以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動受付システム、携帯端末装置及び受付装置の好適な実施例を詳細に説明する。図1は、本実施例にかかる自動受付システムの概要について説明する説明図である。受付札発行装置10は、金融機関のロビーや入口に設置された受付装置であり、携帯端末装置30は顧客の接客を行うロビースタッフが携帯する端末装置である。
図1に示したように、受付札発行装置10は、来店した顧客の呼び出しに用いる受付情報を作成する。受付札発行装置10は、受付札発行装置10に対する操作入力に基づいて受付情報を作成する。加えて、受付札発行装置10は、携帯端末装置30から受付要求を受信した場合にも、受付情報を作成する。携帯端末装置30は、ロビースタッフによる操作入力に基づいて、受付札発行装置10に対して受付要求を送信する。
図1に示した例では、501番から503番が既に受付情報として作成済みであり、携帯端末装置30からの受付要求に基づいて504番の受付情報が作成され、受付札発行装置10に対する操作入力に基づいて、505番の受付情報が作成されている。
このように、受付札発行装置10に対する直接の操作に基づいて受付情報を作成可能であることに加え、ロビースタッフが携帯する携帯端末装置30から受付情報の作成をおこなうことができるため、ロビースタッフが受付装置から離れた場所にいる場合でも受付を行うことができる。
このため、顧客は、ロビースタッフに相談した後、受付装置への操作を行うことなく窓口からの呼び出しを待つことができる。加えて、顧客はロビースタッフに相談した上で適切な窓口に対して受付できる。したがって、受付装置に対する煩雑な操作の必要が無く、操作ミスなどによって誤った窓口に案内されることも無い。
窓口を担当するテラースタッフにとっても、担当業務以外の顧客が来てしまい、窓口の振り分け等の手間が発生することが無くなるというメリットがある。また、ロビースタッフにとっても、受付装置を操作するために近くで待機したり、顧客を伴って受付装置の場所まで移動する必要がなくなるため、顧客の状況に応じて店舗内を機動的に動くことができる。この結果、少ないロビースタッフで顧客の対応を十分に行うことも期待できる。
本実施例に係る自動受付システムの全体構成について図2〜図4を用いて説明する。図2は、実施例に係る自動受付システム1のシステム概要を示す図であり、図3は、来店目的ごとに受付札発行装置を設けた場合におけるシステム概要を示す図である。また、図4は、自動受付システム1を構成する各装置の配置を示す図である。
図2に示すように、自動受付システム1は、自動受付システム1の主要装置である、受付札発行装置10、サーバ装置20及び携帯端末装置30をはじめとして、呼出番号表示装置110、テラー操作端末120、役席端末130及びディスプレイ装置140から構成される。これらの各装置は、有線LAN(Local Area Network)もしくは無線LAN等のネットワーク経由で接続されている。
同図に示すように、受付札発行装置10は、タッチパネル式ディスプレイ等で構成され、来店目的ボタン、来店目的ごとの待ち人数、係員呼出しボタン等の表示及び顧客操作の受付を行う表示操作部12と、呼び出しの際に用いる受付情報である受付番号が印字された受付札を発行する受付札発行部14とを備えている。なお、受付札には、薄い紙のものやカード状のものがあるが、その材質や形状は問わない。また、受付番号は、数字に限らず数字や文字の組み合わせなど他と区別できるものであればよい。
この受付札発行装置10の表示操作部12には、顧客が来店目的を入力するための来店目的ボタン11aが区分けされた来店目的ごとに表示され、来店目的ごとに現在の待ち人数が表示される。また、表示操作部12には、操作に不慣れな顧客が係員を呼び出したい場合に用いる係員呼出しボタン11bも表示される。
そして、この受付札発行装置10は、受付札を発行する際に取得した受付番号を含む受付情報をサーバ装置20に対して送信する処理を行う。なお、受付札発行装置10は、金融機関等のロビーに設置される(図4参照)。
サーバ装置20は、受付札発行装置10から受け取った受付情報を蓄積するとともに、蓄積した受付情報をLAN経由で携帯端末装置30に対して提供する処理を行う装置である。また、このサーバ装置20は、受付札発行装置10、呼出番号表示装置110、テラー操作端末120、役席端末130及びディスプレイ装置140を動作制御する制御装置の役割を兼ねている。
携帯端末装置30は、ロビースタッフが携帯する端末装置であり、タッチパネル式ディスプレイ等の入力機能を有する表示操作部を備えている。そして、サーバ装置20から提供された受付情報を表示するとともに、受付情報から所定の情報を抽出したり受付情報の並べ替えをしたりするための検索条件の入力を受け付ける。なお、この携帯端末装置30は、予め登録された検索条件の中からロビースタッフが所望する検索条件を選択することも可能である。また、予め登録された検索条件に基づいて自動的に検索を行い、検索結果を表示することも可能である。
呼出番号表示装置110は、受付札に印字された受付番号を表示する装置であり、順番がきた顧客の呼び出しに用いられる。なお、この呼出番号表示装置110は、窓口で業務を行うテラーがテラー操作端末120を操作したことをトリガーとして順番がきた顧客に対応する受付番号を表示する。なお、この呼出番号表示装置110は、カウンターに並べて設置された各窓口に設置されるが(図4参照)、同じ業務を行う複数の窓口からなるグループごとに設置することとしてもよい。
