JPH1050478A - 有機電界発光素子およびその製造方法 - Google Patents

有機電界発光素子およびその製造方法

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JPH1050478A
JPH1050478A JP9095188A JP9518897A JPH1050478A JP H1050478 A JPH1050478 A JP H1050478A JP 9095188 A JP9095188 A JP 9095188A JP 9518897 A JP9518897 A JP 9518897A JP H1050478 A JPH1050478 A JP H1050478A
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JP
Japan
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organic electroluminescent
electroluminescent device
mask
thin film
reinforcing
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Application number
JP9095188A
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English (en)
Inventor
Shigeo Fujimori
茂雄 藤森
Yoshio Himeshima
義夫 姫島
Toru Kohama
亨 小濱
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass

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  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】良好なパターン加工精度を有する有機電界発光
素子およびその製造方法を提供する。 【解決手段】陽極と陰極との間に有機化合物からなる発
光層が存在する有機電界発光素子において、該素子に含
まれる薄膜層のパターン加工された島領域が、所定膜厚
部分と相対的に膜厚の薄い部分とによって連続的につな
がっていることを特徴とする有機電界発光素子および、
陽極と陰極との間に有機化合物からなる発光層が存在す
る有機電界発光素子において、該素子に含まれる薄膜層
をパターン加工する際(1)所定間隔で複数の開口部を
設け、開口部のそれぞれと交差する方向に補強線を有す
るマスクを用いて、(2)前記補強線側から飛来した有
機電界発光素子の構成材料を補強線に回り込んで蒸着せ
しめ、相対的に膜厚の薄い薄膜層部分を形成し、(3)
前記の膜厚の薄い部分によって連続的につなげられた薄
膜層の島領域を形成することを特徴とする有機電界発光
素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示素子、フラッ
トパネルディスプレイ、バックライト、照明、インテリ
ア、標識、看板、電子写真機などの分野に利用可能な、
電気エネルギーを光に変換できる有機電界発光素子およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極から注入された電子と陽極から注入
された正孔とが、両極に挟まれた有機蛍光体内で再結合
して発光するという有機電界発光素子の研究が近年活発
に行われるようになってきた。この素子は、薄型、低駆
動電圧下での高輝度発光、蛍光材料を選ぶことによる多
色発光が特徴であり注目を集めている。
【0003】有機電界発光素子が高輝度に発光すること
は、コダック社のC.W.Tangらによって初めて示
された(Appl.Phys.Lett.51(12)
21,p.913,1987)。コダック社の提示した
有機電界発光素子の代表的な構成は、ITOガラス基板
上に、蒸着法によって正孔輸送性のジアミン化合物、発
光層である8−ヒドロキシキノリンアルミニウム、そし
て陰極としてMg:Agを順次設けたものであり、10
V程度の駆動電圧で1000cd/m2の緑色発光が可
能であった。現在の有機電界発光素子は、上記の素子構
成要素の他に電子輸送層を設けるなど構成を変えている
ものもあるが、基本的にはコダック社の構成を踏襲して
いる。
【0004】高輝度および多色発光が可能であるこれら
の有機電界発光素子を表示素子などに利用する検討も盛
んである。しかし、日経エレクトロニクス1996.1.29(N
o.654)p.102にも指摘されているように、素子のパター
ン加工が1つの大きな問題となっている。例えば、フル
カラーディスプレイの場合では、所定の位置にR、G、
Bの発光層を形成する必要がある。従来、このようなパ
ターン加工はフォトリソ法に代表されるウェットプロセ
スによって達成されるが、有機電界発光素子を形成する
有機膜は水分や有機溶媒、薬液に対する耐久性に乏し
い。特開平6−234969号公報に代表されるよう
に、有機材料を工夫することによりウェットプロセスの
可能な素子が得られることも示されているが、このよう
な方法では素子に用いる有機材料が限定されてしまう。
さらに、表示素子に必要な有機層上部の電極のパターン
加工についても同様の問題がある。
【0005】このような理由から、従来は、蒸着法に代
表されるドライプロセスによって有機電界発光素子を製
造し、パターン加工はマスクを利用して実現することが
多かった。つまり、素子を製造する基板前方にマスクを
配置して、マスク開口部のみに有機層あるいは電極を蒸
着するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、微細なパター
