JP5524231B2 - モノアルキルアンモニウムカチオン、ジアルキルアンモニウムカチオン、およびトリアルキルアンモニウムカチオンのうちの少なくとも1種を有するイオン液体系電解質系を備える電気化学式のガスセンサ - Google Patents

モノアルキルアンモニウムカチオン、ジアルキルアンモニウムカチオン、およびトリアルキルアンモニウムカチオンのうちの少なくとも1種を有するイオン液体系電解質系を備える電気化学式のガスセンサ Download PDF

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Description

関連出願
本願は、2008年12月1日付出願の独国特許出願第102008044240.2号の利益を主張する。この独国特許出願の開示内容は、参照をもって本願に取り入れたものとする。
ガスセンサの測定を担う基本的構成品は、電解質(すなわち、イオン導電体)を介して互いに接する少なくとも2つの電極を備えた電気化学セルである。当該セルの、周辺雰囲気に開放された側からは、被測定/被検出ガス(対象ガス)が前記複数の電極のうちの1つ(すなわち、作用極または検知極)に流入し、そこで電気化学的な変換を受ける。この変換によって生じた電流は、存在するガス量に比例する。その電流からは、例えば、アラーム(警告)の生成に利用可能な信号が生成される。電解質に関しては、様々な種類の電解質系が多数の文献に記載されている。硫酸は、最も普及している電解質の一つとされ、CO、HS、Oなどの一般的なガス用のセンサに使用されている。例えば、特許文献1を参照されたい。
また、一部の対象ガスは、中性の電気化学的媒体のみに対して十分な反応性を示すことから、電導度塩(支持塩)として中性または塩基性の無機塩を含む水系電解質が提案されている。例えば、特許文献2および特許文献3を参照されたい。
上記文献に記載された電解質系は吸湿性を有する(すなわち、周囲の環境から水分を吸収する)。吸湿性の電解質は、乾燥した環境または低湿の環境での使用に好適であり、セルの乾燥を遅らせることができる。しかしながら、高湿の環境で使用すると、吸湿性の電解質は水分を吸収し過ぎて、セルからの電解質漏れを引き起こす場合がある。典型的なセンサセルには、電解質漏れを防ぐための、電解質の充填空間の約5倍から約7倍の容積を有する余分な空間またはリザーバ空間(貯蔵用空間)が設けられている。このように大きなリザーバ空間を設けることは、センサセルの全体サイズを小型化するという一般的な目的に反する。
数多くのセンサでは、高湿の環境下での水分吸収を抑えるために、有機液(イオン導電性を確保するために電導度塩(支持塩)が混合されている)が電解質として使用されている。一例として、特許文献4を参照されたい。しかしながら、相対湿度の高い環境での利点は、低湿の環境および/または周辺温度が高い環境では不利になる。なぜなら、溶媒が気化し、かつ、その気化した溶媒は、周辺雰囲気から再吸収できずにセンサセルから回収不能に失われてしまうからである。
また、イオン液体(IL)が電解質として使用される場合がある。イオン液体は、融点が100℃未満の塩の液体として定義される。一部のイオン液体は、その塩様構造により、測定可能な蒸気圧を有さない。イオン液体の特性は、例えば、そのイオン液体の有機側鎖、アニオン及びカチオンの数や種類に依存し、大きく変化する。融点が−40℃未満のイオン液体も存在する。多くのイオン液体が、化学的及び電気化学的に安定しており、かつ、高いイオン導電性を示す。また、多くのイオン液体が、測定可能な吸湿性を有さない。これらの特性により、イオン液体は、電気化学式のガスセンサの優れた電解質の候補とされている。
ガスセンサにイオン液体を使用する初期の構成は、高濃度二酸化硫黄に関する用途のものであった。非特許文献1を参照されたい。ガスセンサの電解質にイオン液体を使用する構成は、例えば、特許文献5、特許文献6、特許文献7などにも記載されている。特許文献5には、イオン液体を電解質として使用することが全般的に記載されている。特許文献6には、イオン液体系電解質として高純度のイミダゾリウム塩やピリジニウム塩を使用することが開示されている。特許文献7には、拡散膜を持たない開放型のガスセンサの可能性が開示されている。特許文献8には、このような技術をセンサの小型化に応用することが記載されている。
数多くのガスセンサにおいて、イオン液体は、古典的な(水系)電解質に取って代わるものとして使用されている。しかしながら、イオン液体の化学的プロセスは、水系や有機系の化学的プロセスとは根本的に異なるため、その特性はあまり良く理解されていない。例えば、非特許文献2、非特許文献3などを参照されたい。
米国特許第3328277号明細書 米国特許第4474648号明細書 独国特許発明第4238337号明細書 米国特許第4169779号明細書 英国特許第2395564号明細書 米国特許第7060169号明細書 独国特許発明第102005020719号明細書 独国特許出願公開第102004037312号明細書
Cai et al., Journal of East China Normal University (Natural Science), article number 1000-5641 (2001 )03-0057-04 P. Wasserscheid, Angew. Chem. 2000, 1 12, 3926-3945 K.R. Seddon, Pure Appl. Chem. Vol. 72, No. 7, pp. 1391-1398, 2000
本発明の目的は、電解質としてイオン液体を備える電気化学式のガスセンサ及びその使用を提供することである。
一構成において、本発明にかかる電気化学式のガスセンサは、電解質としてイオン液体を備える。前記イオン液体は、モノアルキルアンモニウムカチオン、ジアルキルアンモニウムカチオン、およびトリアルキルアンモニウムカチオンの群から選択される少なくとも1種のカチオンを有する。前記カチオンの各アルキル基は、炭素数1〜4であってもよく、また、分岐鎖であってもまたは非分岐鎖であってもよい。また、カチオンがジアルキルアンモニウムカチオン及びトリアルキルアンモニウムカチオンである場合、当該カチオンの各アルキル基は、互いに同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。複数の実施形態において、各アルキル基の炭素数は2〜4である。
