JP2012178357A - 照明装置の作製方法、及び照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸着材料の利用効率を高めることによって製造コストを削減し、且つ、成膜の均一性やスループットの優れた照明装置の作製方法を提供する。また、高精細化及び小型化に伴うピッチの微細化を進めることが可能な作製方法および電極基板を提供する。
【解決手段】開口部を有する反射層と、光吸収層と、蒸着材料とが設けられた第1の基板と、各電極に対応して開口部を有する絶縁物が設けられた第2の基板とを用いて、蒸着材料を第2の基板へ成膜する照明装置の作製方法であって、第2の基板に設けられた絶縁物の開口部も六角形状を有する。また当該第2の基板を電極基板として有する照明装置である。
【選択図】図14

Description

本発明は、発光装置およびその作製方法に関する。また、材料の成膜に用いられる蒸着
用基板に関する。
有機化合物は無機化合物に比べて、多様な構造をとることができ、適切な分子設計によ
り様々な機能を有する材料を合成できる可能性がある。これらの利点から、近年、機能性
有機材料を用いたフォトエレクトロニクスやエレクトロニクスに注目が集まっている。
例えば、有機化合物を機能性有機材料として用いたエレクトロニクスデバイスの例とし
て、太陽電池や発光素子、有機トランジスタ等が挙げられる。これらは有機化合物の電気
物性および光物性を利用したデバイスであり、特に発光素子はめざましい発展を見せてい
る。
発光素子の発光機構は、一対の電極間にEL層を挟んで電圧を印加することにより、陰
極から注入された電子および陽極から注入された正孔がEL層の発光中心で再結合して分
子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に緩和する際にエネルギーを放出して発光
するといわれている。励起状態には一重項励起と三重項励起が知られ、発光はどちらの励
起状態を経ても可能であると考えられている。
発光素子を構成するEL層は、少なくとも発光層を有する。また、EL層は、発光層の
他に、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層などを有する積層構造とするこ
ともできる。
また、EL層を形成するEL材料は低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー
系)材料に大別される。一般に、低分子系材料は蒸着装置を用いて成膜され、高分子系材
料はインクジェット法などを用いて成膜されることが多い。従来の蒸着装置は基板ホルダ
に基板を設置し、EL材料、つまり蒸着材料が入っているルツボ(または蒸着ボート)と
、ルツボ内のEL材料を加熱するヒーターと、昇華するEL材料の拡散を防止するシャッ
ターとを有している。そして、ヒーターにより加熱されたEL材料が昇華し、基板に成膜
される。このとき、均一に成膜を行うために、被成膜基板を回転させ、さらに、300m
m×360mmの大きさの基板でも、基板とルツボとの間の距離は1m程度離す必要があ
る。
上記の方法で、赤、緑、青の発光色を用いてフルカラーのフラットパネルディスプレイ
を作製することを考えた場合、基板と蒸発源との間に、基板と接してメタルマスクが設置
され、このマスクを介して塗り分けが実現される。しかし、この方法は、成膜精度がそれ
ほど高くないため、異なる画素間の間隔を広く設計し、画素間に設けられる絶縁物からな
る隔壁(バンク)の幅を広くする必要がある。このため、高精細の表示装置への適用が困
難になっている。
また、赤、緑、青の発光色を用いるフルカラーのフラットパネルディスプレイとして、
より高精細化や高開口率化や高信頼性の要求が高まっている。こうした要求は、発光装置
の高精細化(画素数の増大)及び小型化に伴う各表示画素ピッチの微細化を進める上で大
きな課題となっている。また、同時に生産性の向上や低コスト化の要求も高まっている。
そこで、レーザ熱転写により、発光素子のEL層を形成する方法が提案されている(特
許文献1参照)。特許文献1では、支持基板上に、低反射層と高反射層から構成される光
熱変換層と、転写層を有する転写用基板について記載されている。このような転写用基板
にレーザ光を照射することにより、転写層を素子作成用基板に転写することができる。
特開2006−309995号公報
しかしながら、特許文献1の転写用基板では、基板の片側に高反射層および低反射層が
積層して形成されている。そのため、高反射層を用いたとしても、ある程度の熱の吸収が
考えられるため、レーザ光のパワーが大きいときに、低反射層上の転写層だけでなく、高
反射層上の転写層も転写されてしまう可能性がある。
また、特許文献1の図3に記載された構成では、[0041]段落にも記載されている
ように、低反射層と高反射層との間に隙間がないようにしなければならず、高精度のパタ
ーニングが必要となる。
また、特許文献1の図7に記載された構成では、低反射層をパターニングしておき、そ
の後全面に高反射層を形成し、その後、転写層を形成している。この構成では、レーザ光
を吸収し加熱された低反射層からの熱は、高反射層を介して転写層に伝わる構成となって
いるため、所望の転写層だけでなく、その周りの転写層も転写されてしまう可能性がある
よって、本発明は、赤、緑、青の発光色を用いるフラットパネルディスプレイを作製す
る場合において、EL材料の利用効率を高めることによって製造コストを削減し、且つ、
EL層などの蒸着材料を含む層の成膜の均一性やスループットの優れた発光装置の作製方
法を提供することを目的とする。
また、発光装置の高精細化(画素数の増大)及び小型化に伴う各表示画素ピッチの微細
化を進めることが可能な発光装置の作製方法および蒸着用基板を提供する。
本発明は、第1面に開口部を有する反射層が設けられ、第1面と対向する第2面に光吸
収層が設けられた第1の基板を用いる。第1の基板の第2面側に蒸着材料を付着させる。
そして、第1の基板の第2面側と第2の基板の第1面を近接させた状態で、第1の基板の
第1面側から光を照射する。照射された光は、反射層の開口部と重なる位置にある光吸収
層に吸収され、蒸着材料を加熱する。加熱された蒸着材料は、第2の基板の第1面に付着
する。
なお、本明細書中において、付着とは、材料の少なくとも一部が昇華し、被成膜基板に
成膜されることを示す。
よって、本発明の一は、第1面に開口部を有する反射層が設けられ、第1面と対向する
第2面に光吸収層が設けられている第1の基板の該第2面側に蒸着材料を付着させ、第1
の基板の第2面側と、第2の基板の第1面とを近接させた状態で、第1の基板の第1面側
から光の照射を行い、反射層の開口部と重なる位置にある光吸収層に該照射光を吸収させ
ることで、蒸着材料を加熱し、該蒸着材料を第2の基板の第1面側に付着させることを特
徴とする発光装置の作製方法である。
また、本発明の一は、第1の基板の第1面に開口部を有する反射層を形成し、第1面と
対向する第2面に光吸収層を形成し、第1の基板の該第2面側に蒸着材料を付着させ、第
1の基板の第2面側と、第2の基板の第1面とを近接させた状態で、第1の基板の第1面
側から光の照射を行い、反射層の開口部と重なる位置にある光吸収層に該照射光を吸収さ
せることで、蒸着材料を加熱し、該蒸着材料を第2の基板の第1面側に付着させることを
特徴とする発光装置の作製方法である。
また、本発明の一は、第1面に開口部を有する反射層が設けられ、第1面と対向する第
2面に光吸収層が設けられている第1の基板と、第1面に第1の電極が設けられた第2の
基板とを用い、第1の基板の該第2面側に蒸着材料を付着させ、第1の基板の第2面側と
、第2の基板の第1面とを近接させた状態で、第1の基板の第1面側から光の照射を行い
、反射層の開口部と重なる位置にある光吸収層に該照射光を吸収させることで、蒸着材料
を加熱し、該蒸着材料を、第2の基板の第1面に付着させた後、第2の基板の第1面に第
2の電極を形成することを特徴とする発光装置の作製方法である。
また、本発明の一は、第1の基板の第1面に開口部を有する反射層を形成し、第1面と
対向する第2面に光吸収層を形成し、第1の基板の該第2面側に蒸着材料を付着させ、第
2の基板の第1面に第1の電極を形成し、第1の基板の第2面側と、第2の基板の第1面
とを近接させた状態で、第1の基板の第1面側から光の照射を行い、反射層の開口部と重
なる位置にある光吸収層に該照射光を吸収させることで、蒸着材料を加熱し、該蒸着材料
を、第2の基板の第1面に付着させた後、第2の基板の第1面に第2の電極を形成するこ
とを特徴とする発光装置の作製方法である。
上記構成において、光吸収層は、第1の基板の第1面の全面に形成されていてもよいし
、反射層の開口部と重なる位置に島状に形成されていてもよい。光吸収層を島状に形成す
ることにより、光吸収層内を熱が伝わることを防止することができるため、より微細な第
2の蒸着材料を含む層のパターン形成が可能となる。
また、上記構成において、照射する光は、赤外光であることが好ましい。赤外光である
ことにより、光吸収層を効率良く加熱することができる。
また、上記構成において、反射層は照射される光に対して、反射率が85%以上である
ことが好ましい。また、光吸収層は、照射される光に対して、反射率が60%以下である
ことが好ましい。このように、反射層と光吸収層の反射率の差が25%以上ある構成であ
ることが好ましい。
また、上記構成において、反射層の膜厚は、100nm以上であることが好ましい。ま
た、光吸収層の膜厚は、200nm以上600nm以下であることが好ましい。
また、上記構成において、反射層は、アルミニウム、銀、金、白金、銅、アルミニウム
を含む合金、または銀を含む合金などを含むことが好ましい。
また、上記構成において、光吸収層としては、窒化タンタル、チタン、カーボンなどを
用いることができる。
また、上記構成において、湿式法を用いて、第1の基板の第2面側に蒸着材料を付着さ
せることが好ましい。湿式法は材料利用効率が高いため、湿式法を用いることにより、発
光装置を作製するコストを低減することができる。
また、上記構成において、蒸着材料としては有機化合物を用いることが好ましい。有機
化合物は無機化合物に比べ、蒸着温度が低い材料が多いため、本発明の発光装置の作製方
法に好適である。例えば、発光材料やキャリア輸送材料を用いることができる。
また、本発明の一は、基板の第1面に開口部を有する反射層が設けられ、第1面に対向
する第2の面に光吸収層が設けられている蒸着用基板である。
上記構成において、光吸収層は、蒸着用基板の第1面の全面に形成されていてもよいし
、反射層の開口部と重なる位置に島状に形成されていてもよい。光吸収層を島状に形成す
ることにより、光吸収層内を熱が伝わることを防止することができるため、より微細な第
2の蒸着材料を含む層のパターン形成が可能となる。
上記構成において、光吸収層上に蒸着材料が付着していることが好ましい。蒸着材料が
付着している蒸着用基板を用いることで、そのまま蒸着に用いることができる。
また、蒸着材料としては有機化合物を用いることが好ましい。有機化合物は無機化合物
に比べ、蒸着温度が低い材料が多いため、光の照射により蒸着することが容易である。例
えば、発光材料やキャリア輸送材料を用いることができる。
また、上記構成において、反射層の膜厚は、100nm以上であることが好ましい。
また、上記構成において、反射層としては、アルミニウム、銀、金、白金、銅、アルミ
ニウムを含む合金、または銀を含む合金などを含むことが好ましい。
また、上記構成において、光吸収層の膜厚は、200nm以上600nm以下であるこ
とが好ましい。
また、上記構成において、光吸収層としては、窒化タンタル、チタン、カーボンなどを
含むことが好ましい。
また、上記構成において、湿式法を用いて、第1の基板の第2面側に蒸着材料を付着さ
せることが好ましい。
本発明を適用することにより、発光素子を構成する蒸着材料を含む層を容易に形成する
ことができ、当該発光素子を有する発光装置の製造も簡便になる。
また、本発明を適用することにより、平坦でムラのない膜を成膜することが可能となる
。また、本発明により、蒸着材料を含む層を所望の形状に形成する際のパターン形成の精
度が高くなる。よって、特性の優れた発光装置を得ることができる。
また、本発明に係る蒸着用基板を用いることにより、精度良く、所望の形状の膜を形成
することが可能となる。
本発明に係る成膜工程の断面を示す模式図。 本発明に係る成膜工程の断面を示す模式図。 発光素子の例を示す図。 発光素子の例を示す図。 パッシブマトリクス型発光装置の上面図および断面図の例。 パッシブマトリクス型発光装置の斜視図の一例。 パッシブマトリクス型発光装置の上面図の一例。 アクティブマトリクス型発光装置の上面図および断面図の一例。 成膜装置の例を示す図。 成膜装置の例を示す図。 電子機器の例を示す図。 本発明に係る成膜工程の断面を示す模式図。 本発明に係る成膜工程を説明する図。 本発明に係る成膜工程を説明する図。 成膜装置の例を示す図。 成膜装置の例を示す図。 成膜装置の例を示す図。 金属膜の反射率を示す図。 本発明に係る成膜工程の断面を示す模式図。 本発明に係る成膜工程の断面を示す模式図。 アルミニウム膜の反射率を示す図。 チタン膜の反射率および透過率を示す図。 チタン膜の吸収率を示す図。
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下の説
明に限定されず、本発明の主旨及びその範囲から逸脱することなく、その形態及び詳細を
様々に変更しうることは、当業者であれば容易に可能である。したがって、本発明は以下
に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する
本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる場合がある
(実施の形態1)
本発明に係る発光装置の作製方法および蒸着用基板を、図1を用いて説明する。
図1(A)は本発明に係る蒸着用基板である。図1(A)において、支持基板である第
1の基板200の第1面側に反射層205が形成されている。反射層205は開口部を有
している。また、第1の基板200の第1面と対向する第2面側には、光吸収層201が
形成されている。図1においては、光吸収層201は第1の基板200の第2面の全面に
形成されている。また、光吸収層201上には蒸着材料が付着している。図1(A)にお
いては、第1の蒸着材料を含む層202が形成されている。
第1の基板200は、反射層、光吸収層などの支持基板であり、発光装置の作製工程に
おいて、第1の蒸着材料を含む層を蒸着するために照射する光を透過する基板である。よ
って、第1の基板200は光の透過率が高い基板であることが好ましい。具体的には、第
1の蒸着材料を含む層を蒸着するためにランプ光やレーザ光を用いた場合、第1の基板2
00として、それらの光を透過する基板を用いることが好ましい。また、熱伝導率が低い
材料であることが好ましい。熱伝導率が低いことにより、第1の基板200の第1面に形
成された反射層205が加熱されてしまった場合でも、第1の基板200の第2面に熱が
伝わることを抑制することができ、第1の蒸着材料を含む層202が加熱されてしまって
蒸着されてしまうことを防止できる。第1の基板200としては、例えば、ガラス基板、
石英基板、無機材料を含むプラスチック基板などを用いることができる。
反射層205は、発光装置の作製工程において、第1の蒸着材料を含む層を蒸着するた
めに照射する光を反射する層である。反射層は、照射される光に対して、反射率が85%
以上、さらに好ましくは、反射率が90%以上であることが好ましい。よって、反射層は
、照射する光に対して高い反射率を有する材料で形成されていることが好ましい。例えば
、銀、金、白金、銅、アルミニウムを含む合金、または銀を含む合金などを用いることが
できる。特に、アルミニウム−チタン合金、アルミニウム−ネオジム合金、銀−ネオジム
合金は、赤外領域の光(波長800nm以上)に対して高い反射率を有しているため、反
射層として好適に用いることができる。このように、第1の蒸着材料を含む層を蒸着する
ために照射する光の波長により、反射層205に好適な材料の種類は変化する。
さらに好ましくは、反射層は、熱伝導率の低い材料で形成されていることが好ましい。
熱伝導率の低い材料を用いることにより、第2の蒸着材料を含む層の微細なパターン形成
が可能となる。熱伝導率の低い材料としては白金などを挙げることができる。
また、反射層は一層に限らず複数の層により構成されていてもよい。例えば、反射率の
高い材料からなる膜と熱伝導率の低い材料からなる膜を積層して、反射層として用いても
良い。本実施の形態に示す発光装置の作製方法において、反射層は基板の第1面側に形成
されており、光吸収層は基板の第1面と対向する第2面側に形成されている。つまり、基
板の同じ側に反射層と光吸収層が形成されているのではないため、反射層と光吸収層とは
同じ膜厚である必要はない。よって、反射層の膜厚や積層構造について、設計の自由度が
広がる。
反射層205は、種々の方法を用いて形成することができる。例えば、スパッタリング
法、電子ビーム蒸着法、真空蒸着法などにより形成することができる。また、反射層の膜
厚は、材料により異なるが、概ね100nm以上であることが好ましい。100nm以上
