JPH11195490A - 有機電界発光装置およびその製造方法 - Google Patents

有機電界発光装置およびその製造方法

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JPH11195490A
JPH11195490A JP10286465A JP28646598A JPH11195490A JP H11195490 A JPH11195490 A JP H11195490A JP 10286465 A JP10286465 A JP 10286465A JP 28646598 A JP28646598 A JP 28646598A JP H11195490 A JPH11195490 A JP H11195490A
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JP
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electrode
spacer
light emitting
shadow mask
thin film
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Application number
JP10286465A
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English (en)
Inventor
Shigeo Fujimori
茂雄 藤森
Yoshio Himeshima
義夫 姫島
Toru Kohama
亨 小濱
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発光領域の面積が広く、耐久性に優れた、第二
電極にデッドスペースの存在しない有機電界発光装置お
よびその製造方法を提供する。 【解決手段】本発明の有機電界発光装置は、基板上に形
成された第一電極と、少なくとも有機化合物からなる発
光層を含み前記第一電極上に形成された薄膜層と、前記
薄膜層上に形成された複数の第二電極とを含み、前記基
板上に複数の発光領域を有する有機電界発光装置であっ
て、前記薄膜層の厚さを上回る高さをもつスペーサーが
前記第二電極間に形成されており、かつ、それぞれの前
記第二電極が隣接する前記スペーサーの両方に接するよ
うに形成されていることを特徴とする。本発明の有機電
界発光装置の製造方法は、前記有機電界発光装置の製造
方法であって、薄膜層の厚さを上回る高さをもつスペー
サーを基板上に形成する工程と、開口部を横切るように
して形成された補強線を有するシャドーマスクを前記ス
ペーサーに密着させた状態で、補強線の影となる部分に
蒸着物を回り込ませて蒸着せしめることにより第二電極
をパターニングすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示素子、フラッ
トパネルディスプレイ、バックライト、インテリアなど
の分野に利用可能な、同一基板上に有機電界発光素子に
よる複数の発光領域を備えた有機電界発光装置およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、新しい発光素子として有機電界発
光素子が注目されている。本素子は陽極から注入された
正孔と陰極から注入された電子とが両極に挟まれた有機
発光層内で再結合することにより発光するものであり、
低電圧で高輝度に発光することがコダック社のC.W.
Tangらによって初めて示された(Appl.Phy
s.Lett.51(12)21,p.913,198
7)。
【0003】図40は有機電界発光素子の代表的な構造
を示す断面図である。ガラス基板1に形成された透明な
第一電極(陽極)2上に正孔輸送層5、有機発光層6、
第二電極(陰極)8が積層され、駆動源9による駆動で
生じた発光は第一電極およびガラス基板を通じて外部に
取り出される。このような有機電界発光素子では薄型、
低電圧駆動下での高輝度発光や有機発光材料を選択する
ことによる多色発光が可能であり、表示素子やディスプ
レイなどの発光装置に応用する検討が盛んである。
【0004】しかしながら、有機電界発光素子を構成す
る第二電極や有機薄膜層を高精度にパターニングするこ
とは一般的に困難であった。例えば、図1〜3に示すよ
うな単純マトリクス型カラーディスプレイにおいては少
なくとも有機発光層と第二電極とを、アクティブマトリ
クス型カラーディスプレイにおいても少なくとも有機発
光層をパターニングする必要がある。従来このようなパ
ターニングにはフォトリソ法に代表されるウェットプロ
セスが用いられるが、有機電界発光素子を構成する有機
薄膜層は水分や有機溶媒、薬液に対する耐久性に乏しい
ために、有機電界発光素子の性能を著しく劣化させてし
まう。特開平6−234969号公報では有機材料を工
夫することによりウェットプロセスの適用可能な素子を
得ているが、素子に用いる材料が限定されるという問題
があった。
【0005】第二電極のパターニング方法としては特開
平5−275172号公報や特開平8−315981号
公報の技術が開示されている。特開平5−275172
号公報の技術は、基板上に間隔をあけて配置された隔壁
を形成し、この基板に対して斜め方向から電極材料を蒸
着するものである。また、特開平8−315981号公
報の技術は、基板上にオーバーハング部を有する隔壁を
形成し、この基板に対して垂直方向を中心とした角度範
囲で電極材料を蒸着するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの技術
も隔壁によって作り出される蒸着物の影を利用して第二
電極をパターニングするので、蒸着物の影に対応するデ
ッドスペースとよばれる第二電極の存在しない領域が有
機薄膜層上に存在する。したがって、発光領域の面積が
狭くなるという問題があった。また、前記デッドスペー
スから有機薄膜層内に水分などが侵入することにより有
機電界発光素子が劣化しやすい傾向にあった。特開平8
−315981号公報では、絶縁層上にオーバーハング
部を有する隔壁を形成し、第二電極をその端部が有機薄
膜層の端部をオーバーラップするように前記絶縁層上に
形成することが記述されている。しかし、蒸着角度の制
御により有機薄膜層と電極の形成される範囲に差をつけ
ることは容易ではなく、また、第二電極の端部の膜厚は
薄いために有機薄膜層を十分被覆することができないた
めに、有機電界発光素子の劣化を抑制するには限界があ
った。
【0007】また、上記の従来技術においてデッドスペ
ースの幅を狭くためには、隔壁を小さくしたり、蒸着角
度を広げることが必要となるが、多様な蒸着角度が存在
する条件や蒸着物の回り込み量の多い条件では原理的に
高精度なパターニングができない。このことは、基板面
積の大型化や蒸着速度の高速化に対応する場合に特に問
題であった。さらに、断面アスペクト比の大きな隔壁や
オーバーハング部を有する特殊な形状の微細隔壁を基板
全面に渡って安定に形成することも容易ではなかった。
【0008】本発明はかかる問題を解決し、発光領域の
面積が広く、耐久性に優れた、第二電極にデッドスペー
スの存在しない有機電界発光装置およびその製造方法を
提供することが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の有機電界発光装
置は、基板上に形成された第一電極と、少なくとも有機
化合物からなる発光層を含み前記第一電極上に形成され
た薄膜層と、前記薄膜層上に形成された複数の第二電極
とを含み、前記基板上に複数の発光領域を有する有機電
界発光装置であって、前記薄膜層の厚さを上回る高さを
もつスペーサーが前記第二電極間に形成されており、か
つ、それぞれの前記第二電極が隣接する前記スペーサー
の両方に接するように形成されていることを特徴とす
る。
【0010】本発明の有機電界発光装置の製造方法は、
前記有機電界発光装置の製造方法であって、薄膜層の厚
さを上回る高さをもつスペーサーを基板上に形成する工
程と、開口部を横切るようにして形成された補強線を有
するシャドーマスクを前記スペーサーに密着させた状態
で、補強線の影となる部分に蒸着物を回り込ませて蒸着
せしめることにより第二電極をパターニングすることを
特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における有機電界発光装置
とは、同一基板上に有機電界発光素子による複数の発光
領域を備えたものである。以下では本発明の有機電界発
光装置およびその製造方法を説明するが、本発明は例示
された形式や構造をもつ有機電界発光装置およびその製
造方法に限定されるわけではなく、セグメント型、単純
マトリクス型、アクティブマトリクス型などの形式やカ
ラー、モノクロなどの発光色数を問わず任意の構造の有
機電界発光装置に適用することが可能である。
【0012】本発明の有機電界発光装置は、薄膜層の厚
さを上回る高さをもつスペーサーが前記第二電極間に形
成されており、かつ、それぞれの前記第二電極が隣接す
る前記スペーサーの両方に接するように形成されている
ことを特徴とする。その一例を図1〜3に示す。基板1
上に形成されたストライプ状の第一電極2と、各第一電