ンに対応するには、マスクの開口部に挟まれたマスク部
分は糸のように細くなり、強度が十分でなくなるため
に、たわみなどによって開口部形状が変形する。その結
果、従来方法ではパターンが微細であるほど素子のパタ
ーン形状の精度が悪化する傾向にあった。
【0007】本発明はかかる問題を解決し、ウェットプ
ロセスを用いなくても製造可能な、良好なパターン加工
精度を有する有機電界発光素子と、その製造方法を提供
することが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、本発明の製造方法は次のことを特徴とする。すなわ
ち、「開口部の変形を防ぐための補強線を設けたマスク
を用い、補強線によって影となる部分には蒸着物の回り
込み現象を発生させて、蒸着されるパターンが補強線に
よって分断されることを防止する」ものである。
【0009】すなわち本発明は、陽極と陰極との間に有
機化合物からなる発光層が存在する有機電界発光素子に
おいて、該素子に含まれる薄膜層のパターン加工された
島領域が、所定膜厚部分と相対的に膜厚の薄い部分とに
よって連続的につながっていることを特徴とする有機電
界発光素子、および陽極と陰極との間に有機化合物から
なる発光層が存在する有機電界発光素子において、該素
子に含まれる薄膜層をパターン加工する際(1)所定間
隔で複数の開口部を設け、開口部のそれぞれと交差する
方向に補強線を有するマスクを用いて、(2)前記補強
線側から飛来した有機電界発光素子の構成材料を補強線
に回り込んで蒸着せしめ、相対的に膜厚の薄い薄膜層部
分を形成し、(3)前記の膜厚の薄い部分によって連続
的につなげられた薄膜層の島領域を形成することを特徴
とする有機電界発光素子の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における有機電界発光素子
とは、陽極と陰極との間に有機化合物からなる発光層が
存在し、電気エネルギーにより発光する素子であって、
陽極や陰極あるいは発光層などの、素子を構成する薄膜
層の少くとも1つがパターン加工されているものであ
る。
【0011】陽極と陰極は、素子の発光に十分な電流が
供給できる導電性をもてばよいが、光を取り出すために
少なくとも一方の電極が透明であることが望ましい。
【0012】透明な電極は可視光線透過率が30%以上
あれば使用に大きな障害はないが、理想的には100%
に近い方が好ましい。基本的には、可視光全域にわたっ
てほぼ同程度の透過率を持つことが好ましいが、色を変
えたい場合は積極的に吸収を持たせることも可能であ
る。その場合、カラーフィルターや干渉フィルターを用
いて変色させる方法が技術的には容易である。透明電極
の材質としては、インジウム、錫、金、銀、亜鉛、アル
ミニウム、クロム、ニッケル、酸素、窒素、水素、アル
ゴン、炭素から選ばれる少なくとも一種類の元素からな
ることが多いが、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物
質、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンなど
の導電性ポリマを用いることも可能であり、特に限定さ
れるものでない。
【0013】本発明において特に好ましい陽極の例とし
ては、透明基板上に置かれた酸化錫、酸化亜鉛、酸化イ
ンジウム、酸化錫インジウム(ITO)などをあげるこ
とができる。パターン加工などを施すディスプレイ用途
などにおいては、加工性に優れたITOが特に好適な例
としてあげることができる。表面抵抗を下げたり電圧降
下抑制のために、ITOには少量の銀や金などの金属が
含まれていてもよく、また、錫、金、銀、亜鉛、インジ
ウム、アルミニウム、クロム、ニッケルをITOのガイ
ド電極として使用することも可能である。中でもクロム
はブラックマトリックスとガイド電極の両方の機能を持
たせることができることからも好適な金属である。素子
の消費電力の観点からは、ITOは低抵抗であることが
望ましい。例えば300Ω/□以下のITO基板であれ
ば素子電極として機能するが、現在では10Ω/□程度
の基板の供給も可能になっていることから、低抵抗品を
使用することが特に望ましい。ITOの厚みは抵抗値に
合わせて任意に選ぶ事ができるが、通常100〜300
nmの間で用いられることが多い。透明基板の材質は特
に限定されず、ポリアクリレート、ポリカーボネート、
ポリエステル、ポリイミド、アラミドからなるプラスチ
ック板やフィルムを用いることもできるが、好適な例と
してはガラス板を挙げることができる。ソーダライムガ
ラス、無アルカリガラスなどが用いられ、また厚みも機
械的強度を保つのに十分な厚みがあればよいので、0.
7mm以上あれば十分である。ガラスの材質について
は、ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無ア
ルカリガラスの方が好ましいが、SiO2などのバリア
コートを施したソーダライムガラスも市販されているの
でこれを使用できる。ITO膜形成方法は、電子ビーム
法、スパッタリング法、化学反応法など特に制限を受け
るものではない。
【0014】陰極は、電子を本素子の発光層に効率良く
注入できる物質であれば特に限定されない。従って、ア
ルカリ金属などの低仕事関数金属の使用も可能である
が、電極の安定性を考えると、白金、金、銀、銅、鉄、
錫、アルミニウム、マグネシウム、インジウムなどの金
属、またはこれら金属と低仕事関数金属との合金などが
好ましい例として挙げられる。また、あらかじめ有機層
に低仕事関数金属を微量にドーピングしておき、その後
に比較的安定な金属を陰極として成膜することで、電子
注入効率を高く保ちながら安定な電極を得ることもでき