テラー操作端末120は、窓口で業務を行う係員であるテラーによって操作される端末であり、上記した携帯端末装置30と同様に、サーバ装置20から提供された受付情報を表示するとともに、受付情報から所定の情報を抽出したり受付情報の並べ替えをしたりするための検索条件の入力を受け付けるとともに、顧客の呼び出しや、再呼び出し等に用いられる。また、このテラー操作端末120は、呼出時刻や取引終了時刻を受付番号と対応付けてサーバ装置20へ送信する処理を行う。なお、このテラー操作端末120は、各窓口に設置される(図4参照)。
役席端末130は、役席者が使用する端末であり、上記した携帯端末装置30と同様に、サーバ装置20から提供された受付情報を表示するとともに、受付情報から所定の情報を抽出したり受付情報の並べ替えをしたりするための検索条件の入力を受け付ける。なお、この役席端末は、各役席者席に設置される(図4参照)。
ディスプレイ装置140は、プラズマディスプレイ装置等で構成される表示装置であり、サーバ装置20から提供された受付情報に基づく店舗内の混雑状況や広告情報を表示する。
このように、本実施例に係る受付システム1は、図2に示した各装置によって構成されるが、図2における受付札発行装置10は、来店目的ボタン11aを備えており、1台の受付札発行装置10で、様々な来店目的をもって来店する顧客の来店目的を取得することができる。しかしながら、来店目的別に受付札発行装置を用意することとしても、顧客の来店目的を取得することは可能である。
図3は、来店目的ごとに受付札発行装置を設けた場合におけるシステム概要を示す図である。図3に示した受付システムでは、区分けされた来店目的ごとに複数台の受付札発行装置を備えている。なお、図3では、来店目的を3グループに分け、3台の受付札発行装置を設ける場合について示している。
図3に示したように、各受付札発行装置は、自装置に割り当てられた来店目的についての待ち人数を表示する表示部と、呼び出しの際に用いる受付識別子である受付番号が印字された受付札を発行する受付札発行部とを備えている。
なお、このように、来店目的別に複数台の受付札発行装置を設ける場合には、各受付札発行装置の近傍に来店目的を記した看板等を設置するなどして、顧客が受付札を受け取るべき受付札発行装置を知らせることになる。
図4は、自動受付システム1を構成する各装置の配置を示す図である。なお、図4は、1台の受付札発行装置10を用いる場合の装置配置、すなわち、図2に対応する自動受付システム1についての装置配置について示している。また、図4においては、銀行におけるフロアを上方から見た場合について示している。
同図に示すように、ロビーには、受付札発行装置10が設置されており、来店した顧客は、受付札発行装置10の来店目的ボタン11aを操作して受付番号が印字された受付札を受け取り、ロビーのソファー等で自分の受付番号が呼び出されるのを待つことになる。また、携帯端末装置30は、ロビーにおいて声掛けやセールスを行う係員であるロビースタッフによって携帯されている。
各窓口には、呼出番号表示装置110及びテラー操作端末120が設置されており、各役席者席には、役席端末130が設置されている。そして、同図に示す執務エリア側には、各装置の動作制御を行う制御装置の役割を兼ねたサーバ装置20が設置される。なお、ディスプレイ装置140は、ロビー側の顧客から目視可能な位置に設置される。
なお、本実施例では、サーバ装置20が記憶する情報を係員が携帯する携帯端末装置30で表示及び操作する場合について主に説明するが、同図に示すテラー操作端末120や役席端末130で表示及び操作することとしてもよい。また、本実施例では、独立したサーバ装置20を設ける場合について説明するが、例えば、役席端末130上に、サーバ装置20を構成することとしてもよい。また、サーバ装置20は、制御装置の役割を兼ねる旨の説明を行ったが、制御装置をサーバ装置20とは別装置として設けることとしてもよい。
次に、本実施例に係る自動受付システム1を構成する各装置(受付札発行装置10、サーバ装置20、携帯端末装置30、テラー操作端末120、役席端末130及びディスプレイ装置140)の構成について図5を用いて説明する。図5は、実施例に係る自動受付システム1を構成する各装置の構成を示すブロック図である。
なお、同図では、テラー操作端末120及び役席端末130についての記載を省略しているが、同図に示す携帯端末装置30の各構成要素を含んだテラー操作端末120あるいは役席端末130を構成することとすればよい。
同図に示すように、受付札発行装置10は、表示操作部12と、計時部13と、受付札発行部14と、制御部15と、通信部16とを備えている。そして、制御部15は、受付情報作成部15aと、案内処理部15bとをさらに備えている。
表示操作部12は、タッチパネル式ディスプレイ等で構成され、来店目的に対応するボタン等を表示し、顧客によって操作されたボタンに対応する来店目的情報を受付情報作成部15aへ通知する処理を行う。なお、表示操作部12を操作する顧客に、複数の来店目的を選択させることも可能である。また、表示操作部12を表示部と操作部に分けて構成してもよく、表示操作部12の操作部を機械的なボタンで構成することとしてもよい。
計時部13は、受付時刻を計時する処理を行い、計時した時刻は、発行情報作成部15aに通知される。なお、本実施例では、受付札発行装置10が計時部13を備える場合について説明するが、受付札を発行する際に、サーバ装置20等の外部の装置から時刻を取得することとしてもよい。また、サーバ装置20が計時部を備えることとし、サーバ装置20が受付札発行装置10から受付情報を受信した時刻を受付時刻として受付情報に付加することとしてもよい。