極上にパターニングされた有機化合物からなる発光層6
を含む薄膜層10と、第一電極に対して直交するストラ
イプ状の第二電極8とが積層されており、両電極の交点
に有機電界発光素子構造をもつ複数の発光領域が形成さ
れている。各発光領域は発光層に異なる材料を用いるこ
とで赤(R)、緑(G)、青(B)に発光するので、こ
の単純マトリクス型発光装置を線順次駆動することによ
り画像などをカラー表示することが可能である。また、
薄膜層の厚さを上回る高さをもつスペーサー4が第二電
極間に形成されている。
【0013】この有機電界発光装置では、薄膜層の高さ
を上回る高さをもつスペーサー4が第二電極の間に形成
されており、かつ、それぞれの前記第二電極が隣接する
前記スペーサーの両方に接している。そのため、デッド
スペースは存在せず、発光領域の面積をより広くするこ
とが可能である。また、発光領域に関与する薄膜層10
は、基板1、第一電極2、スペーサー4および第二電極
8によって完全に被覆されているために、薄膜層への水
分などの侵入が抑制され、耐久性に優れた有機電界発光
装置を得ることが可能である。以下では、この構造を例
にして本発明の有機電界発光装置を詳しく説明する。
【0014】スペーサーの構造は特に限定されるもので
はなく、一層によって形成されていても、複数の層が積
層されて形成されていてもよい。例えば、図4〜6に示
すように、比較的膜厚の薄い第一のスペーサー3が第一
電極2の間に、それに直交するように薄膜層の厚さを上
回る高さをもつ第二のスペーサー4が第二電極8の間に
形成されていてもよい。また、図7〜9に示すように、
第二電極8の間に位置し、かつ、第一電極2の端部を被
覆する層間絶縁層としての機能が付加されたマトリクス
状の第一のスペーサー3を基板1上に形成して、その上
に積層して第二電極の間に位置する第二のスペーサー4
を形成することも可能である。この場合には、薄膜層1
0が第一のスペーサー上にも形成されることが多いの
で、薄膜層を十分被覆するためには第二電極が隣接する
第二のスペーサーの両方に接していることが好ましい。
【0015】スペーサーの断面形状については特に限定
されず、テーパー型であってもよい。スペーサーが配置
される位置についても特に限定はされないが、発光領域
の面積ロスを最小とするように、有機電界発光装置にお
ける非発光領域を中心にスペーサーを配置することが好
ましい。
【0016】スペーサーのうち第二電極間に形成された
部分は薄膜層の厚さを上回る高さをもてばよいが、後述
する本発明の製造方法においては、スペーサーは、基板
とシャドーマスクとを密着させた際にシャドーマスクが
膜層を傷つけることを防ぐ機能をもつ。薄膜層への傷防
止と、スペーサーによって基板とシャドーマスクとのの
間に形成される隙間に蒸着物が回り込むことによるパタ
ーン精度悪化の両方を考慮すると、スペーサーのうち第
二電極間に形成された部分の高さは0.1〜100μm
の範囲であることが好ましい。
【0017】スペーサーは第一電極に接する状態で形成
されることが多いために、十分な電気絶縁性を有するこ
とが好ましい。導電性のスペーサーを用いることもでき
るが、その場合は電極間の短絡を防止するための電気絶
縁性部分を形成すればよい。スペーサー材料としては公
知の材料を用いることが可能であり、無機物では酸化ケ
イをはじめとする酸化物材料、ガラス材料、セラミック
ス材料などを、有機物ではポリビニル系、ポリイミド
系、ポリスチレン系、アクリル系、ノボラック系、シリ
コーン系などのポリマー系樹脂材料を好ましい例として
挙げることができる。さらに、スペーサーの全体あるい
は基板もしくは第一電極と接する部分を黒色化すること
で、有機電界発光装置の表示コントラスト向上に寄与す
るブラックマトリクス的な機能をスペーサーに付加する
こともできる。このような場合のスペーサー材料として
は、無機物ではケイ素、砒化ガリウム、二酸化マンガ
ン、酸化チタンや酸化クロムと金属クロムとの積層膜な
どを、有機物では上記樹脂材料に、電気絶縁性を高める
ために表面処理の施されたカーボンブラック系、フタロ
シアニン系、アントラキノン系、モノアゾ系、ジスアゾ
系、金属錯塩型モノアゾ系、トリアリルメタン系、アニ
リン系などの公知の顔料や染料、あるいは上記無機材料
粉末を混合した材料を好ましい例として挙げることがで
きる。
【0018】第二電極がスペーサーに接する部分の構造
は特に限定されるものではない。図9に示した断面図を
例にすると、図10に示すように第二電極8が第一のス
ペーサー3と第二のスペーサー4との両方に接する構造
で形成されていてもよいし、図11に示すように第二電
極8が第二のスペーサー4の側面を覆うように形成され
ていてもよい。
【0019】本発明の有機電界発光装置の製造方法は、
薄膜層の厚さを上回る高さをもつスペーサーを基板上に
形成する工程と、開口部を横切るようにして形成された
補強線を有するシャドーマスクを前記スペーサーに密着
させた状態で、補強線の影となる部分に蒸着物を回り込
ませて蒸着せしめることにより第二電極をパターニング
することを特徴とする。例えば、図1〜3に示したよう
に、薄膜層10の厚さを上回る高さをもつようにスペー
サー4を基板1上に形成しておく。薄膜層などの形成の
後に、図12および図13に示すような補強線33を有
するシャドーマスクを前記スペーサーに密着させた状態
で、図23および24に示すように蒸着物を蒸着せしめ
ることにより第二電極8をパターニングすることができ
る。この際、シャドーマスクはスペーサーに密着するの
で薄膜層を傷つけることを防止できる。また、このシャ
ドーマスクのマスク部分31の一方の面35と補強線と
の間には隙間36が存在するので、蒸着物をこの隙間に
回り込んで蒸着せしめることにより、第二電極を補強線
によって分断されることなくパターニングすることがで
きる。以下では、この構造の製造方法を例にして本発明
の製造方法を詳しく説明する。
【0020】まず、基板1上の第一電極2を図14に示
す形状にパターニングする。パターニング方法としては
公知の技術を用いればよく特に限定されない。したがっ
て、本発明の補強線を有するシャドーマスクを用いたパ
ターニング方法により基板上に第一電極を形成してもよ
いが、一般的には基板全面に形成された第一電極をフォ
トリソ法によってエッチングすることでパターニングす
ることができる。第一電極のパターン形状は特に限定さ
れず、用途に応じて最適パターンを選択すればよい。ま
た、第一電極のパターニングは必要に応じて行えばよ
く、例えばセグメント型発光装置において第一電極が共
通電極となる場合には、第一電極をパターニングせずに
用いてもよい。
【0021】次に、図15に示すように、薄膜層の厚さ
を上回る高さをもつスペーサー4を後から形成される第
二電極間に位置するように形成する。スペーサー層の形
成方法としては、無機材料を用いる場合には抵抗加熱蒸
着、電子ビーム蒸着、スパッタリング蒸着法などのドラ
イプロセスを利用する方法が、有機材料を用いる場合に
はスピンコート、スリットダイコート、ディップコート
法などのウェットプロセスを利用する方法が挙げられる
が、特に限定されるものではない。スペーサーのパター
ニング方法は特に限定されないが、第一電極のパターニ
ング工程後に基板全面にスペーサー層を形成し、公知の
フォトリソ法を用いてパターニングする方法が工程的に
容易である。フォトレジストを使用したエッチング法あ
るいはリフトオフ法によってスペーサーをパターニング
してもよい。また、すでに例示したスペーサーの樹脂材
料に感光性を付加させた感光性スペーサー材料を用い、
スペーサー層を直接露光、現像することでパターニング
することもできる。
【0022】次に薄膜層の形成方法について説明する。
まず、図15で示したスペーサーの形成された基板上に
正孔輸送層5を形成する。この場合には図16に示すよ
うに発光領域の存在する全領域に正孔輸送材料11を蒸
着すればよい。
【0023】発光層については以下のようにパターニン
グする。使用するシャドーマスクを図17に示す。マス
ク部分31に各発光層パターンに対応した形状の開口部
32が設けられており、開口部形状の変形を防止するた
めに開口部を横切るようにしてマスク部分と同一面内に
形成された補強線33が存在する。さらに、このシャド
ーマスクは取り扱いを容易にするためにフレーム34に
固定されている。次に、図18および19に示すよう
に、補強線33がスペーサー4と重なるように第一電極
2と開口部32との位置を合わせながら、このシャドー
マスクをスペーサーに密着させる。つまり、補強線がス
ペーサーと接触することになる。この状態で発光材料1
2を蒸着することにより所望の領域に発光層6(この場
合はB発光層)を形成する。この動作を3回繰り返すこ
とで、図20に示すように第一電極上に各RGB発光層
6をパターニングする。また発光層のパターニングで使
用されるシャドーマスクは図17のようなマスクに限定
されない。例えば図4に示した第2電極などをパターニ
ングする際に使用されるシャードマスクでパターニング
することも可能である。
【0024】シャドーマスクはスペーサーに接触して薄
膜層を傷つけることはないので、有機電界発光素子の特
性を劣化させることはなく、また、基板とシャドーマス
