JP2012145676A - 光沢面形成装置、光沢面形成方法、及び、光沢面形成用のベルト部材 - Google Patents

光沢面形成装置、光沢面形成方法、及び、光沢面形成用のベルト部材 Download PDF

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Abstract

【課題】トナーを用いて光沢度の高い良好な仕上がりの光沢面を連続的に形成することが可能な光沢面形成装置と光沢面形成方法を提供する。
【解決手段】溶融したトナーを介して画像支持体を密着させ、当該画像支持体を搬送しながらトナーを冷却、固化して光沢面を形成する際、分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含有し、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下のベルト部材を用いる光沢面形成方法と光沢面形成装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、トナーを用いて画像支持体上へ光沢面を形成する光沢面形成装置及び光沢面形成方法、及び、光沢面形成に使用する光沢面形成用ベルト部材に関する。
写真画像やポスター等に代表されるプリント画像は、従来からの銀塩写真方式やグラビヤ印刷等の印刷方式に加え、最近ではデジタル処理技術等の発展により、インクジェット装置や電子写真方式の画像形成装置で作製することも可能になってきた。この様な画像形成装置で作成された写真画像やポスター等の中には、画像支持体上に光沢面が形成されているものもある。
画像支持体上に光沢面を形成する技術としては、たとえば、クリアトナーあるいは透明トナーと呼ばれる着色剤成分を含有しない無色のトナーを用いる方法が代表的なものとして挙げられる。この方法では、たとえば、トナーやインクを用いて画像形成された支持体上にクリアトナーを供給してクリアトナー層を形成し、クリアトナー層の形成された画像支持体を加熱することにより光沢面を形成するものである。この様な方法により、有色トナーもしくはインクを用いて形成された画像領域と当該画像のない領域(画像支持体が露出している部分)との光沢差をなくすことができ、均一な光沢感が得られる。特に、クリアトナーを画像支持体全面に供給した場合には、より均一な光沢感が得られる。また、白地等の有色トナーで形成された画像領域以外の領域にクリアトナーを供給しても均一な光沢感が得られる。
上記の様に、クリアトナーを含むトナーを用いて画像支持体上に均一な光沢面を形成する方法の1つに、光沢面形成装置と呼ばれる装置を用いて光沢面形成を行う方法がある。この方法では、たとえば、後述する図2に示す形態の装置が用いられ、トナーが供給された画像支持体を加熱してトナーを溶融させ、溶融したトナーを介して画像支持体をベルト部材に密着させる。そして、ベルト部材に密着させた状態で画像支持体を冷却してトナーを固化させ、固化したトナーをベルト部材より剥離して、画像支持体上に光沢面を形成するものである。(たとえば、特許文献1参照)。
図2に示す形態の光沢面形成装置では、溶融したトナーを介して画像支持体をベルト部材に密着させて光沢面を形成するが、当該装置を構成するベルト部材は、加熱ローラと接触するものであるため耐熱性が求められていた。耐熱性が要求されるベルト部材では、基体に金属材料やポリイミド樹脂に代表される耐熱性樹脂が用いられている。また、光沢面を形成するベルト部材には、密着させたトナー層が固化した後は平滑な光沢面を形成する様に表面の平滑性が求められ、さらには固化したトナー層をスムーズに剥離させる離型性も求められていた。
この様なベルト部材に耐熱性とトナーとの離型性を付与する技術としては、主に定着装置用のベルト部材として用いられている離型層を有するポリイミド樹脂製のベルト部材に関する技術がある(たとえば、特許文献2参照)。たとえば、前述の特許文献2には、ポリイミドフィルム基体上にゴム弾性体を用いた中間層とフッ素樹脂等を含有させた離型性表層を設けたベルト部材が開示されている。
特開2002−341619号公報 特開平10−111613号公報
上記特許文献2では、開示されたベルト部材を定着ベルトに用いることの検討は行われていたが、光沢面形成装置用のベルト部材へ展開することを示唆する様な記載は見られないものであった。そこで、本発明者は特許文献2に開示されたベルト部材を光沢面形成装置へ使用することを試みたが、以下の様な問題を有するものであることがわかった。
すなわち、特許文献2のベルト部材を用いて光沢面形成を行うと、連続使用に伴ってフッ素樹脂等を含有する離型性表層が摩耗し、その下のゴム弾性層が露出することにより離型性を発現できなくなり、その結果、画像光沢が低下することが分かった。
また、光沢面形成装置では、ベルト部材の表面平滑性をトナー層表面へ付与することにより、トナー層表面を平滑にして光沢を付与している。したがって、光沢面形成用のベルト部材には高い平滑性が求められるが、前記特許文献2にはベルト部材の表面粗さについての記載がなく、高い平滑性を有するベルト部材を作製することを示唆するものではなかった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、トナーを用いて高い光沢度を有する光沢面を連続的に形成することが可能な光沢面形成装置及び光沢面形成方法、及び、光沢面形成用のベルト部材を提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記課題が以下に記載のいずれかの構成により解消されるものであることを見出した。すなわち、請求項1に記載の発明は、
『少なくとも、
トナーが供給された画像支持体を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段による加熱で溶融したトナーを介して前記画像支持体を密着させ、密着させた状態で前記画像支持体を搬送するベルト部材と、
前記ベルト部材に密着した状態で搬送されている前記画像支持体の前記トナーを冷却する冷却手段と、
前記冷却手段による冷却でトナーが固化した画像支持体を前記ベルト部材より引き離す剥離手段を有する光沢面形成装置であって、
前記ベルト部材は、少なくとも分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含有し、かつ、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下であることを特徴とする光沢面形成装置。』というものである。
請求項2に記載の発明は、
『前記剥離手段は、
前記ベルト部材の搬送方向を変更することにより形成される該ベルト部材の端部で前記画像支持体を前記ベルト部材より引き離すものであることを特徴とする請求項1に記載の光沢面形成装置。』というものである。
請求項3に記載の発明は、
『前記ベルト部材に含有される分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂は、
下記一般式(1)で表されるカルボン酸二無水物と下記一般式(2)で表されるジアミンを反応させてポリイミド前駆体を生成し、
前記ポリイミド前駆体をイミド化させて形成されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の光沢面形成装置。
Figure 2012145676
〔上記一般式(1)中のArは4価の有機基を表し、上記一般式(2)中のArは2価の有機基を表すものであり、上記一般式中の有機基ArとArの少なくとも一方は、分子構造中にフッ素原子を有する有機基を含有するものである。〕』というものである。
請求項4に記載の発明は、
『前記トナーがクリアトナーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光沢面形成装置。』というものである。
請求項5に記載の発明は、
『少なくとも、
トナーが供給された画像支持体を加熱する工程と、
前記工程により溶融したトナーを介して前記画像支持体をベルト部材に密着させる工程と、
前記ベルト部材に密着させた状態で前記画像支持体を冷却する工程と、
冷却によりトナーが固化した画像支持体を前記ベルト部材より引き離す工程を有する光沢面形成方法であって、
前記ベルト部材は、少なくとも分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含有し、かつ、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下であることを特徴とする光沢面形成方法。』というものである。