る。これらの電極の作製法も抵抗加熱蒸着、電子ビーム
蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング法などド
ライプロセスであればよいが、本発明では手軽にできる
抵抗加熱蒸着法を使用している。
【0015】有機電界発光素子に含まれる有機層として
は、1)正孔輸送層/発光層、2)正孔輸送層/発光層
/電子輸送層、3)発光層/電子輸送層、そして、4)
以上の組合わせ物質を一層に混合した形態の発光層、の
いずれであってもよい。すなわち、素子構成として有機
化合物からなる発光層が存在していれば、上記1)〜
3)の多層積層構造の他に4)のように発光材料単独ま
たは発光材料と正孔輸送材料や電子輸送材料を含む発光
層を一層設けるだけでもよい。
【0016】正孔輸送層は正孔輸送性物質単独で、ある
いは正孔輸送性物質と高分子結着剤により形成され、正
孔輸送性物質としてはN,N’−ジフェニル−N,N’
−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’−ジフェニル−
4,4’−ジアミン(TPD)やN,N’−ジフェニル
−N,N’−ジナフチル−1,1’−ジフェニル−4,
4’−ジアミン(NPD)などに代表されるトリフェニ
ルアミン類、N−イソプロピルカルバゾールなどの3級
アミン類、ピラゾリン誘導体、スチルベン系化合物、ヒ
ドラゾン系化合物、オキサジアゾール誘導体やフタロシ
アニン誘導体に代表される複素環化合物、ポリマー系で
は前記単量体を側鎖に有するポリカーボネートやスチレ
ン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリシランなどが
好ましいが、特に限定されるものではない。
【0017】発光層材料は主に以前から発光体として知
られていたアントラセンやピレン、そして前述の8−ヒ
ドロキシキノリンアルミニウムの他にも、例えば、ビス
スチリルアントラセン誘導体、テトラフェニルブタジエ
ン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、
ジスチリルベンゼン誘導体、ピロロピリジン誘導体、ペ
リノン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、オキサジア
ゾール誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、ポリマー
系では、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリパラフェ
ニレン誘導体、そして、ポリチオフェン誘導体などが使
用できる。また発光層に添加するドーパントとしては、
前述のルブレン、キナクリドン誘導体、フェノキサゾン
660、DCM1、ペリノン、ペリレン、クマリン54
0、ジアザインダセン誘導体などがそのまま使用でき
る。
【0018】電子輸送性物質としては、電界を与えられ
た電極間において陰極からの電子を効率良く輸送するこ
とが必要で、電子注入効率が高く、注入された電子を効
率良く輸送することが望ましい。そのためには電子親和
力が大きく、しかも電子移動度が大きく、さらに安定性
に優れ、トラップとなる不純物が製造時および使用時に
発生しにくい物質であることが要求される。このような
条件を満たす物質として8−ヒドロキシキノリンアルミ
ニウム、ヒドロキシベンゾキノリンベリリウム、例えば
2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニ
ル)−1,3,4−オキサジアゾール(t−BuPB
D)などのオキサジアゾール系誘導体、薄膜安定性を向
上させたオキサジアゾール二量体系誘導体の1,3−ビ
ス(4−t−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジゾ
リル)ビフェニレン(OXD−1)、1,3−ビス(4
−t−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジゾリル)
フェニレン(OXD−7)、トリアゾール系誘導体、フ
ェナントロリン系誘導体などがある。
【0019】以上の正孔輸送層、発光層、電子輸送層に
用いられる材料は単独で各層を形成することができる
が、高分子結着剤としてポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリ
レート、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリサルフォン、ポリアミド、
エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレ
タン樹脂などの溶剤可溶性樹脂や、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂などの硬化性樹脂などに分散させて用い
ることも可能である。
【0020】上記正孔輸送層、発光層、電子輸送層など
の有機層の形成方法は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸
着、スパッタリング法など特に限定されるものではない
が、通常は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着などの蒸着
法が特性面で好ましい。層の厚みは、有機層の抵抗値に
もよるので限定することはできないが、経験的には10
〜1000nmの間から選ばれる。
【0021】電気エネルギーとは主に直流電流を指す
が、パルス電流や交流電流を用いることも可能である。
電流値および電圧値は特に制限はないが、素子の消費電
力、寿命を考慮するとできるだけ低いエネルギーで最大
の輝度が得られるようにするべきである。
