JP2016088644A - 昇降装置及びそれを用いた車椅子用搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトな形状で、かつ製造コストが抑えられ、車両の狭い領域の段差部に設置することができる昇降装置を提供する。【解決手段】昇降装置1は、架台4をワイヤを介して昇降する駆動機構が昇降台2の内部空間内に収納され、架台4は架台案内フレーム3に案内されて昇降し、昇降台2上には主に主柱12〜15と架台案内フレーム3が配置され、駆動機構はシリンダ装置で作動するラックピニオン機構と、該ラックピニオン機構で駆動されるワイヤ巻き取りドラムからなる。【選択図】図1

Description

本発明は、車椅子や荷物が積載された架台を略垂直方向に昇降させる昇降装置及びその昇降装置を用いた車椅子用搬送装置に関する。
車椅子の利用者は、昨今の高齢者社会を背景に増加傾向にある。車椅子の利用者が、車椅子に乗車(着座)した状態にて車移動する際には、例えば、ワゴン車の後部席を改造した福祉車両等が用いられる。そして、福祉車両に車椅子を収容する機構として、一般にアーム方式の昇降装置や昇降・スライド方式の昇降装置が知られている。
従来のアーム方式の昇降装置として、下記に示す構造が知られている。
図12(A)に示す如く、昇降装置81は、ワンボックス形の福祉車両82の後部開口部83を利用して設置される。昇降装置81は、主に、車椅子を載せるプラットホーム84と、プラットホーム84を福祉車両82の車室内外へと移動させる四節リンク機構85とを備える。そして、四節リンク機構85は、プラットホーム84に対して左右一対の第1回動部材86と、第2回動部材87と、を備える。
また、第1回動部材86は、2本のリングアーム89(図12(B)参照)を備え、両リングアーム89の一端は、車室フロアに取り付けたフロアブラケット88にそれぞれ支持される。一方、第2回動部材87も2本のリングアーム90(図12(B)参照)を備え、両リングアーム90の一端は、プラットホーム84の側方に支軸を介して回動自在に支持される。
図12(B)に示す如く、昇降装置81の第1回動部材86及び第2回動部材87の動きを制御することで、プラットホーム84は車室内にて概ね水平移動する。その後、プラットホーム84は路面上へと接地し、車椅子はプラットホーム84から路面へと移動することが出来る(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来の昇降・スライド方式の昇降装置として、下記に示す構造が知られている。
図13(A)に示す如く、昇降装置91は、後部開きとなるバン型自動車92の荷台床面上に収納可能に設置され、荷台内では車両の前後方向にてベースプレート93上を水平移動(スライド移動)できる。そして、昇降装置91は、車輪等を有する移動部材(図示せず)にてガイドレール94に沿って車両の後方へと水平移動し、昇降板95は車室外へと誘導される。
図13(B)に示す如く、旋回用ヒンジ機構(図示せず)を介して、筒状柱体96とガイド筒97の並列方向がバン型自動車92の前後方向と沿う位置まで、昇降装置91が平面的に回転する。
図13(C)に示す如く、筒状柱体96の内部に組み込まれた油圧用駆動機構98により昇降板95を上下方向に駆動させる。そして、昇降板95は路面上へと接地するまで下方向へと移動し、停止することで、車椅子は昇降板95に対して乗降することができる。尚、図示していないが、筒状柱体96後方の移動部材に油圧用駆動機構98を駆動する油圧の発生機構が搭載されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許545211号公報(第5−8頁、第1−6図) 特開2005−8408号公報(第4−6頁、第1−8図)
しかしながら、図12(A)及び(B)に示す如く、昇降装置81は、様々な制御により四節リンク機構85の複雑な駆動を行い、プラットホーム84の略水平状態の移動を可能とするため、部品数も増え製造コストが低減し難いという問題がある。
更には、昇降装置81は、プラットホーム84を第2回動部材87の2箇所にて支持するため、リングアーム89、90の剛性を高める必要がある。この構造により、リングアーム89、90を構成する剛板等の厚みが厚くなり、四節リンク機構85が大型化し、昇降装置81の小型化が実現し難いという問題がある。その結果、プラットホーム84の外側に四節リンク機構85が配置される昇降装置81の構造では、ミニバンの後部座席や玄関等の狭い領域の段差部に対して、大型化した昇降装置81を配置し難いという問題がある。
また、昇降装置81の剛性を高めることで、四節リンク機構85やプラットホーム84の重量が重くなり、福祉車両や玄関等の段差部に対して昇降装置81を取外し可能な装置として簡単に設置し難いという問題がある。
更には、昇降装置81は、プラットホーム84を第2回動部材87の2箇所にて支持するため、プラットホーム84の車幅方向(左右方向)の傾きは防げるが、プラットホーム84の車両前後方向の傾きに対応し難く、前後方向の傾斜や揺れにより車椅子に乗車している人の乗り心地が悪くなるという問題がある。
一方、図13(A)〜図13(C)に示す如く、昇降装置91では、荷台内の車幅方向の片側面側(紙面左側)に、移動部材(図示せず)、筒状柱体96、旋回用ヒンジ機構(図示せず)等の昇降板95の駆動機構が配設される。図12に示す昇降装置81と同様に、駆動機構の部品数も増え製造コストが低減し難いという問題がある。