クとの位置合わせを容易にすることができる。
【0025】各発光層パターンに対応した数のシャドー
マスクを用いて発光層をパターンニングしてもよいが、
マトリクス型発光装置のように同一の発光層パターンが
繰り返して形成される場合には、1枚のシャドーマスク
と基板との位置を相対的にずらしながら各発光層をパタ
ーニングすることも可能である。
【0026】シャドーマスクの構造については特に限定
されないが、発光領域に補強線の影となる部分が存在し
ないように、スペーサーのうち薄膜層の厚さを上回る高
さの部分に補強線が一致するように開口部に補強線が配
置されていることが好ましい。また、上記の例のように
補強線がスペーサーと接触する必要はなく、両者の間に
隙間が存在してもよい。
【0027】補強線幅は特に限定されないが、発光層の
存在しない部分、つまり有機電界発光装置における非発
光領域の幅より小さいことが好ましい。したがって、補
強線幅は50μmより小さいことが好ましく、30μm
より小さいことがさらに好ましい。マスク部分の厚さに
ついては、シャドーマスクの形状保持性の観点からは厚
い方がよいが、補強線幅をより小さく作製するために、
補強線幅の半分程度以上、その3倍程度以下であること
が好ましい。
【0028】モノクロ発光装置を製造する場合には発光
層のパターニング工程を省略することができる。この場
合には図16で示した方法と同様に、発光領域の存在す
る全領域に発光材料を蒸着して発光層を形成すればよ
い。
【0029】電子輸送層については、図21に示すよう
に発光領域の存在する全領域に電子輸送材料13を蒸着
して電子輸送層7を形成する。また、図18および19
で示した発光層のパターニング工程において連続して電
子輸送材料を蒸着することで、図22に示すように各R
GB発光層6に対応した電子輸送層7をパターニングす
ることも可能である。電子輸送層の形成方法は特に限定
されるものではないが、シャドーマスクに異物が付着す
るなどして第一電極上に発光層の存在しない領域が形成
されても、全領域に電子輸送材料を蒸着すればその領域
を電子輸送層が被覆して有機電界発光素子の大きな特性
劣化を防ぐ効果があるので、前者の方法で電子輸送層を
形成することが好ましい。この場合には、発光層から電
子輸送層へのエネルギー移動による発光色の変化を防ぐ
ために、各発光層のうち最も大きい発光エネルギーと同
程度かそれよりも大きい発光エネルギーをもつ電子輸送
材料を用いることが好ましい。つまり、図21に示した
発光装置の構造においては、B発光層と同程度かそれよ
りも大きい発光エネルギーをもつ電子輸送材料を用いて
電子輸送層7を形成することが好ましい。
【0030】なお、上記の正孔輸送層または電子輸送層
の形成工程については、有機電界発光素子に含まれる薄
膜層の構成によっては省略することが可能である。
【0031】次に第二電極のパターニング方法について
説明する。使用するシャドーマスクを図12および13
に示す。マスク部分31に第二電極パターンに対応した
形状の開口部32が設けられており、開口部形状の変形
を防止するために開口部を横切るようにして形成された
補強線33が存在する。また、マスク部分の一方の面3
5と補強線との間には隙間36が存在する。さらに、こ
のシャドーマスクは取り扱いを容易にするためにフレー
ム34に固定されている。次に、図23および24に示
すように、マスク部分31がスペーサー4と重なるよう
に位置を合わせながら、このシャドーマスクをスペーサ
ーに密着させる。この状態で第二電極材料14を蒸着す
ることにより、隣接するスペーサーの両方に接するよう
に形成され、薄膜層10のうち発光に関与する部分を完
全に被覆する第二電極8をパターニングする。補強線3
3側から飛来してきた第二電極材料は、隙間36が存在
するために補強線の影となる部分回り込んで蒸着される
ので、補強線によって第二電極が分断されることはな
い。
【0032】シャドーマスクはスペーサーに接触して薄
膜層を傷つけることはないので、有機電界発光素子の特
性を劣化させることはなく、また、基板とシャドーマス
クとの位置合わせを容易にすることができる。
【0033】上記のように1回の蒸着工程で第二電極を
パターニングする方法が好ましいが、工程数は特に限定
されるものではなく、複数のシャドーマスクを用いた
り、1枚のシャドーマスクと基板との位置を相対的にず
らすなどして、複数の蒸着工程に分けて第二電極をパタ
ーンニングしてもよい。
【0034】第二電極材料の蒸着条件は特に限定される
ものではなく、1つの蒸着源から蒸着してもよいが、補
強線による第二電極の分断を発生させにくくするために
は、補強線に対して複数の異なる方向から第二電極材料
を補強線に回り込んで蒸着せしめることが効果的であ
る。このような効果を発現させる方法としては、蒸着物
が蒸着源から基板まで直進的に到達する真空蒸着法など
の高真空プロセスを用いる場合には、複数の蒸着源から
第二電極材料を蒸着したり、1つ以上の蒸着源に対して
基板を相対的に移動させながら、もしくは回転させなが
ら第二電極材料を蒸着する方法が工程的には好ましい。
また、スパッタリング蒸着法などの低真空プロセスも、
原理的に第二電極材料がランダムな方向からが飛来して
補強線を回り込んで蒸着されやすいので、好ましい方法
である。
【0035】第二電極のパターニングに使用するシャド
ーマスクは図12および25に示した構造に限定される
ものではなく、例えば、補強線がメッシュ状であっても
よい。また、図26に示す断面図のようにマスク部分3
1がテーパー形状であってもよいし、図27に示す断面
図のように補強線33がマスク部分31と一体化した構
造であってもよい。
【0036】マスク部分の厚さについては、それが厚い
ほどマスク部分の一方の面と補強線との間に存在する隙
間が高くなり蒸着物の回り込み量が増大するので特に限
定はされないが、マスク部分の幅に比べてその厚さの大
きなシャドーマスクを精度よく作製することが難しいの
で、マスク部分の厚さはマスク部分の最小幅と同程度以
上、その3倍程度以下であることが好ましい。補強線幅
については、基本的には細いほど蒸着物の回り込み量が
増大するので、隙間の高さ以下であることが好ましい。
また、補強線の本数は、補強線の影となる部分を少なく
するために、開口部の変形を十分防止できる範囲内でで
きる限り少ない方が好ましい。
【0037】なお、必要に応じて第二電極のパターニン
グ工程後に、公知技術あるいは本発明の製造方法におけ
るパターニング技術を利用して保護層の形成や発光領域
の封止を行うことができる。
【0038】本発明の製造方法は第二電極のパターニン
グに使用するシャドーマスクの構造を限定するものでは
ない。したがって、図28に示すような補強線33とマ
スク部分31が同一面内に形成されたシャドーマスクを
使用して、図29および30に示すように、スペーサー
4を比較的高く形成することで補強線33と薄膜層10
との間に生じる隙間36を利用して第二電極8をパター
ニングすることも可能である。
【0039】シャドーマスクを構成する材料としては、
ステンレス鋼、銅合金、ニッケル合金、アルミニウム合
金などの金属材料、公知の樹脂材料、ポリビニル系、ポ
リイミド系、ポリスチレン系、アクリル系、ノボラック
系、シリコーン系などのポリマーに感光性を付与した感
光性樹脂材料などを好ましい例として挙げることができ
るが、特に限定されるものではない。シャドーマスクの
マスク部分と補強線とを構成する材料は同一であっても
異なっていてもよい。また、図31に示すように、シャ
ドーマスクにおけるスペーサーと密着させる側の面に上
記樹脂材料を用いて比較的柔軟性の高いクッション部分
37を形成することで、両者が密着する際にスペーサー
や薄膜層へ与える損傷を防止する効果をさらに向上させ
ることも可能である。
【0040】本発明の製造方法においては、マスク部分
と補強線との少なくとも一方が磁性材料からなるシャド
ーマスクを磁力によってスペーサーに密着させることが
好ましい。こうすることにより、基板とシャドーマスク
とをより均一にかつ確実に密着させることができるの
で、パターニング精度をより向上させることが可能であ
る。基板とシャドーマスクとの位置合わせの後に両者の
相対的位置を固定する方法や、シャドーマスク自体の重
量を支える方法は特に限定されるものではなく、磁力を
利用してもよいし、機械的方法を利用することも可能で
ある。
【0041】マスク部分と補強線との少なくとも一方を
構成する磁性材料としては、鉄合金、コバルト合金、ニ
ッケル合金などの金属材料、炭素鋼、タングステン鋼、
クロム鋼、コバルト鋼、KS鋼、MK鋼、Alnico
鋼、NKS鋼、Cunico鋼、OPフェライト、Ba
フェライトなどの磁石材料、Sm−Co系やNd−Fe
−B系などの希土類磁石材料,ケイ素鋼板、Al−Fe
合金、、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェラ
イト、Cu−Zn系フェライトなどの磁心材料、カーボ
ニル鉄、Moパーマロイ、センダストなどの微粉末を結
合剤とともに圧縮成型させた圧粉材料などを好ましい例
として挙げることができる。これら磁性材料をシート状
に形成したものからシャドーマスクを作製することが好
