被検出/被測定成分(対象成分)および/またはその他の成分との間で何らかの相互作用が可能な状態にするものであるのが望ましい。
固定化された添加物は、例えば、特定の箇所(例えば、センサの入口部、作用極、その他の電極など)の近傍に配置されてもよい。これにより、(例えば、被検出/被測定ガス(対象ガス)やその他の成分との相互作用または反応を介して)当該固定化された添加物の効率を向上させることができる。少なくとも1種の添加物の固定化に、複数の固体の担持体が使用されてもよい。少なくとも1種の添加物は、多孔質マトリックス上または多孔質マトリックス内に固定化されてもよい。複数の実施形態において、少なくとも1種の添加物は、前述のように電解質を吸収する固体物質内またはこのような固体物質上に固定化される。上記の構成に加えて、または変形例として、少なくとも1種の添加物は、作用極および/またはその他の電極に固定化されてもよい。
前述したように、本発明にかかる電気化学式のガスセンサは、例えば、二極型、三極型、または多極型のシステムであってもよい。二極型のシステムは、1つの作用極(WE)と1つの対極(CE)とを備える。三極型のシステムは、さらに、参照極(RE)を備える。多極型のシステムには、保護電極またはさらなる作用極が設けられてもよい。複数の代表的な研究では、作用極の電位はほぼ一定に維持されている。しかしながら、作用極の電位を変化させてもよい。
電極は、例えば、Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、RuおよびRhの群から選択される電極触媒金属、これらの酸化物、これらの金属もしくは酸化物の混合物、またはカーボンを含むものであってもよい。センサの個々の電極の材料(電極材)は、互いに同一であっても異なっていてもよい。電極は、任意の好適な形状を有していてよい。複数の実施形態では、電極材が、ガス透過膜に塗布される。また、電極触媒材は、例えば、粉体の形態で、電解質(添加物を含んでいても含んでいなくてもよい)、すなわち、吸収されたイオン液体(添加物を含んでいても含んでいなくてもよい)に、直接混合されてもよい。電極触媒材を電解質に直接混合する場合、電極間の短絡を防止するために、電解質を吸収した粉体が粉体の形態の電極材の間に配されることに注意されたい。
センサ用のハウジングは、例えば、金属、またはその他の好適な材料で構成されたものであってもよい。イオン液体は、硫酸などの従来の電解質とは違って腐食性が弱いので、金属製のハウジングであっても腐食の問題は少ない。ハウジングの好適な材料として、ポリマーやプラスチックも挙げられる。
電解質が固体物質の粉体に吸収される場合、固体の粉体は、例えば、平均粒径が少なくとも5μm、少なくとも50μm、または少なくとも75μmであり;比表面積が少なくとも50m/g、少なくとも100m/g、または少なくとも150m/gであり;SiO含有量が少なくとも95重量%であるケイ酸塩であってもよい。「ケイ酸塩」という用語は、シリカゲルやシリケート(例えば、SIPERNAT(登録商標)シリカ粒子(Evonik Degussa GMBH社;独国エッセン市)やSIDENT(登録商標)シリカ(Evonik Degussa GMBH社;独国エッセン市))などのSiOの変種も含む。幾つかの実施形態において、前記ケイ酸塩は、純粋なSiO、アルモシリケート、またはケイ酸カルシウムである。比表面積の数値は、大幅に変動してもよい。例えば、好適な比表面積は、50m/gから500m/gである。幾つかの実施形態では、平均粒径が100μm、比表面積が190m/g、SiO含有量が少なくとも98重量%のケイ酸塩を、電解液の固体の担持体に用いた。
吸収された電解質を備えるセンサの他の実施形態では、電解液を、ガラス繊維の形態の不織繊維の固体物質(例えば、SiOなど)に吸収させた。
(電解液を実質的に吸収した)固体物質は、センサ内部において、床として、層構造状で、または圧縮形態で存在していてもよい。床構造または層構造は、センサを設計するにあたって融通が利く。圧縮は、複数の工程を経て行われてもよい。圧縮でペレットを形成する構成は、製造時に有利である。センサは、2つの電極間にペレットが位置決めされるように組み立ててもよい。組立品の全体を、センサ用のハウジングで圧縮するようにしてもよい。
電極は、センサ内に配置される前に、SiOと共に圧縮されてもよい。これにより、組立工程の数を減らすことができる。このような圧縮により、電極と電解質との間の接触を向上させることができ、センサの感度および応答時間に好適な効果をもたらす。
SiO系物質に対する電解質の比の数値は、幅広い範囲にわたってもよい。SiO系の固体物質に対する電解質の好適な比(重量部)は、例えば、1:2〜1:1である。電解質が過剰な場合であっても、実質的に乾燥した粉体が得られる(すなわち、電解質は実質的に吸収され、少なくとも90%、少なくとも95%、さらには、少なくとも99%が吸収される)。得られるペレットは、例えば、重量が約200mgであり、1/2〜2/3重量部が電解質であって1/2〜1/3重量部が固体物質である。
特許文献12、特許文献13、特許文献14、および特許文献15には、本発明にかかるセンサに使用するのに好適な擬固体電解質を組み込んだセンサ構造が開示されている。これらの文献に開示されたハウジングの構造および材料、ならびに擬固体電解質の構成および構造は、参照をもって本願に取り入れたものとする。
少なくとも1種の添加物は、例えば、電解質中に0.05〜15重量%含まれていてもよい。
有機添加物は、例えば、0.05〜5.0重量%含まれていてもよい。より詳細には、有機添加物は、例えば、0.05〜1.5重量%含まれていてもよい。無機添加物は、例えば、1〜12重量%含まれていてもよい。有機金属添加物は、例えば、0.05〜5.0重量%含まれていてもよい。より詳細には、有機金属添加物は、例えば、0.05〜1重量%含まれていてもよい。
本発明にかかるガスセンサは、このような添加物を、電解質を調製するうえでイオン液体に添加(混合)することにより、例えば、感度、応答時間、選択性、および堅牢性に関する性能を大幅に向上させることができる。
イオン液体は、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、およびグアニジニウムカチオンから選択される少なくとも1種のカチオンを有していてもよい。これらのカチオンは、置換されていなくてもよいし、あるいは、少なくとも1種のアリール基および/または少なくとも1種のC〜Cアルキル基によって置換されていてもよい。これらアリール置換基および/またはアルキル置換基は、それ自体が置換されていなくてもよいし、またはそれ自体がハロゲン、C〜Cアルキル基、ヒドロキシ基およびアミノ基のうちの少なくとも1種によって置換されていてもよい。幾つかの実施形態において、イオン液体は、イミダゾリウムカチオンおよびピリジニウムカチオンのうちの少なくとも1種を有しており、これらのカチオンは、置換されていなくてもよいし、または少なくとも1種のC〜Cアルキル基によって置換されていてもよい。
