JP6759001B2 - ガスセンサおよびガスセンサによるガス濃度測定方法 - Google Patents

ガスセンサおよびガスセンサによるガス濃度測定方法 Download PDF

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Description

本発明は被測定ガス中の所定ガス成分を検出するガスセンサに関し、特に、その検知電極における被毒の抑制に関する。
近時の排ガス規制の強化に伴い、排ガス中に含まれる炭化水素ガスやアンモニアなどの所定対象ガス成分の濃度を測定する要望が高まっている。係るガス濃度の測定に用いられるガスセンサのなかには、固体電解質を主構成材料とするセンサ素子の表面に保護層を備えるものがある。
センサ素子に設けられる保護層の役割としては、まず(1)リン(P)などを含む被毒物質のトラップが挙げられるが、これに加え、(2)素子表面に設けられた電極を構成する物質(特にPtやAuなどの貴金属)の蒸発防止、(3)被測定ガスのみを三相界面に到達させる分子ふるい、なども挙げられる。それら(1)〜(3)の役割を分担して担う複数の層がセンサ素子の表面に設けられた構成のガスセンサがすでに公知である(例えば、特許文献1ないし特許文献3参照)。
特開2002−71632号公報 特開2012−173147号公報 特開2006−38496号公報
ガスセンサが好適に動作するには、上述した(1)〜(3)が実現される必要があることから、センサ素子から保護層をなくすことは適切ではない。
また、特許文献2に開示されたガスセンサにおいては、電極保護層の上に形成する、トラップ層として機能する多孔質保護層の気孔率や気孔径を最適化することにより、被毒物質の確実なトラップと保護層の目詰まり抑制とが図られているが、ガスセンサ使用環境や運転状況によっては(例えば走行距離や使用場所などによっては)、その効果を十分に得ることが難しい場合もある。しかも、多孔質保護層に付着した被毒物質がその後の拡散で電極に到達して電極被毒が起こることも懸念される。すなわち、特許文献2に開示された技術を採用したとしても、使用環境や運転状況の変化で被毒物質の排出状況や特性が変化することに起因した、目詰まり等のリスクは依然として残る。
また、保護層で被毒物質をトラップする方式のガスセンサを被毒物質が少ない環境下で使用する場合、目詰まりは生じなかったとしても、保護層の粒子表面には少量とはいえ被毒物質が付着している。それゆえ、この状態で使用し続けると、保護層に付着している被毒物質が表面拡散によって近接する電極側に移動し、副次的な電極被毒が起こることがある。つまり、保護層で被毒成分をトラップできたとしても,保護層と電極とは近接しているので、物質移動の結果として電極が被毒することがある。
すなわち、被毒物質のトラップを電極に近接する保護層で行うこと自体に、電極被毒のリスクがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、センサ素子における電極の被毒が好適に抑制されたガスセンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、被測定ガス中の所定ガス成分を検知するための混成電位型のガスセンサであって、酸素イオン伝導性の固体電解質を構成材料とするセンサ素子を備え、前記センサ素子が、前記センサ素子の先端部に開口端を有し素子長手方向に延在する被測定ガス導入空間と、貴金属と酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなり、前記被測定ガス導入空間において前記開口端とは反対側に設けられた検知電極と、Ptと酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる基準電極と、前記センサ素子を加熱するヒータと、を備え、前記センサ素子が、前記ヒータによって、前記開口端と前記検知電極との間に前記検知電極よりも高温でかつあらかじめ特定または推定された被毒物質の融点よりも高温となる高温箇所が存在し、前記開口端から前記検知電極に向かう向きにおいて前記高温箇所から前記検知電極に至るまでの間で温度が低下するように加熱された状態で、前記検知電極と前記基準電極との間の電位差に基づいて前記所定ガス成分の濃度を求める、ことを特徴とする。
本発明の第2の態様は、第1の態様に係るガスセンサであって、前記検知電極を被覆する多孔質層である電極保護層、をさらに備えることを特徴とする。
本発明の第3の態様は、混成電位型のガスセンサにより被測定ガス中の所定ガス成分の濃度を測定する方法であって、前記ガスセンサが酸素イオン伝導性の固体電解質を構成材料とするセンサ素子を備え、前記センサ素子が、前記センサ素子の先端部に開口端を有し素子長手方向に延在する被測定ガス導入空間と、貴金属と酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなり、前記被測定ガス導入空間において前記開口端とは反対側に設けられた検知電極と、Ptと酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる基準電極と、前記センサ素子を加熱するヒータと、を備え、前記センサ素子の先端部を前記被測定ガスに接触させるとともに、前記基準電極を基準ガスと接触させた状態で、前記ヒータによって、前記センサ素子を、前記開口端と前記検知電極との間に前記検知電極よりも高温でかつあらかじめ特定または推定された被毒物質の融点よりも高温となる高温箇所が存在し、前記開口端から前記検知電極に向かう向きにおいて前記高温箇所から前記検知電極に至るまでの間で温度が低下するように加熱された状態で、前記検知電極と前記基準電極との間の電位差に基づいて前記所定ガス成分の濃度を求める、ことを特徴とする。
