JP2012170494A - 車両用昇降装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】油圧シリンダ5を、伸長により載置部1を上昇移動させ且つ短縮により載置部1を下降移動させる複動型片ロッド式に構成し、作動油ポンプ33からの作動油及び第1シリンダ室34から排出された作動油を第2シリンダ室35に供給して載置部1を増速速度で上昇移動させる状態において、第2シリンダ室35に供給される作動油の圧力を、車椅子が載置支持されていない載置部1を上昇移動させるのに必要な圧力以上で、且つ、車椅子が載置支持されている載置部1を上昇移動させるのに必要な圧力未満に設定する。
【選択図】図9
Description
そして、このような車両用昇降装置において、従来では、油圧シリンダをピストンに対してロッドが片側にのみ設けられた複動型片ロッド式に構成し、油圧シリンダの第1シリンダ室に作動油を供給して第2シリンダ室から作動油を排出することで、油圧シリンダを短縮させて載置部を上昇位置から下降位置に下降移動させ、逆に、油圧シリンダの第2シリンダ室に作動油を供給して第1シリンダ室から作動油を排出することで、油圧シリンダを伸長させて載置部を下降位置から上昇位置に上昇移動させるように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
そこで、作動油ポンプよりも高容量の作動油ポンプを用いることにより、載置部を増速速度で昇降移動させて、地面上と車両内との間で車椅子を移載するのに要する時間の短縮化を図ることが考えられるが、高容量の作動油ポンプを用いることで高コストとなる。
また、車椅子を載置支持しない載置部を増速速度で下降移動させると、地面側にいる搭乗者や介護者の足等が載置部と地面との間に存在している場合では、その間から足を避けることができず、載置部と地面との間に搭乗者の足が挟まれる可能性がある。
このように、載置部を昇降移動を単純に高速化させると、地面上と車両内との間で車椅子を適切に移載することができなくなる可能性がある。
前記油圧シリンダが、ピストンに対してロッドが片側にのみ設けられて、前記ロッドが存在している側に位置する第1シリンダ室に作動油が供給されることで短縮し、且つ、前記ロッドが存在していない側に位置する第2シリンダ室に作動油が供給されることで伸長する複動型片ロッド式に構成され、前記油圧シリンダに対して作動油を給排する作動油給排機構が、作動油ポンプから吐出された作動油を給排側第1油路に供給し且つ給排側第2油路から作動油を回収する短縮状態と、前記作動油ポンプから吐出された作動油を給排側第2油路に供給し且つ前記給排側第1油路から作動油を回収する伸長状態とに切り換え自在な給排手段と、前記給排側第1油路と前記第1シリンダ室に接続されたシリンダ側第1油路とが互いに接続され且つ前記給排側第2油路と前記第2シリンダ室に接続されたシリンダ側第2油路とが互いに接続された通常用状態と、前記給排用第1油路と前記シリンダ側第1油路と前記シリンダ側第2油路とが互いに接続され且つ前記給排側第2油路が前記シリンダ側第1油路、前記給排側第2油路及び前記シリンダ側第2油路のいずれにも接続されない増速用状態とに切り換え可能な増速用切換手段とを備えて構成され、前記給排手段が前記伸長状態に切り換えられ且つ前記増速用切換手段が前記増速状態に切り換えられている状態において、前記第2シリンダ室に供給される作動油の圧力を、前記車椅子が載置支持されていない前記載置部を上昇移動させるのに必要な圧力以上で、且つ、前記車椅子が載置支持されている前記載置部を上昇移動させるのに必要な圧力未満に設定する圧力設定手段を備えて構成されている点にある。
また、給排手段が伸長状態に切り換えられ且つ増速用切換手段が通常状態に切り換えられていると、作動油ポンプから吐出された作動油が給排側第2油路及びシリンダ側第2油路を通流して第2シリンダ室に供給され、第1シリンダ室から排出された作動油がシリンダ側第1油路及び給排側第2油路を通流して給排手段に回収されるため、第2シリンダ室には作動油ポンプからの作動油のみが供給されることで油圧シリンダは通常の速度で伸長し、載置部は通常速度で上昇移動する。
