JP2012505973A - 高Tgを有するポリマーから得られる繊維またはフォイル、ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

高Tgを有するポリマーから得られる繊維またはフォイル、ならびにそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択され高Tを有する少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイルの製造方法であって、(aa)溶液の重量を基準にして、少なくとも45重量%のポリマーと、溶液の重量を基準にして少なくとも20重量%の、ポリマーに対する少なくとも1種類のハロゲン非含有有機溶媒(S1)とを含む溶液を提供するステップと;(bb)溶液をノズルから押し出すステップと;(cc)凝固浴であって、(cc1)ポリマーが不溶性である少なくとも1種類の液体(L1)と、場合により(cc2)有機溶媒(S1)と同一または異種である、ポリマーに対する少なくとも1種類の有機溶媒(S2)とを含む凝固浴中に溶液を導入して、繊維またはフォイルを形成するステップとを含む方法に関する。本発明は、さらに、この方法によって得られた繊維またはフォイル、ならびに特定の多孔度の特徴および/または機械的性質を有する繊維またはフォイルに関する。
【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、記載内容全体があらゆる目的で本明細書に参照により援用される2008年10月17日に出願された米国仮特許出願第61/106,177号明細書の優先権の利益を主張する。
本発明は、高Tを有する、場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイル、特に高Tを有する重縮合ポリマーから得られた繊維またはフォイル、ならびにそれらの製造方法に関する。
高い伸びおよび/または高強度(以下では「高テナシティ」とも記載する)である、高Tポリマーの長繊維の製造、たとえば溶液紡糸法によるポリ(アリールエーテルスルホン)の製造は、材料が弱く、脆く、および高多孔質の繊維を形成する傾向を有するために、非常に困難である。実際、高多孔度であるために、これらの材料は膜の成分として使用されている。しかし周知の繊維は非常に脆く、繊維の破断時伸びが<10%である。その結果、これらの繊維は、製織および/または糸通しなどの必要な繊維の後処理に使用することができない。
他方、溶融押出による官能化高Tポリマーからの繊維の製造は、それらのポリマーが反応性であるために非常に困難となる。前記溶融押出中、反応性末端基が消費され、ポリマー粘度が大幅に増加することがある。場合によっては、このために繊維の製造が、特に商業的に適切な高い生産速度では、不可能になる。
英国特許第1134961号明細書には、有機溶媒中のポリアリールスルホンから実質的になる溶液を、5〜90体積%の有機溶媒と、ポリアリールスルホンが不溶性であり前記溶媒が混和性となる95〜10体積%の液体とからなる凝固浴中で湿式紡糸するステップを含む、ポリアリールスルホンのスレッドの製造方法が開示されている。好ましい一実施形態において、有機溶媒はクロロホルムであり、紡糸溶液中のポリマー濃度はクロロホルム100ml当たり15〜40グラム(すなわち、約9〜21重量%)である。好ましくは、凝固浴から取り出し、依然として湿潤状態にあるときに、スレッドに対して延伸処理が、好都合には100〜300%で行われる。さらに、紡糸されたポリ(アリールスルホン)は、クロロホルム中の1重量%溶液に対して30℃において測定される相対粘度が、好ましくは1.6〜4.2の範囲内となる。実施例1においては、ポリアリールスルホンエーテル(ビスフェノール−Aと4,4’−ジクロロジフェニルスルホンから製造された)の溶液を、20オリフィス直径80μmの紡糸口金から11m/分の速度、60体積%のEtOHおよび40体積%のCHClを含有する20℃の凝固浴中に紡糸した。長さ100cmの凝固浴から取り出された後、繊維は長さ40cmの浴中においてEtOHで洗浄された。湿潤状態の繊維は、異なる速度で回転する2つのロールの間で200%だけ延伸された。
1967年の英国特許第1134961号明細書に開示される繊維は、実質的に多孔質であり非常に弱い。したがって、これまでのところ商業的用途は存在しない。
DD特許第233385 A1号明細書は、繊維産業において使用される繊維型製品として好適な、複合材料または膜としての平面状または管状形状を製造するための、多孔質ポリマー体の製造方法に関する。多孔質ポリマー成形物は、ポリマー溶液、好ましくはアクリロニトリルポリマーまたはコポリマーの凝固によって製造され、1〜60重量%のポリマーが添加剤によって置換され、微細分散した添加剤は、溶媒に対して不溶性および非膨潤性であり、成形物中に残留する。最先端技術の説明において、ポリスルホン類が簡潔に言及されている。溶液中の添加剤およびポリマーの合計濃度は、5〜25重量%の間であり、ポリマー対添加剤の比とは独立して、ポリマーおよび添加剤のそれぞれの記載の濃度に対する溶媒の濃度は、5〜25重量%の範囲内で一定である。この発明は、技術的に簡単な多孔質体の製造方法の提供を目的としており、この多孔質体は中空空間の、熱的および機械的に抵抗性の系を有する。
欧州特許出願公開第1 627 941 A1号明細書には、第1の多孔質層と、それに対して同心円状に配置された隣接する第2の多孔質層とを有する繊維であって、前記第1の多孔質層は粒子材料を含み、前記第2の多孔質層はポリマー材料を含み、層の細孔は、流体が少なくとも透過性である繊維が開示されている。好ましいポリマー材料は、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン−コ−ビニルアルコール、ポリビニリデンフルオリド、およびセルロースエステル類である。
欧州特許出願公開第1 627 941 A1号明細書の実施例1においては、9.5重量%のポリ(エーテルスルホン)、24重量%のポリエチレングリコール、4.5重量%のPVP、6.8重量%の乾燥Sepharose FF(34μm)、6重量%の水、および49.2重量%のN−メチルピロリドン(NMP)を混合することによって、均一ポリマー溶液1が調製された。さらに、16重量%のポリエーテルスルホン、38.75重量%のN−メチルピロリドン、および6.5重量%の水を混合することによって、均一ポリマー溶液2が調製された。両方の溶液が、チューブインオリフィス型紡糸口金から同時に押し出された。45mmの空隙を通過した後、未完成の二重層繊維が水浴中に入り、そこで相分離が起こった。
国際公開第03/097221 A1号パンフレットは、補強のための支持材料を有する中空繊維膜、その製造、およびその製造のための紡糸口金に関する。22ページおよび23ページの実施形態1において、ポリマーとしてのポリエーテルスルホンおよび添加剤としてのPVP(ポリビニルピロリドン)をNMP中に溶解させることによって、未希釈紡糸溶液が調製された。こうして調製された未希釈紡糸溶液の粘度は25℃において2,000cpsであった。水とNMPとの混合物が内部凝固溶液として使用され、DTY(延伸撚糸(draw twisting yarn))が補強支持体として使用された。未希釈紡糸溶液、内部凝固溶液、および補強支持体は、水とNMPとの混合物が使用された外部凝固溶液に同時に吐出された。
紡糸口金と外部凝固溶液との間の距離は10cmであり、凝固槽の温度は30℃であった。
米国特許出願公開第2006/0099414 A1号明細書は、機能性多孔質繊維に関する。その実施例2においては、NMP中で、30重量%のポリスルホン(UDEL 3500)を溶解させ、それを30重量%のスチレン−ジビニルベンゼン型陽イオン交換樹脂(Amberlite IR−120)と混合することによって、ポリスルホン中空繊維が製造された。この分散液は、チューブインオリフィス型紡糸口金(OD=2.1およびID=1.0mm)から水浴(16〜18℃)中に押し出され、そこで相分離が起こった。紡糸速度は0.35m/分であった。
米国特許第6,248,267 B1号明細書は、フィブリル系繊維の製造方法に関し、フィルム形成性を有する高分子ポリマーが溶媒中に溶解したポリマー溶液(たとえばポリ(エーテルスルホン)、41欄および42欄の実施例40参照)が、紡糸口金オリフィスから混合セル中に押し出され、同時に、ポリマー溶液の吐出軸の方向に流れるように、高分子ポリマーの気体チェース(gas chase)中の凝固剤流体が混合セル中に噴霧され、高分子ポリマーが混合セル中で凝固し、フィブリル系繊維が形成される。
これらの多数の試みにもかかわらず、高Tポリマー、たとえばポリ(アリールエーテルスルホン)類から溶融紡糸繊維を製造するのは、これらのポリマーからは、低強度および低破断時伸びから明らかなように、一般に弱く脆い繊維が製造されるという点で、依然として問題である。フォイルの製造に関しても同じことが言える。他方、溶融紡糸繊維は一般に、もはや一切の反応性基、たとえばヒドロキシル基またはアミノ基を有さない。
したがって本発明の目的の1つは、これらの問題を克服することができる繊維および/またはフォイル、ならびにそれらの製造方法を提供することである。
したがって、本発明は、第1の態様において、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択され高Tを有する、少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイルの製造方法であって、
(aa)溶液の重量を基準にして、少なくとも45重量%、好ましくは少なくとも48重量%、より好ましくは少なくとも50重量%のポリマーと、溶液の重量を基準にして少なくとも20重量%の、ポリマーに対する少なくとも1種類のハロゲン非含有有機溶媒(S1)とを含む溶液を提供するステップと;
(bb)溶液をノズルから押し出すステップと;
(cc)凝固浴であって
(cc1)ポリマーが不溶性である少なくとも1種類の液体(L1)と、場合により
(cc2)有機溶媒(S1)と同一または異種である、ポリマーに対する少なくとも1種類の有機溶媒(S2)と、
を含む凝固浴中に溶液を導入して、繊維またはフォイルを形成するステップと;
を含む方法を提供する。
本明細書において使用される場合、用語「繊維」および「フォイル」は、広く解釈すべきである。
したがって、用語「繊維」は、1つの寸法(以下では「長さ」とも記載する)が他の2つの寸法よりもかなり大きい全ての型に関連している。好ましくは、用語「繊維」は、長さが、長さに垂直の最大寸法より少なくとも10倍、好ましくは少なくとも100倍、さらにより好ましくは少なくとも10000倍、最も好ましくは少なくとも1,000,000倍程度大きい型を含んでいる。
本明細書において使用される場合、用語「繊維」は中実繊維および中空繊維を含むものとする。さらに繊維および中空繊維は、すべての層が高Tポリマーのポリマーを含むわけではない数層を含むことができる。中空繊維は、厳密な意味ではコアを有さないが、2つの末端が互いに接続されたフォイルと類似している。したがって、本明細書において使用される場合、用語「コア」は、中実繊維のコア、ならびに中空繊維またはフォイル中の高Tポリマーを含む層のコアを意味するものとする。
したがって、本明細書において使用される場合、用語「フォイル」は、2つの寸法が残りの第3の寸法(第3の寸法は「厚さ」とも記載される)よりかなり大きい全ての型を含むものとする。したがって、フォイルという用語は、フィルム、シート、および積層体を含んでいる。フォイルは均一な場合も不均一な場合もある。さらに、フォイルは2つ以上の層を含むことができる。
本発明の方法、ならびに繊維またはフォイルに使用されるポリマーは、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択される、高T(ガラス温度)を有する、少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーである。これらの中で、好ましいポリマーはポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)である。
本発明の目的では、ポリ(アリールエーテルスルホン)は、50重量%を超える繰り返し単位が、少なくとも1つのアリーレン基、少なくとも1つのエーテル基(−O−)、および少なくとも1つのスルホン基[−S(=O)−]を含む1つ以上の式の繰り返し単位(R3)であるあらゆるポリマー、一般には重縮合物を意味することを意図している。
ポリ(アリールエーテルスルホン)類の非限定的な例は、50重量%を超え、最大100重量%の繰り返し単位が、式(A)および/または(B)の繰り返し単位(R3)であるポリマーであり:
Figure 2012505973