本発明の第1ないし第3の発明によれば、ガスセンサにより測定対象ガス成分の濃度を求める際、開口端から被測定ガス導入空間に侵入する被毒物質は、検知電極の配置位置までの間でトラップされるので、検知電極の被毒が好適に抑制される。それゆえ、当該ガスセンサを継続的に使用したとしても、被毒物質の影響による感度特性の劣化は生じないようになっている。
ガスセンサ100を示す図である。 センサ素子101を作製する際の処理の流れを示す図である。 センサ素子101における温度プロファイルを示す図である。 被毒物質の融点の推定に用いるガスセンサ200を示す図である。 被毒試験前後の電極保護層70の表面SEM像である。 ZnO−P系状態図である。 実施例に係るガスセンサ100について、温度プロファイル1を適用して感度特性を評価した結果を示す図である。 実施例に係るガスセンサ100について、温度プロファイル2を適用して感度特性を評価した結果を示す図である。 比較例に係るガスセンサ200について、温度プロファイル1を適用して感度特性を評価した結果を示す図である。 比較例に係るガスセンサ200について、温度プロファイル2を適用して感度特性を評価した結果を示す図である。 被毒試験後に感度特性を評価したガスセンサ100についての、電極保護層70の表面のSEM像である。 表2に示した2箇所の分析対象位置を示す図である。
<ガスセンサの構成>
図1は、本発明に係るガスセンサの実施の形態の例示である、ガスセンサ100を示す図である。
ガスセンサ100は、センサ素子101と、センサ素子101を含むガスセンサ100の動作を制御するコントローラ120とを、主として備える。
ガスセンサ100は、いわゆる混成電位型のガスセンサである。ガスセンサ100は、概略的にいえば、ジルコニア(ZrO)等の酸素イオン伝導性固体電解質たるセラミックスを主たる構成材料とするセンサ素子101の内部に設けた検知電極10と基準電極20との間に、混成電位の原理に基づいてそれぞれの電極近傍における測定対象たるガス成分の濃度の相違に起因した電位差が生じることを利用して、被測定ガス中の対象ガス成分の濃度を求めるものである。
より具体的には、ガスセンサ100は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関の排気管内に存在する排ガスを被測定ガスとし、該被測定ガス中の所定ガス成分(被検ガス成分)の濃度を、好適に求めるためのものである。なお、被検ガス成分が排ガス中の未燃炭化水素ガスである場合、未燃炭化水素ガスには、C、C、n−C8などの典型的な炭化水素ガス(化学式上、炭化水素に分類されるもの)に加えて、一酸化炭素(CO)も含むものとする。また、アンモニアなど、他のガス種が測定対象とされる態様であってもよい。係る場合において、コントローラ120によるガスセンサ100の制御は、内燃機関全体を制御するECU(電子制御装置)130からの制御指示のもとでなされる。
図1に示すセンサ素子101は、長尺の板状もしくは棒状をなしており、上述した検知電極10および基準電極20に加えて、被測定ガスガス導入空間30と、基準ガス導入空間40と、基準ガス導入層50とを、主に備える。
センサ素子101は、それぞれが酸素イオン伝導性固体電解質からなる第1固体電解質層1と、第2固体電解質層2と、第3固体電解質層3と、第4固体電解質層4と、第5固体電解質層5と、第6固体電解質層6との6つの層を、図面視で下側からこの順に積層した構造を有し、かつ、主としてそれらの層間あるいは素子外周面に他の構成要素を設けてなるものとする。なお、それら6つの層を形成する固体電界質は緻密な気密のものである。係るセンサ素子101は、例えば、各層に対応するセラミックスグリーンシートに所定の加工や電極および回路パターンの印刷などを行った後にそれらを積層し、さらに、焼成して一体化させることによって製造される。
ただし、ガスセンサ100がセンサ素子101をこのような6つの層の積層体として備えることは必須の態様ではない。センサ素子101は、より多数あるいは少数の層の積層体として構成されていてもよいし、あるいは積層構造を有していなくともよい。
以下の説明においては、便宜上、図面視で第6固体電解質層6の上側に位置する面をセンサ素子101の表面Saと称し、第1固体電解質層1の下側に位置する面をセンサ素子101の裏面Sbと称する。また、ガスセンサ100を使用して被測定ガス中の被検ガス成分の濃度を求める際には、センサ素子101の一方端部である先端部E1から少なくとも検知電極10を含む所定の範囲が、被測定ガス雰囲気中に配置され、他方端部である基端部E2を含むその他の部分は、被測定ガス雰囲気と接触しないように配置されるものとする。
検知電極10は、被測定ガスを検知するための電極である。検知電極10は、Auを所定の比率で含むPt、つまりはPt−Au合金と、ジルコニアとの多孔質サーメット電極として形成されてなる。検知電極10は、被測定ガス導入空間30内に、平面視略矩形状に設けられる。
被測定ガス導入空間30は、センサ素子101の先端部E1側に設けられた、開口端30eから素子長手方向に延在する内部空間である。被測定ガス導入空間30には、ガスセンサ100が内燃機関の排気管に取り付けられた状態において、測定対象ガス成分を含む被測定ガスが排気管から導入される。検知電極10は、係る被測定ガス導入空間30の先端部E1側からみて最奥部に(換言すれば、素子長手方向において開口端30eとは反対の位置に)設けられる。
図1に例示する場合であれば、センサ素子101の先端部E1の側において第5固体電解質層5の一部が外部と連通する空間とされる態様にて被測定ガス導入空間30が設けられてなる。より詳細には、被測定ガス導入空間30の図面視上部および下部は第4固体電解質層4と第6固体電解質層6とによって区画されており、側部は第5固体電解質層5によって区画されている。
なお、素子長手方向における被測定ガス導入空間30の長さは、センサ素子101の各部のサイズに応じて適宜に定められてよい。