請求項6に記載の発明は、
『前記画像支持体を前記ベルト部材より引き離す工程は、
前記ベルト部材の搬送方向を変更することにより形成される該ベルト部材の端部で前記画像支持体を前記ベルト部材より引き離すものであることを特徴とする請求項5に記載の光沢面形成方法。』というものである。
請求項7に記載の発明は、
『前記ベルト部材に含有される分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂は、
下記一般式(1)で表されるカルボン酸二無水物と下記一般式(2)で表されるジアミンを反応させてポリイミド前駆体を生成し、
前記ポリイミド前駆体をイミド化させて形成されるものであることを特徴とする請求項5または6に記載の光沢面形成方法。
Figure 2012145676
〔上記一般式(1)中のArは4価の有機基を表し、上記一般式(2)中のArは2価の有機基を表すものであり、上記一般式中の有機基ArとArの少なくとも一方は、分子構造中にフッ素原子を有する有機基を含有するものである。〕』というものである。
請求項8に記載の発明は、
『前記トナーがクリアトナーであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の光沢面形成方法。』というものである。
請求項9に記載の発明は、
『少なくとも分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含有し、かつ、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下であることを特徴とする光沢面形成用のベルト部材。』というものである。
請求項10に記載の発明は、
『前記ベルト部材に含有される分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂は、
下記一般式(1)で表されるカルボン酸二無水物と下記一般式(2)で表されるジアミンを反応させてポリイミド前駆体を生成し、
前記ポリイミド前駆体をイミド化させて形成されるものであることを特徴とする請求項9に記載の光沢面形成用のベルト部材。
Figure 2012145676
〔上記一般式(1)中のArは4価の有機基を表し、上記一般式(2)中のArは2価の有機基を表すものであり、上記一般式中の有機基ArとArの少なくとも一方は、分子構造中にフッ素原子を有する有機基を含有するものである。〕』というものである。
本発明によれば、分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含有し、かつ、トナー層に接触する面の中心線平均粗さが0.3μm以下であるベルト部材を用いる光沢面形成装置と光沢面形成方法により、高い光沢度を有する光沢面を連続的に形成することを可能にした。具体的には、トナー層に接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下という平滑性を有するベルト部材で光沢面を作製することにより、たとえば、測定角度を20°にして「JIS Z8741 1983方法2」に基づく測定で得られる光沢度が70以上となるものを形成することができる。
また、上記平滑性を有するベルト部材は分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂で形成されているので、フッ素樹脂等を含有する離型性表層を別途設ける必要がない。また、連続使用に伴ってベルトが摩耗したとしても、ベルト部材中にフッ素原子を含有しているため、摩耗しても変わらず離型性を発現し続けることができるので、高い光沢度を有する光沢面を安定して連続で形成することを可能にしている。
本発明で用いられるベルト部材の構造を示す模式図である。 中心線平均粗さを説明する図である。 画像支持体に供給されたトナーを溶融させ、溶融トナーを冷却して画像支持体上に光沢面を形成する光沢面形成装置の概略図である。 図3の光沢面形成装置を内蔵した画像形成装置の概略図である。
本発明は、画像支持体上に供給されたトナー層を加熱し、溶融したトナー層を介して画像支持体をベルト部材に密着させた状態で冷却することにより、光沢面を形成する光沢面形成装置及び光沢面形成方法に関する。そして、本発明で光沢面の形成に使用されるベルト部材は、分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含有し、かつ、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下である。
本発明により画像支持体上に形成される光沢面は、たとえば、測定角度を20°に設定して「JIS Z8741 1983方法2」に基づく測定を行うと、光沢度の値が70以上となるものが得られる。これは、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaを0.3μm以下とすることで、ベルト部材表面に高い平滑性が付与され、上記の光沢度を有する光沢面を形成することを可能にしている。
また、ポリイミド樹脂分子中に存在するフッ素原子により、ベルト部材表面に適度な離型性が付与される。この様に、分子構造中にフッ素原子を含有するポリイミド樹脂でベルト部材を形成することにより、光沢面形成を連続的に行ったとき、画像支持体との接触によりベルト部材が摩耗することがあっても、変わらず離型性を発現することができる。したがって、光沢面形成を連続的に行ったときでも、光沢低下等の問題が発生しない。
以下、本発明について詳細に説明する。
最初に、本発明で用いられるベルト部材について説明する。本発明で用いられるベルト部材は、後述する図2に示す光沢面形成装置1に使用可能なもので、図3中の11で示される無端形状を有するものである。図1に本発明で使用可能なベルト部材11を模式的に示す。ベルト部材11の11Sで示す部位が光沢面形成装置1に装填したときにトナー層と接触する面となる部位である。ベルト部材11は、前述した様に、「少なくとも分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂」を含有し、かつ、「トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下」のものである。
本発明で用いられる分子構造中にフッ素原子を含有するポリイミド樹脂について説明する。ポリイミドは、下記式に示す様に、一般的には芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体と芳香族ジアミンの縮合反応により形成されるものである。
Figure 2012145676
一般式(1)中のArは4価の有機基を表し、一般式(2)中のArは2価の有機基を表すものである。そして、本発明で使用されるポリイミド樹脂を形成する場合、上記一般式中の有機基ArとArの少なくとも一方は、トリフルオロメチル基−CFに代表されるフッ素原子を有する有機基を有するものである。ここで、「有機基」とは、アルキル基やビニル基、アリール基等の炭化水素基を意味するもので、一般式(1)中のArと一般式(2)中のArはアリール基が好ましく、前述のフッ素原子を有する有機基としてはアルキル基が好ましい。
以下に、芳香族多価カルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの縮合反応よりポリイミドを形成する反応式を示す。
Figure 2012145676
上記反応式は、工業的に利用される一般的なポリイミド合成方法の1つである2段法と呼ばれる方法でポリイミドを合成するものである。2段法では、先ず、一般式(1)で表される芳香族多価カルボン酸二無水物と一般式(2)で表される芳香族ジアミンを等モルで重合させ、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸(ポリアミック酸)を生成する。
次に、生成したポリアミド酸に、温度200℃以上での加熱や触媒を用いて脱水反応を施して、イミド化と呼ばれる環化反応を進行させ、ポリイミドを生成するものである。
上記反応式で生成されるポリイミドの多くは、ポリアミド酸構造のときには有機溶媒に溶解し、ポリイミドになると溶解しなくなる。したがって、本発明で表面層を形成する場合、ポリアミド酸の溶液を利用し、当該溶液をイミド化することによりポリイミド樹脂を含有する表面層を形成することができる。
また、ポリイミドの合成法には、上述した2段法の他に、芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体と芳香族ジイソシアナートを反応させてポリイミドを生成する1段法と呼ばれる合成法もある。