更には、昇降板95は、並列配置された筒状柱体96及びガイド筒97により、その片側側面のみにて支持されているため、筒状柱体96及びガイド筒97の剛性を高める必要がある。この構造により、筒状柱体96及びガイド筒97を構成する剛板等の厚みが厚くなり、駆動機構が大型化する。また、油圧用駆動機構98を駆動する油圧の発生機構も筒状柱体96の後方に配置される。その結果、昇降装置91の小型化が実現し難いという問題がある。
更には、昇降装置91では、図12に示す昇降装置81と同様に、その重量が重くなり取外し可能な装置として簡単に設置し難く、また、昇降板95の傾きや揺れにより車椅子に乗車している人の乗り心地が悪くなるという問題がある。
前述した各事情に鑑みて成されたものであり、本発明の昇降装置は、架台案内フレームと、前記架台案内フレームに対してワイヤを介して昇降する架台とを備えた昇降装置において、前記架台は、その内部に前記架台を駆動する駆動機構を収納する昇降台と、前記昇降台に固定され、前記昇降台の上方へと延在し前記ワイヤの一端側が止着される主柱とを有し、前記駆動機構は、シリンダ装置と、前記シリンダ装置と連動して往復動するラックギアと、前記ラックギアと噛み合うピニオンギアと、前記ピニオンギアと同軸支され、前記ワイヤの他端側が止着され、前記ワイヤを送り出しまたは巻き取るワイヤドラムとを有することを特徴とする。
また、本発明の車椅子用搬送装置は、上記昇降装置を用い、前記昇降装置を略水平方向に移動させる昇降装置案内フレームとを有し、前記昇降装置案内フレームは、前記架台案内フレームに対して前記架台が最上部まで上昇した状態の前記昇降装置を一体に略水平方向に移動させることを特徴とする。
本発明では、架台の駆動機構が昇降台の内部に収納されることで、コンパクトな形状の昇降装置が実現され、車両の後部シート等の狭い領域の段差部に対しても設置することが可能となる。
また、本発明では、駆動機構がシリンダ装置、ラックギア、ピニオンギア等の機械式となることで、部品数を低減でき、製造コストが抑えられ、軽量化された昇降装置が実現される。
また、本発明では、架台の主柱が4本有り、4本の主柱により昇降台を支えることで、各主柱の剛性を低減でき、コンパクトな形状であり、昇降台の安定した移動が可能な昇降装置が実現される。
また、本発明では、上記昇降装置を用いて車椅子用搬送装置を構成することで、上記効果が得られる。
本発明の実施の形態における昇降装置を説明するための斜視図である。 本発明の実施の形態における昇降台内部に収納される駆動機構を説明するための平面図である。 本発明の実施の形態における昇降台内部に収納される駆動機構を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態における昇降装置の架台を説明するための(A)断面図、(B)断面図である。 本発明の実施の形態における昇降装置の架台案内フレームを説明するための(A)側面図、(B)側面図である。 本発明の実施の形態における昇降装置の昇降台のスロープ板を説明するための(A)側面図、(B)側面図である。 本発明の実施の形態における(A)昇降台への乗り降りの使用状態を説明するための斜視図、(B)昇降台を上昇させた状態を説明するための斜視図である。 本発明の他の実施の形態における(A)昇降台への乗り降りの使用状態を説明するための斜視図、(B)昇降台を上昇させた状態を説明するための斜視図である。 本発明の他の実施の形態における車椅子用搬送装置を説明するための(A)平面図、(B)正面図、(C)斜視図である。 本発明の他の実施の形態における車椅子用搬送装置の使用状況を説明するための(A)側面図、(B)側面図である。 本発明の他の実施の形態における車椅子用搬送装置を説明するための(A)側面図、(B)上面図である。 従来の実施の形態における車椅子の昇降装置を説明するための(A)斜視図、(B)斜視図である。 従来の実施の形態における車椅子の昇降装置を説明するための(A)斜視図、(B)斜視図、(C)斜視図である。
以下に、本発明の一実施の形態である昇降装置について説明する。
最初に、図1は本実施の一形態である昇降装置の斜視図である。図2は図1に示す昇降装置の架台の駆動機構を説明する図であり、昇降台の上面板を取り外して昇降台の上面から視た平面図である。図3は図2に示す昇降台のA−A線方向の断面図である。
図1に示す如く、昇降装置1は、例えば、路面からワゴン車等の車両の後部シートまでの段差部や玄関等の建物の段差部等に対して設置され、その昇降台2上に車椅子や荷物を積載して昇降し、その段差部に対して安全に車椅子や荷物を搬送するものである。
昇降装置1は、主に、架台案内フレーム3と、架台案内フレーム3に対して昇降する架台4と、架台4を昇降させるワイヤ5A、5B、5C、5D(図2参照)と、昇降台2の内部空間に配置される架台4の駆動機構(図2参照)とを備える。
架台案内フレーム3は、車両の後部シートや建物の床面等の設置面に対して略水平方向に延在する一対の固定用フレーム6、7と、固定用フレーム6、7に対して略鉛直方向に延在する4本の案内フレーム8、9、10、11とを備える。
固定用フレーム6、7は、架台案内フレーム3を段差部に配設するためのフレームであり、その一部が段差部の設置面に対して、例えば、ボルト締結等により固定される。そして、案内フレーム8〜11は、例えば、中空状の角パイプや丸パイプ等から形成され、固定用フレーム6、7の側面に対して溶接により固定される。