検知電極10は、その構成材料たるPt−Au合金の組成を好適に定めることによって、それぞれ所定の濃度範囲について、被検ガス成分に対する触媒活性が不能化されてなる。つまりは、検知電極10での被検ガス成分の分解反応を抑制させられてなる。これにより、ガスセンサ100においては、検知電極10の電位が、被検ガス成分に対して選択的に、その濃度に応じて変動する(相関を有する)ようになっている。換言すれば、検知電極10は、被検ガス成分に対しては、それぞれ所定の濃度範囲において電位の濃度依存性が高い一方で、他の被測定ガスの成分に対しては電位の濃度依存性が小さいという特性を有するように、設けられてなる。
例えば、被検ガス成分が排ガス中の未燃炭化水素ガスである場合、検知電極10は、Au存在比が0.3〜2.5となるように形成されることで、およそ0ppmC〜4000ppmCという未燃炭化水素ガスの濃度範囲において電位の濃度依存性が顕著になるように設けられる。
なお、本明細書において、Au存在比とは、検知電極10を構成する貴金属粒子の表面のうち、Ptが露出している部分に対する、Auが被覆している部分の面積比率を意味している。本明細書においては、XPS(X線光電子分光法)により得られるAuとPtとについての検出ピークのピーク強度から、相対感度係数法を用いてAu存在比を算出するものとする。Ptが露出している部分の面積と、Auによって被覆されてなる部分の面積が等しいときに、Au存在比は1となる。
検知電極10を印刷により形成する際に用いる導電性ペーストは、Auの出発原料としてAuイオン含有液体を用い、該Auイオン含有液体を、Pt粉末と、ジルコニア粉末と、バインダーとを混合することによって作製することができる。なお、バインダーとしては、他の原料を印刷可能な程度に分散させることができ、焼成によりすべて焼失するものを適宜選べばよい。
Auイオン含有液体とは、Auイオンを含む塩もしくは有機金属錯体を、溶媒へ溶解させたものである。Auイオンを含む塩としては、例えばテトラクロロ金(III)酸(HAuCl)、塩化金(III)ナトリウム(NaAuCl)、二シアノ金(I)カリウム(KAu(CN))などを用いることができる。Auイオンを含む有機金属錯体としては、ジエチレンジアミン金(III)塩化物([Au(en)]Cl)、ジクロロ(1,10-フェナントロリン)金(III)塩化物([Au(phen)Cl]Cl)、ジメチル(トリフルオロアセチルアセトナト)金あるいはジメチル(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)金などを用いることができる。なお、NaやKなどの不純物が電極中に残留しない、取り扱いが容易である、あるいは溶媒へ溶解しやすい、などの観点からは、テトラクロロ金(III)酸やジエチレンジアミン金(III)塩化物([Au(en)]Cl)を用いることが好ましい。また、溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類の他、アセトン、アセトニトリル、ホルムアミドなどを用いることができる。
なお、混合は、滴下などの公知の手段を用いて行うことができる。また、得られた導電性ペースト中においては、Auはイオン(もしくは錯イオン)の状態で存在しているが、上述した作製プロセスを経て得られたセンサ素子101に備わる検知電極10においては、Auは主として単体あるいはPtとの合金の状態で存在している。
あるいは、検知電極用の導電性ペーストは、Ptの粉末にAuをコーティングしたコーティング粉末をAuの出発原料として作製するようにしてもよい。係る場合、当該コーティング粉末と、ジルコニア粉末と、バインダーとを混合することによって、検知電極用の導電性ペーストを作製する。ここで、コーティング粉末としては、Pt粉末の粒子表面をAu膜にて被覆してなる態様のものを用いるようにしてもよいし、Pt粉末粒子にAu粒子を付着させてなる態様のものを用いるようにしてもよい。
基準電極20は、センサ素子101の内部に設けられた、被測定ガスの濃度を求める際に基準となる平面視略矩形状の電極である。基準電極20は、Ptとジルコニアとの多孔質サーメット電極として形成されてなる。
より具体的には、基準電極20は、基準ガス導入空間40と連通する基準ガス導入層50内であって、センサ素子101を表面Saの側から平面視した場合にセンサ素子101の厚み方向(固体電解質層の積層方向)において検知電極10の下方位置となる位置に設けられる。
基準電極20は、気孔率が10%以上30%以下であり、厚みが5μm以上15μm以下であるように形成されればよい。また、基準電極20の平面サイズは、検知電極10と同程度でもよいし、検知電極10に比して小さくてもよい。
基準ガス導入空間40は、センサ素子101の基端部E2側に設けられた内部空間である。基準ガス導入空間40には、被検ガス成分の濃度を求める際の基準ガスとしての大気(酸素)が外部より導入される。
図1に例示する場合であれば、センサ素子101の基端部E2の側において第4固体電解質層4の一部が外部と連通する空間とされる態様にて基準ガス導入空間40が設けられてなる。より詳細には、基準ガス導入空間40の図面視上部および下部は第3固体電解質層3と第5固体電解質層5とによって区画されており、側部は第4固体電解質層4によって区画されている。
また、基準ガス導入層50は、基準ガス導入空間40に連通する態様にて形成されたアルミナからなる多孔質層である。図1に例示する場合であれば、第3固体電解質層3と第4固体電解質層4との間に基準ガス導入層50が設けられてなる。
ガスセンサ100が使用される際、基準ガス導入層50内に備わる基準電極20の周囲は絶えず、基準ガス導入空間40および基準ガス導入層50を通じて導入された大気(酸素)で満たされるようになっている。それゆえ、ガスセンサ100の使用時、基準電極20は、常に一定の電位を有してなる。