上記一般式(1)で表されるカルボン酸二無水物と上記一般式(2)で表されるジアミンを用いて形成されるポリイミド樹脂は、ポリイミド繰り返し単位となる有機基ArとArの少なくとも一方にフッ素原子を有するアルキル基を含有するものである。この様に、ポリイミド分子中にフッ素原子を有するアルキル基を含有することにより、ポリイミド樹脂の優れた機械特性を維持しながら離型性を発現することが可能である。したがって、本発明では、ベルト部材にフッ素原子を含有するポリイミド樹脂を用いることにより、溶融したトナーを介してベルト部材に密着していた画像支持体も、ベルト部材の搬送方向変更により生ずる外力の作用でスムーズに剥離させることができる。
ポリイミド繰り返し単位となる有機基ArあるいはArがフッ素原子を有するアルキル基を含有させるには、原料となるカルボン酸二無水物中の有機基Arあるいはジアミン中の有機基Arへフッ素原子を有するアルキル基を含有させることが必要になる。カルボン酸二無水物中の有機基Arあるいはジアミン中の有機基Arへのフッ素原子を有するアルキル基の導入は、芳香族化合物で行われる公知の置換反応等により実施可能である。
また、フッ素原子を有する有機基は、代表的なものとして公知のアルキル基にフッ素原子が結合したものが挙げられる。フッ素原子を有する有機基は、結合するフッ素原子数が多いものほどフッ素樹脂構造に似てくるので、より高い離型性が期待されるものである。また、アルキル基を構成する炭素数も特に限定されるものではないが、炭素原子数の少ないものほど構造がコンパクトなので、前述の有機基ArあるいはArへの導入が行い易いことから有利である。この様な観点から、フッ素原子を含有するアルキル基の中でもトリフルオロメチル基−CFが好ましいものである。フッ素原子を有し炭素数が1から3のアルキル基の具体例を以下に示すが、本発明で使用可能なフッ素原子を有するアルキル基はこれらに限定されるものではない。
Figure 2012145676
次に、分子構造中にフッ素原子を有する一般式(1)で表されるカルボン酸二無水物を構成する有機基Arの具体例を挙げる。なお、下記具体例の多くはフッ素原子を有するアルキル基がトリフルオロメチル基のものであるが、本発明で使用可能な一般式(1)で表されるカルボン酸二無水物に結合するフッ素原子を有するアルキル基は以下に示すものに限定されるものではない。
(トリフルオロメチル)ピロメリット酸、ビス(トリフルオロメチル)ピロメリット酸、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシビフェニル、2,2′,5,5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシビフェニル
5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシジフェニルエーテル、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシベンゾフェノン
ビス〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ〕ベンゼン、ビス〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ〕ビフェニル、ビス〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ〕(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ〕ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、ビス〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ〕ジフェニルエーテル
ビス(ジカルボキシフェノキシ)(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン
ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ビフェニル
2,2′−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン等がある。
次に、分子構造中にフッ素原子を有する一般式(2)で表されるジアミンを構成する有機基Arの具体例を挙げる。なお、下記具体例の多くはフッ素原子を有するアルキル基がトリフルオロメチル基のものであるが、本発明で使用可能な一般式(2)で表されるジアミンに結合するフッ素原子を有するアルキル基は以下に示すものに限定されるものではない。
ジアミノベンゾトリフルオロライド、ビス(トリフルオロメチル)フェニレンジアミン、ジアミノテトラ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ジアミノ(ペンタフルオロエチル)ベンゼン、2,2′−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′,5,5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル
3,3′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ビス(アミノフェノキシ)ジ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス〔(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ〕ベンゼン
ビス〔(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ〕ビフェニル、ビス{〔(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ〕フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル
2,2′−ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス〔4−(m−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2′−ビス〔4−(o−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2−〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4−(m−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2−〔4−(m−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4−(o−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2−〔4−(o−アミノフェノキシ)フェニル〕−2−〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン等がある。
本発明で使用されるベルト部材に含有される上記ポリイミド樹脂は、前述の様に、少なくとも、分子構造中にフッ素原子を有するカルボン酸二無水物あるいはその誘導体とジアミンを原料に用いるが、フッ素原子を有さないカルボン酸二無水物あるいはその誘導体とジアミンを併用して形成することも可能である。
フッ素原子を有さないカルボン酸二無水物として代表的なものの1つにテトラカルボン酸二無水物があり、例示化合物としてたとえば以下のものが挙げられる。
ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物
2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等がある。これらは単独あるいは2種類以上併用することが可能である。
また、併用が可能なフッ素原子を有さないジアミンの例示化合物としては、たとえば以下のものが挙げられる。
m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4−ジアミノジフェニルエーテル
ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン
3,3′−ジアミノベンゾフェノン、3,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′−ジアミノフェニルメタン、3,4′−ジアミノフェニルメタン、4,4′−ジアミノフェニルメタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン
1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル
1,4−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、4,4′−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4′−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ベンゾフェノン、4,4′−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン
ビス〔4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル〕スルホン、1,4−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン等がある。これらは単独あるいは2種類以上併用することが可能である。
本発明で使用されるベルト部材11に含有されるフッ素原子を含有するポリイミド樹脂は、上述した化合物を用いて公知の方法により作製することが可能である。すなわち、一般式(1)や(2)で表される化合物をはじめとする上記化合物を非プロトン性極性溶媒に溶解させ、室温または40℃〜80℃の温度で加熱撹拌することにより、ポリイミド樹脂前駆体であるポリアミド酸を形成することができる。なお、非プロトン性極性溶媒の具体例としては、たとえば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルイミダゾリン、ヘキサミチルホスホルアミド等が挙げられる。
ポリイミド前駆体であるポリアミド酸は、以下に挙げる公知のアミド系溶媒やポリアミック酸等の溶媒に溶解させ、必要な固形分、粘度を有するポリイミドワニスと呼ばれる溶液に調製し、これを使用することが可能である。ポリイミドワニスへ調製する際に使用可能な溶媒の具体例としては、たとえば、アミド系溶媒では、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)等がある。また、ポリアミック酸系溶媒としては、たとえば、γ−ブチロラクトン等があり、さらに、乳酸エチル、メトキシメチルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等を使用することも可能である。
ポリイミドワニスを調製する際、溶媒添加量は、ワニスの粘度や使い勝手のバランスがより良好である観点から、ポリイミド前駆体100質量部に対して250質量部から2000質量部(固形分濃度で約5から30質量%)の範囲内にするのが好ましい。このポリイミドワニスを用いて必要に応じて所定の有機溶媒に溶解させて製膜液を調合する。そして、調合した製膜液を基体111等上に公知の塗布手段で塗布し、塗布後、所定温度に加熱してイミド化することにより、フッ素原子を含有するポリイミド樹脂で作製されたベルト部材11を形成することが可能である。イミド化を行う際の加熱温度は、イミド化を十分に進行させる観点から100℃から400℃が好ましく、200℃から300℃がより好ましい。
ベルト部材11のトナー層と接触する面11Sの中心線平均粗さRaの制御方法は、ベルト部材11の製造方法に依存するものである。なお、本発明で使用されるベルト部材11の製造方法は特に限定されるものではなく、公知の製造方法を適用することが可能であり、たとえば、遠心成形法等がある。ここで、代表的なベルト部材の作製方法の1つである遠心成形法について簡単に説明する。
先ず、回転する円筒形状の成形型内部に溶剤に溶解させた樹脂溶液をスプレーやノズルを用いて流し込む。そして、この成形型を高速回転させ、回転により生ずる遠心力の作用で樹脂溶液を拡げて均一な膜にし、この膜を固化させる。この様な手順で無端形状(ベルト形状)の成形体を作製するもので、比較的均一な厚みを有するベルト形状の基体を作製する上で有利な方法である。
このとき、円筒形状の成形型の内側面、すなわち、ベルト部材11のトナー層と接触する側と接触する面の形状がベルト部材11の表面として写しとられるため、この面は平滑であることが好ましい。たとえば、成形型の内側面の中心線平均粗さを0.3μm以下とすることにより、ベルト部材11のトナー層と接触する面11Sの中心線平均粗さRaを0.3μm以下にすることが可能である。
ベルト部材11は、熱伝導性を有するとともにある程度の可撓性を有することが好ましい。また、ベルト部材11は、少なくとも分子構造中にフッ素原子を含有するポリイミド樹脂を含有するものであるが、必要に応じて他の樹脂材料や添加物等を含有するものであってもよい。また、トナー層と接触する面に別途表面層を積層させることも可能であるが、本発明では、分子構造中にフッ素原子を含有するポリイミド樹脂のみよりなるものが好ましい。
また、ベルト部材11の厚さは、特に限定されるものではないが、適度な機械的強度と可撓性を発現させる観点から、たとえば、10μm〜200μmの範囲のものが好ましく、さらに、熱伝導性と搬送性の観点から50μm〜100μmの範囲がより好ましい。この様に、ベルト部材11の厚さを前記範囲内にすることにより、光沢面形成装置用のベルト部材としての使用に必要な機械的強度と、画像支持体上のトナーとの均一な接触が可能な可撓性を発現させる。また、画像支持体上に供給されたトナーの所定時間内で迅速に加熱、溶融するとともに、溶融したトナーを所定時間内で迅速に冷却、固化する良好な熱伝導性を発現する。そして、特に、画像支持体全面に供給されたトナーを均一にムラなく加熱、冷却することを可能にして、高い光沢度を有し、かつ、ムラのない均一な仕上がりの光沢面を画像支持体全面に形成することを確実に行える様にしている。
次に、ベルト部材11の「中心線平均粗さ」について説明する。前述した様に、本発明で用いられるベルト部材11の中心線平均粗さRaが0.3μm以下とすることにより、高い光沢度を有する光沢面を形成することを可能にしている。すなわち、光沢度を測定する際、たとえば、測定角度を20°に設定し、「JIS Z8741 1983方法2」に基づいて測定したときに、光沢度の値が70以上となる光沢面を形成することを可能にしている。
ここで、「中心線平均粗さ」とは、ベルト部材11の表面状態を数値で規定する方法の1つで、粗さ曲線を中心線より折り返し、その粗さ曲線と中心線により得られる面積を測定長さで割った値で規定するものである。中心線平均粗さは、JIS B 0601で規定され、マイクロメートル(μm)の単位で表されるものである。
図2は中心線平均粗さRaを説明する図である。図中、f(x)で表される曲線が粗さ曲線、粗さ曲線f(x)を貫通する直線Cが中心線、矢印で示すLが測定長さであり、中心線平均粗さはRaで表されるものである。中心線平均粗さRaは、粗さ曲線f(x)、測定長さLを用いて、以下の様に表すことができる。すなわち、
Figure 2012145676
中心線平均粗さRaの具体的な測定方法としては、たとえば、触針法や光学的方法等が挙げられる。触針法の表面測定装置には、たとえば、ミツトヨ(株)製の「サーフテスト SJ−301」等の市販品がある。また、光学的方法による表面測定装置には、たとえば、キーエンス(株)製の「VK−9700」やオリンパス(株)製の「LEXT OLS4000」等の市販のレーザ顕微鏡が挙げられ、非接触による表面形状の測定が可能である。
前述した様に、本発明では、表面層112の中心線平均粗さRaを0.3μm以下とすることにより、測定角度20°光沢度の値が70以上となる光沢面を形成することも可能にしている。そして、中心線平均粗さRaの値を0.05μm〜0.1μmにすることにより光沢度の値が80以上の光沢面を形成することが可能である。
次に、トナーが供給された画像支持体上に光沢面を形成する光沢面形成装置について説明する。図3は、画像支持体に供給されたトナーを加熱、溶融し、溶融したトナーを冷却して画像支持体上に光沢面を形成する光沢面形成装置の模式図である。図3に示す光沢面形成装置は、画像支持体全面にトナーが層状に供給された状態の画像支持体に対して、画像支持体全面に光沢面を形成することが可能なものである。
すなわち、図3に示す光沢面形成装置は、本発明でいう、
少なくとも、
トナーが供給された画像支持体を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段による加熱で溶融したトナーを介して前記画像支持体を密着させるベルト部材と、