式中:
− Qは以下の構造:
Figure 2012505973

(式中、Rは:
Figure 2012505973

(式中、n=1〜6の整数である)、あるいは最大6個の炭素原子の線状または分岐の脂肪族の二価の基である);
ならびにそれらの混合物から選択される基であり;
− Arは、以下の構造:
Figure 2012505973

(式中、Rは:
Figure 2012505973

(式中、n=1〜6の整数である)、あるいは最大6個の炭素原子の線状または分岐の脂肪族の二価の基である);
ならびにそれらの混合物から選択される基であり;
− Ar’は、以下の構造:
Figure 2012505973

(式中、Rは:
Figure 2012505973

(式中、n=1〜6の整数である)、あるいは最大6個の炭素原子の線状または分岐の脂肪族の二価の基である);
ならびにそれらの混合物から選択される基である。
このようなポリマーの中で、50重量%を超え、最大100重量%の繰り返し単位が、式(C)、(D)、(E)、および(F)の1つ以上の繰り返し単位であるポリマーを特に挙げることができる:
Figure 2012505973
式(C)の繰り返し単位を50重量%を超えて含むポリマーは、一般に「ポリフェニルスルホン類」と呼ばれており、特にSOLVAY ADVANCED POLYMERS,L.L.C.よりRADEL(登録商標)Rポリ(アリールエーテルスルホン)類として市販されている。
式(D)の繰り返し単位を50重量%を超えて含むポリマーは、一般に「ポリエーテルエーテルスルホン類」と呼ばれている。
式(E)の繰り返し単位を50重量%を超えて含むポリマーは、一般にポリエーテルスルホン類と呼ばれており、特にSOLVAY ADVANCED POLYMERS,L.L.C.よりRADEL(登録商標)Aポリ(アリールエーテルスルホン)類として市販されている。
式(F)の繰り返し単位を50重量%を超えて含むポリマーは、一般に「ビスフェノールAポリスルホン類」(または単に「ポリスルホン類」)と呼ばれており、特にSOLVAY ADVANCED POLYMERS,L.L.C.よりUDEL(登録商標)として市販されている。
本発明のポリマー組成物は、1種類で唯一のポリ(アリールエーテルスルホン)(P3)を含有することができる。あるいは、本発明のポリマー組成物は、2種類以上のポリ(アリールエーテルスルホン)類(P3)を含有することができ;たとえば、少なくとも1種類のポリフェニルスルホンおよび少なくとも1種類のポリスルホン、あるいは少なくとも1種類のポリフェニルスルホンおよび少なくとも1種類のポリエーテルスルホンを含有することができる。
ポリ(アリールエーテルスルホン)(P3)はあらゆる方法によって調製することができる。当技術分野において周知の方法は、米国特許第3,634,355号明細書、米国特許第4,008,203号明細書、米国特許第4,108,837号明細書、および米国特許第4,175,175号明細書に記載される方法であり、これらの記載内容全体が参照により本明細書に援用される。
実施形態(E1)
本発明のある一実施形態(E1)においては、ポリ(アリールエーテルスルホン)(P3)はポリ(ビフェニルエーテルスルホン)である。
本発明の目的では、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、50重量%を超える繰り返し単位が、少なくとも1種類のp−フェニレン基:
Figure 2012505973

少なくとも1つのエーテル基(−O−)、および少なくとも1つのスルホン基[−S(=O)−]を含有する1つ以上の式の繰り返し単位(R3)であるポリマーを意味することを意図している。
繰り返し単位(R3)は、一般的な種類の式:
Figure 2012505973

(式中、R〜Rは、−O−、−SO−、−S−、−CO−であり、但し、R〜Rの少なくとも1つが−SO−であり、R〜Rの少なくとも1つが−O−であり;Ar、Ar、およびArは、6〜24個の炭素原子を含有するアリーレン基であり、好ましくはフェニレンまたはp−ビフェニレンであり;aおよびbは0または1のいずれかである)
の1つ以上であることが好ましい。
より好ましくは、繰り返し単位(R3)は
Figure 2012505973

およびそれらの混合物から選択される。
さらにより好ましくは、繰り返し単位(R3)は
Figure 2012505973

およびそれらの混合物から選択される。
本発明の目的では、PPSUポリマーは、50重量%を超える繰り返し単位が式(H)の繰り返し単位(R3)であるあらゆるポリマーを意味することを意図している。
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、特にホモポリマー、あるいはランダムコポリマーまたはブロックコポリマーなどのコポリマーであってよい。ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)がコポリマーである場合、その繰り返し単位は、特に、(i)式(H)〜(L)から選択される少なくとも2つの異なる式の繰り返し単位(R3)で構成されることができ、あるいは(ii)式(H)〜(L)の1つ以上の繰り返し単位(R3)と、繰り返し単位(R3)とは異なる:
Figure 2012505973

などの繰り返し単位(R3)、およびそれらの混合物で構成されることもできる。
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の、好ましくは90重量%を超え、より好ましくは95重量%を超える繰り返し単位が繰り返し単位(R3)である。さらにより好ましくは、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)のすべての繰り返し単位が繰り返し単位(R3)である。
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)がPPSUホモポリマーである場合、すなわちすべての繰り返し単位が式(H)からのものであるポリマーである場合に、優れた結果が得られた。SOLVAY ADVANCED POLYMERS,L.L.C.のRADEL(登録商標)RポリフェニルスルホンがPPSUホモポリマーの一例である。
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)はあらゆる方法によって調製することができる。当技術分野において周知の方法は、米国特許第3,634,355号明細書、米国特許第4,008,203号明細書、米国特許第4,108,837号明細書、および米国特許第4,175,175号明細書に記載される方法であり、これらの記載内容全体が参照により本明細書に援用される。
実施形態(E2)
本発明のある一実施形態(E2)においては、ポリ(アリールエーテルスルホン)はポリスルホンである。本発明の目的では、ポリスルホンは、50重量%を超える繰り返し単位が、少なくとも1つのエーテル基(−O−)、少なくとも1つのスルホン基(−SO−)、および:
Figure 2012505973

で示される少なくとも1つの基を含有する1つ以上の式の繰り返し単位(R3)であるあらゆるポリマーを意味することを意図している。
好ましくは、繰り返し単位(R3)は
Figure 2012505973

およびそれらの混合物から選択される。
非常に好ましくは、繰り返し単位(R2)は
Figure 2012505973

である。
ポリスルホンは、特に、ホモポリマー、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーなどのコポリマーであってよい。ポリスルホンがコポリマーである場合、その繰り返し単位は、特に、(i)式(M)および(N)の繰り返し単位(R3)、あるいは
(ii)一方で、式(M)および(N)の少なくとも1つの繰り返し単位(R3)、他方で:
Figure 2012505973

などの、繰り返し単位(R3)とは異なる繰り返し単位(R3)、およびそれらの混合物で構成されることができる。
ポリスルホンの好ましくは90重量%を超え、より好ましくは95重量%を超える繰り返し単位が繰り返し単位(R3)である。さらにより好ましくは、ポリスルホンのすべての繰り返し単位が繰り返し単位(R3)である。
最も好ましいポリスルホンは、繰り返し単位が式
Figure 2012505973

の繰り返し単位(R3)であるホモポリマーである。
このようなポリスルホンホモポリマーは、特に、SOLVAY ADVANCED POLYMERS,L.L.C.によって商標UDEL(登録商標)で商品化されている。
実施形態(E3)
本発明のある一実施形態(E3)においては、ポリ(アリールエーテルスルホン)はポリエーテルスルホンである。
本発明の目的に適切となるには、ポリエーテルスルホンは、50重量%を超える繰り返し単位が式
Figure 2012505973

