JP3608982B2 - 車両用昇降装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被載置体の載置部を備える昇降枠と、地面上又はその近くに前記載置部が下降する下降状態と車両の床面と同高さ又は略同高さに前記載置部が上昇する上昇状態とに前記昇降枠を平行又は略平行姿勢で昇降させる四節リンク機構と、前記昇降枠の昇降のために前記四節リンク機構を昇降操作する複動式油圧シリンダと、その複動式油圧シリンダに作動油を供給する作動油供給ポンプとが設けられ、前記複動式油圧シリンダの伸縮作動によって前記昇降枠を昇降させるように構成された車両用昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような車両用昇降装置は、例えば、被載置体としての車椅子に使用者が座ったままで、その車椅子を載置部上に載置して、複動式油圧シリンダの伸縮作動に伴う昇降枠の昇降操作により、車椅子を地面側から車両の床面上へ移載したり、車両の床面上から地面側に移載するためなどに用いられるものである。
この昇降装置による昇降操作を迅速に行うためには、昇降速度をある程度速くする必要があるが、昇降速度を速くすると、車両床面側への上昇停止時や地面側への下降停止時に載置部が急激に停止して、載置部上の車椅子などに大きな衝撃が作用することになる。
【0003】
そこで、従来、載置部を昇降させる四節リンクの昇降角度を検出し、その昇降角度の検出に基づいて昇降速度を変えて、車両の床面側への上昇停止と地面側への下降停止とを衝撃のない状態でゆっくりと行うように構成したものが提案された。具体的には、載置部を保持する昇降枠が車両の床面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの油路に介装した絞り弁によって作動油の供給量を絞って、ゆっくりと上昇停止させ、また、昇降枠が地面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの作動油の供給を停止して、昇降枠や被載置体の自重によってゆっくりと下降させるように構成したものが提案された(例えば、特開平9−263173号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載の従来技術では、昇降枠の地面側への下降作動の際に問題があり、この点に改良の余地があった。
つまり、昇降枠の下降速度は、複動式油圧シリンダへの作動油の供給を停止した後において、昇降枠や被載置体などの自重に完全に委ねられるため、被載置体の荷重によって下降速度が左右されて、安定した下降作動が望めないという欠点があった
【0005】
本発明は、このような従来の問題点を解消するもので、その目的は、載置部を備える昇降枠の車両床面側への上昇停止を衝撃のない状態でゆっくりと行わせるのに加えて、被載置体の荷重の大小などにかかわらず、地面側への下降作動を常に一定した速度で安定良く行わせることができる車両用昇降装置の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、載置部を備える昇降枠が車両の床面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる作動油絞り機構が設けられているので、この作動油絞り機構による油圧シリンダへの作動油供給量の減少作用で、昇降枠の上昇速度が低下されて、衝撃のない状態でゆっくりと上昇停止されることになる。
また、昇降枠が地面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる制御手段が設けられているので、制御手段による作動油供給量の減少作用で、昇降枠の下降速度が低下されて、被載置体の荷重の大小にかかわらず、常に一定の速度でゆっくりと下降することになる
【0008】
また、請求項に記載の発明によれば、前記作動油絞り機構が、複動式油圧シリンダ内に設けられているので、殊更、油圧回路中に絞り機構を組み込むことなく、油圧シリンダへの作動油供給量を減少させて、昇降枠をゆっくりと上昇停止させることができる。
【0010】
しかし、その反面、上昇状態で停止している昇降枠を下降させる際には、作動油は、絞り流路を通って複動式油圧シリンダ内に供給されるため、昇降枠の下降開始当初においては、シリンダのピストンに対して作動油の圧が十分に作用せずに、ピストンが昇降枠の下降方向に円滑に移動しなくなる虞がある。
このように、ピストンの昇降枠下降方向への移動に円滑化を欠くと、上述したように、一対の四節リンク機構と一対の複動式油圧シリンダによって昇降枠を昇降させる構成の場合、昇降枠下降開始当初に、一対の複動式油圧シリンダ間での作動のずれに起因して、昇降枠が横揺れなどを起こす可能性がある。
しかし、請求項1に記載の発明によれば、昇降枠の上昇状態においてピストンとシリンダチューブのエンド部との間に油溜りが形成され、前記上昇状態の昇降枠を下降させるときにおいて、作動油を油溜りに向けて前記絞り流路とは別に流動させるための起動用油路が設けられているので、上昇状態で停止している昇降枠を下降させる際、作動油は、昇降枠の下降開始当初から、起動用油路を通って油溜りに供給されてピストンを押圧することになり、昇降枠下降開始当初から、複動式油圧シリンダの円滑な作動が可能となり、一対の複動式油圧シリンダによって昇降枠を安定良く昇降させるように構成しても、昇降枠の横揺れなどを起こすことなく、円滑に下降させることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、複動式油圧シリンダの伸長作動時においては、逆止弁にて起動用油路からの作動油の排油を阻止するので、上述した作動油絞り機構による絞り作用は所望通りに行われる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、載置部を備える昇降枠が車両の床面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる作動油絞り機構が設けられているので、この作動油絞り機構による油圧シリンダへの作動油供給量の減少作用で、昇降枠の上昇速度が低下されて、衝撃のない状態でゆっくりと上昇停止されることになる。
また、昇降枠が地面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる制御手段が設けられているので、制御手段による作動油供給量の減少作用で、昇降枠の下降速度が低下されて、被載置体の荷重の大小にかかわらず、常に一定の速度でゆっくりと下降することになる。