ましいが、ゴムや樹脂に上記磁性材料の粉末を混合して
シート状に形成したものからシャドーマスクを作製する
ことも可能である。また、必要に応じて、はじめから磁
化された磁性材料からシャドーマスクを作製してもよい
し、シャドーマスクを作製してから磁化させてもよい。
【0042】シャドーマスクを磁力によってスペーサー
に密着させる方法としては、マスク部分と補強線との少
なくとも一方が磁性材料からなるシャドーマスクを、有
機電界発光装置の基板裏側に配置された磁石によって吸
引することが好ましい。ただし、シャドーマスクとその
他1つ以上の物体との間に相互に磁力が及ぼし合えばよ
いので上記方法は特に限定されるものではなく、例え
ば、磁石として機能するシャドーマスクと磁性材料から
なる基板との組み合わせにより、両者の間に吸引力を働
かせて密着性を向上させることも可能である。
【0043】磁石としては公知の永久磁石ならびに電磁
石を使用することができる。その形状やサイズは特に限
定されない。また、単一の磁石を用いてシャドーマスク
を吸引してもよいが、複数の磁石を貼り合わせたり、所
定の間隔で並べたりして形成した磁石の集合体を利用す
ることも可能である。磁石とシャドーマスクとの距離や
両者間に働く磁力の大きさについては、シャドーマスク
に十分な磁力が及ぶ範囲であれば特に限定されない。
【0044】シャドーマスクの製造方法は特に限定され
るものではなく、機械的研磨法、サンドブラスト法、焼
結法、レーザー加工法などの方法を利用することが可能
であるが、加工精度に優れるエッチング法、電鋳法、フ
ォトリソ法を利用することが好ましい。中でも電鋳法は
マスク部分を比較的容易に厚く形成できるので特に好ま
しいシャドーマスクの製造方法である。
【0045】シャドーマスクの作製において、マスク部
分と補強線とを一度の工程で形成してもよいが、マスク
部分と補強線とをそれぞれ別々に形成してから両者を重
ね合わせて接続することでシャドーマスクを作製するこ
ともできる。この場合には、接着、圧着、溶接など手法
により両者を接続してもよいし、両者のうち少なくとも
一方が導電性をもつ場合には電着現象を利用して両者を
接続してもよい。つまり、マスク部分と補強線とを密着
させた状態で電解液中に浸し、通電によって両者の接触
部分に電着物を析出させることで両者を接続するもので
ある。一般的に電着物にはニッケルなどの金属材料が選
ばれるが、ポリアニリンなどの有機材料を利用すること
も可能である。また、先に形成されたマスク部分の上に
感光性樹脂層を形成し、フォトリソ法により感光性樹脂
層をパターニングすることでシャドーマスクを作製する
こともできる。
【0046】本発明の製造方法において使用されるシャ
ドーマスクは、基板全面においてスペーサーと均一に密
着させるために、高い平面性を有することが好ましい。
しかしながら、微細かつ高精度なパターンをもつシャド
ーマスクの強度は大きくないために、シャドーマスクの
作製工程中にその平面性が損なわれることが多い。この
ような場合には、焼き鈍しなどの方法を利用してシャド
ーマスクの平面性を向上させることができる。また、取
り扱い上の観点からシャドーマスクをフレームに固定し
て使用することが多いが、このような場合には、シャド
ーマスクに張力あるいは熱を加えながらフレームに固定
するなどして、その平面性を向上させることができる。
【0047】また、すでに説明したように補強線幅は基
本的に小さい方が好ましいが、それだけシャドーマスク
の作製工程中における取り扱いが難しくなる。したがっ
て、はじめに比較的補強線幅の大きいシャドーマスクを
作製してから補強線を所望の線幅に細線化することもで
きる。工程的にはエッチングによる細線化が容易である
が、細線化方法は特に限定されるものではなく、シャド
ーマスクを構成する材料によって適当な方法を利用すれ
ばよい。
【0048】第一および第二電極は有機電界発光素子の
発光に十分な電流が供給できる導電性をもてばよいが、
光を取り出すために少なくとも一方の電極が透明である
ことが好ましい。
【0049】透明な電極は可視光線透過率が30%以上
あれば使用に大きな障害はないが、理想的には100%
に近い方が好ましい。基本的には可視光全域において同
程度の透過率を持つことが好ましいが、発光色を変化さ
せたい場合には積極的に光吸収性を付与させることも可
能である。このような場合にはカラーフィルターや干渉
フィルターを用いて変色させる方法が技術的には容易で
ある。透明電極材料としては、インジウム、錫、金、
銀、亜鉛、アルミニウム、クロム、ニッケル、酸素、窒
素、水素、アルゴン、炭素から選ばれる少なくとも一種
類の元素からなることが多いが、ヨウ化銅、硫化銅など
の無機導電性物質、ポリチオフェン、ポリピロール、ポ
リアニリンなどの導電性ポリマを用いることも可能であ
り、特に限定されるものでない。
【0050】好ましい第一電極材料の例としては、透明
基板上に形成された酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウ
ム、酸化バナジウム、酸化錫インジウム(ITO)など
を挙げることができる。パターニングを行うディスプレ
イ用途などでは、加工性に優れたITOを第一電極に用
いることが特に好ましい。導電性向上のためにITOに
は少量の銀や金などの金属が含まれていてもよく、ま
た、錫、金、銀、亜鉛、インジウム、アルミニウム、ク
ロム、ニッケルをITOのガイド電極として使用するこ
とも可能である。とりわけクロムはブラックマトリック
スとガイド電極との両方の機能を持たせることができる
ので好ましいガイド電極材料である。有機電界発光装置
の消費電力の観点からITOの抵抗は低いことが好まし
い。300Ω/□以下のITO基板であれば第一電極と
して機能するが、現在では10Ω/□程度のITO基板
の供給も容易になっていることから、低抵抗品を使用す
ることも可能である。ITOの厚みは抵抗値に合わせて
任意に選択できるが、通常は厚みが100〜300nm
のITOを用いることが多い。透明基板の材質は特に限
定されず、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリ
エステル、ポリイミド、アラミドからなるプラスチック
板やフィルムを用いることができるが、好ましい例とし
てガラス板を挙げることができる。ガラスの材質につい
ては、無アルカリガラスや酸化ケイ素膜などのバリアコ
ートを施したソーダライムガラスなどが使用できる。ま
た、厚みは機械的強度を保てればよいので、0.5mm
以上あれば十分である。ITOの形成方法は、電子ビー
ム蒸着、スパッタリング蒸着、化学反応法など特に制限
されるものではない。
【0051】第二電極材料についても特に限定されない
が、第一電極としてITOを使用する場合にはITOが
一般的に陽極として機能するために、第二電極には有機
電界発光素子に電子を効率良く注入できる陰極としての
機能が求められる。したがって、第二電極材料としては
アルカリ金属などの低仕事関数金属を使用することも可
能であるが、電極の安定性を考えると、白金、金、銀、
銅、鉄、錫、アルミニウム、マグネシウム、インジウム
などの金属、またはこれら金属と低仕事関数金属との合
金などを使用することが好ましい。また、あらかじめ有
機電界発光素子の薄膜層に低仕事関数金属を微量にドー
ピングしたり、薄膜層上にフッ化リチウムなど金属塩の
層を薄く形成するなどし、その後に比較的安定な金属を
第二電極として形成することで、電子注入効率を高く保
ちながら安定な電極を得ることもできる。第二電極の形
成方法も抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリン
グ蒸着、イオンプレーティング法などドライプロセスで
あれば特に限定されない。
【0052】有機電界発光素子に含まれる薄膜層として
は、1)正孔輸送層/発光層、2)正孔輸送層/発光層
/電子輸送層、3)発光層/電子輸送層、そして、4)
以上の層構成物質を一層に混合した形態の発光層、のい
ずれであってもよい。すなわち、素子構成として有機化
合物からなる発光層が存在していれば、上記1)〜3)
の多層積層構造の他に4)のように発光材料単独または
発光材料と正孔輸送材料や電子輸送材料を含む発光層を
一層設けるだけでもよい。
【0053】正孔輸送層は正孔輸送材料単独で、あるい
は正孔輸送材料と高分子結着剤により形成される。正孔
輸送材料としては、低分子化合物ではN,N’−ジフェ
ニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−1,1’
−ジフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)やN,
N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−
ジフェニル−4,4’−ジアミン(NPD)などに代表
されるトリフェニルアミン類、N−イソプロピルカルバ
ゾール、ピラゾリン誘導体、スチルベン系化合物、ヒド
ラゾン系化合物、オキサジアゾール誘導体やフタロシア
ニン誘導体に代表される複素環化合物などを、また、ポ
リマー系では前記低分子化合物を側鎖に有するポリカー
ボネートやスチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、
ポリシランなどを好ましい例として挙げることができ
る。
【0054】単純マトリクス型発光装置の用途では各有
機電界発光素子の発光時間は短く、パルス電流を流すこ
とで瞬間的に高輝度に発光させることが必要になる。こ
のような場合に正孔輸送材料には優れた正孔輸送特性と
安定した薄膜形成能だけでなく、正孔輸送層中の電子の
漏れによる発光効率低下を防ぐために良好な電子ブロッ
キング特性が要求される。上記特性をバランスよく満足
させるために、本発明においては下記に示すビスカルバ
ゾリル骨格を含む有機化合物からなる有機層を形成する
ことが特に好ましい。
【0055】
【化1】 ここで、R1、R2は、水素、アルキル、ハロゲン、ア
リール、アラルキルおよびシクロアルキルの中から選ば
れる。また、カルバゾリル骨格にはアルキル、アリー
ル、アラルキル、カルバゾリル、置換カルバゾリル、ハ
ロゲン、アルコキシ、ジアルキルアミノおよびトリアル
キルシリル基から選ばれる置換基が1つ以上連結されて
いてもよい。
【0056】発光材料としては、低分子化合物では以前
から発光体として知られていたアントラセン誘導体、ピ
レン誘導体、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム誘導
体、ビススチリルアントラセン誘導体、テトラフェニル
ブタジエン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾール
誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ピロロピリジン誘
導体、ペリノン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、オ
キサジアゾール誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体な
どを、ポリマー系ではポリフェニレンビニレン誘導体、
ポリパラフェニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体など
を好ましい例として挙げることができる。また、発光層
にドーピングするドーパントとしては、ルブレン、キナ
クリドン誘導体、フェノキサゾン誘導体、DCM、ペリ
ノン誘導体、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ジアザ
インダセン誘導体などを好ましい例として挙げることが
できる。
【0057】電子輸送材料には陰極から注入された電子
を効率良く輸送することが要求されるので、大きな電子
親和力、大きな電子移動度、安定した薄膜形成能を有す
ることが好ましい。このような特性を満足させる材料と
して、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム誘導体、ヒ
ドロキシベンゾキノリンベリリウム誘導体、2−(4−
ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール(t−BuPBD)や1,3
−ビス(4−t−ブチルフェニル−1,3,4−オキサ
ジゾリル)ビフェニレン(OXD−1)、1,3−ビス
(4−t−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジゾリ
ル)フェニレン(OXD−7)などのオキサジアゾール
誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体
などを好ましい例として挙げることができる。
【0058】上記の正孔輸送層、発光層、電子輸送層に
用いられる材料は単独で各層を形成することができる
が、高分子結着剤としてポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾー
ル)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリ
レート、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリサルフォン、ポリアミド、
エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレ
タン樹脂などの溶剤可溶性樹脂や、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、
シリコーン樹脂などの硬化性樹脂に分散させて用いるこ
ともできる。
【0059】上記正孔輸送層、発光層、電子輸送層など
の形成方法は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッ
タリング蒸着法など特に限定されないが、一般的には抵
抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着などの方法が特性面で好ま
しい。有機層の厚みはその抵抗値にも関係するので限定
できないが、経験的には10〜1000nmの間から選
ばれる。
【0060】また、正孔輸送層や電子輸送層の全体、も
しくは一部分に無機材料を用いることも可能である。好
ましい例として炭化ケイ素、窒化ガリウム、セレン化亜
鉛、硫化亜鉛系の無機半導体材料を挙げることができ
る。
【0061】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるも
のではない。
【0062】実施例1 発光層パターニング用として、図17に示したようにマ
スク部分と補強線とが同一平面内に形成された構造のシ
ャドーマスクを用意した。シャドーマスクの外形は12
0×84mm、マスク部分31の厚さは25μmであ
り、長さ64mm、幅300μmのストライプ状開口部
32がピッチ900μmで横方向に92本配置されてい
る。各ストライプ状開口部には、開口部と直交する幅2
0μm、厚さ25μmの補強線33が1.8mmおきに
形成されている。また、シャドーマスクは外形が等しい
幅4mmのステンレス鋼製フレーム34に固定されてい
る。
【0063】第二電極パターニング用として、図32お
よび33に示すようにマスク部分31の一方の面35と
補強線33との間に隙間36が存在する構造のシャドー
マスクを用意した。シャドーマスクの外形は120×8
4mm、マスク部分の厚さは170μmであり、長さ1
00mm、幅770μmのストライプ状開口部32がピ
ッチ900μmで横方向に66本配置されている。マス
ク部分の上には、幅45μm、厚さ40μm、対向する
二辺の間隔が200μmの正六角形構造からなるメッシ
ュ状の補強線が形成されている。隙間の高さはマスク部
分の厚さと等しく170μmである。また、シャドーマ
スクは外形が等しい幅4mmのステンレス鋼製フレーム
34に固定されている。
【0064】第一電極は以下のとおりパターニングし
た。厚さ1.1mmの無アルカリガラス基板表面にスパ
ッタリング蒸着法によって厚さ130nmのITO透明
電極が形成されたITOガラス基板(ジオマテック社
製)を120×100mmの大きさに切断した。ITO
基板上にフォトレジストを塗布して、通常のフォトリソ
法による露光、現像によってフォトレジストをパターニ
ングした。ITOの不要部分をエッチングした後にフォ
トレジストを除去することで、ITOを長さ90mm、
幅270μmのストライプ形状にパターニングした。図
14に示したように、このストライプ状第一電極2は3
00μmピッチで横方向に272本配置されている。
【0065】スペーサーは以下のとおり形成した。ポリ
イミド系の感光性コーティング剤(東レ社製、UR−3
100)をスピンコート法によりITO基板上に塗布し
て、クリーンオーブンによる窒素雰囲気下で80℃、1
時間プリベーキングした。さらに、前記塗布膜にフォト
マスクを介して紫外光を露光して所望部分を光硬化さ
せ、現像液(東レ社製、DV−505)を用いて現像し
た。最後にパターニングされた前記塗布膜をクリーンオ
ーブン中で180℃、30分間、さらに、250℃、3
0分間ベーキングして、図1〜3に示したように第一電
極に直交するスペーサー4を形成した。この半透明なス
ペーサーは、長さ90mm、幅150μm、高さ4μm
であり、900μmピッチで横方向に67本配置されて
いる。また、このスペーサーは良好な電気絶縁性を有し
ていた。
【0066】上記スペーサーを形成したITO基板を洗
浄した後で真空蒸着機内にセットした。また、上記発光
層用シャドーマスク3枚、第二電極用シャドーマスク1
枚を真空蒸着機内にセットした。本真空蒸着機では、真
空中においてそれぞれが10μm程度の精度で基板と位
置合わせができるように、上記4種類のシャドーマスク
を交換することが可能である。
【0067】薄膜層は抵抗線加熱方式による真空蒸着法
によって以下のように形成した。なお、蒸着時の真空度
は2×10−4Pa以下であり、蒸着中は蒸着源に対し
て基板を回転させた。
【0068】まず、図16に示した配置において、水晶
振動子方式の膜厚モニター表示値で銅フタロシアニンを
20nm、ビス(N−エチルカルバゾール)を200n
m基板全面に蒸着して正孔輸送層5を形成した。