よって、載置部に車椅子が載置支持されていない場合は、その載置部を増速速度で上昇移動させるのに必要な圧力が得られるため、載置部を増速速度で上昇移動させることができ、載置部に車椅子が載置支持されていない場合は、その載置部を増速速度で上昇移動させるのに必要な圧力が得られないため、載置部を増速速度で上昇移動させることができない。このように、車椅子が載置支持されていない載置部の増速速度での上昇移動は許容しながら、車椅子が載置支持されている載置部の増速速度での上昇移動は防止されている。
よって、車椅子が載置支持されていない載置部を上昇移動させる速度を操作者が通常速度と増速速度とに選択することができながら、手動操作具を誤操作しても車椅子が載置支持されている載置部が増速速度で上昇移動することや下降移動することを防止でき、車両用昇降装置を使い勝手のよいものとすることができる。
図1および図2に示すように、車両用昇降装置Lは、後部の開口部Oを開閉する開閉扉Dを備えたワゴン車のような車両Vにおいて、その後部に搭載して用いられているものである。
車両用昇降装置Lは、車椅子Cを載置する平板状の載置部1、載置部1を車両内外方向にスライド移動自在に支持する昇降枠2、下端部に昇降枠2が連結された左右一対のアーム3、アーム3を車両V側に連結する左右一対の昇降リンク機構4(図3参照)、この左右一対の昇降リンク機構4を駆動操作して載置部1を昇降移動させる左右一対の油圧シリンダ5(図3参照)を備え、基枠7を介して車両Vの床面F上に固着可能に構成されている。
また、左右に位置する部材については、左右の勝手違いはあるものの、略同じ構成なので、左右いずれか一方のみについて説明し、左右で構成の異なる部材については、その都度説明を加える。
また、左右一対のアーム3の夫々の上端部には、アーム側ブラケット13が設けられており、上リンク部材9の先端部が第3ピン11bを介してアーム側ブラケット13に枢支連結され、下リンク部材10の先端部が第4ピン12bを介してアーム側ブラケット13に枢支連結されている。
これら上リンク部材9、下リンク部材10、基枠側ブラケット8及びアーム側ブラケット13により平行四連リンク式の昇降リンク機構4が構成されており、その昇降リンク機構4は、リンク用カバー14にて覆われている。
そして、載置部1の左右横幅方向の両端部には、車両内外方向に沿うレール部16が設けられており、このレール部16には、昇降枠2に設けられた複数の案内ローラ17が嵌合している。また、載置部1の左右方向の一端部には、前後方向に沿ってラック(図示せず)が設けられており、このラックには、昇降枠2に設けられているスライド用電動モータ19(図10参照)のピニオンが噛合している。
つまり、載置部1は、レール部16が複数の案内ローラ17にて案内支持される形態で昇降枠2にて車両内外方向に移動自在に支持されており、スライド用電動モータ19が正逆に回転駆動されることにより、図5(c)に示すような、昇降枠2に対して車両前後方向の前方側に移動して車両V内に位置する格納位置と、図5(b)に示すような、昇降枠2に対して車両前後方向の後方側に移動して車両Vの外方に突出する突出位置とにスライド移動自在に構成されている。
また、図1に示すように、載置部1の車両外方側の端部には、起立させた起立姿勢とこの起立姿勢から車両後方側に転倒させた転倒姿勢とに切り換え操作可能な後受け止め体22が設けられており、この後受け止め体22は、手動操作及び後受け止め体用電動モータ23(図10参照)の駆動による電動操作によって切り換え可能に構成されている。
つまり、増速スイッチ31は、載置部1を通常速度で上昇移動させる通常指令を指令する通常用操作姿勢(通常操作状態)と載置部1を増速速度で上昇移動させる増速指令を指令する増速用操作姿勢(増速操作状態)とに操作者の手動操作にて切り換え可能な手動操作具に相当する。
図6及び図7に示すように、油圧シリンダ5は、ピストン5aに対してロッド5bが片側にのみ設けられて、ロッド5bが存在している側に位置する第1シリンダ室34に作動油が供給されることで短縮し、且つ、ロッド5bが存在していない側に位置する第2シリンダ室35に作動油が供給されることで伸長する複動型片ロッド式に構成されている。ちなみに、本実施形態では、ロッド5bの径は20mm、第1シリンダ室34及び第2シリンダ室35のボア径は40mmに設定されている。