また、請求項に記載の発明によれば、複動式油圧シリンダのシリンダ室と作動油供給ポンプとを連通連結する油路に、複動式油圧シリンダ側へのみ作動油の流通を許容し、かつ、他方の油路からのパイロット圧によって逆流を許容する逆止弁が設けられているので、昇降枠の昇降途中において作動油の供給を停止しても、昇降枠とそれに備えられた載置部とを、昇降時における姿勢に維持したままで停止させることができる。つまり、作動油の供給停止によって、昇降途中位置で意識的に昇降を停止させることができるとともに、何かの原因で不測に作動油供給ポンプの作動が停止した場合にも、昇降枠と載置部との不測の下降を防止して安全性を確保することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、載置部を備える昇降枠が車両の床面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる作動油絞り機構が設けられているので、この作動油絞り機構による油圧シリンダへの作動油供給量の減少作用で、昇降枠の上昇速度が低下されて、衝撃のない状態でゆっくりと上昇停止されることになる。
また、昇降枠が地面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる制御手段が設けられているので、制御手段による作動油供給量の減少作用で、昇降枠の下降速度が低下されて、被載置体の荷重の大小にかかわらず、常に一定の速度でゆっくりと下降することになる。
また、請求項に記載の発明によれば、作動油供給ポンプに加えて、複動式油圧シリンダに作動油を供給する手動操作式の補助ポンプが設けられているので、作動油供給ポンプの故障時においても、手動操作式の補助ポンプを利用して昇降枠と載置部とを人為力で楽に昇降させることが可能となり、不測の事態に対応することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、載置部を備える昇降枠が車両の床面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる作動油絞り機構が設けられているので、この作動油絞り機構による油圧シリンダへの作動油供給量の減少作用で、昇降枠の上昇速度が低下されて、衝撃のない状態でゆっくりと上昇停止されることになる。
また、昇降枠が地面近くに至ると、複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる制御手段が設けられているので、制御手段による作動油供給量の減少作用で、昇降枠の下降速度が低下されて、被載置体の荷重の大小にかかわらず、常に一定の速度でゆっくりと下降することになる。
また、請求項に記載の発明によれば、昇降枠を手動にて上昇操作するときに複動式油圧シリンダから排出される作動油をタンクに短絡流動させる排油路と、その排油路を開閉する手動操作式の開閉弁と、昇降枠を手動にて上昇操作するときに複動式油圧シリンダに対して、そのシリンダの吸い込み圧にてタンクからの作動油を短絡流動させる給油路と、その給油路を通してタンク側へ作動油が流動するのを阻止する逆止弁とが設けられているので、供給ポンプや操作系統などの故障によって、昇降枠と載置部とが、前記上昇状態以外の位置、例えば、地面近くに位置する下降状態、あるいは、その下降状態に至る途中位置において停止したままになった場合、前記手動操作式の開閉弁を開いて、昇降枠を手動により上昇操作すると、複動式油圧シリンダから排出される作動油は、各種の弁などを迂回した状態で、前記排油路からタンクに短絡流動され、同時に、シリンダの吸い込み圧によって、タンクからの作動油が、各種の弁などを迂回した状態で、前記給油路から複動式油圧シリンダ内に吸い込まれるので、殊更、上述したような手動操作式の補助ポンプを設けなくとも、昇降枠と載置部とを人為力で楽に上昇させることが可能となる。
そして、その手動による上昇操作においては、仮に上昇途中で手動による上昇操作を停止しても、前記給油路に設けられた逆止弁によって、昇降枠と載置部との下降が回避されるので、上述した手動による上昇操作を安全に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明による車両用昇降装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
このような昇降装置は、図1〜図4に示すように、例えば、後部の開口部Oを開閉する開閉扉Dを備えたワゴン車のような車両Vにおいて、その後部の開口部O近くの床面F上に装着して用いるもので、被載置体の一例である車椅子Cを載置して昇降する載置部としての昇降台1、その昇降台1を保持して昇降する昇降枠2、昇降枠2を下端部に支持する左右一対のアーム3、左右一対のアーム3を車両V側に連結する左右一対の平行四節リンク機構4、その左右の平行四節リンク機構4を駆動して昇降台1を昇降操作する左右一対の複動式油圧シリンダ5、ならびに、油圧シリンダ5に作動油を供給する作動油供給ポンプとしてのシリンダ用電動ポンプ6などを備え、前記平行四節リンク機構4を支持する基枠7を介して車両Vの床面Fに固着可能に構成されている。
【0016】
つぎに、各装置や部材の詳細について説明するが、本明細書においては、便宜上、車両Vの前進方向を前方、後進方向を後方と称し、後方から前方を見た状態で、左右方向を特定して説明する。
また、左右に位置する部材については、左右の勝手違いはあるものの、略同じ構成なので、左右いずれか一方のみについて説明し、左右で構成の異なる部材については、その都度説明を加える。
【0017】
前記基枠7は、図3および図4に示すように、その左右両端部に上方へ突出する基枠側ブラケット8を備え、平行四節リンク機構4を構成する上リンク9と下リンク10の一端部が、ピン11,12を介してそれぞれ基枠側ブラケット8に枢支連結され、その上リンク9と下リンク10の他端部が、前記アーム3の上端に設けられたアーム側ブラケット13に対し、それぞれピン14,15を介して枢支連結されて、これら両リンク9,10と両ブラケット8,13により平行四節リンク機構4が構成されている。
なお、左側の平行四節リンク機構4において、下リンク10を基枠側ブラケット8に枢支連結するピン12については、下リンク10側に固着されて、下リンク10と一体的に回動するように構成されている。