受付札発行部14は、受付情報作成部15aが作成した受付情報に基づき、受付番号等が印字された受付札を発行する処理を行う。このように受付札を発行することを発券という。なお、この受付札発行部14に受付札の抜き取りを検知するセンサや機構を設け、受付札の抜き取り操作を次の受付情報作成のトリガーとしても良い。
制御部15は、受付札発行装置10の動作を制御する処理を行う。制御部15は、本実施例において重要な処理部として、受付情報作成部15aと案内処理部15bとを有する。受付情報作成部15aは、表示操作部12による操作や、受付札発行部14による受付札の抜き取り操作が行われた場合に、受付情報を作成する処理を行う。また、受付情報作成部15aは、通信部16を介して携帯端末装置30から受付要求を受信した場合にも受付情報を作成する。受付情報には、表示操作部12や通信部16を介して携帯端末装置30などから受け取った来店目的、計時部13が計時した時刻、受付番号などを含む。受付情報作成部15aは、作成した受付情報を通信部16を介してサーバ装置20に送信し、サーバ装置20の記憶部21に記憶させる。
案内処理部15bは、表示操作部12に対する操作入力に応答し、顧客の来店目的に合わせた窓口の案内や、手続に必要な書類の説明などを提示する処理を行う。案内の内容については、後述するサーバ装置20に記憶されている案内情報データベース21を通信部16経由で必要に応じて参照して取得する。
通信部16は、無線LAN(Local Area Network)カード等で構成される通信デバイスであり、制御部15から受け取った受付情報をサーバ装置20へ送信する処理を行う。また、通信部16は、携帯端末装置30と通信し、携帯端末装置30から受信した受付要求を受付情報作成部15aに送る。なお、通信部16を有線LANカードで構成し、サーバ装置20との通信を有線通信によって行うこととしてもよいし、専用回線によって行うこととしてもよい。
また、通信部16は、受付札発行装置10の前で操作に迷っている顧客や、図2に示した係員呼出しボタン11bを押下した顧客が存在する旨を、携帯端末装置30へ通知することができる。例えば、係員呼出ボタン11bが押下された際に、受付札発行装置10は携帯端末装置30へ呼び出しを行う。なお、この呼び出しを受けた携帯端末装置30は、受付札発行装置10の図示しないマイク及びスピーカを介して顧客と会話することができるようにしてもよい。
なお、受付札発行装置10が、操作に迷っている顧客を検出する検出条件としては、例えば、受付札発行装置10に設けられた図示しない人感センサが所定時間以上にわたって人を検出しているにも関わらず表示操作部12の操作がなされない場合に操作に迷っている顧客が居るとして検出を行えばよい。
サーバ装置20は、記憶部21と、制御部22と、通信部23とを備えている。そして、記憶部21は、受付情報データベース21a、案内情報データベース21b及び広告情報データベース21cを記憶し、制御部22は、記録部22aと、検索部22bとをさらに備えている。記憶部21は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性RAM(Random Access Memory)といった記憶デバイスで構成され、受付情報データベース21a及び案内情報データベース21bを記憶する。
ここで、この受付情報データベース21aの一例について図6を用いて説明しておく。
図6は、実施例1に係る受付情報データベース21aの一例についての説明図である。同図に示すように、受付情報データベース21aは、例えば、「受付番号」と、「来店目的」と、「受付時刻」と、「発券情報」とを含んだ情報である。
図6に示した例では、受付情報データベース21aは、「受付番号」が「501」のエントリと、「501」、「受付番号」が「502」のエントリと、「受付番号」が「413」のエントリと、「受付番号」が「708」のエントリを有する。
「受付番号」が「501」のエントリは、「来店目的」が「お預け入れ・お引き出し」、「受付時刻」が「9:42」、「発券情報」が「発券あり」である。すなわち、顧客が「お預け入れ・お引き出し」を目的に来店して9時42分に受付を行ったことを示している。また、「発券情報」は、受付札を発行したか否かを示す情報である。
後述するように、携帯端末装置30にも受付札発行部を設けた構成では、携帯端末装置30からの受付要求に対しても受付札を発行することができる。一方で、携帯端末装置30にも受付札発行部を設けない構成では、携帯端末装置30からの受付要求に対する受付は受付札の発行がなされない。
このように受付札を発行することなく受付を行う場合には、発券情報として発行の有無を登録しておくことが望ましい。テラースタッフが窓口で顧客を呼び出した場合に、受付札発行装置10で受付を行って受付札の発行を受けた顧客に対しては受付札を確認し、携帯端末装置30で受付を行って受付札を持たない顧客には受付札の確認を省略できるためである。
「受付番号」が「502」のエントリは、「来店目的」が「お預け入れ・お引き出し」、「受付時刻」が「9:45」、「発券情報」が「発券なし」である。すなわち、顧客が「お預け入れ・お引き出し」を目的に来店し、9時45分に携帯端末装置30経由で受付札の発行を伴わずに受付を行ったことを示している。
「受付番号」が「413」のエントリは、「来店目的」が「各種お届け」、「受付時刻」が「9:52」、「発券情報」が「発券あり」である。すなわち、顧客が「各種お届け」を目的に来店し、9時52分に受付を行って受付札を入手したことを示している。