の繰り返し単位(R3)であるあらゆるポリマーを意味することを意図している。
ポリエーテルスルホンは、特にホモポリマー、あるいはランダムコポリマーまたはブロックコポリマーなどのコポリマーであってよい。ポリエーテルスルホンがコポリマーである場合、その繰り返し単位は、式(S)の繰り返し単位(R3)と:
Figure 2012505973

などの、繰り返し単位(R3)とは異なる繰り返し単位(R3)、およびそれらの混合物の混合物が好都合となる。
好ましくは、ポリエーテルスルホンは、ホモポリマーであるか、または繰り返し単位が式(S)の繰り返し単位(R3)と式(T)の繰り返し単位(R3)とで構成される混合物であるコポリマーであるか、または上記ホモポリマーおよびコポリマーの混合物であってもよい。
SOLVAY ADVANCED POLYMERS,L.L.C.は、種々のポリエーテルスルホン類を商標RADEL(登録商標)Aで商品化している。
実施形態(E4)
本発明の特定の一実施形態(E4)においては、ポリ(アリールエーテルスルホン)はポリイミドエーテルスルホンである。
本発明の目的では、ポリイミドエーテルスルホンは、少なくとも5重量%の繰り返し単位が下記の:
Figure 2012505973

の式(X)、(Y)および/または(Z)の繰り返し単位(R3)であるポリマーを意味することを意図しており、
式中:
− (Y)および(Z)は、イミド型(X)に対応するアミド酸型であり;
− →は、異性を示しており、任意の繰り返し単位中、矢印が指す基が、図示するように、または変換した位置に存在する場合があり;
− Ar”は、以下の構造:
Figure 2012505973

(式中、結合基は、オルト位、メタ位、またはパラ位にあり、R’は、水素原子または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基である)
Figure 2012505973

(式中、Rは、最大6個の炭素原子を含む、メチレン、エチレン、イソプロピレンなどの脂肪族の二価の基である)
およびそれらの混合物から選択される。
ポリイミドエーテルスルホンの、好ましくは50重量%を超え、より好ましくは90重量%を超える繰り返し単位が、繰り返し単位(R3)である。さらにより好ましくは、ポリイミドエーテルスルホンのすべての繰り返し単位が繰り返し単位(R3)である。
本発明により使用されるポリ(アリールエーテルスルホン)類は、種々の方法によって調製することができ、たとえばいわゆるカーボネート法によって調製することができる。一般的に説明すると、この方法は、実質的に等モル量の少なくとも1種類の芳香族ビスヒドロキシモノマー、たとえば4−4’ビスフェノールA、4−4’ビスフェノールS、または4,4’−ビフェノール、ならびに少なくとも1種類のジハロジアリールスルホン、たとえば、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホンなどと、ヒドロキシル基1モル当たり約0.5〜約1.1モル、好ましくは約1.01〜約1.1モル、より好ましくは約1.05〜約1.1モルのアルカリ金属炭酸塩、好ましくは炭酸カリウムとを接触させることによって行われる。
これらの成分は、一般に、極性非プロトン性溶媒とともに、水と共沸混合物を形成する溶媒を含む溶媒混合物中に溶解または分散され、それによって、重合中に副生成物として形成された水は、重合全体で連続的に共沸蒸留によって除去することができる。
使用される極性非プロトン性溶媒は、当技術分野において周知のものであり、ポリ(アリールエーテルスルホン)類の製造に広く使用されている。たとえば、周知であり、ジアルキルスルホキシド類およびジアルキルスルホン類(アルキル基が、1〜8個の炭素原子を含有することができ、その環状アルキリデン類似体も含むことができる)として当技術分野において総称として記載されている硫黄含有溶媒は、ポリ(アリールエーテルスルホン)類の製造における使用が当技術分野において開示されている。特に、本発明の目的に好適となりうる硫黄含有溶媒の中では、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、ジエチルスルホキシド、ジエチルスルホン、ジイソプロピルスルホン、テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド(一般にはテトラメチレンスルホンまたはスルホランと呼ばれる)、およびテトラヒドロチオフェン−1−モノオキシドが挙げられる。ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、およびN−メチル−ピロリジノンピロリジノンなどの窒素含有極性非プロトン性溶媒は、これらの方法に使用するために当技術分野において開示されており、本発明の実施における有用性が見出される場合もある。
水との共沸混合物を形成する溶媒は、必然的に、モノマー成分および極性非プロトン性溶媒に対して不活性となるように選択される。このような重合方法において使用すると好適であるとして当技術分野において開示され記載されているものとしては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。
共沸混合物形成性溶媒および極性非プロトン性溶媒は、典型的には約1:10〜約1:1、好ましくは約1:5〜約1:1の重量比で使用される。
一般に、初期の加熱期間の後、反応混合物の温度は、約160℃〜約250℃、好ましくは約200℃〜約230℃、さらにより好ましくは約200℃〜約225℃の範囲内に約0.5〜3時間維持される。典型的には、反応が大気圧で行われる場合、選択される溶媒の沸騰温度によって、通常は反応温度が制限される。
反応は、好都合には、不活性雰囲気中、たとえば窒素中、大気圧で行うことができるが、より高いまたはより低い圧力を使用することもできる。
重縮合中、反応媒体を実質的に無水に維持することが必要である。フッ素化ジハロベンゼノイド化合物が使用される場合、最大約1パーセント、好ましくは0.5重量パーセント以下の水の量が許容でき、幾分好都合となるが、水とハロ化合物との反応によってフェノール種が形成され低分子量生成物が得られるので、これを実質的に超える水の量は回避することが望ましい。共沸混合物として水を共沸混合物形成性溶媒とともに反応マスから連続的に除去することによって、実質的に無水の条件を重合中に好都合に維持することができる。好ましい手順においては、共沸混合物形成性溶媒、たとえば、クロロベンゼンの実質的にすべてが、反応中に形成される水との共沸混合物として蒸留によって除去され、極性非プロトン性溶媒中に溶解したポリ(アリールエーテルスルホン)生成物を含む溶液が残る。
場合により、所望の分子量に到達した後、溶融安定性および酸化安定性を改善するためにポリマーはエンドキャップされる。一般に、エンドキャップは、塩化メチル、塩化ベンジルなどの反応性芳香族ハロゲン化物または脂肪族ハロゲン化物を重合混合物に加え、すべての末端ヒドロキシル基をエーテル基に変換することによって行われる。場合により、ポリマーは過剰のヒドロキシル基が意図的に残されることで反応性ポリマーが生成される。本発明の場合、反応性ポリマーを使用することが好ましい。
ポリ(アリールエーテルスルホン)は、たとえば凝固、溶媒蒸発などの周知であり当技術分野で広く使用されている方法によって実質的に回収される。反応性ポリマーの特定の場合においては、回収方法は、ポリマーが反応する温度に到達するのを回避する必要がある。多くの場合、高度に過剰のヒドロキシル末端基が望ましい場合、ポリマー反応は過剰のビスヒドロキシモノマーを使用して行われる。
本発明により使用される、高Tを有する少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーは、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)であってよい。本発明の目的では、用語「ポリ(アリールエーテルケトン)」は、50重量%を超える繰り返し単位が、2つのアリーレン基の間に少なくとも1つのカルボニル基を含む繰り返し単位(R2)であるあらゆるポリマーを意味することを意図しており、前記繰り返し単位(R2)は次式:
Figure 2012505973

の1つ以上であり、式中:
− Arは、独立して、フェニレン、ビフェニレン、またはナフチレンから選択される二価の芳香族基であり、
− Xは、独立して、O、C(=O)、または直接結合であり、
− nは0〜3の整数であり、
− b、c、d、およびeは0または1であり、
− aは1〜4の整数であり、
− 好ましくは、bが1である場合、dは0である。
繰り返し単位(R2)は、特に:
Figure 2012505973