イオン液体は、例えば、ハロゲン化物アニオン(すなわち、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオンなど)、硝酸アニオン、亜硝酸アニオン、テトラフルオロボレートアニオン(テトラフルオロホウ酸アニオン)、ヘキサフルオロホスフェートアニオン(ヘキサフルオロリン酸アニオン)、ポリフルオロアルカンスルホネートアニオン(ポリフルオロアルキルスルホン酸アニオン)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドアニオン、アルキルサルフェートアニオン(硫酸アルキルアニオン)、アルカンスルホネートアニオン(スルホン酸アルキルアニオン)、酢酸アニオン、およびフルオロアルカン酸のアニオンの群から選択される少なくとも1種のアニオンを有していてもよい。
前記少なくとも1種のアニオンは、例えば、C〜Cアルキルサルフェートアニオン(硫酸C〜Cアルキルアニオン)、およびC〜Cアルカンスルホネートアニオン(スルホン酸C〜Cアルキルアニオン)の群から選択されるアニオンであってもよい。複数の実施形態において、イオン液体は、メチルサルフェートアニオン(硫酸メチルアニオン)、エチルサルフェートアニオン(硫酸エチルアニオン)、ブチルサルフェートアニオン(硫酸ブチルアニオン)、メタンスルホネートアニオン(スルホン酸メチルアニオン)、エタンスルホネートアニオン(スルホン酸エチルアニオン)、およびブタンスルホネートアニオン(スルホン酸ブチルアニオン)の群から選択される少なくとも1種のアニオンを有している。
幾つかの実施形態において、イオン液体は、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネートである。
様々なイオン液体の混合物を、例えば、様々な極性を電解質に付与するために使用してもよい。極性を調節することにより、特定の添加物の溶解を促進したり、電解質の吸水能の制御を容易にしたりすることができる。電解質の親水性は、検知極(SE)の三相境界に影響する。
様々な添加物の混合物を、電解質に添加(混合)してもよい。添加物の混合物は、互いに同じグループに属する複数の添加物の混合物(例えば、様々な有機添加物の混合物)であってもよい。様々な添加物の混合物は、互いに異なるグループに属する複数の添加物を含むもの(例えば、有機添加物と無機添加物との混合物)であってもよい。例えば、様々な添加物の混合物を使用することにより、センサの交差感度パターン(cross-sensitivity pattern)を、特定の要件に合致させることができる。
本発明にかかる電気化学式のガスセンサは、例えば、酸性ガス、塩基性ガス、中性ガス、酸化性ガス、還元性ガス、ハロゲンガス、ハロゲン蒸気および水素化物ガスのうちの少なくとも1種の検出/測定に使用可能である。例えば、センサは、F、Cl、Br、I、O、O、ClO、NH、SO、HS、CO、CO、NO、NO、H、HCl、HBr、HF、HCN、PH、AsH、B、GeH、またはSiHの検出/測定に使用可能である。
有機添加物の効果は、参照電位の安定化、およびpH値の安定化に由来していると思われる。このような安定化は、酸性の対象ガスに対して極めて有利である。
少なくとも1種の有機添加物は、例えば、イミダゾール、ピリジン、ピロール、ピラゾール、ピリミジン、およびグアニン(これらは、それぞれ、置換されていなくてもよいし、または少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されていてもよい)、ならびに尿酸、安息香酸、ポルフィリン、およびポルフィリン誘導体の群から選択されてもよい。複数の実施形態において、少なくとも1種の有機添加物は、イミダゾールおよびピリミジンの群から選択され、これら有機添加物は、置換されていなくてもよいし、または少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されていてもよい。
イオン液体系電解質が少なくとも1種の有機添加物を含んでいる電気化学式のガスセンサは、例えば、NH、SO、HS、H、HCl、HCN、または水素化物ガスの検出/測定に使用可能である。NH、SO、またはHSを検出/測定するセンサの幾つかの実施形態では、イオン液体系電解質は、イミダゾール、ピリジン、ピロール、ピラゾール、ピリミジン、およびグアニン(これらは、それぞれ、置換されていなくてもよいし、または少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されていてもよい)、ならびに尿酸、安息香酸、ポルフィリン、およびポルフィリン誘導体の群から選択される少なくとも1種の有機添加物を含む。複数の実施形態において、電気化学式のガスセンサは、NH、SO、またはHSを検出/測定するために使用され、イオン液体は、イミダゾールおよびピリミジン(これらは、それぞれ、置換されていなくてもよいし、または少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されていてもよい)の群から選択される少なくとも1種の有機添加物を含む。
有機塩基、例えば、イミダゾール、ピリジン、グアニン、これらの誘導体などを0.1〜15%添加(混合)することにより、酸性ガス、例えば、硫化水素、二酸化硫黄などに対するセンサの感度を約2倍に向上させることができる。さらに、そのようなセンサでは、酸性ガスに曝されたときの動作の安定性が、より大幅に向上している。これは、上市されている酸性ガス用のほぼ全てのガスセンサが酸性の電解質、例えば、硫酸などを使用している点を踏まえると、予想外の結果である。上記の添加物の効果は、二つの原理に由来すると考えられる。第一に、添加物を含まない電解質の場合と比べて参照電位に顕著なシフトが見受けられるが、これが、信号の安定化に寄与していると思われる。第二に、塩基系は緩衝剤として作用するので、酸性ガスの電解質への溶解を妨げられ、pHの変化による参照電位の偏移を防ぐことができると考えられる。
電解溶液は、二極型および/または三極型および/または三極型のセンサシステムであって電極材に例えば貴金属系触媒やカーボンを使用した古典的なクラーク電池式(例えば、図1Aを参照)のガスセンサのイオン導電体として機能する。