前記アーム3は、断面形状が楕円形の中空のパイプ材により構成され、そのアーム3の下端には、図5に示すように、昇降台1を保持する昇降枠2が取付けられ、その昇降枠2により前記昇降台1が前後方向にスライド可能に保持されるとともに、アーム3と昇降枠2との取付け部分が、合成樹脂製の保持枠用カバー16により覆われている。
【0018】
前記複動式油圧シリンダ5は、そのシリンダ側が、前記基枠側ブラケット8に対して下リンク10を枢支するピン12に対して相対回動可能に枢支連結され、ロッド側が、アーム側ブラケット13に対して上リンク9を枢支するピン14に枢支連結され、この複動式油圧シリンダ5を含む平行四節リンク機構4の全体が、リンク用カバー17によって覆われている。
そして、左右一対の複動式油圧シリンダ5を伸縮することにより、図10に示すように、前記平行四節リンク機構4の作用で、昇降枠2と昇降台1とを水平姿勢に維持したままで、その昇降台1を車両Vの開口部Oから後方外側へ移動させながら地面G上に接地させたり、又は、地面G近くにまで下降させる下降状態と、上昇させながら車両V側へ移動させて、車両Vの床面Fと同じ高さ又は略同高さにまで上昇させる上昇状態とに昇降可能に構成されている。
【0019】
前記リンク用カバー17は、合成樹脂製で、平行四節リンク機構4と複動式油圧シリンダ5とを囲繞する第1のカバー体18と、上リンク9の前端部を覆う第2のカバー体19と、下リンク10と基枠側ブラケット8との枢支連結箇所を覆う第3のカバー体20との合計3個のカバー体18,19,20により構成されている。
第1のカバー体18は、断面形状が長方形の筒状に構成されて、下リンク10に固着の2個のカバー用ブラケット21,22に取付けられ、基枠側ブラケット8に対する下リンク10の枢支用のピン12を中心として、下リンク10と一体的に回動するように構成され、かつ、アーム3が貫通するための開口18aが設けられている。
【0020】
第2のカバー体19は、断面形状がコの字型に構成されて、基枠側ブラケット8に対する上リンク9の枢支用のピン11を中心として回動可能に取付けられ、その遊端部が第1のカバー体18の内側に位置し、かつ、遊端部が図外のスプリングによって第1のカバー体18の上方下面に接当するように弾性付勢されていて、基枠側ブラケット8と上リンク9との枢支連結箇所の左右両側面と上面とを覆うように構成されている。
第3のカバー体20は、第2のカバー体19の内側に位置する状態で、前記基枠7に固着されていて、基枠側ブラケット8と下リンク10との枢支連結箇所の左右両側面、ならびに、基枠側ブラケット8を覆うように構成されている。
【0021】
左右に設けられた第1のカバー体18のうち、左側の第1カバー体18の左壁面には貫通孔が設けられ、その貫通孔を貫通して、基枠側ブラケット8に対する下リンク10の枢支用のピン12が第1のカバー体18の外側まで延設され、図7に示すように、その延設端部に上限用ドグ23aと下限用ドグ23bとを備えたドグ板23が取付けられて、そのドグ板23が、前記ピン12や下リンク10と一体的に回動するように構成されている。
そして、前記基枠7には、上限検知用リミットスイッチ24aと下限検知用リミットスイッチ24bとが設けられ、ドグ板23の上限用ドグ23aが上限検知用リミットスイッチ24aに接当すると、複動式油圧シリンダ5による昇降台1の上昇が停止され、下限用ドグ23bが下限検知用リミットスイッチ24bに接当すると、後述するように、複動式油圧シリンダ5による昇降台1の下降が制御作動されるように構成されている。
【0022】
前記昇降枠2は、図6に示すように、平面視で長方形に形成され、図8および図9に示すように、後方側から見て上方が開放されたコの字形に形成されていて、その左右の壁面から内方に向けて横方向への軸心周りに回転する前後一対のスライド用遊転ローラ25がそれぞれ突設され、かつ、左側の壁面には、ピニオン26を備えたスライド用電動モータ27が取付けられ、右側の壁面には、内方に向けて上下方向への軸心周りに回転する前後一対のガイド用遊転ローラ28が突設されている。
この昇降枠2に保持される昇降台1の方は、平面視において長方形に形成され、その左右の側面には、若干形状の異なるレール部材29,30が設けられ、かつ、外方に向けて横方向への軸心周りに回転するスライド用遊転ローラ31がそれぞれ突設されている。
【0023】
前記昇降台1に設けられた左右のレール部材29,30の上方には、断面C字状のガイド部分29a,30aが設けられ、左側のガイド部分29a内には、昇降枠2の左側に設けられた前後一対のスライド用遊転ローラ25が内嵌され、右側のガイド部分30a内には、昇降枠2の右側に設けられたスライド用遊転ローラ25とガイド用遊転ローラ28とが内嵌されている。
そして、この昇降枠2に設けられた合計4個のスライド用遊転ローラ25によって、前記昇降台1が昇降枠2に対して前後方向にスライド可能に保持され、かつ、前記ガイド用遊転ローラ28によって、昇降枠2に対する昇降台1の横揺れが防止されるように構成されている。
【0024】
前記昇降台1の左側のレール部材29には、ガイド部分29aより下方に位置する状態で、下方に開放する断面コの字状の嵌合部分29bが設けられ、その嵌合部分29b内にラック32が内嵌されてレール部材29に固着されている。
そのラック32に前記ピニオン26が交合され、スライド用電動モータ27の正逆回転駆動により、前記昇降台1が、昇降枠2に対して前後方向に往復スライド可能に構成され、昇降台1が前後方向にスライドする状態では、昇降台1に設けられたスライド用遊転ローラ31が、車両V側に設けられた左右一対のレール33上を転動し、最前方に位置した収納姿勢においては、レール33の最前方に設けられた振動防止部材34とレール33との間にスライド用遊転ローラ31が嵌入して、昇降台1の上下方向への振動が防止されるように構成されている。
【0025】
前記昇降枠2の前端部には、板状の前受け止め板35が回動可能に枢着されて、ほぼ水平になる収納姿勢と、上方へ揺動した起立姿勢とに切り換え可能に構成され、昇降台1の後端部には、後受け止め板36が回動可能に枢着されて、上方へ揺動した起立姿勢と、遊端部が地面G上に設置する作用姿勢とに切り換え可能に構成され、かつ、昇降台1の左側には、手摺り37が設けられている。
そして、左右の複動式油圧シリンダ5に作動油を供給するシリンダ用電動ポンプ6を含む油圧機器類が、左側の平行四節リンク機構4よりも左側に位置されて車両V上に搭載されてカバー38により覆われ、かつ、この昇降装置を昇降操作するペンダント式の操作具39も設けられている。