案内フレーム8〜11は段差部の中空領域に配設され、架台4の主柱12、13、14、15が案内フレーム8〜11内に挿通され、その案内フレーム8〜11に案内されて略鉛直方向(略上下方向)に昇降する。そして、案内フレーム8〜11として、例えば、一辺40mm、板厚1.6mmの角パイプが使用される。
架台4は、その内部が中空状の昇降台2と、昇降台2の4つのコーナー部に配設された4本の主柱12〜15とを備える。
昇降台2は、例えば、縦幅(L)640mm×横幅(W)725mm×厚さ(T)89mmの直方形の箱状体として形成され、その内部空間にはワイヤ5A〜5Dを送り出し、または巻き取るための駆動機構が配設される。
主柱12〜15は、例えば、中空状の角パイプや丸パイプから形成され、昇降台2に対して溶接により固定される。4本の主柱12〜15により昇降台2を支える構造のため、個々の主柱12〜15の剛性を低くすることが可能となり、主柱12〜15として、例えば、一辺30mm、板厚1.6mmの角パイプが使用される。
また、主柱12〜15の先端には、それぞれ、例えば、ワイヤクリップ(図示せず)によりワイヤ5A〜5D(図2参照)の一端側が止着される。そして、架台4は4本のワイヤ5A〜5Dにより吊り下げられた状態にて支持され、ワイヤ5A〜5Dがワイヤドラム21、22(図2参照)を介して送り出され、または、巻き取られることで、架台4は架台案内フレーム3に対して昇降する。
図2に示す如く、駆動機構は、主に、シリンダ装置16と、一対のラックギア17、18と、一対のピニオンギア19、20と、一対のワイヤドラム21、22とを備える。
シリンダ装置16としては、例えば、電動油圧シリンダ装置であり、カヤバ工業株式会社製の「MINI−MOTION PACKAGE4(4型)」を用いる。電動油圧シリンダ装置は、油圧シリンダ16Aと、電動モータ、作動油タンク、油圧ポンプ等から構成される油圧パワーユニット16Bとを備え、油圧パワーユニット16Bは油圧シリンダ16Aの側面に一体に配設される。
電動油圧シリンダ装置の定格電圧はDC24Vであり、車載用のバッテリーや建物に備えられた電源を利用して、電動油圧シリンダ装置を駆動させる。使用者が、昇降装置1の操作スイッチ(図示せず)を操作しUPボタンを押下すると、油圧パワーユニット16Bから圧油を油圧シリンダ16Aに供給し油圧シリンダ16Aのロッド16Cが伸びる。一方、使用者が、昇降装置1の操作スイッチを操作しDOWNボタンを押下すると、油圧シリンダ16Aから油圧パワーユニット16Bへ圧油が戻り、油圧シリンダ16Aのロッド16Cが縮む。尚、図示していないが、電源油圧シリンダ装置を駆動させる電源コードは、架台4や架台案内フレーム3等に沿って車載用のバッテリーや建物に備えられた電源に対して配設される。
ここで、油圧シリンダ16Aの最小ストローク(ロッド16Cの戻り位置)時の長さは、例えば、450mmであり、最大ストローク(ロッド16Cの最大伸長位置)時の長さは、例えば、750mmである。また、油圧シリンダ16Aと油圧パワーユニット16Bとの幅は、例えば、136mmであり、油圧シリンダ16Aの外径は、例えば、60mm、油圧パワーユニット16Bの外径は、例えば、63mmである。つまり、電動油圧シリンダ装置としては、上述した昇降台2の内部空間に収納される大きさの装置が使用される。
図示したように、昇降台2は、縦幅(L)640mm×横幅(W)725mmの平面視四方形となり、油圧シリンダ16Aが、昇降台2の長い方の対角線上に配置される。油圧シリンダ16Aは、最大ストローク時の長さが750mmであり、十分に昇降台2の内部空間にて伸縮動を繰り返すことができる。そして、油圧シリンダ16Aが効率的に配置されることで、昇降台2の大きさもコンパクトにすることができる。尚、油圧シリンダ16Aは、昇降台2の下面板上面に配置され、クレビス33A等を介して昇降台2に固定される。
ラックギア17、18が、油圧シリンダ16Aの両側であり、油圧シリンダ16Aの長手方向(昇降台2の対角線方向)と略平行となるように一対配置される。ラックギア17、18は、金属プレートから成るリンク23の両端側にそれぞれボルト締結され、その外側面の長手方向に沿ってピニオンギア19、20と噛み合うための複数の歯が形成される。
リンク23は、ロッド16C先端のクレビス33B(図3参照)を介して油圧シリンダ16Aにピン連結され、ラックギア17、18はロッド16Cの伸縮動に連動して油圧シリンダ16Aの長手方向に往復動する。そして、リンク23とクレビス33Bとの間にガイド用の移動車輪32(図3参照)が配置され、移動車輪32が昇降台2に固定された一対のガイドレール24、25により案内される。尚、一対のガイドレール24、25は、油圧シリンダ16Aの長手方向と略平行となるように、昇降台2に溶接等により固定される。
図示したように、ラックギア17、18の内側面側には、リンク23の後方であり、油圧シリンダ16Aの両側に一対のガイド用の固定車輪26、27が配置される。固定車輪26、27は昇降台2の下面板に軸支され、ラックギア17、18は、それぞれピニオンギア19、20及び固定車輪26、27に案内されながら往復動する。
上述したように、ロッド16Cは移動車輪32を介してガイドレール24、25に案内され、ラックギア17、18はピニオンギア19、20及び固定車輪26、27により案内されることで、ロッド16C及びラックギア17、18は、油圧シリンダ16Aの長手方向に沿って直線方向の往復動が可能となる。この構造により、4本のワイヤ5A〜5Dの送り出し量や巻き取り量が精度良く安定化することで、昇降台2の水平状態を維持した状態での昇降が実現される。