前記ベルト部材に密着させた状態で前記画像支持体を搬送し、前記トナーを冷却する冷却手段と、
前記冷却手段による冷却でトナーが固化した画像支持体を前記ベルト部材より剥離する剥離手段を有する光沢面形成装置に該当するものである。
画像支持体上へのトナー層の形成は、先ず、プリンタ等の画像形成装置により画像形成された側の画像支持体全面に供給されているトナーを、加熱ロールと加圧ロールにより形成されるニップ部を通過させて加熱、溶融する。続いて、溶融状態のトナーを介して画像支持体をベルト部材に密着させ、この状態で画像支持体を搬送しながらトナーを冷却、硬化させる。画像支持体全面に形成されたトナー層を硬化後、画像支持体をベルト部材より剥離する。この様に、図3の光沢面形成装置は、画像支持体全面に均一な光沢面を有するプリント物を作成することが可能である。なお、図3の光沢面形成装置は、たとえば、後述する図4に示す様に、プリンタや印刷装置等の画像形成装置に搭載あるいは接続させて使用することも可能である。
図3に示す光沢面形成装置1は、少なくとも以下の構成を有するものである。
(1)画像支持体全面に層状にトナーが供給されている状態の画像支持体Pを、ロール101と102で形成されるニップ部で加熱し、同時に加圧する加熱加圧装置10
(2)加熱加圧装置10により溶融したトナー面と接触し、トナー面を介して画像支持体Pと接着し、接着状態の下で画像支持体Pを搬送するベルト部材11
(3)ベルト部材11に接着した状態で搬送されている画像支持体Pに冷却用のエアを供給する冷却ファン12と13
(4)ベルト部材11を前述の加熱加圧装置を構成するロール101とともに張架することにより、ロール101の回転力により搬送されてきたベルト部材11の搬送方向を変更する剥離ロール103と従動ロール104
(5)冷却ファン12と13より供給されるエアの作用で冷却されてトナー面が固化した画像支持体の搬送を補助する搬送補助ロール14
なお、図3の光沢面形成装置1の加熱加圧装置10を構成するロール101は、図示しない駆動手段により回転するものであり、ロール101の回転力によりベルト部材11は駆動するものである。そして、剥離ロール103と従動ロール104によりベルト部材11の搬送方向が変更され、この搬送方向の変更によりベルト部材11に密着している画像支持体はベルト部材11より引き離され、搬送補助ロール14の補助を受けながら矢印方向へ搬送される。また、図3中でベルト部材11のトナー層と接触する面を11Sで示している。
以下、各構成について具体的に説明する。なお、ベルト部材11については前述したとおりである。
最初に加熱加圧装置10について説明する。図3に示す様に、加熱加圧装置10は一定速度で駆動する一対のロール101と102との間に形成される圧接部(ニップ部)に、トナーを供給した画像支持体Pを挟持して搬送し、搬送した画像支持体を加熱加圧するものである。すなわち、加熱加圧装置10は、本発明でいうトナーが供給された画像支持体を加熱する加熱手段に該当するものである。加熱加圧装置10では、画像支持体Pに予め供給されたトナーは加熱により溶融すると同時に、溶融したトナーは加圧により均一な厚みを有する層になる。ここで、一対のロール101と102の一方または両方の中心に熱源を設けることにより、画像支持体全面に供給したトナーを溶融させる様に加熱することができる。また、2つのロール101と102はロール間で溶融したトナーを確実に加圧できる様、圧接している構造を採ることが好ましい。
図3の光沢面形成装置1は、消費電力量や作業効率の観点から、たとえば、加熱加圧装置10を構成するロール101を加熱ロールとし、ロール102を加圧ロールとする構成とすることで十分な加熱と加圧が行える。ロール101と102の一方または両方の表面には、シリコーンゴム層あるいはフッ素ゴム層を配置することができ、加熱と加圧を行うニップ領域の幅を1mm〜8mm程度の範囲にすることが好ましい。
加熱ロール101は、たとえば、アルミニウム等の金属製の基体表面に、シリコーンゴム等からなる弾性体層を被覆してなり、所定の外径に形成されたものである。加熱ロール101の内部には、加熱源としてたとえば300〜350Wのハロゲンランプを配設しておき、当該加熱ロール101の表面温度が所定温度となる様に内部から加熱する。
加圧ロール102は、たとえば、アルミニウム等の金属製の基体表面に、シリコーンゴム等からなる弾性体層を被覆してなり、さらに、当該弾性体層表面にPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)製のチューブ等による離型層を被覆して、所定の外径に形成されたものである。加圧ロール102の内部にも、加熱源としてたとえば300〜350Wのハロゲンランプを配設することができ、当該加圧ロール102の表面温度が所定温度になる様に内部から加熱する。
画像形成面全面にトナーが供給されている画像支持体Pは、加熱加圧装置10の加熱ロール101と加圧ロール102で形成される圧接部(ニップ部)に搬送され、このとき、トナーが供給されている面が加熱ロール101側になる様に搬送される。そして、加熱ロール101と加圧ロール102との圧接部を通過する間に、トナーは加熱、溶融すると同時に画像面上にトナー層として融着する。
次に、冷却ファン12と13について説明する。図3に示す光沢面形成装置1は、前記ベルト部材11内面側の加熱ロール101と剥離ロール103との間に冷却ファン12、ベルト部材11の外面側の加圧ロール102と搬送ロール14の間に冷却ファン13を有する。そして、冷却ファン12と13は、ベルト部材11に密着した状態で搬送されている画像支持体上のトナーを冷却するものである。すなわち、冷却ファン12と13は本発明でいう冷却手段に該当するものである。
なお、溶融したトナーを介して画像支持体を密着させ、密着状態で画像支持体を搬送するベルト部材11の表面は、溶融したトナー面を介して画像支持体Pと接着し、接着面を形成した状態で画像支持体Pを担持搬送するものである。
図3の光沢面形成装置1は、前述の加熱加圧装置10により所定厚さで溶融しているトナー層を介して画像支持体Pをベルト部材11に密着させ、この状態で画像支持体Pを搬送しながら、冷却ファン12、13によりトナー層を冷却して固化させる。冷却ファン12、13は、トナー層を介してベルト部材11に接着した状態で搬送されている画像支持体Pにエアを供給して強制的に冷却する。上記冷却ファン12、13による強制冷却により、ベルト部材11に搬送中の画像支持体Pのトナー層の固化が進行する。また、光沢面形成装置1は、冷却ファン12、13にそれぞれ連接させて冷却用のヒートシンクあるいはヒートパイプを配設させることも可能で、冷却用のヒートシンクやヒートパイプにより溶融状態のトナー層の冷却が促進されて固化が迅速に行える。
次に、冷却ファン12と13によりトナー層が固化した画像支持体Pは、剥離ロール103の配置により形成されるベルト端部でベルト部材11面より引き離される。すなわち、剥離ロール103は、トナーが固化した画像支持体をベルト部材より剥離する本発明でいう剥離手段に少なくとも該当するものである。
図3の光沢面形成装置1でトナーが固化した画像支持体Pをベルト部材11より剥離は以下の手順で行われる。先ず、ベルト部材11に密着している状態で画像支持体Pが剥離ロール103により形成されるベルト端部付近に搬送されてくる。剥離ロール103により形成されたベルト端部では、搬送補助ロール14が搬送中の画像支持体Pを裏面より保持することが可能な状態に配置されている。そして、この状態でベルト部材11の搬送方向を従動ロール104の配置されている方向(図の上方)へ変更することにより、画像支持体Pはベルト部材11より引き離される。同時に、画像支持体Pは搬送補助ロール14に保持されてベルト部材11からの剥離が促進される。
この様に、剥離ロール103は、ベルト部材11の搬送方向を変更する様に配置されるものであり、ベルト部材11の搬送方向が変更されることによりベルト端部が形成され、ベルト部材11端部で画像支持体Pはベルト部材11より引き離されるものである。そして、ベルト部材11より引き離された画像支持体Pは、矢印方向に搬送されて光沢面形成装置1より分離、排出される。
以上の手順により、図3に示す光沢面形成装置1は、画像を形成した側の画像支持体全面にムラのない均一な光沢面を有するトナー層を形成することができる。すなわち、前述の手順は以下の工程より構成されるものである。
(1)画像支持体全面に供給されたトナーを加熱、溶融させる。
(2)溶融状態のトナーを介して画像支持体Pをベルト部材11に密着させ、この状態で搬送しながらトナーを冷却、固化させる。
(3)トナーが十分固化した段階で画像支持体Pをベルト部材11より引き離す。