【0026】
前記複動式油圧シリンダ5は、図11に示すように、円筒状のシリンダチューブ40と、そのシリンダチューブ40内で摺動して第1シリンダ室41aと第2シリンダ室41bとに区画するピストン42を備え、第1シリンダ室41a側の開口端は第1封止部材43により、第2シリンダ室41b側の開口端は第2封止部材44によりそれぞれ封止されている。
ピストン42には、ピストンロッド45が連設されて、第2封止部材44を貫通して外部にまで延出され、第1封止部材43には、第1シリンダ室41aに連通する第1連通孔46aが、第2封止部材44には、第2シリンダ室41bに連通する第2連通孔46bが設けられている。
【0027】
前記ピストン42の第2シリンダ室41b側、つまり、昇降枠2を上昇させるときのピストン42の移動方向における前部側には、ピストンロッド45に外嵌する状態で、ピストン42よりも小径の絞り作用部材としての筒体42aが連設され、ピストン42が第11図において右側に移動して昇降枠2が車両Vの床面F近くに至ると、筒体42aが、第2封止部材44により形成される筒状部としての小径部44a内に入り込んで、筒体42aの外周部と小径部44aの内周部との間に形成される絞り流路を通して作動油の流動を許容して、第2室41bから第2連通孔46bに排出される作動油の量を絞り作用して減少させるように構成されている。
すなわち、ピストン42に連設の筒体42aとシリンダチューブ40のエンド部に設けられた小径部44aとにより、作動油絞り機構47が形成され、上述したように、シリンダ側、つまり、第1封止部材43が、基枠側ブラケット8に対して下リンク10を枢支するピン12に枢支連結され、ピストンロッド45が、アーム側ブラケット13に対して上リンク9を枢支するピン14に枢支連結されている。
【0028】
左右の複動式油圧シリンダ5を伸縮操作するための油圧回路は、図12に示すように、第1油路48aと第2油路48bを備え、第1油路48aは二股に分岐されて、各複動式油圧シリンダ5の第1連通孔46aを介して第1シリンダ室41aに連通され、第2油路48bは二股に分岐されて、各複動式油圧シリンダ5の第2連通孔46bを介して第2シリンダ室41bに連通されている。
作動油供給ポンプとしてのシリンダ用電動ポンプ6には、ポンプ用電動モータ49が連動連結されて、そのシリンダ用電動ポンプ6の吸引側は、ストレーナ50を介して作動油を収納する油タンク51内に連通され、吐出側には、逆止弁52を備えた作動油の供給路53が連通されるとともに、作動油の排出路54が設けられていて、その排出路54と供給路53とが、リリーフ機構としてのリリーフ弁55を備えたバイパス路56で連通されている。
【0029】
第1および第2油路48a,48bと供給路53および排出路54との間には、ソレノイド57によって切り換え操作され、かつ、手動操作による切り換えも可能な電磁式の切換弁58が介装され、第1油路48aには、複動式油圧シリンダ5側へのみ作動油の流通を許容するとともに、第2油路48bの油圧が設定値を越えると、そのパイロット圧によって逆流を許容するパイロット圧操作式の第1逆止弁59aが設けられ、第2油路48bには、複動式油圧シリンダ5側へのみ作動油の流通を許容するとともに、第1油路48aの油圧が設定値を越えると、そのパイロット圧によって逆流を許容するパイロット圧操作式の第2逆止弁59bが設けられている。
さらに、第1油路48aには、絞り機構と逆止弁とからなる第1流量制御弁60aが、第2油路48bには、同じ構成の第2流量制御弁60bが介装され、かつ、第2油路48bには、複動式油圧シリンダ5から排出される作動油を油タンク51に短絡流動させる排油路85が連通され、その排油路85には、手動操作式の開閉弁61が設けられている。
【0030】
前記供給路53には手動用供給路62が、排出路54には手動用吸引路63が連通され、これら手動用の供給路62と吸引路63とにわたって、手動操作式の補助ポンプ64が連通可能に構成されている。
つまり、図中において仮想線で示すケーシング65内に、シリンダ用電動ポンプ6、ポンプ用電動モータ49、油タンク51、逆止弁52、リリーフ弁55、切換弁58、第1と第2逆止弁59a,59b、第1と第2流量制御弁60a,60bなどが全て収納されてユニット化され、そのケーシング65に手動操作用のハンドル64aを備えた逆止弁付きの補助ポンプ64が、取付け可能に構成されている。
【0031】
このような構成からなる昇降装置の作動は、制御用の電気回路などからなる制御手段によって制御され、そのため、図13に示すように、制御手段Hは、正転用回路H1と逆転用回路H2とを備え、これら正逆転用回路H1,H2を介してスライド用電動モータ27を正逆回転駆動制御するように構成され、また、高速回転用回路H3とPWM制御による低速回転用回路H4とを備えていて、ポンプ用電動モータ49を高速回転と低速回転とに切り換え制御するように構成されている。
この制御手段Hは、さらに、切換弁58のソレノイド57に対する通電の切り換え制御も行うように構成され、かつ、ペンダント式の操作具39や上下限検知用リミットスイッチ24a,24bからの信号などが入力されるように構成されている。
【0032】
つぎに、制御手段Hによる昇降装置の作動制御について説明する。
昇降装置は、通常、車両V内に収納されており、必要な際には、後部の開閉扉Dを開いて、ペンダント式操作具39の下降ボタンを押し操作する。
すると、スライド用電動モータ27が正転用回路H1を介して回転駆動され、ピニオン26の回転に伴って、このピニオン26とラック32の作用で、昇降台1が、昇降枠2側に引き寄せられ、図外のリミットスイッチからの信号に基づいてスライド用電動モータ27が停止し、昇降台1が昇降枠2に保持された状態で停止する。
【0033】
つまり、昇降台1に設けられたスライド用遊転ローラ31がレール33上を転動して昇降枠2側に引き寄せられ、昇降枠2に設けられたスライド用遊転ローラ25が、昇降台1の左右ガイド部分29a,30a内に内嵌し、かつ、ガイド用遊転ローラ28が、右側のガイド部分30a内に内嵌し、昇降枠2に設けられた4個のスライド用遊転ローラ25を介して、昇降台1が昇降枠2に保持される。そして、図外リミットスイッチからの信号で昇降台1のスライド移動が停止され、昇降台1が停止した状態では、収納姿勢にあった前受け止め板35が上方に回動して起立姿勢に切り換えられる。
【0034】