【0022】本発明におけるパターン加工された島領域
とは、基本的には有機電界発光素子の発光に関与する部
分を意味するが、必要性によっては、発光に関与する部
分のコントラストやパターン精度、電気的絶縁性を向上
させる目的で形成されるような非発光部分であってもよ
いので、特に限定されるものではない。
【0023】発光に関与する部分としては、発光層およ
び電極が特に重要である。これらの形状やサイズは特に
限定されるものではなく、用途によって最適なものが使
用される。例えば、表示素子やディスプレイの用途で
は、発光層と電極ならびに非発光領域のパターン形状に
より規定される1つ以上の発光領域が1つの画素を形成
する。つまり、本発明によって加工される発光層もしく
は電極のパターン形状やサイズが、画素の形状やサイズ
に一致している必要はない。セグメント方式やドットマ
トリクス方式などの表示方式によって、その画素の形状
は異なるが、画素サイズとしては2mm角以下が好まし
い。高精細表示の用途では、画素サイズとして500μ
m角以下が望ましく、さらに好適な画素サイズとして、
現在実用化されているフルカラー液晶ディスプレイの単
色一画素サイズである100×300μmを例示するこ
とができる。
【0024】ディスプレイ用途では、発光層や電極のパ
ターン加工形状が繰り返しの周期をもつ場合が少なくな
い。その場合には、パターン加工サイズの最小ピッチは
2mm以下であることが好ましく、さらには500μm
以下であることがより好ましい。これらディスプレイは
単純マトリクス型でもやTFT方式に代表されるアクテ
ィブマトリクス型であってもよく、本発明はディスプレ
イの構造や駆動方式を限定するものではない。
【0025】上記の電極については、有機電界発光素子
における陽極および陰極の少なくとも一方を指し、必要
性によっては両方の電極を本発明によってパターン加工
してもよい。また、電極の導電性を向上させるために付
加される、ガイド電極のようなものも含まれる。基本的
には、基板上に設けられた一方の電極が先にウェットプ
ロセスによってパターン加工されており、その上に有機
層を形成したあと、本発明による方法でもう一方の電極
をパターン加工することが好ましい。より好適な例とし
ては、透明基板上で先にパターン加工された透明電極を
陽極として、その上に有機層を形成し、有機層上部の陰
極を本発明によってパターン加工する工程が挙げられ
る。
【0026】本発明によってパターン加工される非発光
部分は特に限定されないが、好適な例としてブラックマ
トリクスや発光領域を規定するための絶縁層を挙げるこ
とができる。ブラックマトリクスは発光領域の隙間を黒
くしてコントラストを向上させる。絶縁層は電極エッジ
の保護、発光領域の規定および電極間の絶縁性を向上さ
せる。いずれも、材質や形状、サイズを一概に示すこと
はできず、用途によって最適なものが用いられる。
【0027】本発明における補強線を有するマスクの好
適な例を図1を用いて説明する。マスク1aの面内に設
けられた開口部2aが所定の間隔で複数存在している。
そして、それぞれの開口部と交差する方向に補強線4a
が設けられている。この補強線は、マスク部分3aがた
わみなどによって所定の位置から動き、開口部の形状が
変形することを防止する役目を担っている。図2は図1
におけるAA´断面図であり、マスクの片面に補強線4
aが存在しており、補強線はマスク部分3aに固定され
ている。上記のマスク構造は一例にすぎず特に限定され
るものではない。例えば、補強線パターンが格子状であ
ってもよいし、図3に示す断面図のように、補強線4b
がマスク部分3bと一体化したような構造であってもよ
い。また、開口部パターンのマスクと補強線パターンの
マスクとを貼り合わすなど、複数のマスクを組み合わせ
ることもできる。
【0028】図4に示すように、図1で例示したような
マスク1aは補強線4aが存在する反対側の面と有機電
界発光素子の基板10aとが接触するように固定され
る。補強線側から蒸着法などによって飛来してきた素子
構成材料5は、補強線4aの影になる部分にも回り込ん
で付着する。その部分6aは補強線のない所定膜厚部分
7aに比べて相対的に膜厚が薄くなるが、補強線によっ
て分断されることなく、開口部2aの形状に対応した形
状の島領域8が形成される。
【0029】すなわち、本発明における有機電界発光素
子においては、素子に含まれるパターン加工された島領
域が、所定膜厚部分と相対的に膜厚の薄い部分とによっ
て連続的につながっていることが特徴である。ここで、
所定膜厚部分とはマスク開口部のうち補強線の存在しな
い領域に対応して形成された薄膜層部分である。また、
相対的に膜厚の薄い部分とは補強線の影に対応して形成
された部分である。従って、後者は島領域を横断する線
状の溝のような痕跡を示すので、蒸着むらなどの原因に
よる島領域内の凹凸とは明白に区別される。なお、条件
によっては、所定膜厚部分と膜厚の薄い部分との境界付
近に、所定膜厚よりも膜厚の厚い盛り上がったような部
分が存在していても差支えない。
【0030】所定膜厚と膜厚の薄い部分における最低膜
厚との差については特に限定されるものではないが、対
応する島領域が電極である場合には、抵抗値が大きくな
らないように両者の差を小さくすることが望ましい。必
要な条件にもよるが、両者の差の好適な例としては所定
膜厚の80%以下、より好ましくは50%以下という数
値を例示することができる。
【0031】さらに、所定膜厚部分と膜厚の薄い部分と
の差を小さくする、すなわち、パターン加工される島領
域が補強線によって分断されにくくするためには、補強
線に対して複数の異なる方向から有機電界発光素子の構
成材料を飛来させ、補強線に回り込んで蒸着せしめるこ
とが効果的である。このような効果を発現させる方法は
特に限定されるものではないが、蒸着法のように比較的