有機添加物は、イオン液体に、水溶液の形態で添加(混合)されてもよいし、イオン液体と共に溶融されてもよい。添加(混合)方法は、添加物の水溶性およびイオン液体の親水性に依存する。
添加物が、ガスセンサの検知極(SE)および参照極(RE)の電位差の測定値に対して与える影響と、センサ性能に対する影響とを比較すると、被測定ガスによって異なる結果が生じる。一例として、二酸化硫黄と塩素の両方に反応するセンサセルを用いた(表1を参照)。
Figure 2012510612
SOに対する反応については、イミダゾールを添加(混合)した場合、および尿酸を添加(混合)した場合の両方で、検知極と参照極との間のセンサ電位差の数値がより負になった。参照電位の増加がSOのセンサ感度の上昇の唯一の原因ではないように思われる。しかしながら、いずれの場合も、添加物により、センサ信号が安定化する(図2および図3を参照)。
また、本発明にかかるセンサの、長期間にわたる観察も行った。センサの最初の2週間の熟成期間のあいだも、添加物としてイミダゾールが添加されたセンサは、添加物を含まない対照センサに比べて著しく高い感度を示す。この効果は、観察期間が終了するまで続いている(図4を参照)。さらに、センサの曲線には順調な伸びが見られる(すなわち、ガスに曝されても、曲線は極端に下方変化しなかった)。
少なくとも1種の有機金属添加物は、例えば、有機金属ポルフィリン、および有機金属ポルフィリン誘導体の群から選択されてもよい。有機金属ポルフィリンは、例えば、メソ−アルキル置換基、β−アルキル置換基、およびアリール置換基から選択される少なくとも1つの置換基を有するポルフィリン、およびこれらの誘導体の群から選択されてもよい。有機金属ポルフィリン誘導体は、例えば、金属カチオンとしてMn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+またはPb2+を有する金属フタロシアニンの群から選択されてもよい。
イオン液体系電解質が少なくとも1種の有機金属添加物を含んでいる電気化学式のガスセンサは、例えば、CO、O、NO、NO、またはHの検出/測定に使用可能である。CO、O、NO、NO、またはHの検出用/測定用のセンサは、例えば、有機金属ポルフィリンおよび有機金属ポルフィリン誘導体の群から選択される少なくとも1種の有機金属添加物を含むイオン液体系電解質を含んでいてもよい。
イオン液体系電解質が少なくとも1種の有機金属添加物を含んでいる電気化学式のガスセンサの幾つかの実施形態では、当該ガスセンサは、CO、NO、NO、またはHの検出/測定に使用され、イオン液体は、金属カチオンとしてMn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+またはPb2+を有する金属フタロシアニンの群から選択される少なくとも1種の有機金属添加物を含む。
特定のガス(例えば、一酸化炭素など)に対するセンサの感度は、金属ポルフィリン誘導体を添加(混合)することによって大幅に向上させることができる。今まで、この効果は、半導体ガスセンサのみで見受けられるものであった。独国特許発明第19956302号明細書には、様々な種類のフタロシアニン誘導体がドープされた半導体ガスセンサが記載されている。この半導体材料では、センサをNOガスまたはNOガスに曝露した際に、電子脱出エネルギーの顕著な低下が見受けられる(これにより、検知極での導電率が大幅に上昇し、センサ信号が生成される)。
本明細書に記載したセンサの感度の向上は、導電率の上昇のみでは説明できない。というのも、使用される電極は、酸化物半導体ではなく、グラファイトや貴金属を含む電極だからである。
電気化学式のガスセンサの分野における既知の問題として、例えば、白金系電極を備えるセンサの、COに対する著しい交差感度(cross-sensitivity)が挙げられる。水素用センサも、白金系電極を用いて動作するので、従来のセンサ技術では、一酸化炭素の存在下で水素を検出することは不可能である。イオン液体系電解質に金属ポルフィリンを添加(混合)することにより、イオン液体へのガスの特異的な溶解度が上昇するので、センサの選択性が向上する。
前述したように、少なくとも1種の有機金属添加物を含むイオン液体は、古典的なクラーク電池式のガスセンサのイオン導電体または電解質として機能する。貴金属系電極またはカーボンが、二極型のシステムの検知極(SE)および対極(CE)に使用されてもよく、このシステムは、参照極(RE)を備えた三極型のシステムとされてもよい(あるいは、センサは、例えば、保護電極またはさらなる検知極を備えるものであってもよい)。有機金属添加物は、イオン液体に、水溶液の形態で添加(混合)されてもよいし、イオン液体と共に溶融されてもよいし、またはイオン液体中に懸濁されてもよい。添加(混合)方法は、添加物の水溶性、イオン液体の親水性、およびあらゆる二次反応に依存する。
イオン液体系電解質が少なくとも1種の無機添加物を含んでいる電気化学式のガスセンサの場合、無機添加物は、例えば、ハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されたハロゲン化アンモニウム、遷移金属塩、および鉛塩の群から選択されてもよい。遷移金属塩は、例えば、Mn2+の塩、Mn3+の塩、Cu2+の塩、Agの塩、Cr3+の塩、Cr6+の塩、Fe2+の塩、およびFe3+の塩の群から選択されてもよい。鉛塩は、例えば、Pb2+の塩であってもよい。幾つかの実施形態において、少なくとも1種の無機添加物は、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、塩化クロム(III)、クロム酸アルカリ、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、および硝酸鉛(II)の群から選択される。
イオン液体が少なくとも1種の無機添加物を含んでいる電気化学式のガスセンサは、例えば、F、Cl、Br、I、O、ClO、NH、H、HCl、HCN、または水素化物ガスの検出/測定に使用可能である。