「受付番号」が「708」のエントリは、「来店目的」が「投資信託・資産運用」、「受付時刻」が「9:59」、「発券情報」が「発券あり」である。すなわち、顧客が「投資信託・資産運用」を目的に来店し、9時59分に受付を行って受付札を入手したことを示している。
つぎに、案内情報データベース21bの一例について図7を用いて説明する。図7は、実施例1に係る案内情報データベース21bの一例についての説明図である。同図に示すように、案内情報データベース21bは、「業務」の項目と「必要書類」の項目とを有する。
図7に示した例では、案内情報データベース21bは、各種お届けの業務のうち、「住所の変更」を行う場合には、住所を証明する書類が必要であることを示している。加えて、住所を証明する書類の具体例として「運転免許証」、「健康保険証」、「住民票」、「戸籍謄本」が挙げられている。また、「お振込み」の業務を行う場合には、必要な書類がないこと、「預け入れ・お引き出し」の業務を行う場合には「カード」が必要であることを示している。
案内処理部15bは、表示操作部12から「住所の変更」を来店目的として入力された場合には、案内情報データベース21bを検索し、必要な書類を提示することができる。同様に、案内処理部15bは、表示操作部12から「お振込み」を来店目的として入力された場合には、案内情報データベース21bを検索し、必要な書類が無いことを提示することができ、表示操作部12から「お預け入れ・お引き出し」を来店目的として入力された場合には、案内情報データベース21bを検索し、カードが必要であることを提示できる。
このように、受付情報の作成段階で必要な書類を顧客に提示することで、窓口の順番が来た後で書類不足で業務ができず、無駄に順番待ちをした結果となることを回避できるので、顧客のストレス軽減、テラースタッフの業務負担軽減が実現できる。
図5の説明に戻り、広告情報データベース21cについて説明する。広告情報データベース21cは、金融機関が提供するサービス、すなわちローンや保険などの金融商品に関する広告情報を記憶している。
次に、制御部22について説明する。制御部22は、記憶部21の受付情報データベース21aを更新するとともに、受付札発行装置10や携帯端末装置30からの要求に応じて受付情報データベース21a及び案内情報データベース21bから所望する情報を検索する処理を行う処理部である。
記録部22aは、通信部23を経由して受付札発行装置10から受け取った顧客特定情報及び発行情報からなる受付情報を受付情報データベース21aに追加する処理を行う処理部である。また、この記録部22aは、テラー操作端末120による呼び出しの未/済及び呼出窓口について受付情報データベース21aを更新する処理を行う処理部でもある。
検索部22bは、受付札発行装置10や携帯端末装置30からの検索要求を通信部23経由で受け取り、指定された検索条件に基づいて受付情報データベース21a及び案内情報データベース21bを検索し、検索条件を満たす情報を受付札発行装置10や携帯端末装置30へ応答する処理を行う処理部である。なお、この検索部22bを携帯端末装置30に設けることとしてもよい。また、この場合には、受付情報データベース21aに記憶されている情報を加工することなく受付札発行装置10や携帯端末装置30へ送信することとしてもよい。
通信部23は、無線LAN(Local Area Network)カードや有線LANカード等で構成される通信デバイスであり、受付札発行装置10、携帯端末装置30及びその他の装置との通信を行う。
携帯端末装置30は、ロビースタッフが携帯する端末装置であり、受付札発行装置10に対する受付要求の送信、受付要求に対する応答の受信、サーバ装置20に対する案内情報の検索要求、検索要求の結果の受信を行う。
同図に示すように、携帯端末装置30は、操作部31と、表示部32と、通信部33と、制御部34とを備えている。また、受付札発行部35を設けてもよい。そして、制御部34は、入力処理部34aと、表示処理部34bと、案内処理部34dと、受付情報出力部34eとをさらに備えている。
操作部31は、タッチパネル等の入力デバイスで構成され、係員による操作を受け付ける処理を行う。また、表示部32は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスで構成され、制御部34の表示処理部34bが加工した情報を表示する。なお、同図では、操作部31と表示部32とを別々に記載したが、これらの処理部は、タッチパネル式ディスプレイ等の入力機能付き表示装置で一体として構成されるものとする。通信部33は、無線LAN(Local Area Network)カード等で構成される通信デバイスであり、受付札発行装置10及びサーバ装置20との通信を行う。
制御部34が備える入力処理部34aは、操作部31からロビースタッフによる操作入力を受け付ける。入力処理部34aは、受付要求部34bをさらに備える。受付要求部34bは、操作入力が顧客の受付を求める操作であった場合に受付要求を作成し、作成した受付要求を通信部33経由で受付札発行装置10に送信する処理を行う。また、入力処理部34aは、操作入力が案内情報の提示を求める操作であった場合には、通信部33を介してサーバ装置20に案内情報の検索要求を送信する。
なお、入力処理部34aは、操作入力が受付札発行装置10における装置設定の切り換えを求める操作であった場合には、通信部33を介して受付札発行装置10に装置設定の変更要求を送信するようにしても良い。例えば、受付札発行装置10の操作案内の有無や表示部32に表示している文字の大きさなどの装置設定の変更要求を送信する。