であることにより、照射した光が反射層を透過することを抑制することができる。
また、反射層205に開口部を形成する際には種々に方法を用いることができるが、ド
ライエッチングを用いることが好ましい。ドライエッチングを用いることにより、開口部
の側壁が鋭くなり、微細なパターンを成膜することができる。
光吸収層201は発光装置の作製工程において、第1の蒸着材料を含む層を蒸着するた
めに照射する光を吸収する層である。光吸収層は、照射される光に対して、反射率が低く
、透過率が低く、吸収率が高いことが好ましい。具体的には、照射される光に対して、6
0%以下の反射率を示すことが好ましい。そして、照射される光に対して、40%以上の
吸収率を示すことが好ましい。よって、光吸収層は、照射する光に対して低い反射率を有
し、高い吸収率を有する材料で形成されていることが好ましい。また、耐熱性に優れた材
料であることが好ましい。例えば、波長800nmの光に対しては、モリブデン、窒化タ
ンタル、チタン、タングステンなどを用いることが好ましい。また、波長1300nmの
光に対しては、窒化タンタル、チタンなどを用いることが好ましい。このように、第1の
蒸着材料を含む層を蒸着するために照射する光の波長により、光吸収層201に好適な材
料の種類は変化する。
光吸収層201は、種々の方法を用いて形成することができる。例えば、スパッタリン
グ法で、モリブデン、タンタル、チタン、タングステンなどのターゲット、またはこれら
の合金を用いたターゲットを用い、光吸収層201を形成することができる。また、光吸
収層は一層に限らず複数の層により構成されていてもよい。本実施の形態に示す発光装置
の作製方法において、反射層は基板の第1面側に形成されており、光吸収層は基板の第1
面と対向する第2面側に形成されている。つまり、基板の同じ側に反射層と光吸収層が形
成されているのではないため、反射層と光吸収層とは同じ膜厚である必要はない。よって
、光吸収層の膜厚や積層構造について、設計の自由度が広がる。
光吸収層の膜厚は、照射される光が透過しない膜厚であることが好ましい。材料によっ
て異なるが、概ね100nm以上の膜厚であることが好ましい。特に、光吸収層201の
膜厚を200nm以上600nm以下とすることで、照射される光を効率良く吸収して発
熱させることができる。また、光吸収層の膜厚を200nm以上600nm以下とするこ
とで、より微細な第2の蒸着材料を含む層のパターンを精度良く形成することができる。
なお、光吸収層201は、第1の蒸着材料を含む層202に含まれる蒸着材料の昇華温
度まで発熱するのであれば、照射する光の一部が透過してもよい。ただし、一部が透過す
る場合には、光が照射しても分解しない材料を、第1の蒸着材料を含む層202に用いる
ことが好ましい。
なお、反射層と光吸収層の反射率は差が大きいほど好ましい。具体的には、照射する光
の波長に対して、反射率の差が25%以上、より好ましくは30%以上であることが好ま
しい。
第1の蒸着材料を含む層202は昇華により転写される層である。蒸着材料としては、
種々の材料が挙げられる。また、第1の蒸着材料を含む層202は複数の材料を含んでい
てもよい。また、第1の蒸着材料を含む層202は、単層でもよいし、複数の層が積層さ
れていてもよい。蒸着材料を含む層を複数積層することにより、共蒸着することが可能で
ある。なお、蒸着材料を含む層を複数積層する場合には、第1の基板側に蒸着温度が低い
蒸着材料を含むように積層されていることが好ましい。このような構成とすることにより
、蒸着材料を含む複数の層を効率良く昇華させることができ、蒸着することができる。な
お、本明細書において「蒸着温度」とは、材料が昇華する温度を示す。また、「分解温度
」とは、熱の作用によって、材料を示す化学式の少なくとも一部に変化が起こる温度を示
す。
第1の蒸着材料を含む層202は、種々の方法により形成される。例えば、乾式法であ
る真空蒸着法、スパッタリング法等を用いることができる。また、湿式法であるスピンコ
ート法、スプレーコート法、インクジェット法、ディップコート法、キャスト法、ダイコ
ート法、ロールコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、又は印
刷法等を用いることができる。これら湿式法を用いて第1の蒸着材料を含む層202を形
成するには、所望の蒸着材料を溶媒に溶解あるいは分散させ、溶液あるいは分散液を調整
すればよい。溶媒は、蒸着材料を溶解あるいは分散させることができ、且つ蒸着材料と反
応しないものであれば特に限定されない。例えば、クロロホルム、テトラクロロメタン、
ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、或いはクロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒
、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、n−プロピルメチルケトン、或いは
シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、ベンゼン、トルエン、或いはキシレンなどの芳香
族系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、プロピオン酸エチル、γ−
ブチロラクトン、或いは炭酸ジエチルなどのエステル系溶媒、テトラヒドロフラン、或い
はジオキサンなどのエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、或いはジメチルアセトアミ
ドなどのアミド系溶媒、ジメチルスルホキシド、ヘキサン、又は水等を用いることができ
る。また、これらの溶媒複数種を混合して用いてもよい。湿式法を用いることにより、材
料の利用効率を高めることができ、発光装置を作製するコストを低減することができる。
なお、後の工程で被成膜基板である第2の基板206上に形成される第2の蒸着材料を
含む層211の膜厚および均一性は、支持基板である第1の基板上に形成された第1の蒸
着材料を含む層202に依存する。従って、均一に第1の蒸着材料を含む層を形成するこ
とが重要となってくる。なお、第2の蒸着材料を含む層の膜厚および均一性が保たれるの
であれば、第1の蒸着材料を含む層は必ずしも均一の層である必要はない。例えば、微細
な島状に形成されていてもよいし、凹凸を有する層状に形成されていてもよい。また、第
1の蒸着材料を含む層の膜厚を制御することにより、容易に被成膜基板である第2の基板
206上に形成される第2の蒸着材料を含む層211の膜厚を制御することができる。
なお、蒸着材料としては、有機化合物、無機化合物にかかわらず、種々の材料を用いる
ことができる。特に、有機化合物は無機化合物に比べ、蒸着温度が低い材料が多いため、
光の照射により蒸着することが容易であり、本発明の発光装置の作製方法に好適である。
例えば、有機化合物としては、発光装置に用いられる発光材料、キャリア輸送材料などが
挙げられる。また、無機化合物としては、発光装置のキャリア輸送層やキャリア注入層、
電極などに用いられる金属酸化物、金属窒化物、ハロゲン化金属、金属単体などがあげら
れる。
次に、図1(B)に示すように、光吸収層201および第1の蒸着材料を含む層202
が形成された第1の基板200の面に対向する位置に、被成膜基板である第2の基板20
6を配置する。第2の基板206は、蒸着処理により所望の層が成膜される被成膜基板で
ある。そして、第1の基板200と第2の基板206とを至近距離、具体的には第1の基
板200に設けられた第1の蒸着材料を含む層の表面と第2の基板206との距離dを、
0mm以上0.05mm以下、好ましくは0mm以上0.03mm以下となるように近づ
けて近接させる。
なお、距離dは、支持基板上に形成された第1の蒸着材料を含む層202の表面と、被
成膜基板の表面との距離で定義する。また、被成膜基板上に何らかの層(例えば、電極と
して機能する導電層や隔壁として機能する絶縁層等)が形成されている場合、距離dは、
支持基板上の第1の蒸着材料を含む層202の表面と、被成膜基板上に形成された層の表
面との距離で定義する。ただし、支持基板上に形成された第1の蒸着材料を含む層或いは
被成膜基板上に形成された層の表面に凹凸を有する場合は、距離dは、支持基板上の第1
の蒸着材料を含む層202の表面と、被成膜基板或いは被成膜基板上に形成された層の最
表面との間の最も短い距離で定義する。
図12に、距離dが0mmの場合、つまり、第2の基板206上に形成された絶縁物2
08と、第1の基板200上に形成された第1の蒸着材料を含む層202とが接する場合
を示した。このように距離dを小さくするとで、材料の利用効率を向上させることができ
る。また、被成膜基板に形成される層のパターン形成の精度を向上させることができる。
なお、被成膜基板の表面に凹凸がない場合には、距離dは0mmより大きい方が好ましい
。つまり、被成膜基板である第2の基板206と支持基板である第1の基板200との距
離dは0mmより大きいことが好ましい。被成膜基板の表面に凹凸がない場合、距離dを
0mmより大きくすることで、蒸着用基板から被成膜基板へ直接熱が伝わることを防ぐこ
とができる。
材料の利用効率を向上させるため、また、パターン形成の精度を向上させるために、第
1の基板と第2の基板の基板間の距離は狭いほうが好ましいが、本発明はこれに限定され
るものではない。
図1において、第2の基板206は、第1の電極層207を有している。第1の電極層
207の端部は絶縁物208で覆われていることが好ましい。本実施の形態において、第
1の電極層は、発光素子の陽極あるいは陰極となる電極を示している。
そして、第1の基板200の反射層205が形成されている面から光を照射する。光が
照射された領域の光吸収層201は発熱し、その熱エネルギーを利用して蒸着材料を昇華
させる。昇華した蒸着材料は、第1の電極層上に付着し、第2の蒸着材料を含む層211
が成膜される(図1(C))。
照射する光の光源としては、種々の光源を用いることができる。
例えば、レーザ光の光源としては、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザなどの気
体レーザ、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO
、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAl
、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、T
aのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、ガラスレーザ、ルビ
ーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、銅蒸気レーザまたは金
蒸気レーザのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。また、レ
ーザ媒体が固体である固体レーザを用いると、メンテナンスフリーの状態を長く保てると
いう利点や、出力が比較的に安定している利点を有している。
また、レーザ光以外の光源としては、フラッシュランプ(キセノンフラッシュランプ、
クリプトンフラッシュランプなど)、キセノンランプ、メタルハライドランプのような放
電灯、ハロゲンランプ、タングステンランプのような発熱灯を用いることができる。
なお、照射する光としては、赤外光(波長800nm以上)であることが好ましい。赤
外光であることにより、光吸収層201が効率よく加熱され、蒸着材料を効率よく昇華さ
せることができる。
本発明の発光装置の作製方法において、輻射熱ではなく光源からの光で、光吸収層を加
熱させることが特徴である。輻射熱を用いた場合には、蒸着用基板だけでなく成膜室内全
体が加熱されてしまう。しかしながら、本発明では輻射熱ではなく、光吸収層を加熱させ
るため、成膜室内全体が加熱されてしまうことを抑制できる。また、蒸着用基板に形成さ
れた第1の蒸着材料を含む層全てが加熱され、蒸着されないようにするため、光を照射す
る時間は、比較的短くてよい。例えば、ハロゲンランプを光源として用いた場合、300
℃〜800℃で7〜15秒間程度保持することで、第1の蒸着材料を含む層を蒸着するこ
とができる。また、フラッシュランプを光源として用いた場合、300℃〜800℃とな
るように、0.1ミリ秒乃至10ミリ秒間照射することにより、第1の蒸着材料を含む層
を蒸着することができる。フラッシュランプは短時間(0.1ミリ秒乃至10ミリ秒)で
非常に強度の高い光を繰り返し、大面積に照射することができるため、第1の基板の面積
にかかわらず、効率よく均一に加熱することができる。また、発光させる時間の長さを変
えることによって第1の基板の加熱の制御もできる。また、フラッシュランプは寿命が長
く、発光待機時の消費電力が低いため、ランニングコストを低く抑えることができる。
また、成膜は減圧雰囲気で行われることが好ましい。減圧雰囲気は、成膜室内を真空排
気手段により真空度が5×10−3Pa以下、好ましくは10−4Pa乃至10−6Pa
程度の範囲なるように真空排気することで得られる。
なお、図1では、光吸収層201が支持基板である第1の基板200の全面に形成され
ているが、図2に示すように、光吸収層201を島状にパターン形成してもよい。図1に
示すように、光吸収層201を支持基板の全面に形成した場合、第1の蒸着材料を含む層
に段差が生じない。よって、成膜時の膜厚のばらつきを抑制することができる。また、支
持基板の全面に成膜すればよいため、第1の蒸着材料を含む層の膜厚を制御しやすいとい
う利点がある。また、図2に示すように、光吸収層201を島状にパターン形成した場合
、全面に光吸収層を用いている場合に比べ、光吸収層内を熱が伝わることを防止すること
ができるため、より微細な第2の蒸着材料を含む層のパターン形成が可能となる。つまり
、高精細な発光装置を実現することができる。
また、光源として、レーザ光などの指向性が高い光源を用いる場合には、反射層205
の開口部を透過した光が指向性を持って光吸収層201に照射され、光が照射された部分
の第1の蒸着材料を含む層202が加熱される。つまり、反射層205の開口部を通過し
た光の広がりが少ない。よって、反射層205の開口部に対応する領域とほぼ同じ範囲の
第1の蒸着材料を含む層が蒸着される。また、照射する光の広がりが少ないため、図2に
示すように、光を照射する面から見て、反射層205の端部の位置と光吸収層201の端
部の位置が揃っている構成としてもよい。
一方、光源として、フラッシュランプなどの指向性が低い光源を用いる場合には、光の
入射角が異なるため、反射層205の開口部を通過した光が開口領域よりも広がるという
現象が起こる。よって、照射する光が広がることを考慮して、反射層205の開口部を小
さくすることが好ましい。図19および図20では、反射層205の開口部を小さくした
場合の構成を示した。図19および図20において、反射層205の開口部を通過した光
は、第1の基板200を透過する間に広がり、光吸収層201に照射される。そして、反
射層205の開口部に対応する領域よりも広範囲の第1の蒸着材料を含む層202が蒸着
される。
また、本実施の形態では、被成膜基板である第2の基板が、支持基板である第1の基板
の下方に位置する場合を図示したが、本発明はこれに限定されない。基板の設置する向き
は適宜設定することができる。
本発明に係る発光装置に適用する成膜方法は、支持基板に形成した第1の蒸着材料を含
む層の膜厚によって、蒸着処理により被成膜基板に成膜される第2の蒸着材料を含む層の
膜厚を制御することができる。つまり、支持基板に形成した第1の蒸着材料を含む層をそ
のまま蒸着すればよいため、膜厚モニターが不要である。よって、膜厚モニターを利用し
た蒸着速度の調節を使用者が行う必要がなく、成膜工程を全自動化することが可能である
。そのため、生産性の向上を図ることができる。
また、本発明に係る発光装置に適用する成膜方法は、第1の蒸着材料を含む層に含有さ
れる蒸着材料を均一に昇華させることができる。また、第1の蒸着材料を含む層が複数の
蒸着材料を含む場合、第1の蒸着材料を含む層と同じ蒸着材料を略同じ重量比で含有する
第2の蒸着材料を含む層を被成膜基板に成膜することができる。このように、本発明に係
る成膜方法は、蒸着温度の異なる複数の蒸着材料を用いて成膜する場合、共蒸着のように
それぞれ蒸着レートを制御する必要がない。そのため、蒸着レート等の複雑な制御を行う
ことなく、所望の異なる蒸着材料を含む層を容易に精度良く成膜することができる。
また、本発明を適用することで、表面の凹凸が少なく平坦で、膜厚が均一でムラのない
膜を成膜することが可能となる。また、本発明を適用することで、発光層のパターン形成
が容易となるため、発光装置の製造も簡便となる。また、微細なパターン形成が可能とな
るため、高精細な発光装置を得ることができる。また、本発明を適用することにより、光
源として、レーザ光だけでなく、安価ではあるが熱量の大きなランプヒーター等を用いる
ことができる。また、光源として、ランプヒーター等を用いることにより、大面積を一括
して成膜することが可能となるため、タクト時間を短縮することができる。よって、発光