複数のこのような実施形態において、センサは、Cl、Br、O、ClO、またはNHの検出/測定に使用され、イオン液体系電解質は、ハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されたハロゲン化アンモニウム、遷移金属塩、および鉛塩の群から選択される少なくとも1種の無機添加物を含む。遷移金属塩は、例えば、Mn2+の塩、Mn3+の塩、Cu2+の塩、Agの塩、Cr3+の塩、Cr6+の塩、Fe2+の塩、およびFe3+の塩の群から選択されてもよい。鉛塩は、例えば、Pb2+の塩であってもよい。幾つかの実施形態において、センサは、Cl、Br、O、ClO、またはNHの検出/測定に使用され、イオン液体系電解質は、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、塩化クロム(III)、クロム酸アルカリ、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、および硝酸鉛(II)の群から選択される少なくとも1種の無機添加物を含んでいる。
ハロゲン化アルカリおよび/またはハロゲン化アンモニウム類、例えば、LiI、NaBr、NRI(式中、Rは、H、メチル基、エチル基、ブチル基、またはこれらの組合せである)を、少ない割合(例えば、0.05〜15%)で添加(混合)することにより、ハロゲンガスやハロゲン蒸気に対するセンサの感度の、測定可能範囲の上昇を達成することができる。高アルカリのハロゲン化アルカリは、例えば、Clによって酸化され得る。以下のセンサ反応が考えられ得る:
被検出/被測定成分(対象成分)の部分的反応:
添加物との反応: Cl+2Br → Br+2Cl
センサ反応: Br+2e → 2Br
センサ反応が電解質中の塩の二次反応であるという事実は、対象ガスを変換する活性触媒が存在せずにカーボン導電体のみが存在する場合でも反応が生じるという観察結果によって裏付けられている。同様の結果(感度の向上と高い選択性)は、例えば、マンガン塩や銅塩が添加(混合)されたアンモニア用センサの場合にも見受けられる。遷移金属塩は、対象ガスと錯体(例えば、テトラミン銅)を形成することによって電位を偏移させ、センサ信号を生成するという可能性も考えられる。
無機添加物を使用する大きな利点は、センサの選択性にある。というのも、無機添加物により、ターゲットガスまたは対象ガスの特異的な検出反応が可能になるからである。様々な添加物を組み合わせることにより、古典的な電解質(電解液)のセンサシステム、または電解質にイオン液体のみを用いただけのシステムでは成し得なかった、種々の交差感度パターンを実現することができる。
前述したように、少なくとも1種の無機金属添加物を含むイオン液体は、古典的なクラーク電池式のガスセンサのイオン導電体として機能する。貴金属系電極またはカーボンが、例えば、二極型のシステムの検知極および対極の電極触媒材に使用されてもよい。また、このシステムは、参照極を備えた三極型のシステムとされてもよい(あるいは、センサは、例えば、保護電極またはさらなる検知極を備えるものであってもよい)。無機添加物は、イオン液体に、水溶液の形態で添加(混合)されてもよいし、またはイオン液体と共に溶融されてもよい。添加(混合)方法は、添加物の水溶性、イオン液体の親水性、およびあらゆる二次反応に依存する。
一例としてCl用センサの電解質基材に少なくとも1種の無機添加物を添加(混合)した場合、添加物を含む全てのセンサが、添加物を含まないことを除いて全く同一の構造のセンサよりも、対象ガスまたはターゲットガスに対して高い反応感度を示した(図5を参照)(さらに、金/カーボン(70:30)の電極を用いた場合のデータを表した以下の表2を参照されたい)。
また、添加物が添加(混合)されたセンサ群では、どのセンサにも一貫した感度の安定性の向上が見られた。無機添加物が添加(混合)されたセンサ群の感度分布と無機添加物が添加(混合)されていないセンサ群の感度分布とを比較すると、LiBrが添加(混合)された塩素用センサ群では、感度の分散度が有意に少ないことが分かる。このことは、両方のセンサ群の標準偏差および平均値を比較することによって裏付けされる(図6を参照)。
Figure 2012510612
検知極と参照極との間の電位差を考慮すると、センサの感度およびセンサの安定性には、何の相関性も見受けられない。
しかしながら、金/カーボンの電極を純粋なカーボン系の電極に置き代えても、センサは塩素ガスの検出を続ける。この結果から、塩素に対する反応には、検知極の触媒と塩素ガスとの反応のみでなく、電解質と塩素ガスとの二次反応も含まれることが示唆される。添加物としてのLiClの添加(混合)は、検出信号の目立った増加につながらなかった。特定の無機添加物または無機添加物の組合せを選択することにより、所望の検出効果が期待できる。
図1Aに、複数の実験で用いた、センサ用のハウジング2を備えるガスセンサ1を示す。センサ1内には、検知極(すなわち、作用極)3、参照極5、および対極6が設けられている。検知極3は、外部雰囲気に、ガス透過膜を介して流体的に接続されている。これらの電極は、セパレータ4を介して互いにイオン的に接続されている。セパレータ4は、前述のように電解質が含浸されたガラス繊維またはケイ酸塩構造体から製作されたものである。リザーバ空間7は、吸湿性の電解質を使用した場合に、水分を吸収することによって電解質漏れを生じないようにするための空間である。センサ1は、検出電子部品8に接続されており、検出電子部品8は、対象ガスまたはターゲットガスの存在下でセンサ電流を増幅し、検出信号を生成する。
図1Bに、複数の実験で用いた、センサ用のハウジング2を備えるガスセンサ1を示す。このガスセンサ1内には、作用極3a、参照極5、および対極6が設けられている。作用極3aは、外部雰囲気に、ガス透過膜3を介して流体的に接続されている。作用極3aは、触媒材/電極材の層と、SiO系の固体物質の粉体に吸収された電解質(例えば、添加物を含むイオン液体)とを有する。これらの電極は、電解質で飽和したガラス繊維またはケイ酸塩構造体で構成されるセパレータ4を介して電気的に相互接続されている。前述のように、少なくとも1種の添加物が、セパレータ4に固定化されていてもよいし、または少なくとも1種のその他の固体の担持体に固定化されていてもよい。また、そのような少なくとも1種のその他の固体の担持体は、作用極3aの触媒の近傍に配置されてもよい。この構成に加えて、または変形例として、少なくとも1種の添加物は、作用極3aおよび/またはその他の電極に固定化されてもよい。参照極5および対極6は、セパレータ4上で並んで配置されていてもよく、また、セパレータ4は作用極3aとは反対の側にある。補償空間(すなわち、リザーバ空間)7は、吸湿性の電解質を使用した場合に、水分の吸収を行えるようにするための空間である。センサ1は、電子的測定装置8に接続されており、電子的測定装置8は、作用極3aと参照極5との間の電位差を安定に維持し、かつ、対象ガスの存在下でセンサ電流を増幅して測定信号を生成する。