電気化学式のガスセンサの電解質は、例えば、固体物質に少なくとも90%程度吸収されていてもよいし、あるいは、吸収材を有していない電解質であってもよい。
複数の実施形態において、電気化学式のガスセンサは、さらに、前記イオン液体とイオン的に接触している少なくとも2つの電極を備えており、前記複数の電極は、少なくとも1つのセパレータまたは空間を介して互いに電気的に隔離されている。
前記複数の電極の各々は、例えば、(互いに独立して、かつ、同一または異なって)Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、Ru、およびRhの群から選択される少なくとも1種の金属、Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、Ru、およびRhの群から選択される金属の少なくとも1種の酸化物、これらの金属および/または金属の酸化物の混合物、またはカーボンを含んでいてもよい。
複数の実施形態において、少なくとも1種のカチオンはエチルアンモニウムカチオンである。
前記イオン液体は、例えば、硝酸アニオン、亜硝酸アニオン、テトラフルオロボレートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、ポリフルオロアルカンスルホネートアニオン、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドアニオン、アルキルサルフェートアニオン、アルカンスルホネートアニオン、酢酸アニオン、およびフルオロアルカン酸のアニオンの群から選択される少なくとも1種のアニオンを有する。
幾つかの実施形態において、前記イオン液体は硝酸エチルアンモニウムである。
幾つかの実施形態において、前記電解質は粉体の固体物質に吸収されており、当該粉体の固体物質は、平均粒径が少なくとも5μm、比表面積が少なくとも50m/g、SiO含有量が少なくとも95重量%のケイ酸塩である。
幾つかの他の実施形態において、前記電解質は、ガラス繊維である不織繊維の固体物質に吸収されている。
添加成分の少なくとも一部が、例えば、固体の担持体に固定化されていてもよい。添加成分の少なくとも一部が、例えば、固体物質に固定化されていてもよい。添加成分の少なくとも一部が、例えば、前記複数の電極のうちの少なくとも1つに固定化されていてもよい。
前記電解質は、例えば、有機添加物、有機金属添加物、および無機添加物のうちの少なくとも1種を含む添加成分を有していてもよい。添加成分は、例えば、電解質中に0.05〜15重量%含まれていてもよい。有機添加物が含まれる場合、当該有機添加物は、例えば、0.05〜5.0重量%含まれていてもよい。より詳細には、有機添加物が含まれる場合、当該有機添加物は、例えば、0.05〜1.5重量%含まれていてもよい。無機添加物が含まれる場合、当該無機添加物は、例えば、1〜12重量%含まれていてもよい。有機金属添加物が含まれる場合、当該有機金属添加物は、例えば、0.05〜5.0重量%含まれていてもよい。より詳細には、有機金属添加物が含まれる場合、当該有機金属添加物は、例えば、0.05〜1重量%含まれていてもよい。
複数の実施形態において、有機添加物は、例えば、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリジン、C〜Cアルキルピリジン、ピロール、C〜Cアルキルピロール、ピラゾール、C〜Cアルキルピラゾール、ピリミジン、C〜Cアルキルピリミジン、グアニン、C〜Cアルキルグアニン、尿酸、安息香酸、ポルフィリン、およびポルフィリン誘導体の群から選択されてもよい。
複数の実施形態において、有機金属添加物は、例えば、金属カチオンとしてMn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+またはPb2+を有する金属フタロシアニンおよびその誘導体の群から選択されてもよい。
複数の実施形態において、無機添加物は、例えば、ハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されたハロゲン化アンモニウム、Mn2+、Mn3+、Cu2+、Ag、Cr3+、Cr6+、Fe2+、またはFe3+の遷移金属塩、およびPb2+の鉛塩の群から選択されてもよい。
複数の実施形態において、無機添加物は、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、塩化クロム(III)、クロム酸アルカリ、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、および硝酸鉛(II)の群から選択される。
他の構成において、前述の電気化学式のガスセンサは、酸性ガス、塩基性ガス、中性ガス、酸化性ガス、還元性ガス、ハロゲンガス、ハロゲン蒸気、または水素化物ガスの検出/測定に使用される。
さらなる他の構成において、前述の電気化学式のガスセンサは、F、Cl、Br、I、O、O、ClO、NH、SO、HS、CO、CO、NO、NO、H、HCl、HBr、HF、HCN、PH、AsH、B、GeH、またはSiHの検出/測定に使用される。
3つの電極を備える電気化学式のガスセンサの一実施形態を示す概略図である。 3つの電極および擬固体電解質を備える電気化学式のガスセンサの一実施形態を示す概略図である。 3つの電極および擬固体電解質を備える電気化学式のガスセンサの他の実施形態を示す概略図である。 電解質として硝酸エチルアンモニウムを備える、4つのNH用センサのセンサ群のセンサ性能(経時的な信号変化)を示すグラフである。 電解質として硝酸エチルアンモニウムを備えるNH用センサの湿度依存性と、電解質として塩化リチウム水溶液(LiCl溶液)を備えるNH用センサの湿度依存性とを比較したグラフである。 電解質として硝酸エチルアンモニウムのみを備えるCl用センサのセンサ群のセンサ性能(経時的な信号変化)と、電解質としてヨウ化テトラブチルアンモニウムが添加(混合)された硝酸エチルアンモニウムを備えるCl用センサのセンサ群のセンサ性能とを比較したグラフである。