(4)ベルト部材11より引き離した画像支持体Pは光沢面形成装置外に排出される。
そして、本発明では、ベルト部材11が剥離ロール103により搬送方向を変えるまで画像支持体Pをベルト部材11に強固に保持して安定した搬送を実現させる。そして、剥離ロール103によりベルト部材11の搬送方向を変更させることにより形成されるベルト部材11端部において、画像支持体Pはベルト部材11より引き離される。この様に、ベルト部材11は、画像支持体Pを強固に保持する安定した搬送性と、画像支持体Pをスムーズに引き離す離型性とを合わせもつものである。
なお、図3に示す光沢面形成装置は、搬送補助ロール14と剥離ロール103により、画像支持体Pをベルト部材11より引き離しているが、剥離ロール103以外の剥離手段を用いることも可能である。たとえば、剥離ロール103に代えて、剥離爪をベルト部材11と画像支持体Pの間に配置させることにより、画像支持体Pをベルト部材11より引き離すことも可能である。
次に、本発明で使用可能な画像支持体について説明する。図1に示す構造のベルト部材11を搭載した図3に示す光沢面形成装置を用いて、光沢面を形成する画像支持体は、一般に転写材とも呼ばれるもので、公知の方法により可視画像を形成し、当該可視画像上にトナー層を形成、保持する部材である。本発明で使用可能な画像支持体としては、公知のものが挙げられ、たとえば、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙、あるいは、コート紙等の塗工された印刷用紙、市販の和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等がある。
本発明で使用可能なトナーの代表例には、光吸収や光散乱の作用により着色を示す着色剤(たとえば、着色顔料、着色染料、黒色カーボン粒子、黒色磁性粉等)を含有していない無色透明の樹脂粒子より構成されるクリアトナーと呼ばれるものが挙げられる。また、本発明で使用可能なトナーの作製方法は、特に限定されるものではなく、公知の電子写真方式の画像形成方法に使用されるトナーの製造方法を適用することが可能である。すなわち、混練、粉砕、分級工程を経てトナーを作製するいわゆる粉砕法や、重合性単量体を重合させ、同時に、形状や大きさを制御しながら粒子を形成するいわゆる重合法によるトナー製造方法を適用することが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、下記文中に「部」と記載されている個所があるが「質量部」を表すものである。
1.「ベルト部材1〜8」の作製
1−1.「ベルト部材1、2、4、5、7」の作製
(1)「ポリイミド前駆体1」の作製
撹拌機、窒素導入管、塩化カルシウム管をつけたフラスコ内に、芳香族ジアミン化合物である4,4′−ジアミノビフェニル0.5モルと適量のジメチルアセトアミド(DMAc)を添加、溶解させる。これに、芳香族カルボン酸二無水物である1,4−ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物0.5モルを添加して反応を行い、分子構造中にフッ素を含有する「ポリイミド前駆体1」を作製した。
(2)「ベルト部材1」の作製
前記「ポリイミド前駆体1」20質量部を固形分濃度10質量%となる様にN−メチルピロリドンに溶解させ、溶解物を直径400mm、幅320mm、中心線平均粗さRa0.05μmの「成形型1」に流し込んだ。前記溶解物を流し込んだ「成形型1」を高速回転させて製膜して、300℃で4時間加熱処理することにより、「ベルト部材1」を遠心成形法で作製した。
作製した「ベルト部材1」の厚さとトナー層と接触する面の中心線平均粗さRaを測定、算出した。厚さは市販のマイクロメータを用いて行った。また、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaは、倍率50倍のレンズを装填したキーエンス(株)製のレーザ顕微鏡「VK−9500」を用いてベルト部材のトナー層と接触する面を撮影し、任意の3点の中心線平均粗さを算出して、その平均値を「ベルト部材1」の中心線平均粗さRaとした。この様にして測定、算出した「ベルト部材1」の厚さは50μm、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaは0.05μmであった。
(3)「ベルト部材2」の作製
前記「ベルト部材1」の作製で使用した「成形型1」に代えて、直径400mm、幅320mm、中心線平均粗さRa0.30μmの「成形型2」を用いた他は同じ手順で「ベルト部材2」を作製した。前述の測定方法で「ベルト部材2」の厚さとトナー層と接触する面の中心線平均粗さRaを測定したところ、厚さは50μm、中心線平均粗さRaは0.30μmであった。
(4)「ベルト部材4」の作製
前記「ベルト部材1」の作製で「成形型1」に流し込む「ポリイミド前駆体1」の量を45質量部に変更した他は同じ手順で「ベルト部材4」を作製した。前述の測定方法で「ベルト部材4」の厚さとトナー層と接触する面の中心線平均粗さRaを測定したところ、厚さは110μm、中心線平均粗さRaは0.05μmであった。
(5)「ベルト部材5」の作製
前記「ベルト部材1」の作製で「成形型1」に流し込む「ポリイミド前駆体1」の量を16質量部に変更した他は同じ手順で「ベルト部材5」を作製した。前述の測定方法で「ベルト部材5」の厚さとトナー層と接触する面の中心線平均粗さRaを測定したところ、厚さは40μm、中心線平均粗さRaは0.05μmであった。
(6)「ベルト部材7」の作製
前記「ベルト部材1」の作製で使用した「成形型1」に代えて、直径400mm、幅320mm、中心線平均粗さRa0.50μmの「成形型3」を用いた他は同じ手順で「ベルト部材7」を作製した。前述の測定方法で「ベルト部材7」の厚さとトナー層と接触する面の中心線平均粗さRaを測定したところ、厚さは50μm、中心線平均粗さRaは0.50μmであった。
1−2.「ベルト部材3、6、8」の作製
(1)「ポリイミド前駆体2」の作製
前記「ポリイミド前駆体1」の作製で、芳香族ジアミン化合物である4,4′−ジアミノビフェニルを2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル0.5モルに、芳香族カルボン酸二無水物である1,4−ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物をピロメリット酸二無水物0.5モルに変更した。その他は同じ手順により、分子構造中にフッ素を含有する「ポリイミド前駆体2」を作製した。
(2)「ポリイミド前駆体3」の作製
前記「ポリイミド前駆体1」の作製で、芳香族カルボン酸二無水物である1,4−ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物をピロメリット酸二無水物0.5モルに変更した。その他は同じ手順により、「ポリイミド前駆体3」を作製した。
(3)「ベルト部材3、6」の作製
前記「ベルト部材1」の作製で「成形型1」に流し込むポリイミド前駆体1を分子構造中にフッ素を含有する「ポリイミド前駆体2」に変更した他は同じ手順で「ベルト部材3」を作製した。また、前記「ベルト部材1」の作製で「成形型1」に流し込む「ポリイミド前駆体1」を「ポリイミド前駆体3」に変更した他は同じ手順で「ベルト部材6」を作製した。前述の測定方法により「ベルト部材3、6」の厚さとトナー層と接触する面の中心線平均粗さRaを測定したところ、2つのベルト部材とも厚さは50μm、中心線平均粗さRaは0.05μmであった。
(4)「ベルト部材8」の作製
前述の特許文献3(特開平10−111613号公報)に開示されているポリイミドフィルム基層上にゴム弾性体中間層と離型性表層を順に設けた熱定着フィルムを「ベルト部材8」として用意した。「ベルト部材8」は、以下の手順で作製した。先ず、市販のポリイミド前駆体をジメチルアセトアミド/ナフサ(9/1)に溶解させて得た粘度150Pa・sのポリイミド前駆体溶液を、外径30mm、長さ400mmのアルミニウム製芯体表面にダイスコートした。そして、前記ポリイミド前駆体溶液をコートした芯体を、温度250℃で25分間熱処理して、厚さ50μmのポリイミド基層を作製した。なお、市販のポリイミド前駆体として、宇部興産(株)製のuワニスS(商品名)を用いた。
次に、前記ポリイミド基層上にHs20°のLTVシリコーンゴム(商品名;XE15−751(東芝シリコーン(株)製))をダイスコートした後、120℃で20分間熱処理して厚さ50μmのゴム弾性層を設けた。そして、前記ゴム弾性層表面にフッ素樹脂としてFEPディスパージョン(商品名;ND−1(ダイキン工業(株)製)をスプレーコートした後、300℃で30分間熱処理して厚さ10μmの離型性表層を形成した。