地面G上の下降位置が、地面Gに対応して設定された下方位置であり、床面F上の上昇位置が、床面Fに対応して設定された上昇位置である。
図6及び図7に示すように、作動油ポンプ33の第1吐出側と油圧シリンダ5の第1シリンダ室34とが第1油路36にて連通され、作動油ポンプ33の第2吐出側と油圧シリンダ5の第2シリンダ室35とが第2油路37にて連通されており、第1油路36及び第2油路37との夫々には、パイロット圧操作式の逆止弁38と流量制御弁39とが設けられている。
そして、図6(b)に示すように、ポンプ用電動モータ46を正転駆動させて作動油ポンプ33を正方向に回転駆動させることで、作動油が供給用油路42及び第1油路36を流通して油圧シリンダ5の第1シリンダ室34に供給されるとともに、第2シリンダ室35の作動油が排出されて、油圧シリンダ5が短縮するようになっている。
第2シリンダ室35から排出された作動油は、第2油路37を通流して作動油ポンプ33の第2吐出側から吸引され、この作動油が作動油ポンプ33から吐出される。また、作動油ポンプ33に吸引されない余剰分の作動油は排出用油路44を流通してドレンタンク40に排出されるようになっている。
第1シリンダ室34から排出された作動油は、第2油路37を通流して作動油ポンプ33の第1吐出側から吸引されるとともに、作動油ポンプ33に吸引される不足分の作動油が排出用油路44を通流して作動油ポンプ33の第1吐出側から吸引され、この作動油が作動油ポンプ33から吐出されるようになっている。
ちなみに、ポンプ用電動モータ46を正方向に駆動させた状態が短縮状態に切り換えた状態であり、ポンプ用電動モータ46を逆方向に駆動させた状態が伸長状態に切り換えた状態である。
ちなみに、増速用切換弁49は、通常用切換位置側に付勢され且つソレノイドへの通電により増速用切換位置に切り換え操作される電磁弁にて構成されている。また、増速用切換弁49が通常用切換位置に切り換えられた状態が通常状態であり、増速用切換弁49が増速用切換位置に切り換えられた状態が増速状態である。
また、増速用切換弁49が増速用切換位置に切り換えられた状態では、給排側第1油路36aは、シリンダ側第1油路36bと給排側第2油路37aとシリンダ側第2油路37bとのうちのシリンダ側第1油路36b及びシリンダ側第2油路37bにのみ接続され、且つ、給排側第2油路37aは、給排側第1油路36aとシリンダ側第1油路36bとシリンダ側第2油路37bとのいずれにも接続されておらず、この状態が増速用状態に相当する。
よって、制御装置Hは、増速スイッチ31の通常指令に基づいて増速用切換弁49を通常用切換位置に切り換え且つ増速スイッチ31の増速指令に基づいて増速用切換弁49を増速用切換位置に切り換える切換手段に相当する。
載置部1は、通常、上昇位置に上昇移動し且つ突出位置にスライド移動しており、車両V内に格納されている。このような状態で上昇スイッチ29が押し操作されると、スライド用電動モータ19を正方向に回転駆動させて載置部1を格納位置から突出位置側に向けてスライド移動させ、スライド位置検出手段52の検出情報に基づいてスライド用電動モータ19を停止させて載置部1を突出位置に停止させる。その後、ポンプ用電動モータ46を正方向に回転駆動させて油圧シリンダ5を短縮させることにより載置部1を上昇位置から下降位置に向けて下降移動させ、昇降位置検出手段51の検出情報に基づいてポンプ用電動モータ46を停止させて載置部1を下降位置に停止させる。
また、載置部1が下降位置から上昇位置に上昇移動するときに、増速スイッチ31が通常用操作位置に操作されていると、作動油ポンプ33からの作動油が油圧シリンダ5の第2シリンダ室35に供給され且つ第1シリンダ室34の作動油がドレンタンク40に排出される。このように、作動油ポンプ33からの作動油のみが油圧シリンダ5の第2シリンダ室35に供給されることで、油圧シリンダ5は通常の速度で伸長するため、載置部1は通常速度で上昇移動する。