真空度が高く、蒸着物が蒸着源から基板まで直進的に到
達するようなプロセスの場合には、複数の蒸着源から蒸
着物を飛来させたり、1つ以上の蒸着源に対して基板を
相対的に移動させながら、もしくは回転させながら蒸着
を行う方法が工程的には容易である。また、スパッタリ
ング法などの低真空プロセスは、そもそも材料が飛来す
る方向がランダムな傾向にあり、飛来物が補強線を回り
込んで基板上に堆積しやすいことから、好適なプロセス
といえる。
【0032】本発明におけるマスクの開口部の形状とサ
イズは、基本的には有機電界発光素子に含まれるパター
ン加工形状とサイズに対応しているので、用途によって
最適な寸法が選ばれればよい。マスクの板厚については
一概には示せないが、微細パターンを有するマスクにお
いて、マスク部分の最小幅より板厚がかなり大きいと十
分な寸法精度を得ることが難しい。従って、板厚はマス
ク部分最小幅の2倍と同程度かそれ以下であることが好
ましい。
【0033】マスクの好適な材料としては、ステンレス
鋼、銅合金、鉄ニッケル合金、アルミニウム合金などの
金属系材料、各種樹脂系材料が挙げられるが、特に限定
されるものではない。パターンが微細なためにマスクの
強度が十分ではなく、有機電界発光素子の基板との密着
性を磁力によって向上させることが必要な場合には、マ
スク材として磁性材料を用いてもよい。好適な例として
は、純鉄、炭素鋼、W鋼、Cr鋼、Co鋼、KS鋼など
の焼入硬化磁石材料、MK鋼、Alnico鋼、NKS
鋼、Cunico鋼などの析出硬化磁石材料、OPフェ
ライト、Baフェライトなどの焼結磁石材料、ならびに
Sm−Co系やNd−Fe−B系に代表される各種希土
類磁石材料,ケイ素鋼板、Al−Fe合金、Ni−Fe
合金(パ−マロイ)などの金属磁心材料、Mn−Zn
系、Ni−Zn系、Cu−Zn系などのフェライト磁心
材料、カーボニル鉄、Moパーマロイ、センダストなど
の微粉末を結合剤とともに圧縮成型させたの圧粉磁心材
料が挙げられる。これらの磁性材料を薄い板状に成型し
たものからマスクを作製することが望ましいが、ゴムや
樹脂に磁性材料の粉末を混入してフィルム状に成型した
ものを用いることもできる。
【0034】補強線の材料としては、マスク材料と同一
であってもよいし異なっていてもよい。微細加工を容易
に実現するためには、アクリル系、ポリイミド系などの
感光性樹脂を利用することもできるが、必要に応じて選
べばよく、特に限定されない。
【0035】補強線の厚さと幅については、必要とする
蒸着物の回り込み量や補強線としての必要強度などによ
って最適値が選ばれるので、一概にその寸法を示すこと
はできない。回り込み量を多くすることが必要な場合に
は、その厚さと幅はマスクの板厚以下であることが好ま
しい。さらに、マスクの両面のうち基板に接触する方の
面と補強線との間に隙間が存在していることがより好適
な条件として挙げられる。補強線が細いほど蒸着物の回
り込みが容易になるが、はじめから細い補強線を有する
マスクを作製することが難しい場合もある。このような
場合には、比較的太い補強線を有するマスクを作製して
おき、後から適当な方法で、例えば補強線が金属系材料
であれば酸によるエッチングなどの方法を用いて、補強
線をより細く加工することもできる。
【0036】補強線とマスク開口部の交差状態について
は、開口部の形状とそれらの配列様式によって最適化す
ればよく、特に限定はされない。図1に示したように、
ストライプ状の開口部がその長手方向に垂直な方向に繰
り返されている場合には、パターン加工された島領域に
おいて相対的に膜厚の薄い部分の面積ができる限り小さ
く、また開口部形状の変形防止のために最大の効果をあ
げるという観点から、補強線が開口部の繰り返し方向に
一致していることが望ましい。
【0037】補強線の本数についても特に限定はされな
いが、膜厚の薄い部分が必要以上に多く存在すると、例
えばパターン加工された電極の抵抗値が増大するなどの
弊害が起こりうるので、開口部の変形防止に必要な範囲
で最小本数とすることが好ましい。また、有機電界発光
素子における発光輝度むらを回避するために、補強線位
置は発光領域の間に存在することが望ましく、相対的に
膜厚の薄い部分がその非発光領域内に収まれば、より望
ましいといえる。
【0038】有機電界発光素子に用いられる基板の表面
が平面である場合には、マスクと基板との均一な密着性
を実現するために、高い平面性を有するマスクを使用す
る方が有利である。しかしながら、微細なパターンに対
応するためにマスクの板厚を薄くすると、マスクの作製
工程の途中で変形を受けやすくなり、マスクにうねりが
生ずるなどして平面性が損なわれることがある。このよ
うな場合には、焼き鈍しなどの方法を利用してマスクの
平面性を向上させてもよい。さらに、マスクは適当な形
状のフレームに固定された状態で使用されることが多い
が、その際も、マスクにテンションを掛けながらフレー
ムに固定するなどして、マスクの平面性を理想状態に近
づけるようにすべきである。
【0039】本発明の製造方法では、有機電界発光素子
の製造面とマスクとを密着させた際に、マスクが基板上
に成膜された有機層などを傷つけるのを防ぐために、有
機電界発光素子の非発光部分にクッションの役割を果た
すスペーサーを配置することが好ましい。このスペーサ
ーは前記ブラックマトリクスの全部あるいは一部を兼用
することもできる。スペーサーの作製方法や材質は特に
限定されるものではないが、フォトリソグラフィー法な
どを利用して、マスクの接触から発光部分を効率よく保
護できるように、あらかじめ基板上に配置しておくこと
が工程的には容易である。スペーサーの高さは、有機電
界発光素子の発光部分の厚さより高く、蒸着物のマスク
部分への望ましくない回り込みによりパターン加工精度