Figure 2012505973


Figure 2012505973

から選択することができる。
好ましくは、繰り返し単位(R2)は:
Figure 2012505973

から選択される。
より好ましくは、繰り返し単位(R2)は:
Figure 2012505973

である。
本発明の目的では、ポリエーテルエーテルケトンは、50重量%を超える繰り返し単位が式(VII)の繰り返し単位(R2)であるあらゆるポリマーを意味することを意図している。
ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)の好ましくは70重量%を超え、より好ましくは85重量%を超える繰り返し単位が繰り返し単位(R2)である。さらにより好ましくは、ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)の実質的にすべての繰り返し単位が繰り返し単位(R2)である。最も好ましくは、ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)のすべての繰り返し単位が繰り返し単位(R2)である。
ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)が、ポリエーテルエーテルケトンホモポリマーである場合、すなわち繰り返し単位のすべてではないとしても実質的にすべてが式(VII)であるポリマーである場合に、良好な結果を得ることができる。Victrex Manufacturing Ltd.のVICTREX(登録商標)150 PおよびVICTREX(登録商標)450 P PEEK、ならびにSolvay Advanced Polymers,L.L.C.のKETASPIRE(登録商標)およびGATONE(登録商標)PEEKが、ポリエーテルエーテルケトンホモポリマーの例である。
ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)は、好都合には、95〜98%の硫酸(d=1.84g/ml)中、1g/100mlのポリ(アリールエーテルケトン)濃度で測定して少なくとも0.60dl/gの還元粘度(RV)を有する。この測定は、No 50 Cannon−Fleske粘度計を使用して行われる。スルホン化を制限するために、RVは、溶解から4時間未満の時間で25℃において測定される。ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)のRVは、好ましくは少なくとも0.65dl/g、より好ましくは0.70dl/gである。さらに、ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)のRVは、好都合には最大1.20dl/g、好ましくは最大1.10、さらにより好ましくは最大1.00dl/gである。
ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)は、非晶質(すなわち融点を有さない)または半結晶性(すなわち融点を有する)であってよい。通常は半結晶性であり、その場合、ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)の融点は、好都合には150℃を超え、好ましくは250℃を超え、より好ましくは300℃を超え、さらにより好ましくは325℃を超える。
ポリ(アリールケトン)(P2)はあらゆる方法によって調製することができる。
当技術分野において周知の方法の1つは、カナダ特許第847,963号明細書に記載されるように少なくとも1種類のビスフェノールと、少なくとも1種類のジハロベンゾイド(dihalobenzoid)化合物または少なくとも1種類のハロフェノール化合物との実質的に等モルの混合物を反応させることを含む。このような方法において有用なビスフェノール類の非限定的な例は、ヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニルおよび4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンであり;このような方法において有用なジハロベンゾイド(dihalobenzoid)化合物の非限定的な例は、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、および4−クロロ−4’−フルオロベンゾフェノンであり;このような方法において有用なハロフェノール類化合物の非限定的な例は、4−(4−クロロベンゾイル)フェノールおよび(4−フルオロベンゾイル)フェノールである。したがって、PEEKホモポリマーは、特に、たとえば、その記載内容全体が参照により本明細書に援用される米国特許第4,176,222号明細書に記載の求核反応によって生成することができる。
PEEKホモポリマーを生成するための別の周知の方法は、記載内容全体が参照により本明細書に援用される米国特許第6,566,484号明細書に記載される方法のように、アルカンスルホン酸を溶媒として使用し、縮合剤の存在下で、フェノキシフェノキシ安息香酸を求電子的に重合させることを含む。記載内容全体が参照により本明細書に援用される米国特許出願公開第2003/0130476号明細書に記載されるように、フェノキシフェノキシ安息香酸以外のモノマーから出発して、同じ方法によって他のポリ(アリールエーテルケトン)類を生成することもできる。
ブレンド(B)は、1種類で唯一のポリ(アリールエーテルケトン)(P2)を含有することができる。あるいは、2種類、3種類、またはさらには3種類を超えるポリ(アリールエーテルケトン)(P2)を含むことができる。ポリ(アリールエーテルケトン)(P2)のある好ましい混合物は:
(i)50重量%を超える繰り返し単位、好ましくは実質的にすべての繰り返し単位、さらにより好ましくはすべての繰り返し単位が式
Figure 2012505973

である少なくとも1種類のポリ(アリールエーテルケトン)(P2a)と、
(ii)50重量%を超える繰り返し単位、好ましくは実質的にすべての繰り返し単位、さらにより好ましくはすべての繰り返し単位が式
Figure 2012505973

である少なくとも1種類のポリ(アリールエーテルケトン)(P2b)と、場合によりさらに、(iii)ポリ(アリールエーテルケトン)(P2a)および(P2b)とは異なる少なくとも1種類の別のポリ(アリールエーテルケトン)(P2c)とからなる混合物;
特に、(i)すべてではないとしても実質的にすべての繰り返し単位が式(VII)である少なくとも1種類のポリ(アリールエーテルケトン)(P2a)と、(ii)すべてではないとしても実質的にすべての繰り返し単位が式(IX)である少なくとも1種類のポリ(アリールエーテルケトン)(P2b)とからなる混合物;
さらに特に、(i)すべての繰り返し単位が式(VII)である1種類のポリ(アリールエーテルケトン)(P2a)と、(ii)すべての繰り返し単位が式(IX)である1種類のポリ(アリールエーテルケトン)(P2b)とからなる2成分混合物である。
本発明により使用される、高Tを有する少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーは、芳香族ポリイミドであってよい。本発明による芳香族ポリイミド(P1)は、50重量%を超える繰り返し単位(R1)が少なくとも1つの芳香環および少なくとも1つのイミド基を含むあらゆるポリマーである。
繰り返し単位(R1)中に含まれるイミド基は、イミド基自体[式(I)]および/またはそれらのアミド酸型[式(II)]であってよい:
Figure 2012505973
イミド基自体および/またはそれらの対応するアミド酸型は、好都合には以下に示すように芳香環に結合しており:
Figure 2012505973

式中、Ar’は、少なくとも1つの芳香環を含有する部分を意味する。
イミド基は、好都合には縮合芳香族系として存在し、たとえば、ベンゼン[フタルイミド型構造、式(V)]およびナフタレン[ナフタルイミド型構造、式(VI)]と5員または6員複素環式芳香環を形成する。
Figure 2012505973
第1の特定の実施形態においては、芳香族ポリイミド(P1)の繰り返し単位(R1)は、イミド基のアミド酸型中に場合により含まれるもの以外のエーテルおよびアミド基を含まない[繰り返し単位(R1a)]。
繰り返し単位(R1a)は好ましくは、以下の1つ以上の式(VII)、(VIII)、および(IX)であり:
Figure 2012505973

式中:
− Arは:
Figure 2012505973

であり、
Figure 2012505973

であり、n=1、2、3、4、または5であり;
− Rは:
Figure 2012505973

であり、
Y=
Figure 2012505973

であり、n=0、1、2、3、4、または5である。
第2の特定の実施形態においては、芳香族ポリイミド(P1)は芳香族ポリアミド−イミドである。本発明の目的では、芳香族ポリアミド−イミドは、50重量%を超える繰り返し単位(R1)が、少なくとも1つの芳香環と、イミド基自体および/またはそのアミド酸型の少なくとも1つのイミド基と、イミド基のアミド酸型中には含まれない少なくとも1つのアミド基とを含むあらゆるポリマーを意味することを意図している[繰り返し単位(R1b)]。
繰り返し単位(R1b)は好ましくは:
Figure 2012505973

であり、式中:
− Arは:
Figure 2012505973

であり、
X=
Figure 2012505973

であり、n=1、2、3、4、または5であり;
− Rは:
Figure 2012505973

であり、
Y=
Figure 2012505973

であり、n=0、1、2、3、4、または5である。
より好ましくは、繰り返し単位(R1b)は:
(R1B−1)
Figure 2012505973

および/または対応するアミド−アミド酸含有繰り返し単位:
Figure 2012505973

((XIII)中に示される2つのアミド基の芳香環への結合は、1,3および1,4ポリアミド−アミド酸配置を表しているものと理解されたい);
(R1b−2)
Figure 2012505973

および/または対応するアミド−アミド酸含有繰り返し単位:
Figure 2012505973

((XV)中に示される2つのアミド基の芳香環への結合は、1,3および1,4ポリアミド−アミド酸配置を表しているものと理解されたい);ならびに
(R1b−3)
Figure 2012505973

および/または対応するアミド−アミド酸含有繰り返し単位:
Figure 2012505973

((XVII)中に示される2つのアミド基の芳香環への結合は、1,3および1,4ポリアミド−アミド酸配置を表しているものと理解されたい)
から選択される。
繰り返し単位(R1b)は、好ましくは繰り返し単位(R1b−2)と(R1b−3)とを混合したものである。すべてではなくとも実質的にすべての繰り返し単位が、この基準に従う繰り返し単位であるポリアミド−イミド類は、Solvay Advanced PolymersよりTORLON(登録商標)ポリアミド−イミドとして商品化されている。
芳香族ポリアミド−イミドは、特に、(i)無水トリメリット酸および無水トリメリット酸一酸ハロゲン化物から選択される少なくとも1種類の酸モノマーと、(ii)ジアミン類およびジイソシアネート類から選択される少なくとも1種類のコモノマーとの間の重縮合反応を含む方法によって製造することができる。
無水トリメリット酸一酸ハロゲン化物の中では、無水トリメリット酸一酸塩化物が好ましい。
コモノマーは、好ましくは少なくとも1つの芳香環を含む。さらに、コモノマーは、好ましくは最大2つの芳香環を含む。より好ましくは、コモノマーはジアミンである。さらにより好ましくは、このジアミンは、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、m−フェニレンジアミン、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
第3の実施形態においては、芳香族ポリイミド(P1)は芳香族ポリエーテルイミドである。本発明の目的では、芳香族ポリエーテルイミドは、50重量%を超える繰り返し単位(R1)が、少なくとも1つの芳香環と、イミド基自体および/またはそのアミド酸型である少なくとも1つのイミド基と、少なくとも1つのエーテル基とを含むあらゆるポリマーを意味することを意図している[繰り返し単位(R1c)]。
繰り返し単位(R1−c)は、場合により、イミド基のアミド酸型中には含まれない少なくとも1つのアミド基をさらに含むことができる。
芳香族ポリエーテルイミド類の第1の種類は、繰り返し単位(R1)が:
(R1c−1)
Figure 2012505973

および
(R1c−2)
Figure 2012505973

から選択される芳香族ポリエーテルイミド類からなり、
式中:
− Arは:
Figure 2012505973

であり、
X=
Figure 2012505973

であり、n=1、2、3、4、または5であり;
− Rは:
Figure 2012505973

である。
芳香族ポリエーテルイミド類のこの第1の種類に属する芳香族ポリイミド類(P1)の例は、繰り返し単位(R1)が式:
Figure 2012505973

および/またはその2つの対応するアミド酸型[式(XIX)および(XX)対、式(XVIII)の全体のイミド型を参照されたい]
である芳香族ポリイミド類である。
すべてではなくとも実質的にすべての繰り返し単位が式(XXIII)、および/またはそれらの2つの対応するアミド酸型である芳香族ポリエーテルイミド類は、特に、MitsuiよりAURUM(登録商標)ポリイミドで市販されている。
芳香族ポリエーテルイミド類の第2の種類は、繰り返し単位(R1)が繰り返し単位(R1c−4)
Figure 2012505973