そして、載置部1が下降位置から上昇位置に上昇移動するときに、増速スイッチ31が増速用操作位置に操作されていると、作動油ポンプ33からの作動油が油圧シリンダ5の第2シリンダ室35に供給されるとともに第1シリンダ室34の作動油も第2シリンダ室35に供給される。このように、作動油ポンプ33からの作動油に加えて油圧シリンダ5の第1シリンダ室34の作動油が第2シリンダ室35に供給されることで、油圧シリンダ5は通常の速度より増速された速度で伸長するため、載置部1は増速速度で上昇移動する。
(1) 上記実施形態では、リリーフ弁45を、車椅子Cが載置支持されている載置部1を増速速度で上昇移動させるのに必要な圧力以上になると作動するように設定圧力を設定して、車椅子Cが載置支持されている載置部1の増速速度での上昇移動を規制するように構成して、圧力設定手段としてリリーフ弁45を設けたが、作動油ポンプ33を、車椅子Cが載置支持されていない載置部1を増速速度で上昇移動させるのに必要な圧力以上で且つ車椅子Cが載置支持されている載置部1を増速速度で上昇移動させるのに必要な圧力未満の最高吐出圧力のものを用いて、車椅子Cが載置支持されている載置部1の増速速度での上昇移動を規制するように構成して、圧力設定手段として作動油ポンプ33を設けてもよい。
5 油圧シリンダ
5a ピストン
5b ロッド
31 手動操作具
32 作動油給排機構
33 作動油ポンプ(圧力設定手段)
34 第1シリンダ室
35 第2シリンダ室
36a 給排側第1油路
36b シリンダ側第1油路
37a 給排側第2油路
37b シリンダ側第2油路
45 リリーフ弁(圧力設定手段)
47 給排手段
C 車椅子
F 床面
H 切換手段
V 車両
前記油圧シリンダが、ピストンに対してロッドが片側にのみ設けられて、前記ロッドが存在している側に位置する第1シリンダ室に作動油が供給されることで短縮し、且つ、前記ロッドが存在していない側に位置する第2シリンダ室に作動油が供給されることで伸長する複動型片ロッド式に構成され、前記油圧シリンダに対して作動油を給排する作動油給排機構が、作動油ポンプから吐出された作動油を給排側第1油路に供給し且つ給排側第2油路から作動油を回収する短縮状態と、前記作動油ポンプから吐出された作動油を給排側第2油路に供給し且つ前記給排側第1油路から作動油を回収する伸長状態とに切り換え自在な給排手段と、前記給排側第1油路と前記第1シリンダ室に接続されたシリンダ側第1油路とが互いに接続され且つ前記給排側第2油路と前記第2シリンダ室に接続されたシリンダ側第2油路とが互いに接続された通常用状態と、前記給排側第2油路と前記シリンダ側第1油路と前記シリンダ側第2油路とが互いに接続され且つ前記給排側第1油路が前記シリンダ側第1油路、前記給排側第2油路及び前記シリンダ側第2油路のいずれにも接続されない増速用状態とに切り換え可能な増速用切換手段とを備えて構成され、前記給排手段が前記伸長状態に切り換えられ且つ前記増速用切換手段が前記増速用状態に切り換えられている状態において、前記第2シリンダ室に供給される作動油の圧力を、前記車椅子が載置支持されていない前記載置部を上昇移動させるのに必要な圧力以上で、且つ、前記車椅子が載置支持されている前記載置部を上昇移動させるのに必要な圧力未満に設定する圧力設定手段を備えて構成されている点にある。
また、給排手段が伸長状態に切り換えられ且つ増速用切換手段が通常用状態に切り換えられていると、作動油ポンプから吐出された作動油が給排側第2油路及びシリンダ側第2油路を通流して第2シリンダ室に供給され、第1シリンダ室から排出された作動油がシリンダ側第1油路及び給排側第1油路を通流して給排手段に回収されるため、第2シリンダ室には作動油ポンプからの作動油のみが供給されることで油圧シリンダは通常の速度で伸長し、載置部は通常速度で上昇移動する。
よって、載置部に車椅子が載置支持されていない場合は、その載置部を増速速度で上昇移動させるのに必要な圧力が得られるため、載置部を増速速度で上昇移動させることができ、載置部に車椅子が載置支持されていない場合は、その載置部を増速速度で上昇移動させるのに必要な圧力が得られないため、載置部を増速速度で上昇移動させることができない。このように、車椅子が載置支持されていない載置部の増速速度での上昇移動は許容しながら、車椅子が載置支持されている載置部の増速速度での上昇移動は防止されている。