表示処理部34cは、表示部32の表示内容を加工する処理部である。この表示処理部34cは、例えば、案内情報の検索結果の表示を表示部32に表示する表示領域や受付要求に対する結果の表示を表示部32に表示する表示領域の作成を行う。
案内処理部34dは、案内情報の検索結果を出力する処理を行う。一例として、検索条件として指定された業務に必要な書類を表示部32に表示出力する。また、必要に応じて図示しないスピーカを利用した音声出力を行ってもよい。
受付情報出力部34eは、受付要求の結果として受付札発行装置10から取得した受付情報を出力する処理を行う。具体的には、受付札発行装置10によって付与された受付番号を表示部32に表示する。また、図5に示したように、携帯端末装置30が受付札発行部35を有する場合には、受付札発行装置10から取得した受付情報を印字した受付札を発行しても良い。
ディスプレイ装置140は、プラズマディスプレイ装置等で構成される表示装置であり、サーバ装置20から提供された受付情報に基づく店舗内の混雑状況や保険などの金融商品の広告情報などを表示する。なお、このディスプレイ装置140は、同図に示す携帯端末装置30の操作部31及び入力処理部34aを含まない点で、携帯端末装置30と異なっている。
同図に示すように、ディスプレイ装置140は、表示部141と、通信部142と、制御部143とを備えている。そして、制御部143は、表示処理部143aをさらに備えている。表示部141は、プラズマディスプレイ装置等の表示デバイスで構成され、制御部143の表示処理部143aが加工した情報を表示する。
通信部142は、無線LAN(Local Area Network)カード等で構成される通信デバイスであり、サーバ装置20との通信を行う。制御部143は、通信部142経由でサーバ装置20から受け取った受付情報を表示部141へ加工して表示する処理を行う処理部である。表示処理部143aは、サーバ装置20から受け取った受付情報の表示形態を加工したうえで表示部141に対して表示する処理を行う処理部である。
次に、上述した自動受付システム1が受付時に行う処理手順について図8を用いて説明する。図8は、受付時における自動受付システム1の処理概要を示すフローチャートである。同図に示すように、携帯端末装置30は、ロビースタッフによって受付操作が行われたか否かを判定し(ステップS101)、受付操作が行われた場合には(ステップS101;Yes)、受付要求部34bが通信部33を介して受付札発行装置10に受付要求を送信する(ステップS102)。なお、ステップS101で受付操作が行われていない場合には(ステップS101;No)、ロビースタッフによる受付操作を待ち合わせる。
受付札発行装置10は、表示操作部12や受付札発行部14に対して受付操作が行われたか否かを判定し(ステップS201)、受付操作が行われた場合には(ステップS201;Yes)、受付情報作成部15aが受付情報を作成する受付処理を行って(ステップS202)、受付札を発行する(ステップS203)。また、ステップS201で受付操作が行われていない場合には(ステップS201;No)、受付札発行装置10は、携帯端末装置30から受付要求を受信したかを判定する(ステップS204)。
受付札発行装置10は、携帯端末装置30から受付要求を受信した場合には(ステップS204;Yes)、受付情報作成部15aが受付情報を作成する受付処理を行って(ステップS205)、携帯端末装置に受付結果を通知する(ステップS206)。なお、受付札発行装置10は、携帯端末装置30から受付要求を受信していない場合には(ステップS204;No)、受付操作が行われたか否かを判定(ステップS201)に戻る。
ステップS203及びステップS206の後、受付札発行装置10は、サーバ装置20に対して作成した受付情報を送信し、受付情報データベース21aの更新を要求して(ステップS207)、処理を終了する。なお、処理の終了後には受付札発行装置10は、再びステップS201に戻って処理を繰り返す。また、サーバ装置20は、受付札発行装置10から受付情報の更新要求を受信した場合に、受付情報データベース21aを更新する処理(ステップS301)を行う。
また、携帯端末装置30は、受付札発行装置10から受付結果の通知を受信すると(ステップS103)、受付結果を出力して(ステップS104)、処理を終了する。なお、処理の終了後には携帯端末装置30は、再びステップS101に戻って処理を繰り返す。また、ステップS104における受付結果の出力方法としては、一例として表示部32への表示出力を行う。また、携帯端末装置30が受付札発行部35を有する場合には、受付札の発行を行ってもよい。
携帯端末装置30による受付の具体例についてさらに説明する。図9は、携帯端末装置30による受付の具体例について説明する説明図である。図9に示した画面30aは、「振込み・税金」の業務について待ち人数が5名であることと待ち時間が20分であることを示している。また、「預け入れ・お引き出し」の業務について待ち人数が4名であることと待ち時間が15分であることを示している。同様に、「諸届け」の業務について待ち人数が3名であることと待ち時間が45分であることを示している。さらに「資産運用のご相談」の業務について待ち人数が1名であることと待ち時間が30分であることを示している。また、「融資・各種ローン」の業務について待ち人数が0名であることと待ち時間が0分であることを示している。