【0069】次に、第一の発光層用シャドーマスクを基
板前方に配置して両者を密着させ、基板後方にはフェラ
イト系板磁石(日立金属社製、YBM−1B)を配置し
た。この際、図18および19に示したように、ストラ
イプ状第一電極2がシャドーマスクのストライプ状開口
部32の中心に位置し、補強線33がスペーサー4の位
置と一致するように、両者は位置合わせされている。こ
の状態で8−ヒドロキシキノリン−アルミニウム錯体
(Alq3)を30nm蒸着して、G発光層をパターニ
ングした。次に、前記G発光層のパターニングと同様に
して第二の発光層用シャドーマスクを使用し、1wt%
の4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(パラ
ジメチルアミノスチリル)−4−ピラン(DCM)をド
ーピングしたAlq3を30nm蒸着して、R発光層を
パターニングした。なお、第三の発光層用シャドーマス
クは使用せず、本実施例ではB発光層のパターニングは
行わなかった。
【0070】さらに、図21に示したような配置におい
て、4,4’−ビス(2,2’ジフェニルビニル)ビフ
ェニル(DPVBi)を90nm、Alq3を30nm
基板全面に蒸着してB発光層を兼用する電子輸送層7を
形成した。この後に、薄膜層をリチウム蒸気にさらして
ドーピング(膜厚換算量0.5nm)した。
【0071】第二電極は抵抗線加熱方式による真空蒸着
法によって以下のように形成した。なお、蒸着時の真空
度は3×10−4Pa以下であり、蒸着中は2つの蒸着
源に対して基板を回転させた。
【0072】上記発光層のパターニングと同様に、第二
電極用シャドーマスクを基板前方に配置して両者を密着
させ、基板後方には磁石を配置した。この際、図23お
よび24に示したように、スペーサー4がマスク部分3
1の位置と一致するように両者は位置合わせされてい
る。この状態でアルミニウムを400nmの厚さに蒸着
して第二電極8をパターニングした。
【0073】最後に、図21に示したような配置におい
て、一酸化ケイ素を200nm電子ビーム蒸着法によっ
て基板全面に蒸着して、保護層を形成した。
【0074】上記のようにして、図34〜36に模式的
に示すように、幅270μm、ピッチ300μm、本数
272本のITOストライプ状第一電極2上に、パター
ニングされたRG発光層6およびB発光層を兼用する電
子輸送層7を含む薄膜層10が形成され、前記第一電極
と直交するように幅750μm、ピッチ900μmのス
トライプ状第二電極8が66本配置された単純マトリク
ス型カラー発光装置を作製した。RGBからなる3つの
発光領域が1画素を形成するので、本発光装置は900
μmピッチで90×66画素を有する。
【0075】各ストライプ状第二電極は、隣接するスペ
ーサーの両方に接しており、薄膜層のうち発光に関与す
る部分を完全に被覆していることが顕微鏡観察により確
認できた。また、各第二電極はシャドーマスクの補強線
によって分断されることなく100mmの長さ方向に渡
って電気的に十分低抵抗であった。一方、幅方向に隣り
合う第二電極同士の短絡は皆無で、完全に絶縁されてい
た。
【0076】各発光領域は270×750μmの大きさ
でRGBそれぞれ独立の色で発光した。この際、発光層
のパターニング時における発光材料の回り込みなどによ
る各発光領域の発光色純度低下は認められなかった。ま
た、この発光装置を線順次駆動することで明瞭なパター
ン表示とそのマルチカラー化をすることが可能であっ
た。線順次駆動によって大気中で8時間全面発光をさせ
たが、第二電極エッジ部分からの非発光化に伴う発光面
積の減少は認められたかった。
【0077】実施例2 正孔輸送層を形成するまでは実施例1と同様に行った。
次に、第一の発光層用シャドーマスクを基板前方に配置
して両者を密着させ、基板後方にはフェライト系板磁石
(日立金属社製、YBM−1B)を配置した。この際、
図18および19に示したように、ストライプ状第一電
極2がシャドーマスクのストライプ状開口部32の中心
に位置し、補強線33が第二のスペーサー4の位置と一
致するように、両者は位置合わせされている。この状態
でAlq3を30nm蒸着して、G発光層をパターニン
グした。次に、前記G発光層のパターニングと同様にし
て第二の発光層用シャドーマスクを使用し、1wt%の
DCMをドーピングしたAlq3を40nm蒸着して、
R発光層をパターニングした。さらに、同様にして第三
の発光層用シャドーマスクを使用し、DPVBiを30
nm蒸着して、B発光層をパターニングした。それぞれ
の発光層は図20に示したようにストライプ状第一電極
2の3本おきに配置され、前記第一電極の露出部分を完
全に覆っている。
【0078】さらに、図21に示したような配置におい
て、DPVBiを90nm、Alq3を30nm基板全
面に蒸着して電子輸送層7を形成した。この後に、薄膜
層10をリチウム蒸気にさらしてドーピング(膜厚換算
量0.5nm)した。その後、第二電極のパターニング
および保護層の形成は実施例1と同様に行った。
【0079】上記のようにして、図1〜3に模式的に示
すように、幅270μm、ピッチ300μm、本数27
2本のITOストライプ状第一電極2上に、パターニン
グされたRGB発光層6を含む薄膜層10が形成され、
前記第一電極と直交するように幅750μm、ピッチ9
00μmのストライプ状第二電極8が66本配置された
単純マトリクス型カラー発光装置を作製した。RGBか
らなる3つの発光領域が1画素を形成するので、本発光
装置は900μmピッチで90×66画素を有する。
【0080】実施例1と同様に、各ストライプ状第二電
極は隣接するスペーサーの両方に接していた。また、各
第二電極は長さ方向に渡って電気的に十分低抵抗であ
り、短絡は皆無であった。
【0081】各発光領域は270×750μmの大きさ
でRGBそれぞれ独立の色で発光した。この際、発光層
のパターニング時における発光材料の回り込みなどによ
る各発光領域の発光色純度低下は認められなかった。ま
た、この発光装置を線順次駆動することで明瞭なパター
ン表示とそのマルチカラー化をすることが可能であっ
た。線順次駆動によって大気中で8時間全面発光をさせ
たが、第二電極エッジ部分からの非発光化に伴う発光面
積の減少は認められなかった。
【0082】比較例1 図37に示すように、スペーサー4と直交し、かつ、基
板法線とのなす角θが60°となる角度から第二電極材
料14を蒸着せしめることにより、隔壁によって作り出
される蒸着物の影を利用して第二電極8をパターニング
した。それ以外は、実施例2と同様にして単純マトリク
ス型カラー発光装置を作製した。
【0083】各ストライプ状第二電極は、隣接するスペ
ーサーのうち一方と接しているが、他方とは接しておら
ず、デッドスペース39が存在することが顕微鏡観察に
より確認できた。各第二電極は100mmの長さ方向に
渡って電気的に十分低抵抗であり、幅方向に隣り合う第
二電極同士は短絡は皆無であった。
【0084】各発光領域はRGBそれぞれ独立の色で発
光したが、デッドスペース側に位置する第二電極端部の
パターン精度が悪化したために、発光領域の大きさはば
らつが大きかった。また、その端部近傍では第二電極の
膜厚が薄いために発光輝度が周囲と比べて変化してい
た。ただし、発光層のパターニング時における発光材料
の回り込みなどによる各発光領域の発光色純度低下は認
められなかった。この発光装置を線順次駆動することで
明瞭なパターン表示とそのマルチカラー化をすることが
可能であった。しかし、線順次駆動によって大気中で8
時間全面発光をさせたところ、発光領域におけるデッド
スペースに接する部分が非発光化して、発光領域の面積
が小さくなった。
【0085】実施例3 実施例1と同様の工程で第一電極のITOを長さ90m
m、幅280μmのストライプ形状にパターニングした
後に、フォトレジストを除去した。実施例1と同様に、
このストライプ状第一電極はガラス基板上に300μm
ピッチで横方向に272本配置されている。
【0086】次に、スペーサーを以下のとおり形成し
た。40%メタクリル酸、30%のメチルメタクリレー
トおよび30%のスチレンからなる共重合体のカルボキ
シル基に対して0.4当量のグリシジルメタクリレート
を付加反応させ、側鎖のカルボキシル基とエチレン不飽
和基を有するアクリル系共重合体を得た。このアクリル
共重合体50重量部、光反応性化合物として2官能ウレ
タンアクリレート系オリゴマー(日本化薬社製、UX−
4101)20重量部、アクリル系モノマーとしてヒド
ロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジア
クリレート(日本化薬社製、HX−220)20重量部
にシクロヘキサン200重量部を加え、1時間常温で攪
拌して樹脂成分溶液を得た。この樹脂成分溶液に、光重
合開始剤としてジエチルチオキサントン(日本化薬社
製、DETX−S)8重量部、増感剤としてp−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチルエステル(日本化薬社製、EP
A)3重量部を加え、さらに着色剤としてアゾ系クロム
錯塩の油溶性染料メチルエチルケトン/メチルイソブチ
ルケトン30重量%溶液(オリエント化学社製、380