が悪化しない程度に必要であり、通常は0.5〜100
μmの範囲で形成されるが、特に限定されるものではな
く、条件に応じて最適化すればよい。
【0040】上記スペーサーの機能は、マスク部分の基
板接触面側に部分的に突起を設けて、その突起を有機電
界発光素子の非発光部分に接触させることで、あるい
は、マスク全面に樹脂などの比較的柔軟性のある物質を
コーティングすることでも達成できる。突起やコーティ
ングの材料は特に限定されるものではないが、フォトレ
ジストなどを利用して形成するのが工程的に容易であ
る。
【0041】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるも
のではない。
【0042】実施例1 マスク材としては、組成比がFe54%、Ni29%、
Co17%の磁性材料であるコバ−ル板(外形28×3
6mm、厚さ50μm)を使用した。コバール板両面に
フォトレジストを塗布して、片面はマスク開口部のみの
パターン、他方の面は開口部に補強線を加えたパターン
となるようにフォトレジストを現像して、スプレー式の
両面ウェットエッチングによって、図3のように補強線
とマスクが一体化したようなマスクを作製した。1つの
開口部の主な部分は長方形であり、短辺、長辺方向の長
さはそれぞれ250μm、15mmである。この開口部
は短辺方向にピッチ300μmで16個繰り返されてい
る。すなわち、中央部分はピッチ300μm(開口部幅
250μm、マスク部幅50μm)×16本のストライ
プ形状のマスクである。また、外部との電気的接続を容
易にするために、この長方形開口部の長辺方向両側は、
さらに7.5mmの間に1.27mmピッチ(開口部幅
600μm)まで連続的に広げられている。補強線の厚
さと幅はそれぞれ20μm、30μmである。従って、
蒸着物を堆積する基板と補強線との間には30μmの隙
間が存在することになる。これらの補強線はそれぞれの
マスク開口部の長手方向に対して垂直方向に交差してお
り、2mm間隔で7本が並べられている。上記のマスク
は、外形の等しい2mm幅のステンレス鋼枠に補強線の
ある方の面を合わせて、レーザー融着によって固定し
た。このマスクを補強線による段差のある面を上側にし
て(蒸着源は下側)真空蒸着装置内に固定し、その上に
38×46mm、厚さ1.1mmのガラス基板を置き、
さらにその上に、マスクとガラス基板との密着性を高め
る目的で、34×42mm、厚さ3mmの板磁石(日立
金属株式会社製、H−23CV)を置いた。
【0043】装置内の真空度が5×10-4Pa以下にな
るまで排気した後、アルミナるつぼを用いた抵抗加熱蒸
着法によって金属Alを1nm/sの速度で150nm
蒸着した。なお、膜厚分布を平均化して、かつ補強線の
影の部分に対する蒸着物の回り込みを容易にするため
に、蒸着中は基板を回転させた。
【0044】ガラス基板上に蒸着されたAl電極を顕微
鏡で観察した写真が図5である。長辺方向の中央部にお
ける電極幅の平均値は255μmであり、そのばらつき
は5%以内であった。これはマスク開口部の寸法ばらつ
きと同程度であった。触針式表面段差計で、補強線の影
となった相対的に膜厚の薄い部分を測定したところ、所
定膜厚部分との差は最大35nmであった。また、所定
膜厚部分に対して90%以下の膜厚である領域の幅は2
0μmであった。また、電極ピッチを広げた部分を利用
してテスタで抵抗値を測定したところ、1つの電極の端
から端までの抵抗値は約150Ωであり、補強線によっ
て電極が分断されている箇所は皆無であった。
【0045】比較例1 補強線を設けていないこと以外は実施例1と同様にして
Al電極をパターン加工したところ、図6に示すとおり
電極幅は大きくばらついた。その最大値、最小値はそれ
ぞれ290μm、220μmだった。また、16本の電
極の抵抗値の平均は123Ωであった。
【0046】実施例2 ITO透明電極膜(電子ビーム蒸着品、15Ω/□)の
付いたガラス基板(厚さ1.1mm)を38×46mm
の大きさに切断し、フォトリソグラフィー法によってI
TOを300μmピッチ(ITO残り幅270μm)×
32本のストライプ状にパターン加工した。ITOスト
ライプの長辺方向片側は、外部との電気的接続を容易に
するために1.27mmピッチ(ITO幅800μm)
まで広げられている。この基板の洗浄を行い、UV−オ
ゾン処理を施した。これを真空蒸着装置内に固定して、
装置内の真空度が2×10-4Pa以下になるまで排気し
た。正孔輸送材料であるビス(m−メチルフェニルカル
バゾール)をタンタルボートから抵抗加熱蒸着法によっ
て0.3nm/秒の速度で120nm蒸着し、0.35
wt%のキナクリドンをドーピングした8−ヒドロキシ
キノリンアルミニウム(Alq3)を0.3nm/秒の
速度で30nm、さらに、Alq3を0.3nm/秒の
速度で70nmになるよう順次蒸着した。以上の有機物
の蒸着は基板全面に行った。次に、実施例1と同様にし
て、ITOとマスクの開口部ストライプパターンとが直
交するようにマスクをセットした。真空中において、基
板を回転させながら、すでに成膜された有機層をリチウ
ム蒸気にさらしてドーピング(膜厚換算量1nm)した
後、Alを0.5nm/秒の速度で150nmの厚さに
蒸着した。
【0047】得られた32×16画素の単純マトリクス
有機電界発光素子を線順次駆動により発光させたとこ
ろ、明瞭な文字表示が可能であった。1つの画素は27
0μm×255μmであり、その面積のばらつきは5%
以内であった。また、補強線の影となった相対的に膜厚
の薄い部分による発光輝度むらは認められなかった。
【0048】実施例3 陰極用マスクを以下のように作製した。まず、開口部パ
ターンのマスクとして外形120×84mm、厚さ90
μmのNi板に開口部を設けたものを用意した。図7に
模式的に示すように、各ストライプ状開口部2cは長さ