本明細書に記載された組成物、装置、システム、使用、方法、ならびにその特性および当該特性による利点については、添付の図面を用いて行う以下の詳細な説明を参酌することによって十分に理解することができる。
本明細書および添付の特許請求の範囲において、“a”、“an”および“the(前記、当該など)”の単数形は、特に明記しない限り、複数の意味も包含するものとする。つまり、“an additive(添加物)”という用語は、複数のそのような“additive”、および当業者に知られた複数の等価物などの意味を含む。さらに、“the additive(前記…添加物、当該…添加物)”という用語は、1種以上のそのような“additive”、および当業者に知られた複数の等価物などを指す。
電解質としてイオン液体またはイオン液体の混合物を使用した一部のガスセンサは、古典的な(水系)電解質系を用いたガスセンサに比べて、感度、応答時間、選択性、および堅牢性のセンサ性能が劣る。また、イオン液体系電解質の多くは、比較的高い粘度を示し、例えば、1種以上の添加物を組み込んだ際にゲル化の傾向を示す。例えば、イミダゾール系のイオン液体は、リチウム塩を組み込むとゲルを形成する。このようなゲル化は、電解質の導電率を低下させるので、センサの応答時間を延長させてしまう。
本発明にかかる電気化学式のガスセンサの複数の代表的な実施形態において、センサは、電解質としてイオン液体を備える。イオン液体は、モノアルキルアンモニウムカチオン、ジアルキルアンモニウムカチオン、およびトリアルキルアンモニウムカチオンの群から選択される少なくとも1種のカチオンを有する。幾つかの実施形態において、カチオンの各アルキル基は、炭素数1〜4であってもよく、分岐鎖であってもまたは非分岐鎖であってもよい。また、ジアルキルアンモニウムカチオン及びトリアルキルアンモニウムカチオンの場合、当該カチオンの各アルキル基は、互いに同一であってもよいし、異っていてもよい。複数の実施形態において、各アルキル基の炭素数は2〜4である。幾つかの実施形態では、少なくとも1種のカチオンがエチルアンモニウムカチオンである。
イオン液体として、アルキルアンモニウム系化合物が知られている。しかしながら、アルキルアンモニウム系化合物の多くは、電解質として望ましくない特性を示すことも知られている。例えば、低級アルキル基を有するアルキルアンモニウム系化合物(例えば、硝酸メチルアンモニウムなど)は、酸化性物質として知られている。硝酸メチルアンモニウムは、炭化水素と組み合わされることで、軍事用の爆発物として使用される。例えば、硝酸ジメチルアンモニウムは、TNT(トリニトロトルエン)の代替爆発物として使用されてきた。例えば、R. Haas, J. Thieme, Bestandsaufnahme von R[upsilon]stungsalt- lastverdachtsstandorten in der Bundesrepublik Deutschland, Volume 2, Explosivstofflexikon, 2nd Expanded Edition, UBA Texts 26/96, German Federal Environmental Agency (UBA) Berlin 1996を参照されたい。
驚くべきことに、発明者らは、モノアルキルアンモニウム系イオン液体、ジアルキルアンモニウム系イオン液体、およびトリアルキルアンモニウム系イオン液体を電気化学式のセンサに組み込むと、上記の望ましくない特性を示さないことを見出した。例えば、電解質としてセンサに組み込んだ硝酸メチルアンモニウムは、センサの構成品(例えば、高触媒能の白金黒など)と反応せず、また、取扱い時に危険が伴わない。他にも、驚くべきことに、これらのイオン液体は優れた流動性を有し、添加物が添加(混合)されてもゲル化しない(あるいは、わずかしかゲル化しない)。
幾つかの実施形態では、電解質のイオン液体が、硝酸アニオン、亜硝酸アニオン、テトラフルオロボレートアニオン(テトラフルオロホウ酸アニオン)、ヘキサフルオロホスフェートアニオン(ヘキサフルオロリン酸アニオン)、ポリフルオロアルカンスルホネートアニオン(ポリフルオロアルキルスルホン酸アニオン)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドアニオン、アルキルサルフェートアニオン(硫酸アルキルアニオン)、アルカンスルホネートアニオン(スルホン酸アルキルアニオン)、酢酸アニオン、およびフルオロアルカン酸(例えば、トリフルオロアセテート)のアニオンの群から選択される少なくとも1種のアニオンを有する。複数の実施形態では、イオン液体が硝酸エチルアンモニウムである。
幾つかの実施形態では、電解質が、様々なイオン液体の混合物を有している。様々なイオン液体の混合物を、例えば、様々な極性を電解質に付与するために使用してもよい。極性を制御または調節することにより、特定の添加物の溶解を促したり、電解質の吸湿性や吸水能の制御を容易にしたりすることができる。電解質の吸湿性は、作用極付近の三相境界に影響する。
電気化学式のガスセンサは、イオン液体系電解質と接している少なくとも2つの電極を備えていてもよく、これら複数の電極は、(例えば、セパレータまたは空間を介して)互いに電気的に隔離される。二極型のセンサシステム、三極型のセンサシステム及び多極型のセンサシステムが形成されてもよい。複数の代表的な実施形態では、二極型または三極型のシステムが形成される。二極型のシステムでは、1つの作用極(WE)と1つの対極(CE)とが設けられる。三極型のシステムの場合には、さらに、参照極(EE)が設けられる。多極型のシステムでは、センサは、保護電極または複数の作用極を備えていてもよい。電極は、例えば、Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、RuおよびRhの群から選択される金属、これらの金属の酸化物、これらの金属および/またはこれらの金属の酸化物の混合物、またはカーボンを含むものであってもよい。各電極の材料(電極材)は、互いに同一であっても異なっていてもよい。電極は、任意の好適な形状を有していてよい。複数の代表的な研究では、作用極の電位をほぼ一定に維持した。しかしながら、作用極の電位を変化させてもよい。