4T)とフタロシアニン系黒色顔料とを添加して、20
分間常温で攪拌して感光性黒色ペーストを得た。
【0087】この感光性黒色ペーストの濃度を調節して
からスピンコート法により前記ITO基板上に塗布し
て、クリーンオーブンによる窒素雰囲気下で80℃、5
分間プリベーキングした。さらに、前記塗布膜にフォト
マスクを介して紫外光を露光して所望部分を光硬化さ
せ、0.4容積%の2−アミノエタノール水溶液で現像
した。最後にパターニングされた前記塗布膜をクリーン
オーブン中で120℃、30分間ベーキングして、図7
〜9に示したマトリクス状の第1のスペーサー3を形成
した。この黒色のスペーサーは高さ0.5μmであり、
このスペーサーが存在しない270×750μmの大き
さの領域には第一電極が露出している。また、この第一
のスペーサーは第一電極の端部5μmを被覆するように
形成した。
【0088】さらに、前記感光性黒色ペーストを使用し
て、同様のフォトリソ工程により、第二のスペーサー4
を形成した。この黒色のスペーサーは、図7〜9に示し
たように前記第一のスペーサーにおける第一電極と直交
する部分の上に重ねて形成されており、長さ90mm、
幅130μm、高さ4μmであり、900μmピッチで
横方向に67本配置されている。なお、上記2種類のス
ペーサーはそれぞれ良好な電気絶縁性を有していた。
【0089】上記以外は実施例2と同様にして単純マト
リクス型カラー発光装置を作製した。RGBからなる3
つの発光領域が1画素を形成するので、本発光装置は9
00μmピッチで90×66画素を有する。
【0090】実施例2と同様に、各ストライプ状第二電
極は隣接する第二のスペーサーの両方に接していた。ま
た、各第二電極は長さ方向に渡って電気的に十分低抵抗
であり、短絡は皆無であった。
【0091】各発光領域は270×750μmの大きさ
でRGBそれぞれ独立の色で発光した。この際、発光層
のパターニング時における発光材料の回り込みなどによ
る各発光領域の発光色純度低下は認められなかった。ま
た、この発光装置を線順次駆動することで明瞭なパター
ン表示とそのマルチカラー化をすることが可能であっ
た。さらに、発光領域の周囲に黒色のスペーサーが形成
されており、ブラックマトリクスとして機能することか
ら、実施例1および2に比べて表示コントラストが向上
した。なお、線順次駆動によって大気中で8時間全面発
光をさせたが、第二電極エッジ部分からの非発光化に伴
う発光面積の減少は認められなかった。
【0092】実施例4 発光層パターニング用として、図17に示したマスク部
分と補強線とが同一平面内に形成された構造のシャドー
マスクを用意した。シャドーマスクの外形は120×8
4mm、マスク部分31の厚さは25μmであり、長さ
64mm、幅100μmのストライプ状開口部32がピ
ッチ300μmで横方向に272本配置されている。各
ストライプ状開口部には、開口部と直交する幅20μ
m、厚さ25μmの補強線33が1.8mmおきに形成
されている。また、シャドーマスクは外形が等しい幅4
mmのステンレス鋼製フレーム34に固定されている。
【0093】第二電極パターニング用として、図32お
よび33に示したマスク部分31の一方の面35と補強
線33との間に隙間36が存在する構造のシャドーマス
クを用意した。シャドーマスクの外形は120×84m
m、マスク部分の厚さは100μmであり、長さ100
mm、幅245μmのストライプ状開口部32がピッチ
300μmで横方向に200本配置されている。マスク
部分の上には、幅40μm、厚さ35μm、対向する二
辺の間隔が200μmの正六角形構造からなるメッシュ
状の補強線が形成されている。隙間の高さはマスク部分
の厚さと等しく100μmである。また、シャドーマス
クは外形が等しい幅4mmのステンレス鋼製フレーム3
4に固定されている。
【0094】まず、実施例1と同様の工程で第一電極の
ITOを長さ90mm、幅70μmのストライプ形状に
パターニングした。図14に示したように、このストラ
イプ状第一電極2は100μmピッチで横方向に816
本配置されている。
【0095】次に、実施例1と同じ感光性ペーストを用
い、実施例1と同様のフォトリソ工程により、図1〜3
に示したような第一電極に直交するスペーサー4を形成
した。この半透明なスペーサーは、長さ90mm、幅6
0μm、高さ4μmであり、300μmピッチで横方向
に201本配置されている。また、このスペーサーは良
好な電気絶縁性を有していた。
【0096】上記のシャドーマスクを使用して、実施例
1と同様にして単純マトリクス型カラー発光装置を作製
した。この発光装置では、図34〜36に模式的に示す
ように、幅70μm、ピッチ100μm、本数816本
のITOストライプ状第一電極2上に、パターニングさ
れたRG発光層6およびB発光層を兼用する電子輸送層
7を含む薄膜層10が形成され、前記第一電極と直交す
るように幅240μm、ピッチ300μmのストライプ
状第二電極8が200本配置されている。RGBからな
る3つの発光領域が1画素を形成するので、本発光装置
は300μmピッチで272×200画素を有する。
【0097】実施例1と同様に、各ストライプ状第二電
極は隣接するスペーサーの両方に接していた。また、各
第二電極は長さ方向に渡って電気的に十分低抵抗であ
り、短絡は皆無であった。
【0098】本発光装置の発光領域は70×240μm
の大きさでRGBそれぞれ独立の色で均一に発光した。
また、発光層のパターニング時における発光材料の回り
込みなどによる発光領域の発光色純度低下も認められな
かった。また、この発光装置を線順次駆動することで明
瞭なパターン表示とそのマルチカラー化をすることが可
能であった。線順次駆動によって大気中で8時間全面発
光をさせたが、実施例1と同様に、第二電極エッジ部分
からの非発光化に伴う発光面積の減少は認められなかっ
た。
【0099】実施例5 スペーサーを形成するまでは実施例4と同様に行った。
【0100】まず、図16に示したような配置におい
て、水晶振動子方式の膜厚モニター表示値で銅フタロシ
アニンを30nm、N,N’−ジフェニル−N,N’−
ジナフチル−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミ
ン(NPD)を120nm基板全面に蒸着して正孔輸送
層5を形成した。
【0101】次に、第一の発光層用シャドーマスクを基
板前方に配置して両者を密着させ、基板後方にはフェラ
イト系板磁石(日立金属社製、YBM−1B)を配置し
た。この際、図18および図19に示したように、スト
ライプ状第一電極2がシャドーマスクのストライプ状開
口部32の中心に位置し、補強線33がスペーサー4の
位置と一致し、かつ補強線とスペーサーが接触するよう
に、両者は位置合わせされている。この状態で、0.3
wt%の1,3,5,7,8−ペンタメチル−4,4−
ジフロロ−4−ボラ3a,4a−ジアザ−s−インダセ
ン(PM546)をドーピングしたAlq3を43nm
蒸着して、G発光層をパターニングした。次に、前記G
発光層のパターニングと同様にして第二の発光層用シャ
ドーマスクを使用し、1wt%の4−(ジシアノメチレ
ン)−2−メチル−6−(ジュロリジルスチリル)−ピ
ラン(DCJT)をドーピングしたAlq3を30nm
蒸着して、R発光層をパターニングした。さらに、同様
にして第三の発光層用シャドーマスクを使用し、DPV
Biを40nm蒸着して、B発光層をパターニングし
た。それぞれの発光層は図20に示したようにストライ
プ状第一電極2の3本おきに配置され、前記第一電極の
露出部分を完全に覆っている。
【0102】さらに、図21に示したような配置におい
て、DPVBiを70nm、Alq3を20nm基板全
面に蒸着して電子輸送層7を形成した。この後に、薄膜
層10をリチウム蒸気にさらしてドーピング(膜厚換算
量0.5nm)した。
【0103】その後、第二電極のパターニングおよび保
護層の形成は実施例4と同様に行った。
【0104】上記のようにして、図1〜3に模式的に示
すように、幅70μm、ピッチ100μm、本数816
本のITOストライプ状第一電極2上に、パターニング
されたRGB発光層6を含む薄膜層10が形成され、前
記第一電極と直交するように幅240μm、ピッチ30
0μmのストライプ状第二電極8が200本配置された
単純マトリクス型カラー発光装置を作製した。RGBか
らなる3つの発光領域が1画素を形成するので、本発光
装置は300μmピッチで272×200画素を有す
る。
【0105】各ストライプ状第二電極は隣接するスペー
サーの両方に接していた。また、各第二電極は長さ方向
に渡って電気的に十分低抵抗であり、短絡は皆無であっ
た。
【0106】本発光装置の発光領域は70×240μm
の大きさでRGBそれぞれ独立の色で均一に発光し、発
光層のパターニング時における発光材料の回り込みなど
による発光領域の発光色純度低下も認められなかった。
さらに、発光層へのドーピングにより実施例4に比べて
発光色純度が向上した。
【0107】本発光装置を線順次駆動することで明瞭な
パターン表示とそのマルチカラー化をすることが可能で
あった。線順次駆動によって大気中で8時間全面発光を
させたが、実施例4と同様に、第二電極エッジ部分から