一例として、顧客の目的が「諸届け」である場合には、ロビースタッフは「諸届け」のボタンを選択する。携帯端末装置30は、顧客の目的が「諸届け」である旨の操作入力を受け付けると、案内状データベース21bを検索し、諸届けには免許証、保険証又は戸籍謄本などの本人確認書類が必要であることと、印鑑が必要であることと、担当窓口が5番であることとを検索結果として受信する。
案内処理部34dは、この検索結果を受信すると、画面30aに「本人確認書類の持参を確認してください。」、「・免許証、保険証、戸籍謄本」、「・印鑑」、「只今の待ち時間45分」、「お呼び出し窓口:5番」などのメッセージを表示して、ロビースタッフによる顧客の案内を補助する。このため、ロビースタッフは、顧客からの問い合わせに適切に対応し、確認や案内漏れの発生を回避できる。
また、「発券」ボタン、「発券なし採番」ボタン、「テラー指名」ボタン及び「戻る」ボタンを表示部32に表示する。携帯端末装置30を携帯したロビースタッフが受付札発行装置10の近くに居る場合には、携帯端末装置30で受付要求を送信し、「発券」ボタンを押下する等の発券操作を行うことで顧客は受付札発行装置10から発券される受付札を取得すればよい。
つまり、ロビースタッフが携帯端末装置30の画面30aから「発券」ボタンを選択すると、携帯端末装置30は、受付要求を受付札発行装置10に送信し、受付札発行装置10に受付情報を作成させるとともに、受付札発行装置10の受付札発行部14に受付札を発行させる。このため、ロビースタッフは窓口のカウンター内で受付札発行装置10を直接操作することなく、受付札発行装置10で受付札を発行することができる。また、顧客は、ボタンを選択する必要が無く、発行されたカードを受け取るだけで済むため、ストレスがなくなる。
一方で、ATM(Automated teller machine)コーナーなど、受付札発行装置10から離れた場所でロビースタッフが顧客対応をする場合には、ロビースタッフは画面30bに示したように、「発券なし採番」ボタンを操作する。この操作を受け付けると、携帯端末装置30は、受付要求を受付札発行装置10に送信し、受付札発行装置10に「発券なし」で受付情報を作成させる。受付札発行装置10は、受付情報を作成すると、携帯端末装置30に対して受付要求の応答として受付番号を通知する。
この応答を受信した携帯端末装置30の受付情報出力部34eは、画面30cに示すように受付番号を表示する。図9に示した画面30では、受付番号の一例として「345番」を発番したことを表示している。加えて、画面30cは、呼出窓口が2番であること、待ち人数が4名であること、予想待ち時間が15分であることを表示している。
ロビースタッフは、この画面30cを確認して、顧客に対する案内を行うことができる。発券なし採番を行った場合には、顧客はロビースタッフから自らの受付番号を聞き、受付札を持たずに窓口に呼ばれることになる。このため、ディスプレイ装置140には図9の画面141aに示したように、次の顧客の受付番号が「345番」であることを表示する場合には、併せて「発券レス採番」などの表示を行い、この受付番号の顧客が受付札を持たないことを明示することが好ましい。
このように、ロビースタッフが携帯端末装置30で受付を完了できるようにすることで、顧客とともに受付札発行装置10まで移動する必要が無くなる。この結果、ロビースタッフはロビー内で機動的に顧客の案内を行うことができるので、ロビースタッフの必要数を削減することが可能である。また、顧客にとっても、受付札発行装置10まで移動することなく速やかに受付を完了することができるというメリットがある。
つぎに、受付札発行装置10における案内処理について説明する。図10は、受付札発行装置10における案内処理について説明する説明図である。図10に示した例では、受付札発行装置10の表示操作部12に、初期画面として画面12aが表示されている。
画面12aは、「預け入れ・お引き出し」の業務について待ち人数が6名であることと待ち時間が15分であることを示している。また、「お振込み」の業務について待ち人数が25名であることを示している。同様に、「公共料金・税金」の業務について待ち人数が10名であることを示している。
また、「法人のお客様」への対応業務について待ち人数が8名であることを示している。そして、「運用のご相談」の業務について待ち人数が5名であることを示している。同様に、「各種お届け」の業務について待ち人数が3名であることを示している。また、「口座開設」の業務について待ち人数が2名であることを示している。そして「ローンのご相談」の業務について待ち人数が1名であることを示している。
さらに、画面12aは、スタッフを呼び出す「係員呼出」ボタンと、案内処理への移行操作に対応する「ガイダンスモード」ボタンを表示している。この「ガイダンスモード」ボタンの操作を受け付けると、受付札発行装置10は、顧客に対して操作案内を行う「ガイダンスモード」と操作案内がない「通常モード」とに切り替えることができる。そして、受付札発行装置10が「ガイダンスモード」である時に、操作入力を受け付けると案内処理部15bが案内処理を開始する。
案内処理の開始後、案内処理部15bは、操作入力に基づいて案内情報データベース21bを検索し、操作者への案内を行う。例えば、「住所変更」が選択されると、案内処理部15bは、画面12bを表示操作部12に表示させる。画面12bは「現在の住所を証明できる書類が必要です。」というメッセージと、住所を証明できる書類の具体例「運転免許証」「健康保険証」「住民票」「戸籍謄本」と、これらの書類を顧客が持っているか否かを選択する「ある」ボタン及び「ない」ボタンを表示する。