図1Cに、センサ用のハウジング2を備えるガスセンサ1の他の実施形態を示す。このガスセンサ1内には、作用極3a、参照極5、および対極6が設けられている。前述の構成と同じく、作用極3aは、外部雰囲気に、ガス透過膜3を介して流体的に接続されている。作用極3aは、触媒材/電極材の層と、SiO系の固体物質の粉体に吸収された電解質(例えば、添加物を含むイオン液体)とを有する。作用極3aと参照極5とは、電解質で飽和したガラス繊維またはケイ酸塩構造体で構成されるセパレータ4を介して電気的に相互接続されている。対極6は、参照極5および作用極3aに第2のセパレータ4bを介して電気的に接続されており、第2のセパレータ4bは参照極5と当該対極6との間に設けられている。対極6は、第2のセパレータ4b上に設けられており、参照極5とは反対の側である。前述の構成と同じく、補償空間7は、吸湿性の電解質を使用した場合に、水分の吸収を行えるようにするための空間である。前述の構成と同じく、センサ1は、電子的測定装置8に接続されており、電子的測定装置8は、作用極3aと参照極5との間の電位差を安定に維持し、かつ、対象ガスの存在下でセンサ電流を増幅して測定信号を生成する。
前述のように、図2は、イオン液体系電解質に添加物が添加(混合)されたセンサと、イオン液体系電解質に添加物が添加(混合)されていないセンサとの間の性能差を示したグラフである。尿酸を電解質に添加(混合)することにより、信号が安定化した。同図のグラフには、4ppmの塩素ガスに曝した場合の、イオン液体(1−エチル−3メチルイミダゾリウムメタンスルホネート)のみと、これと同一のイオン液体に尿酸系添加物が添加(混合)されたものとの比較結果が示されている。
図3は、添加物としてイミダゾールが電解質(1−エチル−3メチルイミダゾリウムメタンスルホネート)に添加(混合)されたセンサ群と、添加物が添加(混合)されていないセンサ群との間の性能差を比較したグラフである。添加物としてイミダゾールを使用することにより、センサの感度および安定性の向上が見受けられる。なお、いずれのセンサ群も、10ppmのSOガスに曝露した。
図4は、イミダゾール系添加物を含むイオン液体系電解質を備えるセンサ群と、添加物を含まないイオン液体系電解質を備えるセンサ群とを、長期にわたってモニタリングした実験結果を示すグラフである。イミダゾール類を添加(混合)したセンサ群は、添加物を添加(混合)していない対照センサ群に比べて、熟成期間(すなわち、最初の二週間)における感度がより高かった。添加物を添加(混合)したセンサ群の感度の向上は、モニタリング期間の全体にわたって見受けられた。さらに、モニタリング期間中、センサ曲線は安定していた(すなわち、センサ曲線は、長期間のガス曝露のあいだ、顕著に落ち込むことがなかった)。
図5は、無機添加物が添加(混合)されたセンサ群と、無機添加物が添加(混合)されていないセンサ群との間の性能差を示すグラフである。添加物としてLiBrが添加(混合)されたセンサ群は塩素ガスに対する感度がより高く、また、同一のイオン液体性電荷質を有するものの添加物が添加(混合)されていないセンサ群に比べて、各センサの信号の変動が小さい。図5の実験で使用したイオン液体は、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネートであった。いずれのセンサも、4ppmの塩素ガスに曝露した。
図6は、無機添加物(LiBr)が添加(混合)されたセンサ群と、無機添加物(LiBr)が添加(混合)されていないセンサ群との、塩素(4ppmの塩素ガス)検出時の信号の標準偏差の比較を示すグラフである。添加物が添加(混合)されたセンサ群の感度の標準偏差は、添加物が添加(混合)されていないセンサ群の感度よりも、有意に狭い範囲内に収まる。
図7は、臭化リチウム添加物とイミダゾール添加物とが添加(混合)された電解質を備えるセンサ群の性能比較を示すグラフである。これらの添加物により、(これらのような添加物が添加(混合)されていない電解質の場合に比べて)信号の安定化が得られる。電解質を調製するにあたって、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート(EMIM MeSO)に対し、臭化リチウム5%とイミダゾール1%とをそれぞれ、1:2の割合になるように混合した。次に、この混合物に、シリカゲルを2:1の割合になるように混合した。このようにして得られた粉体を、約1mmの厚さのディスクに加圧成形した。センサを、流量200L/時の空気に含まれる4ppmのClに曝露した。センサは、塩素に対して短い(速い)応答時間および高い感度を示した。センサ間の信号変動は小さく、また、信号対ノイズ比も優れていた。
図8は、添加物としてMnCl1%が添加(混合)された、EMIM MeSOを含む電解質を備えるNH用センサの性能を示すグラフである。電解液は、シリカゲルに吸収されていた。このセンサを、流量200L/時の空気に含まれる50ppmのNHに曝露した。
〔実施例1:Cl用センサ〕
本実施例のセンサアセンブリは、金(Au)とカーボン(C)(30:70)の混合物を含む検知極(SE)と、プラチナ製の対極(CE)と、プラチナ製の参照極(RE)とを備えるものであった(図1Aを参照)。これらの各電極は、ガス透過性のPTFE膜に塗布された。電極間には、ガラス繊維材料で構成された電解質が含浸されたセパレータを配置し、これにより、電極間のイオン導電性を確保し、電極間で短絡が生じるのを防いだ。センサは、図1AのようにREとCEを互いに並列に配置しなくても機能でき、あるいは、直列に配置されてもよいし、または互いに重なってもしくは互いに上下に配置されてもよい。
電解質はイオン液体を含み、このイオン液体は、添加物として尿酸1重量%が添加された1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート(EMIM MeSO)であった。この添加物は、予め100℃に加熱されたEMIM MeSOに固体の形態で投入された。透明の懸濁物を含まない溶液が得られた。
センサを、流量200L/時の空気に含まれる4ppmのClに曝露した。
その結果は、図2のグラフに示したとおりである。
〔実施例2:SO用センサ〕
本実施例のセンサは、実施例1のセンサと同様の方法で組み立てた。電解質のイオン液体はEMIM MeSOであり、添加物として(実施例1の尿酸の代わりに)イミダゾール1%を含んでいた。SEをAu/Pd系合金で構成したセンサ、SEをPtで構成したセンサのいずれにも、高い信頼性で機能した。センサは、流量200L/時の空気に含まれる10ppmのSOガスに曝露した。その結果は、図3のグラフに示したとおりである。