本発明にかかる電解質は、F、Cl、Br、I、O、O、ClO、NH、SO、HS、CO、CO、NO、NO、H、HCl、HBr、HF、HCN、PH、AsH、B、GeH、SiHなどのガスに対する電気化学式のガスセンサ用途に極めて好適である。
複数の実施形態において、電解質または電解質系は、有機添加物(例えば、有機化合物)および/または有機金属添加物(例えば、有機金属化合物)および/または無機添加物(例えば、無機化合物)のうちの少なくとも1種を含む添加成分を有している。少なくとも1種の添加物により、例えば、ガスセンサとしての感度、応答時間、選択性、および堅牢性といったセンサ性能を向上させることができる。
複数の実施形態において、前述した少なくとも1種の添加物は、イオン液体系電解質と混合されている。この添加物は、少なくとも一部が、当該イオン液体系電解質中に可溶化されてもよいし、および/または懸濁されてもよい。他の実施形態において、添加物は、固体の担持体に固定化されてもよいし、固体の担持体に組み込まれてもよいし、あるいは、固体の担持体の一部をなしてもよく、イオン液体系電解質と接触するように配されてもよい。本明細書において使用する「固定化」という用語は、物体が、別体の固体の担持体に付着することや、物体が、固体の担持体の一部または全体をなすことを指す。
固体の担持体への添加物の固定化は、例えば、添加物またはその前駆物質を固体の担持体と反応させて(例えば、共有結合、イオン結合などを生じるように反応させて)、添加物または添加物の活性残基が固体の担持体上または固体の担持体内に固定化されるようにすることで達成してもよい。添加物またはその前駆物質は、吸収、吸着、キレート化、水素結合、捕捉(entrapment)、および化学成分(chemical entity)を固定化するためのその他の既知の技術のうちの少なくとも1つによって、固体の担持体に固定化されてもよい。使用される固定化方法は、固定化された添加物を、例えば、電解質および/または被検出/被測定成分(対象成分)および/またはその他の成分との間で何らかの相互作用が可能な状態にするものであるのが望ましい。
固定化された添加物は、例えば、特定の箇所(例えば、センサの入口部、作用極、その他の電極など)の近傍に配置されてもよい。これにより、(例えば、被検出/被測定ガス(対象ガス)やその他の成分との相互作用または反応を介して)当該固定化された添加物の効率を向上させることができる。少なくとも1種の添加物の固定化に、複数の固体の担持体が使用されてもよい。少なくとも1種の添加物は、多孔質マトリックス上または多孔質マトリックス内に固定化されてもよい。複数の実施形態において、少なくとも1種の添加物は、前述のように電解質を吸収する固体物質内またはこのような固体物質上に固定化される。上記の構成に加えて、または変形例として、少なくとも1種の添加物は、作用極および/またはその他の電極に固定化されてもよい。
添加成分(すなわち、有機添加物および/または有機金属添加物および/または無機添加物のうちの少なくとも1種)は、例えば、0.05〜15重量%含まれていてもよい。複数の実施形態において、少なくとも1種の有機添加物は、0.05〜5.0重量%含まれている。より詳細には、複数の実施形態において、少なくとも1種の有機添加物は、0.05〜1.5重量%含まれている。複数の実施形態において、少なくとも1種の無機添加物は、1〜12重量%含まれている。複数の実施形態において、少なくとも1種の有機金属添加物は、0.05〜5.0重量%含まれている。より詳細には、複数の実施形態において、少なくとも1種の有機金属添加物は、0.05〜1重量%含まれている。
幾つかの実施形態において、少なくとも1種の有機添加物は、イミダゾール、ピリジン、ピロール、ピラゾール、ピリミジン、およびグアニン(これらは、それぞれ、置換されていなくてもよいし、または少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されていてもよい)、ならびに尿酸、安息香酸、ポルフィリン、およびポルフィリン誘導体の群から選択される。有機添加物の効果は、参照電位の安定化および/またはpH値の安定化に由来していると思われる。このような安定化は、例えば、酸性の対象ガスに対して有利である。
幾つかの実施形態において、少なくとも1種の有機金属添加物は、金属カチオンとしてMn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+またはPb2+を有する金属フタロシアニンおよびその誘導体の群から選択される。特定のガス(例えば、一酸化炭素など)に対するセンサの感度は、金属フタロシアニン類を添加(混合)することによって大幅に向上させることができる。今まで、感度の向上は、フタロシアニン誘導体がドープされた半導体ガスセンサのみで見受けられるものであり、このような構成は、作用極付近の導電率を向上させるものであった。しかしながら、本明細書に記載したセンサの感度の向上は、導電率の上昇のみでは説明できない。というのも、使用される電極は、酸化物半導体ではなく、グラファイト(カーボン)や貴金属を含む電極だからである。
電気化学式のガスセンサの分野における既知の問題として、白金系電極を備えるセンサの、COに対する著しい交差感度(cross sensitivity)が挙げられる。古典的なセンサ技術の水素用センサは白金系電極を備えたものであり、一酸化炭素の存在下で水素を測定することが事実上不可能である。金属フタロシアニン添加物の使用により、電解質のイオン液体へのガスの特異的な溶解度が上昇するので、センサの選択性の向上を促すことができる。
幾つかの実施形態において、少なくとも1種の無機添加物は、ハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されたハロゲン化アンモニウム、Mn2+の塩、Mn3+の塩、Cu2+の塩、Agの塩、Cr3+の塩、Cr6+の塩、Fe2+の塩、またはFe3+の塩の群から選択される遷移金属塩、およびPb2+の鉛塩の群から選択される。
複数の実施形態において、少なくとも1種の無機添加物は、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、塩化クロム(III)、クロム酸アルカリ、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、および硝酸鉛(II)の群から選択される。