上記手順で作製した「ベルト部材1〜8」の作製に使用したポリイミド前駆体の番号、芳香族カルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの名称、添加量と、形成されたベルト部材の厚さと中心線平均粗さRaの値を以下の表1に示す。すなわち、
Figure 2012145676
2.「クリアトナー1」及び「クリアトナー現像剤1」の作製
多段重合法による樹脂微粒子の作製工程と乳化会合法による凝集、融着工程を経て、「クリアトナー1」を作製した。
2−1.「樹脂微粒子3」の作製
下記に示す様に、三段階の重合反応を経て、すなわち多段重合法により「樹脂微粒子3」を作製した。
(1)第一段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器にポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム4質量部とイオン交換水3000質量部を投入し、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら温度を80℃に昇温させた。
昇温後、過硫酸カリウム(KPS)5質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤溶液を添加し、液温を75℃にして、下記化合物を含有する単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下後、75℃にて2時間加熱、撹拌して重合反応を行うことにより、「樹脂微粒子1」の分散液を作製した。前記「樹脂微粒子1」の重量平均分子量を前述のゲルパーミエーションクロマトグラフ法で測定したところ60,000であった。
なお、単量体混合液は、下記化合物を含有するものである。すなわち、
スチレン 567質量部
n−ブチルアクリレート 165質量部
メタクリル酸 68質量部
(2)第二段重合
次に、撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器にポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム2質量部とイオン交換水1270質量部を投入し、温度を80℃に加熱した。加熱後、前記「樹脂微粒子1」を固形分換算で40質量部と、下記化合物を含有する単量体混合液を添加し、循環経路を有する機械式分散装置「クリアミックス(エム・テクニック(株)製)」を用いて1時間混合分散処理して乳化粒子分散液を調製した。
なお、単量体混合液は、下記化合物を含有するもので、80℃に加温してWEP−5を溶解させている。すなわち、
スチレン 123質量部
n−ブチルアクリレート 45質量部
メタクリル酸 20質量部
n−オクチルメルカプタン 0.5質量部
WEP−5 82質量部
続いて、上記乳化粒子分散液中に、過硫酸カリウム(KPS)5質量部をイオン交換水100質量部に溶解させた開始剤溶液を添加した後、80℃で1時間加熱、撹拌して重合反応を行うことにより、「樹脂微粒子2」の分散液を作製した。
(3)第三段重合
次に、上記「樹脂微粒子2」の分散液中に過硫酸カリウム(KPS)10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた開始剤を添加した後、液温を80℃にして、下記化合物を含有する単量体混合液を1時間かけて滴下した。
単量体混合液は、下記化合物を含有するものである。すなわち、
スチレン 390質量部
n−ブチルアクリレート 143質量部
メタクリル酸 37質量部
n−オクチルメルカプタン 13質量部
上記単量体混合液を滴下後、80℃の温度下で2時間加熱、撹拌して重合反応を行った後、28℃まで冷却して、「樹脂微粒子3」を作製した。
2−2.「クリアトナー1」の作製
(1)凝集・融着工程
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、
「樹脂微粒子3」 450質量部(固形分換算)
イオン交換水 1100質量部
ドデシル硫酸ナトリウム 2質量部
を投入、撹拌した。反応容器内の温度を30℃に調整後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pHを10に調整した。
次に、塩化マグネシウム・6水和物60質量部をイオン交換水60質量部に溶解した水溶液を撹拌の下で30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置後に昇温を開始し、この系を60分間かけて85℃まで昇温させ、85℃に保持させたまま上記「樹脂微粒子3」の凝集、融着を継続した。この状態で「マルチサイザー3(ベックマンコールター社製)」を用いて形成されている粒子の粒径測定を行い、粒子の体積基準メディアン径が6.7μmになったときに、塩化ナトリウム200質量部をイオン交換水860質量部に溶解させた水溶液を添加して凝集を停止させた。
凝集停止後、熟成処理として液温を95℃にして加熱撹拌を8時間行って凝集させた「樹脂微粒子3」間での融着を進行させて「トナー母体粒子1」を形成した。熟成処理の後、液温を30℃に冷却し、塩酸を使用して液中のpHを2に調整して撹拌を停止した。
(2)洗浄、乾燥工程
上記工程を経て作製した「トナー母体粒子A」をバスケット型遠心分離機「MARKIII 型式番号60×40(松本機械(株)製)」で固液分離し、「トナー母体粒子A」のウェットケーキを形成した。このウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機でろ液の電気伝導度が5μS/cmになるまで40℃のイオン交換水で洗浄した後「フラッシュジェットドライヤ(セイシン企業(株)製)」に移し、水分量が0.5質量%になるまで乾燥処理を行って「トナー母体粒子1」を精製した。
(3)外添剤添加工程
作製した「トナー母体粒子1」100質量部に対して下記外添剤を以下の量添加し、ヘンシェルミキサ(三井三池鉱業社製)で外添処理を行うことにより「箔転写面形成用トナーA」を作製した。
ヘキサメチルシラザン処理したシリカ(平均一次粒径12nm、疎水化度68)
1.0質量部
n−オクチルシラン処理した二酸化チタン(平均一次粒径20nm、疎水化度63)
0.3質量部
なお、ヘンシェルミキサによる外添処理は、撹拌羽根の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分の条件の下で行った。
以上の手順により、「クリアトナー1」を作製した。なお、上記手順で作製した「クリアトナー1」は、体積基準メディアン径が6.7μm、前記測定方法による軟化点温度が120℃、分子量60,000以上の比率が20%のものであった。
2−3.「クリアトナー現像剤1」の調製
前記「クリアトナー1」に対して、メチルメタクリレート樹脂を被覆してなる体積平均粒径40μmのフェライトキャリアを、クリアトナー濃度が6質量%になるように混合し、2成分現像剤の形態をとる「クリアトナー現像剤1」を調製した。
3.評価実験
3−1.評価条件
図3に示す構成の光沢面形成装置1に上記「ベルト部材1〜8」をそれぞれ搭載するとともに、当該光沢面形成装置1を内蔵した図4に示す画像形成装置2のクリアトナー層形成部20Sに上記「クリアトナー1」を供給した。また、前記画像形成装置のトナー画像形成部20Y〜20Bkには、当該画像形成装置対応の市販のカラートナーを供給した。なお、図4の画像形成装置2は、図3に示す光沢面形成装置1を内蔵したもので、具体的には、市販の電子写真方式の画像形成装置である「bizhub C353(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)」を改造したものである。
評価は、画像支持体として市販の「OKトップコート+(坪量157g/m、紙厚131μm)(王子製紙(株)製);A4サイズ」を用い、出力画像として日本画像学会の「テストチャートNo.7」を用いて、1500枚の連続プリントにより行った。なお、「クリアトナー1」により形成された光沢面の評価を行う場合は、前記画像支持体にトナー画像を予め出力したものを用意しておき、クリアトナー層形成部20Sのみを作動させて画像支持体全面に上記「クリアトナー1」を供給して光沢面を形成した。また、カラートナーにより形成された光沢面の評価を行う場合は、上記画像形成装置のトナー画像形成部20Y〜20Bkを作動させ、クリアトナー層形成部20Sを作動させない様にして、カラートナー画像を形成し、トナー画像上の光沢性を評価した。