ピニオンギア19、20が、油圧シリンダ16Aの両側であり、ラックギア17、18と噛み合う位置に一対配置される。ピニオンギア19、20は、油圧シリンダ16Aの最小ストローク時においても、ラックギア17、18の先端側と当接する位置に配置される。そして、ピニオンギア19、20はそれぞれラックギア17、18と噛み合い、油圧シリンダ16Aの直線運動を回転運動に変換する。
ワイヤドラム21、22が、それぞれピニオンギア19、20の下方に一対配置される。ワイヤドラム21、22とピニオンギア19、20は駆動軸42、43(図3参照)を介して同軸支され、ワイヤドラム21、22はピニオンギア19、20の回転動に連動して回転する。そして、ワイヤドラム21、22の径がピニオンギア19、20の径よりも大きくなることで、ワイヤ5A〜5Dの送り出し量や巻き取り量を長くできる。尚、段差部の高さ(昇降台2の昇降距離)に応じてワイヤドラム21、22の径を設計変更することで、ワイヤ5A〜5Dの送り出し量や巻き取り量を所望の範囲に調整できる。
図示したように、ワイヤドラム21、22には、それぞれ2本ずつのワイヤ5A、5B、5C、5Dが、例えば、ワイヤクリップ(図示せず)を介して止着される。4本のワイヤ5A〜5Dは、それぞれ昇降台2の内部に配置された複数のプーリー28、29、30、31等を介して主柱12〜15の先端側へと配設される。上述したように、ワイヤ5A〜5Dの一端側はそれぞれ主柱12〜15に止着され、ワイヤ5A〜5Dの他端側はそれぞれワイヤドラム21、22に止着される。
この構造により、ワイヤドラム21、22が正転方向に回転しワイヤ5A〜5Dを巻き取ることで昇降台2が上昇し、ワイヤドラム21、22が逆転方向に回転しワイヤ5A〜5Dを送り出すことで昇降台2が下降する。
ここで、ワイヤ5A〜5Dとしては、例えば、JISG3540、φ2mm(1×7)、破断荷重4KN/mmの規格を有するものを使用する。架台4の重量及び昇降台2上の積載重量は、4本のワイヤ5A〜5Dにて支えられることで、個々のワイヤ5A〜5Dの荷重負担を軽減できる。そして、主柱12〜15内部を挿通できる径のワイヤ5A〜5Dが採用され、シンプルな形状の昇降装置1が実現される。
図3に示す如く、リンク23は、ロッド16C(図2参照)先端に設けられたクレビス33B及びピン34を利用して、油圧シリンダ16A(図2参照)にピン連結する。そして、リンク23両端の上面側には、ラックギア17、18がリンク23にボルト締結される。
図示したように、点線の丸印35は油圧シリンダ16Aの配置箇所を示し、点線の丸印36は油圧パワーユニット16B(図2参照)の配置箇所を示す。ラックギア17、18は、油圧シリンダ16A及び油圧パワーユニット16Bよりも上方に配置され、ラックギア17、18が、上記往復動時に両部材16A、16Bと干渉しない構造となる。
リンク23の下面側には滑り板37がボルト締結され、滑り板37が、平面視略L字形状のガイドレール24、25上面を摺動することで、ラックギア17、18の滑らかな、安定した往復動が実現される。そして、リンク23とクレビス33Bとの間には、一対のガイドレール24、25と当接する位置に移動車輪32が配置される。移動車輪32も、クレビス33B及びピン34を利用して、油圧シリンダ16Aにピン連結される。
リンク23の両側の昇降台2の軸受プレートには、無給油のブッシュが設けられた軸受38、39、40、41がそれぞれ上下一対に配設される。そして、駆動軸42、43が軸受38〜41に対して回転自在に支えられ、一対のピニオンギア19、20及び一対のワイヤドラム21、22が、駆動軸42、43の上下端部側にそれぞれ配設される。
ピニオンギア19、20とワイヤドラム21、22は、それぞれ駆動軸42、43を介して同軸支されることで、ワイヤドラム21、22はピニオンギア19、20の回転動に連動して回転する。
また、ワイヤドラム21、22は、それぞれ上下方向にワイヤ5A〜5D(図2参照)を巻き取るための2つの溝21A、21B、22A、22Bを有し、ワイヤ5A〜5Dはそれぞれ個別の溝21A、21B、22A、22B内へ配設されることで、ワイヤ5A〜5D同士が絡み合い、また、互いに干渉することを防止できる。
上述したように、昇降装置1では、機械的駆動機構により架台4の昇降動作を実現し、アームのリンク機構のように位置制御回路や駆動制御回路等が不要である。この構造により、昇降装置1は、アーム式の昇降装置等と比較して、部品数を低減でき、その構造もシンプルとなることで、製造コストを大幅に低減することが可能となる。
次に、図4は昇降装置の架台とワイヤとの位置関係を説明する図であり、図4(A)は図2に示すB−B線方向の断面図であり、図4(B)は図2に示すC−C線方向の断面図である。図5は昇降装置の架台案内フレームを説明する図であり、図5(A)は架台案内フレームを分解した状態の側面図であり、図5(B)は架台案内フレームを組み立てた状態の側面図である。
尚、図4では、上述した架台の駆動機構は省略して図示する。また、図5(A)及び(B)では、案内フレーム9、10側のみを図示しているが、案内フレーム8、11側も同様な構造となるので、その説明を参照し、図示を省略する。