ハロゲン化アルカリおよび/またはハロゲン化アンモニウム類、例えば、LiI、NRI(式中、Rは、H、メチル基、エチル基、ブチル基、またはこれらの組合せである)を、少ない割合(例えば、0.05〜15%)で添加(混合)することにより、ハロゲンガスやハロゲン蒸気に対するセンサの感度の、観測可能な上昇を達成することができる。高アルカリのハロゲン化アルカリは、例えば、Clによって酸化され得る。以下のセンサ反応が考えられ得る:
被検出/被測定成分(対象成分)の部分的反応:
添加物との反応: Cl+2Br → Br+2Cl
センサ反応: Br+2e → 2Br
この場合、上記反応は、電解質中の塩の二次反応である。
Cl用センサでは、イオン液体系電解質系に添加物を添加(混合)することにより、構造は同一であるが添加物を全く含まないイオン液体系電解質系のセンサに比べて、対象のClガスに対する感度が大幅に向上する。
無機添加物などの添加物を用いて感度を向上させることにより、ターゲットガスの特異的な検出反応が可能になる。様々な添加物を組み合わせることにより、古典的な電解質(非イオン液体系)のセンサシステム、または電解質にイオン液体のみを用いただけのシステムでは成し得なかった、種々の交差感度パターン(cross-sensitivity pattern)を実現することができる。
様々な添加物の混合物を、電解質に添加(混合)してもよい。添加物の混合物は、互いに同じグループに属する複数の添加物の混合物(例えば、様々な有機添加物の混合物)であってもよい。様々な添加物の混合物は、互いに異なるグループに属する複数の添加物を含むもの(例えば、有機添加物と無機添加物との混合物)であってもよい。様々な添加物の混合物を使用することにより、センサの交差感度パターンを、特定の要件に合致させることができる。
添加物は、イオン液体に、水溶液の形態で添加(混合)されてもよいし、イオン液体と共に溶融されてもよいし、またはイオン液体中に懸濁されてもよい。添加(混合)方法は、添加物の水溶性、イオン液体の吸湿性、および予測され得るあらゆる二次反応に依存する。
イオン液体は、単独でも、有機化合物および/または有機金属化合物および/または無機化合物の群から選択される少なくとも1種の添加物が添加(混合)されたイオン液体であっても、クラーク電池式のガスセンサのイオン導電体として機能する。二極型のシステムでは、作用極(WE)表面および対極(CE)表面は、例えば、前述のように貴金属またはカーボンを含んでいてもよい。電解質は、作用極(RE)を備えるセンサ(すなわち、三極型方式)の場合にも、またはセンサがさらなる電極を備える場合にも、前述の構成と同じくイオン導電体として機能する。
電気化学式のガスセンサについて、二種類の実施形態を研究した。一実施形態では、擬固体電解質を使用した。擬固体電解質を備える実施形態の場合、電解液を、粉体および/または不織繊維の固体物質(例えば、SiOなど)に吸収させた。他方の種類の実施形態では、吸収材を使用しなかった。このような「吸収材を有していない」実施形態では、電解質は、例えば、液体、固体、またはガラス様の形態で存在する。
本発明にかかるセンサは、ハウジングを備えていてもよく、このハウジングは、被検出ガスがセンサに進入するための少なくとも1つの開口部を有する。他の実施形態において、電極は、プリント基板に印刷されたものであってもよいし、可撓性の材料(例えば、布帛など)に印刷されたものであってもよい。
擬固体電解質を備える実施形態では、電解質が、前述のように固体物質(例えば、SiOなど)に実質的に吸収されている。本明細書において電解質の吸収との関連で用いる「実質的に」という用語は、イオン液体が存在し、かつ、少なくとも90%程度吸収されていることを指す。電解質は、少なくとも95%程度、さらには、少なくとも99%程度吸収されていてもよい。このような幾つかの実施形態において、電気化学式のガスセンサを、前述のように少なくとも1つの開口部を有するハウジングを備えるものとした。少なくとも2つの電極を、ハウジング内に配置し、電解質系(例えば、擬固体電解質を含む電解質系)を介してイオン的に相互接続させた。
電気化学式のガスセンサでは、そのセンサ性能が配置や向きに依存しないことが特に重要となる。配置非依存性は、電解液を例えばガラス繊維やケイ酸塩構造体などに固定化させた擬固体電解質を用いることによって改善される。擬固体電解質を用いることにより、センサから反応生成物や電解質が移動して検知箇所(例えば、作用極や参照極)に堆積するのを防ぐことができる。さらに、電極間の浸出過程による消耗も全くないので、センサセルの小型化に寄与することができる。擬固体電解質系は、例えば、米国特許第7145561号明細書、米国特許第7147761号明細書、米国特許第5565075号明細書、米国特許第5667653号明細書などに開示されている。これらの文献に開示された系は、従来の電解質を使用しながら応答時間の高速化や構造の小型化を可能にしている。
国際公開第2008/110830号パンフレットには、イオン液体系の擬固体電解質を使用する利点が記載されている。同文献には、担持材料に固定化されたイオン液体を備える電気化学式のセンサが開示されている。また、このイオン液体に含まれ得る、多数のアニオンおよびカチオンが記載されている。同文献に開示されたカチオンには、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオン、およびテトラアルキルホスホニウムカチオンが含まれる。同文献のセンサは、患者が吐いた息に含まれる気体を検出するのに使用でき、例えば、喘息の診断が可能である。このセンサは、サイクリックボルタンメトリー方式で動作する。サイクリックボルタンメトリー方式では、作用極の電位が、所定の上限値と下限値との間を一定速度で変化する。
擬固体電解質が使用される幾つかの実施形態では、電極材が、ガス透過膜に塗布されるか、または粉体の形態(すなわち、イオン液体を吸収した粉体の固体物質の形態)で電解質に直接混合される。電極材を擬固体電解質に直接適用(塗布)する場合、電極間の短絡を防止するために、電極材同士を、電解質の粉体を介在させて離間させるように注意されたい。