〔実施例3:Cl用センサ〕
本実施例のセンサは、実施例1のセンサと同様の方法で組み立てた。電解質のイオン液体はEMIM MeSOであり、10%のLiBrを含んでいた。このLiBrは、予め100℃に加熱したイオン液体に、結晶状態で投入し、透明の懸濁物を含まない溶液が得られるまで攪拌した。SEは、カーボンのみで構成されたものであった。センサを、流量200L/時の空気に含まれる4ppmのClに曝露した。その結果は、図5のグラフに示したとおりである。
〔実施例4:Cl用センサ(擬固体電解質)〕
本実施例の電気化学式のセンサの基本的構造は、図1Bの概略図に示したとおりである。作用極(WE)は、金(Au)とカーボン(C)の混合物を含んでいた。対極(CE)および参照極(RE)は、いずれも白金(Pt)を含んでいた。これらの各電極は、ガス透過性のPTFE膜に塗布された。電極間には、電解質で飽和されたシリカゲルのセパレータを配置し、これにより、電極間のイオン導電性を得ると同時に、電極間で短絡が生じるのを防いだ。センサは、図1CのようにREとCEを配置しても機能する。電解質は1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネート(EMIM MeSO)を含み、この1−エチル−3メチルイミダゾリウムメタンスルホネートには、添加物としてイミダゾール1重量%および臭化リチウム1重量%をそれぞれ添加(混合)した。各添加物は、予め100℃に加熱されたEMIM MeSOに固体の形態で投入された。透明の懸濁物を含まない溶液が得られた。この溶液に、シリカゲルを1:2の割合になるように混合した。得られた粉体は、タブレットプレスで1mmの厚さのディスクに加圧成形した。センサを、流量200L/時の空気に含まれる4ppmのClに曝露した。その結果は、図7に示したとおりである。
〔実施例5:SO用センサ(擬固体電解質)〕
本実施例のセンサの基本的構造は、実施例4のものと同様であった。実施例4のセンサと異なるのは、作用極を膜に塗布しなかった点である。触媒材および電解質の粉体を直接圧縮して電極とし、PTFE膜で覆った。センサを、流量200L/時の空気に含まれる10ppmのSOに曝露した。
〔実施例6:NH用センサ〕
本実施例のセンサの基本的構造は、実施例4のものと同様であった。実施例4のセンサと異なるのは、電解質を、MnCl系添加物1%を含むEMIM MeSOとした点である。この添加物は、予め100℃に加熱したイオン液体に、結晶状態で投入し、透明の懸濁物を含まない溶液が得られるまで攪拌した。この溶液に、シリカゲルを1:2の割合になるように混合した。得られた粉体は、タブレットプレスで1mmの厚さのディスクに加圧成形した。センサは、WEが金とカーボンの混合物を含むものである場合も、WEがカーボンのみを含むものである場合にも、センサは機能する。センサを、流量200L/時の空気に含まれる50ppmのNHに曝露した。その結果は、図8に示したとおりである。
前述の説明および添付の図面は、例示的な実施形態についてのものである。言うまでもなく、当業者であれば、前述の教示内容を参酌することにより、添付の特許請求の範囲(前述の説明の範囲ではなくて)を逸脱しない様々な変更、追加、および代替案に容易に想到し得る。請求項の均等の範囲内のあらゆる変更および変形は、特許請求の範囲に包含される。

Claims (42)

  1. 少なくとも1種のイオン液体を含む電解質を備える電気化学式のガスセンサにおいて、
    イオン液体が、少なくとも1種の有機添加物、少なくとも1種の有機金属添加物、または少なくとも1種の無機添加物を含む添加成分を有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  2. 請求項1において、
    前記イオン液体と電気的に接している少なくとも2つの電極、
    を備えており、
    前記複数の電極は、セパレータまたは空間を介して互いに離間されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  3. 請求項2において、前記複数の電極が、互いに独立して、同一または異なって、Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、Ru、およびRhの群から選択される金属、Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、Ru、およびRhの群から選択される金属の酸化物、これらの混合物、またはカーボンを含むことを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項において、添加成分を0.05〜15重量%有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項において、有機添加物を含む場合、当該有機添加物を0.05〜5.0重量%含んでいることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項において、無機添加物を含む場合、当該無機添加物を1〜12重量%含んでいることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項において、有機金属添加物を含む場合、当該有機金属添加物を0.05〜5重量%含んでいることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  8. 請求項1から7のいずれか一項において、イオン液体が、イミダゾリウムカチオン類、ピリジニウムカチオン類、およびグアニジニウムカチオン類から選択される少なくとも1種のカチオンを有し、前記カチオンは、置換されていてもよいし、またはアリール基およびC〜Cアルキル基のうちの少なくとも1種によって置換されていてもよく、前記アリール基およびC〜Cアルキル基は、それ自体置換されていなくてもよいし、またはハロゲン、C〜Cアルキル基、ヒドロキシ基およびアミノ基のうちの少なくとも1種によって置換されていてもよいことを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  9. 請求項1から8のいずれか一項において、イオン液体が、イミダゾリウムカチオン、C〜Cアルキルイミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、およびC〜Cアルキルピリジニウムカチオンのうちの少なくとも1種を有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  10. 