装置の作製コストを削減することができる。
また、本発明に係る成膜方法は、所望の蒸着材料を無駄にすることなく、被成膜基板に
成膜することが可能である。よって、蒸着材料の利用効率が向上し、コスト削減を図るこ
とができる。また、成膜室内壁に蒸着材料が付着することも防止でき、成膜装置のメンテ
ナンスを簡便にすることができる。
よって、本発明を適用することで、所望の異なる蒸着材料を含む層の成膜が容易になり
、当該異なる蒸着材料を含む層を用いた発光装置等の製造における生産性を向上させるこ
とが可能となる。
また、本発明に係る蒸着用基板を用いることにより、蒸着材料の利用効率良く成膜する
ことが可能となり、コスト削減を図ることができる。また、本発明に係る蒸着用基板を用
いることにより、精度良く、所望の形状の膜を形成することが可能となる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができ
る。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で用いた蒸着用基板を用いてフルカラー表示装置を作
製する方法について説明する。
実施の形態1では、1回の成膜工程で、隣り合う第1の電極層207のそれぞれに成膜
する例を示しているが、フルカラー表示装置を作製する場合には、複数回の成膜工程に分
けて、発光色の異なる発光層をそれぞれ異なる領域に形成する。
フルカラー表示可能な発光装置の作製例を以下に説明する。ここでは、3色の発光層を
用いる発光装置の例を示す。
図1(A)に示す蒸着用基板を3枚用意する。それぞれの蒸着用基板には、それぞれ異
なる蒸着材料を含む層を形成する。具体的には、赤色発光層用の材料層を設けた第1の蒸
着用基板と、緑色発光層用の材料層を設けた第2の蒸着用基板と、青色発光層用の材料層
を設けた第3の蒸着用基板とを用意する。
また、第1の電極層が設けられた被成膜基板を1枚用意する。なお、隣り合う第1の電
極層同士が短絡しないように、第1の電極層の端部を覆う隔壁となる絶縁物を設けること
が好ましい。発光領域となる領域は、第1の電極層の一部、即ち絶縁物と重ならずに露呈
している領域に相当する。
そして、被成膜基板と第1の蒸着用基板とを重ね、位置合わせをする。よって、被成膜
基板には、位置合わせ用のマーカを設けることが好ましい。また、第1の蒸着用基板にも
位置合わせ用のマーカを設けることが好ましい。なお、第1の蒸着用基板には、光吸収層
が設けられているため、位置合わせのマーカ周辺の光吸収層は予め除去しておくことが好
ましい。また、第1の蒸着用基板には、赤色発光層用の材料層が設けられているため、位
置合わせのマーカ周辺の赤色発光層用の材料層も予め除去しておくことが好ましい。
そして、第1の蒸着用基板の反射層が形成されている側から光を照射する。照射された
光を光吸収層が吸収することで、光吸収層が発熱し、該光吸収層と接している赤色発光層
用の材料層が昇華し、被成膜基板に設けられている第1の電極層上に1回目の成膜が行わ
れる。1回目の成膜を終えたら、第1の蒸着用基板は、被成膜基板と離れた場所へ移動さ
せる。
次いで、被成膜基板と第2の蒸着用基板とを重ね、位置合わせをする。第2の蒸着用基
板には、1回目の成膜時で使用した第1の蒸着用基板とは1画素分ずらして光吸収層が形
成されている。
そして、第2の蒸着用基板の反射層が形成されている側から光を照射する。照射された
光を光吸収層が吸収することで、光吸収層が発熱し、該光吸収層と接している緑色発光層
用の材料層が昇華し、被成膜基板に設けられている第1の電極層上に2回目の成膜が行わ
れる。2回目の成膜を終えたら、第2の蒸着用基板は、被成膜基板と離れた場所へ移動さ
せる。
次いで、被成膜基板と第3の蒸着用基板とを重ね、位置合わせをする。第3の蒸着用基
板には、1回目の成膜時で使用した第1の蒸着用基板とは2画素分ずらして光吸収層が形
成されている。
そして、第3の蒸着用基板の反射層が形成されている側から光を照射して3回目の成膜
を行う。この3回目の成膜を行う直前の様子が図13(A)の上面図に相当する。図13
(A)において、反射層411は開口部412を有している。開口部412に対応する領
域に光吸収層が形成されている。また、被成膜基板における開口部412に対応する領域
は、第1の電極層が絶縁物413で覆われておらず露出している領域である。なお、図1
3(A)中に点線で示した領域の下方には、既に1回目で成膜された第1の膜(R)42
1と2回目で成膜された第2の膜(G)422が位置している。
そして、3回目の成膜により、第3の膜(B)423が形成される。照射された光を光
吸収層が吸収することで、光吸収層が発熱し、該光吸収層と接している青色発光層用の材
料層が昇華し、被成膜基板に設けられている第1の電極層上に3回目の成膜が行われる。
3回目の成膜を終えたら、第3の蒸着用基板は、被成膜基板と離れた場所へ移動させる。
こうして、第1の膜(R)421、第2の膜(G)422、第3の膜(B)423を一
定の間隔をあけて選択的に形成する。そして、これらの膜上に第2の電極層を形成し、発
光素子を形成する。
以上の工程でフルカラー表示装置を作製することができる。
図13では、蒸着用基板に形成された反射層の開口部412の形状を矩形とした例を示
したが、特に限定されず、ストライプ状の開口部としても良い。ストライプ状の開口部と
した場合、同じ発光色となる発光領域の間にも成膜が行われるが、絶縁物413の上に形
成されるため、絶縁物413と重なる部分は発光領域とはならない。
また、画素の配列も特に限定されず、図14(B)に示すように、1つの画素形状を多
角形、例えば六角形としてもよく、第1の膜(R)441、第2の膜(G)442、第3
の膜(B)443を配置してフルカラー表示装置を実現してもよい。図14(B)に示す
多角形の画素を形成するために、図14(A)に示す多角形の開口部432を有する反射
層431および多角形の光吸収層を有する蒸着用基板を用いて、成膜すればよい。
本発明を適用することで、発光素子を構成する蒸着材料を含む層を容易に形成すること
ができ、当該発光素子を有する発光装置の製造も簡便になる。また、平坦でムラのない膜
を成膜することが可能となる。また、本発明を適用することで、発光層のパターン形成が
容易となるため、発光装置の製造も簡便となる。また、微細なパターン形成が可能となる
ため、高精細な発光装置を得ることができる。また、本発明を適用することにより、光源
として、レーザ光だけでなく、安価ではあるが熱量の大きなランプヒーター等を用いるこ
とができる。よって、発光装置の作製コストを削減することができる。
また、本発明を適用することにより、ホスト材料にドーパント材料が分散された発光層
を形成する場合、共蒸着を適用する場合と比べ複雑な制御を必要としない。さらに、ドー
パント材料の添加量等も制御し易いため、容易に精度良く成膜でき、所望の発光色も得ら
れやすくなる。また、蒸着材料の利用効率も向上させることができるため、コスト削減を
図ることもできる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができ
る。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明を適用して、発光素子および発光装置を作製する方法につい
て説明する。
例えば、図3(A)、(B)に示す発光素子を作製することができる。図3(A)に示
す発光素子は、基板300上に第1の電極層302、発光層304として機能するEL層
308、第2の電極層306が順に積層して設けられている。第1の電極層302及び第
2の電極層306のいずれか一方は陽極として機能し、他方は陰極として機能する。陽極
から注入される正孔及び陰極から注入される電子が発光層304で再結合して、発光を得
ることができる。本実施の形態において、第1の電極層302は陽極として機能する電極
であり、第2の電極層306は陰極として機能する電極であるとする。
また、図3(B)に示す発光素子は、上述の図3(A)に示す構成に加えて、正孔注入
層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層が設けられている。正孔輸送層は、陽極と発
光層の間に設けられる。また、正孔注入層は陽極と発光層との間、或いは陽極と正孔輸送
層との間に設けられる。一方、電子輸送層は、陰極と発光層との間に設けられ。電子注入
層は陰極と発光層との間、或いは陰極と電子輸送層との間に設けられる。なお、正孔注入
層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層は全ての層を設ける必要はなく、適宜求める
機能等に応じて選択して設ければよい。図3(B)では、基板300上に、陽極として機
能する第1の電極層302、正孔注入層322、正孔輸送層324、発光層304、電子
輸送層326、電子注入層328、及び第2の電極層306が順に積層して設けられてい
るものとする。
基板300は、絶縁表面を有する基板または絶縁基板を適用する。具体的には、アルミ
ノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスのような電
子工業用に使われる各種ガラス基板、石英基板、セラミック基板又はサファイヤ基板等を
用いることができる。
第1の電極層302又は第2の電極層306は、様々な金属、合金、電気伝導性化合物
、およびこれらの混合物などを用いることができる。例えば、酸化インジウム−酸化スズ
(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化
インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZO:Indium Zinc
Oxide)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)等
が挙げられる。これらの導電性金属酸化物膜は、通常スパッタにより成膜されるが、ゾル
−ゲル法などを応用して作製しても構わない。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛(IZ
O)は、酸化インジウムに対し1〜20wt%の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いてス
パッタリング法により形成することができる。また、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含
有した酸化インジウム(IWZO)は、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5
〜5wt%、酸化亜鉛を0.1〜1wt%含有したターゲットを用いてスパッタリング法
により形成することができる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、
タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(C
o)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン
)等が挙げられる。また、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、アルミニウムを含む合金
(AlSi)等を用いることができる。また、仕事関数の小さい材料である、元素周期表
の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等の
アルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(S
r)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(アルミニウム、マグネシウムと銀
との合金、アルミニウムとリチウムの合金)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(
Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることもできる。アルカリ金属、
アルカリ土類金属、これらを含む合金の膜は、真空蒸着法を用いて形成することができる
。また、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含む合金はスパッタリング法により形成
することも可能である。また、銀ペーストなどをインクジェット法などにより成膜するこ
とも可能である。また、第1の電極層302および第2の電極層306は、単層膜に限ら
ず、積層膜で形成することもできる。
なお、発光層304で発光する光を外部に取り出すため、第1の電極層302又は第2
の電極層306のいずれか一方或いは両方は、発光を通過させるように形成する。例えば
、インジウム錫酸化物等の透光性を有する導電材料を用いて形成するか、或いは、銀、ア
ルミニウム等を数nm乃至数十nmの厚さとなるように形成する。また、膜厚を薄くした
銀、アルミニウムなどの金属薄膜と、ITO膜等の透光性を有する導電材料を用いた薄膜
との積層構造とすることもできる。なお、第1の電極層302又は第2の電極層306は
、種々の方法を用いて形成すればよい。
発光層304、正孔注入層322、正孔輸送層324、電子輸送層326又は電子注入
層328は、上記実施の形態1で示した成膜方法を適用して形成することができる。また
、電極層を上記実施の形態1で示した成膜方法を適用して形成することもできる。
例えば、図3(A)に示す発光素子を形成する場合、支持基板の第1面側に反射層を形
成し、支持基板の第1面と対向する第2面側に光吸収層および発光層を形成する蒸着源と
なる第1の蒸着材料を含む層を形成し、当該支持基板を被成膜基板に近接させて配置する
。光を照射することにより、支持基板上に形成された第1の蒸着材料を含む層を加熱して
昇華させ、被成膜基板上に発光層304を形成する。そして、発光層304上に第2の電
極層306を形成する。被成膜基板は、ここでは基板300である。なお、被成膜基板上
には、予め第1の電極層302を形成しておく。
発光層304としては種々の材料を用いることができる。例えば、蛍光を発光する蛍光
性化合物や燐光を発光する燐光性化合物を用いることができる。
発光層に用いることのできる燐光性化合物としては、例えば、青色系の発光材料として
、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム
(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr6)、ビス[2−(4
’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリ
ナート(略称:FIrpic)、ビス[2−(3’,5’ビストリフルオロメチルフェニ
ル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CF
ppy)(pic))、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−
N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIr(acac))
などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、トリス(2−フェニルピリジナト−
N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy))、ビス(2−フェニルピ
リジナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pp
y)(acac))、ビス(1,2−ジフェニル−1H−ベンゾイミダゾラト)イリジ
ウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pbi)(acac))、ビス(
ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(b
zq)(acac))などが挙げられる。また、黄色系の発光材料として、ビス(2,
4−ジフェニル−1,3−オキサゾラト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルア
セトナート(略称:Ir(dpo)(acac))、ビス[2−(4’−パーフルオロ
フェニルフェニル)ピリジナト]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:I
r(p−PF−ph)(acac))、ビス(2−フェニルベンゾチアゾラト−N,C
2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bt)(acac)
)などが挙げられる。また、橙色系の発光材料として、トリス(2−フェニルキノリナト
−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(pq))、ビス(2−フェニルキ
ノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pq