図4(A)及び図4(B)に示す如く、架台4の4本の主柱12〜15は昇降台2の4つのコーナー部に配設され、主柱12〜15の両端部は開口する。主柱12〜15の下方には、それぞれプーリー44、45、46、47が配設され、ワイヤ5A〜5Dの延設方向が昇降台2の略水平方向から略鉛直方向へと転換される。そして、主柱12〜15はその下端の開口部を介して昇降台2の内部空間と連通することで、ワイヤ5A〜5Dは主柱12〜15内部を挿通し、その上端の開口部から案内フレーム8〜11内へと延設する。
図5(A)に示す如く、案内フレーム9、10はカバー部材48により上方にて連結し、案内フレーム8、11はカバー部材49により上方にて連結し、カバー部材48、49が手摺としての機能を有する場合でも良い。そして、案内フレーム8〜11は、4本の案内部材8A〜11Aと、ワイヤ受け部材50とを備える。尚、車椅子の乗車者はカバー部材48、49を持った状態にて昇降台2を昇降させることで、乗車者を安心して快適に搬送することが可能となる。
案内部材8A〜11Aは、上述したように、架台4の主柱12〜15(図1参照)がその内部を昇降する。ワイヤ受け部材50は、受け板51と、その先端にプーリー53が配設されたワイヤ返し部材52とを備え、受け板51が案内部材8A〜11Aの上方端部に嵌合され、その上面にワイヤ返し部材52が配置される。そして、主柱12〜15の先端側から略鉛直方向に延設したワイヤ5A〜5Dは、そのプーリー53にて折り返され、主柱12〜15の先端へと止着される。
図5(B)に示す如く、架台4(図1参照)は、ワイヤ返し部材52のプーリー53を頂部として4本のワイヤ5A〜5Dにより吊られて支持された状態となる。上述したように、ワイヤドラム21、22が、適宜、正逆転方向に回転し、ワイヤ5A〜5Dを巻き取り、または、送り出すことで、架台4が架台案内フレーム3に対して略鉛直方向に昇降する。
また、カバー部材48、49は、案内部材8A〜11Aの上方から露出するワイヤ受け部材50に対して組み込まれ、ワイヤ受け部材50とカバー部材48、49は、例えば、ワイヤ返し部材52の貫通孔を介してビス(図示せず)にて固定される。
次に、図6は昇降装置の昇降台へ乗降するためのスロープ板を説明する図であり、図6(A)は昇降台へ乗降する時の側面図であり、図6(B)は昇降台を昇降させる時の側面図である。尚、図6では、昇降台の主柱は省略して図示する。
図6(A)に示す如く、スロープ板54が、公知のラチェット機構55を利用して昇降台2の1側面に対して可動自在に配設される。そして、ラチェットハンドル56とスロープ板54は一体に動く機構となり、ラチェットハンドル56を昇降台2側へと段階式に回転させることで、スロープ板54も段階式に地面から離間して起き上がる。スロープ板54は、ラチェットハンドル56を止めた位置にて、ラチェット機構55により固定される。
図示したように、昇降台2が地面まで降下した後、ラチェットハンドル56を操作しスロープ板54の固定状態を解除することで、スロープ板54も地面に接地する。そして、スロープ板54を利用して安全に車椅子を昇降台2上に誘導し、あるいは、昇降台2から降車させることができる。
一方、図6(B)に示す如く、点線の丸印57は車椅子の駆動輪を示し、点線の丸印58は車椅子の補助輪を示すが、車椅子が昇降台2上に乗車した後、ラチェットハンドル56を操作し、スロープ板54を所望の位置まで起こし固定する。例えば、スロープ板54が丸印57の車椅子の駆動輪に当たる位置に固定されることで、スロープ板54を輪止として利用できる。
尚、図示したように、スロープ板54が配設される側面の対向側面の昇降台2上面に、丸印58の車椅子の補助輪を止めるための輪止ブロック59を配設する場合でも良い。例えば、輪止ブロック59は可動式とすることで、架台4が上昇後、輪止ブロック59を移動させることで、車椅子が昇降台2の前面から降りることが可能となる。
最後に、図7(A)及び図7(B)は昇降装置の使用状況を説明する図であり、図7(A)は昇降台が地面に接地した状態を説明する斜視図であり、図7(B)は昇降台が段差部上面まで上昇した状態を説明する斜視図である。
尚、図7では、架台案内フレーム3の固定用フレーム6、7が、車両の後部座席シート(図示せず)や建物の段差部上面の床面(図示せず)に、例えば、ボルト締結等により固定されている。また、図7の説明の際には、適宜、図1及び図2を参照する。
図7(A)に示す如く、昇降装置1の使用者や車椅子の介護者(以下、使用者等と呼ぶ。)が、操作スイッチ(図示せず)を操作しDOWNボタンを押下すると、油圧シリンダ16Aのロッド16Cが縮み、ラックギア17、18も連動して後退することで、ピニオンギア19、20が回転し、ワイヤドラム21、22がワイヤ5A〜5Dを送り出す方向へと回転する。
この駆動機構の動作により、主柱12〜15が案内フレーム8〜11に案内されながら降下し、架台4が略鉛直方向に下降する。昇降台2が地面に接地した時、使用者等が操作スイッチを離すことで、架台4の降下も停止する。そして、使用者等がラチェットハンドル56を操作し、スロープ板54を地面へと接地させることで、昇降台2への乗降を安全に行うことができる。
図7(B)に示す如く、昇降台2上に車椅子(図示せず)や荷物(図示せず)等を乗せた後、使用者等がラチェットハンドル56を操作し、スロープ板54を所望の位置にて固定する。そして、使用者等が、操作スイッチを操作しUPボタンを押下すると、油圧シリンダ16Aのロッド16Cが伸び、ラックギア17、18も連動して前進することで、ピニオンギア19、20が回転し、ワイヤドラム21、22がワイヤ5A〜5Dを巻き取る方向へと回転する。