その後、ポンプ用電動モータ49が高速回転用回路H3を介して高速用の回転数で回転駆動され、それに伴ってシリンダ用電動ポンプ6が高速で回転駆動されるとともに、ソレノイド57への通電によって、切換弁58が、図12に示す中立位置から左側に移動操作される。
したがって、シリンダ用電動ポンプ6から多量の作動油が吐出されて、その作動油が、供給路53、第2油路48b、各油圧シリンダ5の第2連通孔46bを介して、各複動式油圧シリンダ5の第2シリンダ室41bに供給される。その際、第2油路48b内の油圧が高くなって設定値を超え、そのパイロット圧によって第1油路48aに介装の第1逆止弁59aが開弁され、各複動式油圧シリンダ5の第1シリンダ室41a内の作動油が、第1連通孔46a、第1油路48a、排出路54を介して油タンク51に戻される。
【0035】
それによって、両複動式油圧シリンダ5が短縮作動されて、平行四節リンク機構4の作用で、昇降枠2に保持された昇降台1が、ほぼ水平姿勢のままで後方へ移動しながら下降する。
昇降枠2が地面G近くにまで下降して予め設定された位置に至ると、前記ドグ板23の下限用ドグ23bが下限検知用リミットスイッチ24bに接当し、その下限検知用リミットスイッチ24bからの信号に基づいて、ポンプ用電動モータ49を回転駆動させる回路が、高速回転用回路H3から低速回転用回路H4に切り換えられて、ポンプ用電動モータ49が低速用の回転数(例えば、高速用回転数の1/2の回転数)で回転駆動され、それに伴って、シリンダ用電動ポンプ6から吐出される作動油の量が減少される。
【0036】
したがって、図14のチャート図からも明らかなように、昇降枠2とそれに保持された昇降台1とは、地面G近くに至って下降速度が遅くなり、ゆっくりと地面Gに接地し、供給路53内の油圧の上昇に伴ってリリーフ弁55が開弁され、供給路53からの作動油が排出路54を介して油タンク51に戻されるとともに、下限用ドグ23bが下限検知用リミットスイッチ24bに接当した時点から設定時間経過後(例えば、1.5秒後)に、ポンプ用電動モータ49の回転が停止される。
この昇降枠2と昇降台1の下降作動は、ペンダント式操作具39の下降ボタンを押し続けることにより実行され、下降途中において下降ボタンの押し操作をやめると、切換弁58が中立位置に切り換えられるとともに、ポンプ用電動モータ49の回転駆動が停止される。
その状態においては、第1と第2の両逆止弁59a,59bが、共に閉弁状態に維持されるので、昇降枠2と昇降台1とは、下降行程の途中位置で略水平状態を維持したまま停止し、再度、下降ボタンを押すことにより、下降作動を再開する。
【0037】
つぎに、手動操作によって、後受け止め板36を回動させて遊端部を接地させ、介護者の押し操作、または、自力により車椅子Cを後受け止め板36上から昇降台1上へと載置し、後受け止め板36を再び起立姿勢に切り換えるとともに、必要に応じて、図外の固定装置により、車椅子Cを昇降台1に固定する。
昇降台1上への車椅子Cの載置完了後に、ペンダント式操作具39の上昇ボタンを押し操作すると、ポンプ用電動モータ49が高速回転用回路H3を介して高速用の回転数で回転駆動されるとともに、ソレノイド57への通電によって、切換弁58が、図12において右側に移動操作される。
したがって、シリンダ用電動ポンプ6から多量の作動油が吐出されて、その作動油が、供給路53、第1油路48a、各複動式油圧シリンダ5の第1連通孔46aを介して、各油圧シリンダ5の第1シリンダ室41aに供給され、かつ、第2油路48bに介装の第2逆止弁59bが、第1油路48aのパイロット圧によって開弁操作され、各油圧シリンダ5の第2シリンダ室41b内の作動油が、第2油路48bや排出路54を介して油タンク51に戻される。
【0038】
それによって、両複動式油圧シリンダ5が伸長作動されて、平行四節リンク機構4の作用で、昇降枠2に保持された昇降台1が、ほぼ水平姿勢のままで前方へ移動しながら上昇する。昇降枠2が車両Vの床面F近くにまで至ると、換言すると、両複動式油圧シリンダ5のピストン42が、伸長側ストロークの終端近くに至ると、ピストン42に連設の筒体42aが小径部44a内に徐々に入り込み、第2シリンダ室41bから第2油路48bへ排出される作動油の量が徐々に減少される。
したがって、昇降枠2と昇降台1とは、床面F近くに至って上昇速度が遅くなり、前記ドグ板23の上限用ドグ23aが上限検知用リミットスイッチ24aに接当した時点で、ポンプ用電動モータ49の回転が停止されて、昇降台1が車両V上への載置姿勢となる。
なお、この上昇途中においても、ペンダント式操作具39の上昇ボタンの押し操作をやめると、切換弁58が中立位置に切り換えられるとともに、ポンプ用電動モータ49の回転駆動が停止されて、昇降枠2と昇降台1とが、上昇行程の途中位置で略水平状態を維持したまま停止することになり、上昇ボタンを押すことによって上昇作動を再開する。
【0039】
この載置姿勢においては、昇降台1側のスライド用遊転ローラ31が、車両V側のレール33上に載置した状態となっており、その後、スライド用電動モータ27が逆転用回路H2を介して逆回転駆動され、ピニオン26の回転に伴って、昇降台1が昇降枠2から前方へと押し出され、スライド用遊転ローラ31がレール33上を転動し、図外のリミットスイッチからの信号に基づいてスライド用電動モータ27が停止される。
昇降台1が停止した状態では、起立姿勢にあった前受け止め板35が回動して収納姿勢に切り換えられて、かつ、昇降台1に設けられたスライド用遊転ローラ31が、レール33と振動防止部材34との間に嵌入して収納姿勢となり、必要に応じて、車椅子Cを昇降台1から降ろして、更に前方に移動させて車両Vに固定し、その後、車両Vを発進させることになる。
【0040】
そして、仮にシリンダ用電動ポンプ6やポンプ用電動モータ49などの故障で、昇降枠2や昇降台1の昇降作動が不能になった場合には、手動操作式の補助ポンプ64によって、上下昇降操作可能に構成されている。
具体的には、手動操作により切換弁58を上昇状態に移動操作するとともに、補助ポンプ64のハンドル64aを回転操作して補助ポンプ64を人為力により駆動させる。
すると、油タンク51から排出路54と手動用吸引路63とを介して作動油が吸引され、補助ポンプ64から吐出された作動油が、手動用供給路62、供給路53、第1油路48aなどを介して各複動式油圧シリンダ5の第1シリンダ室41aに供給されるとともに、第2油路48bに介装の第2逆止弁59bが第1油路48aのパイロット圧によって開弁され、各油圧シリンダ5の第2シリンダ室41b内の作動油が、第2油路48bと排出路54を介して手動用吸引路63から補助ボンプ64に吸引されて、昇降枠2と昇降台1とは、ゆっくりと上昇操作される。