操作者が「ある」ボタンを操作すると、案内処理部15bは、画面12cを表示操作部12に表示させる。画面12cは、「遠隔相談システムでもお取り扱いできます。ただいまは、窓口よりも早く承ることができます。」というメッセージと、「遠隔相談システムへ行く」ボタンと「窓口で」ボタンを表示する。
操作者が「窓口で」ボタンを操作すると、案内処理部15bは、画面12eを表示操作部12に表示させる。画面12eは、「カードをお受け取りください。順番にたまわりますので、お呼びするまで1・2番窓口付近でお待ちください。」というメッセージと、1・2番窓口の位置を示す図を表示する。加えて、受付情報作成部15aが受付情報を作成し、受付札発行部14が受付札を発行する。
一方、操作者が「遠隔相談システムへ行く」ボタンを操作すると、案内処理部15bは、画面12fを表示操作部12に表示させる。画面12fは、「遠隔相談システムの設置場所は下記をご覧ください。」というメッセージと、遠隔相談システムの位置を示す図を表示する。
また、操作者が画面12bで「ない」ボタンを操作すると、案内処理部15bは、画面12dを表示操作部12に表示させる。画面12dは、「キャッシュカードをお持ちですか?お持ちでしたらテレビ窓口でうけたまわることができます。」というメッセージと、「ある(遠隔相談システムへ行く)」ボタンと「ない」ボタンとを表示する。
操作者が「ある(遠隔相談システムへ行く)」ボタンを操作すると、案内処理部15bは、画面12fを表示操作部12に表示させる。画面12fは、「遠隔相談システムの設置場所は下記をご覧ください。」というメッセージと、遠隔相談システムの位置を示す図を表示する。
一方、操作者が画面12dで「ない」ボタンを操作すると、案内処理部15bは、画面12gを表示操作部12に表示させる。画面12gは、「誠に申し訳ありませんが、必要書類をお持ちになり、再度ご来店をお願い申し上げます。」というメッセージを表示する。
このように、受付札発行装置10をガイダンスモードに切り替えることで、顧客は受付画面の画面展開に従って適切なボタンを選択することができる。このため、顧客がどの窓口に行くべきか迷ったり、誤った窓口に行くことを回避することができる。また、顧客自身の操作によって受付を行えるため、ロビースタッフの作業を軽減し、ロビースタッフの数の削減にも繋がる。なお、顧客が画面操作を行う時間を要するため、来店の閑散時における対応に特に好適である。また、顧客がボタンを選択しやすいよう、2つ程度のボタン式発券機を採用してもよい。なお、携帯端末装置30の図示しないGPS機能を利用し、携帯端末装置10が受付札発行装置10から一定距離以上離れたことを受付札発行装置10が検知すると、自動的に「ガイダンスモード」に切り替わるようにしてもよい。
つぎに、受付札の具体例について説明する。図11は、受付札発行装置10によって発行された受付札の具体例についての説明図である。図11に示した画面12hは、受付札発行装置10の表示操作部12に表示される画面の一例である。画面12hは、「個人のお客様」への対応業務(税金・お振込み・お預け入れ・お引き出し・その他)について待ち人数が3名であることと窓口番号が4〜6番であることを示している。
また、「法人のお客様・各種お届け」(ご住所・ご名義・ご印鑑の変更等)の業務について待ち人数が3名であることと窓口番号が7番であることを示している。同様に、「定期預金・外貨預金」の業務及び「各種お届け」(ご住所ご名義・ご印鑑の変更等)の業務について待ち人数が1名であることと窓口番号が9番であることを示している。
また、「法人のお客様」(個人事業主・商店・各種団体様)への対応業務について待ち人数が6名であることと窓口番号が1〜3番であることを示している。同様に「ご新規」(新規口座・身体認証のお手続き)の業務について待ち人数が6名であることと窓口番号が7〜8番であることを示している。さらに、「運用のご相談」(投資信託・個人年金保険等)の業務について待ち人数が2名であることと窓口番号が10〜12番であることを示している。
この画面12hで、例えば「法人のお客様・各種お届け」が選択されると、受付札発行装置10は、受付札17を発行する。受付札17は、受付番号「502」、待ち人数「3人」、発行時間「10時51分」、受付内容「法人のお客様」、お呼出窓口「7番」などの情報と「番号順にお取り扱いいたしておりますので、お呼びするまでしばらくお待ちください」とのメッセージが印字されている。
図12は、携帯端末装置30によって発行された受付札の具体例についての説明図である。図12に示した画面30dは、携帯端末装置30の操作部31に表示される画面の一例である。画面30dは、「振込み・税金」の業務について待ち人数が5名であることと待ち時間が20分であることを示している。また、「預け入れ・お引き出し」の業務について待ち人数が4名であることと待ち時間が15分であることを示している。
同様に、「諸届け」の業務について待ち人数が3名であることと待ち時間が45分であることを示している。さらに「資産運用のご相談」の業務について待ち人数が1名であることと待ち時間が30分であることを示している。また、「融資・各種ローン」の業務について待ち人数が0名であることと待ち時間が0分であることを示している。
さらに、画面30dは、「大きく表示」ボタンと、「点字発券」ボタンと、「通常発券」ボタンと、「発券無し採番」ボタンと、「テラー指名」ボタンと、「戻る」ボタンを表示している。
ここで、「大きく表示」ボタンは、顧客が高齢者である場合や視力が弱い場合にロビースタッフによって選択されるボタンである。ロビースタッフが「大きく表示」ボタンを操作すると、携帯端末装置30は、「通常発券」ボタンが操作された場合よりも受付番号などの各種情報を大きく印字した受付札を発行する。