この駆動機構の動作により、主柱12〜15が案内フレーム8〜11に案内されながら上昇し、架台4が略鉛直方向に上昇する。昇降台2の上面が段差部の上面と略同一面となった時、使用者等が操作スイッチを離すことで、架台4の上昇も停止する。そして、昇降装置1により段差部が解消されているので、昇降台2への乗降を安全に行うことができる。
上述したように、架台4の駆動機構は昇降台2の内部へ収納され、昇降台2上面には、4本の主柱12〜15と架台案内フレーム3が存在する。この構造により、架台4の駆動機構が外部の設置面上に配置されることもなく、コンパクトな形状の昇降装置1が実現される。そして、昇降装置1を構成する部品数も少なく、シンプルな形状となることで、ミニバン等の車両の後部シートや玄関等の狭い領域の段差部に対しても、昇降装置1の設置、使用が可能となる。更には、昇降装置1の製造コストも低減できる。
また、昇降台2の4つのコーナー部には主柱12〜15が配置され、4本の主柱12〜15にて昇降台2を支える。この構造により、1本の主柱に必要とされる剛性を低くすることができ、個々の主柱12〜15の板厚を薄くし、細い角パイプ等を使用することが可能となる。そして、昇降装置1の軽量化が実現され、簡易に脱着自在な昇降装置1となり、その設置や持ち運びも容易となる。
尚、本実施の形態では、シリンダ装置16として電動油圧シリンダを用いた場合について説明したが、この構造に限定するものではない。例えば、シリンダ装置16として、電動空気圧シリンダ等を用いる場合でも良い。電動空気圧シリンダを用いる場合でも、空気圧パワーユニットを昇降台2の内部空間に収納することで、上述した電動油圧シリンダと同様にコンパクトな昇降装置1を実現できる。
また、架台案内フレーム3の固定用フレーム6、7が、昇降台2と略水平方向に延在し、建物の段差部上面の床面固定される場合について説明したが、この構造に限定するものではない。例えば、図8(A)及び(B)に示すように、固定用フレーム6、7を変更して固定用フレーム台6A、7Aが架台案内フレーム3の両側面に配設される場合でも良い。この場合には、架台案内フレーム3は固定用フレーム台6A、7Aにより支持された状態にて段差部に配置される。そして、昇降台2から段差部上部の床面等に降りた後に、固定用フレーム6、7による小段差が存在しないことで、より自由な動きを取ることが可能となる。尚、固定用フレーム台6A、7Aの設置により、段差部上面の床面等と昇降台2との間に僅かな隙間がある場合には、例えば、回転式の乗り渡し板2Aを昇降台2側に配設し、利用することで、より安全な昇降台2への乗り降りが実現される。
また、下記に説明するスライド機構を上記昇降装置に採用し、段差部に対して昇降した昇降装置1を玄関等の床面までスライドさせる場合でも良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
以下に、本発明の他の実施の形態である車椅子用搬送装置について説明する。
本実施の形態の車椅子用搬送装置では、上記した昇降装置1を用いることで、架台4が略垂直方向に昇降し、且つ、最上部まで昇った架台4が略水平方向に移動可能となる。そのため、以下の説明では、上記した昇降装置1と同じ構成部材には同じ符番を付し、上記した説明を参照とし、ここではその説明を省略する。
図9は本実施の一形態である車椅子用搬送装置の案内フレームを説明する図であり、図9(A)は案内フレームの平面図であり、図9(B)は案内フレームの正面図であり、図9(C)は案内フレームの取付構造を説明する斜視図である。図10(A)及び図10(B)は車椅子用搬送装置の使用状況を説明する側面図である。図11(A)は昇降装置を案内フレームに対して固定する状況を説明する側面図であり、図11(B)は昇降装置を案内フレームに対して固定する状況を説明する上面図である。尚、図9(A)及び図9(B)では、昇降装置1の固定用フレーム6、7を図示し、昇降装置1のその他の構成部材は省略している。また、図11(A)及び図11(B)では、説明の都合上、適宜、昇降装置1の構成部材は省略して図示している。
図9(A)に示す如く、車椅子用搬送装置61(図10(A)参照)は、人が乗車した車椅子を、例えば、ワゴン車等の車両の後部シート62に対して乗降させる装置であり、路面から車両の後部シート62までの段差部に対して配設される。
そして、車椅子用搬送装置61は、車両の後部シート62に対して案内フレーム63を固定し、昇降装置1が案内フレーム63に対して移動可能に配設される。昇降装置1(図1参照)が、その案内フレーム63に誘導されて略水平方向に手動式または自動式により移動可能となる。
案内フレーム63は、主に、車両の後部シート62に固定する一対の固定用フレーム64、65と、昇降装置1を略水平方向に移動させる一対の案内レール66、67とを備える。
固定用フレーム64、65は、後部シート62上面に配置され、略水平方向に延在する板状体であり、例えば、その両端部や中間部にて案内フレーム63の一部を上面側から押圧することで、案内フレーム63が後部シート62上面に固定される。一方、固定用フレーム64、65は、後部シート62に設けられた4箇所の座席固定用の床部ロック部68A、68B、68C、68Dを利用して固定される。尚、詳細は後述するが、床部ロック部68A〜68D側方の固定用フレーム64、65には、固定用フック69A、69B、69C、69Dが配設され、固定用フック69A〜69Dを介して、固定用フレーム64、65は後部シート62上面に固定される。