(acac))などが挙げられる。また、赤色系の発光材料として、ビス[2−(2
’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)ア
セチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−フェニルイソ
キノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(p
iq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフ
ェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac
))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポル
フィリン白金(II)(略称:PtOEP)等の有機金属錯体が挙げられる。また、トリ
ス(アセチルアセトナト)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb
(acac)(Phen))、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナ
ト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)(Ph
en))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モ
ノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)(Phen))
等の希土類金属錯体は、希土類金属イオンからの発光(異なる多重度間の電子遷移)であ
るため、燐光性化合物として用いることができる。
発光層に用いることのできる蛍光性化合物としては、例えば、青色系の発光材料として
、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフ
ェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾー
ル−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称
:YGAPA)などが挙げられる。また、緑色系の発光材料として、N−(9,10−ジ
フェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(
略称:2PCAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2
−アントリル]−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PC
ABPhA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリ
フェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス
(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニ
ル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、9,10−ビス(1,1
’−ビフェニル−2−イル)−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]
−N−フェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9−ト
リフェニルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)などが挙げられる。また
、黄色系の発光材料として、ルブレン、5,12−ビス(1,1’−ビフェニル−4−イ
ル)−6,11−ジフェニルテトラセン(略称:BPT)などが挙げられる。また、赤色
系の発光材料として、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)テトラセ
ン−5,11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,13−ジフェニル−N,N,N
’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオランテン
−3,10−ジアミン(略称:p−mPhAFD)などが挙げられる。
また、発光層304として、発光性の高い物質(ドーパント材料)を他の物質(ホスト
材料)に分散させた構成を用いることもできる。発光性の高い物質(ドーパント材料)を
他の物質(ホスト材料)に分散させた構成を用いることにより、発光層の結晶化を抑制す
ることができる。また、発光性の高い物質の濃度が高いことによる濃度消光を抑制するこ
とができる。
発光性の高い物質を分散させる物質としては、発光性の高い物質が蛍光性化合物の場合
には、蛍光性化合物よりも一重項励起エネルギー(基底状態と一重項励起状態とのエネル
ギー差)が大きい物質を用いることが好ましい。また、発光性の高い物質が燐光性化合物
の場合には、燐光性化合物よりも三重項励起エネルギー(基底状態と三重項励起状態との
エネルギー差)が大きい物質を用いることが好ましい。
発光層に用いるホスト材料としては、例えば4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−
N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)、トリス(8−キノリノラト)アルミ
ニウム(III)(略称:Alq)、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレ
ン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、ビス(2
−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(III)(略
称:BAlq)などの他、4,4’−ジ(9−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP
)、2−tert−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−B
uDNA)、9−[4−(9−カルバゾリル)フェニル]−10−フェニルアントラセン
(略称:CzPA)などが挙げられる。
また、ドーパント材料としては、上述した燐光性化合物や蛍光性化合物を用いることが
できる。
発光層として、発光性の高い物質(ドーパント材料)を他の物質(ホスト材料)に分散
させた構成を用いる場合には、蒸着源となる第1の蒸着材料を含む層として、ホスト材料
とゲスト材料とを混合した層を形成すればよい。または、蒸着源となる第1の蒸着材料を
含む層として、ホスト材料を含む層とドーパント材料を含む層とが積層した構成としても
よい。このような構成の蒸着源を用いて発光層を形成することにより、発光層304は発
光材料を分散させる物質(ホスト材料)と発光性の高い物質(ドーパント材料)とを含み
、発光材料を分散させる物質(ホスト材料)に発光性の高い物質(ドーパント材料)が分
散された構成となる。なお、発光層として、2種類以上のホスト材料とドーパント材料を
用いてもよいし、2種類以上のドーパント材料とホスト材料を用いてもよい。また、2種
類以上のホスト材料及び2種類以上のドーパント材料を用いてもよい。
また、図3(B)に示す各種機能層が積層した発光素子を形成する場合は、支持基板上
に蒸着材料を含む層を形成し、当該支持基板を被成膜基板に近接させて配置し、支持基板
上に形成された蒸着材料を含む層を加熱して昇華させ、被成膜基板上に機能層を形成する
手順を繰り返せばよい。例えば、第1の蒸着材料として正孔注入層を形成するための材料
を用い、支持基板上に正孔注入層を形成する蒸着源となる第1の蒸着材料を含む層を形成
し、当該支持基板を被成膜基板に近接させて配置した後、支持基板上に形成された第1の
蒸着材料を含む層を加熱して昇華させ、被成膜基板上に正孔注入層322を形成する。被
成膜基板はここでは基板300であり、予め第1の電極層302が設けられている。続け
て、第1の蒸着材料として正孔輸送層を形成するための材料を用い、支持基板上に正孔輸
送層を形成する蒸着源となる第1の蒸着材料を含む層を形成し、当該支持基板を被成膜基
板に近接させて配置した後、支持基板上に形成された第1の蒸着材料を含む層を加熱して
昇華させ、被成膜基板上の正孔注入層322上に正孔輸送層324を形成する。この後、
同様に発光層304、電子輸送層326、電子注入層328を順に積層して形成した後、
第2の電極層306を形成する。
正孔注入層322、正孔輸送層324、電子輸送層326又は電子注入層328は、種
々のEL材料を用いて形成すればよい。各層を形成する材料は1種類としてもよいし、複
数種類の複合材料としてもよい。複合材料を用いて形成する場合は、上述したように、複
数の蒸着材料を含む第1の蒸着材料を含む層を形成すればよい。または、蒸着材料を含む
複数の層を積層して第1の蒸着材料を含む層を形成すればよい。1種類の材料を用いて形
成する場合も、上記実施の形態1で示した成膜方法を適用することができる。また、正孔
注入層322、正孔輸送層324、電子輸送層326又は電子注入層328は、それぞれ
単層構造としてもよいし、積層構造としてもよい。例えば、正孔輸送層324を、第1の
正孔輸送層及び第2の正孔輸送層からなる積層構造としてもよい。また、電極層について
も実施の形態1で示した成膜方法を適用することができる。
例えば、正孔注入層322としては、モリブデン酸化物やバナジウム酸化物、ルテニウ
ム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等を用いることができる。この他、フタ
ロシアニン(略称:HPc)や銅フタロシアニン(略称:CuPc)等のフタロシアニ
ン系の化合物、或いはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンス
ルホン酸)(PEDOT/PSS)等の高分子等によっても正孔注入層を形成することが
できる。
また、正孔注入層322として、正孔輸送性の高い物質と電子受容性を示す物質を含む
層を用いることができる。正孔輸送性の高い物質と電子受容性を示す物質とを含む層は、
キャリア密度が高く、正孔注入性に優れている。また、正孔輸送性の高い物質と電子受容
性を示す物質とを含む層を、陽極として機能する電極に接する正孔注入層として用いるこ
とにより、陽極として機能する電極材料の仕事関数の大小に関わらず、様々な金属、合金
、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。
正孔輸送性の高い物質と電子受容性を示す物質を含む層は、例えば、正孔輸送性の高い
物質を含む層と電子受容性を示す物質を含む層を積層したものを蒸着源として用いること
により形成することができる。
正孔注入層に用いる電子受容性を示す物質としては、7,7,8,8−テトラシアノ−
2,3,5,6−テトラフルオロキノジメタン(略称:F−TCNQ)、クロラニル等
を挙げることができる。また、遷移金属酸化物を挙げることができる。また元素周期表に
おける第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化
バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステ
ン、酸化マンガン、酸化レニウムは電子受容性が高いため好ましい。中でも特に、酸化モ
リブデンは大気中でも安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。
正孔注入層に用いる正孔輸送性の高い物質としては、芳香族アミン化合物、カルバゾー
ル誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)な
ど、種々の化合物を用いることができる。なお、正孔注入層に用いる正孔輸送性の高い物
質としては、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましい
。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい
。以下では、正孔注入層に用いることのできる正孔の輸送性の高い物質を具体的に列挙す
る。
例えば、正孔注入層に用いることのできる芳香族アミン化合物としては、例えば、4,
4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)
やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェ
ニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジ
フェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス
[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MT
DATA)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N
―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)等を用いることができる。また、N,
N’−ビス(4−メチルフェニル)(p−トリル)−N,N’−ジフェニル−p−フェニ
レンジアミン(略称:DTDPPA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフ
ェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−
{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェ
ニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェ
ニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)等を挙げる
ことができる。
正孔注入層に用いることのできるカルバゾール誘導体としては、具体的には、3−[N
−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカル
バゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−
3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2
)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ
]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等を挙げることができる。
また、正孔注入層に用いることのできるカルバゾール誘導体としては、4,4’−ジ(
N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カル
バゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)、9−[4−(10−フェニル−9−
アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(略称:CzPA)、1,4−ビス[4−
(N−カルバゾリル)フェニル]−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン等を用いる
ことができる。
また、正孔注入層に用いることのできる芳香族炭化水素としては、例えば、2−ter
t−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:t−BuDNA)、2
−tert−ブチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、9,10−ビス(3
,5−ジフェニルフェニル)アントラセン(略称:DPPA)、2−tert−ブチル−
9,10−ビス(4−フェニルフェニル)アントラセン(略称:t−BuDBA)、9,
10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジフェニルアント
ラセン(略称:DPAnth)、2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuA
nth)、9,10−ビス(4−メチル−1−ナフチル)アントラセン(略称:DMNA
)、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]−2−tert−ブチル−アント
ラセン、9,10−ビス[2−(1−ナフチル)フェニル]アントラセン、2,3,6,
7−テトラメチル−9,10−ジ(1−ナフチル)アントラセン、2,3,6,7−テト
ラメチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン、9,9’−ビアントリル、10
,10’−ジフェニル−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス(2−フェニルフ
ェニル)−9,9’−ビアントリル、10,10’−ビス[(2,3,4,5,6−ペン
タフェニル)フェニル]−9,9’−ビアントリル、アントラセン、テトラセン、ルブレ
ン、ペリレン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン等が挙げられる
。また、この他、ペンタセン、コロネン等も用いることができる。このように、1×10
−6cm/Vs以上の正孔移動度を有し、炭素数14〜42である芳香族炭化水素を用
いることがより好ましい。
なお、正孔注入層に用いることのできる芳香族炭化水素は、ビニル骨格を有していても
よい。ビニル基を有している芳香族炭化水素としては、例えば、4,4’−ビス(2,2
−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、9,10−ビス[4−(2,2
−ジフェニルビニル)フェニル]アントラセン(略称:DPVPA)等が挙げられる。
これら正孔輸送性の高い物質を含む層と、電子受容性を示す物質を含む層を積層した蒸
着源を用いることで、正孔注入層を形成することができる。電子受容性を示す物質として
金属酸化物を用いた場合には、第1の基板上に正孔輸送性の高い物質を含む層を形成した
後、金属酸化物を含む層を形成することが好ましい。金属酸化物は、正孔輸送性の高い物
質よりも蒸着温度が高い場合が多いためである。このような構成の蒸着源とすることによ
り、正孔輸送性の高い物質と金属酸化物とを効率良く昇華させることができる。また、蒸
着して形成した膜において局所的な濃度の偏りを抑制することができる。また、正孔輸送
性の高い物質と金属酸化物の両方を溶解させるまたは分散させる溶媒は種類が少なく、混
合溶液を形成しにくい。よって、湿式法を用いて混合層を直接形成することは困難である
。しかし、本発明の成膜方法を用いることにより、正孔輸送性の高い物質と金属酸化物と
を含む混合層を容易に形成することができる。
また、正孔輸送性の高い物質と電子受容性を示す物質とを含む層は、正孔注入性だけで
なく、正孔輸送性も優れているため、上述した正孔注入層を正孔輸送層として用いてもよ
い。
また、正孔輸送層324は、正孔輸送性の高い物質を含む層であり、正孔輸送性の高い
物質としては、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]
ビフェニル(略称:NPBまたはα−NPD)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)
−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TP
D)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略
称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェ
ニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(スピ
ロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:B
SPB)などの芳香族アミン化合物等を用いることができる。ここに述べた物質は、主に
10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。但し、電子よりも正孔の輸
送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、正孔輸送性の高い物
質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとし
てもよい。
電子輸送層326は、電子輸送性の高い物質を含む層であり、例えば、トリス(8−キ
ノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)
アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)
ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニ
ルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリ
ン骨格を有する金属錯体等を用いることができる。また、この他ビス[2−(2−ヒドロ
キシフェニル)ベンズオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキ
サゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体なども用いることができる。さらに、
金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)
−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−ter
t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:O
XD−7)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフ
ェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ01)バソフェナントロリン(略称
:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)なども用いることができる。ここに
述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、
正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を電子輸送層として用いて
も構わない。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以
上積層したものとしてもよい。
また、電子注入層328としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(Cs
F)、フッ化カルシウム(CaF)等のようなアルカリ金属化合物、又はアルカリ土類
金属化合物を用いることができる。さらに、電子輸送性を有する物質とアルカリ金属又は
アルカリ土類金属が組み合わされた層も使用できる。例えばAlq中にマグネシウム(M
g)を含有させたものを用いることができる。なお、電子注入層として、電子輸送性を有
する物質とアルカリ金属又はアルカリ土類金属を組み合わせた層を用いることは、第2の
電極層306からの電子注入が効率良く起こるためより好ましい。
なお、EL層308は、層の積層構造については特に限定されず、電子輸送性の高い物
質または正孔輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、正孔注入性の高い物質、バイポ
ーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い物質)の物質等を含む層と、発光層とを適宜組み合
わせて構成すればよい。
発光は、第1の電極層302または第2の電極層306のいずれか一方または両方を通
って外部に取り出される。従って、第1の電極層302または第2の電極層306のいず
れか一方または両方は、透光性を有する電極である。第1の電極層302のみが透光性を
有する電極である場合、光は第1の電極層302を通って基板300側から取り出される
。また、第2の電極層306のみが透光性を有する電極である場合、光は第2の電極層3
06を通って基板300と逆側から取り出される。第1の電極層302および第2の電極
層306がいずれも透光性を有する電極である場合、光は第1の電極層302および第2
の電極層306を通って、基板300側および基板300側と逆側の両方から取り出され
る。
なお、図3では、陽極として機能する第1の電極層302を基板300側に設けた構成
について示したが、陰極として機能する第2の電極層306を基板300側に設けてもよ
い。図4では、基板300上に、陰極として機能する第2の電極層306、EL層308
、陽極として機能する第1の電極層302とが順に積層された構成となっている。EL層
308は、図3に示す構成とは逆の順序に積層されている。
また、EL層の形成方法としては、実施の形態1で示した成膜方法を用いていればよく
、他の成膜方法と組み合わせてもよい。また、各電極または各層ごとに異なる成膜方法を
用いて形成しても構わない。乾式法としては、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタ
リング法などが挙げられる。また、湿式法としては、インクジェット法またはスピンコー
ト法などが挙げられる。
以上で、発光素子を作製することができる。本実施の形態に係る発光素子は、本発明を
適用することで、発光層をはじめとする各種機能層を容易に形成することができる。そし
て、このような発光素子を適用して、発光装置を作製することができる。例えば、本発明
を適用して作製したパッシブマトリクス型の発光装置の例を図5、図6、及び図7を用い
て説明する。
パッシブマトリクス型(単純マトリクス型ともいう)発光装置は、ストライプ状(帯状
)に並列された複数の陽極と、ストライプ状に並列された複数の陰極とが互いに直交する
ように設けられており、その交差部に発光層が挟まれた構造となっている。従って、選択
された(電圧が印加された)陽極と選択された陰極との交点にあたる画素が点灯すること
になる。
図5(A)は、封止前における画素部の上面図を示す図であり、図5(A)中の鎖線A
−A’で切断した断面図が図5(B)であり、鎖線B−B’で切断した断面図が図5(C
)である。
基板1501上には、下地絶縁層として絶縁層1504を形成する。なお、下地絶縁層
が必要でなければ特に形成しなくともよい。絶縁層1504上には、ストライプ状に複数
の第1の電極層1513が等間隔で配置されている。また、第1の電極層1513上には
、各画素に対応する開口部を有する隔壁1514が設けられ、開口部を有する隔壁151
4は絶縁材料(感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、
ポリイミドアミド、レジストまたはベンゾシクロブテン)、またはSOG膜(例えば、ア
ルキル基を含むSiOx膜))で構成されている。なお、各画素に対応する開口部が発光
領域1521となる。
開口部を有する隔壁1514上に、第1の電極層1513と交差する互いに平行な複数
の逆テーパ状の隔壁1522が設けられる。逆テーパ状の隔壁1522はフォトリソグラ
フィ法に従い、未露光部分がパターンとして残るポジ型感光性樹脂を用い、パターンの下
部がより多くエッチングされるように露光量または現像時間を調節することによって形成
する。
また、平行な複数の逆テーパ状の隔壁1522を形成した直後における斜視図を図6に
示す。なお、図5と同一の部分には同一の符号を用いている。
開口部を有する隔壁1514及び逆テーパ状の隔壁1522を合わせた高さは、発光層
を含むEL層及び第2の電極層となる導電層の膜厚より大きくなるように設定する。図6
に示す構成を有する基板に対して発光層を含むEL層と、導電層とを積層形成すると、図
5に示すように複数の領域に分離された、発光層を含むEL層1515R、EL層151
5G、EL層1515Bと、第2の電極層1516とが形成される。なお、複数に分離さ
れた領域は、それぞれ電気的に独立している。第2の電極層1516は、第1の電極層1
513と交差する方向に伸長する互いに平行なストライプ状の電極である。なお、逆テー
パ状の隔壁1522上にも発光層を含むEL層及び導電層が形成されるが、発光層を含む
EL層1515R、1515G、1515B及び第2の電極層1516とは分断されてい
る。なお、本実施の形態において、EL層とは少なくとも発光層を含む層であって、該発
光層の他に正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、又は電子注入層等を含んでいてもよい
ここでは、発光層を含むEL層1515R、1515G、1515Bを選択的に形成し
、3種類(R、G、B)の発光が得られるフルカラー表示可能な発光装置を形成する例を
示している。発光層を含むEL層1515R、1515G、1515Bはそれぞれ互いに
平行なストライプパターンで形成されている。これらのEL層を形成するには、上記実施
の形態1および実施の形態2に示す成膜方法を適用すればよい。例えば、赤色の発光が得
られる発光層の蒸着源を形成した第1の支持基板、緑色の発光が得られる発光層の蒸着源
を形成した第2の支持基板、青色の発光が得られる発光層の蒸着源を形成した第3の支持
基板をそれぞれ準備する。また、被成膜基板として第1の電極層1513が設けられた基
板を準備する。そして、第1支持基板、第2支持基板、又は第3支持基板を、被成膜基板
と適宜対向して配置し、支持基板に形成された蒸着源を加熱して昇華させ、被成膜基板に
発光層を含むEL層を形成する。なお、所望の場所に選択的にEL層を形成するため、適
宜マスク等を用いる。
また、必要であれば、封止缶や封止のためのガラス基板などの封止材を用いて封止する
。ここでは、封止基板としてガラス基板を用い、シール材などの接着材を用いて基板と封
止基板とを貼り合わせ、シール材などの接着材で囲まれた空間を密閉なものとしている。
密閉された空間には、充填材や、乾燥した不活性ガスを充填する。また、発光装置の信頼
性を向上させるために、基板と封止材との間に乾燥材などを封入してもよい。乾燥材によ
って微量な水分が除去され、十分乾燥される。また、乾燥材としては、酸化カルシウムや
酸化バリウムなどのようなアルカリ土類金属の酸化物のような化学吸着によって水分を吸
収する物質を用いることが可能である。なお、他の乾燥材として、ゼオライトやシリカゲ
ル等の物理吸着によって水分を吸着する物質を用いてもよい。
ただし、発光素子を覆って接する封止材が設けられ、十分に外気と遮断されている場合
には、乾燥材は、特に設けなくともよい。
次いで、FPCなどを実装した発光モジュールの上面図を図7に示す。
なお、本明細書中における発光装置とは、画像表示デバイス、発光デバイス、もしくは
光源(照明装置含む)を指す。また、発光装置にコネクター、例えばFPC(Flexi
ble printed circuit)もしくはTAB(Tape Automat
ed Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Packa
ge)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設け
られたモジュール、または発光素子が形成された基板にCOG(Chip On Gla
ss)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むも
のとする。
図7に示すように画像表示を構成する画素部は、走査線群とデータ線群が互いに直交す
るように交差している。
図5における第1の電極層1513が図7の走査線1603に相当し、第2の電極層1
516がデータ線1602に相当し、逆テーパ状の隔壁1522が隔壁1604に相当し
、基板1501が基板1601に相当する。データ線1602と走査線1603の間には
発光層を含むEL層が挟まれており、領域1605で示される交差部が画素1つ分となる
なお、走査線1603は配線端で接続配線1608と電気的に接続され、接続配線16
08が入力端子1607を介してFPC1609bに接続される。また、データ線は入力
端子1606を介してFPC1609aに接続される。
また、必要であれば、射出面に偏光板、又は円偏光板(楕円偏光板を含む)、位相差板
(λ/4板、λ/2板)、カラーフィルタなどの光学フィルムを適宜設けてもよい。また
、偏光板又は円偏光板に反射防止膜を設けてもよい。例えば、表面の凹凸により反射光を
拡散し、映り込みを低減できるアンチグレア処理を施すことができる。
以上でパッシブマトリクス型の発光装置を作製できる。本発明を適用することで、発光
素子を構成する蒸着材料を含む層を容易に形成することができ、当該発光素子を有する発
光装置の製造も簡便になる。また、ホスト材料にドーパント材料が分散された発光層を形
成する場合、共蒸着を適用する場合と比べ複雑な制御を必要としない。さらに、ドーパン
ト材料の添加量等も制御し易いため、容易に精度良く成膜でき、所望の発光色も得られや
すくなる。また、蒸着材料の利用効率も向上させることができるため、コスト削減を図る
こともできる。
また、本発明を適用することで、平坦でムラのない膜を成膜することが可能となる。ま
た、本発明を適用することで、発光層のパターン形成が容易となるため、発光装置の製造
も簡便となる。また、微細なパターン形成が可能となるため、高精細な発光装置を得るこ
とができる。また、本発明を適用することにより、光源として、レーザ光だけでなく、安