また、「点字発券」ボタンは、顧客が印字内容を視認することが困難な場合にロビースタッフよって選択されるボタンである。ロビースタッフが「点字発券」ボタンを操作すると、携帯端末装置30は、受付番号などの各種情報を印字とともに点字で表記した受付札を発行する。
受付札18は、ロビースタッフが「点字発券」ボタンを操作した場合に携帯端末装置30が発行する受付札の一例である。受付札18は、受付番号「502」、待ち人数「3人」、発行時間「10時51分」、受付内容「法人のお客様」、お呼出窓口「7番」などの情報と「番号順にお取り扱いいたしておりますので、お呼びするまでしばらくお待ちください」とのメッセージを印字されている。加えて、受付札18は、受付番号を領域18aに点字で表記し、呼出窓口を領域18bに点字で表記している。このように、ロビースタッフが携帯端末装置30を操作して受付札を発行する場合には、印字を大きくしたり、点字を添えるなど、顧客に応じてきめ細やかな対応が可能である。
次に、受付要求の処理について説明する。図13は、受付要求に対し、受付札発行装置10側で受付番号を付与する場合についての説明図である。受付札発行装置10が受付番号を付与する場合には、まず携帯端末装置30が受付札発行装置10に対して受付番号の問い合わせを行う。この時、用件の種類など、受付札発行装置10が受付番号を特定するために必要な情報を合わせて送信する。
受付札発行装置10は、問い合わせを受信した場合に該当する窓口の受付番号を仮取得し、携帯端末装置30に通知する。携帯端末装置30は、受付番号を受信した後、受付確定要求を受付札発行装置10に送信する。受付札発行装置10は、受付確定要求を受信した場合に仮取得していた受付番号を確定する。このように、受付札発行装置10が受付番号を付与することとすれば、受付札発行装置10に対する直接の操作に基づく受付情報と、携帯端末装置30からの要求に基づく受付情報とで受付番号を連続させることができる。
図14は、携帯端末装置30が識別情報を付与する場合についての説明図である。携帯端末装置30が識別情報を付与する場合には、携帯端末装置30が受付札発行装置10に対して識別情報、用件、携帯端末装置30での発券の有無を送信する。
受付札発行装置10は、受信した識別情報を受付札発行装置10で付与する受付番号の代替として使用する。一例として、受付札発行装置10が「振込み・税金」の用件に対して300番台の受付番号を付与し、携帯端末装置30が識別番号としてアルファベットをAから順に使用する場合について説明する。
例えば、受付札発行装置10が受付番号「345」まで受付番号を付与した状態で携帯端末装置30から「振込み・税金」の用件で識別番号「B」を受信した場合には受付札発行装置10は、受付番号「345」の次に識別番号「B」を受付情報データベース21に登録する。この後、受付札発行装置10が「振込み・税金」の用件について受付番号を付与すると、「345」「B」「346」の順序で受付情報データベース21に受付情報が登録され、この順序で窓口への呼出が行われることとなる。
このように、携帯端末装置30が識別情報を付与して受付札発行装置10に通知する構成とすれば、携帯端末装置30から受付札発行装置10に対して一回の送信で受付情報を作成させることができる。
上述してきたように、本実施例では、携帯端末装置が受付札発行装置に受付要求を送信した場合に、受付札発行装置が受付情報を作成することとした。また、携帯端末装置からの受付要求に基づいて受付情報を作成する場合には、受付札の発行を省略可能とした。加えて、ロビースタッフによって操作される携帯端末装置で受付札を発行する場合には、印字の大きさや点字の有無を選択可能とした。また、必要な書類などの有無を確認する案内処理を受付札発行装置や携帯端末装置で実行可能とした。
したがって、携帯端末装置を携帯するロビースタッフは受付装置まで出向くことなく、受付を行うことができる。また、ロビースタッフが顧客からの問い合わせや案内を適切に処理できるよう、案内処理によって補助することができる。
顧客にとっても、ロビースタッフへの相談のみで受付が完了できるというメリットがあり、受付札発行装置を顧客が直接操作する場合にも案内処理によって操作ミスを回避できる。テラースタッフにとっても、顧客のボタン押し間違いにより、担当業務以外の顧客が来て窓口の振り分け等手間が発生することを回避できる。
上述してきた実施例では、受付札発行装置の受付情報作成部で受付情報を作成する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、サーバ装置に受付情報作成部を設け、受付札発行装置や携帯端末装置からの受付要求に基づいて受付情報を作成するようにしても良い。
また、上述してきた実施例では、携帯端末装置にて受付番号などの各種情報を点字で表記した受付札を発行する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、受付札発行装置に点字印刷機構を設け、常時、受付番号などが点字で表記された受付札を発行してもよいし、受付札発行装置における受付札の印刷設定を切り替えて、図11に示すような受付札と図12に示すような点字表記された受付札の両方を発行できるようにしてもよい。
さらに、携帯端末装置で受付札の種類を選択可能にし、受付札発行装置は携帯端末装置から受信した受付札の発行要求に基づいて、図11に示すような受付札又は図12に示すような点字表記された受付札を発行するようにしてもよい。