なお、基準ガス導入空間40および基準ガス導入層50は周囲の固体電解質によって被測定ガスと接触しないようになっているので、検知電極10が被測定ガスに曝されている状態であっても、基準電極20が被測定ガスと接触することはない。
基準電極20の電位が一定である一方で、検知電極10の電位は上述のように被検ガス成分の濃度に依存することから、検知電極10と基準電極20との間には、被検ガス成分の濃度に応じた電位差が生じるようになっている。係る電位差は、ガスセンサ100に備わる電位差計110によって測定される。
なお、図においては検知電極10および基準電極20と電位差計110との間の配線を、簡略化して示しているが、実際のセンサ素子101においては、基端部E2側の表面Saもしくは裏面Sbに図示しない接続端子がそれぞれの電極に対応させて設けられてなるとともに、それぞれの電極と対応する接続端子とを結ぶ図示しない配線パターンが表面Saおよび素子内部に形成されてなる。そして、検知電極10および基準電極20と電位差計110の間は、配線パターンおよび接続端子を通じて電気的に接続されてなる。
以降、電位差計110で測定される検知電極10と基準電極20との間の電位差をセンサ出力EMFもしくは単にEMFとも称する。また、検知電極10と、基準電極20と、両電極間に存在する固体電解質とを、検知セルと称することがある。すなわち、検知セルは、混成電位セルである。
センサ素子101はまた、電極保護層70を備える。電極保護層70は、少なくとも検知電極10を被覆しつつも自身は被測定ガス導入空間30に露出する態様にて設けられた、アルミナからなる多孔質層である。電極保護層70は、検知電極10を構成するPtおよびAuの蒸発を防止するとともに、被測定ガスのみを三相界面に到達させる分子ふるいとしても機能する。電極保護層70は、検知電極10への被測定ガスの到達を、事実上律速することのない態様(気孔径、気孔率、および厚み)にて、設けられてなる。
なお、電極保護層70は被測定ガス導入空間30に露出しているため、被測定ガスに曝されるが、電極保護層70は必ずしも、被毒物質による目詰まりを考慮して形成されてはいない。これは、後述する理由から、電極保護層70に被測定ガス中の被毒物質が付着することが、好適に抑制されているからである。換言すれば、本実施の形態に係るガスセンサ100においては、被毒物質からの保護という役割が不要である分、従来技術のようにセンサ素子の表面に設けられた電極を被毒物質から保護するべく設けられる保護層に比して、形成要件が緩和されている。
センサ素子101はさらに、ヒータ部80を備える。ヒータ部80は、ヒータ81と、ヒータ絶縁層82と、圧力放散孔83と、スルーホール84と、ヒータ電極85とを主として備える。
ヒータ81は、第2固体電解質層2と第3固体電解質層3とに上下から挟まれる態様にて形成されてなる。ヒータ81は、素子長手方向に対して蛇行するように(ミアンダ状に)設けられてなる。また、ヒータ81は、素子長手方向において、少なくとも先端部E1の近傍から検知セルの下方に至る範囲を含むように、配置されている。
第2固体電解質層2および第3固体電解質層3とヒータ81との間には、第2固体電解層2および第3固体電解質層3とヒータ81との電気的絶縁性を得る目的でヒータ絶縁層82が設けられている。ヒータ絶縁層82は例えばアルミナ等からなる。
ヒータ81は、センサ素子101の裏面Sb(図面視において第1固体電解質層1の下面)に設けられたヒータ電極85を通して外部から給電されることより発熱する。なお、係るヒータ電極85とヒータ81とは、ヒータ絶縁層82内部およびヒータ絶縁層82から裏面Sbに向けて貫通するスルーホール84内部に配設されたヒータリードによって電気的に接続されてなる。また、ヒータ81への給電は、ECU130からの制御指示のもと、コントローラ120によって制御される。
圧力放散孔83は、第3固体電解質層3を貫通し、ヒータ絶縁層82と基準ガス導入空間40とを連通するように形成されてなる部位であり、ヒータ絶縁層82内の温度上昇に伴う内圧上昇を緩和する目的で設けられてなる。
ガスセンサ100においては、被検ガス成分の濃度を求める際、ヒータ81が発熱することによって、センサ素子101の各部が動作に適した温度に加熱、保温されるようになっている。具体的には、検知セルは400℃以上600℃以下、好ましくは450℃以上550℃以下の温度T0に加熱される。また検知セルよりも先端部E1に近い側は、検知セルよりも高い温度に加熱される。ガスセンサ100においては、係る加熱温度が好適に実現されるように、検知セルの配置位置、ヒータ81の存在範囲、検知セルとヒータ81との配置関係、さらにはヒータ81による加熱態様が、定められる。ただし、それらの具体的な態様は一通りに限定されるわけではなく、種々のバリエーションが有り得る。センサ素子101における温度分布(温度プロファイル)については後述する。
以上のような構成を有するガスセンサ100においては、検知セルがヒータ81によって所定の温度T0に加熱される状況のもと、大気(酸素濃度一定)雰囲気下に配置されてなる基準電極20の電位は一定に保たれている一方で、検知電極10の電位は被測定ガス中の被検ガス成分に対して濃度依存性を有するものとなっている。これに起因して、検知電極10と基準電極20との間には、被検ガス成分の濃度に応じた電位差が生じる。そして、係る電位差がセンサ出力EMFとして、ガスセンサ100の動作を制御するコントローラ120に出力される。コントローラ120に与えられた出力値はさらにECU130に与えられ、ECU130が係る出力に基づく演算処理を行うことによって、センサ素子101近傍の被検ガス成分の濃度が求められる。すなわち、ECU130は、被検ガス成分の濃度を特定する濃度特定手段としても機能する。