請求項1から9のいずれか一項において、イオン液体が、ハロゲン化物アニオン、硝酸アニオン、亜硝酸アニオン、テトラフルオロボレートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、ポリフルオロアルカンスルホネートアニオン、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドアニオン、アルキルサルフェートアニオン、アルカンスルホネートアニオン、酢酸アニオン、およびフルオロアルカン酸のアニオンの群から選択される少なくとも1種のアニオンを有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  11. 請求項1から10のいずれか一項において、イオン液体が、C〜Cアルキルサルフェートアニオン、およびC〜Cアルカンスルホネートアニオンの群から選択される少なくとも1種のアニオンを有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  12. 請求項1から11のいずれか一項において、イオン液体が、メチルサルフェートアニオン、エチルサルフェートアニオン、ブチルサルフェートアニオン、メタンスルホネートアニオン、エタンスルホネートアニオン、およびブタンスルホネートアニオンの群から選択される少なくとも1種のアニオンを有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  13. 請求項1から12のいずれか一項において、イオン液体が、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムメタンスルホネートを有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  14. 請求項1から13のいずれか一項において、少なくとも1種の有機添加物が、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリジン、C〜Cアルキルピリジン、ピロール、C〜Cアルキルピロール、ピラゾール、C〜Cアルキルピラゾール、ピリミジン、C〜Cアルキルピリミジン、グアニン、C〜Cアルキルグアニン、尿酸、安息香酸、ポルフィリン、またはポルフィリン誘導体であることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  15. 請求項1から14のいずれか一項において、少なくとも1種の有機添加物が、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリミジン、およびC〜Cアルキルピリミジンから選択されることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  16. 請求項1から15のいずれか一項において、少なくとも1種の有機金属添加物が、有機金属ポルフィリン、および有機金属ポルフィリン誘導体の群から選択されることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  17. 請求項1から16のいずれか一項において、有機金属ポルフィリンが、少なくとも1つのメソ−アルキル置換基を有するポルフィリン、少なくとも1つのβ−アルキル置換基を有するポルフィリン、少なくとも1種のアリール置換基を有するポルフィリン、およびこれらの誘導体の群から選択されることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  18. 請求項1から17のいずれか一項において、有機金属ポルフィリンが、金属カチオンとしてMn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+またはPb2+を有する金属フタロシアニンであることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  19. 請求項1から18のいずれか一項において、少なくとも1種の無機添加物が、ハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、C〜Cアルキルハロゲン化アンモニウム、遷移金属塩、および鉛塩の群から選択されることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  20. 請求項1から19のいずれか一項において、遷移金属塩が、Mn2+の塩、Mn3+の塩、Cu2+の塩、Agの塩、Cr3+の塩、Cr6+の塩、Fe2+の塩、またはFe3+の塩であり、かつ、鉛塩が、Pb2+の塩であることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  21. 請求項1から20のいずれか一項において、少なくとも1種の無機添加物が、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、塩化クロム(III)、クロム酸アルカリ、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、および硝酸鉛(II)の群から選択されることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  22. 請求項1から21のいずれか一項において、電解質が、固体物質に実質的に吸収されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  23. 請求項1から22のいずれか一項において、添加成分の少なくとも一部が、固体の担持体に固定化されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  24. 請求項1から23のいずれか一項において、添加成分の少なくとも一部が、固体物質に固定化されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  25. 請求項1から23のいずれか一項において、添加成分の少なくとも一部が、前記複数の電極のうちの少なくとも1つに固定化されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  26. 請求項1から25のいずれか一項に記載の電気化学式のガスセンサの使用であって、酸性ガス、塩基性ガス、中性ガス、酸化性ガス、還元性ガス、ハロゲンガス、ハロゲン蒸気、および水素化物ガスの群から選択されるガスを検出/測定するための使用。