100mm、幅250μmであり、ピッチ300μmで
幅方向に200本が並んでいる。次に、補強線パターン
のマスクとして、図8のような厚さ25μmのNi板に
無数の正六角形開口部が並んだメッシュ状のものを用意
した。補強線4cの線幅は30μmであり、正六角形の
対向する二辺の間隔は200μmである。この補強線パ
ターンのマスクを上記の開口部パターンのマスクの上に
重ねて置き、それらを貼り合わせて陰極用マスクとし
た。陰極パターン加工の際には、このマスクの補強線の
存在しない面に基板を密着させるので、基板と補強線と
の間には90μmの隙間が存在することになる。
【0049】発光層用マスクとしては、外形120×8
4mm、厚さ25μmのNi板に開口部を設けたマスク
を用意した。開口部の基本形状は長さ67.2mm、幅
100μmのストライプであり、ピッチ300μmで幅
方向に272本が並んでいる。図9に模式的に示すよう
に、各ストライプ状開口部2dには、開口部の変形を防
止するために4.8mmごとに幅20μmの渡り線9が
存在している。ここで、渡り線9は本発明における補強
線の一形態ではあるが、この線に対する蒸着物の回り込
みを必ずしも期待して設けたものではないので、便宜上
「渡り線」と区別した。
【0050】上記2種類のマスクを、その平面性を損な
わないように注意しながら、電子ビーム溶接法によって
外形が等しい2mm幅のステンレス鋼枠にそれぞれ固定
した。
【0051】実施例2と同じITO透明電極膜のついた
ガラス基板10bを120×100mmの大きさに切断
し、図10のように通常のフォトリソグラフィー法によ
ってITOを100μmピッチ(ITO残り幅90μ
m)×816本のストライプ20にパターン加工した。
次に、非感光性ポリイミドにフタロシアニン系酸化縮合
物を主成分とする黒色顔料を混合したペーストを上記基
板上にスピンコート法により塗布し、クリーンオーブン
による窒素雰囲気下で140℃、10分間のセミキュア
を行った。ポジ型フォトレジストを用いた通常のフォト
リソグラフィー法により上記ポリイミド層をパターン加
工した後で、280℃、30分間のキュアを行い、スペ
ーサーとブラックマトリクスとを兼ねた厚さ1.0μm
の黒色層を形成した。図11に示すように、この黒色層
30には70×240μmの開口部31が設けられてお
り、開口部からは下地のITOストライプ20の中心部
分が露出している。また、黒色層の体積抵抗率は108
Ωcm以上あり、良好な絶縁性を有していた。
【0052】この基板を洗浄し、UV−オゾン処理を施
した後で、真空蒸着機に固定して装置内の真空度が2×
10-4Pa以下になるまで排気した。まず、それぞれ正
孔輸送材料として、銅フタロシアニンを20nm、ビス
(m−メチルフェニルカルバゾール)を100nm、基
板全面に蒸着して正孔輸送層32を形成した。次に、発
光層用マスクを基板前方に配置し、基板後方に110×
100mm、厚さ10mm、残留磁束密度0.3Tのフ
ェライト系板磁石を置いて、これらを固定した。この
際、マスクのストライプ状開口部2dと基板のITOス
トライプ20との中心線が一致し、かつ、渡り線9が黒
色層開口部31を干渉しないように位置をあわせた。真
空中で、青色発光層40として0.3wt%のペリレン
をドーピングしたビス(2−メチル−8−ヒドロキシキ
ノリノラト)−パラフェニルフェノラトアルミニウム
(BAlq3 )を30nm、さらに、BAlq3 を70
nm順次蒸着した。発光層用マスクを基板に対して1/
3ピッチだけずらしてから基板と磁石とを固定し、隣の
ITOストライプ上に緑色発光層41として0.3wt
%のキナクリドンをドーピングしたAlq3 を30n
m、さらに、Alq3 を90nm順次蒸着した。同様に
して、さらに隣のITOストライプ上に赤色発光層42
として0.3wt%の4−(ジシアノメチレン)−2−
メチル−6−(パラジメチルアミノスチリル)−4−ピ
ラン(DCM)をドーピングしたAlq3 を30nm、
さらに、Alq3 を80nm順次蒸着した。それぞれの
発光層は図12のようにITOストライプ20の3本お
きに配置され、ITO露出部分を完全に覆っている。こ
の後、発光層用マスクを取り外し、基板全面に発光層被
覆層43としてAlq3 を20nm蒸着した。次に、陰
極用マスクを基板前方に配置し、基板後方に前記と同じ
磁石を置いて、これらを固定した。この際、マスクの補
強線の存在しない面に基板を密着させ、ストライプ状開
口部2cが基板のITOストライプ20と直交し、しか
も、黒色層開口部31の中心に一致するように位置をあ
わせた。真空中において基板を回転させながら、すでに
成膜された有機層をリチウム蒸気にさらしてドーピング
(膜厚換算量1nm)した後、Alを200nmの厚さ
に蒸着して幅260μmの陰極50を形成した。図13
および14に模式的に示すように、最終的に816本の
ITOストライプ上に赤、緑、青色(RGB)の発光層
が交互に並び、ITOと直交するようにピッチ300μ
mの陰極が200本並ぶ単純マトリクス型カラーディス
プレイが得られた。RGBからなる3つの発光領域が1
画素を形成するので、本ディスプレイは300μmピッ
チで272×200画素を有することになる。なお、図
14では説明を容易にするために黒色層30の厚さが発
光部分より薄く描かれているが、実際には発光部分より
厚く形成されており、マスクとの接触から発光部分を保
護するスペーサーとしての機能を十分に果たしていた。
【0053】作製したディスプレイを発光させたとこ
ろ、各発光領域はRGBそれぞれ独立の色で輝度むらも
なく発光した。発光領域の大きさは70×240μmで
あり、黒色層の開口部サイズと一致していた。各ストラ
イプ状陰極50については、所定膜厚部分7bが相対的
に膜厚の薄い部分6bによって分断されることなく接続