ハウジングは、金属、またはその他の好適な材料で構成されたものであってもよい。イオン液体は、硫酸などの従来の電解質とは違って腐食性が弱いので、金属製のハウジングであっても腐食の問題は少ない。ハウジングの好適な材料として、ポリマーやプラスチックも挙げられる。
複数の代表的な実施形態において、擬固体電解質を調製するうえで使用される粉体の固体物質は、平均粒径が少なくとも5μm、少なくとも50μm、または少なくとも75μm;比表面積が少なくとも50m/g、少なくとも100m/g、または少なくとも150m/g;SiO含有量が少なくとも95重量%のケイ酸塩である。「ケイ酸塩」という用語は、シリカゲルやシリケート(例えば、SIPERNAT(登録商標)シリカ粒子(Evonik Degussa GMBH社;独国エッセン市)やSIDENT(登録商標)シリカ(Evonik Degussa GMBH社;独国エッセン市))などのSiOの変種も含む。幾つかの実施形態において、前記ケイ酸塩は、純粋なSiO、アルモシリケート、またはケイ酸カルシウムである。比表面積の数値は、大幅に変動してもよい。例えば、好適な比表面積は、50m/gから500m/gである。幾つかの実施形態では、平均粒径が100μm、比表面積が190m/g、SiO含有量が少なくとも98重量%のケイ酸塩が使用される。
吸収された電解質を備えるセンサの他の実施形態では、電解液を、ガラス繊維の形態の不織繊維の固体物質(例えば、SiOなど)に吸収させた。
電解液を実質的に吸収した固体物質は、センサに、床(bed)として、層構造状で、または圧縮形態で存在していてもよい。床構造または層構造は、センサを設計するにあたって融通が利く。圧縮は、幾つかの工程を経て行われてもよい。圧縮でペレットを形成する構成は、製造時に有利である。センサは、2つの電極間にペレットが位置決めされるように組み立ててもよい。組立品の全体を、センサ用のハウジングで圧縮するようにしてもよい。
電極は、センサ内に配置される前に、SiOと共に圧縮されてもよい。これにより、組立工程の数を減らすことができる。
固体物質(例えば、SiOなど)に対する電解質の比の数値は、幅広い範囲にわたってもよい。SiO系の固体物質に対する電解質の好適な比(重量部)は、例えば、1:2〜1:1である。電解質が過剰な場合であっても、実質的に乾燥した粉体が得られる(すなわち、電解質は実質的に吸収され、少なくとも90%、少なくとも95%、さらには、少なくとも99%が吸収される)。得られるペレットは、例えば、重量が約200mgであり、1/2〜2/3重量部が電解質であって1/2〜1/3重量部が固体物質である。
米国特許第7145561号明細書、米国特許第5565075号明細書、米国特許第7147761号明細書、米国特許第5667653号明細書には、擬固体電解質を組み込んだセンサ構造が開示されている。これらの文献に開示されたハウジングの構造および材料、ならびに擬固体電解質の構成および構造は、本発明にも使用することができる。
前述の全ての実施形態において、電気化学式のガスセンサは、様々な測定方式(例えば、電流測定方式など)で動作させることができる。検出可能な対象ガスには、酸性ガス、塩基性ガス、中性ガス、酸化性ガス、還元性ガス、ハロゲンガス、ハロゲン蒸気、および水素化物ガスが含まれる。本発明にかかるセンサは、対象ガスの有無の定性的検出、および存在するガスの定量的測定の両方が可能である。
本発明にかかるセンサは、例えば、F、Cl、Br、I、O、O、ClO、NH、SO、HS、CO、CO、NO、NO、H、HCl、HBr、HF、HCN、PH、AsH、B、GeH、またはSiHの検出および/または測定に使用可能である。
図1に、センサ用のハウジング2を備える代表的なガスセンサ1を示す。このガスセンサ1内には、作用極3、参照極5、および対極6が設けられている。作用極3は、外部雰囲気に、ガス透過膜を介して流体的に接続されている。これらの電極は、前述のように電解液で飽和したガラス繊維またはケイ酸塩構造体で構成されるセパレータ4を介して物理的に隔離されているがイオン的に相互接続されている。前述のように、少なくとも1種の添加物が、セパレータ4に固定化されていてもよいし、または少なくとも1種のその他の固体の担持体に固定化されていてもよい。また、そのような少なくとも1種のその他の固体の担持体は、例えば、作用極3の触媒の近傍に配置されてもよい。この構成に加えて、または変形例として、少なくとも1種の添加物は、作用極3および/またはその他の電極に固定化されてもよい。補償空間7は、吸湿性の電解質を使用した場合に、水分の吸収を行えるようにするための空間である。センサは、測定電子システム8に接続されており、測定電子システム8は、例えば、(対象ガスの存在によって生じる)センサ電流を増幅して測定信号を生成することができる。
図2に、センサ用のハウジング12を備える他のガスセンサ11を示す。このハウジング12内には、作用極13a、参照極15、および対極16が設けられている。作用極13aは、外部雰囲気に、ガス透過膜13を介して流体的に接続されている。作用極13aは、触媒材/電極材の層と、SiO系の固体物質の粉体に吸収された電解質(例えば、添加物を含むイオン液体であっても添加物を含まないイオン液体であってもよい)とを有する。これらの電極は、電解質で飽和したガラス繊維またはケイ酸塩構造体で構成されるセパレータ14を介して物理的に隔離されているがイオン的に相互接続されている。参照極15および対極16は、セパレータ14上で並んで配置されていてもよく、また、セパレータ14は、作用極13aとは反対の側にある。補償空間17は、周囲の湿度が変化した場合に、水分の吸収を行えるようにするための空間である。センサ11は、測定電子システム18に接続されており、測定電子システム18は、作用極13aと参照極15との間の電位差を安定に維持し、かつ、(対象ガスの存在によって生じる)センサ電流を増幅して測定信号を生成することができる。