自体、および/またはそれらのアミド酸型
Figure 2012505973

である芳香族ポリエーテルイミド類からなり、
式中:
− →は、異性を示しており、任意の繰り返し単位中、矢印が指す基が、図示するように、または変換した位置に存在する場合があり;
− Eは:
Figure 2012505973

(E−i)
(式中、R’は、互いに独立して、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基、アリール、またはハロゲンである);
Figure 2012505973

(E−ii)
(n=1〜6の整数である);
Figure 2012505973

(E−iii)
(式中、R’は、互いに独立して、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基、アリール、またはハロゲンである);
Figure 2012505973

(E−iv)
(式中R’は、互いに独立して、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基、アリール、またはハロゲンである)
から選択され;
Yは:
(Y−i)1〜6個の炭素原子のアルキレン、特に
Figure 2012505973

(式中、n=1〜6の整数である)、
(Y−ii)1〜6個の炭素原子のパーフルオロアルキレン、特に
Figure 2012505973

(式中n=1〜6の整数である)、
(Y−iii)4〜8個の炭素原子のシクロアルキレン;
(Y−iv)1〜6個の炭素原子のアルキリデン;
(Y−v)4〜8個の炭素原子のシクロアルキリデン;
(Y−vi)
Figure 2012505973

(Y−vii)
Figure 2012505973

(Y−viii)
Figure 2012505973

(Y−ix)
Figure 2012505973

(Y−x)
Figure 2012505973

から選択され、
− Ar”は:
(Ar”−i)6〜20個の炭素原子を有する芳香族炭化水素基、およびそれらのハロゲン置換誘導体、またはそれらのアルキル置換誘導体(アルキル置換基は1〜6個の炭素原子を含有する、たとえば:
Figure 2012505973

およびそれらのハロゲン置換誘導体、またはそれらのアルキル置換誘導体(アルキル置換基は1〜6個の炭素原子を含有する);
(Ar”−ii)
Figure 2012505973

(式中、Yは、前述の定義の(Y−i)、(Y−ii)、(Y−iii)、(Y−iv)、(Y−v)、(Y−vi)、(Y−vii)、(Y−viii)、(Y−ix)、および(Y−x)から選択される)、
(Ar”−iii)2〜20個の炭素原子を有するアルキレン基およびシクロアルキレン基、ならびに
(Ar”−iv)末端ポリジオルガノシロキサン類
から選択される。
繰り返し単位(R1)が繰り返し単位(R1c−4)である芳香族ポリエーテルイミドは、当業者に周知のいずれかの方法によって、たとえば、式
Figure 2012505973

(式中、Eは前出の定義の通りである)
の任意の芳香族ビス(エーテル無水物)を式
N−Ar”−NH (XXXVII)
(式中、Ar”は前出の定義の通りである)
のジアミノ化合物と反応させることによって調製することができる。一般に、これらの反応は、周知の溶媒、たとえば、o−ジクロロベンゼン、m−クレゾール/トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)などを使用して好都合に行うことができ、その中で、約20℃〜約250℃の間の温度において二無水物とジアミンとの間で相互作用が起こる。
あるいは、これらのポリエーテルイミド類は、高温において同時に混合しながら成分の混合物を加熱しながら、式(XXXVI)のいずれかの二無水物と式(XXXVII)のいずれかのジアミノ化合物とを溶融重合させることによって調製することができる。
式(XXXVI)の芳香族ビス(エーテル無水物)類としては、たとえば:
− 2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物;
− 4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテル二無水物;
− 1,3−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物;
− 4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物;
− 1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物;
− 4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゾフェノン二無水物;
− 4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物;
− 2,2−ビス[4(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物;
− 4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルエーテル二無水物;
− 4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物;
− 1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物;
− 1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物;
− 4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゾフェノン二無水物;
− 4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)−4’−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル−2,2−プロパン二無水物など;およびこれらの二無水物の混合物が挙げられる。
式(XXXVII)の有機ジアミン類としては、たとえば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,2−ビス(p−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニル−メタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジンが挙げられる、
繰り返し単位(R1c−4)において、Eは好ましくは(E−i)
Figure 2012505973

から選択され、式中、R’は、互いに独立して、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基、アリール、またはハロゲンであり;より好ましくは、Eは非置換のm−フェニレンである。
さらに、繰り返し単位(R1c−4)において、Ar”は好ましくは(Ar”−ii)
Figure 2012505973

から選択され、式中、Yは、前述の定義の(Y−i)、(Y−ii)、(Y−iii)、(Y−iv)、(Y−v)、(Y−vi)、(Y−vii)、(Y−viii)、(Y−ix)、および(Y−x)から選択される。
より好ましくは、Ar”は
Figure 2012505973

である。
繰り返し単位(R1c−4)が、式(XXXVIII)自体のイミド型、および/またはアミド酸型[式(XXXIX)および(XL)]の繰り返し単位である場合に、良好な結果が得られ:
Figure 2012505973

式(XXXIX)および(XL)中、→は、異性を示しており、任意の繰り返し単位中、矢印が指す基が、図示するように、または変換した位置に存在する場合がある。
すべてではないとしても実質的にすべての繰り返し単位が式(XXXVIII)、および/またはそれらの対応するアミド酸型(XXXIX)および/または(XL)である芳香族ポリエーテルイミド類は、General Electric、現在はSABICよりULTEM(登録商標)ポリエーテルイミド類として市販されている。
繰り返し単位(R1c−4)が、以下に示す式(XLI)自体のイミド型、および/またはアミド酸型[式(XLII)および(XLIII)]の繰り返し単位である場合のみ、良好な結果を得ることができ:
Figure 2012505973

式中:
− (XLII)および(XLIII)は、イミド型(XLI)に対応するアミド酸型であり;
− →は、異性を示しており、任意の繰り返し単位中、矢印が指す基が、図示するように存在する場合もあるし、変換した位置にある場合もあり;
− Ar”は以下の構造:
Figure 2012505973

(式中、結合基は、オルト位、メタ位、またはパラ位に存在し、R’は、水素原子、または1〜6個の炭素原子を含むアルキル基である)、
Figure 2012505973