されており、100mmの長さ方向に渡って電気的に十
分低抵抗であった。一方、幅方向に隣り合う陰極同士の
短絡は皆無で、完全に絶縁されていた。また、このディ
スプレイでは線順次駆動による明瞭なパターン表示とそ
のマルチカラー化が可能であった。
【0054】
【発明の効果】本発明における、マスク開口部の形状変
形を防止するための補強線を設けたマスクを用いること
は、ウェットプロセスを用いずに、良好な微細パターン
加工精度をもつ有機電界発光素子を製造する上で有用で
ある。また、補強線の影に蒸着物が回り込むために、マ
スク開口部に対応した薄膜層パターンが補強線によって
分断されることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補強線を設けたマスクの一例を示す平
面図である。
【図2】図1のマスクのAA´断面図である。
【図3】補強線とマスクが一体化したマスクの一例を示
す断面図である。
【図4】図1のマスクを用いて、パターン加工された島
領域を基板上に形成する様子を説明するBB′断面図で
ある。
【図5】実施例1によってパターン加工されたAl電極
のパターンの顕微鏡写真である。
【図6】比較例1によってパターン加工されたAl電極
のパターンの顕微鏡写真である。
【図7】実施例3で使用した陰極用マスクにおける開口
部パターンの概要を説明する平面図である。
【図8】実施例3で使用した陰極用マスクにおける補強
線パターンの概要を説明する平面図である。
【図9】実施例3で使用した発光層用マスクの概要を説
明する平面図である。
【図10】実施例3の有機電界発光素子の概要を説明す
る平面図である(ITOパターン加工段階)。
【図11】実施例3の有機電界発光素子の概要を説明す
る平面図である(黒色層形成段階)。
【図12】実施例3の有機電界発光素子の概要を説明す
る平面図である(RGB発光層形成段階)。
【図13】実施例3で作製した有機電界発光素子の概要
を説明する平面図である。
【図14】図13のCC′断面図である。
【符号の説明】
1a、1b マスク 2a、2b、2c、2d 開口部 3a、3b、3c、3d マスク部分 4a、4b、4c 補強線 5 有機電界発光素子の構成材料(蒸着物) 6a、6b 相対的に膜厚の薄い部分 7a、7b 所定膜厚部分 8 パターン加工された島領域 9 渡り線 10a、10b 基板 20 ITOストライプ 30 黒色層 31 黒色層開口部 32 正孔輸送層 40 青色発光層 41 緑色発光層 42 赤色発光層 43 発光層被覆層 50 陰極

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極と陰極との間に有機化合物からなる発
    光層が存在する有機電界発光素子において、該素子に含
    まれる薄膜層のパターン加工された島領域が、複数の部
    分が相対的に膜厚の薄い部分によってつなげられた島領
    域であることを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 【請求項2】パターン加工された島領域が陽極と陰極の
    少なくとも一方であることを特徴とする請求項1記載の
    有機電界発光素子。
  3. 【請求項3】パターン加工された島領域が陰極であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の有機電界発光素子。
  4. 【請求項4】パターン加工された島領域が発光層である
    ことを特徴とする請求項1記載の有機電界発光素子。
  5. 【請求項5】陽極と陰極との間に有機化合物からなる発
    光層が存在する有機電界発光素子において、該素子に含
    まれる薄膜層をパターン加工する際(1)所定間隔で複
    数の開口部を設け、開口部のそれぞれと交差する方向に
    補強線を有するマスクを用いて、(2)前記補強線側か
    ら飛来した有機電界発光素子の構成材料を補強線に回り
    込んで蒸着せしめ、相対的に膜厚の薄い薄膜層部分を形
    成し、(3)前記の膜厚の薄い部分によって連続的につ
    なげられた薄膜層の島領域を形成することを特徴とする
    有機電界発光素子の製造方法。
  6. 【請求項6】補強線を有するマスクとして、有機電界発
    光素子を製造する基板に接触するマスク面と補強線との
    間に隙間が存在するマスクを用いることを特徴とする請
    求項5記載の有機電界発光素子の製造方法。
  7. 【請求項7】補強線の厚さおよび幅の寸法がマスクの板
    厚以下であることを特徴とする請求項5記載の有機電界
    発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】複数の蒸着源から飛来した有機電界発光素
    子の構成材料を、補強線に対してそれぞれ異なる方向か
    ら回り込んで蒸着せしめることを特徴とする請求項5記
    載の有機電界発光素子の製造方法。
  9. 【請求項9】有機電界発光素子を製造する基板を蒸着源
    に対して相対的に移動させながら、あるいは回転させな
    がら有機電界発光素子の構成材料を補強線に回り込んで
    蒸着せしめることを特徴とする請求項5記載の有機電界
    発光素子の製造方法。
  10. 【請求項10】有機電界発光素子を製造する基板とマス
    クを磁力によって密着させることを特徴とする請求項5
    記載の有機電界発光素子の製造方法。
  11. 【請求項11】有機電界発光素子の非発光部分にスペー
    サーを設けることを特徴とする請求項5記載の有機電界
    発光素子の製造方法。
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