この構造により、固定用フレーム64、65は設計強度の高い床部ロック部68A〜68Dに対して、4点支持の状態にて固定されることで、車椅子用搬送装置61が安定した状態にて車両の後部シート62に配設される。
図9(B)に示す如く、案内レール66、67は、その内部にそれぞれ移動可能のレール66A、66Bと、昇降装置1の固定用フレーム6、7を備え、例えば、公知の机引き出しのスライド機構と同じ構成を有する。そして、案内レール66、67及びレール66A、67A、の形状は、断面視略コの字形状となり、その開口側が案内フレーム63の内側に位置する。
例えば、レール66A、67Aは、それぞれ案内レール66、67の内側にスライド自在に配設され、手動式または自動式にてスライドする。また、昇降装置1の固定用フレーム6、7は、昇降台2の奥側側面を囲むように所望の長さに設計され、連結部材79(図11(B)参照)により連結し平面視略コの字形状となり、それぞれ案内レール66A、67Aの内側にスライド自在に配設され、手動式または自動式にてスライドする。
また、案内フレーム63の4つのコーナー部には、4本の主柱70、71(後方の主柱は図示せず)が配置され、案内レール66、67は主柱70、71上面に配置される。そして、主柱70、71の高さは、少なくとも昇降台2の厚さ(T)89mm以上有し、昇降台2は案内レール66、67下方の主柱70、71間に収納される。
尚、案内レール66、67内部には、滑車等を用いて上記公知のスライド機構が配設され、また、一定の位置以上はスライド出来ないストッパー構造も有することで、昇降装置1が案内レール66、67から抜け落ちることはない。図8(A)に示すように、昇降装置1が車外に位置する場合でも、案内レール6、7の半分以上がレール66A、67A内に支持される構造により、昇降装置1の水平状態を維持し、架台4を安全に昇降動作させることができる。
図9(C)に示す如く、固定用フック69A〜69Dは、例えば、金属プレートからなり、その一端側にU字形状のフック部72Aを有し、その他端側に締結部72Bを有する。そして、締結部72Bは、固定用フレーム64の上面に対して傾斜し、固定用フレーム64と図示した貫通孔を介してボルト締結されることで、両部材64、72Bが当接して固定される。一方、フック部72Aは床部ロック部68Aのバーに下方から引っ掛かる形状であり、上記ボルト締結によりフック部72Aは上方へと持ち上がり、固定用フック69Aは床部ロック部68Aに対してより確実に固定される。
図11(A)に示す如く、車椅子用搬送装置61では、案内レール66、67が最も伸びた状態にて昇降装置1が車外に配置される。そして、昇降装置1は、図1〜図7を用いて前述したように、その位置にて、架台4が略垂直方向に昇降動作を行う。尚、昇降装置1の昇降動作は上述した説明を参照する。
架台4が上昇し、架台4の主柱12〜15が案内フレーム8〜11内へ収納された後、車椅子を補助する者が架台案内フレーム3を車内側へと押すことで、昇降装置1は案内レール66、67に沿って車内へとスライドする。
図11(B)に示す如く、車椅子を補助する者が昇降装置1を最後まで車内側へと押し込むことで、案内レール66、67が最も縮んだ状態となり昇降装置1が車内へと収納される。
車椅子用搬送装置61では、車内にて車椅子を昇降台2から降車させることはないため、図6(B)に示すように、昇降台2上面に車椅子の補助輪を止めるための輪止ブロック59を配設する。この構造により、車椅子用搬送装置61は、より安定した状態に固定して車椅子を搬送できるので、車椅子の乗車者も安心して快適に車移動が出来る。
図11(A)に示す如く、車椅子用搬送装置61のロック機構71は、主に、ロック解除レバー72と、引き棒73と、ロックレバー74と、ロック受け75、ロックフック76、ロックバネ77、回転軸78とを備える。ロック解除レバー72、引き棒73及びロックレバー74は案内レール66の外側面に配設され、ロック受け75は固定用フレーム6、7の連結部材79に配設され、ロックフック76はロックレバー74と連動する回転軸78に配設される。そして、ロックレバー74の一端側は引き棒73と連結し、ロックレバー74の他端側はロックバネ77と連結する。尚、ロックバネ77の一端は案内レール66と連結する。
昇降装置1が最後まで車内側へと押し込まれ、案内レール66、67が最も縮んだ状態の際に、ロックフック76がロック受け75に係止され、案内レール66、67のスライドが防止される。この構造により、車での移動時に勝手に昇降装置1がスライドを開始することもなく、車椅子をしっかり固定した状態にて搬送できる。一方、昇降装置1を車外へとスライドさせる際には、ロック解除レバー72を手前に引くことで、ロックバネ77が伸長し、ロックレバー74及び回転軸78が回転することでロックフック76も回転し、ロックフック76とロック受け75との係止が解除される。そして、この状態にて昇降装置1を手前側に引くことで、案内レール66、67のスライドが可能となり、昇降装置1を車外へと移動させることができる。
尚、図9及び図10では、説明の都合上、ロック機構71を省略して図示している。
上述したように、車椅子用搬送装置61がワゴン車等の車の後部シートに設置される際には、案内フレーム63が、後部シート62の座席固定用の床部ロック部68A〜68Dを利用して固定される。そして、架台4の駆動機構が昇降装置1の外部へ配置されることもなく、昇降装置1も案内フレーム63内に収納される。この構造により、後部シート62の1/2以下のスペースに車椅子用搬送装置61を取り付けることが可能となり、改造自動車の届出も不要となる可能性が秘められている。そして、車の既設の構造を利用して車椅子用搬送装置61が取り付け可能であり、車椅子用搬送装置61が簡易に脱着自在となり、その設置や持ち運びも容易となる。