被検ガス成分の濃度とセンサ出力EMFの間にはそれぞれ、一定の関数関係(これを感度特性と称する)が成り立つ。そこで、あらかじめ、それぞれの被検ガス成分の濃度が既知である相異なる複数の混合ガスを被測定ガスに用いてそれぞれについてセンサ出力EMFを測定することで、感度特性を実験的に特定し、ECU130に記憶させておく。ガスセンサ100を実使用する際には、被測定ガス中の被検ガス成分の濃度に応じて時々刻々変化するセンサ出力EMFの値がECU130において感度特性にあてはめられることで、被検ガス成分の濃度が求められる。これにより、被測定ガス中の被検ガス成分の濃度をほぼリアルタイムで求めることができる。
<センサ素子の製造プロセス>
次に、センサ素子101を製造するプロセスについて、その概要を説明する。概略的にいえば、センサ素子101は、その具体的構成の相違によらず、ジルコニアなどの酸素イオン伝導性固体電解質をセラミックス成分として含むグリーンシートからなる積層体を形成し、該積層体を切断・焼成することによって作製される。酸素イオン伝導性固体電解質としては、例えば、イットリウム部分安定化ジルコニア(YSZ)などが例示される。
図2は、センサ素子101を作製する際の処理の流れを示す図である。まず、パターンが形成されていないグリーンシートであるブランクシート(図示せず)を用意する(ステップS1)。具体的には、第1固体電解質層1、第2固体電解質層2、第3固体電解質層3、第4固体電解質層4、第5固体電解質層5、および、第6固体電解質層6に対応する6枚のブランクシートが用意される。ブランクシートには、印刷時や積層時の位置決めその他のための複数のシート穴が、あらかじめ設けられている。係るシート穴は、パンチング装置による打ち抜き処理などで、あらかじめ形成されている。なお、対応する層が被測定ガス導入空間30や基準ガス導入空間40や基準ガス導入層50を構成するグリーンシートの場合、該内部空間に対応する貫通部も、同様の打ち抜き処理などによってあらかじめ設けられる。また、センサ素子101の各層に対応するそれぞれのブランクシートの厚みは、全て同じである必要はない。
各層に対応したブランクシートが用意できると、それぞれのブランクシートに対して種々のパターンを形成するパターン印刷・乾燥処理を行う(ステップS2)。具体的には、検知電極10および基準電極20などの電極パターンや、検知電極10上に設ける電極保護層70を形成するためのパターンや、ヒータ81やヒータ絶縁層82を形成するためのパターンや、図示を省略しているヒータリード等の内部配線などを形成するためのパターンなどが印刷形成される。併せて、第1固体電解質層1に対しては、後工程において積層体を切断するときに切断位置の基準とされるカットマークも印刷される。
各々のパターンの印刷は、それぞれの形成対象に要求される特性に応じて用意したパターン形成用ペースト(導電性ペースト等)を、公知のスクリーン印刷技術を利用してブランクシートに塗布することにより行う。印刷後の乾燥処理についても、公知の乾燥手段を利用可能である。
パターン印刷が終わると、各層に対応するグリーンシート同士を積層・接着するための接着用ペーストの印刷・乾燥処理を行う(ステップS3)。接着用ペーストの印刷には、公知のスクリーン印刷技術を利用可能であり、印刷後の乾燥処理についても、公知の乾燥手段を利用可能である。
続いて、接着剤が塗布されたグリーンシートを所定の順序に積み重ねて、所定の温度・圧力条件を与えることで圧着させ、一の積層体とする圧着処理を行う(ステップS4)。具体的には、図示しない所定の積層治具に積層対象となるグリーンシートをシート穴により位置決めしつつ積み重ねて保持し、公知の油圧プレス機などの積層機によって積層治具ごと加熱・加圧することによって行う。加熱・加圧を行う圧力・温度・時間については、用いる積層機にも依存するものであるが、良好な積層が実現できるよう、適宜の条件が定められればよい。
上述のようにして積層体が得られると、続いて、係る積層体の複数個所を切断してセンサ素子101の個々の単位(素子体と称する)に切り出す(ステップS5)。切り出された素子体を、所定の条件下で焼成する(ステップS6)。すなわち、センサ素子101は、固体電解質層と電極との一体焼成によって生成されるものである。その際の焼成温度は、1200℃以上1500℃以下(例えば1365℃)が好適である。なお、係る態様にて一体焼成がなされることで、センサ素子101においては、各電極が十分な密着強度を有するものとなっている。
このようにして得られたセンサ素子101は、所定のハウジングに収容され、ガスセンサ100の本体(図示せず)に組み込まれる。
<センサ素子における温度プロファイルと被毒物質のトラップ>
次に、センサ素子101における被毒物質のトラップについて説明する。センサ素子101においては、概略、素子内の温度プロファイルを工夫することにより、被測定ガス導入空間30内で被毒物質をトラップするようになっている。
図3は、センサ素子101における温度プロファイルを示す図である。図3においては、被測定ガス導入空間30の先端部E1側における開口端30eの位置を原点とし、係る原点位置からのセンサ素子101の延在方向(素子長手方向)にX軸をとったときの、センサ素子101のX軸方向における温度Tのプロファイル(温度プロファイル)を示している。なお、検知電極10の配置位置をX=X0としている。検知電極10の配置位置は、検知電極10の重心位置にて表すものとする。
センサ素子101においては、上述したように、ヒータ81によって、検知電極10を含む検知セルが400℃以上600℃以下、好ましくは450℃以上550℃以下の温度T0に加熱される。つまりは、センサ素子101は、X=X0の位置がT=T0となるように加熱される。