【0041】
逆に、昇降枠2と昇降台1とを下降操作するときには、手動操作により切換弁58を下降状態に移動操作して、補助ボンプ64を人為力により駆動させる。すると、油タンク51から吸引されて補助ポンプ64から吐出された作動油が、第2油路48bなどを介して各複動式油圧シリンダ5の第2シリンダ室41bに供給され、第1シリンダ室41a内の作動油が、第1油路48aなどを介して手動用吸引路63から補助ポンプ64に吸引されて、昇降枠2と昇降台1とは、ゆっくりと下降操作される。
【0042】
また、昇降枠2と昇降台1との上昇操作については、補助ポンプ64を用いることなく、人為力のみによって上昇操作可能に構成されている。
つまり、手動操作用開閉弁61を開弁操作し、その状態で昇降枠2または昇降台1を人為力によって強制的に上方へ持ち上げるのである。すると、各複動式油圧シリンダ5の第2シリンダ室41b内の作動油が、第2油路48bを介して手動操作用開閉弁61から油タンク51内に押し出されるとともに、油タンク51内の作動油が、油路54から第1油路48aを通って各複動式油圧シリンダ5の第1シリンダ室41a内に吸引供給され、昇降枠2と昇降台1とは、補助ポンプ64を用いることなく、人為力によって強制的に上昇操作される。
【0043】
〔別実施形態〕
(1)先の実施形態では、平行四節リンク機構4を用いて昇降枠2や昇降台1を昇降操作する構成を示したが、別の四節リンク機構を用いて昇降操作することもでき、その例を示したのが図15〜図18である。なお、この別の実施形態を説明するにあたり、重複説明などを避けるため、主として先の実施形態と異なる部分についてのみ簡単に説明する。
この車両用昇降装置は、車両Vの床面F上に固着された左右一対のガイド枠70と、各ガイド枠70に沿って前後方向に移動可能に構成された左右一対の可動枠71とを備え、各可動枠71と昇降枠2とが、直線状の上リンク72と特殊な形状の下リンク73とで連結されて、各可動枠71、昇降枠2、上下リンク72,73によって、それぞれ四節リンク機構74が構成され、各可動枠71にそれぞれ複動式油圧シリンダ5のピストンロッド45が連結されている。
【0044】
そして、その左右一対の複動式油圧シリンダ5の伸縮によって、例えば、図16に示す下降状態から昇降枠2と昇降台1とを上昇させる際には、各複動式油圧シリンダ5を短縮作動させる。すると、各可動枠71が車両Vの前方側に移動され、それに伴って、上下リンク72,73が前方に引き寄せられるとともに、下リンク73の下面が車両Vのバンパーに設けられた案内輪75に案内され、かつ、下リンク73の側方に設けられた遊転輪76がガイド枠70内のガイド77上に乗り上げ、図17に示すように、昇降枠2と昇降台1とが水平姿勢を維持した状態で上昇され、その後、さらに、複動式油圧シリンダ5を短縮することで、図18に示すように、昇降枠2が車両V内に引き込まれ、その後、昇降台1がスライド操作されるのであり、逆の動きによって下降操作されることになる。
ただし、この別の実施形態においては、昇降枠2と昇降台1とを昇降させる際、複動式油圧シリンダ5の伸縮作動が逆になるため、先の実施形態で示した作動油絞り機構47、つまり、筒体42aと小径部44aとは、図11において左側に設けることになる。
【0045】
また、この別の実施形態において、左右一対の可動枠71を連結部材を用いて互いに連結して一体化し、その連結部材に複動式油圧シリンダ5のピストンロッド45が連結することもでき、その場合には、ひとつの複動式油圧シリンダ5の伸縮作動によって昇降枠2と昇降台1とを昇降操作することが可能となる。
【0046】
(2)先の実施形態では、複動式油圧シリンダ5の具体的な構成を図11に基づいて説明したが、この複動式油圧シリンダ5についても種々の改変が可能であり、その一例を図19〜図21に基づいて説明する。
なお、この別の実施形態を説明するにあたり、先の図11に示したのと同じ部品については、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として図11の複動式油圧シリンダ5と異なる構成についてのみ説明する。
【0047】
この別の実施形態による複動式油圧シリンダ5も、ピストン42の第2シリンダ室41b側、つまり、昇降枠2を上昇させるときのピストン42の移動方向における前部側には、ピストンロッド45に外嵌する状態で、ピストン42よりも小径の絞り作用部材としての筒体42aが連設され、ピストン42が図19において右側に移動して昇降枠2が車両Vの床面F近くに上昇されるに伴って、筒体42aが、シリンダチューブ40のエンド部に設けられた筒状部としての小径部44a内に入り込んで、筒体42aの外周部と小径部44aの内周部との間に形成される絞り流路を通して作動油の流動を許容するように構成されている。
つまり、この別の実施形態による複動式油圧シリンダ5も、先の実施形態と同様に、ピストン42に連設の筒体42aとシリンダチューブ40のエンド部に設けられた小径部44aとで構成される作動油絞り機構47を備えている。
【0048】
そして、この別の実施形態による複動式油圧シリンダ5には、上述した作動油絞り機構47に加えて、油溜り80と起動用油路81とが設けられている。
すなわち、ピストン42が図19において右側に移動して昇降枠2が上昇されて車両V上への載置姿勢となった上昇状態において、図20に示すように、ピストン42と第2封止部材44との間、換言すると、ピストン42とシリンダチューブ40のエンド部との間に、作動油の流入を許容する空間からなる油溜り80が形成されるように構成されている。
そして、前記上昇状態において、第2連通孔46b近くに開口する油路81aがピストンロッド45に設けられ、かつ、その油路81aに連通して油溜り80に開口する別の油路81bがピストンロッド45と筒体42aとにわたって設けられ、これら両油路81a,81bにより起動用油路81が構成されるとともに、その起動用油路81には、チェックボール82aと段部82bとで構成される逆止弁82が設けられ、更に、筒体42aには、作動油の流動を許容するスリット86が設けられている。
【0049】
この別の実施形態による複動式油圧シリンダ5によれば、昇降枠2が車両V上への載置姿勢にある上昇状態から昇降枠2を下降させるべく、複動式油圧シリンダ5を短縮作動させるとき、第2連通孔46bからの作動油が、筒体42aと小径部44aとの間に形成される絞り流路やスリット86とは別に、起動用油路81を介して油溜り80に流動供給されてピストン42を押圧するので、昇降枠2の下降開始当初から大きな力で円滑に昇降枠2を下降させることができる。