ここで、「ベルト部材1〜5」と「クリアトナー1」を用いて形成された光沢面を評価したものを「実施例1〜5」とし、「ベルト部材1」と市販のカラートナーを用いて出力された画像の光沢面を評価したものを「実施例6」とした。また、「ベルト部材6〜8」と「クリアトナー1」を用いて形成された光沢面を評価したものを「比較例1〜3」とした。
なお、評価を行う際、図2の光沢面形成装置1は下記仕様に設定した。すなわち、
(a)クリアトナーの現像量:4g/m
(b)加熱、加圧ロールの仕様
・加熱ロール:外径100mm、厚さ10mmのアルミニウム製基体
・加圧ロール:外径80mm、厚さ10mmのアルミニウム製基体上に厚さ3mmのシリコーンゴム層を配置したもの
・加熱ロール及び加圧ロールの内部にハロゲンランプを各々配置したもので、加熱ロールの表面温度は155℃、加圧ロールの表面温度は115℃に設定(サーミスタにより温度制御)
・加熱ロールと加圧ロールのニップ幅:11mm
(e)剥離ロール位置での転写材温度:50℃になるように設定
(f)加熱、加圧ロールニップ部より剥離ロール位置までの距離:620mm
(g)画像支持体搬送速度:220mm/秒
(h)画像支持体搬送方向:A4サイズの上記画像支持体を横方向に搬送させる
(i)評価環境:常温常湿環境(温度20℃、相対湿度50%RH)
3−2.評価項目
〈光沢度の測定〉
本発明でいう「光沢度」とは、所定条件の下でクリアトナー等により形成された光沢面に光を照射したときに得られる画像支持体表面(光沢面)の反射の程度を定量したものである。ここでは、上記「ベルト部材1〜8」を搭載した前記画像形成装置で作成した画像支持体上に形成された光沢面を市販のグロスメータ「GMX−203(村上色彩技術研究所社製)」で測定を行い、評価したものである。具体的には、測定角度を20°に設定し、「JIS Z8741 1983方法2」に基づいて行った。
光沢度の測定には、連続プリント1枚目と1500枚目に作製したプリント物を用い、光沢度がいずれも70以上であり、かつ、両者の光沢度の差が10未満のものを合格とし、両者の光沢度の差が10以上のものは不合格にした。なお、光沢度は、プリント物の中央部と四隅の5点の平均値とした。
以上の結果を下記表2に示す。
Figure 2012145676
表2に示す様に、本発明で規定する構成要件を満たす「実施例1〜6」は、いずれも1枚目と1500枚目のプリント物の光沢度が70以上であり、その差分が10未満のものであることが確認された。一方、本発明の構成要件を有していない「比較例1〜3」は、1枚目と1500枚目のプリント物の中に光沢度が70未満のものや、差分が10以上のものが存在し、「実施例1〜6」に比べて性能が劣るものであることが確認された。
1 光沢面形成装置
10 加熱加圧装置
101 加熱ロール
102 加圧ロール
103 剥離ロール
104 従動ロール
11 ベルト部材
11S トナー層と接触する面
12、13 冷却ファン
14 搬送補助ロール
20Y、20M、20C、20Bk トナー画像形成部
20S クリアトナー層形成部
P 画像支持体
Ra 中心線平均粗さ
f(x) 粗さ曲線
C 中心線
L 測定長さ

Claims (10)

  1. 少なくとも、
    トナーが供給された画像支持体を加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段による加熱で溶融したトナーを介して前記画像支持体を密着させ、密着させた状態で前記画像支持体を搬送するベルト部材と、
    前記ベルト部材に密着した状態で搬送されている前記画像支持体の前記トナーを冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段による冷却でトナーが固化した画像支持体を前記ベルト部材より引き離す剥離手段を有する光沢面形成装置であって、
    前記ベルト部材は、少なくとも分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含有し、かつ、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下であることを特徴とする光沢面形成装置。
  2. 前記剥離手段は、
    前記ベルト部材の搬送方向を変更することにより形成される該ベルト部材の端部で前記画像支持体を前記ベルト部材より引き離すものであることを特徴とする請求項1に記載の光沢面形成装置。
  3. 前記ベルト部材に含有される分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂は、
    下記一般式(1)で表されるカルボン酸二無水物と下記一般式(2)で表されるジアミンを反応させてポリイミド前駆体を生成し、
    前記ポリイミド前駆体をイミド化させて形成されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の光沢面形成装置。
    Figure 2012145676
    〔上記一般式(1)中のArは4価の有機基を表し、上記一般式(2)中のArは2価の有機基を表すものであり、上記一般式中の有機基ArとArの少なくとも一方は、分子構造中にフッ素原子を有する有機基を含有するものである。〕
  4. 前記トナーがクリアトナーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光沢面形成装置。
  5. 少なくとも、
    トナーが供給された画像支持体を加熱する工程と、
    前記工程により溶融したトナーを介して前記画像支持体をベルト部材に密着させる工程と、
    前記ベルト部材に密着させた状態で前記画像支持体を冷却する工程と、
    冷却によりトナーが固化した画像支持体を前記ベルト部材より引き離す工程とを有する光沢面形成方法であって、
    前記ベルト部材は、少なくとも分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含有し、かつ、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下であることを特徴とする光沢面形成方法。
  6. 前記画像支持体を前記ベルト部材より引き離す工程は、
    前記ベルト部材の搬送方向を変更することにより形成される該ベルト部材の端部で前記画像支持体を前記ベルト部材より引き離すものであることを特徴とする請求項5に記載の光沢面形成方法。
  7. 前記ベルト部材に含有される分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂は、
    下記一般式(1)で表されるカルボン酸二無水物と下記一般式(2)で表されるジアミンを反応させてポリイミド前駆体を生成し、
    前記ポリイミド前駆体をイミド化させて形成されるものであることを特徴とする請求項5または6に記載の光沢面形成方法。
    Figure 2012145676
    〔上記一般式(1)中のArは4価の有機基を表し、上記一般式(2)中のArは2価の有機基を表すものであり、上記一般式中の有機基ArとArの少なくとも一方は、分子構造中にフッ素原子を有する有機基を含有するものである。〕
  8. 前記トナーがクリアトナーであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の光沢面形成方法。
  9. 少なくとも分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含有し、かつ、トナー層と接触する面の中心線平均粗さRaが0.3μm以下であることを特徴とする光沢面形成用のベルト部材。
  10. 前記ベルト部材に含有される分子構造中にフッ素原子を有するポリイミド樹脂は、
    下記一般式(1)で表されるカルボン酸二無水物と下記一般式(2)で表されるジアミンを反応させてポリイミド前駆体を生成し、
    前記ポリイミド前駆体をイミド化させて形成されるものであることを特徴とする請求項9に記載の光沢面形成用のベルト部材。
    Figure 2012145676
    〔上記一般式(1)中のArは4価の有機基を表し、上記一般式(2)中のArは2価の有機基を表すものであり、上記一般式中の有機基ArとArの少なくとも一方は、分子構造中にフッ素原子を有する有機基を含有するものである。〕
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