加えて、センサ素子101は、図3に示すように、0≦X<X0の範囲において、つまりは、検知電極10よりも先端部E1側において、温度Tが最高温度Tmaxとなる箇所(X=Xmax)が存在するように、かつX=XmaxからX=X0にかけて温度Tが単調に減少するように、ヒータ81によって加熱される。ここで、T=Tmaxなる温度は、被毒物質の融点(あるいは融点の推定値もしくは推定範囲の上限値)T1(>T0)以上の任意の温度である。T1は適宜の方法で特定または推定されればよい。なお、Tmax=T1とされてもよい。
図3においては、X=X1から先端部E1側に向かってΔX1の範囲において、T≧T1が満たされており、当該範囲にT=Tmaxとなる箇所が存在している。なお、検知電極10よりも基端部E2側においてはT<T0となっている。
T=T1は少なくとも被毒物質の融点以上の温度であることから、T≧T1をみたす範囲においては、被毒物質は液体あるいは気体として存在することになる。そのため、ヒータ81による加熱によってセンサ素子101に上述のような温度プロファイルが与えられた場合、たとえ被毒物質が被測定ガス導入空間30に入り込んだとしても、当該被毒物質は、X≦X1なる第1の領域においてT≧T1なる温度に加熱されることでいったん液体あるいは気体とされた後、T<T1であるX>X1なる第2の領域において徐々に冷却され、X=X0に到達するまでの間に全て凝縮する。これにより、被毒物質は、X1≦X<X0の範囲において被測定ガス導入空間30を区画している(被測定ガス導入空間30の壁面をなしている)第4固体電解質層4、第5固体電解質層5、および第6固体電解質層6に付着する。図3においては、X=X1から基端部E2側に向かう所定範囲に被毒物質の付着によって付着領域REが形成された様子を例示している。
このことは、距離X1−X0が十分に確保されていれば、たとえ被毒物質が被測定ガス導入空間30に入り込んだとしても、検知電極10および電極保護層70にまでは到達せず、途中でトラップされることを意味する。係る場合、ガスセンサ100の使用を長時間継続したとしても、検知電極10への被毒物質の付着を原因とした測定精度の劣化が生じることはない。
実際には、T=T1となる位置は必ずしも明確ではないことから、T=Tmaxとなる位置X=Xmaxと検知電極10の配置位置X=X0との距離Xmax−X0を十分に確保することで、被測定ガス導入空間30の途中での被毒物質のトラップがなされるようにすればよい。
ただし、係る態様での被毒物質のトラップを実現可能な距離X1−X0あるいはXmax−X0の値は、温度プロファイルによっても異なるため、必ずしも一義的に特定されるものではなく、実験的にあるいは経験的に定められればよい。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、混成電位型のガスセンサを構成するセンサ素子に、先端部にて開口し素子長手方向に延在する被測定ガス導入空間を設け、かつ、係る被測定ガス導入空間の最奥側に検知電極を設けるようにする。そして、ガスセンサにより測定対象ガス成分の濃度を求める際には、開口端と検知電極との間に検知電極よりも高温でかつ被毒物質の融点よりも高温となる高温箇所が存在し、開口端から検知電極に向かう向きにおいて当該高温箇所から検知電極に至るまでの間で温度が単調に低下するという温度プロファイルが得られるように、センサ素子に備わるヒータにて加熱を行うようにする。これにより、開口端から被測定ガス導入空間に侵入する被毒物質は、検知電極の配置位置までの間でトラップされるので、検知電極の被毒が好適に抑制される。それゆえ、ガスセンサを継続的に使用したとしても、被毒物質の影響による感度特性の劣化が生じないようになっている。
(実験例:被毒物質の融点の推定)
被毒物質の融点T1の推定について例示する。図4は、係る推定に用いるガスセンサ200を示す図である。
ガスセンサ200は、センサ素子101が備えている第6固体電解質層6をセンサ素子201が有さず、それゆえ被測定ガス導入空間30が構成されず電極保護層70がセンサ素子201の外部に直接に露出している点を除いて、ガスセンサ100と同様の構成を有する。それゆえ、各構成要素についてはガスセンサ100の対応する構成要素と同一の符号を付してそれぞれの説明については省略する。
以下においては、被毒物質の主成分としてP(リン)を想定し、上述のような構成を有するガスセンサ200に対してリン被毒試験を行い、係る試験の結果に基づいて被毒物質の融点を推定する場合について、説明する。センサ素子201はセンサ素子101とは異なり第6固体電解質層6を備えていないので、被毒試験を行えば、少なくとも電極保護層70にはほぼ確実に被毒物質が付着することが想定される。
リン被毒試験は、ガスセンサ200をガソリンエンジン(排気量:1.8L)の排気管に設置し、ガソリン1Lに対し被毒物質としてエンジンオイル添加剤(潤滑油添加剤)を0.25mL混入した燃料を使用し、エンジンを70時間運転させることにより行った。
図5は、被毒試験前後の電極保護層70の表面SEM像である。図5(a)に示す試験前のSEM像においては、黒色に見える微細な気孔が多数分布していることが確認される。これに対し、図5(b)に示す試験後のSEM像においては、そのような気孔は確認されず、代わって、灰色および白色の被毒物質が一様に存在している様子が確認される。両者の対比から、試験後の電極保護層70においては、被毒物質による目詰まりが生じているものと判断される。
また、図5(b)において被毒物質は全体にのっぺりと(起伏なく平坦に)分布していることから、被毒物質はガラス状態で存在しているものと推測される。
さらに、被毒試験後の電極保護層70の表面を対象に、XPS分析を行った。XPS分析における分析条件は以下の通りである。
装置名:島津/KRATOS製 AXIS−HS;
X線源:モノクロAl;
管電圧、管電流:15kV、15mA;
レンズ条件:HYBRID(分析領域:600μm×1000μm);
電子線を照射しながら測定。
XPS分析における主たる検出元素とその存在比(単位:atm%)とを表1に示す。