価ではあるが熱量の大きなランプヒーター等を用いることができる。よって、発光装置の
作製コストを削減することができる。
また、図7では、駆動回路を基板上に設けていない例を示したが、本発明は特に限定さ
れず、基板に駆動回路を有するICチップを実装させてもよい。
ICチップを実装させる場合、画素部の周辺(外側)の領域に、画素部へ各信号を伝送
する駆動回路が形成されたデータ線側IC、走査線側ICをCOG方式によりそれぞれ実
装する。COG方式以外の実装技術としてTCPやワイヤボンディング方式を用いて実装
してもよい。TCPはTABテープにICを実装したものであり、TABテープを素子形
成基板上の配線に接続してICを実装する。データ線側IC、および走査線側ICは、シ
リコン基板を用いたものであってもよいし、ガラス基板、石英基板もしくはプラスチック
基板上にTFTで駆動回路を形成したものであってもよい。また、片側に一つのICを設
けた例を説明しているが、片側に複数個に分割して設けても構わない。
次に、本発明を適用して作製したアクティブマトリクス型の発光装置の例について、図
8を用いて説明する。なお、図8(A)は発光装置を示す上面図であり、図8(B)は図
8(A)を鎖線A−A’で切断した断面図である。本実施の形態に係るアクティブマトリ
クス型の発光装置は、素子基板1710上に設けられた画素部1702と、駆動回路部(
ソース側駆動回路)1701と、駆動回路部(ゲート側駆動回路)1703と、を有する
。画素部1702、駆動回路部1701、及び駆動回路部1703は、シール材1705
によって、素子基板1710と封止基板1704との間に封止されている。
また、素子基板1710上には、駆動回路部1701、及び駆動回路部1703に外部
からの信号(例えば、ビデオ信号、クロック信号、スタート信号、又はリセット信号等)
や電位を伝達する外部入力端子を接続するための引き回し配線1708が設けられる。こ
こでは、外部入力端子としてFPC(フレキシブルプリントサーキット)1709を設け
る例を示している。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリ
ント配線基板(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、
発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むも
のとする。
次に、断面構造について図8(B)を用いて説明する。素子基板1710上には駆動回
路部及び画素部が形成されているが、ここでは、ソース側駆動回路である駆動回路部17
01と、画素部1702が示されている。
駆動回路部1701はnチャネル型TFT1723とpチャネル型TFT1724とを
組み合わせたCMOS回路が形成される例を示している。なお、駆動回路部を形成する回
路は、種々のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また
、本実施の形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしも
その必要はなく、基板上ではなく外部に駆動回路を形成することもできる。
また、画素部1702はスイッチング用TFT1711と、電流制御用TFT1712
と当該電流制御用TFT1712の配線(ソース電極又はドレイン電極)に電気的に接続
された第1の電極層1713とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極層
1713の端部を覆って絶縁物1714が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性ア
クリル樹脂を用いることにより形成する。
また、上層に積層形成される膜の被覆性を良好なものとするため、絶縁物1714の上
端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにするのが好ましい。例えば、絶
縁物1714の材料としてポジ型の感光性アクリル樹脂を用いた場合、絶縁物1714の
上端部に曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また
、絶縁物1714として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或
いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができ、有機
化合物に限らず無機化合物、例えば、酸化シリコン、酸窒化シリコン等、の両者を使用す
ることができる。
第1の電極層1713上には、発光層を含むEL層1700及び第2の電極層1716
が積層形成されている。第1の電極層1713は上述の第1の電極層302に相当し、第
2の電極層1716は第2の電極層306に相当する。なお、第1の電極層1713をI
TO膜とし、第1の電極層1713と接続する電流制御用TFT1712の配線として窒
化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜との積層膜、或いは窒化チタン膜、アルミニ
ウムを主成分とする膜、窒化チタン膜との積層膜を適用すると、配線としての抵抗も低く
、ITO膜との良好なオーミックコンタクトがとれる。なお、ここでは図示しないが、第
2の電極層1716は外部入力端子であるFPC1709に電気的に接続されている。
EL層1700は、少なくとも発光層が設けられており、発光層の他に正孔注入層、正
孔輸送層、電子輸送層又は電子注入層を適宜設ける構成とする。第1の電極層1713、
EL層1700及び第2の電極層1716との積層構造で、発光素子1715が形成され
ている。
また、図8(B)に示す断面図では発光素子1715を1つのみ図示しているが、画素
部1702において、複数の発光素子がマトリクス状に配置されているものとする。画素
部1702には、3種類(R、G、B)の発光が得られる発光素子をそれぞれ選択的に形
成し、フルカラー表示可能な発光装置を形成することができる。また、カラーフィルタと
組み合わせることによってフルカラー表示可能な発光装置としてもよい。
さらにシール材1705で封止基板1704を素子基板1710と貼り合わせることに
より、素子基板1710、封止基板1704、およびシール材1705で囲まれた空間1
707に発光素子1715が備えられた構造になっている。なお、空間1707には、不
活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材1705で充填される構
成も含むものとする。
なお、シール材1705にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材
料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板17
04に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−R
einforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエス
テルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明を適用して発光装置を得ることができる。アクティブマトリ
クス型の発光装置は、TFTを作製するため、1枚あたりの製造コストが高くなりやすい
が、本発明を適用することで、発光素子を形成する際の材料のロスを大幅に削減すること
が可能である。よって、コスト削減を図ることができる。
また、本発明を適用することで、発光素子を構成する蒸着材料を含む層を容易に形成す
ることができ、当該発光素子を有する発光装置の製造も簡便になる。また、平坦でムラの
ない膜を成膜することが可能となる。また、本発明を適用することで、発光層のパターン
形成が容易となるため、発光装置の製造も簡便となる。また、微細なパターン形成が可能
となるため、高精細な発光装置を得ることができる。また、本発明を適用することにより
、光源として、レーザ光だけでなく、安価ではあるが熱量の大きなランプヒーター等を用
いることができる。よって、発光装置の作製コストを削減することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができ
る。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明に係る発光装置の作製を可能とする成膜装置の例について説
明する。本実施の形態に係る成膜装置の断面の模式図を図9、図10に示す。
図9(A)において、成膜室801は、真空チャンバーであり、第1のゲート弁802
、及び第2のゲート弁803によって他の処理室と連結している。また、成膜室801内
には、第1の基板支持手段804である基板支持機構と、第2の基板支持手段805であ
る被成膜基板支持機構と、光源810を少なくとも有している。
まず、他の成膜室において、支持基板である第1の基板807上に材料層808を形成
する。本実施の形態において、第1の基板807は図1に示した第1の基板200に相当
し、材料層808は第1の蒸着材料を含む層202に相当する。ここでは、第1の基板8
07として、銅を主材料とした四角平板状の基板を用いる。また、材料層808としては
、蒸着可能である材料を用いる。なお、第1の基板807としては、被成膜基板と面積が
同じ、若しくはそれより大きい面積を有していれば特に形状は限定されない。また、材料
層808の形成方法は乾式法や湿式法を用いることができ、特に湿式法であることが好ま
しい。例えば、スピンコート法、印刷法、またはインクジェット法などを用いることがで
きる。
他の成膜室から第1の基板807を成膜室801に搬送し、基板支持機構にセットする
。また、第1の基板807における材料層808の形成されている面と、被成膜基板であ
る第2の基板809の被成膜面とが、対向するように、第2の基板809を被成膜基板支
持機構に固定する。
第2の基板支持手段805を移動させて、第1の基板807と第2の基板809の基板
間隔が距離dとなるように近づける。なお、距離dは、第1の基板807上に形成された
材料層808の表面と、第2の基板809の表面との距離で定義する。また、第2の基板
809上に何らかの層(例えば、電極として機能する導電層や隔壁として機能する絶縁層
等)が形成されている場合、距離dは、第1の基板807上の材料層808の表面と、第
2の基板809上に形成された層の表面との距離で定義する。ただし、第2の基板809
或いは第2の基板809上に形成された層の表面に凹凸を有する場合は、距離dは、第1
の基板807上の材料層808の表面と、第2の基板809或いは第2の基板809上に
形成された層の最表面との間の最も短い距離で定義する。ここでは、距離dを2mmとす
る。また、第2の基板809が石英基板のように硬く、ほとんど変形(反り、撓みなど)
しない材料であれば、距離dは0mmを下限として近づけることができる。また、図9で
は基板間隔の制御は、基板支持機構を固定し、被成膜基板支持機構を移動させる例を示し
ているが、基板支持機構を移動させ、被成膜基板支持機構を固定する構成としてもよい。
また、基板支持機構と被成膜基板支持機構の両方を移動させても良い。なお、図9(A)
では、第2の基板支持手段805を移動させて、第1の基板と第2の基板を近づけて距離
dとした段階の断面を示している。
また、基板支持機構及び被成膜基板支持機構は、上下方向だけでなく、水平方向にも移
動させる機構としてもよく、精密な位置合わせを行う構成としてもよい。また、精密な位
置合わせや距離dの測定を行うため、成膜室801にCCDなどのアライメント機構を設
けてもよい。また、成膜室801内を測定する温度センサや、湿度センサなどを設けても
よい。
光源810から光を支持基板に照射する。これにより、短時間に支持基板上の材料層8
08を加熱して昇華させ、対向して配置された第2の基板809の被成膜面(即ち、下平
面)に蒸着材料が成膜される。図9(A)に示す成膜装置において、予め第1の基板80
7に材料層808が均一な膜厚で得られていれば、膜厚モニターを設置しなくとも、第2
の基板に膜厚均一性の高い成膜を行うことができる。また、従来の蒸着装置は、基板を回
転させていたが、図9(A)に示す成膜装置は、被成膜基板を停止して成膜するため、割
れやすい大面積のガラス基板への成膜に適している。また、図9(A)に示す成膜装置は
、成膜中、支持基板も停止して成膜する。
なお、均一な加熱が行われるように、光源810と支持基板は広い面積で接することが
好ましい。
また、待機時の光源からの支持基板上の材料層808への熱の影響を緩和するため、待
機時(蒸着処理前)は光源810と第1の基板807(支持基板)との間に断熱化のため
の開閉式のシャッターを設けてもよい。
また、光源810は、短時間に均一な加熱を行える加熱手段であればよい。例えば、レ
ーザやランプを用いればよい。
例えば、レーザ光の光源としては、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザなどの気
体レーザ、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO
、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAl
、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、T
aのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、ガラスレーザ、ルビ
ーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、銅蒸気レーザまたは金
蒸気レーザのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。また、レ
ーザ媒体が固体である固体レーザを用いると、メンテナンスフリーの状態を長く保てると
いう利点や、出力が比較的に安定している利点を有している。
例えば、ランプとしては、フラッシュランプ(キセノンフラッシュランプ、クリプトン
フラッシュランプなど)、キセノンランプ、メタルハライドランプのような放電灯、ハロ
ゲンランプ、タングステンランプのような発熱灯を用いることができる。フラッシュラン
プは短時間(0.1ミリ秒乃至10ミリ秒)で非常に強度の高い光を繰り返し、大面積に
照射することができるため、第1の基板の面積にかかわらず、効率よく均一に加熱するこ
とができる。また、発光させる時間の長さを変えることによって第1の基板の加熱の制御
もできる。また、フラッシュランプは寿命が長く、発光待機時の消費電力が低いため、ラ
ンニングコストを低く抑えることができる。また、フラッシュランプを用いることにより
、急加熱が容易となり、ヒーターを用いた場合の上下機構やシャッター等を簡略化できる
。従って、さらなる成膜装置の小型化が図れる。
また、図9(A)では、光源810を成膜室801内に設置する例を示しているが、成
膜室の内壁の一部を透光性部材として、成膜室の外側に光源810を配置してもよい。成
膜室801の外側に光源810を配置すると、光源810のライトバルブの交換などのメ
ンテナンスを簡便なものとすることができる。
また、図9(B)は、第2の基板809の温度を調節する機構を備えた成膜装置の例を
示す。図9(B)において、図9(A)と共通の部分には同じ符号を用いて説明する。図
9(B)では、第2の基板支持手段805に熱媒体を流すチューブ811が設けられてい
る。チューブ811に、熱媒体として冷媒を流すことによりにより、第2の基板支持手段
805は、コールドプレートとすることができる。なお、チューブ811は、第2の基板
支持手段805の上下移動に追随できるような仕組みとなっている。熱媒体としては、例
えば、水やシリコンオイルなどを用いることができる。なお、ここでは冷媒ガスや、液体
の冷媒を流すチューブを用いた例を示したが、冷却する手段として、ペルチェ素子などを
第2の基板支持手段805に設けてもよい。また、冷却する手段ではなく、加熱する手段
を設けてもよい。例えば、加熱するための熱媒体をチューブ811に流してもよい。
異なる材料層を積層する場合に、図9(B)の成膜装置は有用である。例えば、第2の
基板に既に第1の材料層が設けられている場合、その上に第1の材料層よりも蒸着温度が
高い第2の材料層を積層することができる。図9(A)においては、第2の基板と第1の
基板が近接するため、第2の基板に予め成膜されている第1の材料層が、昇華してしまう
恐れがある。そこで、図9(B)の成膜装置とすると、冷却機構によって第2の基板に予
め成膜されている第1の材料層の昇華を抑えつつ、第2の材料層を積層することができる
また、冷却機構だけでなく、第2の基板支持手段805にヒーターなどの加熱手段を設
けてもよい。第2の基板の温度を調節する機構(加熱または冷却)を設けることで、基板
の反りなどを抑えることができる。
なお、図9(A)および(B)には、被成膜基板の成膜面が下方となるフェイスダウン
方式の成膜装置の例を示したが、図10に示すようにフェイスアップ方式の成膜装置を適
用することもできる。