そして、複動式油圧シリンダ5の伸長作動時においては、チェックボール82aが段部82bに接当して、起動用油路81からの作動油の排油を阻止するので、上述した作動油絞り機構47による絞り作用は所望通りに行われる。
【0050】
なお、図15〜図18に示した別の実施形態では、上述したように、昇降枠2を昇降させる際、複動式油圧シリンダ5の伸縮作動が逆になるため、作動油絞り機構47は、図19において左側に設けることになり、その場合には、逆止弁82付きの起動用油路81は、作動油絞り機構47を構成する絞り作用部材に対して設けられることになる。
【0051】
(3)先の実施形態では、手動操作式の補助ポンプ64を設けて、シリンダ用電動ポンプ6やポンプ用電動モータ49などが故障した際、人為力によって昇降枠2や昇降台1を楽に昇降できるように構成した例を示したが、補助ボンプ64を用いずに、油圧回路の改良のみによって、昇降枠2や昇降台1を人為力により楽に昇降できるように構成することもできる。
そのための油圧回路を示したのが図22であるが、先の図12に示したのと同じ構成部品については、同じ符号を付すことによって説明を省略し、主として図12の油圧回路と異なる構成についてのみ説明する。
【0052】
この図22に示す油圧回路では、先の実施形態のような補助ポンプ64がなく、したがって、補助ポンプ64のための手動用供給路62も手動用吸引路63も設けられておらず、また、作動油の供給路53には、先の実施形態のような逆止弁52もない。
その代わり、作動油の排出路54に逆止弁83を備えた給油路として作用するバイパス油路84が連通され、そのバイパス油路84が、切換弁58、第1逆止弁59a、第1流量制御弁60aなどを迂回する状態で第1油路48aに連通され、かつ、図12に示した実施形態と同様に、複動式油圧シリンダ5から排出される作動油を油タンク51に短絡流動させる排油路85と、その排油路85を開閉する手動操作式の開閉弁61とが設けられ、先の実施形態と同様に、バイパス油路84を含んで、シリンダ用電動ポンプ6やポンプ用電動モータ49などの全てが、仮想線で示すケーシング65内に収納されてユニット化されている。
【0053】
この油圧回路によれば、昇降枠2が下降した状態で、シリンダ用電動ポンプ6やポンプ用電動モータ49などが故障した際、排油路85の開閉弁61を開いて昇降枠2を手動操作により上昇させると、複動式油圧シリンダ5の第2シリンダ室41bから排出される作動油が、排油路85から油タンク51へと短絡流動され、同時に、複動式油圧シリンダ5の吸い込み圧によって、油タンク51の作動油が、排出路54から吸い込まれ、切換弁58や第1逆止弁59aなどを迂回して、バイパス油路84と第1油路48aを介して複動式油圧シリンダ5の第1シリンダ室41aに短絡流動され、したがって、あまり大きな力を必要とせず、比較的楽に昇降枠2を上昇させることができ、しかも、その手動による上昇操作においては、上昇途中で手動による操作を停止しても、バイパス油路84に設けられた逆止弁83の作用で昇降枠2の下降が回避され、手動による上昇操作を安全に行うことができる。
【0054】
(4)これまでの実施形態では、平行四節リンク機構4や四節リンク機構74を左右一対設けて、昇降枠2を両持ち状で昇降させる構成を示したが、左右いずれか一方にのみ平行四節リンク機構4や四節リンク機構74を設けて、昇降枠2を片持ち状で昇降させるように構成することもできる。
また、その昇降枠2に対して昇降台1を自動的にスライドさせる構成を示したが、この昇降台1のスライドについては、手動操作によって人為的にスライドさせるように構成することもでき、さらに、昇降台1をスライドさせることなく、昇降枠2に対して折り畳み自在に構成して、昇降台1を折り畳んだ状態で車両V内に収納可能に構成することもできる。
【0055】
(5)これまでの実施形態では、作動油供給ポンプとしてのシリンダ用電動ポンプ6の回転数を低下させた後、設定時間経過後にシリンダ用電動ポンプ6の作動を停止させる構成のものを示したが、シリンダ用電動ポンプ6からの作動油を油タンク51に戻すリリーフ弁55が備えられているので、必ずしも、シリンダ用電動ポンプ6の作動を停止させる必要はない。
【0056】
(6)これまでの実施例では、作動油絞り機構47を複動式油圧シリンダ5の内部に組み込んだ例を示したが、複動式油圧シリンダ5内に組み込まず、油圧回路中に絞り機構を介在させることもできる。
【0057】
(7)これまでの実施形態では、第1と第2油路48a,48bとにパイロット圧操作式の逆止弁59a,59bを介装した例を示したが、これら逆止弁59a,59bを廃して実施することもできる。
同様に、手動操作式の補助ポンプ64についても、必ずしも必要なものではなく、手動操作式の補助ポンプ64を廃して実施することもできる。
【0058】
(8)これまでの実施形態では、被載置物の一例として車椅子Cを示したが、昇降台3に載置する被載置物としては、車椅子Cに限るものではなく、電化製品や家具などの各種の重量物であってもよい。
【0059】
(9)これまでの実施形態では、車両Vの一例としてワゴン車を示し、そのワゴン車の後部に昇降装置を装着した例を示したが、車両Vとしては、ワゴン車以外にも、普通乗用車、バス、トラックなど、種々の車両に適用することができ、また、その装着箇所についても、車両Vの後部に限ることなく、車両Vの前後方向の中間部などに装着して、昇降台3を車両Vの横側方の外側に下降させるように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用昇降装置の斜視図
【図2】車両用昇降装置の平面図
【図3】平行四節リンク機構とカバーの分解斜視図
【図4】平行四節リンク機構とカバーの縦断側面図
【図5】昇降枠と昇降台とを示す分解斜視図
【図6】昇降枠の平面図
【図7】昇降枠の昇降範囲を規制するドグの側面図
【図8】昇降枠と昇降台の縦断背面図
【図9】昇降枠と昇降台の縦断背面図
【図10】昇降枠と昇降台の動きを示す側面図
【図11】複動式油圧シリンダの断面図
【図12】油圧回路図
【図13】制御手段のブロック図
【図14】複動式油圧シリンダの速度制御を示すチャート図
【図15】別の実施形態による車両用昇降装置の斜視図
【図16】別の実施形態による昇降枠と昇降台の動きを示す側面図
【図17】別の実施形態による昇降枠と昇降台の動きを示す側面図