表1に示した検出元素のうち、Al(アルミニウム)は電極保護層70に由来する元素であり、Zr(ジルコニウム)は検知電極10に由来する物質であると考えられる。よって、少なくともXPS分析の結果からは、被毒物質は、P(リン)、Zn(亜鉛)、Na(ナトリウム)をこの順に多く含んでいるものと判断される。さらには、図5(b)に示したSEM像をも考慮すると、電極保護層70に付着している被毒物質は主に、Pリッチ相にZnが混ざったガラス状の酸化物であり、Naもわずかに含んでいるものと判断される。
そこで、図6に示す既知のZnO−P系状態図(Katnack, F.L. et al., J. Electrochem. Soc. 1958, vol.105, no. 3, p125のFig.4)を参酌して、電極保護層70に付着している被毒物質の融点を推定した。推定の単純化のため、含有量が少ないNaについては考慮の対象から除外した。
まず、表1に示したXPS分析での検出結果によれば、被毒物質におけるPとZnとの原子数比は、P:Zn=14:4.7である。係る原子数比に基づけば、仮に、本来はガラス状であると推察される被毒物質においてPとZnとがそれぞれ、図6の状態図の対象である安定な酸化物PおよびZnOとして存在しているとした場合の両者のモル比は、P:ZnO=7:4.7となる。
係るモル比を図6の状態図に適合させるべく両者の総量に対するPの質量比に換算すると、Pの分子量は141.94であり、ZnOの分子量は81.41であることから、
/(P+ZnO)≒70wt%
となる。
図6の状態図によれば、Pが70wt%のところは、少なくとも600℃以上の範囲では液相となっている。このことと、被毒物質が実際にはガラス状であること、および、単相のP結晶の融点が360℃であることを併せ考えると、被毒試験によって電極保護層70に付着した被毒物質の融点T1は、360℃以上600℃以下であると推定される。
よって、ガスセンサ100を使用する際、被毒物質がPを主成分とすることが想定される場合、少なくともTmax≧600℃>T0(≧400℃)をみたすように温度T0およびTmaxを定めれば、被毒物質を被測定ガス導入空間30の途中においてトラップすることが可能となる。
(実施例および比較例)
実施例として、上述の実施の形態に係るガスセンサ100について、リン被毒試験の前後における感度特性(測定対象ガス成分の濃度に対するセンサ出力EMFの依存性)の評価を行った。また、比較例として、実験例で用いたガスセンサ200についても、リン被毒試験の前後における感度特性の評価を行った。リン被毒試験は、上述した実験例の場合と同じ条件で行った。なお、ガスセンサ100およびガスセンサ200ともに、X0=8.5mmであった。
感度特性の評価は、モデルガスを用いて行った。すなわち、測定対象ガス成分の濃度が既知であるモデルガス中にガスセンサ100または200を配置した状態におけるセンサ出力の取得を、モデルガス中における測定対象ガス成分の濃度を違えつつ行った。
モデルガスとしては、Cを測定対象ガス成分とするモデルガスAと、COを測定対象ガス成分とするモデルガスBの2種類を用意した。それぞれのモデルガスの成分は以下の通りである。
[モデルガスA]
:0ppm、50ppm、70ppm、100ppm、200ppm、300ppm、500ppm、700ppm、または1000ppm;
:10%;
O:5%;
:残余。
[モデルガスB]
CO:0ppm、100ppm、300ppm、500ppm、700ppm、1000ppm、または2000ppm;
:10%;
O:5%;
:残余。
また、実施例、比較例ともに、感度特性の評価は、温度T0とTmaxの組み合わせが相異なる2通りの温度プロファイルを適用して2度行った。それぞれの温度プロファイルにおける温度T0とTmaxの組み合わせは以下の通りである。
温度プロファイル1:T0=450℃、Tmax=600℃;
温度プロファイル2:T0=500℃、Tmax=650℃。
これらの温度プロファイルはいずれも、上述の実験例の結果より、T1≦600℃と推定されることを踏まえて定めている。なお、いずれの温度プロファイルにおいても、Xmax=3.0mmとなるようにした。
図7は、実施例に係るガスセンサ100について、温度プロファイル1を適用して感度特性を評価した結果を示す図であり、図8は、同じくガスセンサ100について、温度プロファイル2を適用して感度特性を評価した結果を示す図である。また、図9は、比較例に係るガスセンサ200について、温度プロファイル1を適用して感度特性を評価した結果を示す図であり、図10は、同じくガスセンサ200について、温度プロファイル2を適用して感度特性を評価した結果を示す図である。図7ないし図10のいずれにおいても、枝番(a)を付しているのが、測定対象ガス成分がCであるモデルガスAについての評価結果であり、枝番(b)を付しているのが、測定対象ガス成分がCOであるモデルガスBについての評価結果である。
図9および図10からわかるように、比較例に係るガスセンサ200の場合は、どのモデルガスと温度プロファイルの組み合わせにおいても、被毒試験の前後で感度特性に違いが生じた。
これに対し、図7および図8からわかるように、実施例に係るガスセンサ100の場合、モデルガスの種類によらず、また、適用した温度プロファイルによらず、被毒試験の前後で感度特性にほとんど違いはみられなかった。
また、図11は、被毒試験後に、モデルガスAを用い、温度プロファイル1を適用して感度特性を評価したガスセンサ100についての、電極保護層70の表面のSEM像である。係るSEM像は、感度特性評価後のガスセンサ100から第5固体電解質層5および第6固体電解質層6を除去し、第4固体電解質層4の上面および電極保護層70を露出させたうえで取得した。図11からは、図5(b)に示したSEM像において確認された被毒物質とみられる像が確認されなかった。