  27. 請求項26において、F、Cl、Br、I、O、O、ClO、NH、SO、HS、CO、CO、NO、NO、H、HCl、HBr、HF、HCN、PH、AsH、B、GeH、およびSiHの群から選択されるガスを検出/測定するための使用。
  28. 請求項26、27または28において、NH、SO、HS、H、HCl、HCN、および水素化物ガスの群から選択されるガスを検出/測定するための使用であり、イオン液体が、少なくとも1種の有機添加物を含んでいることを特徴とする、使用。
  29. 請求項26から28のいずれか一項において、NH、SO、およびHSの群から選択されるガスを検出/測定するための使用であり、イオン液体が、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリジン、C〜Cアルキルピリジン、ピロール、C〜Cアルキルピロール、ピラゾール、C〜Cアルキルピラゾール、ピリミジン、C〜Cアルキルピリミジン、グアニン、C〜Cアルキルグアニン、尿酸、安息香酸、ポルフィリン、およびポルフィリン誘導体の群から選択される少なくとも1種の有機添加物を含んでいることを特徴とする、使用。
  30. 請求項26から29のいずれか一項において、NH、SO、およびHSの群から選択されるガスを検出/測定するための使用であり、イオン液体が、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリミジン、およびC〜Cアルキルピリミジンの群から選択される少なくとも1種の有機添加物を含んでいることを特徴とする、使用。
  31. 請求項26または27において、F、Cl、Br、I、O、ClO、NH、H、HCl、HCN、および水素化物ガスの群から選択されるガスを検出/測定するための使用であり、イオン液体が、少なくとも1種の無機添加物を含んでいることを特徴とする、使用。
  32. 請求項26、27または28において、Cl、Br、O、ClO、およびNHの群から選択されるガスを検出/測定するための使用であり、イオン液体が、ハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、C〜Cアルキルハロゲン化アンモニウム、遷移金属塩、および鉛塩の群から選択される少なくとも1種の無機添加物を含み、前記遷移金属塩は、Mn2+の塩、Mn3+の塩、Cu2+の塩、Agの塩、Cr3+の塩、Cr6+の塩、Fe2+の塩、またはFe3+の塩であり、前記鉛塩は、Pb2+の塩であることを特徴とする、使用。
  33. 請求項26から29のいずれか一項において、Cl、Br、O、ClO、およびNHの群から選択されるガスを検出/測定するための使用であり、イオン液体が、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、塩化クロム(III)、クロム酸アルカリ、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、および硝酸鉛(II)の群から選択される少なくとも1種の無機添加物を含んでいることを特徴とする、使用。
  34. 請求項26または27において、CO、O、NO、NO、およびHの群から選択されるガスを検出/測定するための使用であり、イオン液体が、少なくとも1種の有機金属添加物を含んでいることを特徴とする、使用。
  35. 請求項26、27または31において、CO、O、NO、NO、およびHの群から選択されるガスを検出/測定するための使用であり、イオン液体が、有機金属ポルフィリンおよび有機金属ポルフィリン誘導体の群から選択される少なくとも1種の有機金属添加物を含んでいることを特徴とする、使用。
  36. 請求項26もしくは27、または請求項31から33のいずれか一項において、CO、NO、NO、およびHの群から選択されるガスを検出/測定するための使用であり、イオン液体が、金属カチオンとしてMn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+またはPb2+を有する金属フタロシアニンの群から選択される少なくとも1種の有機金属添加物を含んでいることを特徴とする、使用。
  37. 電気化学式のガスセンサであって、
    少なくとも1つの入口部を有するハウジングと、
    前記ハウジング内に設けられた少なくとも2つの電極と、
    前記少なくとも2つの電極と接した電解質と、
    を備える、電気化学式のガスセンサにおいて、
    前記電解質が、導電性イオン液体と、添加成分とを有しており、
    前記添加成分が、少なくとも1種の有機添加物、少なくとも1種の有機金属添加物、または少なくとも1種の無機添加物を含み、前記電解質が、固体物質に実質的に吸収されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  38. 請求項37において、前記固体物質が、平均粒径が少なくとも5μm、比表面積が少なくとも50m/g、SiO含有量が少なくとも95重量%のケイ酸塩の粉体を含むことを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  39. 請求項37または38において、前記固体物質が、平均粒径が100μm、比表面積が190m/g、SiO含有量が少なくとも98重量%のケイ酸塩の粉体であることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  40. 請求項34から36のいずれか一項に記載の電気化学式のガスセンサにおいて、前記固体物質が、不織ガラス繊維であることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  41. 請求項37から40のいずれか一項において、前記固体物質が、当該センサに、床として、層構造状で、または圧縮形態で存在していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  42. 請求項37から41のいずれか一項において、前記固体物質が、当該センサに圧縮形態で存在しており、かつ、前記少なくとも2つの電極がその中に加圧されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
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