図3に、センサ用のハウジング12を備えるガスセンサ11の他の実施形態を示す。このガスセンサ11内には、作用極13a、参照極15、および対極16が設けられている。作用極13aは、外部雰囲気に、ガス透過膜13を介して流体的に接続されている。作用極13aと参照極15とは、前述のようにガラス繊維またはケイ酸塩構造体で構成される第1のセパレータ14aを介して物理的に隔離されているがイオン的に相互接続されている。第2のセパレータ14bが、参照極15と対極16との間に設けられている。第1のセパレータ14aおよび第2のセパレータ14bには、前述のように電解質が吸収されている。
図4に、電解質として硝酸エチルアンモニウムを備える、4つのNH用センサ群のセンサ性能を示す。センサ1〜4を、空気中に含まれる50ppmのNHに曝露した。
図5に、電解質として硝酸エチルアンモニウムを備えるNH用センサの湿度依存性と、電解質として塩化リチウム水溶液(LiCl溶液)を備えるNH用センサの湿度依存性とを、対象ガスが存在しない状態(すなわち、「電流ゼロ」条件下)で比較したものを示す。周囲の湿度を急速に変化させると、イオン液体系電解質を備えるセンサ群は測定可能な低い応答を示し、LiCl系電解質系を備えるセンサ群は過渡信号を生じる。図5の各曲線は、4つのセンサの平均値(AV)を表したものである。
図6に、電解質として硝酸エチルアンモニウムのみ(ILのみ)を備えるCl用センサ群と、電解質としてヨウ化テトラブチルアンモニウムが添加された硝酸エチルアンモニウム(IL+添加物)を備えるCl用センサ群との、2つのCl用センサ群のセンサ性能(いずれも平均値(AV))を比較したものを示す。添加物が添加されたセンサ群のセンサ性能は、測定可能範囲の向上を示す。
〔実施例1:NH用センサ〕
本実施例の電気化学式のガスセンサの基本的構造は、図1の概略図に示したとおりである。作用極(WE)、対極(CE)および参照極(RE)は、いずれもイリジウムを含んでいた。これらの各電極を、ガス透過性のPTFE膜に塗布した。電極間には、電解質で飽和したセパレータが配置され、これにより、電極間のイオン導電性を確保し、かつ、電極間で短絡が生じるのを防いだ。センサは、REとCEを互いに並んで配置しなくても機能でき、また、REとCEをセンサ内で長手方向の互いに異なる位置に配置しても機能できる(図3を参照のこと)。電解質は硝酸エチルアンモニウム(EtNHNO)とした。センサ群を、空気中の50ppmのNHに曝露した。(4つのセンサの)経時的なセンサ信号は、図4のグラフに示したとおりである。
〔実施例2:NH用センサ〕
[二種類のNH用センサの比較]
本実施例のセンサの基本的構造は、実施例1のセンサの構造とほぼ同じであった。一方のセンサ群は電解質として塩化リチウム水溶液(LiCl溶液)を備え、他方のセンサ群は電解質として硝酸エチルアンモニウム(イオン液体(IL))を備えていた。双方のセンサ群を、周囲の湿度の急速な変化に曝した。イオン液体系電解質を備えるセンサの(湿度変化に対する)応答は極めて小さかった。水系の電解質系は過渡信号を生成した。この過渡信号は、センサの使用時に、誤ったアラーム(誤警告、誤警報など)をトリガする恐れがあることを示唆している。実験結果は、図5のグラフに示したとおりである。各曲線は、4つのセンサからなる各センサ群の平均値(AV)を表している。
〔実施例3:Cl用センサ〕
本実施例のセンサの基本的構造は、実施例1のセンサの構造とほぼ同じであるが、WE、REおよびCEを、金とカーボンとの混合物を多孔質のPTFE膜に塗布したものとした。一方のセンサ群では、電解質として硝酸エチルアンモニウムのみ、すなわち、イオン液体のみ(ILのみ)を使用した。このセンサ群のセンサ性能を、電解質としてヨウ化テトラブチルアンモニウムを添加した硝酸エチルアンモニウム(IL+添加物)を備えるセンサ群のセンサ性能と比較した。添加物を添加したセンサ群のセンサ性能は大幅な向上を示した。この実験結果は、図6のグラフに示したとおりである。
前述の説明および添付の図面は、例示的な実施形態についてのものである。言うまでもなく、当業者であれば、前述の教示内容を参酌することにより、添付の特許請求の範囲(前述の説明の範囲ではなくて)を逸脱しない様々な変更、追加、および代替案に容易に想到し得る。請求項の均等の範囲内のあらゆる変更および変形は、特許請求の範囲に包含される。

Claims (22)

  1. 電解質としてイオン液体を備える電気化学式のガスセンサにおいて、
    イオン液体が、モノアルキルアンモニウムカチオン、ジアルキルアンモニウムカチオン、およびトリアルキルアンモニウムカチオン(トリメチルアンモニウム系カチオンを除く)の群から選択される少なくとも1種のカチオンを有しており、
    前記カチオンの各アルキル基は、炭素数1〜4であり、分岐鎖であってもよくまたは非分岐鎖であってもよく、
    さらに、ジアルキルアンモニウムカチオン及びトリアルキルアンモニウムカチオンの各アルキル基は、互いに同一または異なることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  2. 請求項1において、各アルキル基の炭素数が2〜4であることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  3. 請求項1または2において、電解質が、固体物質に少なくとも90%程度吸収されているか、または吸収材を有していないことを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項において、さらに、
    前記イオン液体とイオン的に接触している少なくとも2つの電極、
    を備えており、