図10(A)において、成膜室901は、真空チャンバーであり、第1のゲート弁90
2、及び第2のゲート弁903によって他の処理室と連結している。また、成膜室901
内には、第2の基板支持手段905である被成膜基板支持機構と、第1の基板支持手段9
04である基板支持機構と、光源910を少なくとも有している。
成膜の手順は、まず、他の成膜室において、支持基板である第1の基板907上に材料
層908を形成する。本実施の形態において、第1の基板907は図1に示した第1の基
板200に相当する。第1の基板907としては、被成膜基板と面積が同じ、若しくはそ
れより大きい面積を有していれば特に形状は限定されない。また、材料層908は第1の
蒸着材料を含む層202に相当し、蒸着可能であり、蒸着温度の異なる複数の材料を含有
する。材料層908の形成方法は乾式法や湿式法を用いることができ、特に湿式法である
ことが好ましい。例えば、スピンコート法、印刷法、またはインクジェット法などを用い
ることができる。
他の成膜室から第1の基板907を成膜室901に搬送し、基板支持機構にセットする
。また、第1の基板907における材料層908の形成されている面と、第2の基板90
9の被成膜面とが、対向するように被成膜基板支持機構に第2の基板を固定する。また、
図10(A)に示すように、この構成は、基板の成膜面が上方となるからフェイスアップ
方式の例を示している。フェイスアップ方式の場合、撓みやすい大面積のガラス基板をフ
ラットな台に載せる、或いは複数のピンで支持することで基板のたわみをなくし、基板全
面において均一な膜厚が得られる成膜装置とすることができる。
第2の基板支持手段905を移動させて、第1の基板907と第2の基板909を近づ
けて距離dとする。なお、距離dは、第1の基板907に形成された材料層908の表面
と、第2の基板909の表面との距離で定義する。また、第2の基板909上に何らかの
層(例えば、電極として機能する導電層や隔壁として機能する絶縁層等)が形成されてい
る場合、距離dは、第1の基板907の材料層908の表面と、第2の基板909上に形
成された層の表面との距離で定義する。ただし、第2の基板909或いは第2の基板90
9に形成された層の表面に凹凸を有する場合は、距離dは、第1の基板907上の材料層
908の表面と、第2の基板909或いは第2の基板909上に形成された層の最表面と
の間の最も短い距離で定義する。ここでは、距離dを0.05mmとする。また、基板支
持機構を固定し、被成膜基板支持機構を移動させる例を示したが、基板支持機構を移動さ
せ、被成膜基板支持機構を固定する構成としてもよい。また、基板支持機構と被成膜基板
支持機構の両方を移動させて距離dを調節しても良い。
図10(A)に示すように基板距離dを保持した状態で、光源910から支持基板に光
を照射する。なお、均一な加熱が行われるように、光源910と支持基板は広い面積で接
することが好ましい。
光源810から光を支持基板に照射することにより、短時間に支持基板上の材料層90
8を加熱して昇華させ、対向して配置された第2の基板909の被成膜面(即ち、上平面
)に蒸着材料が成膜される。このようにすることで、従来の大容量のチャンバーである蒸
着装置に比べチャンバー容量を大幅に小さい小型の成膜装置を実現できる。
また、光源は特に限定されず、短時間に均一な加熱を行える加熱手段であればよい。例
えば、レーザやランプを用いればよい。図10(A)に示す例では、光源910では第2
の基板の上方に固定して設けられており、光源910が点灯した直後に第2の基板909
の上平面に成膜が行われる。
なお、図9(A)乃至(B)及び図10(A)は基板横置き方式の成膜装置の例を示し
たが、図10(B)に示すように基板縦置き方式の成膜装置を適用することもできる。
図10(B)において、成膜室951は、真空チャンバーである。また、成膜室951
内には、第1の基板支持手段954である基板支持機構と、第2の基板支持手段955で
ある被成膜基板支持機構と、光源960と少なくとも有している。
成膜室951は、図示しないが、被成膜基板が縦置きで搬送される第1の搬送室と連結
している。また、図示しないが、支持基板が縦置きで搬送される第2の搬送室と連結して
いる。また、本明細書では、基板面が水平面に対して垂直に近い角度(70度乃至110
度の範囲)にすることを基板の縦置きと呼ぶ。大面積のガラス基板などは撓みが生じやす
いため、縦置きで搬送することが好ましい。
また、光源960として、レーザよりもランプを用いて加熱するほうが、大面積のガラ
ス基板に適している。
成膜の手順は、まず、他の成膜室において、支持基板である第1の基板957の一方の
面に材料層958を形成する。なお、第1の基板957は、図1に示した第1の基板20
0に相当し、材料層958は第1の蒸着材料を含む層202に相当する。
次に、他の成膜室から第1の基板957を成膜室951に搬送し、基板支持機構にセッ
トする。また、第1の基板957における材料層958の形成されている面と、第2の基
板959の被成膜面とが、対向するように被成膜基板支持機構に第2の基板959を固定
する。
次に、基板距離dを保持した状態で、光源960から光を照射して支持基板を急速に加
熱する。支持基板を急速に加熱すると、間接的な熱伝導により短時間に支持基板上の材料
層958を加熱して昇華させ、対向して配置された被成膜基板である第2の基板959の
被成膜面に蒸着材料が成膜される。このようにすることで、従来の大容量のチャンバーで
ある蒸着装置に比べチャンバー容量を大幅に小さい小型の成膜装置を実現できる。
また、本実施の形態に示した成膜装置を複数設け、マルチチャンバー型の製造装置にす
ることができる。勿論、他の成膜方法の成膜装置との組み合わせも可能である。また、本
実施の形態に示した成膜装置を直列に複数並べて、インライン型の製造装置にすることも
できる。
このような成膜装置を用い、本発明に係る発光装置を作製することが可能である。本発
明は、蒸着源を湿式法で容易に準備できる。また、蒸着源をそのまま蒸着すればよいため
、膜厚モニターを不要にできる。よって、成膜工程を全自動化でき、スループットの向上
を図ることができる。また、成膜室内壁に蒸着材料が付着することも防止でき、成膜装置
のメンテナンスを簡便にすることができる。
また、本発明を適用することで、発光素子を構成する蒸着材料を含む層を容易に形成す
ることができ、当該発光素子を有する発光装置の製造も簡便になる。また、平坦でムラの
ない膜を成膜することが可能となる。また、本発明を適用することで、発光層のパターン
形成が容易となるため、発光装置の製造も簡便となる。また、微細なパターン形成が可能
となるため、高精細な発光装置を得ることができる。また、本発明を適用することにより
、光源として、レーザ光だけでなく、安価ではあるが熱量の大きなランプヒーター等を用
いることができる。よって、発光装置の作製コストを削減することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができ
る。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明に係る発光装置の作製を可能とする成膜装置の例について説
明する。
図15はレーザを用いた成膜装置の一例を示す斜視図である。射出されるレーザ光はレ
ーザ発振装置1103(YAGレーザ装置、エキシマレーザ装置など)から出力され、ビ
ーム形状を矩形状とするための第1の光学系1104と、整形するための第2の光学系1
105と、平行光線にするための第3の光学系1106とを通過し、反射ミラー1107
で光路が蒸着用基板1101に対して垂直となる方向に曲げられる。その後、蒸着用基板
にレーザ光を照射する。
開口部を有する反射層1110は、レーザ光が照射されても耐えうる材料を用いる。
また、蒸着用基板に設けられた層(反射層および光吸収層)に照射されるレーザスポッ
トの形状は、矩形状または線状とすることが好ましく、具体的には、短辺が1mm〜5m
m、且つ長辺が10mm〜50mmの矩形状とすればよい。また、大面積基板を用いる場
合には、処理時間を短縮するため、レーザスポットの長辺を20cm〜100cmとする
ことが好ましい。また、図15に示すレーザ発振装置及び光学系を複数設置して大面積の
基板を短時間に処理してもよい。具体的には、複数のレーザ発振装置からレーザ光をそれ
ぞれ照射して基板1枚における処理面積を分担してもよい。
なお、図15は一例であり、レーザ光の光路に配置する各光学系や電気光学素子の位置
関係は特に限定されない。例えば、レーザ発振装置1103を蒸着用基板1101の上方
に配置し、レーザ発振装置1103から射出するレーザ光が蒸着用基板1101の主平面
に垂直な方向となるように配置すれば、反射ミラーを用いずともよい。また、各光学系は
、集光レンズ、ビームエキスパンダ、ホモジナイザ、または偏光子などを用いればよく、
これらを組み合わせてもよい。また、各光学系としてスリットを組み合わせてもよい。
被照射面上でレーザ光の照射領域を2次元的に、適宜、走査させることによって、基板
の広い面積に照射を行う。走査するために、レーザ光の照射領域と基板とを相対的に移動
させる。ここでは、基板を保持している基板ステージ1109をXY方向に移動させる移
動手段(図示しない)で走査を行う。
また、制御装置1116は、基板ステージ1109をXY方向に移動させる移動手段も
制御できるように連動させることが好ましい。さらに、制御装置1116は、レーザ発振
装置1103も制御できるように連動させることが好ましい。さらに、制御装置1116
は、位置マーカを認識するための撮像素子1108を有する位置アライメント機構と連動
させることが好ましい。
位置アライメント機構は、蒸着用基板1101と、被成膜基板1100の位置合わせを
行う。
また、レーザ光が照射される蒸着用基板1101には、レーザ光が照射される側の面に
反射層1110が形成されており、他方の面に光吸収層1114、材料層1115が順に
積層されている。光吸収層1114は、耐熱性金属を用いることが好ましく、例えばタン
グステンやタンタルなどを用いる。
また、蒸着用基板1101と被成膜基板1100は、間隔距離dを、0mm以上0.0
5mm以下、好ましくは0mm以上0.03mm以下となるように近づけて対向させる。
また、被成膜基板1100に隔壁となる絶縁物が設けられている場合には、絶縁物と材料
層1115を接触させて配置してもよい。
図15に示す成膜装置を用いて成膜を行う場合には、少なくとも蒸着用基板1101と
被成膜基板1100を真空チャンバー内に配置する。また、図15に示す構成を全て真空
チャンバー内に設置してもよい。
また、図15に示す成膜装置は、被成膜基板1100の成膜面が上を向いた、所謂フェイ
スアップ方式の成膜装置の例を示しているが、フェイスダウン方式の成膜装置とすること
もできる。また、被成膜基板1100が大面積基板である場合、基板の自重により基板の
中心が撓んでしまうことを抑えるために、被成膜基板1100の主平面を水平面に対して
垂直に立てる、所謂縦置き方式の装置とすることもできる。
また、被成膜基板1100を冷却する冷却手段をさらに設けることで、プラスチック基板
などの可撓性基板を被成膜基板1100に用いることができる。
また、本実施の形態に示した成膜装置を複数設け、マルチチャンバー型の製造装置にする
ことができる。勿論、他の成膜方法の成膜装置との組み合わせも可能である。また、本実
施の形態に示した成膜装置を直列に複数並べて、インライン型の製造装置にすることもで
きる。
このような成膜装置を用い、本発明に係る発光装置を作製することが可能である。本発
明は、蒸着源を湿式法で容易に準備できる。また、蒸着源をそのまま蒸着すればよいため
、膜厚モニターを不要にできる。よって、成膜工程を全自動化でき、スループットの向上
を図ることができる。また、成膜室内壁に蒸着材料が付着することも防止でき、成膜装置
のメンテナンスを簡便にすることができる。
また、本発明を適用することで、発光素子を構成する蒸着材料を含む層を容易に形成す
ることができ、当該発光素子を有する発光装置の製造も簡便になる。また、平坦でムラの
ない膜を成膜することが可能となる。また、本発明を適用することで、発光層のパターン
形成が容易となるため、発光装置の製造も簡便となる。また、微細なパターン形成が可能
となるため、高精細な発光装置を得ることができる。また、本発明を適用することにより
、光源として、レーザ光だけでなく、安価ではあるが熱量の大きなランプヒーター等を用
いることができる。よって、発光装置の作製コストを削減することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができ
る。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明を適用して作製した発光装置を用いて完成させた様々な電子
機器について、図11を用いて説明する。
本発明に係る発光装置を適用した電子機器として、テレビジョン、ビデオカメラ、デジ
タルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーション
システム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型コンピュー
タ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機また
は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはデジタルビデオディスク(
DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)、照明器
具などが挙げられる。これらの電子機器の具体例を図11に示す。
図11(A)は表示装置であり、筐体8001、支持台8002、表示部8003、ス
ピーカー部8004、ビデオ入力端子8005等を含む。本発明を用いて形成される発光
装置をその表示部8003に用いることにより作製される。なお、表示装置は、パーソナ
ルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用装置が含まれる
。本発明を適用することでスループットを向上できるため、表示装置の製造における生産
性を向上させることができる。また、表示装置の製造における材料のロスを削減できるた
め、製造コストの低減を図ることができ、安価な表示装置を提供することができる。
図11(B)はコンピュータであり、本体8101、筐体8102、表示部8103、
キーボード8104、外部接続ポート8105、マウス8106等を含む。本発明の成膜
装置を用いて形成された発光装置をその表示部8103に用いることにより作製される。
本発明を適用することでスループットを向上できるため、表示装置の製造における生産性
を向上させることができる。また、表示装置の製造における材料のロスを削減できるため
、製造コストの低減を図ることができ、安価なコンピュータを提供することができる。
図11(C)はビデオカメラであり、本体8201、表示部8202、筐体8203、
外部接続ポート8204、リモコン受信部8205、受像部8206、バッテリー820
7、音声入力部8208、操作キー8209、接眼部8210等を含む。本発明の成膜装
置を用いて形成された発光装置をその表示部8202に用いることにより作製される。本
発明を適用することでスループットを向上できるため、表示装置の製造における生産性を
向上させることができる。また、表示装置の製造における材料のロスを削減できるため、
製造コストの低減を図ることができ、安価なビデオカメラを提供することができる。
図11(D)は卓上照明器具であり、照明部8301、傘8302、可変アーム830
3、支柱8304、台8305、電源スイッチ8306を含む。本発明の成膜装置を用い
て形成される発光装置を照明部8301に用いることにより作製される。なお、照明器具
には天井固定型の照明器具または壁掛け型の照明器具なども含まれる。本発明を適用する
ことでスループットを向上できるため、発光装置の製造における生産性を向上させること
ができる。また、発光装置の製造における材料のロスを削減できるため、製造コストの低
減を図ることができ、安価な卓上照明器具を提供することができる。
ここで、図11(E)は携帯電話であり、本体8401、筐体8402、表示部840
3、音声入力部8404、音声出力部8405、操作キー8406、外部接続ポート84
07、アンテナ8408等を含む。本発明の成膜装置を用いて形成された発光装置をその
表示部8403に用いることにより作製される。本発明を適用することでスループットを
向上できるため、表示装置の製造における生産性を向上させることができる。また、表示
装置の製造における材料のロスを削減できるため、製造コストの低減を図ることができ、
安価な携帯電話を提供することができる。
以上のようにして、本発明に係る発光装置を適用して電子機器や照明器具を得ることが
できる。本発明に係る発光装置の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用
することが可能である。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができ
る。