さらに、図11のSEM像を得た、第5固体電解質層5と第6固体電解質層6とを除去した後のガスセンサ100を対象に、XPS分析を行った。その結果を表2に示す。また、図12は、表2に示した2箇所の分析対象位置(A点およびB点)を示す図である。ただし、図12は、図示および理解の容易のため、各部のサイズおよび比率を実際のものとは違えている。図12に示すように、A点およびB点はそれぞれ、被測定ガス導入空間30の開口端30e(X=0)からX軸方向に距離Xa(=4.1mm)および距離Xb(=7.7mm)離れた位置である。A点は、被測定ガス導入空間30(図12においては本来の形成位置を破線にて示している)においてセンサ素子101の温度Tが最高温度TmaxとなるX=Xmaxよりも十分に奥の位置である。なお、A点は、X=X1よりも十分に奥であると推定される位置でもある。また、B点は、被測定ガス導入空間30においてA点よりもさらに奥の電極保護層70上の位置である。さらに、センサ素子101の幅Wは4.0mmであり、厚みは1.2mmであり、被測定ガス導入空間30の開口幅wは2.5mmであり、高さ(第5固体電解質層5の厚みでもある)は0.2mmである。また、開口端30eから電極保護層30までの最短距離(開口端30eから電極保護層30の図面視左端部までの距離)は7.5mmである。
A点とB点における分析結果を対比すると、A点では被毒物質の成分であるP、Zn、Naが検出されたが、B点では、これらの元素はいずれも検出されず、固体電解質層および電極保護層を構成する成分が検出されるのみであった。なお、Siは電極保護層に含まれる不純物である。これらの結果は、被毒試験に際して被測定ガス導入空間30に侵入した被毒物質は、被測定ガス導入空間30の最奥部に配置された検知電極10および電極保護層70に到達していない、ということを意味している。
以上に示した実施例の結果からは、実施例に係るガスセンサ100を動作させる際に、被測定ガス導入空間30の開口端30eと検知電極10との間に、被毒物質の融点よりも高温となる箇所から検知電極10に至るまでの間で温度が単調に低下するという温度プロファイルを設けるようにすれば、被測定ガス導入空間30に侵入した被毒物質は、最奥部に配置された検知電極10および電極保護層70に到達せず、それゆえ、ガスセンサ100の使用を継続したとしても、検知電極10および電極保護層70には感度特性に影響を与えるような被毒物質の付着は生じない、ということができる。
1〜6 第1〜第6固体電解質層
10 検知電極
20 基準電極
30 被測定ガス導入空間
30e (被測定ガス導入空間の)開口端
40 基準ガス導入空間
50 基準ガス導入層
70 電極保護層
81 ヒータ
82 ヒータ絶縁層
100、200 ガスセンサ
101、201 センサ素子
110 電位差計

Claims (3)

  1. 被測定ガス中の所定ガス成分を検知するための混成電位型のガスセンサであって、
    酸素イオン伝導性の固体電解質を構成材料とするセンサ素子を備え、
    前記センサ素子が、
    前記センサ素子の先端部に開口端を有し素子長手方向に延在する被測定ガス導入空間と、
    貴金属と酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなり、前記被測定ガス導入空間において前記開口端とは反対側に設けられた検知電極と、
    Ptと酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる基準電極と、
    前記センサ素子を加熱するヒータと、
    を備え、
    前記センサ素子が、前記ヒータによって、前記開口端と前記検知電極との間に前記検知電極よりも高温でかつあらかじめ特定または推定された被毒物質の融点よりも高温となる高温箇所が存在し、前記開口端から前記検知電極に向かう向きにおいて前記高温箇所から前記検知電極に至るまでの間で温度が低下するように加熱された状態で、前記検知電極と前記基準電極との間の電位差に基づいて前記所定ガス成分の濃度を求める、
    ことを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1に記載のガスセンサであって、
    前記検知電極を被覆する多孔質層である電極保護層、
    をさらに備えることを特徴とするガスセンサ。
  3. 混成電位型のガスセンサにより被測定ガス中の所定ガス成分の濃度を測定する方法であって、
    前記ガスセンサが酸素イオン伝導性の固体電解質を構成材料とするセンサ素子を備え、
    前記センサ素子が、
    前記センサ素子の先端部に開口端を有し素子長手方向に延在する被測定ガス導入空間と、
    貴金属と酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなり、前記被測定ガス導入空間において前記開口端とは反対側に設けられた検知電極と、
    Ptと酸素イオン伝導性を有する固体電解質とのサーメットからなる基準電極と、
    前記センサ素子を加熱するヒータと、
    を備え、
    前記センサ素子の先端部を前記被測定ガスに接触させるとともに、前記基準電極を基準ガスと接触させた状態で、前記ヒータによって、前記センサ素子を、前記開口端と前記検知電極との間に前記検知電極よりも高温でかつあらかじめ特定または推定された被毒物質の融点よりも高温となる高温箇所が存在し、前記開口端から前記検知電極に向かう向きにおいて前記高温箇所から前記検知電極に至るまでの間で温度が低下するように加熱したうえで、前記検知電極と前記基準電極との間の電位差に基づいて前記所定ガス成分の濃度を求める、
    ことを特徴とするガスセンサによるガス濃度測定方法。
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