    前記複数の電極は、少なくとも1つのセパレータまたは空間を介して互いに電気的に隔離されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項において、前記複数の電極の各々が、互いに独立して、同一または異なって、Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、Ru、およびRhの群から選択される少なくとも1種の金属、Cu、Ni、Ti、Pt、Ir、Au、Pd、Ag、Ru、およびRhの群から選択される金属の少なくとも1種の酸化物、これらの混合物、またはカーボンを含むことを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項において、少なくとも1種のカチオンが、エチルアンモニウムカチオンであることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項において、イオン液体が、硝酸アニオン、亜硝酸アニオン、テトラフルオロボレートアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、ポリフルオロアルカンスルホネートアニオン、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドアニオン、アルキルサルフェートアニオン、アルカンスルホネートアニオン、酢酸アニオン、およびフルオロアルカン酸のアニオンの群から選択される少なくとも1種のアニオンを有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  8. 請求項1から7のいずれか一項において、イオン液体が、硝酸エチルアンモニウムであることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  9. 請求項1から8のいずれか一項において、さらに、
    前記電解質が吸収された粉体の固体物質、
    を備えており、
    前記粉体の固体物質が、平均粒径が少なくとも5μm、比表面積が少なくとも50m/g、SiO含有量が少なくとも95重量%のケイ酸塩であることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  10. 請求項1から9のいずれか一項において、前記電解質を吸収した不織繊維の固体物質がガラス繊維であることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  11. 請求項1から10のいずれか一項において、電解質が、有機添加物、有機金属添加物、および無機添加物のうちの少なくとも1種を含む添加成分を有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  12. 請求項1から11のいずれか一項において、添加成分を、電解質中に0.05〜15重量%有していることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  13. 請求項1から12のいずれか一項において、有機添加物を含む場合、当該有機添加物は0.05〜5.0重量%含まれ、無機添加物を含む場合、当該無機添加物は1〜12重量%含まれ、有機金属添加物を含む場合、当該有機金属添加物は0.05〜5.0重量%含まれていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  14. 請求項1から13のいずれか一項において、有機添加物が、イミダゾール、C〜Cアルキルイミダゾール、ピリジン、C〜Cアルキルピリジン、ピロール、C〜Cアルキルピロール、ピラゾール、C〜Cアルキルピラゾール、ピリミジン、C〜Cアルキルピリミジン、グアニン、C〜Cアルキルグアニン、尿酸、安息香酸、ポルフィリン、およびポルフィリン誘導体の群から選択されることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  15. 請求項1から14のいずれか一項において、有機金属添加物が、金属カチオンとしてMn2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+またはPb2+を有する金属フタロシアニンおよびその誘導体の群から選択されることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  16. 請求項1から15のいずれか一項において、無機添加物が、ハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、少なくとも1種のC〜Cアルキル基で置換されたハロゲン化アンモニウム、Mn2+、Mn3+、Cu2+、Ag、Cr3+、Cr6+、Fe2+、またはFe3+の遷移金属塩、およびPb2+の鉛塩の群から選択されることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  17. 請求項1から16のいずれか一項において、無機添加物が、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化アンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、塩化クロム(III)、クロム酸アルカリ、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、および硝酸鉛(II)の群から選択されることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  18. 請求項11から17のいずれか一項において、添加成分の少なくとも一部が、固体の担持体に固定化されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  19. 請求項11から18のいずれか一項において、添加成分の少なくとも一部が、固体物質に固定化されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  20. 請求項11から18のいずれか一項において、添加成分の少なくとも一部が、前記複数の電極のうちの少なくとも1つに固定化されていることを特徴とする、電気化学式のガスセンサ。
  21. 請求項1から17のいずれか一項に記載の電気化学式のガスセンサであって、酸性ガス、塩基性ガス、中性ガス、酸化性ガス、還元性ガス、ハロゲンガス、ハロゲン蒸気、または水素化物ガスを検出/測定するために使用される電気化学式のガスセンサ。
  22. 請求項18に記載の電気化学式のガスセンサであって、F、Cl、Br、I、O、O、ClO、NH、SO、HS、CO、CO、NO、NO、H、HCl、HBr、HF、HCN、PH、AsH、B、GeH、またはSiHを検出/測定するために使用される電気化学式のガスセンサ。
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