【図18】別の実施形態による昇降枠と昇降台の動きを示す側面図
【図19】別の実施形態による複動式油圧シリンダの断面図
【図20】別の実施形態による複動式油圧シリンダの要部の断面図
【図21】別の実施形態による複動式油圧シリンダの要部の断面図
【図22】別の実施形態による油圧回路図
【符号の説明】
1 載置部
2 昇降枠
4,74 四節リンク機構
5 複動式油圧シリンダ
6 作動油供給ポンプ
40 シリンダチューブ
41a,41b シリンダ室
42 ピストン
42a 絞り作用部材
44a 筒状部
47 作動油絞り機構
48a,48b 油路
51 タンク
55 リリーフ機構
59a,59b 逆止弁
61 手動操作式の開閉弁
64 手動操作式の補助ポンプ
80 油溜り
81 起動用油路
82 逆止弁
83 逆止弁
84 給油路
85 排油路
C 被載置体
F 車両の床面
G 地面
H 制御手段
V 車両

Claims (5)

  1. 被載置体の載置部を備える昇降枠と、
    地面上又はその近くに前記載置部が下降する下降状態と車両の床面と同高さ又は略同高さに前記載置部が上昇する上昇状態とに前記昇降枠を平行又は略平行姿勢で昇降させる四節リンク機構と、
    前記昇降枠の昇降のために前記四節リンク機構を昇降操作する複動式油圧シリンダと、
    その複動式油圧シリンダに作動油を供給する作動油供給ポンプとが設けられ、
    前記複動式油圧シリンダの伸縮作動によって前記昇降枠を昇降させるように構成された車両用昇降装置であって、
    前記昇降枠が車両の床面近くに至ると、前記複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる作動油絞り機構が設けられ、かつ、
    前記昇降枠が地面近くに至ると、前記複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる制御手段が設けられるとともに、
    前記作動油絞り機構が、前記複動式油圧シリンダ内に設けられ、
    前記作動油絞り機構が、絞り流路を通して作動油を流動させることにより絞り作用するように構成され、
    前記上昇状態においてピストンとシリンダチューブのエンド部との間に油溜りが形成され、前記上昇状態の昇降枠を下降させるときにおいて、作動油を油溜りに向けて前記絞り流路とは別に流動させるための起動用油路が設けられている車両用昇降装置。
  2. 前記起動用油路を通して作動油が排油されることを阻止する逆止弁が設けられている請求項1に記載の車両用昇降装置。
  3. 被載置体の載置部を備える昇降枠と、
    地面上又はその近くに前記載置部が下降する下降状態と車両の床面と同高さ又は略同高さに前記載置部が上昇する上昇状態とに前記昇降枠を平行又は略平行姿勢で昇降させる四節リンク機構と、
    前記昇降枠の昇降のために前記四節リンク機構を昇降操作する複動式油圧シリンダと、
    その複動式油圧シリンダに作動油を供給する作動油供給ポンプとが設けられ、
    前記複動式油圧シリンダの伸縮作動によって前記昇降枠を昇降させるように構成された車両用昇降装置であって、
    前記昇降枠が車両の床面近くに至ると、前記複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる作動油絞り機構が設けられ、かつ、
    前記昇降枠が地面近くに至ると、前記複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる制御手段が設けられるとともに、
    前記複動式油圧シリンダのシリンダ室と前記作動油供給ポンプとを連通連結する油路に、前記複動式油圧シリンダ側へのみ作動油の流通を許容し、かつ、他方の油路からのパイロット圧によって逆流を許容する逆止弁が設けられている車両用昇降装置。
  4. 被載置体の載置部を備える昇降枠と、
    地面上又はその近くに前記載置部が下降する下降状態と車両の床面と同高さ又は略同高さに前記載置部が上昇する上昇状態とに前記昇降枠を平行又は略平行姿勢で昇降させる四節リンク機構と、
    前記昇降枠の昇降のために前記四節リンク機構を昇降操作する複動式油圧シリンダと、
    その複動式油圧シリンダに作動油を供給する作動油供給ポンプとが設けられ、
    前記複動式油圧シリンダの伸縮作動によって前記昇降枠を昇降させるように構成された車両用昇降装置であって、
    前記昇降枠が車両の床面近くに至ると、前記複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる作動油絞り機構が設けられ、かつ、
    前記昇降枠が地面近くに至ると、前記複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる制御手段が設けられるとともに、
    前記作動油供給ポンプに加えて、前記複動式油圧シリンダに作動油を供給する手動操作式の補助ポンプが設けられている車両用昇降装置。
  5. 被載置体の載置部を備える昇降枠と、
    地面上又はその近くに前記載置部が下降する下降状態と車両の床面と同高さ又は略同高さに前記載置部が上昇する上昇状態とに前記昇降枠を平行又は略平行姿勢で昇降させる四節リンク機構と、
    前記昇降枠の昇降のために前記四節リンク機構を昇降操作する複動式油圧シリンダと、
    その複動式油圧シリンダに作動油を供給する作動油供給ポンプとが設けられ、
    前記複動式油圧シリンダの伸縮作動によって前記昇降枠を昇降させるように構成された車両用昇降装置であって、
    前記昇降枠が車両の床面近くに至ると、前記複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる作動油絞り機構が設けられ、かつ、
    前記昇降枠が地面近くに至ると、前記複動式油圧シリンダへの作動油の供給量を減少させる制御手段が設けられるとともに、
    前記昇降枠を手動にて上昇操作するときに前記複動式油圧シリンダから排出される作動油をタンクに短絡流動させる排油路と、その排油路を開閉する手動操作式の開閉弁と、前記昇降枠を手動にて上昇操作するときに前記複動式油圧シリンダに対して、そのシリンダの吸い込み圧にてタンクからの作動油を短絡流動させる給油路と、その給油路を通してタンク側へ作動油が流動するのを阻止する逆止弁とが設けられている車両用昇降装置。
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