(式中、Rは、メチレン、エチレン、イソプロピレンなどの最大6個の炭素原子の脂肪族の二価の基である)、
およびそれらの混合物から選択される。
すべてではないとしても実質的にすべての繰り返し単位が、式(XLI)、および/またはそれらの対応するアミド酸型(XLII)および/または(XLII)である芳香族ポリエーテルイミド類は、General Electric、現在はSABICよりEXTEM(登録商標)ポリエーテルイミド類として市販されている。
芳香族ポリイミド(P1)の、好ましくは75重量%を超え、より好ましくは90重量%を超える繰り返し単位が繰り返し単位(R1)である。さらにより好ましくは、芳香族ポリイミド(P1)の、すべてではないとしても実質的にすべての繰り返し単位が繰り返し単位(R1)である。
ブレンド(B)は、1種類で唯一の芳香族ポリイミド(P1)を含むことができる。あるいは、2種類、3種類、またはさらには3種類を超える芳香族ポリイミド(P1)を含むことができる。
本発明の方法においては、ポリマーに対する少なくとも1種類のハロゲン非含有有機溶媒(S1)中のポリマーの溶液が使用される。有機溶媒(S1)がハロゲン非含有である限り、溶媒に関して特に制限はない。しかし一般に、有機溶媒(S1)は極性非プロトン性溶媒である。
本発明による好ましい方法の1つにおいては、溶媒(S1)および/または溶媒(S2)は、双極性非プロトン性溶媒からなる群から選択され、特に好ましくはDMF、DMA、NMP、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
用語「ポリマーに対する溶媒」および「可溶性」は、使用温度において少なくとも97%、好ましくは少なくとも99%の程度でポリマーが可溶性であることを一般に意味する。対照的に、用語「不溶性」は、使用温度で最大3%、好ましくは最大1%の程度でポリマーが可溶性であることを一般に意味する。
使用温度は大きく変動させることができる。ステップ(aa)中、ポリマーの溶液は、−10℃〜150℃、好ましくは20℃〜80℃の温度で一般に提供される。
溶液は、ステップ(aa)において好適な保管装置中に提供することができ、この保管装置は、ポリマー溶液を保管することができ、ノズルから溶液を圧送することができるのであれば限定されない。好適な保管装置の1つは押出機であってよく、好ましくは、ステップ(bb)において所望の特定の量の溶液をノズルから圧送することができる定量ポンプが取り付けられる。
本明細書において使用される場合、用語「ノズル」は、繊維またはフォイルを形成するためにポリマー溶液の圧送を可能にするための少なくとも1つの開口部を有する装置として広く解釈すべきである。実際、ノズルによって所望のフォイルまたは繊維が製造できるのであれば、ノズルの形状、ならびにノズルが有する開口部の数および形状は特に限定されない。
繊維を製造する場合、紡糸口金を使用することが好ましい。紡糸口金は、一般に、フィラメントを紡糸するために、紡糸すべき材料を含有する液体(ポリマーメルトまたは溶液)が押し出される1つ以上の小さな孔を有する小さな金属板、シンブル、またはキャップである。
本発明の方法において、ステップ(cc)では、
(cc1)ポリマーが不溶性である少なくとも1種類の液体(L1)と、場合により
(cc2)ポリマーが可溶性であり、有機溶媒(S1)と同一または異種である少なくとも1種類の有機溶媒(S2)と、
を含む凝固浴中に、溶液を導入することで、繊維またはフォイルが形成される。
液体(L1)は、その中でポリマーが不溶性となる限りは特に限定されない。好ましくは、(L1)はハロゲンを含有しない。
本発明の方法の好ましい一実施形態においては、少なくとも1種類の液体(L1)は、水および/またはC〜C15一価または多価アルコールである。C〜C15一価または多価アルコールの非限定的な例は、メタノール、エタノール、1,2−エタンジオール、プロパノール、1,2−プロパンジオール、グリセリン、n−ブタノール、2−ブタノール、HO−(CHR−O−CHR−OH(式中、RおよびRは互いに独立して、HまたはCHであり、nは1〜5である)などである。C〜C15一価または多価アルコールは、好ましくはC〜C10一価または多価アルコールである。
少なくとも1種類の有機溶媒(S2)は、有機溶媒(S1)と同一または異種である。好ましくは、溶媒(S2)は少なくとも1種類の溶媒(S1)と同一である。さらに、好ましくは、使用されるすべての有機溶媒(S2)が使用されるすべての溶媒(S1)と同一である。
一般に、液体(L1)ならびに溶媒(S1)および/または(S2)のいずれも本発明に置いて使用されるポリマーと反応しない。
凝固浴の温度は、一般に−10〜100℃の範囲内であり、好ましくは20〜60℃の範囲内である。
本発明の一実施形態においては、0.2cm〜20cm、好ましくは0.5cm〜10cmの空隙がノズルと凝固浴との間に使用される。空隙中に気体は広範囲で変更することができる。好ましくは、空気または窒素が使用される。この気体の温度は一般に10〜50℃の範囲内、好ましくは20〜35℃の範囲内である。
本発明の別の一実施形態においては、ポリマー溶液が直接凝固浴に入るため空隙が存在せず、たとえば紡糸口金が凝固浴中に入っている。
本発明の方法の特に好ましい一実施形態においては、本発明の方法は、ステップ(cc)で得られた繊維またはフォイルを延伸するステップ(dd)をさらに含む。好ましくは、ステップ(cc)で得られた繊維またはフォイルは5%〜300%だけ延伸される。
この延伸は、ノズルから溶液が押し出された後に、第1および第2のロールの間で行われ、したがって、ノズルから出た溶液の速度と、第1のロールの回転速度との間で特定の比を設定することで行われるジェット延伸とは異なる。
フォイルの場合、延伸は長手方向および/または横方向で行うことができる。好ましくは、フォイルの延伸は長手方向、すなわちノズルから溶液が流れ出る方向で行われる。
ポリマーおよび溶媒に加えて、紡糸溶液は、ポリマー繊維の湿式紡糸に従来使用される添加剤などの他の物質を含有することができ、たとえば着色剤、顔料、熱安定剤、光安定剤、染色助剤、柔軟剤、および紡糸助剤を含有することができる。
第2の態様においては、本発明は、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択され高Tを有する、少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイルであって、
(aa)溶液の重量を基準にして少なくとも45重量%のポリマーと、溶液の重量を基準にして少なくとも20重量%の、ポリマーに対する少なくとも1種類のハロゲン非含有有機溶媒(S1)とを含む溶液を提供するステップと;
(bb)溶液をノズルから押し出すステップと;
(cc)凝固浴であって
(cc1)ポリマーが不溶性である少なくとも1種類の液体(L1)と、場合により
(cc2)有機溶媒(S1)と同一または異種である、ポリマーに対する少なくとも1種類の有機溶媒(S2)と、
を含む凝固浴中に溶液を導入して、繊維またはフォイルを形成するステップと;
を含む方法によって得ることができる、繊維またはフォイルに関する。
好ましくは、少なくとも1種類の液体(L1)は、水および/またはC〜C15一価または多価アルコールである。水および/またはC〜C10一価または多価アルコールが好ましい。
第3の態様においては、本発明は、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択され高Tを有する、少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイルであって、多孔質コアを含み、間隙空間の体積Vと、固体成分および間隙成分を含めた繊維の全(かさ)体積Vとの間の比として定義される多孔度が少なくとも5%であり;(a)テナシティ≧6cN/tex、および/または(b)破断時伸び≧150%を有する、繊維またはフォイルに関する。
第3の態様の繊維またはフォイルにおいて、多孔度Φは、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、または少なくとも40%となることができ;最大60%、最大50%、最大40%、最大30%、または最大20%となることもできる。第3の態様の好ましい一実施形態においては、多孔度Φは好ましくは少なくとも7%である。第3の態様の特に好ましい一実施形態においては、多孔度Φは7%〜60%の範囲内であり、さらにより好ましくは7%〜50%の範囲内である。
繊維の多孔度Φ(および対応する方法におけるフォイルの多孔度Φ)は、繊維の重量および直径から以下のように概算することができる。繊維のテックスは、線密度を表すために一般に使用される用語であり、1キロメートルのヤーンのグラムの単位での重量に等しい。非多孔質繊維においては、繊維の体積にポリマーの密度を乗じることによって、繊維のテックスが得られる。繊維の体積は、繊維の長さに断面積を乗じたものである。特に、1000メートルのヤーンの体積は:
V(単位cm3)=100,000πrとなり、繊維の半径rはcmの単位で表している。
その結果、
テックス=ρ100,000πrであり、式中、ρはg/ccの単位でのポリマーの比重であり、0.1デシテックス=1テックスであるので、
繊維dtex(デシテックス)=ρ1,000,000πrとなり、式中、ρはg/ccの単位でのポリマーの比重である。
ポリ(エーテルスルホン)の場合、ポリマーの比重は1.37g/ccである。したがって、繊維の直径がたとえば18.9μmである場合、繊維dtexは理論では3.84と計算できる(理論dtex)。しかし実験データで繊維のdtexが2.2(実際のdtex)と示される場合には、多孔度を次式から計算することができる:
多孔度Φ(間隙分率)=V/V=1−(実際のdtex/理論dtex)。
上記の場合、多孔度は0.428、または42.8%となる。
このような計算は、顕微鏡法によって多孔度がないと測定される溶融紡糸ポリ(エーテルスルホン)繊維の場合を考慮することによって検証される。この繊維は顕微鏡法によって直径が15ミクロンであると確認された。このような繊維は、dtexが2.43であると測定された。上記式を使用すると、予想されるdtexは2.42であり、予想される直径と一致している。
好ましい一実施形態においては、第3の態様による繊維またはフォイルは、強度≧7cN/tex、より好ましくは強度≧10cN/texおよび最も好ましくは強度≧13cN/texを有する。
別の好ましい一実施形態においては、第3の態様による繊維またはフォイルは破断時伸び≧200%を有する。
繊維またはフォイル中の高Tを有するポリマーは、官能化されない場合も官能化される場合もある。好ましくは、繊維またはフォイル中の高Tを有するポリマーは、1つ以上の官能基、特に1つ以上のヒドロキシル基および/またはアミン基、さらに特にヒドロキシル基で官能化される。用語「官能化」は、多くの場合、ポリマーの反応性を意味する。特に、適切な条件下でさらに処理すると、ポリマーがさらに反応する場合、そのポリマーが反応性であると見なされる。官能化ポリマーの通常の反応性であれば、溶融押出によってそのような材料から繊維を製造することは困難である。そのようなポリマーを溶融させると、最も一般的にはポリマーの反応性基の反応が起こり、それによってより少ない数、または0個の反応性基を有する繊維が製造される。その結果、そのような繊維は、官能化基を含有する繊維とはならない。
求核反応化学を使用して調製した重縮合ポリマーの特定の場合においては、一般にポリマーの官能性が末端基の形態で存在する。重縮合ポリマー末端基濃度とポリマー分子量との間の関係は、Paul J.Floryおよびその他(特にStockmeyer)によって求められており、以下の単純な式:
Mn(数平均分子量)=2,000,000/(全末端基濃度)、およびMw(重量平均分子量)=4,000,000/(全末端基濃度)、
が導かれ、ここで全末端基濃度は、ポリマー1g当たりのマイクロモル当量の単位で測定される。したがって、特定のポリマー分子量に的を絞ると、全末端基濃度が固定される。簡単に述べると、分子量および全末端基濃度は逆相関しているので、末端基濃度を増加させる唯一の方法は、より低い分子量を生成することにもなる。
4,4−ジクロロジフェニルスルホンおよびビスフェノールSを使用して調製されるポリ(エーテルスルホン)の特定の場合においては、このポリマーの末端基は塩素またはヒドロキシルのいずれかとなる。ヒドロキシ末端基は反応性のより高い末端基であるので、残留反応性を有する材料を生成するためには、一般に、過剰のOH基が生成されるように反応が行われる。これを実現するための方法は当業者には周知であり、そのような方法としては過剰のビスフェノールSモノマーを使用して反応を行うことが挙げられる。
場合により、前述のような標準的な重縮合化学によって可能なよりも高い官能性を有する材料を生成することが望ましい。この場合、官能性を有する分子をポリマーの主鎖上に「グラフト」または反応させることが一般的である。これも、ポリマー末端において反応性基を有さないポリマーに官能性を付与するために使用される方法である。このような技術は当業者には周知である。
第3の態様の繊維またはフォイルは、好ましくは本発明の第1の態様の方法によって得ることができる。第1の実施形態の方法の好ましい実施形態が同様に適用可能である。
最後に、本発明の第4の態様は、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択され高Tを有する、少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイルであって、テナシティ≧12CN/tex、および/または破断時伸び≧60%を有する繊維またはフォイルに関する。
好ましくは、第4の態様の繊維またはフォイルは、弾性率≧100CN/texを有する。
繊維の繊度は、DIN 53812に準拠して重量/長さとして測定される。本明細書において使用されるテナシティ、弾性率、および破断時伸びはDIN 53816に準拠して測定される。
好ましい一実施形態においては、第4の態様の繊維またはフォイルは、テナシティ(テナシティ)>12CN/tex、より好ましくはテナシティ(テナシティ)>13cN/tex、最も好ましくはテナシティ(テナシティ)>15cN/texであり、破断時伸び≦180%である。
別の一実施形態においては、第4の態様の繊維またはフォイルは、テナシティが4,8〜9,5CN/texであり、破断時伸び≧100%である。
第4の態様の繊維またはフォイルは、好ましくは、本発明の第1の態様の方法によって得られる。第1の実施形態の方法の好ましい実施形態が、同様に適用可能である。さらに、第4の態様の繊維またはフォイルは、好ましくは、本発明の第3の態様の多孔度の特徴を有する。
本発明の好ましい一実施形態においては、本発明の第1から第4の態様による繊維またはフォイルは、アミン基またはヒドロキシ基によって末端が官能化されたポリマー鎖を含むポリマーを含む。
本発明の繊維は、通常、数平均直径dfibが2〜5000μmであり、好ましくは5〜1000μm、より好ましくは10〜250μmである。最も好ましくは、本発明の繊維は数平均直径(厚さ)dfibが5〜100μmである。
場合により官能化されたポリマーは、好ましくは場合により官能化されたポリ(アリールエーテルスルホン)であり;さらに、好ましくは官能化されており、たとえばアミン末端またはヒドロキシ末端であってよい。
フィラメントは、それ自体を使用することができるし、複数のフィラメントの束として使用することもできる。
好ましくは、ポリマーの重量平均分子量は、5,000〜120,000の範囲内であり、より好ましくは10,000〜100,000の範囲内である。ポリマーの重量平均分子量は、一般に、ゲル浸透クロマトグラフィーによって、好ましくはポリスチレン標準物質を使用して測定される。
本発明による繊維は、大きく改善された機械的性質を示すことができる。テナシティおよび破断時伸びの特定の組み合わせを容易に実現することができる。
さらに、当業者に周知の上記概説のポリマーの通常の添加剤を適宜使用することができる。
本発明は、以下の実施例を考慮すればより十分に理解でき、これらの実施例は例として提供しており、限定のために提供しているのではない。実施例中、特に明記しない限りすべての部数およびパーセント値は重量を基準としている。
ポリマーの製造
本発明により使用されるポリマーの合成の一例として、特に好適なポリ(アリールエーテルスルホン)類の合成を、好ましくは実験室規模で使用される以下の一般手順により説明する。
重合方法
500mlの4口丸底フラスコの中央の口に、ステンレス鋼パドルに取り付けられたオーバーヘッド撹拌機を取り付ける。Dean−Starkトラップおよび水冷冷却器が取り付けられたClaisenアダプタを側方の口の1つに取り付け、温度制御装置に取り付けられた熱電対温度計をClaisenアダプタから反応器に挿入する。ガス流入管およびストッパーを丸底フラスコの別の口に取り付ける。反応器は、温度制御装置に接続されたヒーターが取り付けられた油浴中に入れる。
ビスフェノールS、127.64pbw(重量部)、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン(143.58pbw)、無水炭酸カリウム(70.49pbw)、無水スルホラン(541.94pbw)、および無水クロロベンゼン(77.42pbw)を反応器に投入する。
撹拌装置を300rpmで始動し、真空ポンプを使用して排気することによって反応器を脱気し、次に窒素を充填する。この脱気作業をさらに2回繰り返し、反応器溶液への窒素の定常流を開始する。加熱を開始し、撹拌速度を400rpmまで上昇させ、反応器壁の加熱ゾーンより上に反応溶液が飛び散らないように注意する。反応混合物の温度を上昇させながら、クロロベンゼンを、反応副生成物として形成される水とともに、共沸混合物として留出させ、Dean−Starkトラップ中に回収し;回収した留出物は反応フラスコには戻さない。粘度が増加し始めてから、撹拌速度を500rpmまで上昇させる。
典型的には200〜240℃であるあらかじめ決定された反応温度は、加熱サイクルを開始してから一般に約50〜60分以内に到達し、目標分子量に到達するまでの時間、典型的には15〜60分間維持される。モノマーおよび反応物の特定の組み合わせの場合、ならびに他の反応物の化学量論が使用される場合には、さらに長い加熱時間が必要となる場合がある。重縮合プロセス擬実の当業者であれば、重合反応を進行させた後に実験室およびプラントの運転で広く使用される種々の方法に精通しているであろう。たとえば、重合が進行して反応マスの溶液粘度が増加すると、撹拌モーターの負荷が増加する。したがって重合反応の進行は、撹拌モーター回路に対する負荷の対応する増加を監視することによって追跡することができる。
所望の分子量に到達した後、通常約160〜180℃の範囲内の温度に冷却された反応混合物に、スルホラン(88pbw)とクロロベンゼン(431pbw)との混合物を滴下漏斗からゆっくりと加えることによって、重合プロセスをクエンチして、濾過のために反応マスの粘度を低下させる。この時点の希釈されたポリマー溶液は、クロロベンゼンとスルホランとの混合物中に溶解した232.2pbw(理論収量)のポリマーを、約16重量%の濃度で、懸濁する副生成物塩とともに含む。100〜130℃の範囲内の温度まで冷却した後、溶液を濾過して副生成物塩を除去する。濾過は、10〜20psigの窒素圧下、加圧濾過漏斗中で2ミクロンの濾材を使用して好都合に行うことができる。
塩を除去した後、ブレンダー中高速撹拌下で、100pbwの冷却した溶液をメタノールおよび水の70:30混合物500pbwにゆっくり加えることによって、ポリマーを凝固させて回収する。沈殿物を濾過によって回収して、ブレンダーに戻し、400pbwのメタノール、400pbwの脱イオン水、および最後に400pbwメタノールを使用して連続して洗浄する。洗浄した沈殿物を濾過によって回収し、真空オーブン(60mm)中120℃で空気を抜きながら乾燥させる。
モノマーの化学量論および炭酸カリウム/ビスフェノールSの比率は、希望通りに1:1の比の付近で変動させることができ、それによって、たとえば、生成物の最終分子量および末端基の比率の制御が容易になる。この実施例においては、重合は、わずかに過剰のビスフェノールS(2%)を使用して行われ、炭酸カリウム対ビスフェノールSの比は1:1である。当業者であれば認識しているように、モノマーモル比は、他の量の末端基を実現するために希望通りに調整することもでき、反応維持時間の延長または短縮によって、あるいはより高いまたはより低い反応温度を使用することによって、分子量をさらに制御することができる。一般に0.3〜1.0dl/gの範囲内の還元粘度を有するポリ(エーテルスルホン)類は、この方法で調製することができる。この特定の実施例においては、還元粘度が0.39dl/gのポリ(エーテルスルホン)が生成された。この材料は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定するとMWが30040であることが分かった。滴定によって測定されるヒドロキシル末端基濃度は101μeq/gであり、塩素末端基濃度を測定すると33μeq/gであった。
パイロット規模における製造設備中でのポリ(ビフェニルエーテルスルホン)類の調製は、実質的には、実験室の使用に関して概説した重合方法によって行うことができる。しかし、プロセス工学技術の当業者には理解できるように、加熱時間、撹拌、およびポリマー回収方法は、重合を行うために選択された特定の大規模製造設備の要求に適応させるために変動させる必要がある。
紡糸例
以下の紡糸例においては、室温においてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によってポリスチレン標準物質を使用して測定した重量平均分子量が40,200である化学構造
Figure 2012505973