本実施例では、本発明に係る発光装置の作製を可能とする成膜装置の一例について図1
6および図17を用いて説明する。なお、図16(A)は成膜装置の断面図、図16(B
)は成膜装置の上面図である。
図16において、成膜室501は、真空チャンバーであり、第1のゲート弁502、及
び第2のゲート弁503によって他の処理室と連結している。また、成膜室501内には
、第1の基板支持手段である基板支持機構513と、第2の基板支持手段である被成膜基
板支持機構505と、光源としてハロゲンランプ510を有している。ハロゲンランプは
、急速加熱が可能であり、また、発光させる時間の長さを変化させることにより、第1の
基板の加熱の制御が可能である。また、急速加熱が可能であるため、ヒーターを用いた場
合の上下機構やシャッター等を簡略化できる。従って、さらなる成膜装置の小型化が図れ
る。
まず、他の成膜室において、支持基板である第1の基板507上に材料層508を形成
する。本実施例では、第1の基板507として、チタン膜を成膜したガラス基板を用いる
。チタンは、光源であるハロゲンランプの発光波長である1100nm〜1200nm付
近の光を効率良く吸収することができるため、チタン膜上に形成した材料層508を効率
良く加熱することができる。また、材料層508としては、蒸着可能な材料を用いる。な
お、本実施例では、第1の基板として、被成膜基板と面積が同じ基板を用いる。また、本
実施例では、材料層508は、湿式法を用いて形成する。
図16(A)において点線で示したように、他の成膜室から第1の基板507を成膜室
501に搬送し、基板支持機構にセットする。搬送する際には、可動手段515によりリ
フレクタシャッター504を開け、そこから基板支持機構513にセットする。また、第
1の基板507における材料層508の形成されている面と、被成膜基板である第2の基
板509の被成膜面とが、対向するように、第1の基板507を基板支持機構513に固
定する。
なお、成膜室501内は、真空排気しておくことが好ましい。具体的には、真空度が5
×10−3Pa以下、好ましくは10−4Pa乃至10−6Pa程度の範囲まで真空排気
する。成膜室に連結して設けられる真空排気手段は、大気圧から1Pa程度をオイルフリ
ーのドライポンプで真空排気し、それ以上の圧力は磁気浮上型のターボ分子ポンプまたは
複合分子ポンプにより真空排気する。このようにすることで、排気手段から主に油などの
有機物による汚染を防止している。内壁面は、電解研磨により鏡面処理し、表面積を減ら
してガス放出を防いでいる。
第2の基板509は、固定手段517により、被成膜基板支持機構505に固定される
。被成膜基板支持機構505の内部には熱媒体を流すチューブ511が設けられている。
熱媒体を流すチューブ511により、被成膜基板支持機構505は、適切な温度を保つこ
とができる。例えば、冷水を流すことにより被成膜基板を冷やしてもいいし、温水を流す
ことにより、被成膜基板を加熱してもよい。
次に、図17に示すように、第1の基板507と第2の基板509の基板間隔が距離d
となるように近づける。なお、距離dは、第1の基板507上に形成された材料層508
の表面と、第2の基板509の表面との距離で定義する。また、第2の基板509上に何
らかの層(例えば、電極として機能する導電層や隔壁として機能する絶縁層等)が形成さ
れている場合、距離dは、第1の基板507上の材料層508の表面と、第2の基板50
9上に形成された層の表面との距離で定義する。ただし、第2の基板509或いは第2の
基板509上に形成された層の表面に凹凸を有する場合は、距離dは、第1の基板507
上の材料層508の表面と、第2の基板509或いは第2の基板509上に形成された層
の最表面との間の最も短い距離で定義する。本実施例では、距離dを0.05mmとする
また、本実施例で示す成膜装置では、基板間隔の制御は、被成膜基板支持機構505が
上下すること、および基板支持機構513である基板リフトピンが第1の基板507を持
ち上げて上下することより行う。可動手段514により、石英で形成された基板リフトピ
ンが上下し、第1の基板507を持ち上げる。
なお、本実施例では、待機時の光源による支持基板上の材料層508への熱の影響を緩
和するため、待機時(蒸着処理前)は光源であるハロゲンランプ510と第1の基板50
7(支持基板)との距離を50mmとしている。
基板間隔を距離dに保持した状態で、ハロゲンランプ510により加熱処理を行う。ま
ず、予備加熱として、ランプヒーターの出力を15秒間60℃に保つ。予備加熱を行うこ
とにより、ハロゲンランプの出力が安定する。その後、加熱処理を行う。加熱処理は、3
00℃〜800℃を7〜15秒間程度保持する。加熱処理に要する時間は蒸着材料により
異なるため、適宜設定する。なお、ハロゲンランプ510からの光が散乱して成膜室全体
が加熱されないように、リフレクタ516およびリフレクタシャッター504が設けられ
ている。
ハロゲンランプ510からの光を第1の基板507上に形成されているチタン膜が吸収
し、加熱されることにより、チタン膜上の材料層508が加熱され昇華し、対向して配置
された第2の基板509の被成膜面(すなわち、下平面)に蒸着材料が成膜される。図1
6および図17に示す成膜装置において、予め第1の基板507に材料層508が均一な
膜厚で得られていれば、膜厚モニターを設置しなくとも、第2の基板に膜厚均一性の高い
成膜を行うことができる。また、従来の蒸着装置は、基板を回転させていたが、図16お
よび図17に示す成膜装置は、被成膜基板を固定して成膜するため、割れやすい大面積の
ガラス基板への成膜に適している。また、図16および図17に示す成膜装置は、成膜中
、支持基板も停止して成膜する。
本実施例で示した成膜装置を用いることにより、本発明に係る発光装置を作製すること
が可能である。本発明は、蒸着源を湿式法で容易に準備できる。また、蒸着源をそのまま
蒸着すればよいため、膜厚モニターを不要にできる。よって、成膜工程を全自動化でき、
スループットの向上を図ることができる。また、成膜室内壁に蒸着材料が付着することも
防止でき、成膜装置のメンテナンスを簡便にすることができる。
本実施例では、反射層および光吸収層に用いる材料の反射率について説明する。
ガラス基板上に、スパッタリング法を用いて、アルミニウム膜、アルミニウム−チタン
合金膜、モリブデン膜、窒化タンタル膜、チタン膜、タングステン膜を成膜した。これら
の金属材料は耐熱性に優れているため、本発明に好適に用いることができる。これらの金
属膜の膜厚は全ての膜において400nmとした。成膜した各種金属膜の反射率を図18
に示す。
図18に示すように、アルミニウム膜およびアルミニウム−チタン合金膜は赤外領域(
波長800nm以上2500nm以下)にわたって、85%以上の反射率を示している。
よって、反射層として用いることができる。特に、波長が900nm以上2500nm以
下の範囲については90%以上の反射率を示しているため、反射層として好適に用いるこ
とができる。
一方、チタン膜および窒化タンタル膜は、赤外領域(波長800nm以上2500nm
以下)にわたって、67%以下の反射率を示している。よって、光吸収層として用いるこ
とができる。特に、波長が800nm以上1250nm以下の領域については60%以下
の反射率を示しているため、光吸収層として好適に用いることができる。
また、モリブデン膜およびタングステン膜は、波長800nm以上900nm以下の光
に対しては、反射率が60%以下であるため、光吸収層として好適に用いることができる
。また、波長2000nm〜2500nmの光に対しては、反射率が85%以上であるた
め、反射層として用いることができる。
本実施例では、アルミニウム膜の膜厚と反射率について説明する。
ガラス基板上に、スパッタリング法を用いて、アルミニウム膜を成膜した。アルミニウ
ム膜の膜厚は、100nm、400nm、500nmとした。成膜した各膜の反射率を図
21に示す。
図21に示すように、膜厚100nm、400nm、500nmのいずれの膜も同様な
反射率を示しており、赤外領域(波長800nm以上2500nm以下)にわたって、8
5%以上の反射率を示している。特に、波長が900nm以上2500nm以下の範囲に
ついては90%以上の反射率を示している。
また、成膜した各膜の透過率についても測定した。その結果、膜厚100nm、400
nm、500nmのいずれの膜もほぼ0%の透過率を示しており、赤外領域(波長800
nm以上2500nm以下)にわたって、ほぼ光を透過しないことがわかった。
よって、アルミニウム膜は、反射層として好適に用いることができることがわかる。ま
た、アルミニウム膜の膜厚は100nm以上であれば反射層として好適に用いることがで
きることがわかった。
本実施例では、チタン膜の膜厚と反射率について説明する。
ガラス基板上に、スパッタリング法を用いて、チタン膜を成膜した。チタン膜の膜厚は
、10nm、50nm、100nm、200nm、400nm、600nmとした。成膜
した各膜の反射率を図22(A)に、透過率を図22(B)、吸収率を図23に示す。な
お、図23に示した吸収率は、照射した光を100%として、100%から測定した反射
率を差し引き、さらに測定した透過率を差し引いたものである。
図22(A)に示すように、膜厚200nm、400nm、600nmについては、同
様な反射率を示しており、赤外領域(波長800nm以上2500nm)にわたって、6
7%以下の反射率を示している。また、図22(B)に示すように、300nm以上25
00nm以下の波長範囲において、ほぼ光を透過しないことがわかる。よって、200n
m以上の膜厚であれば、チタン膜は光吸収層として用いることができる。
また、膜厚10nm、50nm、100nmについては、反射率は低いが、図22(B
)に示すように2%以上の透過率を示している。よって、光吸収層として用いる場合、照
射した光を透過してしまう可能性がある。よって、チタン膜を光吸収層として用いる場合
には100nmよりも厚い膜厚であることが好ましい。
また、図23に示すように、膜厚200nm、400nm、600nmのチタン膜は、
吸収率が30%以上である。
以上のことから、膜厚200nm以上600nm以下のチタン膜は、光吸収層として好
適に用いることができることがわかる。
200 第1の基板
201 光吸収層
202 第1の蒸着材料を含む層
205 反射層
206 第2の基板
207 第1の電極層
208 絶縁物
211 第2の蒸着材料を含む層
300 基板
302 第1の電極層
304 発光層
306 第2の電極層
308 EL層
322 正孔注入層
324 正孔輸送層
326 電子輸送層
328 電子注入層
411 反射層
412 開口部
413 絶縁物
421 第1の膜(R)
422 第2の膜(G)
423 第3の膜(B)
431 反射層
432 開口部
441 第1の膜(R)
442 第2の膜(G)
443 第3の膜(B)
501 成膜室
502 第1のゲート弁
503 第2のゲート弁
504 リフレクタシャッター
505 被成膜基板支持機構
507 第1の基板
508 材料層
509 第2の基板
510 ハロゲンランプ
511 チューブ
513 基板支持機構
514 可動手段
515 可動手段
516 リフレクタ
517 固定手段
801 成膜室
802 第1のゲート弁
803 第2のゲート弁
804 第1の基板支持手段
805 第2の基板支持手段
807 第1の基板
808 材料層
809 第2の基板
810 光源
811 チューブ
901 成膜室
902 第1のゲート弁
903 第2のゲート弁
904 第1の基板支持手段
905 第2の基板支持手段
907 第1の基板
908 材料層
909 第2の基板
910 光源
951 成膜室
954 第1の基板支持手段
955 第2の基板支持手段
957 第1の基板
958 材料層
959 第2の基板
960 光源
1100 被成膜基板
1101 蒸着用基板
1103 レーザ発振装置
1104 第1の光学系
1105 第2の光学系
1106 第3の光学系
1107 反射ミラー
1108 撮像素子
1109 基板ステージ
1110 反射層
1114 光吸収層
1115 材料層
1116 制御装置
1501 基板
1504 絶縁層
1513 第1の電極層
1514 隔壁
1515B EL層
1515G EL層
1515R EL層
1516 第2の電極層
1521 発光領域
1522 隔壁
1601 基板
1602 データ線
1603 走査線
1604 隔壁
1605 領域
1606 入力端子
1607 入力端子
1608 接続配線
1609a FPC
1609b FPC
1700 EL層
1701 駆動回路部(ソース側駆動回路)
1702 画素部
1703 駆動回路部(ゲート側駆動回路)
1704 封止基板
1705 シール材
1707 空間
1708 配線
1709 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
1710 素子基板
1711 スイッチング用TFT
1712 電流制御用TFT
1713 第1の電極層
1714 絶縁物
1715 発光素子
1716 第2の電極層
1723 nチャネル型TFT
1724 pチャネル型TFT
8001 筐体
8002 支持台
8003 表示部
8004 スピーカー部
8005 ビデオ入力端子
8101 本体
8102 筐体
8103 表示部
8104 キーボード
8105 外部接続ポート
8106 マウス
8201 本体
8202 表示部
8203 筐体
8204 外部接続ポート
8205 リモコン受信部
8206 受像部
8207 バッテリー
8208 音声入力部
8209 操作キー
8210 接眼部
8301 照明部
8302 傘
8303 可変アーム
8304 支柱
8305 台
8306 電源スイッチ
8401 本体
8402 筐体
8403 表示部
8404 音声入力部
8405 音声出力部
8406 操作キー
8407 外部接続ポート
8408 アンテナ

Claims (7)

  1. 第1の開口部を有する反射層と、光吸収層と、蒸着材料とが設けられた第1の基板と、
    各電極に対応して第2の開口部を有する絶縁物が設けられた第2の基板とを用いて、
    前記蒸着材料を前記第2の基板へ成膜する照明装置の作製方法であって、
    前記反射層は前記第1の基板の一方の面に設けられ、
    前記光吸収層は前記第1の基板の他方の面に設けられ、
    前記蒸着材料は前記光吸収層上に設けられ、
    前記反射層の前記第1の開口部は、六角形状を有し、
    前記第2の基板に設けられた絶縁物の前記第2の開口部も六角形状を有することを特徴とする照明装置の作製方法。
  2. 第1の開口部を有する反射層と、光吸収層と、蒸着材料とが設けられた第1の基板と、
    電極と、前記電極上に第2の開口部を有する絶縁物とが設けられた第2の基板とを用いて、
    前記蒸着材料を前記第2の基板へ成膜する照明装置の作製方法であって、
    前記反射層は前記第1の基板の一方の面に設けられ、
    前記光吸収層は前記第1の基板の他方の面に設けられ、
    前記蒸着材料は前記光吸収層上に設けられ、
    前記反射層の前記第1の開口部は、六角形状を有し、
    前記第2の基板に設けられた絶縁物の前記第2の開口部も六角形状を有することを特徴とする照明装置の作製方法。
  3. 第1の開口部を有する反射層と、光吸収層と、蒸着材料とが設けられた第1の基板と、
    電極と、前記電極上のバンクとが設けられた第2の基板とを用いて、
    前記蒸着材料を前記第2の基板へ成膜する照明装置の作製方法であって、
    前記反射層は前記第1の基板の一方の面に設けられ、
    前記光吸収層は前記第1の基板の他方の面に設けられ、
    前記蒸着材料は前記光吸収層上に設けられ、
    前記反射層の前記第1の開口部は、六角形状を有し、
    前記第2の基板に設けられたバンクの第2の開口部も六角形状を有することを特徴とする照明装置の作製方法。
  4. 第1の開口部を有する反射層と、光吸収層と、蒸着材料とが設けられた第1の基板と、
    電極が設けられた第2の基板とを用いて、
    前記蒸着材料を前記第2の基板へ成膜する照明装置の作製方法であって、
    前記反射層は前記第1の基板の一方の面に設けられ、
    前記光吸収層は前記第1の基板の他方の面に設けられ、
    前記蒸着材料は前記光吸収層上に設けられ、
    前記反射層の前記第1の開口部は、六角形状を有し、
    前記第2の基板に成膜された前記蒸着材料も六角形状を有することを特徴とする照明装置の作製方法。
  5. 電極と、前記電極上に開口部を有する絶縁物とが設けられた基板を有する照明装置であって、
    前記基板に設けられた絶縁物の前記開口部は六角形状を有することを特徴とする照明装置。
  6. 電極と、前記電極上のバンクとが設けられた基板を有する照明装置であって、
    前記基板に設けられたバンクの開口部は六角形状を有することを特徴とする照明装置。
  7. 電極が設けられた基板を有する照明装置であって、
    前記基板に成膜された蒸着材料は六角形状を有することを特徴とする照明装置。
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