尚、本実施の形態では、案内フレーム63の案内レール66、67が手動式にてスライドする構造について説明したが、この構造に限定するものではない。例えば、電動式ウインチ等を利用して、案内フレーム63の案内レール66、67が自動式にてスライドする構造でも良い。
また、床部ロック部68A〜68Dに対して案内レール66、67を固定する方法として固定用フック69A〜69Dを用いる構造について説明したが、この構造に限定するものではない。例えば、案内レール66、67が床部ロック部68A〜68D上面を覆うように配置し、床部ロック部68A〜68Dと案内レール66、67とをU字ボルトを介して固定する場合でも良い。この構造の場合でも、U字ボルトの締め付けにより、案内レール66、67が案内フレーム63を固定することで、安定した状態での昇降装置1の移動や固定が実現される。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
1 昇降装置
2 昇降台
3 架台案内フレーム
4 架台
5A ワイヤ
5B ワイヤ
5C ワイヤ
5D ワイヤ
8 案内フレーム
9 案内フレーム
10 案内フレーム
11 案内フレーム
12 主柱
13 主柱
14 主柱
15 主柱
16 シリンダ装置
17 ラックギア
18 ラックギア
19 ピニオンギア
20 ピニオンギア
21 ワイヤドラム
22 ワイヤドラム
61 車椅子用搬送装置
62 後部シート
63 案内フレーム
64 固定用フレーム
65 固定用フレーム
66 案内レール
67 案内レール
68A 床部ロック部
68B 床部ロック部
68C 床部ロック部
68D 床部ロック部
69A 固定用フック
69B 固定用フック
69C 固定用フック
69D 固定用フック
71 ロック機構
72 ロック解除レバー
73 引き棒
74 ロックレバー
75 ロック受け
76 ロックフック
77 ロックバネ
78 回転軸
特許5454211号公報(第5−8頁、第1−6図) 特開2005−8408号公報(第4−6頁、第1−8図)
また、本発明の車椅子用搬送装置は、上記昇降装置を用い、前記昇降装置を水平方向に移動させる昇降装置案内フレームとを有し、前記昇降装置案内フレームは、前記架台案内フレームに対して前記架台が最上部まで上昇した状態の前記昇降装置を一体に水平方向に移動させることを特徴とする。

Claims (7)

  1. 架台案内フレームと、前記架台案内フレームに対してワイヤを介して昇降する架台とを備えた昇降装置において、
    前記架台は、その内部に前記架台を駆動する駆動機構を収納する昇降台と、
    前記昇降台に固定され、前記昇降台の上方へと延在し前記ワイヤの一端側が止着される主柱とを有し、
    前記駆動機構は、シリンダ装置と、
    前記シリンダ装置と連動して往復動するラックギアと、
    前記ラックギアと噛み合うピニオンギアと、
    前記ピニオンギアと同軸支され、前記ワイヤの他端側が止着され、前記ワイヤを送り出しまたは巻き取るワイヤドラムとを有することを特徴とする昇降装置。
  2. 前記ラックギアは、前記シリンダ装置の両側に前記シリンダ装置の長手方向と略平行となるように一対配置され、
    前記ピニオンギアは、前記一対のラックギアとそれぞれ噛み合うように前記シリンダ装置の両側に一対配置されることを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
  3. 前記ワイヤドラムは、前記一対のピニオンギアに対してそれぞれ同軸支されて一対配置され、前記ワイヤドラムにはそれぞれ2本の前記ワイヤが連結され、
    前記主柱は、前記昇降台の4つのコーナー部に対して4本配置され、前記4本の主柱に対してそれぞれ前記ワイヤが連結されることを特徴とする請求項2に記載の昇降装置。
  4. 前記架台案内フレームは前記昇降台に対して略垂直方向に延在し、前記架台の昇降を誘導する案内フレームを有し、
    前記4本の主柱は、それぞれ前記案内フレーム内に挿通され前記案内フレーム内を昇降し、
    前記主柱は前記昇降台の収納空間部と連通し、前記ワイヤは前記収納空間部から前記主柱内を挿通して前記主柱の先端側と連結することを特徴する請求項3に記載の昇降装置。
  5. 前記シリンダ装置は油圧シリンダ装置であり、前記油圧シリンダ装置は、油圧シリンダと、前記油圧シリンダに圧油を供給する油圧パワーユニットを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の昇降装置。
  6. 請求項1〜請求項5に記載の前記昇降装置を用い、前記昇降装置を略水平方向に移動させる昇降装置案内フレームとを有し、
    前記昇降装置案内フレームは、前記架台案内フレームに対して前記架台が最上部まで上昇した状態の前記昇降装置を一体に略水平方向に移動させることを特徴とする車椅子用搬送装置。
  7. 前記昇降装置案内フレームには車両に固定される4つの固定用部材が配設され、
    前記固定用部材は、それぞれ前記車両の座席固定用の床部ロック部に対して固定されることを特徴とする請求項6に記載の車椅子用搬送装置。
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