を有するポリ(エーテルスルホン)(PES)を使用した。滴定によって測定したヒドロキシル末端基濃度は91μeq/g(マイクロ当量/グラム)であり、塩素末端基濃度を求めると10μeq/gであった。Flory & Stockmeyerの重縮合理論によると、この末端基濃度は、重量平均分子量が39601(4,000,000/101)であることを示しており、GPCによる測定値とよく一致している。さらに留意すべきこととして、この材料は、設計によって、反応性OH末端基を設計によって優先的に有する。一般に、これらのOH末端基は、繊維製造プロセス中に実質的に破壊されることなく残存することが重要である。
これも当業者によって理解できるように、より低分子量のポリマーを生成することによって、反応性ヒドロキシル末端基の数を増加させることができる。同様に、重量平均分子量がMw=4,000,000/(全末端基)の式から求められると記載されている周知のFlory/Stockmeyerの関係に一致するように、分子量の高いポリマーは末端基が少なくなる。このポリマー中の末端基のみがClおよびOHであるため、OH末端基の数は重量平均分子量に反比例する。
以下の一般的説明は、PES繊維の製造の好ましい方法の1つに関するものである。この方法では、有機溶媒S1中のポリマーの溶液を調製し(以下では「紡糸ドープ」と記載する)、押出成形によって紡糸口金から押し出す。実施した実施例に関するより具体的なデータは表に示している。
押出成形
紡糸ドープは、20〜110℃の温度で熱的に安定した容器中に保管される。約2barの圧力が紡糸ドープに加えられることで、紡糸ドープが定量ポンプまで移動する(V=6cm)。このドープは、約10μmメッシュサイズの濾材で濾過され、直接または空隙(0.5〜10cm)の空隙を介するかのいずれかで、紡糸管(紡糸口金)から凝固浴中に押し出される。使用した紡糸口金は、40〜150μmの外周を有する1〜500個の孔を有した。典型的な大きさの1つは、100個の孔で、それぞれの外周が60μmであった。ドープを紡糸口金から押し出す手段は特に限定されない。しかし溶融ポンプを併用した押出機を使用することが好ましい。紡糸ドープの注入速度Vdie[m/分]は、紡糸例に示されるようにさまざまである。
凝固浴
凝固浴長さの20〜120cmで変動し、凝固温度Tは10〜90℃で変動する。純水、水/DMFの50:50%混合物、および純イソプロパノールを凝固剤として使用した。
凝固浴後、繊維は、6〜40m/分の紡糸速度V1で回転する第1のローラーによって巻き取られ、それによって−80%〜150%までのジェット延伸比が得られる。
延伸
第1のローラーから、繊維は第2のローラーに移動する(速度V2[m/分])。第1のローラーおよび第2のローラーとの間の空間は延伸方向にある。実施例における延伸の程度は0〜169%で変動し、これは異なるV1/V2比によって調節される。延伸は、空気中または温水浴(80cmの長さ)中95℃において行われる。
洗浄セクション
第2のローラーから、繊維は、通常はV2に等しい紡糸速度V3で回転する第3のローラーまで移動する。一般に95℃の純水が使用される洗浄浴が、第2のローラーと第3のローラーの間に位置している。
第3のローラーの後には、約10mの有効洗浄長さを有し一般に「ゴデット」と呼ばれる洗浄容器(密閉箱;約60℃の温度の純水)が続く。ゴデットの速度V4は、速度V2に等しい。
仕上げ
洗浄ゴデットの後には、帯電防止仕上げ剤が塗布される(亜リン酸エステル塩の0.5%溶液)仕上げ浴が続く。
乾燥/巻き取り
仕上げ処理の後、繊維(モノフィラメントまたはマルチフィラメントのいずれか)はボビン上に巻き取られ、空気下で乾燥されるか、または加熱ファンネル(160℃〜220℃、長さ1.5〜3m)に通して乾燥され、続いてローラー4(速度V5)の後で巻き取られる。乾燥中に繊維を収縮させるためにV5<V4であってよいし(0.1〜20%)、乾燥中の収縮を最小限にするためにV5>V4であってもよい(1〜30%)。このような乾燥方法は当業者には周知である。
実施例C1〜C5(本発明によらないもの)、実施例1および2
前述のポリ(エーテルスルホン)を、27.5%〜40%の範囲の濃度(実施例C1〜C5)、および50%の濃度(実施例1および2)でDMA中に溶解させ、表1に示す種々の凝固溶媒中で処理した。空隙は空気で満たした。凝固浴の温度は、表1に示すように室温(RT)または60℃のいずれかであった。実施例C1〜C5は、種々の凝固浴組成およびポリマー組成を試みたが、繊維は弱く破断時伸びが少なく、材料の脆性を明確に示している。50%ポリマー濃度の利点は、表1の実施例1〜3のデータに示されており、150%を超える破断時伸びを有する繊維が得られたことを示しており、大きな改善である。「14BD」はブタン−1,4−ジオールの略記である。
Figure 2012505973
実施例4〜6
実施例4〜6は、表2に記載される相違点を除けば実施例1〜3と同様に行った。実施例4〜6は、強い繊維を得ることができる方法を示している。特に強い繊維ではテナシティ>10cN/texとなる。当業者には明らかなように、低ポリマー濃度から製造された場合のように(実施例C1〜C5)、繊維が脆い場合には、繊維を延伸することができない。実施例4〜6は、本発明の方法によって強い繊維を製造できることを示している。これらの実施例は最大167%の延伸を示しているが、当業者は、より高い延伸比によって改善された性質を得ることができることを理解している。特に実施例4および6に示されるように高多孔度の高テナシティ繊維が製造されたことが特に興味深い。
Figure 2012505973
実施例7〜14
実験7〜14は、表3に記載される相違点を除けば実施例1〜6と同様に行った。実施例7〜14は、延伸が、より高強度(テナシティ)の繊維の形成に実質的に寄与することを示す。さらに、延伸およびジェット延伸の効果は、得られたPES繊維の機械的性質を考慮することによって示すことができる。
紡糸条件の繊維の形態に対する影響が、図1〜4に示されており、これらの図は、特定の実施例の繊維の電子顕微鏡写真を示している。
図1は、本発明によらない実施例C1の繊維の顕微鏡写真を示している。繊維のコアおよび/または表面領域に大きな孔隙が存在することが分かる。図1に示される顕微鏡写真は、低破断時伸び材料と一致する繊維構造を示している。
図2は、実施例5で得た繊維の種々の倍率における電子顕微鏡写真を示している。
図3は、種々の倍率における実施例13の繊維の一部の2つの電子顕微鏡写真を示している。繊維の断面が、多孔度が異なるスキン、中間層、およびコア部分に分割できることが明確に分かる。
図4は、種々の倍率における実施例14の繊維の一部の2つの電子顕微鏡写真を示している。繊維の断面が、多孔度が異なるスキン、中間層、およびコア部分に分割できることが明確に分かる。
図3と図4との比較から、形態に対する延伸の効果が示される。図3の繊維は延伸せずに製造し、一方、図4の繊維は100%だけ延伸するステップを含めて製造した。図4中に示される孔隙が、図3中に示される孔隙よりも小さいことが明確に分かる。
実施例1〜14の繊維は多孔質コアを有し、間隙空間の体積Vと、固体成分および間隙成分を含めた繊維の全(かさ)体積Vとの間の比として定義される多孔度Φが少なくとも5%であることが分かる。
Figure 2012505973