の非発光化に伴う発光面積の減少は認められなかった。
【0108】参考例 以下では上記実施例で使用したシャドーマスクの作製方
法を説明する。
【0109】発光層用シャドーマスクの作製方法を以下
に説明する。はじめに、電鋳法によって電鋳母型上にN
i−Co合金を析出させることで、図38に示すような
マスク部分31の周囲にメッシュ状余白部分38の接続
されたシートを形成した。次に、メッシュ状余白部分を
利用してこのシートに張力を加えながらマスク部分とフ
レームとを重ね合わせ、両者を接着剤を用いて固定し
た。最後に、フレームからはみ出たメッシュ状余白部分
を切り取ることで、高い平面性を有する発光層用シャド
ーマスクを作製した。
【0110】第二電極用シャドーマスクの作製方法を図
39を参照しながら以下に説明する。まず、電鋳法によ
って電鋳母型上にNiを析出させることで、あらかじめ
メッシュ状の補強線を形成しておいた。はじめに、
(a)フォトレジスト20のパターンを有する電鋳母型
21上に、(b)Ni−Co合金を析出させることでマ
スク部分31を形成して、その後(c)フォトレジスト
のみを除去した。次に、(d)補強線33に張力22を
加えながらマスク部分に重ね合わせ、電着現象によって
両者の接触部分にNiを析出させることで両者を接続し
た。さらに、(e)張力を保持しながら接続したマスク
部分と補強線とを取り外し、(f)マスク部分とフレー
ム34とを重ね合わせ、両者を接着剤を用いて固定し
た。最後にフレームからはみ出た補強線を切り取ること
で、高い平面性を有する第二電極用シャドーマスクを作
製した。
【0111】
【発明の効果】本発明の有機電界発光装置およびその製
造方法には以下の効果がある。
【0112】(1)第二電極にデッドスペースが存在し
ないので発光領域の面積をより広くすることが可能であ
る。また、発光領域に関与する薄膜層が第二電極によっ
て完全に被覆されているので耐久性にも優れる。
【0113】(2)シャドーマスクが薄膜層の厚さを上
回る高さをもつスペーサーに密着するため薄膜層を傷つ
けることがないので、有機電界発光素子の特性を劣化さ
せることがない。磁力によって基板とシャドーマスクと
の密着性を向上させたり、両者の位置合わせを行う場合
に、この効果は特に大きい。
【0114】(3)補強線によりシャドーマスクの開口
部の形状が変形しないので、マスク法によって第二電極
のパターニングを高精度に実現することが可能である。
なお、補強線の影となる部分に蒸着物を回り込ませて蒸
着せしめるので、補強線により第二電極が分断させるこ
とはない。この方法を用いると、多様な蒸着角度が存在
するような条件でもパターニングを高精度に実現するこ
とが可能である。したがって、多数の蒸着源を使用して
蒸着したり、スパッタリング蒸着法などを利用すること
ができるので、広い面積に渡って均一かつ安定なパター
ニングを実現する場合に、この効果は特に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機電界発光装置の一例を示す平面
図。
【図2】図1のXX′断面図。
【図3】図1のYY′断面図。
【図4】本発明の有機電界発光装置の別の一例を示す平
面図。
【図5】図4のXX′断面図。
【図6】図4のYY′断面図。
【図7】本発明の有機電界発光装置の別の一例を示す平
面図。
【図8】図7のXX′断面図。
【図9】図7のYY′断面図。
【図10】本発明の有機電界発光装置において第二電極
がスペーサーに接する部分の構造の一例を説明するY
Y′断面拡大図。
【図11】本発明の有機電界発光装置において第二電極
がスペーサーに接する部分の構造の別の一例を説明する
YY′断面拡大図。
【図12】本発明において使用されるシャドーマスクの
一例を示す平面図。
【図13】図12のXX′断面図。
【図14】第一電極パターンの一例を示す平面図。
【図15】本発明において形成されたスペーサーの一例
を示す平面図。
【図16】正孔輸送層の形成方法を説明するXX′断面
図。
【図17】本発明において使用されるシャドーマスクの
別の一例を示す平面図。
【図18】発光層パターニング方法の一例を説明するX
X′断面図。
【図19】発光層パターニング方法の一例を説明するY
Y′断面図。
【図20】パターニングされた発光層の一例を示す平面
図。
【図21】電子輸送層の形成方法を説明するXX′断面
図。
【図22】パターニングされた電子輸送層の別の一例を
示すXX′断面図。
【図23】本発明における第二電極パターニング方法の
一例を説明するXX′断面図。
【図24】本発明における第二電極パターニング方法の
一例を説明するYY′断面図。
【図25】図12のZZ′断面図。
【図26】本発明において使用されるシャドーマスクの
別の一例を示すZZ′断面図。
【図27】本発明において使用されるシャドーマスクの
別の一例を示すZZ′断面図。
【図28】本発明において使用されるシャドーマスクの
別の一例を示す平面図。
【図29】本発明における第二電極パターニング方法の
別の一例を説明するXX′断面図。
【図30】本発明における第二電極パターニング方法の
別の一例を説明するYY′断面図。
【図31】本発明において使用されるクッション部分を
有するシャドーマスクの一例を示すZZ′断面図。
【図32】実施例1で使用した第二電極パターニング用
のシャドーマスクを示す平面図。
【図33】図32のXX′断面図。
【図34】実施例1で製造した有機電界発光装置を示す
平面図。
【図35】図34のXX′断面図。
【図36】図34のYY′断面図。
【図37】比較例1で用いた従来の第二電極パターニン
グ方法を説明するXX′断面図。
【図38】実施例で使用した発光層パターニング用のシ
ャドーマスクの製造方法を説明する平面図。
【図39】実施例で使用した第二電極パターニング用の
シャドーマスクの製造方法を説明する断面図。
【図40】従来の有機電界発光素子の一例を示す断面
図。
【符号の説明】
1 基板 2 第一電極 3 第一のスペーサー 4 スペーサー(第二のスペーサー) 5 正孔輸送層 6 発光層 7 電子輸送層 8 第二電極 9 駆動源 10 薄膜層 11 正孔輸送材料 12 発光材料 13 電子輸送材料 14 第二電極材料 20 フォトレジスト 21 電鋳母型 22 張力 30 シャドーマスク 31 マスク部分 32 開口部 33 補強線 34 フレーム 35 マスク部分の一方の面 36 隙間 37 クッション部分 38 メッシュ状余白部分 39 デッドスペース

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された第一電極と、少なくと
    も有機化合物からなる発光層を含み前記第一電極上に形
    成された薄膜層と、前記薄膜層上に形成された複数の第
    二電極とを含み、前記基板上に複数の発光領域を有する
    有機電界発光装置であって、前記薄膜層の厚さを上回る
    高さをもつスペーサーが前記第二電極間に形成されてお
    り、かつ、それぞれの前記第二電極が隣接する前記スペ
    ーサーの両方に接するように形成されていることを特徴
    とする有機電界発光装置。
  2. 【請求項2】基板上に形成された第一のスペーサーの上
    に積層された、薄膜層の厚さを上回る高さをもつ第二の
    スペーサーが第二電極間に形成されており、かつ、それ
    ぞれの前記第二電極が隣接する前記第二のスペーサーの
    両方に接するように形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の有機電界発光装置。
  3. 【請求項3】少なくともスペーサーの一部分が黒色であ
    ることを特徴とする請求項1記載の有機電界発光装置。
  4. 【請求項4】第一電極は横方向に間隔をあけて基板上に
    配置された複数のストライプ状電極であり、第二電極は
    横方向に間隔をあけて配置され、前記第一電極に対して
    交差する複数のストライプ状電極であることを特徴とす
    る請求項1記載の有機電界発光装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の有機電界発光装置の製造方
    法であって、薄膜層の厚さを上回る高さをもつスペーサ
    ーを基板上に形成する工程と、開口部を横切るようにし
    て形成された補強線を有するシャドーマスクを前記スペ
    ーサーに密着させた状態で、補強線の影となる部分に蒸
    着物を回り込ませて蒸着せしめることにより第二電極を
    パターニングすることを特徴とする有機電界発光装置の
    製造方法。
  6. 【請求項6】マスク部分と補強線との少なくとも一方が
    磁性材料からなるシャドーマスクを磁力によってスペー
    サーに密着させることを特徴とする請求項5記載の有機
    電界発光装置の製造方法。
  7. 【請求項7】スペーサーに密着させる側の面と補強線と
    の間に隙間が存在するシャドーマスクを使用することを
    特徴とする請求項5記載の有機電界発光装置の製造方
    法。
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