よって、車椅子が載置支持されていない載置部を上昇移動させる速度を操作者が通常速度と増速速度とに選択することができながら、手動操作具を誤操作しても車椅子が載置支持されている載置部が増速速度で上昇移動することや下降移動することを防止でき、車両用昇降装置を使い勝手のよいものとすることができる。
ちなみに、増速用切換弁49は、通常用切換位置側に付勢され且つソレノイドへの通電により増速用切換位置に切り換え操作される電磁弁にて構成されている。また、増速用切換弁49が通常用切換位置に切り換えられた状態が通常用状態であり、増速用切換弁49が増速用切換位置に切り換えられた状態が増速用状態である。
また、増速用切換弁49が増速用切換位置に切り換えられた状態では、給排側第2油路37aは、シリンダ側第1油路36bと給排側第1油路36aとシリンダ側第2油路37bとのうちのシリンダ側第1油路36b及びシリンダ側第2油路37bにのみ接続され、且つ、給排側第1油路36aは、給排側第2油路37aとシリンダ側第1油路36bとシリンダ側第2油路37bとのいずれにも接続されておらず、この状態が増速用状態に相当する。
Claims (3)
- 車椅子を載置支持する載置部が油圧シリンダの伸長により車両の床面に対応して設定された上昇位置に上昇移動され、前記載置部が前記油圧シリンダの短縮により地面に対応して設定された下降位置に下降移動される車両用昇降装置であって、
前記油圧シリンダが、ピストンに対してロッドが片側にのみ設けられて、前記ロッドが存在している側に位置する第1シリンダ室に作動油が供給されることで短縮し、且つ、前記ロッドが存在していない側に位置する第2シリンダ室に作動油が供給されることで伸長する複動型片ロッド式に構成され、
前記油圧シリンダに対して作動油を給排する作動油給排機構が、
作動油ポンプから吐出された作動油を給排側第1油路に供給し且つ給排側第2油路から作動油を回収する短縮状態と、前記作動油ポンプから吐出された作動油を給排側第2油路に供給し且つ前記給排側第1油路から作動油を回収する伸長状態とに切り換え自在な給排手段と、
前記給排側第1油路と前記第1シリンダ室に接続されたシリンダ側第1油路とが互いに接続され且つ前記給排側第2油路と前記第2シリンダ室に接続されたシリンダ側第2油路とが互いに接続された通常用状態と、前記給排用第1油路と前記シリンダ側第1油路と前記シリンダ側第2油路とが互いに接続され且つ前記給排側第2油路が前記シリンダ側第1油路、前記給排側第2油路及び前記シリンダ側第2油路のいずれにも接続されない増速用状態とに切り換え可能な増速用切換手段とを備えて構成され、
前記給排手段が前記伸長状態に切り換えられ且つ前記増速用切換手段が前記増速状態に切り換えられている状態において、前記第2シリンダ室に供給される作動油の圧力を、前記車椅子が載置支持されていない前記載置部を上昇移動させるのに必要な圧力以上で、且つ、前記車椅子が載置支持されている前記載置部を上昇移動させるのに必要な圧力未満に設定する圧力設定手段を備えて構成されている車両用昇降装置。 - 前記圧力設定手段として、前記給排手段が前記伸長状態に切り換えられ且つ前記増速用切換手段が前記増速状態に切り換えられている状態において、前記第2シリンダ室に供給される作動油の圧力が、前記車椅子が載置支持されている前記載置部を上昇移動させるのに必要な圧力以上になると作動するリリーフ弁が設けられている請求項1記載の車両用昇降装置。
- 通常指令を指令する通常操作状態と増速指令を指令する増速操作状態とに操作者の手動操作にて切り換え操作可能な手動操作具と、
前記手動操作具の前記通常指令に基づいて前記増速用切換手段を前記通常用状態に切り換え且つ前記手動操作具の前記増速指令に基づいて前記増速用切換手段を増速用状態に切り換える切換手段とが設けられている請求項1又は2記載の車両用昇降装置。
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