Claims (19)

  1. ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択され高Tを有する、少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイルの製造方法であって、
    (aa)溶液の重量を基準にして、少なくとも45重量%の前記ポリマーと、前記溶液の重量を基準にして少なくとも20重量%の、前記ポリマーに対する少なくとも1種類のハロゲン非含有有機溶媒(S1)とを含む溶液を提供するステップと;
    (bb)前記溶液をノズルから押し出すステップと;
    (cc)凝固浴であって
    (cc1)前記ポリマーが不溶性である少なくとも1種類の液体(L1)と、場合により
    (cc2)前記有機溶媒(S1)と同一または異種である、前記ポリマーに対する少なくとも1種類の有機溶媒(S2)と、
    を含む凝固浴中に前記溶液を導入して、繊維またはフォイルを形成するステップと;
    を含む、方法。
  2. 前記少なくとも1種類の液体(L1)が、水および/またはC〜C15一価または多価アルコールである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記溶媒(S1)および/または前記溶媒(S2)が、DMF、DMA、NMPおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ノズルと前記凝固浴との間に、0.2cm〜20cmの空隙が使用される、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記ノズルが前記凝固浴中に入っている、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  6. ステップ(cc)で得た前記繊維またはフォイルを延伸するステップ(dd)をさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. ステップ(cc)で得た前記繊維またはフォイルが5%〜300%だけ延伸される、請求項6に記載の方法。
  8. ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択され高Tを有する、少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイルであって、
    (aa)溶液の重量を基準にして、少なくとも45重量%の前記ポリマーと、前記溶液の重量を基準にして少なくとも20重量%の、前記ポリマーに対する少なくとも1種類のハロゲン非含有有機溶媒(S1)とを含む溶液を提供するステップと;
    (bb)前記溶液をノズルから押し出すステップと;
    (cc)凝固浴であって
    (cc1)前記ポリマーが不溶性である少なくとも1種類の液体(L1)と、場合により
    (cc2)前記有機溶媒(S1)と同一または異種である、前記ポリマーに対する少なくとも1種類の有機溶媒(S2)と、
    を含む凝固浴中に前記溶液を導入して、繊維またはフォイルを形成するステップと;
    を含む方法によって得ることができる、繊維またはフォイル。
  9. 前記少なくとも1種類の液体(L1)が、水および/またはC〜C15一価または多価アルコールである、請求項8に記載の繊維またはフォイル。
  10. ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択され高Tを有する、少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイルであって、多孔質コアを含み、間隙空間の体積Vと、固体成分および間隙成分を含めた前記繊維の全(かさ)体積Vとの間の比として定義される多孔度Φが少なくとも5%であり;
    (a)テナシティ≧6cN/tex、および/または
    (b)破断時伸び≧150%を有する、
    繊維またはフォイル。
  11. テナシティ≧7cN/texを有する、請求項10に記載の繊維またはフォイル。
  12. 破断時伸び≧200%を有する、請求項10に記載の繊維またはフォイル。
  13. 高Tを有する前記ポリマーが、1つ以上の官能基で官能化される、請求項10から12のいずれか1項に記載の繊維またはフォイル。
  14. ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)、ポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)、および芳香族ポリイミドからなる群から選択され高Tを有する、少なくとも1種類の場合により官能化されたポリマーを含む繊維またはフォイルであって、
    テナシティ≧12CN/tex、および/または
    破断時伸び≧60%
    を有する、繊維またはフォイル。
  15. テナシティ>12CN/tex、および破断時伸び≦180%を有する、請求項14に記載の繊維またはフォイル。
  16. テナシティ4.8〜9,5CN/tex、および破断時伸び≧100%を有する、請求項14に記載の繊維またはフォイル。
  17. 前記ポリマーの重量平均分子量が5,000〜120,000の範囲内である、請求項8から16のいずれか1項に記載の繊維またはフォイル。
  18. 前記ポリマーがポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)である、請求項8から17のいずれか1項に記載の繊維またはフォイル。
  19. 前記ポリマーが、アミン基またはヒドロキシ基によって末端が官能化されているポリマー鎖を含む、請求項8から18のいずれか1項に記載の繊維またはフォイル。
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